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02 医療機器相談事業

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02 医療機器相談事業
医療機器相談窓口について
平成25年10月25日
関 西 広 域 連 合
医療機器専門相談員
泉 博子
1
本日の説明の流れ
○医療機器相談窓口について
○医療機器分野参入のヒント
○薬事法の手続きの概略
○(参考)最近の動き
2
医療機器相談窓口の実績と対象範囲
○実績(相談件数)
H21~24年度は大阪府実績
H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度
(9月末)
相談件数
154
252
225
226
99
○対象範囲
・企画、研究開発
・薬事手続の方法
企画
研究
開発
・薬事手続の方法
薬事
手続
部材
調達
製造
・販路開拓
販売
サービス
ユーザー
(医療現場など)
とりあえず、まずはご相談していただくのがおすすめです
3
相談場所について
○グランフロント大阪
グランフロント大阪 北館
タワーC ナレッジキャピタル
(7階 大阪イノベーションハブ内)
[最寄駅]
大阪駅(JR)、梅田駅(地下鉄、阪急、阪神)
○千里中央(千里ライフサイエンスセンタービル)
千里中央
[住所]
豊中市新千里東町1-4-2
千里ライフサイエンスセンタービル20階
(大阪府商工労働部成長産業振興室バイオ振興課内)
[TEL]06-6115-8100
[FAX]06-6833-8170
[最寄駅]千里中央駅(北大阪急行、大阪モノレール)
4
相談日など
○相談日
原則 毎週木曜日
○申込方法
相談申込書に必要事項を記入の上、
メール:[email protected]
または
FAX:06-6833-8170 へ送付
(相談申込書は http://www.kouiki-kansai.jp/contents.php?id=1059 よりダウンロードできます)
○相談費用
関西広域連合域内に事業所を有する企業:無料
但し、同一相談者、同一案件の3回目以降の相談より有償(6000円/回)
関西広域連合に事業所を有しない企業:有償(6000円/回)
医療機器分野参入のヒント
6
事業の選択肢に「医療分野」も
自動車分野
家電分野
精密機械分野
医療分野
メカトロ
表面処理
精密加工
成形技術
御社の得意技術などを、「医療分野」にも活用してみませんか?
7
世界の医療機器市場
医療機器産業への期待感は大きい
・市場規模は世界でおよそ25兆円
・米・欧・日で90%を占める
・日本ではおよそ2~2.5兆円市場
・高齢化の進展、健康志向の高まりなどか
ら、医療機器市場は環境関連市場となら
び長期的に有望
しかし・・・・
・世界シェアの上位は欧米の企業で
占められている
出所:”Medical Device Industry Report 2007”,
Espicom Business Intelligence
日本の医療機器市場
圧倒的な輸入超過
我が国の医療機器の貿易収支
出展:薬事工業生産動態統計年報
国を挙げて医療機器産業を振興する方向に
医療イノベーション5か年戦略(医療機器)
出所:首相官邸 医療イノベーション会議HP
国を挙げて医療機器産業を振興する方向に
10
医療の分野で使う機器、器具って、どんなもの
11
医療の分野で使う機器や用品の例
たとえば・・・
人工透析装置
MRIやCT
治療用医療機器
診断用医療機器
聴診器
点滴バッグ
血液分析装置
理化学機器
医療現場で使う用品類
医療分野で使われるものは多種多様
12
事例紹介のまえに・・・
お医者さんや研究者は決して万能ではない
(ものづくりに関しては素人と同じ)
お医者さんや研究者のニーズ
・こんな道具があれば、○○の手術が
できるのに・・・
・こんな道具があれば、○○の診断が
できるのに・・・
・こんな道具があれば、○○の分析が
できるのに・・・
ものづくり企業
・どんなものを製作したらいい?
(材質、加工方法、等々)
・どんなものがあったらいい?
(仕様、実現のために必要な技術)
双方向のコミュニケーションを実現できる『場づくり』を!
