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宮古島における 島嶼型スマートコミュニティ の取組みについて

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宮古島における 島嶼型スマートコミュニティ の取組みについて
第3回 関西スマートエネルギー推進セミナー
────────────────────────
宮古島における
島嶼型スマートコミュニティ
の取組みについて
平成29年1月20日
1
宮古島市全島EMS実証事業の概要
【事業概要】
島内の太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーを最大限効率的に利用することを目的として、全島の電力
需要の状況を明らかにしつつ、電力消費の見える化や電力需要の制御などにより、エネルギーの面的なマネジメントを
実現するシステムを構築するとともに、将来に亘って、地域の主体による運営が可能な体制の構築を目指す。
【事業期間】平成23年度~平成29年度 ※平成25年10月に運用開始
【実施体制】実施主体:沖縄県
委託先:宮古島市(推進主体&全体統括)
再委託先:[事業化推進](株)すまエコ
【システム概要】
家庭部門
:200世帯
事業所部門 :25事業所(大規模需要家:5事業所、中小需要家:20事業所)
農業部門
:19群機場(地下ダム揚水ポンプ場)
【通称】「すまエコプロジェクト」:島(すま)にスマートに住まう
全島EMS
AMIシステム
advanced metering infrastructure
CEMS:地域エネルギーマネジメントシステム
MDMSサーバ
Meter Data Management System
農業EMSサーバ
統合BEMSサーバ
Building Energy Management System
BEMS
計測装置
実績情報収集
予測→計画機能
情報G/W装置
既存水管理システム
見える化端末
見える化端末
タブレット
・・・200世帯
大規模需要家・・・5事業所
中小モニター・・・20事業所
群機場:ポンプ場
2
全島EMS実証事業の成果① 家庭部門
家庭部門の実証事業成果は以下の通りである。
<実証規模>
●家庭200世帯 (全島約25000世帯の1%相当)
●分電盤CB毎に電力センサーにて計測(1分値/30分値)
<実証成果>
①電力消費量の可視化(見える化)による省エネ効果
・見える化による節電行動は、一過性に留まる傾向。
・消費量やバラつきは、集合住宅<戸建住宅が顕著。
②デマンドレスポンス(DR)の実効性
・DR依頼は実働率1割程度(夜間は増加)の傾向。
・参加率のバラつきが大きい。3倍程度変化する場合も。
③サービスに関わる意向確認(戸別訪問)
・サービス料金徴収は難しい。300円/月でも消極的。
・投資先行型のビジネスモデルではユーザー側の節電に
よる実益が見えづらいため、成立しづらい。
・CB毎の個別センサーに定常的可視化のニーズは薄い。
電力計測はスマートメーターBルートを基本とするべき。
④省エネ診断(四半期報)のニーズ確認(戸別訪問)
・定期的な省エネ診断はニーズが高い。
・具体的な節電ポイントを示す診断は歓迎される。
⑤家電の実態調査(アンケート)
・家電タイマシフトや省エネ家電買替えの余地がある。
⑥通信状況
・1~2割程度に通信異常がある。家庭内WIFI通信不良。
・年間1割程度が有線回線を解約してモニター退会する。
・事業者設備の為の屋内壁施工は難しい。半数が拒否。
自己保有型
EMSサーバ
家庭
MDMS
CEMS
農業
EMS
計測装置
計測装置
計測装置
タブレット
タブレット
タブレット
事業所
BEMS
計測装置
タブレット
・・・200世帯
ビジネス展開のポイント
【家庭部門EMS】
●家庭/低圧事業所向け可視化は無償サービスとする。
●可視化サービスの対価として、家庭向けにHP給湯機等
(+IH調理器)の普及によるADR対応調整力を実現する。
●将来EV/PHV普及の際も同様に可制御化を図る。
●負荷計測はスマートメーターBルートを基本とする。
●通信機器は原則事業者で確保する必要がある。
●事業者用通信機器は屋内設置は難しい。
●系統ピークカットのため、家電タイマシフトや省エネ家電
買換を省エネ診断を通じて促進を図る。
●省エネ観点では戸建住宅を優先する方が効果がある。
3
全島EMS実証事業の成果② 事業所部門
事業所部門の実証事業成果は以下の通りである。
<実証規模>
●高圧事業所16箇所 (空港、市役所、ホテル、スーパー、他)
●低圧事業所10箇所 (商店、居酒屋、事務所、他)
●分電盤CB毎に電力センサー導入して計測(30分値)
<実証成果>
①電力消費量の可視化(見える化)による省エネ効果
・見える化による節電行動は、一過性に留まる傾向。
・入域観光客数の増加も大きな要因と考えられる。
(2013年度40万人、2014年度43万人、2015年度51万人)
・事業所部門では、節電<売上・・・となる傾向が顕著。
②デマンドレスポンス(DR)の実効性
・DR依頼への実働率も不確か・一過性に留まる傾向。
③負荷ピークカットの実効性
・負荷ピークカットによる基本料金削減のニーズは高い。
・但し、頻繁なデマンド監視アラートに対応は消極的。
・効果的に行う場合は、自動化を検討する余地がある。
④サービスに関わる意向確認(戸別訪問)
・負荷ピークカット効果、及びピークカットに連動した
省エネ効果の期待量は比較的高い。
・但し、多数の電力センサーを使用すると高コストとなり、
導入に際して、費用対効果を示すことが難しい。
・事業所では節電活動よりも省エネ機器導入に積極的。
⑤省エネ診断(四半期報)のニーズ確認(戸別訪問)
・負荷ピークカット効果には関心が高い。
・BEMS導入前に、省エネセンター等の無料省エネ診断
(各分野ともに平均10%省エネ)による省エネ実現。
自己保有型
EMSサーバ
CEMS
家庭
MDMS
BEMS
農業
EMS
事業所
BEMS
情報G/W装置
可視化端末
高圧事業所
16箇所
低圧事業所
10箇所
ビジネス展開のポイント
【事業所部門EMS】
●事業所では節電活動よりも省エネ機器導入に積極的
であるため、省エネセンター等の無料省エネ診断による
省エネ実現を第一段階で実現することが望ましい。
●電動機インバータ等の省エネ機器を導入する。
●その上で無駄の抑制のためのBEMS導入が望ましい。
●負荷計測はスマートメーターBルートを基本とする。
●デマンド監視はアラート以外に、希望により自動化する。
●以下の可制御負荷の普及を図る。
定置蓄電池、EV蓄電池、冷蔵・冷凍倉庫、・ヒートポンプ
蓄熱空調、HP給湯機(エコキュート) 等
4
全島EMS実証事業の成果③ 農業部門
農業部門の実証事業成果は以下の通りである。
<実証規模>
●群機場19箇所 (ポンプ170台)
●定格合計容量7.2MW、最大負荷4.8MW (系統負荷1割相当)
●各ポンプCB毎に電力センサー導入して計測(30分値)
<実証成果>
①電力消費量の可視化(見える化)による省エネ効果
・農業揚水利用が目的であるため省エネ効果が難しい。
②負荷ピークカットの実効性
・夏期のポンプ負荷ピークカットは実現性・効果が高い。
・但し水管理で安全性を加味すると効果が発揮できない。
③適時消費デマンドレスポンス(DR)の実効性
・PV余剰電力を目的とした適時消費DRも実現性が高い。
・冬期の10時~14時にポンプ稼働を集中させると以下の
ポンプ負荷を形成でき、PV導入拡大量は1MW~3MW
が期待できる。
・毎日稼働(天候考慮無し): ポンプ負荷 0.82MW
・晴、曇のとき稼働
: ポンプ負荷 1.25MW
・晴のときのみ稼働
: ポンプ負荷 2.15MW
④系統ピークカットのデマンドレスポンス(DR)の実効性
・今年度の新たな取り組みとして実施中。
・電力系統ピークの時間帯18時~22時に実施予定。
⑤翌日計画から週間計画への機能改造
・週間計画の実効性を検証中。
・週間計画ができることで水管理運用の安全性が向上。
・加えてピークカットや適時消費DRの実効性向上を図る。
自己保有型
EMSサーバ
家庭
MDMS
水管理システム
群機場
ポンプ
CEMS
農業
EMS
事業所
BEMS
可視化端末
群機場
ポンプ
群機場
ポンプ
・・・19郡機場
ポンプ170台
ビジネス展開のポイント
【農業部門EMS】
●宮古島特有の有効な調整力となり得る可能性がある。
●負荷ピークカットは実現性は高いが、水管理の安定性
が損なわれることと、今度の耕地面積拡大に伴い、効果
が不明瞭になることから、実際の運用は厳しい。
●週間計画で水管理運用の安全性が向上できる。
●農業揚水ポンプは確実な調整力として、宮古島電力
系統の負荷平滑化に効果的である。
●夏期の系統ピークカット(系統負荷1割相当)や冬期の
PV余剰電力吸収を目的としたDRは実現性が高い。
5
実証事業成果の総括
これまでの全島EMS構想案の成果について、ここで整理する。
全島EMS構想案では、家庭、事業所、農業などを対象として、見える化による節電、デマンド監視ピークカットによる基本
料金削減、DR及び農業適時消費DRによる特に太陽光発電を対象とした再エネ導入拡大などをターゲットに、地域エネル
ギーマネジメントを有償化し、ビジネス展開を図ることを目的として実証事業を実施してきた。
