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第3章 機 械 設 備
第3章 機 械 設 備 第3章 機械設備 第 1節 共 通 事 項 1.準 拠 規 格 本 仕 様 書 、設 計 書 、図 面 、特 記 仕 様 書 のいずれにも記 載 のない事 項 は、下 記 の機 械 設 備 に 関 する技 術 基 準 を準 拠 すること。 JIS 日本工業規格 JEC 電気規格調査会標準規格 JEM 日本電機工業会規格 JCS 日本電線工業会規格 WES 日本溶接協会規格 JWWA 日本水道協会規格 JSWAS 日本下水道協会規格 SHASE 空 気 調 和 ・衛 生 工 学 会 規 格 2.製 品 について 本 工 事 で納 入 する機 器 ・材 料 等 は、新 品 の製 品 を納 入 、使 用 して施 工 を行 うこと。 (1) 機 器 機 器 は国 内 生 産 品 を原 則 とする。ただし、海 外 製 品 を使 用 する場 合 は、国 内 で改 修 、修 理 が 可 能 であり、且 つアフターサービス体 制 が整 備 され、整 備 及 び修 理 に必 要 な部 品 が国 内 に保 管 され供 給 可 能 であること。 なお、国 内 での改 修 、修 理 が可 能 でない場 合 は、代 替 機 器 等 の機 器 を常 時 保 管 する体 制 が 整 備 され、迅 速 な対 応 が可 能 であること。 (2) 材 料 等 材 料 等 は国 内 生 産 品 を原 則 とする。海 外 製 品 の材 料 等 と使 用 する場 合 は、海 外 生 産 のJIS 認 証 品 又 は日 本 規 格 協 会 に準 ずる同 等 の海 外 規 格 (日 本 規 格 協 会 発 行 のJISハンドブック 鉄 鋼 等 の規 格 対 照 表 によりJIS材 料 と化 学 成 分 ・引 張 試 験 数 値 が対 比 確 認 できるもの)に限 り使 用 できる。 また、上 記 以 外 の海 外 で生 産 された材 料 等 を使 用 する場 合 は、海 外 建 設 資 材 品 質 証 明 書 ((財 )建 材 試 験 センター発 行 )、又 は日 本 国 内 の公 的 機 関 で実 施 した試 験 結 果 を提 出 し、 監 督 員 の承 諾 を得 て使 用 する。 3.設 計 製 作 機 器 等 は、監 督 員 が承 諾 した承 諾 図 書 に基 づいて設 計 製 作 を行 う。 28 第 2節 機 器 等 第 1項 一 般 事 項 1.材 料 (1) 機 器 の各 部 材 質 は表 3-2-1 による。ただし、摩 耗 に対 する配 慮 が必 要 な部 材 については、耐 摩 耗 性 を優 先 させる。 表 3-2-1 機 器 材 質 一 覧 表 種別 第 1種 適用場所 主要部材質 腐 食 性 薬 液 ・ガスに触 れる場 所 耐 腐 食 性 材 料 、又 は (次 亜 塩 素 酸 ソーダ、ポリ硫 酸 第 二 鉄 等 ) 防 食 ライニング 硫 化 水 素 等 を含 む腐 食 性 液 ・ガスに触 れる場 所 第 2種 (1) 汚 水 、汚 泥 、処 理 水 、砂 ろ過 水 に触 れる場 所 (2) 池 、 水 路 及 び ピ ッ ト の ス ラ ブ 上 面 か ら 水 面 ま で SUS304 合成樹脂 の空 間 湿 潤 場 所 及 びこれに準 じる場 所 第 3種 (1) ポ ン プ 室 、 脱 水 機 室 、 管 廊 、 覆 蓋 施 設 の 作 業 空間 SS400-Zn ドブ 合成樹脂 (2) 屋 外 第 4種 SUS304 海 水 等 塩 分 を含 む液 体 と接 触 する場 所 SUS316、又 は耐 食 性 、 耐 孔 性 に優 れた材 質 ※ Zn ドブとは溶 融 亜 鉛 めっき処 理 の意 味 で、JIS H 8641 の HDZ45 以 上 とする(以 下 、本 仕 様 書 、標 準 仕 様 書 、特 記 仕 様 書 において同 じ) (2) 機 器 組 立 、又 は締 結 用 のボルト・ナット類 の材 質 は、組 立 精 度 上 、又 は強 度 上 やむを得 ない 場 合 以 外 は本 体 と同 等 以 上 の耐 食 性 のものとする。 なお、点 検 口 、端 子 箱 及 び調 整 用 のボルト・ナットは SUS304 製 とする。また、ボルトの長 さは 締 結 状 態 においてナットから、2山 程 度 出 るのを原 則 とする。 (3) 主 要 部 材 の最 小 肉 厚 は、腐 食 しろ及 び摩 耗 しろを含 み、鋳 鉄 8mm 以 上 、鋼 板 6mm 以 上 、形 鋼 5mm 以 上 とする。 (4) 塩 分 濃 度 の高 い液 体 、又 は温 度 の高 い液 体 を使 用 する場 合 は、電 食 対 策 を施 す。 29 2.構 造 (1) 機 器 は次 の要 件 を備 えたものとする。 ア シンプルで合 理 的 な機 構 を備 え、機 能 的 であること。 イ 構 造 が堅 牢 で、過 負 荷 耐 力 が大 きく耐 久 性 に富 むこと。 ウ 負 荷 変 動 に対 して柔 軟 性 に富 み、信 頼 性 、安 全 性 が高 いこと。 エ 省 エネ形 で、総 合 運 転 効 率 が高 いこと。 オ 人 間 工 学 に配 慮 し、運 転 保 守 が簡 単 なこと。 (2) 機 器 の構 造 は請 負 人 の創 意 工 夫 を認 めるが、運 転 保 守 の便 宜 上 既 設 機 器 と同 一 機 種 のもの を納 入 するよう指 示 する場 合 がある。 (3) 屋 外 設 置 の機 器 は、風 速 60m以 上 の風 圧 荷 重 及 び積 雪 30cm の積 雪 荷 重 に耐 え、地 上 高 さ 20m以 上 のものには避 雷 装 置 を取 付 ける。設 置 場 所 は浸 水 を考 慮 した位 置 に設 置 する。 (4) 防 水 ・防 塵 カバーの有 無 は特 記 によるが、板 厚 は2mm 以 上 (SUS304 製 )のカバーを使 用 し、 頂 部 は中 高 で水 切 りのよい構 造 で、要 部 に監 視 窓 、点 検 用 扉 (蝶 番 は堅 牢 なもの)及 び換 気 口 を設 ける。 (5) 機 器 の耐 震 設 計 を行 うこと。設 計 は「下 水 道 施 設 の耐 震 対 策 指 針 と解 説 (2006 年 版 )(社 )日 本 下 水 道 協 会 」により、各 機 器 の耐 震 クラスは本 書 付 録 による。 なお、ガス設 備 については「高 圧 ガス設 備 等 耐 震 設 計 」に、消 防 設 備 は「消 火 設 備 耐 震 設 計 」 に基 づき設 計 を行 うこと。 (6) 同 種 の要 素 部 品 は、互 換 性 を有 するよう考 慮 し、且 つ分 解 、組 立 の容 易 な構 造 とする。ボルト 締 結 部 は適 正 締 付 け及 びゆるみ止 めについて十 分 留 意 する。 (7) 鋼 材 の接 合 は溶 接 接 合 を原 則 とするが、消 耗 部 材 あるいは溶 融 亜 鉛 めっき部 材 などはボルト 組 立 とする。 (8) 回 転 機 器 については回 転 方 向 がわかるよう、矢 印 等 をつける。 (9) ブラケット類 の水 平 方 向 の取 付 用 孔 は、芯 出 しが容 易 なように長 孔 とすることができる。 3.工 作 (1) 溶 接 継 手 は下 記 の要 領 で行 う。 ア 突 合 せ溶 接 は原 則 として片 面 突 合 せ溶 接 を行 う。 イ すみ肉 溶 接 は原 則 として連 続 溶 接 とし、継 手 の両 側 を溶 接 する。 ウ 溶 接 部 の余 盛 高 さは(社 )日 本 溶 接 協 会 規 格 (WES)に準 拠 すること。 エ 溶 接 部 は孔 、ビードの不 整 、ひずみ、アンダカット及 びオーバーラップなどの有 害 な欠 陥 があ ってはならない。またスケールは必 ず落 とすこと。 (2) 鋳 造 は下 記 の要 領 で行 う。 ア 均 一 な肉 厚 、こう配 のある肉 厚 、あるいはバランスのとれた肉 厚 とする。 イ 肉 の交 差 部 が厚 肉 とならぬこと。 ウ 鋳 巣 、亀 裂 、鋳 バリ、残 留 応 力 などの有 害 な欠 陥 が無 く、滑 らかな鋳 肌 とする。 (3) せん断 あるいは切 抜 きの縁 等 は面 取 りを行 う。 30 4.振 動 ・騒 音 測 定 (1) 機 器 の振 動 ・騒 音 測 定 を行 うこと。特 記 仕 様 書 に明 記 した機 器 については防 振 ベット、防 音 カ バー、サイレンサ等 を設 置 し、有 害 な振 動 ・騒 音 を周 囲 に伝 播 させないこと。 (2) 振 動 測 定 振 動 測 定 は JIS B 6003「工 作 機 械 -振 動 測 定 方 法 」に準 拠 し、振 動 許 容 値 は仕 様 点 におい て下 記 の規 定 によるものとする。 なお、据 付 床 面 については 5μm(両 振 巾 )以 下 の振 動 値 とする。 ア ポンプ類 は JIS B 8301「遠 心 ポンプ、斜 流 ポンプ及 び軸 流 ポンプ-試 験 方 法 」に基 づく振 動 基 準 値 以 内 とする。 イ ブロワ及 び圧 縮 機 は JIS B 8340「ターボ形 ブロワ・圧 縮 機 の試 験 及 び検 査 方 法 」及 び、 JIS B 8341「容 積 形 圧 縮 機 -試 験 及 び検 査 方 法 」に基 づく振 動 許 容 値 とする。 ウ 単 段 増 速 形 ブロワの振 動 速 度 は 2.5mm/秒 以 内 、その他 のブロワ及 び圧 縮 機 の振 動 速 度 は 6.0mm/秒 以 内 とする。 エ 電 動 機 の振 動 は機 械 と組 合 せ運 転 を行 い、仕 様 点 において表 3-2-2 の値 以 下 とする。 表 3-2-2 電 動 機 振 動 値 回転数 形式 600rpm 未 満 600rpm 以 上 横 形 a=100μm 18 10 4 a πn a=全 振 幅 〔μm〕 立 形 a=100μm 27 10 4 a πn n=回 転 数 〔rpm〕 オ その他 の機 器 については、標 準 仕 様 書 及 び特 記 仕 様 書 による。 (3) 騒 音 測 定 ア 屋内 (ア) 屋 内 の騒 音 測 定 は JIS B 8310「ポンプの騒 音 レベル測 定 方 法 」、JIS B 8346「送 風 機 及 び 圧 縮 機 -騒 音 レベル測 定 方 法 」に準 拠 する。 (イ) 騒 音 許 容 値 は現 地 据 付 状 態 において、機 器 単 独 運 転 時 に機 側 1mで原 則 85dB 未 満 と する(騒 音 計 の周 波 数 補 正 回 路 は A 特 性 ) イ 屋外 (ア) 屋 外 の騒 音 測 定 は敷 地 境 界 において測 定 を行 うこと。 (イ) 測 定 については JIS Z 8731「環 境 騒 音 の表 示 ・測 定 方 法 」に準 拠 する。 (ウ) 騒 音 レベルは騒 音 規 制 法 ・神 戸 市 規 制 基 準 を満 足 すること。 (エ) 測 定 日 時 ・場 所 は監 督 員 と打 合 せを行 う。 31 5.圧 力 計 ・温 度 計 (1) 圧 力 計 、温 度 計 等 の主 要 計 器 は目 盛 板 外 径 φ100 で等 分 目 盛 を標 準 とし、必 要 なものには 設 定 点 (赤 又 は青 色 )、使 用 範 囲 (緑 色 )を目 盛 板 に色 別 表 示 する。 (2) 計 器 は機 器 等 の振 動 の影 響 を受 けない位 置 及 び方 法 にて取 付 け、同 一 機 械 周 りに多 数 の計 器 を装 備 する場 合 は、集 合 計 器 盤 を設 けてこれに埋 込 形 計 器 を一 括 して取 付 け、監 視 を容 易 にする。 (3) 圧 力 計 、真 空 計 及 び連 成 計 などは原 則 として JIS B 7505「ブルドン管 圧 力 計 」の 1.6 級 とし次 表 による。 (4) 空 気 管 の場 合 コックには大 気 開 放 の孔 を設 ける。汚 水 、処 理 水 、汚 泥 等 の場 合 はボール弁 、又 は三 方 弁 等 により大 気 開 放 が可 能 な構 造 とし、汚 水 ・汚 泥 の場 合 は大 気 開 放 管 (排 出 管 )をド レン配 管 に接 続 する。 (5) 圧 力 計 の目 盛 の最 大 値 は仕 様 点 圧 力 の 3 倍 以 下 、正 常 運 転 においておこりうる最 大 圧 力 の 1.5 倍 以 下 とする。 また最 小 目 盛 単 位 は規 格 の内 で最 小 値 とする。目 盛 単 位 はPa とする。 (6) 接 点 付 圧 力 計 は、通 常 はマイクロスイッチ又 はコンタクトスイッチ付 とする。 (7) 温 度 計 は JIS B 7528「水 銀 充 満 圧 力 式 指 示 温 度 計 」、又 は JIS に準 拠 した液 体 充 満 圧 力 式 温 度 計 を使 用 し、目 盛 りは上 記 に準 じる。 