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食品ロス削減に向けた協創プロジェクトの市民浸透強化

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食品ロス削減に向けた協創プロジェクトの市民浸透強化
平成 27 年度 東京都「持続可能な資源利用」に向けたモデル事業
食品ロス削減に向けた協創プロジェクトの市民浸透強化事業
実施報告書
平成 28 年 2 月 29 日
フードロス・チャレンジ・プロジェクト
目
次
1. 事業実施概要
3
1.1 目的および実施の枠組み
3
1.2 実施概要および成果(ダイジェスト)
4
2. 企画別実施内容
5
2.1 研究・啓発
5
a) SDGs Goal12 を基軸とした食品ロス問題に関する市民への普及啓発等
b) 表示改善企画「つれてって!それ、フードレスキュー。」
2.2 市民ファン・アクション
a)
b)
c)
d)
フードロス・チャレンジ・フェス!@3331 および@イオン葛西店
サルベージ・パーティ®
もったいない鬼ごっこ
ごちそうとぼうさい
2.3 メディア
3. 本事業の効果検証(まとめ)
5
6
8
8
9
10
12
14
14
(図表)
図 1. 取組概要
3
図 2. チラシイメージ(フェス@イオン葛西店)
8
表 1. 実施概要および成果(ダイジェスト)
4
表 2. SDGs Goal12 有識者研究会 有識者メンバー
5
表 3. つれてって!それ、フードレスキュー 実施概要
6
表 4. フードロス・チャレンジ・フェス!@3331 および@イオン葛西店 実施概要
8
表 5. サルベージ・パーティ® 実施概要
9
表 6. もったいない鬼ごっこ 実施概要
10
表 7. ごちそうとぼうさい 実施概要
12
2
1. 事業実施概要
1.1 目的および実施の枠組み
本事業は、持続可能な社会づくりに向けた世界的な動きを鑑み、
「食品ロス」への取り組みを
推進するため、都内で次の三点に資する活動を展開することを目的に実施された。
1. 食品ロスに関する市民(東京都民)を中心とする各ステークホルダーの認識向上および意識
改善
2. 食品ロス削減に向けた、各ステークホルダーによるアクション創出の促進
3. 食品ロスに取り組む、各ステークホルダー同士のネットワーク強化
上記目的を達成するため、
「研究・啓発」
「市民ファン・アクション」
「メディア」の三領域に
おいて、それぞれ活動を展開することとしていた(図 1)
。
図 1. 取組概要
*上表中「研究・啓発」領域のうち、表示改善は「つれてって!それ、フードレスキュー」と
プロジェクト名称が決定したため、以降そのように記載する
3
1.2 実施概要および成果(ダイジェスト)
実施概要および成果の主な指標を表 1 にまとめた。これに関連し、本事業内イベントスケジ
ュール一覧については別紙 1 を、イベント記録(写真報告)については別紙 2 を、制作物一覧
については別紙 3 を、メディア実績一覧については別紙 4 を、それぞれ参照のこととする。
18
公開イベント実施回
数
538
イベント参加者延べ
数
21
メディア報道
14
5
FB「いいね!」伸び率
(%)
ウェブサイト制作数
フードレスキュー1 回、サルパ 5 回、鬼ごっこ 6 回、ごちぼう 6 回
*フェス@3331 およびフェス@イオン葛西店内企画は、それぞれ個
別にカウント
SDGs サルパ 121 人、鬼ごっこ 156 人、ごちぼう 231 人、
フェス@3331 展示物およびスタンプラリー来場者 30 人(推計)
*フードレスキュー企画実施期間におけるイオン葛西店来店者数推
計 32,000 人は含まない
新聞 8 件、テレビ 9 件、ラジオ 3 件、雑誌 1 件
*掲載準備中含む/テレビについて、同一内容のものはカウントし
ない
フードロス・チャレンジ・プロジェクト FB ページ「いいね!」数
1438(10/28 時点)→1637(2/29 時点、+199)
フードレスキュー、サルパ、鬼ごっこ、ごちぼう、フードロス総合
*上表および以降本文において、次の略称を使用:
フードレスキュー(つれてって!それ、フードレスキュー)
、
サルパ(サルベージ・パーティ®)
、
鬼ごっこ(もったいない鬼ごっこ)
、
ごちぼう(ごちそうとぼうさい)
フェス@3331(フードロス・チャレンジ・フェス!@アーツ千代田 3331)
