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第3回評価委員会議事録
平成22年度第3回 地方独立行政法人筑後市立病院評価委員会 議事要旨 日時:平成22年12月1日(水)午後2時00分から午後3時50分まで 場所:筑後市勤労者家庭支援施設 第5講習室 出席:薬師寺委員、丑山委員、植田委員、馬田委員、平山委員 事務局等:一ノ瀬市民生活部長、木庭総務部長、山口健康づくり課長ほか 吉田院長、小野副院長、江崎看護師長、松竹事務局長、角総務課長ほか 司会より、会議成立の報告及び本日の会議は公開とし傍聴人は3名との報告あり。 1 確認事項 (1) 第2回評価委員会議事要旨(案)について 事務局 第2回評価委員会の議事要旨については、了承いただければホームページ 等で公開するがいかがか。 報告事項として、11 月 26 日の市の定例記者会見において、市長より、地 方独立行政法人筑後市立病院の初代理事長に現市立病院院長の吉田正氏を 内定したとの発表を行ったので報告する。 ホームページの件はいかがか。 委員 異議なし。 事務局 公開させていただく。 条例の規定により薬師寺委員長が議長として議事を進行。 2 審議事項 (1) 中期目標(案)について 議長 審議事項第1号の「中期目標(案)について」事務局から説明をお願いす る。 事務局 前回までの委員からの意見に対する市の考え方と中期目標(案)の一部修 正の説明をした上で、評価委員会としての意見をまとめていただきたい。 中期目標の第2-1-(6)保健・介護・福祉行政との連携について、収 益確保のためには、病院を特化し、特色を出す必要がある。急性期医療を担 う中核病院が、不採算部門である健診をする必要があるのかの意見があっ た。この件については、筑後市立病院の定款の第 18 条、業務の範囲の中に、 「人間ドック、健康診断等の予防医療を提供すること。」と謳っている。ま た、市民ニーズでもあるため、行政と連携した推進が必要だと考えている。 不採算部門については、市より財源の補てんを行うということを中期目標の 1 中で提示している。 中期目標の第2-2-(2)急性期病院としての手厚い看護体制について、 人員増することで安全性の向上が図れるとは言えない。経営戦略を立て、収 益の確保を図り、黒字にすることが職員の質と病院の品質の向上に繋がると の意見があった。この件について、7対1看護体制は、市立病院の経営形態 検討委員会の答申の中でも課題として指摘されていた。市の方針として、地 域の救急医療を担う中核病院としての医療サービス、看護サービスの充実、 安全性の向上のために早期に取り組むということで決定されており、議会や 市民に説明、周知を行っている。現在、看護師募集を行っており、早期に移 行したいと考えている。 資料1「中期目標(案)の新旧対照表」について説明。 中期目標の第2-3-(3)患者の利便性及び病院内環境の向上の中で、 クレジットカードについて、目標が詳細すぎるのではないか。病院の自律性 と自主性を尊重すべきであるとの意見があった。この件については、市立病 院に詳細の検討を求めて、 「クレジットカード」の文言は削除し、 「支払い方 法の多様化の検討」に変更したい。 中期目標の第2-4-(1)の病院機能評価の認定・更新については、市 立病院は既に病院機能評価を受けており、今後は更新となるため、認定を削 除する。評価を行うことが業務の改善に繋がっており、来年度の更新に向け、 既に準備を進めているため、更新については取り組むということであげてい きたい。 これまでの委員からの意見を踏まえ、評価委員会の意見書の原案を提示し ている。 修正案を含めて意見をいただきたい。 議長 何か意見はないか。 委員 「不採算部門である健診が必要か。」の意見に対し、 「不採算部門について は市が財源補てんをしていく。」ということを文書化すると、独法化の意味 がないのではないか。むしろ特色ある部分を宣伝したらどうかという意味 で、不採算部門を閉じろという意見ではない。 委員 健診が不採算部門とは思っていない。やり方次第では採算は合う。問題に したのは、DPCで急性期の高度医療を行うという状況の中で、医師に高度 医療も健診業務も何でもやらせるのかということである。医師不足で、医師 のオーバーワークが問題になっている状況の中で、本当に市立病院が担うべ き分野を選んでいく必要があるのではないかという趣旨である。 委員 独法化した病院経営は理事長が権限を持ち、一方で責任も生じる。