●家庭においては、約1割の世帯が省エネやDR依頼に協力的であるが、高頻度・長期間の協力依頼は協力意識が薄れ
る傾向にあることが判った。さらに、DR調整力も世帯当りでは少量であり、系統運用に寄与する水準を得ることは困難
であることが判った。一方では各世帯がエネルギーコスト削減を強く望んでいることや、無理のない緩やかな協力依頼
であれば、多くの世帯に継続的な協力意思があることも確認できた。
●事業所においては、営業時間帯に省エネやDR依頼に協力することが基本的には困難な傾向にある。事業所の場合は、
節電活動よりも省エネ機器導入など採算性のある設備投資で省エネ化を図る傾向があることや、ピークカットによる基
本料金削減には高い関心があることが判った。
●農業においては、ピークカットや適時消費DRの可能性が大いにあることが判ったが、農業用水の安定供給を事業目的
としているため、最終的には水供給を優先する運用意識であることが判った。農業揚水ポンプは確実な調整力として期
待できるが、その場合は電力系統ピークカット及びPV余剰電力吸収を目的とした運用に切り替える必要がある。
●来間島再エネ100%自活実証では、小規模離島100%再エネ化を実現するための要素としての様々な成果が得られた。
2020年以降の将来において太陽光発電及び蓄電池設備の建設コストが半額になる場合には、電力供給コストを30円
台/kWhにすることも期待でき、海底ケーブルに関わる高額な送電コストを回避できる可能性がある。
このように既存システムによるビジネスモデル案では、需要家向けサービス(下方効果)とDR(上方効果)による収益化
を目指したが、当初構想した事業範囲のみではビジネス化が難しい状況にあることが判る段階に至っている。
本実証事業から得られた成果としては、各分野における「当事者の意識傾向」、「負荷特性の把握」であり、さらに最大の
成果は「各分野ビジネス展開のポイントの明確化」や「有効なビッグデータの蓄積」である。これらの成果から宮古島全体
の負荷を、調整力としてどのように利活用すれば良いか明確に判る段階に至っている。
そこで、宮古島における各分野の負荷特性を、調整力として最大限に利活用し、市民メリットを最大化しつつ、他方では
赤字が続く電力供給事業の収支改善を図り、低炭素で安定的に自立した宮古島でのエネルギー供給を実現するため、
EMS成果の活用方法と事業範囲を見直した上で、当該利活用モデルを立案するものである。
6
宮古島EMS利活用モデル コンセプト
宮古島EMS実証事業成果
宮古島EMS実証事業成果から得られた、将来望まれるエネルギー供給モデルのコンセプトは
以下の通りである。
①一過性の制度や補助金に頼らず、社会コストを最小化したエネルギー構造を目指す。
②電力を含むエネルギー供給コスト全体を低減して、需要家メリットを最大化する。
③電気事業者とEMS事業者が協調することで、実質的な発電コスト低減を図る。
① 社会コスト低減
長期的・経済的に安定したエ
ネルギー構造や社会システ
ムを目指すため、下記事項
に留意する。
●FIT利用しない
●公金を利用しない
●民間事業で推進
●需要家負担で普及
② 需要家メリット最大化
③ 電力供給コスト低減
ガソリン、ガス、灯油は多数の小売事業者で自
由競争している。構造的には現在以上のコスト
ベースダウンは期待しづらい。電化によるエネ
ルギー効率向上を実現し、メリット最大化を図る。
ガソリン代
上下水道代
上下水道代
上下水道代
灯油代
ERAB
事業者
送配電
事業者
ガソリン代
上下水道代
系統負荷率向上。つまり発電設備の設備利用率向上
で、単位電力量[kWh]当りの発電コストを低減できる。
本モデル普及により電気料金のベースダウンも期待で
きる。(共存共栄型電力システム)
→協調←
ピークカット
ガス代
電気代
電気代
電気代
負荷率向上
ボトム(発電コスト低減)
ERAB
事業者
送配電
発電 事業者
発電
容量
容量
←競争→
非効率
AVE
ピークカットのみ
AVE
アップ
電気代
現在
将来
(+HP普及)
将来
将来
(+EV普及) (+普及還元)
宮古島モデル
従来EMS事業・新電力事業
なお、本モデルを用いて実質的価値を創出するためには、ERAB制度の確立及び適用を
見据えて、モデルの成熟・検証を実施すべきと考える。
※ERAB:エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス
7
蓄エネ機器(夜間電力負荷)普及による需要家メリット
エコキュート
家庭用蓄電池
量販店の市場実勢価格は定価の1/3~1/4に低下。
グラフは昨年度のもの。年々下がっている。
国内各社50機種の蓄電容量単価は16万円/kWh。
テスラ社が6万円/kWhの製品を年明け発売開始予定。
¥900,000
¥800,000
エコキュート実勢価格6社120機種(370L :59機種、460L:61機種)
¥700,000
¥600,000
メーカー希望小売価格(税抜)
¥500,000
¥400,000
市場実勢価格(税込)価格.com 2015/11/14調べ
¥300,000
¥200,000
¥100,000
¥0
東芝
日立 三菱 パナソニック
ダイキン
給湯専用 370L
コロナ
東芝
日立 三菱 パナソニック
ダイキン
コロナ
給湯専用 460L
導入すると・・・
導入すると・・・
夜間電力料金利用で
エネルギーコストを低減できる
夜間電力料金利用で
電気料金を低減できる
ガス給湯機や石油給湯器と
新規導入比較すると数年で投資回収
夜間充電-昼間放電で利用した場合
6年~8年(メニュー差)で投資回収
太陽光余剰電力吸収は、出力抑制頻度に依存
補助金なしでも持続的に普及する/できる可能性が高い
※夜間電力負荷(蓄エネ機器)にはEVも考えられるが、現状の日間走行距離に依存する。
8
蓄エネ機器(夜間電力負荷)普及による電力事業メリット
電力需要創出
エコキュート
ガス給湯機や石油給湯器からのシフトの場合は新規
100%の電力需要創出となる。電気温水器からの更新
の場合は需要は減少するが避けられない傾向。
家庭用蓄電池
充放電ロス分(約15%)の需要創出
EV蓄電池
ガソリン車やディーゼル車からのシフトの場合は新規
100%の電力需要創出となる。
エコキュート
系統負荷率向上
:
夜間電力利用の蓄エネ機器であるため寄与する。
家庭用蓄電池
夜間電力利用の場合は寄与する。
EV蓄電池
夜間電力利用の蓄エネ機器であるため寄与する。
発電設備利用率向上とネットワーク利用率向上
電力事業の収支が向上
需要家への料金・サービスが向上
9
蓄エネ機器(夜間電力負荷)普及による懸念
エコキュート
家庭用蓄電池
量販店の市場実勢価格は定価1/3~1/4に低下。
グラフは昨年度のもの。年々下がっている。
国内各社50機種の蓄電容量単価は16万円/kWh。
テスラ社が6万円/kWhの製品を年明け発売開始予定。
普及に火が付くと・・・
普及に火が付くと・・・
朝方(夜間電力料金帯終了間際)に
エコキュートの沸き上げピーク負荷が発生
深夜(夜間電力料金帯開始直後)に
蓄電池の充電ピーク負荷が発生
ピーク負荷対応のための火力機起動停止が発生、起動停止ロスの増大
電気料金メニューの変更
託送料金の上方修正
後発組の世帯ではメリットが減少・普及低迷
FIT太陽光発電に類似。早期に双方向PCSを標準搭載すべきだった教訓が生かされない
他の要因による懸念
再エネ普及
電力小売自由化の拡大
発電設備利用率の低迷
ダックカーブ発生
グリッドパリティの懸念
省エネの推進
蓄エネ機器は可制御機能を標準搭載して普及すべき
10
可制御負荷普及の真骨頂
普及する蓄エネ機器
蓄エネ機器の自然普及
系統最大電力
EV
成り行きの普及では、各々の
用途に応じたピークが発生。
➤火力機の起動停止が発生。
➤供給力の増強
電力需給バランス調整
可制御負荷であれば、需要家
契約料金制約内で需要調整
➤低コストで課題解決
■エコキュート ■家庭蓄電池 ■EV }←ドット数(=普及数量)は各パターンで同数 ■系統負荷
家庭用蓄電池
エコキュート
系統負荷
系統最大電力
EV
家庭用蓄電池
エコキュート
系統負荷
計画的な負荷平準化
系統最大電力
負荷調整力の最適配分
可制御負荷であれば、電力系
統負荷の変動にも追従可能。
➤最適負荷配分も連携可能
EV
家庭用蓄電池
エコキュート
大きな負荷変動にも追従
(但し、長周期変動対応)
系統最大電力
再エネ余剰電力の吸収
可制御負荷であれば、再エネ
余剰電力の吸収も可能。
➤火力下げ余力懸念が解消
(但し、料金メニュー改定が前提)
系統負荷
EV
エコキュート
家庭用蓄電池
系統負荷
主にPV要因による
残余需要の低下
11
ERAB事業者の役割
相互連携による効果の最大化
負荷率向上には計画的ボトムアップと電力系統ピークカットが欠かせない。
計画的ボトムアップはERAB事業者が主体的に実施し、
電力系統ピークカットは送配電事業者とERAB事業者が協同実施することが望まれる。
ERAB事業者にて実施
計画的ボトムアップ
(ERAB対象:有償)
──<短期実現>─────
可制御HP給湯機
IH調理器
──<長期実現>─────
EV蓄電池
家庭用蓄電池
定置蓄電池
冷蔵・冷凍倉庫
蓄熱空調
負荷率向上
(発電設備利用率向上)
2015年度負荷率 2021年度負荷率
現状64.0% ⇨ 71.4%
送配電事業者と
ERAB事業者が協同実施
電力系統ピークカット
(ERAB対象外:無償?)
