...

NHK名古屋ビデオクラブ

by user

on
Category: Documents
62

views

Report

Comments

Transcript

NHK名古屋ビデオクラブ
NHK名古屋ビデオクラブ 会報
2007年10月号
所在地 〒461-8725 NHK名古屋放送局事業部内
(10月1日発行)
発行責任:役員会
編集:坂 好治
NHK名古屋ビデオクラブのホーム頁 http://ckvc.web.infoseek.co.jp
お 知 ら せ
◆10月例会
日時:10月21日 13時半から
会場:NHKセンタービル901号室
内容:●ビデオ講座(テーマ未定)
講師:横尾俊輔部長
9 月例会
サイズやアングルなど
上:例会風景
下:横尾部長
撮影は目線を変えてみる
横尾部長がカメラマン当時に撮影さ
れた作品を見せていただきながら、
ビデオ作品作りに役立つ撮影や編集
についてアドバイスをいただく予定
です。ご期待下さい。
●作品鑑賞会:自由作品
横尾部長のアドバイス
編集は5W1Hを入れる
CKクラブの9月例会は、会員27名(他に
見学者3人)が出席して16日午後1時半から
NHKセンタービル901号室で開かれた。
この日の作品鑑賞会には、NHK名古屋局報道部映像取材
の横尾俊輔担当部長を講師に迎え、出品された11作品につ
いて講評を受けた。講評は、作品を鑑賞したあと、もう一
度再生しながら要所ごとに解説を加える形で行われた。
講評のあとの総評では、旅行先での撮影が多いアマチュア
ビデオについて「何を撮りたいかを事前に考えて旅に行く
ことが大事」など、次のようなアドバイスがあった。
・自由作品(時間は5分以内)
・ビデオ講座開催のため出品作品の
受付は制限する場合があります。
予め了解下さい。
◆11月例会はテーマ作品会です
年間行事計画で予定の「秋の撮影会」
はテーマ作品会に変更します。
下記実施要綱に基づき多数出品下さい
【実施要綱】
1.作品テーマ=「水」
2.作品時間=3分以内(要注意)
3.編集可
4.作品発表=11月例会日(当日持参)
5.表彰(当日の講師により選定)
優秀3作品に賞品贈呈
参加者全員に参加賞進呈
■面白い物は目線を変えて■
われわれが業務で撮影する時は、現場へ向かう前に事前に
目当てをもって計算づくで撮影する。しかしアマチュアが
旅行先で撮影する場合は、時間の制約もあって、キメうち
が難しい。従って、流れの中で撮らざるをえないが、そん
な中でこれが面白いと思うものがあったら、それを集中的
に狙うと良い。その場合は目線を変え、サイズやアングル
を変えたカットを撮ることが大事。そんなカットが作品に
メリハリを与え、作品にリズムが出る。
■ハプニングが面白い■
旅先では予期せぬことがある。そんなハプニングが拾えれ
ば作品に深みが出る。記録としても思い出になる。
■場所説明には大ロングを■
編集には5W1H(右記参照)をキチンと盛り込むことが
大事。なかでもそれがどんな場所でのことなのか…いわゆ
る場所説明は作品を判りやすくする。そのためには、高い
ところからとか遠くからとかの大ロングが欲しい。風呂屋
の煙突に登ったカメラマンがいたなんて笑い話もある。
■できるだけ三脚使いを■
場所にもよるが、できるだけ三脚を使ったほうが良い。映
像の安定感は、手持ち撮影の絵とでは比べ物にならない。
◆緊急時の例会開催について
台風、豪雨等が懸念される場合の例会開催に
ついて役員会は下記の通り決定しました。
・例会当日午前8時45分∼9時のNHK総合T
V「天気予報」で愛知県西部に何らかの警
報が発令中の場合は例会を中止とします
・地震の場合は事前の予知情報、事後の被害
情報などを各自で勘案して判断していただ
くこととします
◆11,12月例会日
5W1Hとは?
When いつ
Where どこで
Who だれが
◆ニュースの一報はNHKへ TEL052-952-7233◆
E-Mail [email protected]
−1−
いずれも第三日曜日です