結果と して、財源補てんをする結果になっても、病院と市で協議した上でとしてお かないと、経営責任が薄れるのではないか。 2 事務局 中期目標の第4-1-(3)に「役割と責任、負担の明確化」を謳ってお り、市と法人は協議の上で役割責任、負担のあり方を明確にし、運営費の負 担基準を定め、市は法人に対して必要な費用を負担するとしており、協議を 行った上での財政支援になると考える。 委員 この件について、ダイレクトに表現することで、病院の経営努力が進まな くなるのではないか。表現に工夫が必要ではないか。 議長 事務局としては、どう表現するか。 事務局 事務局の説明は、委員の意見に対する考え方であり、文章には出てこない。 ただ、誤解を与えないように、「不採算部門については、市が財源補てんを 行っていく。 」という部分を説明から削除する。よろしいか。 議長 他に意見はないか。 委員 クレジットカードについては、一例を挙げただけである。基本的には、中 期目標が詳細であるため、病院の自律性、自主性を損なうのではないかと危 惧している。1期4年が終了した評価時に、字句にこだわらず全体として評 価されることを確認しておく必要がある。この趣旨を十分理解してほしいの で、補足説明し強調したい。 議長 他にないか。事務局から追加はないか。よろしければ、次に進みます。 (2)業務方法書(案)について 議長 審議事項第2号の「業務方法書(案)について」事務局から説明をお願い する。 市立病院 審議事項第2号の「業務方法書(案)」について、資料3「地方独立行政 法人筑後市立病院業務方法書(案)」及び資料4「業務方法書関係規定(抜 粋) 」により説明。 議長 意見はないか。 委員 第7条の契約方法で、指名競争、随意契約の文言が出ているが、いろいろ なところでよく問題になっているが、いかがか。入札の場合は、一般的にど んな入札を行うのか。随意契約が多いのか。 事務局 基本的には、金額で一般競争の入札、他に指名競争入札も行っている。金 額の限度額で使い分けを行っている。高額なものは、一般競争入札だが、金 額が 1,000 万円以下は、指名競争入札、50 万円、100 万円程度は随意契約で ある。契約のあり方で入札方法は違っている。 議長 いろいろなことに注意した表現を行い、説明ができるようにしておく必要 がある。 他に意見はないか。 市立病院 入札については、病院側も十分公平公正にやっていきたいと考えている。 3 特に、医療機器は、一般競争入札といっても業者が限られるため、現在でも 業者を指名して入札を行っている。今後もオープンの形で契約は行っていき たい。 委員 確認の意味で尋ねたい。 予防医療の問題は、病院の法人の定款にあるから行うということであった が、定款を定めた者と、実際に行う医師との間に理解と協力が得られている のか。専門性を高めていくなかで、医師の業務拡大の問題が、専門特化の鈍 化につながるのではないか。オールマイティーな医師を多く確保しなけれ ば、この事業の実行は厳しいのではないか。病院の医師集団は、理解を示し ているのか確認しておきたい。 市立病院 健診業務に関しては、本来、健診業務を専任する医師を雇用すべきと思っ ている。現実、常勤医師も負担となっていることは事実である。 委員 独法化していく中で、スタッフ研修や病院の理念とあり方に対しての理解 を深めないと回らないということだと思う。 議長 他に意見がなければ、了承を得られたということにしたい。 (3)中期計画(案)について 議長 審議事項第3号の「中期計画(案)について」事務局から説明をお願いす る。 市立病院 審議事項第3号の「中期計画(案)」について、資料5「地方独立行政法 人筑後市立病院中期計画(案)」により説明。 地方独立法人法の第 26 条に基づいて記載している。 前文 地方独立行政法人の特長である自主性・自律性を最大限に発揮し病院経営 を行っていくことを揚げている。 第1 中期計画の期間 中期目標の期間と同じく4年間としている。 第2 住民に対して提供するサービスその他の業務の質の向上に関する目 標を達成するためとるべき措置 第3 業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためにとる措置 第4 財務内容の改善に関する目標を達成するためにとるべき措置 第5 予算(人件費の見積りを含む)、収支計画及び資金計画 第6 短期借入金の限度額 第7 重要な財産を譲渡し、又は担保に供しようとするときの計画 第8 剰余金の使途 4 第9 第 10 料金に関する事項 地方独立行政法人筑後市立病院の業務運営等に関する規則(平成 22 年筑後市規則第 45 号)第 4 条に定める事項 議長 意見はないか。 