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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書

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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参 考 資 料
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
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参 考 資 料
目 次
参考1 既存計画構想..............................................................................................................................1
(1)佐野市の計画における位置付け .................................................................................................1
(2)国土交通省交通政策審議会の答申におけるインランドポートの位置付け .................................2
(3)京浜港におけるインランドポートの位置付け............................................................................4
(4)広域連携物流特区(茨城県、栃木県) ......................................................................................6
(5)空コンテナ輸送効率化に関するモデル事業等..........................................................................12
参考2 韓国のインランドデポの事例...................................................................................................14
(1)概要 ..........................................................................................................................................14
(2)個別事例:義王 ICD(インランドコンテナデポ) ..................................................................17
(3)韓国の事例に見るインランドデポ利用のメリット ..................................................................21
(4)韓国におけるインランドデポの役割分担・競合関係 ...............................................................22
(5)韓国におけるインランドデポの利用状況 .................................................................................23
参考3 国内のインランドデポの概要(北関東の事例) ......................................................................34
(1)概要 ..........................................................................................................................................34
(2)太田国際貨物ターミナル(OICT) .........................................................................................35
(3)つくば国際貨物ターミナル(TICT) ......................................................................................44
(4)宇都宮国際貨物ターミナル(UICT)......................................................................................52
参考4 流通業務団地の整備事例 ..........................................................................................................57
(1)流通業務団地の概要 .................................................................................................................57
(2)郡山流通業務団地 ....................................................................................................................59
(3)新潟県流通業務団地 .................................................................................................................62
(4)小杉流通業務団地 ....................................................................................................................66
参考5 大型車通行許可制度 .................................................................................................................69
(1)既存の大型車通行許可制度の概要 ...........................................................................................69
(2)既存の大型車両の利用状況 ......................................................................................................71
(3)欧米における大型連結車の諸元例 ...........................................................................................73
(4)国の動向 ...................................................................................................................................75
参考6 スマート IC・SA 制度(高速道路連結制度)..........................................................................76
(1)制度の概要 ...............................................................................................................................76
(2)高速道路利便施設の連結手続...................................................................................................78
参 考 資 料
参考1 既存計画構想
(1)佐野市の計画における位置付け
佐野市では、
「佐野市総合計画中期基本計画(平成 22 年度~平成 25 年度)」において、
「内陸型コンテナター
ミナルの実現性の検討」を行うこととされている。
参考表 1.1.1 佐野市総合計画中期基本計画(平成 22 年度~平成 25 年度)
第3節 魅力と活力ある産業づくり (3)企業誘致の促進
1)現状と課題
・東北自動車道、国道 50 号に加えて、北関東自動車道が開通することで、今後、企業誘致を推進
するうえでの立地条件はさらに向上します。
・交通の要衝としての優位性を活かし、新たな産業団地の造成と企業誘致の推進を図ることが必要
です。
・市内の工業団地に新規開業した事業所に対して奨励金を交付する取組を行ったことで、これまで
の産業団地は、平成 19 年度で分譲を完了することができました。
・北関東自動車道佐野田沼 IC 周辺や東北自動車道佐野 SA スマート IC 周辺の開発が必要です。
・内陸型コンテナターミナルの実現性の検討が必要です。
2)施策の基本方針
産業団地開発事業の推進
・新たな産業団地の整備や民間主導による開発支援のあり方の検討、内陸型コンテナターミナルの
実現性の検討を行います。
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(2)国土交通省交通政策審議会の答申におけるインランドポートの位置付け
1)交通政策審議会、港湾分科会、防災・保全部会答申
交通政策審議会、港湾分科会、防災・保全部会「地球温暖化に起因する気候変動に対する港湾政策のあ
り方」答申(2009 年 3 月 25 日)では、環境対策としての港湾政策を、地球温暖化の原因となる温室効果
ガスの排出削減等を目指した施策を「緩和策」と、海面水位の上昇等の気候変動による影響の軽減を目指
した施策を「適応策」に分けて答申している。
「緩和策」は、海面水位の上昇等に対応した柔軟な防護能力の向上、高潮等発生時の災害リスク軽減の
ための予防的措置、災害時対応能力の向上、特に先行して取り組む施策からなる。
「適応策」は、低環境負荷の物流システムの構築、港湾活動に伴う温室効果ガスの排出対策、港湾にお
ける CO 2 の吸収源拡大等の施策の推進、臨海部の産業間の連携等の推進、港湾管理者を中心とする総合
的な温室効果ガス排出削減計画策定の推進からなる。
「適応策」の低環境負荷の物流システム構築施策としては、適切な港湾及び輸送経路の選択促進、モー
ダルシフトの促進、内陸部の貨物輸送におけるコンテナの空荷輸送削減、港湾間コンテナ横持ち輸送のモー
ド転換の促進、リサイクルポート施策の推進の 5 本の施策が掲げられており、インランドポートは、「内
陸部の貨物輸送におけるコンテナの空荷輸送削減」の項へ以下のように記述されている。
「内陸部の生産地から貨物を輸出する場合には、コンテナに貨物を詰め込む前に空コンテナを港湾から
回送する必要がある一方、内陸部の消費地に貨物を輸入する場合には、コンテナから貨物を取り出した後、
空コンテナを港湾に向けて回送することが多く、このような空荷輸送の回避により、トレーラーの内陸輸
送を減少させることができると考えられる。
これまでも、内陸部の物流拠点として、コンテナのインランドデポは存在しているが、この機能をより
強化するため、荷主、輸送事業者等と連携して、既存のインランドデポの課題や利用転換策等を検討し、
内陸部における新たな機能を備えた物流拠点(インランドポート)の実現に向けた取組を促進していく必
要がある。」
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参 考 資 料
2)インランドデポとインランドポートの定義
また、同答申では、インランドデポとインランドポートの定義は、以下のように記載されている。
A インランドデポ
港湾、空港以外の内陸部にある貿易貨物輸送基地。貨物の集配、通関業務、保管等が行われる。多くの
貿易貨物がコンテナ化されている現在、主としてコンテナの集配、コンテナへの荷詰め・取り出し、空コ
ンテナの一時保管等が行われる。通常、コンテナは船社毎に管理されている。
注:コンテナの所有権は、国際的には船社所有に対して、賃貸(レンタル)方式が増加する傾向にあり、2008 年時点で、
コンテナ本数約 2,869 万 TEU の 45%を占めている。
資料:UNCTAD、Review of Maritime Transport, 2009
B インランドポート
複数の船社がコンテナの集配・保管等の場所として港湾内にあるデポと同様の指定をして、あたかも港
湾が内陸部にあるかのように機能し、共同でコンテナを利用することができる内陸部の物流拠点の新たな
概念。
注:インランドポートの上記の定義は、和製英語であり、英語としてのインランドポートは、内陸河川港の意味か、内
陸のドライポート又は鉄道と道路輸送等のモード変更用の結節施設(インターモーダル施設)としての語義で用い
られており、特にコンテナの共同利用の意味は含まれていない。本用語は、パブリックコメント等の修正指摘の過
程で追加されている。交通政策審議会答申「我が国産業の国際競争力強化等を図るための今後の港湾政策のあり方」
(平成 20 年 4 月 11 日)では、インランドデポに上記の意義が付与されており、「インランドデポを活用して、コ
ンテナの片荷輸送やコンテナ輸送等の非効率輸送を解消する」とされている。
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(3)京浜港におけるインランドポートの位置付け
東京都・川崎市・横浜市「京浜港共同ビジョン」(平成 22 年)では、トラック輸送の効率化に関わる現
状と課題を以下のように整理している。
1)現状
京浜港からの放射路線の一部及び 3 環状道路等は整備途上であるとともに、三港を結ぶ国道 357 号につ
いても未整備区間が多い。
コンテナターミナルからのコンテナ搬出入については、特定の時間にトラックが集中していることから、