13
目指すべき姿のイメージ
日本の医療を世界へ
関西が
魅力的な場
世界の研究が
関西に集まる
H23医療機器、介護・福祉機器分野の参入意向調査より(1)
(治療用、診断用よりも)
その他医療現場で使用される機器への参入希望が多い
15
H23医療機器、介護・福祉機器分社の参入意向調査より(2)
医療機器、介護・福祉機器分野への魅力と課題
「医療機器分野の魅力」に対する主な回答
○市場の成長が見込める
○自社の技術が活かせる
○安定的な受注が見込める
○社会的な意義が高い
○高い利益率が見込める
個別ヒアリングでは「自社の技術を磨ける」
という回答も
「医療機器分野の課題」に対する主な回答
○要求される技術レベルが高度
○薬事関係の手続きが煩雑
○関連法規(薬事法等)が難しい
○事業化までの期間が長い
のちほど概略を説明します
16
医療機器の開発から上市まで
医療分野への参入は課題も多いですが、ちょっと見方をかえます・・・
(医療機器の開発プロセスの代表例)
企画
研究
開発
薬事
手続
部材
調達
製造
販売
サービス
製造
販売
サービス
ユーザー
(医療現場など)
(ものによっては必要)
(家電や産業機械などの開発プロセスの代表例)
企画
研究
開発
部材
調達
ユーザー
Ø 「薬事手続」が追加されている以外、他の分野とやることは大きく変わらない
Ø 「企画」段階での作戦が大事
・どんなことをやる?
・何を作る?
17
医療の分野の産業の拡がり
ユーザ
製品
研究機関
理化学機器
医療施設
医療機器
一般家庭など
福祉機器
健康器具
完成品
メーカー
原料、部材、ソフトウェア供給
「医療分野」は医療現場に限らない
18
H23医療機器、介護・福祉機器分社の参入意向調査より(3)
医療機器、介護・福祉機器分野への参入のきっかけ(既に参入している企業向け)
「参入のきっかけ」に対する主な回答
○取引先からの要望
○異業種交流会
○ビジネスマッチング
個別ヒアリング等であった主なケース
○学会への参加
○論文、専門誌の購読
○各種展示会への参加(ブース出展を含む)
○各種セミナーへの参加(大阪商工会議所など)
最新情報や動向を知るために、アンテナを広く
19
事例1
木製のディスポーザブル舌圧子
舌圧子;口やのどを観察しやすくするために、舌を押さえるのに用いるヘラ状の医療
器具。ステンレス製、木製 など
<ステンレス製舌圧子の場合>
・リユースが可能。
・使用前に消毒が不可欠。
・消毒は煮沸法が一般的。
⇒沸騰水の中で15分以上の煮沸が必要。
診察前の業務での
対応になる。
・消毒は十分か?
・業務量は?
