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プロジェクトニュースレター
プロジェクトニュースレター N°1 Projet d’appui à la filière de production de plants au Burkina Faso Ministère de l’Environnement et du Cadre de Vie (MECV), Direction Générale de la Conservation de la Nature (DGCN), Direction des Forêts (Difor) Agence Japonaise de Coopération Internationale ブルキナファソ国苗木生産支援プロジェクトがはじまりました。 ブルキナファソの人々にとって、生活の基盤である森林、生活に必要な資材を 提供する森林は大変重要です。 しかし、その森林や樹木のある植生がどんどん減っています。 このような状況を改善するには植林が必要です。 植林のためには、苗木が欠かせません。 ブルキナファソ国での苗木の生産について支援するのが、このプロジェクトで す。 プロジェクトの背景 国土の北部が年間降雨量600m以下のサヘル地域に属しているブルキナファソでは、過伐採や過放牧による森林減少、土地 劣化などが砂漠化を引き起こし、森林局の報告によれば1990年から2000年の間に年間11万haの割合で森林と樹木植生が消 失しました。 とくに人口の80%を占める農村部のひとたちは、、森林資源をはじめとする自然資源に強く依存しているの で、人々の生活環境悪化が懸念されています。ブルキナファソではこの課題に対処するため、森林の保全や植林の促進を 図ろうとしています。 植林をすすめるためには、苗木が欠かせません。苗木生産を充実することに力がそそがれています。公営苗畑における 苗木生産に加えて、1992年からとくに民間による苗木生産を奨励してきました。その結果、現在では年間の苗木生産本数 の約8割が民間で生産されるようになっています。しかし、村落コミュニティやグループ、個人など民間による苗木生産は には次のような問題点があります: 、①苗木の販路・市場が確保できないこと、②苗木の需要に関する情報が不足していること、③苗木の品質が良くないこ と、④苗木生産資材の確保が難しいこと、⑤国からの生産者支援制度がないことなど。。 ブルキナファソでは、このような問題点を解決するため、有用樹種の導入・振興や地方苗畑改修計画、国立森林種子セ ンター支援計画などを通して、苗木生産の量的拡大を図り、苗木生産は活発化してきています。 しかし、これから次のよ うな点にもっと力をいれなければなちません: 民間苗木生産者の組織化、②苗木の品質向上や流通体制の整備、③効率的な苗木生産計画の作成・モニタリング等の整備 など。 このようなことは、2007年に出来上がったブルキナファソ国家戦略に書かれています。これらの課題に取り組み「苗 木生産国家戦略」を実現するには、外部からの支援も必要として、ブルキナファソ国が要請し、日本が応えて実現したの がこのプロジェクトです。 次に、プロジェクトの内容を正確に、簡潔におしらせします。 Page 1 プロジェクト概要 プロジェクトの目的 本プロジェクトのプロジェクト目標を達成することを業務の目標とする。プロジェクトの目標及びアウトプットは以 下のとおりである。 1) 上位目標 対象地域(中央州及び北部州)において植林活動が強化される。 2) プロジェクト目標 対象地域において計画的・効率的な苗木生産が推進される。 3) 成果 ① 苗木生産グループに属する苗木生産者の技術が向上する。 ② 計画的な苗木生産を実施するため、苗木生産及び植林に関わる関係者間の情報共有が強化される。 ③ 植林活動と関連したより計画的な苗木生産の方向性にかかる政策提言がなされる。 対象地域 「ブ」国の首都ワガドゥグが属す中央州(Centre)及び北部州(Nord) 裨益者 1) 直接裨益者:森林局、州局および県局の森林官(約70人)、コミューンの環境・開発担当者、苗木生産者、苗木利用 者 2) 間接裨益者:中央州および北部州の住民(約2,707千人) カウンターパート 1) 中央政府:環境・生活環境省(MECV)自然保全総局(DGCN)森林局(DiFor) 2) 地方レベル: ① 環境・生活環境省中央州局(DRECV-Centre)及びカディオゴ県局(DPECV-Kadiogo) ② 環境・生活環境省北部州局(DRECV-Nord)及びヤテンガ県局(DPECV-Yatenga)、ロルム県局(DPECV-Loroum)、 ゾンドマ県局(DPECVL-Zondoma)、パッソレ県局(DPECV-Passore) 北部州・苗木生産グループの苗畑 中央州・苗木生産グループの苗畑 Page 2 キックオフワークショップ 日本人専門家はブルキナファソでの活動を4月から始めました。2010年5月6日には、環境・生活環境省自然保全総局 森林局で、プロジェクトの関係者約30名が参加したキックオフワークショップが開催されました。日本・ブルキナ関 係者双方がプロジェクト目的や活動内容について理解を深め、さらに参加者からの様々な質問や意見が出されたこと で、非常に有意義な機会となりました。 活動項目とスケジュール(1年次) 2 3 4 作業工程 アウト プット [2-6] 〔1〕 [2-7] [2-8] 〔2〕 〔3〕 [2-9] [2-10] [2-11] [2-12] [2-13] [2-14] [2-15] [2-16] [2-17] [2-18] [2-19] [2-20] [2-21] 2010年 6 7 8 9 10 第1年次 △ Ic/R [1-1] [1-2] [1-3] [2-1] [2-2] [2-3] [2-4] [2-5] 5 ▲ AR1 実施方針の明確化 資料・情報の収集・分析 インセプションレポート案の作成 インセプションレポート案及びPO案の説明・協議 JCC会議の開催 プロジェクト現地事務所の設置及び実施体制の整備 苗木生産グループの技術的・組織的能力の調査・分析 森林官の能力向上に向けた現状分析 国内外の植林樹種に関する既存の研究、技術開発に関する資料の収 集・整理・分析 優先樹種の選定 優先樹種の普及のための苗木生産に関する教材(技術指針、技術 シート、普及マニュアル)の作成 森林官に対する能力向上計画の策定 森林官への能力向上計画の実施 対象地域における植林計画実態調査の実施 苗木需要量・供給量の情報把握に向けた州レベルの協議会の開催 広報活動の実施 植林活動の情報収集・評価 苗木生産者の生産活動及び経営に関する情報の収集・評価 苗木生産者の組織化の状況に関する情報の収集・評価 植林政策の方向及びドナーの動向に関する情報収集 苗木生産国家戦略の課題の分析 PDMの指標の検討 JCC会議の開催 第1年次業務完了報告書の作成 Page 3 プロジェクト活動写真 以下にプロジェクトの活動の模様をビジュアルに紹介します。 森林官研修 苗木生産者能力調査 <編集後記> このたび「ブルキナファソ国苗木生産支援プロジェクト」ではニューズレターを作成することにしました。 今後は、我々の活動の様子や取り組みについて、このニューズレターを通して伝える機会を増やしていき たいと思います。皆様のご意見やご質問、またはプロジェクトへのご訪問もお待ちしております。 「ブルキナファソ国苗木生産支援プロジェクト」専門家チーム 二澤 安彦 プロジェクト総括/苗木生産計画(1) 松本 淳一郎 副総括/苗木生産計画(2)/組織強化 瀧永 佐知子 苗木生産計画(3)/プロジェクト管理 酒井 文子 育苗技術 電話:+226(国番号)-50331439 Page 4