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就学援助加配の規定に該当する学校調査 市町村費職員配置状況調査
2016 年 1 月 7 日発行 ちきょうそじむしょくいんぶほう 7号 (1) 千教組事務職員部の各種調査について 【調査は何のために行っているの?】 賃金・定数・権利・労働条件の改善にむけて、状況を把握するためです。 【調査結果はどうしているの?】 分析を行い、とりくみや交渉に活かしています。 ※なお、調査対象支部は県内 14 支部のうち、事務職員部未組織支部の松戸市支部、東葛支部を除く 12 支部です。 発行責任者 和田 賢一 第7号 就学援助加配の規定に該当する学校調査 調査結果報告特集号② 就学援助加配は国法によるため、その基準を満たさず 2015 年度は配置がありませんでした。しかし、配 置基準にわずかに届かない学校においても、事務量が多く、多忙な状況があります。このため、「規定受給者 数 80 人以上」と引下げた基準を想定し、調査しました。調査の結果 26 校が該当し、特に単数配置校で は 16 校が該当しました。 <就学援助(要保護・準要保護)規定受給者 80 人以上の学校(事務職員単数配置校)> 学級数 学校種別 児童 生徒数 特支 A 普通 要保護 修学旅行 該当学年 C 総数 B 準要 保護 D 受給者 割合F 総数E (E/A) (B+D) 規定 受給者数G (C+D) 根拠法令 規定受給者数 での割合H (G/A) 1 中学校 19 (2) 730 21 9 112 133 18.2% 121 16.6% 2 中学校 16 (2) 565 19 7 112 131 23.2% 119 21.1% 3 中学校 13 (1) 474 17 4 105 122 25.7% 109 23.0% 4 中学校 15 (1) 515 25 11 90 115 22.3% 101 19.6% 5 小学校 12 (2) 332 17 4 92 109 32.8% 96 28.9% 6 中学校 18 (3) 680 8 1 95 103 15.1% 96 14.1% 7 中学校 18 (2) 684 43 16 80 123 18.0% 96 14.0% 8 中学校 21 (0) 760 5 3 91 96 12.6% 94 12.4% 公立義務教育諸学校の学級編 制及び教職員定数の標準に関 する法律施行令第4条の2 法第九条第四号の政令で定める小 学校若しくは中学校又は中等教育学 校の前期課程は、同号に規定する児童 又は生徒の数が百人以上の小学校若 しくは中学校又は中等教育学校の前 期課程で、当該数のその学校における 児童又は生徒の総数に対する割合が 百分の二十五以上であるものとする。 9 小学校 24 (0) 826 11 7 86 97 11.7% 93 11.3% 10 小学校 16 (2) 477 4 1 86 90 18.9% 87 18.2% 11 中学校 21 (0) 698 15 4 79 94 13.5% 83 11.9% 12 小学校 20 (2) 596 3 0 82 85 14.3% 82 13.8% 13 中学校 18 (0) 635 6 2 79 85 13.4% 81 12.8% 14 中学校 18 (2) 672 20 5 76 96 14.3% 81 12.1% 要保護児童生徒のうち、加配基準の 15 中学校 20 (0) 738 8 2 79 87 11.8% 81 11.0% 対象となるのは、「修学旅行該当学年」 16 小学校 18 (2) 527 3 1 79 82 15.6% 80 15.2% ☆年度当初からの配置・配置基準の緩和・引下げ等、県単独予算での配置を求め、とりくみをすすめます。 ☆標準定数法による複数配置基準(小学校 27・中学校 21)を満たしている学校については、 千葉県の複数配置基準の引下げも要求しています。(№1・6・8・11 の学校が該当) (C欄)のみです。 すべての要保護児童生徒が対象とな れば№3・5の学校が該当します。 国から市町村には、この予算が 交付されています。 市町村費職員配置状況調査 ※参考 2015 年度標準団体行政経費積算内容 測定単位別内訳(単位:千円) 【調査結果から】 ・未配置校が依然としてみられます(3.8%)。 用務員 間の減等がみられます。学校運営に支障をきたすため、改善が必要です。 事務職員 特別支援教育支援員 学校図書館担当職員 小学校 ・非正規職員について勤務日数・勤務時間の不足・長期休業中の勤務がない、勤務時 中学校 ・配置の基準を満たしていても、実際に配置されているのはそのうちの半数程度です。 ・非正規職員の勤務時間の制限が問題となっています。 ・ほぼ半数が未配置。学校の実態に合わせ必要な支援員を求めていく必要があります。 ・約 3 割の学校が未配置。勤務日数の増加が望まれています。 