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関西社会学会のあゆみ――創立50周年を記念して
関西社 会学会 ● あ ゆみ 第 26回 大会 (1975年 )ん 第 50回 大会 (1999年 ) 一一倉J立 50周 年を記念 して一一 関西社会学会 編 目 次 50周 年を記念して 宝月 誠 第 50回 大会記念 シンポ ジウム の記録 《総合 シンポジウム 社会学 の応用可能性一一社会学 に何が できるのか一一》 第 1報 告 社会学 とジェンダーポ リティックス 伊藤公雄 第 2報 告 環境か らみた社会学 の応用可能性 鳥越皓之 第 3報 告 (問 題)の 変質 青少年対策 と青少年 徳 岡秀雄 《ミニ シンポジウム》 社会学 は 「役 に立つ」か ? 一一犯罪 0社 会問題 の経験的研究 を通 して考える一一 第 1部 会 第 2部 会 潤 48 大野道邦 56 鮎川 ディシプリンとしての社会学 一一 そのアイデンティティとキャパシティーー 第 3部 会 臨床 のことばと学 (術 )の ことば 大村英昭 64 第 4部 会 知 の考現学 としての可能性 高坂健次 72 第 26回 ∼ 第 50回 大 会 の 記 録 27回 大 会 (1 9 第 7 7 26回 大 会 (1 9 第 5年 関西学院大学 ) 83 6年 追手門学院大学 ) 87 第 28回 大会 (1977年 大阪市立大 学 ) 90 第 29回 大会 (1978年 佛教大学 ) 94 第 30回 大会 (1979年 富 山大 学 ) 98 第 31回 大会 (1980年 大谷大 学 ) 103 第 32回 大会 (1981年 甲南女子大 学 ) 108 第 33回 大会 (1982年 愛知大学 ) H3 第 34回 大会 (1983年 京都大 学 ) H8 第 35回 大会 (1984年 奈良女子大 学 ) 123 第 36回 大会 (1985年 金沢大 学 ) 128 第 37回 大会 (1986年 同志社大学 ) 133 第 38回 大会 (1987年 愛知県立大 学 ) 138 第 39回 大会 (1988年 立命 館大学 ) 143 第 40回 大会 (1989年 龍谷大学 ) 148 第 41回 大会 (1990年 関西学院大 学 ) 153 第 42回 大会 (1991年 神戸大学 ) 158 第 43回 大会 (1992年 奈良大 学 ) 163 第 44回 大会 (1993年 椙 山女学園大 学 ) 169 第 45回 大会 (1994年 大阪大 学 ) 174 第 46回 大会 (1995年 大阪府立大 学 ) 179 第 47回 大会 (1996年 吉備国際大 学 ) 182 第 48回 大会 (1997年 金城 学院大学 ) 188 第 49回 大会 (1998年 甲南大学 ) 192 50回 大会 (1999年 関西大学 ) 201 第 編 集 あ とが き 2H 50周 年 を記 念 して 関西社 会学 会 会長 宝月 誠 関西社 会 学 会 も 50周 年 の 記 念 す べ き大 会 を無事 に終 え 、 新 た な飛 躍 に 向 けて一歩 踏 み 出 した と こ ろです 。 このめ でた い節 目を祝 して 、50回 大 会 で は さ ま ざ まな テ ー マ の シ ンポ ジ ウム を開 催 致 しま した。 20世 紀 の 関西社 会学 会 の総 括 と 21世 紀 へ の 展 望 を込 めて 行 わ れ た ものです が 、お 陰様 で いずれ の シンポ ジ ウム も盛会 で した。 本冊 子 はそ の ときの報 告 の 要 旨 と 26回 大 会 か ら 50回 会 大 会 まで の 各年 の 研 究報 告 の 題 日 と報 告 者 を ま とめて 編 集 した ものです 。25回 大 会 まで の研 究 報告題 日 は 「関西社 会 学 会 の あ ゆみ」 と して 、 ご存 じの 方 も方 も多 い こと と思 い ます が 、25回 大 会 の とき に 先輩たち の ご尽 力で編集 0出 版 され てお ります 。 今 回 の 冊 子 は基 本 的 にそ れ を継 承 した ものです 。 両 方 の 冊子 をお 目通 し頂 けれ ば、関西社 会 学 会 の 50年 の あ ゆみ を一望 で き る ことと思 い ま す 。 21世 紀 には こ う した 活字 メデ ィアで はな くて 、電子 メデ ィアで の 情 報 の 蓄 積 ・ 伝達 も 一 般 化 す る ことを考 えれ ば、こう した 冊子 もお そ らく最 後 の もの にな るのか も しれ ませ ん。 活字 文 化 の 20世 紀 の遺 産 と して 、この 半世 紀 の 記 録 は将 来 、貴重 な 資料 と して 活用 され る ことを願 つてお ります 。 さて 、 学 会 の 半世紀 を振 り返 って み た とき、 まずそ の 会 員 数 の 増大 に驚 か され ます 。 ご く少数 の 大 先 輩 の 先 生 方 の 内輪 の研 究 サ ー クル 的 な 雰 囲気 の なか か ら立 ち あ げ られ た学 会 が、 現 在 で は 800名 を越 え る 会 員 を擁 す る まで に成長 し、地域 学 会 で あ る に もかか わ らず 、 会員 は 関西地域 だ けで な く 日本 各地 に散 らば って お られ ます 。単 に こう した 量 的な拡 大 だ けで はな く、大 会 で の研 究報 告 も活発 化 して お り、若手 の 研 究 者 や 大 学 院 生 に とって は 本 学 会 で の 報 告 は、 学 界 へ の デ ビュー を飾 る 最 初 の 桧 舞 台 とな ってお ります 。 また 、 中堅以 上 の 研 究者 層 に と りま して も、 シ ンポ ジ ウムや研 究発 表 はそ の 時 代 の 社 会 学 の 関心 や 動 向 を知 る上 で 貴 重 な機 会 を提 供 し、 また 旧知 の 人 との 親好 を 暖 め さ らに新 しい知 己 を得 る交 流 の 場 と して も機 能 して きた ことと思 い ます 。 本 冊子 に収 め られ てお ります 四 半世 紀 分 の 研 究 報告 の テ ー マ を通 覧 され ます な らば、そ こか らい ろ い ろな 意 味 を読 み取 る ことが 可 能 か と思 い ます 。理 論 の 分野 で はデ ュル ケ ー ム や ヴ ェーバ ー の 古 典 へ の 関心 は あ る 程 度持 続 され てお ります が 、 機 能 主 義 か ら現 象学 的社 会 学 や ミク ロ社 会 学 へ 、 さ らにはハ ーバ ー マ ス 、 フー コー 、ル ー マ ン、 ブル デ ユ ー な どの -1- 流 行 と い つた具 合 に、理 論 の 関心 はめ ま ぐる し く変化 して お ります 。経 験 的 な分野 で は、 さす が にそ の 時 代 の 問題 (e.g.災 害 や 地域 社 会 問題 )を 反 映 したテ ー マが 含 まれ て お りま す が 、近 年 は 趣 味 に近 い テ ー マ とか 自 らの生 活経 験 に 関連 したイ ッ シュ ー な ど実 に多様 な へ さら も のが 取 り上 げ られ る傾 向 を示 して い ます 。文 化 社会 学 的 な事 柄 の 関心 や 社 会史 、 に一 昔 前 な らば研 究 テ ー マ と して は ばか られ た よ うな 身近 か な事 柄 もテ ー マ にな って お り ます 。 こう した ことは社 会学 の 「成 熟」 の 証 、 と いえな い こともな いのか も しれ ませ ん。 もち ろん 、 こう した変化 は表面 的 な現 象 に しかす ぎな い とも いえ ます 。そ こに通 底す る 0モ ダ ンに染 ま っ も の を どの よ うに読 み取 るか は、各 自 によ って異 な って き ます 。 ポ ス ト た 人 は、社 会学 的 な 「知 」 の 累積 や 積 み 上 げ を素朴 に信 奉 で きな い に して も、諸理 論 対 話 ・ 対 決 ・ 交渉 さ らに経 験 的世 界 と理論 の 交 流 を通 じて 、学 会 も に生 成 して い くも の と考 え る ことが で き ます 。 ひ とつ の 「社 会 的世 界」 と 同様 「社 会 的世 界 」 と して の学 会 が ど れ だ け活 性 化 す るか は 、そ の 世 界 に参 加 す る人 々 の 知 的 な 活 動 だ けで な くて 、 習 0資 源 との さ らに慣 の (特 に技術 )・ 組織 な どによ って も左右 され ます 。今 後 は会 員 相 互 の 討議 強 化 し、 と ともに これ らの 要 素 の 点検 を通 じて 、関西社 会学 会 が 21世 紀 に さ らに 一 段 と活性 化 新 た な 「知 」 を生 み 出す ことを願 つてお ります 。 なお最後 に、50回 大会 の 開催 に 際 して 、また冊子 の 編集 に当た っ て 、そ れ ぞ れ き ま した方 々に厚 くお礼 を 申 し上 げ ます 。 -2- ご尽 力頂 第 50回 大 会記念 シンポ ジ ウムの記録 総 合 シンポ ジウム 第 1報 告 社会学とジェンダーポリティックス 伊藤公雄 (大 阪大学 ) は じめ に 1960年 代 の第 2波 フェ ミニ ズムの登 場以後 、国 際 的 に も、 また 日本国 内 にお いて も、 ジ ェ ンダー に 関す る政治 の 動 きが 活発化 して いる 。しか し、それ は多 くの 場合 、ウ ィー メ ンズ・ イ ッシュ ー をめ ぐる課題 に重 き を置 く形 で 展 開 して きた。 1975年 メキ シヨ シテ ィで 開催 さ れ た国 際女性 (婦 人 )年 世 界会議 で の 「世 界行 動 計画」採 択以後 、 1979年 の 女性差 別 撤廃 条約 の 国連総会 で の採 択 、 コベ ンハ ー ゲ ン (80年 )、 ナイ ロ ビ (85年 )、 北京 (95年 )、 さ らには 2000年 ニ ュー ヨー クで 開催 の 国連特別総 会 2000年 会議 と、相次 ぐ世 界女性 会議 で の 「将 来戦 略」「行 動綱領 」採択 な ど、 女性差 別撤廃 の動 きは、20世 紀後 半 にお ける大 きな国 際的政治課 題 と して あった (あ り続 けて い る)と いえるだ ろ う。 ここで い う女性差 別 とは何 か 。「女性差 別撤廃 条約 」 は、 性差別 につ い て 、 以 下 の よ うに 簡潔 に定義 して いる。 「女性 に対 す る差 別 とは、 性 に基 づ く区別 、排 除 また は制 限 で あ って 、政 治 的 、 経済 的 、 社 会 的 、文 化 的 、市 民的そ の他 の いかな る分野 にお いて も、女性 (婚 姻 を して いる か い な い か を問わ な い)が 、男女 の 平等 を基 礎 と して人 権 お よび基 本的 自由を認識 し、享 有 しまた は 行使す る ことを害 しまた は無 効 にす る効果 また は 目的 を有す る もの とす る」 (第 一 条 )。 こう した 女性 の 人権 の 確立 をめ ぐる動 き と平行 す るなか で、女性学 (ウ ィー メ ンズ・ ス タ デ イー ズ )も また 、大 き く発 展 して きた。女性学 は、これ まで の 男性 を基 準 と して 選択 され 、 定義 され て きた 社 会 的 0政 治 的・ 文化 的な現象 を、女性 とい う新 たな 視 点 か らと らえ返す こ とを要求 した。 これ まで 「瑣 末 な 問題 」「周縁 的 な課題 」 と して 十 分 に光 を当て られ なか っ た 女性 とい う視 点 に立 った この新 たな 研 究 ス タイル は、これ まで 「自明」 とされ て きた事 柄 の 背後 にひそ む性 によ る ヒエ ラル キ ー や 、「男性 支配」 によ って 隠蔽 され て きた さ まざ まな 事柄 を、新 たな文 脈 か ら位置 づ け直す ことに成功 した。そ の 衝撃 力は、人文 0社 会科 学 の み な らず 自然科学 に対 して も一種 のパ ラダイ ム 転 換 を生 み 出す とともに、これ まで の 男性 中心 のアカ デ ミズム の あ り方そ の もの を揺 り動 かす ことに もな った。た とえ ば、女性学 の誕 生 の -5- 地 で あるア メ リカ合州 国で は、 1980年 の段 階 で 、全米 で約 3万 の女性学 の コースが 存在 し た といわれ るほ どで ある。 の と同時 に、 特 に 1990年 代 に入 つて以後 、 ウィー メ ンズ・ イ ッ シュー の 政策 課題 と して を研 究対 象 と 浮 上や ウ ィー メ ンズ・ ス タデ ィー ズの発展 に、共感 な い し反発す る形 で 、男性 す る研 究 も大 き く広 が ろ うと して いる。男性 とい うジエ ンダー か らの歴 史 や 社会 の 見直 しと い う作業 で ある。女性 とい う視点 は、確 か に、これ まで の歴 史 のなかで欠落 して来た 問題 を、 議論 の上 に上 げる ことに成功 した。それ な らば、 これ まで 「人間 =男 」 と して描 かれ て来 た 歴 史 を、 一 般 的な 「人間」 と してで はな く、「男性 」 と い うジ ェ ンダ ー に縛 られ た性 に焦 点 を絞 り直 す ことで 、新 たな発 見が得 られ るので はな い。 こうした発想 が生 まれ るの は必 然 だ 「 っただ ろ う。 この 視点 は、今 や 、国際的 に も共有 され つつ ある。 女性性 =(女 らしさ)」 と い う視 点 か らの考察 が 、社 会学 、文 学 、歴 史学 、美学 、政治学 、思想史 か ら自然科 学 史 にい 「 た る広範 な分野 で 新 たな パー ス ペ クテ ィー ヴ を作 り出 した よ うに、 男性性 =(男 らしさ)」 の と い うも うひ とつ の ジェ ンダ ー の視 点 か らの研 究 もまた 、 1990年 を前後 して 、多 く 研 究 業績 を誕 生 させ つつ ある (伊 藤 1993、 1996な ど)。 実 際 、欧米 の アカデ ミック・ ジ ヤー ナル にあ る程 度継 続 的 に 目 を通 して い る人 な ら、90 い る ことに 年代 中期 以後 、 タイ トル に masculiniteiesと い う語 を含 む研 究論文 が 、急 増 して 気 が つ いて い るはず だ。 これ まで 人間=男 性 とい う暗 黙 の視 点 によ って切 り取 られ て きた近 る 代諸科学 は、女性学 ・ フェ ミニス ト研 究 の登場 によ って多 くの パ ラダイ ム革新 を求 め られ ことにな った。そ の動 きは、必然的 に、人 間 一般 と して の 男性 で はな く、男性 とい うジ エ ン ダ ー によ って拘 束 され た存 在 と して の 男 た ち につ いて の研 究 とい う新 た な視 座 を生 み 出 し つ つ あ るのだ。「メ ンズ ・ イ ッ シュー 」、「メ ンズ 0ス タデ ィー ズ」 の 登 場 で あ る。 男性 学 ・ 男性性研 究 を授業科 日 とす る大学 も登 場 しつ つ あ る。 ア メ リカ合州 国で は、す で に 1984年 の段 階 で 、全米 で 40の 講 座が 開 かれて いた とい う。90年 代 に入 る と、授 業科 日 と して の 男 性学 は急 増 し、 1992年 には、全米 で 400講 座 まで の広 が りをみせて いる (フ ェ ミア ー ノ、 1992)。 ア カ デ ミ ッ ク ・ ジ ャ ー ナ ル の 領 域 に お い て も 、 1998年 に は sage社 か ら men&masculinitiesが 出版 され るな ど、男性学 ・ 男性性研 究 の広 が りが見 えつつ ある。 また 、80年 代 に入 つて以後 、 ゲイ 0ム ー ブ メ ン トに代 表 され る流 れ もまた 、国際 的 な課 題 と して登 場 して きた事 を忘 れ て はな らな い だ ろ う。 この流 れ は、イ ンタ ーセ ック ス の 人 々 のか か え る課題 や トランス ジ ェ ンダ ー の人 々の動 き と合流 し、今 や 、「クィア 0イ ッ シュ ー 」 とい う形 で議論 され る ことも増 えて きた。それ に対応す るよ うに、「クイ ア・ ス タデ ィー ズ」 -6- もまた発展 しつつ ある。 こう して 、当初 、ウィー メ ンズ・ イ ッシ ュー 中心 に発 展 して きた性・ 性別 をめ ぐる諸課 題 お よびそ れ をめ ぐる考察 の作 業 が、世紀 の転 換点 にお いて 、ジェ ンダー・ イ ッ シュー 、それ に対応 した ジェ ンダー 0ス タデ ィー ズ と い う形 で 新 たな広 が りを も とうと して いるの で ある。 1 ジェンダ ー化 された 社会 と しての近 代社会 こう した ジェ ンダー・ イ ッ シュー の急浮 上 の背 景 には、明 らか に、近代社 会 の作 り出 した ジェ ンダーの枠組 み の ゆ らぎが存在 して いる と思われ る。 近代産 業社会 は、男女 の二 項 図式 をそれ 以前 の社会以 上 に強調す る社会 、いわ ばジェ ンダ ー 化 され た 社会 で あ った といえる。 もちろん、前 近代社 会 にお いて も、明 らか に男女 の二 項 図式 は存在 して いた 。 しか も、こう した ジェ ンダー の 構 図 は、人 々の 日常意識 か ら宗教 的世 界観 まで をふ くむ あ らゆ る世 界像 の 内 に深 く根 をお ろ して いた と考 え られ る。た とえ ば、現 在 で もナバ ホ 0イ ンンデ ィア ンの人 々の 間で は、昼 =女 性 、夜 =男 性 、黄 色 =女 性 、自 =男 性 といったかた ちで 、世 界 を男女 に三 分割す るよ うな宇 宙像 が存在 して いる といわれ る (青 木 、 1986な ど参 照 )。 もち ろん、 この男女 の 分割 は、地域 によ って 異 な る。 た とえ ば、 によ れ ば、北 ア フ リカ のカ ビル 族 で は、昼 は男性 の領 域 で あ り、夜が 女性 に割 り当て られて いる (ブ ル デ ュー 、 199oな ど参 照 )。 同様 の ことは、東 洋文化 にお ける、陰 =女 性 、陽 =男 性 と い う三 分法 を もつ 陰陽図式 に もみ られ る (ク リステ ヴ ァ 1981な ど参 照 )。 いずれ に して も、 伝統 社 会 にお いて は、男女そ れぞれ の 役割 が 固定 され る と ともに、男女双方 の 相互 に補 完 的 な関 係 によ って 世 界 の秩 序が保 たれて きた のだ (そ の ことはお そ らく、西 欧社 会 にお いて も 同様 で あっただ ろ う。 男性名詞 0女 性 名詞 の存在 は、明 らか にそ の 名残 といえるだ ろ う)。 近代化 以前 の 多 くの文 化 にお い て も、男性優 位 の傾 向が強 いのは事 実 で ある。 しか し、前 近代 社会 で は、男女 の相互補 完 的 な関 係性 が強調 され る ことで 、男女 の 役割 は、安定 した 関 係 を維持 す る ことが で きて い た ともいえ る。つ ま り、男女 関係 そ の もの が 、共有 され た世 界 像 の 内 に構造化 され る ことで 固定化 され 安定 した状 態 におかれ て きた のだ 。そ こで は、いず れ か 片方 が欠如 す る ことは、世 界 の 安定性 を揺 るがせ るが ゆえ に、男女 の 役割 領域 が 高 い独 立性 を もって保持 され て い た。 と同時 に、生 活 のた め には相互 の協 力が不可 欠で あ り、それ ゆえ、男女 の 力関係 もまた、一 定 の 「対等性」が維持 され る ことにな った と考 え られ る。 しか し、近代社 会 の登場 は、共 有 された 世 界像 に支 え られ た安 定 した共 同体 社会 (差 別 が -7- 固定化 0構 造化 され る ことで 安定 した会 )を 食 い破 り、それ な りに安定 して い た 男女 の 相互 補 完 関係 を崩壊 させ る ことにな った。 トマス 0ラ カ ー は、 この 変化 を 「 ワンセ ック ス・ モデ ル か らツ ーセ ック ス・ モデル ヘ の 変換 」 とと らえて いる 。 つ ま り、「人 間 を一種類 の 基 本 的 型 に属す る もの と して、男女 の性差 を種類 で はな く程度 の違 い と考 え る思 考枠 」か ら、男女 の生 物学 的性差 をそれ まで にな く強調す る方 向 へ と、人間 の認識 の仕 方が変化 した ので ある。 確 か に、伝統 社 会 にお いて は、男女 の二 項 図式 は文 化 的・ 社会 的 に強調 されて いた 。世 界像 そ の ものが、男女 とい う区分 け のなかで 把握 され て い た のだ 。 しか し、 この 二 項 図式 は、生 物学 的な存在 と して の オス、メス の対 立 につ いて はあ ま り配慮 がな されて い なか った。む し ろ、身体 的 には 男女 ともきわ めて相 同性 が高 い もの と して認 識 されて いた のだ とラカー はい う。つ ま り「男性 、ある いは 女性 で ある とい う ことは、社 会 にお いて特 定 の 地位 を 占め、特 定 の文化 的な役割 を担 う ことで あ って 、生 物 として 二 つ の 本質 的 に異 な る性 の いず れ か とし て存在す る ことで !ま 」 (ラ カ ー 、 1998年 )な か ったのだ。 近代社 会 の登 場 とともに広 が った 、男女 の生 物学 的性差 の強調 は、当然 の ことなが ら、男 性 0女 性 をめ ぐる認識 、男女 の生 活 の仕方 、身体 技 法 にお けるそれ まで にな い変容 を生 み出 す ことにな った。簡 単 にいえ ば、それ まで は個 々 人 の差 と して認 識 され て いた もの まで が 、 男女 とい う生物 学 的 な根拠 を もとに認識 され るよ うにな った ので ある。 この視 点 を、ス コ ッ トや バ トラー が提起 した よ うに、セ ック スが ジェ ンダー を規定す るので はな く、個 々の 多様 性 を男女 と い う二 項 図式 に強 制的 に分割す るジェ ンダー の 認識 こそ が 、セ ック スの 強 調 を作 り出 した 、 といいか える こともで きるだ ろ う (バ トラー 1999、 ス コ ッ ト 1992な ど参 照 )。 近代社 会 は、前 近代社会以 上 に生 物学 的な男女 の三 分割 に過剰 に意識 的な社会 な の だ。そ こ で は、 女性 た ち は、 しば しば男性 と比 べ て 、本質 的 0先 天 的 に劣 る存在 と して認 識 され た。 同時 に、 この 「弱 き性」で あ る女性 た ちは、社会 の主 要 な担 い手 と してで はな く、あ くまで 男性 の庇護 の元 にある存在で ある ことが求 め られ た ので ある。 こう して 、近代産業社 会 の 登場 は、それ まで地域 的特徴 を もち つつ 、 同時 に、コスモ ロ ジ カル な 二 項対 立 の 図式 を もち続 けて きた 男 と女 の 関係 (イ リイ チ 風 に「バ ナキ ュ ラー な ジェ ンダー」構造 と呼 んで も いいか も しれ な い)を 、地球規模 で 同 じ方 向 に水路 づ ける ことにな った ので あ る (イ リイチ 1983)。 そ の 方 向 は、基 本的 には、 男性 は 「生産労働 =『 公 的』 労働 =有 償 労働」 を、女性 には 「 (家 事 0育 児 0介 護 な ど、現在 0未 来・ 過去 を貫通す る 労働 力 のケ ア労働 と して の )再 生産労働 =『 私 的』労働 =無 償 労働」 と い う傾 向 を もって い た。そ して 、この ジェ ンダー によ る新 た な分業構造 は、明 らか にそれ までそれ な りに保持 され て き -8- た 女性 の権 力や発言 力 を弱 め る とともに、男性支配 を強化 させ る ことにつ なが った の で ある しか し、「支配す る性 」で あるはず の 男性 の側 に とって も問題 はそ う簡 単 な ことで はな い。 それ まで 彼 らを支 えて きた コスモ ロ ジ ー によ る安定 した 「男性 像」はす で に失 われ よ うと し て いる か らだ。近代社 会 、個 人主 義 の 社 会 にお い て、男 た ちは、人 々 に共有 され た共 同体 の コス モ ロ ジー によ ってで はな く、自分個 人 の 力で 、自分が 「男」で ある ことを証 明す る こと が要求 され るよ うにな ったのだ。 男性 た ち はの (男 らしさ)へ の こだわ りと い う視点 を もう少 し見 て み よ う。 ロバ ー ト・ コ ンネル は、男性 た ちの示す 男性性 が多 様性 を もつ ことを認 め つつ 、同時 、男性 た ちが ある共 通 の 志 向性 を もって いる ことを 「ヘ ゲモ ニ ックな男性性」 とい う言葉 で 表 現 して い る。す な わ ち、 男性 た ち は、 もうひ とつ の ジェ ンダァ で ある女性 に対 して も、 また 自 らよ り 「下 位」 にあ る と認 識 され る他 の従 属 的な男性 に対 して も、支 配 的で あ る ことがつね に要請 され るの だ (コ ンネル 1993)。 逆 にいえ ば、近代社 会 にお いて 、男性 た ちは、自覚 的かそ うでな いか にかかわ らず 、つね に 「自分 が 男 で ある」 とい う ことへ の 自己証 明 へ の こだわ りに縛 られ て いる ともいえ る。男 性 に とって 、 (男 らしさ)は アイ デ ンテ ィテ ィ の重 要 な核 な のだ 。 も し、他者 か ら 「男 らし くな い」 と認識 されれ ば、 自分 の 存在 そ の ものの危 機感 を覚 え る場合 さえ ある。とは い って も、 男性 た ちは、 自分 一 人で は、 自分 の (男 らしさ)を 証 明で きな い。 自分が 「男 で ある」 と 自己確認す る には、他者 (そ れ は 同性 で ある場 合 もあれ ば、女性 で ある場合 もあるだ ろ う) か らの 「お前 は男 だ」 とい う承認 が必 要 な の だ。 この他者 か らの 「男」 と して の 承認 を獲 得 す るため に こそ 、男 た ち は、社会 的な地位 を求 めて競争 し、美 しい女た ちを 「所 有」 しよ う とし、権 力 を追 い求 めるのだ、 とい うこともで きるだ ろ う (伊 藤 1993、 1996)。 他者 の 承認 によ って、は じめて 自分 の 男 と して のア イデ ンテ ィテ ィが確保 され る とい うこ とは、実 は、むず か しい 問題 を含 んで いる。まず 、自分 の 優越や所有や権 力 を証 明す るた め には、他 者 を 自分 の 称賛 者 と して 自分 の側 にひ きつ けな けれ ばな らな い。他者 を 自分 の側 に ひ きつ けるため には、さまざ まなか けひ きが必 要 にな る。とき には、他 者 の利 害 関心 に訴 え た り、 また、 ときには脅迫 とい う手段 を使 う場合 もあるだ ろ う。 男 た ち は、こうした さまざ まな 方 法 を駆 使 して 、自分が男 で ある ことを証 明す るた め にさ まざ まな 「努 力」 を して いる 。 ここで重 要 な の は、男 た ちが 、 自分 の男 と して の アイデ ンテ ィテ ィ の 確保 を他 者 に依 存 して いる とい うことだ。男 た ちは、自分 一人で は、 自己 の アイデ ンテ ィテ ィを確保 で きな い。 つ ね に、外 部 の基 準 、外 部 の 視線 の 承認 によ って しか 、「男 」 -9- として の安定 した 自己証明が で きな いの だ。 外部 の 視線 によ って しか 、自己証 明がで きな い とい う ことは、大 きな矛盾 だ。 しか し、 こ の 矛盾 を埋 めな けれ ば、 自分 の 「男」 と して の アイ デ ンテ ィテ ィ を確保 で きな い 。そ して 、 この他 者 によ って しか 自己 の (男 らしさ)が 証 明で きな い とい う矛盾 が 、 男 た ち に、「男 の メ ンツ」 意識 とい う重 い鎧 を身 につ けさせ 、能 力以上 の 「無理 」 を強 い 、弱 み を隠蔽 させ 、 力 を示す ことを要求す るのだ。 2 現代 日本社会の ジ ェンダ ー・ イ ッシュー しか し、 1970年 代前後 を画期 とす る近代社 会 の ゆ らぎは、近代 に特有 の ジェ ンダ ー 化 さ れ た 社会 の構造 に ヒビを入れ る ことにな った。そ の背景 には、情報産業・ サ ー ビス産 業 の拡 大 にみ られ るよ うな産業構造 の転 換や 、そ れ に ともな う労働 の 形態 の 変化 、さ らに、本格 的 な男女対等 をかか げる新たな理念 の拡大 といった価値意識 の転換が あっただ ろ う。 1980年 代 に入 る と、 この近代 社 会 の ゆ らぎ のなかで 、 ジ ェ ンダー ・ イ ッ シュー は、 経済 先進 国 にお いて は い わ ゆ る 「新 しい社会運動」 の流れ と連動 し、国 際社会 にお ける共通課題 として は っき り認 識 され るよ うにな った。特 に、ヨー ロ ッパ 社 会 にお いて は、エ コ ロ ジ ー 政 策 とジェ ンダー 政策 が 、新 たな政策課題 の 中心 的テ ー マ と して 浮 上 して いる ことはよ く知 ら れて いる。 このよ うな国際的 な女性 問題 の広 が りの 中で 、 日本社会 もまた、現在 、大 きな 転換 を迫 ら れて いる 。 しか し、残念 なが ら、 日本 の現状 は、国 際的 に見て 「女性差別 大 国」 といつて も いほ どの状況 にあるの も事実で ある。 た とえ ば、男女 の賃 金格差 で あ る。全労働者 で みた平均賃 金 にお ける男女格 差 は、 日本 で は、男性 100に 対 して 、女性 はそ の 半分 で しか な い (正 規職 員 に限定 して も 6割 程度 で ある)。 現在 、国際社 会 にお ける女性 の 平均賃 金 は、 男性 の約 4分 の 3前 後 で ある ことを考 え る と、 日本 の賃 金格差 の大 き さは歴 然 と して いる。さ らに問題 な のは、他 の 諸 国で は、近 年 、 この 格差 が縮 ま りつつ あ るの に、 日本 の 場 合、 ここ一五 年 ほ ど、ほ とん ど何 も改善 され て い な い とい うことで ある。 こ う した 日本 の女性 のおかれ た状況 を象徴す るよ うなデ ー タが ある。しば しば「M字 型 曲 線」 と呼 ばれ る、女性 の 労働 力率 の グ ラフで ある。 日本 の 女性 は、そ の 70%以 上が一度 は就 職す るが 、20代 後 半 く らいか ら職 を離れ る人が 増 加す る。 しか し、40前 後 で 、再 び就職 す -10- るが (と い つて も、年齢 制限 な どが あるた め、多 くはパ ー ト労働 に就 く)、 年 を とる につれ て退職 して い くと い う、30代 に谷 がで き る M字 型 のカー プ を描 くので ある。 欧米 で も女性 の 労働 力率 は、か つて は この M字 を描 いて いた 。 しか し、現在 で は、 ほ とん ど谷 がで きな い形 にな って いる。 なぜ M字 な のか 。そ こには 日本 の ジェ ンダー 構造 の 問題 点 が複 雑 にか らみ あ つて いる。 まず 、「女性 は結婚 した ら家 に入 るのが 当然」 とい う、社会慣 習 が根強 い とい う ことが あ げ られ る。また、 日本 の 企業文 化 のなか に、女性 を一 人前 の 労働 力 と して見 な い古 い意識 が潜 んで いる ことも指 摘 して おか な けれ ばな らな い だ ろ う。「女 は どうせ腰掛 けだか ら」 と、雇 用 して も、責任 ある仕事 を与 えな い、また ジ ョブ トレーニ ング もきちん と しな い。結局 、 い わ ゆ る一般職 とい う名 の補 助 的労働 のなかで 、や る気 は どん どん衰 え る。そ こで 結婚 と い う ことになれ ば、退 屈 な労働か ら解 放 され るチ ャンス とい うわ けで 、退職 す る ことにな る。退 職す れ ば、「や つぱ り女 は腰 掛 けだか ら」 と い う ことを、 逆 に証 明す る ことにな る (一 種 の 自己成就 的予言 で ある )。 もち ろん、女性 た ち のや る気 も問題 な のだ ろ うが 、女性 の 能 力 の 開発 を本気で望 むな ら、そ の前 に、 こうした悪循環 を断 ち切 る努 力が必要 だ ろ う。 さ らに、保育所等 の社 会サ ー ビスの遅 れ も、Mの 谷 を生 む原 因 にな って いる 。また 、税 制 や 年 金制 度 も、「夫 が外 で働 き、妻 は専業 主婦 で 家庭 を守 る」 とい う生活 ス タイル を基 準 に 家庭 を考 えて いる とい う (い わ ゆる 103万 円 の壁や 、被 3号 保険者 の)問 題 もある。 最後 に、男性 の 家事 0育 児分担 の未 成熟 と い う問題 が ある。男性 た ちが も う少 し、家事 や 育児 に参 加 して くれれ ば、女性 も働 き続 ける ことがで きるか も しれ な い。 しか し、国 際 比較 の デ ー タを見て も、 日本 の男性 の家事 時間は極端 に短 いので ある。 世 間 も 「女 は家庭」 とい うプ レッシャTを か ける、子 どもに何 か あれ ばみ んな 「母親 」 の 責任 にされ る。仕事 も補 助 的労働 で 自分 の能 力が いかせ な い。保育 園 な どの社 会サ ー ビス も 十 分 で はな い。さ らに仕事 に加 えて家事 とい うセ カ ン ド 0シ フ トが待 つて いる生 活 はた ま ら な い。 とい うわ けで 、しん ど い生 活 のなかで 、仕 方 な くどち らかが職 を辞 め る とい う ことに なれ ば、女 の方 が 給 料 は低 い 。 また、 103万 円 の枠 の 内部 な ら税 の 控除 もある し扶 養 家族手 当 もも らえ る。 年金 も払 わず にす む。それな ら辞 めよ うと い う ことで 、 この M字 の谷 がな かなか上昇 しな い とい うわ けだ。 政策 決 定・ 意思決定 へ の女性 の参加 とい う面 で も、 日本が 「後進 国」で ある ことは 数字 の 上か らも明 らか だ。 国連 が毎年発 表す る GEM(ジ エ ンダ ー・ エ ンパ ワー メ ン ト測定 )に よ れ ば、 日本社会 の 女性 の社 会支 出度 は 102ケ 国 中 38位 (1998年 )で しか な い (表 1)。 し -11- か も、何 とか 38位 にな って い られ るのは、専 門職 に 占め る女性 の割 合 と女性 の稼働 所 得害J 合が 、 世 界平均 を上 回 って いるか らにす ぎな い。 GEMの 他 の 2つ の指標 、 女性 の 国会議員 比率 、女性 の管 理職 比率 を見れ ば、相対 的 には女性 の社 会進 出が遅れ て いる発展途 上 国 の平 均 を下 回 るのが 実情 で ある (表 2)。 国連 の規約 人 権 委員会 は、5年 毎 に、各国 の 人権 状況 につ い て勧 告 をお こな って い る。1998 年 11月 の 日本政府 へ の勧告 にお いて は、女性 に対 す る暴 力 の 取 り組 みが遅 れ て いる こと (た とえ ば、お 隣 の韓 国 は 1997年 に、 また、台湾 は 1999年 に、それ ぞれ ドメステ ィ ック・バ イ オ レンス に対 す る 法的措置 を立 法化 して い る)、 さ らに、民 法上 の性差 別 (婚 姻 最低 年齢 の 男女格差 、女性 の み の再婚 禁止期 間、非嫡 出子 へ の差別 な ど)の 改善 の 必要性 につ いて勧告 を受 けて いる状態で ある。 また 、oECDの 調査 によれ ば、加 盟国 の なかで 日本 の 女性 の 働 きや す さの指標 は、23ケ 国 中 19位 で しかな い (表 3)。 ちなみ に、 この調査 は、女性 の働 き に くさ と少子 化傾 向が正 の 相 関関係 にある ことも明 らか に して いる。 現状 の性別 分業 の 克服 は、現在進行 中 の 少子化 0高 齢化 の 問題 とも密接 にか らむ課 題 で あ る こと も見 えて くる。少子・ 高齢化 の進行 は、労働 力人 口の不足 を生 み 出す と ともに、高齢 者福祉 を始 め とす る社会 的負担 を拡 大 させ る ことは 明 らかで ある。急 激 に減 少す る ことが 予 想 され る生産 労働 人 口を補 うため には、高齢者 の 労働 の継続 や 外 国人労働 力 の 「輸 入」が必 要 にな るだ ろ う (2000年 3月 、国 連 は、 日本政府 に対 して 、 この まま人 口の減 少 が続 くな ら、毎 年 60万 人の外 国人労働 力 を 50年 間 に亙 って 継続 して 「輸 入」す る 必要 が あ る と警 告 して いる )。 そ して 、それ 以 上 に急 がれ るの は、 女性 の 社会参 画 の促 進 だ ろ う。 しか し、 男 女 の賃 金格差 が縮 ま らず 、女性 の み に家事・ 育児・ 介護 の 負担 を強 い る性別役割 分業 の仕組 みが続 く限 り、女性 の社 会参 加 0職 業参加 は うま く進行 しな い だ ろ う。 また 、女性 の 妊 娠 0 出産 の機 能 に対 す る社会 的保 護が十 分 に準備 されず 、逆 に、女性 の妊娠・ 出産 の機能 を 回実 に した 就 業や昇進 にお ける差別 が 現状 のよ うなか た ちで 続 く限 り、少子化 の流 れが止 まる こ とはな いだ ろ う。 また 、高 齢 社 会 は 女性 問題 が深 刻化す る社会 で ある ともいわれ る。 女性 は、 平均 寿命 が 男性 よ りも長 い。 また 、現在 のジェ ンダー 構造 の なかで 、介護 0介 助労働 は、 しば しば 女性 によ って担 われ て いる。つ ま り、介護 ・ 介助す るの も女性 、され るの も女性 とい う構 図が あ る。 そ の 意 味で 、急 激 に進行す る ことが 明 らか な少子 ・ 高齢化 に備 えるた め に も、 日本 ほ どジ -12- ェ ンダー 政策 が重 要性 を もつ 社会 はな い。に もかかわ らず 、結果 的 に、21世 紀 を前 に して 、 男女 平等 政策 にお いて は、足踏 み状態 が続 いて いるので ある。そ の 背景 には、性 別役割 を変 革す るた めでな く、それ を維持す る方 向 で 社 会政策 を推 し進 めて きた 日本 の ジェ ンダー 政策 の 問題性 が控 えて いるのだ ろ う。 他方 で 、男性 主導社会 の担 い手 で ある男性 た ち もまた 、世代 を こえて 多 くの問題 を抱 え込 み始 めて いる ことが 明 らか にな りつつ ある。若 い 男性 の 間 には 1自 立で きな いマザ コ ン青年 の 問題 や 、結婚 した くて も結婚 で きな い独 身男性 の増加 の 問題 が ある。働 き盛 りの 男性 の 前 には、長時 間労働 や 出世競争 の なかで の 苦悩 が ある。そ の 典型 的な結果 が 、年 間 1万 件 を越 え る とも い われ る過 労死 だ。 しか も、最近 の リス トラの 波や雇用形態 の流 動化 は、中高 年男 性 を中心 にさまざまな プ レッシャー や挫 折 を生 み 出そ うと して いる。ここ数年急激 に上 昇 し て いる 中高 年 の 自殺 率 はそ の 現れ だ ろ う。仕事 人 間 か ら解放 され て 、「さて老後 は妻 と 2人 で旅行 で も」 な どと思 って いる と、 妻 か ら定 年離婚 を言 い 出 され て泡 を食 った り (20年 以 上連 れ添 われ た ご夫 婦 の 離婚 は、今 や離婚 数全体 の で離婚 調停 を行 って いる夫婦 の 16∼ 7%に まで上昇 して いる し、裁 判所 7割 以上 は妻 か ら言 い出す離婚 で ある )、 それ を乗 り越 えて も、趣 味 も友 人 も いな い 、妻 に依 存す るだ け の濡 れ落 ち葉族や 、ひ ど い言葉 だが 「産 業廃棄 物」 のよ うな生活が待 つて いる とい うわ けだ。 これで はた ま らな い。 さ らに、 日本社 会 にお いて も、近 年 、急速 に 同性愛者 の 運動 が発展 しつつ ある し、イ ンタ ーセ ック ス の人 々 も声 を上 げ始 め よ うと して いる 。また 、性 同 一 性 障害 の人 々の性転 換 が人 0イ ッ 権 の 問題 と して 本格 的 に議論 され るよ うにな ろ う と して いる 。そ の 意味 で 、「クィア シュー 」を含 む、広 義 の ジェ ンダー の課題 は、今後 も大 き く広 が って い く ことは 間違 いの な い ところだ ろ う。 3 ジェンダ ー・ ポ リテ ィックスの展 開 こう した ジェ ンダー・ イ ッ シュー に対応 して 、現在 、ジェ ンダー 0ポ リテ ィ ック ス の 必要 性 が 問われ て いる (進 藤 1997)。 それ な ら、ジェ ンダー・ ポ リテ ィ ックス とは 何 か。簡 単 に い え ば、「ジェ ンダー 問題 に敏感 な視 点 にた って 、 ジェ ンダー 平 等 を求 め るポ リテ ィ ック ス の総体 」 と位置 付 ける ことがで き るだ ろ う。 こ うした課題 に対応 す る領域 は、当面 、大 き く わ けて 二 つ ある と考 え られ る。ひ とつ は、まさに国際機 関・ 政府 や 自治体 レベ ルで の 政策課 題 と して の ジェ ンダー・ ポ リテ ィ ック ス (マ ク ロ・ レベ ル で の ジェ ンダ ー・ ポ リテ ィ ックス ) -13- で あ り、また、 もうひ とつ は、 これ と密接 にかかわ る課 題 と して の、 日常 的な社 会 関係 の な か の ジェ ンダー・ ポ リテ ィックス (ミ ク ロ・ レベ ル で の ジェ ンダー・ ポ リテ ィ ック ス )で あ る。 この 節 で は、政 策課題 と して の ジェ ンダー 0ポ リテ ィ ック ス につ いて 、主 に述 べ て みた い。 す で に述 べ た よ うに、1970年 代 以後 、国際 社 会 は、この ジェ ンダ ー 0ポ リテ ィ ックス を、 環境 問題 とともに、20世 紀後 半登場 した 新 たな重要 な ア ジェ ンダ と して 取 り組 み を強 めて きた。 ジェ ンダ ー・ ポ リテ ィ ック ス の浮 上 の 背景 には、産 業構造・労働形態・ 労働市 場 の 変 容 (生 産労働 中心 の社 会 か らサ ー ビス・ 情報 を軸 に した 社 会 へ の移行 )や 、家族形態 の変化 (核 家 族 ・ 単 身所 帯 の 増加 を含 む 家族 形態 の多様 化 )、 多様 な政治 的 0社 会 的 ・ 文 化 的な マ ノ リテ ィヘ の差 別 問題 の浮 上 に対応 した人権 問題 へ の 関心 (な かで も 「今世紀最大 の人権 問題 」 と して の女性 の人権 へ 注 目)と い つた事 情 が控 えて いるだ ろ う。 国際社会 にけるジェ ンダ ー 0ポ リテ ィ ックスの 深 ま りは、ジェ ンダー 平 等 をめ ぐるい くつ か の 国際条約 を概観す るなか で も見 えて くる。た とえば、ILO(国 際労働機構 )の 国際条約 だ け見 て も、次 のよ うな ジェ ンダー 平等 をめ ざす 動 きが うかがわれ る。 同一 価値労働 0同 一 賃 金 (当 初 は 同一 労働 へ の 同 一 賃 金 として理 解 されて きたが 、最近 で は、実 質的な男女 間 の 格差 是正 を求 め る コ ンパ ラテ ィー ヴ・ ワー スの原 則 と して 認識 され るよ うにな った )を 規 定 した IL0100号 条約 (1951年 採択 、1967年 日本政府 批准 )、 雇用・職業訓練 な どにお け る性 ・ 人種・ 宗 教 ・ 思想 な どによ る差別 の 除去 を各国政府 の義務 とした IL0111号 条約 (1958年 採 択 、 日本 政府 未批准 )、 育 児や介護 な ど家族 的責任 を有す る男女労働者 が不利 益 を被 る こと な く働 き続 け られ る社会 システム の 構築 をめ ざす IL0156号 条約 (1981年 採択 、1995年 日本 政府 批准 )、 さ らに、パ ー ト労働者 (短 時 間労働者 )と フル タイ ム労働 者 の (時 間制賃 金 と、 社会保 障 を含 む )均 等待遇 を うた った IL0175号 条約 (1994年 採択 、 日本政府 未批准 )な ど が あげ られ るだ ろ う。 また 、近年 、労働 にお ける男女 間 の格差 をめ ぐる議論 にお いて 、無償 労働 (unpJd wOrk) が 、重 要 な課題 と して 浮 上 して いる こともお え さえてお く必要 が あるだ ろ う。 ILOの 1980 年 の試 算 によれ ば、 (有 償 ・ 無償 をあわせ た )世 界 の 労働 の三 分 の二 は 女性 の肩 に担 われ て い た とい う。 しか し、女性 が受 け取 つて いた 賃 金 は世 界 の 総賃 金 の 5%に す ぎず 、女性 の所 有す る財 産 は世 界 の 総資産 の 1%で しかなか った。そ の 背景 には、 家事 ・ 育 児 ・ 介護や 、ボ ランテ ィ ア をは じめ とす る 無償 の (な い し労働 の対価 と して は低 い保 証 しか されて い な い) -14- 活動 、さ らには農業・ 自営業 な ど、重要 な労働 に関与 して いる に もかかわ らず 、女性 の 労働 が 、賃 金 と して の 見返 りを確保 されて い な い状況 が ある。また、 この 結果 、さまざ まな場面 で 、経済 力をもつ 男性優位 の構造が再 生産 され る ことにな る。 この 問題 の解 決 のため に、まず 、無償 労働 をめ ぐる正確 な調査 が必要 だ と いわれ る (経 済 企画 庁 は、専業主婦 の労働 につ いて 、家事・育 児・介護 労働 の賃 金換算 の作 業 を進 めて いる)。 そ の上 で 、有償化 の 可能 な も のは有償 化 して い くことが必 要 で ある (農 水省 は、家族 経営協 定 な どの締 結 の促進 によ り、女性 の労働 に応 じた農業収 入 の確保 を進 め は じめて いる 。 この 方法 は、自営業 な どにお いて も今後 必 要 な措 置 にな るだ ろ う。またボ ランテ ィ アな どの労働 に応 じた有償 化 の仕 組 み も問題 にな るだ ろ う)。 さ らに、女性 の肩 に一 方 的 に担 われ て きた 無償 労働 の うち、社 会化 が可 能 な部 分 につ いて は、それ を社会全体 で負担 す る とい う仕 組 み 作 りも問われ て いる (保 育所 の 確保 や 、介護保 険 な ども、 この社 会化 にあた るだ ろ う)。 し か し、これ まで女性 が担 って きた無償 労働 のす べ て を有償 化 や 社会化 す る こともまた 、困難 で ある と同時 に、 さまざまな問題 を生み出す だ ろ う。 た とえば、 1980年 前後 、イ タ リアで は、「家事 労働 の賃 金化 」要求 が広 が り、実 際 一 部 の 自治体 (ボ ローニ ャ市 な ど)で は、行 政か ら主 婦個 々 人 に 「賃 金」が支払 われて い た時期 も ある。 しか し、財 政負担 な どか ら、継続 が 困難 にな った (各 国 に先駆 けて主婦 の無償 労働 の 見直 しを進 めて きたイ タ リアで は、2000年 、主婦 の 家事 労働 で の傷 害 に対 して も、 これ を 労働 災害 と して認知す る とい う法律 が制 定 され て いる)。 それ な らどうす るか 。有償 化 0社 会化 が 困難 で あ る と考 え られ る領 域 につ いて は、男女 間 の格差 を是正す るため にも、女性 が これ まで担 つて きた無償 労働 の 男 女 の 対 等 な分担 が保 証 され な けれ ばな らな い とい う こと にな るだ ろ う。 また、現状 にお ける格差 を是正す るための 特別措置 の 実施 もまた、ジェ ンダ ー・ ポ リテ ィ ック ス の 新 た な地 平 を切 り開 きつつ ある。 い わ ゆ る 「ポ ジテ ィー ヴ・ ア ク シ ョン」 で ある。 この ことにつ いて 、女性差 別撤 廃条約 は、 こう書 いて いる 。「男女 の事 実 上 の 平等 を促 進 す る こ と目的 とす る暫 定 的な特別措 置 を とる ことは、この 条約 に定義す る差 別 と解 して はな ら な い」 (第 4条 )。 ヨー ロ ッパ 諸 国 にお いて は、企 業や行 政機 関 にお けるポ ジテ ィー ヴ 0ア ク シ ョン (た とえ ば、「ゴール・ ア ン ド・ タイ ムテー ブル 方 式」 で 、男女 間格差 の 実態 把握 0 日標 の 設 定 と公示・ 目標達成 のた めの手段 の 設定 。実施・ 計画実施 年 にお ける評価 の 公表 と いった プ ロセ スで 、実質 的な ジェ ンダ ー 平等 を推進す るな ど)を 義務 づ けす る動 き も 日立 ち 始 めて いる。 -15- 1993年 の 国連総 会で の決議以後 、女性 に対 す る暴 力の規 制 もまた 、大 きな国 際的 ア ジェ ンダ とな った。 1995年 の 北京 の 会 議 を経 て 、 この 動 きは ます ます 強 まろ うと して い る。 こ う した 動 きのなかで 、多 くの 国 々が 、 ドメステ ィ ック・バ イオ レンス (夫 ・ パ ー トナーか ら の女性 に対す る暴 力)に 対す る法的規制 に踏 み込 んで い る。 また 、 リプ ロ ダ クテ ィー ヴ 0ヘ ル ス・ ライ ツ とい う課 題 も、 199o年 代 の ジェ ンダー・ ポ リテ ィ ックス にお い て は、重 要な視点 と して 論議 が進 め られて きた。 リプ ロ ダ クテ ィー ヴ・ ヘ ル ス /ラ イ ツは、 しば しば 「性 と生 殖 にかか わ る健康 /権 利 」 と され る。 これ 訳 まで 、妊 0出 ・ 娠 産 中絶 な どの性 と生 殖 にかか わ る さまざまな場 面 で、女性 の 意志 を無 視 した 男性 の 勝手 な判 断が横 行す るケース が あ った。そ の 結果 、精神 的 0身 体 的 0経 済 的・社 会 的負担 は、 一 方 的 に女性 にか け られ る こと も珍 しい ことで はなか った。こ う した 状 況 を転 換 し、女性 が 、 身体 的 0精 神 的 0社 会的 に良好 な状態 にあ り、安全 な性生 活 を営 み、子 どもをいつ 何 人産 む か 、ある い は産 まな いか は、当事者 で ある女性 の 自己決 定 が重 視 され るべ きだ とい う議論 が 高 まって きたので ある。 労働権 を含 む 男女 両性 の 人 権 の 尊重 、男女両性 が仕事 と家庭・ 地域社 会 で の 活動 を対 等 に 担 って い くため の基 盤 と して の労働時 間 の規 制 、男女 ともに多様 な 選択 に 開かれた 社 会 の実 現 、それ を支 え る社 会 的安全 ネ ッ トの確 保 …… といった 課題 が 、今 、重 要 なテ ー マ と して国 際的 に共有 され よ うとして い るので ある。 さ らに、組織 の面 で もまた 放 送 内容 の 点 にお いて もまだ まだ 男性主 導 で あ り続 けて い る メ デ ィア の 改編 とい う課題 や 、いまだ 固定 的な ジェ ンダー 意識 の再 生産 につ なが りかね な い要 素 を もって い る学校教育や生涯 学習 の 場で の 、いわ ゆる 「隠れ た カ リキ ュ ラム 」の 点検 と積 極 的 な 男女平等教育 の推進 な ど、ジェ ンダー・ ポ リテ ィ ックス は、い まや 、ほ とん どの 政策 領域 にお ける必須 の課題 と して 認識 され つつ ある。こう した 動 き に対応 して 、いまや ジェ ン ダー 0ポ リテ ィ ックス の メイ ンス トリー ム化が叫 ばれつつ ある。 男性 をめ ぐる ジェ ンダー・ ポ リテ ィ ックス の動 き も少 しずつで はあるが 、拡 大 しよ うと し て いる。性差別 の 問題 を克服 す る には、男性 た ちの 意識 や 生 活 ス タイル の 改革 が前 提 とされ るか らだ。そ して、そ の ことは 、ジェ ンダー 化 され た 社会 の なかで、〈男 らしさ〉の 鎧 を無 理 や り身 につ けて きた 男性 自身 の新 たな生 き方 に も結び 付 くはず だ。す で に、ス ェー デ ンのよ うに、政 府 部 内 に男性 問題対策 の 委員 会 を設 置 して いる 国 もあ る。また、ア メ リカ合州 国 の よ うに、 ドメステ ィ ック・バ イ オ レス に対応 す るため、NPO団 体 を中心 に、男性対 象 のカ ウ ンセ リングや 非暴 カ トレーニ ングな どの動 きを強め る こと も必 要 にな って くるだ ろ う。 -16- さ らに、セ ク シュアル 0マ イ ノ リテ ィー をめ ぐる諸課題 もまた 、ジ ェ ンダー・ ポ リテ ィ ッ クス の大 きな課題 にな ろ うと して いる 。同性愛者 に対 す る差別 の撤廃 は、同性愛者 嫌悪 と結 び 付 いて きた 男性主 導 の 異性愛者 中心 の文化や制度 の 見直 しを迫 ろ うと して いるか らだ。同 性愛者 同士 の 結婚 の 社会 的 0法 的認知 の広 が り、それ に ともな う養子 制度や遺 産相続 の 変革 な どが 、 21世 紀初頭 には大 きなテ ー マ にな るはず だ。 さ らに 「性 同 一 性 障害 」 の人 々の か か え る課題 や イ ンターセ ックスの人 々の 人権 の 問題 な ど、ジェ ンダ ー・ ポ リテ ィ ックス のか かわ る領域 は、 ます ます拡大 して い くだ ろ う。 ここで 、こうした国際 社会 の動 向 に対応 した 、近 年 の 日本社 会 にお ける ジェ ンダー 0ポ リ テ ィ ック ス の主 要 な動 き につ いて も、概観 してお こう。 1985年 の 女性差 別撤 廃 条約 の 批准 以後 、日本政府 も い わ ゆ る 「男女共 同参 画社 会」 (こ の用語 の 登場 は 90年 代 に入 つて 以後 の もので あ る。 また 、 この 曖 昧な用語 の対 外 的 な表 現 は、gender equalityと きわ めて簡 明な も の にな って いる ことも、 ここで 指 摘 してお こう)に 向 か って 、それ な りの政策 展 開 を行 って きた。 1985年 の 男女雇用 機会均等 法 の 制定 、 1992年 の 男女両性 が とれ る育 児休 業 法 の 制定 (当 初 は無 給 で 出発 )、 同年 、婦 人 (の ち に女性 問題 、現在 は 男 女共 同参 画担 当大 臣 )問 題 担 当大 臣設置 、 1994年 には、 女性差 別撤廃 条約 に従 つて 、総 理府 にナ シ ョナル 0マ シナ リ ー (男 女共 同参 画室 )が 設置 され 、 1995年 には、 育児休業 法 一 部 改正 (25%の 有給 へ )0介 護休 業 法 が制度化 され 、1996年 には、男女共 同参 画 2000年 プ ランの制定 、さ らに、1997年 均 等 法 の 改正 (よ り強化 され た )・ 労働基 準 法改正 (母 性保 護 除 く女子保護規 定 の撤 廃 )と 続 き、 1999年 には、「男女共 同参画社会基本法」が制定 された。 90年 代 に入 る と、 こう した 行 政 レベ ル で の 取 り組 み に対応 す る形 で 、 草 の根 の ジェ ンダ ー 0ポ リテ ィ ック ス もそれ まで 以 上 に広 が りをみせ た。 こう した 行 政、草 の 根 双方 の ジェ ン ダ ー・ ポ リテ ィ ック ス の展 開 は、今 や 、これ まで の 日本 の 行 政 システム の 限界 を突 き破 るよ うな 新 た な政策 課題 を提起 しつつ ある ともいえ る。