32 表 3-2-3 圧 力 計 仕 様 表 項 神戸市型番 目 G―1 G―2 G―3 普通形 密閉形 密閉形隔膜式 G―4 G―5 密閉形隔膜式 形 式 グリセリン入 り 圧 力 計 (フランジ 圧力計 圧力計 圧力計 圧 力 計 (ねじ式 ) 式) ケース A型 密 閉 式 A型 密 閉 式 A型 密 閉 式 A型 A型 100φ 100φ 100φ 100φ 100φ G3/8B G3/8B G3/8B フランジ 20A JIS10K G3/8B ケース 金属 合成樹脂、 アルミ 合成樹脂、 アルミ 株 黄銅製 黄銅製 - ブルドン管 銅製 銅製 - 目盛板 仕 様 外径 取付ネ ジ径 上 フランジ 材 質 :SUS304 ダイヤフラム :SUS316 下 フランジ G - 3 と 同 じ。 但 し、ダイヤ フラムのみ、 SUS316 にテ フロンコーテ ィングしたも のを使 用 す る。 金属 黄 銅 製 、SUS 銅 製 、SUS 汚水・薬液 部 に使 用 場 合 は ステ ン レ ス製 とする。 :SUS316 黄銅 黄銅 SUS316 PVC 製 神戸市型番 V-23 R3/8B R3/8B R3/8B R3/8B 銅管 又は 銅管 又は SUS304TP SUS304TP 空 気 、処 理 水 、 左 記 の屋 外 型 材質 コック 取付ネ ジ径 導 管 SGP-FVB SUS304TP VP SUS316 R3/8B 銅管 又は SUS304TP 汚 水 、汚 泥 、ガ 次亜塩素酸ソ 脈 動 、振 動 に ス等 ーダ、塩化 第 よる誤 計 測 が 二鉄、ポリ硫 発 生 する箇 付 酸第二鉄等の 所。 ※取 付 場 所 、 腐食性薬品 油 などで条 件 (屋 内 、屋 外 ) の良 い屋 内 取 使用場所 又は 黄銅、 (屋 内 、屋 外 ) 体裁によりφ 100 以 下 でもよ い。 ※ 材 質 については上 記 材 質 、又 は同 等 以 上 とする。 ※ JIS1.6 級 以 上 の製 品 とする(JIS精 度 等 級 による) ※ 接 点 付 きの有 無 は特 記 による。 33 6.電 装 品 (1) 自 動 起 動 を行 うガスタービン機 関 、ボイラ等 多 数 の電 装 品 を装 備 する場 合 は、機 器 本 体 の適 当 な位 置 に中 継 端 子 箱 (記 号 入 端 子 台 付 )を設 け、各 電 装 品 から同 端 子 箱 までの機 側 配 線 を 施 す。 (2) ケーブルの引 込 方 式 は防 塵 パッキン式 とし、可 とう電 線 管 を使 用 する場 合 はビニール被 覆 を施 したものとする。 (3) 各 種 継 電 器 、開 閉 器 類 は、設 定 値 、動 作 範 囲 、接 点 構 成 、接 点 容 量 等 の主 要 事 項 を承 諾 図 に必 ず明 示 し、取 扱 い説 明 書 を添 えて提 出 する。 (4) 屋 外 及 び湿 潤 場 所 に取 付 ける場 合 は防 水 防 食 形 とする。 (5) 防 爆 措 置 の有 無 は特 記 仕 様 書 による。 (6) その他 については第 4章 「電 気 設 備 」に準 じる。 7.銘 板 (1) 機 器 の製 造 銘 板 はステンレス(SUS304)製 を原 則 とし、見 易 い位 置 に設 ける。 (2) 製 造 銘 板 は、JIS Z 8304「銘 板 の設 計 基 準 」に準 拠 し、形 式 、要 目 、重 量 、製 造 年 月 、製 造 会 社 名 等 の主 要 事 項 を明 記 すること。 (3) 上 記 以 外 の銘 板 は監 督 員 の承 諾 を得 て取 付 ける。 (4) 銘 板 の取 付 けは、原 則 として SUS304 製 のリベット又 は六 角 ボルト・ナットで行 う。 8.付 属 品 (1) 各 機 械 装 置 には、機 能 上 必 要 な付 属 品 を備 え、また運 転 保 守 上 及 び保 安 上 必 要 な付 属 品 を 必 ず備 えなければならない。 (2) 各 付 属 品 は機 械 装 置 本 体 と同 じように、使 用 目 的 、設 置 場 所 などを十 分 考 慮 して選 定 する。 特 に動 作 機 構 を有 するものは、信 頼 度 の高 いものを厳 選 しなければならない。 (3) 保 守 用 具 は、特 記 仕 様 書 又 は標 準 仕 様 書 に指 定 されているものを納 入 するほか、各 機 器 の分 解 ・組 立 に必 要 な特 殊 工 具 、その他 運 転 保 守 に必 要 な特 殊 用 具 はすべて納 入 しなければなら ない。 (4) 機 械 設 備 に付 属 する制 御 盤 等 の盤 面 配 置 、スイッチ類 及 び、その他 の仕 様 は「第 4章 電 気 設 備 」による。 34 第 2項 駆 動 装 置 1.電 動 機 (1) 電 動 機 は負 荷 の特 性 、設 置 場 所 の環 境 など使 用 条 件 に適 したものを選 定 するものとし、とくに 指 定 の無 い場 合 は下 記 による。 ア 保 護 方 式 :全 閉 防 まつ形 〔IP44〕、冷 却 方 式 :外 被 表 面 冷 却 自 力 形 〔IC411 IC4A1A1〕(以 下 全 閉 外 扇 という)高 効 率 低 圧 三 相 かご形 誘 導 電 動 機 、E種 以 上 400V-60H Z 又 は 200V -60H Z 〔JIS C 4212〕とする。 なお、15kW(200V)、30 kW(400V)を超 えるものは、スターデルタ始 動 方 式 等 を採 用 する場 合 がある。 イ 時 間 定 格 は連 続 定 格 とする。但 し、ゲート、弁 、クレーン用 等 は使 用 条 件 に適 合 した短 時 間 定 格 とする。制 動 の必 要 なものはブレーキ付 とする。 ウ 防 爆 構 造 の仕 様 については、「第 4章 電 気 設 備 」による。 (2) 電 動 機 の端 子 箱 は密 閉 防 水 形 とし、端 子 形 状 ・大 きさについては監 督 員 の承 諾 を得 ること。 2.伝 動 機 構 (1) 増 ・減 速 機 の選 定 は、その使 用 目 的 に最 適 な形 式 、容 量 とし、騒 音 、振 動 の発 生 が少 ないも のとする。 (2) 減 速 機 等 に過 負 荷 保 護 装 置 を設 ける場 合 は、その設 定 値 は原 則 として低 速 軸 許 容 トルクの 90~100%とする。保 護 装 置 は動 作 検 出 器 付 とする。 (3) チェーン、又 はベルトで伝 達 する場 合 は、各 部 の材 質 は表 3-2-4 とする。 表 3-2-4 伝 動 部 材 質 表 材質 スプロケット チェーン プーリ Vベルト S35C 以 上 - FC200 以 上 - JIS B 1854 JIS K 6323 一 般 用 Vプーリ 一 般 用 Vベルト JIS B 1801 適用規格 伝 達 用 ローラーチェーン及 びブシュチ ェーン (4) 回 転 部 には保 護 カバーを設 ける。保 護 カバーは分 割 式 、又 は点 検 が容 易 に行 える構 造 とし、 回 転 方 向 矢 印 を付 けたものとする。 3.給 油 (1) 給 油 装 置 は、動 作 が確 実 で油 だめ(油 面 計 付 )の保 有 量 が大 きく、潤 滑 油 の補 給 交 換 が容 易 にできるものとする。特 に、自 動 運 転 を行 う機 械 は、自 動 給 油 等 により保 守 の省 力 化 を図 るこ と。 (2) 排 油 口 はできるだけ口 径 が大 きいものにし、排 油 作 業 の容 易 な位 置 まで配 管 し、バルブ及 び プラグ止 めとする。 (3) グリース潤 滑 で給 油 箇 所 が多 い場 合 は、集 中 給 油 装 置 を設 ける。 35 (4) グリースガンによる給 油 方 式 の場 合 は、原 則 として各 給 油 にボタンヘッド形 のグリースニップル を設 ける。 第 3項 点 検 歩 廊 等 1.歩 廊 ・階 段 (1) 高 所 や水 面 上 に設 置 される機 械 装 置 には保 守 点 検 を安 全 容 易 にするため、十 分 なスペースを 有 する歩 廊 及 び階 段 を設 置 し、必 要 箇 所 には、工 具 等 の落 下 防 止 対 策 を講 ずる。 (2) 通 路 を横 断 する配 管 上 には、渡 り階 段 又 は踏 板 を設 ける。 (3) 階 段 部 、通 路 等 で危 険 と思 われる所 には、標 識 、カバー、クッション等 の安 全 対 策 を施 す。 (4) 歩 廊 及 び階 段 の骨 組 は、形 鋼 又 は厚 板 の溶 接 構 造 とし、踏 板 はグレーチング(クローズエンド 型 、主 部 材 FB3×32 ピッチ 30mm、横 部 材 断 面 寸 法 5.5mm×5.5mm 以 上 、ピッチ 100mm、Znドブ品 )、又 は板 厚 4.5mm 以 上 の縞 鋼 板 のいずれかとし、特 記 仕 様 書 に指 示 する。 (5) 縞 鋼 板 には必 要 に応 じて水 抜 き穴 、及 びすべり止 めの処 置 を講 じる。 (6) 階 段 各 部 の寸 法 は、下 記 を標 準 とする。 ア 傾 斜 角 度 は水 平 面 に対 して 45°とし、幅 は手 摺 芯 で 800mm イ け上 げは 200~220mm で均 等 にする。 ウ 踏 み面 は 200~220mm で、け込 みしろとの和 が 250mm 以 上 とし、け込 みしろは負 の値 に してはならない。 250 踏面 け込みしろ 200~220 図 3-2-1 階 段 標 準 図 36 200~220 け上げ 20 2.鋼 製 手 摺 (1) 主 柱 間 隔 は 1,200mm、格 子 間 隔 は 300mm を標 準 とするが、転 落 防 止 により短 縮 しても良 い。 (2) 溶 接 はすべて連 続 溶 接 とし、加 工 後 Zn ドブを施 し、所 定 の仕 上 塗 装 を行 う。 (3) Zn ドブ処 理 に必 要 なガス抜 き穴 は、パイプ下 面 の目 立 たない位 置 にドリルで開 ける。 (4) Zn ドブのバリは必 ずグラインダなどで落 とす。 (5) 手 摺 本 体 の取 り外 しタイプは特 記 による。 3.ステンレス製 手 摺 (1) 高 さ、主 柱 間 隔 、その他 の寸 法 はすべて「鋼 製 手 摺 」と同 じとする。 (2) 使 用 材 料 はボルト、ナット類 共 、すべて SUS304 製 とする。 (3) 溶 接 加 工 後 は酸 洗 い処 理 を行 い、手 摺 り全 体 の表 面 処 理 (バフ仕 上 等 )は行 わない。 32A SGP-Znドブ (SUS304TP Sch5S) 1,200 300 1,000 100 1,100 20A SGP-Znドブ (SUS304TP Sch5S) 32A SGP-Znドブ (SUS304TP Sch5S) 2-M12ボルト 6t×150×50 SS400-Znドブ (6t SUS304) ※( )内はステンレス製手摺の場合 図 3-2-2 鋼 製 手 摺 標 準 図 37 4.鋼 製 蓋 (1) 設 計 図 書 に明 記 された箇 所 (配 管 ピット、ケーブルピット、側 溝 等 )に縞 鋼 板 又 はグレーチング で下 図 の構 造 の蓋 を設 ける。 (2) 縞 鋼 板 、グレーチング、受 枠 は SS400-Zn ドブ、又 はステンレス製 とする。 (3) 縞 鋼 板 及 び、グレーチング蓋 が 500mm 未 満 の場 合 は次 図 のような構 造 とする。500mm 以 上 の 長 さの場 合 は板 厚 、補 強 等 を考 慮 し設 計 すること。 (4) 受 枠 アンカーの取 り付 けピッチは 1,000mm 以 下 とする。 平鋼 60 32 60 20 20 受枠 受枠 図 3-2-3 縞 鋼 板 蓋 参 考 図 縞 鋼 板 グレーチング 図 3-2-4 グレーチング蓋 参 考 図 板 厚 4.5t 受 枠 40×40×3 平 鋼 6×19 受 枠 35×35×3 38 5.FRP・合 成 木 材 蓋 (1) 密 閉 構 造 を必 要 とする箇 所 で環 境 条 件 が厳 しい場 所 は、図 3-2-5、図 3-2-6 を参 考 に、FR P、合 成 木 材 で臭 気 の漏 れにくい耐 食 性 蓋 を設 ける。設 計 荷 重 は特 記 仕 様 書 による。 固定金具 4t(SUS304)(必要な場合) M10アンカー 主梁 20 20 50 62 110 120 120 パッキンゴム50×6t 受枠 6tSUS304) パッキンゴム50×5t 受枠 6tSUS304) アンカー SS400 φ13 l=150 図 3-2-5 FRP蓋 (参 考 図 ) 形 式 補強梁 アンカー SS400 φ13 l=150 図 3-2-6 合 成 木 材 蓋 (参 考 図 ) 設置場所 設計荷重 フラット型 歩 廊 面 の開 口 部 3.53×10 3 N/m 2 かつ中 央 集 中 荷 重 0.98×10 3 N/枚 ド ー ム 型 人 が乗 らない池 部 等 0.98×10 3 N/m 2 (2) フラット型 の許 容 たわみ量 は /200( :支 持 スパン長 mm)とする。ただし、ドーム形 のたわみ 量 については、特 に指 定 しないが破 壊 及 び脱 落 してはならない。 (3) 受 枠 は SUS304 製 とし、アンカー筋 (φ13mm、 =150、ピッチ 500mm 以 下 )を躯 体 コンクリート に固 定 する。 (4) FRPの強 度 使 用 するFRP強 度 は、次 の数 値 以 上 のものであること。 