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Kyoko
Yoshida
Violin
Recital
vol.10
∼洗練された感性と技巧が織りなす 多彩な“音”の世界∼
ヴァイオリン
リサイタル vol.10
吉田恭子
ピアノ: 白石光隆
2009
11/9
[月]
19時開演(18時30分開場)
紀尾井ホール
7:00 p.m. Monday, November 9 at Kioi Hall
Program
W.A.モーツァルト:
ヴァイオリンソナタ第24番 ハ長調 K.296
サン=サーンス:
ヴァイオリンソナタ第1番 ニ短調 Op.75
* * *
イザイ:
無伴奏ヴァイオリンソナタ第4番 ホ短調 Op.27-4
ショーソン:
詩曲 Op.25
サラサーテ:
モーツァルトの歌劇「魔笛」
による幻想曲 Op.54
(土)10:00前売開始
6月13日
S¥5,000 A¥4,000 B¥3,000 学生¥2,500
(消費税込)
[お申込み]電子チケットぴあ 0570-02-9999 http://t.pia.jp ローソンチケット 0570-084-003 http://l-tike.com
イープラス http://eplus.jp(PC・携帯共通) 紀尾井ホールチケットセンター 03-3237-0061 東京文化会館チケットサービス 03-5685-0650 [主催・お問合せ]ヤマハエーアンドアール 03-6894-0222 Photo: 岩切 等
吉田恭子は、
古いものにこだわる人だ。
クライスラーやエルマンの時代のヴァイオリン弾きの持っていた、
ねっとりとした官能性がヴァイオリンの世界から
失われて久しい。
それを懐かしむ人は多いが、速くてきれいで正確で若くて均質で、
というデジタル的な美のあり方
に多くの人々の耳が慣れてしまっているこの現代、
昔の音色に返るということは、
想像以上にリスキーなことでもある。
しかし、彼女はあえて古さにこだわってきた。音の大きさを犠牲にしてでもポルタメントの柔らかさをとり、磨き上げら
れた輝きよりも、
ざらつくような質感を大切にしてきた。昔のヴァイオリンの響きをいまに伝える古い楽譜を探すという
ことに関しても、吉田は徹底してこだわってきた。市販されていない、手から手へと伝えられてきた貴重な楽譜を
人づてに探しあて、
それを世に紹介する姿勢は、
これまでも彼女のレパートリーをこの上なく独自性ある、
豊かなもの
にしてきた。
そればかりではない。吉田の優れている点は、多くのクラシック演奏家が陥りがちな「一部の音楽マニアと自分
自身だけのために演奏する」という閉鎖性から抜け出し、
「すべての人のために開かれた音楽のあり方をめざし、
心から心へと真の音楽をきちんと届ける」ことを、持ち前の大胆な発想とプロデューサー的な行動力、
そして細や
かな心配りによって、
着実に実現してきたことにある。多くの才能ある若手がデビュー当時の輝きを失っていくなかで、
吉田が成長し続ける息の長い演奏家たりえた理由もそこにあるだろう。
1年に1回、秋に行われる自主リサイタルは、
そんな彼女の最大の真剣勝負の場である。今年は記念すべきその第
10回目にあたる。
このところ1曲目には裸の音楽性が試されるモーツァルトのソナタを持ってきているが、
今回もその
パターンは踏襲されている。今回のK.296はのびのびとした歌に満ちた作曲家の自信作。小説家プルーストが
愛したといわれるサン=サーンスの第1ソナタは、
たたみかけるような迫力を持つ情熱的な名作。
イザイの無伴奏
ヴァイオリンソナタ第4番は、
クライスラーに捧げられた難曲。神秘的な憂愁あふれるショーソンの詩曲はイザイ
ゆかりの名品、
そして最後のサラサーテの魔笛ファンタジーは再びモーツァルトへのオマージュと、
起承転結見事な、
しかもヴァイオリン音楽が好きな人にはたまらない充実のプログラムだ。いつも抜群に巧くて安定感のある白石
光隆のピアノも、今回さらに雄弁な力を発揮するに違いない。
[音楽ジャーナリスト] 林田直樹
Photo: 岩切 等
吉田恭子(ヴァイオリン) Kyoko Yoshida ,Violin
東京生まれ。桐朋学園大学音楽学部を卒業後、
文化庁芸術家海外派遣研修生として、
英国ギルドホール音楽院、
さらに米国
マンハッタン音楽院へ留学。巨匠アーロン・ロザンドに師事。世界各国の音楽祭に参加。ニューヨークを拠点に多岐にわたる演
奏活動を行い、
数々の賞を受賞。
「研ぎ澄まされた感性や情感を楽器を通して偽りなく表現できるヴァイオリニスト」
と絶賛される。
2001年、