た とえ ば、情報公 開・情報 提供 の促 進 (政 府 も含 めて ジェ ンダー・ ポ リテ ィ ックス の領 域 にお いて は、市 民 へ の情報 提供 と意見聴 取 の 仕組 みが システ ム 化 され つつ ある )や 、NGO O NPO等 市 民セ クター の 活動 の促 進 と行 政 と のパ ー トナ ー シ ップ関係 の 確立 (ジ ェ ンダ ー・ ポ リテ ィ ックス に関連す る草 の根 の グル ー プ と行 政機 関 との 交流 の促進 な ど)、 苦情処理 ・ 監視 0提 言機 構 と して のオ ンブー ド機 関設立 の 萌芽 (川 崎市 、伊丹市 な どを先駆 的事例 と し、政 府 も検 討 を開始 して入 る)と いっ た 、新 たな行 政 システ ム の 確 立 と政治 システ ム の 構築 にお いて 、 ジ ェ ンダー・ ポ リテ ィ ック ス は、 きわ めて興味深 い展 開を示 しつつ ある。 -17- おわ りに ジェンダー・ ポ リテ ィックスヘの社会学的介入の可能性 それでは、こうしたジェンダー・ ポ リティックスの展開を前 に、社会学 に何ができるのだ ろうか。筆者身、 ここ lo年 程 の間、社会学者 として、政府や地方 自治体 のジェンダー・ ポ リテ ィックスに、さまざまなかたちで 関与 してきた。その経験 もふ まえつつ、最後 に、社会 学が現在 のジェンダー・ポ リティックスの展開 において、何が可能な のか ということについ て少 し考 えてみたい。 社会学 か らのジェンダー 0ポ リティックスヘ の関与 というとき、ここで も、すでにふれた ように、大きくわけて二つの方向が確認できるのではな いか。ひ とつは、これ まで主 に述 べ てきたマク ロ・ レベルでの政策課題 としてのジェンダー 0ポ リティックス とのかかわ りであ り、もうひとつは、これ とかかわる課題 としての ミクロ 0レ ベルのジェンダー・ ポ リテ ィッ クス、すなわち、アイデ ンテ ィテ ィ・ ポ リティックスや 日常的・具体的な人間関係 にかかわ るかかわるジェンダー 0ポ リティックスとのかかわ りである。 まず、マクロな政策課題 としてのジェンダー 0ポ リティックスについて述 べ よう。すでに 述 べ たように、ジェンダー 0ポ リティックスは、教育・ 労働 0福 祉等、ある意味で、キ ャッ チ 。オール型の政策領域である。そ のため 、ここには、経済学、法学、教育学、医学、社会 福祉学等 、あ らゆる政策科学が関与す る。 また、労働組合・ 経営団体 か ら地域諸団体 まで、 多様な諸集団間 のキ ャッチボール を必要 とす る領域 で もある。こうした多様な課題 へ の社会 学的介入 において、「専門」領域 として社会学 は、まず、社会関係 ((家 族・ 地域社会・ 市民 セ クター 0行 政機関・諸団体・諸個人)の 学 という視点か らの介入の方向があ りうるだろう。 と同時 に、専門分野 に閉 じこもりがちな諸専門領域 に対 して、全体 を見通 しつつ、諸学 0諸 分野・ 諸集団 0諸 個人 の 「媒介」 と 「調整」の役割 を担 うのもまた、関係 の学 としての 「社 会学」者 としての実践 にとって重要な領域なのではな いか、と個人的には考 える。 と同時 に、政策課題 の推進 にあたって も、図 1の ように、調査 を含 む現状認識 、政策立案、 さらに政策評価 のそれぞれ の領域 において、社会学 という視点か らの関与 は、ジェンダー・ ポ リティックスの推進 において、有効な 「介入」 の可能性があるだろう。 現状認識 の領域 において、社会学 は、調査の設計・ 実施・分析 という点で、貢献が可能だ ろう。また、政策立 案 という点 にいて も、諸領域の調整 とともに、社会学独 自の視点か らの 理論的かつ実践的な提言 をす ることができるだろう。政策実施 において も、諸集団間の調整 -18- や広 報活動 にお ける実践 に、社 会学 的知見 は多 くの示唆 を もた らしうるだ ろ う。現在 、 日本 の行 政 システム にお ける重要 な課題 で ある、政策 の進捗 状況 0成 果 の評価 システム作 りや オ ンブ ー ド設置 にお いて も、総 合的 な視 点 か らの社 会学 的提言 は、大 きな役割 を果 たせ るはず だ。 他方 で 、 ミク ロ・ レベ ル にお けるジ ェ ンダ ー・ ポ リテ ィ ック ス にお いて も、社 会学 は、多 くの 可 能性 を もって い る と思 われ る。 日常 世 界 の なか に構造 化 され た ジ ェ ンダ ー によ る支 配・ 被支 配 関係 の 分析 や 、ジェ ンダ ー の再 生産 の 構 図 の解 明 といった ミク ロ領 域 にお けるジ ェ ンダ ー・ ポ リテ ィ ック スの 分析 は、た とえば、セ ク シュアルハ ラス メ ン トや性 暴 力 にお け る問題 解 決 にお いて も、大 きな意 味 を もつ 可 能性 が ある (筆 者 自身 、い くつか のセ ク シュア ルハ ラス メ ン ト裁 判 で 意見書 な どを書 いて いる)。 また、 アイデ ンテ ィテ ィ・ ポ リテ ィ ック スの 問題 や 、 コ ミュ ニ ケ ー シ ョン課題 、さ らには、セ ク シュア リテ ィをめ ぐる問題 につ いて も、社会学的な関与が もつ 意義 は大 き いはずだ。 ジェ ンダ ー 。ポ リテ ィ ック ス とのかかわ りを考 える とき、社会学 は、か な りこの新 たな政 策課 題 と強 い親和性 を もち うる ので はな い だ ろ うか と感 じて いる。また、ジ ェ ンダー・ ポ リ テ ィ ック ス とのかか わ りを通 じて 、日本 の社 会学 の実践 的 な政策 との出会 い も深 まる可 能性 が ある ので はな いだ ろ うか。 参考文献 青木 や よ い 1986『 フエ ミニ ズム とエ コロ ジー 』、新評論 。 Rブ ルデ ュー 199o『 実践感 覚 2』 (今 村仁 ほか訳 )、 みすず書房。 J.バ トラー 1999『 ジエ ンダー 0ト ラブル』 (竹 村和子訳 )、 青 土 社。 Connel,R.滋_1995 Masc“ JlinJ′ J`s,Polity. R.コ ンネル 1993『 ジエ ンダー と権 力』 (森 重雄他訳 )、 三 交社。 s.フ ェ ミアー ノ 1992「 男性 学 の起 源 とカ リキ ュ ラム ヘ の示唆 」『 日米 女性 ジ ャー ナル』、 11号 。 伊藤公雄 、 1993『 (男 らしさ)の ゆ くえ一― 男性文化 の文化社会学』新曜社 一一一 -1996『 男性学入門』、作 品社 。 I.イ リイ チ 1983「 ヴ アナキ ュ ラー な ジェ ンダ ー 」 (丸 山勝訳 )、 山本哲 士 編『経済 セ ックス -19- とジェ ンダー 』、新評論。 一―一 -1982『 シ ャ ドウ・ ヮー ク』 (栗 原 彬他訳 )、 岩波書店。 J.ク リステ ヴ ァ 1981『 中国 の女た ち』 (丸 山静 ほか 訳 )、 せ りか 書房 Tラ カー 1998『 セ ックスの発 明』 (高 井宏子 0細 谷等訳 )、 ェ作 舎。 S.E.ラ セ ッ ト 1994『 女性 を捏 造 した男立 ち』 (上 野直子・ 富 山太佳夫訳 )、 工 作舎。 J.Wス コ ッ ト 1992『 ジェ ンダー と歴 史学』 (荻 野美穂訳 )、 進藤久美子 1997『 ジェ ンダー・ ポ リテ ィ ックス』、新評論 -20- 平凡社。 表 l GEMの 国際比較 GEM II慣 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 位 GEM値 国名 スウ ェーデ ン ノル ウェー プ ンマ ー ク ニ ュー ジー ラン ド フィ ンラン ド アイ ス ラン ド カナ ダ ドイ ツ オ ランダ オ ー ス トリア アメ リカ オ ー ス トラ リア スイ ス ル クセ ンブル ク バハ マ スペ イ ン トリニ ダー ド・ トパ ゴ バルバ ドス ベ ルギ ー イギ リス アイル ラン ド ポル トガル 南 ア フ リカ チ ェコ キ ユーパ イ タ リア ス ロパ キア コス タ リカ ポ ー ラン ド ハ ンガ リー フランス イス ラエル 中国 エリ レバ ドル レサ リ グアテ マ ラ ス ロペニ ア メキ シヨ 日本 ガイ アナ ベ リー ズ コロンビア シンガポ ール ブル ガ リア バナマ マ レー シア フ ィ リピン エス トニ ア ボ ツ ワナ モー リシャス レソ ト 資料 出所 0。 0.739 0.725 0.725 0.723 0.720 0.694 0.689 0.686 0.675 0.664 0.654 0.649 0.649 0。 0。 617 608 0.607 0.600 0。 593 0.554 0.547 0.531 0.527 0.523 0.521 0.516 0.503 0.494 0.491 0。 489 0.484 0.483 0.480 0。 0。 479 475 0.474 0。 472 0.472 0。 471 0.470 0.467 0.462 0.460 0.458 0.458 0.458 0.457 0.451 0.451 :UNDP(国 連 開発計画 -21- 790 790 0。 ) 表2 GEMの 構造要素の国 際比較 国F F︲︲ ︲︲隣 国会での議席 数 に占め る女性の 割合 1行 政職・管理職に占める女性の割合 専門職・技術者 に開める女性の割 合 女性の稼働所得割合 資料 :uNDP(国 連 開発計画 )「 人間開発報告書 1997」 表 3 順位 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 「女性 の働 きや す さJ指 標 国際比較 (1995年 ) 国名 ス ウェー デ ン ノル ウェー フ ィ ンラン ド アメ リカ オ ー ス トラ リア カナ ダ レトガル ポリ フランス イギ リス ニ ュー ジー ラン ド デ ンマー ク ドイ ツ オ ー ス トリア スイス ペ ルギー アイル ラン ド オ ランダ メキ シヨ 日本 韓国 イ タ リア ギ リシア スペ イ ン 指標値 80年 順位 61.81 1 57.89 4 19 6 55.30 2 56。 54。 72 7 54。 34 5 53.50 15 51。 99 10 51。 92 8 51.14 9 84 3 49。 49.42 47.97 46.79 46.69 22 46。 32 20 45。 60 19 45.45 21 11 12 14 05 16 43.43 42.99 17 42.01 18 40.65 23 44。 13 注 :女 性の働きやす さ指標 とは、就業、男女機会均等、家事分担、育児、家事に 関する指標の平均値をい う。 資料 :経 済企面庁 「新国民生活指標 」 (平 成 10年 ) -22- 図1 ジエンダー・ポ リティックスと社会学的介入/行 政組織との関連で 現状認識 政策立案 政策実施 調査 の設計 ・ 分析 な ど 海外調査 ・ 国際比較研究 など 理論的視点 の提供 社会意識 ・ 地域 0家 族 0教 育 な どへ の社会学的視点 の提供 各政策 分野 の統 合 0調 整な ど 推進組織形成助言 /市 民 セ クター との協 同含 む 広報活動助言・ 啓発活動 の実地 政策 をめ ぐる監 視 ・ 評価 。提言 進捗状況 の評価 /評 価 システム作 り 苦情処理 ・ 対策案形成 -23- 総 合 シ ンポ ジ ウム 第 2報 告 環 境 か らみ た 社 会 学 の応 用 可 能 性 鳥越皓 之 (筑 波大 学 ) 1 新 しい思想 の萌芽 環境 社 会 学 の 役 割 : 自然環境 や歴 史 (文 化 )環 境 を対 象 とす る社 会 学 を環 境 社 会 学 と名 づ けれ ば、 この 環境 社会学 は、 環 境 問題 や 地域 の 環境 計画 に対 して 、そ れ な りの大 切 な役 割 を担 って きた 。 そ してそ の 役割 は今 後 い っそ う強 まるだ ろ うと予 想 され る。 もち ろん環 境 社 会 学 とい って も社 会学 内部 のひ とつ の 分野 にす ぎな い か ら、環 境 社 会学 は社 会 学 の他 の 分野 か らの理 論や記述 され た事 実 か ら多 くを学 びつづ けて いる 。 この 記 念総 合 シ ンポ ジュ ウム は、 社 会学 の 蓄 積 して きた知 的資産 を大 切 に しなが ら、 2 1世 紀 に 向 か って どのよ うな可 能 性 が あ るのか を考 え る集 ま りで あ る と理 解 して いる 。 と りわ け、社 会科 学 の 20世 紀 の 総括 とい うとき 「近代化 」 とい うものが ひ とつ の重 要 な課 題 か と思 われ るので 、そ の 点 に留意 しなが ら論 を進 めて い く ことに した い。 この 近代 化 をの りこえて い くあた らしい思 想 の 萌芽 が環 境 社 会学 や そ の 周 辺 で も観 察 さ れ る。 そ の 論 理 を あえて 、キ ー ワー ド的 に表 現す れ ば、「ロー カ リテ ィ論 」「人 民 (住 民 ) 論 」「規 範 論 (政 策 論 、 べ き論 )」 で はな いか と考 えて いる 。そ して これ ら 3つ の 総 和 が結 果 的 に近代化 論 を乗 り越 え る萌芽 的思想 を 内包 して いるの で はな いか と私 は思 って いる 。 そ れぞ れ の 3つ につ い て簡 単 な説 明 を した の ち、 これ ら 3つ とか か わ る 具体 例 と して 都 市 の 「 自然公 園」 と、農村 的景観 も残 す 町 の 「総 合計 画 」を採 り上 げて理 解 を深 め る こと に した い 。 ロー カ リテ イ論 : 「ロー カ リテ イ論 」 とは、 中央 に 比 して 地 域 や 地元 を大 切 にす る 近 年 の 考 え方 の ことで あ る。 マ ス コ ミに しば しば 登 場 し、 行 政 改革 と して 現在 、実 際 にお こな わ れ つ つ あ る い わ ゆ る 「地 方 分権 論 」 な どを想 起 して も らえ ば理 解 しや す い で あ ろ う。 だ が 、この「ロー カ リテイ論 」はそ の よ うな実 態 的傾 向 だ けで な く、す ぐ後 で述 べ る よ うに、 そ れ を分析 す るわれ われ 科 学者 の 科 学 論 に も影 響 を与 え つ つ あ る と ころ に注 目す べ きで あ ろ う。 顧 みれ ば、 日本 の 近代 130年 の 間 に、 地 方 ・ 地域 を大 切 とみな した り、地 方 改 良 をめ ざ した政 策 が全 くな いわ けで はなか った 。 けれ ども、そ れ は 中央 政府 の 強 力 な リー ダ ー シ -24- ッ プの存在 を前 提 と した もので あ った と い つて よ い。 と ころが 第 二 次 大 戦後 にな る と、それ とは質 的 に異 な った 考 え方 が態 勢 を しめ るよ うに な る。市 民社 会 論 や 民主 主義 思 想 が影 響 力 の あ る形 で入 つて きて 、市 民 の 自立 (自 律 )を 大 切 な も の とみ なす 規 範 が社 会科 学 の 論考 のなか に も、 また行 政施策 のなか に も見 られ る よ うにな って きた 。 この 傾 向 は 現在 で も強 く存 在 す る。 この 市 民 の 自立 を大 切 にす る考 え 方 は、お の ず と市 民 の 自立 の 基 盤 で あ る地 方 や 地 域 ・ 地元 といわれ る も の (す なわ ち ロー カル )を 大切 にす る考 え方 を醸成す る ことにな った。 そ の 後 、 1970年 ぐ らい 、 いわ ゆ る戦 後 は 終 わ つた といわれ る頃 か ら、 この 市 民社 会 論 と大 き く異 な った 系譜 と して 、地 方 ・ 地域 ・ 地 元 の 大切 さ を改 めて指 摘 す る考 え方 が で 1977〕 )。 1977〕 、杉 岡・増 田 〔 て きた。そ れ は「地 域 主 義」とよ ばれ る ことにな った (玉 野 井 〔 そ れ は地 域 を単 位 と して全体 社 会 を再組織 化 をめ ざす ことで あ り、論者 によ って アイ デ ア に若千 の 差 が あ るが 、具体 的 にはた とえ ば玉野 井 は「地 域 共 同体 」の 構 築 を提 唱 して い る。 この 地 域 主 義 は産 業 の 優 位 を排 し、地域 の 論 理 で産業 を制 御 しよ うと い う い う考 え 方 で あ り、産業 の 否 定 で はな い (1)。 この 地域 主 義 は、 た しか に市 民社 会 論 や 民主 主 義 思想 を下 敷 き に して い た か も しれ な い が 、論 理 的 に全 く異 な って いる 。そ れ は、市 民社 会論 な どは一 人 ひ と りの人 間 に視 点 を 定 めて い るの に対 し、地域 主義 は地域 とい うか 、 コ ミュ ニ テ ィ とい うか 、 あ る 特 定地 域 空 間 の 社 会 システ ム の 大 切 さ を強 調 して い る 点 に特 色 が ある。 この 延 長 線 上 に現在 、地 方 自治 体 の 施策 と して 、 コ ミュ ニ テ ィ を機軸 に地域 計画 をたて る考 え方 が形 をな して きた。 この よ うな傾 向 の 反 映 とみ な して よ い だ ろ う、現 場 を研 究す る社 会科 学 者 のなか か ら ロ ー カ リテ イ を強 調 す る説 得 的 な理 論 が 生 まれ は じめて きた。先 にあ げた地 域 主 義 は 経済 学 社 会学 者 を中心 に して形 成 され た理 論 と して は、 者 を 中心 に して形 成 され た理 論 で あ るが 、 1996〕 1989〕 、鶴 見 〔 鶴 見和 子 な どによ る 内発 的発 展 論 がそ うで あ る (鶴 見・ 川 田 〔 )。 環境 社 会 学 の 分野 で 私 どもが主唱 して い る生活環 境 主 義 も これ らの傾 向 のなか にあ る も の とい え る。 しか しなが ら、これ らは いわ ば政 策 論 レベ ル の 社 会科 学 のパ ラダイ ムで あ るの にた い し、 内 山節 や 鬼頭 秀 一 な どが言 い始 めた ロー カ リテ イ論 は、科 学 論 そ の も の に影 響 を与 え る考 え 方 で あ る。内 山 はつ ぎ のよ うに い って い る。「思想 が根源 的 に もって い る ロー カル 性 を再 評 価 す る こと、そ れ は ロー カル で あ るが ゆ え に低 く評 価 す る ので はな く、 ロー カル が ゆ え に深 い 思 想 と して と らえ る ことで あ る。 この よ うな視 点 にたて ば、必 然 的 に、 これ まで普 -25- 遍 思 想 の よ うに語 られ て きた 欧米 か ら生 まれ た近代 。現代 思 想 は、 欧米 的 自然 、歴 史 、 社 会 風 土 か らつ く られ た欧米 ロー カル の 思 想 と して 、 と らえなおす ことが で き る。 と ころが そ の 思 想 が 、 世 界 の 普遍思 想 と して 拡 が って い った結 果 、世 界 各地 の 風 土 や 自然 、歴 史 、 さ らに述 べ れ ば 自然 。人 間関係 や 人 間 。人 間 関係 との 間 に軋 蝶 を もた らし、 同時 にそ の 思 想 も、欧米 ロー カル の 思想 の なか にあ った 探 さを失 って 、 軽 薄 な思 想 へ と転 じて い った の で はなか ったか と私 た ち は考 えて い た ので あ る」 (内 山 :1998,p17)。 また い う。 この 考 え 方 は 「文 化 相対 主 義 とは 異 な る。 文 化 相対主 義 は 欧米 的文 化 の 絶対 性 を否 定 す る とい う点 で は大 きな前 進 を もた らしたが 、世 界 には 非 欧米 的 な さまざ まな文 化 が存 在 す る こと、それ らの文 化 は、か つ て 人 間 た ちが と らわれ て い た文 化 の歴 史 発 展 段 階 とい うよ うな 考 え 方 とは 無 関係 に平等 で あ る こと、 した が ってす べ て の 文 化 は 相対 的 な も ので あ る ことの 確 認 に終 って い た。 と ころが 私 た ち の 視 点 は、 自分 た ち の 文 化 や 各地 域 の 文 化 の 相対 性 を確 認す る ことに あ るので はな く、そ の 絶 対 性 をみ つ け る こ との ほ うにあ った ので あ る。 そ れ は ロー カル な思想 の 探 さ を と らえ る ことで もあ り、 風 土 の違 い と と も に地域 には 絶対 的 な暮 らしの文 化 が成立 しうる ことを認 め る ことで もあ った。だか らこそ 、 そ れ を主体 に した 社 会 の 分解 を視野 に収 めて い た ので あ る。 したが って 私 た ち は、 欧米 中 心 の 世 界 か らア ジア 中心 の 世 界 へ とい った 考 え 方 に 同調す る もので もなか った。 この よ う な 考 え 方 は、思 想 に 中心 が あ り、 世 界 に 中心 が あ る と考 えた 欧米 中心 主 義 思 想 を何 ら解 体 す る ことな く、 中心 点 を欧米 か らア ジア に変 えた だ けで あ って 、悪 しき 普 遍 思 想 の 考 えそ の もので ある」 (内 山 :1998,p19)。 この 考 え方 は、内発 的発展 論 に も、生活環 境 主 義 に も内包 され て いる もので はあ ったが 、 これ らは こ こで 引用 した 内 山 ほ どには明瞭 に この 点 を指 摘 して い た わ けで はなか った。 内 山 は思 想 とい う言 い方 を して い るが 、 この ロー カ リテイ論 は科 学 の 普 遍理 論 (グ ラ ン ド・ セ オ リー )の 価 値 よ りも、 ロー カル な理 論 の 価値 を評 価 す る考 え 方 と結 び つ いて くる。 つ ま り、普 遍 理 論 よ りもロー カル 理 論 を優 先 す る考 え方 で あ る。 これ を ロー カ リテイ論 とい つて お け ば、環 境 政策 はつね に個 別 性 と向 き合わね ばな らな いの で 、そ れ を社 会学 的 に 分 析 す る とき に、 ロー カ リテイ論 はか な り有 効性 の 高 い科学 論 で あ る。 人 民 (住 民 )論 : 地方 自治体 な どによ る 具体 的 な地 域 政策 を実行 す る とき、 市 民社 会論 は 「 自立 した 市 民」 とい う もの を理 念 型 と して 設 定 し、そ の うえで施 策 をた て るのが 望 ま しい とい う考 えで あ った。 しか しな が ら、 この よ うな施 策 を立 て る 場 に居 合 わせ る 機 会 の あ つた 者 な ら誰 しも気 が つ くよ うに、そ こで の 討議 は しば しば、 まだ 民主 主 義 が十 分 浸透 -26- して い な くて 、わ が市 (町 、村 )で は、欧米 で み られ る と ころの 「市 民」 力れ ヽまだ育 って い な い とい う不 平 で終 始 す る ことが 少 な くなか った 。そ の よ うな不平 を言 いつ づ けな が ら、 第 二 次 大戦後 か らみて も、 ほぼ 半世紀 が過 ぎて しまった ので ある。 しか しなが ら、 フ ラ ンス革命 とイ ギ リス革命 を経験 し、封 建 制 が払 拭 され て市 民社 会 が 現在 も“封 成 立 した とい う単 純 な理解 で 西 ヨー ロ ッパ を理 想化 す る とイ ギ リス を訪 問 して 、 建 的 "貴 族 が広 大 な土 地 と屋 敷 を もって い る事 実 に面 食 らって しま うだ ろ う し (佐 伯 、1997, p74-79)、 ど こか らみ て も “民主 的 "で な いオ ジ さんが ゾ ロ ゾ ロいて 面 食 らって しま うだ ろ う。 そ の よ うな ことを最 近 の研 究や 最 近 の 情 報 が教 えて くれ るよ うにな った 。 もっ と も、 自立 とか 自律 、また 民主 的 な ど とい う概 念 は 程 度 をあ らわす にす ぎな いか ら、人 によれ ば、 西 ヨー ロ ッパ にお いて は、 自立 度 の 高 い市 民 層 が存在 す る と反 論す る者 も い るか も しれ な い。 と ころで 、そ の 意 見 に賛 同す るか どうか は別 に して 、私 は 「市 民的公 共 性 」 を研 究 した ハ ーバ マ スがそ の 必 要上 か ら市 民 と人 民 とを論 じて い て 、そ れ が い ま こ こで 論 じて い る事 柄 を整 理 す る とき に有効 で あ る と思 って いる 。す なわ ち、ハ ー バ マ ス は ヨー ロ ッパ にお け る固有 の 歴 史 の な か か ら市 民的公共 性 とい う類型 を分析 す る ことを研 究課 題 と して 『公共 性 の 構造転 換 』 とい う書物 を著 した。 そ の 書 物 でハ ーバ マス は市 民 と人 民 とを区別 した 表現 を して いる 。そ の 区別 とはつ ぎの よ うな ことで あ る。 市 民 とは、 ひ とつ は 商 品交 換 をす る契 約 か ら歴 史 的 に登 場 して くる ブ ル ジ ョア ジ ー とい う契約 人格 と、 も うひ とつ は 、サ ロ ンを形 成 し、そ のサ ロ ンで理 想 的 な 建 前 論 を形 成 した 都 市 の 教 養 人 た ちで あ る市 民階級 との このふ た つ の 歴 史 的 カテ ゴ リー の 合体 物 で あ る (2)。 そ れ に対 し、 別 の 多 数 を 占め る農 民や 下 層 民 な どの人 民 が い る とい う 言 い方 で 区別 して いる 。ただ し、ハ ーバ マ ス は人 民 につ いて は分析 を ま った く して い な い 。 そ の 理 由 も明 白で 、 自分 は歴 史 的 に順 次 ヘ ゲモ ニ ー を もち は じめた市 民 を分析 の対 象 にす るか らで ある と言 明 して いる 。 た だ この 書物 の 「序 言 」でハ ー バ マ ス は い う。「ひ とつ の 留保 を書 きそ えて お きた い 。わ れ われ の研 究範 囲 は、市 民 的公 共性 の 自由主 義 的 モデル の 構 造 と機 能 、そ の 成立 と変 貌 に 限 られ て いる 。 した が ってそ れ は、主流 とな った歴 史 的形 態 の 特徴 を対 象 とす る もので あ って 、そ の 歴 史 的過 程 の 中で い わ ば抑 圧 され て しまった人 民的公共 性 とい う変型 を度外 視 す る ことにな る 」。た だ度外 視 す る とい う ことは、この 書 物 で対 象 に しな い とい う ことで あ って 、人 民的公 共 性 の研 究 は 「別個 の 研 究 を必 要 とす る 」 とい う立 場 で あ る (ハ ー バ ー マ -27- ス 、 1962,訳 書 1973,pl-3)。 ハ ーバ マ ス に とって は、人 民 は 「主 流 とな った歴 史 的形態 」 で はな いか ら、そ してそ れ は 「抑 圧 され て しまった …… 変 型 」 で あるか ら、 軽 視す るわ けで はな い が 自分 の 分析 か ら 外 した ので ある。ハ ーバ マス が この 書 物 を上 梓 した の は よそ 1961年 で あ るが 、それ か らお 30年 後 、かれ は この書 物 の 新版 を出す にあた って 「 199o年 新版 へ の 序言 」 とい う長 い 序 言 を執 筆 した。 そ の 序言 でふ たた びハ ーバ マ ス はふ た た び人 民 (的 公共 圏 )を 採 り上 げて 30年 前 とは少 しばか り違 った ニ ュア ンス の記述 を して いる。 す なわ ち、「 フ ラ ンス 革命 の ジ ャ コバ ン主 義 段 階や チ ャー テ ィ ス ト運 動 にか ん して 、 私は 『 人 民 的』 公共 圏 〔 公共 圏 は 公 共性 とほ ぼ 同義 (3) 鳥 越 注〕 の萌 芽 につ い て述 べ て い たが 、 これ を歴 史 の 経過 の な か で 抑 圧 され た市 民 的公共 圏 の一 変 種 と して重 視 しな い で お い て もか まわ な い と思 って い た 。 しか し、 E・ トンプ ソ ソの画 期 的 な著 作 『 イ ギ リス労 働 者 階級 の 形 成 』 の 出現 に 引 き続 い て 、 フ ラ ンスお よび イ ギ リス の ジ ャ コバ ン主 義者 、 ロバ ー ト・ オ ー ウ エ ン と初期 社 会主 義者 た ちの実 践 、チ ャー テ ィ ス ト運動 の 活 動 家 、 さ らに一 九世 紀 前 半 の フ ラ ンス にお け る左 翼 人 民主 義者 にか んす る多 くの研 究 が公 に され て い るが 、 これ らは地 方 の 下 層 階級 や 都 市 の 労働 者 層 の 政治 的動員 とい う事 態 を従 来 の 見 方 とは 異 な るパ ー ス ペ クテ ィヴ ヘ ず らして 見 て い るので あ る。 ギ ュ ンター 0ロ ッテ ス は 、私 の 公 共 圏 の 概 念 と真 っ向か ら対 決 しなが ら、 ロ ン ドンの ジ ャ コバ ン主 義者 を例 と して 、一 八 世 紀 後 半 の イ ギ リス の 急 進 主義者 の 理 論 と実 践 を研 究 した。 彼 は、 急 進 的 な知 識 人 の影 響 や 近 代 的 な コ ミュ ニ ケー シ ョンの 諸 条 件 の も とで 、 独 特 の組織 の 仕 方 や慣 行 を もつ 新 しい 政治文 化 が 伝統 的 な 民衆 文 化 の な か か らどの よ うに発 展 して きた か を示 して い る。『 そ れ ゆ え人 民 的公 共 圏 の 成 立 は、小 市 民 層 お よび下 級 市 民層 の生 活 連 関 の歴 史 的発展 にお ける あ る 固 有 の 段 階 を示す も ので あ る。そ れ は一 方 で 、市 民的公共 圏 をみず か らの範 とす る以 上 、市 民 的公 共 圏 の一 変 種 で あ る。 他 方 でそ れ は、 市 民 的公共 圏が もつ 解 放 の ポ テ ン シ ャル を新 しい社 会 的文 脈 の なか で展 開す る もので あ る とい う点 で 、市 民的公共 圏 を しの いで い る。 人 民 的公 共 圏 とは、いわ ばそ の 社 会 的諸前 提 が止 揚 され た市 民的 公共 圏 な ので あ る 』 〔ロ ッ テ スか らの 引用一 一 鳥越 注〕。文 化 的 に も政治 的 に も動員 され は じめた 下 層 民 を排 除 す る こ とによ って ,生 成 しつ つ あ る 公 共 圏 は はや くも多元 化 され る ことに な る。人 民 的公共 圏 は、 ヘ ゲモ ニ ー を とって いる 公共 圏 と並 んで ,ま たそ れ に制約 され なが ら、形 成 され るので あ る 」 (ハ ーバ マ ス、 新版 、 1994,p5‐ 6)。 微 妙 な ニ ユア ンス の違 い な ので 、原文 を長 く引用 したが 、要 は 30年 前 とは基 本 的 に考 -28- え は 異 な らな い が 、ハ ーバ マ ス は 自分 の 心 変 わ りと して 「人 民」研 究 の重 要性 が 増 した こ とを 自覚 した とい う表現 で ある (4)。 このハ ー バ マ ス が原文 の ドイ ツ語 で 「人 民的」 とい う とき plebttischenと い う平 民 、庶 民 、下 層 民 を 意 味す る 用 語 を使 つて い るが (Habermas,1965,p8)、 「人 民 」 とは 、 うま く適 合す る訳 語 を使 つて も らえた もので 、 日本 にお い て も田 中正 造 や 南 方 熊楠 な どの明治 の 環 境 運 動 者 は 「人 民」 とい う用 語 を使 つて い る (5)。 た とえ ば 「(渡 良瀬 川 )沿 岸 人 民 ノ栄 養 ヲ奪 ヒ」 とい うよ うな用 例 で あ る。 この 用 語 は民 俗 学 の 「常 民」、歴 史 学 の 「庶 民」 に近 い ことばで 、 “教 養 あ る "都 市住 民や ブル ジ ョア ジ ー な どを出 自 とす る「市 民」とは意 味 が 異 な る。 この人 民 は 現 在 の ことばで い え ば、住 民 に 意 味 は 近 い 。 この 「人 民 (住 民 )」 を機 軸 に して 政策 論 をた て な けれ ば 、有 効 性 を もた な い とい うのが 人 民論 で あ る つ ま り、 (6)。 市 民論 を否 定す るわ けで はな い が 、現在 の 日本 にお いて は人 民論 は きわ めて大 切 で あ る と い う考 えで あ る。なお 、繰 り返 しい ってお けば、「市 民」とは 市 民社 会論 的理 想 像 で あ り(7)」 ` 「人 民 (住 民 )」 とは現実 に生 活 して いる大多 数 の人 た ちそ の ものの ことで ある。 規 範 論 (政 策 論 、べ き論 ): こ こにお ける規 範 論 は社 会学 理 論 にお け る 3つ の 分類 、た と え ば一 般 理 論 、歴 史 理 論 、規 範 理 論 の 規 範 理 論 に対 応 して い る もので あ る (8)。 経済学 で は、理 論 、歴 史 、政 策 と分 ける こと もあ るが 、規 範 論 はそ の 政策 に対応 して い る。 あ る課 題 や 問題 を どの よ うな も の とす るのが 望 ま しいか 、 あ る いは す る べ きか 、 とい う ことを規 範 論 は 分析 をす る。 それ はあ る対 象 の 深 刻 な 問題 を解 決 した り、 ある対 象 の 福 利 を増 進 さ せ よ う とす る。 した が って 、規 範 論 は一般 法則 を模索 して いるの で はな くて 、 ある べ き 姿 を模 索 して いる 。 計 画や 政策 とはそ の よ うな もので あ る。 した が って 、 どの よ うな プ ロ グ ラム を作 成す るか とい う ことが 規 範 論 の 具体 的課題 とな る。 と ころで 、従 来 の とお りに、ふ つ うに科 学 的方 法 (客 観 的方 法 )で 分析 して おれ ばよ い も の を、 あ えて規 範 論 とい う表 現 をす るの は どの よ うな積極 的 な意 味 が あ るのだ ろ うか 。 じつ は 「 ロー カ リテ イ論 」や 「人 民論 」 を現 場 で 押 し進 めて い けば、必 然 的 に 「規 範 論 」 にな らぎる を得 な いの で ある のだ が 、それ よ りも もっ と積極 的 な意 味が あ る。 そ れ には二 つ の 側 面 が あ る。 ひ とつ は政 策 的 分析 を押 し進 めて い く自分 た ち 自身 のモ デ ル にす で に、 い か にある べ きか とい う表 現者 の主 観 、 つ ま り 「べ き論 」 が 入 つて い る こと に 自覚 的 にな る こと。 た とえ ば私 は生 活環 境 主 義 とい うモデル を 自分 の しば しば使 用 す る 有 効 な モデル と位 置 づ けて い るが 、 これ は 「主 義 」 と うた って いるよ うに特 定 の価 値 観 が そ こに入 って いる ことを前提 と して い る (9)。 -29- も うひ とつ は、通 常 、一 般理 論 をめ ざ して い る と思 われ る研 究 も、 自覚 的 、無 自覚 的 で あ るか は別 に して 、そ こに研 究者 の 規 範 が色 濃 く存在 して い る事 実 を指 摘す る こと も規 範 論 の 積極 的役割 で あ る。 た とえ ば、生態 学 は 現実 にそ の 知 恵 を借 りよ う とす る とき には、 規 範 論 と して 機 能 して いる とい うよ うな事 実 を指 摘す る ことが 大切 で あ る。 生態 学 は客 観 的 な 装 い を もって い るが 、生態 学 者 は政 策 レベ ル で は、生 物 圏 の 安 定 状態 を望 ま しい と判 断す る価 値 観 をつね に 内包 して い る。そ れ は生態 学 の 論理 の体 系 か ら必 然 的 に 出て くる も ので あ る。 もっ と も安 定 して い る 極 相 (climax)一 一 これ は人 が手 を加 えな い原 生 的 自然 状態 で実 現す る一― を もっ とものぞ ま しい とみ な し、そ れ が現 実 的 に 不可 能 な場 合 はそ れ よ りもや や落 ち るが 安 定度 の あ る もの を望 ま しい とみ なす 傾 向が きわ めて 強 い 。や や 落 ち るが 安 定 度 の あ る もの とい う の は、た とえ ば、た め池や 棚 田が ある とす る と、そ の 村 で は このた め 池 や 棚 田 を保 全す る ことで 当該地 域 の生 態 系が安 定す るので 、そ れ の ま ま残 す べ きだ とい う主 張 で ある。 もち ろん この よ うな生態 学者 の 考 え を非 難 す る ことが この 規 範 論 の 目的 で はな い 。そ こ に科 学 の 名 の 下 に強 く価値 観 が 入 つて いる事 実 を指 摘 す る ことが 大 切 な ので あ る。 当然 、 生 活環 境 主義 か らは、そ の 村 にお いて 減 反 政策 が進 め られ て 、農 民 は 収穫 量 の 多 い 田ん ぼ の生 産 をス トップ させ られ つ つ あ るの に、景観 が よ い とい う理 由で収穫 量 が きわ めて悪 く、 労 力が た い へ ん必 要 とされ る棚 田 の 保 全 が 本 当 に必 要 か とい う問 い が 出 され るか も知 れ な い 。規 範論 は このよ うな水準 の 討議 を扱 うので ある。 こ こに 3つ のキー ワー ドの 説 明 を した が 、 これ らの キ ー ワー ドに代 表 され るあた らし い 動 きが 具体 的 に どの よ うにな って い るのか を、 つ ぎの 二 つ の 事 例 の 紹 介 で示す ことに しよ う。 2 住 民 によ る計 画参 加 行 政 との連 携 : 現在 、地 域 社 会 で行 われ つ つ あ る計 画 の 多 くは地方 自治体 との連 携 の も とで 行 われ て い る。そ れ は市 町村 な どの基 礎 的 自治体 の 住 民観 の 変化 と多 分 に 関係 が あ る。 あ る地 域 計画 を立 て る にあた って 、 いわ ば “消 費者 "で あ る住 民 の 意 向 を十 分 に配 慮 しな いで い て は、 “商 売 "が 成 り立 た な い と実感 した基 礎 的 自治体 が多 くな り、住 民 との 連 携 の 模 索 をは じめた と ころが 多 くな った のが 自治体側 の変 容 で ある。 他 方 の 住 民側 の 変 容 と して は、か つて の 住 民運 動や コ ミュ ニ テ ィづ く りにお い て は必 ず -30- しも 自治体 との 連 携 を必 要 と しな くて よか ったが 一― そ して しば しば 敵対 も したが 一 -8 0年 代 か ら目立 つ よ うにな りは じめた 「まちづ く り」 (地 域 づ く り)と な る と、そ の 計 画 の なか にハ ー ドの 側 面 が入 つて くる ことが 多 くな った ので 、な ん らか の 程 度 、 自治体 との 連 携 を必要 と して きた ので あ る。 した が って 、行 政 と連 携 して い る住 民組織 は行 政依 存 的 で 住 民 の 自立 度 が 低 く、行 政 と な ん らの 関係 を もって い な い住 民組織 は 住 民 の 自立度 が高 い とい う判 断 は、か な り単 純 で あ る と と もに、時 代 遅 れ の 考 え 方 にな りつ つ あ る。 もっ ともそ れ が 単 純 にあて は まる ケ ー ス を否定す る も ので はな い が。 この 点 につ い て は 、 つ ぎの よ うな例 を出す と分 か りや す い で あ ろ う。 あ る 中年 の 男 性 の 人 た ちが 、 自分 た ち の 住 んで い る地 域 の 川 の 清掃 をは じめた 。それ は あ る 男性 が川 の 欄干 か ら川 の 中 をな ん とな く見 て い て 、橋桁 にひ っか か った ゴ ミや 、 岸 辺 に打 ち上 げ られ て い る ゴ ミの 多 さ と汚 さ に驚 い た。 そ して 、 自分 のふ る さ との町 が こんな 状態 で は恥 ず か しい と感 じて 仲 間 を集 め 、川 をきれ い にす る 会 を結成 した。 この 会 が この 川 の 清掃 とい う段 階 に止 ま って い た な らば、 これ は行 政 との 連 帯 を ま った く必 要 と しな い で “住 民が 自立 "し て 活動 が で き る。そ して 実 際そ う して きた。 しか しなが ら、この会 が 「り ‖をきれ い にす る 」 とい う ことを ゴ ミをな くす とい う段 階 で 満 足 しな いで 、 も し 「川 をきれ い にす る 」根 源 は 「川 の 水 をきれ い にす る」 とい う ことだ 、 と判 断 した な らば、 これ は 行 政 との 連 携 な しで は通 常 はか な り実 現 が むず か しい。 下 水 、排 水 の 問題 が 絡 んで くるか らで あ る。そ して こ の 会 が行 政 と連 携 して 「川 の 水 をきれ い にす る 」 活動 を新 しくは じめた と した ら、 この 会 は 住 民 の 自立 度 が 低 くな った とい って よ いの だ ろ うか 。 私 はそ うは思 わ な い 。なぜ な らば、 この 会 は必 要 が あ って 行 政 と連 携 を して いるの で あ って 、 い さ さか も 自立 性 を侵 害 され て いる わ けで はな い か らで あ る。 この よ うな 一 般 論 を冒頭 に指 摘 した うえで 、地 方 自治体 と住 民 の 計画参 加 を この よ うな 課題 の 分 か りやす い例 と して と りあげよ う。 二 つ の 異 な った事 例 を紹介す る。 住 民 の 手 にな る 自然 公 園 : 密集 した 住 宅 地 の なか に、 宅 地 4戸 分 ほ ど (707平 米 )の 広 さの小 径 のつ い た 森 の よ うな 自然 が あ る。 これ が 東京 都武 蔵 野市 にあ る 「木 の 花 小路 公 園」 で あ る。 この 公 園 は、 コ ナ ラ、 クヌギ 、 カ シ ワな どの大木 が枝 をひ ろ げ、足下 には さ ま ざ まな 山野 草 が しげ って いる 。 さ らに地 下 百 メー トル か ら汲 み上 げた水 が ホ タル の いる jヽ せ せ らぎ と して 流 れ て いるの が 目 につ く。 よ く見 る と、 メダカだ ろ うか 、 ノ さな 魚 が泳 い で いる 。 -31- ふ つ う都 市 の 小公 園 とい うと、 ブ ラ ンコ、 滑 り台 、砂 場 とい う俗 に三 点 セ ッ トとよ ばれ る 設備 と、 決 ま り切 った 植 栽 が あ る公 園 で あ って 、 日本 中 ど こを歩 い て もさほ ど変 わ らな い 。そ れ は金 太 郎 飴 のよ うな もので 、 都 市 公 園法施行 令 で は 「児 童 公 園」 とよ ばれ て い る もので あ る。 と こ ろが 、最近 で は個 性 の あ る 公 園 が登 場 しは じめた 。 そ れ は ロー カ リテ イ ヘ の 傾斜 のひ とつ の 現れ で あ るが 、そ の経緯 を述 べ てお こ う。 政府 は 1993年 6月 30日 の「政令 235号 」で都 市 公 園法施 行令 の一 部 を改正 した 。 そ の ポ イ ン トは、 先 にあ げた 3点 セ ッ トを 「設 け る もの とす る 」 と規 定 して い た第 7条 が 削 除 され た ので あ る。そ して 、「 もっぱ ら児童 の 利用 」に供 す る こと を 目的 と して い た の が 「街 区 内 に居 住 す る者 」の利 用 とい う ことで 、「児童」か ら「住 民」に対 象 が シフ トした の で あ る。そ の 結果 、小公 園 の 利 用 主体 で あ る 「住 民 Jが にわか に主 役 とな った 。児 童 には 公 園 の 計 画 力 はな い だ ろ うか ら機械 的 に対 応 で きたか も しれ な い が 、 あた ら しく主 役 とな った この 住 民 の 意見 を 聞か な い で 公 園 を計画 す る ことは、 行 政 と して も、や や 据 わ りが 悪 い 印象 を もつ ことに な った。 全 て の 自治体 で はな い けれ ども、そ のよ うな 印象 を強 くもっ た 自治体 は、 住 民が 自分 た ちで 計 画 をたて 、それ を実行 して い く ことを積極 的 に支 援 す る 姿勢 を示す ことにな る。 これ が ひ とつ の 法 的な流 れ で あ るが 、 も うひ とつ は しば しば指 摘 され て いる よ うに、住 民参 加 の 考 え 方 が 1970年 代 前後 か ら 日本 の 各市 町村 で見 られ るよ うにな って きた こと が あ げ られ る。 木 の 花 小路公 園 も このよ うなふ たつ の変化 の 流 れ のなか にある 。 武 蔵 野 市 そ の もの も、す で に 1970年 頃か ら 「緑 の基 本計 画 」 とい う ことで 、市 民 の 生 活 の なか に 自然 を生 かす ことを進 めて きた 経 験 を もって い た。 そ してそ の 基 本姿 勢 と し て 、市 民 と市 役 所 との 共 同 で 緑 づ く りをす る と うた い 、 1971年 に 「緑 化 市 民委 員 会 」 を設 置 して いる 。 これ は 住 民参 加 の 考 え 方 とい う全 国 的 な流 れ と時代 的 にきれ い に一 致 し て い る。 武 蔵 野 市 の 緑 化 政策 と して 、民有 地 の 買収 を考 えて い た と ころ、 相 続 でそ の土 地 を手 放 す 人 が お り、そ の人 が処 分方 法 に迷 って い た とき に、 市 が 「 自然公 園」 に した い と打 診 し た ら、それ な ら地域 の人 に も喜 ばれ る と判 断 して 売却 した とい う。 この公園 の建設 は従来 の行政主体 の計画、設計、建設、管理 というプロセス を捨て、当 初か ら住民を主体 とした ワー クショップ方式 によって、①公園イ メー ジの検討 と②完成後 の管理 。運営 の あ り方 を検討す る、 という手 法を選んで いる。具体的 には、市民がイ メー ジの絵 を描 き、それ に基 づいて専門家が設計図を引 くという手 続 きをふんだ。絵 と設 計図 -32- を見 比 べ て み る とほ とん ど絵 の アイ デ アが 生 か され て いる 。地 元 住 民 の 方 の 表 現 の とお り に い う と、基 本 的 には 「公 園 は 誰 の も のか 」 とい う問 いか け を し、そ の も とに、利 用 者 が 少 な く、た んな る空 き地 に しかす ぎな い既 存 の 公 園 に対 す る批 判 の うえ に、「里 山 を再 現 し 癒 しの空 間 を つ くろ う」 と した とい う。す なわ ちそ れ は、か くあ るべ き 姿 とい うもの を明 瞭 に示 して の絵 づ く りで あ った とい う。 管 理 0運 営 につ いて は、住 民 が 「生 き もの ばん ざい ク ラブ」 を結成 した 。 この ク ラブは 学 生 か ら 85歳 の 高 齢者 まで約 50人 で 、「鈴 虫 の 音 を愛 で るタ ベ 」な どのイ ベ ン トをお こ な うとともに、公 園 の維 持管 理 を社 会貢献 と位置 づ け、毎朝 に清掃 もお こな って い る。 現 実 に、 近 所 か ら落 ち葉 が 舞 い込 む とい うよ うな苦情 もな い わ けで はな い 。 しか し、 市 の 管 理 で はな く住 民 の管 理 とい う ことが 、 解 決 にあた り、落 ち葉 の あ る広 葉樹 を伐 って 植 栽 を変 え る とい う安 易な選択 で はな く、 どんな 生活 空 間 をわれ われ住 民が望 んで い るのか を相 互 に話 し合 う機 会 を つ くって いる ともいえ る 総合計画づ く り : (1° )。 住 民が 自分 自身 で地 区計画 をたて 、そ れ を行 政 と専 門家や コ ンサ ル タ ン トがサ ジ ェスチ ョンを し、で き あが つた住 民 の 地 区計画 と行 政 計画 とのす りあわせ を最 終 的 にお こな う とい うパ タ ー ンが 先進 地域 で はみ られ るよ うにな って きた。 これ よ りも い つそ う思 い切 つて い るのが 、行 政 計画 の 中心 と も い え る市 町村 の 総 合計画 そ の もの に、 形 式 で はな く本格 的 に住 民 の参 加 を考 え よ う とす る ことで あ る。そ のよ うな試 み は山 形県 や 熊 本県 な どい くつ か の 町 で み られ るよ うにな って きた。そ の うち、今 回 と りあ げる 兵庫 県 矢 野 町 は、そ の 作 成 にあた って の 悩 みや試 行 錯 誤 を記 録 と して止 めて くれ て い るので 、 う ま く い った 側 面 だ けで はな く、そ の 悩 みや試 行 錯 誤 を紹 介す る ことをつ う じて 、住 民が主 体 性 を獲 得 して い く状況 を考 え る ことに した い 。 なお 、 悩 み な どを と りあ げ る こと と 内部 資料 を使 うので 、迷惑 で はな い と思 うもの の、 念 のため に町名 は 仮 名 に した。 矢野 町で は 1996年 に町 の 総 合 計画 の 策 定時 期 にあた って いた 。そ こで 今 回 は文 字 ど お りの住 民参 加 の 総 合計画 づ く りをお こな う ことを 町 と して は考 えた。 まず 、住 民 と役 場 職 員 とが 一 緒 にな って総 合計画 を実 現 して い くた め に「地域 づ く り矢 野塾 」を発 足 させ る。 そ して そ れ が 作 成 した の ち も、そ れ を確 実 に実行 して い くた め に この組織 は 現 在 も活 動 を して い る。そ の 構 成 は住 民か らな る 「まちづ く り委員 」 38人 、役 場 の職 員 か らな る 「地 域担 当職 員 」 41人 で あ る。 役 場 の 担 当職 員 の 意見 と して つ ぎ の よ うな も のが あ る。「 『住 民参 加 の まちづ く りは ほん とに大 変 です よ。動 きだ した ら自転 車 操 業 です か らや め られ ませ ん よ。や め るんだ った ら -33- 今 です よ 』 と視察 に来 られ た行 政 マ ンには 必ず このよ うに言 う ことに して い る。 相 手 は け げんそ うな表 情 を見 せ るが 、 本 当 の ことな ので あ る。す る と、 同席 して い る 同僚 の Tく ん が 『大 変 な の は行 政 で あ って 、住 民 の人 は楽 しんで いる んです よ。 ほん とは 住 民参 加 と言 わ ず に行 政参 加 が 必 要 な ので はな い で し ょうか 』 とお もむ ろ に切 り出す 。 そ して 、 も う一 人 の 同僚 、 Kく んが 『矢 野 塾 で い ろんな 住 民 の 方 と知 り合 え る ことが で き、大 きな財 産 と な りま した』 と話 し出す 」。 こ こで は、総 合計画 のや り方 と して は、 ヮー ク シ ョップ方 式 を と りい れ た 。 これ は武 蔵 野 市 の 自然公 園 の 例 と同 じで あ る。 行 政職 員 と して は 「今 まで の 会 議 手 法 と違 い とま どい もあ った 。そ んな とま ど い を払 拭 した のが 、民 間企 業 か ら就 任 した K助 役 の一 言 で あ る。 『 ワー ク シ ョ ップ は 行 政 には馴 染 み はな い か も しれ な い が 、民 間で はよ くや って いるの で 、 住 民 の 方 が よ く知 って いるの で は 』 と… … 。 この一 言 で 、行 政 内部 の 中で もワー ク シ ョッ プが そ の 地位 を確保 した と言 え る。 ワー ク シ ョップは参 加者 が対 等 な立 場 で 、創造 的 に 問 題 を考 えて い き、 しか も参 加者 一 人 ひ と りの アイ デ ィア を引 き出 し、 合意形 成 を図 りな が ら一 定 の 成果 をみ んなで共 有 出来 る。 これ だ け の 多 くの 意見 を住 民 に も納 得 で き るよ うに ま とめ る には ワー ク シ ョップ以外 にな い との思 い で 、地域 委員 会 の 8地 域 を 3つ の ブ ロ ッ ク に 分 け、ア ドバ イ ザ ー の Iさ ん 、oさ ん とも連 絡 を取 りな が ら会議 プ ロ グ ラム を検 討 し、 ワー ク シ ョップ によ るプ ロ ック会議 を開 健 した。 会議 は大 成 功 に終 わ り、後 日、参 加 され た 住 民 か ら何 通 か の 手紙 が寄 せ られ 、『 今 まで にな い会 議 で 感 動 した 』 と書 かれ て い た 」。 ワー ク シ ョ ッ プ にお い て は、 こ こで は、 ポ ス トイ ッ トな どの 紙片 に メ ンバ ー の考 えや 思 い つ きで発 言 した もの をを書 き 連 ね て い って 、論 理 の東 (紙 片 の 東 で もあ る )を 形成 して い く方 法で ある。 ワー ク シ ョップで の 発 言 とい うもの は、 思 いつ きが奨 励 され (そ の うち の か な りの 部 分 は感 性 的 e非 論 理 的 で あるが 、そ れ も奨 励 され る )、 み ん なが 「 うなず け る発 想」 が 採 用 され て い く ことに な る。 このよ うな活動 はす で に 5年 つづ いて いる。 ただ 作 業 の過 程 で 出て きた 意見 の うち代 表 的な もの は以下 のよ うな ものが ある。 〔 住 民で あ る まちづ く り委員 の とま どい〕 ☆ 自分 た ちの立 場 は まちづ く りの 中で どの よ うな立場 な のか 。 ☆ 自分 た ち の 意見 を ど こま で取 り入れて くれ るのか。☆ 「地域 づ く り矢野塾 」 に ど こまで まかせ て くれ るのか。 ☆ もっ と、 情報 を公 開 して ほ しい。 〔 行 政 の とま ど い〕 ☆ 通 常 の仕事 の ほか に仕事 量 が 増 え る。☆ まちづ く り委員 の 意見 の と りま とめが 難 しい。 -34- ☆ 担 当 の 施 策 ど こか ら手 を付 けて い けばよ いのか 分 か らな い 。 ☆ 担 当職 員 にばか りが表 に 立 って 、幹 部職 員 の 顔 が 見 えな い 。 ☆既 に進 行 して いる事 業 と地 域 づ く り矢 野塾 です る作 業 の との調 整 が難 しい。 ☆ 進 行 して い る事 業 内容 を ど こまで 住 民 に知 らせ る べ きか 、知 ら せ ぬ べ きか の 判 断 が難 し い 。 ☆ 住 民 の 意 見 を聞 きす ぎ る と、 抜 き差 しな らな いよ うにな ら な いか 。 ☆ 議 会 との調整 が難 し くな る。議 会 と地 域 づ く り矢野 塾 とを どち らを優 先 させ る のか 。☆住 民 の 声 を聞 くと仕事 が しに くくな る。やや こしくな る。 これ らの 悩 み をか か え つ つ も、 固有 の 景観 を もった町並 み づ く り、清流 の 保 全 、 ホ タル の 養 殖 、魅 力地 図 づ く り、 あ い さつ運 動 な ど多様 な分野 で成果 をお さめて い る。 これ らは 住 民が地 域 づ く りに参 加 した だ けで はな く、行 政 の 姿 勢 そ の も の を変 えて い く力 とな って い る と ころ を注 目す べ きで あ ろ う。武 蔵 野 市 の 例 はひ とつ の 公 園 が対 象 で あ ったが 、 こ こ の 例 で は、町全体 が対 象 で あ り、そ れ を行 政 と協 力 しつ つ 、結果 的 には行 政 の 側 が行 政変 革 を 自覚す るほ どの 力 を、 この人 口 5千 人 で準 過 疎地 帯 の 住 民が お こな って い るのだ 。 こ の ことは 注 目 して よ い だ ろ う 3 (11)。 