フェス@イオン葛西店(フードロス・チャレンジ・フェス!@イオン葛西店)
表 1. 実施概要および成果(ダイジェスト)
次項において、企画別実施内容に加え、得られた成果・学び・課題をそれぞれ詳述する。な
お、フェス@3331 およびフェス@イオン葛西店共通次項については、個別企画とは別に整理す
る。
4
2. 企画別実施内容
2.1 研究・啓発
a) SDGs Goal12 を基軸とした食品ロス問題に関する市民への普及啓発等
実施内容
・ モデル事業の実施に先駆け 2015 年 8 月 5 日に発足した有識者研究会および事務局(表 2 参
照)が、非公開の研究会を計二回開催。SDGs の社会実装に向けた世界および国内の動きに
ついて情報交換をすると同時に、ステークホルダー間の連携体制構築について議論した。
氏名
所属
役職
小田理一郎
(有)チェンジ・エージェント
代表取締役社長
蟹江憲史
慶応義塾大学大学院
教授
★研究会座長
政策・メディア研究科
川廷昌弘
(株)博報堂 広報室
CSR グループ部長
河口真理子
(株)大和総研
主席研究員
菊池紳
プラネット・テーブル(株)
代表取締役社長
黒田かをり
(一財)CSO ネットワーク
事務局長
関正雄
損害保険ジャパン日本興亜(株)
CSR 部上席顧問
中尾洋三
味の素(株)
CSR 部専任部長
野崎衛
レコテック(株)
代表取締役社長
古谷由紀子
サステナビリティ消費者会議(CCFS) 代表
星野智子
(一社)環境パートナーシップ会議
副代表理事
*事務局:フードロス・チャレンジ・プロジェクト、
(株)博報堂
(株)クレアン(CSR コンサルティング会社)
、
(特活)国際協力 NGO センター(通称 JANIC)
表 2. SDGs Goal12 有識者研究会 有識者メンバー
5
b) 表示改善企画「つれてって!それ、フードレスキュー。
」
企画趣旨
生活者によるフードロスを削減するため、賞味期限および消費期限をはじめとする各種食品表示や商
品インターフェース、店頭コミュニケーションを改善し、適切な食品管理を促進する。特に重要なメ
ッセージとして、「日付順購買促進」
(順番につれてって!)を届ける。
日時
場所
連携
概要
成果
2/6
アーツ千代田
イオン(株)
・パネル展示および動画公開による ・イベント参加者
3331
イオントップ
企画情報発信
100 名以上の閲
バリュ(株)
・2/19-21 キャンペーンの告知
覧
2/19-21 イオン葛西店
イオン(株)
・生鮮食品コーナーの一部を中心と ・期間中来店者数
8:00 –
イオントップ
する店頭で、商品に貼付されたキャ 32,000 人(推計)
23:00
バリュ(株)
ンペーンシールを始めとするコミュ に向けた情報発
ほか
ニケーションツールを用いた、食品 信
ロス問題の啓発および削減呼びかけ ・買い物客 100
名および従業員
35 名のアンケー
ト回収(別紙 5
参照)
表 3. つれてって!それ、フードレスキュー 実施概要
実施内容
・ フードロス問題の店頭コミュニケーションを目的に、値引きシールにあわせて貼付するキャ
ラクターシール(
「順番につれてって!」
「おうちにあるものも思い出して!」などお買い物
中の消費者に呼びかけるメッセージつき)のほか、各種 POP やポスター、動画など店頭コ
ミュニケーションツールを製作。キャンペーン期間中は、対象となる売り場やフードコート
付近にそれらを設置したほか、チェックアウトポイントのサイネージや大型モニターなどで
動画を放映した。
・ 上記施策の効果測定として、100 名の買い物客に対し、アンケートを実施(結果は別紙 5
参照)
。
・ また、
「フェス!@イオン」での店頭公開に先駆け、2016 年 2 月 5 日の都知事会見にて「買
い物をする際のフードロスへの取組に係る動画作成について」と題した本企画の動画発表を
行ったほか、同タイミングで新設ウェブサイトを公開。翌日の 2016 年 2 月 6 日には後述す
る「フードロス・チャレンジ・フェス!@アーツ千代田 3331」で一般向けに企画を初公開
した。
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/TEXT/2016/160205.htm
実施結果
・ 以下の挑戦を可能とする、シールをはじめとした店頭ツールから動画までの新しいコンテン
ツをゼロから生みだした【成果】

