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第11回 「モデリング(2)」 サブディビジョンサーフェイスモデリング
2013年度 春学期 火曜日2時限目 λ18 教室 デザイン戦略(コンピュータアニメーション) 担当:中村 太戯留 第11回 「モデリング(2)」 ■ サブディビジョンサーフェイスモデリング 今回の演習では、人型のキャラクタの制作を試みるため、サブディビジョンを活用する。まずは原型 となる立方体を作成し、それに内接する曲面(こちらをキャラクタの形状に仕上げていく)を生成し、 そして立方体を制御することで、内接する曲面を制御するという方法をとる。 図11-1: ポリゴンの立方体を用いたボディの原型の作成 演習2:[作成] – [ポリゴン プリミティブ] – [立方体]を作成し、図11-1 を参考に、位置と大きさ、 分割数の設定を行いなさい。 図11-2: マーキングメニューで頂点の選択モードに切り替え 演習3:立方体上でマウスの右ボタンを押し続けてマーキングメニューを表示し、その中から[頂点] を選択して頂点選択モードに切り替えなさい。(また、エッジの選択モードやフェースの選択モー ド、元のオブジェクトの選択モードも試しに切り替えて表示の変化を確認しなさい。) 1 2013年度 春学期 火曜日2時限目 λ18 教室 デザイン戦略(コンピュータアニメーション) 担当:中村 太戯留 演習4:頂点選択モードで、[移動ツール]を選択すると、選択した頂点の移動が可能となる。これを利 用して、図11-3 を参考に、立方体をボディの原型になるように形を整形しなさい。必要があれ ば、立方体の大きさや分割数も変更しなさい。 図11-3: ボディの整形の例(左)とチャンネルボックスの数値入力の例(右) 演習5:ボディをオブジェクト選択モードに戻してから、[プロキシ] – [サブディビジョンプロキシ] を実行してサブディビジョンサーフェイスを作成しなさい。また、図11-4 のように表示を切り 替えて、元のオブジェクトとサブディビジョンとの関係を確認しなさい。 外側オブジェクトを隠す:[ディスプレイ] – [非表示] – [選択項目の非表示] 外側オブジェクトを表す:[ディスプレイ] – [表示] – [最後に非表示にした項目の表示] 図11-4: ワイヤーフレーム表示(左) 、シェーディング表示(中) 、サブディビジョンのみの表示(右) ■ 押し出し 腕や足などの部位はオブジェクトのフェースを押し出すことにより生成する。元のオブジェクトの右 上付近の腕の付け根に当たる面を選択し、[メッシュの編集] – [押し出し]を実行すると専用のマニピ ュレータが表示される。矢印型のマニピュレータで面を押し出し、四角型のマニピュレータで大きさ を調整し、円型のマニピュレータで面の角度を調整する。 図11-5: 腕を押し出す面の選択(左)と専用マニピュレータによる面の押し出し(右) 2 2013年度 春学期 火曜日2時限目 λ18 教室 デザイン戦略(コンピュータアニメーション) 担当:中村 太戯留 演習6:図11-5 を参考に腕を押し出しで作ってみなさい。なお、押し出しは一度にするのではなく、 数回に分けて押し出しをおこなうこと。但し、現段階では片手のみでよい。 演習7:同様にして足を作成しなさい。但し、現段階では片足のみでよい。 左右対称なオブジェクトを作成する際には、片側のみのモデリングを行い、もう片側はミラーコピー で作成するのが効率的である。体もボディと手足の部分は左右対称であるため、この方法を利用する。 まず、準備作業として、片側を消去し、中央付近の頂点の X 座標を 0 に修正する([ウィンドウ] – [一 般エディタ] – [コンポーネントエディタ]で[ポリゴン]のタブで X 座標を修正) 。その後、[メッシュ] – [ジオメトリのミラー■]で[ミラー方向] = -X に設定してから実際に[ミラ]を押す。 図11-6: オブジェクトの片側をミラーコピーするための準備 図11-7: オブジェクトの片側をミラーコピー 演習8:図11-6、図11-7 を参考に、作成した片側をミラーコピーしてみなさい。 演習 9:押し出しを利用して頭部を作成してみなさい。また、外側オブジェクトを非表示にし、サブ ディビジョンサーフェイスの頂点や稜線や面を直接[移動ツール]で編集して微調整してみなさい。 (複数面をまとめて押し出す場合は、[メッシュの編集] – [フェースの一体性の維持]を[オン]の状 態にして押し出す便利である。頭部の台座はこれで押し出すと良い。 ) 演習10(課題1):最終課題に登場するキャラクタをメンバで分担してモデリングしてみなさい。 3 2013年度 春学期 火曜日2時限目 λ18 教室 デザイン戦略(コンピュータアニメーション) 担当:中村 太戯留 ■ NURBS モデリング グラスのようなオブジェクトを作成する際には、断面図の右半分のみを NURBS を用いて描いておき、 Y 軸を中心に回転させることで制作するのが便利である。 手順: 1. メインメニューを[サーフェス]に切り替える 2. 四画面表示に切り替え、[前]ヴューの上で[Space]キーを押す 3. [作成] – [CV カーブツール]を実行し、グラスの断面図に沿ってマウスで複数の点を順にクリック し、最後に[return]キーを押すことで曲線を確定する(図6-8 の左) 4. マウスの右クリックメニューから、[CV]を選び、[移動ツール]で形状を調整する 5. [サーフェス] – [回転■]を実行し、軸プリセット=Y にして、[回転]を押す(図6-8 の中) 6. 