──<短期実現>──────
無料HEMS導入
無料省エネ診断
家電需要シフト(タイマ)
公共インフラ施設需要シフト
──<長期実現>──────
家電エコ替え
業務用省エネ機器普及
(LED・電動機インバータ等)
事業所BEMS導入
ピークカット率:10%
HP給湯機(エコキュート):50万台(普及率72%)
IH調理器(IHクッキングヒータ):25万台(普及率36%)
12
可制御HP給湯機普及シミュレーション(EQ普及)
沖縄本島系統電力負荷(2015年実績) 太陽光発電接続量265MW(2015年現在)
エコキュート10万台
(普及率14%相当)
エコキュート30万台
(普及率43%相当)
エコキュート20万台
(普及率28%相当)
エコキュート40万台
(普及率57%相当)
エコキュート50万台
(普及率72%相当)
13
可制御HP給湯機普及シミュレーション(EQ普及)
沖縄本島系統電力負荷(2015年実績) エコキュート50万台(普及率72%相当)
太陽光発電接続量
太陽光発電接続量
372MW
495MW
(接続量+申込量@2015年現在)
(出力抑制360時間)
太陽光発電接続量
太陽光発電接続量
太陽光発電接続量
545MW
595MW
645MW
(495MW@出力抑制360時間+50MW)
(495MW@出力抑制360時間+100MW)
(495MW@出力抑制360時間+150MW)
14
ERAB活用の意義
理想的なエネルギー構造への変革 エネルギーパラダイムシフト
電力は便利なエネルギー媒体
しかし同時同量性が非常に強い
逆に負荷率向上で効果が表れやすい
故に戦略的電化でパラダイムシフト
総合最終消費エネルギーの削減
「ERAB制度実現を有効な機会としたい」
様々なものから変換生成でき、様々な用途で消費できる
大量蓄積が経済的に困難。液体燃料やガスは備蓄性が良い
電力需要をコンスタント(高負荷率)にすれば効率運用できる
燃料削減(燃料側)のみ、節電(電力側)のみでは到達が遅い
少資源国である我が国が進むべき未来
我が国のエネルギー効率化のための加速装置がERAB
燃料削減
節電
加速
加速
火力発電機
化石燃料消費
電力需要
加速
再エネ賦存量
(ポテンシャル)
負荷率向上
加速
調整力強化 再エネ率向上
省エネ効果
ERAB調整力
需要変動吸収
可制御負荷普及(効率化)
再エネ発電
再エネ変動吸収
再エネ発電装置
メカニズム概念図
15
ERAB活用による系統負荷率向上&電力供給コスト低減
HP給湯機50%普及で、供給力(kW)の更新なく、供給量(kWh)のみを増加させた場合の概略試算。
各地域で、系統負荷率は約10%向上、電力供給コストは3%~18%低減(料金設定による)
2015年度ベース
算定式
単位
北海道
2,859,208
東北
東京
中部
7,505,708 24,707,519 12,196,694
北陸
関西
①電力需要量
実績
万kWh
2,751,792 12,751,616
②最大需要電力
実績
万kW
499
1,381
4,904
2,478
524
③平均需要電力
①/24/366
万kW
326
854
2,813
1,389
④エコキュート普及台数
⑤*⑥/10000 万台
182
350
1,375
484
6,995,015 27,492,738
9,679,399
中国
四国
九州
沖縄
5,671,885
2,575,460
7,920,966
764,867
2,547
1,065
510
1,478
151
313
1,452
646
293
902
87
95
635
242
127
397
42
1,908,222 12,709,734
4,849,861
2,536,155
7,943,562
845,661
⑤電灯契約口数
実績
口
3,630,512
⑥普及率(追加分)
設定
%
50.0%
50.0%
50.0%
50.0%
50.0%
50.0%
50.0%
50.0%
50.0%
50.0%
⑦エコキュート消費電力量 設定
kWh/台/年
4,300
3,100
2,600
2,500
3,100
2,400
2,700
2,500
2,400
1,800
⑧需要増加量
④*⑦
万kWh
780,560
1,084,227
3,574,056
1,209,925
295,774
1,525,168
654,731
317,019
953,227
76,109
⑨需要増加率
⑧/①*100
%
27.3%
14.4%
14.5%
9.9%
10.7%
12.0%
11.5%
12.3%
12.0%
10.0%
⑩系統ピークカット
設定
%
5.0%
5.0%
5.0%
5.0%
5.0%
5.0%
5.0%
5.0%
5.0%
5.0%
⑪現状負荷率
③/④*100
%
65.3%
61.9%
57.4%
56.0%
59.8%
57.0%
60.6%
57.5%
61.0%
57.7%
⑫将来負荷率
⑪*⑨/(1-⑩) %
87.4%
74.5%
69.1%
64.8%
69.7%
67.2%
71.2%
67.9%
72.0%
66.8%
⑬売上高(個別)
実績
6,957
18,689
58,970
26,483
4,942
28,683
11,505
5,880
17,055
1,743
⑭増収額
夜間料金 ⑫*⑨/100
億円
億円
平均料金
⑮増益額
夜間料金 ⑭*2/3
億円
平均料金
⑯コスト低減率
夜間料金 ⑮/⑬
平均料金
%
1,103
1,184
4,346
1,627
225
1,998
656
350
981
90
1,899
2,700
8,530
2,627
531
3,431
1,328
724
2,052
173
735
789
2,897
1,085
150
1,332
437
233
654
60
1,266
1,800
5,687
1,751
354
2,287
885
483
1,368
116
10.6%
4.2%
4.9%
4.1%
3.0%
4.6%
3.8%
4.0%
3.8%
3.4%
18.2%
9.6%
9.6%
6.6%
7.2%
8.0%
7.7%
8.2%
8.0%
6.6%
※電力需要量、最大需要電力は資源エネルギー庁 2015年度電力調査統計表から出典、電灯契約口数、売上高は各社の2015年度有価証券報告書から出典
※平均需要電力[万kW]=需要電力量[万kWh]/24/366(2015年度)
※沖縄は本島以外の離島も含んだ値
※エコキュート消費電力量は4名世帯使用湯量650L(42℃換算)の場合の各地のシミュレーション結果による。
※需要増加量[万kWh]=エコキュート消費電力量[kWh/台/年]×エコキュート普及台数[万台]
※需要増加率[%]=(需要増加量[万kWh]/電力需要量[万kWh])×100
※現状負荷率[%]=(平均需要電力[kW]/最大需要電力[kW])×100
※将来負荷率[%]=現状負荷率[%]×(1+需要増加率)/(1-ピークカット率)
※増収額[億円]夜間料金=夜間料金(各社)×需要増加量[万kWh]+(火力起動停止損失費[億円]-配電線路強化費[億円]) ・・・・・夜間料金は各地域の設定料金
※増収額[億円]平均料金=総売上高[億円]×需要増加率[%]/100+(火力起動停止損失費[億円]-配電線路強化費[億円]) ・・・・・平均料金は単位需要量当りの料金
但し、火力起動停止損失費及び配電線路強化費は、簡単のためトレードオフできるものとし、0(ゼロ)とする。
※増益額[億円]=増収額[億円]×(2/3)・・・・・2/3は燃料費等を差し引いた割合とする。
※コスト低減率[%]=増益額[億円]/売上高[億円]×100
16
H28年度実証試験成果
17
実証試験計画① 計画及び実施体制
【平成28年度実証試験体制】
HEMSコントローラ開発
実証試験総括
㈱すまエコ
主要
工程
実証試験総括
㈱すまエコ
(可制御負荷対応ゲートウェイ装置共同開発)
● ㈱日新システムズ
● 末松九機㈱・安川情報システム㈱
● 富士通㈱
● ㈱アイ・オー・データ機器
【事業計画案】
月日
【平成29年度実証試験体制(予定)】
HEMSコントローラ開発
(可制御負荷対応ゲートウェイ装置共同開発)
● ㈱日新システムズ
● 末松九機㈱・安川情報システム㈱
● 富士通㈱
● ㈱アイ・オー・データ機器
HP給湯機制御方式開発
HP給湯機制御方式開発
(可制御ヒートポンプ式給湯器共同開発)
(可制御ヒートポンプ式給湯器共同開発)
● パナソニック㈱・パナソニックリビング九州㈱
● 三菱電機㈱
● ㈱東芝
● ㈱コロナ (但し、器具提供のみ)
● パナソニック㈱・パナソニックリビング九州㈱
● 三菱電機㈱
● ㈱東芝
● ㈱コロナ (但し、器具提供のみ)
クラウド制御システム開発
● 複数社予定(公募中)
クラウドシステム開発
● 複数社予定(公募中)
HP給湯機据付短縮施工法開発
● (有)沖縄小堀電機
IoTネットワーク実証