委員 平成 26 年度の目標値の算定根拠はどこにあるのか。入院単価が 3 万 5,545 円が 4 万 2,992 円となっていることや、医業収支比率を 103%にすることは、 かなり厳しい数値ではないか。 市立病院 平成 23 年 10 月から7対1看護体制を導入することで、入院単価は上がっ てくる。これらを積み上げるに当たっては、各診療科の医者にヒアリングを 行い目標値を設定してもらうなど、院長を含め院内協議を行いながら設定を 行っている。平成 21 年度の実績値と比較すると、かなり努力をしないと達 成できないが、職員一同頑張っていきたいと思っている。 委員 職員給与費比率や材料費比率もかなり厳しいのではないか。入院単価は何 で細かい数値まで出すのか。目標値であるため、大雑把な数値でいいのでは ないか。 市立病院 年度毎の積み上げをしていく段階で、円単位まで積算し、その数値を目標 値に置き換えている。 委員 目標値と収支計画費用は矛盾している。入院外来の単価を上げ、入院は在 院日数を減らす。これを達成するためには、現在約 3,600 件の入院を 4,400 件ほどに増やす必要がある。2 週間以内の入院を 800 件、2 割増やす必要が あるが、この数値の達成は現実的ではない。日当額を上げるために、材料費 比率を減らすようになっているが、日当額が上がったら、高度医療では材料 費は逆に上がる。上げないと、日当額の高い医療はできない。今より尐ない 材料費で 4 万 3,000 円の医療をやるようになっているから、矛盾している。 単価を上げるという質の医療を追求すると、病床利用率が減ってくる。こ の段階で詳細な目標の数値を出すことは、希望的な数値と理解しているが、 1 期 4 年で経営展開するとき、新理事長を中心に事務局は数値をしっかり押 さえて、質でいくのか量でいくのかのスタンスを明確にしておかないと中途 半端になる。質でいくなら、医療機器の更新などにもお金を要する。量でい くなら、現状の機械でのやりくりも可能となるなど、設備投資の方向が全く 変わる。中途半端でスタートすると、4 年後に大変なことになる。この数値 は、そういう意味から、矛盾した数値となっていることを指摘しておく。 市立病院 収支計画表に載っているのは、4 年間分であるのでわかりにくいが、筑後 市立病院が法人化していくことで、市の資産が法人の資産に移っていくた め、減価償却する医療機器などは、法人の財産に移り、減価償却相当分につ いては、現金収入はないが見返収益で、収益化させていく。この見返収益が 5 4 年間で 5 億 5,000 万円程度で、1 年にすると 1 億 4、5 千万円が収益とし て計上され、資産見返補助金戻入分に相当してくる。また、資本的収支に入 っていた医療機器等建設改良費の元本の償還金約 1 億 8,000 万円と見返収益 を合せると、4 年間で 12 億 3,400 万円となり、これまでなかった収入が収 益として入ってくる。これを収益とみなし、経常収支比率が平成 26 年に 102%となる。法人移行の際の収益であるが、これを老朽化に伴う修繕や、 退職金引当金などに充てて大事に使っていきたいと思っている。 また、資産見返補助金戻入を除外しても試算を行ってみた。平成 23 年度 は、3,800 万円程度の赤字、24 年度から黒字化していくということで、現在 の会計基準の状態であっても、4 年間トータルは黒字になると見込んでいる。 法人移行時の特別な収益の要素を除いた時に、現在の状態で何も行わなけれ ば、職員の給与費率は、初年度が 53%で 26 年度でも 52%となる。職員の 給与費については、初年度の 23 年度については、現行を維持することで職 員の合意を得ながら法人化に向けてスタートしたが、業務実績を反映した給 与システムに切り替えないと将来安定した経営体制を作れない。このため給 与制度の見直しを図り 50%程度の給与比率と思っている。 委員 4 年間の合計での数値というのはあまりみたことがない。評価委員は毎年 度ごとに、年次計画の数値を達成できたかどうか評価しないといけない。4 年間分の数値で途中の評価をどうやって行うのか。 また企業会計原則に近くなるので、今まで市から提供されていた部分は、 収益に振り替えることができる。それと、先程の入院単価と外来単価という のは全然影響してない。26 年度で細かい数字まで出しているがこれは大丈 夫なのか。 