フードロスという「自分事化」が難しいテーマについて、買い物中の生活者が楽しく
気軽に情報を得て、考え、
(店から家庭までそれぞれの現場にて)行動するきっかけを
つくること

事業者(小売)が生活者に向けて、フードロスに関するコミュニケーションをとるこ
6
と(バリューチェーンの壁により、ある種タブーとなっていた話題に、両ステークホ
ルダーが正面から向き合うこと)
・ フードロスのような社会的テーマを啓発する際、効果的なコミュニケーション方法について、
以下学びを得た【成果】

情報を発信する前に、まず入り口をつくること。今回、フードレスキューのシールを
あえて見切り品に貼付することで、
「既に(見切り品を購入するという)あなたの日常
の行動が、フードロス削減につながっている」と間口を広げた。このように、
(最初の
一歩となるような)行動のハードルを下げること、またその後の情報発信の段階を細
かく設計することが肝要

情報を発信する際の、事実とユーモアのバランスを保つこと。動画について、フード
ロスに関する正確な情報(事実)を盛り込む一方で、キャラクターがラップ調で歌い
込むという思い切った表現を採用した。結果、理解の深化と PR 効果のいずれにも効果
的であることが、各方面からのフィードバックより確認された

行政と企業など、マルチステークホルダーで取り組むこと。イオンの企業視点、東京
都の行政視点、そしてコミュニケーター視点、各々の強みを活かしたチームづくりが、
結果的により効果的な情報発信につながる
・ 店頭コミュニケーションにおいて、値引きシールにあわせて貼付するシール(特に起き上
がり型)の有用性が検証できた【成果】
・ 一方、以下がツール改善点として浮かび上がった【課題】

コスト負担の軽減(各種ツールの印刷費およびメンテナンス人件費)
→値引きシールとの一体型を再検討する余地あり

各種ツールの視認性改善(色、大きさ、素材等)およびメッセージ改善(
「フードレス
キュー」という独自の言い回しの補足説明、
「つれてって!」という呼びかけと日付順
購買促進の関連性等)

値引きシール対象商品以外の商品への応用

動画放映環境の改善(音声ボリュームアップ、より買い物客の目に触れやすい売り場
でのサイネージ設置等)
・ 今後、更なる企画の改善・展開に向けたサービスのメニュー化が必要【課題】
今後の展開
・ 以下複数の観点から企画展開を図る(優先順位の高いものから)

企画導入パートナー(流通)の拡大(同一ブランド内で他店への展開に加え、地方展
開、またリアル店舗だけではなく E コマースなど流通形態の異なる店舗までを含む)

「売り場・買い物の現場」から「食品を持ち帰った先の家庭」まで、生活者によるフ
ードロス削減を促すシーン(対象となる場所)の拡大

動画の拡散(YouTube の活用等)およびキャラクター活用シーンの拡大(新たな媒体
へのアプローチ)