ア 曲 げ強 さ 122.6N/mm 2 イ 曲 げ弾 性 率 5.88×10 3 N/mm 2 ウ 引 張 り強 さ 63.7N/mm 2 エ 圧縮強さ 108N/mm 2 オ ガラス含 有 率 25% (5) 合 成 木 材 の強 度 使 用 される合 成 木 材 は JIS Z 2101 に準 拠 し、次 の数 値 以 上 のものであること。板 厚 は 15mm を 標 準 とする。 ア 比重 0.5 イ 曲 げ強 さ 49 N/mm 2 ウ 曲 げ弾 性 率 4.9×10 3 N/mm 2 (6) 歩 廊 面 は滑 り止 め仕 様 とする。 (7) 取 手 の形 状 は落 し込 み式 等 、収 納 可 能 な物 で歩 行 の障 害 にならないよう考 慮 すること。 (8) 必 要 箇 所 には 400mm 角 程 度 の点 検 口 を設 ける。 (9) 蓋 の表 面 に設 計 荷 重 を表 記 する。 39 第3節 据付工事 1.一般事項 (1) 請 負 人 は「機 器 ・資 材 搬 入 簿 」を作 成 し、現 場 搬 入 の都 度 、監 督 員 の受 入 検 査 (試 験 成 績 書 、 合格証、主要項目及び外観の確認)を受け、これに合格しなければ据付けてはならない。 (2) 現 場 工 事 はあらかじめ監 督 員 の指 定 した工 程 に達 したときに検 査 を受 け、これに合 格 後 次 の工 程 に移 るものとする。施 工 後 の確 認 が困 難 な配 筋 工 事 等 については、その過 程 において必 ず監 督員の検査を受けなければならない。 (3) 据付け完了後、各機械の摺動面にグリースを塗布しておく。 (4) 機器の詳細な位置決定及び墨出しには、必ず監督員の立会い確認を得なければならない。 (5) ダクトなどの既存設備に損傷を与える恐れのある場合には、一時取り外して施工する。 2.コンクリートはつり (1) はつりを行う場合、施 工 場所によっては高水位や降雨時に、はつり開口 部より地 下 室・管廊等 へ 浸水する恐れがあるので、施工前に監督員と十分な打合せ行い浸水防止対策を行うこと。 (2) 躯体コンクリートの内在鉄筋をはつり出す場合は、原則として溝はつりによる。 (3) 主力構造物を出来るだけ損傷させない工法で施工すること。 (4) 既 設 のコンクリート構 造 物 の仕 上 面 を溝 はつり又 は矩 形 にはつり取 る場 合 は、あらかじめはつり 取 りの境 界 線 に沿 ってコンクリートカッターにより目 地 切 りを行 ってからはつり工 事 を始 め、はつり 部分の補修モルタルの境界線がきれいに仕上るように留意する。 (5) 壁 面 等 はつり箇 所 の状 況 から、上 記 の方 法 により施 工 しがたい場 合 は、補 修 モルタル、塗 料 の 色合せを厳密に行い、既存壁面と同一面仕上げ又は額縁仕上げにより体裁よく施工する。 3.基礎 (1) 請負人は、コンクリート基礎の施工にあたり、設計図書に定めない 事項については、「神戸市土 木工 事共 通 仕様 書」のコンクリートの品質の規定 によらなければならない。これ以 外による場 合は、 施工前に設計図書に関して監督員の承諾を得なければならない。 (2) 基礎の鉄筋 は、機器の種別、運転 状態 等に適 したもので、原則としてSD345 とする。またピッチ は縦・横共 200mm を標準とする。組立鉄筋はD10φ以上、鉄筋のラップ長は 30D(Dは鉄筋の呼 径)、結束は 400mm ピッチにて結束線により行う。コンクリート仕様は表 3-3-1 による。 表 3-3-1 コンクリート設計強度 種 別 設計基準強度 2 水セメント比 セメントの種類 鉄筋コンクリート 24N/mm 以上 55%以下 高炉セメント 無筋コンクリート 18N/mm 2 以上 60%以下 高炉セメント (3) コンクリートは原則として、JIS表示認可工場で製造されたレディーミクストコンクリートを使用する。 ただし、コンクリートが少 量 の場 合 等 は監 督 員の承 諾を受けて現 場 練 りコンクリートとすることがで きる。 40 (4) レディーミクストコンクリートを使用する場合、1日の打込み量が4m 3 以上または監督員が指示する ものについては、事前に配合計画書を監督員に提出し、強度試験・スランプ試験等を行うこと。 なお、強度 試験のうち、材齢 28 日 における強度試験については公立の機関で実 施する。現場 練コンクリートについても、これに準 ずるものとする。スランプ値 については、施 工 前 に監 督 員 と協 議の上決定すること。 (5) 基礎表面にはモルタル仕上げ(配合 1:2 厚さ 20mm)を施す。ただし、特記によりコンクリートの打 放し指定のある場合は、美観を損ねないよう考慮する。 (6) 小形機器用のコンクリート基礎の大きさは原則として基礎ボルトの中心が基礎側面(仕上げ面)よ り 100mm 以上内在するようにし、高さは 150mm を標準とする。ただし、浸水の恐れがある場合はこ の限りでない。 (7) 地面上にコンクリート基礎を打設する場合は基礎構造については、特記仕様書による。 (8) あと施 工 アンカー(接 着 系 )については、「あと施 工 アンカー・連 続 繊 維 補 強 設 計 ・施 工 指 針 (国 土交通省」、「あと施工アンカー設計・施工指針(案)(日本建築あと施工アンカー協会)」に準じて 行い、あと施工アンカーの資格を有する者が、技術管理士により作成された施工計画に基づき施 工を行うこと。また、施工後はアンカー径ごとに全数の0.5%、又はアンカー径ごと3本以上の非破 壊検査(非破壊試験)を行うこと。 (9) 配 管 支 持 、点 検 歩 廊 、階 段 等 の荷 重 の影 響のない脚 部 にはモルタル根 巻きを施 すこと(セメント モルタル配合 1:2) 4.機器基礎アンカーボルト (1) 機器基礎アンカーボルトは、コンクリート基礎の内在鉄筋に溶接する事を原則とする。 ただし、機器基礎アンカーボルトを内在鉄筋に直接結合出来ない場合は、監督員の承諾を得 て、補強筋を内在鉄筋に接続後、これに機器基礎アンカーボルトと溶接固定してもよい。この場 合の溶接長さは両面5D、又は片面10D以上とする。 (2) 建築工事等で箱抜き施工を行っている場合の充填材は、無収縮モルタル等を用いて躯体コンク リートとアンカーボルトを密着させること。 (3) 材質は下記による。 ア 水中 部・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ SUS304 イ 池、水 路、ピットのスラブから下の部分・・・・・・・・・・ SUS304 ウ 上記 以 外のもの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ SS400-Zn ドブ エ ボルト・ナットがコンクリートに埋まるもの・・・・・・・・・ SS400 オ 湿潤場所で監督員が指示するもの・・・・・・・・・・・・ SUS304 ※あと施工アンカー及びボルトも上記に準じる。 41 (参考図) ピッチ 200mm 機器基礎アンカーボルト 主力筋:D13φ以上 仕上げモルタル(20mm) 打設コンクリート 30~50mm 組立鉄筋(フープ筋):D10φ以上 無筋コンクリート 継手ラップ長さ:30D 以上 (両サイド、結束すること) 躯体コンクリート 内在鉄筋 溶接長さ:両面 5D、又は片面 10D以上 (継手ラップ長さ:15D) 図 3-3-1 重荷重形基礎要領図 アンカーとの 溶接ピッチ 400mm 機器基礎アンカーボルト 200mm ピッチ 仕上げモルタル(20mm) 主力筋:D13φ以上 打設コンクリート 30~50mm 組立鉄筋(フープ筋):D10φ以上 無筋コンクリート 継手ラップ長さ:30D 以上 (両サイド、結束すること) 躯体コンクリート 溶接長さ:両面 5D、又は片面 10D以上 (継手ラップ長さ:15D) あと施工アンカー(接着系) 図 3-3-2 静荷重形基礎要領図 42 アンカーとの 溶接ピッチ 400mm 機器基礎アンカーボルト 200mm ピッチ 仕上げモルタル(20mm) 主力筋:D13φ以上 打設コンクリート 30~50mm 組立鉄筋(フープ筋):D10φ以上 無筋コンクリート 継手ラップ長さ:30D 以上 (両サイド、結束すること) 躯体コンクリート 溶接長さ:両面 5D、又は片面 10D以上 (継手ラップ長さ:15D) あと施工アンカー (接着系) 図 3-3-3 軽荷重形基礎要領図 5.据付 (1) 機器 の据 付 けに当っては、水 平、垂 直に芯出 し調整を行い、基 礎ボルトにナットを挿 入し完全 に 締 付 けた後 、監 督 員 の検 査を受 ける。その後 、セメントモルタル(手 練り配 合1:2)を硬 練 りにして 十分つき固めて固定する。 (2) 機器の据付け用ライナの材質は、水中部 SUS304、その他の場所 SS400 とし、すべて機械切りし たかえり、錆 等 のない新 品 を使 用 する。芯 出 しに使 用 した金 くさびは、すべてライナと取 替 えて固 定する。 (3) ライナと直接接触するコンクリート面は、平滑に仕上げて接触面の当たりをよくしておく。 (4) コンクリート面と直接接触する鋼材部分については、あらかじめ防食塗装を施しておく。 (5) 立 軸 ポンプのコンクリートスラブ貫 通 部 等 の水 密 を必 要 とする部 分 については、防 水 剤 等を充 填 して完 全 水 密 を保 持 しなければならない。また横 軸 ポンプ等 の共 通 床 版 下 の空 間 には、滞 水 防 止用のセメントモルタルを充填する。 (6) コンクリート基 礎 に機 器 を据 付 ける場 合 は、コンクリート打 設 後 7日 以 上 経 過 した後 でなければな らない。 43 第4節 配管材料 第1項 用途別配管 管種は図面記載のとおりであるが、指定のないものについては原則として表 3-4-1 による。 表 3-4-1 用途別配管 管 種 神戸市略号 対 象 流 体 1 ダクタイル鋳鉄管 DCIP 汚水・汚泥・処理水 2 配管用炭素鋼鋼管(黒) SGP 潤滑油・燃料油 3 配管用炭素鋼鋼管(白) SGP-Zn ドブ ばっ気用空気(100A~350A) SGP-(白) ばっ気用空気(~80A)・操作用空気 STPY-Zn ドブ ばっ気用空気(400A~) SGP-V(白) 処理水・砂ろ過水 SGP-V-Zn ドブ 各種薬液 SUS304TP 汚泥・高圧水・消化ガス・機関排気 SUS304TPY ・グリス・操作用空気・その他 VP ばっ気用空気管(反応槽内) HIVP ばっ気用空気管(反応槽内) VU 脱臭用空気(~φ300) RF-VP 屋内無圧排水(φ40~φ150) 4 配管用アーク溶接 炭素鋼鋼管(Zn ドブ) 5 塩ビライニング鋼管(白) 6 配管用ステンレス鋼管 7 硬質塩化ビニル管 8 再 生 硬 質 塩 化 ビニル管 9 高圧ホース 操作用空気・グリス ※ 上水・消火栓・油配管等は、関係法令及び基準によること。 第2項 規格、加工法 1.ダクタイル鋳鉄管 【DCIP】 (1) 直管は、JIS G 5526「ダクタイル鋳鉄管」及び JSWAS G-1「下水道用ダクタイル鋳鉄管」の 3 種とする。 (2) 異形管は JIS G 5527「ダクタイル鋳鉄異形管」及び JSWAS G-1「下水道用ダクタイル鋳鉄管」とし、フラ ンジ継手を使用する場合は大平面座形とする。 (3) 直管及び異形管に施す①内面エポキシ樹脂粉体塗装、②内面液状エポキシ樹脂塗装の適用口径は 表 3-4-2 によるものとし、その仕様は JSWAS G-1 の附属書による。 表 3-4-2 ダクタイル鋳鉄管の防食仕様 内面ライニング・塗装 直 管 異形管 JSWAS 仕様 ① エポキシ樹脂粉体塗装 φ75~1,200 φ75~1,500 附属書 2.2 ② 液状エポキシ樹脂塗装 φ1,350~2,600 φ1,600~2,600 附属書 2.3 44 (4) 鋳鉄管の継手は、K形メカニカル継手とする。ただし、地震で離脱又は折損の恐れのある土中埋設の 鋳鉄管は、耐震継手の使用を考慮すること。 (5) メカニカル継手用の押輪およびボルト・ナットは、JSWAS G-1 の FCD420-10 または JIS G 5502 の FCD400-15、FCD450-10 とする。 (6) 曲部・T 字管や管末の栓などの異形部は、フランジ接合とする。 (7) 鋳鉄直管を切断して使用する場合は、施工上支障のある場合を除き、甲切りの長さは 0.6m以上、乙 切りの長さは 1m以上とする。 (8) 鋳鉄管の外面塗装は第7節「塗装」の項を参照。 2.配管用炭素鋼鋼管(黒) 【SGP】 (1) 直管は、JIS G 3452「配管用炭素鋼鋼管」の黒管とする。 (2) 配管は原則として突合せまたはフランジ溶接をする。 (3) 継手は、JIS B 2311 「一般配管用鋼製突合せ溶接式管継手」または JIS B 2301 「ねじ込み式可鍛鋳 鉄製管継手」とする。 (4) フランジは、JIS B 2220「鋼製管フランジ」による。 (5) 重油配管は、許可施設の場合は全て溶接構造とする。また、小出しタンクの空気抜き管・ドレン管等に 関しても出来るだけこれに準ずる。潤滑油配管についても同様とする。 3.