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固定翼無人小型機 UX-5航空写真による 沿岸調査と解析評価

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固定翼無人小型機 UX-5航空写真による 沿岸調査と解析評価
固定翼無人小型機 UX5 航空写真による沿岸調査と解析評価
エミー測量設計有限会社
浅野祐司
1.はじめに UX5 の概要
現在の航空写真測量では、飛行機と高額な機材・
滑走路が必要である。しかし、UAV(小型無人機)が
実用化され、航空写真を容易に取得できるようになっ
た。UAV での航空写真測量で狭い地域、自然災害直
後の現況把握に役立たれることが期待されている。
今回は、UAV(固定翼無人小型機 UX5)を使い、
航空写真測量による沿岸調査(汀線測量、地形デー
タ)の実測値を解析し、評価を検証する事を目的とし
図-1 機体
て実施した。
2. 固定翼無人小型機 UX5
Trimble UX5 (Unmanned aerial vehicle) の仕様概要
表-1 固定翼無人小型機 Trimble UX5 性能
飛行タイプ
翼長
固定翼、 質量 2.5kg
翼面積 34dm2
1m
寸法
100cm×65cm×10.5cm
素材
EPP フォーム、カーボンフレーム
推進力
ブラシレスモータ(700W)
バッテリ
14.8V、6000mAh
カメラ
ミラーレス、APSC(15mm カスタムレンズ)
コントローラ
Trimble Tablet Rugged PC
後続時間・距離
時間 50 分・距離 60km
最大速度・高度
時速 80km・高度 5000m
離陸・着陸
カタパルト・胴体着陸
最少着陸
20m×6m
天候制限
18m/s 及び小雨
通信周波数・範囲
2.4GHz/最大 5km
解像度(GSD)
2.1cm~24cm
離陸場所・上空高度
75m~750m
図-2 機体各部名称
3. 空中写真測量の概要
①重複する 2 枚以上の空中写真を用いて撮影時の状態
を再現する。
②空間の位置関係を合わせる事により、対象地域の立
体モデルを作成する。
③立体モデルと実際の地形との整合性を取る事により
縮尺や空間位置(方向や座標)を決定する。
④整合性の取れた立体モデルから(デジタル図化)により
平面図化、地形図(数値地形図)を作成する。
表-2 飛行範囲表
高さ
75 m
100 m
150 m
200 m
250 m
300 m
400 m
500 m
750 m
GSD(解像度) データ収集範囲/飛行
70%
80% 90%
2.4 cm
1.1km² 0.8km² 0.4km²
3.2cm
1.8km² 1.2km² 0.6km²
4.8cm
3.1km² 2.1km² 1.0km²
6.4cm
4.4km² 3.0km² 1.5km²
8cm
5.8km² 3.8km² 1.9km²
9.6cm
7.1km² 4.7km² 2.4km²
12.8cm
9.7km² 6.4km² 3.2km²
16cm
12.4km² 8.2km² 4.1km²
24cm
19.0km² 12.7km² 6.3km²
データ収集範囲/日
70%
80%
90%
6.85km² 4.5km² 2.3km²
10.8km² 7.2km² 3.6km²
18.7km² 12.5km² 6.2km²
26.6km² 17.8km² 8.9km²
34.6km² 23.1km² 11.5km²
42.5km² 28.3km² 14.2km²
58.0km² 38.7km² 19.3km²
74.2km² 49.5km² 24.7km²
113.9km² 75.9km² 38.0km²
図-3 空中写真から地形図(数値地形図)作成モデル
3.1 空中写真測量作業の流れ
分に取り込まれず、撮影時の写真データが暗めになり
本測量の作業工程で、作業計画から地形図等の成果
作成までの流れを示す。
1
作
業
2
標
3
対
定
空
らに十分注意する。
4
撮
5
同
標
点
時
識
計
画
の
の
設
設
置
置
9
数
調
影
10
補
値
測
編
編
成果に影響する。精度を損ねる可能性があるのでこれ
