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株式会社石本建築事務所
株式会社石本建築事務所 利用製品 :サイボウズ デヂエ サイボウズ Office 6 基本セット サイボウズ Office 6 プロジェクト サイボウズ Office 6 リモートサービス サイボウズ Office 6 ケータイ/ポケット 日本の近代建築運動の先駆けとなった分離派建築会 ※ の主導的 のも抵抗があったんですけど、最終的にはこれでいいか、で導 メンバーであった石本喜久治が 1927年に設立した石本建築事務所 入しました(笑)。ただ、施設予約だけで導入したわりには、自 は、社会のニーズ・変化に的確に応えると同時に先を見越した提 然と他の機能も使い出しましたね。」 案・活動を展開し、建築・都市・文化の創造や人材の育成、建築 生産システムの変革をリードしてきた。 そして、2001年サイボウズ デヂエの登場である。 そして、その一つひとつの積み重ねにより、時代、時代において 大きな信頼と高い評価を獲得してきた株式会社石本建築事務所。 石本建築事務所では、社内のあらゆる情報の管理を効率よく、 1998年にはイタリアミラノ市のミラノ工科大学キャンパスの国際 低コストで行うために様々な方法を実践してきた。汎用コンピ 設計コンペで最優秀賞を受賞するなど、国内のみならず海外へも ュータによる情報管理、これをパソコン化して Oracle、Access 活躍の場を広げている。 や Excel による情報管理・・・そしてサイボウズ デヂエへと 今回は、株式会社石本建築事務所で活躍する「サイボウズ デヂエ 行き着いた。 」の活用に迫った。 ※分離派建築会:東京帝国大学建築学科の同期生 6名が 1920年に 「汎用コンピュータでは、当社で行った業務の実績等をデータ 結成したグループ。歴史主義(過去の建築様式を適用する立面の ベース化したり原価管理をしていたのですが、保守管理コスト 構成法)を否定し、模倣によらない新しい建築の必要性を説いた の面や運用管理の問題があってそれらをダウンサイジングした 。「芸術としての建築」を標語に展覧会を主催したが、1928年頃 かったのです。そこで汎用コンピュータのデータをパソコンへ には活動を休止。分離派のデザインは初期が表現主義で、やがて 移行し、Oracle や Access を使った Web データベースを外注 近代主義に変わったといわれている。。 開発しました。ただ、この方法では問題がありまして、運用し ながら改善したくても、外部に委託しているという点でなかな か小回りがきかなかったのです。当たり前ですが(笑)。 導入背景と決め手 それと、元々の方針として、できるだけシステム開発をせずに 株式会社石本建築事務所 企画部 情報管理室では、1999年より同 市販のものを活用するというのがありました。ただ、データベ 社の情報システム再構築に取り組み、その一環として 1999年に ースという性質上、最低限のカスタマイズは必要となりますが サイボウズ Office を導入、2001年にはサイボウズ デヂエを導入 ・・・。出来合のソフトを活用しつつ、運用しながら改善する している。 方法がないものかと悩んでいる時に、DBメーカー (デヂエの前 バージョン) の事を知ったのです。工夫と割り切り次第では、 「元々、Notes を使っていてサイボウズ Officeに移行したんです DBメーカーでやりたいことが出来そうだなと直感的に思いまし 。Notes の良さもありましたが、クライアントライセンスの問題 た。」 や維持管理コストの問題等がありまして。また、社内のネットワ ークのプロトコルもいろいろなものを使用していたので TCP/IP 「Oracle や Access を使った Web データベースは、最初に検 に一本化して、Web ブラウザを中心に情報共有していきたいとい 索画面が表示されるというよくある形でした。データベースに う思いがありました。Notes では会議室予約と Notes メールの利 慣れていないユーザーが多かったため、パソコン化して広く利 用がほとんどだったんです。それで Notes メールに関しては、イ 用できる環境を構築したものの、あまり活用されなかったよう ンターネットメールに切り替えました。会議室予約に関しては、 です。 どうしたら良いか悩みましたね。 デヂエであれば、まずデータが一覧で表示されるので、Excel 今更、紙のノートかなにかでやる訳にもいきませんし(笑)。正直 等に慣れ親しんだユーザーにとって取っ付きやすいインターフ ェースだと思いました。」 、会議室予約をやるだけのためにサイボウズ Office を導入する - 1 - 「それとデヂエ導入前まで Excel のファイルそのものを、ファイ 「このライブラリは、コンペやプロポーザルなどの営業活動で ルサーバーにおいてデータ共有している、というのが結構あった 当社の設計実績の資料を作る場合や、改修などが発生した時に んですね。Excel のデータをみんなで利用しあうというのは手軽 必要な情報を検索する場合に利用されます。また万が一大きな ですけども、会社の情報共有の仕方としてはあまり良くないです 災害などが発生したときに、その地域で当社が手がけた物件を よね。更新管理が難しかったり、データ取り扱い上の事故の可能 調べて、顧客への迅速な対応を行う、という使い方も想定して 性もあります。作った人の感覚にも依存しがちですし、なにより います。」 データが探しにくいですよね。」 「汎用コンピュータを利用していた当時は、端末の数も限られ ていて、担当の人でないとこれらの情報を取り出すことができ 総合的に見て、これら様々な問題点を、デヂエであれば解決でき ませんでした。場所によっては端末が無くて、その都度電話で ると直感的に感じたということだ。 問い合わせする必要があったので、手間がかなり削減できたと Oracle や Access を使った Web データベースからデヂエへの移 思います。 