川下(流通・消費)以外のプロセスへの拡大
2.2 市民ファン・アクション
7
a) フードロス・チャレンジ・フェス!@3331 および @イオン葛西店
企画趣旨
フェス@3331 は、フードロス・チャレンジ・プロジェクト関連コンテンツを、一斉にお披露目するこ
とでメディア・アテンションを高めることを目的に実施。また、普段「フードロス」という言葉に馴
染みのないと思われる親子連れを主な対象とし、半日様々な企画をハシゴし楽しめるフェスとして提
供。フードロスに関する基本情報の発信に加え、市民一人一人が取り組めるアクション企画の入り口
を、
(後述する新設ウェブサイトをとびだし)リアルな場所で提示することに価値をおいた。
フェス@イオン葛西店は、上述の「フードレスキュー」企画を中心とし、初日に関連イベントを複数
特別開催したもの。
日時
場所
連携
概要
成果
2/6
アーツ千代田
イオン(株)
・親子連れを主な対象としたイベン ・イベント参加者
3331
イオントップ
トで、3 つの体験型ワークショップ 100 名以上
バリュ(株)
に加え、常設展示とスタンプラリー ・メディア報道実
を設置
績7件
2/19-21 イオン葛西店
イオン(株)
・上述「フードレスキュー」企画を ・イベント参加者
8:00 –
イオントップ
実施する三日間のうち、開催期間初 158 名(西葛西小
23:00
バリュ(株)
日はオープニングセレモニーに加
学校児童含む)期
ほか
え、ごちぼうイベントを実施。また、 間中来
連携企画として、隣接している西葛 ・メディア報道実
西小学校の 4 年生 3 クラスを対象
績 10 件(準備中
に、授業として鬼ごっこを実施
含む)
表 4. フードロス・チャレンジ・フェス!@3331 および @イオン葛西店 実施概要
*それぞれの詳細については、別紙 6 および別紙 7 の告知チラシを参照
フェス@3331:http://foodlosschallenge.com/fes/
フェス@イオン葛西店:http://foodlosschallenge.com/fes_aeon/
図 2. チラシイメージ(フェス@イオン葛西店)
8
b) サルベージ・パーティ®
企画趣旨
「家に余った食材を持ち寄り、みんなで美味しく変身させるシェアパーティ」とうたう、子どもから
大人まで、企業や団体も気軽に参加できるソーシャルアクション。本事業内では、企画の定期開催を
行うと同時に、今後の展開に必要な資材を制作する。
日時
場所
イベント名称
概要
成果
10/29
新宿御苑ガー
サルパ vol.11 ・
「できるだけ多くのメニ ・イベント参加者 24 名
デンキッチン
ュー数をつくる」ことを ・メディア報道実績 1 件
目標に、通常 5,6 品のと
ころ 7 品に挑戦
11/29
渋谷おうちギ
サルパ vol.12 ・初の女性シェフ採用
・イベント参加者 20 名
ャラリー
・メディア報道実績 1 件
12/3
粋場
サルパナイト
・サルパ常連に対し、
「ま ・イベント参加者 20 名
vol.3
ずは食を楽しむことがフ ・メディア報道実績 2 件
ードロス解決の第一歩」
というコンセプトをより
明確に伝えることに挑戦
1/31
渋谷おうちギ
サルパ vol.14 ・フェス@3331 告知およ ・イベント参加者 15 名
ャラリー
び PR 用ムービー素材撮
影を兼ねて実施
2/6
アーツ千代田
サルパ vol.13 ・会場の制約から、通常 ・イベント参加者 42 名
3331
のライブクッキングスタ
イルではない企画に挑
戦。
表 5. サルベージ・パーティ® 実施概要
実施内容
・ 一般市民向けのイベントを計 5 回実施(うち 1 回は「フェス!@3331」内)
。
・ シェフや市民による自主的な活動展開を促進するための、広報用ツール(紹介動画および案
内用パンフレットほか)を開発。
・ 今後の活動展開を加速させるための組織体制として、「一般社団法人フードサルベージ」を
立ち上げ。これに伴い、既存ウェブサイトに追加ページを制作し、より効果的な情報発信の
土台を整備した。
実施結果
・ 本事業内でイベントを定期開催することで、今後も同様のペースで継続することが可能な
体制を模索・構築できた【成果】
・ 特に 2 月 6 日イベントでは、会場制約(火が使えずライブクッキングができない)から、
新しいスタイルを模索。シェフによるデモンストレーションや、料理の解説をより丁寧に行
った結果、参加者から「わかりやすかった」との好評を得、新しいサルパのスタイルを見出
すきっかけとなった【成果】
・ 複数回のイベント開催より、特に主婦層の参加者からは、プロのシェフによる「使い切る」
ためのアイデア、テクニックが求められていることが確認できた【成果】
・ 一方、一連のイベント開催を経て以下の課題を認識した【課題】
9