ディスポーザブル
滅菌木製舌圧子の開発
〇救急時への対応
〇感染防止への対応
〇医療現場における業務量の軽減への対応
〇環境への対応 など
20
事例1
木製のディスポーザブル舌圧子の効果
①作業効率アップ
時間
準備開始
消毒準備
消毒(15分以上)
その他、診察前の準備
ステンレス製
(使い捨てのため消毒不要)
その他、診察前の準備
木製
他のやるべきことのための時間へ(効率アップ)
これだけでも、
実は画期的
②利便性アップ
ディスポーザブル
消毒不要
・災害地
・途上国
など、消毒が十分にできない場所でも使用可能
21
事例2 人工関節
金属の鏡面加工による
摺動に対する耐摩耗性
の確保
ギザギザ部分が
耐摩耗性に影響
XX
図面上の記載
どちらも図面上は問題なし。
しかし微細部分の差が品質
に影響
匠の技が必要となるときも
(図面どおり製作しても、何かが足りない)
たとえば・・・
・独自技術による超精密加工
・人の勘による、最後の仕上げ(やすり1回が出来に影響する場合も)
22
事例2 人工関節の効果
金属の鏡面加工による
摺動に対する耐摩耗性
の確保
これまで:成長などにあわせた、人工関節の交換
・寿命はおおよそ10年程度
・交換のための手術が必要
効果:患者の負担の軽減
・寿命は20年程度に延ばす
・交換の回数が最小限に
23
H23医療機器、介護・福祉機器分社の参入意向調査より(3)
医療機器、介護・福祉機器分野への参入のきっかけ(既に参入している企業向け)
「参入のきっかけ」に対する主な回答
○取引先からの要望
○異業種交流会
○ビジネスマッチング
個別ヒアリング等であった主なケース
○学会への参加
○論文、専門誌の購読
○各種展示会への参加(ブース出展を含む)
○各種セミナーへの参加(大阪商工会議所など)
最新情報や動向を知るために、アンテナを広く
24
相談事例から・・・
「薬事法」の手続きの概略
25
医療機器の実現に必要と思われる要素
ものづくり
機械、電気、ソフト
など
知的財産
規格対応
ISO14001
ISO13485
など
医療用機器
特許、意匠、商標
など
法規制
薬事法、PL法など
26
医療分野の産業の拡がり
研究機関
ユーザ
理化学機器
製品
医療施設
医療機器
一般家庭など
福祉機器
健康器具
完成品
メーカー
原料、部材、ソフトウェア供給
医療機器を開発、製造して市場に出したいときに、薬事法が関係してくる
27
医療機器の開発から上市まで
(医療機器の開発プロセスの代表例)
企画
主な相談事例
研究
開発
薬事
手続
①該当性
部材
調達
製造
販売
サービス
ユーザ
(医療現場など)
②企画・開発、業許可
各プロセスに関連する、医療機器相談窓口での主な相談事例をご紹介
28
参入分野を考える一例
どんなものを作りたいか?
どんな手続き等が必要か?
案
内容
主な留意事項など
1 承認や認証が必要な「医療機器」
承認/認証、業許可
2 届出が必要な「医療機器」
届出、業許可
3 「医療機器」に該当しない、
医療現場で使用される製品(雑品)
該当性
4 「医療機器」の部品など
業許可
具体的には・・・
・既存の医療機器販売業者へのOEM供給から参入
・開発資金、販売業者の紹介、許認可等で公的機関の支援を得る
・大学又は医者との共同開発(医療機器は医者が使う)
29
相談事例から・・・
①該当性
この製品を市場に出したいが、「薬事法」に
従った手続きが必要なの?
30
相談事例①:該当性
「医療機器」は、薬事法上で定義されている
(相談事例)
〇分析装置
→医療機器に該当しないこともある
(例えば分析結果をもとに疾病の判断や治療、予防に使用する
ことを目的にしない場合など)
〇医療機器に使用される部品や材料
→原則該当しないが、例外もある(例:歯科材料)
〇健康グッズなど(例:遠赤外線効果を利用した温浴のための物品)
→広告や表示等によっては医療機器に該当することもある
原則は、各都道府県薬務主管課から厚生労働省へ照会
(薬事法第二条第4項)
この法律で「医療機器」とは、人若しくは動物での疾病の診断、治療若しくは予防に使用
されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的
とされている機械器具等であって、政令で定めるものをいう
31
医療機器におけるクラス分類
クラス
Ⅰ
Ⅱ
薬事法での分類
製造販売規制
リスクによる分類
一般医療機器
届出
不具合が生じた場合でも、人体
へのリスクが極めて低いと考え
られるもの
管理医療機器
承認または
第3者認証(※1)
Ⅲ
高度管理医療機器
Ⅳ
承認
不具合が生じた場合でも人体
へのリスクが比較的低いと考え
られるもの
不具合が生じた場合、人体へ
のリスクが比較的高いと考えら
れるもの
患者への侵襲性が高く、不具合
が生じた場合、生命の危険に直
結する恐れがありもの
※製造販売業、製造業などの事業所などの許可は別途必要
※1 それぞれの医療機器により、承認か認証が決まる
32
承認/認証、第3者認証機関
クラス
薬事法での分類
製造販売規制
Ⅰ
一般医療機器
届出
Ⅱ
管理医療機器
Ⅲ
Ⅳ
高度管理医療機器
※第3者認証は、JISにて規格あり
製造販売の手続き
PMDAへ届出
第3者認証
第3者認証機関にて認証
承認
承認
PMDAへ承認申請
第3者認証機関
(PMDAホームページより)
33
ツールのご紹介(「いろわか」)
医療機器検索用DB「いろわか」
日本医療器材工業会のホームページよりダウンロード
URL http://www.jmed.jp/jp/app/info/detail/id/201
検索のキーワードをここへ
クラス分類、名称、定義、認証基準等の該非などが品目ごとに検索可能
34
相談事例から・・・
②企画・開発、業許可
製造や販売するための手続きは?