市立病院 入院単価や外来単価・在院日数などは 7 年間の統計を見たうえで、現場の 医長にヒアリングをして決定している。平成 15 年は病床利用率が 96%で、 平均在院日数は 19.8 日だった。病床利用率は減尐し平成 19 年には 87.6%と なった。平成 20 年と 21 年は 77%と大きく減ったが、これは呼吸器内科医 がいなかったために、多くの入院患者が減ったと考えられる。また泌尿器科、 耳鼻科を半年ほど閉めていたことも要因である。このように医師の数が減っ たので 77%となっていたが、医師の数が揃えば、今までの実績から 85%程 度は十分可能。 在院日数についても、医師の数が増えれば回転が上がり、日数を短くでき ると考える。来年度以降、循環器の医師の数が 2 名体制になる予定である。 入院単価については、7 対 1 を導入するだけで 3,000 円から 4,000 円ぐら い上がる。そういうことを含めてヒアリングを行い、積み上げたものを実績 評価して、この目標値を定めている。 6 委員 DPCは平成 22 年 4 月から導入しているのか。 市立病院 平成 20 年から導入している。 委員 病院の説明はわからんでもないが、尐し目標値が高いのでは。 議長 診療報酬の改正も頭に入れておく必要があると思うが。 委員 今度介護保険との同時改正が行われる。診療報酬が伸びると言っていた政 権がぐらついているので、非常に読みが難しい。介護に回せば医療が伸びな い。楽観視はできない。 議長 ダウンすることはないのか。 委員 同時改定すると言っているが、どちらが厚くなるか現段階では読めない。 市立病院 予算、収支計画について 4 年分の計上では分かりにくいとの指摘があっ た。年度計画を各年度ごとに病院で作るようになっているので、それができ たらお示ししたい。 委員 基本的にそれを積算したものが 4 年分の数字ということか。 市立病院 そうである。 委員 これは1年ごとに生き物のように動く数字。1年ごとに見直しをしながらこ の4年の中期計画にも影響するものだと思う。中期計画が高すぎて大丈夫か と言われるのは、いいほうに修正することが可能な余力を残したほうがよい のでは。現場の方々がやりながら、これは手応えありとして前向きに積める ような余裕は残しておくべき。 委員 計画を出すからには、目標を数値化することはやむを得ないと思うが、非 常にハードルが高い。文書にすれば簡単。例えば、収益の確保と費用の節減 でも、診療報酬請求に係るチェック体制を強化し云々と、書けば一言だが、 チェックするノウハウがあるのか。非常にこれは経験が要るし、そのスキル が相当高くないと。また、すべての価格交渉の徹底と書いているが、価格交 渉をするノウハウがあるのか。様々な材料についての一般的な価格を事務が 知っているのか。だから、非常にこれは難しい。書いてしまえば簡単だが、 実際にやるのは非常に困難。だから心配しているし、本当にこれは大変な数 値だと思う。実際に絵そらごとにならないような体制を、1日も欠かさずに つくっていく必要があるということを強調しておく。 単価が上がったら材料費等が伸びる。7:1は魔法のツエではない。看護師 が増えたら人件費も増える。収入がついてこない。今までの話を総括すると、 投資が先にきている。どうやって収益を確保するかが次になっている。外来 単価は本当にDPCに特化したらもっと上がっていいはず。また外来の単価 が上がらないとDPCの意味がない。そういう点では、特に事務局の体制だ と思う。もう時間がないので、そういう経営のノウハウをしっかり研究して 展開していただきたい。 7 委員 ジェネリック医薬品については、筑後市は非常に熱心だと聞いている。市 立病院では、ジェネリックの使用に関する医師団の考え方というのはかなり 進んでいるのか。市立病院が積極的にやらなければ、市がジェネリック使用 の促進を進めたときに混乱が起こる。ジェネリックに関しては、厚労省の言 うような同一薬効というわけにはいかない部分もある。ジェネリック医薬品 の使用拡大というのは、ここに盛り込む以上かなり積極的に市立病院が取り 組むのか。 市立病院 大きな点滴、抗生物質などほとんどジェネリックに変わっている。前院長 が非常にジェネリックの使用を促進した経過もあり、入院の治療に関しては ジェネリックは20%ぐらいまでになっている。外来に関しては、調剤薬局が 患者と協議して、ジェネリックがよければそのままジェネリックを出すこと ができるが、それに関しては調剤薬局側の意向が非常に入る。調剤薬局と行 政が話をしないと、なかなか外来に対してはジェネリックの拡大は難しいと 考える。 