東京港、横浜港各埠頭のコンテナターミナルゲート前の混雑が激しくなっている。
一方、京浜港の背後圏には、立地企業の国際物流業務の効率化を支援するため、太田国際貨物ターミナ
ルや宇都宮国際貨物ターミナル等のインランドポート(デポ)の設立が進んでいる。
2)問題点
京浜港間でのトラックによる横持輸送については、臨海部周辺市街地の幹線道路を通行するか、首都高
速道路を利用する以外に選択肢がない。市街地の幹線道路を通行する場合は、一般車両との混在による交
通渋滞を誘発し、輸送時間及び環境への影響が懸念される一方、首都高速道路を利用する場合は、輸送コ
ストが増大する。
コンテナターミナルゲート前の混雑については、待ち時間が長時間に及ぶこともあり、トラック輸送の
効率性が低下するとともに、ゲート前の混雑が周辺道路にまで影響を与え、そこでの交通渋滞を発生させ
環境の悪化を招いている。
京浜港の背後圏にあるインランドポートの貨物取扱量は増加傾向にあるものの、その潜在的な可能性を
十分に活かしているとは言えない。
3)短期的な取組の方向性
①道路ネットワークの充実
三環状道路等の着実な整備や事業化、国道 357 号の整備中区間や未整備区間の整備促進について、国に
対し働きかけを行い早期完成を目指していく。
②臨港道路の拡充
京浜港内(コンテナターミナルゲート付近を含む。)において発生する渋滞混雑の解消や、基幹道路へ
のアクセス向上のため、必要な箇所について臨港道路の拡充を図っていく。
4)中長期的な取組の方向性
①インランドポートの利用拡大
釜山フィーダーに流れている貨物も含め、京浜港の背後圏における貨物集荷をより効率的、効果的に実
施していくため、インランドポート管理者やフォワーダー、地方自治体等と連携した取組を実施し、既存
のインランドポートの利用促進を図り、京浜港に貨物を集荷していく。
また、京浜港周辺においては、高速道路のインターチェンジ付近や物流配送拠点が集積する箇所等へ拠
点を確保するなど、効率的な物流ネットワークを構築する。
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参 考 資 料
②既存のインランドポート施設との連携
・船会社、荷主等に対する需要喚起
・広範なエリアから、多品種・多量の貨物集荷を行うことを目的とした施設拡張・充実等に向けた検討
③インランドポート利用促進
・地方自治体及びインランドポート管理者と連携した施策の実施
・貨物集荷のための優遇策
・インランドポートと京浜港との輸送費用に係る優遇策
④新規インランドポートの整備
・船会社、荷主、地方公共団体、経済団体等の潜在的なニーズの把握
・交通ネットワークの充実した箇所等への新規インランドポート整備の検討
5)実施にあたっての課題
インランドポートの利用拡大については、貨物の安定的確保が必要であり、船会社の協力を得ていくこ
とが不可欠であるとともに、効率的な共同輸配送の実現が必要である。
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(4)広域連携物流特区(茨城県、栃木県)
(4)広域連携物流特区(茨城県、栃木県)
1)概要
1)概要
港湾区域と北関東自動車道沿線地域等において、物流拠点の形成とネットワーク化を促進することによ
港湾区域と北関東自動車道沿線地域等において、物流拠点の形成とネットワーク化を促進することに
り、首都圏における新たな物流拠点の形成を図る。また、重量物輸送効率化事業により、物流の効率化と
より、首都圏における新たな物流拠点の形成を図る。また、重量物輸送効率化事業により、物流の効率
化と、コスト低減を図るとともに、物流関連等企業の誘致を推進する。
コスト低減を図るとともに、物流関連等企業の誘致を推進する。
・適用される規制の特例措置:重量物輸送効率化事業(変更認定2005
2005
日)
・適用される規制の特例措置:重量物輸送効率化事業(変更認定
年年
1111
月月
2222
日)
参考図
広域連携物流特区の概要
参考図 1.4.1
1.4.1 広域連携物流特区の概要
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kikaku/chikei/butsuryu/butsuryuu.htm
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kikaku/chikei/butsuryu/tocgaiyo.pdf
資料:茨城県資料、「いばらき地域づくりねっと」における「総合物流計画の推進」
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参 考 資 料
参考図
1.4.2 広域連携物流特区のねらい
参考図
1.4.2 広域連携物流特区のねらい
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/kouhyou/031128/040322gaiyou.html
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/kouhyou/031222/012.pdf
資料:首相官邸、構造改革特別区域推進本部資料、内閣府構造改革特区担当室、
第 3 回認定(11 月分)等された構造改革特別区域計画について 2003 年 12 月 22 日
参考図 1.4.3 広域連携物流特区の全体計画
参考図 1.4.3 広域連携物流特区の全体計画
43
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kikaku/chikei/butsuryu/butsuryuu.htm
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/kikaku/chikei/butsuryu/tocgaiyo.pdf
資料:茨城県資料、「いばらき地域づくりねっと」における「総合物流計画の推進」
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
2)特区推進による具体的な効果
(1)アクセス時間の短縮
現在、常陸那珂港とのアクセス時間について、宇都宮市・常陸那珂港間(85.1km)が約 120 分、前橋市・
常陸那珂港間(159.6km)が約 240 分要しているが、北関東自動車道の全線開通により、宇都宮市・常陸
那珂港間で約 50 分、前橋市・常陸那珂港間で約 130 分の時間短縮が図られる。
また、東京港とのアクセスでは、宇都宮市・東京港間(130.4km)は約 220 分、前橋市・東京港間(134.1km)
は約 250 分を要し、さらにゲート待ち時間によるロス時間等が陸送時間に加味されることから、現状に
おいても常陸那珂港は、東京港と比較し輸送時間等において優位性を有しているが、北関東自動車道の全
線開通によってさらにこの優位性が高まる。
このようなアクセス時間の短縮効果によって、常陸那珂港を利用した物流の活性化や物流関連企業の立
地促進が図られるものと期待される。
資料:「距離、時間」2001 年度道路時刻表
(2)仮ナンバーの表示柔軟化事業による時間短縮
仮ナンバーの表示柔軟化事業の実施により、現在、キャリアカーで行っている回送運行について、1 台
あたり 2 分間の時間短縮により、年間約 1,000 時間程度が縮減されコストの低減も図られる。
(3)新たな産業集積及び保税蔵置場の設置による貨物量の増大と地域活性化
現在、3 県では、北関東自動車道沿線地域を中心に数多くの産業団地の整備を推進中であり、これまで
も企業立地の件数や面積が全国上位を占めるなど、企業にとっての立地条件は優れている。
今後は、これらの団地事業を関連事業として位置付け、重点的な企業誘致を積極的に推進していくもの
とし、この際、立地規制の緩和や土地の効率的な利用につながる規制緩和措置を最大限活用する。
これにより、今後、3 県全体で、2002 年実績の約 2 割程度の増である 105 件 / 年、122ha/ 年の企業立
地を見込む。
これらの企業立地増は、製造品出荷額ベースで見ると、2001 年における 3 県の製造品出荷額合計約 25
兆 6 千億に対し、2007 年までの 5 年間で 6,200 億円程度の増に相当し、新規投資、雇用の創出、事業機
会の拡大、所得の増、税収の増といった地域経済への効果も期待できる。
また、貨物増による航路の拡大が、新たな貨物増につながるプラスの循環を期待することができる。
一方、保税蔵置場については、特区内において、今後 30 社以上が設置意向を持っており、このう
ち、今般の距離基準の緩和に係る特例措置を受ける案件に限っても、2007 年までの今後 5 年間で 16 ~
20 カ所の立地が見込まれる。そして、この立地による貨物量は、企業に対するヒアリング結果等から
10,600TEU/ 年~ 15,400 TEU/ 年程度が見込まれる。
これら保税蔵置場の設置が進めば、輸入貨物を港湾から保税蔵置場までの保税運送に係る輸送費に対し
消費税が課税されず、また、港頭地区より低廉で保管・蔵置が可能になるなど物流コストの低減を図るこ
とができる。加えて、荷主に、より近い場所で貨物の通関手続ができるため、商品相場など商機を睨んだ
タイムリーな貨物の搬入・搬出が可能であり、港頭地区における混雑の回避ができ、税関検査等への迅速
な対応も可能となり、貨物が荷主に渡るまでのリードタイムが短縮されるといった効果が期待できる。
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参 考 資 料
(4)常陸那珂港の取扱貨物量の増大
港湾における手続き負担の軽減やコスト削減、リードタイムの短縮等を図りつつ、北米、欧州、東南ア
ジア、中国定期コンテナ航路等の誘致を積極的に展開することによって、常陸那珂港の利用を促進し取扱
貨物量の増加を目指すとともに、特区における新規企業の立地や保税蔵置場の設置等による新規貨物量の
増加を図り、2008 年において、概ね年間 10 万 TEU を上回る貨物量を見込む。(2002 年実績は約 1.4 万
TEU)
(5)茨城空港民間共用化による航空貨物量の増大
三県を発着地とする航空貨物については、現在、羽田空港等に依存しているが、北関東自動車道や東関
東自動車道水戸線等の整備により、茨城空港は各地域との連携が容易になることから、同飛行場とその周
辺地域は、航空貨物輸送の拠点としての役割が期待できる。
茨城空港の開港により、就航が見込まれる北海道や大阪などとの航空機を利用した首都圏における新た
な物流ルート開設が期待され、航空貨物輸送に適した付加価値の高い工業製品や農産物等の航空貨物量が
新たに発生すると見込まれる。当面、開港時における取扱貨物量の目標を、概ね 2,900 トン / 年程度とする。
(6)環境への負荷低減
常陸那珂港で取扱うコンテナ貨物量が増加することによって、運送時間や距離が短縮され、CO 2 が約
4,200 トン / 年、NOx が約 116 トン / 年の削減を図ることができ、環境への負荷が低減される。
注:輸送距離削減量 11,053km、原単位(コンテナトレーラー時速 40km/ h):CO 2 381.18g-C/ 台 km
NOx 10.5g/ 台 km で試算
(7)重量物輸送効率化事業による立地促進、コスト削減等
常陸那珂港の背後地に港湾関連用地として、平成 22 年度は B 地区 15.2ha、C 地区 19.0ha(Ⅱ期)、E 地区(Ⅱ
期)15.5ha を分譲、引き続き、平成 23 年度も分譲を行っている。同港湾関連用地と港頭地区間において、
原材料・製品の陸上輸送ロットの大型化を実現することにより、重量物を取り扱う建設機械産業や素材加
工産業等の新規立地を促し、低コストで大量輸送が可能な海上輸送へのシフトを図ることが可能となる。
当該企業の進出により、建設機械等の重量物を輸送する専用船(RORO 船)等の常陸那珂港への入港が 1
~ 2 便/月増となることが見込まれる。陸上部分について、具体的な輸送が決まっていない現段階で、デー
タ等を用いて効果を計ることはできないが、1 回の輸送量が増えることにより輸送回数を減らすことがで
き、事業者の経済的負担を軽減できるとともに、CO 2 排出量を抑えることができる。
<特定事業の名称>
重量物輸送効率化事業
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
3)県特区に関連した既存のインランドポートの整備方針
(1)宇都宮国際貨物ターミナル(UICT)(栃木県)
・所在地:宇都宮市
・当ターミナルは、北関東自動車道宇都宮上三川インターチェンジに近接する内陸通関拠点であり、宇都
宮国際貨物流通事業協同組合が運営している。
・栃木県内唯一のインランドデポとして、科学光学機器や玩具、事務用機器など輸出入関連企業を中心に
利用されている。
・インランドデポの活用を図るためには、ターミナル周辺に企業の集積を図ることが極めて重要であるこ
とから、現在、インターパーク宇都宮南など産業団地の整備を進め、各種優遇等も実施するなど積極的
な企業誘致を図っている。産業団地へ輸出入関連企業や物流企業等が新規に立地することにより、ター
ミナルの通関・輸送業務に対する期待も大きくなり一層の利用促進が図られる。
・北関東におけるインランドデポは、京浜港の混雑緩和やコスト削減方策として注目されているものの、
実際に利用している物流事業者は多くなく、関心度も低いとされている。(「北関東自動車道沿線の効
率的物流システム構築のための調査研究」(H 12.3(財)広域関東圏産業活性化センター報告))このた
め、荷主や物流企業等に対し、輸送時間短縮によるコストの削減等その優位性について、行政と当ター
ミナルが一体となってPRすることにより利用拡大を図っていく。
・また、「関東北部地域物流効率化推進連絡会議」(茨城県、栃木県、群馬県及び埼玉県で構成)や「栃木
県と港に関する懇談会」(国、栃木県及びトラック協会等関係団体で構成)等において行政や関連業種
との意見交換を行うことにより、利用しやすいターミナル等について検討し、より一層の利用拡大を図っ
ていく。
(2)太田国際貨物ターミナル(OICT)(群馬県)
・所在地:太田市
・当ターミナルは、国道 50 号に面するなど交通上の利便性を有し、北関東自動車道の全線開通により、
太田桐生 IC から常陸那珂港へ短時間でのアクセスが可能となる内陸通関拠点である。
・運営形態としては、太田市等が出資する第三セクターであり、太田市長が代表取締役社長を務めている。
また、設立においては、用地及び建設に係る整備費用について、群馬県及び太田市が資金提供を行うな
ど行政と深い関わりを持っている。
・当ターミナルについても、その活用を図るためには、周辺に企業を集積させることが重要であることか