配管用炭素鋼鋼管(白) 【SGP-Zn ドブ】 (1) 直管は、JIS G 3452「配管用炭素鋼鋼管」の黒管を原管とする。 (2) 継手は、JIS G 2311 「一般配管用鋼製突合せ溶接式管継手」とする。 (3) 溶接フランジは、JIS B 2220「鋼製管フランジ」による。 (4) 配管は、原則としてフランジ溶接によるものとし、加工後 Zn ドブとする。 4.配管用炭素鋼鋼管(白) 【SGP-(白)】 (1) 直管は、JIS G 3452「配管用炭素鋼鋼管」の白管とする。 (2) 継手は、JIS G 2301「ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手」とする。 (3) フランジは、JIS B 2220「鋼製管フランジ」による。 (4) 呼び径 80A 以下の配管は原則としてねじ込み接合とする。 5.配管用アーク溶接炭素鋼鋼管(Zn ドブ) 【STPY-Zn ドブ】 (1) 400A 以上の直管は JIS G3457「配管用アーク溶接炭素鋼鋼管」の最小肉厚以上とする。 (2) 継手は、JIS B 2311 「一般配管用鋼製突合せ溶接式管継手」とする。 (3) 溶接フランジは、JIS B 2220「鋼製管フランジ」の並形フランジとする。 (4) フランジは内外とも溶接し、溶接加工後 Znドブとする。 45 6.塩ビライニング鋼管 【SGP-V(白)】 (1) 直管は、JWWA K 116「水道用硬質塩化ビニルライニング鋼管」の SGP‐VB とする。 (2) 配管の接合は、呼び径 80A 以下の管は原則としてねじ込み接合とし、呼び径 100A 以上はフランジ接 合とする。 (3) ねじ込み式管継手には「管端防食継手」または JIS G 2301 「ねじ込み式可鍛鋳鉄製管継手」に樹脂コ ーティングを施したものとするが、できるだけ「管端防食継手」を使用すること。 (4) ねじ込みフランジを使用する場合は、ねじフランジ法による内管加工法とする。 (5) ねじ接合材は防食用ペーストシール剤とする。防食用ペーストシール剤は JWWA K 146(水道用液状 シール剤)、JWWA K 142(水道用耐熱液状シール剤)によること。 (6) フランジ式継手は、フランジを溶接し Zn ドブを施したものを外管とし、これに内管として塩化ビニル管を ライニングしたものとする。なお、フランジ部はつば返し加工法による。 (7) 直管を現場加工するときのフランジ部は、ねじフランジ法(呼び径 175A 以下)および溶接フランジ法 (呼び径 200A 以上)による。 7.塩ビライニング鋼管 【SGP-V-Zn ドブ】 (1) 次亜塩素酸ソーダ溶液等の腐食性流体を対象とする場合は、呼び径・直管・異形管の別を問わず黒 管にフランジ溶接をした後、Zn ドブを施したものを外管とし、これに内管として塩化ビニル管をライニン グしたものを使用する。 (2) 125A 以下の配管については SGP-FVB を使用してもよい。 (3) フランジ部は、つば返し加工法による。 8.配管用ステンレス鋼管 【SUS304TP】【SUS304TPY】 (1) ステンレス鋼管は JIS G 3459「配管用ステンレス鋼管」及び JIS G 3468「配管用溶接大径ステンレス鋼 鋼管」の 304 種とし、呼び径 50A 以下は Sch 20S、65A 以上は Sch 10S とする。なお、高圧用は、いず れの呼び径も Sch 40 とする。 (2) ステンレス鋼管用継手は、JIS B 2313「配管用鋼板製突合せ溶接式管継手」の SUS304 種とする。なお、 フランジの材質も SUS304 製とする。 (3) 呼び径 50A 以下のステンレス鋼管は、原則としてねじ込み接合とする。呼び径 65A 以上については溶 接フランジ接合とする。なお、施工上やむを得ない場合は、監督員の承諾を得てラップジョイントを使 用してもよい。ラップジョイント用ルーズフランジの材質は SUS304 製とする。 (4) 各部の溶接はティグ(TIG)溶接とする。 9.硬質塩化ビニル管 【VU】【VP】【HIVP】 (1) 塩化ビニル管は JIS K 6741「硬質ポリ塩化ビニル管」の使用圧力 0.98MPa(一般管 VP)または 0.59MPa (薄肉管 VU)とする。 (2) 継手は JIS K 6743「水道用硬質ポリ塩化ビニル管継手」または JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル 管継手」を使用する。 (3) 上水管の施工でやむを得ず地下埋設する箇所には、HIVP(JIS K 6742)(水道用耐衝撃性硬質塩化ビ ニル管)を一部使用してもよい。また、外部からの衝撃を受ける可能性のある場所には使用しないこと。 46 (4) 塩化ビニル管材質の決定には、使用圧力・耐衝撃性・耐候性を考慮すること。 10.再生硬質塩化ビニル管 【RF-VP】 (1) 塩化ビニル管・継手協会の AS-59「建物排水用リサイクル発泡三層硬質塩化ビニル管」とし、使用済塩 化ビニル管を原料とする塩化ビニルが製品全体重量比で 30%以上使用されていること。 (2) 衝撃の掛からない箇所で、屋内無圧排水用として使用すること。 (3) 継手は JIS K 6743「水道用硬質ポリ塩化ビニル管継手」または JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル 管継手」を使用する。 47 第3項 弁 類 等 1.共 通 事 項 (1) 主な弁の仕様は、表 3-4-3 による。 (2) 弁の開閉方向はすべて左回り開、右回り閉とする。なお、ハンドル付のものは、ハンドルに開閉方向を 明記したものとする。 (3) 仕切弁は、すべて外ねじ式とする。ただし、SUS 製ねじ込み式仕切弁(V-08)は内ねじ式でもよい。 (4) 使用頻度の高い弁は、操作しやすい位置に設置する。また、高所に設置する弁で、設計図書で指示 するものは、床上からチェーン操作のできる構造とする。ただし、将来の増設用捨て弁はこの限りでは ない。 (5) 弁の設置状態は、チェーン操作用の横型を除いて開閉ハンドルを上向形とする。なお、下向形は極力 避けなければならない。 (6) 弁の種類、材質等については表 3-4-3 によるが、下記のことに注意する。 (7) 表 3-4-3 に示されていない部材で、JIS 規格を適用する弁については、JIS の付表に記された材質とす る。 (8) JIS 規格以外で、機器に該当するものについては必ず水協検査報告書を提出する。 (9) 外面塗装と口径 100mm 以上の自動弁および口径 400mm 以上の手動弁の内面塗装は第7節「塗装」 の項による。その他はメーカー標準塗装とする。 48 2.弁 類 一 覧 表 3-4-3 弁類一覧表 弁の種類 神戸市 フランジ・ 型 番 耐圧規格 V-01 10K V-02 仕切弁 使用場所 V-03 7.5K V-04 5K ばっ気用空気 V-05 10K V-07 V-08 10K 10K 玉形弁 V-12 V-14 V-31 C3771B JIS B 2031 FCMB340 または FCD400 または FCD-S SCS または SUS403 SUS403 CAC406 CAC406 ‐ ストップ弁 次亜塩素酸ソーダ 塩化第二鉄 ポリ鉄・PAC 苛性ソーダ PT 10K CAC406 FC200 ダイヤフラム弁 アングル弁 弁箱 JIS B 2062 その他 JIS B 2031 FC200 苛性ソーダ V-23 SUS304 SUS304 または SCS13A 流量調節 町 野 ジョイント式 消火栓弁 JIS B 2031 SUS304 SUS304 または SCS13A PAC 10K FC200 汚水・汚泥管の ポリ硫 酸 第 二 鉄 V-22 FC200 ‐ その他腐食場所 適用規格 同上 材質のみ変更 CAC406 低圧空気 V-21 C3771B CAC406 蒸気・潤滑油 PT 10K CAC406 処理水・低圧空気 ・燃料油の V-13 弁 棒 SUS403 処理水の V-11 弁 座 SCS または SUS403 蒸気・潤滑油 エアー・ドレン抜 V-09 弁 体 質 FCMB340 または FCD400 または FCD-S 燃料油のドレン PT 10K 弁 箱 処理水 汚水・汚泥 ・スカム ・消化ガス V-06 材 V-06のフランジ付 SUS403 JIS B 2051 CAC406C ‐ JIS B 2011 同上 材質のみ変更 SUS304 または SCS13A SUS304 SUS403 SUS403 JIS B2031 SUS403 V-13のフランジ付 JIS B 2031 材質のみ変更 または SUS420J2 CAC406C JIS B 2051 JIS B 2011 (ダイヤフラム) FC200+ CR または EPDM 硬質ゴム (FC200 または FCD-S または FCD450) + PTFE ‐ SUS304 または (ダイヤフラム) PTFE PVC EPDM CAC406 C3771 または または CAC203 CAC203 49 SUS403 ウェアタイプ ‐ ‐ C3604 C3604 ‐ または CAC203 亜鉛メッキ品 弁の種類 神戸市 型 番 耐圧規格 V-41 V-42 バタフライ弁 フランジ・ ばっ気用空気(80℃未満) 処理水の流量調整 フ ラ ン ジ レ ス ばっ気用空気 (80~130℃)の (10K) 流量調整 V-43 V-44 V-47 V-51 V-52 V-53 使用場所 フランジレス (7.5K) 7.5K 10K 7.5K 汚水・汚泥 (φ400 以下) 消化ガスの 流量調整 フランジレス形弁を 使 用 できない場 所 材 弁 箱 弁 体 FC200 FCD400 または FCD450 または FC250 特殊合金 SUS304 CAC406 C3771B SUS304 SUS304 V-56 PT 10K 処理水・低圧空気 CAC406 CAC406 FC200 CAC406 または CAC702 または CAC703 SUS304 または SCS13 または SCS13A 逆止弁 ばっ気用 空気(低圧損型) 消化ガス(低圧損型) または フランジレス 上水・処理水 FC250 (10K) (バイパス弁付急閉型) V-60 10K 汚水・汚泥・ スカム V-71 10K V-59 汚水・汚泥・処理水 ボール弁 FC200 潤滑油・燃料油 V-58 V-72 PT 10K 空気・消化ガス V-73 10K 同上腐食場所 V-74 10K 脱臭用ドレン 偏芯構造弁 FC200 または FCMB340 または FCD-S SUS304 または SCS13A 7.5K 汚水・汚泥・スカム FCD450 JIS B2031 同上 材質のみ変更 スイング逆止弁 SUS403 SUS403 スイング逆止弁 ‐ CAC406C JIS B2011 SUS304 バネ式中折れ逆止弁 または (バネは弁 体 ごとに SUS420J2 設 けたのもとする) ‐ ゴムボール式 EPDM NBR ナイロン コーティング SUS304 または PTFE SUS304 または SUS403 フルボア式 SCS13A SUS304 PVC または 弁箱・弁体 JWWA B 138, B 121 SCS または SUS403 ゴムボール FC200 V-81 SUS403 または SUS420J2 FCD450 10K (5K) JIS B 2032 EPDM FCD450 FC200 適用規格 NBR NBR V-55 フランジレス 弁 棒 FCD450 FCMB340 または FCD400 または FCD-S V-57 弁 座 SCS13 または SCS13A または SCS14 または 処理水 汚水・汚泥 スカム 質 PVC SCS13 または SCS13A または ゴムライニング 50 PTFE PVC ゴムまたは SUS304 または SCS13 耐食金属 シール材質:EPDM 3.電 動 弁 電動弁は表 3-4-3 中の弁に、下記使用の電動開閉機を取付けたものとする。(表の神戸市型番の頭に 「M」を記入したものとし、フローシートで表示する場合は手動弁の上に M を付ける)。 (1) 三相誘導電動機を使用するもの(仕切弁、偏芯構造弁および 350A 以上のバタフライ弁) ア 電動機は全閉かご形で 15 分定格とし、始動トルクは 200%以上とする。 イ 減速機の潤滑はグリス密閉形とする。 ウ リミットスイッチはカム式とする。また、トルクスイッチ及びインターロックスイッチを設ける。 エ スイッチボックスには防湿用スペースヒータを設ける。 オ 現場開閉指示計は 270°ダイヤル式とし、目盛は%表示とする。 カ 電動機出力、遠方指示の有無、同方式、操作電源、流体圧力その他については特記仕様書によ る。 キ 仕切弁の開閉速度は 300mm/分を標準とする。 ク 7.5K バタフライ弁、偏芯構造弁の全開-全閉時間は表 3-4-4 を標準とするが、必要に応じて特記 仕様書で指定する。 表 3-4-4 バタフライ弁・偏芯構造弁の開閉時間 弁種類 口径(mm) 全開-全閉時間 ~φ300 60 秒以内 バタフライ弁 φ350~1,500 75 秒以内 偏芯構造弁 ――― 20~40 秒 7.5K (2) 単相誘導電動機を使用するもの(ボール弁、300A 以下のバタフライ弁) ア 電動機はコンデンサ電動機を使用する。 