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3 1 次方程式の利用 (テキスト p.73 ~ 80)

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3 1 次方程式の利用 (テキスト p.73 ~ 80)
体系数学1代数 第3章 方程式 3 1 次方程式の利用
3 1 次方程式の利用 (テキスト p.73 ~ 80)
[用語と記号]
■ 比例式
比の値,比例式
■ 等式の変形
y について解く
[解説]
■ 1 次方程式の利用
● 1 次方程式を利用した文章題の解き方を学ぶ。
① わからない数量を x とおく。
② 等しい数量の関係を見つけて,方程式をつくる。
③ 方程式を解く。
④ 方程式の解が問題に適しているかどうかを確かめる。
それぞれの段取りを理解させる。
● ① では,文字を x に限定する必要はないが,一般的に使われる x とした。
また,このあと,求める数を文字におかない方が楽に解ける問題 (p.79 例題 5 など)
も扱うことになるが,初期段階では深入りしないでおく。
● ② の方程式 (等式) のつくり方は p.64 で,③ の方程式の解法は p.68 ~ で学習した。
● ④ の解の吟味と検算を混同しないように注意したい。p.73 の 注意 にあるように,
鉛筆 1 本の値段としておいた x が,問題を解いてみると
x = 分数,小数,負の数
などとなった場合には,これは問題には適さない。
. ただし,負の数が導かれた場合には,解の解釈で解決できる場合もある。
例えば,「人にあげた鉛筆が x 本 」とおいた場合に出た答が x =-3 で
あれば,「人からもらった鉛筆が 3 本」と解釈すればよい。
(さらに別の例を後述してある)
● さらに,④ は
「常識的に不自然な値が出た (例えば,鉛筆 1 本の値段が 5000円になった)」
というものに対する「吟味」でもない。あくまでも,数学的に適するか適さない
かを判断する。
もちろん本書では,上記のような非常識な値が出るような問題は扱っていない。
【練習 1】● 数量を 1 通りの式で表すことで方程式がつくられる。
【練習 2】● この問題は,連立方程式
x + y = 12
>
80x + 140y = 1260
で解く方法もあるが,1 次方
程式でも解けるためここで扱った。
● 求める値が x だけでなく,それを利用して求められる値 (りんごの個数)
もあることに注意する。
-5-
体系数学1代数 第3章 方程式 3 1 次方程式の利用
【例題 1】● 過不足に関する問題。1 つの数量を 2 通りの方法で表して,それを等式で
結ぶ。過不足の問題は生徒は苦手としている場合が多いので, 考え方 の
ように,数量を線分図などを用いて考えさせるとよい。
【例題 2】● 速度と時間に関する問題で,追いかける行為があるもの。これも線分図な
どを利用して式を立てるよい。
● 姉が妹に追いつくのは,家と駅までの距離 1.5 km 以内であることに注意
させる。
【練習 5】● (2) のような場合,そのまま (1) を解にすることはできない。解の吟味 ④
が生かされる例である。
● (2) の場合の解は,兄が学校に到着した時点
8
8 時 3 +
700
分 すなわち 8 時 11 分 45 秒
80
9
である。
● 解の吟味 ④ が生かされる別の例としては,次のような,解の解釈の問題に帰着す
る場合がある。
現在,兄の年齢は 15 歳,弟の年齢は 9 歳である。兄の年齢が弟の年齢
の 3 倍であるのはいつか答えなさい。
s x 年後に 3 倍になるとすると 15+ x =30 9 + x1
これを解くと x =-6
-6 年後は 6 年前と考えられ,そのとき 兄は 15-6=9 より 9 歳,
弟は 9-6=3 より 3 歳
これは問題に適している。 p 6 年前
x + y = 2000
【練習 6】● この問題は,連立方程式
>
で解く方法もあり,p.92 に連
x
y
+
= 19
80
200
立方程式の文章題として類問を扱っている。p.92 を学習する際に,1 つの
文字でおく解き方としてふり返ってもよい。
【例題 3】● 食塩水の濃度の問題は生徒にとって難しく感じるところである。まず,濃
度についての理解をしっかりさせ,その後にこの例題にのぞませたい。
● 「食塩の重さ」についての方程式をつくる。 考え方 のように表をつくる
とわかりやすい。
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体系数学1代数 第3章 方程式 3 1 次方程式の利用
■ 方程式と解
【例題 4】● テキストでは初めて x 以外の文字を用いた 1 次方程式が登場する。
● x の方程式 ax -9=2x が与えられると,まず方程式を解きはじめる生徒
がいるかもしれない。
x =
9
9
a ' 2 1 であるから 3=
……
0
a -2
a -2
この方法でも解くことはできるが,
① a -2 ' 0 を意識しなくてはならないこと
② 分数式の計算が出てしまうこと
などの煩雑さが現れてしまう。テキストの s の有効性を知らせる。
【練習 11】● まず 12-20 3x -1 1 = x を解き,x の値を定める。
■ 比例式
● 比については,小学 6 年で学んでいるが,比の値は必ずしも小学校で学んでいな
いので,注意が必要である。
● a : b = c : d において,a と d を外項,b と c を内項という。
関係「a : b = c : d のとき ad = bc」は,「内項の積と外項の積は等しい」と表
現できる。
● 「内項の積と外項の積は等しい」という関係は,比例式の計算において必要であ
るのは当然として,それ以外も,たとえば相似な図形の辺の長さなどを求めると
きにも必要となることが多い。
【例 1】● ここでは,文字が含まれた比例式を,1 次方程式に帰着させて解く。
【例題 5】● 比の関係と 1 次方程式を利用した文章題。
● ここでは,赤玉と白玉の個数の比が 3 : 5 ということから,赤玉を 3n 個,
白玉を 5n 個とおくことがポイントである。求める数量をそのまま x とお
かない方が簡単になるという例である。
● n が自然数であることにも気をつける。
■ 等式の変形
● 等式を,ある文字について解くことを学ぶ。ここでの知識は,p.152 の 2 元 1 次方
程式を y について解くときなどにも利用する。
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