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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)

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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
2016 年 11 月 25 日
経済レポート
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
調査部
塚田裕昭 杉本宗之
【今月の景気判断】
東海経済は、横ばい圏で推移している。生産は、自動車産業における生産停止の影響などにより弱含んでいたが、挽
回生産や電子部品デバイスの増産もあって下げ止まった後、横ばい圏で推移している。輸出は持ち直しの動きがみられ
る。雇用は、総じて横ばい圏で推移している。賃金は横ばい圏で推移している。個人消費は、物価の落ち着きによる下
支え効果もあって横ばい圏で推移しているが、一部に弱い動きがみられる。設備投資は、増加している。住宅着工は、
横ばい圏で推移している。公共投資は、弱含んでいる。
先行きについては、生産は自動車関連において挽回生産が一巡しており、生産全体を均してみると横ばい圏での推
移が見込まれる。輸出は、新興国経済減速の影響もあって横ばい圏での推移が見込まれる。消費は、所得環境が変わ
らない中、横ばい圏での推移が見込まれる。設備投資、公共投資も均してみると横ばい圏の推移が見込まれる。東海経
済は、横ばい圏での推移が見込まれる。
【今月の景気予報】
3ヶ月前∼
現況
∼3ヶ月後
3ヶ月前∼
景気全般
輸出
個人消費
輸入
住宅投資
生産
設備投資
雇用
公共投資
賃金
現況
∼3ヶ月後
(注)1.3 ヶ月前∼、∼3 ヶ月後は「現況」の変化の方向感(改善、横ばい、悪化)を表し、「現況」は現在の水準を天気マークで表す。
(注)2.シャドー部分は、前月から矢印および天気マークを変更した項目を表す。
【当面の注目材料】
・世界景気∼イギリスの EU 離脱問題、中国等新興国経済の減速懸念、トランプ新政権の経済政策
・企業活動∼電子部品デバイスの生産・在庫動向、挽回生産一巡後の自動車関連の生産動向、低調な工作機械受注、
インバウンド消費の先行き
・政策∼金融政策枠組み変更後の追加緩和の可能性、2016 年度補正予算の効果
・家計∼賃金の改善状況と物価動向の家計消費への影響、資産価格変動の影響
∼本レポートについては最終ページ【「グラフで見る東海経済」の見方】参照
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
【各項目のヘッドライン】
10月のコメント
11月のコメント
1.景気全般
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
4∼5
2.生産
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
6∼8
3.雇用
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
8∼9
4.賃金
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
10∼11
5.個人消費
横ばい圏で推移しているが、
一部に弱い動き
横ばい圏で推移しているが、
一部に弱い動き
11∼13
6.住宅投資
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
7.設備投資
増加している
増加している
15∼16
8.公共投資
下げ止まりつつある
弱含んでいる
17
9.輸出入
輸出、輸入ともに横ばい
輸出は持ち直しの動き、
輸入は横ばい
10.物価
低下している
低下している
19
11.金融
預金、貸出ともに増加
預金、貸出ともに増加
20
12.倒産
倒産件数、負債総額ともに減少
倒産件数、負債総額ともに減少
20
項目
ページ
14
18∼19
( 注 ) シ ャ ド ー 部 分 は 前 月 と 比 較 し て 見 方 を 変 更 し た 項 目 ( 11.金 融 、 12.倒 産 を 除 く )
( * ) 参 考 資 料 : 「グ ラ フ で 見 る 景 気 予 報 」 → http://www.murc.jp/thinktank/economy/overall/japan
【前月からの変更点】
8.公共投資
10月の東海3県の公共工事請負額は、前年比−12.7%の587億円と3ヶ月ぶりに前年を下回った。季調済
み前月比は−18.6%と2ヶ月連続で減少、年度累計(4月∼10月)で見ても前年比−5.4%となっている。
9.輸出入
10月の実質輸出(季調済)は、前月比+1.5%と2ヶ月ぶりに増加した。
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
【主要経済指標の推移】
経 済 指 標
景気
全般
16
16
16
16
16
16
16
16
4-6
7-9
5
6
7
8
9
10
139.4
143.0
144.0
140.2
139.8
139.0
141.5
139.6
122.5
122.9
120.8
120.9
120.3
122.3
121.5
120.4
岐阜(CI、一致指数)