整
11
フ数
ァ値
イ地
形
ル
図
のデ
作ー
7
刺
針
6
現
地
調
査
12
品
8
数
値
4.UX5 による撮影
UAV(固定翼無人小型機 UX5)を使い、航空写真測
量による沿岸調査(汀線測量、地形データ)での活用に
図
注目し、評価を検証する事を目的として実施した。
試験飛行は、茨城県神栖市にある国立研究開発法
化
13
成
人港湾空港技術研究所波崎海洋研究施設周辺で実施
した。航空写真測量と汀線部の測量、地形データの実
測値を交えてデータを解析し、評価を検証した。
果
質
評
等
の
整
集
集
成タ
価
理
重要事項「写真測量の作業工程と内容」(Ver1.0)を参考
図-4 作業工程
4.1 障 害 物
撮影地近隣に風力発電の風車(発射位置からの高さで
96m)あり、撮影コース・高度設定を考慮する必要がある。
他の注意点としては、上記のような高い構造物、住宅密集
地、幹線道路の有無を考慮し計画する必要がある。
3.2 撮影計画(作業計画)事前調査
3.2.1 現地調査(予察による現地調査)
現地調査を行い、撮影状況等を確認する。
・障害物の有無や離着陸地点等の現況把握
・空中写真撮影後の変化状況(大規模工事等)
・注記に必要な事項及び境界
・撮影環境の把握、発着陸地点の確認
(風、着陸時の状態等)
・標定点の選点、設置
以上、現地調査の結果を整理して、立ち入り手続き及び
撮影計画を行う。
3.2.2 作業計画
空中写真、参考資料と現地調査結果を使い撮影計
画を立てる。作業範囲の指定を PC 上で指定する。撮影
計画は、事前に調査した結果に留意して、タブレット端
末に、今回撮影予定地である波崎海洋研究施設の区
域の入力を行う。
3.2.3 標定点
標定点(基準点)は空中写真測量の解析精度の要で
ある。標定点数は撮影範囲内に 5 点以上を設置する。
観測精度は基準点測量基準による。
3.2.4 撮影
撮影時に注意すべき点は、撮影時のカメラ設定で、
シャッタ速度を決める。シャッタ速度を速めると光が十
図-5
風車と防砂柵
4.2 撮影計画
今回は、精度確認のため高度 75mと 125mの 2 回の
飛行を計画し行なった。
撮影には標定点・配置位置が大事で、現地にある既知
点を中心に考慮し、撮影条件を設定した。
・面積
210m×400m 0.0844km²
・撮影時間 20 分(高度 75m 撮影ラップ率 80%)
15 分(高度 125m 撮影ラップ率 80%)
・標定点
10 点(精度確認点を含む)
※ラップ率は、オーバーラップ、サイドラップとも 80%
定点の大きさを表‐3 に記載した。
表-3 対空標識板の標準
地図情報レベル
500
1000
2500
5000
10000
A・C型
20×10cm
30×10cm
45×15cm
90×30cm
150×50cm
B・E型
20×20cm
30×30cm
45×45cm
90×90cm
150×150cm
D型
厚さ
内側30cm・外側70cm
内側50cm・外側100cm
4~5cm
内側100cm・外側200cm
4.5 撮影準備と記録データ
図-6 計画撮影飛行コース
撮影環境に合わせ撮影条件の設定を行う。
図-6 のように Google Earth の画像上に区域を設定す
図-8 の UX5 機体は、発射直前にデータをインプットし
ることで撮影計画を作成し、高度、ラップ率を設定する
発射する。撮影計画に基づき、予定高度・予定経路に
ことで作業を行えるようにする。基本的に航路は、現場
達すると撮影を開始する。
環境に依存するため、シミュレーションを行ってから現
・撮影位置 : DGPS データ
場にて設定を行う。
・高度 : 気圧高度データ(発射位置を高度 0)
・速度 : ピトー管による計測速度、GPS の移動速度
4.3 標定点
・傾斜等姿勢 : 慣性装置による機体の向き傾きを記録
標定点は現地の既設基準点を利用し、撮影エリア内
に 10 点観測し設置した。
上記諸元が本体に撮影諸元と撮影の同期番号が
記録される。カメラには、基本的に JPG データとして
標定点には木杭を打設、位置は GNSS 測量、標高は
SD カードに記録される。カメラに JPG で保存する理由
水準測量により既設基準点(桟橋基準点 A)