● 富士通㈱
● パナソニック㈱・沖縄パナソニック特機㈱
可制御負荷調整力シミュレーション
● 東京大学大学院新領域創成科学研究科
● ㈱アーキテックコンサルティング
可制御負荷調整力シミュレーション
● 東京大学大学院新領域創成科学研究科
H28
H29
H30
10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月
リース普及(宮古島EQ5000普及計画)
▼短縮施工検証
疎通確認
動作検証
通常リース普及
第1期 1000台 [入札]➤[ 募 集 ]➤[契約/計画]➤[計画的な設置工事]
▼運用開始(沖縄本島でも販売開始)
第2期 2000台 [入札]➤[ 募 集 ]➤[契約/計画]➤[計画的な設置工事]
普及促進システム運用
第3期 2000台 [入札]➤[ 募 集 ]➤[契約/計画]➤[計画的な設置工事]
HEMSコントローラ新機能搭載
EQ拡張プロパティ搭載完了
HDPLC/地域BWA/LoRaWAN構築
ERAB・連携クラウドシステム開発
疎通確認
動作検証
フィールド実証
(限定台数)
フィールド実証
(全数)
IoTネットワーク実証
システム運用
18
実証試験計画② 今年度実証試験日程
10/31(月)
11/1(火)
11/2(水)
三菱EQ搬入
コロナEQ搬入
短縮施工検証 短縮施工検証
11/8(火)
11/9(水)
●通常運転
●通常運転
11/15(火)
11/16(水)
●通常運転
●通常運転
11/22(火)
11/23(水)
▲日新システムズ ▲日新システムズ
ENL手動制御 ENL手動制御
11/29(火)
11/30(水)
▲ENL手動制御 ▲ENL手動制御
12/6(火)
12/7(水)
★日新システムズ ★日新システムズ
メジャー2
マイナー1
12/13(火)
12/14(水)
★富士通
★富士通
メジャー2
マイナー1
12/20(火)
12/21(水)
★安川情報シス ★安川情報シス
メジャー2
マイナー1
12/27(火)
12/28(水)
■実証視察 ● ●通常運転
■#3合同会議
1/3(火)
1/4(水)
●通常運転
●通常運転
1/10(火)
1/11(水)
★三菱・東芝 ★三菱・東芝
メジャー2相当 マイナー1相当
1/17(火)
1/18(水)
●通常運転
●通常運転
1/24(火)
1/25(水)
★アイ・オー・データ ★アイ・オー・データ
メジャー2
マイナー1
1/31(火)
2/1(水)
■実証視察 ▲ ▲ENL手動制御
■推進委員会
2/6(月)
2/7(火)
2/8(水)
▲ENL手動制御 ▲ENL手動制御 ▲ENL手動制御
2/13(月)
2/14(火)
2/15(水)
※2月末まで通常運転とENL運転を交互に実施。
●通常運転
●通常運転
●通常運転
【●通常運転】・・・㈱すまエコ実施
東芝EQ搬入
短縮施工検証
機器が保有する最適制御運転を実施。
11/7(月)
23:00-07:00:沖縄電力夜間電力時間帯
●通常運転
16:00-18:00:期間中450L@42℃で排水。
11/14(月)
【▲ENL手動制御試験】
●通常運転
ENL手動沸き上げ試験を行う。
11/21(月)
基本的に各機種ともに全量沸き上げとなるため、 ■#2合同会議
通常運転とのエネルギー消費効率の差異、エコ (疎通確認)
11/28(月)
キュート動作状況を確認。
▲ENL手動制御
・ENL手動運転:初日23:00沸き上げ開始
12/5(月)
通常01:00沸き上げ開始
★日新システムズ
メジャー1
【★ユースケース試験】
12/12(月)
夜間沸き上げを指定開始時刻に変更を行うマイ
★富士通
ナーシフトと昼間時間帯に開始時刻をα時間シフ
メジャー1
トするメジャーシフトを行う。
12/19(月)
・メジャー1 :10:00沸き上げ開始
★安川情報シス
メジャー1
・メジャー2 :12:00沸き上げ開始
12/26(月)
・マイナー1 :23:00沸き上げ開始
●通常運転
・マイナー2 :01:00沸き上げ開始
■実証視察
・マイナー3 :03:00沸き上げ開始
1/2(月)
【■会議等】
●通常運転
1/9(月)
10/13:第1回合同会議@㈱すまエコ事務所済み
11/21:第2回合同会議@宮古島実証サイト済み ★三菱・東芝
12/27:第3回合同会議@宮古島実証サイト確定 メジャー1相当
1/16(月)
11/24-25:実証視察11月期済み
●通常運転
12/26-27:実証視察12月期確定
1/23(月)
★アイ・オー・データ
01/30-31:実証視察1月期予定
メジャー1
01/31:第3回推進委員会確定
1/30(月)
02末:第4回合同会議@㈱すまエコ事務所予定
▲通常運転
(次年度計画を確定)
■実証視察
11/3(木)
受電予定
11/10(木)
●通常運転
11/17(木)
●通常運転
11/24(木)
▲日新システムズ
■実証視察
12/1(木)
▲ENL手動制御
12/8(木)
★日新システムズ
マイナー2
12/15(木)
★富士通
マイナー2
12/22(木)
★安川情報シス
マイナー2
12/29(木)
●通常運転
11/4(金)
パナEQ搬入
短縮施工検証
11/11(金)
●通常運転
11/18(金)
●通常運転
11/25(金)
▲日新システムズ
■実証視察
12/2(金)
▲ENL手動制御
12/9(金)
★日新システムズ
マイナー3
12/16(金)
★富士通
マイナー3
12/23(金)
★安川情報シス
マイナー3
12/30(金)
●通常運転
11/5(土)
●通常運転
(工事予備日)
11/12(土)
●通常運転
11/19(土)
●通常運転
11/26(土)
▲ENL手動制御
1/5(木)
●通常運転
1/12(木)
★三菱・東芝
マイナー2相当
1/19(木)
●通常運転
1/26(木)
★アイ・オー・データ
マイナー2
2/2(木)
▲ENL手動制御
1/6(金)
●通常運転
1/13(金)
★三菱・東芝
マイナー3相当
1/20(金)
●通常運転
1/27(金)
★アイ・オー・データ
マイナー3
2/3(金)
▲ENL手動制御
11/6(日)
●通常運転
(工事予備日)
11/13(日)
●通常運転
11/20(日)
●通常運転
11/27(日)
▲ENL手動制御
12/3(土)
12/4(日)
▲ENL手動制御 ▲ENL手動制御
12/10(土)
12/11(日)
●通常運転
●通常運転
12/17(土)
●通常運転
12/18(日)
●通常運転
12/24(土)
●通常運転
12/25(日)
●通常運転
12/31(土)
●通常運転
1/1(日)
●通常運転
1/7(土)
●通常運転
1/14(土)
●通常運転
1/8(日)
●通常運転
1/15(日)
●通常運転
1/21(土)
●通常運転
1/28(土)
●通常運転
1/22(日)
●通常運転
1/29(日)
●通常運転
2/4(土)
2/5(日)
▲ENL手動制御 ▲ENL手動制御
2/9(木)
2/10(金)
2/11(土)
2/12(日)
▲ENL手動制御 ▲ENL手動制御 ▲ENL手動制御 ▲ENL手動制御
2/16(木)
2/17(金)
2/18(土)
2/19(日)
●通常運転
●通常運転
●通常運転
●通常運転
19
実証試験計画③ 実証試験サイト整備
今年度10月期に下図の実証試験場を整備した。
整備する際、8台のHP給湯機に対して、最適施工方法の
検証試験を実施した。今後、詳細をまとめる予定。
(施工手順、搬送カート、資材検討など)
排水タンク
給水ポンプ
軟水器
【試験場予定地】 エコパーク宮古 PR館
給水タンク HEMSコントローラー
(ユーティリティBOX)
HP給湯機
予備
スペース
既設PV
(陸屋根)
既設建屋
(PR館)
IH調理器
EV(V2H)
【試験場計画】
・HEMSコントローラー:3機種 (ユーティリティBOX)
・HP給湯機 :10台 (予備2台スペース含む)
・給水タンク: 5m3 (高サイクル試験用)
・排水タンク:15m3 (高サイクル試験用)
・軟水器
:2台 (水道水硬度処理用)
・給水ポンプ:2台
・IH調理器 :1台
・EV(V2H) :1組 (次年度以降)
・既設PV
:5kW (次年度以降)
・新設PV
:10kW(次年度以降)
・蓄電池
: 2組 (次年度以降)
20
HP給湯機制御方式の開発① プロパティ設定案
マイナーシフト(主に夜間時間帯)
●シングルベンダー独自プロパティ
基本的にはHP給湯機ベンダーのHEMSクラウドに分散制御を要
求することで独自プロパティで実行可能。
課題:沸き上げ開始時刻など分散制御の細分化やGW普及方法。
上位HEMSシステムにOpenADRで要求した場合の処理。
●マルチベンダーENLプロパティ
初期Release A以降対応可能。沸き上げ中状態は未必須。
手動沸き上げ操作は、全量沸き上げとして認識される。
そのため初回のシフト操作の際は、夜間時間帯開始時刻(23
