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薄板特殊鋼板 - JFEスチール株式会社

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薄板特殊鋼板 - JFEスチール株式会社
薄板特殊鋼板
SPECIAL STEEL SHEET
東日本製鉄所 千葉
目 次
JFE ス チ ー ル の 薄 板 特 殊 鋼
特 長 ............................................................1
板 は、 主 に 東 日 本 製 鉄 所 の
用途例 ............................................................2
千 葉、 京 浜 両 地 区 で、 最 新
製造工程 .........................................................3
鋭 設 備 に よ り、 多 種 多 様 な
製造品種 .........................................................4
商 品 を、 徹 底 的 な 品 質 管 理
のもとに製造いたしており
表面区分と焼鈍処理 ........................................4
種類とその化学成分 ........................................5
製造可能寸法 ..................................................6
ます。
寸法許容差 .....................................................7
そ の 豊 富 な 商 品 群 は、 寸 法
熱処理特性 .....................................................8
精 度・ 焼 入 れ 性・ 加 工 性 等
各種元素の影響...............................................9
充 分 に 吟 味 さ れ、 お 客 様 の
生産性向上や技術革新に必
ずやお役にたつものと確信
しております。
高機能商品のご紹介
SUPERHOT ® / SUPERHOT-F ..............10
硬さ換算表 ...................................................12
ミリ単早見表 ................................................12
ご注文の手引き.............................................13
「SUPERHOT」は JFE スチール株式会社の登録商標です。
SPECIAL STEEL SHEET
特 長
①品質の均一性
コンピューター制御による一貫した工程管理をとっていますので均質な製品をお届けで
きます。
②高い寸法精度とすぐれた表面品質
世界最新鋭の製鋼・熱間圧延設備・冷間圧延設備から生まれる製品は 、 高い寸法精度と
すぐれた表面品質を保有しています。
③豊富な製品
お客様の多様なニーズにお応えする鋼種 ・ 寸法の製品が製造可能です。
すべての製品が徹底した科学的品質管理のもとに製造され 、 厳重な各種試験と検査に合
格した製品をお届けしますので 、 安心してご使用いただけます。(当社は薄板の製造にお
特特特
④厳しい品質管理と検査
いて ISO9001 を取得しています。)
東日本製鉄所 京浜
1
SPECIAL STEEL SHEET
用途例
チェーン
機械構造用炭素鋼
クラッチ部品、チェーン部品、
シートベルト部品、
バネ・ワッシャー、
スプロケットギア、自動変速機部品
ギア部品
機械構造用合金鋼
用用用
リクライニングシート、
ギア部品、
ドアロック部品、
ショックアブソーバー
丸のこ刃
合金工具鋼
刃物、バンドソー、各種工具
ホースバンド・板バネ
炭素工具鋼
カミソリ刃、メリヤス針、ゼンマイ、
巻尺、ベアリング部品
2
SPECIAL STEEL SHEET
製造工程
1
2
製鋼(転炉)
連続鋳造
スラブ
連続鋳造機
仕上げ圧延機はペアクロスミル(幅方向のロールギャップを自在
3
熱間圧延
に変更可能な最新鋭ミル)の採用と最先端の板厚制御システムを
適用した設備で、次の特長ある熱延商品を造ります。
・高い寸法精度
(SUPERHOTでは板厚公差
製製製製
±0.080mmまで対応)
・優れた表面品質
・均一な品質
ホットコイル
(黒皮)
仕上圧延機
(ペアクロスミル)
粗圧延機
熱間圧延機
酸洗材
4
酸 洗
5
4
焼 鈍
焼鈍材
ショットブラスト
ショットブラスト材
6
冷間圧延
7
焼 鈍
ホットコイル
(脱スケール材)
8 調質圧延
冷延材
冷間圧延機
コールドコイル
3
SPECIAL STEEL SHEET
製造品種
区 分
熱延鋼板
冷延鋼板
名 称
記 号
