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Bridge Report UTホールディングス(2146)
ブリッジレポート(2146) 2012 年 12 月 8 日
Bridge Report
若山 陽一 社長
http://www.bridge-salon.jp/
UTホールディングス(2146)
会社名
UTホールディングス株式会社
証券コード
2146
市場
JASDAQ
業種
サービス業
社長
若山 陽一
所在地
東京都品川区東五反田 1-11-15 電波ビル
事業内容
半導体向けの製造派遣・請負が中核。専門ノウハウを活かした LED・太陽電池・2 次電
池・ディスプレイを新たな成長の柱に。設計開発事業も手掛ける。
決算月
3月
HP
http://www.ut-h.co.jp/
- 株式情報 -
株価
発行済株式数
49,150 円
DPS(予)
時価総額
203,316 株
配当利回り(予)
2,600.00 円
5.3%
EPS(予)
ROE(実)
9,585 百万円
PER(予)
4,281.47 円
売買単位
30.9%
BPS(実)
11.5 倍
1株
PBR(実)
14,668.88 円
3.1 倍
*株価は 1/9 終値。ROE、BPS は前期末実績。
- 連結業績推移 -
決算期
(単位:百万円、円)
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
EPS
配当
2009 年 3 月(実)
40,694
1,793
603
-10,861
-
0.00
2010 年 3 月(実)
18,056
290
182
-1,401
-
2,300.00
2011 年 3 月(実)
20,227
1,442
1,309
766
3,605.81
2,400.00
2012 年 3 月(実)
24,106
1,453
1,379
880
4,259.78
2,500.00
2013 年 3 月(予)
28,500
1,454
1,354
881
4,281.47
2,600.00
*予想は会社予想。
UTホールディングスの 2013 年 3 月期上期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
1.会社概要
2.2013 年 3 月期上期決算
3.2013 年 3 月期業績予想
4.今後の注目点
1
ブリッジレポート(2146) 2012 年 12 月 8 日
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今回のポイント
・13/3 期上期は前年同期比 21.5%の増収ながら、同 34.1%の経常減益。2012 年問題への対応ニーズの取り込みが進み取引
先顧客工場数・社員稼働数共に急増したが、想定を上回る増加でオペレーションの軌道化が遅れ 30.3%の営業減益。アウトプ
レースメント事業、建設技術者派遣事業の立ち上げもコスト増の一因となった。
・下方修正された通期予想は前期比 18.2%の増収、同 1.8%。期初予想を下回った上期決算を反映させると共に、下期の見通し
を引き下げた。ただ、下期については、上期に新たに契約した取引先顧客工場のオペレーションが軌道に乗る一方、一時的に急
増した費用が本来の水準に収れんしていく見込み。配当は予定通り 1 株当たりの 2,600 円の期末配当を実施する予定。
・計画通りに今期末 8,000 人体制を確立できれば、来 14/3 期は 13/3 期の期初予想であった売上高 300 億円、営業利益 25 億
円を達成できる計算になる。
1.会社概要
構内作業(工場内作業)の請負や製造派遣を手掛ける製造アウトソーシングサービス大手。半導体向けサービスからスタートし、液
晶・太陽電池・二次電池等へ展開。世界的なコスト競争にさらされている自動車関連や工業化が進む住宅関連でも顧客開拓が進ん
でいる。同社自身は純粋持株会社としてグループを統括し、実際のサービスは連結子会社6社が提供。デバイス設計(デザイン)等
を手掛ける。
UT グループ
UTホールディングス(株)
UT エイム(株)
東京都品川区
製造派遣・請負事業
UT リーディング(株)
東京都品川区
設計技術者派遣事業
UT アイコム(株)
大阪市東淀川区
製造派遣・請負事業
UT コンストラクション・ネットワーク(株)
東京都港区
建設技術者派遣事業
UT キャリア(株)
東京都品川区
アウトプレースメント事業
UT エージェント(株)
沖縄県那覇市
流通小売派遣事業
UT ハートフル(株)
東京都品川区
特例子会社
【事業内容】