プ ログ ラム を も つた社 会 システ ム さ ま ざ まな現 在 の 動 向 の うち、「住 民参 加 」の 事 例 で示 したが 、これ らの 事 例 をみ て もあ き らか な よ うに、先 にキ ー ワー ド的 にあ げた 3つ の 論 、す なわ ち「ロー カ リテイ 」「人 民 (住 民 )」 「規 範 」 が個 別 に作 動 して い るので はな くて 、総体 と して動 いて いる 。 そ れ をや や 分 析 的 に表 現 す れ ば、地域 の 社 会 システ ム (地 域 システ ム )の なか に住 民 を中心 に した プ ロ グ ラム を作 動 しつ づ ける核 (組 織 )が 存在 す るよ うにな る。そ して 、そ れ が特 定 の 「あ る べ き 姿 」 (通 常 は ロー カ リテ イ の 強 調 )の 方 向 に沿 う形 で プ ロ グ ラム を策 定す る ことを任 務 とす るので ある (12)。 この よ うな活動 の 対極 にあ るのが 、政府 が お こな って いる ダムや河 口堰 や スーパ ー 林 道 の 建 設 な どの公 共事 業 で あ ろ う。公 共事 業 そ の も の は、必要 な も の も当然含 まれ て い るが 、 公 共事 業 にお いて は、 プ ロ グ ラム の 策 定 の プ ロセ スが まった く異 な る。将 来 にお い て 、 こ こで 述 べ た 3つ の 論 を機 軸 に据 えた うえで の、 プ ロ グ ラム を 内包 した 社 会 システム の重 要 性 が い っそ う強 まる と想 定 され る し、 またそ うで な い と環 境 問題 の根 本 的解 決 へ の 道 は遠 の いて しま うだ ろ う (13)。 -35- 《た L》 (1)地 域 主 義 につ い て の ご く簡 単 な研 究 史 と論 点 につ い て は鳥 越 (1983,p180-186)で 整 理 して 述 べ て い る。 (2)ハ ー バ マ ス の この 辺 りの ことにつ い て の 全体 的 な 要 約 は鳥 越 (1998,p75‐ 77)を 参 照 して い た だ く こ とに して 、 ここで は詳 しく述 べ な い。 (3)「 ほ ぼ 同義 」と い うの は、この 論 考 にお いて はそれ ほ ど神 経 質 に区 別 す る必 要 が な い とい う意 味だ が 、 日本 語 訳 で の 公 共 性 と公 共 圏 と の 差 異 に つ い て は 花 田 達 朗 が 詳 し く論 じて い る (花 田 : 1996,p23-26)。 (4)じ つ はハ ー バ マ ス「市 民的公 共性 」の 変 型 と してふ たつ あ り、ひ とつ は 18世 紀 の遺 産 と して の「人 民的 公 共 性 」で あ り、も うひ とつ は 「ェ 業社 会 と して 高度 に発 展 した独 裁 制 下 の 統 制 され た公 共 性 」 とい う時 代 的 に比 較 的最 近 の 人気 投 票 的 公 共性 と して いる 。 この よ うに区 分す る こと も下位 区分 と して意 味 が あ る こ とは確 か で あ るが 、本 稿 で はそ れ を区 分 せ ず に 「人 民 (住 民 )」 とい う用 語 を使 って いる 。 (5)こ の 明 治期 の 田 中正造 や 南方 熊 楠 か らは じま る人 民論 の 系 譜 につ い て は鳥 越 (1999)で ふ れ て い る。 (6)ハ ー バ マ ス はた いへ ん注 意 深 く、自分 の 分析 を歴 史 上 の 個 別 性 を もった 西 ヨー ロ ッパ の 市 民 の 分 析 で あ る とい う表 現 を して い るの で 、ハ ー バ マ スや ロ ッテ ス に対 す る反論 で はな いが 、少 な く と も 日 本 にお いて は、 人 民的 公 共性 (圏 )は 「市 民的公 共 圏 をみ ず か らの範 と」 して きた とは私 は思 わ な いの で 、市 民的 公 共性 (圏 )の 1変 種 とは判 断 しな い 。 人 民 的 公共 性 は独 自 の 史 的発 展 を して きた と思 って いる 。 (7)理 想 と して の 「市 民」像 が 、 1960年 の 安 保 の ころ には 、市 民運 動 のな か で か な リ リア リテ イ の あ る もの と して 姿 を現 した こ と もあ った 。筑 紫 哲 也 は市 民運 動 家 で あ った久 野 収 の 追 悼 の 座 談 で つ ぎ の よ うに い って い る 「戦後 ず っ と市 民が育 た な か った の は あ りませ ん。 小林 (小 林 トミ 〔 声な き 声 の 会 代 表 〕)さ ん の 話 で は 、 あ る一 瞬 、 な に も団体 に 属 して い な い 人が 300人 300人 集 ま った 。 そ の は市 民 だ った と思 うん です 。 と ころが そ の 後 、そ うい う部 分 は あ る部 分 で育 った が 、 どん どん 去 勢 され た 民衆 にな って い った 面 もあ る。 この あた りを久 野 さん は ど う眺 め て ら した の で しょ うか 」 (『 週 間金 曜 日』No.256,1999/2/26)。 もっ と も本 稿 で は、民 衆 (人 民 )を 市 民 の 去 勢 され た も の とはみ な して い な い。 (8)こ の 種 の 3分 類 は多 くの社 会 学 者 が 認 め る一 般 的 な 分 類 で あ ろ う。 この 3つ の 概 念 の 説 明 は 高坂 (1998,p42‐ 60)が 便 利 で あ ろ う。た だ 、規 範 理論 は 「正 義 の正 当性 根 拠 を合理 的 に 説 明 しよ う とす る もの」 (同 上 ,p55)で あ るが 、 こ こで い う規 範 論 は政 策 論 で あ って 、 ど うあ る べ きか とい う主 観 的 価 値 観 が含 まれ て い る。 (9)生 活 環 境 主義 につ い て こ こでふ れ る余 裕 はな い。鳥 越 (1997)を 参 照 した いた だ けれ ば幸 い で あ る。 (10)こ の 「木 の 花 小路 公 園」 の 事 例 は高 田昭 彦 氏 の ご教 示 によ る と ころが 大 き い 。 デ ー ター は氏 の ご 教 示 と、生 き もの ば ん ざ い ク ラブの会 員 (梅 田彰 さん )か らの 現 地 で の 簡 単 な 聞 き取 りといた だ い た資 料 と、『読 売新 聞』 (1998年 10月 20日 )に よ って いる。 (11)こ の 町 の 事 例 は、 筆 者 の 聞取 り以 外 に この 町 の まちづ く リア ドバ イザ ー を され て い る小 林郁 雄 氏 か らいた だ い た資 料 によ って い る。記 して感 謝 してお きた い。 -36- (12)社 会 シス テ ム とプ ロ グ ラム とい う と、社 会 学 者 のな か には プ ロ グ ラム によ る秩 序 形 成 を とな え る 吉 田民 人 (吉 田 :1995,p274‐ 294)を 想 起 す る人 が 少 な くな い と思 う。そ れ は科 学 の 原 理 論 な ので 議 論 の 水 準 は異 な るが 、 目指 す と ころの もの はそれ とは無縁 で はな い 。 (13)こ の よ うな考 え方 はた とえ ば、 社 会 科 学 は国 民 国家 レベ ル の 分析 を基 本 的 な 視 点 に据 えな けれ ば な らな い と判 断 した ライ ト・ ミル ズ の考 え方 と基 本 的 に 異 な る。ミル ズ は社 会 学 の 調 査 屋 (research technicians)が 、社 会 科 学 の 本 来 の 問題 意 識 よ りも調 査 技 術 上 か ら国 民 国 家 よ りも小 さな規 模 の一 ― た と え ば コ ミ ュ ニ テ ィ ーー 対 象 を 選 ん で い る こ と の 批 判 が そ こ で の 眼 日 で あ っ た (Mills:1959,p135-136)。 この ミル ズ の 考 え方 は 当時 と して は首 肯 で き る し、現 在 も一 部 あて は まる が 、時 代 が変 わ った といえよ う。調 査 技 術 上 か らロー カ リテ イ論 な どが でて い るわ けで はな い 。 《参 考 文 献》 ハ ー バ ー マ ス ,J 細 谷 貞 雄 訳 『 公 共性 の 構 造 転換 』 1962,(訳 書 、 1973)〔 新 版 :199o(訳 書 、 1994)〕 未来社。 Habermas,Jurgen l19621 1990 Srr“ ル′r″ α″グθ ′′θ r qル ″′ JC力 た θル,Luchterhand,1965(改 言 丁版 )。 “ 花 田達 朗 『公共 圏 とい う名 の 社 会 空 間 』木 鐸 社 、 1996。 高坂 健 次 「社 会学 理 論 の 理 論構 造 」 高坂 、厚 東編 『講 座 社 会学 Mills,Wright,7乃 `SocJο 12 環 境 』東 大 出版 会 、 1998。 ′ θgJcα J力甕αgJ″ α′ Jο ″,Oxford lUniversity Press,1959. 佐 伯 啓思 『 市 民 とはだれ か』 PHP選 書 、 1997。 杉 岡碩 夫 ・ 増 田四郎 「再 論 地域 主 義 」『経 済 セ ミナー 』 5月 号 、 1977. 玉 野 井 芳 郎 『地 域 分権 の 思 想 』 東洋 経 済 新 報社 、 1977. 鳥 越 皓之 「地域 生活 の 再編 と再 生」松 本通 晴編 『 地 域 生活 の 社 会学 』 世 界思 想 社 、 1983. 鳥 越 皓 之 『環 境 社 会 学 の 理 論 と実 践 』有 斐 閣、 1997. 鳥 越 皓 之 「生活 環 境 と ライ フス タイ ル 」 飯 島 、松 橋編 『講 座 社 会 学 12 環 境 』 東 大 出版 会 、 1998。 鳥 越 皓 之 「環境― 一 エ コ ロ ジー 論 を軸 と して 」『 書 斎 の 窓 』 6月 号 、有 斐 閣 、 1999。 鶴 見 和 子 ・ 川 田侃 『 内発 的発 展 論 』 東京 大 学 出版 会 、 1989。 鶴 見 和 子 『 内発 的発 展 論 の 展 開』筑 摩 書 房 、 1996。 内 山節他 『 ロー カル な思 想 を創 る』農 山漁 村 文 化 協 会 、 1998。 吉 田民 人 「ポ ス ト分子 生物 学 の 社 会科 学 」『社 会学 評 論 』 46‐ 3,1995。 -37- 総 合 シ ンポ ジウム 第 3報 告 青 少 年 対 策 と青 少 年 問題 の変 質 徳 岡秀 雄 (京 都 大 学 ) │.原 因 と しての対 策 (1)は じめ に 戦後 の青少年問題 は、過去 3回 にわたる少年犯罪 の量的推移 として記述 され、その原 因 については様 々な要因が指 摘 されて いる。 しか し、従来 の説明 には問題が多 い。① 法的統 制 の記録 としての犯罪 自書 の特質 を考慮 に入れて いな い、②増加 の理 由が説明できて も減 少 のそれは説明できな い、か らである。 機能分析 の、逸脱 の順機能、逸脱対策 の逆機能、意図的行為 の意図せ ざる結果 (潜 在的 逆機能 )と い う視点や、サ ンクションがパ フ ォーマ ンスの原 因 になるといった ラベ リング 論的発想か らは、公的に介入す る ことが新 たな青少年問題 の原 因 になるのではないか との 吟味 も、当然、必要 になる。 本稿 では、少年犯罪が減少 したのは対策 に効果があったか ら だ と素直 に認め、 その上で、む しろ対策が功 を奏 し過 ぎた結果 としての副作用 に着 目す る。 問題 の発生→対策 → 新 たな問題 の発生 (つ ま り問題 の転化 )、 というフィー ドバ ック関係 ヘ の視点 である。 このよ うな発想 は、当該問題 の沈静化で 一件落着、 にもかかわ らず、一 難 去 って また一難、 といった伝統的 0通 俗的な発想 とは根本的 に異 なる (図 表 1)。 (2)政 策 ・ 対策 のジ レンマ 社会規範 へ の 同調行動 を促進 し、逸脱行動 を抑止す るための青少年政策 には、さまざま なジ レンマがある。 まず、①健全なパー ソナ リテ ィの発達 を積極的 に促進す る政策 、② 問 題行動 の予防対策 、③す で に犯罪 を犯 した少年 の保護・ 矯正活動、 の三 レベ ル を意識 的 に 区別 してお くべ きである。③ はさておいて も、①健康 で豊かな人 間形成 を目指す積極的施 策 と、②消極的な問題予防対策 、 との どち らを重視す るか によって、実際 の対応 は矛盾 し て しまう。 問題防止 のための過剰規制・ 管理強化 は人 間関係そ の ものに対す る消極主義や 懐疑主義 を生み出す危 険性があるか らである。 次 に、上記 の三 レベルそれぞれ について、介入すべ きか否 かが課題 となる。 ラベ リング -38- 論 は、③ の レベ ル にお いて さえ、 放 置 の コス トと治療 の コ ス ト (副 作 用 、 転移 )と を掛 酌 して 、介 入 の 逆効 果 を指 摘 して いる ぐ らい だか らで ある。 第 二 に、介 入す る と して も、即効 的 な対 症 療 法 と長期 的 な原 因治 療 あ る いは根源 的療 法 との ジ レンマ が あ る。教 育 は 本 来 、長期 的視野 に立 った 人 間形 成 の 営 み で あ り、即効 性 を 求 め る もので はな い 。 しか し、 3年 とい う在 学期 間 に可 視 的 な効果 をあ げね ばな らな い強 い外 圧 の も とで は、す ぐに立 証 され うるよ うな 、服 装 や態 度 な どの外 面 を、体 罰 を行 使 し て で もきちん と整 え ぎる をえな い 。 ま してや 「荒 れ る 学 校 」 との 風評 を極 度 に恐れ る と、 一 部 の 問題 少 年 だ けで はな く、す べ て の 青 少年 を対 象 に した 消極 的 な 問題 予 防活動 に重 点 が 置 か れ やす い 。 しか し、 あ つ もの に懲 りて な ます を吹 き、 転 ばぬ 先 に杖 を持 たせ て 足腰 を弱 め るよ うな 、 社 会化 の 大 局 を見 失 わせ る対 策 は、 親 や教 師 が子 どもよ りも長 生 きす る ことを前提 と したそれ に堕 しかね な い 。 (3)モ ラル 。パ ニ ック と政 策 選択 モ ラル ・ パ ニ ック とい う用 語 は、 自然災 害 0金 融 恐慌 になぞ らえて 、 い じめ・ エ イ ズな どをめ ぐる大 騒 ぎ の よ うな道 徳 的混 乱 を指 す た め に、 SOコ ー エ ンが は じめて 用 い た 。特 定 の トピック に 関す る情 報 が 瞬 間的 0短 期 間 に爆 発 的 な質 と量 で集 中豪 雨 的 に過剰 供給 さ れ る ことで 、 自明 と信 じ られ て い た 社 会 的価 値 が 脅威 に さ らされ 、 い じめ で殺 人や 自殺 す ら惹起 され る こと もあるのだ 、 とい った モ ラル の 混乱 0崩 壊 が起 き る。 不安 が雪 だ る ま式 に増 幅 され 、 い じめ に敏感 にな る と、 表 面化 す る い じめ の 件 数 も増 え る (図 表 2お よび 図 表 3を 参 照 )。 さ ま ざ まな論 争 が 飛 び交 い 、い ろんな対策 が百 家争 鳴 の ごと くに提示 され る。 モ ラル ・ パ ニ ック状況 で の 政策 選 択 は、 健 全 発達 よ りも問 題 予 防的 な 、 また 長期 的視 野 に立 った 根 源 的治 療 で はな く、対 症 療 法 的 な介 入 にな らぎる を得 な い 。そ の よ うな対 策 は 即効 性 を 狙 うた め に、 行 為者 よ りも行 為規 制 に焦 点 をあて た 、 社 会化 よ りも外 的 ・ 法 的統 制 に依 拠 した 対 策 にな りやす い 。 つ ま り、 図表 9の タイ プ Aで はな くタイ プ Bに な りや す い 。 犯罪 増 加期 には、 道 徳起 業 家 と して のマ ス コ ミ報道 を契機 に して 、統 制網 が強 化 され て きた 。 ネ ッ ト・ ワイ ドニ ングの 傾 向 は、 犯罪減 少期 に も後 退 す る ことな く、 不可 逆 的過 程 と して 進 行す る。 -39- ‖.少 年 犯罪 増加 キ ャ ンペー ンと統 制 強化 (1)「 第 二 の 波」 と低 年齢化 『 犯罪 白書 』 によれ ば、 敗 戦後 の 少年 犯罪 は、大 き く 1951年 、 1964年 、 1983年 を ピー ク とす る三 つ の 山 を描 く。 第 一 の ピー クは、敗 戦 によ る 無 政府 ・ 無警 察 状 態 か ら少 年警 察 力 の 整 備 へ とい うサ ンク シ ョンの上 昇 カ ー ブ と、 少年 を 犯罪 に駆 り立 て る 要 因が相対 的 に 減 少 した ことによ るパ フ ォー マ ンス の 下降 カー プ との交 点 と して 出現 した と考 え られ る。 白書 で は 1954年 を底 に、 1964年 へ 向 けて の 第 二 の ピー クが 始 まる。 戦後 の混 乱 が一 応 お さ ま った 1950年 頃か ら、青 少 年 問題 へ の 関心 が 高 まる。衣 食 足 りて子 供 の 教 育 に、とで も言 うべ きで あ ろ うか。少 年 に 目を向 け るよ うにな る と、 今 まで は 見 えなか った 少 年 の 非 行 が見 えて くる。気 にな りは じめた ので ある。 自書 によれ ば 成 人 犯罪 は 戦後 一 貫 して 減 少 して いる が 、そ れ とは 逆 に、 少年 犯罪 は 増 加 して い る。 同様 の 傾 向 は、少 年 犯罪 の 内部 にお い て も見 られ る。す な わ ち、 1960年 以 前 の 少年 犯罪発 生率 は、 年長 少年 が 最 も高 く、次 い で 中間少年 、年 少少 年 の 順 で あ った のが 、 1970年 以後 は、年 少 少年 の 発 生 率 が最 も高 くな り、次 い で 中間少年 とな り、年長 少年 の 犯 罪 は成 人 と同様 、む しろ減 少 して いる (図 表 4)。 低 年齢 化 の 問題 性 は、 早 い段 階 で 問題 行 為 に陥 つた 少年 の 多 くは 、そ の ま ま年長 少 年 、 若 年 成 人 にな って も 同 じ行 為 を 繰 り返す 、つ ま り再 非行 化 す る危 険性 が 極 めて 高 い か らで あ る とされ る。しか し、成 人 の 場 合 も年長 少年 の 場 合 も、犯罪 発 生 率 は 年 々低 下 して い る。 いつ まで た って も低 年齢化 で あ って 、予備 軍 の 正規 軍 へ の 編 入 はな い (図 表 5)。 とい う こ とは 、従 来 よ りも統 制網 が きめ 細 か くな り、か つ て は捕 捉 され なか った 年 少少 年 の 軽微 な 非行 まで が 、確 実 に掬 い取 られ るよ うにな った と解 す べ きで あ ろ う (図 表 6で 、統 制 レベ ル が Aか ら Bに 下 降 した とい う こと)。 (2)第 二 の 波 は あ った のか 図表 7は 犯罪 自書 の デ ー タ を も とに私 が 作 成 した もので あ る。 この 図表 か らも明 らか な よ うに、第二 の 波 は、 多 くの 罪 種 が減 少傾 向 を示す 中で 、万 引 き を 中心 と した 窃盗 と横 領 が大 幅 な 増加 を続 け る ことによ って 形 成 され た波 で あ る。 1950年 代 後 半か らは、モー タ リ ゼ ー シ ョンの影 響 が未 成 年者 に まで及ぶ よ うにな り、 交 通 事 故 が年 々 増 え るよ うにな って きた。そ こで 1966年 以 降 は 交 通 関係 業過 を除 く ことに な り Cは 激減 、そ れ 以後 は ほ ぼ コ ン -40- ス タ ン トと い う状 況 にな る。 1971年 に警 察 庁 は 「遊 び型 」非行 とい うカテ ゴ リー を作 り出 す が 、 Bだ けが増 加 す る趨 勢 が 明 らか とな り、 1982年 版 警 察 自書 で は 、「遊 び型 」 を 「初 発 型 」 と改 め る。万 引 き も軽 視 で きな い深 刻 な 問題 で あ る とい う レ トリックヘ の 転 換 を 意 図 した もので あ ろ う。 1982年 、警 察 庁 は『 少 年 非行総 合対策 要綱 』、「少 年 非行 の 総 量 抑 制 対 策 の 推進 につ いて (初 発 型 非行 防止対 策 )」 を通 達 、青 少年 問題審 議 会 は 「青 少 年 の 非行 等 問題 行 動 へ の 対 応 」 を答 申 、青 少 年 の 非行 防止対策 につ い て 閣議 決 定 もな され る。 か く して 少年 の 窃盗 も減 少す る。 Ⅲ.青 少年 問題 の学校 問題化 (1)青 少年 の学 校 へ の 「取 り込 み」 1974年 には、高 校 等 へ の進 学 率 が 90%を 超 え 、高 等 学校 は実 質 的 に義 務 教 育化 した 。そ の 結果 、 ほ とん どの 青 少年 が学 校 の 管 理 0統 制 の 下 に置 か れ る ことにな った 。青 少年 人 口 の 大 半 が学 生 。生 徒・児 童 とい う ことにな った ので あ る。非行 の 低 年齢 化 と もあ い まって 、 少 年 非行 の うち、学 生 ・ 生 徒 の 占め る割 合が 1970年 代後 半 に入 る と 7割 余 に まで達 す る。 青 少 年 問題 は 学 校 内部 の 問題 に転 化 して い く。そ の一 方 で地域 や 家族 は大 き く変質 し、そ の 社 会化 機 能 を衰 弱 させ て きた 。 さ らには、地 域 や 家族 が失 った 機 能 を唯一 の 可 視 的社 会 化 機 関 と して の 学 校 に求 め る とい う形 で 、学 校 へ の期 待 は ます ます 高 まる。そ れ が昂 じて 学 校 責任 の 追求 が激 しくな る と、 学 校 は青 少 年 を さ らに 囲 い込 み 、管 理 せ ざる を得 な くな る。 こう して 、子 どもの生活 に とって 学校 の 占め る 比重 は質量 ともに増大す る。 「今 や 学 校 は 、知 育 、体 育 、情 操 教 育 、 しつ け、保 健 、 衛 生 、安全 、遊 び の指 導 か ら食 事 の 世 話 まで一手 に 引 き受 け る、一 大共 同 生 活 セ ンター に変 貌 した 」 と も言 われ る。 学校 は教 育 の 場 で あ る と 同時 に生 活 の 場 に もな り、溜 ま り場や路 地 裏 、盛 り場 に も変貌 す る。 犯罪 少 年 を含 む全 て の 青 少年 が学 校 に取 りこまれ 、青 少年 問題 の ほ とん どは学 校 とい う場 で発 生す る ことにな る。 (2)犯 罪 少年 の 学 校 へ の 「逃 げ込 み」 街頭 で の 万 引 きす ら困難 にな った時 点 で 、逸脱 へ のエ ネル ギ ー は、 フ ォー マル 統 制 機 関 と直 接 対 峙す る ことを 回避 す べ く、 家庭 内暴 力や 校 内暴 力な ど、庇 護 的空 間で 内弁 慶 的 に 表 出 され るよ うにな る。か く して 、青 少年 問題 の 舞台 は学 校 内 へ と移 行 す る。 -41- か つ て の 学 校 生 徒 の 暴 力沙 汰 は、 学校 間 の 暴 力、 つ ま りA中 学 生 グル ー プ と B中 学 生集 団が地 域 を舞 台 に立 ち回 る とい った ィ メー ジで あ った。 しか しこれ も、地 域 浄 化 運 動 の 中 で衰 退 して い く。そ れ に代 わ って 学 校 内部 で の 暴 力沙 汰 で あ る 6校 内暴 力 は もち ろん少 年 犯罪 の一 種 で あ るが 、校 内暴 力事 件 とは、 教 師 に対す る 暴 力事 件 、生 徒 間暴 力事 件 、学 校 施 設 ・ 備 品等 に対 す る損 壊事 件 を指 す 。 犯罪 ・ 非行 に暗 数 は 不 可避 で あ るが 、 特 に家 庭 内 暴 力や 校 内暴 力 とい った庇 護 的生活 空 間で発 生す る事 件 につ い て は、 暗 数 が さ らに多 くな らぎ る をえな い 。警 察 に まで キ ャ ッチ され た事 件 は ま さに氷 山 の一 角 とい うべ きで あ ろ う。 対 教 師 暴 力 に対 して は、第 一 に、文 部 省 が次 々 と具体 的指 示 を通 達 す る。第 二 の対 応 は 、 体 力派 教 師 の 採 用 と体 罰 容認 で あ る。 第 三 は、 管 理強化 と校則 規 制 で あ る。 最後 は、 警 察 の 介 入 とい う対応 で あ る。 こう して 対教 師暴 力 は封 じ込 め られ る (図 表 8)。 校 内暴 力 の うち、 対教 師 暴 力や 学 校 機器 の 損 壊 が 鎮 圧 され る と、 残 るの は生 徒 間暴 力 と い う ことに な る。 この生 徒 間暴 力 と 「い じめ 」 とは、 類似 性 が 高 くな る。生 徒 間暴 力 も、 表 立 った攻 撃 が 困難 になれ ば、そ れ はす ます 陰険 な 目立 た な い形態 を とるよ うにな る。 統 制 が強 化 され た 学 校 の 中で 、 日立 つ 暴 力か ら隠 れ た暴 力、 つ ま り 「い じめ 」 へ と不満 の は け 口を移 して い く。実態 も定義 づ け も、校 内暴 力か ら 「い じめ 」 へ とい う変 質 を納 得 させ るよ うな状況 の 出現 で ある。 また 、 社 会 か ら切 り離 され 、 閉 ざ され た生 活感 覚 の なか で 、子 供 は 学 校 の 同年齢 の 均 質 集 団 に押 し込 め られ て いる 。そ こで 暇 をつぶす には集 団 内部 に 少 しで も異 質 な ス ケ ー プ ゴ ー トを生 み 出す ほか な い 。そ れ に代 わ る 多様 な人 間関係 が な い限 り、 にっち もさっち もい か な くな るの は明 らかで あ る。こう して い じめが 多 発 す るが 、「い じめ られ て 」と遺 書 を残 して 自殺 す るよ うな 悲惨 な事 件 を契 機 に、 い じめ 総 点検 、 管 理 の 徹 底 、一望 監視 シス テ ム の 採 用 によ って息 抜 きの時 間 と場 所 を奪 われ た子 供 は、 もはや 学 校 に も来 な くな る。 今度 は 不登 校 現 象 の 問題 化 で ある。 IVe学 校 化社 会 にお ける脱 学校 化現象 1990年 代 に入 って 、学校 化 が 一 段 と進 行 す る一 方 で 、脱 学 校 化 の 傾 向 も出て きて い る。 家族 も地域 も学 校 的 な存在 、 学 校 の 出店化 して きて い る。サ カキバ ラ君事 件 につ い て は 、 学 校 化 が 浸透 して「透 明化 」した状 況 で の 、一望 監 視下 で の 息 苦 しさの 象徴 と も解 され る。 しか もそ の 学 校 は、 既 に準 刑事 司法機 関化 して いるの で あ る。す な わ ち、 学 校警察 連 絡協 -42- 議 会 の 制 度化 、 家庭 裁 判 所 か ら求 め られ る学 校 照 会書 に答 え る形 で 学 校側 か ら積極 的 に提 出 され る学 校 報 告 書 の 肥 大化 、校則 の 制 定 ・ 強 化 、体 罰 の 制 度化 、現 場 校 長 の 裁量 によ る 出席停止処 分 、等 々の 現 象がそれ で ある。 他 方 で校則 廃 止 や フ リー ス クー ル 、 開か れ た学 校 へ の 提言 、生涯 教 育 な ど、「学 校 縮 減 」 とボー ダ ー レス 化 へ の 萌 芽 も見 られ る。 多様 化 と 同時 に社 会化 機 能 を弱 めた 家 族や 刑 事 司 法機 関化 した 学 校 で も抱 え切 れ な くな った 今 日、行 動様 式 と して は完 全 に学 校化 した 少 年 た ちが 、 再 び学校 や 家庭 か ら社 会 へ と流 出 しは じめ る。 1986年 の 鹿 川 君 は教 室 の 中で 「葬式 ごつ こ」を され たが 、1992年 の 山形 マ ッ ト事 件 の 現 場 は体 育館 で あ り、 1994年 に 自殺 した大 河 内君 は学外 で い じめ られ て いる 。 V.タ イ プ A社 会 とタイ プ B社 会 他 者 の 側 の 関心 ・ 反応 ・ 対 応 (サ ンク シ ョン)が 、行 為者 の 行 為 そ の もの に 向 け られ る 場 合 を行 為主 義 、行 為者 に 向 け られ る 場 合 を行 為者 主義 と呼 ぼ う。 また 、 同調 行動 へ の 働 きか けが外 面規 制 (狭 義 の 社 会統 制 )に あ る 場 合 と内面規 制 (社 会化 )に あ る場 合 との 区 別 も必 要 で あ る。 今 、前 者 に ウ エ イ トの あ る社 会 をタイ プA、 後 者 が強 調 され る社 会 を タ イ プ Bと 名付 けて み よ う (図 表 9)。 す で に述 べ た よ うに、 モ ラル ・ パ ニ ック毎 に 繰 り返 され る政 策 選 択 は、行 為者 よ りも行 為規 制 に焦 点 を当て た 、社 会化 よ りも外 的 0法 的統 制 に依 拠 したそれ にな り易 い 。つ ま り、 タイ プ Aか らタイ プ Bへ の移 行 で あ る。 しか も この 過程 は 不可逆 的な プ ロセ スで もあ る。 例 え ば、 学 校 社 会 の変 質 で あ る。 第 二 次 大 戦 前 の 非行 問題 は 学 校 問題 の 外 にあ り、教 育 と非行 との 関連 は少 なか った。 と ころが 、進 学 率 が高 ま り、少年 犯罪 問題 と学 校 問題 とが 重 な り始 め る。 さ らに進 学競 争 の 加熱 とと もに、偏 差値 ・ 輪 切 り 0ス ライ ス 等 々 、学 校 生 活 にお けるテ ス ト成 績 とい う、行 為 結果 責任 に基 づ く評 価 や 、校則 によ る管 理 が 、行 為 の 外 面規 制 へ の、いわ ば 隠 れ た カ リキ ュ ラム と して 機能す る。 また 、 1991年 か らは、新 学 力 観 に立 って 偏 差 値 重 視路 線 か ら内 申重 視路 線 へ の 転 換 が な され るが 、そ こで は、 関心 ・ 意 欲 0態 度 が重 視 され 、 挙 手 の 回数 や ボ ラ ンテ ィア活 動 で さえ もが点数化 され る ことにな る。 こ う して 、外 面規 制 と行 為責任 主義 が浸透 して い く。 外 面規 制 の 領 域 で あ る 少 年 司法 システ ム にお い て も、少 年 法 改正 の 動 き に代 表 され るよ うに、行 為主義化 へ の 変質 が著 しい。 -43- タイ プ B化 した 社 会 にな る につれ て 、 内面化 され た 道 徳 を 中心 と した 善 悪 の 同心 円 とい う前 提 が崩 壊 し、 悪 へ の 新 た な 距 離感 が 出現す る。 青 少 年 は、 もはや 道 徳 的 に軽微 な逸 脱 行 為 よ りも一 層 凶悪 な 犯罪 に対 して 、 よ り強 い 良心 の 呵責 を感 じる とい った 基 準 よ りも、 発 覚 と処 罰 へ の リス ク計算 、 犯罪 が ベ イす るか 否 か とい った 打算 だ け を指 標 に悪事 を敢 行 す る ことに もな りかね な い 。完 全 犯罪 へ の 誘惑 にか られ た り、 愉快 犯 、劇 場 犯罪 とい った タイ プが 喧伝 され る 所以 で もあ ろ う。 凶悪 犯罪 と して 表 現 され る暴 力 も、 い きな リキ レた り、前 エ デ ィ プス 的反抗 、 内向化 ・ 内弁慶 化 、 といった 傾 向 は 否 めな い。 ごく最 近 の トピ ックは、更 に低 年齢 化 した小 学校 で の 「学級崩 壊 」現 象 な ので あ る。 も う一 つ の 流 れ は、反社 会型 か ら非 社 会 型 へ 、とい う動 向で あ る。別 言 す れ ば、「 して は な らな い ことをす る少 年」 か ら 「 しな けれ ばな らな い ことをす ら、 しな い 少 年」 へ 、禁止 され た ことは しな い が 、 当然 の こと も しな くな った 、バ ィ タ リテ ィ の な い 非行 へ 、な ん に も しな い 、「無行 」へ とい う変 質 で あ る。 この 傾 向 は、三 無主 義 、指 示 待 ち人 間 、マ ニ ュ ア ル 人 間 、受 動 的 、無 機 質 、背 骨 の な い 人 間 (無 脊椎 人 間 )、 無秩 序 と無気 力 、精 神 力 の 全 面 的低 下 、「や る 気 」の な さ、等 々 と形 容 され るよ うな 、青 少 年 一 般 の 変 質 と もパ ラ レル な の で ある。 Ⅵ .行 為 者 主義精神 の再 確認 タイ プ Aに 戻 す た め には、問題 予 防 よ りも健 全発達 に、リー ガル・ マ イ ン ドよ りも人 間 0 行 動科 学 に 関心 を移 行 させ 、豊 か な 社 会体 験 を積 ませ る ことが大 切 で は あ るが 、そ のた め には、 まず メデ ィ ア・ リテ ラ シー の 普及 が前 提 とな ろ う。 モ ラル ・ パ ニ ック の 圧 力 を 除去 す る ことによ って は じめて 、発 達 心 理学等 の 知見 が生 か され る ことにな るか らで あ る。 -44- 図表 1.統 制網 の拡大 ・強化 モラル・パニック ti)1.'t\=.y, モラル・パニック (一 難去 って 対策 1` 対策 2` 、 、 ヽ また 一難 ) ′ ヽ ′ 、 ′ (原 因 と しての 対策 ) 図表 3.少 年法 をめ ぐるモラル・パニ ック 100 95 朝 日新間にみ る報道事件 (1952∼ 1887) 90 85 一―― 少年法 80 … … ‐少年法 ・少年保護 0少 年審判 (全 文 ) 75 70 65 60 55 50 45 40 35 30 25 20 15 10 5 0 -45- (見 出 し) ffi1fl|v ^)v 図表 2.朝 日新 聞 「い じめ」 見 出 し報道件 数 (件 ) 図 表5 J卜 行少 年率 の 推 移 1970年 17 注 1 2 3 18 19(歳 (人 口 1,ooO人 比 ) 14-15歳 16-17歳 図表 6。 非行 の 低 年齢 化 18-19歳 レベル A 図表 4.主 要 刑 法 犯 ) 警 察 庁 の 統 計 及 び総 務 庁 統 計 局 の 人 口 資 料 に よ る。 「 非 行 少 年 率 」 は 、少 年 刑 法 犯 検 挙 人 員 の 同 年 齢 人 口 1,000人 当 た りの 比 率 で あ る。 Aは 昭 和 53年 に 12歳 で 60年 に 19歳 、Bは 56年 に12歳 で 63年 に19歳 、Cは 59年 に 12歳 で平 成 3年 に19歳 、 Dは 昭 和 62年 に12歳 で平 成 6年 に 19歳 、 Eは 2年 に 12歳 で 9年 に 19歳 の 各非 行 少 年 率 で あ る。 交 通 関 係 業 過 を除 く。 。年 齢 層 別 検 挙人 員 人 口比 の推 移 レベ ル B 年少 少 年 -46- 図表 7.少 年 刑 法 犯 の年次 推 移 2,700 2,600 2,500 2,400 2,300 2,200 2,100 一 一 A:全 刑法 犯 2,000 1,900 1,800 1,700 1,600 1,500 1,400 十一 B:窃 盗 +横 領 1,300 1,200 1,100 1,000 900 800 700 600 500 400 300 200 100 0 70 75 80 85 90 95 97 1966年 以降 は業務 上過失 (傷 害 ・ 致 死 )を 除 く 件 図表 8.対 教師 暴 力の 指導件 数 図表 9.タ イプA社 会 と タイプB社 会 0 0 0 0 外面規制 (社 会統制 ) 。 0 。 0 0 0 特別予防論 0 0 保護優先主義 「正当な応報」論 威嚇抑止論 0 0 0 0 行為 へ の 関心 0 0 行 為 者 へ の 関心 0 0 0 認 知 的 発達論 1975年 社会的学習論 〔タイプA〕 〔タイカ 〕 外面規制 外面規制 行為 者 行為 者 社会化 -47- ミニ シンポジウム 第 1部 会 社 会 学 は 「役 に立つ 」 か ? 一 一 犯罪 ・ 社 会 問題 の 経 験 的調査 を通 じて 考 え る一 一 コー デ ィネ ー ター 鮎川 潤 (金 城学 院大学 ) シンポ ジウム の総 合テ ー マ で ある社 会学 の「可能性」には、有用 性や 政策 な どへ の 応用 可 能性 が想 定 され て い るよ うに思われ ます。 このセ ッ シ ョンで は、犯罪・ 社会 問題 の研 究 を 題 材 と して 、社 会学 の 有用 性や 、社会 政策や行 政施策 な どへ の利用 可能性 、応 用 可能性 につ い て一 ― と りわ け社会 問題 の 調査 に携わ るなかで 突 き当た る諸 問題 を手 がか りに、で きるだ け 具体 的か つ ラデ ィカル に一―考察 して みた い と思 い ます。 そ の 際 、近年 の大 学 の 改組転換 によ って 関わ りを持 つ ことが 増 えた 、実 践的 な性 質 を つ 持 社 会福 祉 学 や 解 釈 法学 な どの 隣接 学 問領 域 と社 会学 との 関係 の 可能 性 につ い て も検 討 して みた い と考 え ます。 以上が この ミニ シンポ ジウムの企画 の趣 旨で した。 非常 に短 く要 約 され一 部 に変更 もみ られ ますが 、当 日はおお むね 下記 に寄稿 して い ただ い た よ うな 各報告者 の 発表 が行 われ ま した。コメ ンテ ー タ ー の平英 美 さん (滋 医科大学 賀 )か らエス ノメソ ドロ ジ ー の観 点 よ りご質 問 をいただ き、松下武士 さん (京 都教 育大学 )か らは む しろ伝統 的な社会 病理学 的 アプ ロー チ の有用性 が 提示 され た の ち、フロアの かたが た の 参 加 を得 て 議論 が行われ ま した。報告 に時 間 を要 したため 十 分な時 間が とれず に恐縮 で したが 、 構築主義 的な観 点か らの社 会 問題 の存 否 の認識 に 関 して と、問題 解 決 の た めの 政策 プ ロ グ ラ ムの提示能 力 に関 して 意見が交わ され ま した 。 い くつ か の シ ンポ ジ ウムや ミニ シ ンポ ジウム の オ ー ガナ イザ ー あ る い は コー デ ィネ ー タ ー を引き受 けて きて、気 づ いた ことが 二っ ぁ ります。 一つ は期 限です。レジュ メや 報告要 旨な どが 期 日まで に集 ま らなか った り、自 らも 連 絡が 遅 れ た りな どして 、事務 局 に ご迷惑 をか けて しまった り、報告者 間 の 調整 が 不十分 にな った りす る ことが ある ことで す。 第 二 は、最終 的 には 当初 のね らい とは異 な った ア ウ トプ ッ トが もた らされ る とい う ことで す 。最初 にお 願 いす る ときは、シンポ ジウム 全体 の趣 旨 と構成 とを説 明 し、 ご理解 いた だ い た うえで 、ご報告 をお 引 き受 け い ただ き ます が、そ の後 、全 く違 った もの を提案 され る こと -48- もあ ります 。打 ち合わせ の過 程 で全体 の構造 が変 わ った りも します が 、いっ た ん メ ンバ ー が 確定 した のちは、別 の提案 を受 け容れて進 む ことにな ります。 最 初 は 二 つ の事態 に 出会 って シ ョックを受 けま したが 、最近 はひ ょつ と した らこれ は 常態 な のか も しれ な い と思 い始 め ま した。おそ らく私 が 今 まで に聴 き に行 き、そ こに構造 と必然 性 を見 出 して きた シ ンポ ジウム の 報 告 もそ の よ うに コ ンテ ィ ンジェ ン トな達 成 か も しれ な い とい う感慨 を深 くす るよ うにな った次第です。 本 ミニ シ ンポ ジ ウムで は、第 3報 告 と第 4報 告 の 分析 パ ー ス ペ クテ ィヴが入れ替 わ りま し た。当初 第 3報 告 は、社会構築主義 か らの社 会 問題 の 分析 が期 待 され ま したが 、パー ス ペ ク テ ィヴ はむ しろ原 因論 的 ある いは 「実証主義 的」な もの とな りま した。第 4報 告 は、今 回 は 社 会 問題 の 領域 にお ける計量 的・実証 主義 的調査 をテー マ と して ご報告 いた だ く予 定 で した が 、質 的 な解 釈 的 ア プ ロー チ の 観 点 を中心 と した ご報告 とな りま した。 (な お 、 紙幅 の 都 合 か ら一言 の み付 け加 え させ て い ただ くな らば、第 3報 告 は 興趣 の ある も ので す が 、わが 国 に お ける社 会構築 主義研 究 につ いて は『 社 会 問題 の 構築 』にお いて行 われ た よ うな運動 論 的視 点か らの分析 も有効 なよ うに思われ ます。) フ ロ ア の 皆 さ まか ら い ただ く ご質 問 の コ ンテ ィ ンジェ ン シー は もっ と も大 きな 喜 びです が 、 こう した 構成 の 変化 もまた楽 しい ものです 。「役 に立 つ のか 」 とい うテ ー マ の 設定 は、 問 いの 立 て 方 や 問 い 自体 を問 い直す とい う ことも狙 つて い ます 。報告者 が 自由 に報告 を行 い 、 自 らの見 解 を披涯 して い ただ くことが 何 よ りも必 要で した。他 方 、聴 き に来 て い ただ い たか た には、物足 りな さを感 じられ たかた もお られ た ことで しょう。また、どのよ うにす れ ば社 会 学 は よ り役 に立 つ ことが で き るのか とい う明確 な 問題 意識 を持 って ご参 加 い ただ いたか た には フ ラス トレー シ ョンを感 じ られ たか た もお られ た ことと存 じます 。コー デ ィネ ー ター の未熟 さに免 じて、 ご海容 いただ けれ ば幸 いに存 じます。 積極 的 に政策 提言や立案 を行 って いる 欧米 の社 会学者 が まぶ しく 目 に映 ります 。い った い 社 会学 は ど こへ 行 こうと して いるの で しょうか。わが国 の 大学 にお ける学部再 編 、改組 転換 、 学 生 の 確保 、定員割 れ の 回避 …… 。 こう した状 況下 で 無用 の効 用 を謳 うとす るので あれ ば、 それ は ど こまで 通用す るので しょうか。心理学主義対 社会学主義 とい うデ ュル ケム の 問題 意 識 が 再燃 して い ます 。社 会学 と社 会福祉 の逆転現 象 も見 られ ます 。大学 とい う狭 い現 実 的な 場面 にお いて も、社会学 はそ の存在意義 を問われて いる よ うです 。 -49- 1。 <社 会 問題の社会学的アプ ローチ >は 役 に立 っ:た か 一― 児童虐 待 問題研究か ら考 える一一 上野加代子 (武 庫川女子大学 ) 報告者 の 児童虐待 問題 へ の 関心 は、次 の 点 にお いてで あ る。 日本 で の 児童虐 待 の 社 会 問題 化 にお い て 、対 抗 ク レイ ム らしき ものが 見 あた らず 、問題 を問題 と して主 張す る人 た ちの 活 動 につ い て の 分析 もな され て いな いの は どう して な のか 。た とえば、非行や い じめ をめ ぐっ て は 、それ らの問題 を報道す るマ ス メデ ィア、取 り締 まる警察 、そ して 問題 を論 じるひ とた ち に焦点 をあて た 議論 もな されて きた。70年 代 の子捨 て 。 子殺 しの一 連 の 論議 にお い て も、 新 聞 の 関連 記事 の 件 数 の 増 加 が発 生 件数 の 増 加 と対応 して い な い とい った マ ス メデ ィア の 活動 を分析 した ものが あった。報告者 は、今 日の 児童虐 待 問題 につ い て 、家族 を問題 で ある と して提示す る人た ちの活動 につ いて の 分析 がな され て い な いの は、この 問題 に固有 な 背景 が あ るか らだ と考 えて いる (詳 しくは、拙 稿 「少子化時代 のサバ イ バルーー 社 会福祉 の <社 会病理 >」 『現 代 の 社 会病理 』第 14号 、1999年 、お よび 「児童虐 待 問題 か ら<家 族 の 危機 >を 考 える」清水新 二 編 『現代 家族 の 危機 と変 わ りゆ く家族 問題 』 ミネル ヴ ァ書房 、 2 000年 を参照 された い)。 けれ ども、そ のよ うな 関心 か らの 報告者 の研究 は、「現 場」「関係者 」の 反発 にあ う。そ ん な悠長 な ことを言 って いる あ いだ に、親 の虐待で子供 が死 んで しまった らどうす る、関係者 の努 力 に水 をさす 有害 な研 究 で あ る、とい うわ けで ある。 しか しそ の一 方 で 、児童 福祉 や 医 療 「関係者 」 の なか には、「部外者 」は好 き に議論 をす れ ば いいの で はな いか 、「現 場」 に没 頭 して い て はみ え に く い違 った 視 点 をむ しろ歓 迎 す る とい った 意見 もあ る。「現 場」「関係 者 」 の 反応 は、そ の 人や状 況 によ って 異 な り、児童 虐 待 防止 の 民間団体 、児童相談所 、社 会 福祉 学会 といった 各 々の 団体 の枠 にそ って 分類で きるわ けで もな い。ただ ひ とつ 興 味深 いの は、そ のよ うな多様 な反 応 に もかかわ らず 、「現場」「関係者 」 のパ ブ リックな 議論 (論 文 、 研 究 会 発表等 )で は、 報告者 の研 究 は参 照 され た と して も儀 礼 的 な扱 い が多 い よ うに思 う。 報告者 に とって 論文 を書 き、研 究 会で発表す る ことが 仕 事 の一 環 で あ るよ うに、社 会福 祉 ・ 医療研 究者 に とって 同様 の 行 為 は職 業 活動 で あ り、そ こで は社 会学 とはやや 異 な る職 業 上 の ルールが 要請 され て いる。児童虐 待 問題 に関 して は、研 究 活動 とク レイ ム メイ キ ング とを分 離す る ことは職業倫理上 、好 ま しくな い ことと考 え られて いる よ うで ある。 -50- 報 告者 の 限 られ た 経験 か らす る と、問題解 決 を金科 玉 条 とす る主流 の 「現 場」「関係者 」 か らさえ、社 会 問題 の 構築主義 的 な視 点 か らの議論 が期 待 され て いるむ き もあ る。「関係 な いひ とだか ら」「部外者 の議論 だか ら」 と、上手 に無視 して くれ 、必要 で あれ ばスパ イ ス と して 活 か して くれ る。そ して 今後 は、部 分的 に取 り入れ よ うと い う ことにな るので はな い だ ろ うか。 とい うの も、児童虐待 問題 を社 会 問題 の 構築主義 的な視 点 で論 じる ことも、それ を 聞 いて くれ るひ とた ち、社 会 問題 の 社会学 や 構築主 義 に 関心 を寄せ るひ とた ちが いるか ら成立 す る ので あるが 、ソー シャル ワー クに 目を転 じて みて も、北 ア メ リカ にお いて は、ポ ス トモ ダ ン 0 ソー シ ャル ワー ク論 をは じめ と して 、構築主義 的 な研 究 に敏感 な コ ミュ ニ テ ィ の台頭 を うか が い知 る ことがで きる。そ こで は、ソー シ ャル ワー クの永 年 にわた る 「専 門知識 」「客観性 」 「真理 」「主体 」 へ の 信 仰 が論 議 の 対 象 にな って いる。 ア メ リカ の動 向 を熱 心 に フ ォ ロー し つづ けて きた 日本 の 社会福祉 「関係 者」 のなかで 、かか る 関心 が芽生 えて い な いは ず が な い と思われ る。 2。 組織体犯罪研究か ら見えて くる こと 一一 熊本水俣病事件 の研究か ら一― 平岡義和 (奈 良大学 ) 組織 、 と りわ け企 業組織 の影 響 力 は、個 人 の それ に比 して 、 きわ めて大 き い。 と ころが 、 日本 で は、企 業組織 の 引 き起 こす 問題 が刑事事件 と して 処理 され るケ ース は多 い とは 言 えず 、 社会学 的実証研 究 も少な い。そ の 背景 にある社会学 、刑 法学 の 問題 点 につ いて 、筆 者 自身 の 熊本水俣病事件 の研究 を もとに考 えてみた。 (1)組 織 の 犯罪 の特徴 原 因企 業 で あ るチ ッソ の行 動 を、それ を担 った 組織 内 の個 々 人 の行 動 にまで 遡 って 再検討 してみ る と、以下 のよ うな特 徴 を見 出す ことがで きる。 ① 「事件」は、異なる時点における多数の行為 (不 作為を含む)の 連鎖によって構成され て いる ②それぞれの行為に関与 した部門、個人は異なっており、「会社ぐるみ」といわれるよう な一枚岩的組織観は必ずしも妥当しない可能性が高い ③個 々の行為について、関与 した個人の「故意」「過失」の立証はきわめて困難で、裁判 における事実認定は、裁判官の心証、推論に大きく依存 している -51- (2)刑 法学 の問題点 刑法学は、次のような学問的特質を有 して いる。 ① 司法過程における問題解決に資する一元的な解釈論理を志向 している ②個人の行為を前提 とした現行刑法を与件 として、理論構築がはか られている ③ 司法過程 に取 り上げ られたケースが主たる対象 とな り、そのテー ブル にの りにくい組織 の犯罪 は、例外的な問題 となって しまう ④法 の解釈が主要な課題 のため、演繹的性格が強 く、個 別 の ケースの事実か ら帰納的 に思 考す ることはほとんどない ⑤ この① ∼④ の結果、個人の行為を前提 とした理論体系はゆるがない こうした学問的性格か らして、刑法学は関与 した個人 の行為 の犯罪性 を同定す ることを求 めるため、上記のよ うな特徴 を有する組織 の犯罪 の刑法的統制 を困難 にす る一 因となって い るのである。 (3)社 会学 の問題点 日本 における組織 の社会学的研究 は、ウェーバーの官僚制 の理論が研究 の原点になってい るせ いか 、主 として組織 と個人の関係 に焦点 をあてている。したがって 、組織 の動的な行動 過程 の研究はほとんどみ られない。 犯罪社会学 の分野 をみると、アメリカでは、70年 代以降、 レイベ リング論、構築主義が 台頭 した 70年 代 に、ウ ォー ター ゲー ト事件 を契機 にして、それ と並行 して企 業 の犯罪 に関 する実証的研究が蓄積 されている。ところが、日本 では、ほとん ど前者 しか脚光 を浴びてい な い。 これ らの事実は、次のような 日本 の社会学研究 の問題点 を浮 かび上が らせる。一つは、日 新 しい海外 の理論 の輸入が研究 の 中心 となっていること、もう一つは、現実 の問題 に対する 関心が相対的 に希薄な ことで ある。 (4)共 同研究 に向けて 刑事裁判記録が十分に利用できな いな ど制約は大き いが、上述 した 問題点を乗 り越 えるた めに、構築主義、エス ノメソ ドロジー等 の分野 も含め、社会学 と刑 法学分野 の人々による組 織 の犯罪 に対する共同研究が行われることを望みた い。 (文 献 ) 拙稿、 1999、 「企業犯罪 とその制御 ―熊本水俣病事件を事例 にして」、 宝月誠編 『逸脱 (講 座社会学 10巻 )』 東大出版会 -52- 3.「 世直 しモー ド」 はなぜ流行 らな いのか ? 一―社 会イ メー ジの変容をめ ぐって一― 土井隆義 (筑 波 大学 ) か つて は、社会学概論 の講 義 を担 当す る度 に 「社会学 は役 に立 つ のか ?」 と疑 間 を投 げか ける学 生 によ く出会 った もので あ る。そ こには社 会 と い う抽 象 的な実在 がイ メー ジ され て い た。す なわ ち、特 定 の集 団 や個 人 に対す る効 用 を超 えて 、一般 的 に 「社 会 を良 くす る」 とか 「社 会 の 役 に立 つ 」 とい った 抽 象化 され た発 想が成立 して い た。 しか し最近 は、そ の よ うな 問 い を投 げか ける学 生が め っき り少な くな って しまった。しか し、彼 らが 社会学 に実利 性 を 求 めな くな ったわ けで はな い 。個 別具体 的な 問題 には強 い 関心 を示す か らで ある。む しろ最 近 の 学 生 た ちは、抽 象的 な 社 会 を想 像す る ことが 困難 にな って いるの で あ り、具体 的 にイ メ ー ジで きる もの に対 して しか 問題 関心 を抱かな くな って いるの で ある。 社 会 は も とも と想 像 力 の産物 で あるが 、と りわ け我 が国 の 場 合 にはそ の抽 象度 が高 か つた。 対 して 具体 的で あ った の は世 間で ある。しか し、最近 は社 会 の抽 象度 が下 が り世 間 に近 づ い て きて いる。そ の 背 景 には、 日本社会 の 変質 が潜 んで い よ う。最近 の若者 の 眼前 か らは他者 が フェー ド・ アウ トしつ つ あ る。他者 との 関係 が成立 しに くい とい う事態 は、関係性 を支 え るた め の 共 通基 盤 と して 等 身大 の 関係 を こえた 超 越 性 が天 蓋 と して 存 在 して い な い ことを 意味 して いる。また最近 は、社 会 に対 して 異議 申 し立 て を行 な う人 び とが あ ま り見 当た らな くな って いる。社会 問題 の研 究者 が逸脱 者 の世 界 に見 出す のは、反社会 的 とい うよ りむ しろ 脱社 会 的 な 世界 を生 きる、いわ ば私事 化 され た人 び との 姿 で あ る。 この よ うな現 象 は、近年 の 日本 にお いて抽 象的な社会 に対す る リア リテ ィが崩壊 しつつある ことを物語 って いる。 社 会 を研 究す る側 にお いて も、抽 象 的な社 会 によ りも諸個 人 の 活動 に注 目す る とい う研 究 ス タ ンス に親近感 を覚 え る研 究者 が多 くな って いる。最近 の 構築主義 の流行 もそ の ことと無 縁 で はなか ろ う。脱 社 会 的な心性 が 、「社会 とは私 た ち個 々 人 の 活動 で しか な い」 とい う構 築主 義 の イ ンプ リケ ー シ ョンに対 す るセ ンス を高 め るで あ ろ う ことは 想像 に難 くな い 。た と えば、構築 主義 にお ける存在 論 的 ゲ リマ ンダ リング論 争 は社会学 の効用性 の否 定 を含 意 して いる 。社 会 一 般 とか 普 遍 的 とか い った発想 が構築 主義 には あ りえな い以 上 、「役 に立 つ 」社 会学 を 目指 す ことは、特定 の集 団利害 に加担 す る ことにほかな らな いか らで あ る。そ の 意味 で この 論 争 は、 社 会学 を 「い か に役 に立 たな くす るか 」 を追求す る ものだ ともいえ る。「社 会学 は役 に立つか ?」 とい う問 い が成 立 しに くい とい う状況 は、構築主義 の流行 との間 に も -53- 密接 な関係 を持 って い る。 現実 は リアル でな い とい う ことが現代 の リア リズ ム とな り、現実 は演技 によ って 達 成 され る とい う認 識 が一般 化 して いる。現実 が コ ピー され る の で はな く、コ ピー が 現実 と して 認識 され る。このよ うな 社 会環境 の も とに育 った 心性 は、現実 の構築 とい う見 方 に も大 い に リア リテ ィを覚 え る に違 いな い 。現実 が ある種 の虚構 で あ り演技 され る ものだ とい う認 識 は、現 実 は 構 築 され る ものだ とい う認識 と同系 の ものだか らで あ る。また 現代 は、社 会が具体 的な モ ノ と して 見 えて しま う時 代 で もある。かつて は想 像 力 を働 か さな けれ ば社 会 は見 え に くか った た め 、何 か しらの物語 を媒介 に しな けれ ば社 会 を語 る ことは で きず 、そ こに抽 象 的 な 社 会 の 成立 しうる余地 が あ った。 しか し現在 の社 会 は、可 視 的で あるが ゆえ に、観念 を媒 介 に しな くて も直接 に具体 的な モ ノと して 認識 されて しま う。この よ うな事 情 によ って 、従 来 は 自己 の あ り方 を大 き く規 定 して きた はず の社 会 の 与件性 が 弱 まる結 果 とな って い る。