35
相談事例②業許可
Ⅰ 製造販売業
第一種の製造販売業許可を取得している場合は、第二種、第
三種は取得する必要がない。【薬事法施行令第9条】
○高度管理医療機器の製造販売業許可
=第一種医療機器製造販売業許可
○管理医療機器の製造販売業許可
=第二種医療機器製造販売業許可
○一般医療機器の製造販売業許可
=第三種医療機器製造販売業許可
Ⅱ 製造業
Ⅲ 販売業又は賃貸業
Ⅳ 修理業
○医療機器の修理業の許可を受けた者でなければ
業として、医療機器の修理をしてはならない。
36
「製造販売業」と「製造業」
「製造販売業」は定義に注意が必要
(ケース1)
OEM等、製造の委託
製造販売業
(ケース2)
自社ブランドでの製造
(ケース3)
海外からの輸入
製造者
販売者
製造販売業
販売者
製造販売業
製造委託
製造業
製造業
(自社
工場)
製造者
(輸入)
(薬事法第二条第12項)
この法律で「製造販売」とは、その製造等(他に委託して製造する場合を含み、他から委託を受けて
製造する場合を含まない。以下同じ。)をし、又は輸入をした医薬品(原薬たる医薬品を除く。)、医薬
部外品、化粧品又は医療機器を、それぞれ販売し、賃貸し、又は授与することをいう。
製造販売業
製造業
法人ごとに許可
製造所ごとに許可
37
部材供給に対する扱い
(業許可)
製造販売業
※OEM等、製造の委託を仮定
ユーザー
販売者
(医療機器メーカー)
要求仕様に基づいた、医療機器の製造
製造業
製造者
要求仕様に基づいた、部材や原料の供給
業許可不要
部材、原料メーカー
部材や原料の供給に関しては、業許可は原則不要
ただし、要求仕様に基づいた部材や原料の供給を
38
薬事に関連する手続き(まとめ)
製品に関する手続き
自社ブランドで クラス分類に基づく承認、
の製造、販売
認証、届出が必要
業許可に関する手続き
製造販売業許可
製造業許可
両方必要
OEM供給
-
製造業許可が必要
部材供給
-
(原則不要)
おおよそ、このような整理になりますが、製品やビジネスの進め方
による部分もあるので、関心があったり、企画している製品があれ
ば、医療機器相談窓口まで
39
(参考)最近の動き
40
薬事法改正(平成25年7月末現在、国会審議中)
(内閣府ホームページ 規制改革会議 第1回健康・医療WG 資料より)
薬事法改正(平成25年7月末現在、国会審議中)
(内閣府ホームページ 規制改革会議 第1回健康・医療WG 資料より)
詳しい情報はこちらまで
関西広域連合広域産業振興局
ライフサイエンス産業振興課
(大阪府商工労働部成長産業振興室バイオ振興課内)
TEL: 06-6115-8100
E-mail: [email protected]
ご静聴、ありがとうございました。
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