ら、太田リサーチパーク等の工業団地の整備を進め、各種優遇策の実施により輸出入関連企業や物流企
業の集積を図っている。新規企業の立地により新たなニーズも期待できる。利用促進にあたっては、太
田市長自らトップセールスを実施するなど、今後とも積極的に対応していく。
・また、群馬県や太田市など関係機関と利用促進についての情報交換を行うとともに、「関東北部地域物
流効率化推進連絡会議」等において、他のインランドデポや行政との意見交換を通じ、効率的で利用し
やすい通関拠点のあり方について、行政と一体となって検討していく。
10
参 考 資 料
(3)高崎インランドデポ(群馬県)
・所在地:高崎市
・当インランドデポは、関越自動車道前橋ICに近接する交通の要衝に位置し、民間事業者による内陸通
関拠点である。
・インランドデポのある高崎市やその周辺の前橋市は、人口も密集し交通の要衝であることから、生産財、
消費財等の流通が活発に行われている。当インランドデポは、大手運送会社の物流施設を中心に整備さ
れ、その周囲には多くの物流施設が設置されるなど、一大物流基地を形成している。
・今後、高崎情報団地等工業団地の整備や各種優遇策の実施等により、周辺に新規企業の誘致を図り、当
インランドデポの利用を促進する。
・また、他のインランドデポと同様に、輸出入関連事業者に対し、輸送時間短縮によるコスト削減等イン
ランドデポの優位性について、行政と連携しPRを行い、その利用促進を図っていく。
※ 上記の施策の外、インランドデポの利用促進を図るため、荷主等のニーズをふまえた 24 時間化の検討
を行うとともに、保税運送に係る包括承認制度の活用による手続の簡素化や車両の高さ制限の緩和等を積
極的に活用しコスト低減を図っていく。
※ また、インランドデポ及び港湾間における効率的なアクセスを図るため、北関東自動車道や国道 50 号
等の整備を促進する。
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(5)空コンテナ輸送効率化に関するモデル事業等
1)京浜港背後圏インランドポートを活用した空コンテナ輸送効率化のためのモデル事業
国土交通省港湾局は、低環境負荷の物流システムの構築に資するモデル事業を実施しており、その中に、
インランドポートを活用した空コンテナ輸送効率化のモデル事業がある。
「平成 21 年度、京浜港背後圏インランドポートを活用した空コンテナ輸送効率化のためのモデル事業」
(国土交通省 関東地方整備局 港湾空港部港湾物流企画室)の委託目的には、事業課題と内容に関する以
下の記述がある。
「空コンテナ輸送を解消するためには、同一の荷主はもとより、複数の異なる荷主が扱う輸出コンテナ
と輸入コンテナをマッチングさせるシステムが必要となる。しかし、マッチングさせるために必要となる
荷主もしくは荷主毎に異なる物流関係事業者が提供するコンテナ輸送情報のセキュリティ確保、ゼロから
のシステム構築に要するコスト負担、マッチングに係る運用ルール(輸送配分調整、マッチングミス発生
時のリスク分担等)の公平性確保等のリスク要因が障壁となり、輸出コンテナと輸入コンテナの輸送をマッ
チングするシステムは実現していない。
このため、内陸部のインランドポートを活用し、空コンテナの保管を行うとともに、輸出入コンテナ輸
送のマッチングの実施体制及びマッチング支援情報システムを構築することにより、内陸部と港頭地区間
の空コンテナ輸送を削減する効率的な輸送システムを実現し、かつ、京浜港のコンテナターミナル周辺の
交通混雑緩和、環境負荷の軽減を図ることを目標として、モデル事業を実施するものである。」
(1)平成 21 年度実施状況
関係事業者による協同実施体制の構築・調整や、マッチング支援情報システムの検討が順調に進んでい
る。
(2)平成 22 年度方針
平成 21 年度の検討内容を受けて、平成 22 年度はシステムの設計・開発を進める。また、更なる荷主・
船社の利用拡大のため、利用意向のある荷主への働きかけを行うとともに、フォワーダーの意向を把握す
るためのアンケート調査等を行う。
資料:http://www.mlit.go.jp/common/000108722.pdf
12
参 考 資 料
2)環境省平成 16 年度地域協同実施排出抑制対策推進モデル事業
(1)事業名
空のコンテナの有効活用による CO 2 削減事業
(2)事業概要
京浜・京葉の各港と北関東、中部、東北全域を結ぶ区間において、輸入貨物を取り出した後に空のまま
各港湾地区へ返却輸送されていたコンテナを、同地域からの輸出貨物の輸送に転用して CO 2 を削減する
取組を、市民団体、企業、研究者等との連携のもと、空コンテナの需給情報のデータベース化・ネットワー
ク化を図ることにより推進し、そのマニュアル化・普及を図る。
(3)実施団体名
特定非営利活動法人 省エネルギー輸送対策会議
担当者 古閑 啓弘
連絡先 東京都江東区東陽 1-28-4 天野園ビル 5 F(〒 135-0016))
TEL 043-424-6073 FAX 043-424-6073
3)環境省平成 17 年度地域協同実施排出抑制対策推進モデル事業
(1)事業名
海上コンテナ輸送のマッチング率を高めるためのインテリジェント・コンテナ及びコンテナ拠点のビ
ジュアル化推進事業
(2)事業概要
海上コンテナの陸上での位置や積荷状況を把握する IT 技術を活用し、①輸入と輸出に際して空の状態
で陸上輸送されているコンテナを、同方向の目的地に積荷を輸送したい荷主にマッチングさせて、空コン
テナの有効活用を促すとともに、②コンテナ拠点でのコンテナ搬出入トラックの集中渋滞を緩和する情報
システムを構築し、そのノウハウをマニュアル化することにより普及を目指す。
(3)実施団体名
NPO 法人 省エネルギー輸送対策会議
担当者 古閑 啓弘
連絡先 千葉事務所 : 千葉市若葉区若松町 977-38(〒 264-0021)
(本部:東京都江東区東陽 1-28-4 天野園ビル 5 F(〒 135-0016))
TEL 043-424-6073 FAX 043-424-6073
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考2 韓国のインランドデポの事例
(1)概要
1)韓国の国家(公共)物流施設の類型と特徴
韓国の国家(公共)物流施設の類型と特徴は、以下のとおりである。
ここでは、韓国の複合物流ターミナル(IFT:Integrated Freight Terminal)とインランドデポ(ICD:
Inland Container Depot)の概要を紹介する。
IFT は、下表のように、鉄道輸送と道路輸送の連携施設の意味を含んでいる。
また、ICD は、通常のインランドデポ機能に加えて、前述したインランドポートとしての広域レベル
の空コンテナ収集機能を含んでいる。
参考表 2.1.1 韓国の国家(公共)物流施設の類型と特徴
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参 考 資 料
2)韓国全国の IFT と ICD の現況と推進計画
韓国全国の IFT と ICD の現況と推進計画は、下表のとおりである。
なお、表中の図番は次頁図の番号に対応している。
現在、10 箇所の施設整備が、国家的プロジェクトとして進められており、首都圏北部 IFT と首都圏南
部 IFT が建設中である。
参考表 2.1.2 韓国全国の IFT と ICD の現況と推進計画
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考図 2.1.1 韓国における IFT・ICD の位置
資料:韓国交通研究院資料をもとに作成
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参 考 資 料
(2)個別事例:義王 ICD(インランドコンテナデポ)
1)概要
韓国の ICD のうち、首都圏に位置し、最初に整備された義王 ICD の現況を見ると、義王 ICD は、単な
るコンテナデポではなく、産業団地を併設した複合流通施設となっており、港湾と ICD 間の輸送機関は
鉄道利用が中心であり、荷主と ICD 間は道路輸送となっている。
参考図 2.2.1 施設の概観
資料:韓国交通研究院資料をもとに作成
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
2)土地利用
参考図 2.2.2 義王の土地利用の概観
資料:韓国交通研究院資料をもとに作成
参考表 2.2.1 義王 ICD 出入貨物の輸送分担率
3)鉄道計画
義王 ICD 周辺の鉄道特区計画は、以下のようになっており、国家的プロジェクトとして推進している。
(1)実施期間:2011 年~ 2018 年
(2)推定事業費:計約 6,300 億ウォン(473 億円)
民間資本:4,500 億ウォン、国費:1,100 億ウォン、京畿道費:250 億ウォン、市費:400 億ウォン
(3)開発内容
ICD 周辺産業団地開発、ロテム研究団地、部曲再開発地区、長安再開発地区
鉄道研究団地、王松湖水公園
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参 考 資 料
4)韓国義王 ICD の管理主体
参考表 2.2.2 韓国の義王 ICD 管理会社の概要(出資)
参考表 2.2.3 韓国の義王 ICD 管理会社の概要(財務諸表)
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表 2.2.4 韓国の義王 ICD 管理会社の概要(経営指標)
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参 考 資 料
(3)韓国の事例に見るインランドデポ利用のメリット
釜山港からソウルまでの直接輸送とインランドデポ経由を比較した場合、インランドデポ経由のメリッ
トは以下のような点にある。
1)運送費及び税金が安い
・韓国でも通常の ICD のメリットと同じく、ICD 内で通関、配送、保管、集荷などの機能が含まれ、貨
物の集配送(ハブ&スポーク)機能の大型化により輸送効率の向上が図れる。
・港湾からインランドデポまでの輸送では、保税扱いのため運送費に内国消費税がかからず、運送費は安
く関税負担もデポ出荷時までかからない。
前掲した運賃比較表は、消費税が入っていない。韓国の消費税率は、対象品目の 10%(2010.10.04 基準)
である。
・韓国の場合、トラクターは 20ft コンテナを2本搭載するので、1 本毎を荷主に直送するより明らかに安
価である。
・港湾から直接内陸の荷主工場へ輸送すると帰り荷がないため往復運賃を取られるが、デポ利用だと片道
運賃となり半額である。
2)空コンテナが有効活用でき輸送費用が削減できる
片道運賃は、船会社が首都圏地域の内陸コンテナ基地内に(Container Depot 及び Container Yard)一
時保管を認め、空コンテナを蔵置した場合(輸入貨物)と首都圏内陸コンテナ基地(CD 及び CY)に蔵
置された空コンテナを使用した場合(輸出貨物)、釜山 CY ⇔首都圏地域間運賃は片道の適用になる。
3)港湾後背地の渋滞軽減
・釜山港の通関機能や小口への積替え作業を行った場合と比べ、コストメリットや港湾背後地の CY の交
通渋滞に減少効果がある。
・韓国の場合、ICD と IFT 機能を兼用し連携することにより、ベースカーゴである ICD 近隣の荷主企業
(メーカーや流通業など)が ICD 内に保管機能や在庫管理機能を持ち、必要な時に自社の事業所(工場
やお店)に配送することで、大規模な物流センター機能を持たなくても事業を行うことができ、倉庫費
用削減の効果も見込まれる。
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(4)韓国におけるインランドデポの役割分担・競合関係
韓国でも複数のインランドデポが存在し競合関係にあるが、以下のような背景があるため、現在は、各
インランドデポが適切に機能していると評価できる。
1)韓国では、輸送需要量が多い
日本は、島国で国際コンテナ港湾が 67 港に分散し、主要港湾相互が 100 km前後の距離帯で京浜、伊勢湾、
阪神と3拠点もあるとインランドデポも分散し規模も小さくなる。韓国では、釜山ハブが極めて大きいた
めインランドデポも複数成立可能になっている。
2)国の配置計画に従っている
韓国の ICD は、各圏域別にベースカーゴになる産業施設や工業団地が存在している。地域毎に ICD 特
化型と複合型の IFT(ICD 機能+配送センター)の選択については、国が市場調査を実施し、地域特性
や地域間連携を考慮した最適な配置を設定している。
ただし、現在では、地方自治体間の競争もあり、差別化を図るための戦略を立てている。その競争が新
しい取組やサービスを提供するための工夫につながり、プラス面に機能している。
なお、過剰競争の状態になった場合には、韓国当局が調整し改善政策を出している。
また、そのような場合、韓国 ICD・IFT は鉄道輸送の比率が高いため、鉄道庁傘下の KO-RAIL が全国
輸送ネットワークをコントロールし、鉄道輸送力の面での調整(管理)することも可能である。
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参 考 資 料
(5)韓国におけるインランドデポの利用状況
1)概要
韓国は、大消費地・生産地であるソウル都市圏とハブ港湾である釜山港の距離が 430km と離れており、
荷主工場から港湾への直送コストが高くなるため、ソウル周辺での荷の集約・配送のための積替えニーズ
が強い。
参考図 2.5.1 韓国におけるコンテナ輸送の概要
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
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2)釜山港と光陽港の中継比率
釜山港のコンテナ貨物量は、中継が 537 万 TEU と 45% を占めるものの、輸出入量の規模も約 600 万
TEU と京浜港とほぼ同様の水準にある。その後背地との輸送機関分担率は、91%と大半が道路輸送に依
存している。
参考表 2.5.1 韓国における貨物取扱量と中継割合
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参 考 資 料
3)釜山港と光陽港の後背地との輸送機関分担率
釜山港や光陽港の後背地との輸送機関分担率を見ると、道路輸送が中心であるものの、鉄道輸送も一定
の役割を果たしており、釜山港では 8.3%、光陽港では 9.2% が鉄道輸送である。