「社 会 学 は役 に立 つ のか ?」 とい う問 い が 成立 しに くくな って きた 背 景 には、この よ うな事 情 が あ るので はなか ろ うか。 4。 社 会調査の実践 的 コ ンテキス ト ーー ひ とつの 「こころが まえ」一 ― 島 和博 (大 阪市立大学 ) 問題 と問題化 を巡 る錯綜 した 社 会 的な 関心 と利 害 の 絡 み合 いの 中で 、社会調査 は、はた し て 「学 問的」 あるいは 「科 学 的」問題 関心 によ って の み 、そ こに関与 して いるの か。たぶ ん そ うで はな いだ ろ う。様 々の社 会 的な勢 力や集 団・個 人 の利害 と関心 の 絡み合 いに よ って 構 成 され て いる社 会 的実践 の 場 で 、調査 (研 究 )主 体 の 「学 問的」関心 もまた 形成 され ざるを 得 な い とい う ことは確かで ある。ある 具体 的 な問題状 況 に対 して、調査 とい うかた ちで 私 た ちが 関与 ある い は介 入す る 場 合 には、そ こには どのよ うな 関心 と利 害 が 潜 んで いるの か。私 た ち を社 会調査 へ と向 かわせ る実 践的 関心 とは何 か。この ことが 不断 に 自覚 され 反省 され る ことが 必要で あろ う。 「誰 に とって 」 また 「 どのよ うな 意 味で」社 会調査 が 「役 に立 つ 」 のか とい う ことは 々 様 で あ る と して も、それ が 「役 に立 つ 」 とい う ことはほ ぼ疑 い な い。なぜ な ら、多 くの 場 合、 そ こには調査 に対 す る 「需 要」 (こ れ は必ず しも 「スポ ンサ ー の 意 向」 を意 味 して いるの で はな い)が 存在 し、そ の「需要」に応 えるかた ちで調査 は実施 され るので あ るか ら。そ して 、 この 調査 に対 す る 「需要」 の あ りよ うを無視 して、 ある いはそ れ と無 関係 に、調査 を計 画 ・ -54- 実施 す る ことは 恐 らく不可能 で あ る。技術 的な意 味 で調査 が どのよ うに 「役 に立つ 」 のか と い う ことを 問題 にす る以前 に、よ り根 本的 な次元 で 、調査 が 「需 要」 され るそ の 背景 を、調 査 の 営 みそ の ものの うち に繰 り込 んでお く必要が ある。す なわ ち、この調査 が根 本 的 な と こ ろで 、「誰 のた め の 」そ して 「何 のた め の 」調査 で ある のか 、 とい う厄介 な 問題 につ いて 常 に 自覚的 で あ らね ばな らな い。 一般 的 に言 え ば、調査 に対 す る 「需要」 と 「供給 」 との 間で ア 0プ リオ リに関心や利 害 の 一 致 が成立す るわ けで はな い 。 む しろ実 際 には、 程度 の差 はあれ 、常 に両者 の 間 にはズ レ、 凱婦 、 さ らには対 立 が存在す る。そ の 原 因 は大別す れ ば二 つ あ る。一 つ には、 多 くの場 合 、 調査 が相対 立す る利 害 に基 づ いた 複数 の「需 要」 (た とえば「行 政」や各種 「運 動 団体 」、「市 民」 な どか らの 「需 要」)に 向 か い 合 い なが ら行 われ な けれ ばな らな い とい う ことで ある。 と りわ け、そ の調査 が対 象 とす る 「問題」が ホ ッ トな 「争 点」 と して 浮 上 して いる 場 合 には そ うで あ る。 調査 主体 の 「学 問的」 関心 や 「客観 性」 の 主張 によ って 、 こう した 「政治 的」 状況 をかわ し、ある いは調停す る ことはほ とん ど不可能 で ある。調査 を実施す る とい う こと そ の もの、そ して 調査 のや り方 、さ らには 当然 の ことなが ら調査 の 結果 、 これ らす べ て (調 査 が 「供給 」す る も のす べ て )が 、 この 「政治 的状況 」 の 中 に投 げ込 まれ 、評 価 され る こと にな る。第 二 に、さ らに厄介 な 問題 は、調査主体 そ の ものが 決 して「調査 マ シン」で はな く、 そ の 調査 を担 う個 々 人 (私 た ち )が 、それぞれ に一 定 の 「政治 的」立場や状況判 断 の 固有 の 枠 組 み を保持 して いるので あ り、それ ゆえ、 この調査 主体 もまた 「需要」者 の一 翼 を構成 し て いるの で あるか ら、調査 を巡 る 「政治状況」 は さ らに錯綜 した もの とな る。調査 とそ の 結 果 は 単 に 「外部 の 」需要者 によ って 「政治 的」 あ るいは 「社会実践的」 コ ンテキス トに置 か れ るだ けで はな く、それ以前 の段 階 にお いて 調査 主体 そ の もの によ って実 践 的 コ ンテ キ ス ト に接 合 され て いるので あ る。 こう した状況 にお いて 調査 が実施 され る場 合 には、それ ゆえ、 調査 とい う営み は必 然的 に 「戦略 的」 た らぎるをえな い 。認識 論 的次元 にお ける 「正 しさ」 と政 治 的・ 実 践 的次元 にお ける 「正 しさ」 を いか に 「計算」す るのか とい う ことが 問われ る こと とな る。普 遍 的 に「役 に立 つ 」 ことな どは まった く不可能 な状況 で 、調査 が 「役 に立 つ 」 ある いは 「役 に立 って しま う」 とい う事 実 を、私 た ち は どのよ うに考 えた らよ いのか 。 自覚 的 に 「役 に立 たせ な い」 ことを も一 つ の 選択肢 と して 考 慮 に入れ つつ、調査 の 「戦略」 を練 って いかな けれ ばな らな い。 -55- ミニ シ ンポ ジ ウム 第 2部 会 ディシプリンとしての社会学 一一そのアイデンテ ィティとキャパ シティーー コー デ ィネ ー タ ∵ は じめ に地 大野道邦 (奈 良女子 大学 ) 旨 社 会 学 は 草 創期 以 来 、 社 会 の 「全体 的 ・ 包 括 的」 な理 論 的認識 、 社 会 の 「理 想 的 イ メ ー ジ」 の 呈 示 を試 み て きた。 な る ほ ど、 この よ うな試 み は、 専 門分化 した 経 験 ・ 実験科 学 と して の個 別 の 連 字 符社 会学 の 立 場 、社 会学 の 具体 的 な応 用 可 能性 の観 点 か らい え ば、「誇 大 理 論 」で あ るか も しれ な い。だが 、「社 会 の基 本 的なデザ イ ン」 につ い て 、他 の 社 会諸 科 学 とは区 別 され た 独 自 の基礎 的 な 分析 ・ 説 明枠 を備 えたデ ィ シプ リン と して 理 論 的 に提 言 す る ことが で き る とい う点 に こそ 、 他 の科 学 にな い社会 学 の応 用 (政 策 )可 能性 の一 つ が あ るので はな い か。 こういっ た と ころで応 用 可能性 を議論 してみ た い。 この 場 合 、社 会学 の 伝統 的 0根 本 的 な理 論 的 テ ー マ で あ る、「社 会 の 範 域 」、「社 会 の シス テ ム 性 」、「文 化 的 な る もの」、「社 会 の 自己意識 」 に対応 して 、そ れぞ れ 、 (1)社 会 学 は 「ナ シ ョナ リズム」と「グ ローバ リゼ ー シ ョン」の 関係 につ い て どの よ うな提言 が で き るか (油 井 清光 氏 )、 (2)「 ポ ス トモ ダ ン」 社 会 にお い て システ ム論 は いか よ うに社 会 につ い て語 る ことが で きるか (三 上剛 史 氏 )、 (荻 野 昌弘 氏 )、 re■ exi宙 tyの 作 用 (3)社 会 学 にお い て 「文 化 」 は いか に位 置 づ け られ べ きか (4)社 会 につ い て の 反 省 意識 と して の 社 会 学 はモ ダ ニ テ ィ の 特 性 で あ る を ど う受 け とめ るか (宮 本孝 二 氏 )、 とい う問題 に報 告者 が答 えた。 そ し て 、討 論者 (厚 東 洋 輔 氏 、馬 場靖 雄 氏 )と と もにバ ネル・ デ ィ ス カ ッ シ ョン風 に議 論 した 。 い わ ば、「大 きな 物 語 」につ い て 、語 る ことが で きな い ことも含 めて語 ろ う と した ミニ シ ン ポ ジ ウムで あ った。 各報告内容 1。 社会学 と国民国家 0グ ローバ リゼ ー シ ョン 油井清 光 (神 戸 大学 ) 油井 氏 は、今 日、社 会学 に 向 け られ て いる 、「国民 国家 中心 主 義 」お よび 「郷 愁 のパ ラダ イ ム (国 民 (文 化 )主 義 )」 へ の 批 判 に対 して ど う答 え る ことが で き るのか をパ ー ソ ンズ の 理 論 の 再 検 討 を とお して 明瞭 に し、 こう して 、国 民国家 とグ ローバ リゼ ー シ ョンの 問題 の -56- 分析 に社 会学 が いか な る理論 的 キ ャパ シテ ィを もち うる のか 、 を探 ろ うとす る。 冷戦下 (1960年 代 )に 書 かれ た パ ー ソ ンズ の 国際 (世 界 )社 会 論 は、 コ ミュ ニ ズム と資 本主 義 に両極 化 して い る よ うに見 え る国 際社 会 に 「価値 論 」 的 な レベ ル にお け る 「秩 序 」 は あ りうるのか 、 とい う問題 意識 に触 発 され た もので あ った。パ ー ソ ンズ は、 秩 序 は あ りうる と結論 し、そ の根 拠 を両体 制 の 「文 化 的基礎 」 の 同質性 に求 め た。 つ ま り、 コ ミ ュニ ズ ム も資 本主 義 も基 本 的 には「同 じ」西 欧 の 文 化 的基 礎 か らの「派 生物 」な ので あ る。 した が って 、両 者 はそ こへ と収 飲 して ゆ く ことが で きるだ ろ う (近 代 社 会 の 収 飲 )。 だが 、 同時 に、両体 制 には相 違 もあ る。「一 般 的 な 価値 」の レベ ル (L次 元 )に お い て は あ る 同質 性 が あ るが 、 よ り具体 的 な文 脈 にお け る 「規 範 化 」 の レベ ル (I次 元 )に お い て は 分裂 や 軋 蝶 が生ず るので あ る。 そ れ で は、 世 界 が近代 社 会 と してそ こに収 飲 して ゆ く基 本 的 な 合意 (価 値 )と は どの よ うな もので あ るのか 。パ ー ソ ンズ は 50年 代 末 に既 にい って い る。「普 遍 主 義 的 な観 点 を と れ ば、 単 一 の システ ム ロ標 は、 排 除 され るので あ る。 遂行 の 産物 な い し業 績 は 多元 的 に評 価 され る べ き もの とな り、 単 一 の システ ム ロ標 へ の貢献 と して の み評 価 され る ことは あ り えな くな る。 か りに受 容可 能 な評 価 基 準 が あ る とすれ ば、そ れ は システ ム 外 部 のよ り高 次 な システ ム との 関連 を もたな けれ ばな らな い 」 と。 この 場 合 、パ ー ソ ンズ は 「道 具 的活 動 主 義 」 とい う 「価 値 」 につ い て語 つて いるの で あ るが 、 この 価 値 は システ ム の 外 部 との 関 連 にお い て しか システム 内部 に現れ な いの で あ る。 「 システ ム外 部 の よ り高 次 の システ ム との 関連 にお ける価値 」 とい う発 想 は 、最 晩 年 の 「人 間条 件 の一 般 的 バ ラダイ ム」にお い て 明確 とな って いる 。ア メ リカ合 衆 国 を一 つ の「全 体 社 会 」 と見倣 す な らば、価 値 の 問題 は、そ の 外 部 で あ る 「文 化 システ ム 」 (行 為 シス テ ム のサ ブ システ ム )へ と外 化 され 関連 づ け られ て お り、さ らに、そ の 外 部 にあ る「テ リック・ システ ム」 へ と外 化 0関 連 づ け られ る。 これ に対 して 、 ア メ リカ とい う一 つ の 国民 国家 の 「内部 」 の 問題 は 「規範 化 」 レベ ル の 問題 で あ り、そ れ は は じめか ら 「多 元 的規範 によ る 多元 的連 帯 」 で しか な い世 界 で あ る。 こ こにお い て 、国 家 内部 の さま ざ まな倫 理 的実 質 か ら国 家 そ の ものが 中立 的 (外 部 的 )で あ りうる とす る、ハ バ ー マ ス の 「中性 国家」 とい う 価 値 概 念 が持 ち 出 され る。留 意 しな けれ ばな らな いの は、「中性 国 家」を良 しとす る価 値 (パ ー ソ ンズ の 道 具 的活 動 主義 )そ の もの へ の人 々の コ ミ ッ トメ ン トが な けれ ば この価 値 は成 立 しえな い と い う ことで ある。 これ こそ 、パ ー ソ ンズの い う基 本 的 な 「合意 」 で あ ろ う。 つ ま り、世 界が近 代 社 会 と して 収 敏 す る とす るな らば、この方 向 を とるで あ ろ う。「多元 的 -57- な社 会 」 (ア メ リカ を含 む近 代 社 会 )は 価値 レベ ル で 「前 提 条 件 」を もって お り、この 前 提 的 な 「価値 」 によ って 根拠 づ け られ る もので あ ろ う。 この よ うに、油井 氏 は、 個 々の 国 民国家や 国 民共 同体 (国 民文 化 )を 超 えて 「外 」 にあ る 「価 値 」 へ の コ ミ ッ トメ ン トこそ 国際社 会 にお ける 「秩 序 」 の 普 遍 的 な 「根 拠 」 をなす ので はな いか 、 とい うパ ー ソ ンズ の 示 唆 を受 け、社 会学 が グ ローバ リゼ ー シ ョンの 中で社 会 の グ ラ ン ド・ デザ イ ンを描 こうとす る 場 合 、 こうい った 「高 次 の抽 象 的 な 価値 」 へ の 言 及 が理 論 的 に 問題 にな るので はな いか 、 と主 張 した。 2。 ポス トモダニティの社会学とシステム理論 三上 剛史 (神 戸 大学 ) 三 上 氏 は、パ ー ソ ンズやハ バ ー マ スや ル ー マ ンな どの シス テ ムな い し社 会 的全体 の 概 念 を比較検 討 しなが ら、 と りわ け、ル ー マ ンの 社 会 システ ム理 論 が 「モ ダ ン的 境 界線 を引 き 直 す 時 代 の 理 論」で あ る ことに注 目 し、「ポ ス トモ ダ ン」的 な状 況 にお い て 社 会学 が シス テ ム理 論 と して いか な るキ ャパ シテ ィ を もつ のか につ いて 議 論す る。 ポ ス ト構造 主 義 は 世 界 を多 様 性 と可 変 性 にお い て捉 え、 現 実 を 「差 異 」 の網 の 日 と して 見 る 視 点 を共 有 して い る。「パ ー ソ ンズ の 行 為者 は文 化 の 汚 染 者 で あ リアル チ ュセ ー ル の 行 為 主体 は構 造 の 汚 染者 」 (ギ デ ンズ )と い う ことに な り、ともに 「主体 」 を 「構造 的 (文 化 的 )決 定 」 によ って 置 き 換 えて いる だ けで あ る。 これ に対 して 、ポ ス ト構 造主義 は 、 構 造 と主 体 を 同時 に相対化 し、差 異 と 同 一 性 をめ ぐる社 会 的産 出 の プ ロセ ス と して 社 会 を見 る。 こういった ス タ ンス を とるル ー マ ン、ハ バ ー マス 、ギ デ ンズ、 ブル デ ュー の うち 、 と くにル ー マ ンは 新 しいポ ス ト近 代 的 な システ ム理 論 を提 示 して いる とい う点 で注 目 され る。 ル ー マ ンの システ ム概 念 はパ ー ソ ンズ の システ ム概 念 と比較す る ことによ りそ の 特性 が 一 層 明 らか にな るだ ろ う。 パ ー ソ ンズ は、 い わ ば 社会 シス テ ム の 「上 」 の 中心 で あ る 価 値 と 「下 」 の 中心 で あ る主 体 (行 為者 )を 三 元 論 的 に措 定 し、 この 「価 値 」 と 「主体 」 とい う二 つ の 中心 を 「社 会化 」や 「内面化 」 で 繋 い で いる といえ る。 これ に対 してル ー マ ンは どうで あ ろ うか 。第 一 に、「価 値 コ ンセ ンサ ス 」に 関 して は、パ ー ソ ンズが 価 値 秩 序 の 構 造 的 同 一 生 を前 提 と し、 イ ンタ ラク シ ョンにお け るダ ブル 0コ ンテ ィ ンジェ ン シー を共 有 価 値 と社 会化 で 解 決 しよ うと した の に対 して 、ル ー マ ンは、 この よ うな前 提 を撤 廃 す る。す なわ ち、 ダ ブル ・ コ ンテ ィ ンジ ェ ンシー は基 本 的 には解 決 され ず 、イ ンタ ラク シ ョンは 価 値 コ ンセ ンサ ス な しに偶 然 に 開始 され 続 行 す る。次 々 と生 起 す る もの をそ の 都 度規 定 して ゆ くよ うな、接 続 の 連続 的生起 が まさに システム を可 能 に して いるの で あ る。 -58- 第 二 に、「個 人主体 」 につ いて は、パ ー ソ ンズの よ うに複 数 の 「主体 」が価 値 コ ンセ ンサ ス を内面化 しシステ ム を形 成す る とい う ことで はな い 。 ル ー マ ンにあ って は互 い に別個 の 存 在 で あ る個 々の「意識 システ ム (心 的 システ ム )」 が接 触 す る とき に発 生す る一 定 の メカ ニ ズ ム (非 任 意性 )こ そ社 会 的 システ ム とな って ゆ くので あ る。 この よ うな意 味 で個 人 と 社 会 システ ム は互 い に 「環境 (umwelt)」 な ので ある。 要す る に、ル ー マ ンの 場 合 、 ダ ブル 0コ ンテ ィ ンジェ ン シー が存在 す るか ら、存 在 し続 け るか ら、秩 序 が存在 す る とい う ことで あ る。 社 会 とい うもの は 本来 不確 実 で あ るか らこ そ 社 会 な ので あ る。不確 実性 が 社 会 を可 能 に して いるので あ り、「ノー マル な もの は 不確 実 で あ る 」。 ここにル ー マ ンの システ ム理 論 の 特徴 を見 出す ことが で きる。 この よ うに、三 上 氏 は、ル ー マ ンの システ ム理 論 を、 価 値 とか規 範 とか 合意 とか い った 超 (あ る いは 非 )社 会 的 な根 拠 を持 ち込 む ことな く 「社 会 的 な もの を社 会 的 な もので で説 明」 しよ うとす る、 純粋 に社 会 学 的 な議 論 で あ る、 と解 釈 す る。そ して 、 この よ うなル ー マ ン的 な 視 点 に立 つ な らば、「頂 点 も中心 もな い 」、「管 制 高 地 が存在 しな い 」よ うな 社 会 の 「イ メー ジ」 (設 計 図 )を 考 え る こともで きるだ ろ う、 と示唆 した。 3.社 会学 にお ける文化 の 位置 荻野昌弘 (関 西学院大学 ) 荻 野 氏 は、 社 会 学 にお け る文 化 の 取扱 い を批 判 し、 今 日 にお いて 文 化 を社 会学 的 に語 る むつ か しさに触 れ 、 に もかかわ らず語 る ことの 可 能性 を いか に見 出す か を議論す る。 「私 が盗 んだす べ て の も の 」 とい うタイ トル の 、実 際盗 品 を用 い た オ ブ ジ ェが 1996 年 マル セ イ ユ 現 代 美術 館 に展 示 され 、来館 者 の アー テ ィ ス トが 自分 の ビデ オデ ッキ がそ こ にあ るの を見 つ け取 り戻そ う と して 警 備 員 に 阻止 され た。 美術 館 側 は 「あ らゆ る作 品 を守 る 」 必 要 か ら この 措 置 を とった ので あ り、 来館 者 は警 察 に訴 え、館 長 と作 品制作者 は逮 捕 され た 。マ ス コ ミの論 調 は 美術 館 に 同情 的 で あ り「芸術 を理 解 で きな い」警 察 を批 判 した。 この 事 件 をめ ぐって は二 つ の解 釈 が あ りうる。 (1)文 化遍在 主義 、 (2)文 化 遍在 主 義批 判 。 文 化 遍在 主 義 とは 「あ らゆ る ものが 『文 化 』 と して の 価 値 を認 め られ る べ きで ある」 とい う考 え 方 で あ りこの立 場 か ら美 術 館 側 を擁 護 した 。 これ は文 化 的 な もの の 範 囲 を特 定 の 価 値 が あ る とされ た 作 品 に限 るので はな く、 あ らゆ る 「人 間 の 営 み」 に まで拡 大 しよ う とす る、デ ュル ケ ー ム 以 来 の 社 会 学 にお ける支 配 的 な文化 観 で あ る。 これ に対 して 、 ブル デ ュ ー の 「象徴 的 闘争 論 」 は文 化 (芸 術 )自 体 の 価値 は間わ ず 、 あ る作 品 が文 化 と して の 価 値 を 付 与 され る 過 程 に着 目す る (こ の 事 件 にお いて は作 品 の 絶対 的 な文 化 的価 値 を主 張 す る -59- 文 化 的 セ ク タ ァ と作 品 の 社 会 通 念 上 の 限 界 に こだ わ る 別 の 文 化 的 セ ク ター との 象 徴 的 闘 争 )。 また 、ボ ー ドリヤール は 「文 化 の権 力批 判 」 の立 場 か ら、美 術 館 や 博 物館 こそ 限 られ た 「空 間」 の 中 へ あ りとあ らゆ る もの を収集 しよ うとす る 「全 面 的収集 」 の 拡 張 的権 力で あ り盗 品 の 展 示 は この 結果 で あ り殺 人 で さえや が て展 示 され るで あ ろ う と皮 肉 り、 美術 館 そ の もの に権 力 を見 出す 。 ブル デ ュー もボー ドリヤー ル もあ らゆ る ものが 当初 よ り自明 的 に文 化 で ある とは見 倣 して い な い点 で文 化遍在 主 義批判 のス タ ンス を とって いる 。 社 会学 にお け る文 化遍在 主 義 は、大 衆 文 化 や 性 や ロ ック ミュー ジ ックな どか って 非文 化 的 で あ った も の も含 め あ らゆ る も の が文 化 的価 値 を もつ にいた った 現代 、既 に批 判 力 を失 って い る。む しろ、社 会学者 が文 化 につ い て論 ず る こと 自体 が あ る種 の権 力 (批 評 の 権 力 ) を生 み 出 して しま う。こう い った状 況 の 中で 、「批評 の権 力」に与す る ことか らで き る 限 り 遠 ざか るた め には、 文化 の 「意 味 内容」 そ の もの につ い て思 索 す る ことを 回避 し文 化 客 体 に対 す る態 度 や ア ク シオ ンを問 題 と しな けれ ばな らな い 。 な る ほ ど、 ブル デ ューや ボ ー ド リヤ ー ル は この 方 向 を示 して い るが 、象徴 的 闘争論 は社 会 構 造 の 再 生産 の 肯 定 に止 ま りが ちで あ り、文 化 の権 力批 判 は 「アイ ロニー 」 的で あ り理論 的 な 力 を もちえな い 。 そ れ で は、 い か に社会学 は文 化 を扱 うべ きか 。全面 的 な保 存 0収 集 の 時 代 で あ る今 日に お い て は、個 々の 事 物 (文 化 作 品 )の 価値 は低 下 し事 物 の集 ま りは 「雑 音 」 にす ぎな くな る。 したが って 、文 化 =雑 音 を捉 えた あ とで 、雑 音か ら逃 れ るか あ る いは そ れ を消 し去 る 方 法 と して 社 会学 が登 場 して もよ いの で はな いか 。つ ま り、「忘 却 と消滅 」の 視 点 か ら見 れ ば、再 生産 、 システ ム 、権 力 とい った概 念 は捨 て去 り、「不 確 定」や 「暴 力」 とい うよ うな 用 語 は 見 直 され て よ いの で はな いか 。例 え ば 「人 間 は 根 本 的 に暴 力的 で あ る 」 とい うよ う に。 犯罪 を含 む あ らゆ る もの を文 化 と して 捉 え るよ うな ことはや め 、文 化 的 で な い仕 方 で 社 会事 象 を論 じて もよ いの で はな いか。 この よ うに、 荻 野 氏 は、 社 会学 にお ける文 化 の 微 妙 な位 置 につ い て 触 れ 、文 化 につ い て ル ー テ ィ ン的 か つ 斉 唱 的 に語 らな い ことが 、か え って 文 化 の もつ 社 会 的 な批 判 力 (毒 的作 用 )に つ いて 語 る ことにな るので はな いか 、 と示唆 した。 4。 社:会 学 と rettexivly 宮本孝 二 (桃 山学 院大学 ) 宮 本 氏 は、ギ デ ンズの 社 会理 論 を検 討 しなが ら、 社 会学 が 社 会そ れ 自体 につ い て の 、全 体 的 な視野 に立 つ 反省 的意識 で ある点 をめ ぐって 議論 を展 開す る。 ギデ ンズの 社 会 理 論 にお け る re■ c対 vity論 には 次 の三 つ の 論 点 が あ る。 第 一 に、主 体 の -60- 「意 味形 成 能 力」、「意 味反 省 能 力」 の 理論 と して の renexivity論 で あ る。 一 般 的 な 「構 造 化 理 論 」 の レベ ル で いえ ば、行 為 主体 は、 自己 自身 を、 また 自己 の生 き る世 界 を対 象化 し モ ニ タ ー して いる とい う意味 で re■ exiveで あ る。全 体 的・ 現代 的 な 「モ ダ ニ テ ィ論 」 の レ ベ ル で い え ば、re■ exiveで あ る とい う ことは、 新 た な 意 味 の 発 見 、新 た な 問題 の 発 見 につ なが り、国家や 運 動 は社 会 に対 して reicxiveな 存在 と して 問題解 決 に 向か う。そ して 、「 自 己」 も renexiveな プ ロ ジェ ク トとな リアイデ ンテ ィテ ィが 問題 とな る。 第 二 に、 行 為 の 「帰 結 」 の 理 論 と して の rettexivity論 で あ る。 構 造化 理 論 と して は、 意 図 せ ぎ る 結果 も組 み込 まれ る、 行 為 の 帰 結 と して の 構造 とい う視 点 が 問題 とな る。 モ ダ ニ テ ィ論 と して は、 近 代化 の 諸 帰 結 が近 代化 の 舞 台 そ の ものや成 果 を破 壊 しつ つ ある とい う こと、す なわ ち、人 間 の 行 為 能 力 の 増進 や 可 能性 の拡 大 がそ れ に 比例 して危 険 な帰 結 を も た らす とい う ことで あ る (ベ ック の リス ク社 会論 の 議論 とも関連す る)。 第 二 に、「社 会学 的認識 」、「知識 の 存在 様 式 」の 理 論 と して の re■ exivity論 で あ る。構造 化 論 レベ ル で は、「二 重 の解 釈 学 」が 問題 とな る。つ ま り、社 会 学 の対 象 で あ る社会 的現 実 を 構 成 す る主 体 の 見 とな って 一 層 rc■ cxiveな 解 釈 re■ exiveと を、 社 会学 者 が rcncxiveに 再解 釈 し、そ れ が主体 の 知 な り、そ の 帰 結 と して 行 為 が変 容 し現 実 も変 化 す る とい う こと で あ る。 モ ダ ニ テ ィ論 レベ ル で は、 制 度 的 rettexivityの 一 環 と して 、す なわ ち変革 の メデ ィア と して 社会学 が存在 す る とい う ことで ある。 最 後 に、 社 会学 の アイ デ ンテ ィテ ィ とキ ャパ シテ ィ につ いて 、ギデ ンズ に言 及 しなが ら い え ば、次 のよ うな点 を指 摘 で き るで あろ う。 (1)一 般理 論 的 な rene対 宙tyと い う社 会学 の 課 題 は、「構 造化 理 論 」 の 構 築 の こころ み に よ って 、 (2)現 代 社 会 につ い て の 全体 論 的 な rc■ exi宙 tyと い う社 会学 の 課 題 は、 資 本主 義 、 産 業 主 義 、監 視 、暴 力 の四 次元 へ の rene対 vcな 考 察 に基 づ く、国 民国家 論 や グ ロー バ ル 化 社 会 論 の 構 築 の こ ころ み によ って 、(3)変 革 の メデ ィア と して の 社 会学 の 課 題 は、ラデ ィ カ ル 0ポ リテ ィ ック スや ユ ー トピア的現 実 主 義 に立 つ 新 しい 「社 会 構想 」 の 提示 によ って 、 それぞ れ 、達 成 され るで あ ろ う。 この よ うに、宮 本 氏 は、と りわ け、「社 会 学 的認識 」の 理 論 と して の re■ e対 vity論 を強 調 しつ つ 、 社 会学 的 な知 識 の 現 実 へ の 「投 げ返 し」 や 「差 戻 し」 を問題 と し、 これ が 社 会 学 の 「政策 (社 会構想 )提 言」 のキ ャパ シテ ィ に繋 が つて ゆ くので はな いか 、 と示 唆 した。 -61- 討論者 の コメ ン ト ニ 名 の 討論者 〔 厚 東 洋輔 (大 阪大 学 )、 馬 場 靖雄 (大 東 文 化 大 学 )〕 は次 の よ うに コ メ ン トを した。 〔 厚 東 氏 〕 デ ィ シプ リンと して の 社 会学 を考 え る さい、そ の 認識 対 象 で あ る リア リテ ィ と して の 「ソサ イ エ テ ィ (社 会 )」 が 問題 とな る。社 会学 の ポテ ン シ ャ リテ ィは 一 に コ ア概 念 と して の 「 ソサ イ エ テ ィ」概 念 の 有 効性 にか か って いる 。最 近 、 社 会 学 は 「社 会 」 を 「ネ イ シ ョン・ ステ イ ト」 と同 一 視 してお りこれ に代 替 させ て い る とい う議論 が あ るが 、一 面 的 な議 論 で あ るよ うに思 われ る。 ネイ シ ョン・ ステ イ トを コ ア概 念 にす るな らばデ ィ シプ リン と して の 社 会 学 は確 立 しな い だ ろ う。 と ころで 、第 一 に、 21世 紀 の 到 来 とと もにネ イ シ ョン・ ステ イ トの 意義 が低 下 す るか も しれ な いが 、そ れ に替 わ って ソサ ィ ェ テ ィが有 意義 にな るのか 、 あ るいは、 ネイ シ ョン・ ステ イ トと運命 を共 にす るのか 。第 二 に、 ソサ イ エ テ ィが社 会 学 の コ ア概 念 にな らな い とす るな らば、そ れ に替 わ る 新 しい鍵 概 念 はな ん で あ ろ うか。 この二 点 を報 告者 に 聞 きた い。 〔 馬 場 氏〕社 会学 の アイデ ンテ ィテ ィ と考 え る 場 合 、三 つ の 方 向が あ る。 連 字 符 的 な 社 会 学 、形 式 社 会 学 、 社 会全体 (ル ー マ ンのゲゼル シ ャ フ ト)に 考 察 を絞 る 方 向。 しか し、 も う一 つ の アイ デ ンテ ィテ ィ の 方 向 と して マ ンハ イ ム の 知識 社 会学 が挙 げ られ よ う。 そ れ は あ る 意 味 で 、卑 怯 な科 学 、軽 薄 で 浅 薄 な科 学 、「 フ リッパ ン ト」な科 学 と も呼 んで よ い だ ろ う。 とい うの は、 知識 社 会学 は、 思想 をそ の 内在 的動 機 や 構造 で はな く利 害 状況 とか 存 在 拘束 性 とい った 外 在 的・ 表 面 的 な もの によ って説 明 しそ れ で事 足 りる と して いる か ら。 こ の 意 味 で知 識 社 会学 は フ リッパ ン トで ス キ ャ ンダ ラス な も のか も しれ な い 。 だが 、 この 方 向 に社 会 学 の アイ デ ンテ ィテ ィ を求 め る こと も可 能で はな い か 。 た だ 、 社 会 学 とは 存 在 拘 束 性 を考察 す る ことで あ る、 と 「ポ ジテ ィヴ」 に規 定 して しまえ ば、そ れ は もはや 外 在 的 で もフ リッパ ン トで もな く一種 の 確 立 され た思 想 とな って しま う。 社 会 学 にア イデ ンテ ィ テ ィが ある とす れ ば、 あ くまで もフ リッパ ン トで あ り続 ける ことで はな い だ ろ うか。 おわ りに一― 論 点 報 告 者 と討 論者 間 の 議論 、 さ らには フ ロ ア ー か らの 5つ の 質 問や コ メ ン トも交 え 、活 発 に討論 が交 わ され たが 、紙幅 の 都 合上 、主 要 な論 点 の み を挙 げてお こ う。第 一 に、「価 値 と い う『文 化 的 な もの』が 、た とえ空 虚 で 抽 象 的 で 高次 で あ ろ うと も、 あ る範 域 の 社 会 を根 拠 づ け るので はな い か 、した が って 、社 会 の デザ イ ンの 描 写 には、『文 化 的 な もの』が 深 く -62- か か わ るので はな いか 」、 あ る いは 、「そ の よ うな も の を根 拠 と して想 定 しな くて も、社 会 を説 明で き る しシステ ム と して の 社 会 は成 立 しうるので はな いか 、 した が って 、機 能 的 シ ステ ム 固有 の メカ ニ ズムか らデザ イ ンを導 出で き るので はな いか 」と い う論 点 で あ る。「価 値 」 と 「システ ム 」の 関係 を巡 る議 論 で あ る。第 二 に、「社 会 学 にお い て は国 民国家 と社 会 は 同 一 視 され て きて お り国 民 国家 と い う範 域 に『社 会 』 は 閉 じ込 め られ て い た ので はな い か 、 した が って 、国 民国家 の枠 組 が社 会学 を規 定 して い た ので はな いか 」、 あ る いは 、「社 会 学 にお け る社 会概 念 は国 民 国家概 念 をはみ 出 るので あ り、国 民国家 以 下 にお いて も以 上 にお い て も『社 会 (ル ー マ ン)』 や 『共 同体 (パ ー ソンズ )』 の 概 念 が有効 で はな いか 」 と い う論 点 。 これ は、「国家」 と 「社 会 」 の 関係 に係 わ る 議 論 で あ る。第 二 に、「デ ィ シプ リ ン と して の 社 会学 や エス タプ リッシュ メ ン トと して の文 化 は 存在 しな いの で あ ろ うか 」、あ る いは 、「社 会 学 はスキ ャ ンダ ラスで あ って もよ い し、 文 化 は雑 音 に しかす ぎな いので はな いか 」 とい う論 点 。 以 上 の よ うに、本 ミニ シ ンポ ジ ウム は、デ ィ シプ リン と して の 社 会学 の 特性 や運命 や 方 向 につ い て 「お お き く」語 る とい う特 別 の 機 会 を実 現 した ので あ って 、 この上 演 によ って 少 な くと も 「デ ィ シプ リンの創 造 」 が 限 られ た時 間 と空 間 の 中で な され た ので はな いか 、 と考 え られ る 〔 なお 、本 ミニ シ ンポ ジ ウム の 詳 細 な 内容 は『 ソ シオ ロ ジ』 00年 5月 刊 行 予定 )に 掲載 され る〕。 -63- 138号 (20 ミニ シ ンポ ジウム 第 3部 会 臨 床 の こ とば と学 (術 )の こ とば コー デ ィネ ー タ ー 大村英 昭 (関 西学 院大学 ) 宮原浩 二 郎 (関 西学 院大 学 ) 臨床社 会学 の 可 能性 ― 臨床 の ことば を通 して 一 1。 京 都 芸術 短期 大 学 藤沢 三佳 長谷 正人 南 山大学 阪本 俊生 日本女子 大学 小林多 寿子 大 阪大 学 川端 亮 同志社 大学 尾嶋 史章 奈 良女子 大学 野田 隆 京都大学 稲垣 恭子 富 山大学 中河 伸俊 関西大学 架場 久和 2.セ ル フヘ ル プグル ー プ と 「当事者 の ことば」 千葉大学 隠蔽 の ことば ― 不治 の病 の 告知 をめ ぐる コ ミュニ ケ ー シ ョン ー 3。 4.口 述 の語 りと学 の ことば 5.信 仰 の 中 の ことば 6.計 量 の 「 ことば」 と社会現 象 「警 報 伝達 システ ム 」か ら 7。 学校秩 序 と解 釈 コー ド 8。 行 った り来 た リ ー 現場 の ことば と現 場 の 関心 ― 9。 10。 臨床社会学 の 可能性 をめ ぐって ご覧 の 通 り、 私 が主 宰 した 第 3部 会 は 他 の 部 会 とはか な り趣 が 違 つて い る。 記 念 大 会 と い う ことで 、 当初 の研 究活 動 委員 会 で は、 総 合 シムポ ジ ウム とは別 種 の 、 ち ょっ と風 変 り な試 みが あ つて も い いの で は … … とい う意見 が多 か った と記憶 す る。 で 、 当方 は、 い わ ゆ -64- る フ ォー ラム の 形 を とって ラウ ン ドテ ー ブル 0デ ィ ス カ ッ シ ョンを した い と 申 し入 れ た。 報 告 者 が順 次 発題 し、そ れ を討論者 が受 けて コ メ ン トし、併 せ て フ ロ ア ー か らの質 問 に も 応 え る とい った通 常 の 形 式 は、 はなか ら考 えて は いなか った わ けで あ る。 会 場設 営 の 点 で も開催 校 には 特 段 の ご配 慮 を いた だ き、む しろ、や や ク ロー ズ ドな 内輪 の 議 論 で終 始 しよ う と も思 った。第 一 、「臨床 の ことば と学 (術 )の ことば 」な んて 、余 りに しば りこんだテ ー マ の 故 に、大 方 の 関心 を魅 こうとは予想 だ に しなか った ので あ る。 と ころが 当方 の 見込 み違 い 。ラウ ン ドテ ー ブル の まわ りには大 勢 の 方 々 が つ めか けて下 さ り、廊 下 に まで はみ 出 して お られ る事 態 に急 速 パ イ プ椅 子 を搬 入 して いた だ くよ うな仕 儀 にな った。 “嬉 しい 悲鳴 "と 言 えな くもな い が 、正直 、これ で は 内輪 の 議 論 を煮 つ め る と い うわ け には いか な い な ァ… … 、 と思 わ ざる を得 なか った。結 局 、通例 の シム ポ ジ ウム よ り多 人数 の 方 々 にお 願 い して い た発題 は、 いず れ も寸足 らず の 、 いわ ば尻 切 れ トンボ 。発 題 者 各 位 は も とよ り、 つ めか けて下 さ つた大 勢 の オ ブザ ーバ ー に も、何 や らも の足 らな い 印象 を与 え るだ け に終 わ って しまった。 全体 を欲 ば った 分 、個 々 には、か え って薄 い 内容 にな った の は、ひ とえ に主 宰者 (大 村 ) の 読 み の甘 さのせ い で あ った と反 省 して い る。 で は、 も と も と、 この フ ォー ラム に期 待 し て い たね らいは 、 どの辺 りにあ った のか 。 いや 、 こと更 めて 「臨床社 会学 」 を標 榜 す る理 由は何 で あ るのか。 以下 に、エ クスキ ュー ズ を兼ね て少 しだ け説 明 してお きた い。 確 か 、 ことの 始 ま りは記 念 大 会 に 向 け、そ の 企 画 を研 究 活動 委員会 で議 論 して い た折 も 折 、 私 が 、宮 原浩 二 郎 氏 の好 著 『 ことばの 臨床 社 会学 』 を書評 す るよ う依 頼 され 、丁 度 、 出稿 した時 と重 な って い たか らだ と記憶 す る。第 一 回 目 の 打 合 せ 会 をす る に先 立 って 、だ か ら『 ソ シオ ロ ジ』 一 通巻 一 三 四 号 一 掲 載 ぶ んの校 正 ゲ ラを、事 前 に発 題 予定者 全 員 に配 布 して お いた よ うに も思 う。 もち ろん宮 原 氏 自身 に も、 あ らか じめ事 情 を説 明 し、 コ .先 ー デ ィネ ー タ ー の一 人 と して参 画 され るよ う依 頼 した のだ った 。 立 って 開催 され た 日本 社 会 学 会 大 会 (於 、 関西学 院大 )に 際 し、テ ー マセ ッ シ ョン 「臨床社 会学 の 構 想」 をお世 話 させ て も らった経 験 が 、 もの を い って いるの は言 うまで もな い 。 い ず れ に しろ、 問題 意識 は 社 会学 理 論 の 活性 化 とい うか 、一 般 世 間 に対 して も、 い ま少 しは ア ッ ピール で き る社 会学 にな らな い ものか … … とい う点 にあ る。 も とよ り私 一 人 の 想 いで はな く、それ は 記念 大会 を前 に した 研 究活動 委員会全体 の 想 いで もあ った ろ う。 た だ 、 と くに私 が問題 に したか った の は、 今 の 社 会学 が 、狭 い仲 間 うちだ け に しか通 用 -65- しな い 、 そ れ こそ “アカデ ミ ック"な 概 念用 語 の 、 い わ ば 独 り歩 きのよ うな 状態 に って 陥 いる ので はな い か 、 とい う ことだ った。 もっ と言 え ば、生 活 現 場 に息 づ く感 情 エ ネル ギ ー を うま く汲 み あ げ る ことが で きな い 。 た め に数多 く社 会学 の 本 が 出版 され て いる わ りには 人 々 に うった え る 力 を もた な い 、 あ る いは研 究者 自身 です ら身 につ ま され るよ うな と ころ が な い 、 とい う仕 儀 にな って いるの で はある まいか。 な らば、 と りあえず は 我 々 「学 者 0研 究者 」 とい う 「エ スニ ック集 団」 のエ スニ ック言 語 を吟 味 して み る とい う作 業 が必 要 だ ろ う。 とは 言 え、 宮 原 さん流 儀 の 「 ことばの 臨床 社 会 学 」 は、 誰 にで もで きる とい うわ け の もので はな い 。そ こで 私 が 考 えた の は、 医療 や 福 祉 の 各 現 場 で 、 専 門家 と ク ライ ア ン トとの間 に と りか わ され る 会話 、 と りわ け 「臨床 の こ とば と学術 の ことば」 との岨嬬や使 い分 けな どに比定 しなが ら、では社会学 の現場 を想 定 した場合 に、我 々 は 同 じ問題 にど う対応 しよ うとして いるのか …… を吟味 してみるや り方 だった。 幸 い、 医療や福祉 に限 らず、各 々の生 活現場 に直接向きあ い、そ こで何が起 きて い るか を知ろうとする 一 宮原氏が言う広い意味での臨床的 一 態度で社会学をする人々が近年 は とみ に増 え る傾 向 にあ る。 た だ し、一 見 の 活 況 も、な にが しか 共 通 した土 俵 にの って も らわ な い とイ ッシ 手 ― ごとに散逸 して 、それ こそ 社会 学 の アイ デ ンテ ィテ ィ 0ク ライ シス を招 きかね な い。現 に最近 年 、合 衆 国 の「臨床 社 会 学」は レビュー 誌 の 滞 りにみ る とお り、 ど うや ら社 会 学 に 固有 のパ ー ス ペ クテ ィ プ を見失 い事 実 上 の拡 散状 態 に陥 って いる ら しい のだ 。 社 会 学 の用 語 法 とい う、翻 訳 問題 を も含 む 、 い はば メタ 理 論 レベ ル を吟 味す る ことは 、 この 一 学 の アイ デ ンテ ィテ ィを確保 す る 一 意 味 で も、 まず は必 須 の 作 業 だ と私 には 思 われ た ので あ る。 丁 度 、 フ ォー ラム を具体 化 しよ う と した 矢 先 、 千葉 大 (当 時 )の 長谷 正 人 氏 か らい た だ い た『 報 告書 』 に瞳 目 した。 な ん と学 生 諸 君 の 調査 実 習 と して “セ ル フヘル プ グル ー プ リ にア プ ロー チ され た成 果 で あ る ら しい。 しか も副題 には 「生 きづ らさの 修 辞 学 」 とあ るで はな い か。 早 速 拝 読 して 、 特 に長谷 さんが 、 自 らの入 院体 験 こそ 、 この 調査 実 習 を思 い立 つ き っか けだ つた 、 と言 われ る点 に大 い に共 鳴 した。 そ うそ う 「臨床 社 会学 」 の 第 一 の 要諦 は、 と にか く己 れ 自身 の生 活実感 を手 放 さな い こと、 しか もそ れ を冷 徹 に分析 す る精 神 の タ フネ -66- ス を保 持 し続 け る こ とだ と私 も思 って いた か らだ 。「そ れ まで 病 院 の 外 側 か ら想 像 して い る 限 り、入 院患者 が頼 りとす るの は、治療 して くれ る 医者 で あ り、 こま ごま と した 世 話 を して くれ る 看 護 婦 で あ り、そ して 何 よ りも家族 の 心 の 支 えだ と常 識 的 に私 は思 い込 んで い た 。 … … と ころが 実 際 に入 院 して み る と、そ れ は全 く違 つて いた のだ 。 入 院患 者 に とって は、 何 よ りも他 の 入 院患者 た ちが大事 な心 の 支 え にな って い た ので ある」。 こう述 懐 され る一 つ の 気 付 きか ら、セ ル フヘ ル プグル ー プ に対 す る次 の よ うな所 見 に ま で は、ほん の一 歩 しか あ る まい。「だか らた とえ専 門的援 助者 が 、セ ル フ ヘ ル プ グル ー プか ら学 んで 社 会福祉 制 度 を 当事 者 寄 りの も の に 改革 した と して も、なおそ れ とは 関係 な くセ ル フ ヘ ル プ グル ー プ を当事 者 た ち は必 要 とす るだ ろ う し、 実 際 に存在 し続 け るだ ろ う と私 た ち は考 え る。要す る にそ れ は 社 会制 度 の 改 良や 変革 とは別 の次 元 に存在 す る、い わ ば『個 人 的 な生 き方 』や 『 関係 の作 り方 』 の 問題 を扱 う のだ 」 と。 お まけ に、 この 所 見 には、 福 祉 政策 論 一 般 とは違 う臨床社 会学 の 、存在理 由す らが暗示 され て いる よ うで興 味が つ きな い。 さ らに私 は、 中江 桂子 助手 (当 時 )の 手 にな る、 この 報 告 書 の 「お わ りに」 か らも大 切 な ヒ ン トを も らった よ うに思 う。そ こで 挙 げ られ て いた ケ ン・ プ ラマー の 『セ ク シュ アル ス トー リー の 時 代 』 (新 曜社 )も 併 せ 読 んで 、従 来 の “グ ラ ン ド・ ス トー リー "に は回 収 さ れ な い ライ フポ リテ ィ クス の 出現 と、そ れ故 に個 々の ナ ラテ ィ ブ (語 り)が もつ 意義 も大 い に高 まって い る ことに気付 か され た のだ 、 と言 つて も いい。 野 口裕 二 氏 か ら教 示 され た ナ ラテ ィ ブ・ セ ラ ピー の こと とも併 せ 、そ れ な ら会員 の 小林 多 寿子 さん に ライ フ 0ヒ ス トリー 論 の 意義 や 、ナ ラテ ィ ブ・ ア プ ロー チそ の も のの 難 しさ な どにつ い て報 告 して いた だ けれ ば よ い と考 えた ので あ る。 早 い機 会 に長谷 0小 林 のお二 人 と面 談 で き、 各 々 「セ ル フヘ ル プ グル ー プ と当事 者 の ことば 」、「 口述 の 語 りと学 の こと ば 」 とい う風 に一 応 の 報告 タイ トル も決 まった。 人 々の “生 きづ らさ"に 向 き あ う といえ ば、もち ろん宗 教集 団 を忘 れ る こ.と はで きな い 。 か つ 、 これ また 宮 原 氏が言 われ た 「ア タ マ 言 葉 とカ ラダ言 葉 の 往 復 運 動 」 が もっ と も深 い と ころで 問われ るの も信 仰現 場 で あ る に違 い な い 。実 際 、私 が既 成仏 教 に対 し警 告 し続 け た 「現 場 な き教 義 と教 義 な き現 場 との共依 存 」 とい う診 断 は、 要 は 「ア タ マ 言 葉 とカ ラダ 言葉 の往復 運動 」 が 十 全 にな され て こなか った ことか らくる病 いに相違 な いか らで あ る。 こ こで も幸 い な ことに、 隆盛 の 新 宗 教 「真如苑 」 を、か な り長期 間 、調査 研 究 し続 けて -67- いる 若 手研 究者 が 身近 な と こ ろ にお られ た。川 端 亮 氏 と秋 葉裕 両 氏 にはか った と ころ “ そ ・"と い う感 じで川 端 さん に 「信 仰 の 中 の ことば 」 問題 を語 れ な ら僕 が・…・ って も らう こと に した 。興 味深 い ことに、 この 真如苑 研 究 グル ー プで は、 い ゎ ゅ る霊 能者 へ の ア ンケー ト 調査 を集 計 しつ つ 、 彼 らの信 仰 の 深 ま り具 合 を、 特殊 な 使 用 言語 の 頻 出回数 を通 して 数 量 的 に計 測 しよ う と試 みて いるの で あ る。 宗 教 学 会全体 を見 渡 して も、 この 種 の 分析 手 法 に 依 った 調査研 究 は ほ とん ど見 られ な い だ け に、 書 物 と して 刊 行 され る 日を心 待 ち に して い ・。 る仕事 な のだが・…・ そ れ は さて お き、数 量調査 といえ ば例 の SSM調 査 に参 加 され 、計量 社 会 学 の 分野 で 目 立 った 業 績 を挙 げて い る 若手研 究者 も会 員 の なか には 少 なか らず お られ る。 所属 階級 の 違 い に応 じて 言 葉 づ か い まで も違 って くる 点 につ い て は BOバ ー ンス タイ ンの コー ド論 や POブ ル デ ュー のハ ビ トゥス論 によ って 、つ とに注 目され て きたが 、 SsM調 査 に参 加 さ れ た 人 た ちの 中 に も、そ の 国 際 比較 デ ー タの 再吟 味 を通 して 階 層文 化 の 世代 を超 えた 継 承 性 な どを、 同 じく言葉 づか いの面 か ら考察 しよ うとす る 向 き もある と聞 く。 で 、若 手 研 究 者 の リー ダー 格 ,尾 嶋史 章 氏 に相 談 した と ころ、 そ れ 以 前 の 問題 と して 、 「階級 文 化 」 や 「権 威 主 義 的 パ ー ス ナ リテ ィ」 といった 概 念 と、そ れ らを 計 測す る尺 度 デ ー タ との 関係 性 が 、そ もそ も議 論 され る べ きポ イ ン トで あ ろ うと い う ことに な り、わ ず か の 発 題 時 間で あ った に もか か わ らず 、理論 的 な概 念構 成 と 「計量 の ことば 」 との きわ どい 関係 につ き、 さす が に示唆 に とむ 意見 を述 べ て い ただ い た の で あ る。 も う一 つ 社 会 調査 、 と くに臨 床 社 会学 的セ ンス によ る もの といえ ば、あの 大 地 震 を機 に 阪神 間 の 各大 学 が 今 なお 継 続 中 の 調査研 究 を、 もち ろん忘 れ るわ け には い か な い 。 た だ 、 そ れ ら調査研 究 の 全体 は 日本社 会学 会大 会 も含 め シムポ ジ ウムや 特別 部 会 で 再 々 と り上 げ られ て きた だ け に、今 回 の 記 念 大 会 で は、ず っ と以前 か ら、よ リー般 的 な 「災 害 の 社 会 学 」 を 構 想 し、近 くそ の 成果 によ って 博 士 号 を取 得 した野 田隆氏 に登壇 して も らう ことに した 。 「被 災者 」とは誰 の ことか に始 ま り、「警 報 」や 「勧 告 」と現実 の避 難 行 動 との 関係 にいた る まで 、氏 の 業 績 中 に も、 現 場 の ことば と学 の ことば との 微 妙 な ズ レが 各所 で 問題 に され て い たか らで ある。 以 上 、 こ こまで は ア メ リカ 合衆 国 で言 われ る 常識 的 な 「臨 床社 会 学 」 の 行 き 方 か らは 、 む しろ、や や 意外 に思 われ るよ うな研 究 経歴 の人 た ち に強 い て 、 我 が 田 に参 入 して い た だ い た 印象 が あ る。 標 準 的 なハ ン ドブ ックな どで 見 る限 り、か の 地 の 臨床社 会 学 で 採 りあ げ -68- られ る “現 場 "と は、要 はデ ス ・ ロス・ イル ネ ス と何 や ら三題 噺 め い た辺 りにある ことは 一 応 、私 も了解 して いるつ も りで あ る。 そ こで 、 この 面 か らも会員 を見 渡 し、 自身 の 調査 研 究 テ ー マ と して 「死 の 告知 」 問題 に ア プ ロー チ しつ つ 、併 せ て 、例 え ばス トラウス =グ レッサ ー の『 死 の 覚識 』 (一 九 六五 )ヘ と至 った シカ ゴ 学 派 の学 説史 的展 開 に も関心 を もってお られ る らし い藤 沢 三 佳 さん に、そ の 辺 の 事 情 を説 明 して い ただ く ことに した 。 も とよ り、 あ との 点 につ い て は、会 長 の宝 月 誠 氏 が 、 さす が に早 くか ら検 討 され て お り、『 社 会 学 の あゆみ・ パ ー トⅡ』 (有 斐 閣新 書 ) 所 収 の 「 シムボ リック相 互 作 用 論 」 に、そ の 成果 の一 端 を見 る ことが で き るわ けだが 、藤 沢 さん には、で きれ ば、 ご 自身 の 調査研 究 と も絡 めて 、や は りことば に こだわ る形 で の 発 題 を、 と無理強 い した ことにな ろ うか …… 。 お ま け に、 は じめ に触 れ た通 りの 当方 の 見 込 み違 いか ら、折 角用 意 され た 報 告 内容 も、 おそ らく半 分 も言 えな い 結果 にな り申 し訳 な く思 って い る。 も うお 一 人 、 これ また “どっ ち つ かず "の 報 告 を無理 強 い した な ァと反省 す るのが 阪本俊 生 氏 に対 して で あ る。 も とも と隠 蔽 と暴 露 の 、 いわ ばせ め ぎ合 い に強 い 関心 を もって いる 人 だか ら、そ の 問題 意識 を現 今 の 医療 現 場 に 関連 づ けて言 って下 され ば、 とい う程 度 の い い 加減 な注文 に大 い に 困惑 さ れ た に違 い な い 。 に も拘 わ らず 、ず ば り 「隠 蔽 の ことば ― 不 治 の 病 いの 告 知 をめ ぐる コ ミュ ニ ケ ー シ ョン」 と題 して周 到 な用 意 を して 下 さ った の に … … 、 また もや 時 間不 足 。 お そ らく、 ご本 人が もっ とも不満 だ った ろ うと推察 す る。 と ころで 、直 接 の 医療 現 場 を離 れ て も、○ ○ 症候 群式 に、 レ トリックな い し病 いの メタ フ ァー にのせ て語 られ る問題 事 象 は少 な くな い 。 と言 うよ り、そ う い う レ トリカル な表 現 を通 して 、人 々 が 社 会 問題 を ど う認 知 し、 どう構 成 して い くのか を探 ろ う とす る研 究 動 向 もあ る。 そ こで 、 まず は、そ う い った レ トリカル な表現 を含 む 「ク レイ ム 申 し立 て 活動 」 こそ 、そ もそ も社 会 問題 の 本 質 で はな いか と主 張 す る 中河 伸 俊 氏 をお 招 き し、 併 せ て 「学 級 崩 壊 」 な どと、そ れ こそ レ トリカル な表 現 を得 て 、 い よ いよ 世 間 の 耳 目 をそ ばだ たせ て い る教 育 現 場 の 実 情 を、どな た か に報 告 して い た だ こう と考 えた。教 育 社 会学 の 分野 か ら、 とい う私 の 問 いか け に竹 内洋 氏 は、 ま ァ この 際 、 関西社 会学 会 の 会員 にな って も らう意 味 で も い い で しょう とい う感 じで 、 稲垣 恭子 さん を推 薦 して 下 さった ので あ る。「学 校 秩 序 と 解 釈 コー ド」 と題 され た 、そ の 報 告 は、 今 の 学 校 や学級 で生 起 して い る 現 象 を正 し く 「語 る 」 ことば、な い しコー ドを大 人 の 側 が持 ち あわせ て い な い だ け の ことで はな いか 、 と指 摘 され た もので 、な るほ ど我 々の 期 待 にか な った 内容 だ った よ うに思 う。 -69- 一 方 、「エ ス ノ メ ソ ドロ ジー の 知 見 に 学 ぶ 構 築 主 義 」 を精 力的 に展 開 され て きた 中河 氏 か らは、 (時 間 の 都 合 もあ って )現 場 の ことば を構 築す る こと と、現 場 の 関心 を 自 らの もの にす る こと とは別 の ことで あ り 「両者 を混 同す べ きで はな い 」 とい う我 々 と して は、や や 予 想外 の 批 判 的見解 が示 され た。 最後 、わず か の 時 間 の 討論 を含 めて 、 宮原 浩 二 郎 氏 と も 意見 が か み 合わ な い まま に終 わ った のが 惜 しまれ る。 私 個 人 の 意見 と して は、で は 中河 さ んが され る調査研 究 は、そ もそ も誰 に 向 けて な され て いるの か …… 、 社 会 学 界 とい う小 さ な エ ス ニ ック グル ー プの 中 の 、 さ らにマ イ ナ ー な 部 分 で しか 通 用 しな い 「語 り」 で はな い か 、 とい った疑 間 を もつ の だが 、 い ずれ にせ よ 今 回 の ミニ・ シ ンポ には 収 ま りき らな い論 点が提示 され た一 幕 で はあ った。 さて 、 こ こまで 若 干 の す れ 違 い も含 めて 当 日の 報告 内容 を説 明 して きたつ も りだが 、 こ れ だ けで は、なお 「臨床社 会 学 」 を標 榜 す る論 理 的必 然性 につ い て は大 方 の 理解 を得 られ る とは思 えな い。と い う以 上 に、私 自身 、先 に 日本社会 学 会 大 会時 の テ ー マセ ッ シ ョン「臨 床社 会学 の 構 想 」 を コー デ ィネイ トした 経 験 か ら言 って も、論 者 によ って 「臨床社 会学 」 に寄 せ る想 い が か な り違 って い る ことを痛 感 せ ざるを 得 な か った。 と りわ け、 い わ ゆ る 福 祉 政策 論 一般 に解 消 されかね な い議論動 向 には警 戒心 を募 らせ る と ころが あ った。 そ こで 、 こ こは一 番 、実 践 的 な い し政 策 論 的 関心 か らは、む しろ縁遠 い よ うに見 え る 理 論 家 に、 い わ ば締 め の 発題 を して も らお うと考 えた。そ れ が 架 場久和 氏 によ る 「臨床 社 会 学 の 可 能性 をめ ぐって 」 で あ る。 第 一 報告 の 藤 沢 三 佳 さん に期 待 した の が 臨床社 会 学 の 可 能性 で あ った とす れ ば、 架 場 さん にはあ くまで 臨床社 会 学 の 可 能性 につ い て語 って も らお '言 うと計 つた のだ と って も いい 。残 念 なが ら、 ここで も時 間不足 の た め 、 ご本 人か ら 「な んや ァ… … 何 に も言 われ ヘ ン」 の 悲鳴 が 出 る始 末 だ った が 、そ れ で も得 意 の 映画 論 を持 ち 出 して まで言 わ ん とされ た ことは、 ま ァ判 るひ とには 判 る レベ ル の も の だ った よ うに私 は 思 う。 つ ま り、 氏 が言 わ ん と した の は、 真 に “現 場 "な い し “事 実 "に 肉薄 す る ことが 臨床 の 名 に値 す る と して 、それ は既 成 の 概 念 装置 の 外 部 には み 出 して しま うよ うな体 験 だ ろ う と い うわ けだ。 当然 なが ら、そ れ を既 成 の 言 葉や 概 念 で 「語 る 」 ことは極 めて 難 しい。 だ が 映画 や マ ンガ、 あ る いは作 家 の 技 法 の なか に探 れ ば、そ う い った 「語 り得 な い もの 」 を語 ろ う とす る工 夫 が あ った ので はな い か 。 いや 、 社 会学 の 中 に も、 この 意 味 で の 臨床 性 を隠 しもつ ものが あ るので はな い か … … とい うのが 氏 の 意見 で あ る (ら しい )。 な らば、従 来 の -70- 区分 で言 え ば、 む しろ実 践 的 で な い と看 倣 され る作 品 の 中 に、か え って 「臨床 社 会 学 の 可 能性 」 が あ る ことに な り、是 非 と も具体 例 を挙 げてそ の 辺 りの事 情 を説 明 して ほ しか った のだ が 、 ま ァ、後 日を期 す とい う ことで 今 回 の フ ォー ラム は一 応 、 閉幕 せ ざる を得 なか っ た。 なお 、 末 筆 なが ら、以 上 の 通 り何 と も “中途 半端 "に 終 った フ ォー ラム なが ら、そ れ で も有 斐 閣か ら出版 予 定 の 『 臨床 社 会 学 のす す め』 (野 口裕 二 氏 との共 編 )、 及 び ,世 界 思想 社 か ら出版 す る『 臨床 社 会学 を学 ぶ 人 の た め に』 (こ ち らは 宮原浩 二 郎 氏 との共 編 )の 、い ず れ に も十 分 な た た き台 にな り、参 加者 の 多 くに も寄 稿 して い た だ く刺 激 にな った ことは 確 か で あ る。 この 意 味 で 、 フ ォー ラム 開催 まで 種 々の ご協 力 を賜 った 関係 者 各位 に篤 くお 礼 申 しあ げて筆 を欄 きた い。 -71- ミニ シ ンポ ジ ウム 第 4部 会 「知 の考 現 学 」 と して の可 能性 コー デ ィネ ー タ ー 高坂健 次 (関 西学 院大 学 ) 「知 の 考 現 学 」 の ことば は私 の 造 語 で あ る。 造語 の 由来 と背 景 につ い て まず は述 べ て お きた い 。 フー コー の 著書 に『知 の 考 古 学 』 とい うのが あ る。 私 に とって は 難解 以外 の な に もので も書 物 だが 、そ こで は 近代 を 呪縛 して いる もの (主 体 や 社 会 )を み つ め る とい う作 業 が行 われ て い るよ うに思 わ れ る。 しか もそ の 仕 方 は根 底 的 か つ 根 本 的 で あ る。 具体 的 に 言 え ば、「いか な る 中心 に も特 権 を与 えな い よ うな脱 中心 化 を行 う」ことに フー コー の 仕 事 の 神髄 が ある、 と考 えた い 。 本 シ ンポ ジ ウム で い う 「知 」 には広 い 意 味 を含 ませ た い 。 た とえ ば、モ ー ス の い う 「身 体 技 法」 のよ うな 、体 が覚 えて い る知 識 のよ うな もの も含 ませ た い 。 また 、ポ ランニ ー の い う 「暗 黙知 」 と 「形式 知 」 の 双方 を含 ませ た い 。 さ らには、 科 学 内部 で 使 用 され る科 学 知 (=科 学 的知識 )と 人 々 (素 人で あれ 、科 学者 で あれ )が 日常 生活 の な か で頼 りに して い る 日常知 (=日 常 的知識 )の 双方 を含 ませ る。 さ らには、知 識 の 運 営 そ の も の に 関す る 知識 の よ うな もの も含 めた い と考 えて い る。 私 の 念頭 にあ るの は、 文 部 省 が 出 して い る 新 学 習指 導 要領 の よ うな もの も含 ませ た い とい う ことだ 。 これ は 児童や 生 徒 が どのよ うな知 識 を どの 年齢 段 階 で 学習す べ きか を指 定 して いる 。 この よ うに、 さ ま ざまな タイ プの知 識 を徹 底 的 に相対 化 して み た い と考 えた。 しか し、 フー コー が考 古 学 に こだわ った よ うなか た ちで 私 た ち は 過去 か ら現在 にいた る まで の 知 の 問題 に と りあ げ るだ け の 余 裕 はな い 。す べ て は 現在 の 社 会 のなかで の 知識 の あ り方 につ い て 焦点 を合わ した い 。知 の 「考古 学 」 で はな く 「考 現学」 と した のは そ のた めで あ る。 「考 現 学 」 とい う言葉 の 方 は、 い うまで もな く今和 次郎 に負 って い る。 彼 は律 儀 に 具体 性 を追 い求 め 、 ど こまで も対 象 に忠 実 に記述 な い し描 写 しよ うと して い た 。 もとは といえ ば、 関東 大 震 災 の シ ョックな い しはそ の 被害 へ の 共感 か ら出発 した と言 われ て いる 。最 近 の 路 上観 察 学 な る運 動 に もつ なが って い る。知 は しば しば 目 に見 え るか た ちで は存 在 して い な い 。教科 書 や 六 法全 書 に書 い て あ る知 は、 世 の 中 の 知 の 全体 か らす れ ば ほんの一 部 で しか な い 。私 た ち の 議論 は ど こまで も観 念 的 にお わ らず に具体 的 に もって い きたか った。 この 具体 性 とそ こか ら見 えな い 世 界 に切 り込 んで行 こう とす る 姿 勢 こそ は、 今 和 次 郎 に学 -72- ぶ べ き も うひ とつ の 点 で あ り、 この 点 も報告者 にあ らか じめお 願 い して い た 点 で ある。 以 下 は、 この シ ンポ ジ ウム を企 画 した とき に作 成 した 趣 意書 に大 会 当 日お話 した 内容 を [ ]で 付記 しつ つ ここに掲 げ させ て いただ く。 現 代 日本社 会 にお ける知 の あ り方 を具体 的 に反 省 し、そ の 運用 を工 夫 す る ことに よ って 、 社 会 を動 かす 可能性 を探 る。 さ しあた り、 3つ のサ ブ・ テ ー マ を取 り上 げる。 1 知 と権 力 :日 常 生活 人 と して の 知識 がそ の ま ま専 門職 業 人 と して知 を形 成 して いる こ とが 少 な くな い 。 社 会学 がそ う した 専 門職 業 人 (権 力 を もって い る人 )の 知 の 日常 性 を暴 露 し、よ りふ さわ しい知 の あ り方 を提示 で きな い か。 [阪 神大 震災 につ い て 私 が研 究 した 過 程 で 感 じた ことだ が 、 関西 には あの よ うな 強 い地 震 はや って こな い だ ろ うと い うふ うに権 限 を もった 専 門 人 (必 ず しも地 震 の 専 門家 で はな い)自 身 が思 い込 んで い たふ しが あ る。 彼 らの知 識 は 権 限 を も って い るが ゆ え に多 大 の 影 響 力 を も った し、 もち うる とい う こ と だ。] 2 現 代 社 会 を生 きぬ くた め の 知 :宮 部 み ゆ きが 小説 『火 車 』 で指 摘 して いる よ うに、 ク レジ ッ トカ ー ドが これ ほ ど世 間 に行 き渡 って いる に もか か わ らず そ の 仕組 み につ い て は、 誰 も正規 に教 え られ た ことが な い 。現 代社 会 を生 き抜 くた め の 知識 とは 何 か 。市 民 的 リテ ラ シー に必 要 な もの は何 か。 カ リキ ュ ラム 改編 に 向 けて 、 社 会学 は 積極 的 な提 言が で きな い ものか。 3 「関西」社 会学 の 可 能性 :社 会 学 が 分析 の 対 象 とす る 知 は 階 層や 地域 によ る偏 りが あ る。 東 京 一 極 集 中 は 情 報 発 信 の メカ ニ ズ ム と発 信 され る 情 報 につ い て もあて は ま る。「関 西 」 に視 点 を据 えた 分析 や 社 会 学 の 可 能性 に 目 を 向 ける ことで 、東京 中心 にな って い る 現 代 日本社 会 の仕 組 み を変 革す るた め の展 望 が で きな い ものか 。 [「 日本文 学 の 誠 実 ぶ った 贋 物 の 道 徳 性 、無 思 想 性 、大 阪 の 地 盤 か ら戯 作 者 的 な反逆 が行 われ る」 と期 待 を込 め た坂 口 安吾 の 構 図 に似 た ことが 、 社 会学 に も期 待 で きな い ものか。] これ らのサ ブ・テ ー マ の い ず れ か に強調 点 をお い て い ただ く格 好 で好 井 裕 明 (広 島国 際学 院大 学 )、 矢谷 慈 国 (追 手 門学 院大 学 )、 黒 田勇 (関 西大学 )の 諸 氏 に 問題 提起 を して い た -73- だ く ことをお 願 い した。討論 者 には、橋 本満 (大 阪大学 )、 石 田佐 恵子 (大 阪市 立大 学 )に な って いた だ いた。 (以 下 、発 言 内容 の 紹 介 は学 会大 会 の 「報告 要 旨」に掲 載 され た レジ ュ メ、大 会 当 日 に配 布 され た資料 、な らび に 口頭 によ る発 言 か ら私 が ま とめ た も ので あ る。 文 責 はす べ て 私 にある。) まず 、好 井 は 「啓 発す る知 」 と 「知 の 啓 発 」 とい うタイ トル の 下 に、 普 遍 的 な広 が りの あ るゲイ ス タデ ィー ズ に焦 点 を合わせ な が ら、社 会学 的知 が啓 発 的意 味 を もつ (=新 しい 知識 をあた えて 目 を開かせ る)こ とにつ いて 述 べ た。 好 井 は 社 会学 的知 の考 現学 を次 の よ うな一 連 と問題 だ と考 え る。知 が 今 、 どの よ うに立 ち現 れ て いるのか 。社 会学 的知 を研 究者 が どの よ うに生 み 出 しつつ あ るのか 。社 会 学 的知 と研 究者 の 「暮 らし」「ひ と とな り」 とが どの よ うな 関係 にあ るのか 、な ど。つ ま り、社 会 学 的知 を 「常識 的知識 」 や研 究者 の 日常 生活世 界 な どとの 関係 を問 う ことが 課 題 で あ る。 また 、 社 会学 が啓 発す る知 で あ るた め には 「新 た な知 」 を 自 らが もた な い と い けな いが 、 そ の ときの 「新 しさ」 は ど こにあ るか 。 ひ とつ は 「驚 き」 のな い啓 発 型 な知 に 「科 学 的」衣 を与 え る こと)、 第 二 は 「驚 き」 の あ る啓 発 (=す で にあ る不 定 (=生 活 世 界 を整 理 す る うえで 、これ まで想 像 した こともな い 「枠 」 と して の 地 を呈 示 す る こと)、 第 二 は、「驚 き」 に 「喜 び /不 安 」 が ともな う啓 発 (=生 活世 界 を整理す るだ けで な く、生活 を具体 的 に変 革 し得 る方 法や指 針 な ども受 け取 り得 る何 か が放 散す る知 を呈 示す る こと)で あ る。 む ろ ん、 社 会 学 的知 が 生活 の 中 に最 も深 く浸透 して啓 発 的知 とな りうる とす れ ば、 この 第 二 の タイ プだ ろ う。 (少 な くとも私 はそ う受 け止 めた。) そ う した 意 味 で啓 発 的意 味 を もち えた実 践例 は 社会 学 にお け るゲイ 0ス タデ ィー ズで あ る。 そ れ は 「当事 者 た るゲイ によ って担 われ 、 ゲイが 自己 につ いて 考 え、 よ りよ く生 き る ことに寄 与す る こと、 さ らに異 性 の 間 の 愛 情 にのみ 価値 を置 き、そ れ を至 上 の もの と して 同性 愛 者 を差 別す る社会 の 意識 と構 造 とを 分析 す る ことによ って 、 同性 愛 恐怖 ` って い くの に役 立 つ 学 問」 で あ る (キ ー ス ・ ヴ ィ ンセ ン ト、風 間 、河 口)。 0嫌 悪 と闘 ゲイ・ ス タデ ィ ー ズは、同性 愛 嫌 悪 を告 発 す る さい に、語 る主 体 で あ る「わ た し」は 「わ た し」 な りの 「公 0私 」領 域 の 再 編 が必 要 にな る。す なわ ち、そ の研 究 で ライ フ ヒス トリ ー を語 る とい う実 践 は、みず か らの 「ひ と とな り」「世 界」 を も 「語 る 」 こと、「語 る 」 過 程 で 、「かれ ら」の 物 語 に 囚 わ れ て い た 自分 に気 づ き、「わ た し」を癒 し、「わ た し」を揺 さ ぶ り、変 革 させ よ う とす る明 確 な意 志 を もった知 の実 践 を意 味す る。 研 究 者 自身が 当事 者 -74- で あ り、「カム ア ウ ト」を通 して みず か らがそ れ まで に抱 い て い た 「常識 的 な前 提 」や 「生 活 の 処 方 知 」 を問 い直す 必要が あるので あ る。 好 井 は 言 う。 社 会 学 的知 の 姿 が 「 うつ りか わ る 」 こと と研 究者 自身 の生 の 「 うつ りか わ り」 が どの よ うに相互 に影 響 しあ うのか 。 またそ の影 響 「 しあ う」 あ りよ う 自体 を、 い か に して 記述 して い くのか 。そ う した 作 業 を構 想 、実践 して い くなか に、 あ らた な 「知 の 啓 発 」 が可 能 とな るので はな いか 、 と。 矢谷 は 「生 きて い く原 点 に立 ちか え って 考 え 直 す こと」 とい うタィ トル で 報 告 した 。 あ らゆ る 実 態 化 を疑 ってか か る ことを提 唱す る。 学 生 には 身体 や 物 質 の 世 界 に まで立 ち入 っ て疑 う ことの 大 切 さ をゼ ミ活動 の フ ィ ー ル ドワー クを とお して 教 え込 も うと して いる 。 こ の ことは 矢谷 が 当 日配布 した大 部 の 資料 を読 め ばわか る。 矢谷 ゼ ミで は、 学 生 に 「何 もな い 山 の 中で食 う こと、寝 る こと、遊 ぶ こと、そ して 学 ぶ こと」 を実践 させ て い る。 また 、 社 会 学 フ ィ ー ル ドワー ク と して 、「実 習 田 と畑 で 作 物 を育 て る こと、共 に食 う こと」を実 践 して い る。そ う した 活 動 をす る ことで [シ ステ ム の ]「 全体 」に対 す る 自己 責任 の 観 念 や 必 要性 な どを学習 させ よ うとのね らって い る。 現 代 日本 の 子 どもた ち の 、心 、体 、対 人 関係 に起 こって い る 病理 現 象 、 家庭 内暴 力 、登 校 拒 否 、 と じ こ も り、 い じめ 、薬 物依 存 、Tvゲ ー ムや パ ソ コ ン とはつ き あえ るが 、生 身 の 他 者 や 自然 とは 関われ な くな って い く現 象 、援 助交 際 、摂 食異 常 、 自殺 、殺 人 、 ア レル ギ ー 、ア トピー 症 、な どな どは、す べ て 同根 だ と矢 谷 は 言 お う と して い るよ うに思 わ れ る。 管 理 され て い る教 師や 大 人 が 偏 差 値 管 理教 育 に駆 り立 て るた め に、 子 どもは 「二 乗 され た 管 理 」の 下 で 、窒 息 しか か って い る ことの 現 れ だ と と らえ る。「生 き物 と して ピチ ピチ 生 き られ な くな って 、悲 鳴 をあ げて い る」 の は、一 体 どう して か 。そ う した状 態 か ら抜 け出す た め には どうす れ ば よ いの で あ ろ うか 。矢谷 は、次 の 4点 をあ げて説 明 し、 提案 しよ う と した。 1)エ コ ロ ジ ー 的世 界観 とユ ニバ ニ サ アル ・ プ ロ ジェ ク シ ョン 2)資 本主義 的 合理性 とエ コ ロ ジー 的合理性 3)い 4)食 の ち とか らだ の教育 と農 の教 育 大 会 当 日は必 ず しも事 前 の 打 ち合わせ とお りには論 をは こばなか った。矢 谷 は統 一 テ ー マ と 自分 の 選 び とったサ ブ・ テ ー マ との 関わ りに つ い て熟 考 した あ げ く、上 にあ げた論 点 -75- をず らして (自 ら選 んだ タイ トル の 言 葉 に幾 分 ひ きづ られ る格好 で )、 以 下 の よ うな命 題 群 を提示 した。 1)社 会学 は 「知 の考 現学 」 で あ るべ きで あ る と共 に、「知 の考古学 」 で もあるべ きだ。 2)「 原 点 に立 ち帰 って 考 え 直す こと」 は、 19世 紀 と 20世 紀 前 半 の 「個 別 専 門 的実 証科 学 」 の もた ら した 「全体 を忘 れ て 、職 業 的 に 自立 した 、学 問 のた め の 学 問」 とい う疎外 形 態 に対 して 、 自覚 的 にな り、反省す る ことで ある。 3)関 西社 会 学 の 可 能性 につ い て 00蔵 内数太 の方 法 は、「自分 の生 きて い る ロー カル 」 とい う原点 か ら出発 して 「グ ローバ ル」 に 開かれ て い く方 法で ある。 4)学 問 とい う専 門分業 を して 、そ の対 価 を うけて生 計 を立 て て い る 「社 会 学者 」あ る い は 「専 門学者 」 か ら 「 自 らの 日常 生活 の 中で の 具体 的 な生 き ざ ま」 と 自 らの学 問 との 間 に 論理 的実 践 的倫 理 的首尾 一 貫性 が あ るべ きだ。 5)社 会学 会 の メ ンバ ー 個 人個 人 が 自 らの生業 と して の 社 会学 とい う営 為 に対 して 、自 ら の トー タル な生 き ざ まに返 って 、Identityを 確認 す る、学 会仲 間 どう しと して確認 しあ うよ うな 開 かれ た 、しか も一歩 も二 歩 もつ っ こんだ 、 対 話 を回 復 せね ばダ メな ので なか ろ うか 。 『 関西 』言 説 の 現在 」 とい うタイ トル で 報 告 した。テ ー マ を まず は 「関西 に こだ 黒 田は 「 わ る」、「東京 メデ ィア に文 句 をつ ける」 とい う点 に しば って の 報 告 と問 題 提起 で あ った。 実 際 にテ レビ番 組 や広 告 な どの フ ィル ム を紹 介 しなが らの 報 告 は独 特 の 説 得 力 と多 大 の 関 心 を惹 いた。 「関西 」 につ いて の言 説 は、た とえ一 面 的で あ った り、誇 張 され て い た り、時 には ま っ た くの虚 偽 で あ った と して も、 メデ ィア を通 じて 「拡 大 」再 生 産 され 、 ます ます そ の 知 の 信 憑性 が 高 ま り、常識 と して 固定化 され る、 と黒 田は言 う。 しか も、多 くは関西が描 い た もので はな く、東京 の メデ ィアが描 い た もので あ る。そ れ に対 して 、「関西 人」は苛 立 ち を お ぼ え るが 、そ れ は 「われ われ 」 日本 人 に対 して 「かれ ら」 と して の 存在 す る 関西 人 とい う描 かれ 方 へ の 苛 立 ちで あ る。 もっ とも、 関西 が描 く自画 像 とて も東京 の 描 く関西像 と全 く異 な って いる とも言 えな い。 メデ ィア に描 かれ る 「関西 」 とは どのよ うな ものか 。 一 つ は 関西 が 舞 台 とな る場 合 、 も う一 つ は 関西弁 を 操 る 関西 人が登 場す る 場 合で あ る。 京 都 を舞 台 に した 「サ ス ペ ンス ドラ マ 」 と 「ア ニ メ」 を 中心 に、そ こで 描 かれ て い る 「関西」 を探 って み る と、そ こには 共 通 点 が見 えて くる。共 通 して い るの は、 日本社 会 の 価値 か ら逸脱 を表 現 す る 場 合 に 関西 人 が -76- 登 場す る 傾 向で あ る。 また 、東京 の 中心 性 を確保 す るた め の 辺境 と して 関西 が 用 い られ て いる ことも ある。 「サ ス ペ ンス ドラ マ 」 で の 典型 的 な配 置 を見 る と、 関西 弁 を話 す の は被 害者 と容 疑者 、 そ して 端 役 的 な登 場 人物 で あ る。 それ に対 し、 共 通語 (東 京 弁 )を 使 うのが事 件解 明者 、 真 犯人 な どの主 役 ク ラス の 登 場 人物 で あ る。 被 害者 は、 真 犯人 に殺 され る 「原 因」 を もっ た 人 間 で あ る 場 合 が多 く、 視 聴 者 の 同 一 視 の 対 象 にはな らな い 。 こう して 、 東 京 弁 ・ 共 通 語 =「 われ われ 」 と関西弁 =「 彼 ら」 とい う図式 が成立す るので あ る。 他 方 、 関西発 の 番組 を見 て み る。 東京 との 対 比 を ことさ らに強 調す る。そ の 結果 、東京 の 造 ったパ タ ー ンを 関西発 の 番組 の なかで実 演 して しま う こと もあ る。 関西 ロー カル と し て テ レビ史 上 最 長 寿 ドラマで あ る『 部長 刑事 』 に登 場す る人 物 の 配役 構 造 を例 に と りあ げ る。そ こには、 関西 とい う ロー カル 0ア イ デ ンテ ィテ ィが投影 されて いる 。 結 局 、実 態 と して の 関西 が 存在 す るわ けで はな い 。関西 は 関西 に とって もイ マ ジナ リー・ ス ペー スで あ り 「東京 で はな い もの」 と して の 関西 しかな いの で はな い だ ろ うか。 コ メ ンテ ー タ ー の 論 点 は 多 岐 にわ た った が 、 ご くか いつ まんで しか も枝 葉 を落 と して 要 約 す れ ば次 のよ うにな るだ ろ うか。橋 本 は、矢 谷 報 告 を「中心 性 」の 問題 と して と らえ る。 矢 谷 が 自然 、食 らう、 寝 る、 とい った 営 み を強 調 す る ことは 近 代 システ ム の広 が りや 近 代 資 本 主 義 が作 りだ した 危 機 に対 す る 逆襲 と と らえ る ことが で き る。そ う した 運 動 は 柳 田民 俗 学 や 日本 農 本主 義 がや ろ う と した ことで あ る。 しか し、 下 手 をす る と近 代 へ の挑 戦 、 近 代 の 超 克 とい う、かつ て の帝 国 日本 が 陥 つた 過 ち に陥 る ことに な りは しな いか 。 好 井 の 言 う 「啓 蒙 」 は、知 の 増 殖 を招 き、 いわ ば知 の 悪性 腫 瘍 とな らな い で あ ろ うか 。 語 る ワタ シは 何 か 。 ゲイ 0ス タデ ィー ズ は 果 た してそれ ほ ど面 白 い ものな のか 。 社 会 学 に 知 を つ か さ どる 特 別 の 地 位 を認 め よ う とす る ことは、 社 会 学 帝 国主義 とのそ し りを 免 れ な いの で はな いか 。社 会 学 的知 は もっ と控 えめ な もので 、「 目の 前 の 科 学 上 の 問題 だ けが解 決 で き る 程 度 で よ い 」 ので はな いか 。 カ ミングア ウ トした もの の解 釈 だ け をス タ ンダー ドな もの と して しま う と、そ うで な い オ カマ は さ らに生 き に く い状 況 が生 まれ るので はな い か 。 啓発 の 限 界 とい う ことを 問題 設 定 に取 り込 んで ほ しい。 黒 田 の 指 摘す る とお り、 メデ ィアが 再現す る 関西 は 実 際上 は 異 質 な地域 か らな って い る もの の 、東京 に対 す る想 像 上 の 概 念 とな って いる 。東京 の 暴 力 団 が理 論武 装 して 右 翼 にな って いる な どと い う仮構 性 をみ る と、想 像 上 の 関西 が 仮 構 と して の 東 京 を強 化 して い るよ -77- うに見 え る。 こ こには、二 重 の 発 明が行 われ て い る。 黒 田 の 議 論 は、文 化 の 他者 性 の 問題 だ と解 釈 した い 。 石 田 は、 まず 全体 につ いて 、 ミニ 0シ ンポ ジ ウム の 3つ のサ ブテー マ と、そ れぞ れ の 報 告 との 対 応 関係 が 分 か りに く い た め 、 シ ンポ ジ ウム全体 の 議 論 の 焦 点 が拡 散 して しまった ので はな いか と述 べ た。企 画者 の 意 図 によれ ば、 3つ のサ ブテー マ が 3つ の 報 告 にそ れ ぞ れ対 応 して いる とい うわ けで はな く、 力点 を変 えたか た ちで展 開 され た ものだ とい う。報 告 がそ れ ぞ れ 異 な る位 相 一 社 会学 的知 と啓 発 (好 井 )、 身体 ・ 経 験 と知 (矢 谷 )│メ デ ィ ア の 言 説 と 日常 的知 (黒 田 )一 で展 開 され た た めか 、 た い へ ん 刺激 的 で 面 白 い全体 テ ー マ で あ る に もか か わ らず 、議論 が 分 か りに く い もの にな って しまった ことが 残 念 だ と指 摘 した。 個 々 の 報 告 へ の コ メ ン トと して 述 べ た論 点 は、 以下 の 通 り。好 井報 告 が前 提 とす る 「社 会 学 的知 」 とはそ もそ も誰 によ って担 われ て い るのか 。そ れ は社 会 学 者 が 特権 的 に所 有 す る も のな のか 。また 、特 にゲイ・ ス タデ ィー ズ につ いて 「当事 者 性 」か らと りあ げ る とき、 そ れ は もっぱ ら 「ゲイ」 と 「ゲイ で はな い 人 々 」 との 関係 か らの視 点 で あ る。 当事 者 た る ゲイ のな か に も多 様 性 が あ り、そ の 「代 表性 」は いっ た い誰 が担 うのか 。誰 が 「啓発 」 し、 誰 が され るのか 。矢谷 報 告 は、打 ち合わせ の 内容 とは大 き く変 わ り、 シ ンポ ジ ウム の 開か れ て い る 「い ま・ こ こ」 に根 ざ した 議 論 とな った。そ の 姿 勢 には共 感 す る。 しか し、生 の あ りよ うそ の もの の 多様 化 を ど う考 え るのか 。矢谷 は 「知 の 『全体 』 を知 れ 」 と主 張 す る が 、そ の 「全体 」 とは い った い何 か 。「生 の 全体 」 もまた フ ィ ク シ ョンで はな いのか 。黒 田 の 提 示 した「フ ィク シ ョン と して の 関西」とい う分析 結 果 につ いて は、全 く賛 成 。しか し、 メデ ィア言説 分析 の 意 味 につ いて 、 もっ と詳 細 な議論 が必 要 で はな いか 。 メデ ィア言 説 の 分析 は 、近 年 、 メデ ィア 0リ テ ラ シー教 育 な どで展 開 され て い る 「現 代 社 会 を生 き抜 くた め の 知 」 とい う発 想 とつ な が って い くが 、 この ミニ 0シ ンポ ジ ウム のサ ブテ ー マ に 関連 し て 、 もっ とつ っ こんだ 議論 が欲 しか った。 フ ロ アか らも質 問や コ メ ン トが相次 い だ。そ の い くつか を記 してお こう。 ・ 「知 」を広 く解 釈 して 問題 を提 え る姿 勢 はよ い が 、現 代 を生 き抜 く上 で の 知識 を問題 に しよ う と言 い なが ら、肝 心 の「生 き る 」とい う視 点 に 関す る議 論 が抜 け落 ちて い た ので は。 ・ 本 来 は 社 会 学 が いか によ り良 く生 き るか を考 え る も ので あ るの に もか か わ らず 、た とえ ば 「予言 の 自己実 現」 に関す る社会学 的知 との 間 には乖離 が ある。 ・ 「 自然」 の 体 験 とい う時 の 「自然」 とは 何 か 。逆 に、社 会 的体 験 とは 何 か 。 日本 の 社 会 -78- 学 は 日本 の リア リテ ィか ら遊離 して いる。 ・ 知識 の 中心性 は主体 と客体 の 間 (=関 係性 )の 中 にあ るので はな いか 。 。 「よ りよ く生 き るた め の 知 」は いわ ば 善 意 の 強 制 力 とな る。そ の ことの二 面 性 に着 目す る 必 要 もあ るので はな いか 。 ・ 日本 の 中 の 他 者 で あ る 「関西 」 に こだわ る ことによ って 、ナ シ ョナ リズム につな が る も のが あ りは しな いか 。 質 疑応 答 が うま くか み 合 った か ど うか は 分 か らな い が 、規 定 の 時 間 目一 杯 使 つて なお議 論 が果 て な い感 じの残 る 活発 さは あ った。最 初 に 断 った よ うに、「知 の 考 現学 」は私 の 造 語 で あ る。 古 い連 字 符社 会 学 風 の 分類 だ と、それ は知 識 社 会 学 に属 す る研 究領 域 だ ろ う。 し か し、 あ えて 知識 社 会学 と して の 可 能性 と 自己表 現 しなか った の にはむ ろん理 由が あ る。 そ れ はか つて の 知識 社 会学 で は 十 分 に見 えて い なか った世 界 に 目 を向 けよ う との 提案 で あ り、呼 びか けで あ り、そ のた め の メ ッセ ー ジで ある。 マ ンハ イ ム の 知識 社 会学 で は、 マ ル クス の 問題 意識 (知 識 の 社 会 的基 盤 )を 継 承 しつ つ 「 自由 に浮 動 す るイ ンテ リゲ ンチ ャ」 に期 待 が寄 せ られ た。 今 は、 問題 は も う少 し込 み入 って い る。 専 門家 と素人 とい う区分 が あ りうる と して も、そ れ は 現 実 の 世 界 の なか で 明確 に 分 か れ て い るわ けで はな い 。す なわ ち、専 門家 とは あ る 特 定 の 分野 に限 って の 専 門家 で あ つて 、 森羅 万 象 に わ た って の 専 門家 で はな い (現 代 に生 きる百科 全 書 家 の 存在 を 否 定す るつ も りはな い と して も)。 限定 的専 門家 は しか しな が らそ の 専 門性 に根 拠 づ け られ た権 限 が 付与 され て い るのが通 例 で あ る。 しか もそ の権 限 の 行 使 にあた って は 、権 限 の 根 拠 とな つた 専 門性 を超 越 した知 識 を必 要 とす る とい う矛盾 をは らんで いる 。専 門性 を超 越 した知 識 は、そ の人 間 に とって はた だ の 日常 的知識 で しか な い 。 こ こに、 専 門家 の 日常 的知識 の 性 質 (ク ォ リテ ィ)が 問われ な けれ ばな らな い理 由が あ る。 三 者 の 報告 はそ れ ぞれ 社 会学 の 専 門家 によ る 報 告 で は あ るが 、む ろん各 人 の 日常 的知識 と無 縁 で もあ る。 そ の 意 味 で 報 告 の 内容 はす べ て 自己言 及 的 な性格 を もって い た。 もた ざ る をえなか った とい うべ きか も しれ な い 。 しか し自己 言 及 的 とは い え、そ の 鎖 を断 ち切 る 視 点 も ど こか で必 要 だ ろ う。 私 た ち は 単 に知 的 ゲ ー ム を楽 しんで い るわ けで はな いは ず で あ る。 ま して は、 学 問的 (な 装 い を い く らま とって い た と して も)信 仰 告 自 の 場 で はな い はず だ。 鎖 を断 ち切 る判 断基 準 は何 か。 「知 の 考 現 学 」 によ って受 け止 めたか った の は、政 策 的 な視 点 で あ る。 社 会学 的知 が 社 会 学者 の 「糊 口を凌 ぐ」 だ け の 手 段 にな って い る とい うの は、 ど こか お か し くはな い か 。 -79- また 、大 言 壮語 を語 る ことに よ って 結 局 は人 畜 無害 な (そ の 意 味で は 有 害 な )飼 料 と して 飼 い な らされ て い るの も、 ど こか おか し くはな いか 。 私 が こ こで い う政 策 は さ しづ め 中範 囲的 な ,も の を考 えて い る。 きわ めて 技術 的 な個 々の施 策 か らす れ ば は るか に大 きな 指 針 と な りうる理 念 の 部 分 にか か わ る 政策 レベ ル で あ り、「大 きな 物 語 」 (を 認 めな いわ けで はな い )か らす れ ば は るか に小 さな 、だが 確 実 な指 針 形成 に役 だ ち うるよ うな 政策 レベ ル で あ る。 フ ロ アか らは 「商 売 と して の 知 」 とい う幾 分 自虐的 ・ 偽 悪 的 で 、 ど こか VB時 代 にマ ッ チ した 言 葉 も飛 び 出たが 、 私 自身 は 「知 の 考 現 学 と して の 社 会学 の 可 能性 」 を、 現 代 をよ りよ く生 き る ことに役 だつ こと と捕 らえた い。 よ りよ く生 き る とい う ことは 、私 の 中で は 決 して 放 縦 な手 続 き的 リベ ラ リズム を意 味 して い るわ けで はな い。 か とい って 、 内 に暖 か く しば しば外 に対 して は 排 除 的 な タイ プの コ ミュニ タ リア ンを 意 味 して いる わ けで はな い 。 ポ パ ー を文 字 って 言 え ば、そ れ は 「よ りよ き社 会 を求 めて 」 とい う ことで こ こは とめお か ざる をえな い。「よ りよ き社 会」 の 中身 につ いて は別途論 じる機会 もあ る ことだ ろ う。 ミニ ・ シ ンポ ジ ウム は盛 会 で あ った とい って よ いか と思 う。多 くの ミニ・ シ ンポ ジ ウム が 同時 並行 で行 わ れ た に して は 数 十 名 の 参 加者 はあ りが たか った。 しか し、 公平 のた め に 付 け加 え るな らば、大 変 面 白か った とお っ し ゃ って くだ さった か た が お られ た反 面 、 報 告 の一 部 を念頭 にお い て 「学 会 を馬 鹿 に して も らって は 困 る 」 との酷 評 も い た だ い た。 さ ら に、 参 加 者 の 中 には 学部学 生 も参 加 して い たが 、 偽悪 的 で あれ 「食 うた め の 社 会学 」 とい う言 説 が 飛 び 交 つた ことにつ い て はず いぶ ん とシ ョックを 受 けた よ うで あ った こと も付記 して お きた い 。 当初 、出 版 の 話 もな いで はなか ったが 、現時 点 で は 思 い と どま らぎる をえ なか った。そ れ をあ るいは 予期 され て い た か も しれ な い報 告者 な らび に 討論者 にはお 詫 び 申 し上 げ る。 当面 は、 各 自が め い め いの メデ ィア を通 して 「知 の考 現学 」 に 関わ る 構 想 や アイ デ ィアや 成果 を独 自 に公表 して いって い ただ けれ ば と思 う。 (文 中、報 告・ 討論 0発 言 内容 につ い て 、私 の 思 わ ぬ 誤解 や 見 落 と しが な い とは言 えな い 。 文 責 がす べ て 私 にあ る ことを再 度 強 調 し、 読者 にはそ の よ うな もの と して お 読 み い た だ く とと もに、 関係者 の ご海容 をお 願 い した い。) -80- 第 26口 ∼第 50回 大会の記録 第 26回 大 会 1975年 開催 校 5月 24日 (土 )、 5月 25日 (日 ) 関西学 院大学 5月 24日 第 1日 ◆ 開会 の辞 (土 ) (13:30 ; 202室 ) ◆歓迎 の 辞 ◆ シ ンポ ジ ウム (13:30∼ 17:30 ; 202室 関西社 会学会委 員長 森 関西学院大学学長 久保 芳和 好夫 ) テ ー マ 「地域社 会 の変貌 」 司会 余 田博通 ・ 二 宮哲雄 1.農 村 の変 貌― 農 民層分解 と農村 諸組織 の展 開 2。 高野 山大学 岩 崎信彦 愛 知大学 牧 野 由朗 漁村 の 変貌一 二重 県 伊 勢志摩 地方 の漁村 を事 例 に して 3.大 都 市 とそ の周辺 にお ける地域 社 会 の 変貌 一 名古 屋市 都域 を事 例 と して一 金城学 院大 学 討論者 ◆総 会 ◆懇 親 会 金城学 院大 学 安藤 慶 一 郎 大 阪市立大学 大 薮寿 一 龍谷 大学 口羽益 生 名古 屋大 学 中田 京都府 立大学 益 田庄三 富 山大学 問庭 充幸 (17:30∼ 18:00 ; 202室 (18:30∼ ; 甲東 園 椿 荘 1。 ) 5月 25日 (日 司会 江藤 則義 ・ 高 島 昌二 仕事 の満 足 にお ける技術 要 因 の 再検 討 関西学 院大 学 2。 実 ) )午 前 9時 30分 ◆研 究報告 (9:30∼ 12:30) 第 1室 (304室 )理 論 第 2日 高橋 純平 石井 徹 ア メ リカ にお ける マ イ ノ リテ ィ の概 念規 定 をめ ぐる一 考察 ― と くに階級概 念 とのか かわ りにお いて一 広 島修道 大学 -83- 青木秀 男 3。 トックヴ ィル にお けるア ソシア シオ ンの概 念 京 都 大学 富永 茂樹 京都 大学 溝部 明男 4.初 期 パ ー ソ ンズの主意主義 と秩 序 問題 5.ベ ク トル行動 理論 の試 み 京都府 立 大学 園 直樹 奈 良女子 大学 新 睦人 6.社 会過程論 の再検 討 (202室 )家 族 第 2室 1.合 同家族 ooint 司会 光 川晴 之 0光 吉利 之 family)の 解 体 と 同族 団 の編 成過程 一 信州佐 久地方 本 間村 の 近世文 書 を中心 に して一 2。 3。 神戸 大学 竹 内隆夫 関西大学 前田 関西大学 奥村 芳和 関西大学 藤 田道代 大谷 大学 佐藤 久光 姉 家督 の 地域 的分布 卓 山村 0漁 村 にお ける姉 家督 4.港 町 にお ける姉 家督 5.イ タ コの社会学 的研 究 第 3室 (402室 )地 域社 会 司会 益 田庄 三 ・ 大薮 寿 ― 1.周 辺社会 と社 会 関係 関西学 院大学 奥 田憲昭 滋 賀文教短期 大学 佐 々木 士 郎 2.現 代都市域 にお ける地 区人 口の変 容過程 3。 工 業 特化都 市 にお ける人 口流動 と生活 構造一 豊 田市 を事 例 として一 金城学 院大学 -84- 高 田弘子 4。 現代漁村社会学 の課題 奈 良女子 大学 名 古 屋大学 第 4室 1。 (403室 )階 級・階層 後藤和 夫 中田 実 野 崎治男 0杉 之原 寿 ― 司会 イギリスにおける 「新 しい労働者階級」 京 都大学 藤 田栄史 2.衆 議院議員の社会的構成一役職者を中心として一 ①当選回数と役職 : 京都大学 高沢淳 夫 ②役職者 の経歴 関西大学 中道 ③官僚出身議員 京 都大学 鈴木 洋昭 ④団体所属 京都大学 橋本 ⑤権カエ リー トとしての国会議員 京 '都 大学 中 実 満 久郎 19世 紀 ロシ ア にお ける雑階 級 的イ ンテ リゲ ンツ ィヤ の社 会 的性格 3。 京都教育大学 第 5室 (307室 )老 人 0宗 教 司会 村 井研 治 上子 武 次・ 豊 嶋覚城 1.独 居 老 人 と近 隣 の 関係 2。 4。 5。 山 中美 由紀 甲南 大学 塚 本孝 美 ニ ュー ジー ラン ドの独 居 老人 と家族 関係 ■ 3。 1甲 南大 学 尾張 旭 市 の直 系家族 と老 人 .4 愛知県 立大 学 高津 等 関西大学 伏野 彰 大谷 大学 志 水宏行 滋賀県 立 短期 大学 武 邑尚彦 龍谷 大学 舟 橋和 夫 古 代 日本 の宗 教 村 落社 会 にお ける家 の宗 教 に関す る調査 研 究― 中間報告一 -8'5- (13:30∼ 17:00) (402室 ) ◆ 重点部 会 第 1室 司会 池 田義祐 口羽益 生 テ =マ 「韓 国の 同族 村落 二 慶 尚南道 内谷里 の 場合 」 ①序説 ライ ド使用) (ス 自井 二 尚 ②封鎖制 。開放性 広 島大学 八木 佐 市 ③生活の共同 0分 離 福 岡教 育大 学 平田 ④等質性 0異 質性 京都府 立大学 益 田庄三 ⑤伝統性・変動性 広 島大学 八木 佐 市 ⑥即自性・対自性 奈 良教 育大学 小笠原 真 ⑦社会関係 第 2室 (202室 順 自井 二 尚 司会 ) 作 田啓 ― 新 睦人 テーマ「シンボル 0意 味・情報」 ①情報空間への視座 東京 大学 吉 田民人 ② シンボル・意味 0解 釈 大 阪市立 大学 船津 ③マクロ情報現象へのシンボル分析的アプローチ 関西学 院大学 中野秀 一 郎 ④パースペクティブと支配的シンボル 京都 大学 前 田成文 ⑤無意識 とシンボルー構造主義的シンボル論一 桃 山学 院大学 大野道 邦 関西学院大学 余 田博通 ‐ Ho ◆挨 拶 衛 D.ダ ンカンの『シンボルと社会』を中心に一 (17:00 202室 ) ◆ 閉会 の辞 関西社会学 会常任委 員 -86- 堀 喜望 第 27回 大 会 1976年 開催 校 第 1日 5月 29日 5月 (土 )、 30日 (日 ) 追 手門学 院大学 5月 29日 ◆ 開会 の 辞 (土 ) (9:30;2階 ⅢB-1室 ) 関西社会学会委員長 ◆歓 迎 の 辞 森 追手門学院大学文学部長 (10:00∼ 12:00) 第 1室 (2階 ⅢB-1室 )理 論 : 1.AOグ ル ドナ ー re■ exive Sociologyに 関す る一 考察 好夫 遠藤江吉 ◆研 究報 告 司会 居安 正 0新 大 阪市立 大学 睦人 深沢建次 2.ウ ェーバ ー の価値 合理性概 念 をめ ぐって 京都大 学 3。 第 一次 所有 関係 と第 二 次所 有 関係 英美 一 <私 的所有 >の 二 形態― 東京 大学 第 2室 平 (2階 ⅢB-2室 )理 論 ‖ 司会 吉 田民人 豊 嶋覚城 ・ 大野道 邦 1.「 構 造」概 念 の 2つ の 系譜 2。 京都 大学 上野 千鶴子 京都 大学 飯 田剛史 RL.Bergerの 宗 教社 会学 につ いて 3.講 集 団― そ の イ ンフ ォー マル 機能 の検 討 <分 析 >― 四天 王寺 女子 短期 大学 清 水夏樹 4.デ ュル ケ ー ム にお ける国 家 の 問題 関西学 院大学 -87- 小 関藤 一 郎 第 3室 (2階 ‖B-4室 )産 業・ 労働 野 崎治男 ・ 西 山美瑳子 司会 1.ソ 連 邦労働者 の生 産管 理参 加 関西大学 長 沢孝 司 南 山短期 大学 天 野正子 京 都府 立大学 園 2.専 門職 業化 論 と女性解 放 論 の一 接 点 3。 経済 社 会 システ ム ◆昼 食懇談 会 ー システ ム 社会学 の一 般理論一 (12:00∼ 14:00 (14:00∼ (3階 ⅢC-1室 食堂 ) 会費 1,000円 17:30) ◆重点部 会 第 1室 於 直樹 ) テ ー マ 「有賀社 会 学」 司会 川越 淳 二 ・ 後藤和 夫 1.有 賀社 会学 にお ける生活把握 の方 法 佛教 大学 鳥越 皓 之 岡山大学 米村 昭 二 神戸 大学 長谷 川善 計 2.有 賀社会学 にお ける家 と同族 3.有 賀社 会学 の理論構成 と同族 団研 究 の今後 の課題 第 2室 (3階 ⅢC-1室 ) テ ーマ 「社 会学理論 の展 開軸 」 司会 橋本 真・ 中 久郎 1.フ ラ ンクフル ト学派 の社 会認識 大 阪外 国語 大学 井上純 一 神戸 商科 大学 大村英 昭 大 阪府 立大学 宝月 2.闘 争理論 と統 合理論 3。 相互作用 論 の イ ンパ ク ト ー 逸脱 行 動論 の 動 向一 討論者 :同 志社 大学 ◆総 会 三 沢謙 一 、 (3階 ⅢC-1室 )(17:30∼ 和 歌 山大学 18:00) -88- 橋本和 幸 、 大 阪市立 大学 誠 大藪 寿 一 5月 30日 第 2日 (日 ) (10:00∼ 13:00) (2階 ‖B-1室 )理 論 Ⅲ ◆研 究報告 第 1室 司会 間場寿 -0高 島 昌二 1.機 能 要件論 の批 判 的検 討 2。 大 阪市立大学 鯵坂 京都 大学 高原正 興 学 逸脱 行 動論 にお ける規 範概 念 の 検 討 3.パ ー ソナ リテ ィ 0シ ステ ムモデル とグル ー プ・ シス テ ムモデル の アー テ ィキ ュ レー シ ョンにつ いて 4。 社 会体 系分析 の一 局面 第 2室 関西大学 木村 洋 二 奈 良女子 大学 新 ― wBuckleyの 所論 を中心 に一 (2階 ⅢB-1室 )家 族 司会 光 川晴 之・ 本 村 睦人 汎 1.日 本 にお ける非摘 出 の発 生 に関す る一 考察 2.大 都 市 問題地 域 の 家族 3。 大 阪市 立 大学 善 積京 子 甲南 大学 平松 道 夫 大 阪市立大学 野 口道彦 愛 知県 立大学 高津 一 尼 崎市戸 ノ内地 区 の事例 二 貧 困 の文 化 に 関す る一 考察 一 H.Rodman “Lower― class Families"(1971)を め ぐって一 4.京 都府 下 老 人 の 自殺 第 3室 (2階 ⅢB-3室 )地 域 社 会 司会 等 余 田博通 ・ 牧野 由朗 1.「 配偶 者 選択 」 と村 落 構造 大 阪市立大学 -89- 西川 美紀 2。 村 落 にお ける家族変動 一 大和 郡 山市若 槻 を事 例 と して一 関西学 院大学 曽我部 信子 関西学 院大学 井 上文 夫 関西学 院大学 奥 田憲 昭 3.村 落 と同族 4。 ア メ リカ にお ける郊外 理論 の 検 討 ◆挨 拶 ⅢB-1室 ) (13:00 2階 ◆ 閉会 の辞 第 28回 大会 1977年 5月 21日 開催校 第 1日 (土 )、 5月 22日 (日 天野利 武 関西社 会学会常任委 員 堀 喜望 関西社 会学会委 員長 森 好夫 ) 大 阪市 立大学 5月 21日 ◆ 開会 の 辞 (土 ) (9:00;2階 第 2教 室 ) ◆歓迎 の辞 ◆研 究報告 第 1室 追 手 門学院大学学長 大 阪市 立大学文学部 長 武 田弘道 (9:30∼ 12:00) (2階 第 2教 室 )理 論 1 司会 橋本 真 ・ 浜 口恵 俊 1.倫 理 と社 会学 一 社会科 学 にお ける価値 判 断 の 問題 を考 え るた め に一 長 崎大学 2。 動態 機械 的行 為 森 田二 郎 ― 行 動理論 と社会 シス テ ム の研 究一 園 3。 社 会変動 の 理 論 的研 究 につ い て の諸 問題 関西大学 4。 直樹 木村 雅文 社 会 システ ム論 の一 展 開 奈 良女子大学 -90- 新 睦人 (2階 第 2室 1。 第 3教 室 )理 論 ‖ 司会 田中清 助 ・ 小 山陽― マル クス社 会理論 の基礎 視 座 京都 大学 栗 岡幹英 東京 都 立工科 短期 大学 大倉秀 介 2.マ ル クス の 「 自由時 間」論 「生活」 の 論理 構造 とゾチ アル な もの 3。 4.A・ 第 3室 高野 山大学 岩 崎信彦 立命館 大学 清野正 義 ゴル ツ の 労働組 合運動 と社 会主義革命 の 理論 (2階 第 4教 室 )農 民 司会 二 宮哲雄 ・ 松本通 晴 1.小 農 民経営 と農 民層分解 関西学 院大学 南 愛知学 院大学 山本 力也 富 山大学 山 口素光 育広 2.フ ラ ンス にお ける離農 ― と くに第 2次 大戦後二 3。 北 陸 の 山村 にお ける人 口流 出 と挙 家離村者 の生 活 ― 富 山県 婦負郡 八 尾 町大 長谷 の 場 合 を中心 に一 4.都 市 人 口の増 加 と農 民 の 生活破 壊 ― 神戸 市 水道拡 張 工事 と波豆 む ら一 関西学 院大学 第 4室 1。 (2階 第 5教 室 )社 会心理 集 団構造 のモ デル 司会 余 田博通 高島 昌 二 ・ 三 沢謙 ― ー structural balanceに つ い て一 九州 工 業大学 2.vil■ ed Paretoの 研 究 平松 闊 一 フ ァシズム と非 合理― 春 日井 高校 山 田隆夫 京都 大 学 高橋 二 郎 3.攻 撃性研 究 の課題 -91- ◆ 役 員選 挙 ◆昼 食会 (11:00∼ 12:30 1号 (12:15∼ 13:30 館 2階 、 12:30か ら 14:00田 中会 館 ) 田中会館 ) (13:30∼ 17:00)(田 ◆ シ ンポ ジウム 会費 1,500円 中会館 大会議場 ) テ ーマ 「社 会学 と社 会 問題 」 1。 司会 山本 登 ・ 雀部 猛利 社 会 問題 の 現 局面 立命館 大学 真田 是 名古 屋大学 中田 実 2.地 域 生活 の破壊 と再 生 ― 過 疎 山村 の コ ミュ ニ テ ィづ く りを とお して一 3.現 代 の貧 困 佛教 大学 ◆総 会 (17:00∼ 17:30 第 2日 5月 22日 ◆研 究報告 第 1室 (日 浜 岡政好 田中会館 大会議場 ) ) (9:30∼ 12:30) (2階 第 2教 室 )理 論 Ⅲ 司会 佐 藤 嘉 ―・ 厚 東洋輔 1.ウ ェーバ ー と相互作用派 一 ウェーバー の 政治論 に 関す る一解 釈― 2。 京都 大学 高橋 由典 京 都大学 筒井 清 忠 京 都大学 千葉 芳夫 理解 社会学 の 新展 開 3.マ ンハ イ ム知 識 社 会学 にお ける 「意 志」 と認識 4.ア ル フ レッ ド 0シ ュ ッツ の生 活世 界論 と新 しい知 識 社 会学 の構想 追手 門学 院大学 -92- 矢谷 慈 国 第 2室 1。 (2階 第 3教 室 )家 族 司会 上子 武次 ・ 土 田英雄 古 典荘 園段 階 にお ける ドイ ツ保 有農 民家族 につ いて の一 考察 関西学 院大学 竹 安栄子 2.石 垣 島川平 に於 ける系譜集 団 と祭 祀 の 関連 と他 界観 につ いて ' 岡山就 実短期 大学 田中真治 3.対 馬 の性慣 行 と社 会 的背 景 一 厳原 町大字 阿連部落 の 場 合― 福 岡県 社 会保 育短期 大学 第 3室 1。 (2階 第 4教 室 )地 域 司会 桧垣 巧 大藪 寿 ― ・ 高橋純 平 差 別 と社 会統 合 の メカ ニ ズム に 関す る一 考察 ― 広 島市 「被爆者 差別 」 をめ ぐる支 配 関係 の 分析 を通 して一 広 島修 道大学 2.町 内会 0自 治会 の 分析 方 法 青木秀 男 一 京都 近郊 都 市 を事 例 と して一 神戸 女子短期 大学 鯵坂 学 立命館 大学 山本 賢 治 二重 大学 久慈利武 3.四 日市市 民 の住 民意識 4.大 阪市 ドヤ街 の 老 人 間題 愛 知県立 大学 第 4室 (2階 第 5教 室 )組 織 ・ 労働 司会 高津 野 崎治 男・ 塩 原 等 勉 1.組 織 の意思決 定 の 民主化 一 RNascholdの 場 合 を中心 に一 金城学 院大学 碓井 松 2.経 営官 僚制 と統 治官僚制 近畿 大 学 3。 紡 績女子従 業 員 の 定着 意識 の 分析 齋藤 美雄 ― 数 量化 理論 Ⅱ類 を用 いて一 関西学 院大学 -93- 佐 々木 薫 第 5室 第 6教 室 )逸 脱 (2階 司会 中 久郎 0宝 月 誠 1.Alienationと Anomie 2。 関西学 院大学 木 下 博道 大 阪市立 大学 中道 久堆 京都 大学 平 野信 博 逸脱 規 定 に 関す る一 考察 3.ウ ィ ッチ ク ラフ ト告発 につ いて の一 考察 ◆挨 拶 (12:30;2階 第 2教 室 ) ◆ 閉会 の 辞 ◆新 旧合 同委 員会 (13:00;2階 第 29回 大会 1978年 6月 3日 開催 校 第 1日 (土 )、 6月 4日 大 阪市 立大学 上子 武 次 関西社 会学会常任 委 員 余 田博通 第 2会 議室 ) (日 ) 佛 教 大学 6月 ◆ 開会 の辞 3日 (土 ) (13:00 4階 大講堂 401教 室 )関 西社 会学会委 員長 池 田義祐 佛 教大学 学長 藤原 了然 ◆歓迎 の 辞 ◆ シ ンポ ジウム (13:30か ら 17:00 4階 大講 堂 テ ーマ 「現代社 会 と宗教」 1。 401教 司会 室) 豊 嶋覚城 ・ 佐 々 木光 社 会変動 と宗 教 討論者 金沢経 済 大学 鈴木宗 憲 関西学 院大学 小 関藤 一 郎 2.現 代 社会 にお ける信教 の 自由 の 問題 一 」・ ロ ックの寛 容論 を手 がか りと して一 討論者 -94- 奈 良女子 大学 井 上 公正 大 阪外 国語 大学 井 上純 一 3.現 代 社会 にお ける宗教 の 機能 大谷 大学 討論者 (17:00∼ 17:30 4階 ◆懇親 会 (17:30∼ 19:00 ◆総 会 第 2日 6月 4日 ◆研 究報 告 (日 大講 堂 図書館 岐阜市立女子 短期 大学 401教 高 橋憲 昭 戸谷 修 室) 2階 小講 堂 ) ) (10:00∼ 12:00) (3階 301教 室 )理 論 : 1.MOウ ェーバ ー にお ける理解 社会学 と解 釈 学 第 1室 司会 居安 正・ 三 沢 謙 ― 大 阪大学 庁 大 阪大学 浜 日出夫 京 都府 立 大学 鈴木 正 仁 茂 2.意 味 と主 体 性― なぜ 今 、理 解 社 会学 か― 3.フ ァシズム に至 る病 い 第 2室 1。 (3階 302教 室 )理 論 ‖ フ ランス 社会学 にお ける “社 会 的事 実 "― デ ュル ケムか ら レヴ ィ =ス トロー ス ヘー 2.制 裁 の外 在性 一 Durkheimと 3。 京都 大学 安野 早 己 関西学 院大学 柳原佳子 夙 川学 院高校 寺林 labeling thcory― デ ュル ケム の 道 徳理論 第 3室 1。 