What なにを
Why なぜ
How どのように
話題の映像は 「ほっとイブニング」へ
再生中の作品を一時停止しながら講評。
講師は横尾部長。
細かいことにこだわっているか?
現場に立った者にしか判らないもの
・・・・・・それをアップで抜け
横尾部長の作品講評
淡々とした口調ながら作品に現れた問題点を指摘
された横尾部長の講評。個別作品の問題点は「鑑
賞会作品の講評欄」へ譲るとして、講評の中で語
られた撮影や編集の基本点を整理してみた。
■編集の基本はモンタージュ手法
一般的なビデオの編集方法は、モンタージュ手法
と呼ばれるやり方。ロング、ミドル、アップのカ
ットの積み重ねでストーリーを展開する(これは8月
の鑑賞会=9月号会報参照=で濱田講師が説明された
シークェンス論に通ずる)。
そのためには現場で色々なアップを抜くことが大事。
現場のようすはそこにいたものにしか判らない。それ
を判りやすく見せるのが編集。情報量が多いロングや
ミドルカットでは判らない細かい部分を適切に切り取
って見せることで、その場の状況が判ってもらえる。
■アングルやサイズの変化を考える
どんなカットも、アングルやサイズを考えることが大
事。全般的に目線での撮影が多いが、目線撮影は抵抗
がないかわりに変化にかける。例えば極端なローアン
グル(地面に腹ばいになって撮るなど)は、ふだんの
目線での光景と違って、新鮮味が出るときがある。
ひとつの被写体を撮る時にも、アングルを考えて撮る
習慣を身につけると、作品にも自ずから変化が出る。
■ズームやパンで少しは色気を出すことも
■ズームインかズームアウトか
一口にズームと言っても、寄るか引くかでそのカット
の持つ意味は大違い。作品の中のどの場面で、そのズ
ームカットをどんな意図で使うか…それによって寄る
べきか引くべきかが決まる。(編集者注:最近の編集
ソフトではズームインしたカットをズームアウトに変
換することも可能。但し、そのカットの中に動くもの
がある場合は変換すると動きが逆になる…走ってくる
車が後進するなど…ので注意)。
■人は前から撮るのが基本
アマチュアに多い旅行ビデオ。限られた時間内での
撮影と言う制約があるので、同行者の移動のようす
を撮る時は、つい、ドリーしながら後姿を撮りがち
だが、人を撮る場合は基本的に前から撮りたい。旅
先に限らず公園など散策する人を撮る場合も同じ。
■音に耳を澄ましてみることも
ズームやパンはするな、フィックスで撮れ…作品講評
の講師は散々そんなことを言い、皆さんも素直にそれ
を守ろうとしてる。撮影の基本はフィックスだから、
そのこと自体は間違いではないが、フィックスの連続
ばかりではなくズームやパンを使って、作品に色気を
9月の鑑賞会作品
持たせることも考えて良い。ただし、多用は禁物。
風景ビデオの場合は、景色ばかりではなくそこで聞
こえる音にも注意してみると良い。鳥の鳴き声、セ
ミの声など、その音を拾いながら鳥やセミのカット
が撮れれば、それを使って作品に深みを出すことが
できる。
講評:横尾 俊輔 講師
「木版画による人物画」展 4:40 横井 新治
ピントや会場の影に注意。
基本的な情報をラストの方にスーパーで入れると良かった。
撮影方法が、個展を開いている人の意向に沿ったもので、大変面白く
なっている。モンタージュにあまり拘らない撮り方が良い。
花の彩り 3:30 辻井 政治
基本的な撮り方になっている。三脚の使い方は上手だが、サイズとアング
ルが似たカットが多くなっている。
アップのフィックスが多いが、パーンやズームも少し入れたほうが作品は
面白くなる。
レィークルィーズ 5:00 青山 富美男
同じカットの重ねが最初にあったが、光の移ろいがわかり面白かった。
旅先でのハプニングを上手に生かしている。
−2−
9月の鑑賞会作品
講評:横尾 俊輔 講師
やさしい島∼篠島・日間賀島∼ 5:00 大谷 和子
女性の長靴など視点が良い。
体の一部を上手に使って安定したフィックスが撮れるようにしてください。