参考表 2.5.2 韓国における港湾の後背地との輸送機関分担率
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
4)釜山港アクセス道路
釜山港のアクセス道路網は、下図のとおりである。
また、韓国では、20ft コンテナ 2 本積みの輸送が可能である。我が国では、2 本積みを行うと次頁の図
のように高さ制限と重量制限を超過するため輸送ができない。
参考図 2.5.2 釜山港アクセス道路
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
参考図 2.5.3 韓国の輸送車両(コンテナ2本積載)
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
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参 考 資 料
参考図 2.5.4 日本でのコンテナ2本積載時の問題(その1)
グースネックシャーシ搭載時の高さ制限超過
注:20ft コンテナ2本搭載時の総重量はフル積載で 48 トンとなり、車両総重量は 58 トンとなる。
国内の重量制限は、44 トンである。
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
参考図 2.5.5 日本でのコンテナ2本積載時の問題(その2)
ストレートシャーシ搭載時の高さ制限超過
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
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5)梁山 ICD アクセス道路
釜山港近傍の梁山 ICD とのアクセス道路及び梁山 ICD における取扱量は、以下のとおりである。
釜山港は 30km と近いので、実入り 10 万 TEU に対して、空コンテナは 47 万 TEU であり、そのうち
32 万 TEU がラウンドユースされており、空コンテナの蔵置場所として機能している。
参考図 2.5.6 梁山 ICD アクセス道路
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
参考表 2.5.3 梁山 ICD コンテナ流動の概要
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
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参 考 資 料
梁山 ICD に関連するコンテナ流動は、下図のようになっている。
釜山港の輸出入貨物量 600 万 TEU に対して、梁山 ICD の搬出入は、約 90 万 TEU と 15% を占めてお
り、釜山港から梁山 ICD 経由の直接アクセス本数は、約 14 万 TEU と釜山港全体の 2.3%である。同様に、
5 万 TEU が輸出用の空コンテナとして釜山港に転送されている。
参考図 2.5.7 梁山 ICD 関連コンテナ流動
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
6)義王 ICD
義王 ICD は、ソウル都市圏の受け手の ICD であり、ソウル中心部から南に 30km の場所にある。釜山
港に対しては 400km 圏になる。コンテナの搬出入量は、約 29 万 TEU であり、実入りと空コンテナのバ
ランスがとれている。
参考図 2.5.8 義王 ICD のアクセス道路
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
参考表 2.5.4 義王 ICD コンテナ取扱量
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
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参 考 資 料
義王 ICD におけるコンテナ搬出入量の約 29 万 TEU は、釜山港取扱量 600 万 TEU に対して 4.8%であり、
このうち、釜山港との直接の搬出入は鉄道輸送が中心となっており、約 5 万 TEU(釜山港取扱量の 0.8%)
を担っている。
参考図 2.5.9 義王 ICD におけるコンテナ流動
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
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7)韓国の国内運送費
韓国における国内陸上輸送費を見ると、コンテナ2本積み輸送や鉄道との競争関係もあり、往復料率で
ソウルとの 400km 圏で 20ft 約 7 万円、40ft 約 8 万円となっており、ほぼ我が国の 4 分の 1 の水準にある。
参考表 2.5.5 釜山港関連陸上輸送費
注:付帯事項
・20ftコンテナ運賃は40ftコンテナ運賃の90%を適用し、45ftコンテナ運賃は40ftコンテナ運賃の112.5%を適用する。
・冷凍コンテナ運賃は、対象地域の料率の30%割増率を加算し適用する。
・危険物が積載された輸送の場合、対象地域の運賃に危険物の種類によって下記のような割増率を加算する。(危険物・有
毒物:50%、火薬類:200%、放射線物質:300%)
・荷主の要望により休日及び深夜に輸送された場合、対象地域の運賃の20%を追加割増料金として適用する。
・トラクター待機料金は、DOOR到着後40ftの場合に3時間、20ftの場合2時間無料で、超過時は時間当り40ft及び20ftと
もに34,000ウォン(2,550円)を追加計算する。
・シャーシ(Chassis)賃貸料は、時間あたり40ftの場合41,000ウォン(3,075円)、20ftの場合17,000ウォン(1,275
円)を適用する。
・配車取消料は、対象地域運賃の75%を適用する。
参考表 2.5.6 日本のトラック輸送費
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参 考 資 料
前述の日本のトラック運賃は一般貨物の水準であり、コンテナ輸送の場合には、100km で、20ft 67,
200 円、40ft 100,800 円といった水準になる。
釜山が、日本と海外の輸出入におけるハブ機能を担う場合と日本から直接輸出入を行う場合のコスト差
の内訳を見ると、欧米から日本の太平洋側の主要港湾へ輸入する場合と日本海側の港から釜山港をハブ
として利用し輸入する場合のコスト差は、175 社のデータを集約した結果で見て、釜山経由の方が総額で
11.9%安い。この内訳を見ると、海上運賃は、釜山経由が遠回りになるので日本の主要港湾利用の 18.3%
に対して釜山港経由は 19.8% と高く、保管料は、18.7% に対して 18.4% と釜山港経由が若干安く、国内配
送料は、63.3% に対して 49.9% と釜山経由が大幅に安くなっており、この大半が陸送費の差となっている。
資料:J&K Logistics 試算
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考3 国内のインランドデポの概要(北関東の事例)
(1)概要
既存事例では、太田国際貨物ターミナルとつくば国際貨物ターミナルが第三セクター方式で設立、運営
されており、宇都宮が協同組合方式で運営されている。
1)太田国際貨物ターミナル
2002 年設立、3.7ha
代表取締役会長 太田市長
資本金 1 億 4,240 万円
出資 太田市 25%
株主数 73 名(地元大手メーカ及び運送業者、通関業者、取扱業者)
2)つくば国際貨物ターミナル
1992 年設立、2.8ha
資本金 2 億 8,200 万円
出資 茨城県 21.3%、県公社 10.6%、つくば市 7.1%
3)宇都宮国際貨物ターミナル
1989 年設立、5.7ha
運営主体 宇都宮国際貨物流通事業協同組合
出資金 7,100 万円
出資者 7 社
34
参 考 資 料
(2)太田国際貨物ターミナル(OICT)
1)後背地
群馬県東毛地域の製造品出荷額は、県全体の 52%(4 兆円)を占め、スバル、三洋電機、オギハラ(金
型)等の大手企業が立地している。
2)機能
荷主・フォワーダー・OICT の三者連携のもと、集荷・配送・梱包・一時保管・通関・荷役・保税運送・
流通加工・物流管理までの国際一貫物流サービスを提供している。
3)規模
敷地面積 3.7ha であり、保税蔵置面積は 6,151㎡となっている。
4)インランドデポ(内陸通関)機能
東京税関前橋出張所太田派出所が 2002 年に設置されている。
5)取扱量
・年間 18,582 件、189,841 トン、1 件平均 10.2 トン / 件である。
・300 日換算で 1 日 633 トン、10 トン車換算で 63 台である。
・ホームセンター向け海上輸入貨物(商社扱、中国からの雑貨・建材等)での利用、自動車関連の好調、
輸入コーヒー豆通関実施等による増加等が見られた。
・航空貨物と海上貨物の両方を取扱っている。
2000 年 8 月から 2004 年までの累計値に見る航空、海上の輸出入取扱量は、以下のとおりである。
航空輸入:
142 件、
64 トン、 1 件当り
0.5 トン
航空輸出: 14,834 件、
2,930 トン、 1 件当り
0.2 トン
海上輸入: 2,662 件、 121,597 トン、 1 件当り
45.7 トン
海上輸出: 2,833 件、 26,163 トン、 1 件当り
9.2 トン
・集配事業は、地域活性化のため地元運送業者へ全面委託(利用運送業)している。
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表
3.2.1 2,&7 の概要
参考表 3.2.1 OICT
の概要
a
b
c
d
a
b
e
c
d
f
e
g
f
g
h
h
項目
太田国際貨物ターミナル(2,&7)
所在地
参考表 群馬県太田市清原町
3.2.1 2,&7 の概要 2番地 設立年月日
年 月 日
資本金
億 万円
太田国際貨物ターミナル(2,&7)
敷地面積項目
㎡(保税エリア ㎡)
所在地
群馬県太田市清原町 2番地 ・輸送用機器、電気機器の部品
設立年月日
年 月 日
取扱貨物
・化学製品
資本金
億 万円
・一般機械
敷地面積
㎡(保税エリア ㎡)
取扱量(平成 年) (W年)
・輸送用機器、電気機器の部品
・航空及び海上貨物取扱事業
取扱貨物
・化学製品
(集荷配送、荷役、梱包、保管、輸送、流
・一般機械
通加工、物流管理など)
業務内容
取扱量(平成
年) (W年)
・賃貸事業
・航空及び海上貨物取扱事業
(賃貸物件の管理など)
(集荷配送、荷役、梱包、保管、輸送、流
・保税蔵置場
通加工、物流管理など)
特記事項
業務内容
・危険物倉庫
(設備・システム等) ・賃貸事業
・バンプール
(賃貸物件の管理など)
・保税蔵置場
特記事項
資料:OICT
HP 2,&7
資料をもとに作成
参考表 3.2.2
利用企業
・危険物倉庫
(設備・システム等)
・バンプール
所在地
太田市
太田市
所在地
太田市
太田市
太田市
太田市
太田市
太田市
邑楽郡大泉町
太田市
邑楽郡邑楽町
太田市
邑楽郡邑楽町
邑楽郡大泉町
企業名
生産品目
参考表
3.2.2
2,&7
利用企業
(株)オギワラ
参考表 3.2.2 OICT 利用企業 金型・同部分品・同附属品
群馬日本電気(株)
電子計算機・同附属装置
企業名
生産品目
GE東芝シリコーン(株)太田事業所
プラスチック
(株)オギワラ
金型・同部分品・同附属品
富士重工業(株)群馬製作所
自動車
群馬日本電気(株)
日野自動車(株)新田工場
GE東芝シリコーン(株)太田事業所
三洋電機(株)東京製作所
富士重工業(株)群馬製作所
(株)アドバンテスト群馬工場
日野自動車(株)新田工場
東急車両製造(株)群馬製作所
三洋電機(株)東京製作所
電子計算機・同附属装置
自動車
プラスチック
集積回路
自動車
電気計測器
自動車
特別用途車
集積回路
邑楽郡邑楽町
(株)アドバンテスト群馬工場
電気計測器
邑楽郡邑楽町
東急車両製造(株)群馬製作所
特別用途車
資料:OICT HP 資料をもとに作成
36
37
37
参 考 資 料
参考図 3.2.1 2,&7 輸出入取扱件数・重量の推移
参考図 3.2.1 OICT 輸出入取扱件数・重量の推移
年度
件
取扱重量 トン
取扱件数
資料:OICT HP 資料をもとに作成
参考図 3.2.2 2,&7 の概要
参考図 3.2.2 OICT の概要
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に
資料:柴崎隆一・渡部富博・越智大介「韓国釜山港周辺における国際海上トレーラーの通行実態とわが国に与える示唆」
与える示唆」国土技術政策総合研究所資料第 号、平成 年 月
国土技術政策総合研究所資料第 349 号、平成 18 年 11 月
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表 3.2.3 OICT 内主要施設
参考表 3.2.3 2,&7 内主要施設
施設名
床面積(㎡)
第 倉庫
第 倉庫
記載なし 荷捌き所(第 倉庫に併設)
管理事務所(第 )
管理事務所(第2)
第3倉庫(第 倉庫に併設)
危険物倉庫
バンプール(重舗装路面)
資料:OICT
HP 2,&7
資料をもとに作成
参考図 3.2.3
施設写真
参考図 3.2.3 OICT 施設写真
参考図 3.2.4 2,&7 取扱貨物
資料:OICT HP 資料をもとに作成
参考図
3.2.4 OICT
取扱貨物 エンジン 食品
金型 特殊インキ
中古機械
自動車部品
資料:太田国際貨物ターミナル +3
39
資料:OICT HP 資料をもとに作成
38
参 考 資 料
6)経営状況
(1)設立の背景
太田市を中心とする群馬県東部は、富士重工や三洋電機、オギハラなど群馬県随一の工業集積地である。
1998 年の東部地区の製造品出荷額等は、県全体の 52%に相当する約 4 兆 2,000 億であった。
1994 年に群馬県が行った輸出入業務の実態調査で、次の 2 点が把握できた。
A . 群馬県東部地区の企業の通関実績(年間実績)が 27,000 件に及ぶ。
B . 地区内に保税施設が建設された場合、利用の意向を有する企業が多い。
以上の 2 点をふまえ、太田税関派出所誘致促進協議会が組織され、群馬県及び太田市が用地と資金を提
供し、1997 年に施設が完成し、施設運営のため株式会社太田国際貨物ターミナルが設立された。その際
も、太田市及び太田商工会議所などの公共機関が、資本金の 32%を出資するなど中心的な役割を果たした。