小 関藤 一 郎 ・ 作 田啓 ― 司会 (2階 201教 室 )地 域 同和 地 区 の 問題 点 につ い て 司会 │ 脩 益 田庄三・ 二 宮哲雄 二 実態 調査 を通 して一 龍谷大学 -95- 横 山勝英 2。 消 費 コ ミュニ テ ィ 近畿 大学 3。 福 岡社 会保 育短期 大学 第 4室 1。 (2階 202教 室 )宗 教 1 司会 桧垣 川崎恵環 ・ 宮城 巧 宏 宗 教 と多 元 的 リア リテ ィ 京都 大学 2。 河 村 雷雨 対 馬 の 本戸 の 寄 留 真宗福祉 活動 の 構造 飯 田剛史 ― 社 会 的行 為 を視点 と して 真宗教学研 究所 林 弘幹 3.宗 教 的セ ク トのエー トス ー 都市 中間層 の苦難 の弁 明論一 和歌 山大 学 第 5室 1。 (2階 203教 室 )社 会 変動 司会 橋本 池田 真 ・ 徳永 昭 拘 社 会変動論 の 現代 的課題 につ いて 関西大学 木 村 雅文 京都 大学 伊藤 公雄 2.「 日常 」 と 「世 界」 の選 択 的親和性 をめ ぐって 一 「社 会変革 の担 い手 」 を中心 に据 えて一 3.<起 承転 結 >集 合 の反復 と変動-4項 目型思想 の研 究― 大 阪産業大学 (13:30∼ 16:00) 第 1室 (3階 301教 室 )理 論 Ⅲ l.AGIL図 式作成 の意味構造 園 直樹 ◆研 究報告 司会 森 好 夫・ 新 関西学 院大学 2。 睦人 藤 原英 男 ホ マ ンズ と方 法論 的個 人主 義 ― Bchavioral Sociologyの 方 法論 的視座 につ いて一 大 阪市立大 学 -96- 荒川 茂則 社 会学 にお ける還元 主義 の復権 のた め に 3。 第 2室 2。 久慈利武 広 島大 学 安 田三 郎 階 層化 過 程 の 諸 メカ ニ ズム につ い て 4。 1。 二重大 学 (3階 302教 室 )地 域 ‖ 司会 地域社 会学 へ の 計量 的手 法 の 導入 の試 み 後 藤和 夫 ・ 松本 通 晴 ― 村落 構造 の崩壊 と住 民 ニー ズの 分裂― 佛教大 学 満 田久義 愛知大 学 牧野 由朗 愛 知大学 渡辺 愛 知大学 交野正芳 漁 業 生産 構造 の 変化 と村 落 の 変容 (共 同報告 ) i 問題 の 所在 五 釣網 漁村 =浜 島 の事例 面 第 3室 正 真珠養殖村 =立 神 の事 例 (2階 201教 室 )組 織 0労 働 司会 塩原 勉 0遠 藤惣 ニ 1.産 業 民主制 と労働者統 制 京都 大学 沢 田善太郎 大 阪大学 松戸 武 彦 2.労 働 過程 の 変化 と技術 者 問題 3.日 本 的意思決 定 と して の 稟議制 金城学 院大学 第 4室 1。 (2階 202教 室 )社 会心理 司会 碓井 浜 口恵 俊 ・ 船 津 松 衛 社 会学 にお ける社 会化 の 諸 問題 京都 大学 細辻 恵子 神戸 女学 院大学 磯部卓 三 2.対 人 関係 と社 会化 -97- 3.東 南 ア フ リカ の一 王権儀 礼 にみ る シンボ リズム 京都 大学 第 5室 (2階 203教 室 )宗 教 ‖ 湖 西農村 にお ける村落構造 と宗教 i 司会 筒井幸子 安藤慶 ― 郎 ・ 前 田 卓 ― 中間報告一 (共 同報告 ) 概況 龍谷 大学 舟 橋和 夫 五 二重 生 の 場 合 同上 面 市 v ◆挨 拶 上寺 の 場 合 足利 誠 憲 滋 賀県 立女子 短大 武 邑尚彦 大谷 大学 志水宏行 島 の場 合 横江 の 場 合 (16:00 4階 大講 堂 401教 室) ◆ 閉会 の 辞 第 常 盤女子 高校 佛 教 大学社 会学研 究所 山岡栄市 関西社 会学会常任 委 員 阪井敏 郎 関西社 会学会委 員長 池 田義祐 30回 大 会 1979年 開催 校 第 1日 6月 2日 (土 )、 6月 3日 (日 ) 富 山大学 6月 ◆ 開会 の辞 2日 (土 ) (9:30 2階 4教 室 ) ◆歓迎 の辞 ◆研 究報 告 富 山大学学長 (10:00∼ 12:00) -98- 林 勝次 第 1室 1。 2。 │(2階 201教 理論 室) 司会 浜 口恵 俊 ・ 小 関 三 平 百貨 店 の記 号学 平安女学 院短期 大学 上野 千鶴子 関西大学 木村 洋 二 '二 重大 学 久慈利 武 笑 いの メカ ニ ズム 3.大 学 属性 別 にみた 女子 学 生 の『 女性 度 』 の 比較検 討 第 2室 1。 理論 ‖ (2階 9教 室 ) 司会 正 ・ 越 井郁 朗 居安 M.ウ ェーバ ー にお ける 中国官 僚制論 京都 大学 2。 指 方秀 雄 伝統 的社 会 にお ける家産官 僚制 とそ の 分権 化 傾 向 ― プフリュンデ封建制 と レーエ ン封建制 の性格 をめ ぐって一 関西学 院大 学 3.G.H.ミ ー ドの 「自我論」― そ の 内的論理 構造 の 検 討― 大 阪市立大学 第 3室 1。 理論 Ⅲ 春 日雅 司 (2階 219教 室 ) 司会 平川 茂 三沢謙 ― ・ 山 口節 郎 社 会 的 関係 によ る規 定性 と物 象化 京都 大学 田中 滋 2.マ ル クス にお ける市 民社 会 と政 治 的国家 3。 竹 内真 澄 京都 大学 三 上剛史 ユー トピア論 の 問題 点 と課 題 第 4室 1。 立命館 大学 地域 │(2階 218教 室) 司会 新 睦人 ・ 高橋純 平 都 市 的生活様 式 とエー トス 立命館 大学 山本賢 治 常盤 会短期 大学 奥 田憲 昭 2.R.D.McKenzieの 人間生態 学 -99- 3:西 ドイ ツ にお ける都 市社 会学研 究 の最近 の動 向 一 と くに社 会 計画論 との 関連 にお い て一 関西大学 第 5室 地域 ‖ (3階 336教 室 ) 神谷 国弘 余 田博通 ・ 安藤慶 ― 郎 司会 1.都 市近郊 農村 にお ける村落 生活 の変化 と部落 自治組織 愛 知学 院大学 黒 柳 晴夫 2.伝 統 的価値態 度 につ いて 一 長 崎県 上 県郡 上 県 町大字伊 奈 にお ける意 識 調査 の 結果 か ら一 福 岡県 立社 会保 育短期 大学 3。 巧 北原 淳 藤井 勝 兼業化 と地域 社 会 の 変化 (1)(2)一 長野県佐 久市常和 の事例一 神戸 大学 〃 第 6室 1。 桧垣 社 会 問題 (3階 335教 室 ) 司会 山本 登 ・ 雀部 猛利 炭鉱 離職者 の 社 会 的移 動 佛教大 学 2.5年 後 の変化 か らみた 独居 老 人 と老親子 関係 高 橋伸 一 (兵 庫 県 西宮市 の 場 合 ) 甲南 大学 塚 本孝 美 3.和 歌 山県 下 の 同和 地 区住 民意識 龍谷 大学 ◆ シ ンポ ジウム (13:00∼ 17:00 2階 中垣 昌美 横 山勝英 4教 室 ) .テ ーマ 「産 業化 に伴 う地域社 会 の変 容」 司会 杉 之原 寿 ― ・ 二 宮哲雄 1.山 村 討論者 2。 富 山大学 山 口素光 桃 山学 院大学 鳥越 皓 之 和 歌 山大学 橋 本和 幸 愛媛 大学 横 飛信 昭 農村 討論者 -100- 3.都 市 討論者 ◆総 会 ◆懇親 会 第 2日 17:30 2階 (17:00∼ 19:00 2階 (17:30∼ 6月 3日 (日 関西学 院大学 倉 田和 四 生 愛 知県 立 大学 四方 寿雄 4教 室 ) 201教 室) ) (9:30∼ 12:30) 1室 共 同報 告 │(2階 201室 )戦 友 会 の 社 会 学 的 研 究 ◆研 究報告 第 一 ア ンケ ー トによる実態調査 0中 間報告一 阪井敏郎 ・ 間場寿 一 司会 1.戦 友 会研 究 の 意義 と方 法 京都 大学 高橋 三 郎 2.社 会集 団 と して の戦友 会 ① 戦友会の諸類型 ② 日本人にとっての 「戦友」 ③ 戦友会における慰雪 〃 伊藤 公雄 〃 高橋 由典 京都 大学 溝部 明男 3.戦 後日本における戦友会 ① 戦後 「現実」 と戦友会 〃 ② 戦友会 とヤスクニ 龍谷 大学 ③ 戦友会の社会的機能 第 2室 1。 共 同報 告 ‖ は じめ に一 昭和 甲南女子 大学 (2階 9教 室 )鳥 取 県夏 泊の調 査 報告 新 田光 子 橋本 満 益 田庄 三 ・ 牧 野 由朗 司会 36年 調査 との 比較 にお いて一 京 都大学 2。 架場 久和 平 英 美・ 柳川 洋 一 夏 泊 の 産業 構造 〃 -101- 沢 田善 太郎 3。 夏 泊 の 階 層構造 と権 力構造 佛教大学 満 田久義 0豊 福 陽一 京都大 学 蘭 信三 ・ 小川 賢 治 4.夏 泊 にお ける親族 関係 西川和 美 5.夏 泊 の講集 団 細辻 恵子 宗教 的制度 0活 動 と意識 6。 中河伸 俊 7.夏 泊子 弟 の進 路 選択 三 上剛 史 8.ま とめ 平 第 3室 1。 学説史研 究 (2階 219教 室 ) 司会 英美 佐 々 木光 ・ 大村英 昭 デ ュル ケ ー ム にお ける哲 学 と社 会学 京 都大 学 中島道男 2.デ ュル ケ ー ム研 究 の新方 向― 「学派 」 を分析 単位 と して一 デ ュー ク大学 (米 ) 3。 4。 柏 岡富英 デ ュル ケ ー ム 社 会学 にお ける 「社会 的な もの 」 の 諸 相 京 都 大学 芦 田徹郎 関西学 院大学 小 関藤 一 郎 デ ュル ケ ー ム につ いて の一 考察 第 4室 組織 (2階 218教 室 ) 司会 梅沢 正 ・加 藤 昭 二 1.社 会変動 の過 程 にお ける政治 の役割 につ いて 関西大学 2。 木 村 雅文 最近 の 日本産 業組織研 究 にお いて用 い られて いる 理論 的枠 組 の評価 と新 しいア プ ロー チ の 試 み 関西学 院大学 -102- ジ ロ ラモ・ アバ ー テ 3.組 織 目標 に関す る若干 のパ ラダイ ム につ いて 金城学 院大学 碓井 松 関西学 院大学 萬成 博 4.組 織 の 国際 比較 の 新展 開― 組織 社 会学 の フロ ン トー 第 5室 逸脱 (3階 336教 室 ) 司会 仲村祥 -0坪 内良博 1.逸 脱 行 動 論 か らみた精神 病 大 阪大学 鮎川 関西学 院大学 柳原佳子 潤 2.逸 脱 の 意 味連 関 3.『 自殺 論 』批 判一 方 法論 的 問題 の 提起一 〃 4。 木 下 博道 離婚 原 因 の 実証 的研 究 四 方寿雄 愛 知県 立大 学 第 31回 大 会 1980年 開催 校 第 1日 6月 8日 (日 ) 大 谷大学 6月 ◆ 受付 開始 ◆ 開会 の辞 ◆研 究報告 第 1室 6月 7日 (土 )、 7日 (土 ) (9:00) (9:20 2101教 (9:30∼ 11:30) 理論 (2101教 室) 関西社 会学 会委 員長 室) 司会 井上 池 田義祐 俊 ・ 山 口節 郎 1.役 割 理論 へ の 現 象学 的方 法 の 導入 をめ ぐって 京都 大学 -103- 栗 岡幹 英 2。 私 化 現 象 と多元 的現実 大 阪市 立大 学 3.起 承転 結 片 桐雅 隆 一 四 段 階 の 思考 、思想 、行 動 の一 般記号 と して一 園 第 2室 女性 ・ 職 業 (2201教 室) 直樹 上子武 次 ・ 中野 秀 ― 郎 司会 1.主 婦 の 自己実 現 にかかわ る生 活 構造諸 要 素 の 分析 一 都市 家族 にお ける主 婦類型別 の実証 的分析一 京都 大学 神原文 子 大 阪成 曖女子短期 大学 服部範子 2.女 子 学生 の性別 役割態 度 と家族 にお ける態度形成 要 因 3。 最近 の大学教授 市 場 の一 考 察 ― 社 会学 関係 の教授 の補 充か らみ た ばあ い一 佛教 大学 第 3室 1。 2。 組織 (2202教 室) 司会 碓井 星 明 松 ・ 高橋 二 郎 組織 の存立 とパ ワー 大 阪大学 君塚大 学 関西学 院大学 井 上文 夫 京都 大学 沢 田善 太郎 集 団 の全体 性 を表 現す る 「人的象徴 」 ′ 3.組 織 構造 の 中範 囲理論 第 4室 地域 │(2302教 室) 司会 松本 通 晴 ・ 前 田成 文 1.社 会 関係 ・ 社会集 団 と圏域 ― 鈴木 栄太郎 の 圏域論 をめ ぐって一 立命館 大学 2。 3。 美 留町利 朗 村 落社 会 の 自律性一 部 落会 と 「む ら」規範 一 関西学 院大学 南 愛 知学 院大学 黒 柳晴夫 育広 ジ ャワ農村 家族 にお ける子 どもの社 会化 -104- 第 5室 宗教 室) :(共 同報告 )(2301教 定着期新 宗教 の一考 察 司会 池田 昭・前 田 卓 ― 「大本 」 京都本 苑 四支部 の事例一 1.対 象 と調査 の概 略 京都 大学 飯 田剛史 2.成 員 の社 会 的属性 と集 団特性 3。 4。 ″ 芦 田徹郎 〃 安野 早 己 ″ 飯 田剛史 入信過程 と信 仰実践 宗 教 意識 と 日常性 ◆ 学 会委 員選 出投 票 ◆ 歓 迎 の辞 (11:00∼ 14:00) (12:30 2301教 ◆ シ ンポ ジウム 室) 大 谷 大学 学 長 (12:40∼ 17:00 2301教 広瀬 果 室) テ ーマ 「産 業化 に伴 う家族 の病 理 と福祉 的対応一 国際比 較 の観 点 か ら一 」 司会 増 田光 吉 0光 吉利 之 1.資 本主義社 会一一 日本 の 場 合 討論者 2。 大 阪女子 大学 阪井敏 郎 大 阪市立大学 木村 愛 知県 立大学 四 方寿雄 京 都教 育 大学 村 井研 治 大 阪教 育 大学 沢 田軍治郎 汎 社 会 主義 社 会一― ソ連 の 場 合 討論者 4。 徳 岡秀 雄 資 本主義 社会一 一 ア メ リカの場 合 討論者 3。 関西大学 発展 途 上 社 会一一 イ ン ドネ シア (ジ ャ ワ)の 場 合 岐阜市立 女子 短期 大学 討論者 -105- 龍谷 大学 戸谷 修 口羽益 生 (17:00∼ 17:30 2301教 ◆懇親 会 (18:00∼ 20:00)於 ◆総 会 第 2日 6月 8日 ◆研 究報 告 第 1室 1。 (日 室) ホ リデ ィ・ イ ン・ 京都 ) (9:30∼ 12:30) 階級 ・ 社 会意識 ・ 支 配 (2101教 室) 高 島 昌 二 ・ 岩 崎信 彦 司会 欲求 をめ ぐる社 会意識 理論 につ いて 京都 大学 2。 大杉 至 階級 意識 の 構成 要 素 〃 小川賢 治 3.階 級 理論 の新展 開一 ア ンソニー 0ギ デ ンス の 理論 を中心 に一 4。 大 阪大学 宮 本孝 二 関西学 院大学 春 日雅 司 家産制 的支配 の 構造一 そ の 本質 とダイ ナ ミズムー 第 2室 統 合・逸脱 (2201教 室) 司会 小 関藤 ― 郎・宝 月 誠 1.逸 脱 行動 の統 制理論 をめ ぐって 2。 3。 京 都 大学 中河 伸 俊 平安 女学 院短期 大学 上野 千鶴 子 大阪大学 大村英昭 文 化 精神 医学 にお ける異 常 コ ンフリク トとアンピヴァランス 4.デ ュルケムの社会統合モデルの再構成 奈良女子大学 第 3室 1。 政治 (2202教 室) 司会 新 間場 寿 ―・居 安 睦人 正 N.プ ランヅ ァス の 構造 主義 的政治社 会学 につ いて 立命館 大学 -106- 久保和 洋 2.社 会変動 の 政治社 会学的 分析 につ いて 3。 近代 日本 にお ける civil― 関西大学 木村 雅文 中京 大学 筒井 清 忠 京都 産業大学 大谷 孝太郎 Military Relations 日本 国憲 法前文 と第 九条 との総 合社 会学 的分析 4。 第 4室 宗教 ‖ (2302教 室) 川崎恵環 ・ 宮城 司会 宏 1.超 越 存在 の人 間学 大 阪大学 森下伸 也 種智 院大学 佐藤 久光 2.ネ パ ー ル にお ける シ ャー マ ンの社 会 的役割 3。 日本 的 「愛 」 の 特性 福 岡県社 会保 育短期 大学 4.東 ・ 西本願 寺 比較史試論 5室 巧 一 近代教 団改革運動 か らみて一 金沢 経済 大学 第 桧垣 地 域 ‖ (共 同報告 )(2301教 室) 司会 鈴木 宗 憲 後藤和夫・余 田博通 富 山県氷 見市 の一 漁 村の調 査 報告 1.調 査 の方 法 と概 観 京 都 大学 平 英美 2.産 業 構造 の史 的展 開 ″ 指 方秀 雄 〃 三 上剛史 沢 田善 太郎 3.階 層構造 と権 力構造 ◆挨 拶 (2101教 ◆ 閉会 の 辞 ( ″ 蘭 信三 室) 大谷大学 高橋 憲 昭 ) 甲南 大学 増 田光 吉 -107- 第 32回 大 会 1981年 開催 校 第 1日 5月 30日 (土 )、 5月 31日 (日 ) 甲南 女子 大学 5月 30日 (土 ) ◆ 受付 開始 (9:30) ◆ 開会 の辞 (9:50 545教 室) 関西社 会学 会委 員長 (10:00∼ 12:00) 理論 !(522教 室 ) 池 田義祐 ◆研 究報告 第 1室 1。 司会 筆谷 稔・ 新 睦人 オ ニー ル の 「野 生 の社会学 」 と社会 的現実 佛教大学 上田 京 都大学 神 原文 子 関西学 院大学 安 田三 郎 裕 2.ジ ンメル にお ける闘争 モデル 再考 3。 代理 第 2室 一 形式 社会学 的試 論一 理論 ‖ (523教 室 ) 司会 高 島 昌二 ・ 池 田 昭 1.マ ックス・ ウ ェーバ ー の 近代 社 会論 にお ける 「職 業義 務 の観 念 」概 念 の 位置 につ い て 大 阪市立大学 田村雅 夫 2.マ ックス・ ウェーバ ー の 政治思想 名古 屋 大学 津村 修 3.聖 一 俗 の 弁証 法 とウェーバ ー の 政治論 京 都大学 第 3室 都市 (542教 室 司会 ) 小松秀 雄 四方寿雄・ 倉田和四生 1.大 都市 と少年 非行 一 大 阪都 市 圏 の 場 合一 常磐会短期大学 -108- 奥 田憲昭 2。 ドヤ街研 究 の基礎 視 角 につ いて 一 大 阪・ 釜 ヶ崎 を事例 と して一 広 島修道 大学 青木秀 男 3.筑 豊地方 の生 活保 護 の実態 一 高保 護率 の 背 景 と 「慢性 的」失 業社 会 が抱 え る諸 問題一 高野 山大学 第 4室 村落 :(543教 室) 桧垣 古屋野 正伍 ・ 戸 谷 司会 巧 修 1.「 村 落共 同体 論 」再考 一 村 落社 会研 究 の視座 を も とめて一 2。 中国共 同体 論 の研 究 信三 京都 大学 蘭 大 阪大学 蜂 谷庸子 一 清 水盛光 の 所論 をめ ぐって一 3.タ イ農村 社 会 の 構造 と変 動 一 同姓集 団 の考察 を中心 と して一 神戸 大学 第 5室 1。 調査 (544教 室 ) 司会 北原 淳 西 田春 彦・ 増 田光 吉 青 年 の価値 観 につ いて の一 考察 佛教 大学 伊藤 一 雄 2.対 人 関係 分析 へ の一 視 角 一 「利用 と満 足」 アプ ロー チ の適用 可 能性一 3。 東京 大学 高木 英 至 関西学 院大学 真鍋 一 史 世論研 究 にお ける 「理 論」 と 「調査 」 の統 合 の試 み 一 L.Guttmanの 研 究動 向 をめ ぐって一 第 6室 家族 (541教 室 ) 司会 杉 之原寿 ― ・ 土 田英雄 1.家 族 と社 会 的 ネ ッ トワー ク ー 最近 にお けるボ ッ ト理論 の研 究― 2。 3。 甲南 大学 平松 道夫 甲南大 学 山 中美 由紀 佛教 大学 高 橋伸 一 地域 と老 人 福祉 パ ー トタイ マー の職 業移 動 -109- ◆歓迎 の辞 (13:00 545教 (13: 15-17 文 学 の社 会 学 (54 1教 室 ◆テ ー マ 部 会 室) 甲南 女 子 大 学 学 長 :00) 司会 ) 1。 憂 鬱 の解 剖 ス ノ ビスム 京都 大学 富永 茂樹 大 阪大学 徳永 拘 京 都産業 大学 織 田年和 関西学 院大 学 加藤 春 恵子 一 コ ンラ ッ ド『 闇 の 奥 』 につ い て一 討論者 都 市 の社 会学 勉 ー 対 象 な き欲望― 討論者 3.悪 夢 の選択 作 田啓 ―・塩 原 一 ≪ 世紀病 ≫ の 社会心 理― 討論者 2。 鯵坂二夫 (545教 室 大 阪大学 井上 京都 大学 亀 山佳 明 司会 ) 大藪 寿 -0中 俊 久郎 1.都 市 と人 間 一 家族生活 と人 間形成 をめ ぐる諸 問題― 討論者 甲南大学 松 尾恒子 大 阪女子 大学 仲村 祥 一 2.都 市 と労 働 一 出か せ ぎ者 の就 労生活 の状況― 金沢大学 討論者 3。 都 市 と環 境 ◆懇親 会 遠 藤惣 一 甲南大 学 高 橋純平 関西大学 神谷 国弘 ― 居住環境 とコ ミュニ テ ィ形成一 7:00∼ 17:30 545教 室 17:30` ∼ 19:0 0)於 学 内第一学生 会館 ) ( 正 関西学 院大学 討論者 ◆総 会 (1 八木 -110- 第 2日 5月 31日 ◆研 究報告 第 1室 (日 ) (10:00∼ 12:00) 理論 Ⅲ (522教 室 ) 司会 橋本 真 ・ 清 野 正義 1.パ ー ソンズ理論 にお ける 「価値 」 につ いて 2。 大 阪市立大学 中西吉則 大 阪大学 白倉幸 男 simon― Homansモ デル再考 3.詩 学 及 び 範疇表 によ る起 承転 結 一 四 段 世 界思想 の研 究― 園 第 2室 1。 理論 Ⅳ (523教 室 ) 言語 学 上 の 意 味論 によ る 司会 1953年 直樹 三 沢謙 ― ・ 山 口節郎 のパ ー ソ ンズの シンボル の概 念 を サ イ ンの概 念 か ら区別す る試 み 2。 EOゴ フマ ン、role 関西学 院大学 藤 原英 男 広 島修道大学 深沢建 次 distanceに つ いて の一 考 察 3.多 元 的 リア リテ ィ論再考 一 A.Schut2の 問題 提起 とそ の 身体 論 的再 定式化 の試 み― 追 手 門学 院大学 第 3室 村落 ‖ (542教 室 ) 司会 矢谷 慈 国 安藤慶 ― 郎 ・ 横 飛信 昭 1.奈 良盆地 の村 落 にお ける宗 教 構造 龍谷 大学 2。 電源 開発 に伴 うむ らの変 容 とむ らの 自治 西光 義秀 ― 福 井県 大飯 郡大飯 町大 島地 区 の事例 ― 佛教 大学 豊福 陽 一 名古 屋大学 宮本 益治 3.山 村 地域 の社 会構造 一 トヨタ 自動車産 業 と山村社 会― 〃 4。 米 田頼 司 農 業集 落 の主 成 分分析 九州 工 業 大学 -111- 平松 闊 第 4室 共 同報告 !(543教 室) 司会 川崎恵環 ・ 二 宮哲雄 滋賀 県 中部 広域 市 町村 圏 の社 会学 的研 究 1.調 査 のね らい 佛教 大学 2。 3。 対 象地域 の プ ロフ ィ ール 調査 結果 の 分析 山岡栄市 ー 圏域設 定 の論理 と課 題一 〃 満 田久義 〃 浜 岡政好 ″ 筆谷 〃 藤 山照英 ″ 山岡栄市 ― 広 域 市 町村 圏 にお ける住 民生活一 4.地 方都市 の 政治 構造 ― 滋 賀県 八 日市市 の 場 合一 稔 5.宗 教意識 6.総 括 第 5室 1。 組織 (544教 室) 司会 仲 村 祥 ―・居 安 正 選挙 協 力 にお ける政党 と労働組 合 の組織 連 関分析 ‐ 一 <滋 賀 方式 >の 政治 的効 果 を中心 に 佛教大学 大橋松行 2.組 織 体 にお ける閥 の機能 につ いて 〃 3.大 企 業 にお ける昇進 と学歴 明 竹内 洋 碓井 松 一 学歴 社 会虚 像論批 判一 関西大学 4.組 織 目標 の動態 分析 星 一 農業 協 同組 合 の組織 目標 の事例 を中心 に一 金城学 院大学 -112- 第 6室 (541教 室 ) 共 同報告 ‖ 司会 北 川隆 吉・ 間場寿 ― 戦友 会 の社 会学 的考 察 1.第 二 次戦友 会研 究 の視 点 甲南女子 大学 橋本 満 2.戦 友 会 へ の トリップ 新潟 大学 溝部 明男 京都 大学 新 田光 子 京都 大学 高 橋三郎 3.「 戦友講 」 の慰 霊 4。 死 の 意味 づ け の 変遷 5。 ― 戦記物 の 分析 を手 がか りに して一 戦友 会 を作 る人 々 〃 伊藤 公雄 6.戦 友 会 を拒 否す る人 々 広 島女子 大学 高橋 由典 甲南 女子 大学 橋本 7.現 代 日本 の 中 の戦友 会 (545教 ◆挨拶 ◆ 閉会 の 辞 第 ( 室) 甲南 女子 大学 ) ″ 堀 満 喜望 関西社 会学会常任 委 員 作 田啓 ― 関西社 会学会委 員長 池 田義祐 愛知 大学学長 久 曽神 昇 33回 大 会 1982年 5月 29日 開催 校 愛知大学 第 1日 5月 29日 ◆受付 開始 ◆ 開会 の辞 ◆歓 迎 の辞 (土 )、 5月 30日 (日 ) (土 ) (12:00) (12:40 (12:45 記 念会館 3階 小講 堂 ) ″ ) -113- ◆シンポジウム (13:00∼ 17:00 記念会館 3階 小講堂) テ ーマ 「産 業 と地域社 会」 司会 後 藤和 夫 ・ 松本通 晴 1.渥 美 の農 業 と地域 社会 愛 知大学 2。 牧野 由朗 陶磁器 産業 と瀬戸 市 名古 屋 工 業 大学 谷口 茂 3.自 動車産業 と地 域社会 4。 小 山陽一 名古 屋大学 中田 産 業 構造 0自 治体 ・ コ ミュ ニ テ ィ 討論者 (17:00∼ 17:30 ◆懇 親 会 (18:00∼ 20:00 ◆総 会 5月 30日 第 2日 ◆研 究報 告 第 1室 1。 立命館 大学 理論 (日 関西学 院大学 倉 田和 四生 明治大学 長 谷 川昭彦 神戸 大学 長 谷 川善計 記 念会館 3階 小講堂 ) 於 学外 ) ) (10:00∼ 12:30) !(222教 室 ) 午 前の部 社 会構造 モデル の 諸 問題 司会 塩原 勉 ・ 中野 秀―郎 一 分節 リニ ィジ体 系論 か ら一 京都 大 学 2.集 団論 の再 構成 をめ ざ して トル ー マ ンの 1951年 神 原文 子 の心 理 モデル 関西学 院大学 4。 栗 本英 世 一 序論 的考察一 〃 3。 実 藤 原英 男 社 会 的行 為理 論 につ い て の一 考 察 一 TOパ ー ソ ンズ『 社会 的行 為 の 構造 』 を巡 って一 京都 大学 -114- 山下雅 之 第 2室 都市 (223教 室 寄 せ 場労働者 の 意 味世 界 :予 備 考察 1。 高橋純 平 ・ 八 木 司会 ) 大 阪市立大 学 寄 せ 場労働 者 のサ ブカル チ ャー :予 備考 察 2。 正 一 大 阪・ 釜 ヶ崎 の 場 合― 平川 茂 一 大 阪 0釜 ヶ崎 の 場合一 広 島修道 大学 青木秀 男 3.都 市 の形態 論 か ら表 象論 ヘ ー フ ランス 都 市社 会学 の展 開二 アーバ ニ ズム と都 市化 4。 第 3室 1。 家族 ・ 女性 ・ 病 理 大 阪大学 小林 多寿子 兵庫 教 育大 学 古屋野正 伍 ― 途 上 社 会 へ の 適用 をめ ぐって一 (225教 室 ) 司会 増 田光 吉・ 宮城 宏 女性 の 労働 市 場進 出 と意識 の 変化 仰 大広 大 橋照枝 大 阪市立大 学 森 田洋 司 愛 知県 立大 学 四 方寿雄 2.暴 走行動 と性格 特性 との 関係 に関す る研 究 3.離 婚 原 因 の社 会 0文 化 的背 景 第 4室 共 同報告 │(226教 室) 司会 余 田光 吉 ・ 口羽益 生 「豊 川用水 の 開通 と渥 美農 業・ 農村 の 展 開」 1。 渥美農業 0農 村 の概況 と問題 の 所在 愛 知大 学 牧野 由朗 慶応 義塾 大学 坂井達 朗 2.豊 川用 水 の 開通 と露地栽 培農業 の展 開 3.施 設 園芸 農 業 と村 落 の変容 4。 愛知大学 渡辺 愛知大 学 交 野正 芳 正 農業 構造 改善 と複 合農業経 営 の展 開 -115- 5.企 業進 出 に ともな う複 合農業 の変 容 愛知学 院大学 意識調査 0数 理分 析 第 5室 (227教 室 ) 黒柳 晴夫 間場寿 ― ・ 坪 内良博 百]会 1.医 師 の職 業 生活意識 ― 病 院医師 の仕事 の満 足度 につ いて・ 2。 夙 川学 院短期 大学 小野能文 梅花 女子 大学 井 上文 夫 大 阪大学 白倉幸 男 大 阪大学 西 田春 彦 因子 分析 法 よ り見 た女子 大学 生 の 意識 構造 3.simon“ Homaisモ デル と Blalockの 安定条件 につ いて 4.農 業集 落 カ ー ドの 分析 平松 九州工業大学 午後 の部 ◆研 究報告 第 1室 理論 ‖ 1.GOジ (13:30∼ 16:00) (222教 室 ) ‐ 司会 橋本 真・ 丸 木恵祐 ンメル にお け る sOziologicと 「第 二 王国」論 友 田篤 生 大 阪大学 2。 闊 マ ック ス 。ウェーバー の 民主主義論 の再検 討 ― モ ムゼ ン『 マ ックス・ ウェーバー と ドイ ツ政治 1890∼ 1920』 をめ ぐって一 3.GOH・ 4。 大 阪大学 北野雄 士 名古 屋大学 黒 田 由彦 ミー ドと EOゴ ッ フマ ンの比較研 究 身体 の社 会学 につ いて の 構 想 佛教 大学 第 2室 1。 地域 (223教 室 司会 ) 上田 裕 鈴木宗憲・ 土 田英雄 多治 見窯業 の展 開 と地域 名古 屋大学 -116- 小木 曽洋司 地方 改 良運動 の 諸相 2。 関西学 院大学 南 育広 3.農 山村 社 会 の変 貌 と生 活環境 の 改善 ― 香川県 三 豊 郡大野 原 町 の事例― 香川大学 対 馬 の村 民意識 4。 渡辺 安男 一 そ の 守 旧意識 弛緩 過 程 の一 端一 高野 山大学 第 3室 政治 ・ 組 織 1.1930年 (225教 室 ) 司会 居安 桧垣 巧 正・ 高 島 昌二 代 日本 にお ける統 轄官庁 の研 究 大 阪大学 石丸 博 2.農 村 社会 にお け る政治文 化 の 変容 ― 滋 賀県 湖北地域 の事例一 佛教大学 3。 所 有 と支 配 の 分離 をめ ぐる理論 的経緯 ― AOAOバ ー リを中心 に一 大 阪外語 大学 4.農 協組織 の 意思決 定構造 共 同報 告 ‖ 林 弥富 一 愛知県 農協職 員 調査 を 中心 に一 金城学 院大 学 第 4室 大 橋松 行 (226教 室 ) ′司会 「 自動 車工 業独 身青年 労働 者 の 労働 0生 活・ 余 暇 碓井 松 北 川隆 吉・ 遠 藤惣 一 一 トヨタ調査 を中心 に一 」 1.独 身青年 層 の 出身階層 と仕事 意識 立命館 大学 2。 村 上文 司 自工 の 労働者 管理 と独 身青年 層 の 意識 〃 湯本 誠 3.独 身青 年 層 の余暇 生 活 東京 都立 工 科 短期 大学 (16:00 221教 ◆ 閉会 の 辞 (16:10 ◆挨 拶 ″ 大 倉秀 介 室) 愛知大学 川越 淳 二 ) 関西社 会学会常任 委 員 四方寿雄 -117- 第 34回 大 会 1983年 6月 11日 開催校 京都 大学 第 1日 6月 11日 12日 (土 )、 (日 ) (土 ) ◆ 受付 開始 9:00 ◆ 開会 の辞 9:40(北 館 1階 ◆歓 迎 の辞 9:45( ″ 1号 室 ) ) 関西社 会学会委 員長 京都 大学 中 池 田義祐 久郎 ◆研 究報 告 午 前 の部 10:00∼ 12:00 1室 ]社 会意 識 (南 館 1階 6号 室 ) [第 1。 司 会 :Jヽ 関 三 平 ・ 三沢謙 ― 若者 の性 意識 調査 善積 京子 (株 )大 広 大橋 照枝 岡山大学 藤森 俊輔 大手前 女子 短期 大学 2.マ ス メデ イア によ る女性 の 意識 形 成 3。 生活満 足意識 の 構造 と中流 意識 [第 1。 2。 2室 ]家 族 (南 館 2階 2号 室 ) 司会 :阪 井敏郎 ・ 金 屋 平 三 フェ ミニ ズム理論 によ る家族社 会学批 判 の 問題 点 立命館大学 渋谷 敦司 京都 大学 神原 文子 鹿児 島経済 大学 山 中美 由紀 都市 にお け る家族 関係 に 関す る一 考察 3.韓 国社 会 の配偶者 選択 [第 3室 ]宗 教 と生 活 (南 館 2階 3号 室 ) 司会 :山 本 登 ・ 川崎恵環 「越 冬 闘争 」 を事例 と して一 一 1.寄 せ 場 労働者 の生 と死 一一 釜 ケ崎 。 広 島修道 大学 -118- 青木 秀男 仏教 の シナ 的変 容 の 諸契 機 と シナ 化仏教 と して の 禅宗 の 諸 特質 2。 高野 山大学 桧垣 巧 金沢経済 大学 鈴木 宗憲 3.蘇 生説 話 の脈 絡 と位 置 づ け [第 1。 4室 ]教 育 と医療 (南 館 3階 亀 の 間 ) 司会 :遠 藤 惣 ―・ 山 口節 郎 学校教 育 と知 識 0役 割 の 性別 配 分 京 都大学 2。 繁男 藤原 英男 西川 美紀 看 護学 生 の た め の 「制度 」 の概 念 の 定義 の試 み 3.医 育 機 関別 にみた臨床 医師 の動 向 ―― 近畿 13校 のば あ い一一 福 井 医科大学 [第 森 5室 ]病 理 (南 館 3階 鶴 の 間 ) 司会 :山 口 透・ 大村 英 昭 1.精 神 病 の レイ ベ リング理論 に関す る一 考察 ―― 「相対 主 義」 的視点 をめ ぐって一― 京 都大学 黒 田浩 一 郎 鹿 児 島女子 大学 高原 正興 大 阪市立大学 清水 新二 2.現 代 日本 の少 年 非行 と逸脱 行 動 論 3.ア ル コー ル 依 存 と社 会 的態 度 の研 究 [第 6室 ]エ ス ニ シテ ィ (北 館 1階 1号 室 ) 司会 :古 屋 野 正伍 0二 宮哲雄 1.タ イ国華 僑 ・ 華 人系 住 民 の 同化 大 阪大学 2。 チー ラパ ー 0ラ オス ィー シ ン ア フ リカ都 市 出稼 ぎ 民 の 再部族化 現 象 一― 状況 的 ア プ ロー チ理論 の 発展 をめ ざ して一― 京 都 大学 松田 素二 関西学 院大学 真鍋 一史 3.日 系 ア メ リカ人 の 政治 的態 度 ― Tそ の形 成 と構造一一 -119- ◆学 会委 員選 出投 票 11:00∼ 14:00 ◆研 究報告 午後 の部 13:00∼ 17:00 [第 1室 ] 理論 (南 館 1階 6号 室 ) 司会 :間 場寿 ― ・ 久慈利 武 1.パ ワー 概 念 の基 本構成 大 阪大学 2.ダ イ ア ド的交 換理 論 の一 考 察 宮本 孝二 柳川 洋一 土肥 豊 一一 分配 公正論 を手 がか りに一一 京都 大学 3.G.H.ミ ー ドの 自我 論 の新 たな展 開 一一 H。 ヨアスの所説 によせて一一 大 阪府 立 大学 4.社 会 システ ム の収束 的起 承転 結 と発散 的起 承転 結 園 [第 2室 ]組 織 (南 館 2階 2号 室 ) 司会 直樹 :居 安 正・ 高 島 昌二 1.災 害時 にお ける組織 行動 野田 隆 京 都府 立大学 高沢 淳夫 関西大学 神谷 国弘 〃 滝本 佳史 碓井 松 大 阪大学 戦 前 昭和期 「人 口政策 」 断章 2。 一一 厚 生省 人 口問題研 究所 をめ ぐって一一 伝統 型 地域住 民組織 と コ ミュ ニ テ ィ形 成 3。 4。 組織 コ ミュニ ケ ー シ ョン ーー リビュー と展望一一 金城学 院大学 [第 3室 ]老 人 (南 館 1。 2階 3号 室 ) 熊 本市 内老 人 ク ラブ の 比較研 究 司会 :四 方寿雄 ・ 宮城 宏 一一 比較調査 法 の試 み一一 熊 本大学 2。 老 人 を と りま く援 助制度 に関す る一 考 察 高津 等 松岡 敦子 一一 第 一次 集 団間代替 の 検 討一― 関西学 院大学 -120- 3.名 古 屋市 にお けるひ と り暮 らし老 人 の実態 と生 活 名古 屋大学 4.志 摩 にお ける隠 居慣 行 宮本 益治 鈴木 洋昭 一一 国府 地 区 と船 越 地 区 の 比較一 ― 岐阜 女子大学 5.老 人 の隠居観 の地域 比較研 究 一一 二重 県 志摩 地方 、国府 ・ 船 越 の二 地 区 の事例 調査 よ リーー 上久保 達 夫 [第 4室 ]地 域 (南 館 3階 亀 の 間 ) 司会 :谷 口 茂 ・ 牧 野 由朗 1.北 陸 山村 の挙 家離村者 の 生活 一― 富 山県 砺 波郡利 賀村 の 離村者 の追跡調査 を中心 に して一一 2。 岡山大学 山口 素光 名古 屋大 学 杉浦 直子 〃 白鳥 真紀 〃 小木 曽洋 司 ″ 黒田 由彦 〃 大藤 文夫 大都 市近郊 にお ける宅地 開発 と地域社 会 の 変 容 1.可 児市 の現況 と調査 の概 要 2。 3。 4。 地域社 会 の 変容 I 一一 大森 と今 渡― 地域社 会 の 変 容 Ⅱ 一一 広 眺 ケ丘 団地 と愛 岐 ケ丘 団地一― 四 地 区 の 比較 5.可 児市 にお ける社 会 関係 を規 定す る要 因 の 変化 [第 5室 ]宗 教 と社 会 (南 館 3階 鶴 の 間 ) 司会 :鈴 木 宗憲・ 口羽益 生 「生駒 山系の 宗教 と社 会」 1.概 観 -121- 英 知大学 西山 俊彦 京都 大学 菅 康弘 2.生 駒 山系 にお ける 「朝鮮 寺」 につ いて 3。 富 山大学 飯田 剛史 大 阪大学 森下 伸也 大 阪大学 池田 光穂 清水 夏樹 石切 神社 発展 小史 4.生 駒 山系 にお ける修 験信仰 5.生 駒 聖天 ・ 宝 山寺 [第 一一 そ の 信 仰 と構造一 6室 ]地 域 と女性 意識 (北 館 1階 1号 室 ) 司会 :高 橋純 平 0長 谷 川善計 「長 岡京市 にお ける女性 の意識調査 」 1。 調査 の概 要 京 都 大学 山下 雅之 〃 大牟 田 透 〃 松居 径 ″ 池田 繁樹 〃 安田 卓生 〃 串田 秀也 〃 大牟 田 透 〃 田中 滋 2.「 地域 」意識 か らと らえた 「地域 」 の 空 間的範域 3。 近 隣交 際 の 次元 と意 味 4.サ ‐ クル参 加者 の 意識 と関心 5。 6。 7。 家事 をめ ぐる女性 の 「家 内性 (domesdcity)」 の 現代 的特徴 現代 母親 の 類型 的把握 女 性観 の諸 相 と女性 の 自立 ◆総 会 17:00∼ 17:50(北 館 1階 1号 室 ) ◆懇親 会 18:00∼ 20:00(南 館 3階 鶴 の 間 ・ 亀 の 間 ) -122- 第 2日 6月 12日 (日 ◆ シ ンポ ジウム 10:00∼ ) 15:30(北 館 2階 ホ ール ) テ ーマ 「われ われ は社 会構造 を ど うみ るか」 司会 :徳 永 拘 ・ 中野 秀 ― 郎 1.構 造 とシンボル ーー 構造主義 の視 点― 2.構 造 と体 験 3。 構造 と実践 ◆ 閉会 の 辞 報告者 :神 戸 大学 大野 道邦 討論者 :甲 南大学 森田 二郎 報告者 :追 手 門学 院大学 矢谷 慈国 討論者 :金 沢大学 佐藤 嘉一 報告者 :立 命館 大学 清野 正義 討論者 :奈 良女子大学 新 睦人 一― 現 象学 的社 会学 の 視点一 ―― マル クス主 義 の 視点―― 15:30(北 館 2階 ホ ール )関 第 35回 大会 1984年 5月 26日 開催 校 奈 良女子 大学 第 1日 5月 26日 (土 )、 5月 27日 西社 会学 会常任 委 員 作 田啓 ― (日 ) (土 ) ◆ 受付 開始 9:30 ◆ 開会 の 辞 9:50(文 学部 北棟 103室 ) 関西社 会学会委 員長 -123- 中 久郎 ◆研 究報告 10:00∼ 12:00 │ [第 1室 ]理 論 (文 学部 北棟 201室 ) 司会 :越 井郁 朗 ・ 山 口節 郎 ミー ドの 「精神 ・ 自我 の社 会発 生論」 の 検討 1。 京 都大学 2.社 会学 にお ける主観性 につ いて 加藤 コ 一己 宮脇 幸生 桐田 克利 一一 エス ノメ ) ノドロジー の 視点 か ら一― 京都 大学 3.自 己 と主観 的現実 一一 日記 の 中 の取 り残 され た世 界一一 大 阪市立大 学 [第 2室 ] 権 力 101室 ) (文 学部 北棟 _M.ク 司会 :高 島 昌二 ・ 居安 正 レンアンの試 論 を中心 に一― 1.権 力 の 実証 的測定 とそ・の諸 問題 一 大 阪市 立大学 竹川 郁雄 京 都 大学 原田 隆司 大 阪外 国語 大学 林 弥富 2.国 会議 員 の 政治 的経歴 に関す る一 考察 3。 権 力 の行 方 株 式会社制 度 と財産一― [第 3室 ] 1。 労働 ・ 職 業 (文 学部 北棟 102号 室 ) 司 会 :長 谷 川善計 ・ 遠 藤惣・ 産業構造 の 変化 と女子 労働 の 変質 につ いて 関西大学 志村 哲郎 松戸 庸子 として 2.南 京 工場労働者 家族 調査 の報告 ― 一 家族 構成 を中心 大 阪大学 3.医 師 と医療 にお ける連続 と変化 一一 〇市 OK市 にお ける医師意識 調査 の 報告 に寄せて一一 関西学 院大学 [第 4室 ] ■ニ ケ ー シ ョン (文 学部 南 棟 ‖ 4室 ) 文 化 ・ コ ミニ 司 会 :井 上 中野秀 一 郎 俊 ・ 丸 木恵 祐 1.大 衆劇 団組織 の社会学 的考察 京 都大学 -124- 鵜飼 正樹 2。 力道 山 プ ロ レス の フ レー ム分析 大 阪大学 リー・ オ ー ステ ィ ン・ トンプ ソ ン 3.オ ー デ ィエ ンス 論 再考 京 都大学 [第 5室 ]福 祉 ・ 老 人 (文 学部南 棟 ‖ 5室 ) 司会 高橋 由典 :四 方寿雄 0土 田英雄 1.老 人 ホ ー ム にお ける寂 しさ 一一 ある養護 老 人 ホ ー ムで の 聞 き取 り調査 を通 じて一一 奈 良女子大学 藤川 博子 2.老 人 の生 活 とそ の実態 一― 宇 治市 にお ける調査 か ら一一 中京 短期 大学 3。 上久保 達 夫 「身体 障害者授 産施 設」 の 分類 の混乱 の整理 藤原 ◆歓 迎 の 辞 13:00(文 学部南棟 218室 ) ◆ シ ンポ ジウム 13:15∼ テ ー マ 「社 会学 を考 え る 奈 良女子 大学長 英雄 後 藤和 夫 17:00(文 学部南棟 218室 ) 一― 社 会事象 の計測 ・ 観 察・ 解釈一一 」 司会 :古 屋 野 正伍 ・ 菖成 博 1.「 村 落 構造 の 計量 的分析 」 2。 3。 九州 工 業大学 平松 潤 神戸 大学 北原 淳 松本 通晴 「社 会調査 と村 落社 会構造 」 「都 市 の 同郷 団体 」 .同 討論者 :高 沢 淳 夫 ◆総 会 17:00∼ 志社大学 (京 都 府 立大 学 )坪 内良博 (京 都 大学 )大 藪 寿 ― (大 阪市 立大 学 ) 17:30(文 学部南棟 218室 ) ◆懇 親 会 17:30∼ 20:30(大 学 会館 食堂 ) -125- 第 2日 5月 27日 (日 ) ◆研 究報告 10:00∼ 12:30 [第 1室 ]理 論 1。 (文 学部 北棟 201室 ) 司会 :橋 本 真・ 浜 口恵 俊 初期 パ ー ソ ンズ研 究 京都 大学 進藤 雄三 奈 良女子 大学 新 睦人 園 直樹 若林 良和 渡辺 安男 西村 雄郎 2.「 社会 構造」概 念 の再 。再考 3。 即事 象一 超越 カテ ゴ リー [第 2室 ]地 域 ーー 起 承転 結 の社 会学序説一一 (文 学部 北棟 101室 ) 司会 :二 宮哲雄 0八 木佐 市 1.漁 携集 団 にお ける リー ダ ー の役割 分析 佛教 大学 2.農 村 青 年 と コ ミュニ テ ィ施 設 との 関連 につ いて の実 証 的研 究 香 川大学 3.混 住化 地域 にお ける青年 の 「集 り」 (c011ectivity)と 「地域 づ く り」 一一 石川県 野 々市 町青 年 団 を事例 と して 金沢大学 4.対 馬 ・ 廻 部落 にお ける生活 の共 同 一一 そ の規 定 因素 と隣接 唐州部落 との対 比一一 高野 山大学 :[第 1。 3室 ]歴 史 ・ 変動 (文 学部 北棟 102室 ) 集 合行 動 の歴 史社 会学・ 試 論 司会 桧垣 巧 :鈴 木 宗憲・ 塩 原 勉 一 一 C.テ ィ リー の研 究 を中心 に一一 大 阪大学 鵜飼 孝造 大 阪大学 三木 英 大 阪市立大学 本部 隆一 2.「 世俗化 」再考 3。 ヒン ドゥー 婚 の 理念 と諸 問題 -126- 19世 紀 ア メ リカ社 会 の コ ミュー ン運動 4。 立命館 大学 [第 4室 ]女 性 (文 学部南棟 114室 ) 司会 奥川櫻 豊彦 :加 藤春恵子 ・ 今津孝 次郎 1.女 子 大学 生 の教 育 アス ピレー シ ョン形 成 一― 母親 の生 活観 の影 響一― 奈 良女子大 学 太 田垣 由起 枝 女子 大学 生 にお ける就職 意識 の 計量 的分析 2。 梅 花女子 大学 井上 文夫 大橋 照枝 消 費社 会 と女性 3。 (株 )大 広 [第 5室 ]数 理 (文 学部南 棟 ‖ 5室 ) 司会 :碓 井 松 ・ 山本 剛郎 1.組 織 内移 動 の 分析 大 阪府 立大学 沢 田善太郎 桃 山学 院大学 高坂 健次 関西学 院大 学 真鍋 一史 『「い き」 の 構造 』 の代数学 的構造 2。 3.L.Guttmanの 諸 法則 とそ の追試 [第 6室 ]共 同報告 (文 学部南棟 116室 ) 専修 学校 の動 向 と学生 の意識 ① ② ③ ④ 司会 :柴 野 昌山・ 竹 内 洋 ―― コン ピューター 系専修 学校 を事例 と して一 一 専修学校 の展 開と特徴 立命館大学 竹内 真澄 ″ 中村 正 〃 山元 公平 〃 湯本 誠 学生 の進路選択 と進学動機 学生 の学校生活に対す る意識 学生 の就職意識 ◆閉会の辞 12:30(文 学部北棟 103室 ) 関西社会学会常任委員 -127- 大藪 寿― 第 36回 大 会 1985年 6月 1日 開催 校 金沢 大学 第 1日 6月 6月 2日 (土 )、 (日 ) 1日 (土 ) ◆受付 開始 12:00 ◆ 開会 の辞 12:40(教 養部 B14) 関西社 会学会委 員長 中 ◆歓迎 の辞 12:50( 金 沢 大学学長 金子 曽政 ″ ) ◆ シ ンポ ジ ウム 13:00 ∼ 17:00( ″) :越 テ ーマ 「社 会学 を考 え る :日 常経験 と理論 」 1。 2。 久郎 司会 井郁 朗 0仲 村祥 ― 日常経 験 と社 会学 神戸 女学 院大学 小関 三平 関西学 院大学 鳥越 皓之 金城学 院大 学 丸木 恵祐 立命館 大学 佐藤 嘉一 日常 生活 とフォー ク ロアの 方 法 3.日 常 経験 と相 互 作用 論 4。 日常 経験 とシステム理論 学 )岩 討論者 :山 口節郎 (大 阪メこ ◆総 会 17:00-17:30 ◆懇 親 会 第 2日 1 8:00∼ 6月 (教:館 養 部 B14) 20:00(学 生会 2日 崎信 彦 (神 戸 大学 ) (日 ) ) ◆研 究報告 午 前の部 10:00∼ 12:30 -128- [第 1室 ]理 論 │(第 30号 教 室 ) 「内面化 」 と 「討議」 1。 司会 :中 野秀 ― 郎 ・ 三 沢謙 ― 一一 パー ソンズ とハ ーバ マス にお ける文化 の 位 置一一 京 都大学 パ ー ソ ンズ 社 会理論 にお ける人 間像 2。 3.分 化 とメデ ィア 4.反 復 活動 馬場 靖雄 一― 「制度化 され た個 人主 義 」 をめ ぐって一一 京 都 大学 進藤 雄三 九州大 学 中西 吉則 ーー T.ParsOnsを 中心 に (起 核 /継 承 /転 換 的総 合 )の 課題 一一 身体 、 機械 、 ク ラシ ックーー 園 [第 2室 ]政 治・ 階層 (第 20号 室 ) 1。 「寄 せ 場労働者 差 別 」 につ い て の一 考察 2.社 会 諸階 層 の 政治 的態 度 司会 直樹 :居 安 正・ 間庭 充幸 平川 茂 岡山大学 藤森 俊輔 大 阪外 国語 大学 林 弥富 立命館 大学 清野 正義 永井 良和 若林 良和 龍谷 大学 荻野 勝行 佛教 大学 満田 久義 ―― 倉敷 市 民調査―一 3.J.コ ッカ の ホ ワイ ト 0カ ラー 論 4。 [第 1。 現代社 会論 と Nation=Stateの 概 念 3室 ]地 域 (第 32号 教室 ) 司会 :′ :1崎 恵障 0山 口素 光 「第 三 空 間」研 究 へ の 社会学 的 ア プ ロー チ 京都 大学 2.漁 榜集 団 リー ダ ー の オ カ にお ける社 会 関係 一一 贈答慣 行 の 視点か ら一 ― 佛教 大学 3.伝 統 型都 市 の社 会構造 に関す る実証 的研 究 4。 一一 旧堺 市街地 を中心 に一― 欧米 諸 国 にお けるネオ 0ル ー ラ リズム -129- [第 4室 ]社 会心理 (第 22号 教 室 ) 司会 :石 川 実・ 高橋 二 郎 1.音 楽 の大衆化 をめ ぐる理論 的展 開 関西学 院大学 松田 健 大 阪市立大学 竹川 郁雄 2.ア イデ ンテ ィテ ィ形成 と攻撃性 につ いて の一 考察 一一 学級集 団 内 の 「い じめ 」行動 を中心 に一― 3.現 代社 会 の基軸 と して の消 費 と消 費者 行動 一― モデル 化 のため の概 念設 計一― (株 )大 広 大橋 照枝 大西 正曹 同志社大学 青木 康容 愛 知 大学 交野 正芳 熊 本大学 蘭 信三 同志社大学 森川 真規 雄 広 島女子 大学 加茂 陽 広 島大学 鯵坂 学 山本 正和 4.ME(マ イ ク ロ・ エ レク トロニ クス )化 の 中小企業 の対応 一一 枚方市 にお ける事例一一 関西大学 [第 5室 ]共 同報告 │(第 離 島 出身者 と同郷 団体 1。 33号 教 室 ) 司会 :大 藪 寿―・ 土 田英雄 ―一 甑 島 と尼 崎一 総論 2.甑 島村 落 の 特質 3。 4。 在 村者 の他 出経験 他 出経験者 の生 活実態 5.離 村者 の移 動形態 6.都 市離村者 の実態 7.離 村 者 と同郷 団体 -130- ◆研 究報 告 午後 の部 13:30∼ 16:00 [第 1。 1室 ]理 論 ‖ (第 30号 教 室 ) 司会 :磯 部卓 三・ 大村 英 昭 社 会 的誘導 の 理 論 龍谷 大学 磯部 裕 京 都 大学 藤沢 三佳 京都 大学 柳川 洋一 関西学 院大学 高坂 健次 2.相 互 作 用 にお ける 自他 の ネ ー ミングプ ロセ ス ー ー Anselm Straussの 象徴 的相互作用 論 の 検 討―― 3.集 合 的不合理 とフ リー ライ ダ ー 問題 一一 M.olsOnの 『集 合的行 為 の 論理 』 をめ ぐって一一 4.相 対 的不満論 再考 [第 1。 2室 ]制 度 ・ 運動 (第 32教 室 ) 司会 :碓 井 松・ 奥川櫻豊彦 運動集 団形 成 に 関す る理 論 的考察 京都 大学 牟田 和恵 藤原 英男 高沢 淳夫 大 阪市立大学 本部 隆一 関西大学 木村 雅文 鹿 児 島経済 大学 川崎 澄雄 2.制 度 をめ ぐる矛盾 の帰結 の 法則 の体 系 3。 社会学 にお ける制 度 の 問題 京 都大 学 [第 3室 ]家 族 (第 22号 教 室 ) 司会 :坪 内良博 ・ 戸 谷 修 1.ヒ ン ドゥー 婚 の諸 問題 につ いて 2.社 会変動 の 家族社 会学 的分析 につ いて 3.送 出村 にお ける海外 出稼 ぎ者 と海外移 民 の家族 と生 活 -131- [第 4室 ]共 同報告 ‖ 20号 教 室 ) (第 司会 大都 市近郊住 民 の生 活構造 と コミュニ テ ィ形成 要件 :長 谷 川善計 ・ 山本 剛郎 一一 吹 田市 を事例 と して一 ― 1.問 題 の所在 と調査 概 要 関西大学 神谷 国弘 関西大学 瀧本 佳史 奈 良女子 大学 中道 費 関西大学 森谷 健 益田 庄三 高野 山大学 桧垣 巧 佛教 大学 豊福 陽一 気 象庁 酒井 俊二 生活構造 のパ タ ー ン分析 2。 3.社 会移 動 と住 民参 加 意識 4.生 活構造 パ ター ン と住 み心 地 意識 [第 5室 ]共 同報告 Ⅲ (第 33号 教 室 ) 司会 :牧 野 由朗 ・ 八 木佐 市 韓 国慶 尚北道蔚 珍郡 厚浦 里の調査 報告 一 一 日韓漁 村社 会 ・ 経済研 究会 による 第 二次 調査一― 1.調 査 の概 況 甲南 女子 大学 2.韓 国社 会 の儒教 的体 質 一― 漁 村 の 聞 き と り調査 を中心 に一 3.韓 国漁村契 の現状 4。 韓 国 と 日本 の沿岸 漁村 比較調査 レポー ト 5.韓 国漁 村村 落 の社 会 民俗 の動態 ◆挨 拶 一― 慶 尚北 道蔚珍郡 平 海 邑金音三里 の事 例一― 16:00(第 20号 教 室 ) ◆ 閉会 の辞 16:10( ″ ) 熊 本大学 平田 順治 金 沢 大学 二宮 哲雄 関西社 会学会常任 委 員 -132- 上子 武次 第 37回 大 会 1986年 5月 31日 開催 校 同志社 大学 第 1日 5月 31日 6月 1日 (土 )、 (日 ) (土 ) ◆ 受付 開始 11:00 ◆学 会役 員選 出投 票 11:00∼ 14:00 ◆ 開会 の辞 12:40 (S22教 室 ) 関西社会学会委員長 中 久郎 ◆歓 迎 の 辞 12:50 ( 同志社大学学長 原 正 ◆ シ ンポ ジウム 13:00∼ ″ ) 17:00( ″ ) 「社 会学 を考 え る」 シ ンポ ジウム 0シ リァ ズ につ いて テ ー マ 「社 会学 を考 え る :現 実 問題 へ の提 言」 司会 研 究活動委 員会代 表 間場寿 ― :碓 井 松 ・ 大村 英 昭・ 大藪 寿 ― 1.都 市 計画 の現実 と展望 一一 西陣 の再 生 につ いて一一 京 都産 業会館 。前京都 市経済 局長 清水 武彦 金城学 院大学 山口 透 同志社大学 小倉 襄二 2.生 活 の 中 の 非行 高齢 化 社会 と社 会福祉 3。 討論者 :神 谷 国弘 (関 西大学 )徳 岡秀雄 (関 西大学 )野 村 哲也 (大 阪府 立大学 ) ◆総 会 17:00∼ 17:30(S22教 室 ) ◆懇 親 会 18:00∼ 20:00(新 島会館 ) 第 2日 6月 1日 (日 ) ◆研 究報告 午 前の部 10:00∼ 12:30 [第 1。 1室 ]理 論 │(S2教 隠 蔽 の社 会理 論序説 室) 司会 :居 安 正・ 高橋 由典 一― ゴ ッフマ ンを 中心 に一一 大 阪大学 -133- 阪本 俊生 2.ウ ェーバ ー 社 会学 にお け る知 識 人 層 と 「文化 」 京都 大学 3。 支 配 の 正 当化 論 田中 紀行 大藤 文夫 田村 雅夫 一一 ウェーバ ー の 「正 当性 」概 念 に関連 して一― 名古屋大学 4.マ ックス 0ウ ェーバ ー の行 為論 をめ ぐる若千 の 問題 につ いて 同志社大 学 [第 2室 ]地 域 ・ 家族 (S3教 室 ) 司会 :坪 内良博 ・ 北原 淳 1.新 しい農業文化 の記述 一― い ち ごの栽 培 をめ ぐって一一 2。 藤原 英男 本部 隆一 滋 賀県 立短 大 武邑 尚彦 京 都教育大学 村井 研治 (株 )大 広 高橋 照枝 同志社大 学 青木 康容 立命館 大学 清野 正義 ヒン ドゥー 社 会 の 底辺 に ある もの (I) 大 阪市立大学 3.東 北 タイ にお ける農 民 の 地域移 動 一一 ハー ナ ー デ ィー (美 田 を求 めて )の 移 動 を中心 に一― 4。 [第 ソ連 にお ける家族変動 の 要 因 3室 ]現 代 社 会 (S4教 室 ) 司会 :高 島 昌二 ・ 高橋 二 郎 1.消 費社 会 の ネ クス ト・ フ ロ ンテ ィア 2. cOrporate Networkに 3.戦 争 国家 つ)い ` て (warfare state)と 社 会学 の 理論枠 組 -134- [第 4室 ]共 同報告 :(S地 2教 室 ) 西 陣地域住 民の意 識 と行動 司会 :八 木佐 市・ 中道 責 一一 西 陣学 区の事例一― 1.研 究課題 と調査 地域 の概 況 佛教 大学 谷口 佛教 大学 星 佛教大学 浜岡 政好 佛教 大学 高橋 伸一 佛教大 学 荒木 功 佛教 大学 加藤 信孝 浩司 明 2.地 域 の社 会 関係 3.情 報行 動 宗教 生活 4。 [第 5室 ]共 同報告 ‖ (S地 3教 室 ) 自動 車 の まちの地 域 生活 司会 :谷 口 茂 ・ 中 田 実 一一 豊 田市 M町 の事 例一一 1.概 況 神戸 大学 岩崎 信彦 中川 順子 鈴木 富久 岩崎 信彦 京都大 学 馬場 靖雄 東京 農業大学 深沢 建次 2.家 族 生活 3.地 域 の社会 関係 4.社 会意識 神戸 大学 ◆研 究報 告 午後 の部 13:30∼ 16:00 [第 1室 ]理 論 ‖ (S2教 室 ) 司会 :平 田順 治・ 佐 藤 嘉 ― 1.ル ー マ ンの歴 史 経験 2。 L.ク ラ ップ マ ンの相互行 為論 的役割 論 につ いて -135- 3.エ スニ シティ論の理論的考察 京 都大学 西井 涼子 福 岡教育大学 小林 孝行 4.現 代韓国社会学 についての考察 2室 ]シ ンボル [第 (S3教 室 ) 司会 :Jヽ 関 三 平 ・ 富永茂樹 1.安 楽死 問題 に於 ける身体 の 象徴 性 につ いて 京都 大学 棚瀬 慈郎 大 阪大学 長谷 正人 関西大学 木村 洋二 2.<生 >と <死 >の 象徴論 的分析 四 面体 (聖 一 俗一 遊一 乱 図式 )再 考 3。 4.起 承転 結 の 両 義 性 (記 号 の シ ンボル と計算 法 の イ メー ジ )一 一 人気 の 社 会学 序 説一 一 園 [第 1。 3室 ]宗 教 (S4教 室 ) 「力 の 体 系」 と して の 社 会 2。 司会 直樹 :塩 原 勉 ・ 山 口素光 ―― デ ュル ケ ー ム宗教 社 会学 にお ける力 と感 情 の 問題一 一 京 都 大学 菅 康弘 龍谷 大学 西光 義秀 大谷 大学 志水 宏行 高野 山大学 桧垣 巧 湖北 0海 老江 にお ける村 落 と宗教 3.