完成度の高い作品だが、篠島と日間賀島の特色を際立たせたほうが面白くな
る。両島ともシラス漁が出すぎている。
我が憧れのアンコールワット遺跡へ 4:55 近藤 あい子
撮影でカメラが左に傾く癖があります。体を上手に使って癖を直して
ください。
階段の足元のアップなどがあったほうが良い。
カットが多いとは思わないが、カットにメリハリをつけてください。
アプト式鉄道 4:30 山下 一郎
アプト式のアップが欲しいのですが…(無理でしょうが)。
作品の質を上げるには、列車の走っているロングや走りのさまざまな
カットが必要です。
メダカ池の花ハス 3:07 岩田 勝美
逆光のハスがとても美しい。
インターバル撮影は成功しています。われわれでも計算を間違えること
が多いので感心した。
できれば池のロングが欲しい。
なごやサイエンスひろば 3:20 岡本 恒子
同じポジションでの撮影が多い。ロボットの背中から見てる人の表情
なども入れるとメリハリが出ます。
細かなところのアップにも拘ってください。
(16:9画面)
西沢渓谷 4:00 増子 悟朗
ロングだけでなく、石段のアップ、鎖のアップ、苔のアップなど、アッ
プにもっと拘ったほうが良い。
アップとロングだけで十分に楽しめます。
猊鼻渓舟下り 4:00 赤塩 慧至
船の上でしか撮れないアップを意識して撮影してください。
船頭さんの舟歌をキチンと聞きたかった。
ホオズキトマトが仲間入り 4:25 小池 淑恵
大ロングを大切にしてください。どこにある畑なのかが判るようなロング
カットが必要です。
花の毛がもっと判るように撮ってください。毛のある花からズームバック
ではなくズームインで、カットを分けてマクロで花の毛を見せて欲しかっ
た。
−3−
8月号に続いて2回目の掲
載です。本欄はNHK東
京・映像取材部の全国ア
マチュアビデオ事務局が
毎月1回発行する「NHK
全国アマビデオ事務局通
信」に掲載された記事を
同事務局の了解を得て転
載するものです。(カッコ内は掲載号の年月です)
の
つ・ぶ・や・き
「土地柄ショット」と「場のロング」を
(06年2月)
撮り分けましょう
せっかく、面白い被写体を見つけたのに、カメラマ
ンが、被写体にドップリ浸かって、「冷静さ」を失
ってしまうと、キチンとしたロング、キチンとした
アップが無い場合が有ります。
最近の投稿例から考えて見ましょう。某所では毎年
大規模な「どんど焼き」を行っています。持ち寄っ
た正月飾りを集めて火を付ける程度のものではあり
ません。予め、竹竿を何十本も組み合わせて高い櫓
を組み、それを骨組みに、正月飾りを大量にうず高
く積み上げる、と言う「本格的」なもの。こんな昔
々の伝統が残っているのは、さぞ、どこかローカル
な田舎の村の行事と思いきや、ここは、新宿まで電
車で20分の東京のF市。こんな「都会の一角」で
こんな「古式ゆかしいどんど焼き」が行われている
とは、ビックリです。 しかし、映像には、この町が
「どのような土地柄」なのか? が判るようなショッ
トが有りません。
「こんな都会の中で…」とコメントしたいのですが
そういう説明が出来る映像が無いのです。「土地柄
ショット」として、1カットでも、近くの団地の廊
下から狙った、「延々と続く住宅地ロング」が有れ
ば、…残ネーン!
無論、こうした「土地柄ショット」は、サイズ的に
「ロング」とは、限りません。東京赤坂の「某神社
」で行われた「お祭り」。外国の大使館がたくさん
ある町だから、外人さんが神輿を担いで、ワッショ
イ、ワッショイ。そんな町だからこそ、1カットで
も良いから、「東京タワー入れ込み」等の「土地柄
ショット」が有れば、…残ネーン!
そこで、教訓…「こんな町で行われているから、珍
しい…」という捉え方をした場合は、場所のロング
以外に、「土地柄ショット」を狙いましょう。
それに対し「場のロング」は、その一連のシーンの
舞台全体を指すものですから、絶対に「撮り忘れ」
はいけません。 上の例で言えば、「組み上げた竹の
櫓の全体像と、周りの群衆全体」を1フレームに取