時)を沸き上げ開始時刻とし、沸き上げ自動設定(0xB0)手動沸
き上げ(0x42)を実行する。沸き上げ中状態(0xB2)を1分間隔で
GETし、非沸き上げ中(0x42)である場合は、沸き上げ自動設定
(0xB0)手動沸き上げ停止(0x43)を実行する。
2回目以降は、沸き上げ開始時刻に沸き上げ自動設定(0xB0)手動
沸き上げ(0x42)に切り替え実行する。沸き上げ中状態(0xB2)を1
分間隔でGETし、非沸き上げ中(0x42)である場合は沸き上げ自
動設定(0xB0)手動沸き上げ停止(0x43)に切り替え実行する。
課題:基本的に毎回全量沸き上げとなるため残湯量Dが多く、
放熱等ロスが増加する恐れがある。残湯量軽減のため
機器の目標湯量を活用したい。ENLではなく機器対応。
機器のフォームアップでどこまで対応可能か要確認。
●シングルベンダー独自プロパティによるシフトイメージ
消費電力 貯湯量推移(━1日日 ━2日目 ━3日目)
夜間時間帯
貯
湯A
量
昼間時間帯
夜間時間帯
A
湯
防切
止れ 0
6
沸き上げ
開始時刻
昼間時間帯
A
12
18
0
昼間時間帯
夜間時間帯
A
6
12
18
0
沸き上げ
開始時刻
6
12
18
0
沸き上げ
開始時刻
●マルチベンダーENLプロパティによるシフトイメージ(全量沸き上げ)
消費電力 貯湯量推移(━1日日 ━2日目 ━3日目)
貯
湯A
量
夜間時間帯
昼間時間帯
夜間時間帯
A
昼間時間帯
夜間時間帯
A
昼間時間帯
A
残
湯D
量
0
6
12
18
0
6
12
18
沸き上げ
開始時刻
沸き上げ
開始時刻
0
6
12
18
0
沸き上げ
開始時刻
機器が保有している目標量を沸き上げる。
●マルチベンダーENLプロパティによるシフトイメージ(目標量沸き上げ)
消費電力 貯湯量推移(━1日日 ━2日目 ━3日目)
夜間時間帯
貯
湯A
量
昼間時間帯
夜間時間帯
A
残
湯d
量 0
6
沸き上げ
開始時刻
昼間時間帯
夜間時間帯
A
12
18
0
沸き上げ
開始時刻
昼間時間帯
A
6
12
18
0
沸き上げ
開始時刻
6
12
18
0
21
HP給湯機制御方式の開発② プロパティ設定案
メジャーシフト(主に昼間時間帯)
●シングルベンダー独自プロパティ(マイナーシフトと同様)
基本的にはHP給湯機ベンダーのHEMSクラウドに分散制御を要
求することで独自プロパティで実行可能。
課題:(マイナーシフトと同様)
●マルチベンダーENLプロパティ(マイナーシフトと同様)
初期Release A以降対応可能。沸き上げ中状態は未必須。
手動沸き上げ操作は、全量沸き上げとして認識される。
メジャーシフトを実行する際は、必ずマイナーシフトを先行し
て実行する。その他はマイナーシフトと同様。
マイナーシフトを組み合わせて部分シフトも可能。
その場合はHEMSコントローラ機能で実現する。
課題:(マイナーシフトと同様)
●シングルベンダー独自プロパティによるシフトイメージ
消費電力 貯湯量推移(━1日日 ━2日目 ━3日目)
夜間時間帯
貯
湯A
量
昼間時間帯
夜間時間帯
昼間時間帯
A
湯
防切
止れ 0
6
沸き上げ
開始時刻
昼間時間帯
夜間時間帯
C
B
12
18
0
6
12
18
沸き上げ α 沸き上げ
開始時刻 シフト時刻
0
12
6
18
0
沸き上げ
開始時刻
●マルチベンダーENLプロパティによるシフトイメージ(全量沸き上げ)
消費電力 貯湯量推移(━1日日 ━2日目 ━3日目)
夜間時間帯
貯
湯A
量
残
湯D
量
昼間時間帯
夜間時間帯
昼間時間帯
A
0
6
夜間時間帯
昼間時間帯
C
B
12
18
沸き上げ
開始時刻
0
6
12
18
沸き上げ α 沸き上げ
開始時刻 シフト時刻
0
6
12
18
0
沸き上げ
開始時刻
機器が保有している目標量を沸き上げる。
●マルチベンダーENLプロパティによるシフトイメージ(目標量沸き上げ)
夜間時間帯
貯
湯A
量
(マイナーシフトと同様)
●マルチベンダーENLプロパティ(ERAB検討会ENLWG成果)
次期Release IorJ以降対応可能。沸き上げ中状態は必須化。
部分シフトと組み合わせて昼間指定時刻にシフトできる。
課題:リリース後に実際に搭載し、試してみる。
昼間時間帯
夜間時間帯
昼間時間帯
A
残
湯 d
量
0
6
沸き上げ
開始時刻
●ERAB
検討会
ENLWG
成果
夜間時間帯
昼間時間帯
C
B
12
18
0
6
12
沸き上げ α 沸き上げ
開始時刻 シフト時刻
18
0
6
12
18
0
沸き上げ
開始時刻
22
HEMSコントローラ機能要件 各開発事業者の選択肢
現時点でHEMSコントローラに求められる機
能要件を3分野で整理した。
次年度には各開発事業者で選択実現。
需要家側に設置された ECHONET Lite 機器を活用した様々な
サービス提供が想定される。
外部サービス
外部サービスとの連携 (OpenADRをプロトコルとするDRシス
テム、ネガワット取 引システムを想定)
ERABシステム PV 出力制御
送配電事業者システム
例: DR/ ネガワット取引システム
Open ADR プロトコル
HEMS
コントローラ
サービス連携
HEMS
コントローラ
ECHONET Lite プロトコル
スマート
エコ
メーター キュート
太陽光
EVPS/
EVSE
蓄電池
燃料
電池
ECHONET Lite 機器
HEMSにおけるEchonet Lite機器のQoS制御の具体
的な制御内容(アルゴリズム)等は競争領域とする
【ERAB検討会ECHONET Lite WG・OpenADR WG合同WG】基本
機能要件1:ECHONET Lite機器プロトコルデータを HEMSコントローラが集約する。
(機器プロファイル:機器種別、機器事業者コード、接続状態)
機能要件2-1:HEMSの機能は、サービス連携機能とHEMS コントローラ機能に分離される。
機能要件2-2:サービス連携機能は、サーバ設置の場合とHEMSコントローラ設置の場合あり。
機能要件2-3:HEMSコントローラ機能は、スタンドアローンなコントローラの場合と
ECHONET Lite 機器(例えば、ヒートポンプなど)に付属する場合が存在。
機能要件3:ECHONET のコントローラクラス規定( ECHONET 機器オブジェクト詳細規定)の
中で、「外部システムと連携する場合に保持が必須」と定義されている以下の
プロパティ情報は HEMS のサービス連携機能から取得できることとする。
[コントローラ ID(EPC:0xC0)、管理台数(EPC:0xC1)、機器 ID (EPC:0xC3)]
[機種(EPC:0xC4)、接続状態(EPC:0xC6)、管理機器事業者コード(EPC:0xC7)]
【本事業独自機能要件】全般
機能要件4-1:事業者用端末として、屋外壁掛型又は屋内コンセント型を標準仕様とする。
機能要件4-2:通信機能を具備すること。(下位はWi-Fi/Wi-SUN/Ethernetは必須)
(上位はWi-Fi/3G/4G(LTE)/HD-PLC/地域BWA /LoRaWANを選択)
機能要件4-3:QoS制御のため必要最小限の情報収受を行い、自律制御を行う必要がある。
機能要件4-4:HEMSコントローラ側にサービス連携機能が置くことを標準とする。
但し、クラウド連携サーバは構築予定。
機能要件4-5:リモートアクセスでファームアップを可能とすること。
(プロトコル・ID等更新/接続先変更/外部連携プロパティ情報など)
機能要件4-6:HEMSコントローラ機器変更の容易性を考慮し、外部連携プロパティ情報等の
属性情報は外部メディア(micro-USB/SD等)に保存する。
機能要件4-7:デマンド監視機能をオプション搭載する。ピーク発生の場合はアラートする。
(スマートメーター計測1分値を機器保存の30分間値過去1年間分と照合)
機能要件4-8:エネルギーシフト参加の可否がエンドユーザで設定できるようにする。
機能要件4-9:制御指令値は前値保持し、不慮の通信断の場合は直前の指令値で制御する。
(EQの場合は沸き上げ時刻、家庭用蓄電池の場合は要検討)
【本事業独自機能要件】エコキュート(EQ)対応
機能要件5-1:ENL対応においては、沸き上げ自動設定(0xB0)と沸き上げ中状態(0xB2)は必須搭載。沸き上げ中状態(0xB2)は1分周期でGETする。
機能要件5-2:EQ機種に応じた次回沸き上げ電力量予測(kW*h)を機器情報から演算所持し、上位システムからのGETに応じる。
機能要件5-3:電力量計測未対応EQ機種の場合は、沸き上げ中状態(0xB2)1分周期カウント積算(h)と定格電力(kW)から実績相当とする。
【本事業独自機能要件】家庭用蓄電池(BES)対応
機能要件6-1:要検討
機能要件6-2:要検討
機能要件6-3:要検討
23
HEMSコントローラ試験結果
GW開発(HEMSコントローラ)はマイナーシフト及びメジャーシフトともに問題なく制御可能。
