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Microsoft PowerPoint - \222\206\216xmasuike.ppt
重点的サンプリングを用いた 光の表面下散乱シミュレーションに 関する研究 広島大学大学院工学研究科 益池 功 玉木 徹 金田 和文 研究の背景 コンピュータグラフィックスによる フォトリアリスティックな画像生成 要求 ・映画 ・工業製品のデザイン リアルな表現 物質面での光の反射・透過分布 従来 物質表面上の反射のみ考慮 物質表面で光を反射する物質の表現 には有効 内部で光が散乱する物質を フォトリアリスティックに表現することが困難 表面下散乱の考慮 表面下散乱を起こす物質 ・人間の肌 ・大理石 ・牛乳 研究の背景 表面下散乱の考慮 物質をフォトリアリスティックな 表現が可能 物質内部での光の伝達を考慮 [1]H.W.Jensen,et al. “A practical model for subsurface Light transport”,Proc.SIGGRAPH’01 レイトレーシングで光の経路を追跡 経路の数が多いと計算時間が多くなる 物質内部での散乱光の経路追跡を行うのは 計算コストが膨大 計算の効率化 研究の目的 表面下散乱の積分式 入射輝度に対する 射出点での放射照度式 解析的に解くのは困難 効率的に離散化 計算コストの削減 重点的サンプリング導入 射出点に与える影響が大きい散乱点を より重点的にサンプリングする方法 表面下散乱方程式 入射光Lin Lin 射出光 φin L 物質 θ1 φ [単散乱成分] [Jensen ’01] E = σ s e −σ t l2 p (θ1 ) L cos φ L = F (φin ) e −σ t l1 Lin フレネルの透過率 σ t :消散係数 E= 距離による減衰 入射光輝度 s :物質内部を通過する距離 −σ s σ F ( φ ) p ( θ ) e Lin cos φ ds ∫ s in 1 t 位相関数 重点的サンプリング法 (1) 重点的サンプリングとは 射出点に与える影響が大きい散乱点を より重点的にサンプリングする方法 重要度は密度関数によって決定 (2) E= −σ s σ F ( φ ) p ( θ ) e Lin cos φ ds ∫ s in 1 t φ 密度関数の設計 (1)内部を通過する距離が短い 光の減衰が小さい (2)射出角が小さい 与える影響が大きい 密度関数 e −σ t s (1) cos φ (2) 実験 実験 入射角0、30、60度に対して、ピーク位置、 位置(0.5,0)でのサンプル数-放射照度の 収束過程 Z 60° 入射光 Y X ピーク位置 (0.06,0) 位置 (0.5,0) 比較対象 一定間隔サンプリング法 物質内部を通過する距離を一定間隔で離散化 真値 入射点-散乱点-射出点の距離を 一定間隔で十分細かく離散化 結果(入射角60度) 5.000E-03 2.500E-03 4.500E-03 4.000E-03 2.000E-03 3.000E-03 2.500E-03 放 射 照 度 [lx] 放 射 照 度 [lx] 3.500E-03 真値(3.518E-3) 一定間隔サンプリング 2.000E-03 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 1.500E-03 1.000E-03 5.000E-04 重点的 サンプリング 1.500E-03 真値(1.727E-3) 一定間隔サンプリング 1.000E-03 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 5.000E-04 重点的 サンプリング 0.000E+00 0.000E+00 0 50 100 150 サンプル数[個] 200 250 ピーク位置での収束過程 0 50 100 150 200 サンプル数[個] 位置(0.5,0)での収束過程 一定間隔サンプリングとの比較 重点的サンプリング ・ピーク位置付近では真値への収束が速い ・ピーク位置から離れるにつれて収束速度が落ちる 250 放射照度分布図での比較 Z 入射光 60° 重点的サンプリング法 Y X ・平面:2[cm]×1[cm] ・厚さ:5[mm] ・サンプル数:50 真値 ピーク位置 での誤差 2.1% 放射照度分布 誤差分布 一定間隔サンプリング法 ピーク位置 での誤差 31% 放射照度分布 放射照度分布 誤差分布 まとめ ・重点的サンプリングを単散乱シミュレーションに導入 より少ないサンプル数で真値に近い結果 を得ることができた 今後の課題 ・密度関数の設計に関する検討 ・多重散乱シミュレーションへの適用