事業は、構内作業(工場内作業)の請負及び製造派遣のアウトソーシング事業と、ソフトウェアの受託開発及び機械・電気・電子の設
計開発にかかる技術者派遣の設計開発事業に分かれ、売上構成比は、それぞれ 96.7%、3.3%(12/3 期)。
尚、請負では各工程の製造オペレーションから装置メンテナンスや保全業務までを一括して受託。コスト削減だけで無く、構内作業全
体のパフォーマンスも高めるため、取引先から高い評価を受けている。また、より幅広い産業分野の請負ニーズに応えることで“脱半
導体”に成功し、現在、業種別の顧客比率は半導体 46.0%、電機電子部品 17.8%、成長分野(太陽電池・2次電池等)13.7%、自動車関連
10.7%、建材 4.9%となっている。
【事業環境と同社の強み】
一段のコストダウンニーズの高まりや 2012年問題の顕在化を受けて、国内のモノづくりの現場で「請負化」の流れが加速している。ま
た、注目された労働者派遣法の改正も、「製造派遣の 3 年間の期間制限」が残ったものの、製造派遣の禁止や登録型派遣の禁止が
削除され、12 年 3 月に成立した(同年 10 月施行)。逆に同法において「専ら派遣」の規制(グループ企業内派遣の 8 割規制)が強化さ
れた事は同社にとってビジネスチャンスになる。加えて、政府・与党が今国会中の成立を目指している改正労働契約法も、パートや
契約社員など期間を定めて働く「有期雇用労働者」の契約期間が通算で 5 年を超える場合、労働者が希望すれば無期雇用に切り替
える事を義務付けるものだけに、成立すれば同社が得意とする請負への流れを加速させよう。
こうした中、同社は、①安定した労働力(離職率 2%/月。同業大手は 4~8%/月)や②顧客ニーズに柔軟に対応できる動員力に加え、
③最も難しい半導体分野での請負実績、及び④整備されたコンプライアンス体制を強みとして、外部労働力の活用ニーズの取り込み
2
ブリッジレポート(2146) 2012 年 12 月 8 日
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に成功している。
【ビジネスモデルの 4 つの特徴】
同社グループのビジネスモデルには、専門特化、常用雇用、チームアプローチ(請負)、及び受注先行の採用モデル、という 4 つの特
長がある。半導体等の高度な分野に専門特化する事で高度な技術とノウハウの蓄積を図ると共に、常用雇用による安定した雇用環
境を提供する事で社員の定着率を高め高品質なサービスを実現している。また、人材派遣ニーズにも対応しつつ、チームとして組織
された専門技能者・技術者による請負を主体とする事で高い生産性を実現し顧客満足度を高めている。一方、常用雇用とする事で同
社は固定費負担のリスクを負うが、受注が確定してから採用活動を実施する事で稼働率 100%を恒常化しリスクを回避している。
ビジネスモデルの 4 つの特徴
専門技能の育成
専門技能の育成のため、半導体・電機・自動車・成長分野等の習熟が必要な分野に特化
図:半導体→専門技能、LED→半導体、太陽電池→電機、2次電池→自動車、ディスプレイ→成長分野
常用雇用
業界初の常用雇用を実現し、安定した雇用環境の実現、長期インセンティブの拡充に注力
⇒ 製造請負・派遣業界の中で最も低い離職率 “月間離職率:2%”
チームアプローチ(請負)
個々別々に人員を派遣する形態ではなく、チームとして組織された専門技能者・技術者による請負が主体
⇒ 製造請負・派遣業界の中で最も高い請負実績 “1 工場当り人数:50 人”
受注先行の採用モデル
採用をしてから配属先を探すのではなく、受注が確定してから採用活動を実施。
⇒ 稼働率 100%を恒常化
【新中期経営計画(12/3 期~16/3 期)】
「半導体請負 No.1」から、質・量ともに「日本一の請負会社」を目指す新中期経営計画(~16/3 期)が進行中である。 ①地方における
良質な雇用機会の創出、②派遣・請負で働く人達のキャリアアップ機会の創出、及び③製造業の横断的な雇用調整機能の 3 点を自
社の社会的役割と認識し、この役割を果たすべく事業に取り組む事で、最終の 16/3 期に稼働人員 21,000 人体制を確立し、売上高
750 億円、営業利益 90 億円、当期純利益 49.1 億円を達成したい考え。また、EPS 成長率 30%以上(5 ヵ年の平均)及び総還元性向
50%以上をコミットメントしている。
(同社資料より)
事業ポートフォリオの拡大
:製造分野の領域を拡大・製造業以外の分野にも領域を拡大
大規模請負力の強化
:1 工場当たりの稼動数の拡大
構造改革ニーズの取込み
:人材流動化支援サービスを推進
従業員のカスタマー化
:「正社員派遣」を軸とした従業員施策の展開、キャリアアップ機会の拡大、ESOP 等による利益分配の仕組み
3