委員 三師会の話では、数値を知らせることが時期尚早ではないかと。なぜなら 調剤薬局の在庫が非常に増える。現在のところの調剤薬局は門前薬局的な要 素が高いので成り立っているが、これが全数値が出るようになれば、市立病 院から出る処方せんを持ってきたときは全部持ってないといけない。そうい う意味では非常に厳しい話。 委員 前回、院外処方を出したことによって病院経営が悪くなるというような指 摘もあったが、数年前に院外処方を出して、市立病院としてはよかったのか 悪かったのか、そういう検討はしたのか。 市立病院 院外処方率は70%で大体推移している。当時院外処方を新たに推進し始め る段階において、院外処方で薬品の収益が減る分については、服薬指導で1 日当たりどれぐらいすれば薬剤師の人件費がカバーできるかということも 試算した。今後服薬指導の率を上げていくことで収益的な意味合いを持って いきたい。 市立病院 服薬指導について、全国平均が入院患者の服薬指導で60とか70%ぐらい。 うちが今80から90%ぐらい。昨年よりよくなっている。常時90%いくよう に努力させている。そういうことで一生懸命現場では服薬指導をして、何と か院外に振っていた分を取り戻そうとしている。 市立病院 先ほど質問のあった収益の確保と費用の節減について、筑後市立病院の事 務局職員については、市役所の人事異動で動いている職員。来年4月から法 人化されれば、事務職員については市からの派遣職員ということで数年間は 残るが、一方で来年4月に向けて独立行政法人、病院専門の事務職員を6名 採用内定している。あと医事課長と総務課の参事、課長級については民間企 8 業、病院などで経験のある方を採用するという方針で近々採用試験を行う。 即戦力となる2名を入れ、あと病院の事務職員ということで、最初から病院 運命共同体で仕事する事務職員も雇い始めるので、そういった形で専門化を 図っていく。価格交渉についても、コンサルタントなどの力も得ながらより 安く購入なり契約をしていくことで費用の節減を図っていきたい。 委員 関連してだが、そのスキルが蓄積されるまでに1期4年かかると思う。なお かつ、成果は既にここで定められているという、そこを心配している。計画 の中の文書として出すからには、こういうふうに書かかないといけないのだ ろうが、実際に病院を運営する中で日当額を上げる、病床利用率を上げる、 しかし材料費は逆に減らすなど、すぐ数値はできるが非常にこれは厳しい。 尐なくとも事務部門の責任者は十二分に理解しておかないといけないし、評 価委員会で1年ごとに評価を受けるが、そのときにきちんと説明をしていた だかないといけない。そうしないと、数字だけ一人歩きして、成績未達で解 雇とかいうことになりかねない。本当はもう3、4年前から事務局は入れ替え、 病院のプロパーという方を作っておかないといけない。 委員 病診連携で外から市立病院を見ているが、平成21年度は呼吸器がいない時 期もあり、厳しいときの数字だと考える。今年療報酬改定もあり、若干病院 には予算が手厚くなった。平成22年度の予測値が出れば、尐し平成26年度に 近づいて、これならいけるというような感触も出ると思う。 議長 先ほどの年度別に出したらという意見とも重なる。 市立病院 ヒアリングするとき、半年間の実績を踏まえた上で、来年度は幾ら、その 次は何と、その積み重ねがこの数字。22年度の値を見て、診療科で人が増え るところは、1人増えるから、普通3倍にしたいが、それを1.2倍ぐらいに控 えめにした。現場の積み重ねと、実績の予測でこの値を出している。 委員 民間病院で200床から300床というのが病院経営としては一番収益が上が る規模。それより大きくなるとまた非常にきつくなって、それの下の場合は もっときつくなる。厚労省が民間委託して出している、その200床から300床 ぐらいの、上から10%程度の病院の数値でいくと大体この数値。私が危惧し たのは、そこまで一気に持っていけるのかということ。 市立病院 先ほどのジェネリック医薬品の話だが、医療の質を考慮すると、確かにジ ェネリック医薬品と先発品の中に差があるというのを救急の現場で経験し ている。うちでもジェネリック医薬品でやったときとやっていないときの検 討はしないといけない。いずれ大学も含めて話を出さないと。救急の場では 現場を知っているので、全然違う。質の面から考えるとまだ早いような、簡 単に言えないようなところがある。 委員 非常に抽象的なことかもしれないが、患者中心の医療の実践ということが 9 書いてある。救急医療体制の中で断らない医療、救急医療と。