Comments
Description
Transcript
1 鳥取和牛オレイン55のブランド化について.
鳥取和牛オレイン55のブランド化について 畜産試験場 1 背景と目的 牛 肉の 脂肪 中 に含 まれ るオ レ イン 酸は 、 その 割合 が多 い と 牛 肉 の食 味性 が 向上 する こと が 知ら れて い る。 近年 牛肉 の お い し さの 指標 と して 、消 費者 か ら注 目さ れ てい るこ とか ら 、 県 産 和牛 肉の ブ ラン ド向 上の 手 段と して 、 研究 に取 り組 む こ ととなった。 2 成果の概要 (1)県内におけるオレイン酸割合の研究結果 ①黒毛和種5,011頭のオレイン酸割合を調べた (H17~H22)ところ、平均52%で49%~55%の 割合のものが多いことが分かった。 → 平 均 よ りワ ン ラ ン ク上 ( +1σ 以 上) の 55%以上をブランド条件に決定。 頭数 1500頭 1000頭 500頭 0頭 43% 43% 46%46% 49%49% 52% 52% 55%55% 58%58% 61% オレイン酸 オレイン酸 ② 「 気 高 号 」 と の 血 縁係 数 と オ レ イン 酸 割 合 の 関 係 を 調 べ た と こ ろ 、「 気 高 号 」 と の 血 縁 が 高 く な る ほ ど 、オ レ イ ン 酸 割合 が 高 く なる傾向が見られた。 → 「 気 高号 」と の血 縁 をブ ラン ド条 件 に決 定。 2000頭 平均 鳥取(気高)系 0% (2)食肉脂質測定装置による測定体制の確立 平成21年 度にブ ランド 化を見 据えて 、食肉脂質測定 装 置を 導入 し 、測 定方 法や 測 定部 位な ど を確 立( マニ ュ ア ル化)し、迅速な判定を可能にした。 3 成果の活用 (1)ブランド化 平成23年1月17日から「鳥取和牛オレイン55」と して鳥取県牛肉販売協議会が認定をスタート。認定基準は ①オレイン酸含有量が55%以上②気高の血統を引き継ぐ もの③肉質等級が3等級以上のものを全て満たすものとし た。2月9日には鳥取県と鳥取県牛肉販売協議会が共同で 東京にてブランド発表会を行った。 ~10% ~20% ~30% 「気高」号の血縁係数 を測定場所 とした 東京での発表会 (2)現在の状況 当初、鳥取に出荷された黒毛和種のみが対象であったが、平成24年4月から は神戸でも認定が可能となった。「鳥取和牛オレイン55」は、脂の質の良さ、 認定頭数の少なさから、引き合いが強く、同肉質等級 の も の よ り 高 値 で 取 引 さ れ る 傾 向 が あ る た め 、 生 産 者 測定頭数 認定頭数 認定割合 も「鳥取和牛オレイン55」の生産に力を入れている 状況となっている。 1,673頭 352頭 2 1 .0 0 % 平成23年度認定割合 4 残された課題 認定頭数の増加対策及びオレイン酸以外の新たなブランド指標の開発。 12