総資本金は 1 億 4,240 万円で、出資会社の内訳は、太田市(25%)、太田商工会議所(7%)、金融機関(4%)、
その他法人(64%)である。
資料:「太田国際貨物ターミナルについて」2001 年
(2)ターミナルの特徴
・太田国際貨物ターミナルの特徴は、まず交通上の利便性である。国際貨物輸送の拠点である京浜港から
4 時間(130km)、成田空港から 3.5 時間(130km)、常陸那珂港まで 1.5 時間(140km)となっている。
・運営形態としては、太田市などが出資する第 3 セクターであり、太田市長が代表取締役社長を務めてい
る。用地及び建設に係る整備費用について、群馬県及び太田市が資金提供を行うなど行政と深い関わり
を持っている。そのため、ターミナル利用促進にあたっては、太田市長自らトップセールスを実施する
ことができる。
・また、太田市が経営に関わっていることから、群馬県や太田市の関係機関と利用促進について情報交換
を行うとともに、他のインランドデポや行政と一体になってターミナルのあり方を検討することができ
る。
(3)ターミナルの実績と今後の展望
太田国際貨物ターミナルは、1999 年の設立から、蔵置場の拡大や荷役設備設置(ともに平成 15 年)な
どのターミナルの機能強化と、税関の設置(平成 15 年)や物流管理業務の請負(平成 20 年)、倉庫業の
登録(平成 21 年)などの業務拡大により、取扱量は右肩上がりに増加した。開設翌年の 2000 年には約 8,700
トンであった取扱量は、2007 年には約 235,800 トンと約 2.7 倍になり、年商も約 6 倍になった。
しかし、2008 年は、世界経済の悪化により取扱量が 189,841 トンと前年を大きく下回り、利益を大きく
落とした。そのため、人件費の圧縮を含めたコスト削減を素早く実行し、2008 年 12 月から 4 ヶ月で 950
万円のコストを削減した。今後は、2012 年度を目途に蔵置面積約 23,000㎡の海上貨物専用ターミナルを
新設、蔵置面積を 4 倍以上に拡大する。飽和状態にある京浜地区の港湾機能を補完し、国内物流の効率化
を図る。
また、太田市内に新たな海上コンテナターミナルの建設を計画している。敷地面積は 3.7ha あり、北関
東道全線開通を視野に、手狭な海上コンテナの保管場所を拡大し輸入貨物の取扱量増加に対応する。
資料:太田国際貨物ターミナル HP・上毛新聞(2009 年 1 月 5 日、2010 年 5 月 22 日)
39
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考図 3.2.5 営業収益、営業収益の内訳
参考図 3.2.5 営業収益、営業収益の内訳
資料:OICT HP 資料をもとに作成
参考図 3.2.6 経常利益金額、当期純利益
参考図 3.2.6 経常利益金額、当期純利益
資料:OICT HP 資料をもとに作成
参考表
ターミナル入居企業
参考表 3.2.4
3.2.4 ターミナル入居企業
施設名
第一事務所
第二事務所
企業名
郵船航空サービス(株)
(株)阪急阪神エクスプレス
(株)近鉄エクスプレス
太田流通センター卸協同組合
(アリエット太田)
(株)ユーユーワールド
業務内容
通関業
通関業
通関業
卸・物流両協同組合の運営他
通関業・各種請負業
(株)日新
通関業
早川海陸輸送(株)
須田運送(株)
コンテナドレージ
トラック輸送・コンテナドレージ
資料:OICT HP 資料をもとに作成
40
参 考 資 料
太田国際貨物ターミナルは、平成
太田国際貨物ターミナルは、平成2020年年1010月以降のリーマンショックの影響を受け、下半期に入り貨物
月以降の米国のリーマンショックの影響を受け、下半期に
取扱量の激減により業績が落ち込み、2
月における通関件数は前期比
40.3%減少、重量は
64.8%減少、貨
入り貨物取扱量の激減により業績が落ち込み、
2 月における通関件数は前期比
40.3%減尐、重量は
64.8%
物取扱収入は
47.4%と厳しい経営環境となった。当期の損益状況と営業費用は下記のようになり、最終的
減尐、貨物取扱収入は
47.4%と厳しい経営環境となった。当期の損益状況と営業費用は下記のようにな
な純利益は前期比
85.5%減の 25385.5%減の
万円(前期
万円)となった。
太田国際貨物ターミナルは、平成
20 年253
101,745
月以降の米国のリーマンショックの影響を受け、下半期に
り、最終的な純利益は前期比
万円(前期
1,745 万円)となった。
入り貨物取扱量の激減により業績が落ち込み、
2 月における通関件数は前期比 40.3%減尐、重量は 64.8%
減尐、貨物取扱収入は 47.4%と厳しい経営環境となった。当期の損益状況と営業費用は下記のようにな
参考表
3.2.5 太田国際貨物ターミナルの損益の状況
参考表
3.2.5 太田国際貨物ターミナルの損益の状況
り、最終的な純利益は前期比 85.5%減の 253 万円(前期 1,745 万円)となった。
(単位:千円)
売上高
区分
平成 年度 平成 年度 平成 年度
参考表 3.2.5 太田国際貨物ターミナルの損益の状況
売上原価
(単位:千円)
区分
平成 年度
損 売上総利益
益
売上高
の 販管費及び一般管理費
状
売上原価
況 損 営業利益(損失)
売上総利益
益 経常利益(損失)
平成 年度
平成 年度
の 販管費及び一般管理費
状 当期利益(損失)
営業利益(損失)
況
経常利益(損失)
資料:OICT HP 資料をもとに作成
太田国際貨物ターミナルの事業は貨物取扱事業、賃貸事業、物流管理事業の
つに大別される。上述
当期利益(損失)
した理由により、各事業の収益は減尐しており、特に賃貸事業は
年度で 件中 件が解約となり、
太田国際貨物ターミナルの事業は、貨物取扱事業、賃貸事業、物流管理事業の 3 つに大別される。上述
収益が大幅に落ちている。また、物流管理事業は、輸入品取扱の荷主に対して、倉庫を賃貸し、通関後
太田国際貨物ターミナルの事業は貨物取扱事業、賃貸事業、物流管理事業の つに大別される。上述
した理由により、各事業の収益は減少しており、特に賃貸事業は 20 年度で 4 件中 2 件が解約となり、収
の物流管理、流通加工及び配送の業務を請け負っていたが、荷主の自己破産により本事業はなくなり、
した理由により、各事業の収益は減尐しており、特に賃貸事業は 年度で 件中 件が解約となり、
益が大幅に落ちている。また、物流管理事業は、輸入品取扱の荷主に対して倉庫を賃貸し、通関後の物流
貨物取扱事業に専念することになった。
収益が大幅に落ちている。また、物流管理事業は、輸入品取扱の荷主に対して、倉庫を賃貸し、通関後
管理、流通加工及び配送の業務を請け負っていたが、荷主の自己破産により本事業はなくなり貨物取扱事
の物流管理、流通加工及び配送の業務を請け負っていたが、荷主の自己破産により本事業はなくなり、
開業以降、平成
年度上半期まで太田国際貨物ターミナルは、営業収益、貨物取扱量共に順調に推
業に専念することになった。
貨物取扱事業に専念することになった。
移していたが、世界経済の悪化により貨物取扱料収入が激減した。第
期は、下記のような数値目標
開業以降、平成
20
年度上半期まで太田国際貨物ターミナルは、営業収益、貨物取扱量ともに順調に推
開業以降、平成 年度上半期まで太田国際貨物ターミナルは、営業収益、貨物取扱量共に順調に推
を掲げ、コスト削減とともに収益を上げる施策を行っていくとされている。
移していたが、世界経済の悪化により貨物取扱料収入が激減した。第
期は、下表のような数値目標を
移していたが、世界経済の悪化により貨物取扱料収入が激減した。第 11期は、下記のような数値目標
を掲げ、コスト削減とともに収益を上げる施策を行っていくとされている。
掲げ、コスト削減とともに収益を上げる施策を行っていくとされている。
参考表 3.2.6 太田国際貨物ターミナル第 11 期の数値目標
参考表
3.2.6 太田国際貨物ターミナル第
11
期の数値目標
参考表
11
期の数値目標
(ア)全体収益
㻌 㻌3.2.6 太田国際貨物ターミナル第
㻌㻌
㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 (単位:千円)㻌
項目
営業収益
営業利益金額
税引き前当期純利益金額
(ア)全体収益 㻌 㻌
㻌㻌
㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 㻌 (単位:千円)㻌
第 期目標
項目
営業収益
営業利益金額
税引き前当期純利益金額
第 期実績
第 期目標
対前期比(%)
第 期実績
対前期比(%)㻌
㻌
(イ)貨物取扱
(単位:千円)
㻌
㻌
(イ)
貨物取扱通関件数(件) 貨物取扱量(t)
(単位:千円)
項目
取扱収益
項目
第 期目標
通関件数(件)
貨物取扱量(t)
第第
期実績
期目標
対前期比(%)
第 期実績
%
%
%
%
%
対前期比(%)
取扱収益
%
42
資料:OICT HP 資料をもとに作成
42
41
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
P / L(損益計算書)を見ると、平成 19 年まで順調に推移していた売上が、平成 20 年には大幅に減少
PL(損益計算書)を見ると、平成 年まで順調に推移していた売上が、平成 年には大幅に減
しており、その影響から、純利益が前期比 85%減という大幅な減益になっていることが分かる。平成 18
少しており、その影響から、純利益が前期比 %減という大幅な減益になっていることが分かる。平成
年度と 20 年度を比較すると、売上高は減少しているにも拘らず、売上原価や販管費及び一般管理費は増
年度と 年度を比較すると、売上高は減少しているにも拘らず、売上原価や販管費及び一般管理費
加しているため、このような状況になっていることが分かる。
は増加しているため、このような状況になっていることが分かる。
経営指標を見ると、収益性、成長性、総合力が減少しており、今後、売上が伸びないことが予想される
経営指標を見ると、収益性、成長性、総合力が減少しており、今後、売上が伸びないことが予想され
中では、大幅な経費削減が必要と考えられる。流動性・安全性については、流動比率は高い数値を示して
る中では、大幅な経費削減が必要と考えられる。流動性・安全性については、流動比率は高い数値を示
いるものの、固定比率は未だ
100%を大幅に超えており、企業の安全性が高いとは言えない。
しているものの、固定比率はいまだ
%を大幅に超えており、企業の安全性が高いとは言えない。
参考表
3.2.7 太田国際貨物ターミナルの経営指標(その1)
参考表
3.2.7 太田国際貨物ターミナルの経営指標(その1
(単位:千円)
区分
平成 年度 平成 年度 平成 年度
売上高
売上原価
売上総利益
販管費及び一般管理費
P
/
L
(
損
益
計
算
書
)
B
/
S
(
貸
借
対
照
表
)
42
うち役員人件費
(原価計上分含む)
うち職員人件費
(原価計上分含む)
営業利益(損失)
営業外収益
営業外費用
経常利益(損失)
特別利益
特別損失
法人税・住民税・事業税
当期利益(損失)
前期繰越利益
前期未処分利益
利益処分・損失補填額
次期繰越金
総資産(総資本)
流動資産
固定資産
繰延資産
負債
流動負債
固定負債
資本(自己資本)
資本金
利益剰余金等
資料:OICT HP 資料をもとに作成
43
参 考 資 料
参考表 3.2.8 太田国際貨物ターミナルの経営指標(その 2)
参考表 3.2.8 太田国際貨物ターミナルの経営指標(その 評価視点 主要経営指標
算式
平成 年度 平成 年度 平成 年度
総資本
経常利益総資本
経常利益率
×
収益性
売上高
経常利益売上高
経常利益率
×
今期売上高前期売上
売上高伸長率
高×
成長性
経常利益
今期経常利益前期経
伸長率
常利益×
流動性
・安全性
総合力
流動比率
流動資産流動負債×
固定比率
固定資産自己資本×
52$
営業利益総資本
×
資料:OICT HP 資料をもとに作成
44
43
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(3)つくば国際貨物ターミナル(TICT)
(3)つくば国際貨物ターミナル(TICT)
1)概要
1)概要
つくば国際貨物ターミナルは、
茨城県つくば市に位置し、常磐自動車道谷田部 IC
から2分である。また、
つくば国際コンテナターミナルは、茨城県つくば市に位置し、常盤自動車道
谷田部
IC から2分。ま
各拠点からのアクセスは、
京浜港から2時間(100km)、成田空港から
1 時間(50km)
、常陸那珂港まで
た各拠点からのアクセスは、京浜港から2時間(100km)
、成田空港から
1 時間(50km)
、常陸那珂港1.5
時間(70km)となっている。
まで 1.5 時間(70km)となっている。
成田空港開港以来、空港周辺の物流施設が狭く不十分であったことから、成田空港を利用する一般航空
成田空港開港以来、空港周辺の物流施設が狭く不十分であったことから、成田空港を利用する一般航
貨物(生鮮食品や医薬品を除く)を千葉県市川市にあった
TACT(㈱東京エアーカーゴ・シティー・ター
空貨物(生鮮食品や医薬品を除く)を千葉県市川市にあった
TACT(㈱東京エアーカーゴ・シティー・
ターミナルの略)にて保管・通関業務が行われていた。そのため、北関東地域からの輸出貨物も一度
TACTの
ミナルの略)で保管・通関業務が行われていた。そのため、北関東地域からの輸出貨物も一度
TACT
のある市川市まで運送し、通関後に
TACTから成田空港まで保税運送を行う必要があった。このような状
から成田空港まで保税運送を行う必要があった。このような
ある市川市まで運送し、通関後に
TACT
状況により、輸出入企業は全て
TACTを経由しなければならず、輸出入貨物が集中し混雑することから、
を経由しなければならず、輸出入貨物が集中し、混雑することか
況により、輸出入企業は全て
TACT
ら、納期が間に合わないことも多くあった。このため、主に成田空港を利用する航空貨物を対象とした
納期が間に合わないことも多くあった。このため、主に成田空港を利用する航空貨物を対象としたつくば
つくば国際貨物ターミナル(TICT)が
年 5 月に設立された。
国際貨物ターミナル(TICT)が
1992 年1992
5 月に設立された。
取扱量は、2005 年は航空貨物が 12,669 トンで 2003 年から徐々に増加している。一方、海上貨物は
取扱量は、2005 年は航空貨物が 12,669 トンで 2003 年から徐々に増加している。一方、海上貨物は徐々
徐々に減尐している。
に減少している。
参考表 3.3.1 7,&7 の概要
参考表 3.3.1 TICT の概要
a
b
c
d
e