行は簡単に行えたのだろうか? Web ブラウザさえあれば誰でも必要な情報を必要な時に自席で 取り出せる環境が実現できたことが良かったですね。」 「移行する前にきちんとライブラリ設計をしましたね。フィール ド構成とか、設定内容等のドキュメントを作成してからライブラ 次に紹介するのは、「完成写真」ライブラリと「設計主旨」ラ リを構築しました。いくら簡単だとはいえ、きっちり設計してか イブラリである。 らでないと最適なライブラリはできないと考えていましたから。 「完成写真」ライブラリは、設計した物件の写真画像が掲載さ それと作った人しか分からないというのは、絶対に避けたいこと れているライブラリで、ここから画像データをダウンロードし でもありました。」 て資料作成などに利用している。新しく登録した物件だけを抽 「ただ、ライブラリ自体を作った後のデータ移行は、システムに 出しておき、その URL をポータルサイトのトップページにリン あまり詳しくないスタッフが担当したのですが、思ったより簡単 クして、最新の完成写真が表示されるように工夫している。「 にできましたね。」 設計主旨」ライブラリには、設計した物件の説明文が登録され ており、営業用資料を作成する際にここから引用している。 ライブラリの作成、情報の登録は全て情報管理室で行っているそ 「以前は、完成写真自体を借りてスキャニングしないと資料を うだ。これは情報の信頼性をあげるためだという。 作成できなかったのですが、今は、デヂエを利用して画像デー 「ライブラリの作成、情報の登録は情報管理室で行っています。 タを簡単に取り出せるので、ユーザーには好評です。」 他の人は検索して情報を閲覧するだけです。情報の発生する場所 でそれぞれが入力していくという考え方もありますが、統一され 次は、「作品シート」ライブラリである。これは、設計した物 たルールで情報が登録されないと検索にうまく引っかからなくな 件の写真、説明文等が記載されている1枚もののパンフレットの ったり、情報の信頼性が落ちるなどの問題が発生しますので、当 ファイル(PDF 等)が登録されていて、ユーザーがここからファ 社では一元入力にしています。紙ベースの情報が情報管理室に集 イルをダウンロード、印刷し、営業活動等に活用している。 められ、それをチェックした上で登録し、公開するといった運用 「このライブラリに登録されているパンフレットのファイルは をしています。」 、「完成写真」ライブラリや「設計主旨」ライブラリに登録さ れている情報を元に作成されています。必要に応じて、写真や 活用方法 文章をアレンジして使えるようにもなっています。」 情報管理室では独自のポータルサイト「iLINKS」を 2000年に構築 最後に紹介するのは、「蔵書検索」ライブラリである。これは し、そこに各ライブラリへのリンクを設け情報を提供している。 、各部門で購入した本の書名等が登録されており、資料などの そのポータルで提供しているライブラリのいくつかを紹介してい 作成時に必要な本をここから検索して探し出すことができるよ こう。 うになっている。 まずは、「業務実績」ライブラリである。これは、石本建築事務 その他にもポータルサイトからリンクされているライブラリは 所が手がけた業務実績(物件など)の全ての情報を管理するための 、「受賞実績」ライブラリ、「コンペ・プロポーザル記録」ラ ライブラリである。フィールド数が非常に多いため、多数のビュ イブラリなど約 20ライブラリありデヂエはポータルサイトにな ーを用意し、ユーザーが見やすいように工夫されている。このラ くてはならない存在となっている。 イブラリをベースに後ほど紹介する「完成写真」ライブラリ、「 また、情報管理室専用で使っているライブラリとして、ソフト 作品シート」ライブラリなどの他のライブラリにリレーションさ ウェアのインストール先管理やシリアル番号管理、ユーザーア れている。 カウント管理など多数のライブラリが存在している。 - 2 - 導入の結果と今後の展望 システム概要 デヂエを導入した効果を聞いてみた。 サーバー OS Windows Server 2003 クライアント Windows XP / Windows 2000 「総合的に見て、運用管理が楽になりました。データベースの構 造もデータの内容も把握できている、という安心感もあります。 また、今までどこに何があるのか曖昧だったものや、一部の人に しかわからなかったデータを顕在化して共有できたことも良かっ 各支店は 広域イーサネットで結ばれている。 ネットワーク たと思います。」 「プログラムを自前で作ると簡易な変更や修正はやりやすいです が、会社としてはリスクも大きくなってしまいますよね。データ もプログラム自体も担当者に依存することがないので、引き継ぎ も楽になりました。」 「出来合のツールを使ってある程度フレキシブルな運用をするの に、デヂエが向いていたと思います。」 企業にとって重要な経営資源である情報を、デヂエによって目に 見える形で手軽に一元管理し、それを共有して活かせるようにな ったということだ。 また企画部情報管理室では、デヂエの投資効 果を次のように評価している。 ▲システム概要図 「データベースシステムは往々にして表面に表れづらい運用管理 コストが膨らんでしまいがちですが、デヂエの場合はそれを抑え 、投資に対する効果が得やすいと思います。」 今後は、デヂエの進化に合わせて活用の幅を広げていきたいそう だ。 「デヂエの計算機能が強化されていけば、今フロントエンドを Access で行っている原価管理などの会計系のデータをデヂエで扱 っていきたいですね。」 「原価管理に関連して、プロジェクトごとの細かい時間管理など もデヂエでできれば良いですね。もう少し時間に関する計算機能 が強化されると活用の幅が格段に拡がると思います。」 社内のあらゆる情報を Web 化している石本建築事務所。その石本 建築事務所の情報管理を行う Web アプリケーションとしてデヂエ は進化していく。 - 3 - 専用線でインターネットに接続する。