機械構造用炭素鋼鋼材
S-C
機械構造用合金鋼鋼材
SMnC, SCr, SCM, SNCM
炭素工具鋼鋼材
SK
合金工具鋼鋼材
SKS
ばね鋼鋼材
SUP
高炭素クロム軸受鋼鋼材
SUJ
Carbon Steels
SAE
Alloy Steels
SAE
みがき特殊帯鋼
S-CM,SK-M
機械構造用炭素鋼鋼材
S-C
炭素工具鋼鋼材
SK
合金工具鋼鋼材
SKS
Carbon Steels
SAE
製製製製製製製製製製製製製製
表面区分と焼鈍処理
熱延鋼板
表面区分
焼鈍処理
備 考
有
熱間圧延材を黒皮のまま焼鈍したもの。表層に脱炭層が生成するため、研削を伴う用途にご適用くださ
い。
無
熱間圧延のままで、黒皮を有しているもの。焼鈍を施しておりませんので硬質です。加工の可否につき
ましてはご相談ください。
有
酸洗ラインで黒皮を除去して焼鈍を行ったもの。美麗で滑らかな面を有し、脱炭層の生成も極僅かです。
無
酸洗ラインで黒皮を除去したもの。比較的軟質な規格で高加工性が必要ないもの、またはお客様で焼鈍
を実施される場合にご指定ください。
有
ショット粒により機械的に黒皮を除去した後に焼鈍を実施したもの。高粗度が必要な場合、または酸洗
できない厚物にご適用ください。
無
ショット粒により機械的に黒皮を除去したもの。高粗度が得られると同時に表層が硬化されますので、
打抜き加工に適しています。
黒 皮
酸 洗
ショット
ブラスト
冷延鋼板
表面区分
ブライト
仕上げ
ダル
仕上げ
4
焼鈍処理
備 考
有
冷間圧延後に焼鈍を施して炭化物を球状化させたもの。焼鈍後のSKロールでブライト仕上げとしま
す。
無
冷間圧延したままの状態のもの。お客様でこのまま熱処理を行う用途に適しています。冷間圧延時の
ロールでブライト仕上げとします。
有
冷間圧延後に焼鈍を施して炭化物を球状化させたもの。焼鈍後のSKロールでダル仕上げとします。
無
冷間圧延したままの状態のもの。ブライト仕上げより扱いキズがつきにくい利点があります。冷間圧延
時のロールでダル仕上げとします。
SPECIAL STEEL SHEET
種類とその化学成分
区分
種類
JIS
SAE
C
Si
Mn
P
S
Cu
Ni
Cr
Ni+Cr
S20C
0.18-0.23 0.15-0.35 0.30-0.60 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
≦0.20
≦0.20
≦0.35
S35C(M)
0.32-0.38 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
≦0.20
≦0.20
≦0.35
S45C(M)
0.42-0.48 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
≦0.20
≦0.20
≦0.35
S50C(M)
0.47-0.53 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
≦0.20
≦0.20
≦0.35
≦0.20
≦0.20
≦0.35
≦0.20
≦0.20
≦0.20
≦0.20
≦0.20
≦0.20
≦0.20
≦0.20
Mo
V
SAE1050 0.48-0.55 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.050
S55C(M)
0.52-0.58 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
SAE1055 0.50-0.60 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.050
炭素鋼
S60CM
0.55-0.65 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
SAE1060 0.55-0.65 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.050
S65CM
0.60-0.70 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
SAE1065 0.60-0.70 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.050
S70CM
0.65-0.75 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
種種種種種種種種種
SAE1070 0.65-0.75 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.050
SAE1074 0.70-0.80 0.15-0.35 0.50-0.80 ≦0.030 ≦0.050
S75CM
0.70-0.80 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.035 ≦0.30