イ リミットスイッチおよびサーマルプロテクタ等を内蔵し、開閉動作に必要な内部配線を施したものと する。 ウ 屋外型とする。 エ 電源は AC100V とする。 オ トルクスイッチ、インターロックスイッチ、R / I 変換器およびポテンショメータ・開度指示計を取付け る場合は特記仕様書による。 51 4.空気作動弁 空気作動弁は表 3-4-3 中の弁に、下記仕様の空気シリンダ式開閉機を取付けたものとする。 (1) 複作動式(神戸市型番の頭に「WA」を記入したものとし、手動弁の上に を付ける。) ア 開閉速度はスピードコントロール弁全開時にて約 200mm/秒とする。 イ 操作圧は 0.39~0.69MPa とする。 ウ 開閉指示板および指針は SUS304 製とし、全開、1/2、全閉の表示をする。 エ 各部材質は弁本体に準じたものとする。 オ 弁 1 台につき下記の付属品を備える。 (ア) 4 方口電磁弁 1個 (防水型、AC100V、原則として通電開、手動操作機構付) (イ) 圧力計付減圧弁、フィルタ 1組 (ウ) スピードコントロール弁 2個 (エ) リミットスイッチ(上・下段用、防水、耐食形) 2個 (オ) 電磁弁~シリンダの導管(10A SUS304TP・高圧ホース) 1式 主要部は SUS304 とする。電磁弁ボックスとの取合部には 高圧ホースを用いてもよいが、使用は最小限に留めること。 カ 流体圧力その他については特記仕様書による。 (2) 単作動式(神戸市型番の頭に「SA」を記入したものとし、手動弁の頭に を付ける。) ア 上記(1)のア~エと同じ。 イ 弁1台につき下記の付属品を備える。 (ア) 3 方口電磁弁 1個 (防水型、AC100V、原則として通電開、手動操作機構付) (イ) 圧力計付減圧弁、フィルタ 1組 (ウ) スピードコントロール弁 1個 (エ) リミットスイッチ(上・下段用、防水、耐食形) 2個 (オ) 電磁弁~シリンダの導管(10A SUS304TP・高圧ホース) 1式 主要部は SUS304 とする。電磁弁ボックスとの取合部には 高圧ホースを用いてもよいが、使用は最小限に留めること。 52 5.伸縮管・可とう管 (1) 可とう管の偏芯量は、原則として 200mm 以上とし、構造物の条件と合わせることとする。 (2) 燃料配管等の危険物配管には「可とう管継手に関する技術上の指針」(消防庁)に適合した金属製可 とう管を使用する。 (3) 可とう管は、水平配管中に設置すること。 (4) 伸縮管、可とう管の材質は表 3-4-5 による。 表 3-4-5 伸縮管・可とう管の材質 種 類 使 用 場 所 ベローズ ブレード フランジ SS400-Zn ドブ ばっ気用空気 SUS304 エンジン排気 伸縮管 SUS304 伸縮管・ 可とう管 消化ガス SUS316L 処理水、汚水、汚泥、燃料油、潤滑油 SUS304 金 属 製 ポリ硫酸第二鉄、PAC、苛性ソーダ CR,EPDM 薬液 塩化第二鉄、次亜塩素酸ソーダ SS400-Zn ドブ SUS304 CR,EPDM 処理水、汚水、汚泥(地上用) ゴム製 SUS304 PTFE 処理水、汚水、汚泥(地下埋設用) 樹 脂・ 可とう管 ポリ硫酸第二鉄、PAC、苛性ソーダ SS400-Zn ドブ 薬液 塩化第二鉄、次亜塩素酸ソーダ PTFE 6.ハウジング形継手 (1) 機器及び配管の分解・組立用に使用する。 (2) ハウジングの材質は FC とする。 (3) カラー、リングを用いる場合、カラー、リングの材質は SUS304 製とする。 53 第4項 付属材料 1.フランジ締結用ボルト・ナット フランジ締結用のボルト・ナット類は、接合配管の上位配管の材質に合わせる。 2.ガスケット (1) ガスケットは流体の種類、圧力、温度等それぞれの使用目的に適した材料および形状・厚さを選定し 使用する。 (2) 配管に使用するフランジガスケットは表 3-4-6 による。 表 3-4-6 対象流体別ガスケット 対 象 流 体 材 質 汚水、汚泥、処理水、消化ガス、ポリ硫酸第二鉄、 CR , SBR , NBR , EPDM 苛性ソーダ、PAC (1MPa 以上はノンアスベストジョイントシートを使用) ばっ気用空気、操作用空気、蒸気、温水、 エンジン排気管その他高温ガス ノンアスベストジョイントシート 渦巻ガスケット(グラファイトテープ巻) 塩化第二鉄、次亜塩素酸ソーダ PTFE 被覆ゴム , CPE , フッ素ゴム 燃料油、潤滑油 NBR 3.配管支持金具 (1) 露出配管は管列整然と布設し、特に指定のない限り支持金具を介して構造物に堅固に取付ける。 (2) 直管部分の支持箇所は原則として表 3-4-7、表 3-4-8 によるが、特に曲部、T 字部、弁取付部等は、 流体の遠心力や衝撃力により管路が振動、離脱しないよう強固に支持すること。 表 3-4-7 配管支持金具の間隔 直管部分の支持金具取付箇所 管 径 支持金具 100A 以下 125A 以上 定尺 2 点支持 2m 以内 (間隔 3m 以内) 空気用配管、消化ガス配管を独立に敷設する場合の支持金具取付箇所 管 径 支持金具 350A~600A 650A 以上 4m 以内 5m 以内 54 表 3-4-8 立て管の固定振れ止め箇所 固定 形鋼振れ 鋼管・ステンレス鋼管 鋳鉄管 最下階の床又は最上階の床 最下階の床 鋼管・ステンレス鋼管 止め支持 各階1ヵ所以上 鋳鉄管 硬質塩化ビニル管 ※ 80A 以下の配管の固定は不要としてもよい。 (3) 支持金具の材質は SS400-Zn ドブとする。ただし、水中部および特に指示するものは SUS304 製とする。 なお、取付用ボルト・ナット、U バンド、ワッシャ等の材質は支持金具と同材質とする。 (4) 支持架台にみぞ形鋼を使用し、配管を U ボルト等で固定する際は、勾配ワッシャなどを用いること。 (5) 揚水・排水機能及び処理機能にかかわる配管及び二次災害のおそれがある場合、支持すべき重量及 び地震力を考慮して、アンカー用の鉄筋等を構造物の鉄筋に溶接することとし、破損、脱落及びひび 割れが生じないようにする。 (6) 支持金具は十分な強度を有し、原則として形鋼製の門形および三角形ブラケット構造とする。その形 状寸法は現場の状況を調査のうえ、配管の分解、組立が容易で体裁の良いものとする。なお、水平方 向のボルト穴は必要に応じ長孔とし、芯出し調整が容易にできるようにしておく。垂直方向の長孔は原 則として不可とする。 (7) サポートの水平荷重・立上り・立下り等水撃作用の恐れのあるところは、十分なサポートを設け内在鉄 筋に溶接すること。 (8) 下水処理に直接関係する汚水・汚泥・処理水配管のサポートは原則吊りタイプでは行わない。 55 4.配管施工参考図 (1) 鋳鉄配管施工参考図 壁貫通部 (フランジ直管) 支持金具 (メカニカル直管 1本につき2箇所) 図 3-4-1 メカニカル直管 ※ ※ 特殊押輪 ※ ※ ※ ※ 立上り・立下り管下部には、垂直荷重受支持とする。 図 3-4-2 曲管 56 部基礎ボルトは内在鉄筋に溶接すること ※特殊押輪 ハウジング形継手 処理水 汚水・汚泥 SUS304TP 空気抜管 水平荷重支持をする 20A 50A T字管の間は長さに応じて A,Bいずれかを使用する A 水密壁貫通部(パドル付両フランジ短管) 埋込管のフランジに直接バルブをつける B ドレン管(50A) SUS304TP 図 3-4-3 ヘッダー管 A B ※ ※ ※ ※ ※ 垂直荷重受支持とする AまたはBとする 図 3-4-4 分岐 57 (2) 支持金具製作参考図 長穴加工する U ボルトは確実に締める SS400- Zn ドブ L50×50×5以上 後施工アンカーボルト M12以上おねじ型 図 3-4-5 垂直荷重支持① 図 3-4-6 垂直荷重支持②(立上り・立下り部) 58 第5節 配 管 工 事 第1項 一 般 事 項 1.立 会 い (1) 配管材料のうち弁類および管類は、現場搬入の都度、監督員の受入検査(試験成績書、合格証、主要 項および外観の確認)を受け、これに合格後配管する。 (2) 配管および支持金具の墨出しには必ず監督員の立会いおよび確認を得なければならない。 2.施工時の注意事項 (1) 配管の施工に当っては、土砂その他異物が残らないように管内を完全に清掃する。送気管・給油管に ついては十分フラッシングを行う。 (2) コンクリート構造物の配管貫通部は両端フランジ付の同種管を原則とする。特に環境の悪い場所では SUS304 を使用し、内面にライニングを施す。 (3) コンクリート構造物が水槽等で水密を必要とする場合はパドル付配管で施工し、防水処理に特に注意し、 漏水があってはならない。 (4) 機械装置と配管の接続部は、フランジ接合を原則とする。 (5) 汚泥配管は流れ方向に向かって上り勾配で配管する。やむを得ずU字配管になる場合は、頂部に空気 抜き管(50A 以上)を取付ける。また、消化ガス、蒸気配管等ドレンの溜まるものについては、必要箇所に ドレン抜き管・弁を設ける。 (6) ねじ込み配管の場合、分解が容易に出来るよう原則として、1 曲りに 1 箇所、又は定尺 3 本に 1 箇所の 割合で、ユニオン又はねじ込み式フランジを設ける。 (7) 鋼管のねじ切り部分が腐食しにくいように原則として防食シール剤(JWWA K 146(水道用液状シール 剤))で処置をすること。ただし、温水配管に用いる防食シール剤は JWWA K 142(水道用耐熱性液状シ ール剤)によること。また、外面の亜鉛めっき損傷部分については、第 4 種ケレンのうえ、高濃度亜鉛末 塗料で 2 回塗りを行う。 (8) フランジ配管の場合、直管部については原則として定尺毎に溶接フランジを設け、異形管についてはフ ランジ付継手を使用する。 (9) 曲がり管・T 字管の異形管に溶接フランジを取付ける場合で取付用ボルト・ナットの分解が困難な箇所お よび監督員が指示する箇所には、管径の 60%相当長さの首管を溶接する。 (10) 配管中に電磁流量計等の計装機器を取付ける場合の必要直管部の長さは、本仕様書の第 4 章 3 節 3 項の 5.「計装機器の据付」によること。 (11) 配管経路中には、温度変化、地震、内燃機関からの振動、不等沈下、据付け誤差を吸収し、配管に無 理な負担をかけないよう、伸縮管または可とう管を取付ける。 (12) 配管が構造物を貫通し、地中に埋設配管される箇所、構造物の継手を通る箇所、支持構造物が異なる 箇所等には可とう管を挿入する。 (13) 配管と機器の接続部で分解組立が困難なところには、ハウジング形継手を設ける。 (14) ステンレス鋼管とダクタイル鋳鉄管等との接続のように、電位差のある異種金属を接続する場合は、絶縁 ボルト・ナット又は絶縁スリーブ等を使用するなど、電食対策を施すこと。ただし、絶縁スリーブは接合す るフランジ 2 枚分を貫通する長さとする。 (15) 床を貫通する配管は、床面より 100 ㎜程度モルタルで保護する。この場合、特にモルタルの亀裂、はく離 59 がないように施工する。 3.表 示 (1) 露出配管には各系統ごとに色別表示(第7節塗装参照)を行うとともに、監督員の指示にしたがい要所に 呼び径、流体名および流れ方向を示す矢印を記入する。 (2) 地下埋設部には布設後、要所に SUS304 製の表示板を設置し、配管用途名、呼び径、深さおよびルート が容易にわかるようにする。表示板は下記により製作する。 ア 表示板は JIS Z 8304「銘板の設計基準」により製作する。 イ 表示板の材質は SUS304 製で厚さ 2mm のものを使用し、トツ式エッチング製法とする。 ウ 表示板の大きさは長さ比1:1.6(200mm:315mm)を標準とする。 エ 取付ボルトは SUS304 製 M4 程度とし、ポールまたは構造物の壁等に取付ける。 地 下 埋 設 管 平 面 図 管名 ○○○配管 300φ DCIP 埋設深 1.5m 1.0 2.5 1.0 工事名 平成○○年度 ○○○設備工事 図 3-5-1 表示板標準図 第2項 地 下 埋 設 1.掘削・埋戻し (1) 掘削は既設埋設物に注意しながら、底部の不陸がないよう、所定の深さまで掘ること。 (2) 埋戻しは原則として、所定の検査後管頂まで砂を入れてから掘削土で埋戻し、後に沈下のないよう十分 突固めのうえ原形復旧とする。 (3) 掘削・埋戻しの詳細については神戸市土木工事共通仕様書(第 1 編共通編、第 10 編下水道編)による こと。 (4) 地下埋設の土被りは、特に指定のない限り下記による。 ア 車両その他重量物の圧力を受けるおそれのある場所では、土被り 1.2m以上とする。 イ 上記以外の場所では、0.6m以上とする。 (なお、道路横断部分でコンクリート巻きなどにより補強する場合はこの限りでない。) 2.防 食 埋設配管には、ポリエチレンスリーブを施すこと。ただし、ポリエチレンスリーブは JWWA K 158(水道用ダクタ イル鋳鉄管用ポリエチレンスリーブ)による。 60 第3項 被 覆 工 1.被 覆 種 別 被覆の種別、用途、施工順序等は表 3-5-1 による。 