これはとても ありがたいことだが、一方で、24時間365日という言葉が、コンビニ化をイ メージさせて受診行動をとられる方々にも、自分たちが限られた資源を使っ てやっているんだ、限られたマンパワーでしかやれないんだということを十 分理解してもらわないと、わがまま受診に繋がる。それが市立病院なら当た り前という市民感覚は絶対に是正していかなければならない。方向性は絶対 間違っていないが、市民と一緒に市立病院をつくっていくためには、受診行 動にもやはりそれなりの協力をしていただかないといけない。 市立病院 病院はみんなで守ってもらわないと、医者が疲弊してしまったら元も子も なくてみんな辞めてしまう。疲弊しないよう協力をしていただくという文面 をどこかに入れたい。 委員 ある地域では、小児科の先生を支えようとお母さんたちが立ち上がったら 医師まで増えて、非常に充実した医療機関になった。どこか協力を求めるよ うなスタイルも要るのではないか。 議長 その辺の補足を年度別も含めて、目標値をもう一度提案してもらったら、 またそこで検討いただけると思う。 委員 患者さんの利便性や院内環境の問題を書いてあるが、たばこ対策は厄介。 日医会館が敷地内禁煙になっているが、敷地外に出て医師がたばこを吸うの はみっともない。自分たちの会館の中はクリーンになるかもしれないが、よ そで吸うぐらいならやめなさいという話。しかし、患者全員が禁煙できない ので、喫煙対策はどう考えているのか。 市立病院 現状は館内禁煙にしている。これは、医療機能評価の対策として院内禁煙、 施設内禁煙にした。新しいバージョンは敷地内禁煙を推奨している。ところ が他の病院に聞くと、そこまですると病院運営はできないと。それで更新を やめた病院もある。宮崎の県立病院は、敷地内禁煙じゃなくて施設内禁煙で 受診すると宣言していたので、その動向を見た上で考えたい。たばこを吸う 人はよほどじゃないとやめられない。例えば入院患者が、外といったら前の 道路沿いとか、裏の農業試験場とか、川のそばとかに行って吸わなきゃいけ ない。それはよくない気がする。 委員 最近禁煙クリニックとかで禁煙のドラッグも出てきた。やはり禁煙という のは困難なものを抱えながら、そして一方では病気をしている。そういう人 たちが病院に来て入院したときに敷地外に出ていかなくてはならないとい うのは、ある意味矛盾している。本当に機能評価機構は何を考えているのか と思う。 議長 大学もこの前その点で議論した。決してたばこを吸っているほうが反対し ているわけじゃない。特に医育機関には学生がいる。そうすると、うちの場 10 合は文系がある。文系のほうは許していて、なぜ医学部だけが禁煙なのかと。 病院もどこまでが敷地なのかなど、基本的には患者さんにやめてもらわない と。 委員 敷地のすぐそばの人が、喫煙を嫌う人だったときはトラブルのもとにな る。 議長 いろいろ議論があったが、次の第4回のときに今議論があったことを整理 して、改めて確認をさせてもらいたい。 委員 資料4の15ページだが、第22条の3のところで市長が認可するときは、あ らかじめ評価委員会の意見を聞かなければならないとなっている。具体的に 決算書などの数値が出てきたときと、諸団体の長が認可をとるときの時間的 な差異が狭くなる。評価委員会が実質的な評価ができないような期間になっ てしまう危険性がある。スケジュール的にかなりしんどくなる。そこをきち んと計画し、日程的に審議できるようなそういうシステムをつくっておいて もらいたい。 市立病院 この資料4の分は、業務方法書のことについて書いている。資料3に示して いる業務方法書については、4月1日には市長の認可を受けなければならない が、その前に評価委員の意見を聞かなければならない。今日、示したこの業 務方法書に関して、これでいいということであれば、評価委員会の意見は特 になかったということで、市長のほうに4月1日に市立病院の方から認可を 求めることになる。 委員 しなくていいということか。 委員 業務方法書だから、1回決めてしまえば、評価に係る決算とかは。 委員 わかりました。 議長 今日意見を聞いて、意見がなかったらこれでということ。 委員 意見としては、こうやるということだった。 委員 評価する分を勘違いした。わかりました。 議長 ほかに意見はないか。今日は率直にいろんな意見が出たと思う。 今後のスケジュールを事務局のほうから。 事務局 今後のスケジュールについて説明。 本日の評価委員会を閉じさせていただきます。どうもありがとうございま した。 午後 3 時 50 分 閉会 11