SAE1541 0.36-0.44 0.15-0.35 1.35-1.65 ≦0.030 ≦0.050
マンガン鋼
マンガン
クロム鋼
SMnC443
0.40-0.46 0.15-0.35 1.35-1.65 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.30
≦0.25
0.35-0.70
クロム鋼
SCr420
0.18-0.23 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.30
≦0.25
0.90-1.20
SCM415
0.13-0.18 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.30
≦0.25
0.90-1.20
0.15-0.25
SCM420
0.18-0.23 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.30
≦0.25
0.90-1.20
0.15-0.25
SCM435
0.33-0.38 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.30
≦0.25
0.90-1.20
0.15-0.30
0.17-0.23 0.15-0.35 0.60-0.90 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.30 0.40-0.70 0.40-0.60
ニッケルクロム SNCM220
モリブデン鋼
SAE8620 0.18-0.23 0.15-0.35 0.70-0.90 ≦0.030 ≦0.040 ≦0.35 0.40-0.70 0.40-0.60
0.15-0.25
クロム
モリブデン鋼
炭素工具鋼
合金工具鋼
ばね鋼
高炭素
クロム軸受鋼
SK85 (M)
0.80-0.90 0.10-0.35 0.10-0.50 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.25
≦0.25
≦0.30
SK95 (M)
0.90-1.00 0.10-0.35 0.10-0.50 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.25
≦0.25
≦0.30
SKS5
0.75-0.85
≦0.35
≦0.50
≦0.030 ≦0.030 ≦0.25 0.70-1.30 0.20-0.50
SKS51
0.75-0.85
≦0.35
≦0.50
≦0.030 ≦0.030 ≦0.25 1.30-2.00 0.20-0.50
SKS81
1.10-1.30
≦0.35
≦0.50
≦0.030 ≦0.030 ≦0.25
SUP10
0.47-0.55 0.15-0.35 0.65-0.95 ≦0.030 ≦0.030 ≦0.30
SAE6150 0.48-0.53 0.15-0.35 0.70-0.90 ≦0.030 ≦0.040 ≦0.35
SUJ2
0.95-1.10 0.15-0.35
≦0.50
≦0.025 ≦0.025 ≦0.25
≦0.25
0.15-0.25
0.20-0.50
0.80-1.10
0.15-0.25
≦0.25
0.80-1.10
≧0.15
≦0.25
1.30-1.60
≦0.08
—— 備考 ——
1. (M)が付いている規格は、みがき特殊帯鋼での受注が可能です。
2. SAE規格のSiは特にご指定のない限り0.15%-0.35%とさせていただきます。
3. 表に記載されていない規格、または特殊成分につきましてもお気軽にご相談ください。
5
SPECIAL STEEL SHEET
製造可能寸法
熱延鋼板
熱延可能範囲
ショット可能範囲
SK85
酸洗可能範囲
S45C
7.0×900
7.0
13.0
12×900
6.5×1100
6.0×800
6.0
11.0
10×1200
5.0×1100
4.5×1150
4.0
3.0
9.0
厚さ(mm)
厚さ(mm)
5.0
6.0×1100
5.5×1150
製製製製製製
1.6×1000
2.0×730
1.0
1.0
700
900
1100
幅(mm)
5.5×
1200
3.0
2.0×1100
1.6×780
6.5×850
5.0
3.0×1200
2.0
7.0
1300
700
2.0×1200
900
1100
幅(mm)
1300
冷延鋼板
SK85, SAE1065
SK95
3.0
3.0
2.50×1050
2.5
厚さ(mm)
2.5
厚さ(mm)
冷延製造可能範囲
2.0
1.5
1.0
2.0
2.00×1000
1.5
1.0
0.80×850
0.5
0.3
0.5
0.3
0.30×850
700
900
1100
幅(mm)
1300
—— 備考 ——
上記以外の品種のサイズにつきましては、別途、ご相談を承ります。
6
700
900
1100
幅(mm)
1300
SPECIAL STEEL SHEET
寸法許容差
熱延鋼板