f
g
h
項目
所在地
設立年月日
資本金
敷地面積
つくば国際貨物ターミナル(7,&7)
茨城県つくば市谷田部 年 月 日
億 万円
㎡(保税エリア ㎡)
航空貨物…電子部品、建設機械特殊、工具部品
取扱貨物
海上貨物…自動車部品、電子部品、化学品
航空貨物…(件年)
取扱量
海上貨物…(件年)
・ターミナル内での輸出入貨物の荷捌き、仕分、梱包
及び保管業務
・輸出入貨物のターミナルと成田空港、東京・横浜港
業務内容
間の保税運送業務
・流通加工・在庫管理業務
・ターミナル内事務所、駐車スペースの賃貸
・空調上屋スペース 延 ㎡
特記事項
・$LU1$&&6(航空貨物通関情報処理システム)
(設備・システム等)
・6HD1$&&6(海上貨物通関情報処理システム)
資料:つくば国際貨物ターミナル
資料:TICT HP 資料をもとに作成+3
44
45
参 考 資 料
参考表 3.3.2 7,&7 内主要施設
参考表 3.3.2 TICT 内主要施設
施設名
床面積(㎡)
事務棟
上屋棟
保税蔵置場(屋内)
保税蔵置場(屋外)
空調上屋スペース
(流通加工業務用)
3.3.1 7,&7 施設写真
資料:TICT参考図
HP 資料をもとに作成
参考表 3.3.2 7,&7 内主要施設
事務棟
上屋棟
施設名 3.3.1 TICT 施設写真
床面積(㎡)
参考図
保税蔵置場(屋内)
保税蔵置場(屋外)
空調上屋スペース
(流通加工業務用)
参考図 3.3.1 7,&7 施設写真
参考図 3.3.2 7,&7 取扱貨物例
資料:TICT HP 資料をもとに作成
参考図 3.3.2 TICT 取扱貨物例
3.3.2 7,&7 取扱貨物例
重機械 参考図
電子計算機
集積回路
資料:日立建機(株)+3、キャノン(株)+3、日本テキサス・インスツルメンツ(株)+3
参考表 3.3.3 7,&7 取扱重量、取扱件数
資料:日立建機(株)HP、キヤノン(株)HP、日本テキサス・インスツルメンツ(株)HP
重機械 電子計算機 集積回路
資料:日立建機(株)+3、キャノン(株)+3、日本テキサス・インスツルメンツ(株)+3
資料:
『茨城県総合物流計画(改定)』平成 年 月茨城県
参考表
3.3.3 TICT
参考表
3.3.3 7,&7 取扱重量、取扱件数
取扱重量、取扱件数
46
資料:
『茨城県総合物流計画(改定)』平成 年 月茨城県
資料:『茨城県総合物流計画(改定)』平成 19 年 3 月茨城県
46
45
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考図 3.3.3 TICT 年間総売上
参考図 3.3.3 7,&7 年間総売上
参考図 3.3.3 7,&7 年間総売上
参考図 3.3.3 7,&7 年間総売上
資料:つくば国際貨物ターミナル +3 決算報告書
資料:TICT HP 決算報告書
2)経営状況
2)経営状況
つくば国際コンテナターミナルの総資本金は 億 万円で、出資会社の内訳は、茨城県
資料:つくば国際貨物ターミナル +3 決算報告書
つくば国際貨物ターミナルの総資本金は
2 億、つくば市(%)
8,200 万円で、出資会社の内訳は、茨城県(21.3%)
(財)
(%)、
(財)茨城県開発公社(%)
、その他法人(%)である。 、
資料:出資法人等経営評価書(企業会計用)平成
年
茨城県開発公社(10.6%)
、つくば市(7.1%)、その他法人(61%)である。
2)経営状況
参考表 3.3.4 年
ターミナル入居企業
資料:出資法人等経営評価書(企業会計用)平成
つくば国際コンテナターミナルの総資本金は17
億 万円で、出資会社の内訳は、茨城県
企業名
業務内容
(%)、
(財)茨城県開発公社(%)
、つくば市(%)、その他法人(%)である。
株式会社近鉄エクスプレス
通関業
資料:つくば国際貨物ターミナル +3 決算報告書
資料:出資法人等経営評価書(企業会計用)平成
年
参考表 3.3.4 ターミナル入居企業
日本通運株式会社
2)経営状況
郵船航空つくば株式会社
企業名
通関業
参考表 3.3.4 ターミナル入居企業
通関業
業務内容
つくば国際コンテナターミナルの総資本金は 億 万円で、出資会社の内訳は、茨城県
資料:つくば国際貨物ターミナル
+P
株式会社近鉄エクスプレス
通関業
(%)
、
(財)茨城県開発公社(%)
、つくば市(%)、その他法人(%)である。
日本通運株式会社
資料:出資法人等経営評価書(企業会計用)平成
年
通関業
郵船航空つくば株式会社 参考表 3.3.4 ターミナル入居企業
通関業
つくば国際貨物ターミナルも太田国際貨物ターミナルと同じく、世界同時不況の影響により、売り上
企業名
業務内容
資料:つくば国際貨物ターミナル
+P395%減の△76,674 万円となった。
げは前年度と比較して大幅に減尐しており、
最終的な純利益は前期比
株式会社近鉄エクスプレス
資料:TICT
参考表 3.3.5
日本通運株式会社
通関業
HP 資料をもとに作成
つくば国際貨物ターミナル
損益の状況
通関業
つくば国際貨物ターミナルも太田国際貨物ターミナルと同じく、世界同時不況の影響により、売り上
郵船航空つくば株式会社
通関業
(単位:千円)
つくば国際貨物ターミナルも太田国際貨物ターミナルと同じく、世界同時不況の影響により、売り上げ
資料:つくば国際貨物ターミナル +P
げは前年度と比較して大幅に減尐しており、
最終的な純利益は前期比
395%減の△76,674
区分
平成 年度 平成
年度 平成 万円となった。
年度
は前年度と比較して大幅に減少しており、最終的な純利益は前期比
395%減の△
76,674 万円となった。
参考表
3.3.5
つくば国際貨物ターミナル
損益の状況
売上高
つくば国際貨物ターミナルも太田国際貨物ターミナルと同じく、世界同時不況の影響により、売り上
(単位:千円)
売上原価
395%減の△76,674
万円となった。
げは前年度と比較して大幅に減尐しており、
最終的な純利益は前期比
区分
平成 年度 平成 年度 平成 年度
損 売上総利益
参考表
3.3.5 つくば国際貨物ターミナル 損益の状況
参考表 3.3.5 つくば国際貨物ターミナル
損益の状況
益
売上高
(単位:千円)
の 販管費及び一般管理費
売上原価
区分
平成 年度 平成 年度
平成 年度
状
営業利益(損失)
△
況損 売上総利益
売上高
益 経常利益(損失)
売上原価
の 販管費及び一般管理費
損 売上総利益
状 当期利益(損失)
益
況 営業利益(損失)
の 販管費及び一般管理費
△
△
状
経常利益(損失)
営業利益(損失)
況
△
△
△
つくば国際貨物ターミナルの事業は運送事業、荷役・保管事業、賃貸の
つに大別される。事業概要
当期利益(損失)
△
経常利益(損失)
△
当期利益(損失)
△
のなかで、運送事業と荷役保管事業の割合は減尐しており、貨物取扱量には直接関係しない、賃貸料の
比率が多くなっている。総じて平成
年度の各事業の売上げは減尐しており、今後の計画の見直しが
つくば国際貨物ターミナルの事業は運送事業、荷役・保管事業、賃貸の
つに大別される。事業概要
資料:TICT HP 資料をもとに作成
つくば国際貨物ターミナルの事業は運送事業、荷役・保管事業、賃貸の つに大別される。事業概要
急がれている。
のなかで、運送事業と荷役保管事業の割合は減尐しており、貨物取扱量には直接関係しない、賃貸料の
つくば国際貨物ターミナルの事業は、運送事業、荷役・保管事業、賃貸の
3 つに大別される。事業概要
比率が多くなっている。総じて平成 年度の各事業の売上げは減尐しており、今後の計画の見直しが
のなかで、運送事業と荷役保管事業の割合は減尐しており、貨物取扱量には直接関係しない、賃貸料の
比率が多くなっている。総じて平成 年度の各事業の売上げは減尐しており、今後の計画の見直しが
の中で、運送事業と荷役保管事業の割合は減少しており、貨物取扱量には直接関係しない賃貸料の比率が
急がれている。
急がれている。
47
多くなっている。総じて、平成
20 年度の各事業の売上げは減少しており、今後の計画の見直しが急がれ
ている。
46
47
47
参 考 資 料
参考表 3.3.6 つくば国際貨物ターミナル 事業概要の割合
参考表 3.3.6 つくば国際貨物ターミナル 事業概要の割合
(単位:千円)
事業 事業2
事業3
事業名
平成 年度
運送事業
全体事業に占める割合
荷役・保管事業
全体事業に占める割合
平成 年度
賃貸事業
全体事業に占める割合
全体事業 平成 年度
PL(損益計算書)を見ると、平成
年から
資料をもとに作成
期続けて売上が減尐しており、特に 年度から 資料:TICT
HP
年度にかけての差が非常に大きい。その影響で、 年度の純利益は前期比 %減と、同時期の太田よ
りさらに大幅に減尐している。また、経営指標を見ると、収益性と成長性の指標は軒並み前年から低下
P / L(損益計算書)を見ると、平成 18 年から 2 期続けて売上が減少しており、特に 19 年度から 20
しており、世界経済の悪化が顕著になる前から、企業経営が芳しくないことがわかる。しかし、流動性・
年度にかけての差が非常に大きい。その影響で、20 年度の純利益は前期比 395%減と、同時期の太田より
安全性を見ると、流動比率・固定比率ともに安定した数値を保っており、数字の上では経営の安全性は
大幅に減少している。また、経営指標を見ると、収益性と成長性の指標は軒並み前年から低下しており、
高いと言える。ただし、総合力は収益性・成長性と同じく前年から大きく減尐しており、経営の質は高
世界経済の悪化が顕著になる前から、企業経営が芳しくないことがわかる。しかし、流動性・安全性を見
いとは言えない。
ると、流動比率・固定比率ともに安定した数値を保っており、数字の上では、経営の安全性は高いと言える。
ただし、総合力は、収益性・成長性と同じく前年から大きく減少しており、経営の質は高いとは言えない。
48
47
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表3.3.7
3.3.7 つくば国際貨物ターミナルの経営指標(その1)
参考表
つくば国際貨物ターミナルの経営指標(その1
(単位:千円)
区分
平成 年度 平成 年度 平成 年度
売上高
売上原価
売上総利益
販管費及び一般管理費
P
/
L
(
損
益
計
算
書
)
B
/
S
(
貸
借
対
照
表
)
うち役員人件費
(原価計上分含む)
うち職員人件費
(原価計上分含む)
△
△
△
△
△
△
△
営業利益(損失)
営業外収益
営業外費用
経常利益(損失)
特別利益
特別損失
法人税・住民税・事業税
当期利益(損失)
前期繰越利益
△
前期未処分利益
△
利益処分・損失補填額
次期繰越金
△
総資産(総資本)
流動資産
固定資産
繰延資産
負債
流動負債
固定負債
資本(自己資本)
資本金
利益剰余金等
△
資料:7,&7 ホームページ資料をもとに作成
資料:TICT HP 資料をもとに作成
87
48
参 考 資 料
参考表
3.3.8 つくば国際貨物ターミナルの経営指標(その2
参考表 3.3.8 つくば国際貨物ターミナルの経営指標(その2)
評価視点
収益性
成長性
流動性・
安全性
総合力
主要経営指標
算式
総資本
経常利益総資本
経常利益率
×
平成 年度
平成 年度
平成 年度
売上高
経常利益率
経常利益売上高
×
売上高伸長率
今期売上高前期売
上高×
経常利益
伸長率
今期経常利益前期
経常利益×
流動比率
流動資産流動負債
×
固定比率
固定資産自己資本
×
52$
営業利益総資本
×
資料:TICT HP 資料をもとに作成
つくば国際コンテナターミナルの 3/(損益件書)の明細は、次表のとおりであり、給与賞与と地代
家賃で全体の %と半数に近い数値となっている。また、給与賞与や役員報酬、出向料、福利厚生な
どの合計が %と人件費に関わる項目の割合が多い。
つくば国際貨物ターミナルの P/L(損益件書)の明細は、次表のとおりであり、給与賞与と地代家賃で
全体の 46.2%と半数に近い数値となっている。また、給与賞与や役員報酬、出向料、福利厚生などの合計
が 48.9%と人件費に関わる項目の割合が多い。
50
49
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表 3.3.9 つくば国際貨物ターミナル事業報告書
参考表 3.3.9 つくば国際貨物ターミナル事業報告書
P/L の内訳 (単位:千円)
区分
平成 年度
比率
純売上高
免税売上高
売上高
テナント売上高
売上原価
売上総利益
販管費及び一般管理費
役員報酬
給料賞与
出向費
法定福利費
福利厚生費
荷造梱包費
広告宣伝費
減価償却費
損
賃借料
益
修繕費
計 算 消耗品費
書
事務消耗品費
水道光熱費
旅費交通費
手数料
保税許可手数料
租税公課
交際接待費
保険料
通信費
組合費
地代家賃
会議費
雑費
小計
営業損失
資料:TICT HP 資料をもとに作成
51
50
参 考 資 料
参考図 3.3.4 販管費及び一般管理費 各費目の割合
資料:TICT HP 資料をもとに作成
51
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(4)宇都宮国際貨物ターミナル(UICT)
(4)宇都宮国際貨物ターミナル(UICT)
宇都宮国際貨物ターミナルは、1989 年に北関東で初の国際貨物ターミナルとして栃木県宇都宮市に設
宇都宮国際貨物ターミナルは、 年に北関東で初の国際貨物ターミナルとして栃木県宇都宮市に設
立された。
立された。
参考表 3.4.1 UICT の概要
参考表 3.4.1 8,&7 の概要
項目
宇都宮国際貨物ターミナル(8,&7)
a 所在地
栃木県宇都宮市下桑島町西原 b 設立年月日
年6月 日
c 資本金
組合出資金 万円
d 敷地面積
㎡
輸入…玩具、家具、事務用機器、食料品
e 取扱貨物
輸出…科学光学機器、化学製品、事務用機器、半導体
輸入…t
f 取扱量(平成 年)
輸出…t
1)各国航空船舶会社の代理店業務
2)通関業
業務内容
3)利用運送事業
g
(関連会社から引用)
4)一般貨物自動車運送事業
5)損害保険代理業
・保税蔵置場
特記事項
・危険品貯蔵所
h
(設備・システム等) ・海上コンテナ
・バンプール
資料:久和倉庫㈱+3、郵船航空北関東㈱+3、下野新聞( 年 月 日)
資料:久和倉庫㈱ HP、郵船航空北関東㈱ HP、下野新聞(2007 年 6 月 26 日)
52
53
参 考 資 料
参考図 3.4.1 UICT 施設写真
資料:ライブロジ HP、久和倉庫 HP、日祥運輸倉庫 HP
参考図 3.4.2 UICT 取扱貨物の例
資料:キヤノン(株)HP 53
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