リピーターに対し、マンネリ化の回避を提案。固定ファンがつく一方、新しい気づき
やアイディアを提示し続けることが求められている

対象の拡大(特に男性)
。現在女性・特に主婦層にプロフィールが偏りがちな参加者に
ついて、より対象を拡大していく必要がある。また「食に大きな関心がない人」への
より一層のアプローチは、特に情報発信や PR 内容を工夫する

イベント・プロデューサーの育成。公認シェフは増えているものの、イベント・プロ
デューサーの育成は未着手。今後企画のスケールアウトを目指すにあたり、育成プロ
グラムの提供を通じてサルパの担い手を増やす
*育成プログラムは、シェフのキャスティングから当日のイベント進行、会場探し、集客などの全て
のステップをサポートできるよう設計する
今後の展開
・ 公式イベントの定期開催(毎月〜隔月)を継続する
・ 活動内容を理解し共感してくれる公認のサルベージ・シェフおよびイベント・プロデューサ
ーを育成し、市民によるサルベージ・パーティ開催を後押しするような体制作りを行う(具
体的には、上述の「一般社団法人フードサルベージ」が担い手育成プログラムを提供するこ
と、またウェブサイトやパンフレットを用いた情報発信をすることで実施)
・ シェフのネットワークを強化することで、食材を「使い切る」ためのアイディアを蓄積する
・ サルパに参加できない人、参加しなくとも考え方に共感してくれた人とのコミュニケーショ
ンを担保するために、ホームページなどの Web ツールを有効活用する
c) もったいない鬼ごっこ
企画趣旨
食料バリューチェーンの川上から川下まで、食品ロスがうまれる仕組みを疑似体験することで問題の
本質を学ぶことが出来る、食育ゲーム教材。本事業内では、公教育に携わる教職員を主な対象に、フ
ァシリテーター研修を実施することで、教材活用機会の向上を目指す。
日時
場所
連携
概要
成果
12/5
NA
東京都庁会議
・教材の意図・届けたいメッセー
・イベント参加者
室
ジを的確に伝えられるファシリテ
15 名
ーターの育成を目指す研修。ゲー
ムの実践に続き、振り返りワーク
ショップを行い、参加者それぞれ
の持ち場で実施する際の疑問点・
不安解消をサポート
2/6
NA
アーツ千代田
・子供向けイベントとして実施
・イベント参加者
3331
・PR(説明)動画素材撮影第一回 11 名
2/19
イオン葛西店 江戸川区立
・小学四年生(全 3 クラス)の 45 ・授業参加児童 108
西葛西小学校
分授業として実施
名
・PR(説明)動画素材撮影第二回
2/20
東京都庁会議 NA
・上述のとおり
・イベント参加者
室
22 名
表 6. もったいない鬼ごっこ 実施概要
10
実施内容
・ 既存の教材をより多くの教育者に活用してもらうために、以下を実行した

貸出用/贈呈用教材を増刷

担い手となるファシリテーター育成のための研修開催(2 回)