ブリッジレポート(2146) 2012 年 12 月 8 日
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売上高・営業利益の推移と計画(百万円)
80,000
10,000
70,000
8,000
60,000
50,000
6,000
売上高
4,000
営業利益
40,000
30,000
20,000
2,000
10,000
0
0
08/ 3
09/ 3
10/ 3
11/ 3
12/ 3
13/ 3 予
16/ 3 計
2.2013 年 3 月期上期決算
(1)上期連結業績
(単位:百万円)
12/3 期 上期
売上高
構成比
13/3 期 上期
構成比
前年同期比
11,705
100.0%
14,224
100.0%
売上総利益
2,214
18.9%
2,239
販管費
1,463
12.5%
1,716
営業利益
751
6.4%
経常利益
700
四半期純利益
341
期初予想
予想比
+21.5%
14,000
+1.6%
15.7%
+1.1%
2,545
-12.0%
12.1%
+17.3%
1,545
+11.1%
523
3.7%
-30.4%
1,000
-47.7%
6.0%
461
3.2%
-34.1%
960
-52.0%
2.9%
304
2.1%
-10.9%
590
-48.5%
※数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。
前年同期比 21.5%の増収ながら、同 34.1%の経常減益
売上高は前年同期比 21.5%増の 142 億 24 百万円。2012 年問題による派遣から請負への切替ニーズの取り込みが進み、前期末に
は 237 工場だった取引先顧客工場数が上期末には 411 工場に増加し、社員の稼働数も前期末の 6,082 人から 7,169 人に増加した。
営業利益は同 30.4%減の 5 億 28 百万円。新たに契約した新規工場の立ち上げに時間を要したため、立ち上げ関連費用、新規社員
の採用費用、社宅等の福利厚生費用等が従来の案件以上に負担となった。また、例年と比べて解約も多く、関連費用がかさんだ事
や、新規事業の立ち上げもコスト増の一因となった。
新規契約及び解約の状況(大幅な純増となったが、新規の案件獲得だけでなく、解約も例年よりも多く、コスト増の一因となった)
12/3 期 上期
新規契約工場数
59
解約工場数
差し引き増減
12/3 期 下期
13/3 期 上期
48
前上期比
前下期比
227
384.7%
472.9%
33
31
53
160.6%
171.0%
+26
+17
+174
-
-
社員稼働数の推移
12/3 期 上期
12/3 期 下期
13/3 期 上期
前上期比
前下期比
社員稼働数
5,633
6,082
7,169
127.3%
117.9%
稼働数増減
+287
+449
+1,087
378.7%
242.1%
借り上げ社宅と社員稼働数
12/3 期 上期
13/3 期 上期
増減
前年同期比
借り上げ社宅数(A)
1,764
2,575
+811
146.0%
社員稼働数(B)
5,633
7,169
+1,536
127.3%
社宅割合(A/B)
31.3%
35.9%
-
-
4
ブリッジレポート(2146) 2012 年 12 月 8 日
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技術社員稼動数と顧客工場数の推移(人、件)
8,000
社員稼働数(左メモリ)
7,000
顧客工場数(右メモリ)
2012年問題を契機とし
た請負化ニーズの拡大
450
400
350
半導体以外の領域への展開による顧客工場数の増加
6,000
300
5,000
250
4,000
200
3,000
150
2,000
100
1,000
50
0
0
予想との差異要因
2012 年問題による請負ニーズの取り込みが進み取引先顧客工場数、社員稼働数が共に大幅に増加し売上高が期初予想を 1.6%上
回った。
12 年 3 月末
12 年 6 月末
取引先顧客工場数
社員稼働数
12 年 9 月末
237
361
411
6,082
7,003
7,169
ただ、新規の取引先顧客工場数の立ち上がりが遅れた事や例年以上に解約が増加した事等で、取引先顧客工場数や社員稼働数ほ
どには売上高が伸びず、新たに契約した取引先顧客工場の立ち上げ費用、新規社員の採用費用、社宅の整備費用が従来の案件以
上に負担となった。また、想定以上の解約の発生で関連費用がかさんだ他、アウトプレースメント事業や建設技術者派遣事業といっ