宇都宮国際貨物ターミナルは、協同組合設立のインランドデポであり、利用概要は以下のとおりである。
大手企業の貨物は少なく、取扱量は少ない。
宇都宮国際貨物ターミナルは、協同組合設立のインランドデポであり、利用概要は、以下のとおりで
ある。大手企業の貨物は尐なく、取扱量は尐ない。
①配送・集荷エリア
・輸入配送エリア:県内
①配送・集荷エリア
・輸出集荷エリア:市内(鹿沼武子工業団地、宇都宮清原工業団地)が中心、北は福島県、南は小山市
輸入配送エリア:県内
②取扱品
輸出集荷エリア:市内(鹿沼武子工業団地、宇都宮清原工業団地)が中心、北は福島(プリンター)、
・輸入品:雑貨、日用品中心
南は小山市
・輸出品:光学機器部品、電子部品、電線など
②取扱品
③海上貨物
・輸入品:雑貨、日用品中心
・輸出品:光学機器部品、電子部品、電線など
・東京港と横浜港の比率は
7:3
③海上貨物
④通関
:
・30・東京港と横浜港の比率は
本 / 月、空コンテナの移動
2本/月
④通関
⑤取扱貨物量
・ 本月、空コンテナの移動 本月。
・ピークは、2003 年~ 2004 年の 25,000 トン
⑤取扱貨物量
⑥保税エリア
・ピークは、 年~ 年の トン
・建物の一部
200 ~ 300 坪を使用(航空貨物中心)
⑥保税エリア
・建物の一部 ~ 坪を使用(航空貨物中心)
参考図 3.4.3 UICT 取扱量(航空貨物)
参考図 3.4.3 8,&7 取扱量(航空貨物)
航空貨物 1999年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
取扱件数
㻞㻞㻘㻞㻟㻠
㻞㻟㻘㻠㻣㻜
㻞㻝㻘㻥㻣㻤
㻞㻠㻘㻠㻜㻝
㻞㻡㻘㻤㻡㻞
㻞㻣㻘㻥㻡㻠
㻟㻝㻘㻠㻥㻝
㻞㻥㻘㻞㻡㻠
㻞㻢㻘㻥㻡㻟
㻞㻝㻘㻞㻤㻝
㻝㻤㻞㻡㻤
取扱重量
㻠㻘㻟㻤㻤
㻠㻘㻢㻢㻟
㻟㻘㻠㻤㻜
㻠㻘㻟㻣㻞
㻡㻘㻤㻜㻡
㻣㻘㻜㻞㻣
㻣㻘㻠㻝㻝
㻡㻘㻠㻜㻢
㻠㻘㻣㻤㻝
㻟㻘㻡㻞㻥
㻞㻘㻡㻟㻜 資料:UICT ヒアリング資料をもとに作成
54
55
参 考 資 料
参考図
取扱量(海上貨物)
参考図3.4.4 UICT
3.4.4 8,&7 取扱量(海上貨物)
参考図 3.4.4 8,&7 取扱量(海上貨物)
海上貨物 1999年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
取扱件数
㻟㻘㻜㻥㻣
㻟㻘㻝㻠㻠
㻟㻘㻝㻡㻞
㻟㻘㻞㻣㻠
㻟㻘㻡㻠㻟
㻟㻘㻟㻣㻞
㻞㻘㻤㻢㻣
㻞㻘㻜㻣㻝
㻞㻘㻞㻝㻡
㻝㻘㻥㻣㻡
㻝㻞㻣㻥
取扱重量
㻝㻠㻘㻣㻢㻤
㻝㻠㻘㻜㻤㻠
㻝㻡㻘㻟㻠㻡
㻝㻢㻘㻢㻞㻤
㻝㻤㻘㻣㻡㻟
㻝㻡㻘㻠㻡㻠
㻝㻞㻘㻟㻝㻠
㻣㻘㻤㻞㻡
㻤㻘㻞㻣㻢
㻣㻘㻤㻢㻝
㻢㻘㻟㻡㻠 資料:UICT ヒアリング資料をもとに作成
参考図
3.4.52000年度
8,&7 取扱量における航空・海上貨物・輸出入別の割合(件数ベース)
1999年度
2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
海上貨物
取扱件数
㻟㻘㻜㻥㻣
㻟㻘㻝㻠㻠
㻟㻘㻝㻡㻞
㻟㻘㻞㻣㻠
㻟㻘㻡㻠㻟
㻟㻘㻟㻣㻞
㻞㻘㻤㻢㻣
㻞㻘㻜㻣㻝
㻞㻘㻞㻝㻡
㻝㻘㻥㻣㻡
㻝㻞㻣㻥
取扱重量
㻝㻠㻘㻣㻢㻤
㻝㻠㻘㻜㻤㻠
㻝㻡㻘㻟㻠㻡
㻝㻢㻘㻢㻞㻤
㻝㻤㻘㻣㻡㻟
㻝㻡㻘㻠㻡㻠 2% 㻝㻞㻘㻟㻝㻠
㻣㻘㻤㻞㻡
㻤㻘㻞㻣㻢
㻣㻘㻤㻢㻝
㻢㻘㻟㻡㻠 100%
5%
5%
6%
5%
5%
5%
4%
5%
4%
3%
4%
4%
5%
3%
4%
4%
5%
2%
4%
3%
4%
4%
5%
3%
4%
11%
10%
10%
90%
参考図
3.4.5 UICT 取扱量における航空・海上貨物・輸出入別の割合(件数ベース)
9%
11%
10%
10%
11%
参考図
取扱量における航空・海上貨物・輸出入別の割合(件数ベース)
11%
9% 8,&7
10%
10%3.4.5
10%
11%
80%
100%
7%
7%
6%
7%
7%
6%
70%
90%
5%
5%
6%
5%
5%
5%
7%
7%
6%
7%
7%
6%
60%
80%
10%
9%
10%
10%
11%
11%
11%
海上貨物輸入
50%
70%
40%
60%
9%
海上貨物輸出
78%
79%
78%
79%
77%
80%
79%
82%
82%
81%
85%
航空貨物輸出
海上貨物輸入
30%
50%
20%
40%
10%
30%
0%
20%
航空貨物輸入
海上貨物輸出
78%
79%
78%
79%
77%
80%
79%
82%
82%
81%
85%
1999年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
航空貨物輸入
航空貨物輸出
10%
0%
1999年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
資料:UICT ヒアリング資料をもとに作成
56
56
55
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考図 3.4.6 UICT 取扱量における航空・海上貨物・輸出入別の割合(重量ベース)
参考図 3.4.6 8,&7 取扱量における航空・海上貨物・輸出入別の割合(重量ベース)
100%
90%
参考図 3.4.6 8,&7 取扱量における航空・海上貨物・輸出入別の割合(重量ベース)
80%
100%
70%
44%
55%
66%
90%
60%
80%
50%
70%
40%
55%
66%
33%
20%
50%
20%
2%
2%
40%
10%
33%
21%
20%
10%
0%
54%
54%
50%
44%
60%
30%
30%
0%
60%
50%
60%
23%
20%
17%
19%
38%
21%
47%
37%
42%
47%
21%
22%
18%
22%
37%
4%
27%
3%
21%
33%
22%
28%
4%
11%
航空貨物輸入
航空貨物輸出
21%
21%
海上貨物輸入
海上貨物輸出
35%
4%
11%
7%
23%
16%
37%
42%
4%
10%
15%
17%
41%
21%
23%
4%
38%
18%
19%
2%
41%
2%
35%
26%
海上貨物輸入
海上貨物輸出
航空貨物輸入
航空貨物輸出
3%
2%
10%
15%
2%
2%
1999年度
2000年度 2001年度 2002年度
2003年度
2004年度
2005年度
2006年度
2007年度
2008年度
2009年度
7%
4%
37%
2%
33%
28%
27%
26%
23%
22%
21%
17%
17%
16%
資料:UICT ヒアリング資料をもとに作成
参考図
3.4.7 8,&7 取扱量における海上貨物・輸出入別の割合(7(8 ベース)
1999年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
100%
参考図 3.4.7 UICT 取扱量における海上貨物・輸出入別の割合(TEU ベース)
参考図 3.4.7 8,&7 取扱量における海上貨物・輸出入別の割合(7(8 ベース)
90%
80%
100%
70%
52%
58%
90%
60%
73%
82%
76%
71%
74%
67%
65%
67%
65%
33%
35%
67%
69%
80%
50%
70%
40%
73%
60%
30%
50%
20%
40%
10%
30%
0%
20%
10%
52%
58%
82%
76%
71%
74%
67%
輸出
69%
48%
42%
27%
18%
24%
29%
26%
33%
31%
48%
42%
1999年度
2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
35%
33%
33%
31%
29%
27%
26%
24%
18%
0%
1999年度 2000年度 2001年度 2002年度 2003年度 2004年度 2005年度 2006年度 2007年度 2008年度 2009年度
資料:UICT ヒアリング資料をもとに作成
57
57
56
輸入
輸入
輸出
参 考 資 料
参考4 流通業務団地の整備事例
(1)流通業務団地の概要
全国の流通業務団地の整備状況は、下表のとおりである。
参考表 4.1.1 全国の流通業務団地の整備状況
資料:国土交通省
57
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表 4.1.2 既存の流通業務団地の土地利用構成の例
資料:国土交通省資料をもとに作成
58
参 考 資 料
(2)郡山流通業務団地
市街地における流通機能の向上及び道路交通の円滑化を目的として開発された。
東北自動車道郡山インターチェンジに隣接しており、東北地方の広域に対応する物流拠点として、運送
業等 28 社が立地している。(平成 23 年 1 月時点)
参考図 4.2.1 広域位置図
資料:流通団地所在地をもとにグーグルマップを利用して作成
参考図 4.2.2 団地航空写真
資料:流通団地所在地をもとにグーグルマップを利用して作成
59
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表 4.2.1 郡山流通業務団地の概要
参考表 4.2.1 郡山流通業務団地の概要
項目
内容
D
所在地
福島県郡山市喜久田町卸 丁目域内
E
施行年度
平成 年~平成 年
F
総面積
約 KD
G
用途指定
準工業地域(建ぺい率 %・容積率 %)
H
業種
物流業、卸売業
I
立地企業数
運送業者 社、卸売業者 社
J
道路
東北自動車道郡山 ,& まで NP、国道 号まで NP
K
鉄道
JR喜久田駅まで NP、新幹線郡山駅まで NP
L
空港
福島空港まで約 NP
M
港湾
小名浜港まで約 NP
N
用水
郡山市上水道
O
排水
汚水:南東北総合卸センター協同組合管理の下水道に放流
雨水:側溝に放流
P
電力
普通高圧( ボルト)※電力会社との事前協議が必要
Q
ガス
プロパンガス
R
通信
光ケーブル(Bフレッツ)
S
特記事項
分譲区画の単価:約 円平米(有効期限:+)
資料:福島県郡山市ホームページ(平成 年 月時点)
資料:福島県郡山市 HP(平成 23 年 1 月時点)
参考図 4.2.3 団地区画図
参考図 4.2.3 団地区画図
資料:福島県郡山市ホームページ
資料:福島県郡山市 HP
61
60
参 考 資 料
参考表
参考表4.2.2 立地企業
4.2.2 立地企業
資料:福島県郡山市ホームページ
資料:福島県郡山市 HP
62
61
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(3)新潟県流通業務団地
1)新潟市流通業務団地
・面積 61ha
・流通業務団地の造成規模 47.6ha、総事業費 107 億円
団地外 流通センター 13.4ha、総事業費 11 億円
道路、公園、下水道施設その他公益的施設面積 16.9ha(61ha の 28%)
・従業員数 3,000 人
出入車両台数 1 日 5 万台
・新規進出企業数 93 社、中小企業共同事業参加企業 88 社:1980 年~ 1990 年にかけて整備
・進出企業数(メーカ、運輸等大手中心)39 社(県外 24 社):1975 年~ 1992 年にかけて整備
参考図 4.3.1 土地利用図
資料:新潟市流通業務団地パンフレットをもとに作成
62
参 考 資 料
2)上越流通業務団地
北陸自動車道上越インターチェンジから 500 m、直江津港まで 3 kmと、陸上、海上の両方からアクセ
スが良い。近隣には大規模な商業集積がある。
参考図 4.3.2 広域位置図
資料:流通団地所在地をもとにグーグルマップを利用して作成
63
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表 4.3.1 上越流通業務団地の概要
参考表 4.3.1 上越流通業務団地の概要
項目
内容
D
所在地
新潟県上越市大字上源入ほか
E
施行年度
昭和 年~昭和 年
F
総面積
約 KD
G
用途指定
準工業地域(建ぺい率 %・容積率 %)
H
業種
物流業、卸売業等
I
立地企業数
物流業 社、住宅販売業 社、リース、卸等 社、
その他 社等
J
道路
北陸自動車道上越 ,& まで m、国道 号線隣接
K
鉄道
JR信越本線 直江津駅まで NP
L
空港
新潟空港まで約 NP、松本空港約 NP
M
港湾
直江津港まで約 キロ
N
用水
上越市上水道
O
排水
排水路名:上越市公共下水道敷設
排水基準:上越市公共下水道条例適用
P
電力
普通高圧:団地内の配電線から供給
特別高圧:供給可能
Q
ガス
都市ガス $NFDO
R
通信
光通信対応可能
S
特記事項
分譲区画の単価:約 円㎡(平成 年時点)
資料:新潟県ホームページ(平成 年 月時点)
資料:新潟県 HP(平成 23 年 1 月時点)
参考図 4.3.3 上越市流通団地の航空写真
参考図 4.3.3 上越流通業務団地の航空写真
資料:新潟県ホームページ
資料:新潟県 HP
64
65
参 考 資 料
参考図 4.3.4 上越流通業務団地の構成図
資料:新潟県 HP
参考表 4.3.2 立地企業
※ 1 表の番号は前頁の土地利用写真の図番と一致している。
資料:新潟県 HP
65
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(4)小杉流通業務団地
富山市と高岡市のほぼ中間に位置し、北陸自動車道小杉インターチェンジの北西約 0.9 キロメートルの
至近距離にある。また、国道 8 号まで 6.5km、県道富山高岡線まで 3.5km の距離にあり、富山県内外への
集配活動の利便性を活かし、運輸関連施設や卸売施設等の流通業務施設を誘致している。
・面積 51.8ha
・流通業務用地 29ha(譲渡面積)
・道路、緑地その他公益的施設面積 22.8ha(51.8ha の 44%)
・総事業費 98 億円
・従業員数約 1,400 人
参考図 4.4.1 小杉流通業務団地の広域図
資料:流通団地所在地をもとにグーグルマップを利用して作成
66
参 考 資 料
参考表 4.4.1 小杉流通団地の概要
参考表 4.4.1 小杉流通団地の概要
項目
内容
$
所在地
富山県射水市流通センター青井谷・流通センター水戸田
%
施行年度
昭和 年~平成 年
&
総面積
約 KD
'
用途指定
準工業地域(建ぺい率 %・容積率 %)
(
業種
物流業、卸売業等
)
立地企業数
物流業者約 社、卸・小売業者約 社、製造約 社等
*
道路
北陸自動車道小杉 ,& まで NP、国道 号まで NP、
県道富山高岡線まで NP
+
鉄道
JR小杉駅まで NP
,
空港
富山空港まで約 NP
-
港湾
富山新港まで約 NP
.