り込んだショットです。また、「神社の鳥居を入れ
込んだ外国人神輿」又は、祭りの舞台となった「神
社の境内」で、「本殿や参詣客の群衆と神輿など」
を1フレームに取り込んだショットです。場のロン
グは、その一連の映像を解き明かす最初の最も重要
なカットで、その撮り方で、カメラマンがネタの本
質を掴んで撮っているかどうか?が判ります。
また、建物の中で行われているイベントの場合の「
場のロング」は、建物の「外観」或いは、「会場の
客席部分を含む舞台全体」です。我々、ニュースカ
メラマンの世界では、前者を「外ロング」、後者を「
内(なか)ロング」と呼び、原則、両方とも必ず撮り
ます。「どちらが、良いか」等という「検討」は、帰
ってからです。
アイリスを自分で決めることも…
(06年4月)
投稿映像の多くで、綺麗な花や新緑、紅葉などを狙った
作品の場合、せっかくの良いアングルで狙っていながら
アイリスが「自動のために絞りすぎて色が濁っている」
場合が見られます。勿体無い∼∼という印象です。
ビデオカメラの最大の便利さは、絞り(アイリス)が自
動で働く事です。確かに動きの速い被写体では、アイリ
スを自動にしたままで、被写体の動きに集中した撮影が
求められます。しかし、時として上記のように静かで動
きの無い被写体を「叙情的に」表現する事もあります。
そういう場合、カメラのアイリスを「手動」に切り替え
る方法をやってみましょう。
また、白い紙で太陽の光を反射させて、花のアップを鮮
やかにするやり方も有ります。
カメラによっては、「逆光補正ボタン」を使って1ステ
ップ程度、自動的に絞りを開ける機能もあります。いず
れにしても、アイリスを自分で決めて、マニュアルに切
り替える事をやってみましょう。自分のカメラの何処に
その切り替えスイッチがあるのか?を確認する事が第一
歩です。
(06年5月)
斬新なアングルで豊かな映像を
数多くの投稿家の中には、いつも同じ「安定したアング
ル」に徹している方がいらっしゃいます。これは、シッ
カリ安定した映像を撮っている中堅からベテランの方々
に時々見られる傾向です。無論、安定した映像は、撮影
の基本中の基本です。しかし、誰も思いつかないような
斬新なアングルの映像を織り込む事で、映像は一層豊か
で、魅力的なものになります。そうしたアイデア、チョ
ッとした工夫をご紹介しましょう。
① お祭り撮影には、三脚より有用な脚立を使いましょ
う。高さ60センチ程度の脚立の上に立つと、多くの群
衆の後ろからでも、お祭りの主役の表情を狙えます。接
近戦の撮影では、三脚より役に立ちます。
② 折りたたみ傘の先端のねじ込みキャップを外して、
ビデオカメラの三脚穴につけて見ましょう。傘の長さと
手の長さで、通常のアイレベルより、1メートルは高い
アングルが得られます。(ネジ穴のピッチや内径が違う
場合もあります)
③ ビデオカメラの持ち手がボディの上に付いている場
合は、マリオネットの要領で、2本のヒモでカメラボデ
ィを吊るして、地面ギリギリの低いアングルでカメラを
滑るようにドーリーさせると、ダイナミックな映像にな
ります。
但し、②と③については、カメラボディの取り付けを「
確実に」しましょう。コロッと外れてしまったら、近く
にいた人にケガをさせてしまったり、カメラボディに取
り返しの付かない損傷を与えます。こうした方法は、簡
単に斬新なアングルが可能になりますが、あくまでも、
キチッとした安定した映像が十分に撮れている場合に、
「味付けショット」として、試みて見ましょう。
アングルの斬新さに酔ってしまって、映像内容そのもの
がつまらなくなってしまったら、アウトです。
編集 残暑厳しかった今年の夏●エアコンの室外機の駆動音もいつしか虫の声に●暑さ寒さも彼岸まで?●訪
れる季節の変わり目…体調を崩しやすい時期●会員諸氏もくれぐれもご自愛を●それにしても半年を過
後記 ぎた今期…例会日に一度も出席の無い会員が10数名●ひょっとしたら体調不良?それともご多忙?(坂)
−4−
Fly UP