フードロスや世界の食料問題に関する情報をまとめた補助教材(補足資料)を開発

PR(説明)動画制作
・ 「フェス!@イオン」の連携企画として、2016 年 2 月 19 日に江戸川区立西葛西学校(イ
オン葛西店南に位置する)の小学四年全児童に対し、ゲームを実施。
実施結果
・ ファシリテーター研修の参加者で、既に教材を活用したイベント開催に至った人・団体がお
り、スケールアウトの第一歩となった【成果】
・ 今まで「食育プログラム」として紹介してきたが、環境教育を行う団体の方や、東京都内の
市区で環境行政を担う方からの興味関心が高いことがわかった。また、小学校の先生との打
ち合わせでも、ゴミ処理の問題から環境や資源、世界の食の問題へ視野を広げられるような
授業を期待する声があがるなど、
「環境」を切り口とした場面での使用ニーズが高いことが
確認された【成果】
・ これまでアプローチが難しかった小学校授業内での開催が叶ったことにより、45 分の授業
で環境や資源、世界の食とのつながりまで考えてもらうためのプログラムを開発・確立する
ことができた。また、今後の展開に有益な実績として、西葛西小学校での実施を挙げられる
ようになった【成果】
・ ファシリテーター研修および 2/6 公開イベントの集客で苦戦したことから、以下学びを得た
【成果】

「鬼ごっこ」というテーマ設定にも関わらず、小学生高学年以上を対象とする以上、
イベントでの親子参加ないし個人参加を期待することは困難。民間でイベントを企画
し子どもたちの任意参加に期待するのではなく、学校の授業として先生に活用しても
らうことのほうが、優先順位が高い

ファシリテーター研修について、教職員個人の口コミネットワークに投げ込むことは
困難。区市町村の教育委員会や校長会等の(正規)ネットワークにアプローチするほ
か、公開授業や研修など教職員が多く集まる機会に当該教材を活用してもらうことを、
今後の営業トッププライオリティとする必要がある。このためにも、自治体と連携し
た教材の普及活動を継続することが重要
・ 今後継続的にファシリテーター研修を実施するにあたり、鬼ごっこをするための十分な広さ
を持ち合わせた研修場所の確保が必要。食育ないし環境教育の価値を共有し、設備面で無償
支援をいただけるような、自治体との連携体制を確立する【課題】
・ 当該教材の魅力は、実際に体験しないとなかなか伝わらない。今回整備した動画やウェブサ
イトなどを活用し、誰にどのように伝えると興味をもってもらえるのか、上述の「学び」を
ふまえた営業方法を模索する必要がある【課題】
11
今後の展開
・ 引き続き、教員や団体職員など、教材を実施する場がある方を対象に普及を行う
・ 上述の「学び」のとおり、公開授業や(教育委員会主催の)研修などで活用してもらえる
よう、新たなアプローチ先を検討し、開拓する
d) ごちそうとぼうさい
企画趣旨
「無事にいられる毎日に感謝して、防災食でつくって料理を美味しく食べる。東北を想い震災に学び、
いざというときのためにきちんと備える」というコンセプトのもと、防災に食品ロス対策を盛り込ん
だ企画。本事業内では、特に自治体との新しい連携方法を模索する。
日時
場所
連携
概要
成果
11/14
Project 72
代々木公園
・宿泊型防災訓練の一コマとして
・イベント参加者
パノラマ広場
実施