元の CV Curve は非表示にしておく([ディスプレイ] – [非表示] – [選択項目の非表示]) 図11-8:グラスの断面(左)、回転体サーフェスの作成(中)、マテリアルの適用(右) 演習 11:手順 1~5 と図11-8 を参考にして、自分のグラスを作ってみなさい。 ■ マテリアル設定 グラスの色や透明度を指定するためには、マテリアル設定を行う必要がある。 図11-9:グラスのマテリアル設定 4 2013年度 春学期 火曜日2時限目 λ18 教室 デザイン戦略(コンピュータアニメーション) 担当:中村 太戯留 手順: 1. [パネル] – [保存したレイアウト] – [ハイパーシェード/アウトライナ/パースビュー]にする 2. [サーフェス]の項の[Blinn シェーダ]を選択し、アトリビュート エディタを開く 3. [共通マテリアル アトリビュート]の項の色=水色に、透明度=高くに、[スペキュラ シェーディン グ]の項の偏心=0.025、スペキュラの減衰=0.965 に設定する 4. ハイパーシェード内のマテリアルを中ボタンでドラッグし、パースビュー内のオブジェクトの上で ドロップしてマテリアルを適用する(図11-8 の右) 5. [5]キーを押してシェーディングすると色の変更が確認できる。 演習 12:手順 1~5 と図11-8 および図11-9 を参考にグラスに好きな色をつけてみなさい。 作成したグラスを glass.mb として保存しておきなさい。(課題2) 演習 13:テーブル、椅子、グラスを作成し、自分の家のダイニングを再現してみなさい。 また、果物やお料理、食器などもデザインして食卓をにぎやかにしてみなさい。 図11-10:実際のダイニングの例(左)、再現したダイニングの例(右) ■ 小ネタ ○ スカルプト 面を指で押して変形させるようにポリゴンを操作することができる。 手順: 1. [作成] – [ポリゴン プリミティブ] – [球体]で球を1つ作成し、上下方向に半分に潰す 2. [メッシュ] – [ジオメトリのスカルプトツール■]を実行し、アトリビュート エディタ内の、[ブ ラシ]の項で半径(U)=0.6、半径(L)、不透明度=0.3、[スカルプト パラメータ]の項で操作=押し込 み に設定して球の最上部を押す ○ べベル オブジェクトの角に丸みをつけることができる。 (但し、テクスチャはうまく張れない場合がある。) 手順: 1. [作成] – [ポリゴン プリミティブ] – [立方体]を1つ作成する 2. 稜線を1本選択し、[メッシュの編集] – [ベベル■]を実行し、幅 =0.2、セグメント=3 に設定し て、[ベベル]を押す 図11-11:スカルプトの例 図11-12:ベベルの例 演習 14:上記の手順を参考に、スカルプト、ベベルを試してみなさい。 5 2013年度 春学期 火曜日2時限目 λ18 教室 デザイン戦略(コンピュータアニメーション) 担当:中村 太戯留 ○ 文字オブジェクト オープニングなどで 3D の文字を作成し、 それを活用することでインパクトを強くすることができる。 手順: 1. [作成] – [テキスト■]を選択し、テキスト欄に好きな文字を入力し、[作成]を押す 2. 立体化する文字のカーブを選択し、[サーフェス] – [平面■]で、次数 = リニア、カーブ範囲 = 全 体、出力ジオメトリ = NURBS を選択して[平面トリム]ボタンを押す 3. もう一度、2 を実行し、移動ツールで Z 方向に-1 ほど下げておく(裏面を作る、図11-13 中上) 4. 立体化する文字のカーブを選択し、[サーフェス] – [押し出し■]で、スタイル = 距離、押し出す 長さ = 1、方向 = 指定、方向ベクトル = Z、サーフェス次数 = リニア を選択して[押し出し] 5. 押し出しされた方向の異なるオブジェクトは選択して Z 方向に-1 移動させておく(図11-13 中 下) 6. 表面、裏面、Extrude された曲面はグループ化して「ca」と名付けておく 7. ca にマテリアルを適用し、床面を作り、ライティングをし、レンダリングをする(図11-13 下) 図11-13:Maya 上のパス(上)、表裏面の作成(中上)、押出の修正(中下)、完成(下) 演習 15(課題3) :上記の手順を参考にして、最終課題のタイトルロゴを立体文字として作成してみ なさい。また、アニメーションやカメラワークをつけてみなさい。(title.mb) ■ 本日の課題 課題1(演習10) :最終課題に登場するキャラクタをメンバで分担してモデリングしてみなさい。 (レ ンダリングした画像は下記 11-1 へ、mb ファイルは個人フォルダの D11 へ) 課題2(演習 11&12):好きなグラスを作成し、マテリアル設定をしてみなさい。(レンダリングし た画像は下記 11-2 へ、glass.mb ファイルは個人フォルダの D11 へ) 課題3(演習 15) :上記の手順を参考にして、最終課題のタイトルロゴを立体文字として作成してみ なさい。また、アニメーションやカメラワークをつけてみなさい。 (レンダリングした画像は下記 11-3 へ、title.mb ファイルは個人フォルダの D11 へ) 課題4(アドバンスト課題) : 各班の制作を進め、制作したファイルを各班のサイトへ。 以上 6