表 3-5-1 被覆種別 種 別 用 途 施 工 呼び径及び保温厚等 ① ロックウール保温筒(保温帯) ばっ気用空気配管の 第1種 断熱・防音 〔屋内・屋外〕 ② 鉄線 ③ ポリエチレンフィルム ④ 屋内:カラー亜鉛鉄板 呼び径 100A 以上に施工し 保温厚は全て 50mm 屋外:SUS 鋼板 ① ロックウールブランケット 第2種 機関排気管等の断熱 ② 鉄線 〔屋内・屋外〕 ③ 屋内:カラー亜鉛鉄板 保温厚は全て 75mm 屋外:SUS 鋼板 ① ポリスチレンフォーム保温筒+鉄線 第3種 雑用水管等の凍結防止 ② 粘着テープ 〔屋外〕 ③ ポリエチレンフィルム ④ SUS 鋼板 第4種 雑用水管等の防露 〔屋内〕 ① ポリスチレンフォーム保温筒+鉄線 ~150A 20mm 200A~ 30mm ~25A 25mm ③ アルミガラスクロス 蒸気配管等の保温 ② ポリエチレンフィルム 32~50A 30mm 〔屋内・屋外〕 ③ 屋内:カラー亜鉛鉄板 65~150A 40mm 200A 以上 50mm 屋外:SUS 鋼板 第6種 厚 さ ② 粘着テープ ① ロックウール保温筒+鉄線 第5種 呼び径 地下埋設配管等 の腐食防止 ポリエチレンスリーブ JWWA K 158(水道用ダクタイル鋳鉄管用ポ 厚さ 0.2mm リエチレンスリーブ)による。 61 (1) 外面塗装 ア SUS 鋼板の塗装は帯状とし第 6 種塗装を施す。また、テープを使用してもよいが、耐候性がありはが れないものを使用すること。 イ 帯幅は 100mm、間隔 10m以下とし、配管ルートがわかりやすく表示すること。 2.被覆材・保温材 保温材、外装材および補助材は表 3-5-2 による。 表 3-5-2 被覆材料 材 料 区 分 仕 様 保温材 ロックウール保温筒 JIS A 9504 で JIS マーク表示品とする。 ロックウール保温帯 JIS A 9504 の1号で JIS マーク表示品とする。 ロックウールブ ラ ン ケ ッ ト JIS A 9504 の1号で JIS マーク表示品とする。 ポ リ ス チ レ ン フ ォ ー ム 保 温 筒 JIS A 9511 の A 種 3 号で JIS マーク表示品とする。 カラー亜鉛鉄板 JIS G 3312 の一般用、亜鉛付着量 Z-18 を使用する。 外 装 材 厚さ 0.02mm のアルミニウム箔に、JIS R 3414(ガラスクロス)に規定する EP11E アルミガラスクロス をアクリル系接着剤で接着させたものとし、管等に使用する場合は、適当な幅 に裁断し、テープ状にしたものとする。 ステンレス鋼板 ポリエチレンスリーブ ポリエチレンフィルム 補 助 材 鉄線 菊座及びバンド シーリング材 JIS G 4305 によるものとし、板厚は、管、弁等に使用する場合は 0.2 ㎜以上、 その他は 0.3 ㎜以上とする。 JWWA K 158(水道用ダクタイル鋳鉄管用ポリエチレンスリーブ)による。 JIS Z 1702(包装用ポリエチレンフィルム)に規定する1種(厚さ 0.05mm)とす る。 JIS G 3547 による亜鉛めっき鉄線で径 0.7~1.6mm 程度とする。 ステンレス鋼板により製作したもので、厚さ 0.2mm 以上とし、バンド幅は、保温 外径 150mm 以下:20mm、150mm を越えるもの:25mm とする。 JIS A 5758(シリコーン系)とする。 ※ 上記に規定していない事項については、国土交通大臣官房官庁営繕部監修「公共建築工事標準仕様書 (機械設備工事編)」によること。 62 3.施 工 方 法 (1) 保温の厚さは保温材の厚さとし、外装材の補助材の厚さは含まないものとする。 (2) 保温材相互の間隔はできるだけ少なくし、重ね部の継目は同一線上を避けて取付ける。 (3) 鉄線巻きは原則として、帯状材の場合は 50mm ピッチ以下にらせん巻締、筒状材の場合は 1 本につき 2 回巻締め、2 箇所以上施す。 (4) テープ巻きは同一方向で巻き、立上り配管の場合は下方より上方へ巻き上げる。巻き始め、巻き終わり の部分には粘着テープなどを用いてずれないように止める。 (5) 鉄線などを巻いて仕上げる場合は、直管部ははぜ掛けとし、曲管部はえび状カバーまたは工場加工に よる成型品とする。屋外および湿潤箇所の継目はシーリング材によりシールを施す。 (6) ポリエチレンフィルムは、防湿・防水の目的で使用する。管に使用する場合は、テープ状の柔軟性のある ものを 1/2 重ね巻きにする。巻ける範囲で広幅のテープを使用し、継目を少なくする。 (7) アルミガラスクロステープ巻きは、アルミ箔の面を外側にして行う。ずれるおそれのある場合は、粘着テー プ、接着剤などを用いてずれ止めを行う。屋外露出配管の曲部に使用する場合は、引張りが効かない ので細幅のものを使用し、整形曲管部等ずれるおそれのある部分は、接着剤の点付け等を行うこと。 (8) 保温の見切り部端面は、使用する保温材および保温目的に応じて必要な保護を行う。 (9) 弁及びフランジの被覆施工は、管の施工に準じて行う。ただし第 4 種防露の場合は被覆しない。 63 第6節 ダクト工事 第1項 ダクト材料 1.用途別ダクト 表 3-6-1 脱臭ダクト 用 途 口 径 使用場所 硬質塩化ビニル板製矩形ダクト ダクト φ300 相当を越える場合 硬質塩化ビニル管製ダクト(VU) ダクト、ドレン φ300 以下 FRP 製ダクト ダクト φ300 相当を越える場合 屋内 屋外 屋内 屋外 屋外 表 3-6-2 給排気ダクト 用 亜鉛鉄板製ダクト SUS 製ダクト 途 口 径 使用場所 給気ダクト 屋内 排気ダクト 屋外 排気ダクト 屋内 (燃焼排気) 屋外 2.硬質塩化ビニル板製矩形ダクト (1) 硬質塩化ビニル板は JIS K 6745「プラスチック―硬質ポリ塩化ビニル板」のグループ3とする。 (2) フランジ及び補強用アングルは同材質のものとする。 (3) 長辺が 1,000mm を越えるダクトのフランジ及び補強用アングルに取付る帯鋼は SUS304 製とする。 3.硬質塩化ビニル管製ダクト 硬質塩化ビニル管は JIS K 6741「硬質ポリ塩化ビニル管」の薄肉管(VU)を使用し、継手は原 則として JIS K 6739「排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手」を使用する。 4.FRP製ダクト(ガラス繊維強化プラスチック) (1) 樹脂は、不飽和ポリエステル・イソ系とし、外面はトップコート仕上げとする。FRP の物性値は表 3-6-3 に よる。 表 3-6-3 FRP の物性値 項 目 引張り強さ 数 値 63.8 N/mm2 以上 2 曲げ強さ 123 N/mm 以上 曲げ弾性率 5890 N/mm2 以上 ガラス繊維含有率 25%以上 64 試 験 法 JIS K 7054 5.SUS 製ダクト(燃焼排気) (1) 鋼板及び鋼帯は、JIS G 4305「冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯」による SUS304 とする。表面仕上げは、 No.2B 又は No.2D とし、JIS マーク表示品とする。 (2) 鋼材は、JIS G 4317「熱間成形ステンレス鋼形鋼」(熱間成形等辺山形鋼)及び JIS G 4303「ステンレス鋼 棒」による SUS304 とする。 (3) 溶接加工とし、気密でひずみのないものとする。ばい煙濃度計の取付座、ばい塵量測定口(直径 80 ㎜ 以上)、伸縮継手及び掃除口は、特記による。 (4) 煙道の荷重が直接機器にかかってはならない。 (5) 接続方式は、フランジ接合とする。 (6) 継手には、アルミナとシリカを主原料とした、厚さ 2.0 ㎜以上のセラミックガスケット(テープ状で耐熱温度 が 600℃以上のもの)を使用し、ボルト及びナットで気密に締め付ける。 (7) 厚さは特記仕様書によるものとするが、特記仕様書に記載のない場合、3.0 ㎜以上とする。 (8) 第 2 種被覆を施すこと。 6.亜鉛鉄板製ダクト (1) 鋼板及び鋼帯は JIS G 3302「溶融亜鉛めっき鋼板及び鋼帯」による。 (2) リベットは JIS B 1213(冷間成形リベット)の鋼リベットによるものとし、亜鉛めっきを施したものとする。 (3) その他の事項については公共建築工事標準仕様書による。 7.接合材 フランジ用ガスケットの材質は、硫酸に対して耐食性があるものとし、厚みは締結状態で約3mm とする。ボ ルト・ナットについては、亜鉛鉄板製ダクトの場合亜鉛めっき製とし、その他の場合は SUS304 製とする。 第2項 ダクト付属品 1.吸込口 吸込口は、機能が確実で騒音の発生が少なく堅固で、風量調整が容易にできる構造とする。取付枠、 可動羽根及びシャッターは厚さ3mm 以上の硬質塩化ビニル製または成形品とする。 2.風量調節ダンパ (1) 風量調節ダンパは、機能が確実で騒音の発生が少なく、開放時に空気流に対する抵抗の少ないものと する。 (2) ケーシング及び可動羽根は厚さ5mm 以上の硬質塩化ビニル製とし、羽根の枚数は原則としてダクトの高 さ 400mm 以内につき1枚で、2枚以上の羽根の重なりは 10mm とする。 (3) ダンパ軸は SUS304 製又は硬質塩化ビニル管(VP)に鋼管を挿入したものとし、開度指示計は SUS304 製及び硬質塩化ビニル製で全開、全閉の表示をする。 (4) ダンパ軸受はダクト外部に設ける。 3.密閉ダンパ 密閉ダンパは風量調節ダンパの内面に発泡ゴムを張りつけたつばを設け、可動羽根を押しつけて密閉する 65 構造とする。漏れ量はできる限り少なくする。 4.たわみ継手 (1) たわみ継手は厚さ2mm 以上の軟質塩化ビニル製とし、フランジ間隔は原則として 300mm とする。 (2) 防音たわみ継手は、軟質塩化ビニルに鉛繊維を重ね合わせ継手からの透過音を減衰させるもので、脱 臭ファンの吸込及び吐出フランジ部等に用いる。 5.風量測定口 (1) 風量測定口は、硬質塩化ビニル製とし、内径 25 ㎜程度でキャップ付とする。 (2) 測定口の取付個数は、長辺 300 ㎜以下は1個、301 ㎜以上 700 ㎜以下は2個、700 ㎜を超えるものは3 個とし取付位置は風量測定しやすい位置とする。 6.防火ダンパ (1) 国土交通大臣が定めた構造方法による製品を使用する。 (2) 国土交通大臣の認定を受けたもの(個別認定)を使用する。 (3) 開放時における気流の抵抗が少なく、確実な防火機能を有したものとする。 (4) 構成は、ケーシング、可動羽根、軸、軸受け、温度ヒューズ等とする。温度ヒューズと連動して自動的に 閉鎖する機構を有したものとし、可動羽根の開閉及び温度ヒューズ等の作動状態を確認できる検査口を 備えたものとする。 (5) ケーシング及び可動羽根の材質は、厚さ 1.5 ㎜以上の鋼板、軸・軸受け・開閉指示器及び調節ハンドル 等の材質は、鋼板、鋼棒とする。 第3項 製作・取付 1.一 般 事 項 (1) ダクトは空気摩擦損失を最少とし、騒音を発生せず、かつ、風圧による変形を起こさない構造とする。 (2) ダクトの曲り部の中心半径は原則としてダクト幅の 1.5 倍以上とする。 (3) ダクトの断面を変形させるときは、原則としてその傾斜角を拡大の場合は 15 ゚以内、縮小の場合は 30 ゚以 内とし、急激な変化を避ける。 (4) ダクトは振動による低周波音を発生させないよう各部を補強する。 (5) ダクトは空気の流れに沿って上がり勾配とし、最下部にドレントラップを設け、ダクト内にドレンが滞留しな いように考慮する。 (6) ダクトの直管部分には、ダクトの熱伸縮、振動を吸収するめにたわみ継手を取付ける。 (7) ダクトのフランジ接合部について、ドレンが溜まらないようにすること。 2.製作・取付 (1) 矩形ダクトの継目は原則として四辺折り加工とする。 (2) 硬質塩化ビニル製矩形ダクトは折り曲げ部分を避けた位置で熱風溶接による突き合せ、又は当て板接 合とする。 (3) SUS 製ダクトの継目はピッツバーグはぜ又はボタンパンチスナップはぜ若しくは溶接とする。 66 (4) 亜鉛鉄板製ダクトの継目はピッツバーグはぜ又はボタンパンチスナップはぜとする。その他、公共建築 工事標準仕様書による。 (5) 溶接する板の端部は、約 60 ゚になるよう開先加工を施す。 (6) ダクトの両端寸法が異なる場合はその最大寸法による板厚とする。 (7) ダクトの接続は原則としてフランジ形とする。矩形ダクトのフランジは、アングルを溶接後フランジ面を平 滑に仕上げ、必要な穴明け加工を行ってからダクトに取付ける。ただし、亜鉛鉄板製ダクトについては、 アングルをリベットを使用してダクトに取付ける。 (8) 硬質塩化ビニル板製ダクトの板厚、接合用フランジは表 3-6-4 による。 表 3-6-4 硬質塩化ビニルダクトの板厚・フランジ ダクト長辺寸法 板厚 [mm] [mm] 500 以下 (3) 接合用フランジ [mm] ボルト寸法× 山 形 鋼 最大間隔 取付ピッチ 50×50×6 4,000 M 8×100 60×60×7 4,000 M10×100 4 501~1,000 [4] 5 1,001~1,500 5 60×60×7 3,000 M10×100 1,501~2,000 5 60×60×7 3,000 M10×100 2,001~3,000 以下 6 60×60×7 2,000 M10×100 ( )内は 1,500Pa 以下のもの。 [ ]内は 1,000Pa 以下のもの。 (9) 臭気吸引箇所の壁(スラブ)及び外壁を貫通するダクトについては、SUS製ダクトに内面FRPライニング (2プライ)したものを使用し、貫通部仕舞はモルタルを充填し仕上げるものとする。その他の壁貫通ダク トはダクト直管部分と同材質のものを使用し、仕舞は不燃材(ロックウール)を充填してステンレスカバー で覆うものとする。 (10) 防火区画を貫通するダクトについては、貫通部及び防火ダンパ、防煙ダンパまでの部分は鋼板製(厚さ 1.5mm 以上)とする。その他、建築基準法施行令によること。なお、防火ダンパはダクトと独立して支持す ること。 (11) 矩形ダクトのフランジ部ガスケットの幅は、フランジ締結後にガスケットがダクト内部に張出さない寸法と する。 (12) ダクトの外部の補強は原則として 1,000mm 以下毎に、フランジ用アングルと同材質、同一形状のアング ルを取付ける。また、硬質塩化ビニルダクトで長辺が 1,000mm を越えるものは、フランジ補強のため帯鋼 をフランジ締結ボルトで取付ける。 (13) 硬質塩化ビニル製矩形ダクトは表 3-6-6、表 3-6-7 を参考にして、硬質塩化ビニル管(VPφ50 程度)の 支柱による内部補強を必要に応じて施す。 (14) 硬質塩化ビニル製ダクトの補強は表 3-6-6、表 3-6-7 により行い、補強材の製作及び加工は接合用フラ ンジに準ずるが、ビニル製アングルは熱風溶接によりダクトに取付け、補強の帯鋼はビニル製アングルに ボルトにより取付ける。なおボルト、ナットは硬質塩化ビニル製を用いてはならない。支柱による内部補強 は横方向の外部補強のビニル製アングル及び山形鋼部に行う。 67 表 3-6-6 硬質塩化ビニル製ダクトの横方向の補強 外 ダクトの長辺 [mm] 部 ビニル製 補 ステンレス アングル 製 帯鋼取付用ボルト[mm] 強[mm] 帯 最大間隔 鋼 ねじの 呼 び ボルトの 間 隔 支柱による 内部補強 500 以下 50×50×6 1000 500 を越え 1,000 以下 60×60×7 [50×4] 1000 [M8] [150] 1,000 を越え 1,500 以下 60×60×7 50×4 1000 M8 150 1箇所 1,500 を越え 2,000 以下 60×60×7 50×4 1000 M8 150 1箇所 2,000 を越え 3,000 以下 60×60×7 50×4 1000 M8 150 2箇所 [ ]内は 1,500Pa を超え 3,000Pa 以下のもの。 表 3-6-7 硬質塩化ビニル製ダクトの縦方向の補強 外 部 ダクトの幅 ビニル製 [mm] アングル 2,000 を越え 3,000 以下 60×60×7 帯鋼取付用ボルト[mm] 補 強[mm] 取付箇所 ステンレス 製 帯 鋼 50×4 中央に1箇所 ねじの ボルトの 呼 間 び M8 隔 150 (15) FRP整形品による円形ダクトの板厚は表 3-6-5 による。 表 3-6-5 FRP 製ダクト(円形)の板厚 ダクトの口径[mm] FRP成形品[mm] 500 以下 3 501~800 4 801~1,500 5 1,501 以上 3.支持金具 (1) 支持金具の形状は吊りボルト方式を原則とし、材質は SUS304 製とする。 (2) 現場の状況を調査のうえ、形鋼を利用した門形及び三角ブラケット等を併用し、振れ止めを施す。なお、 門形及び三角ブラケットは SS400-Zn ドブ製とする。 (3) ダクトと門形又は三角形ブラッケトとの固定は帯鋼(SUS304 製)を使用し、芯出し調整が容易にできるよう に取付ボルト穴は必要に応じて長孔とする。 (4) 支持金具の取付間隔は原則として、フランジ取付間隔と同一とする。 (5) 支持金具の取付ボルト・ナットはネジロック等を使用して落下防止の措置を行うこと。 68 4.施工要領図 支持金具取付間隔 フランジは4隅とも突 き合わせ溶接とする 風量測定口φ25 補強支柱(VPφ50)の例 レジューサ フランジ接続 吊りボルト 受けアングル 補強アングル 風量調節ダンパ(VD) 補強用帯鋼 (SUS304) 帯鋼 (SUS304) 接続用フランジ (アングル) ガスケット ダクト支持(例) (SUS304) 矩形ダクトフランジ部補強アングル施工図 長辺が1,000mm を越える塩化ビニル製ダクトのフランジと補強アングルには、補強用 帯鋼(SUS304)をフランジボルトで取付ける。 図 3-6-1 矩形ダクトの製作・取付要領図 69 屋外:FRP製ダクト 屋内:塩化ビニル製ダクト モルタル FRP製ダクト 塩化ビニル製ダクト モルタル SUS 製ダクト 内面FRPライニング SUS 製ダクト 内面FRPライニング 屋外 ②外壁を貫通するダクト ①臭気吸引部の貫通ダクト 不燃材(ロックウール) 仕舞板(SUS) 塩化ビニル製ダクト ③ 屋内 上記①②以外の壁貫通ダクト 図 3-6-2 壁貫通部のダクト施工要領図 70 第 7節 塗 装 第 1項 一 般 事 項 1.共 通 事 項 (1) 塗 面 にはハケ目 、流 れ、シワ、ムラ、フクレ、ワレ、ピンホール、ニジミ、白 亜 化 等 の有 害 な欠 陥 が あってはならない。 (2) 塗 装 は原 則 としてハケ塗 りとするが、監 督 員 の承 諾 を得 てローラ塗 り、エアスプレ又 はエアレスス プレ塗 りとしてもよい。 (3) 塗 装 に当 っては、原 則 として毎 回 塗 装 色 を替 え、上 塗 りと中 塗 りの色 は同 色 系 とし、中 塗 りは上 塗 りよりも薄 い色 とし、明 度 の差 をつけて見 分 けのよい色 とする。 (4) 塗 装 時 、気 温 が5℃以 下 のとき、湿 度 85%以 上 のとき、炎 天 で塗 装 面 に泡 を生 じさせるおそれ があるとき、風 じんがひどいとき、並 びに降 雨 をうけるおそれのあるときは、塗 装 を行 ってはならな い。 (5) Zn ドブ材 料 の現 場 溶 接 は行 ってはならない。ただし、止 むを得 ない場 合 に限 り監 督 員 の承 諾 を 得 た上 で行 う。 (6) Zn ドブ材 料 のタッチアップ補 修 には HDZ45 以 上 の効 果 を有 する高 濃 度 亜 鉛 末 塗 料 を使 用 す る。 2.工 場 塗 装 新 設 機 器 の塗 装 は、原 則 として上 塗 りまで工 場 にて塗 装 を行 い、各 層 において記 録 (写 真 、膜 厚 )を残 すこととする。 3.現 場 塗 装 (1) 新 設 の配 管 ならびに材 工 品 は原 則 として現 場 塗 装 とする。現 場 塗 装 時 には据 付 期 間 中 に被 塗 面 に付 着 したゴミ、油 等 を清 掃 除 去 し、損 傷 部 及 び発 錆 部 の補 修 塗 りを行 う。下 塗 り後 規 定 日 以 上 経 過 しているものについては、全 面 にわたりペーパがけ等 による素 地 調 整 を行 ってから 塗 装 する。 (2) 現 場 塗 装 に当 っては、塗 装 箇 所 の周 囲 を汚 損 してはならない。 (3) 現 場 塗 装 は、各 工 程 とも監 督 員 の承 諾 を得 なければ次 の工 程 に進 んではならない。 第 2項 塗 装 工 種 分 類 1.塗 装 種 別 (1) 塗 装 の種 別 は表 3-7-1 のとおりとするが、それ以 外 の特 殊 塗 装 を行 う場 合 (ディーゼル機 関 、ボ イラ等 )は使 用 する塗 料 についてあらかじめ、製 造 会 社 、塗 料 の種 別 、性 能 、塗 装 方 法 等 を記 載 した塗 料 明 細 書 及 び色 見 本 を提 出 し、監 督 員 の承 諾 を受 ける。 (2) 塗 装 の膜 厚 ・塗 装 間 隔 は表 3-7-3 を標 準 とし、同 種 塗 料 で膜 厚 ・塗 装 間 隔 が違 う場 合 使 用 す る塗 料 について、製 造 会 社 、性 能 、塗 装 方 法 等 を記 載 した塗 料 明 細 書 を提 出 し、監 督 員 の承 諾 を受 ける。 71 表 3-7-1 塗 装 種 別 表 塗装工 種別 被塗装物 環境種別 第 1種 接液部 素地調整 主材質 工場 現場 (機 器 ) (材 料 ) SS 1 FC 2以 上 FC,SS ― 2 SUS 4 4 SS+Zn ドブ 4 4 ― 接 ガス部 第 2種 第 3種 埋設部 水中部 第 4種 DCIP 2以 上 4 FC、SS 2以 上 ― ― 2 SUS 4 4 SS+Zn ドブ 4 4 DCIP 2以 上 4 SS 1 FC 2以 上 SUS 4 SS 1 FC 2以 上 SUS 4 FC,SS SGP 黒 第 5種 大気部 第 6種 第 7種 第 8種 高温部 ~200℃ 高温部 ~600℃ 3 4 2 4 塗装方法 ジンクリッチプライマー(有 機 ) エポキシ樹 脂 下 塗 エポキシ樹 脂 中 塗 エポキシ樹 脂 上 塗 変 性 エポキシ樹 脂 下 塗 変 性 エポキシ樹 脂 下 塗 エポキシ樹 脂 中 塗 エポキシ樹 脂 上 塗 Zn 用 エポキシ樹 脂 塗 料 下 塗 エポキシ樹 脂 中 塗 エポキシ樹 脂 上 塗 ジンクリッチペイント(有 機 ) (工 場 ) エポキシ樹 脂 下 塗 エポキシ樹 脂 MIO 塗 料 エポキシ樹 脂 中 塗 (現 場 ) エポキシ樹 脂 上 塗 [JSWAS DD 種 ] ジンクリッチプライマー(有 機 ) エポキシ樹 脂 下 塗 ポリウレタン樹 脂 中 塗 ポリウレタン樹 脂 上 塗 変 性 エポキシ樹 脂 下 塗 変 性 エポキシ樹 脂 下 塗 ポリウレタン樹 脂 中 塗 ポリウレタン樹 脂 上 塗 Zn ドブ用 エポキシ樹 脂 系 下 塗 ポリウレタン樹 脂 中 塗 ポリウレタン樹 脂 上 塗 ジンクリッチペイント(有 機 ) (工 場 ) エポキシ樹 脂 塗 料 下 塗 エポキシ樹 脂 MIO 塗 料 ポリウレタン樹 脂 中 塗 (現 場 ) ポリウレタン樹 脂 上 塗 [JSWAS CC 種 ] 耐熱下塗 耐熱下塗 耐熱上塗 耐熱上塗 耐熱下塗 耐熱下塗 耐熱上塗 耐熱上塗 (注 1) 補 修 時 の素 地 調 整 ・塗 装 については、旧 塗 膜 や塗 装 面 の状 況 によりケレン種 別 、及 び下 塗 り の必 要 性 を検 討 すること。既 設 被 塗 膜 が塩 化 ゴム系 の場 合 は弱 溶 剤 形 塗 料 を用 いること。 (注 2) ガスタンク組 み立 て時 等 、機 器 の現 場 溶 接 箇 所 は第 2種 ケレンを施 すこと。(球 形 ガスホルダ 指針等参照) 72 2.ケレン種 別 前 表 の素 地 調 整 の種 別 は下 表 による。 表 3-7-2 ケレン種 別 表 素 地 調 整 の種 別 素 地 の状 態 工 具 及 び工 法 第 1種 ケレン 旧 塗 膜 、ミルスケール、錆 を完 全 に除 去 し、 サンドブラスト (ISO ピカピカした金 属 面 とする。 ショットブラスト 第 2種 ケレン 旧 塗 膜 、錆 を除 去 し鉄 肌 をあらわす。 ディスクサンダ等 動 力 (ISO 活 膜 は残 す。 Sa2 1/2) St-3) 第 3種 ケレン 第 4種 ケレン 劣 化 塗 膜 、錆 を除 去 し、鉄 肌 をあらわす。 工 具 とワイヤブラシ等 活 膜 活 塗 膜 は残 す。 の手 工 具 の併 用 油 脂 類 、粉 化 物 等 の汚 れを落 し清 浄 にする。 ワイヤブラシ、スクレーパ、 ウエス 3.膜 厚 ・塗 装 間 隔 ・種 別 表 3-7-3 膜 厚 ・塗 装 間 隔 表 1回 の標 準 塗布量 (g/㎡) 1回 の最 低 乾燥膜厚 (μm) 標準塗装 間 隔 (20℃) (時 間 ) 1回 の標 準 塗布量 (g/㎡) 1回 の最 低 乾燥膜厚 (μm) 標準塗装 間 隔 (20℃) (時 間 ) ジンクリッチ プライマー (有 機 ) エポキシ 樹脂塗料 ポリウレタン 樹脂塗料 Zn ドブ用 エポキシ 樹脂塗料 変性 エポキシ 樹脂塗料 180 220 150(中 ) 130(上 ) 150 200 15 50 30(中 ) 25(上 ) 30 50 16h~6M 15h~10D 16h~10D(中 ) 7D(上 ) 16h~7D 16h~7D 弱溶剤形 変 性 エポキシ 樹脂塗料 弱溶剤形 ポリウレタン 樹脂塗料 耐熱塗料 200 耐熱塗料 600 ジンクリッチ ペイント (有 機 ) 200 120 130(下 ) 120(上 ) 140(下 ) 110(上 ) 240 60 30 25(下 ) 20(上 ) 30(下 ) 20(上 ) 30 24h~7D(中 ) 3h~15D(上 ) 24h~7D(中 ) 3h~15D(上 ) 12h 以 上 (下 ・上 ) 12h 以 上 (下 ・上 ) 24h~3M 73 4.膜 厚 測 定 箇 所 膜 厚 測 定 箇 所 は表 3-7-4 による。測 定 数 は1箇 所 毎 に上 下 左 右 の4点 測 定 し、測 定 の最 低 値 は前 表 の最 低 乾 燥 膜 厚 以 上 とする。 表 3-7-4 膜 厚 測 定 箇 所 表 塗装面積 測定箇所数 10 ㎡まで 2 箇所 10 ㎡を超 え 100 ㎡まで 10 ㎡増 す毎 に 2 箇 所 増 100 ㎡を超 えるもの 100 ㎡増 す毎 に 4 箇 所 増 5.