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神戸製鋼グループの 新たな挑戦
神戸製鋼グループの 新たな挑戦 神戸製鋼グループは、数々の「オンリーワ ン・ナンバーワン」技術と製品を保有して います。それらは、技術の融合と独自の発 想から生み出され、国内外市場で極めて高 い評価を得ています。 世界一、日本一の技術と製品 国 トッ内 プ 世界的な溶接総合メーカーとして シェア 溶接材料 高張力薄鋼板「ハイテン」 国内、東南アジア(中国を除く) でシェア1位を堅持しています。 神戸製鋼は薄板でも高強度で、車体の軽 量化と衝突安全性を両立させた業界初、 世界初の「ハイテン」を続々と製品化。 世界最強度品の試作にも成功しています。 自動車用弁バネ用線材 1分間に数千回、トータルでは10億回も の伸縮に耐える高強度のエンジンの弁バ ネ用線材を開発。世界の車の2台に1台 は神戸製鋼の弁バネで走っています。 世 最強界 度 世界 車 の 2台 の 1台に 世界 No .1 国 シェ内 70 ア % アルミ缶材 缶飲料などに用いられ、リサイクル性に優れたアルミ缶。 神戸製鋼は、缶材(アルミ圧延材)の国内シェア35% のシェアを誇っています。とりわけ、ボトル缶では3本 のうち2本は当社製品です。 世 トッ界 クラ プ ス ディスク基盤 ハードディスクドライブに使わ れる磁気ディスク。神戸製鋼は 国内、マレーシアに生産拠点を 配置し、世界の磁気ディスク用 アルミ基盤の50%以上を供給 しています。 スクリュ圧縮機 汎用・非汎用ともに国内外に数多くの納入 実績を持ち、性能面でも世界最高の昇圧を 可能とした、他社を凌駕する発想と技術で、 コンプレッサの新たな可能性を開拓してい ます。 電子材料用銅条板 アジ トッ ア クラ プ ス IC用リードフレーム材を始めとする銅合金板状 製品を生産。半導体用リードフレーム材はアジ アで25%、自動車用端子・コネクター材は国内 30%のシェアをもっています。 電力卸供給事業(IPP) 発電 規模 日本 一 環境に配慮した都市型発電所として、神戸製 鉄所敷地内に「神鋼神戸発電所」を建設。総 発電規模140万kWを誇る国内最大規模の電力 供給事業を展開しています。 8 KOBE STEEL, LTD. 航空機エンジン用チタン合金 国 パイ 内の オニ ア 日本で初めてチタンを開発し、溶解から最終製 品までを手がける唯一のメーカーです。チタン 合金材は、厳しい耐久性が求められる航空機エ ンジンにも採用されています。 オン ナン リー バー ワン ワン 世界が注目する新鉄源ビジネス 神戸製鋼は、世界的な鉄源不足を背景に需要が急増 している還元鉄*の製造プラントで数多くの実績をも ち、また次世代製鉄法として期待される「ITmk3 (アイティ・マークスリー)」の実証実験も成功させ るなど、世界で最も先駆的な新鉄源ビジネスを展開 しています。 ミネソタ実証プラント ■ 世界市場で競争優位性を発揮 神戸製鋼は、巨額の投資が必要な高炉法に代わる製鉄 法に着目し、天然ガスを還元剤に使用する直接還元法を 開発した米国ミドレックス社を1983年に買収。近年の 需要動向を見据え、2004年に新鉄源プロジェクト本部 を設置し、積極的な受注に乗り出しました。 2004年度の世界の還元鉄生産量は5,000万トンの アイアンナゲット (粒鉄) 還元鉄プラント (コムシグア社) 大台を突破し、その3分の2に当たる3,000万トン以上 が「ミドレックス直接還元プロセス」*によるものです。 ■ 高効率で環境にやさしい次世代製鉄法を開発 当社グループはプロセス・オーナーとしてプラント供 神戸製鋼は、従来の高炉法による製鉄、ミドレック 給、ライセンス供与、鉄源製造・販売の3つのビジネス ス直接還元プロセスなどの直接還元製鉄に続く、第 を展開し、2004年度だけでカタール、サウジアラビア、 三世代の新製鉄法として注目される「ITmk3(アイ マレーシア、ロシア、オマーンなどのプロジェクトで総 ティ・マークスリー)」の商業化に注力しています。 額約600億円の受注に成功しました。 「ITmk3」は、コークスを使わず、低品位鉱や一般 最近では、小規模高炉の規制が進む中国で、国営鉄鋼 炭で良質な鉄を10分前後(高炉は8時間)で製造す メーカーと、当社の「FASTMELT(ファストメルト) ることができます。しかも、設備コストが低減でき、 プロセス」*による製鉄合弁会社の設立に向けた覚書に CO2排出量が高炉法より20%少ないという、経済的 調印し、FASTMELTプロセスの商業化に至りました。 かつ環境にやさしい画期的な製鉄法です。 当社は2003年5月から、米国のミネソタ州政府 や地元鉱山会社等をパートナーとして1年間にわた り実証試験を行いましたが、プラントの連続操業性、 *還元鉄:鉄鉱石から酸素を取り除いた鉄分80%以上の鉄鋼原料。高級スク ラップの代替品として需要が急増しています。 プロセスの経済性、製品品質のいずれも良好な結果 *ミドレックス直接還元プロセス:当社とミドレックス社が共同開発。比較的 入手しやすい一般炭を還元剤として使用し、高炉で必要なコークス炉などが 不要なため、小規模高炉の代替設備として期待されています。 を得ました。現在、パートナーの間で商業機の建設 *FASTMELTプロセス:石炭(一般炭)を還元剤に使用。原料には粉鉱を使 用し、コークスや焼結鉱(またはペレット)を必要としません。製造された 還元鉄をメルター(溶解炉)で溶かし、溶鉄とスラグ(不純物)に分離します。 ネスに進出し、実績を重ねる当社の競争優位性は揺 へ向けた協議を続けています。先行して新鉄源ビジ るぎないものとなっています。 KOBE STEEL, LTD. 9