小学校 中学校 用務員 1校あたり1人 事務職員 18学級に1人 3,707 5,290 1校あたり1人 15学級に1人 3,707 5,290 特別支援教育支 学校図書館 援員 担当職員 1校あたり1人 1校あたり1人 1,795 459 1校あたり1人 1校あたり1人 1,152 451 ☆ゆきとどいた教育の実現にむけ、調査結果や教育予算について情報提供等をとおし、千教組予算プロ※、各支部と連携して配置の充実にむけてとりくんでいます。 ※千教組予算プロとは・・・「千葉県教職員組合教育予算改善プロジェクト委員会」の略称。 子どもたちの最善の利益の保障をめざして、千教組が 1995 年度に組織し、 市町村教育予算の確保・拡充にむけたとりくみを行っています。 (2) ちきょうそじむしょくいんぶほう 第7号 2016 年 1 月 7 日発行 要保護者に対して行う事業 準要保護児童生徒就学援助費補助金に関する調査 に要する経費については、 ※県内54市町村のうち48市町村回答 国が補助を行っています。 就学援助費は、児童生徒の就学保障のため不可欠です。 2005 年から、準要保護者に対して行う事業に要する経費の補助は、税源移譲を行ったう えで国の補助が廃止(=一般財源化)されました。これにより、市町村により差が生じること が懸念されるため、援助費の状況について調査しました。 参考 要保護者の補助対象品目 ・学用品費 ・体育実技用具費 【調査結果から】 ・新入学児童生徒学用品費 ・市町村によって、対象品目や支給金額に差がみられました。 ・通学用品費 ・すべての市町村で支給されている品目は「学用品費・新入学児童生徒学用品費・修学 旅行費・学校給食費」の4項目のみとなっています。 ・クラブ活動費、生徒会費、PTA 会費を対象品目とする市町村が少しずつ増加してきてい ますが、まだまだ少ない状況です。 ・通学費 ・修学旅行費 ・校外活動費 ・クラブ活動費 ・生徒会費 ☆就学援助費については、市町村教委へのとりくみとなります。 ・PTA 会費 ☆教育支援・地域格差解消にむけ、各支部と連携してとりくみをすすめていきます。 ・医療費 ・学校給食費 副校長・主幹教諭の配置による影響調査 【調 査 目 的】 副校長・主幹教諭の配置によって、事務職員の職務の確立への影響がないか調査を行いました。 【調査結果から】 主幹教諭の配置によって事務職員の影響・管理的指導等はないことが確認されました。 高齢期雇用に関する調査 1 60歳以降の働き方について 12支部 612人回答 人数(人) 割合(%) ① 定年延長がよい 259人 42.3% ② フルタイム勤務再任用がよい 95人 15.5% ③ 短時間勤務(フルタイムの2分の1)再任用がよい 92人 15.0% ④ その他(選択制・初任者指導・センター勤務) 45人 7.4% ⑤ 60歳以降は働かない 121人 19.8% 2 再任用制度の勤務形態により生じる課題 ○体力的に厳しい ○賃金 フ ル ・退職時から一職下位に格付けられることによるモチベーション低下 タ ・手当が保障されない イ ・年金が目減りする ム 勤 ○校務分掌の担当など校内での位置付け 務 ・退職時と同じ勤務先か否か ○地域の事務職員組織での位置付け ○1校にハーフ1人となる課題 ・短時間勤務では仕事が終わらない(ボランティア残業懸念) ( フ ・事務職員不在の状況 ル タ ○1校にハーフ2人体制となる課題 短 イ ・人材確保が難しい(人間関係) 時 ム ・仕事の割振り分担、連絡調整が難しい 間 の 勤 2 (事務処理の遅延や誤り) 務 分 ○事務職員の職務 の ・学校運営に支障をきたす(学校経営参画ができない) 1 ) ・短時間勤務で成立する職ではない(非常勤化やパート化懸念) ○事務処理の煩雑化 ☆ 年金支給開始年齢の引上げにより、定年延長を望む 声が最も多く、60 歳以降の働き方については、個人の 状況(健康面・経済的な理由等)に応じた選択制の 雇用形態が求められています。 ☆高齢期雇用が増加することで、新規採用の抑制につな がる懸念、また1校に1人配置であるという学校事務 職員の特殊性から、再任用制度に対する課題は多く、 事務職員制度全体を考えた検討が必要です。 3 その他、高齢期雇用・再任用制度についての意見 ・年金受給年齢までは定年延長が望ましい →現行の退職金制度と同等になるように ・無年金期間は、安定した雇用の場、さまざまな雇用形態、選 択肢が多くあるとよい →学校外の勤務先も視野に・試行期間を設ける ・新規採用の抑制につながる懸念 →定数外での配置を求める(初任者指導・若年層や大規模 校サポート) お忙しい中、各種調査へのご協力ありがとうございます。調査結果より把握した実態・課題をもとに、 事務職員部県教委交渉等をとおし、諸要求の実現にむけとりくみをすすめています。 各支部および一人ひとりの正確なデータの蓄積が重要となります。今後とも、調査活動へのご協力をお願いいたします。 調査へのご協力 ありがとうございます