塗 装 色 機 器 及 び配 管 の塗 装 色 は、表 3-7-5 のとおりとするが、美 観 上 あるいは既 設 との取 り合 い上 別 の色 を指 示 する場 合 がある。 (1) 冷 却 水 、循 環 水 の戻 り側 の配 管 色 は行 き側 と同 じ色 とする。 (2) 弁 の本 体 及 びハンドルの色 は、原 則 として配 管 と同 じ色 とし、電 動 及 び空 気 作 動 弁 の駆 動 部 (電 動 機 等 )は機 器 色 とする。 (3) ゲート開 閉 機 の色 は、機 器 色 とする。 (4) Uボルトの色 は、図 3-7-1 による。 配管と同じ色 架台と同じ色 図 3-7-1 Uボルト色 (5) 二 種 以 上 の混 合 液 が流 れる配 管 は、原 則 として主 要 な流 体 の色 を塗 る。 74 表 3-7-5 塗 装 色 表 番 号 機 器 及 び 配 管 名 称 日本塗料 工業会の 色標番号 マンセル記 号 活字 又は 矢印 の色 機 器 気 体 1 機械、電動機、タンク、架台 FN- 55 N-5.5 黒 2 配電盤、動力制御盤、現場操作盤 F25- 70B 5Y7/1 ― 3 電線配管、ラック、ダクト FN- 70 N-7.0 ― 4 盤に取付ける圧力計、電流計などの枠 FN- 10 N-1.0 ― 5 架台などの手摺 F07- 30L 7.5R3/6 ― 6 空気(ばっ気用、操作用、計装用) FN- 95 N-9.5 黒 7 燃料ガス(消化ガス、都市ガス、LPG) R35- 308 2.5Y8/12 黒 8 炭酸ガス F39- 80H 10GY8/4 黒 9 通気ダクト、管(ガラリは別) R30- 403 7.5GY8/3 黒 10 オゾン F55- 80H 5BG8/4 黒 11 酸素 F55- 85B 5BG8.5/1 黒 12 精 製 ガス F22- 90H 2.5Y9/4 黒 F69- 60H 10B6/4 黒 F69- 70L 10B7/6 白 F99- 60H 10RP6/4 白 15 生下水(終沈入口までの一次処理水) 循環水 処理水(二次、三次処理水、機械用水、 消泡水) 生汚泥、余剰汚泥、返送汚泥 16 消化汚泥 R21- 252 10YR5.5/4 黒 17 スカム R30- 412 7.5GY7/4.5 黒 18 雑排水、ろ液、脱離液 R22- 442 10GY4/7 白 19 上水 R36- 743 7.5B5/10 白 20 蒸気、温水 R 6- 148 7.5R8.5/4 黒 21 消石灰(粉、液) R 7- 301 2.5Y9/3 黒 22 ポリ硫 酸 第 二 鉄 、塩化第二鉄、PAC R38- 205 2.5YR6/13 白 23 高分子凝集剤 F85- 80D 5P8/2 黒 24 次亜塩素酸ソーダ R39- 257 7.5YR7.5/16 黒 25 苛性ソーダ、炭酸ナトリウム R19- 937 2.5P5/5 白 26 メタノール C29- 70P 10Y7/8 黒 27 燃料油 R38- 141 5R4/13 白 28 潤滑油、グリース F17- 50L 7.5YR5/6 白 13 14 液 配 体 管 薬 品 油 75 第 3項 文 字 ・矢 印 表 示 (1) 主 要 機 器 には機 器 名 (タンク類 は名 称 及 び有 効 容 量 )を表 示 し、かつ、設 置 台 数 が将 来 の増 設 分 も含 めて2台 以 上 のものには機 器 番 号 (号 )も必 ず記 入 する。書 き方 はペンキで、横 左 書 きを原 則 とする。また耐 候 性 のよいものであればカッティングシール等 でもよい。ただし、蒸 気 ・ 温 水 には使 用 不 可 とする。 (2) 配 管 の矢 印 、呼 び径 、及 び流 体 名 は、監 督 員 の指 示 する位 置 に記 入 する。記 入 間 隔 は矢 印 については 20m以 下 、流 体 名 は 40m以 下 を標 準 とし、同 一 支 持 金 具 に乗 る管 は同 じ位 置 に記 入 する。 (3) 上 記 にかかわらず分 岐 箇 所 、及 び合 流 箇 所 には、矢 印 、呼 び径 、流 体 名 を記 入 し、壁 、スラブ 貫 通 箇 所 等 は行 き先 名 (○○から○○へ)を記 入 する。 高架水 150A 余 剰 汚 泥 (返 送 汚 泥 ピットから加 圧 浮 上 余 剰 汚 泥 ピ 1系 消 化 槽 → 給 泥 ポンプ 150A 生 汚 泥 (初 沈 か 100 機 械 用 水 (機 械 用 水 ポンプから 高 架 水 80 ← 有効容 (10m 3 ) 機 械 用 水 ポンプか 80A 機 械 用 水 (高 架 水 槽 80 150A 機 械 用 水 (砂 ろ過 水 槽 から脱 水 → 150A 生 汚 泥 (初 沈 から脱 水 機 → ← 150A 処 理 水 (終 沈 から汚 泥 洗 浄 タンク 1号 機械用 ポンプ 図 3-7-2 記 入 例 基 本 (呼 び径 ・流 体 名 ・行 先 ) 76 → (4) 文 字 はすべて丸 ゴシック体 とし、大 きさは表 3-7-6 による。ただし、機 器 については参 考 値 であり、 監 督 員 と協 議 のうえ調 和 のとれた大 きさとする。 表 3-7-6 文 字 ・矢 印 表 示 表 管径 機 器 の代 表 文字一辺の (mm) 長さ(m) 長 さ(mm) 40A未 満 0.5 未 満 40A~65A 0.5~1.5 75A~400A 矢 印 の寸 法 (mm) a b c ― ― ― 30 50 20 15 1.5~3 60 100 40 25 450A以 上 ―― 100 150 70 50 ―― 3 以上 ― ― ― 監督員の 指示 監督員の 指示 b 神 90 a 77 c 第 4項 防 食 塗 装 (1) 設 備 工 事 での耐 薬 品 、耐 油 防 食 塗 装 は、ビニルエステル系 樹 脂 (C 種 相 当 )とする。 (2) 防 食 塗 装 は塗 布 型 ライニング工 法 とする。 (3) ガラスマットは JIS R 3411 (チョップストランドマット)に規 定 する EM450、ガラスサーフェイスマット は#30P とする。 (4) その他 については、「下 水 道 コンクリート構 造 物 の腐 食 抑 制 技 術 及 び防 食 技 術 マニュアル(日 本 下 水 道 事 業 団 )」を基 に作 成 した「下 水 道 施 設 におけるコンクリート防 食 マニュアル(下 水 道 河 川 部 工 務 課 )」を参 考 にする。 表 3-7-7 耐 薬 品 ・耐 油 防 食 の参 考 例 使 用 量 (参 考 ) 工程 使用材料 素地調整 素地調整材 3 種 補強層 表面補強層 上塗り 施工厚 (kg/m2) ビニルエステル樹 脂 +ガラスマット EM450 ビニルエステル樹 脂 +ガラスサーフェイスマット#30P ビニルエステル樹 脂 0.5~2.0 金 ごて等 1.1 ローラー等 0.4 ローラー等 0.2 ローラー等 1.0mm 以 上 (硬 化 後 厚 さ) 78 施工方法 第 8節 各 種 確 認 ・試 験 ・検 査 等 1.現 場 における完 成 検 査 前 に実 施 する各 種 確 認 ・試 験 、調 整 運 転 等 (1) 現 場 据 付 け作 業 、配 管 作 業 が完 了 後 に各 種 確 認 ・試 験 を実 施 するものとする。 (2) 日 程 及 び試 験 方 法 については事 前 に「施 工 計 画 書 」等 において明 らかにしておくこと。特 に運 転 中 の処 理 施 設 においては、その実 施 計 画 を監 督 員 と綿 密 に打 合 せを行 うこと。 (3) 請 負 人 は、機 器 の据 付 け、配 管 工 事 が完 了 後 、専 門 技 術 者 の指 導 のもとに機 器 類 の調 整 、注 油 、配 管 部 の洗 浄 及 びその他 の運 転 に必 要 な諸 準 備 を行 い、試 運 転 ができるよう に設 備 の調 整 を行 う。 (4) 据 付 け現 場 でなければ性 能 確 認 を行 うことが困 難 な機 器 ・プラント(脱 水 設 備 、焼 却 設 備 、 脱 臭 設 備 等 )の薬 品 (苛 性 ソーダ、高 分 子 凝 集 剤 、消 石 灰 、ポリ硫 酸 第 二 鉄 等 )について は、性 能 確 認 に支 障 のないよう必 要 量 を用 意 する。 (5) 可 燃 ガスに係 る発 生 ガス系 統 の置 換 は、窒 素 ガスによるものとする。 2.機 器 類 の試 運 転 ・各 種 試 験 機 器 類 は原 則 として連 続 運 転 を行 い、温 度 上 昇 、騒 音 、振 動 、耐 圧 、漏 洩 、工 場 試 験 運 転 時 の 性 能 及 び各 種 検 査 の再 確 認 、作 動 検 査 、各 種 保 護 装 置 の動 作 試 験 等 その他 必 要 とする試 験 検 査 を行 う。 3.配 管 類 の各 種 検 査 ・試 験 所 定 の圧 力 により配 管 接 合 部 の漏 洩 、破 損 および耐 圧 などの確 認 を行 う。 (1) 槽 類 に接 続 する配 管 接 続 部 は、原 則 として漏 水 又 は漏 気 検 査 を行 う。 (2) 水 圧 試 験 ア 主 として液 体 系 配 管 (油 配 管 を除 く)に適 用 する。 イ 試 験 圧 力 は表 3-8-1 とするが、配 管 の耐 圧 を上 限 とする。 表 3-8-1 水 圧 試 験 圧 力 表 適用配管 ポンプの吐 出 管 高 架 タンク以 下 二 次 配 管 蒸気配管 ウ 試験圧力 保持時間 ポンプ締 切 圧 力 ×1.5 倍 (最 小 0.75MPa) 60 分 静 水 圧 ×2 倍 (最 小 0.75MPa) 60 分 最 高 使 用 圧 力 ×2 倍 (最 小 0.2MPa) 30 分 管 経 路 を完 全 密 封 し、空 気 抜 きを考 慮 し、水 圧 ポンプ(手 動 又 は電 動 )にて加 圧 する。 エ 配 管 に可 とう管 、伸 縮 管 、ルーズフランジ等 が取 り付 けてある場 合 は、破 損 、変 形 のおそ れがあるため、支 持 、補 強 を行 うこと。 (3) 空 気 圧 試 験 ア 主 として気 体 配 管 及 び油 配 管 に適 用 する。 イ 試 験 圧 力 は表 3-8-2 とするが、配 管 の耐 圧 を上 限 とする。 ウ 配 管 接 合 部 などに石 鹸 水 を塗 布 し、配 管 内 部 からの漏 れによる気 泡 が発 生 しないことを 確 認 すること。 79 表 3-8-2 空 気 圧 試 験 圧 力 表 適用配管 試験圧力 保持時間 空気管 最 高 使 用 圧 力 ×1.1 倍 60 分 油配管 最 大 常 用 圧 力 ×1.5 倍 (最 小 0.6MPa) 30 分 エ 水 圧 試 験 を空 気 圧 試 験 で代 用 する場 合 は監 督 員 と協 議 し承 諾 を得 るものとする。 オ エの場 合 、試 験 圧 力 は水 圧 試 験 時 の30%とする。 カ 空 気 圧 試 験 の場 合 、圧 縮 空 気 であるため、破 損 事 故 及 び吹 出 し事 故 等 による災 害 が発 生 するおそれがあるので、事 前 にボルトの増 し締 めの点 検 を行 い、昇 圧 中 は安 全 に注 意 し行 うこと。 キ 配 管 に可 とう管 、伸 縮 管 、ルーズフランジ等 取 り付 けてある場 合 は、破 損 、変 形 のおそれ があるため、支 持 、補 強 を行 うこと。 4.検 査 機 関 による検 査 を受 ける製 品 (1) 検 査 機 関 による検 査 、試 験 を受 ける製 品 は表 3-8-3 のとおりである。この製 品 は表 に示 し た検 査 機 関 の検 査 、試 験 を受 けなければならない。 (2) 鋳 鉄 管 においては(社 )日 本 下 水 道 協 会 規 格 、JIS 規 格 以 外 の製 品 と認 定 工 場 以 外 で製 作 されたものについては(社 )日 本 水 道 協 会 の検 査 を必 要 とする。 表 3-8-3 検 査 機 関 による製 品 表 区分 製 品 名 1 鋳鉄管 2 制水扉 検査機関名 (社 )日 本 下 水 道 協 会 ※ 弁 類 (JIS 規 格 以 外 で機 器 に該 当 するもの) (社 )日 本 水 道 協 会 ※(社 )日 本 下 水 道 協 会 認 定 の工 場 において製 作 されたものについては、検 査 機 関 による検 査 を受 けたものと同 等 とみなす。 5.官 公 庁 の検 査 官 公 庁 の検 査 がある場 合 は、完 成 検 査 前 に行 うことを原 則 とするが、別 途 工 事 等 の都 合 による 場 合 は別 途 指 示 する時 期 に行 う。その際 、請 負 人 は、検 査 に立 会 い、不 合 格 品 のあった場 合 及 び改 善 の指 示 があった場 合 は、無 償 で取 替 え、又 は指 示 のとおり施 工 しなければならない。 6.別 途 工 事 での検 査 等 に協 力 する義 務 別 途 工 事 の検 査 等 であっても、各 槽 の水 張 り試 験 等 本 工 事 に関 連 する施 設 設 備 について は、その検 査 に協 力 しなければならない。 7.クレーン・モノレールホイストの荷 重 試 験 クレーン等 安 全 規 則 により定 められたクレーン等 については、同 規 則 により試 験 を行 うものと する。 80