は、書き込まれる速度が速いためである。本機体は、
DL=6.857m(TP+6.170)を基準に直接水準測量により
時速 80 ㎞で航行するため、一コマ間の撮影速度は、
決定した。
高度とラップ率が影響することになる。 LAW データで
4.4 対空標識の設置
対空標識の形状は図-7 の形式を検討した。
撮影を行う場合は、SD カードの記録速度と撮影高度
を変えラップ率を調整する必要がある。(当社では
80%、210mでの LAW データで撮影を確認していま
す。)
図-8 UX5 発射装置(カタパルト)
図-7 対 空 標 識
4.5 風向き
対空標識は、試験撮影を行い撮影写真上での標定点
固定翼機 UX5 は、風向きに影響されやすく、発射時は
視認、設置が容易で、経済性等の観点から B 型を選択し
揚力をつけるため風に向かって飛び立ち、撮影高度を確
た。また、対空標識の色合いについても検討を行った。結
保する。UX5 は、電池の消耗を防ぐため撮影時はできる
果、視認がしやすい白黒の物を採用することにした。
だけ風に向かって飛び立たせる必要がある。
標定点は、視認と中心位置、大きさが重要であることか
撮影方向は、飛行経路が風を真横から受けるように設
ら、現状の空中写真測量で使用されている視認できる標
定し、現場内で風向きを見て計画を変更する。発着直前
まで、その時の風向きに合わせた設定が必要である。これ
時間を比較した。これから解析時間が解析データ数に
が撮影進路に反映され、計画進路内、進路変更旋回時
比例しているのが表れている。
の安全、着陸態勢に入るまでの旋回経路を現場の風を見
5.2 刺 針
て計画する。
4.6 UX5 写真撮影飛行
刺針をすることで座標や写真の歪みを矯正し、全体
の位置を定かにするものである。
(1) 離陸準備
対空標識を写真上で確認し、写真一枚一枚に刺針
飛行計画及び飛行はコントローラ Trimble Tablet
をする。また対空標識が明瞭に確認出来ない場合や緊
Rugged P.C(タブレット端末)により、UX5 の離陸から撮
急時等で対空標識が設置できない場所などでは道路
影手順、範囲、撮影タイミング、撮影時の記録、帰着の
にある白線や明瞭な構造物を刺針点として、作業後、
飛行経路、着陸地点まで設定値をインプットする。
測定することで使用することができる。
(2) 離陸
離陸は折り畳み式カタパルト(3m長)から風上に向け
て仰角 30°設置で発射させる。(図-8 参照)
(3) 撮影飛行
発射後は、通信による(5km範囲)飛行経路確認を行
う。着陸まで事前設定による飛行撮影計画に沿った
自立飛行となる。この間の安全確保については、安
全機構と通信機能(タブレット端末)による回避ができ
る。安全機構とは、飛行に必要な機能の 1 つに飛行
図-9 測量地の地盤現状
中故障が起きた時に作動する機能(計画位置への着
陸)がある。着陸は、撮影が終了し、飛行計画に沿っ
5.3 出力データ
解析を終えたデータからは、オルソモザイク画像(歪み
て飛行高度を(75m)まで下げ着陸予定付近で旋回
し、着陸態勢に入る。飛行進入路及び、着陸地点で
の安全確認後、指令で胴体着陸をする。
5. 解析
のない画像)と 3D 点群データ、DSM データ(鳥瞰図)を出
力することができる。
6. 解析による精度検証と評価
解析結果から出力される 3D 点群データの精度
5.1 オルソモザイク画像の調整
撮影データと自動整合性の取れた、飛行撮影諸元
( ロ グ デ ー タ ) を 画 像 解 析 ソ フ ト ( Trimble Business
Center)で取り込み相対平均計算を行いオルソモザイク
画像が形成される。
撮影高度によるデータ量等の相違点
75m
125m
撮
影
高
度
210m×400m
210m×400m
撮
影
範
囲
0.0844km²
0.0844km²
撮
影
面
積
撮
影
方
向
南~西
南~西
表-4 は相対平均計算、標定点取り込みと絶対平均計
14分
9分
撮
影
時
間
23
14
撮 影 コ ー ス 数
373枚
254枚
撮 影 写 真 枚 数
2.1cm
3.5cm
解
像
度
6.8h
2.5h
相対 平均 計算 時間
8h.