日新システムズ
富士通
安川情報システム
マルチベンダーGWのENL制御での留意事項
○23:00ジャストの指令は機器側タイマの影響で
受け付けない場合がある。23:05以降に指令する。
○沸き上げを停止する場合は、昼間であっても
手動沸き上げ停止(0x43)を最終コマンドとする。
○
○
試験実施中
○
○
シングルベンダーGWでは以下のシフト制御が可能
〇
〇
試験実施中
〇
〇
24
HP給湯機機能要件 各事業者の選択肢
【HP給湯機(EQ)】
機能要件1-1:ENL制御時の機器目標量沸き上げ対応
機能要件1-2:工場出荷設定(沸き上げ温度65℃)対応
機能要件1-3:全量沸き上げ保温強化対応
機能要件2-1:HEMSアダプタのリモコン内蔵
機能要件2-2:HEMSアダプタの貯湯槽内蔵
機能要件3-1:HEMSアダプタのWi-Fi対応
機能要件3-2:HEMSアダプタのWi-SUN対応
機能要件3-3:HEMSアダプタのEthernet対応
機能要件4:ENLによる電力計測値の提供
機能要件5:集合住宅向けコンパクトタイプ対応
(小型高温設定など)
各社のリモコンとHEMSアダプタ
25
HP給湯機ENL制御沸き上げ試験結果
消費電力量
(現場計測装置)
通常運転 (15日分)
(10日分)
ENL制御 (20日分)
5.0
1
3.572
4.145
3.599
99.2%
115.2%
2
3.567
4.146
3.700
96.4%
112.1%
3
2.448
2.631
2.304
106.3%
114.2%
エコキュート試験機
4
5
2.736
2.127
2.989
2.230
2.550
3.366
107.3%
63.2%
117.2%
66.3%
通常運転 (15
10日分)
6
2.712
2.872
3.444
78.7%
83.4%
7
2.407
2.525
2.445
98.5%
103.3%
8
2.379
2.490
2.418
98.4%
103.0%
残湯量
(機器側認識値)
通常運転 (15日分)
ENL制御 (20日分)
600
ENL制御 (20日分)
4.0
500
日
3.0
消
費 2.0
電
力 1.0
量
0.0
kWh
400
残
300
湯
量 200
1
480.0
465.0
103.2%
2
313.3
307.5
101.9%
3
172.2
170.0
101.3%
エコキュート試験機
4
5
146.7
57.8
131.3
472.5
111.7%
12.2%
通常運転 (15日分)
6
41.1
121.3
33.9%
7
66.7
156.3
42.7%
8
44.4
106.3
41.8%
ENL制御 (20日分)
100
(L) 0
1
2
3
4
5
6
エコキュート試験機番号
7
8
1
2
3
4
5
6
エコキュート試験機番号
7
8
26
最適施工検証結果(速報)①
施工費縮減方策:施工手順最適化
8台のHP給湯機設置の際、施工方法の最適化も併
せて実施した。試験環境のため、一部推定値あり。
目標:4名で4時間以内で1台設置完了
1台目: 6時間35分 (実測5時間55分)
↓
クリティカルパス、分担作業の明確化
↓
2台目: 3時間43分 (実測3時間03分)
↓
分担作業の入れ替え
↓
3台目: 3時間38分 (実測2時間58分)
4台目: 4時間04分 (実測3時間24分)
↓
資機材の見直し
↓
5台目: 3時間30分 (実測2時間50分)
6台目: 2時間58分 (実測2時間18分)
7台目: 3時間20分 (実測2時間40分)雨天影響
8台目: 3時間50分 (実測3時間10分)雨天影響
右表の通り、4名(監督、補佐、電気工、配管工)で
概ね3時間35分の施工時間になることを見出した。
設置場所環境や材料別の検討も実施所定。
見直し目標:3名で4時間以内で1台設置完了
作
業 内
容
予定時刻
0:00
資機材・備考
監督 補佐 電気 配管 所要時間 経過時間
●
●
●
●
0:05
0:05
配置計画図面
2 安全確認・作業手順確認
●
●
●
●
0:03
0:08
本作業手順書
3 メーカー工事説明書確認
↓
↓
●
●
0:05
0:13
メーカー工事説明書
1 作業前ミーティング、設置場所の確認
4 材料確認・作業工具確認
↓
↓
●
●
0:05
0:18
配管、電線管、VP管、寸切りボルト、基
礎、アンカー
5 エコキュート搬入、梱包開梱
↓
↓
●
●
0:05
0:23
運搬カート
6 墨出し(貯湯タンク、ヒートポンプ)
●
●
↓
↓
0:15
0:23
スケール、サシガネ、墨ツボ
ヒートポンプ、貯湯タンク、給水管路、給
湯管路、排水管路、電線管路
0:23
●
●
●
●
0:02
0:25
8 既設ボイラー配管取り外し・本体撤去
↓
●
↓
●
0:30
0:55
9 200V分電盤設置
●
↓
●
↓
0:30
0:55
10 ヒートポンプ給湯機用アンカー穴穿孔、清掃
↓
●
↓
●
0:05
1:00
11 貯湯タンク用アンカー穴穿孔、清掃
↓
●
↓
●
0:03
1:03
12 ヒートポンプ給湯機用アンカー打込み
●
↓
●
↓
0:03
0:58
13 貯湯タンク用アンカー打込み
●
↓
●
↓
0:03
1:01
14 ヒートポンプ架台設置
●
↓
●
↓
0:05
1:06
15 ヒートポンプ給湯機据付
●
↓
●
↓
0:02
1:08
16 貯湯タンク架台設置、レベル調整
↓
●
↓
●
0:05
1:08
ナットワッシャM12*6組、ブロックスペーサ
他の遅延工程のサポートを実施
7 墨出し確認
17 貯湯タンク据付
1:08
18 給水、給湯、排水配管工事段取り
振動ドリル、高速カッター
ブロワー、清掃用具
振動ドリル、高速カッター
ブロワー、清掃用具
ハンマー、アンカーM10*L000mm*4本
縁石ブロック等基礎材
寸切ボルトM12*L400mm
グリップアンカーM12*3本
●
●
●
●
0:02
1:10
↓
●
↓
●
0:10
1:20
ソケットバルブ等段取り
19 給水、給湯、排水配管工事
↓
●
↓
●
0:40
2:00
20 ヒートポンプ配管工事
↓
●
↓
●
0:20
2:20
21 電源用、リモコン用、電源通信線用電線管配管
●
↓
●
↓
0:50
2:00
22 電源ケーブル配線
●
↓
●
↓
0:10
2:10
ビニル管HIVP、ビニル管HTVP
配管継手、支持材、配管用工具
三層管ドライフレックスパイプ、継手、
配管用工具
ビニル管HIVE、配管接続材、支持材、
マシンフレキ22、プルボックス(SUS・水切り)
ケーブルVVR3.5sq-3c、圧着ペンチ、被覆剥き
工具、スチールワイヤー圧着端子類5.5-5*6個
23 リモコン線配線
●
↓
●
↓
0:08
2:18
リモコンケーブル(支給品)
24 リモコン取付
●
↓
●
↓
0:02
2:20
リモコンケーブル(支給品)
2:25
●
●
●
●
0:05
●
↓
●
↓
0:15
2:40
他の遅延工程のサポートを実施
後で満水確認
HIVE22、マシンフレキ22、配管接続材、
ケーブルVVF2.0mm-3c、電線IV2.0mm
27 (分電盤、リモコン側、ヒートポンプ側)
↓
↓
●
↓
0:25
3:05
圧着端子(支給品)、圧着ペンチ
電源ケーブル、電源通信線、リモコン線端末処理、接続
28 (貯湯タンク側)
●
↓
↓
↓
0:20
3:00
圧着端子(支給品)、圧着ペンチ
29 電源ケーブル絶縁抵抗測定
●
↓
↓
↓
0:05
3:05
絶縁抵抗測定器
30 貯湯タンク架台部モルタル仕上げ
↓
●
↓
●
0:25
2:50
ブロックスペーサー使用のため、作業なし
31 貯湯タンク脚部カバー加工、取付
↓
●
↓
●
0:15
3:05
金ノコ、ベビーサンダー、電気ドリル
他の遅延工程のサポートを実施
満水確認
25 各配管ブロー、貯湯タンク水張り
2:25
26 電源通信線配線
電源ケーブル、電源通信線、リモコン線端末処理、接続
●
●
●
●
0:10
3:15
33 作業工具・材料の片づけ
↓
↓
●
●
0:15
3:30
34 後片付け・清掃・廃棄物収集
●
●
↓
↓
0:15
3:30
●
●
●
●
0:05
3:35
32 電源投入、リモコン設定、試運転確認
35 終了ミーティング・引き渡し
3:05
3:30
途中より全員にて片付け
27
最適施工検証結果(速報)②
施工状況写真
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
(今回対象外)
(今回対象外)
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
28
最適施工検証結果(速報)③
施工時間短縮案:搬送カート
HP給湯機設置の施工時間短縮のため、車載の
貯湯槽を荷下ろし搬送できるカートを開発中。