近 江 の宗教環境 につ いて 4.韓 国 の 祖先崇拝 の一 断面 [第 4室 ]社 会意識 0社 会調 査 (S21教 室 ) 司会 :戸 谷 修 ・ 中野 正 大 1.神 道 石切教 石切 神社信者 にお ける宗教 意識 の構造 大 阪大学 川端 亮 京 都 大学 高沢 淳夫 2.「 社 会調査 」 の授 業 の組 み立 て につ い て 一一 試論一一 -136- 市 民意識 の研 究方 法 3。 一― 内容 分析 と質 問紙 調査 の統 合 の試 み― 関西学 院大学 [第 5室 ]共 同報告 Ⅲ (S地 2教 室 ) 司会 豊 田市 にお ける 自動 車 関連 企 業 の階層構造 真鍋 一史 :萬 成 博 ・ 長 谷 川善計 T― 経 営 と労働 を 中心 に して一一 1.豊 田市 にお ける 自動車 関連企 業 の展 開過 程 2.経 営 愛 知教 育大 学 藤田 栄史 立命館 大学 辻 勝次 立命 館 大学 湯本 立命館 大学 木 本喜 美子 。生産 にお け る格差 構造 3.労 働 力構成 お よび労働 諸条 件 にお ける格 差 構造 誠 零 細企 業 の生 業展 開 と労働 諸条件 4。 [第 6室 ]共 同報告 Ⅳ (S地 3教 室 ) 司会 :土 田英雄・ 二 宮哲雄 東 三 河 にお ける 山村構造 の分 化 と統 合 一 ― 豊 川流域 圏の社 会 とその変容 (そ の ‖)一 一 1.問 題 の 所在 2。 3。 4。 愛知大学 牧野 由朗 愛 知大学 交野 正芳 愛 知 大学 古賀 倫嗣 愛 知大 学 渡辺 正 稲作 型 山村 にお ける社会 結 合 の 変容 賃 労働依 存型 山村 にお ける分化 と結合 ダム建設 計画 に対 す る住 民 の対応 形態 ◆ 閉会 の辞 16:10(S地 3教 室 ) 関西社 会学会常任 委 員 -137- 牧野 由朗 第 38回 大 会 1987年 5月 23日 開催 校 愛知 県 立大学 第 1日 5月 23日 (土 )、 5月 24日 (日 ) (土 ) ◆ 受付 開始 12:00 ◆ 開会 の辞 12:40(講 堂 ) 関西社 会学会委 員長 中 久郎 ◆歓迎 の辞 12:50(″ 愛知 県 立大学 大学長 横越 英一 ) ◆ シ ンポ ジウム 13:00∼ 17:00 テ ーマ 「地 方 圏構 想 と社 会学 一一 東海地域 を事例 と して一一 」 司 会 :山 本 登 ・ 高橋純 平 1.基 調 報告 2。 純平 甲南大学 高橋 金城学 院大学 西 山八重子 椙 山女学 園大学 黒田 由彦 愛 知大学 渡辺 正 大都 市 の視 点 か ら 3.中 小都 市 の視 点 か ら 4。 農 山村 の視 点 か ら 討論者 :山 本 剛郎 (関 西学 院大学 )浜 岡政好 (佛 教大学 ) ◆総 会 17:00∼ 17:30(講 堂 ) ◆懇 親 会 18:00∼ 20:00(学 生 会館 会議 室 ) 第 2日 5月 24日 (日 ) ◆研 究報 告 午 前の部 10:00∼ 12:30 -138- [第 1室 ]理 論 │(104教 室 ) 司会 :丸 木恵祐 ・ 井 上 俊 E.ゴ フマ ンにお ける 「関与 (inv01vement)」 の 問題 1。 京都大学 串田 秀也 藤沢 三佳 2.E.Goffmanの 精神 「障害」者 論検 討 一丁ホyJ“ ″sを 中心 に一一 京 都 大学 3.高 齢者 の 日常 コ ミュニ ケー シ ョン行 為 の研 究 に向 けて 一 ― E.ゴ フマ ン『 島嶼社 会 にお ける コ ミュニ ケ ー シ ョン行 為』(1953)の 再検 討一― 甲南大学 [第 2室 ]共 同報 告 │(105教 室 ) 司会 安達 正嗣 :居 安 正・ 伊 藤 公雄 グ ラム シ と社 会学 1。 M.フ ー コー の デ ィ シプ リナ リー 化 社 会論 とグ ラム シ ーー B.ス マー トの所 説 を手 がか りと して― 立命館 大学 2。 3。 中村 正 言語 問題研 究所 鈴木 修 立命 館 大学 鈴木 富久 立命館 大学 石倉 康次 神戸 大学 材木 和雄 大 阪外 国語 大学 林 爾冨 関西学 院大学 萬成 グ ラム シの言語 問題 の 射程 とそ こか らみた 言語 病理 の 諸相 グ ラム シの 合理性概 念 4.グ ラム シ と社 会学 の方 法 [第 1。 2。 3。 3室 ]産 業 (106教 室 ) 司会 :碓 井 松 ・ 清 野 正義 ユ ー ゴス ラヴ ィ アの 自主管 理企 業 にお ける 「動機 づ け」 の 問題 J.コ ッカ の 産業官 僚制論 工 場組織 の変化 モデル の 構築 関西学 院大 学 ロバ ー ト -139- 博 M.マ ー シュ [第 4室 ]地 域 (202教 室 ) 真宗 村 落 の宗 教 生活 1ご 司会 :松 本 通 晴・ 中野正 大 一一 石川県 能美郡辰 口町鍋 谷 の調査 か ら一 一 日本学術 振 興会奨 励研 究員 由谷 地域社 会 にお ける <社 会 的連 帯感 >の 形 成 2。 裕哉 一一 住 民参 加 の 問題 点 につ いて一一 大 阪市立大学 森村 創価大学 佐 々木交 賢 尚 3.海 外 勤務者 の現地 にお ける労働 時 間お よび生活状態 4. The impact of technological and econonlic change on farrlily and work in Nishttin silk weaving industry 同志社大 学 [第 5室 ]社 会 問題 (203教 室 ) 司会 HAREVEN,Tamara :仲 村祥 一 ・ 間庭 充幸 老 人 の 自殺 の地域差 につ いて 1。 神戸 山手女子 短期 大学 西下 彰俊 愛 知学 院大学 松浦 国弘 関西大学 中根 光敏 甲南 女子 大学 上子 武次 甲南女子 大学 宮城 宏 大 阪大学 橋本 満 甲南女子 大学 李 商 店 名 の差 別 的呼称 につ い て 2。 3.「 野 宿者 」襲 撃 と「寄 せ 場」差 別 [第 6室 ]共 同報告 ‖ (107教 室 ) 司会 :牧 野 由朗 ・ 坪 内良博 山東省小 高家村 1.調 査 の概 要 2。 家族 と村 の歴 史 3.村 の生 活 4.親 族組織一― 「院」 -140- 小慧 ◆研 究報 告 午後 の部 13:30∼ 16:00 [第 1室 ]理 論 ‖ (104教 室 ) :新 司会 睦人・ 佐 藤 嘉― 1.ダ イ ア ロー グ のた め に 一― ハ ーバー マス =ル ー マ ン論争 0再 考―― 京 都大 学 資源 動員論 と『集 合行 為 の 論理 』 2。 馬場 靖雄 元田 州彦 藤原 英男 園 直樹 関西大学 金田 福男 金沢大学 近藤 敏夫 京 都大学 田間 泰子 大 阪大 学 土井 隆義 京 都 大学 鵜飼 正樹 夙 川学 院短期 大学 小野 能文 一― 公共財論 の観 点 か ら一 一 大 阪大学 3.ウ ェーバ ー 社 会学 の 問題 の 構造 一― 付録 数 学 の若干 の新 しい方 法一一 4.社 会 的制作 物 と制 作 心理 の起 承転 結 一― 結 合連想 の起 、分離 分想 の 承 、転 換 的収束 の転 結一一 [第 2室 ]理 論 Ⅲ (105教 室 ) 司会 :越 井郁朗・ 山 口節 郎 1.情 動 の社 会学 的 問題性 2.G.H.ミ ー ドの 「科 学 的方 法」 3。 4。 [第 一― そ の歴 史 的背 景一― ア ル フ レー ト・ シュ ッッ の生 活世 界概念 の検 討 ラベ リング 0ア プ ロー チ によ る 犯罪動機 論 の 試 み 3室 ]意 識 ・ 文化 (106教 室 ) 司会 :間 場寿 ―・ 井 上 忠司 1.大 衆演 劇 の 内容 分析 試論 一― 仇 討 ち物 を中心 に一一 2。 職 業 と結婚 との 間 の 関係 につ いて の 大学 生 の 意識 -141- 消 費者 行動調査 にお ける質 問紙作 成 の シス テ マ テ ィ ックな方 法 3。 一― Facet Designの 利用 と開発 一― 関西学 院大 学 1真 一史 鍋 4.日 本人 の対 人 関係観 一一 「間人主義」 と 「個 人主 義」 との連 関性 をめ ぐって一― [第 4室 ]ア ジア社 会 (202教 室 ) 司会 大 阪大学 濱口 恵俊 大 阪大学 古川 秀夫 秋庭 裕 関西大学 富田 和広 大 阪市立大学 本部 隆一 京 都 女子 大学 舟橋 和夫 :戸 谷 修 ・ 北原 淳 1.エ スニ シテ ィ化 の研 究 大 阪大学 2。 革命 と心理 につ い て 一一 中国土地 改革 へ の ア プ ロー チーー 3.ヒ ン ドゥー 社 会 の底辺 に ある もの (Ⅱ ) 4.東 北 タイ農村 にお け る世 帯 間共 同 の類型 とそ の 特徴 一 一 「屋敷 地共住集 団」 をめ ぐる一試 論‐ [第 5室 ]共 同報告 Ⅲ (203教 室 ) 司会 :土 田英雄 ・ 中 田 実 伊 根 町漁 業集 落 の共 同研 究 1.伊 根 町お よび 同町漁 業集 落 の概 況 高野 山大学 桧垣 甲南 女子 大学 生 巧 2.新 井 崎地 区 の漁 業 協 同組 合活動 3.狭 域漁 業 生産 組織 漁村 の 比較考察 聖愛 一― 泊お よび 蒲 入地 区 を 中心 に一― 東 洋大学 酒井 出 佛教 大学 豊福 陽一 高野 山大学 桧垣 巧 4.伊 根 の漁村 0莞 島 の漁村 5。 旧伊根 浦 三 か村 にお ける株 制 と親方 ・ 小方慣行 の残 像 -142- ◆ 閉会 の辞 第 16:10(107教 室 ) 関西社 会学 会常任委 員 四方 壽雄 39回 大 会 1988年 5月 28日 開催 校 立命 館 大学 第 1日 5月 28日 5月 (土 )、 29日 (日 ) (土 ) ◆ 受付 開始 13:00 ◆ 開会 の辞 13:40(401教 室 )関 西社 会学 会委 員長 ◆歓 迎 の 辞 13:50(401教 室 )立 命 館 大学 副学長 中 真田 久郎 是 ◆研 究報告 1 14:00∼ 16:30 [第 1。 1室 ]理 論 (201教 室 ) 司会 グ ラム シの 社 会科 学方 法論 : 中野秀 ― 郎 0磯 部卓 三 一― 「新 しい言語文 献学 」 の 問題 を中心 に一― 立命館 大学 鈴木 富久 藤原 英男 園 直樹 2.マ ル クス の抽 象 の 構造 一― 付録超 多変量解 析 法一― 3.社 会変 動 の群 論起 承転 結 (二 項対 立 の 結 合 の 原理 )と 想像 力起 承転 結 (二 項連 想 の 分想 の 原理 ) [第 1。 2室 ]学 説 │(202教 室 ) 司会 : 高橋 由典 0黒 田由彦 GoH.ミ ー ドとプ ラグマテ ィズム 東京 都 立大学 2。 ゴ フマ ンの 「聖 な る もの」 近藤 敏夫 紀 葉子 一一 デ ュル ケム 儀 礼論 の今 日的展 開一― 立命館 大学 -143- 3.フ ー コー にお ける権 力分析 の基 本 的構 図 一― 『監獄 の誕 生 』 の 方 法的分析 を中心 とす る試 論一 ― 京 都大学 [第 1。 3室 ]調 査 と方法 (203教 室 ) 司会 : 中道 近藤 責 ・ 平松 哲郎 闊 相対 的剥奪 と社 会意識 大 阪大学 佐藤 裕 大 阪大学 岡本 隆宏 広 島大学 鰺坂 学 名古 屋大学 今津 孝 次郎 2.ソ ー シャル 0ネ ッ トワー クにお ける社 会 的 同質性 3.瀬 戸 大橋建設 の地域社 会 へ の影 響 一― 島 しょ部 を中心 に一一 4.社 会研 究 にお ける方 法的視 点 と して の キ ャ リア [第 1。 4室 ]組 織 と階級 (204教 室 ) 司会 :Jヽ 笠原 真・ 富永茂樹 市 民権 の展 開 と階 級 区分 大 阪大学 森定 大 阪府立大学 沢 田善 太郎 玲子 2.ア ソシエー シ ョンと近代 3。 蓮如 の組織 論 ・ 序説 一一 組 組織 と対 比 して一一 真宗 大谷 派教 学研 究所 [第 1。 5室 ]文 化 (205教 室 ) 司会 中国残 留孤 児 ・ 帰 国者 の生 活史 文化 類型 の 比較 につ いて 一― 異文 化 との共存 へ の一 視角一― 野入 直美 一一 「罪 の文 化 」 と 「恥 の文化 」 の 場 合一一 大 阪大学 3。 弘幹 : 森 川 員規雄 0井 上 員理子 立命館 大学 2。 林 日本人論 の 諸命 題 とそ の 諸機能 に 関す る実証 的研 究 ―― 質 問紙 調査 によ る接 近一― 関西学 院大学 -144- ポ ー リン・ ケ ン ト 真鍋 一史 4.つ きあ い・ 義理 ・ 恩 再考 一― 交 換 理論 か ら一― 二重大 学 ◆総 会 16:40∼ 久慈 利武 17:30(401教 室 ) ◆懇親 会 18:00∼ 20:00(中 川会館 ) ′ 第 2日 5月 29日 (日 ) ◆研 究報告 ‖ 10:00∼ 12:30 [第 1。 1室 ]学 説 ‖ (201教 室 ) 司会 : 三 沢謙 ― ・ 井 上純 ― ア ドル ノの芸 術 社 会学 京都 大学 2。 吉田 純 樋口 進 三上 剛史 甲南大学 中田 睦子 立命館 大学 黒田 慶子 ハ ーバ ー マ スの 後期 資本主義論 に 関す る ヒル シュの批 判 をめ ぐって 京 都 大学 3。 モデル ネ論 争 の 知識 社 会学 一一 ハバ ー マ ス、ルー マ ン、デ リダーー 愛 知県 立大学 [第 1。 2。 [第 1。 2室 ]家 族 ・ 福祉 (202教 室 ) 司会 :本 村 汎 0細 辻恵子 中国 にお ける 一 人 っ子 政策 の展 開 と推移 家事 労働 と地域 社 会 3室 ]国 家 と政 治 (204教 室 ) 司会 : 柏 岡富英・ 冨 士 田邦 彦 正統 性 問題 再考 京 都 大学 馬場 靖雄 小林 久高 2.権 威 主義・ 保 守主義 ・ 革新 主義 一一 左翼権 威 主義再考一一 関西学 院大学 -145- 3.国 家 と動 員 の歴 史社 会学 ・ 試 論 大 阪大学 [第 4室 ]労 働 (204教 室 ) 自動車産業 に生 き る人 々 1。 鵜飼 孝造 : 西 山美瑳子 ・ 奥村義雄 司会 一― T自 動車 労働者 の追跡 調査 か ら一― 立命館大 学 湯本 誠 日本 自動車企 業 ア メ リカ合 衆 国 で の現地 生産 につ い て 2。 立命館 大学 タ リエ・ グ ロー ニ ング 3.ソ ビエ ト社 会学 にお ける労働態 度研 究 神戸 大学 ホ ワイ トカ ラー の 社会 的把握 につ いて 4。 和雄 林 弥富 一一 J.コ ッカ の 所説 を中心 に一一 大 阪外 国語 大 学 [第 材木 5室 ]共 同報告 (205教 室 ) 司会 : 中野 正 大・ 交野 正 芳 韓 国慶 尚南道統 営郡 内の漁 村 の調査 報告 1.龍 南 面新村 地 区 にお けるセ マ ウル運動 の展 開 2。 (そ の 龍 南 面新村 地 区 にお けるセ マ ウル運動 の展 開 (そ の 1) 甲南 女子 大学 益田 庄三 甲南女子 大学 生 聖愛 佛教 大学 豊福 陽一 高野 山大学 桧垣 巧 気 象庁 酒井 俊二 2) 3.統 営郡見 留 マ ウル の生 業 と 自治 4。 5。 韓 国 の 祖先崇拝 ―― 統 営郡 内 の 農 0漁 村 の 比較調査 か ら一― 日韓漁 村 の集 団的特徴 に 関す る 比較考 察 ◆ 重点部 会 13:30∼ 17:00 [第 1室 ]知 の 社 会 学 (403教 室 ) 司 会 :倉 橋 重史 (佛 教 大学 )・ 大野道 邦 (神 戸 大学 ) 1.科 学社 会学 にお ける科学 一― RoKoMertonの 科 学社 会学 を中心 に一一 広 島大学 -146- 有本 章 2.科 学 の 周辺 関西学 院大学 対馬 路人 大 阪大 学 大村 英昭 3.知 と情 の ダイ ナ ミズム 討論者 [第 :厚 東洋輔 (大 阪大学 )安 野早 己 (大 阪学院短期 大学 ) 2室 ]社 会学 に何 が で きるか ―一 その パ ー ス ペ クテ ィプを問 う一― (402教 室 ) 司会 医療 の 高度化 と人 間 の 問題 1。 : 高橋 三 郎 (京 都 大学 )・ 新 睦人 (奈 良女子 大学 ) 一― 機 能主義 の 立 場 か ら一一 奈 良女子大学 進藤 雄三 大 阪市 立大学 片桐 雅隆 高澤 淳夫 筒井 清忠 2.私 化 した 社 会 とは マ イ ホ ー ム 再考 3。 一― 戦後 日本社 会 を理 解 す るた め に一― 京都大 学 4.日 本 ナ シ ョナ リズム の歴史 社 会学 的考察 一 -1930年 代 の視 点か ら一一 奈 良女子 大学 討論者 : 徳 岡英雄 (関 西大学 )伊 藤公雄 (大 阪大学 ) [第 3室 ]ME(Micro Electron:cs)化 の社 会 的影 響 と問題 (401教 室 ) 司会 1。 : 北′ ‖隆 吉 (名 古屋 大学 )・ 長沢孝 司 (日 本 福祉 大学 ) 技術 革 新 と労働 ・ 企 業 0地 域 鹿 児 島経済 大学 2。 都築 耕生 中京 大学 松田 昇 名古 屋大学 貝沼 洵 学校教 育 にお け る コ ン ピュー タ利 用 の現状 と個 別化 ・ 管 理化 3.自 治体 行 政 にお けるサ ー ビス化 と集 権化 討論者 ◆挨 拶 :板 倉達 文 (名 古 屋 大学 )藤 田栄史 (愛 知教育 大学 ) 17:00(401教 室 ) ◆ 閉会 の 辞 立命 館大学産 業社 会学部 17:10(401教 室 )関 西社 会学会常任 委 員 -147- 清 野 正義 牧 野 由朗 第 40回 大 会 1989年 5月 27日 開催 校 龍 谷大学 第 1日 5月 27日 (土 )、 5月 28日 (日 ) (土 ) ◆ 受 付 開始 9:20 ◆役 員選挙投 票 9:30∼ 14:30 ◆ 開会 の辞 9:40(101教 室 ) 関西社 会学会委 員長 中 ◆歓 迎 の辞 9:50(101教 室 ) 龍 谷大学社 会学部長 川崎恵環 久郎 ◆研 究報告 1 10:00∼ 12:00 [第 1。 1室 ]学 説 │(203教 室 ) 司会 :高 橋 由典 ・ 桐 田克利 デ ュル ケ ー ム にお ける儀 礼論 の 検討 京 都大学 2。 対 人恐 怖 に 関す る社 会学 的 一 試 論 伸彦 一― ア ー ヴ ィ ング 。ゴ ッ フマ ンの観 点 か ら一一 関西大学 3。 小川 中内 英了 藤田 実 佐藤 繁美 対 面 的相互作用 と社 会 的 自我 一― ゴ ッ フマ ンの ドラマ ツル ギ カル アプ ロー チ をめ ぐって一一 立命館 大学 [第 1。 2室 ]婚 姻 (204教 室 ) 司会 :坪 内良博 ・ 野 々 山久也 配偶者選択 に関す る調査研究 ① 配偶者選択 の過程 甲南女子大学 2.配 偶者選択 に関す る調査研究 ② 結婚 をめ ぐる男女 の相互作用 3。 甲南女子大学 門野里栄子 愛知 工業大学 四方 離婚原因の実態 -148- 壽雄 [第 3室 ]農 村 :(205教 室 ) 司会 :Jヒ 原 淳 ・ 橋本 満 1.沖 縄 の 門 中 2。 3。 [第 3。 [第 安和 守茂 甲南大学 中田 睦子 三重大 学 医療技術短期 大学 武笠 俊一 中国農村 にお ける老親扶養 をめ ぐる諸 問題 タイ農村 にお ける 「村 」 の概 念 4室 ]職 業 的世界 (304教 室 ) l.H.s.ベ ッカ ー の 「芸術 世 界」論 2。 関西学 院大学 司会 :西 山美瑳子 ・ 磯 部卓 三 ―― 職 業社 会学 と芸 術 社会学 の接 点一― 京都大学 鎌田 大資 京都 大学 野田 浩資 大 阪外 国語 大学 林 蒲富 EoC.ヒ ュー ズの職 業社 会学 ドイ ツ社 会史 にお ける Angestelltenの 推移 とフ ァ シズム 5室 ]社 会 問題 (305教 室 ) 司会 :仲 村祥 ―・ 鳥越 皓之 1.社 会 問題研 究 の社 会学 的課題 一一 定義 をめ ぐる問題一一 日本学術 振 興会特別研 究員 中根 光敏 大 阪大学 大和 礼子 京 都大学 筒井 琢磨 2.「 中年期 」考察 のた めの一 視 角 一一 社 会構造 と年齢 カテ ゴ リーーー 3.大 病 院 にお ける 「医師連鎖 」 と医師一 患者 関係 ◆ シ ンポ ジウム 13:00∼ 17:00 テ ー マ 「現代 日本 の 社 会変動 [第 ― -1970年 以 降」 1部 会 ]主 と して下部構 造 の変動 (201教 室 ) 司会 :遠 藤惣 ― (関 西学 院大学 )・ 光 吉利 之 (奈 良女子 大学 ) 1.階 層・ 教 育 大 阪大学 -149- 直井 優 2.産 業 一― 企業社 会 の 動揺 と労働 志 向― 立命館 大学 辻 勝次 同志社大学 青木 康容 金沢 大学 橋本 和幸 京都 精華 大学 上野 千鶴子 3.政 治 地域 社 会 4。 家族 5。 討論 [第 中野秀 ― 郎 (関 西学 院大学 )嘉 田由紀子 (滋 賀 県琵琶湖研 究所 ) 2部 会 ]主 と して上部構造 の変動 (205教 室 ) 司会 1.風 俗 2。 4.宗 教 5。 (大 阪大学 )・ 飯 島伸 子 (桃 山学 院 大学 ) 一一 風俗 と して の グル メ文 化―― 自己意識 3.医 療 :塩 原 勉 甲南大学 井上 忠司 関西大学 木村 洋二 京 都大学 宝月 誠 桃 山学 院大 学 沼田 健哉 奈 良女子大学 新 睦人 一一 退 屈 と 「私 」一一 一― 高 度 0先 端 医療 の影 響 と社 会 的反応一― 一一 新宗 教 を中心 と して一一 ライ フス タイル 討論 :大 橋 照枝 ◆総 会 17:00∼ (大 広 )今 津孝 次郎 (名 古屋 大学 ) 18:00(101教 室 ) ◆懇 親 会 18:00∼ 20:00(西 本願 寺 ・ 開明亭 ) 第 2日 5月 28日 (日 ) ◆ 受付 開始 9:30 -150- ◆研 究報告 ‖ 10:00∼ 12:00 [第 1。 2。 1室 ]学 説 ‖ (203教 室 ) 司会 :高 坂健 次 0山 口節 郎 ジ ンメル の 社 会学 的記述 につ い て の 構造 分析 的解 読 京 都 大学 永谷 健 京 都 大学 金子 雅彦 京 都 大学 上村 隆広 ブ ラウの 社 会構造論 3.ル ー マ ンにお ける 「社 会」 の位置 [第 1。 2室 ]コ ミュニ ケ ー シ ョン (204教 室 ) 司会 :井 上 俊 0佐 藤 嘉 ― コ ミュ ニ ケ ー シ ョンの 「可 能性 」 京 都 大学 2。 馬場 靖雄 木村 英憲 碓井 松 談話 分析 か ら見 たイ デ オ ロギ ー の正 当化 の メカ ニ ズム ーー ア メ リカ の宗 教雑誌 のベ トナム 戦争正 当化 の 場 合一― 愛 知学 院大学 3。 生協 の組織 内 コ ミュニ ケ ー シ ョン ーー 定期 刊行 物 の 内容 分析一一 三重 大学 [第 1。 3室 ]農 村 ‖ (205教 室 ) 山村 社 会学 の 構築 へ 向 けて 司会 :山 口素 光 ・ 泉 琉 二 一― 岐阜県 下郡 上 郡 山村 地域 の事 例 を もとに一― 中京 短期 大学 2。 越 中五 箇 山 にお ける 「組 」 の 変遷 ―― 「組 」 の 伝統 維持 機能 を中心 に一 一 東 洋大学 3.滋 賀 の教 会社 会 の形成 と展 開 4室 ]宗 教 (304教 室 ) 酒井 出 西光 義秀 三木 英 一一 農村 キ リス ト教 会 の 事例一一 龍谷 大学 [第 上久 保 達 夫 司会 :場 知賀 礼文・ 封 馬路 人 1.カ ル ト類型 と 日本 の新宗教 高知 女子 大学保育 短期 大 学部 -151- 2.在 日社 会 にお ける仏教寺 院 の形態 と機能 3。 [第 富 山大学 飯田 剛史 高 野 山大学 檜垣 巧 家庭 内暴 力 と水子 信仰 をめ ぐる諸 問題 5室 ]日 本 人論 (305教 室 ) 司会 :森 田三郎 ・ 森 川 員規雄 1.ル ー ス・ ベ ネデ ィク ト ーー Pattern概 念 の形 成一― 大 阪大学 2。 日本 人論 の 機能 一一 日本人論 に対す る 「関与 」 と 「態 度」 の 関係 の 分析一― 関西学 院大学 [第 ポ ー リン・ ケ ン ト 6室 ]秩 序 と行為 (306教 室 ) 司会 真鍋 一史 :高 島 昌二・ 小 関 三 平 1.感 情 の社会学 的構造 の群論 的構造 と起 承転 結 2.科 学 的社 会学 と普 遍 的秩 序定立課題 3。 園 直樹 ° 一― グ ローバ ル階級 構造 の一 事例 分析 よ リー ー 西山 俊彦 中 久郎 機 能 的方 法 によ る 「行 為」解 釈 再考 一一 「受験機 会 の複数化 」 をめ ぐる諸事態 に照 らして一一 京 都大学 ◆挨拶 12:00(101教 室 ) ◆ 閉会 の辞 龍 谷大学社 会学部 12:10(101教 室 ) 笠原成郎 関西社 会 学会常任委 員 ◆ 西本願 寺 見学 14:00∼ 16:00 -152- 上子 武次 第 41回 大 会 1990年 6月 2日 (土 )、 開催 校 関西学 院大学 第 1日 6月 2日 (土 ) 6月 3日 (日 ) ◆ 受付 開始 12:00 ◆ 開会 の 辞 12:40(B号 ◆歓 迎 の 辞 12:50(B号 館 103室 ) 館 103室 ) 関西社 会学会委 員長 宮城 関西学 院大学社 会学部長 遠藤 惣 ― 宏 ◆ 重点部 会 13:00∼ 16:45 第 1部 会 『 日本社 会 とエ ス ニ シテ ィ』 (B号 館 103室 ) 司会 :中 野 秀 ― 郎 ・ 今津孝 次郎 1。 日本 近代 にお ける異文化集 団 へ の 遭遇 と経験 一― 今 世紀 前 半 の 新 聞 の 朝鮮 人 報道 にみ るエ スニ シテ ィ観―一 放 送教 育 開発 セ ンター 山中 速人 ハ ワイ大 学大 学 院 原尻 英樹 青木 秀男 馬越 徹 2.民 族集 団 と して の在 日朝鮮 人 3。 都 市下 層 と在 日外 国人 一― 外 国人労働 者 問題 へ の一 接 近一― 広 島修道大学 4。 キ ャ ンパ ス のエ スニ シテ ィ ーー 留学 生 問題 につ いて 考 え る一一 名古 屋大 学 討論者 井上勝 則 (ア ジア福祉 教 育財 団難 民事 業本部 姫路 定住 促進 セ ンタ ー所 長 ) 橋本 満 (大 阪大学 ) 第 2部 会 『 身体 と社 会』 (B号 館 104室 ) 司会 :井 上 俊 ・ 富永茂樹 1.身 体 論 の諸 系譜 大 阪大学 -153- 伊藤 公雄 錯綜 身体 ・ 拡 張 身体 0浸 透 身体 2。 亀山 佳明 吉備 国際大学 柳原 佳子 広 島修道大学 亘 明志 龍谷大学 見 る・ 見 られ る 。見 せ る 3。 身体 とメデ ィ ア 4。 一― オ ブジェ と して の 「女体 」 の 戦略―― ーー 身体 のパ ラ ドックス をめ ぐって十 討論者 :田 間泰子 (熊 本 大学 )上 田 裕 (佛 教 大学 ) ◆総 会 17:00∼ 17:30(B号 館 103室 ) ◆懇親 会 18:30∼ 20:30(新 神 戸オ リエ ンタル ホテル ) 第 2日 6月 3日 (日 ) ◆研 究報 告 午 前の部 10:00∼ 12:30 [第 1室 ]理 論 :(C号 館 103室 ) 司会 :厚 東洋輔 ・ 鈴 木正仁 1.ウ ェーバー 近代化 論 の再検 討 京 都 大学 2。 合理 的法治 国家 と国 民的権 力国家 3。 大川 清丈 神戸 大学 中村 健吾 大 阪産業大学 北野 雄士 鈴木 富久 藤原 英男 高津 等 一一 M.ウ ェーバ ー の 近代 国家論 再考一― マ ック ス 0ウ ェーバー の 実践 的職 業観 4.ウ ェーバー 社 会学 の諸範 疇 とグ ラム シ [第 2室 ]方 法 (C号 館 202室 ) 司会 :平 松 闊 0高 坂健 次 1.デ ュル ケム統 計学 の検 討 一 一 付録 pr010g KABA上 の集 団 力学 と政治 倫 理都 市西宮宣言一一 2.社 会 的施策 の効 果 分析 の価値視 点 龍谷 大学 -154- 3。 盛 り場 の社 会学 一― 客数 を左 右 す る 要 因 につ い て一一 地域 と社 会研 究所 [第 1。 │(C号 3室 ]家 族 館 203室 ) 現代 にお ける 「核 家族化 」 につ いて 司会 西川 :石 川 実・ 山中美 由紀 一― 核 家族主義 の 検 討一一 大 阪大学 2.(共 同報告 1。 美紀 山西 裕美 清水 新二 藤田 道代 関西大 学 神谷 国弘 奈 良女子大 学 中道 費 同志社 大学 田村 雅夫 神戸 大学 瀧本 佳史 同志社大学 森谷 健 関西大 学 神谷 国弘 ) 現代 家族 と私 事化 状況 国立精神 0神 経 セ ンター 精神保 健研 究所 2.性 別役割 分業 意識 と私 事化 状況 大手 前女子 短期 大学 [第 4室 ]地 域 社 会 (C号 館 204室 ) 司会 :山 本 剛郎 0岩 崎信 彦 (共 同報告 )停 滞型周 辺都 市 にお ける都 市再 生 の主 体要件 一一 大 阪府摂津 市 を事例 と して一― 1。 問題 意識 と調査 の概 要 2.主 体 要件 の析 出 とそ の実態 3.生 活意識 と主 体 要件 4。 社 会的 ネ ッ トワー ク と主 体 要件 5.都 市将 来像 の 構造 と主 体 要件 6。 総括 ◆研 究報告 午後 の部 13:30∼ 16:00 -155- [第 1。 1室 ]理 論 ‖ (C号 館 103室 ) 司会 :山 口節 郎 ・ 伊 藤 公雄 J.ハ ーバ マ ス の生 活世 界論 福 岡教育 大学 栗岡 幹英 小林 清治 高橋 一郎 2.生 活世 界 の <合 理化 >と <技 術 化 > 一一 JoHabermasの 『 コ ミュニ ケ ー シ ョン的 行 為 の 理論 』 をめ ぐって一― 立命館 大学 3.ブ ル デ ュー 「文化 資本」概 念 の再検 討 一一 教育制度効果 をめ ぐって一一 京都 大学 4.「 些 細 な る こと」 の社会学 的意 味 一― ゴ フマ ンとブル デ ュー を架橋す る もの一 一 立命館大学 [第 1。 2室 ]理 論 Ⅲ (C号 館 202室 ) 司会 紀 葉子 :千 石好郎 ・ 清 野 正義 役割 象限 セ クタ ー と情動扇 セ クター の行 為 の システ ム ーー 社会 システ ム の扇 形理 論一一 2。 園 直樹 英 知大学 西山 俊彦 大 阪大学 鵜飼 孝造 河原 和枝 科 学 的社 会 (科 )学 と普 遍 的秩 序定立課題 一一 グ ローバル 階級 構造 の事例 分析 よ り (2)一 一 3.世 界 システ ム 論 と国 家類 型 [第 1。 3室 ]家 族 ‖ (C号 館 203室 ) 近代 日本 にお ける子 どものイ メー ジ 司会 :井 上忠司・ 善積 京子 ーー 『赤 い鳥』 を中心 に一一 大 阪大学 2。 3。 「女 中 さん 」 の社 会史 一一 明治 ・ 大正期 の 婦 人雑 誌 を中心 に一― 甲南大学 山 口美智子 神戸 商科 大学 八木 青年 の 現実主義 的志 向 と現代 家族 システム -156- 秀夫 [第 1。 4室 ]社 会 問題 (C号 館 204室 ) 司会 :宝 月 誠 0桜 井 ノメ ソ ドロ ジー 排 除 のエ ス ノ 好井 裕明 立命館 大学 野入 直美 熊 本大学 田口 宏昭 広 島修 道大学 2。 厚 移 民 の 社 会学 的研 究 一一 ジ ョン 0レ ック ス の 多元 的社会論一一 3.肺 癌 病棟 にお ける コ ミュ ニ ケ ー シ ョン [第 5室 ]ア ジア社 会 (C号 館 205室 ) 司会 :口 羽益 生 ・ 武 邑尚彦 1.中 国 に対す る イ メー ジ構造 の変 容 関西学 院大学 2。 真鍋 一史 酒井 出 西井 涼子 タイ 国東北 部 ル ー イ県 の事例 農村 にお ける村 落組織 とそ の変化 東 洋大学 3.南 タイ の村 落 政治 にお けるム ス リム ーー 仏教 徒 パ ラダイ ムーー 京 都大学 ◆ 閉会 の 辞 16:10(B号 館 103室 ) 関西社 会学会常任 委 員 -157- 西 田春 彦 第 42回 大 会 1991年 5月 25日 開催 校 神 戸 大学 第 1日 5月 25日 (土 )、 ◆歓 迎 の辞 ◆重 点部 会 13:00∼ ◆ 開会 の辞 第 1部 会 26日 (日 ) (土 ) 12:00 12:40(農 12:50(農 ◆ 受付 開始 5月 学部 ホ ール ) 関西社 会学会委 員長 宮城 学部 ホ ー ル ) 神戸 大学文学部長 宏 長 谷 川善計 17:00 日本 社 会 とエ ス ニ シテ ィ ーー ボ ー ダ ー レス 時代 の 中で 問われ る 日本一― (農 学部 ホ ー ル ) 司会 青 木秀 男 ・ 中野 秀 ― 郎 1.日 本 にお ける外 国人労働者 問題 の “死角 " 愛 知県立大学 田中 宏 日本 にお ける エスニ ック・ コ ミュ ニ テ ィ の生 態研 究 2。 広 島女子 大学 谷 富夫 3.日 本 にお ける言語 とエス ニ シテ ィ 国際基督教 大学 John coMaher 討論者 第 濱口 恵俊 (国 際 日本文化研 究セ ンター ) 正村 俊之 (関 西学 院大学 ) 2部 会 現代 社 会 と青 少年 問題 (文 学部 351室 ) 司会 1。 2。 間庭 充幸 e徳 岡秀雄 少年 の保 護 と人 権 大 阪大学 土 井 隆義 関西大学 岩見 和 彦 学校化 と脱 生 徒化 -158- 社 会 学 者 の シジレンマ 3。 大 阪市 立 大 学 討論 者 渡辺 潤 井 上真理子 (大 手 門 学 院 大 学 ) (大 阪 女 子 大 学 ) 会 17:00 ∼ 17:3 0(晨 学 部 ホ ー ル ) ◆懇親 会 17:40 ∼ 19:3 0(生 協 ラ ンス ボ ックス食堂 ) 5月 26日 (日 ◆総 第 2日 ◆研 究 報告 第 1室 午 前の部 理論 森田 洋司 ) 10:0 0∼ │(153室 ) 12: 30 司会 佐 藤 嘉― 0矢 谷慈 国 シュ 、 ソツの間主 観 性論 の 再構成 1。 京 都 大学 2.「 実 践 的社 会 学 的推 論」 をめ ぐる い くつ か の 考察 塚本 利幸 ― H.ガ ー フ ィ ンケル の 記 号 論 ― 大 阪大学 清水 学 好井 裕明 藤原 英男 3.エ ス ノメ ソ ドロ ジー にお ける権 力概念 の検 討 <今 、 こ こ>で の権 力作用 の解 読 に向 けて 一 第 2室 理論 ‖ (156室 ) 司会 久慈利 武 ・1沢 田善太郎 1.社 会 美学 序 説 ―正規 分布族 の諸性 質 2。 ブ ラウの交 換 理論再考 ―功利 主 義 的理論 は どのよ うに不確実性 を考慮 す るか 一 京 都 大学 金子 雅彦 金沢大学 岩本 健良 3.集 合財 の 非競 合性 と 「集 団規 模 の ジ レン 7」 一オル ソ ン・ モデル ヘ の批判 と再 定式化 ― -159- 村落 ・ 宗教 生活 第 3室 (251室 ) 司会 加藤信孝 0飯 田剛史 1.(共 同報告 )五 個 荘 町金堂 の宗教 生活 (1)葬 送墓制 の変 容 と村 落 生活 龍谷 大学 西光 義秀 龍谷 大学 古賀 和則 高野 山大学 檜垣 巧 東 洋大学 酒井 出 寺岡 伸悟 (2)神 社 祭礼 と村落 生活 2.イ タ リア の祖先崇拝一 墓地・ 墓参事 情 を中心 に 一 3。 タイ国東 北部 事例 農村 にお ける村落 意識 とそ の変化 第 4室 1。 民族 ・ 国家 (163室 ) 司会 野 口道 彦 ・ 森 川真規雄 パ ー ク の人 種 0民 族 関係論 の研 究 京都大学 2.広 告 によ る外 国イ メー ジの形 成 一ステ レオ タイ プの増 幅作用 を中心 に 一 関西学 院大学 3.在 日華僑 の婚 姻 と 日本社 会 一史 ― アイデ ンテ ィテ イ の 変化 を通 じて 一 神戸 大学 4。 真鍋 過 放 少数 民族 へ の 回帰 一福 建省晋江県衛 口村 粘 氏 の満族 成 分 回復 ― 甲南大学 第 5室 家 (共 同報告 ) 族 (252室 ) 司会 中田 睦子 清 水 由文 ・ 服 部 範子 家族 の ライ フスタイル に関す る実証研 究 ― 中間報告 ― (1)調 査 の概 要 甲南大学 野 々 山久也 (2)現 代家族 にお ける 「情報化 へ の志 向性 」 兵庫 県 家庭 問題研 究所 山根 真理 神原 文子 (3)夫 お よび妻 の夫 婦 関係満 足 度 を規 定す る もの 愛知県 立大学 -160- ◆研 究報告 第 1室 午後 の部 理論 Ⅲ 13:30∼ 16:00 (153室 ) 司会 睦人 0三 上 剛史 新 行 為者 一情 動集 合 の展 示 1。 一生 成 的存在 の社 会 シス テ ム の形式理論 とセ クタ ー 理論 一 2。 園 直樹 遠藤 竜馬 立命館 大学 小林 清治 千葉大学 長谷 正人 N.ル ー マ ンにお ける行 為 と人 間 大 阪大学 3.労 働 ・ 相互行 為 0合 理 性 ―科学技術 問題 と近年 の J.Habermas― 4.ポ ス ト 0モ ダ ン と して のモ ダ ン 第 2室 生 活 ・ コミュニ ケ ー シ ョン (156室 )司 ・ 会 三 沢謙― ・ 吉 川登 1.ラ イ フコー ス・ ア プ ロー チ によ る高齢者研 究 の視 点 につ いて 龍谷 大 学 玉里 恵 美子 2.ま ちづ く り問題 の 構 図 一社 会 問題 構築主義 か らの ア プ ロー チ ー 3。 2。 3。 野田 浩資 大 阪大学 岡田 朋之 伝言 ダイ ヤル をめ ぐる コ ミュニ ケ ー シ ョン 第 3室 1。 京都大学 計量分 析 (251室 ) 司会 西 田春 彦 ・ 直井 優 社 会階 層 と権威 主義 的態度 「中絶」数 の 計量 的分析 大 阪大 学 吉川 徹 京都 大学 高澤 淳夫 関西学 院大学 高坂 健次 奈 良大学 元 濱涼 一 郎 ―暗数 を求 めて 一 (共 同報告 )民 衆 意識 の 分析 ―そ の 課題 と方 法 ― -161- 第 4室 エ ス ニ シテ ィ (163室 ) 小林孝 行 ・ 亘 司会 明志 1.(共 同報 告 )在 日韓 国 ・ 朝鮮 人 の 民族教育 (1)民 族学級 にお ける民族教 育 立命館 大学 野入 直美 立命館 大学 紀 葉子 (2)民 族学校 等 にお ける民族教育 (共 同報 告 )映 像 によ る地域 社 会 の 記述 の試 み 2。 一防振 ステデ ィ カム を利 用 した生野 「朝鮮市 場」 の 映像記録 の手 法 と課題 ― 放 送教育 開発 セ ンタ ー 山中 速人 橋本 満 関西学 院大学 文屋 敬 四天 王寺文化研 究所 清水 夏樹 三木 英 光 華女子 大学 川端 亮 大 阪大 学 秋庭 裕 大 阪大学 第 5室 宗 教 (252室 ) 司会 小笠原 真 ・ 封 馬路 人 (共 同報告 )講 集 団 の研 究 一宝 山寺 の事例 よ リー 1。 (1)宝 山寺 と講集 団 の概 要 (2)講 集 団 の実態 (3)講 集 団概括 英 知大学 2.(共 同報告 )真 如苑 にお ける変化 と発展 一 「霊能者 」 を中心 に 一 (1)時 代 と 「霊能者 」 の属性 の変化 (2)ラ イ フ・ ヒス トリー と 「霊能 」 第 6室 地域 政治 (255室 ) 司会 高島 昌二 ・ 中 田 実 1.(共 同報 告 )地 域 社会 の 政治 意識 と政 治構造 (1)調 査研 究 の概 要 奈 良女子 大学 -162- 問場 寿一 (2)農 村 部 の 政治 的保守 主 義 につ いて 島根 大学 小林 久高 摂 南大 学 春日 雅司 佛教大 学 大橋 松行 北海道大学 鵜飼 孝造 大 阪大学 大和 礼子 (3)地 区組織 の 政治 的性格 (4)地 方 政治家 の後 継者指 名 (5)地 方 政治家 をめ ぐる社 会 的 ネ ッ トワー ク (6)ラ イ フコー スか ら見 た女性 議員 の社 会 的背 景 (7)市 民 に とって の恥 の 意識 ―調査 デ ー タ に もとづ いて 一 国 際 日本文化研 究 セ ンター 16:10 (163室 ◆ 閉会 の 辞 ポ ー リン 0ケ ン ト 関西社 会学会常任 委 員 ) 高島 第 43回 大 会 1992年 5月 30日 開催 校 奈 良大学 第 1日 5月 30日 (土 )、 5月 31日 (日 ) (土 ) 9:20 ◆ 受付 開始 ◆役 員選挙投票 9:30∼ 14:30 ◆ 開会 の 辞 9:40(c-204) 関西社 会学 会委 員長 宮城 宏 ◆歓迎 の 辞 9:50(c-204) 奈 良大学社 会学部長 前田 穣 ◆研 究 報 告 1 10:00∼ 12:00 -163- 昌二 [第 1室 ]理 論 : (c-303) 司会 磯部 卓 三 ・ 富永 茂樹 1.G.H.ミ ー ドの行動 主義 と自我 の他者 性 大 阪大学 岡本 祐介 宇城 輝人 松本 康 藤原 英男 2.ア ル チ ュセ ール の イ デ オ ロギ ー 論 の理論 的前提 と構成 につ いて 京 都大学 3.ア ーバ ニ ズム と社会 的 ネ ッ トワー ク ー下 位文 化理論 の検証 一 名古 屋大学 4.社 会学 的時 間論 の方 法 [第 2室 ] 家族 ・ 性 一付録 政治統 計学 序説 一 (C-304) 司会 野 々山 久也 ・ 上野 千鶴 子 1.エ デ ィ プス 0コ ンプ レックス とアイデ ンテ ィテ ィ ー フ ロイ ト 「科 学 的心 理学 草稿 」 を手掛 か りに 一 竹中 大 阪大学 2。 3。 [第 均 成 人前期 の 母 娘 関係 一ベ ング ッソ ンの 家族連帯 モデル の 検 討 一 甲南女子 大学 春 日井 典子 京都大学 古川 近代 日本 にお ける同性愛 の 社 会史 3室 ]宗 教 (c-305) 司会 場知賀 礼文 ・ 村 田 誠 充八 1.ネ ッ トワー ク の うね りとイ ケ ニ エ の 問題 一ヤ マ タ の オ ロチ と社 会 のカ オ ス ー 2。 3。 関西大学 木村 洋二 関西学 院大学 安和 守茂 高野 山大学 檜垣 巧 沖縄 の 「門 中化 」 に関す る一 考 察 カ トリックにお ける唯 一 神崇 拝 と聖 母崇拝 -164- [第 4室 ]生 活 問題 (c-401) 司会 勝 次・ 嘉 田 辻 由紀 子 1.過 労 死 を生 む労働 生活 につ いて の検討 一大 阪 「過 労死 2。 3。 110番 相談事 例 」 を手 がか りに し 一 大 阪経済 法科 大学 荒岡 作之 東洋大学 酒井 出 立命館 大学 小林 清治 立命館 大学 藤田 実 越 中五 箇 山 にお ける地 区組織 の 再編 成 につ いて (共 同報告 )琵 琶湖 0淀 川 水 系 にお ける水 問題 と生 活者 一生協組 合員 の 意識 調査 を中心 に 一 (1)水 問題 へ の 関心 と環 境 意識 (2)水 問題 へ の対応 [第 5室 ]親 族 ・ 宗教 ―洗剤 0生 活排 水 の 点検 一 (c-402)司 会 長 谷川 善計 ・ 山中 美 由紀 (共 同報告 )在 日韓 国・ 朝 鮮 人の親族 組織 と祖 先祭 祀 ―在 日光 山金 氏親族 会調査 よ リ ー (1)親 族会 の形 成 と専 用 霊 園 富 山大学 飯田 剛史 京 都 大学 小川 伸彦 京都 大学 寺岡 伸悟 東 洋大学 紀 葉子 関西学 院大学 封馬 路人 (2)親 族会 メ ンバ ー の社 会 的属性 分析 (3)親 族会 と儒 教 的祖先祭 祀 (4)親 族会 構成員 の宗教 行 動 とエ スニ シテ ィ (5)本 国 にお ける親 族組織 と在 日親族 会 -165- 点 ◆重 部 第 1部 会 会 ヽ13:00∼ 17:00 日本 とエ ス ニ シテ ィー ー 日本 の エ ス ニ シテ ィー 社 会学 に向 けて 一 (c-205) 司会 1。 人権 と市 民権 の 問題 領域 富夫 ・ 今津孝 次郎 谷 一 レイ シズム ・ セ ク シズム 0ナ シ ョナ リズム ー 立命館大学 2。 清野 正義 宮島 喬 京都 大学 前田 成文 関西学 院大学 中野秀 一 郎 定住 マ イ ノ リテ ィ の複 合的 アイデ ンテ ィテ ィ と二 重 の権利 をめ ぐって ヨー ロ ッパ か らの視 点 お茶 の 水女子 大学 3。 国家 ・ 言語 ・ 宗 教 ・ 慣 習 一東南 ア ジアか らの 視点 一 ν 4。 第 日本 にお ける 「エ スニ シテ ィ の社 会学 」 に 向 け C 2部 会 時 間の社 会学 (c-204) 司会 井上 俊 ・ 矢 谷慈 國 1.近 代社 会 にお ける時 間意識 2.歴 史 と物語 千葉大学 長谷 正人 大 阪大学 橋本 満 関西学 院大 学 門 中正 一 郎 大 阪教育大 学 永井 ―伝統 の 発 明 ― 3.生 き られ る時 間 /語 られ る時 間 4.不 夜城 幻想 の検証 討論者 内 田隆 三 (神 戸 女学 院大学 )0落 合恵 美子 (同 志社 女子 大学 ) 17:00∼ ◆舞 楽鑑 賞 「蘭陵王 」 17:40∼ ◆懇 親 会 18:10∼ ◆総 会 17:30 (c-204) 18:00 (講 堂 19:50 (食 堂 ) ) -166- 良和 第 2日 5月 31日 ◆研 究報告 ‖ 1室 ]理 1。 ) 9:40 10:00∼ ◆ 受付 開始 [第 (日 論 ‖ 12:30 (c-303) 司会 厚 東洋輔 ・ 大野道 邦 ウェ ーバ ー の宗 教社 会学 にお ける 「方 法」 京 都大学 2。 沼尻 正之 北垣 徹 「連 帯」 の 理論 の 創 出 一デ ュル ケ ー ム を中心 と して 一 京 都大学 3.「 革命 の 理論」 と して の デ ュル ケ ー ム 社会学 一ズ ィヤ 0ギ ョカル プ にお けるデ ュル ケ ー ム 社 会変動 論 の 受容 をめ ぐって 一 富 山国際大学 4。 社 会学 的認識 とそ の対 象 敏秀 一 P.ブ ル デ ュー か ら E.デ ュル ケイ ム ヘ ー 大 阪大学 5。 横井 西山 哲朗 新 ・ 社会 システ ム ー情 動集 合 の 社 会 関係 にお ける役割 セ クタ ー を単位 と した 諸個 人 の行 為 の システ ム ー 園 [第 2室 ] コ ミュ ニ ケ ー シ ョン (c-304) 司会 渡辺 直樹 潤 ・ 正村 俊 之 1.社 会 関係 にお ける ノンバ ーバ ル コ ミュニ ケ ー シ ョン ー沈 黙 の 意味 と価値 ― 2。 3。 4。 神戸 女子 大学 山本 桂子 熊 本大学 田口 宏昭 甲南 大学 奥野 卓司 癌 告知 とコ ミュ ニ ケ ー シ ョン 日米 にお ける マ ル チ メデ ィア の展望 比較 社 会学教 育 にお ける映像 活用 の試 み 一 ロー ル プ レイ ング 0モ デル の事例 一 放 送教 育 開発 セ ンター -167- 山中 速人 [第 3室 ]地 域 (c-305) 司会 松本通 晴 0古 川 彰 (共 同報告 )五 個 荘 町伊 野部 の地域特 性 (1)自 然 。社 会環境 和夫 京都 女子 大学 舟橋 龍谷 大学 松 下敬 一 郎 龍谷 大学 玉里 恵 美子 龍谷 大学 磯部 裕 龍谷大学 西光 義秀 龍谷大学 古賀 和則 中田 睦子 金城 宗和 足助 安章 (2)人 口 と世 帯 (3)家 族 周期 とあ とつ ぎ (4)社 会参 加 と制 御 (5)宗 教組織 (6)社 会 的諸 関係 [第 4室 ] 1。 エ ス ニ シテ ィ 女 真族 か ら満 族 ヘ (C-401) 司会 山本 剛郎 ・ 野 口道 彦 ー歴 史 とエス ニ シテ ィ ー 愛 知学 泉女子 短期 大学 2.大 阪 にお ける 「沖縄 人 (ウ チ ナ ンチ ュー )」 社 会 の変 容 に 関す る一 考察 一大正 区 にお ける聞 き取 りを通 して 関西大学 3。 大 阪 にお け る在 日韓 国 0朝 鮮 入 社 会 の 変 容 に関す る一 考察 ―就 労過程 の 聞 き取 りを通 して ― 関西大学 4.「 不安 定就 業 階 層」 をめ ぐって 一寄 せ 場労働者 を中心 と して 一 広 島修 道大学 (裁 判係 争 中)青 ◆ 閉会 の辞 12:40 (c-204) 関西社 会学会常任 委 員 -168- 木 間場 秀男 寿― 第 44回 大 会 1993年 5月 29日 開催 校 椙 山女学 国大学 第 1日 5月 29日 ◆ 受付 開始 ◆ 開会 の辞 ◆歓 迎 の 辞 ◆重点部 会 第 1部 会 5月 (土 )、 30日 (日 ) 星 が丘 キ ャ ンパ ス (土 ) 12:20 13:00(206教 13:10(206教 室) 関西社 会学会委 員長 室) 椙 山女学 国大学 人 間関係 学部長 日本 近代 の歴史 社 会学 ・ 歴史 の 中の近代 │ (135教 司会 2。 勉 村上英 治 17:20 13:20∼ 1.日 本近代化 と階 層 塩原 室) 筒井清 忠 0高 橋 ― 郎 一武 士 身分 の解体 :歴 史社会学 的研 究 ― 国際 日本文化研 究セ ンター 園田 英弘 京 都 大学 竹内 洋 牟田 和恵 学歴社 会 の 構造 と心性 3.「 家族」 か ら見 る 日本近代 一近代 の秩 序 と 「家庭 」 ― 甲南 女子大学 討論 第 2部 会 杉 山光 信 (東 京大学 )0内 田隆三 (神 戸 女学 院大学 ) 生 と死 の 社 会学 (136教 室) 石川 実・ 徳 岡秀雄 神戸 女学 院大 学 黒 田浩 一 郎 司会 1.日 本 にお ける死 の 医療化 2.家 族変動 か ら見 た生 と死 3。 一福祉 国家 ス ウェ ー デ ンの 場 合 一 追 手 門学 院大学 善積 大 阪女子大学 井 上 員理子 京子 生殖 テ ク ノ ロ ジ ー と家族解体 -169- 4.日 本仏教 の 死 生観 と家族 大 阪大学 井 上忠 司 (甲 南大学 )・ 桜井 討論 ◆総 ◆懇 親 会 第 2日 5月 30日 ◆ 受付 開始 ◆研 究報 告 [第 1 (日 長 崎大学 馬場 靖雄 大 阪大学 相沢 哲 厚 (中 京 大学 ) ) ) ) 9:40 10:00∼ 1室 ]理 論 英昭 18:00 (206教 室 20:00 (大 学会館 3F会 議 室 17:30∼ 18:00∼ 会 大村 12:30 │ (201教 室) 司会 佐 藤 嘉 ― ・ 宮本孝 二 1.社 会 システ ム の複 雑性 と統 一 性 2.フ ー コー (権 力論〉再考 3.社 会 システ ム のセ クター 理論 一経験現 象 に 関す る命題 群 ―集 合 のセ クタ ー 転 換 を単 位 と した行 為 星座 ―主 系列 星 の システ ム ー 園 [第 2室 ]地 域 と歴 史 (202教 1.親 族 の存在形態 と機 能 室) 司会 直樹 鳥越 皓 之・ 加藤信 孝 一滋 賀県 五個 荘 町伊野部 の事例 一 龍谷 大学 玉里 恵 美子 関西学 院大学 坂本 礼子 高野 山大学 檜垣 巧 2.芦 生 にお ける森林環境 保 全 と内発 的発展 3。 戦後 の 「先 祖観 」 の変 遷 とそ の 背景 -170- [第 3室 ] 国際理 解 (203教 室 司会 ) 森 田洋 司 ・ 北原 淳 (共 同報告 )国 際理解 と海外 日本 人学校 ― シ ンガ ポ ー ル 、台湾 、 タイの 日本 人学校 教 育調査 を中心 と して 一 (1)調 査 のね らい と海外 日本 人学校 の性格 大 阪府 立大学 越井 大 阪教 育大学 澤 田軍次郎 中京 短期 大学 上久保 達 夫 高野 山大 学: 豊福 陽一 大 阪教 育大学 土肥 豊 樟蔭 女子 短期 大学 鈴木 洋昭 郁朗 (2)三 つ の 地域 で の 日本 人学校 の性格 (3)現 地社 会 の教 育制度 と 日本 人学 校 (4)地 域 社 会 と 日本 人学 校 (5)異 文 化体 験 と子 どもの社 会化 (6)保 護者 の 海外 生活 と家族 [第 4室 ] 家族 と教 育 (204教 室) 司会 1.青 少年 の 家庭 内で のパ ー ソナ リテ ィ形成 亀 山佳 明・ 柳原佳 子 一 LISRELを 用 いた相 関分析 ― 大 阪大学 吉川 聖 カ タ リナ女子 大学 上野加 代子 甲南大学 奥野 徹 2.「 児 童虐待 」 をめ ぐる言説 3。 [第 電子 メデ ィア によ る家庭 生 活 の 変 容調査 5室 ] エ ス ニ シテ ィ (205教 室) 司会 卓司 飯 田剛史・ 山根真理 1.日 本 にみ られ る フ ィ リピン人 女性 の移 動 と適応 パ ター ンの考察 一出稼 ぎ と国 際結婚 によ るエスニ ック・ グル ー プ形 成 の観 点 か ら 一 京 都 大学 -171- 小瀬木 え りの 日常 にお ける 「民族」 の 結像 へ の ダイ ナ ミズム 2。 ー 「在 日朝鮮 人」 女性 の生 活史 か ら 一 3。 伊地 知紀子 大 阪大学 金 在 日朝鮮 入 学 生 の 民族 的 アイデ ンテ ィテ ィ形成 一 LISRELを ◆研 究報告 ‖ [第 大 阪市立大学 用 い た 因果 構造 分析 ・ 13:30∼ 1室 ]理 論 ‖ 明秀 16:00 (201教 室) 高坂健 次 ・ 君 塚 大学 司会 1.所 有権 の成 立過 程 大 阪大学 2.社 会 システ ム にお ける集権 化 と分権 化 オ ー ソ リテ ィ の 過剰 と貧 困 [第 2室 ]地 域社 会 碓井 松 ― 「大学組 織 」 の 意志決定 モデル ー 大 阪府 立大学 4.民 主主 義 と資本主義 博 一対抗 関係 と相 補 関係 をめ ぐって 一 金沢大学 3。 太郎丸 沢 田善太 郎 一集 団本質 論序説 ― (202教 (共 同報 告 )混 住 化 と地域社 会 室 )司 会 藤原 英男 神戸 大学 藤井 勝 神戸 大学 平井 晶子 神戸 大学 中野 伸一 神戸 大学 小林 和美 福 岡教育大学 野崎 敏郎 中田 実・ 橋本和 幸 ―兵庫 県姫路 市 天満地 区の事例 一 (1)報 告 の 目的 と概 要 (2)住 民構成 の 諸特徴 (3)伝 統 的社 会集 団 の構造 (4)混 住化 の進 行 と自治会運 営 -172- ※ 午後 は第 3室 を使用 しませ ん [第 4室 ]社 会 問題 (204教 室 ) 司会 鮎川 潤 ・ 中河伸俊 1.学 校 へ の過 同調 を問 う 一 「社 会勉 強 」論 序説 ― 四天 王寺 国際仏教 大学 2。 本部 隆一 好井 裕明 足立 重和 西山 俊彦 真鍋 一史 「施 設」 とい うカテ ゴ リー 化 をめ ぐって 一知 的障害者 「施設 」長 の 言説 分析 か ら 一 広 島修道大学 (裁 判係 争 中) 3。 社 会運動 にお ける 「経験」 の 意 味 一社会運動論 と社会 問題 論 の 架橋 をめ ざ して 一 関西学 院大学 4.資 源 分配 の妥 当性 の究 明 と科 学 と して の社会学 の課題 一私 的所 有権 の 論証可 能性 の 吟 味 を通 して 一 [第 5室 ] 国際社 会 (205教 室) 司会 飯 田哲也 ・ 中 田睦子 1.中 国 にお ける対 日イ メー ジの諸相 とそ の 変化 の方 向 一サ ー ベ イ 0デ ー タ の 通時 間的分析 を とお して 一 関西学 院大学 2。 中国社 会学 の 停滞 -1950∼ 1978年 一 佛教大学 3。 星 明 イ ン ドネ シア 素形材産業 にお ける産 地形成過 程 の 分析 関西大学 大西 正曹 関西外 国語 大学 村井 研治 4.旧 ソ連 にお ける権 力構造 と民族 問題 ◆ 閉会 の辞 16110(206教 室) 関西社 会学会常任 委 員 -173- 四方壽雄 第 45回 大 会 1994年 5月 28日 開催 校 大 阪大学 第 1日 5月 28日 ◆研 究報 告 [第 1 29日 5月 (土 )、 (日 ) 人 間科学部 (土 ) 12:00 10:00∼ 1室 ]情 報 ・ コミュニ ケ ー シ ョン (プ レゼ ンテ ー シ ョンル ーム ) 司会 1。 人 間 の脳 と人工知 能研 究 2.電 子 メデ ィア によ る家庭 生活 の変 容調査 3。 津金 沢聡 広・ 小 川博司 (Ⅱ 龍谷 大学 朝倉 恵俊 甲南大学 奥野 卓司 ) 市 民団体 と企 業 の共 生 関係 につ いて 一 ミニ コ ミを発行 して いる市 民団体 の 意識 調査 を通 じて 一 地域 と社会研 究所 [第 2室 ]社 会 変動 (21講 義室 ) 司会 西川 美紀 間場寿 ― ・ 片桐 新 自 1.社 会構造 の変化 とライ フス タイル選択可 能性 との 関連 奈 良女子 大学 2.東 大 阪 の 小 さな 町工場 3。 [第 山下 美紀 関西大学 大西 正曹 龍谷 大学 中 久郎 大石 美佳 武田 玲子 一そ の社 会 的 ネ ッ トワー ク ー 社 会変動論 のなか の 「病理 」 3室 ]家 族 (31講 義室) 司会 坪 内玲子 ・ 西下彰俊 1.事 実婚 にみ る結婚 の今 日的状況 奈 良女子 大学 2.日 本社 会 にお ける婚 姻 制 度 を中心 と した 「異質者 」産 出 の構造 総 合研 究大学 院大学 -174- 3。 沖縄 にお ける (長 寿文 化 )の 社 会学 的研 究 甲南 大学 4。 猫田 千里 中里 英樹 早野 禎二 国定修 身書 にお ける二 つ の 家族像 一 「小 さ く不完 全 な大 人」 と 「子 ども」 の併 存 一 京 都 大学 [第 4室 ]現 代 文化 (41講 義室 ) 1。 司会 中嶋 昌爾 ・ 三 上剛史 複 製技術 時代 にお ける 「経験」 の 変容 一ベ ンヤ ミンの 「衝撃 の体 験」 の概 念 をめ ぐって 一 名古 屋大学 2。 3。 [第 ポ ス ト近代社 会 にお ける欲望 につ いて 関西学 院大学 門 中正 一 郎 千葉 大学 長谷 映像体 験 の 社 会史 5室 ]理 論 1。 