JIS G 3193(熱間圧延鋼板および鋼帯の形状、寸法、質量およびその許容差)を基本とします。
高板厚精度が必要な場合は、SUPERHOT 厚さ許容差(下図参照)の適用も可能です。
±0.60
JIS G 3193
厚さ許容差(mm)
±0.50
±0.40
±0.30
±0.20
寸寸寸寸寸
SUPERHOT
±0.10
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
板厚(mm)
冷延鋼板
JIS G 3141(冷間圧延鋼板および鋼帯)を基本とします。
高板厚精度が必要な場合は、下図に示す JIS G 3311(みがき特殊帯鋼)の適用も可能です。
±0.20
厚さ許容差(mm)
JIS G 3141
幅≧1000mm
±0.15
JIS G 3141
幅<1000mm
±0.10
JIS G 3311 A
±0.05
0
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
板厚(mm)
7
SPECIAL STEEL SHEET
熱処理特性
冷間圧延による硬さの変化
熱延材の強度と[C]含量の関係
90
700
引張り強さ
80
600
500
SAE1065
100
S50C
硬さ(HRB)
引張り強さ(N/mm2)
硬さ
硬さ(HRB)
100
800
(素材:球状化焼鈍材)
S35C
90
80
400
0.2
0.4
0.6
C含量(%)
0
0.8
20
40
冷圧率(%)
焼入れ温度と硬さの関係
30分間保持後油冷
試験片寸法2.0×40×40mm
70
硬さ(HRC)
保持時間と硬さの関係
850℃より油冷
試験片寸法2.0×40×40mm
SAE1065
60
硬さ(HRC)
熱熱熱熱熱
焼入れ条件と硬さの関係〈熱延まま材〉
S50C
S35C
50
70
SAE1065
60
S50C
S35C
50
40
750
800
850
焼入れ温度(℃)
900
40
20
保持時間(分)
60
焼入れ焼戻し条件と硬さの関係〈熱延まま材〉
焼戻し温度と硬さの関係
30分
硬さ(HRC)
60
油冷
30
SAE1065
S50C
S35C
20
焼入れまま 200
400
600
焼戻し温度(℃)
8
850℃
焼戻し
30分 400℃×t分
70
空冷
試験片寸法
2.0×40×40mm
50
40
焼戻し
T℃×30分
硬さ(HRC)
850℃
70
焼戻し時間と硬さの関係
油冷
60
空冷
試験片寸法
2.0×40×40mm
50
SAE1065
S50C
40
S35C
0
20
40
焼戻し時間(分)
60
SPECIAL STEEL SHEET
焼入れ条件と硬さの関係〈冷延材〉
焼入れ温度と硬さの関係
SK5M
S65CM
60
硬さ(HRC)
硬さ(HRC)
70
保持時間と硬さの関係
S50CM
50
40
30分間保持後油冷
試験片寸法1.2×40×40mm
750
800
850
焼入れ温度(℃)
70
SK5M
S65CM
60
S50CM
50
900
20
40
保持時間(分)
60
焼入れ焼戻し条件と硬さの関係〈冷延材〉
焼戻し温度と硬さの関係
SK5M
S50CM
40
30
硬さ(HRC)
50
850℃
焼戻し
T℃×30分
30分
20
油冷
10
空冷
850℃
焼戻し
400℃×t分
30分
60
空冷
油冷
50
各各各各各各各
SK5M
S65CM
60
硬さ(HRC)
焼戻し時間と硬さの関係
S65CM
S50CM
40
試験片寸法1.2×40×40mm
焼入れまま
200
400
焼戻し温度(℃)
0
600
各種元素の影響
S
20
40
焼戻し時間(分)
60
一般的に不純物元素として含有する。Fe と FeS を形成し、
赤熱脆性を生じ熱間延性を低下させる。一方、Mn 添加の
場合 MnS を形成し赤熱脆性を防止すると同時に、切削性
C
C は Fe と準安定な Fe3C(セメンタイト)炭化物を形成する。
安定相は黒鉛(グラファイト)である。また、焼入性を向
上させ、強度および耐摩耗性を増大させる。C%が 0.77%
を向上させる。
Cu 焼入性を向上させる。セメンタイト炭化物を溶解し、黒鉛
化を促進する。高温で析出物を形成し強度を向上させる。
で共析鋼、0.02%〜 0.77%が亜共析鋼、0.77%超が過
共析鋼となる。
炭素鋼は、熱処理により高温側からパーライト、ベイナイト、
耐食性を改善する。
Ni
トを強靱化させ、Cr, Mo との複合添加で低温靱性が大幅に
マルテンサイト組織へ変化し、強度を向上させる。
Si
固溶強化元素として強度を上昇させる。セメンタイト炭化
物の球状化を促進し、黒鉛化を促進する。Cr, Mo, Vと同様
向上する。セメンタイト炭化物を溶解し、黒鉛化を促進する。
Cr
向上させる。靱性を劣化させずに強度を増大させる。
耐食性、耐摩耗性を向上させる。
Mo 炭化物を形成し、焼戻し軟化抵抗が大きく、また二次硬化
を生じる。また、焼戻し脆性の防止により脆性を改善させる。
セメンタイト炭化物を安定化させ黒鉛化を抑制する。また、
S を MnS として固定し、赤熱脆性を防止する。