1号機は開発済み。
<1号機特徴>
・荷下ろしや搬送はOK
・耐荷重強度は十分
・5万円未満で製作可能
<課題>
・自重が重く操作性が悪い
・折り畳みなどコンパクト化(カート搬送が不便)
2号機を設計開発中。
・耐荷重強度を軽減
・コンパクト化
・アルミボディ
<1号機>
開発設計図
29
最適施工検証結果(速報)④
施工費縮減方策:資材検討
HP給湯機設置の材料費軽減及び施工時間短縮のため、特に基礎資材について複数を方法を試みた。
今後、設置環境に応じた資材費及び労務費(施工時間)のバランスを精査して最適化する予定。
目標:資材費3万円以内(配管配線5m以内@コンクリ土間)
適用箇所
ヒートポンプ
給湯機本体
資材
レール
ブロック
施工状況
追加検討
プラスチックベース
縁石
ブロック
貯湯槽
ブロック
スペーサー
VPパイプ
モルタル
仕上げ
プレキャストベース
現場コンクリ打設
基礎
パッキン
30
全体システム構成
運用コストの低廉化を目指して、以下の拡張性を検討する。
現行実施
屋外仕様
リモートアクセス
フェイルセーフ
デマンド監視
3G/4G(LTE)
GWB
地域BWA
日新システムズ LoRaWAN
富士通
末松九機・安川情報システム
家庭
SM
パナソニック
三菱電機
東芝
コロナ
HP
Wi-SUN
Wi-Fi
Wi-SUN
ECHONET Lite
IH
家庭
SM
三菱電機
東芝
HP
三菱電機
東芝
LAN
Wi-SUN
Wi-Fi
ルータ
Wi-SUN GW
家庭
SM
パナソニック
三菱電機
東芝
コロナ他
HP
計画対象
パナソニック
三菱電機
東芝
コロナ
他
スマホ
Wi-Fi
Wi-SUN
Wi-Fi
Wi-SUN GW
ECHONET Lite
IH PV BESS EV
家庭
スマホ
データ蓄積サーバ
広帯域通信網
切替可
広域通信網
広帯域通信網
屋内コンセントタイプ
リモートアクセス
フェイルセーフ
デマンド監視
ブロードバンド
3G/4G(LTE)
アイ・オー・データ 地域BWA
LoRaWAN
EV・PHV
OpenADR2.0b他
プロトコル設定
広帯域通信網
切替可
①
サービス
連携
サーバ
切替可
切替可
計画対象
可能性検討
GW HD-PLC
ECHONET Lite
EV・PHV
③BESS制御システム(EV含) A社
B社、他
BESS-ADRクラウド
BESS-ADRクラウド
④PV出力制御システム
A社
B社、他
PV-ADRクラウド
PV-ADRクラウド
⑤普及促進システム
A社
B社、他
普及促進クラウド
普及促進クラウド
⑥省エネ診断システム
A社
B社、他
省エネ診断クラウド
省エネ診断クラウド
アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
調査対象
Wi-Fi
GW
ルータ
②HP給湯機制御システム
A社
B社、他
EQ-ADRクラウド
EQ-ADRクラウド
プロトコル設定
HD-PLC
SM Wi-SUN
バックアップ
⑦オープンソースIoTプラットフォーム
アプリ アプリ アプリ アプリ アプリ
切替可
事業所・工場
管理者
マスター
OpenADR2.0b他
電力線通信
IH PV BESS EV
切替可
ブロードバンド
SM
HP
プロトコル設定
管理者機能
ユーザー管理
送配電事業者管理
小売/再エネ事業者管理
Web
サーバ
三菱電機
OpenADR2.0b他
東芝
HEMSクラウド プロトコル調整
標準品適用検討
ECHONET Lite
IH
OpenADR2.0b他
広帯域通信網
切替可
広帯域通信網
⑧BEMS制御システム
A社
B社、他
PV予測クラウド
PV予測クラウド
⑨HEMS制御システム
A社
B社、他
HEMSクラウド
HEMSクラウド
31
制御システムと通信方式のコンセプト
どの段階で、どのような機能を装備するか選択肢は無数に存在する。
本事業ではHEMSコントローラに多機能性を装備することで、通信及び制御システムの軽減を図る。
可制御負荷
制御端末
通信
制御システム
情報伝達のみ
高速な通信速度
ブロードバンド
高度な処理能力
HP
GW
BES
HEMSコントローラ
HP
ナローバンド
本事業の
選択と目標
BES
自律制御+情報伝達
目標:200円/月/台以下
(0.5~3万円/台)
【自律制御】
QoS制御のための
必要最小限の情報収集
【リモートアクセス】
システム更新対応
【多種通信機能】
様々なラストワンマイル対応
低速な通信速度
目標:100円/月/ID以下
適度な処理能力
目標:200円/月/ID以下
【ナローバンド利用】
数1000台接続/局
【IoTセキュリティ】
プライベート回線など
セキュアを考慮したもの
【帯域制御】
送受信帯域の有効利用
他のIoTサービスとの組合せ検討
(地域防犯、社会インフラ制御)
=計:500円/月/ID以下
【SaaS】
基本的にはクラウドシステム
シングルシステムマルチテナント
【サービス連携サーバ】
を装備してサービス選択可とする
【アカウント情報集約】
個人情報管理の一元化
サービス移行の簡素化
32
廉価なIoTネットワーク実証 通信ラストワンマイル
記載の性能及び費用は期待値を示すものであり、宮古島地域での実証を行った後に選択及び組合せを検討する。
■3G/4G(LTE)・・・・既存のMVNO(格安SIM)を利用
Docomo
通信速度:200kbps以下
無線距離:数km(MAX5km)4G(LTE)
期待通信費:300円/月/台
(独自:数10円/月/台)
期待導入費:数1000円/台
基地局整備:なし
Docomo
3G
au
4G(LTE)
au
3G
■HD-PLC・・・・低廉化のためには小規模広域(特区対象)を確立する必要がある。低廉化が期待できる有線接続。
宮古島HD-PLC設置エリア案
通信速度:数 Mbps
無線距離:なし(有線接続) エリア内の柱上変圧器下の低圧
フィーダ10箇所をモデル地区とする
期待通信費:数10円/月/台
(コンセントレータで10台集約)
期待導入費:数1000円/台
基地局整備:数万円/箇所
(面的基地局整備の検討)
■地域BWA(高度化システム)・・・・プライベートLTEとして活用可能。但し総務省許認可制
通信速度:数Mbps
無線距離:数km(MAX5km)
期待通信費:数10円/月/台(1か所の基地局で1000台の接続で想定)
期待導入費:数1000円/台
基地局整備:1000万円/箇所(地域基地局整備数は要検討)
■LoRaWAN・・・・NTTが国内トライアルを開始。次年度商用。Softbank等が商用開始。
通信速度:数10kbps
無線距離:数km(MAX10km)
期待通信費:数10円/月/台
期待導入費:数100円/台
基地局整備:100万円/箇所(地域基地局整備数は7以上必要と想定)
基地局案:地域BWA:1箇所、LoRaWAN:7箇所
33
宮古島EQ5000普及計画
スムーズな普及が期待できる下記ターゲットに対するリース普及を目指す。
・戸建住宅×ガス給湯器使用×2名以上世帯:20.7%
・世帯数 全世帯25000×20.7% ≒ 5,000世帯
<契約形態>
リース契約:基本は10年間
購入切替あり
リース母体:SMFL(調整中)
<普及工程>平成29年
05月:機器入札1000台
06月:第1期リース募集
07月:機器入札2000台
08月:第2期リース募集
09月:機器入札2000台
10月:第3期リース募集
10月:段階的機器設置開始
戸建住宅
集合住宅
46.1%
53.9%
全体
25,000世帯
<調達要件>
仕様:給湯専用370L or 460L
EQ機能要件を満たすもの
価格:上記仕様にて25万円以下(リース会社との交渉単価)
低廉化のための取引条件などを今後調整。
備考:軟水器調達価格、施工及び調達価格は調査中
2016年家電実態調査結果
住宅形態
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
戸建住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
集合住宅
同居人数
1人
1人
1人
1人
1人
2人
2人
2人
2人
2人
2人
3人
3人
3人
3人
3人
3人
3人
4人
4人
4人
4人
5人
5人
5人
5人
6人<
6人<
6人<
6人<
6人<
6人<
6人<
1人
1人
1人
2人
2人
2人
2人
2人
3人
3人
3人
4人
4人
4人
4人
5人
5人
6人以上
給湯器種類
エコキュート
ガス給湯機
電気温水器
石油給湯機
設置していない・わからない
エコキュート
ガス給湯機
設置していない・わからない
太陽熱温水器
電気温水器
石油給湯機
エコキュート
エコジョーズ
ガス給湯機
設置していない・わからない
太陽熱温水器
電気温水器
石油給湯機
エコキュート
ガス給湯機
電気温水器
石油給湯機