用水
射水上水道企業団
/
排水
雨水:調整池で放流調節の後放流
0
電力
北陸電力株式会社
1
ガス
プロパンガス
R
通信
S
特記事項
団地内道路
・主要地方道高岡婦中線(団地内中央線)幅員 m、
車線歩道有
・幹線道路及び街区道路 m、 車線歩道有
・街区道路 m 車線歩道有
資料:富山県ホームページ(平成 年 月時点)
資料:富山県 HP(平成 23 年 1 月時点)
68
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考図 4.4.2 小杉流通業務団地の航空写真
参考図 4.4.2 小杉流通業務団地の航空写真
資料:富山県 HP 資料をもとに作成
参考表
参考表 4.4.2 小杉流通業務団地の立地企業
4.4.2 小杉流通業務団地の立地企業
※1 表の番号は上図中の番号と一致している
※ 1 表の番号は上図中の番号と一致している。
資料:富山県 HP
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資料:富山県ホームページ
参 考 資 料
参考5 大型車通行許可制度
参考5 大型車通行許可制度
コンテナ輸送の効率化にとって大きな役割を果たす大型車輸送効率化手法については、既存の大型車通
コンテナ輸送の効率化にとって大きな役割を果たす大型車輸送効率化手法については、既存の大型車
行許可制度の緩和措置と、特例措置とするための封鎖型連結施設の整備という二つの大きな課題がある。
通行許可制度の緩和措置と、特例措置とするための封鎖型連結施設の整備という二つの大きな課題があ
後者については、次節に紹介している高速道路との一体施設の整備が必要であり、そこでは、連結と解除
る。後者については、次節に紹介している高速道路との一体施設の整備が必要であり、そこでは、連結
のために、佐野市内拠点と港湾近傍の双方に必要となる。
と解除のために、佐野市内拠点と港湾近傍の双方に必要になる。
これらは、
国レベルの課題でもあるので、国の規制緩和動向や関連プロジェクトの動向を見守りながら、
これらは、国レベルの課題でもあるので、国の規制緩和動向や関連プロジェクトの動向を見守りなが
中長期的な実現可能性を検討する必要がある。
ら、中長期的な実現可能性を検討する必要がある。
(1)既存の大型車通行許可制度の概要
(1)既存の大型車通行許可制度の概要
コンテナ輸送を効率化するには、欧米のようなダブルストレーラーやトリプルトレーラーの一般道路
コンテナ輸送を効率化するには、欧米のようなダブルストレーラーやトリプルトレーラーの一般道路を
を含めた走行を可能にする必要がある。しかし、我が国では、その地形的制約もあって大型車輸送が可
含めた走行を可能にする必要がある。しかし、我が国では、その地形的制約もあり大型車輸送が可能な車
能な車両諸元は以下のように限定的な状況にとどまっている。
両諸元は以下のように限定的な状況にとどまっている。
各法令による車両寸法の規定は、下図のとおりである。
各法令による車両寸法の規定は、下図のとおりである。
道路交通法では、コンテナ輸送のように他の車両を牽引する場合の全長が 25m を超えてはならない
道路交通法では、コンテナ輸送のように他の車両を牽引する場合の全長が 25m を超えてはならないこ
こととされている(第 59 条第 2 項)
。保安基準では、車両の長さが 12m とされているので、2台の大
ととされている(第 59 条第 2 項)。保安基準では、車両の長さが 12m とされているので、2台の大型車
型車が 1m の間隔で牽引されている場合を想定して、25m とされている。
が 1m の間隔で牽引されている場合を想定し 25m とされている。
参考図 5.1.1 各法令の寸法規定
参考図 5.1.1 各法令の寸法規定
資料:道路交通管理研究会編「最新車両制限令実務の手引き、第3次改訂版」、2008 年5月 30 日刊
資料:道路交通管理研究会編「最新車両制限令実務の手引き、第3次改訂版」、 年5月 日刊
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
主要諸元は、以下のとおりである。
1)長さ
・車両制限令 貨物積載状態で 12 m
・道路交通法 自動車の長さの 10%を超えたはみだしを禁止
・保安基準 自動車の全長(車長)が 12m
2)長さに関するトレーラー連結車の特例
・車両制限令 高速自動車国道を通行する場合であり、かつ、貨物が前後にはみ出していないものに
限り、
セミトレーラー連結車は、連結全長が 16.5m
フルトレーラー連結車は、連結全長が 18m
・保安基準 セミトレーラー連結車は、連結装置中心から車両後端までの距離が 12m
トラクターは、車両が 12m
3)幅
・車両制限令 積載状態で 2.5m
・道路交通法 貨物の幅は車両の幅を超えないこと
・保安基準 車両の幅が 2.5m
4)高さ
・車両制限令 積載状態で 3.8m
(高さ指定道路においては 4.1m)
・道路交通法 車両制限令と同じ(貨物の高さと荷台の高さの合計が 3.8m)
(高さ指定道路においては 4.1m)
・保安基準 車両の高さが 3.8m
5)総重量
・車両制限令 自動車の重量(自重)+乗員の体重+貨物重量が、高速自動車国道及び重さ指定道路
では、軸距、車長に応じて 20 ~ 25 トン。その他の道路では、一律 20 トン
・道路交通法 既定なし。貨物の最大積載量は、保安基準に準拠(車検証の記載値)
・保安基準 自重+最大定員の体重(1 人当たり 55kg)+貨物の最大積載量が、軸距、車長に応
じて 20 ~ 25 トン
6)総重量に関するトレーラー連結車の特例
・車両制限令 バン型などのセミトレーラー、フルトレーラー連結車に限り、最遠軸距に応じて
高速自動車国道は、25 ~ 36 トン
重さ指定道路は、25 ~ 27 トン
その他の道路は、24 ~ 27 トン
・道路交通法 既定なし
70
参 考 資 料
・保安基準 セミトレーラー(被牽引車)は、連結中心から最後軸中心までの距離に応じて
20 ~ 28 トン
(2)既存の大型車両の利用状況
既存の大型連結車両は、形状別に見ると以下のように整理されており、最も多く利用されているコンテ
ナ用セミトレーラーは約 5 万 6 千台が利用(保有)されている。
参考図 5.2.1 大型連結車両の形状
資料:国土交通省関東地方整備局HP掲載資料をもとに作成
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佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考表 5.2.1 大型連結車の形状別保有台数
参考表 5.2.1 大型連結車の形状別保有台数
単位:台
自家用
営業用
貨物普通車
㻝㻘㻡㻡㻝㻘㻠㻢㻡
㻥㻝㻞㻘㻝㻠㻞
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単車
㻝㻘㻡㻠㻡㻘㻤㻣㻣
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㻞㻘㻟㻢㻥㻘㻝㻣㻟
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貨物被けん引車
㻥㻘㻡㻝㻥
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セミトレーラー
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バンセミトレーラー
㻝㻞㻢
㻝㻢㻘㻤㻣㻞
㻝㻢㻘㻥㻥㻤
ダンプセミトレーラー
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㻝㻘㻠㻞㻞
㻝㻘㻤㻞㻤
コンテナセミトレーラー
㻠㻠㻤
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バンフルトレーラー
㻝㻣㻞
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㻠㻢㻡
ダンプフルトレーラー
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㻝㻡㻢
㻞㻢㻡
㻤㻡
㻠㻢㻠
㻡㻠㻥
㻝㻜
㻡㻡
㻢㻡
㻜
㻞㻝
㻞㻝
トラクター
貨物小型車
セミトレーラー
セミトレーラー(車載運搬)
フルトレーラー
フルトレーラー
コンテナフルトレーラー
ドリー付トレーラー
ドリー付バントレーラー
計
注:2007年3月31日現在
資料:(財)自動車検査登録協力会刊、「形状別自動車保有台数」をもとに作成
資料:(財)自動車検査登録協力会刊、「形状別自動車保有台数」をもとに作成
72
111
参 考 資 料
(3)欧米における大型連結車の諸元例
欧米では、イギリスも含めてダブルストレーラーやトリプルトレーラーの走行が可能となっている。
主要諸元は、以下のとおりである。
参考図 5.3.1 欧州で走行可能な大型車の諸元例
資料:OECD、Cargo Routes : Truck Roads and Networks,1992
73
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考図 5.3.2 北米で走行可能な大型車の諸元例
資料:OECD、Cargo Routes : Truck Roads and Networks,1992
74
参 考 資 料
(4)国の動向
国の 2010 年6月2日の「新たに構造改革特区において講じるべき規制の特例措置」では、以下のよう
な要望項目があり、道路構造の保全や交通の危険防止のために必要な措置について検討中の段階である。
1)事項名
自動車運搬用フルトレーラー連結長の規制緩和
2)規制の根拠法令
道路法(昭和 27 年法律第 180 号)第 47 条の 2、バン型等の連結車に係る特殊車両の通行許可の取扱に
ついて(平成 6 年 9 月 8 日建設省道交発第 70 号)
3)規制の特例措置の概要
道路構造の保全や交通の危険防止のため、車両諸元の明確化や通行経路及び通行時間帯等の条件設定、
特区措置後の状況把握方法等について検討のうえ、自動車運搬用フルトレーラー連結長に係る規制緩和に
ついて、特区において必要な措置を講ずる。
資料:構造改革特別区域推進本部「「明日の安心と成長のための緊急経済対策」における構造改革特区
に係る臨時提案等に対する政府の対応方針」(平成 22 年 6 月 2 日)
75
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
参考6 スマート IC・SA 制度(高速道路連結制度)
コンテナの陸送輸送コストを削減する方法の一つとして、コンテナ 2 本や 3 本を 1 台のトラクターで牽
引するダブルストレーラーやトリプルトレーラー走行という方法がある。しかし、これらの連結車両は、
車長が長いため一般道路での走行が基本的に困難である。このため、最低限でも、高速道路一体の連結・
解除施設を整備する必要があり、既存の関連制度としてはスマート IC、スマート SA の制度がある。
この施設は、佐野市内だけでなく、輸送の両端末に必要となるので、東京港や横浜港周辺における施設
整備も必要になることに留意する必要がある。
独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構の「高速道路利便施設の連結実施要領」の骨子は、以下
のとおりである。
本実施要領は、高速自動車国道又は自動車専用道路(以下「高速道路」といいます。)との連結について、
その許可手続き、審査基準及び連結料の算定方法等を定めたものであり、独立行政法人日本高速道路保有・
債務返済機構(以下「機構」という。)が保有する高速道路との連結について適用するものである。
(1)制度の概要
2005 年 10 月 1 日に施行された「日本道路公団等の民営化に伴う道路関係法律の整備等に関する法律」
(2004 年法律第 101 号)により、道路法(1952 年法律第 180 号)及び高速自動車国道法(1957 年法律第 79 号)
の一部が改正され、高速道路に連結することができる施設についての規定が拡充された。
これにより、
① 道路法上の道路等
② 休憩所、給油所、商業施設、レクリエーション施設等(以下「利便施設等」という。)
③ 利便施設等と高速道路を連絡する通路等(以下「通路等」という。)
が連結の対象施設として規定されている。
この制度は、民間事業者等(以下「事業者」という。)が設置する利便施設等又は通路等(以下「高速
道路利便施設」という。)と高速道路とを直接結ぶことを可能としたものであり、高速道路を活用した多
様な事業の推進を目的としている。
事業形態としては、高速道路から当該施設を介して、一般道路への車両の出入りが可能か否かにより、
「開
放型」と「閉鎖型」の 2 種類に分類される。
76
参 考 資 料
参考図 6.1.1 連結施設の種類
資料:独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構の「高速道路利便施設の連結実施要領」
77
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
(2)高速道路利便施設の連結手続
1)高速自動車国道における高速道路利便施設(開放型)の連結手続
① 国土交通省の本省(以下「本省」という。)は、審査基準を公表する。
② 本省は、連結を行おうとすることを申し出た者(以下「申出者」という。)の申し出について、技術
的な基準等による審査を行う。
③ 国土交通大臣は、審査にあたり、地域経済への影響、まちづくり、環境の保全等の観点から、申し
出に係る高速道路利便施設の所在する地方公共団体の意見を聴取する。
④ 国土交通大臣は、連結予定者の決定に先立ち機構及び当該高速道路を管理する高速道路会社(以下「会
社」という。)の意見を聴取する。
⑤ 機構は、透明性・公正性を確保する観点から設置する学識経験者等からなる委員会(以下「第三者
委員会」という。)の意見を聞いた上で、本省へ機構としての意見を提出する。
⑥ 国土交通大臣は、連結予定者を決定し、選定結果・選定理由について、申出者に通知する。
⑦ 国土交通大臣は、整備計画を策定する。
⑧ 国土交通大臣は、連結許可申請に基づき手続を行い、連結許可は、公安委員会との協議を行った上
で行う。連結期間は、連結許可の日から 10 年以内とし、10 年を超える場合は、10 年毎に更新する
ものとする。
⑨ 本省は、選定結果・選定理由について、申出者のプライバシー・利益保護に配慮しつつ公表する。
⑩ 機構は、連結許可を受けた事業者から連結料を徴収する。
2)高速自動車国道における高速道路利便施設(閉鎖型)及び自動車専用道路の連結手続
① 機構は、審査基準を公表する。
② 機構は、申出者の申し出について、技術的な基準等による審査を行う。
③ 機構は、審査にあたり、地域経済への影響、まちづくり、環境の保全等の観点から、申し出に係る
高速道路利便施設の所在する地方公共団体の意見を聴取する。
④ 機構は、連結予定者の決定に先立ち会社の意見を聴取する。
⑤ 機構は、第三者委員会において、高速道路利便施設の連結許可の可否等について審議する。
⑥ 機構は、連結予定者を決定し、選定結果・選定理由について、申出者に通知する。
⑦ 機構は、連結許可申請に基づき手続を行い、連結許可は、公安委員会への協議を行った上で行う。
連結期間は、連結許可の日から 10 年以内とし、10 年を超える場合は、10 年毎に更新するものとする。
⑧ 機構は、選定結果・選定理由について、申出者のプライバシー・利益保護に配慮しつつ公表する。
⑨ 機構は、連結許可を受けた事業者から連結料を徴収する。
78
参 考 資 料
参考図 6.2.1 高速道路利便施設の連結手続フロー
参考図 6.2.1 高速道路利便施設の連結手続フロー
資料:独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構の「高速道路利便施設の連結実施要領」
独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構の「高速道路利便施設の連結実施要領」
以上
以 上 80
79
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会 委員名簿
80
番号
氏 名
役 職
所 属
1
岡本 直久
2
正岡 孝
3
山﨑 正
委員長
委員
(アドバイザー)
委員
(アドバイザー)
4
國谷 渡
委 員
5
淺香 達夫
委 員
6
菊池 功
委 員
栃木県中小企業団体中央会 会長
7
島田 嘉内
委 員
佐野商工会議所 会頭
8
君田 國雄
委 員
佐野農業協同組合 代表理事組合長
9
片柳 岳巳
委 員
佐野内陸コンテナターミナル研究会 会長
10
石戸谷 和久
委 員
佐野内陸コンテナターミナル研究会 専門委員
11
野城 良弘
委 員
佐野市 副市長
12
落合 正
委 員
佐野市 総合政策部長
―
岩﨑 俊道
オブザーバー
佐野市議会 議長
―
篠原 一世
オブザーバー
佐野市議会 副議長
―
田村 彰
オブザーバー
京浜港
(横浜市 港湾局 港湾経営部 誘致推進課)
―
大木 龍介
オブザーバー
京浜港
(東京都 港湾局 港湾経営部 振興課)
―
安藤 毅
オブザーバー
京浜港
(川崎市 港湾局 港湾振興部 誘致振興課)
国立大学法人筑波大学 准教授
国土交通省 関東地方整備局 港湾空港部
港湾物流企画室長
国土交通省 関東運輸局 交通環境部
物流課長
栃木県 総合政策部 地域振興課長
栃木県 産業労働観光部 産業政策課
企業立地班長
参 考 資 料
佐野市内陸型コンテナターミナル研究会報告書
発 行 日
編集・発行
平成 23 年4月
佐野市役所 総合政策部 政策調整課
〒327-8501
栃木県佐野市高砂町1番地
電 話 0283-20-3000(直通)
FAX 0283-21-5120
http://www.city.sano.lg.jp
81
参 考 資 料
81
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