P
Al
一方、強度、切削性、耐食性を向上させる。
鋼精錬時の脱酸剤として使用する。N と AIN を形成し、オー
ステナイト粒の異常粗大化を防止し、靱性を向上させる。
一般的に不純物元素として含有する。結晶粒界に偏析し、
衝撃特性を低下させる。焼戻し脆性を助長する。
焼入性を向上させ、焼戻し時には二次炭化物を形成し軟化
を抑制する。炭化物を微細化させ黒鉛化を著しく抑制する。
に 300℃以下の低温焼戻し脆性域での衝撃値を改善する。
Mn オーステナイトを安定化し、変態点を低下させ、焼入性を
オーステナイトを安定化し、変態点を低下させる。フェライ
N
窒化物形成元素と結合し、結晶粒を微細化させオーステナ
イト粒の異常粗大化を防止し、靱性を向上させる。
9
SPECIAL STEEL SHEET
高機能商品のご紹介
SUPERHOT / SUPERHOT-F
最先端の圧延技術、冷却技術の適用と厳しい品質管理により、板厚精度、表面性状、加工性
に優れた高炭素熱延鋼板「SUPERHOT」を製造しています。
さらに、組織の均一微細化を図ることで、440MPa 級鋼板並みの伸びと穴拡げ特性を付与し、
プレス成形や回転成形などの難加工を可能にした、「SUPERHOT-F」を開発しました。
特 長
SUPERHOT
対象範囲
高高高高高高高高高
特長
SUPERHOT-F
規格
高板厚精度商品、良表面性状商品は、
全ての規格に対して適用可能です。
また、高品質厚物商品、高加工性商品
は、主に、SC、SCM、SCrに適用で
きます。
S35C、S45C
板厚
1.6mm~13mm *
2.6mm~6.0mm
板厚精度
P7 「寸法許容差 熱延鋼板」の SUPERHOT 厚さ許容差および、右図③をご
参照下さい。
表面性状
Si に起因する赤スケールを極限まで低減。(右の写真②をご参照下さい。)
加工性
焼入れ性
ファインブランキング、ピン立て、低
曲率の曲げなどに適しています。
S35C で、440MPa 級鋼板と同等の
伸び、穴拡げ性を有しています。
(右表④、写真⑤を、ご参照下さい。)
ファインブランキングや、高周波焼入
にも適しています。
適用例
チェーンプレート、シートベルト、リ
クライナーギア、ポールパーキングな
ど(下の写真①を、ご参照下さい。)
自動車駆動系部品など、鍛造から板金
プレスへの工法切替、複数部品の一体
化などに適用できます。
* 規格により板厚範囲が異なります。
① SUPERHOT 用途例
(リクライニングシート部品 )
1cm
1cm
ギアプレート
10
ロックギア
SPECIAL STEEL SHEET
② 表面性状
SUPERHOT, SUPERHOT-F
一般材
鋼板表面(酸洗後)
③ 板厚測定例
④ SUPERHOT-F 機械的特性例 S55C 3.2mm×930mm
(板厚:4.0mm)
(μm)
200
長手方向板厚チャート
機械的特性値例
規格
100
0
降伏点ま
引張強さ
たは耐力
(N/mm2)
2
(N/mm )
伸び
(%)
円筒
穴拡げ率*
(%)
-200
Dr
(μm)
幅方向プロフィルチャート
S35C
312
472
38
63
S45C
339
499
34
58
Op
20
0
-20
高高高高高高高高高
-100
-40
-60
-80
-100
⑤ SUPERHOT-F 穴拡げ特性 (λc = 50% 成形時)
SUPERHOT-F
一般材
穴拡げ特性
組 織
10μm
*円筒穴拡げ試験:日本鉄鋼連盟規格JFS T 1001に準じた試験ですが、次の3点を変更しています。
①ポンチは先端が平坦な円筒ポンチを用いる。②穴の打ち抜きクリアランスは20%とする。③穴端面のバリはポンチ側とする。
11
SPECIAL STEEL SHEET
硬さ換算表
(SAE J417による)
ロックウェル硬さ
ビッカース
引張強さ
硬さ
N/mm2
Bスケール Cスケール
(kgf/mm2)
HV
HRB
HRC
ロックウェル硬さ
ビッカース
引張強さ
硬さ
N/mm2
Bスケール Cスケール
(kgf/mm2)
HV
HRB
HRC
ロックウェル硬さ
ビッカース
引張強さ
硬さ
N/mm2
Bスケール Cスケール
(kgf/mm2)
HV
HRB
HRC
940
−
68.0
−
540
−
51.7
1860(190)
280
(103.5)
27.1
890(91)
920
−
67.5
−
530
−
51.1
1825(186)
275
−
26.4
875(89)
900
−
67.0
−
520
−
50.5
1795(183)
270
(102.0)
25.6
855(87)
880
−
66.4
−
510
−
49.8
1750(179)
265
−
24.8
840(86)
860
−
65.9
−
500
−
49.1
1705(174)
260
(101.0)
24.0
825(84)
840
−
65.3
−
490
−
48.4
1660(169)
255
−
23.1
805(82)
820
−
64.7
−
480
−
47.7
1620(165)
250
99.5
22.2