エコキュート
ガス給湯機
電気温水器
石油給湯機
エコキュート
エコジョーズ
エコフィール
ガス給湯機
設置していない・わからない
電気温水器
石油給湯機
ガス給湯機
設置していない・わからない
電気温水器
エコキュート
ガス給湯機
設置していない・わからない
電気温水器
石油給湯機
ガス給湯機
設置していない・わからない
電気温水器
ガス給湯機
設置していない・わからない
電気温水器
石油給湯機
ガス給湯機
電気温水器
ガス給湯機
割合
0.4%
5.3%
1.5%
3.1%
0.6%
0.6%
8.3%
0.9%
0.7%
1.5%
3.3%
0.4%
0.2%
5.3%
0.2%
0.2%
0.7%
2.0%
0.4%
4.0%
0.6%
0.4%
0.4%
1.7%
0.2%
0.4%
0.2%
0.2%
0.2%
1.5%
0.4%
0.2%
0.6%
15.6%
1.8%
1.7%
0.2%
12.1%
0.7%
1.3%
0.2%
6.1%
0.7%
0.6%
6.8%
0.2%
1.3%
0.2%
2.9%
0.4%
1.3%
34
宮古島フィールド実証の狙いと効果
需給バランスが厳しい断面
2015年3月15日(日)
【将来普及目標】
PV出力抑制量が
全て回避できる。
NaS充放電不要。
HP給湯機負荷
一部をPV余剰
電力吸収利用
その他のHP給
湯機負荷を発
電設備利用率
向上に貢献さ
HP給湯機普及ケース せる(調整力)
20000台@25000世帯
「離島の再生可能エネルギー発電設備に
対する接続可能量」平成28年6月30日
(出典:沖縄電力㈱HP)
【フィールド実証目標】
PV余剰電力あり
※詳細シミュレーションを実施予定
PV出力抑制量が
PV余剰電力なし
殆ど回避できる。
HP給湯機負荷
全部をPV余剰
電力吸収利用
※詳細シミュレー
ションを実施予定
HP給湯機普及ケース
5000台@25000世帯
HP給湯機普及ケース
5000台@25000世帯
HP給湯機負荷
全部を発電設
備利用率向上
に貢献させる
(調整力)
35
次年度実証計画 3段階の実証スキーム
①エコパーク宮古実証サイト試験計画【模擬運用】
・EQ目標量沸き上げ機能検証
・EQ拡張プロパティ搭載機能検証
・通信方式検証(地域BWA実験局/LoRaWAN/LTE)
・家庭用蓄電池(BES)疎通試験・動作検証
・PV出力抑制制御疎通試験・動作検証
②コテージホテル実証サイト試験計画【実運用】8棟
・負荷平滑化・需給バランス制御
・クラウド制御検証(EQ負荷平準化/PV出力抑制回避)
・クラウド制御検証(BES負荷平準化/停電時給電)
・クラウド制御検証(PV出力抑制回避、など)
・通信方式検証(HDPLC/LTE)
エコパーク宮古
かたあきの里
③宮古島フィールド実証【実運用】最大5000台
・負荷平滑化・需給バランス制御
・クラウド制御検証(EQ負荷平準化/PV出力抑制回避)
・通信方式検証(地域BWA/LTE)
※各スキームの参加企業は今後の調整で選定
36
可制御HP給湯機普及計画
可制御HP給湯機を年負荷率が向上する50万台普及に向け、普及促進を実施する。
とりわけ宮古島では2017年度に5000台普及を目指して、普及促進を実施する。
ERAB制度確立を見極めながら、2019年度までをOPT-OUT期と定め、2020年度以降をOPT-IN期とする。
なお、普及促進策としては可制御HP給湯機(IH調理器含む)専用のオークションサイト、及び専用リース制
度等の構築を図るものとする。
2015年度
モデル起案
60
50
県
内 40
普
及
計 30
画
(
万 20
台
)
10
0
2016年度
2017年度
2018年度
2019年度
2020年度
普及(OPT-OUT期)
開発実証
2021年度
2022年度
普及(OPT-IN期)
●モデル起案
●クラウド開発 ●クラウド開発
①装置販売
①装置販売
①装置販売
(メーカー協議) (標準HEMS)
(省エネ診断) ②効果検証
②効果検証
●システム連携
(実現性検討)
(HP-ADR)
●実態調査
③調整力検証
③調整力検証
●HEMS運用(無償HEMSサービス)
●特許出願準備 ●プロトコル開発 (沖縄本島他) ④実績報告
④実績報告
50
50
●調整力運用(ADR運用)
●開発実証計画 ●装置開発
●効果検証
最大普及ケース
①装置販売(一部ゲートウェイ設置にてHEMS適用サンプル)
●実機実証
②効果検証(系統ピークカット効果・ボトムアップ効果)42
●実態調査
③調整力検証(サンプルからのシミュレーション解析)
(宮古島)
④実績報告(沖縄電力への月間報告等)
●効果予測
●特許出願
7▼普及促進システム運用開始
30 ●調整力提供契約
9▼HDPLC/LoRaWAN構築完了
10-12▼疎通確認・動作検証
●新料金メニュー設定
1-2▼フィールド実証
<於 沖縄電力㈱>
4-9▼HEMSコントローラ新機能搭載
4-9▼EQ拡張プロパティ搭載完了
期待通りの ・普及率確認、調整力実効性の確認
16
普及進捗で ・メニュー検討(需要家損失無+電力事業損失無)
ある場合
10▼普及促進システム運用開始
●事業性判断
(沖縄本島でも販売開始)
最小普及ケース
6
<於 ERAB事業者>
4.4
1.8
2015
2
2016
2.4
2017
2.8
2018
普及低迷
3.2
2019
3.6
2020
4
2021
2022
37
可制御HP給湯機普及促進策
可制御HP給湯機は需要家負担(購入やリース)で普及拡大することを前提としている。
安価でスムーズな購入やリースを実現するため、下表に示す普及促進策の構築を図り、展開する。
普及促進システム
リース制度システム
機種
量販店
HP給湯機(エコキュート)を購入する際、 メーカ
ユーザは、機種選定や施工業者選定を
比較・検討
行い、量販店や訪問営業の施工業者に
家庭
任せるなど、手間やコストが掛かる構造 価格 信頼・契約 予定
になっており、普及が低迷している。
設置工事
普及促進システムは、ユーザの購買 支払方法
意欲をスムーズに導入実現に繋げるための支援システムで
あり、ユーザは「購入予約」を示すことで、調達可能な機種及
び信頼のある施工業者を容易に選択することができる。
経済的で、エネルギー効率が高くCO2削減に効果的な
HP給湯機(エコキュート)を普及促進するためのリース
制度を確立する。
リース料金低減に必要な原資は、公平性・中立性を確
保するため、J-クレジット制度を介して調達する。そのた
め、地方自治体は民間支援を原則とするふるさと納税
等を活用し、CO2削減獲得することができ、同時に住民
生活の経済性向上に貢献できる。
【普及促進システム概念図】
購入予約
採択
特定製品普及促進システム
(デュアルオークション)
【リース制度システム概念図】
翌月 購入予約
ユーザA
一般、行政
機器
入札
J-クレジット販売
メーカA
翌々月 購入予約
競争
融資
工事
入札
購入予約
採択
ユーザB
翌翌々月 購入予約
採択・通知・契約
施工業者A
機器
入札
競争
ユーザー
(市民、事業者)
低額リース
(保守含む)
低額リース料
メーカB
配送・設置工事
工事
入札
施工業者B
HEMS HP給湯機 IH
代金(行政はふるさと納税等を原資)
エコキュート
リース会社
出資
リース料低減のため
CO2クレジット販売
(行政は高額購入)
出資
HP給湯機
銀行、公庫等
グリーンファンド等
市民ファンド
企業、公社等
㈱すまエコ
普及促進システム活用
メーカー
施工業者
PV-PCS 省エネ機器 EV-V2H BESS
38
沖縄で蓄エネ機器を普及させる意義
化石燃料依存度が高い
原油価格の乱高下に影響を受けやすいエネルギー構造。
社会コスト低減
系統負荷率向上により電力供給コストを低減させ、原油価格乱高下に対するロバスト性を確保。
需給調整力の限界が早い
沖縄本島以外の小規模電力系統が11系統存在。再エネ発電の影響を受けやすい。
民生電力需要が8割
電力需要の内、民生需要が8割程度。民生向けの蓄エネ機器は省エネ効果にもなる。
電力小売自由化の恩恵を得られない
沖縄本島以外の離島系統は赤字傾向。そのため託送料金が高く、小売自由化が進まない。
大規模な需要調整力サービスが必要
39
宮古島市島しょ型スマートコミュニティ実証事業では、
昨今のエネルギー分野の制度改革に注視し、
本モデル案の実現性を追究しつつ、
同様なビジネスが第三者により全国的に普及展開された結果、
標準化・低廉化された装置・技術としてシステムを手に入れることで、
エコアイランド宮古島の実現、
沖縄県内エネルギー需給構造の最適化
を目指します。
http://smaeco.co.jp/
本事業の成果報告等は、第三者によるビジネスモデルの
参考にして頂くため、可能な限り広く一般公開致します。
40
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