4.5h
標 定 点 写 真 標 定
6.8h
2.5h
絶対 平均 計算 時間
算にそれぞれの時間を費やしており、PC
と撮影高度
190.5百万
68.5百万
解 析 デ ー タ 数
表-4 撮影高度によるデータ量等の相違点
75m 及び 125m の 2 回の撮影データの解析量、解析
標定点の値と点群データとの比較で精度の検証を表-5
において行った。
表-5 標定点の精度管理表
標定点(撮影解析の標定点使用成果) 高さは簡易水準DL+
番号
1
2
5
7
9
10
X座標
Y座標
高さ
X座標
Y座標
高さ
X座標
Y座標
高さ
X座標
Y座標
高さ
X座標
Y座標
高さ
X座標
Y座標
高さ
成果
-17133.044
83646.812
8.773
-17098.072
83704.922
3.237
-17339.642
83851.049
3.509
-17442.085
83913.520
3.611
-17398.996
83750.701
9.651
-17235.942
83787.792
3.621
高度75m
-17133.04
83646.816
8.773
-17098.064
83704.915
3.255
-17339.637
83851.048
3.519
-17442.077
83913.501
3.650
-17399.005
83750.739
9.664
-17235.935
83787.77
3.627
X差平均
Y差平均
標高差平均
差
0.004
0.004
0.000
0.008
-0.007
0.018
0.005
-0.001
0.010
0.008
-0.019
0.039
-0.009
0.038
0.013
0.007
-0.022
0.006
0.004
-0.001
0.014
高度125m
-17133.028
83646.784
8.743
-17098.039
83704.902
3.31
-17339.674
83851.086
3.579
-17442.035
83913.544
3.538
-17398.991
83750.687
9.7054
-17235.942
83787.767
3.592
標準偏差
0.007 X差平均
0.020 Y差平均
0.019 標高差平均
差
0.016
-0.028
-0.030
0.033
-0.020
0.073
-0.032
0.037
0.070
0.050
0.024
-0.073
0.005
-0.014
0.054
0.000
-0.025
-0.029
0.012
-0.004
0.011
標準偏差
0.029
0.026
0.058
表-6 は、表-5 を取りまとめたものである。
える。これらの事象と事前調査を如何に反映するかが課
表-6 標定点の数値差
題である。
高度
差
X座標
Y座標
標高
75m
最大差
9 mm
38mm
39 mm
標準偏差
7mm
20mm
19mm
最大差
50mm
37mm
73mm
標準偏差
29mm
26mm
58mm
125m
表-7 は、標定点として設置したが、出力(数値図化)デ
ータの成果形成の基点として使用しなかった予備標定点
成果を形成データと比較(精度確認)。
表-7 予備標定点の精度管理表
精度確認点(設置は標定点として、対空標識設置点)
番号
3
4
6
8
X座標
Y座標
高さ
X座標
Y座標
高さ
X座標
Y座標
高さ
X座標
Y座標
高さ
成果
-17065.470
83759.818
2.949
-17306.142
83907.924
3.118
-17410.947
83964.734
3.347
-17497.478
83822.762
10.354
高度75m
-17065.49
83759.847
2.932
-17306.133
83907.911
3.124
-17410.94
83964.737
3.378
-17497.449
83822.739
10.389
X差平均
Y差平均
標高差平均
差
-0.020
0.029
-0.017
0.009
-0.013
0.006
0.007
0.003
0.031
0.029
-0.023
0.035
0.006
-0.001
0.014
高度125m
-17065.474
83759.797
2.93
-17306.138
83907.943
3.105
-17410.977
83964.71
3.397
-17497.489
83822.738
10.315
標準偏差
0.019 X差平均
0.020 Y差平均
0.025 標高差平均
図-10
差
-0.004
-0.021
-0.019
0.004
0.019
-0.013
-0.030
-0.024
0.050
-0.011
-0.024
-0.039
-0.010
-0.012
-0.005
横断図比較
6.3 汀線際の解析画像
図-11、-12 は、汀線際の解析画像、横断図で、汀線際
は、砕波帯であるため画像は波の測定時間が異なること
から、必要な写真データになっていない。ノイズの消去で
