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レンジャー近藤のつぶやき ~醍醐味~ 人が多様な
足元にご注意。 ~登山道を外れずに歩きましょう~ 暖かくなり奥多摩も春の登山シーズンを迎えました。 特に御前山のカタクリは美しく、毎年沢山の利用客が訪 れます。しかしながらカタクリも近年では踏圧、盗掘など、 様々な要因から減少傾向にあるとも言われています。 4 月下旬のカタクリのシーズンにあわせ、都レンジャー は、御前山で「登山道は外れて歩かない」 「動植物はとら 花を咲かせる前のカタクリ ない」など、自然公園の利用マナー普及啓発活動を実施し ました。 カタクリの花言葉は「寂しさに耐える」。花を咲かすま で 7 ~ 8 年も 1 枚の葉だけで過ごすのです。 7 年かかりようやく開花した カタクリの花 耐え忍んでやっと咲いたカタクリの花。自然公園にお越 しの際は登山道を外れずに歩き、これからも美しい自然を 残していきましょう。 (奥多摩地区:鈴木唯土) 生物 人が多様な生き物の暮らしを守る 刈り取り前 マナーの PR を行うレンジャー 左の写真、どちらが「生物多様性に富んでいる」と感じます か? いずれも、東京都の秩父多摩甲斐国立公園内の同じ場所で す。 (見る角度は違いますが) 多様連載コ ラム 第1 性 回( って 全7 な に 回) 上は、植栽されたアジサイが繁茂した状態。下は、そのアジサ 園芸種のアジサイが 繁茂した状態 刈り取り1年後 復活した在来植物群 イを刈り取った結果、ヤマブキ、モミジイチゴ、フタリシズカ など、さまざまな在来植物が戻ってきた様子です。その種類は 20 以上…もう、おわかりですよね。 人による作業によって生息できる生物の種類や数はここまで変 わるという、見本のような光景です。多種多様な生き物が共生し ていける環境は、人にとっても暮らしやすい環境であり、それを 守っていくための知恵を持っているのは、私たち人間なのかもし れません。 2010 年は「生物多様性年」 。10 月には、名古屋で COP10(生 物多様性条約・第 10 回締約国会議)が開催されます。これをきっ かけに、身近なところから「生物多様性」について考えてみませ (檜原地区:渋谷政道) んか? ? COP10 の ロ ゴ マ ー ク。 折 り紙をモチーフに、中央に いる人間と、多様な生物の 共生をあらわしています。 レンジャー近藤のつぶやき ~醍醐味~ 枯れ木を利用して迷い道を塞ぐ。「これで迷う人は減らせるだろうな」と、二ヤ リ。見えないところで人の役に立つ(立っていると思いたい)。これレンジャーの 醍醐味。 「あ、倒木発見!処理したほうがいいぞ!」 いやいや今日はお休みだったっけ、 と苦笑い。これレンジャーの弊害?! 現場を歩いて、自然の醍醐味を直接肌で感じることができるのもレンジャーの 醍醐味。では、自然の醍醐味をうまく伝えられている?? 自然の醍醐味を伝えるのもレンジャーの醍醐味。まだまだ僕はその醍醐味を味 わっていないらしい。 (檜原地区:近藤 敦) レンジャーの業務 自然情報などの問い合わせ 1. 観光客などへの利用マナーの普及、 啓発 2. 希少な動植物の密猟や盗掘の監視 3. 利用者の安全確保のための遊歩道や案内板などの点検、 応急補修 4. 動植物の生息、 生育状況など自然環境の継続的観測および監視 その他、 自然公園を訪れる皆様への自然解説、 登山ルートや施設の案内 都レンジャーニュース 検 索 高尾ビジターセンター 奥多摩ビジターセンター 御岳ビジターセンター 小峰ビジターセンター 山のふるさと村ビジターセンター 042-664-7872 0428-83-2037 0428-78-9363 042-595-0400 0428-86-2551 ※バックナンバーは東京都環境局自然公園のホームページで閲覧できます。 No.65 平成 22 年 4 月 30 日発行