た新規事業の立ち上げ費用も期初予想には織り込んでいなかった。この結果、営業利益は期初予想を 4 億 77 百万円(同 47.7%)下
回ったが、その要因は売上原価の上振れが 3 億 06 百万円、販管費の上振れが 1 億 71 百万円。
新規顧客工場数の増加
「増加」時のコスト
増加数: 前年同期 26 社工場 ⇒ 当上期 174 工場
・新規顧客工場の立ち上げ
・新規社員の採用
社員の稼動数の増加
増加数: 前年同期 287 人
・新規採用社員の社宅
⇒ 当上期 1,087 人
顧客の解約の増加
解約数: 前年同期 33 社
「減少」時のコスト
⇒ 当上期
53 社
・勤務地の変更を希望しない社員の退職金及び有休消化
・社宅退去
新規事業の立ち上げ
新規事業のコスト
アウトプレースメント事業、建設技術者派遣事業
・人件費、事務所経費等
(2)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
財政状態
12 年 3 月
(単位:百万円)
12 年 9 月
12 年 3 月
12 年 9 月
現預金
2,243
2,284
短期有利子負債
売上債権
2,601
2,905
未払費用
流動資産
5,938
6,375
長期有利子負債
1,858
2,158
139
181
負債
5,432
6,575
投資その他
2,472
2,469
純資産
3,117
2,458
固定資産
2,612
2,651
負債・純資産合計
8,550
9,034
有形・無形固定資産
661
1,110
1,560
1,716
5
ブリッジレポート(2146) 2012 年 12 月 8 日
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上期末の総資産は前期末比 4 億 83 百万円増の 90 億 34 百万円。借方では期末にかけての売上の増加で売上債権が増加。貸方で
はスタッフの給与である未払費用が増加した他、事業拡大に伴う資金需要を賄うべく短期借入金の積み増しや社債の発行を実施し
た事で有利子負債が増加した。投資その他の残高が大きいのは、ESOP(株式給付信託)にかかる長期前払費用(14 億 61 百万円)や
繰延税金資産(7 億 19 百万円)の計上による。
キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
12/3 期 上期
13/3 期 上期
前年同期比
営業キャッシュ・フロー(A)
331
475
投資キャッシュ・フロー(B)
-454
-290
+163
-
フリー・キャッシュ・フロー(A+B)
-122
184
+306
+251.0%
財務キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物期末残高
+143
+43.2%
428
-143
-572
-
3,626
2,284
-1,342
-37.0%
3.2013 年 3 月期業績予想
(1)通期連結業績
(単位:百万円)
12/3 期 実績
売上高
構成比
13/3 期 予想
構成比
前期比
期初予想
予想比
24,106
100.0%
28,500
100.0%
+18.2%
30,000
-5.0%
売上総利益
4,314
17.9%
4,759
16.7%
+10.3%
5,591
-14.9%
販管費
2,860
11.9%
3,305
11.6%
+15.6%
3,091
+6.9%
営業利益
1,453
6.0%
1,454
5.1%
+0.1%
2,500
-41.8%
経常利益
1,379
5.7%
1,354
4.8%
-1.8%
2,420
-44.0%
880
3.7%
881
3.1%
+0.1%
1,460
-39.7%
当期純利益
下方修正された通期予想は、前期比 18.2%の増収、同 1.8%の経常減益
期初予想を下回った上期決算を反映させると共に、下期の見通しを引き下げた。ただ、下期については、上期に新たに契約した取引
先顧客工場のオペレーションが軌道に乗る一方、一時的に急増した費用が本来の水準に収れんしていく見込み。配当は予定通り 1
株当たりの 2,600 円の期末配当を実施する予定。
下期連結業績
(単位:百万円)
12/3 期 下期
売上高
構成比
13/3 期 下期
構成比
前年同期比
期初予想
予想比
12,400
100.0%
14,275
100.0%
+15.1%
16,000
-10.8%
売上総利益
2,099
16.9%
2,519
17.6%
+20.0%
3,046
-17.3%
販管費
1,397
11.3%
1,588
11.1%
+13.7%
1,546
+2.7%
営業利益
702
5.7%
930
6.5%
+32.6%