平均的な位置が見えてくればいいのだが、通常削除では
標準偏差
0.019
0.020
0.025
難しく、必要部分を残し汀線際の立体視が出来れば解析
も可能。今後の課題とする。
これらの精度管理表から撮影高度差(50m)があってもあ
まり影響が出ていない事がわかる。(高度差のある撮影)
6.1 刺針点
表-8 明朗構造物の位置を刺針点として計測比較。高度
125m での精度で開きが大きく、図-9 にある選定した構造
物が地盤より離れていることから解像度が荒い分周りの影
響がでていると考える。75mには影響が出ていない。
表-8 構造物の精度管理表
構造物(構造物の角の測定成果 刺針点)
番号
成果
高度75m
差
X座標
-17266.884
-17266.849 0.035
Y座標
83807.821
83807.866 0.045
4.325
4.309 -0.016
高さ
X座標
-17266.588
-17266.599 -0.011
Y座標
83808.330
83808.322 -0.008
4.323
4.331 0.008
高さ
X差平均
0.012
Y差平均
0.018
-0.004
標高差平均
総平均
X差平均
0.007
Y差平均
0.005
0.008
標高差平均
高度125m
-17266.826
83807.706
4.393
-17266.626
83808.324
4.284
X差平均
Y差平均
標高差平均
差
0.058
-0.115
0.068
-0.038
-0.006
-0.039
0.010
-0.060
0.014
X差平均
Y差平均
標高差平均
0.004
-0.026
0.007
図-11 汀線際 3D 画像
6.2 横断数値編集
数値図化より現況図、等高線、横断図を作成することが
できる。図-10 は実測横断と 125m、75mデータの比較横
図-12 汀線際横断図
断で柵の高さが詳細に表示されているが、125mでは周り
のデータに影響されて柵の位置と高さが曖昧になってい
図-13 の現況緑地帯、等高線の表示においても植生の
るのが観測された。75mでの観測では柵の高さによる影
影響で解析困難と考えられるが植生の衰える晩秋からの
響は片側に表れており、それぞれの撮影高度の解像度の
撮影で基本作業が補えることに期待できる。
違いによる影響と、これに撮影方向も加わっているのが伺
横断測量は砂浜上を観測しているので数センチの変
化は有るものと思われる。
表-9 横断測量との比較結果
横断測量 定期横断実測値と撮影出力(数値図化)データとの
比較結果(標高2.0m以上の件対数を対象)
撮
図-13 海浜部現況図
7.横断測量地盤高の比較
図-14、図-15 は、出力(数値図化・地盤高)データの成
件
解
標
相
影
高
度
75m
125m
偏
関
数
度
差
数
271
2.1cm
6.76cm
0.99986
274
3.5cm
8.35cm
0.99981
対
像
準
関
果と港湾空港技術研究所で定期横断測量を実施してい
表-9、図-14、図-15 から、高度差から得た結果は、標
る同一コースで実施した。測量実測成果の比較を、それ
準偏差でそれぞれ 8.35cm、6.76cm 結果を得ており、相
ぞれの撮影高度で比較したグラフにまとめた。
関関数おいては、0.9998 と近似値を得た。
8
8. まとめ
実測値と UX5(125m)
7
撮影において、天候に余り左右されず広範囲の撮影が
短時間で可能な事、迅速性を利点としている。
UX5 による高さ (m)
6
解析結果から解析研究する課題も多いのですが、撮影
5
の高度差があっても目的を果たし、予察、現地調査で十
分な調査を行い反映できれば期待以上のものが得ら
4
れ、沿岸調査おける有効性が実証されたものと考え
3
られます。
2
1
0
昨今 UAV が話題なっており、導入を検討する会社も
N = 274
0
1
2
3
4
実測高さ
r = 0 .99981
多く増え、活躍する場も多くなる事が予測されます。
σ = 8.35 cm
航空写真撮影が身近になり、解析の方法もいろいろと
5
6
7
ありますが、ここに一つの方法をお示しできたものと考
8
(m)
えます。
図-14 高度 125m データと実測値比較
今後とも海洋調査に大いに貢献できるよう務めてまい
りたいと思います。
8
今回の撮影飛行につき撮影地の許可及び、地形実
実測値と UX5(75m)
7
測データを提供してくださった国立研究開発法人港湾
空港技術研究所、発表の機会をくださったオーシャンエ
UX5 による高さ (m)
6
ンジニアリング株式会社様にこの場を借りて御礼申し上
5
げます。
4
3
2
N = 271
r = 0 .99986
1
0
σ = 6.76 cm
0
1
2
3
4
実測高さ
5
6
(m)
図-15 高度 75mデータと実測値比較
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8
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