50 名
・調理環境の整っていない現場で、
炊き出しの形をとったごちぼうを
提供
2/6
アーツ千代田 イオン(株)
・フェス@3331 の一環として実施 ・イベント参加者
3331
イオントップ
・予め用意しておいた、非常食を
23 名
バリュ(株)
活用したスイーツ 3 点(うち 1 点
は一部実習あり)を手に、食卓を
囲みながら、フードロス視点から
考える防災について議論
2/19
イオン葛西店 イオン(株)
・フェス@イオン葛西店の一環と
・イベント参加者
イオントップ
して 4 階催事場にて実施
55 名
バリュ(株)
・予め用意しておいた、非常食を
活用したスイーツを手に、
「フード
ロスの観点から食べ物をまわして
備える」ことについて、レクチャ
ー形式で発信
2/22
狛江市公民館 狛江市
・日頃から防災に関心の高い主婦
・イベント参加者
層を中心に、参加者とともにごち
19 名
ぼうメニューを開発する、新しい ・メディア報道実績
試み。
2件
・事前課題の発表から、シェフの
デモンストレーション、試食まで
実施
2/24
目黒区青少年 目黒区
・目黒区の新しい防災コンテンツ
・イベント参加者
プラザ
として、非常食で食事を作ること
84 名(42 名×2 回)
を発信するイベントとして実施
・メディア報道実績
・シェフのデモンストレーション
1件
に加え、ローリングストックの視
点から自分にあった非常食の概念
を広げるようなディスカッション
を実施
表 7. ごちそうとぼうさい 実施概要
12
実施内容
・ 東京都環境局の呼びかけに応じた狛江市および目黒区と連携し、それぞれ 2016 年 2 月 22
日および 2016 年 2 月 24 日にイベントを実施した(目黒区のみ、同日二回開催)。自治体や
地域住民と一緒に、
もしくは彼らが独自に展開できる「ごちぼう」の形を模索すると同時に、
狛江市イベントでは、
「参加者自らが自分や家族にあった防災食メニューを考える」という
新しいコンテンツに挑戦。
・ フェス@イオン葛西店の一環として、ごちぼうを開催。今後、イオンのような小売業との連
携可能性について、その PB 商品や地域の買い物拠点(コミュニティスペース)としての価
値を活かす方法論を模索した。
実施結果
・ 企業(イオン)から都の自治体(目黒区、狛江市)まで、連携対象を広げることができた。
特に、非常食(アルファ化米等の備蓄品)定期更新する必要がある一方、極力廃棄を避けた
いとする区市町村の防災担当部署や大型商業ビル・民間企業との連携は効果的であることが
確認された。
【成果】
・ ①参加者に対し「フードロス×防災の入り口をつくる」形(既存の非常食をごちぼうにして
集うイベント、講義型)から、②参加者と「フードロス×防災のコンテンツを一緒に生む」
形(実習等の体験やレシピ開発等)まで、対象に合わせたアレンジ事例ができた。また、非
常食の概念を変え、生活の中に根付かせるためのゴールとして、「自分にあった非常食を見
つけること」という視点を発見【成果】
・ 「フードロス×防災」の2つの視点を掛け合わせることが、より日常生活に根付かせつつも、
(防災意識の高い人まで)関心層を広げる鍵であること、また、取材等外部の関心を集める
ためにもこの組み合わせが有効であることを確認した【成果】
・ 自立展開に向けた今後の【課題】