795(81)
800
−
64.0
−
470
−
46.9
1570(160)
245
−
21.3
780(79)
780
−
63.3
−
460
−
46.1
1530(156)
240
98.1
20.3
765(78)
760
−
62.5
−
450
−
45.3
1495(153)
230
96.7
(18.0)
730(75)
740
−
61.8
−
440
−
44.5
1460(149)
220
95.0
(15.7)
695(71)
720
−
61.0
−
430
−
43.6
1410(144)
210
93.4
(13.4)
670(68)
700
−
60.1
−
420
−
42.7
1370(140)
200
91.5
(11.0)
635(65)
690
−
59.7
−
410
−
41.8
1330(136)
190
89.5
(8.5)
605(62)
680
−
59.2
−
400
−
40.8
1290(131)
180
87.1
(6.0)
580(59)
670
−
58.8
−
390
−
39.8
1240(127)
170
85.0
(3.0)
545(56)
510(53)
硬硬硬硬硬硬硬硬硬硬硬硬
660
−
58.3
−
380
(110.0)
38.8
1205(123)
160
81.7
(0.0)
650
−
57.8
−
370
−
37.7
1170(120)
150
78.7
−
490(50)
640
−
57.3
−
360
(109.0)
36.6
1130(115)
140
75.0
−
455(46)
630
−
56.8
−
350
−
35.5
1095(112)
130
71.2
−
425(44)
620
−
56.3
−
340
(108.0)
34.4
1070(109)
120
66.7
−
390(40)
610
−
55.7
−
330
−
33.3
1035(105)
110
62.3
−
−
600
−
55.2
−
320
(107.0)
32.2
1005(103)
100
56.2
−
−
590
−
54.7
2055(210)
310
−
31.0
980(100)
95
52.0
−
−
580
−
54.1
2020(206)
300
(105.5)
29.8
950(97)
90
48.0
−
−
570
−
53.6
1985(202)
295
−
29.2
935(96)
85
41.0
−
−
560
−
53.0
1950(199)
290
(104.5)
28.5
915(94)
550
−
52.3
1905(194)
285
−
27.8
905(92)
ミリ単早見表
2000
1800
コイル外径(mm)
1600
内径 610mm
1400
内径 508mm
1200
1000
800
(比重=7.85×10-6kg/mm3として算出)
600
0
2
4
6
8
10
12
14
ミリ単(kg/mm)
12
16
18
20
22
24
SPECIAL STEEL SHEET
ご注文の手引き
ご注文の際は、以下の事項について詳細をお知らせください。
● ご要求の鋼板の明細
規格、寸法、数量、表面仕上げ、梱包仕様(内径、外径、単重条件)、納期など
● 用途と使用条件
使用用途、加工方法、熱処理及び溶接の有無、表面処理の有無、その他ご要求事項など
ごごごごごごご
13
Cat.No.B1J-005-05
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TEL
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TEL
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TEL
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TEL
千葉市中央区新町3番地13(千葉TNビル5F)
TEL
横浜市中区太田町1丁目10番(NGS太田町ビル4F)
TEL
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TEL
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TEL
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082(245)9700
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FAX
FAX
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FAX
FAX
FAX
FAX
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1607R(1106) JTR
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