コロムビアミュージックエンタテインメントより2枚同時発売によるCDデビュー。また2002年「メンデルスゾーン:ヴァイオリン
協奏曲&ツィゴイネルワイゼン」、
2004年「ノスタルジア」、
2006年「祈り∼Preghiera」、
2007年「PASSION∼華麗なるポロネーズ」
をワーナーミュージック・ジャパンよりリリース。
「このゆかしい余情を湛えて響く音色は、
それ自体が貴重なものだ」と音楽専門誌
にて高く評価された。2008年にアルバム「グランド・ワルツ」をヤマハエーアンドアールよりリリース。2009年秋には通算8作目と
なるニューアルバム「チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲」をリリース予定。
これまでにアーロン・ロザンド、
江藤俊哉、
滝沢達也各氏に師事。全国各地でリサイタルを行う他、
読売日本交響楽団、
新日本フィル
ハーモニー交響楽団、
日本フィルハーモニー交響楽団、
東京交響楽団、
大阪フィルハーモニー交響楽団、
ウィーン・フィルハーモ
ニー管弦楽団の首席奏者が中心となるオーケストラ「マスター・プレイヤーズ・ウィーン」等と共演し、
指揮者、
共演者からも厚い
信頼を寄せられている。
雑誌や新聞、
テレビやラジオ等メディアの出演も大変多く、最近ではNHK「つながるテレビ@ヒューマン」、NHK「カラヤン生誕
100年記念・11時間特別番組」、
テレビ朝日「題名のない音楽会21」
「徹子の部屋」、
テレビ東京「みゅーじん/音遊人」、
テレビ
東京「たけしの誰でもピカソ」等、番組パーソナリティやコメンテーターとして出演。またNHK「地球ウォーカー」ではテーマ曲を
担当、
G8北海道洞爺湖サミットでは環境庁エコピニオンとして登場し、
様々な活動で広く親しまれている。
その他、
映像とのコラボレーションによる「いわさきちひろと吉田恭子の世界」、
日本ユニセフ協会「オードリー・ヘップバーン子供
基金コンサート」、
環境雑誌「ソトコト」等の活動を通じ、
子供達と自然・エコロジー・音楽・チャリティーに対する積極的な取り組みを
行っており反響を呼んでいる。2003年から、
地域社会の活性化と福祉の精神を目的に、
全国の小中学生等をクラシックの世界へ
道案内する巡回教育プログラム「ふれあいコンサート」シリーズをスタートさせ、
これまでにおよそ270公演、
7万人以上が参加した。
[オフィシャル・ホームページ: http://www.kyokoyoshida.com]
次のことをあらかじめ
ご承知の上、チケットを
お求め下さい
白石光隆(ピアノ) Mitsutaka Shiraishi, Piano
東京藝術大学大学院を修了後、
ジュリアード音楽院へ進む。
1990年ジーナ・バッカウアー国際奨学金コンクール入賞。翌年学内
におけるコンチェルト・コンペティションで優勝し、
リンカーン・センター
でジュリアード・オーケストラと協演。帰国後、1994年第63回日本音
楽コンクール声楽部門において、優れた日本歌曲の演奏に贈られ
る木下賞(共演)受賞。CD『レグルス回路』『
、109』『
、大指揮者のピ
アノ曲』などをリリース、
いずれも好評である。また、
2007年2月にリリー
スした『成田為三ピアノ曲全集』では平成19年度(第62回)文化
庁芸術祭レコード部門優勝賞を受賞し、
各方面から絶賛される。ベー
トーヴェンのピアノソナタ全集の収録を開始、2006年に第1弾、2007
年9月には第2弾をリリースし各方
面より高い評価を得て話題となって
いる。
ピアノを金澤桂子、高良芳枝、故伊
達純、
小林仁、
マーティン・キャニンの
各氏に、室内楽をフェリックス・ガリ
ミア、伴奏法をジョナサン・フェルド
マンの各氏に師事。
現在、東京藝術大学ピアノ科非常
勤講師。
Photo: 岩切 等
●やむを得ない事情により、曲目等が変更になる場合がございます。●お買い求めいただきましたチケットの、
キャンセル・変更等はできません。●演奏中は入場できません。開演時間に遅れませんようご注意下さい。
●未就学児の同伴はご遠慮下さい。またご入場には1人1枚チケットが必要です。●全指定席です。指定の座席以外でお聴きいただくことはできません。●場内での写真撮影・録音・録画・携帯電話等の使用は、固くお断りいたします。
●ネットオークションなどによるチケットの転売は、
トラブルの原因になりますのでお断りいたします。●学生席(¥2,500)
は25歳までの学生が対象(社会人学生を除く)
です。当日は学生証をご提示の上、
ご入場下さい。
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