1,500
-37.9%
経常利益
679
5.5%
892
6.2%
+31.4%
1,460
-38.9%
四半期純利益
539
4.3%
576
4.0%
+7.0%
870
-33.7%
(2)今後の戦略
上期に顕在化した課題への対応として、改めてコストコントロールを強化すると共に顧客の請負化ニーズと構造改革ニーズの開拓に
取り組む。
コストコントロール
上期は顧客工場数・社員稼動数の「増減」時のコストコントロールに苦戦したが、いくつかある要因の中で改善の余地が大きいのが
新規顧客工場立ち上げ費用と社宅コスト。新規の取引先顧客工場の立ち上げ費用については、以前に比べて立上期間が長期化し
ている事が費用の上振れ要因となっているため、今後、最適な社内経験者人材を配置する体制を整え、立ち上げ期間の短縮を図る。
また、社宅コストについては、近年、社員の新規採用時の社宅入居者率が上昇しており、過去の一時期に比べて倍以上に増加して
おり、また、解約時の社宅退去費用も増加している。このため、今後は全国での採用体制を見直すと共に事業所周辺の地域採用を
強化し、社宅比率の引き下げに努める。
6
ブリッジレポート(2146) 2012 年 12 月 8 日
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顧客の請負化ニーズと構造改革ニーズの開拓
請負化ニーズや構造改革ニーズといった顧客の生産動向に依存しないアウトソーシングニーズの取り込みに注力する。
(同社資料より)
新規顧客の開拓が順調な一方で、半導体に特化していた頃は 30%程度を有していた 1 工場当たりのシェアが足元 15%程度に低下
しているため、今後は 1 工場当たりのシェアアップに力を入れていく。
また、構造改革ニーズについては、新会社の設立も含めて、構造改革に伴う製造分野における雇用問題を解決するための人材流動
化支援サービスを提案していく。具体的には、既に実績ある顧客社員を受け入れて工場を請け負うインハウスソリューションサービス、
UT キャリア(株)を中心に展開するアウトプレースメントサービス(UTホールディングス(株)が受託した職場での再就職支援)、及び
UT グループのネットワークを活用したグループ出向サービス等であり、UTグループの事業基盤及び顧客基盤を活用して事業を展
開していく。
サービス
サービス内容
UT グループの事業基盤
アウトプレースメントサービス
製造業を中心に顧客社員の再就職を支援
・請負職場
インハウスソリューションサービス
顧客社員を受け入れて工場を一括して請け負う
・人事制度
・地方の職場開拓網
・キャリア制度
グループ外出向サービス
顧客社員のグループ外への出向を支援
・製造業における顧客ネットワーク
4.今後の注目点
上期は立ち上げの遅れで取引先顧客工場数や稼働技術者数の増加の割には売上が伸びない中、コストがかさみ利益を圧迫した。
また、1 顧客から複数の工場を請け負うケースがあったが、その際、収益性の低い工場を取り込んでしまった事も利益率悪化の一因
のようだ。しかし、今期末までには新たに契約した取引先顧客工場のオペレーションが軌道に乗り、改善に向かう一方、販管費が本
来の水準に収れんしていく見込み。期末の社員稼働数は 8,000 人を見込んでいるが、足元、7,700 人は読めているようで、7,700 人が
1 か月間稼働すると、25 億円程度の月商を計上できると言う。売上総利益率 18%とすると売上総利益は 4 億 50 百万円となるため、
販管費 2 億 50 百万円を差し引くと営業利益は 2 億円になる(12 か月換算で 24 億円)。このため、計画通りに今期末 8,000 人体制を
確立できれば、来 14/3 期は 13/3 期の期初予想であった売上高 300 億円、営業利益 25 億円を達成できる計算になる。
本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社
が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、
その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、
また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後
7
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予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
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