一 フ ロイ ト理論 を手掛 か りと して 一 : (44講 義室) 司会 ロール ズ的公正規 準 の 成立可能性 平松 正人 闊・ 栗 岡幹英 一方 法論 的個 人主 義 の 立場か ら 一 亮 大 阪大学 轟 名古 屋大学 山崎 仁朗 大 阪大学 辰巳 伸知 2.(公 共性 )の 今 日的位 相 3。 ケイ ンズ主 義 的福祉 国家 の アポ リア につ いて 4.「 理念型 」 の成 立基盤 とそ の展 開 一整 合的社会学 の 成 立 を意 図 して 一 西山 16:50 13:00∼ [第 1部 会 ] 近代 のふ じめ ・ 歴 史 の 中の近代 ‖ (51講 俊彦 ◆重点部 会 義室 ) 司会 1。 「農村 モ ダ ニ ズム」 とは何 か 高橋 二 郎 ・ 金 屋 平 三 ―村 に と どまる とい う こと 一 神戸 外 国語 大学 -175- 冨山 一郎 2.政 治 の変質 一近代 日本 のナ ショナ リズム ー 京 都大学 筒井 清忠 静 岡大学 問庭 充幸 立命館大学 清野 正義 3.犯 罪現 象 の変化 ―近代 の浸透 に即 して 一 4.科 学意識 の変貌 一近代 日本 の社会学 を中心 に 一 [第 2部 会 ]予 言 の 自己成 就 0社 会学 の 《命 題》 をめ ぐって (31講 義 室 ) 司会 1.宗 教 2。 3。 4。 1。 川端 亮 金沢大学 岩本 健良 吉備 国際大 学 柳原 佳子 金城学 院大学 巽 健一 ー平等化 と差 異化 ― 一 あ るテ レビ CMの 事例 か ら ― 広告 5月 1室 ] 光 華 女子 大学 一学校 間格差 の 発 生 一 ジェ ンダー ◆研 究報告 [第 ―誰 で も霊 能者 になれ る 一 教育 第 2日 高坂健 次 0本 村 洋 二 ‖ 29日 (日 ) 10:Oo∼ 社 会 問題 12:30 (プ レゼ ンテ ー シ ョンル ー ム ) 司会 八本 正 ・ 進藤 雄 三 螺 旋運動 と して のエ ス ノメ ソ ドロ ジい 一エ ス ノメ ソ ドロ ジス トは調査 実践 にお い て 何 を して いるの か ― 広 島修 道大学 (裁 判係 争 中) 2。 主体 的個 人 と 「患者 」 の 生命 観 好井 裕明 ― バ イ ォ ェ シ ックス にみ る 医療社 会学 の課題 一 金沢大学 藤 田礎 史郎 3.(共 同報告 )観 光 現 象 の多様性 (1) 近代観光 の展 開 高知女子 大 学保 育短期 大学 部 -176- 前田 武彦 (2)観 光 の シ ンボ リズム お茶 の 水女子 大学 永原 恵三 (3)観 光 とコ ミュニ ケー シ ョン 聖徳学 園女子短期 大学 4。 安福 恵 美子 民主社 会 にお ける価値 の 構造 一価値 の 認知 創造交換 等 につ い て 、 理 念型 を用 い た形式 社 会学 (構 造主義 )に よる社 会 経済 的研 究 一 藤 原歴 史 コ レク シ ョン [第 2室 ]組 織 と地域 1。 (21講 義室 ) 群衆 行動 にお ける 「合理性 」 司会 藤原 英男 吉田 竜司 竹本 達也 横飛信 昭 0沢 田善太郎 一釜 ヶ崎第 一次 暴動 を事 例 と して 一 京都 大学 2.行 政機 関 の 政策 決 定 と執行 につ いて の組織 論 的再検 討 大 阪大学 3.教 員 の理念 と現実 ― 「教職 員 の 生活 と勤務 に 関す る調査 結果 」 へ の社 会学 的 アプ ロー チ ー 山上 賢一 鵜飼 孝造 熊 本大学 芦田 徹郎 京 都大学 水垣 源 太郎 龍谷 大学 4.構 造 分化 モデル か ら動 員 モ デル ヘ ー歴 史社 会学 にお ける転換 一 北 海道大学 [第 3室 ] 宗教 (31講 義室) 司会 高橋 憲 昭・ 封 馬路 人 1.現 代 日本 の 「まれ び と」信仰 と 「カ ー ゴ・ カル ト」 一 「村 お こ し」 の 心性 をめ ぐって ― 2.カ リス マ 論 の可 能性 3.民 族 と宗 教 一教 祖 と共 同体 一在 日朝鮮 人 真如苑 女性 信者 の事例 一 大 阪女子大学 秋庭 大 阪市立大学 谷 裕 4.在 日韓 国・ 朝鮮 入 社会 の宗 教 的構成 -177- 富夫 5。 一載寧李 氏 ソウル宗 神 会 の事例 を通 じて 一 下部組織 か らみた 同族 的結 合 名古 屋大学 4室 ] [第 1。 国際社 会 (41講 義室 ) 司会 魯 梶 谷素久・ 吉原和 男 『菊 と刀 』 は どのよ うに書 かれ たか ‐ 一合衆 国戦争 情報 局 にお ける ベ ネデ ィク トの研 究 一 国際 日本文 化研 究 セ ンター 2.博 物 学 的イ ン ド研 究 の試 み ポ ー リン 0ケ ン ト ―実践 的な異文化 とのかか わ り方 につ い て 一 四天 王寺 国際仏 教大学 3。 他 民族 0高 移 動社 会 にお ける人 口高齢化 本部 隆一 柳川 洋一 加藤 昭二 神戸 大学 川本 格子 大 阪大学 有田 亘 大 阪大学 柏原 全孝 ` 京 都 大学 岡崎 宏樹 園 直樹 一現代 ア メ リカの事 例 二 富 山大学 4。 富子 │ 体 制移 行 へ の行 動論 的視点 によ るアプ ロー チ の 試 み 一ポ ー ラ ン ドにお ける '9o∼ '91 stabilization program後 の ケ ー ス 中部 大学 [第 5室 ]理 論 ‖ (44講 義室 ) 司会 六車進子 ・ 片桐 雅 隆 1.ジ ンメル の 「個 性 的 法則 」 2.E.サ イ ー ドの理論 にお ける autho」 ty概 念 3。 ガ ー フ ィ ンケル の行 為論 ・ リア リテ ィー 論 4.祝 祭 と共 同性 5。 社 会 システ ム の一 般化 理論 二恐怖 に 関す る命 題 群 を欲望 連 関 のセ クタ ー に変換す る活動― -178- 第 46回 大 会 1995年 開催 校 27日 総合 科 学部 10:oo∼ 1室 ]理 論 1。 (土 ) 大 阪府 立大学 ◆研 究報 告 [第 5月 12:00 (126講 義室 ) 司会 高橋 由典 0鵜 飼孝造 ノブ レス オ ブ リジ ェの生 成 に 関す る理 論 的研 究 ― P.ブ ル デ ュー の 理論 をてがか りに 一 立命館 大学 長谷 川秀樹 大 阪大 学 関 嘉寛 沼尻 正之 藤原 英男 京 都大 学 川田 耕 富 山大学 中河 伸俊 山 口女子 大学 安野 早己 2.情 報発展 様 式 と象徴 的挑戦 3。 世俗化 論 の 再検 討 丁近代化 と宗 教 との 関係 をめ ぐる 一考察 ― 京都 大 学 4.法 的 問題 の構造 一常識 法学 か ら近 代 法学 ヘ ー 自然石器大型 手 お の 調査室 2室 ]知 の 社 会学 [第 1。 2。 (125講 イ デ オ ロギ ー の 自己言及性 義室) 司会 原田 達 ・ 伊 奈正 人 ―主体 化 の仕組 み とそ の残 余 一 社会 構築主 義 と感 情 の 社 会学 3.ポ ピュ ラー ヒン ドゥー イ ズム にお ける不幸 の 説 明 4.人 間 コ ン ピュー ター [第 3室 ]社 会体制 ー社 会 シス テ ム にお ける生活 和 音 の 制御 と通 信 一 (124講 義室 ) 1.ド イ ツ第二 帝 国 にお ける 「労働者 」 司会 中野 秀―郎 ・ 松 田 園 直樹 田野 大輔 昇 ―身体 の 政治 力学 ― 京 都 大学 -179- 2。 リス ク社 会 にお ける 「 自然」 大 阪大学 川野 英二 京 都大学 筒井 清輝 加藤 昭二 前田 益尚 門部 昌志 高広 伯彦 追手 門学 院大学 矢谷 慈國 関西学 院大学 領家 穣 3.ナ シ ョナ リズム と近代 4。 体 制移 行 へ の 行動論 的視 点 によ るアプ ロー チ の試 み (Ⅱ ) 一ポ ー ラン ドヘ の 適用 のス キ ー ム ー 中部大学 [第 4室 ]情 報 ・ メデ ィア (LL講 義室 ) 司会 荒木 功・ 永井 良和 1.「 ジ ャー ナ リズム の科 学 」 に関す る理論 的探求 ― 「真実 」 と 「虚 構」 の 位相 をめ ぐって 一 成城大学 2。 オ ラ リテ ィー か らリテ ラ シー ヘ ーハ ヴ ロ ック とオ ングの 余 白 に 一 大 阪大学 3.ポ ス ト消 費社 会論 のため の一 視 点 一Michel de Certeauの 「使用 」概 念 とメデ ィ ア研 究 ― 同志社大学 4.デ ジタル 映像 とハイパー テ キス トによ る社 会学 的言説 の記述 の方 法 [第 5室 ]地 1。 域 (123講 義室) 司会 橋本和 幸 ・ 蘭 アルゼ ンテ ィ ンにお ける 日本 人移 民 0歴 史 的背景 信三 1886∼ 1941 -ア ルゼ ンテ ィ ン・ 日本・ ヨー ロ ッパ ー 総 合研 究大学 院大学 小那覇 セ シ リア 2.在 日コ リア ン女性 のエ ス ニ ック・ アイデ ンテ ィテ ィ ー生野 区在 住者 へ の ア ンケー ト調査 を中心 に 一 東 洋大学 3。 中山間地 の 現状 と提言 紀 葉子 一和歌 山県 の それ を起 点 と して 一 高野 山大学 -180- 檜垣 巧 [第 6室 ]組 織 とライ フ コー ス 1。 (122講 義室 ) 三沢謙 一 ・ 松 戸庸子 司会 職 業 と女性 の ライ フ コー ス 大 阪大学 田中 重人 神戸 大学 多田 哲久 大 阪大学 水嶋 陽子 金沢大学 碓井 線 佛教 大学 長谷 川 計 二 2.近 代企業 の 「 日本 的」経営 と近世商 人 の 家業 経営 一三 井 を中心 に して ― 3。 近代 日本 にお ける 「老年期 」 4.生 協職 員 の組織 につ いて 一コー プ こうべ 職 員調査 [第 7室 ] 社 会 問題 1.覚 せ い剤 の社 会史 (1992年 )の 結果 を中心 に して 一 (129講 義室 ) 司会 山口 透 ・ 竹 川郁雄 ―覚せ い剤 問題 の発 見 と使用者 イ メニ ジの変遷 京 都 大学 佐藤 哲彦 金沢大 学 岩本 健良 本部 隆一 朝倉 恵俊 2.社 会 的 マ ッチ ング理 論 か ら見 た国公立大学 入試制度 3.再 び 「学 校 (教 室 )へ の 過 同調 」 を問 う 一だか ら 「い じめ 」 はな くな らな い 四天 王寺 国際仏教 大学 4。 認知科 学 的 (人 工知 能連動 )情 報機器 によ る公 害 と犯罪 龍谷 大学 ◆重 点部 会 [第 1部 会 ] 13:00∼ 17:00 比較社 会 の 観 点 か らみ た近代 ・ 歴 史 の 中の近代 Ⅲ 司会 1.ヨ ー ロ ッパ 社 会 か らみ た近 代 (129講 義室) 口羽益 生 ・ 金 屋 平 三 一 フラ ンス にお ける農村 の 変化 一 近畿 大学 -181- 山下 雅之 2.中 国か らみ る 「近代 化 」 ―モ ラル と して の 社 会主義 一 大 阪大学 3.東 南 ア ジアか らみた 近代 橋本 一 タイ の 小農 国家理念 と半植 民地 的近代化 との 間 一 神戸 大学 4.ア フ リカ社 会 と近代 化 北原 松田 1.地 域社 会 と情報 システム 新 2.情 報 メデ ィア によ る家庭 の変 容 野田 隆 岸田 宏司 富田 英典 小川 博司 一家族 の解体 と再編 ― ニ ッセイ基礎研 究所 3.メ デ ィア感 覚 の変容 睦 人 ・ 細 辻恵 子 ー 「防災 」 の 問題 を 中心 に 一 奈 良女子 大学 一電話 回線 の なか の 女 と男 ― 佛教 大学 情 報 メデ ィア と して のカ ラオ ケ ー新 しい文 化 の 可能性 一 桃 山学 院大学 第 素二 2部 会 ]情 報 化 と人 間関係 (121講 義室 ) 司会 4。 淳 一漂 泊 の 民か ら望 郷 の 民 へ の 変 貌 の 意 味す る もの 一 京 都 大学 [第 満 47回 大 会 1996年 開催 校 第 1日 5月 25日 吉備 国際大学 (於 5月 25日 ◆ シ ンポ ジウム 5月 (土 )、 (日 ) 倉敷 芸術 科 学大学 ) (土 ) 13:20∼ 阪神 0淡 路 大震 災 26日 17:20 (1号 ―社 会学者 の見 た実 像 ― 1.避 難行動 の諸類型 館) 司会 岩 崎信 彦・ 鵜 飼孝造 一神戸 市 長 田区 の事例 ― 立命 館大学 -182- 中川 勝雄 2.避 難 の社 会地 図 3.避 難所 の多 義性 4。 5。 一芦屋 市 の 場 合 一 関西学 院大学 宮原浩 二 郎 甲南 女子大学 原田 隆司 兵庫 県 家庭 問題研 究所 大矢 裕美 八木 正 佛教 大学 大束 貢生 金城学 院大学 早川 雅子 大 阪市立大学 兼子 一 一ボ ラ ンテ ィア体 験 か ら 一 家族 に とって の 被災 一家族 資源 とス トレス ー ― も うひ とつ の 支援 活動 ― 都 市 ライ フライ ンの復 旧作 業 大 阪市 立大学 第 2日 5月 26日 研 究報 告 [第 1。 2。 3。 午 前 の部 1室 ]理 論 12:30 10:00∼ │ (2206教 室) 司会 丸 木恵 祐 0好 井裕 明 主 意主義 的行 為理論 の成 立 をめ ぐって 儀 礼 的相 互行 為 にお ける恥 の 機能 ラデ ィ カル 0リ フ レク シ ビテ ィ とは何 か ? 一エ ス ノメ ソ ドロ ジー 的実践 の 可能性 につ い て 一 4.社 会科学基礎 論 と近代社 会 一再帰性 は我 々 を どこに導 くか 一 中西 真知子 ′ 京都 大 学 [第 2室 ]理 論 ‖ (2203教 室) 1.近 代化過 程 にお ける宗 教 の変 容 司会 中嶋 明勲 ・ 大野道 邦 一 R.ス タ ー クの宗教 社 会学 を中心 に 一 京 都大学 2.モ ー ス 「贈 与論 」 にお ける 「動 因」 をめ ぐって 正之 林 大造 一原制度論 のた め に 一 神戸 大学 -183- 沼尻 3.≪ 人 間 ≫ の観 念 と構造 改革 の対 象 一 ア ン リ・ ド 0マ ンをめ ぐって 一 京都大学 [第 3室 ]教 育 (2204教 室) 司会 1.「 い じめ 」未 成 熟・ 目標 喪 失社 会 の病 2.い じめ 現 象 につ いて 宇城 輝人 四天 王寺 国際仏教 大学 本部 隆― 龍谷大学 山上 賢一 岡 山大学 野上 真 森 田洋司 ・ 神原 文子 一観衆 ・ 傍 観者 の 問題 ― ―価値 面 か らの考察 一 3.大 学 生運 動部員 のモ ラー ル を規 定す る要 因 の検討 4。 高 学歴化 と性 別 分業 一女性 の フル タイ ム 継続就 業 に対す る学校教 育 の効 果 一 大 阪大学 0日 本学術 振 興会 [第 4室 ]宗 教 (2304教 <共 同報告 > 室) 司会 田中 重人 三木 英 関西学 院大 学 種田 博之 龍谷 大学 中西 尋子 星野 智子 芦 田徹郎 ・ 安 野早 己 生駒 の宗 教 と社 会 (1)10年 後 の生 駒 の 神 々 英 知大学 (2)「 石切 神社 」参 道 にお ける 「運命鑑 定業者 」 の実態 1985年 と現在 (1996年 )と の 比較 よ リー (3)聖 天 信仰者 の 入信過 程 (4)南 陽院 の水子 供養 につ いて の社 会学 的 一 考察 谷 岡学 園 (大 阪女子短期 大学 ) [第 5室 ]阪 神 0淡 路 大震 災 : (2205教 室) 司会 辻 勝 次 ・ 藤井 勝 1.<共 同報告 >移 動 ・ 移 転 か らみ る震災体 験 (1)人 々 は 阪神 0淡 路 大震災後 どのよ うに動 いた のか -184- 関西学 院大学 河村 裕之 関西学 院大学 神野 賢治 (2)「 住 む こと」 の 意 味 2.共 生 社 会 に向 けて 3。 関西学 院大学 田並 神戸 大学 過 二大震災下 の 神戸 華僑 社 会 一 学 生 ボ ラ ンテ ィア の 意識 1。 6室 ]政 治・ 国際 関係 放 一阪神大 震災 の 事例 を中心 に 一 甲南 大学 [第 尚恵 室) (2306教 司会 辻野 理花 坪 内良博・ 森 川 員規雄 体 制移 行 と `entrepreneurship' 一ポ ー ラン ドにお ける事例 へ の 行動論 的視 点 の 適用 ― 中部大学 加藤 昭二 関西外 国語 大学 村井 研治 吉備 国際大学 李 分一 遠藤 竜馬 京 都大学 中野 昌宏 長 崎大学 馬場 靖雄 碓井 松 2.ロ シア連邦 チ ェチ ェ ンにお ける民族 主義台頭 の背景 3.現 代 日韓 関係 の理解 研 究報告 [第 1。 午後 の部 1室 ]理 論 Ⅲ 16:00 13:30∼ (2206教 室) 司会 山 口節 郎 ・ 三 上 剛史 N.ル ー マ ンにお ける 「理論 の 実践」 大 阪大学 2。 3。 4。 システ ム と して の 貨幣 と言語 正 義 の 門前 ―形式論理 か らの 実存 的飛躍 一 一法 のオー トポイ エー シス と脱 構築 ― 分権化 の 説 明論 理 一集 権化 と分権化 の代 替 関係 をめ ぐって 一 金沢大学 -185- [第 1。 2室 ]阪 神 ・ 淡路 大震 災 ‖ (2203教 神戸 市 の避難 所対策 と避難者 の生 活 室) 司会 森 田二郎 ・ 小松 秀雄 一災害援 助 法打 ち切 りと避難者 一 兵庫 医科 大学 2。 <共 同報告 >街 区 の特徴 と住 民 の避 難類型 日野 謙一 ―神戸 市長 田区 A街 区 の事例 か ら 一 (1)調 査概 要 と街 区 の特徴 立命館大学 河原 晶子 立命館 大学 近藤 理恵 樋口 博美 (2)A街 区 の 老 人ホー ム入 所者 の実態 と問題 (3)住 民 の縁故避 難 の諸 特徴 一親族世 帯 へ の避難 を中心 に 一 立命館大学 (4)公 営避難 所 の運営 と避 難者 の生 活 一神戸 市長 田区 A小 学校 を事 例 と して 一 立命館大学 [第 1。 3室 ]医 療 ・ 福祉 (2204室 ) 司会 棚山 研 服 部 範子 ・ 進藤雄 三 当事者 によ る 医療 へ の ア クセ ス と参 加 金沢大学 藤 田礎 史郎 大 阪大学 仲田 裕子 大 阪大学 。日本学術 振 興 会 大岡 頼光 大 阪大学 。日本学術 振 興 会 轟 2.摂 食 障害者 の 自助 グル ー プ 3.老 親扶養 意識 と福祉 国家 4.老 後 の生 活 費 につ いて の 不安感 の 関連要 因 [第 1。 4室 ]文 化 (2304教 室 ) 司会 亮 亀 山佳 明・ 奥野卓 司 雑誌記事 にお ける恋愛 の デ ィ ス クー ル 大 阪大学 谷本 奈穂 前田 益尚 2.出 版 お よび 活字 メデ ィア に対 す る読 み手像 の変容 とそ の地平 一文 学 の 受 容理論 を手 掛 か りに 一 成城大学 -186- 3.オ ウム真理教 へ の視 点 関西大学 木村 洋二 同志社大学 青木 康容 4.政 党組織 の 変化 [第 1。 2。 5室 ]社 会 学研 究法 (2205教 室) 司会 古川 彰 ・ 斎 藤友 里子 フ ィール ドワー クの方 法 に 関す る一 考察 甲南 女子大学 狩谷 あゆみ 広 島修 道大学 中根 光敏 真鍋 一史 藤原 英男 参 与観察 調査 にお ける ラポ ー ル をめ ぐる一 考察 3.well― Bcingの 構造 の 国際 比較 一R.Inglehart『 世 界価値 観 調査 デ ー タ』 によ る検証 一 関西学 院大学 4。 [第 1。 説 明 と推定 にお ける対 立 と統 合 6室 ]地 域 と労働 都 市 下 層 と労働 (2306教 室) 司会 松本 康 0冨 山一 郎 ―広 島県 A地 区 を事 例 と して 一 広 島修道大学 (裁 判係 争 中 )青 2.辺 地農 山村 の過 疎対策 秀男 檜垣 巧 北野 雄士 一長期展 望下 の一 試 案 一 高野 山大学 3.大 蔵 永 常 と近 世農業 思想 木 ―永 常評価 の 相違 を巡 って 一 大 阪産業大 学 -187- 第 48回 大 会 1997年 5月 24日 開催 校 金城 学 院 大学 会場 第 1日 第 1日 ◆研 究報 告 [第 (日 第 2日 ) 名古屋 ガ ー デ ンパ レス 12:30 │ (E3-305) 司会 1。 25日 (土 ) 9:00 1 10:00∼ 1室 ]震 災 5月 金 城学 院大学 5月 24日 ◆ 受付 開始 (土 )、 「震災転 出者 」 に 関す る 分析 中川勝雄 (立 命館 大学 )、 小松 秀雄 (神 戸 女学 院 大学 ) ― 「西宮市 か らの転 出者 調査」 か ら 一 関西学 院大学 2。 阪神淡路 ・ 島原 ・ 奥尻 豊 島慎 一 郎 災 害復 興過程 の地域 比較研 究 (1)被 災地 の住環境整備 手 法 とまちづ く り活動 神戸 学 院大学 三輪 嘉男 大手前女子大学 佐藤 彰男 平松 道夫 (2)コ ミュニ テ ィ再建 と地域 住 民組織 (3)家 族 生活 の再建 へ 向 けて 一家族危機 へ の対応 の 視 点 か ら 一 富 山福祉 短期 大学 [第 2室 ]理 論 ・ 学説 │ 司会 (E3-301) 六車進子 (神 戸 女学院大学 )、 宮原 浩 二 郎 (関 西学 院大学 ) 1.モ ー リス・ パ レス『デ ラシネ』 にみ るナ シ ョナ リズム 2。 3。 啓蒙 の 困難 京都大学 北垣 徹 京 都大学 富永 茂樹 一主体 、 社 会化 、 コ ミュニ ケ ー シ ョン ー 「文 明化 の 過 程 」 と人 間像 の 変 貌 一 ノル ベ ル ト・ エ リアス の 業 績 の 理 論 的可 能 性 一 大 阪大学 -188- 内海 博文 4。 ジ ンメル 近代文 化 論 のパ ー ス ペ クテ ィ ブ ー『貨 幣 の哲 学 』 にお ける個 人 の 地位 一 神戸 大学 [第 3室 ]理 論 0学 説 ‖ 徳田 剛 (E3-303) 伊 藤 公雄 (大 阪大学 )、 中島道 男 (奈 良女子 大学 ) 司会 1.コ ミュニ ケ ー シ ョン と 「意 味作用 の 政治学 」 2。 3。 [第 同志社大学 粟谷 佳司 長 崎大学 馬場 靖雄 金城 学 院大学 嶋守 さや か 社 会 一環境 システ ム の 構想 と限 界 デ ュル ケム 、お よびパ ー ソ ンズ理 論 にお ける 「社 会」 4室 ] 社 会■ (E3-205) 司会 金屋 1.消 費者 信用 産 業 の成立 とそ の変遷 平 三 (奈 良大学 )、 牟 田 和恵 (甲 南 女子 大学 ) 一 「債務 」 の社 会学 的考察 ― 京 都大学 2.競 輪 の社会 史 3.「 日本 の近代 」 と 「児童 の 身体 」 [第 5室 ] 小夜 一競輪 の 変 容過 程 に見 るギ ャ ンブル とスポー ツ の 関連性 一 大 阪大学 4.健 康 の社会史 大山 古川 岳志 京都大学 西村 大志 中京大学 丹 羽 さゆ り ―座 る姿勢 の 明治大正史 一 一健康 関連語 彙 の 変遷 を 中心 に 一 家族 ・ ジ ェ ンダ ー (E3-405) 司会 野 々 山久也 (甲 南 大学 )、 山中美 由紀 (龍 谷大学 ) 1.「 セ ク シュ アル 0ハ ラス メ ン ト」 と状 況 適 合性 のル ー ル 金城学 院大学 乙部 龍谷 大学 平松紀 代子 由子 2.出 生 力が抑制 され る メカ ニ ズム に対す る見解 とそ の誤謬 -189- ‐ 3。 夫 の 家事参 加 の規 定要 因 に 関す る計量 的分析 大 阪大学 4。 桜間 真 女性 出稼 ぎは ジェ ンダ ー 役割 を変 え るか ? 一 フ ィ リピン女性 の 国際移 動 によ る家族 0ジ ェ ンダー ヘ の影 響 につ い て 一 学術 振 興 会 (京 都大 学 ) [第 6室 ]地 域 小瀬木 え りの (E3-201) 西 山八 重子 (金 城学 院 大学 )、 鰺坂 司会 学 (同 志社 大学 ) 1.都 市 変動 と urban P00r:Manilaを 事例 と して 青木 秀男 黒田 由彦 愛 知学泉大学 中田 費 東 海学 園大学 宮本 益治 岐阜 大学 山崎 仁朗 名古 屋大学 林 鮮明 名古 屋大学 徐 春陽 宮本 益治 吉田 啓子 都市社会学研究所 2.住 民 自治組織 の 比較研 究 (1)中 国 の居 民委員会 を事例 と して ○ 名古 屋大学 (2)ス ウェ ー デ ンの場 合 ○ 東海学 園大学 市 鄭学 園短期 大学 3.地 域社 会 の女性 リー ダ ー [第 7室 ] ー都市近郊 農業地域 と沿 岸漁 業地域 の事例 か ら 一 寄せ場 ・ 野宿生 活者 司会 1。 都 市 下層 と寄せ場 〇 奈 良女子 大学 藤井 和佐 奈 良佐保 女学 院短期 大学 木村 都 (E3-401) 八木 正 (大 阪市 立大学 )、 中河 伸俊 (富 山大学 ) 一構築 され る (釜 ヶ崎 )か ら構築す る (釜 ヶ崎 )ヘ ー 広 島修道 大学 2。 野 宿者 問題 の 構築 中根 光敏 一神戸 市 の生 活保 護行 政 を申心 と して 一 甲南 女子 大学 -190- 狩谷 あゆみ 3.大 阪市 中南部 にお ける野 宿生活者 の状態 -1995年 [第 8室 ] 度 「野 宿 生活者 聞 き取 り調査 」 よ リー 2。 森田 洋司 ○ 大 阪市立大学 島 和博 ○ 大 阪市立 大学 谷口 重徳 ○ 鹿 児 島女子大 学 近藤 諭 (E3-202) 階層 司会 1。 〇 大 阪市立大学 奥川櫻 豊 彦 (立 命館 大学 )、 尾 嶋史章 (大 阪経済 大学 ) 多 次元 尺度 構成 法 によ る職 業威 信評 定 パ タ ー ンの検 討 光 華女子 大学 太郎丸 博 大 阪大学 菅野 剛 大 阪大学 木村 好美 大 阪大学 高田 洋 社 会階 層 と交 際 3.社 会階 層 と 自己認識 4.生 活価値 と職 業 階級 [第 9室 ]宗 教 (E3-203) 司会 1。 小 笠原 真 (龍 谷大学 )、 沼 田健 哉 (桃 山学院 大学 ) 滋 賀県 にお ける葬祭 業 の 発展 と死 の商 品化 一職 業別 電話 帳 (タ ウ ンペー ジ)の 葬祭業広 告 の 分析 か ら 一 京 都大学 2。 呉 知恩 関西学 院大学 種田 博之 京 都 大学 高村 竜平 龍谷 大学 中西 尋子 知識 の科 学 的様 式化 ―EM[Effective Micro― organisms]を め ぐる世 界救 世教 系教 団 の動 向 一 3。 墓参 の なか の 想起 と贈与 一 あ る村落両墓制 の解 読 一 4.大 阪 にお ける韓 国系 キ リス ト教 会 の諸 相 -191- 第 49回 大 会 1998年 5月 23日 開催 校 甲南 大学 第 1日 5月 23日 (土 )、 5月 24日 (日 ) (土 ) 9:30 12:30 ◆研 究報告 1 10:00∼ [第 1室 ]理 論 ・ 学説 : (331号 ◆ 受付 開始 三上 剛史 (神 戸 大学 )、 司会 1。 会話 と議 論 ―啓蒙 の 困難 ・ ) 柳原佳 子 (吉 備 国際大学 ) 2京都大学 2.暴 力 の社 会学 序説 富永 茂樹 内海 博文 京都大学 岡崎 宏樹 名古 屋大学 山口 宏 一 ノル ベ ル ト・ エ リアス を手 がか りに して 一 大 阪大学 。日本学術振 興会 3。 衝撃 と反 復 ― フ ロイ トとバ タイ ユ の理論 か ら一 4.ジ ンメル形 式社 会学 にお ける他 者性 と距 離 [第 2室 ] 理論 ・ 学説 ‖ (332号 司会 ) 細 辻恵子 (光 華 女子 大学 )、 森 田 洋 司 (大 阪市 立大学 ) 1.社 会化 の概 念 を越 えて 龍谷 大学 2。 い じめ に 関す る社 会学 的考 察 亀山 佳明 奈 良女子大 学 三浦 恭子 関西大学 岩橋 建治 大 阪大学 有田 亘 一 過 程 モデル 構築 の試 み― 3.紛 争理論 にお ける分析枠 組 の再考 4。 モー ツ ァル トの 「固有音 」 をめ ぐって -192- [第 3室 ]社 会史 │ (333号 ) 進 藤雄 三 (奈 良女子 大学 )、 森 下伸 也 (金 城学 院大学 ) 司会 1。 「失業 」 の 成立 まで 一 社会 問題 のエ ビステ モ ロ ジー 京 都大学 ・ 日本学術 振 興 会 2。 ヒス テ リー と催 眠 -1880年 宇城 輝人 北垣 徹 関西学 院大学 岩本 茂樹 大 阪市立大学 陳 映芳 代 フラ ンス の 精神 医学 的言説一 京 都大学 3.ジ ャ ック 0ア ン ド・ ベ テ ィ ー 戦後 日本 にお けるア メ リカ ニ ゼー シ ョンー 4.中 国 にお ける 「青 年」 の成立 をめ ぐって [第 4室 ] (334号 社 会意識 司会 1。 2。 ) 高橋 由典 (京 都 大学 )、 ポ ー リン・ ケ ン ト (龍 谷大学 ) 近代 日本 にお ける 「不潔」 意識 ― 水 をめ ぐって一 大 阪大学 柏原 全孝 大 阪大学 樋口 昌彦 熊 本大学 坂本 理恵 〇 龍谷 大学 柴田 和子 龍谷大学 古川 秀夫 感 情社 会学 にお ける 「感 情 の社 会性」 とい う主題 ― 死別 経験者 の 悲哀感 情 を題 材 と して 3.「 見 な い」行 為 の作用 と 「集 ま り」 の秩 序 ― 市役 所 に於 ける参 与観察 の 報告― 4。 大 学 生 の 生活 満 足 度 Ⅱ 一 A大 学新 設 B学 部 の一 期 生 を対 象 と した 追跡調査 か ら一 [第 5室 ] 地域 (335号 司会 1。 ) 中田 実 (愛 知学 泉大学 )、 古 川 彰 (中 京 大学 ) コ ミュニ テ ィー 測定 の た め の 理論 的考察 奈 良女子 大学 -193- 員鍋 知子 2.韓 国 にお ける住 民 自治組織 の実態 と社 会 的機能 名古 屋大学 魯 富子 同志社大学 湯浅 俊郎 高 野 山大学 檜垣 巧 3.都 市 同郷 団体 の生 成 と変 容 の 要 因 につ いて 4。 [第 林業 の後 継者 問題 と提言 6室 ]社 会参 加 (336号 司会 ) 米田 頼 司 (和 歌 山大学 )、 井 上 員理子 (大 阪女子 大学 ) 1.男 女共 同参 画社 会構想 とジェ ンダー 吉備 国際大学 関根 奈 良女子 大学 稲垣 恵 つ 子 関西学 院大学 豊 島慎 一 郎 聴 2.現 代 主婦 の社 会参 加 とライ フス タイル 3。 [第 社 会参 加 にみ る階 層分化 7室 ] 一 社 会階 層 と社 会 的活動― 国家・ エ ス ニ シテ ィ 司会 (343号 山口 ) 節郎 (大 阪大学 )、 黒柳 晴夫 (椙 山女学 国大学 ) 1.カ ル チ ュ ラル 0ス タデ ィー ズ と国民国 家 一 グ ローバル 0(ポ ス ト)コ ロニ アル ・ トラ ンスナ シ ョナルー 神戸 大学 松 田 い りあ 日本学術 振 興 会 長谷 川秀 樹 2.マ イ ノ リテ ィ・ ナ シ ョナ リズムか ら暴 力 の 問題 ヘ 3.オ クシタ ン運動 を考 え る 一 ヨー ロ ッパ 少数言語 文化 生 き残 りへ の模索 と多言語 主義 ― 清可 甲南大学 乾 甲南 女子 大学 狩谷 あゆみ 4.「 在 日」 で あ る 。「在 日」 にな る・「在 日」 をす る 一 在 日韓 国朝鮮 人 の 若者 を事 例 に して一 -194- [第 8室 ] (344号 産 業 ・ 労働 ・ 組織 司会 ) 藤 田栄史 (名 古屋 市 立大学 )、 松 戸武 彦 (奈 良大学 ) 1.感 情 共 同体 とバ ー ナ ー ド理論 四 国学 院大 学 竹本 達也 大 阪大学 中川 輝彦 関西大学 大西 正曹 2.産 業精 神衛 生 の 導 入 と展 開 3.東 大 阪 の貸 工 場 -15年 の 変遷― 4。 韓 国 にお ける終 身雇用制 の 変 容 一 ヒュ ンデ (現 代 )グ ル ー プの事 例 を中心 に一 大 阪市立大学 [第 9室 ] 高齢者 (345号 司会 ヂ 淑鉱 ) 牧 里毎 治 (大 阪府 立大学 )、 岡元 行雄 (兵 庫 県 立看護 大学 ) 1.高 齢 者 の 自立 と人 権 ― 強制 され る健康 . 金城 学 院大学 嶋守 さや か ○ 甲南女子大学 春 日井 典子 2.家 族 の ライ フス タイル 化 と高齢者 介護 甲南大学 野 々 山久也 甲南 女子大学 呂 甲南大学 片岡 佳美 甲南 大学 栗山 直子 奈良女子 大学 中西 亜弥 大岡 頼光 楠 3.介 護 につ いて の社 会 シス テム論 的考察 4。 老 人 福祉 にお けるス ウェ ー デ ンモデル 普遍化 へ の批 判 一 福 祉 国家 比較 の ジェ ンダー 化 論 の 批 判 とオ ランダの事 例 か ら一 大 阪大学・日本学術振 興 会 -195- [第 10室 ] 性・ジ ェンダ ー (346号 ) 司会 黒 田浩―郎 (神 戸 女学 院大学 )、 田間 泰子 (大 阪産 業 大学 ) 1.生 殖 医療 の過去 と現在 京 都 大学 2。 真野 京子 認 可 され て い な い経 口避 妊薬 (ピ ル )を め ぐる 日本 女性 のマ ス メデ ィ アデ ィ ス コー ス ビタ レ・ アナ リア 大 阪大学 3.大 衆 雑誌 にお ける 「性 欲 」 に関す る言説 か らみた 女性 のセ ク シュア リテ ィ に対 す る意味付 け に 関す る研 究 奈 良女子大学 羽渕 一代 金城学 院大学 乙部 由子 4.身 体 とジェ ンダ ー 規範 ◆重 点部 会 第 1部 会 13:30∼ 17:00 『 阪神 ・ 淡路 大震 災 Ⅲ 3年 余 の現 実か ら見 えて くる もの』 (141号 司会 は じめ に 森 田二郎 (甲 南 大学 )、 野 田 ) 隆 (奈 良女子 大学 ) 一 大 学 の 震災体 験一 甲南大学 森田 二郎 神戸 ・ 精療 ク リニ ック小林 小林 和 立木 茂雄 吉川 忠寛 1.被 災者 の心 ・ そ の変遷 一 精神科 医療 の窓 日か ら一 2.被 災者 の生 活実態 と課題 ― 仮設住宅 で のアル コー ル 依 存症者 へ の取 り組 み を中心 と して一 関西学 院大学 3。 被災密集 市街地 の 再 生 と被災者 の 「主体 的共 同化 」 の 条件 につ いて 立命館 大学 討論者 :浜 岡政好 (佛 教 大学 )、 三 輪 嘉男 (神 戸学 院大学 ) -196- 第 2部 会 『社 会 学理論 の 争 点 ‖ 一 組織 、制度 を再考 す る一 』 (133号 ) 司会 佐 藤 嘉 ― (立 命館 大学 )、 片桐雅 隆 (中 京 大学 ) 1.相 互行 為 と制 度 一 エス ノメソ ドロ ジー 的制 度研 究 の 現在― 2。 徳 島大学 樫田 美雄 静 岡大学 栗岡 幹英 奈 良女子大 学 中島 道男 構 成主 義 的 な役割 観 と制度 0組 織 の 理解 3.制 度 と社 会学 一 デ ュル ケム =ベ ラー の 系譜 か ら一 討論者 :中 河伸俊 (富 山大学 )、 大 澤真幸 (京 都 大学 ) 17:50(141号 ) ◆総 会 17:10∼ ◆懇 親 会 18:00∼ 20:30(学 友 会館 ) 第 2日 5月 24日 ◆ 受付 開始 (日 ) 9:30 ◆研 究 報告 ‖ 10:00∼ 12:30 [第 1室 ]理 論 ・ 学説 Ⅲ (331号 司会 1。 物 象化 ・ システ ム 0場 新 ) 睦 人 (奈 良女子 大学 )、 宮本孝 二 (桃 山学 院大学 ) ― 観察者 の 眼 と実践者 の 眼 に 関す る方法論 的再検 討― 京都 大学 福永 英雄 長 崎大学 馬場 靖雄 大 阪大学 川野 英二 金田 福男 2.社 会 の機 能 分化 と統 一 性 3.リ ス クの グ ローバ ル 化 とグ ローバ ル 化 の リス ク ー ネオ リベ ラ リズム に抗 す る社 会学― 4.現 代 ナル シシズム 社 会 の根 本 問題 一 c.ラ ッ シ ュの 所 論 を媒介 に して一 神戸 山手 女子 短 大 -197- [第 2室 ]知 識・コ ミュニ ケ ー シ ョン (332号 ) 木村 洋 二 (関 西大学 )、 長 谷正 人 (千 葉 大学 ) 司会 1.「 教 室言語 」研 究 にお ける境 界越 え とい う視 点 一 M.バ フチ ンの発 話論 とフ ィール ドワー ク経 験 との往還 か ら一 日本学術振 興 会 倉石 一郎 同志社大学 藤本 昌代 種田 博之 大 阪大学 吉沢 弥生 信 三 (京 都 大学 )、 藤井 勝 (神 戸 大学 ) 龍谷 大学 坪内 2.コ ンテキ ス トの解 読者 と して の プ ロフェ ッ シ ョナル 3.占 い言説 の変 容 一 正 当化 の方 法 と して の先祖供養 =宗 教― 関西学 院大学 4。 「言語 の 共 同体 」概 念 をめ ぐって 一 レイ モ ン ド・ ウィ リアムズ『 田舎 と都 会』 を批評す る一 [第 3室 ]社 会史 ‖ (333号 ) 蘭 司会 1.日 本 の伝統 家族 と養子 玲子 2.満 州 映画 協会 大 阪大学 3.植 民地 の 記憶 の社 会学 ク レイ ガ ン 0ワ ッツ 一 日本 人 に とって の 満州 経験― 京 都 大学 4。 京 都 岩倉 の 精神 医療史 と行 政 泰史 長刀 と獅子 舞 金屋 平 三 (奈 良大学 )、 高井 康 弘 (大 谷大学 ) ― ふ たつ の 「伝統 」 にみ るアイデ ンテ ィテ ィ の 比較考 察 ― 神戸 大学 2。 丸木 4室 ]文 化・伝統 (334号 ) 司会 1。 晶子 一 精神病者 監護 法 と岩倉 コ ロニー の 発展一 京都 大学 [第 坂部 現代 の 家庭 にお けるあ いさつ 行 動 の 日韓 比較 信雄 一 ホ ー ム ドラマ の 分析 か ら一 奈 良女子 大学 -198- 今井 金 香来 3.在 日韓 国人社 会 と母 国社 会 との交 流 の 特性 一 葬送儀 礼 の 変化 を中心 に一 京 都大学 4。 知恩 本部 隆一 カー ス トの 存在 理 由につ い て 四天 王寺 国際佛教 大学 [第 呉 5室 ] 運 動 ,ネ ッ トワニ ク (335号 ) 司会 田中 滋 (龍 谷大学 )、 碓 井 松 (金 沢 大学 ) 1.草 の根 の 「言説 」 と民衆 の「コ トバ 」 ― バ ング ラデ シュ NGO調 査 を下 に一 神戸 学 院大学 2。 社 会運 動論 愛 知学泉 女子短期 大 学 3。 坂本 真司 ― 全共 闘世代 の トラウ マ を通 して… 野 々垣 友枝 地域社 会研 究 にお ける <交 流 >の 理論化 へ 向 けて 一 基礎 的諸理論 の 検討 を中心 に一 愛 知大 学 塚本 善弘 石田 路子 4.高 齢 社 会 と地域 ネ ッ トワ‐ ク ー 在宅福 祉 にお ける NPOと 女性― ○ 名古 屋 福祉 法経専 門学 校 三重 大 学 [第 6室 ]震 災 (336号 高橋 ます み ) 司会 荻野 昌弘 (関 西学院大学 )、 谷 口浩 司 (佛 教 大学 ) 1.阪 神大 震災 4年 目の地域 状況 (1)神 戸 市長 田区鷹 取東 にお ける まち と住 宅 の復 興 神戸 大 学 岩崎 信彦 神戸 大 学 徳田 剛 神戸 大学 伊藤 亜都子 神戸 大学 大原 (2)神 戸 市 長 田区鷹 取東 にお ける被災 生活 の苦 闘 2。 震災 の 被害 と再建 に見 る都 市 と農 村 の 比較 一 神戸 市長 田区 と北淡 町富 島地 区一 立命館 大学 -199- 径子 辻 勝次 3。 阪神 0淡 路 大震災 に関 わ る知 識 社 会学 的 問題 一 専 門家 と民 衆 の知識 の 自明性 につ い て一 関西学 院大学 [第 7室 ]宗 教 (343号 健次 ) 司会 1。 高坂 谷 富夫 (大 阪市 立大学 )、 飯 田剛史 (富 山大学 ) 天理教 の 発 生過程 大 阪大学 岡尾 将秀 大谷 大学 寺林 脩 神戸 大学 池田 太臣 京 都 大学 野中 亮 2.戦 後 日本社 会 の宗教 現 象 3.イ メー ジ と して の 「オ ウム真理教 」 (1)雑 誌 報道 のなか の 「オ ウム真理 教 」 (2)オ ウム真理教 とい うア リー ナ [第 8室 ] 階層 (344号 ) 司会 1。 中道 責 (奈 良女子 大学 )、 吉 川 徹 (静 岡大学 ) 政治 意識 と社 会階 層 小林 久高 大 阪大学 木村 好美 大 阪大学 高田 洋 菅野 剛 島根 大学 2.高 齢者 にお け る社 会階 層 と役割 の意 味 一 役割 喪失 と社 会階 層 が 価値 意識 0自 己評 価 に及 ぼす影 響 ― 3.世 代 間移 動 にお ける境 界浸透 性 とライ フス タイル 4。 社会 的 ネ ッ トワー ク の 諸特性 に対す る社会 階 層 の効 果 大 阪大学 -200- [第 9室 ]家 族・結 婚 (345号 ) 司会 八 本秀夫 (神 戸商科 大学 )、 宮坂靖 子 (奈 良女子 大学 ) 1.国 際結婚 の歴 史 に関す る社 会学 的考察 一 明治時代 を中心 に一 金城 学 院大学 竹下 修子 大 阪大学 施 利平 大 阪大学 中尾 香 桜間 真 2.国 際結婚 家庭 にお ける夫 婦 間 の コ ミュニ ケ ー シ ョン 3.現 代 日本 の家族規 範 につ いて 4.家 族 と社 会 階 層 一 ク ロス 0ク ラス フ ァミ リー の特性 ― 大 阪大学 [第 10室 ]地 方 行政 (346号 ) 司会 嘉 田由紀 子 (滋 賀 県立琵琶湖 博物 館 )1奥 野卓 司 (関 西学院 大学 ) 1.地 方 自治体 の広 報 とイ ンター ネ ッ ト 関西大学 2。 女性 「漁 業 士 」 認定制度 の 意義 地方行 政 にみ る <男 女共 同参 画社会 > 50回 大 会 1999年 開催 校 第 1日 6月 5日 (土 )、 6月 6日 (日 ) 関西大学 6月 ◆ 受付 開始 5日 藤井 和佐 大東 貢生 一 大 阪府 の施策 を事 例 と して― 佛教 大学 第 素世 ― cPs(地 域権 力構造 )論 の観 点 か ら一 摂 南大学 3。 山本 (土 ) 9:30 ◆研 究報 告 1 10:00∼ 12:30 -201- 1室 ]理 [第 論・ 学説 │ (118教 室 ) 司 会 :新 睦 人 (広 島 国 際 学 院 大 学 ) 1.感 情 のキ ユー プモデル と社 会 システ ム の状相運動 一一 自由 と平 等 、希望 と恐 怖 を次元 とす る位 相空 間 の ソ シオ ン理 論 によ る記述一 二 関西大学 木村 洋二 倉島 哲 西山 俊彦 藤原 英男 2.ハ ビ トゥス概 念 の批判 的検 討 一一 身体 技 法論 の展 開 に向 けて一一 京 都大学 3.私 的所有権 の 不条理性 一一 社会学 の 成立根 拠 を共有す るため に一 二 社 会集 団誌 にお ける基 本 問題 の体 系 4。 一一 附録 母 比率 の 区間推 定 を用 い た 2項 検定 法一一 2室 ]社 会 移 動 (303教 室 ) [第 司 会 :佐 々 木 衛 (神 戸 大 学 ) 1,現 代 中国社 会 にお ける社 会移 動 と婚 姻 の動 向 名古屋 大学 林 明鮮 楊 聡 2.現 代 中国 の流 動 人 口の社 会変 容 一一 四川省 合川県 の一 農村 か らの 出稼 ぎ者 を事例 と して一一 京 都大学 3。 国際移 動 (ト ラ ンスナ シ ョナル・ モ ビ リテ ィー )と シテ ィズ ン シ ップ概 念 の 変遷 一 一 ア フ リカ にお ける 「教 育 」 の フ ィー ル ドワー ク研 究 に 向 けて一一 京 都大学 [第 3室 ] 家 族 (304教 室 ) 1.「 空 の巣 (empty― nest)」 小林 かお り 司 会 :神 原 文 子 (相 愛 大 学 ) 期 に 関す る一調査研 究 奈 良女子 大学 石川 実 ノー トル ダム清心 女子 大学 山下 美紀 鎌倉 女子 大学 大石 美佳 ○ 奈 良女子 大学 奈 良女子 大学 -202- 本 村 め ぐみ 山口 貴子 2。 女子 学 生 と水商 売 一― 水商 売で アル バ イ トす る女子学 生か ら家族 を観 る一― 帝 塚 山短期 大学 3。 岡本 晴行 趙 美景 韓 国 にお ける 「 しっ け」 の 伝統 一― 安東 の 李家 と柳家 にお ける しつ け の 事例 か ら一一 大 阪市立大学 [第 1。 4室 ]都 市・ 地 域 │ (206教 室 ) 司 会 :山 本 剛 郎 (関 西 学 院 大 学 ) 阪神 大震災 被災者 の生 活 ・ 意識 とボ ラ ンテ ィア ー ー ベ ル ボ ックス ・ ヶ ァセ ンター 調査 か らみ た現 況 と展 望一一 2。 〇 神戸 大 学 浅野 慎一 神戸 大学 新垣 正美 大手 前女子 大学 佐藤 彰男 芝村 龍太 ○ 関西大学 岩橋 建治 関西大学 南田 勝也 関西大学 岡本 朝也 関西大学 南 公営住宅 入居後 にお ける被 災者 の 意識 と生 活 一― 尼 崎市 0公 営住宅 団地 の 比較 調査 を も とに一一 3.地 域 の活性化 と文 化 の再編 成 一― 串原 の組 の 太鼓 と 中山太 鼓一 ― 京 都大 学 4.タ ク シー ドライバ ー の職 業特性 に対す る社 会学 的考察 ― 一 大 阪市 お よび 京都 市 にお ける定性 的調査 を もとに一― [第 5室 ]文 化 (220教 室 ) 裕 一郎 司 会 :奥 野 卓 司 (関 西 学 院 大 学 ) 1.遊 園地 の文 化 社 会学 2。 愛知 学 泉大学 上田 マル チ ェ ッラ M.マ リオ ッテ ィ 裕 「そ れ い け !ア ンバ ンマ ン」 の 社 会学 大 阪大学 -203- 広 告 と観光 の 「風景産業 」 と して のモ デル化 3。 一一 ア ジア諸 国 の クル マ 図像 を事例 と して一一 武庫 川女子 大学 藤本 憲一 同志社大学 森津 千尋 京都 大学 員野 京子 京 都大学 近森 高明 鎌原 利成 韓 国 テ レビ広 告 の 内容 分析 4。 [第 6室 ] 医療 (204教 室 ) 司 会 :進 藤 雄 三 (奈 良 女 子 大 学 ) 江戸 時代 の 産科 書 にみ る 医療 の 近代化 とそ の 受容 1。 大正期 にお ける 「神経衰 弱」 の流行 2。 3.“ ア ダル ト・ チル ドレン"と い うアイデ ンテ ィテ ィ ーー AC概 念 自体 が準 む葛藤 とACム ー プ メ ン トの課題一― 京 都 大学 4.患 者 0障 害者 の 精神保 健一一 医療 ・ 福祉研 究 に残 され た課 題一一 小松短期 大学 [第 7室 ] 宗教 (305教 室 ) 司 会 :谷 藤 田礎 史郎 富 夫 (大 阪 市 立 大 学 ) 1.新 カ ン ト派 の宗 教哲 学 とジ ンメル 名古 屋大学 2。 山口 宏 マ ックス 0ウ ェーバ ー によ る『 プ ロテ ス タ ンテ ィズ ム の倫 理 と資本主義 の 精神 』 改訂 につ いて 龍谷 大学 朝倉 恵俊 佛教大学 新矢 昌昭 渡邊 太 3.近 代化 にお ける近世宗教 の特 質 4。 カル トか らの脱 会 一一 統 一教 会信者救 出活動 の事例一一 大 阪大学 -204- ◆ 総 合 シ ンポ ジ ウム 13:30∼ 17:00 (101教 室 ) 一― 社 会学 に何 がで き るのか一 ― 』 『社 会学 の応用 可能性 司会 :塩 原勉 (甲 南 女子 大学 ) 1。 2。 3。 中野正 大 (京 都 工芸 繊維 大学 ) 社 会学 とジェ ンダー ・ ポ リテ ィ ックス 大 阪大 学 伊藤 公雄 筑 波大学 鳥越 皓之 京都大学 徳岡 秀雄 環 境 か らみ た 社 会学 の応 用 可能性 青 少年対策 と青 少年 (問 題 )の 変 質 討論 者 :田 間泰 子 (大 阪産 業 大 学 )松 田素 二 (京 都 大学 )森 田洋 司 (大 阪市 立大 学 ) ◆ 総会 17:10∼ 17:50(101教 室 ) ◆ 懇 親 会 18:00∼ 20:00 第 2日 6月 6日 ◆ 受付 開始 (日 (百 周 年記 念会館 ) ) 9:30 ◆研 究報告 ‖ 10:00∼ 12:30 [第 1室 ]理 論 ・ 学 説 ‖ (303教 室 ) 司 会 :佐 藤 嘉 ― (立 命 館 大 学 ) 1.ア ドル ノの 「経 験」概念 につ いて 2。 3。 大 阪市立大学 木村 吉孝 松 山大学 千石 好郎 小関 彩子 亀山 佳明 リオ タ ー ル /ハ ーバ ー マ ス 論 争再考 シュ ッツ によ る多元 的現実論 にお ける 日常 生活 世 界 の 位置 づ け 京 都大学 4.聖 一俗 一遊 論再考 一一 カイ ヨワか らバ タイ ユヘーー 龍谷 大学 -205- [第 2室 ] 司 会 :藤 井 都 市 ・ 地 域 ‖ (118教 室 ) (共 同報告 ) まちづ く りと地 域 共生 勝 (神 戸 大 学 ) 一一 学研都 市 を事例 に一 一 (1)学 研 都 市調査 の概 要 同志社 大学 三沢 謙一 (2)地 域社 会 の変化 と新 旧住 民 の共 生 関係 聖隷 ク リス トフ ァー 看護 大学 南 育広 (3)主 婦 とソー シ ャル ・ ネ ッ トワー ク 同志社 大学 天木 志保 美 武庫 川看護専 門学校 山脇 同志社 大学 杉本久未 子 同志社 大学 栗本 修滋 竹中 克久 名古 屋大学 高木 裕宜 四国 学 院大学 竹本 達也 辻 竜平 (4)高 齢者 介 護 と地域 医療 敬子 (5)学 研都 市 の生 活環境 (6)地 域概 念 の形 成過程 にお ける公 園 の機育L [第 1。 3室 ] 組織 (206教 室 ) 司 会 :沢 田善 太 郎 (大 阪 府 立 大 学 ) 組織 の理論 的考察 神戸 大学 2。 組織 にお ける文 化 の役割 一一 「文化 の 戦略」論 の 存立可 能性 3.共 同体 とアイ デ ンテ ィテ ィ 4.集 団意思決 定 にお ける信頼 の対 称性 と推移 性 の影 響 カ リフ ォル ニ ア大 学 アーバ イ ン校 [第 4室 ] 社 会 意 識 ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョン (304教 室 ) 司 会 :丸 木 恵 祐 (金 城 学 院 大 学 ) 1.社 会 の心 理学化 の 分析 に向 けて 大 阪大学 -206- 中川 輝彦 2。 3。 4。 [第 現代 的 自我 にお ける リア リテ ィ感 覚 神戸 大学 池田 径 京 都 大学 福永 英雄 同志社 大学 小林 大祐 高 度情 報化 とコ ミュ ニ ケ ー シ ョン 消 費社 会 の移 行 5室 ]エ ―― 名前 の 変化 か ら一一 ス ニ シテ ィ・ 国 際 関 係 (220教 室 )司 会 :中 野 秀 ― 郎 (奈 良 女 子 大 学 ) 1.ネ ー シ ョンーステ イ トの近代 と前近代 一一 そ の並存 の機制 に関す る社 会理論一― 京 都 大学 野村 明宏 福浦 一男 2.フ ラ ンス にお ける移 民 の社 会運動 一― 暴 力 を巡 って一 言 京 都 大学 3.ナ シ ョナル・ アイ デ ンテ ィテ ィ の構造 一― IssP国 際比較調査 の デ ー タ解 析―一 関西学 院大学 [第 6室 ] 真鍋 一史 ジ ェ ンダ ー (305教 室 )司 会 :柳 原 佳 子 (吉 備 国 際 大 学 ) 1.ゴ フマ ン理 論 の 射程 ―一 ジェ ンダー 0ス タデ ィー ズ の豊 富化 へ 向 けて一一 2。 3。 立命館 大学 高橋 裕子 奈 良女子 大学 中田 奈月 乙部 由子 男性保 育従 事者 の キ ャ リア形成 女性 労働 に 関す る社 会学 的 一 考 察 jヽ 売業 にお けるパ ー トタイ マー を中心 と して一一 一一 ノ 金城学 院大学 4.週 刊 誌 「アサ ヒ芸 能」 にみ る戦後 日本 の性 風俗 とそ の変遷 一 -1957年 か ら 1959年 の 記事 を中心 に 大 阪大学 [第 7室 ]歴 史 (306教 室 ) 司 会 :竹 内 景 山佳代子 洋 (京 都 大 学 ) 1.日 本型 「世 論 」 の形成過 程 京 都 大学 -207- 宮武 実知子 2。 3。 4。 『主 婦 之友 』 にみ る女性 の 稽古事 の歴 史社 会学 的考察 京都 大学 鈴木 幹子 同志社大学 福間 良明 京 都大学 石原 俊 「言語 過程説 」 の なか の ナ シ ョナ リズム 地域 へ の 介 入 と地域 の 再編 をめ ぐって 一 一 沖縄 占領 にお ける軍事 と知 の社 会学 的考察一一 ◆ ミニ シ ンポ ジウム 13:30∼ 17:00 第 1部 会『社会 学 は 「役 に立つ」か ? 一一 犯罪 0社 会 問題 の経験 的研 究 を通 して 考 え る一一 』 (202教 室 ) コーデ ィネ ー タ ー :鮎 川 潤 (金 城学院大 学 ) 1.<社 会問題 の社会学的 アプ ローチ>は 役 に立 ったか 一一児童虐待問題研究 か ら考 える一一 武庫川女子大学 上野加代子 筑波大学 土井 隆義 平岡 義和 島 和博 2.「 世直 しモー ド」はなぜ流行 らな いのか ? 一― 「社会」イ メージの変容 をめ ぐって一一 3.組 織体犯罪研究か ら見えて くる こと 一―熊本水俣病事件 の研究 か ら一― 奈良大学 4.社 会調査 の実践的 コ ンテキス ト ーー 「野宿生活者調査」 の経験 か らニー 大阪市立大学 討論者 :松 下武志 (京 都教育大学 ) 平 英美 (滋 賀医科大学 ) 第 2部 会 『デ ィシプ リンと しての社会学 一一 その アイデ ンテ ィテ ィとキ ャパ シテ ィーー 』 (220教 室 ) コーデ ィネ ー タ ー :大 野道邦 (神 戸大学 ) 1.社 会学 と国 民国家・ グ ローバ リゼ ー シ ョン 神戸大学 -208- 油井 清光 2.ポ ス トモ ダ ニ テ ィの社会学 とシステム理論 1 3。 神戸大学 三上 剛史 関西学 院大学 荻野 昌弘 桃 山学 院大学 宮本 孝二 社会学 にお ける文化 の位 置 4.社 会学 とre■ exivity 討論者 :厚 東洋輔 (大 阪大 学 )馬 場 靖雄 (大 東文化大学 ) 第 3部 会 『臨床 の ことば と学 (術 )の ことば』 (215教 室 ) コー デ ィネ ー タ ■ :大 村英昭 (大 阪 大 学 ) 1。 臨床社会学 の可 能性 宮原浩 二 郎 (関 西学院大 学 ) 一一 臨床 の ことばを通 して一一 京都 芸術短期大学 藤澤 三佳 千葉大学 長谷 正人 南 山大 学 阪本 俊生 日本女子大学 小林多 鶴 子 大 阪大学 川端 亮 同志社大学 尾嶋 史章 奈 良女子大学 野田 隆 京都大学 稲垣 恭子 富 山大学 中川 伸俊 関西大学 架場 久和 2.セ ル フヘ ル プグル ー プ と 「当事者 の ことば」 3。 4。 5。 隠蔽 の ことば 一一 不 治 の病 の 告知 をめ ぐる コ ミュニケー シ ョンーー 口述 の語 りと学 の ことば 信仰 の 中 の ことば 6.計 量 の 「 ことば」 と社会現 象 7.「 警報伝達 システム 」 か ら 8.学 校秩 序 と解釈 コー ド 9。 10。 行 った り来 た リ ーー 現 場 の ことば と現場 の 関心一一 臨床社会学 の 可能性 をめ ぐって -209- 第 4部 会 『 知 の 考 現 学 と して の 可 能 性 』 (406教 室 ) コー デ ィネ ー タ ニ :高 坂 健 次 (関 西 学 院 大 学 ) 1。 「啓発す る知 」 と 「知 の啓発 」 広 島国際学 院大学 好井 裕明 追手 門学 院大学 矢谷 ‐ 慈國 関西大学螢 黒田 勇 23生 きて い く原 点 に立 ちか え って考 え直す こと 3.「 関西」言説 の 現在 i 討論者 :橋 本 満 (大 阪大学 )石 田佐 恵子 (大 阪市 立大学 ) -210- 編集 あ とが き 関西社 会学 会 が 1950(昭 和 25)年 に第 1回 の 大 会 を開 催 してか ら、 ち ょ う ど 50年 の 節 目を迎 え ま した。京 都 大 学 で 開かれ た は じめて の 大 会 の 参 加者 は 76名 、発 表者 はわ ず か 2 名 で した。 と ころが 昨年 、関西大 学 で行 われ た 50周 年記 念 大 会 は、 じつ に参 加者 450名 t 報告 は 83本 とい う盛況 ぶ りで した。 会員 は東 海 北 陸 か ら四国 九州 まで広 が り、そ の 数 も 年 々増 加 の一 途 をた ど り、2000年 4月 の 時 点 で は 835名 にの ぼ って い ます 。 このた び 、昨 年 の 記 念 大 会 で行 わ れ た シ ンポ ジ ウム の 成 果 を ま とめ て 、『 関西 社 会学 会 の あ ゆみ― ― 創 立 50周 年 を記 念 して 』 を発 刊 しま した。 また 25周 年 の 記念 誌 (1975年 刊 )に 掲 載 され た 第 1回 大 会 か ら 25回 大 会 まで の プ ロ グ ラム に 引 き続 き、 第 26回 か ら 50回 大 会 まで の プ ロ グ ラム を掲 載 しま した。 これ らによ って 、関西 社 会学 会 の 半世 紀 にわ た る学 問的発 展 が よ くわか る と思 い ます 。 新 た な ミ レニ アム 、 新 たな世 紀 に 向 か つて 、本学 会 が さ らに着 実 に歩 み を重 ね る ことが で き ます よ う、皆 さ まの ご指 導 ご協 力 をお 願 いい た します 。 (関 西社 会学 会事務 局 関西社 会学会 の あゆみ 第 26回 大会 (1975年 )∼ 第 50回 大会 (1999年 ) 一一創立 50周 年 を記念 して一― 2000年 5月 25日 発行 関西社 会 学会 〒 606-8501 京都 市左京 区吉 田本町 京 都大学文 学部社会学研 究室 内 TEL 075-753-2758 / FAX 075-753-2836 郵便振 替 口座 01020-9-6395 印刷 (株 松 田素 二 ) )北 斗 プ リン ト社 〒 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