人的リソースの確保(①参加者から受ける防災関連の質問に対応するため、ごちぼう
のイベント毎に防災領域の専門性を備えることが不可欠。具体的には、実施先/連携
相手に、防災課等の専門部署と組むことを必須とするほか、防災専門家のアドバイザ
ーをごちぼうメンバーとして迎えることを検討する。②また、ごちぼうシェフ・アン
バサダーの育成プログラムをつくり、担い手を増やす)

経済的リソースの確保(対象別、イベント形式別に整理したコストメニューの設定)

実施ガイドラインや運営マニュアルの整備

広報・営業活動の強化(蓄積されたモデルケースから、様々な実施主体者・連携相手
を想定し、ごちぼうの幅広いアレンジ・メニューを積極的に提案する)
今後の展開
・ 「フードロス×防災の入り口をつくる」→既存のコンテンツを継続しながら、上記課題のと
おり、拡散の体制を強化する
・ 「フードロス×防災のコンテンツを一緒に生む」→非常食メニューを開発できるワークショ
ップの体系を整える
・ モデルケースのストックを増やすため、様々なステークホルダーとの連携を拡大する。例え
13
ば、企業と組み、イベント(=啓発)に留まらず売り場(=実践)までの導線をつくること、
また自治体の防災課と組み、ごちぼうのレシピコンテンツをつくることなどの可能性が挙げ
られる。東京都においては、引き続き区市町村とのつながりを開拓するためにも、改めて互
いの目的意識や役割分担を確認したうえで、今後の展開に向け協働を継続する
2.3 メディア(情報発信)
実施内容
・ 以下のウェブサイトを新設もしくはリニューアルした。
http://foodlosschallenge.com/ 【リニューアル】
http://salvageparty.com/foodsalvage/ 【新設】*既存ウェブサイトに追加
http://gochibou.com/ 【新設】
http://food-rescue.net/ 【新設】
http://www.mottainai-onigokko.com/ 【新設】
・ フードロス・チャレンジ・プロジェクトのウェブサイトリニューアルでは、
1. フードロスに関する基本情報を集約しわかりやすく伝えること【知る】
2. 関心をもった一般市民が自ら実践できる入り口を紹介すること【行動する】
という二つのアクションを支えることを目的に、構成している。
3. 本事業の効果検証(まとめ)
個別企画における実施内容やその成果、学び、課題や展望は既述のとおりであるが、本事業の提案
書で定義された「期待される効果」に則して、以下検証する(➡︎︎ゴシック文字部分︎)
。
A. 研究・啓発
 SDGs の基本概念が国内浸透し、社会実装に向けた議論が活発化する
 特に目標 12 をきっかけとし、企業セクターで SDGs 対策が積極的に議論・検討されるようにな
る(具体的な事業改善・事業創出への足がかりとなる)
➡︎︎今年度は、SDGs に関する自らの理解度を深めるほか、国内外のステークホルダーの動きや
認識について調査をすることにとどまった。
 賞味・消費期限を始めとする食品安全・食品管理の基本概念が、適切に市民へ浸透する(食品ロ
ス問題の市民等への普及啓発)
➡「つれてって!それ、フードレスキュー」企画について、メディア報道や買い物客からの調査
結果から、相応の啓発効果が得られた一方で、テストケースに留まる今回の成果をどのように拡
大・展開するかは、今後の課題。特に、今回はモデル事業予算に支えられての実施であり、今後
資金調達も見据えた民間企業との連携を図るためには、もう一つ高いハードルを越えなければな
らない。
B. 市民ファン・アクション
 市民自らが積極的に食品ロスの削減に取り組むような土壌ができる
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 自治体や学校、NPO・市民団体などのパートナーが、本事業で提供されたツールやプログラムを
活用し、自主的に企画を展開できるようになる
 地方展開可能な市民アクションのモデルケースを東京都から発信できる
➡企画毎に新たな連携相手との関係構築が進んだほか、ツールやコンセプト、プログラムを手渡
す(自走させる)ためのヒントを多く習得することができた。また、(メディア報道やイベント
告知から情報を受け取った)地方の小売業者や飲食業者から問い合わせを受けており、着実な地
方展開への足がかりへとつながっている。
C. メディア
 既にある情報が、より市民にわかりやすく伝わる
 ステークホルダーのアクションにつながる動線を示すことにより、食品ロスの少ない社会づくり
が促進される
 SDGs のような中長期目標に向け、国民運動が展開される素地ができる
➡今回一連のウェブサイトをリニューアルし、各企画をフードロス・チャレンジ・プロジェクト
のウェブサイトにて「アクション一覧」として集約したことにより、一般市民による情報収集か
ら行動までの動線を一定程度整備できた。一方、発信すべき情報を整理する過程で、自らの知識
に不明瞭な部分があることや、そもそも国内のフードロス関連情報の整理が不十分な現状を再確
認するに至った。今回は情報発信を行う土台を整備したが、今後はその内容について、改めて調
査研究を行う。なお、フードロスから SDGs へと視野を広げる重要性は認識しているものの、こ
と対一般市民という文脈においては、時期尚早であると判断。まずは、フードロスについて徹底
的に情報発信し、国民レベルで議論を活発化させることを目標とする。
*今回想定していなかった成果として、新聞からテレビまで広範囲にわたるメディア報道が挙げら
れる。一つ一つのイベントは一過性のもので、その効果は参加者に限定されるかもしれないが、
イベントそのものが報道されたり、それをきっかけとしてフードロスというテーマ自体に記者の
興味関心が湧き更なる取材につながったりと、情報発信のレバレッジを大いに効かせることがで
きた。東京都という自治体と共に啓発事業に取り組む最大の価値として、メディアへの働きかけ
と自治体・公的機関の巻き込みの二点が検証された。
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