113.5
111.6
110.2
111.7
111.4
110.8
110.5
109.0
三重(CI、一致指数)
135.4
137.6
134.7
134.1
134.4
137.3
139.6
138.5
景気ウォッチャー調査(現状判断DI、季節調整値)
49.0
51.1
46.3
40.2
43.9
40.2
39.3
42.6
44.3
44.7
49.5
(先行判断DI、季節調整値)
49.6
52.6
48.2
41.3
47.8
44.2
38.0
46.0
48.9
48.6
52.1
8
9
1
3
12
4
4
0
-3
-7
-6
-10
<12月予想>
16
11
6
6
-1
<12月予想>
法人企業統計経常利益 製造業(兆円)
1.0
1.0
0.5
0.8
非製造業(兆円)
0.4
0.3
0.2
0.5
鉱工業生産(季節調整済、前期比・前月比)
-0.6
3.2
-4.7
0.4
3.1
-0.1
4.9
0.1
0.0
鉱工業出荷(季節調整済、前期比・前月比)
-0.9
3.3
-4.5
0.4
2.6
-0.9
3.5
1.5
-2.2
2.1
鉱工業在庫(季節調整済、前期比・前月比)
0.5
-1.3
-0.9
2.3
-5.0
4.4
-1.3
-3.0
-2.5
-2.6
鉱工業生産 輸送機械( 〃 )
0.6
4.5
-4.5
3.8
4.0
2.9
6.0
0.9
-5.2
5.6
はん用・生産用・業務用機械(〃)
-2.9
1.2
-5.4
-1.8
-1.0
-2.7
0.0
-3.0
3.7
1.6
電子部品・デバイス工業( 〃 )
-3.7
11.0
-7.1
-10.2
3.5
-3.4
5.2
3.5
3.6
-13.3
プラスチック製品工業( 〃 )
-0.2
6.8
-7.4
3.4
6.3
-0.7
6.7
2.1
-0.4
0.6
化 学( 〃 )
2.0
-6.8
-2.7
6.5
4.2
0.0
2.5
0.4
6.2
-5.6
電気機械( 〃 )
1.3
0.1
0.1
4.0
4.4
-3.4
8.4
-4.1
4.3
4.4
鉄 鋼( 〃 )
-0.2
0.2
-6.4
7.9
-1.1
-0.3
1.9
-1.9
-3.3
5.8
金属工作機械受注 総受注(億円)
415.6
366.5
346.2
351.9
337.0
354.1
348.4
351.2
325.6
334.2
国内受注(億円)
173.5
128.7
116.4
130.6
135.8
113.3
151.0
152.5
126.4
128.7
海外受注(億円)
242.1
237.8
229.7
221.4
201.2
240.9
197.3
198.8
199.3
205.6
2.7
2.6
2.8
2.5
2.3
780
(非製造業)
完全失業率(原数値、%)
776
770
784
789
101.7
100.8
102.0
101.8
102.7
102.4
102.6
岐阜
100.7
101.1
101.5
102.2
102.5
102.2
102.0
102.5
三重
98.9
98.6
97.8
97.9
97.9
97.3
98.3
98.4
有効求人倍率 愛知(季節調整値、倍)
1.6
1.6
1.6
1.6
1.6
1.63
1.61
1.62
1.60
1.63
岐阜(季節調整値、倍)
1.6
1.6
1.7
1.8
1.7
1.80
1.73
1.71
1.65
1.72
三重(季節調整値、倍)
1.3
1.3
1.3
1.4
1.5
1.41
1.42
1.48
1.45
1.47
新規求人倍率 愛知(季節調整値、倍)
2.3
2.4
2.5
2.5
2.5
2.58
2.41
2.44
2.40
2.62
岐阜(季節調整値、倍)
2.2
2.3
2.4
2.5
2.4
2.64
2.23
2.35
2.35
2.45
三重(季節調整値、倍)
1.8
1.9
2.0
2.1
2.0
2.04
2.01
2.19
1.84
2.09
現金給与総額
1.1
1.0
0.6
0.7
-2.1
3.2
-0.9
-0.2
所定内給与
-0.7
-0.6
-0.5
-1.0
-1.4
-0.5
1.1
0.9
所定外給与
4.1
4.5
-0.7
0.0
1.0
-0.3
-4.5
-3.4
勤労者世帯(含む農家)の名目収入 勤め先収入
7.2
-9.7
-10.6
-1.3
-2.9
-7.6
3.9
-1.2
-7.0
-1.2
定期収入
7.2
-9.7
-10.6
-1.3
-2.9
-5.6
-3.0
-3.2
-2.9
-0.6
勤労者世帯(含む農家)の名目消費支出
-7.3
-6.5
-3.6
4.2
3.7
6.2
-5.8
11.2
-0.9
0.8
百貨店販売額(名古屋市内)
15.0
3.1
-2.0
-0.8
-14.3
-5.7
-2.8
-1.5
-5.8
-10.9
-3.1
-1.1
-0.4
-3.3
-4.9
常用雇用指数 愛知
百貨店+スーパー販売額
5.2
4.6
4.5
2.7
3.2
1.8
3.1
2.7
2.3
4.6
-8.6
-6.9
-1.3
3.0
-0.7
-6.4
0.8
2.1
5.6
4.3
-0.6
-0.6
1.2
-3.2
-2.1
4.3
2.5
-14.2
3.1
消費者態度指数(一般世帯、原数値)
42.7
41.6
41.4
40.9
41.4
40.7
41.5
40.2
41.8
42.3
41.1
トヨタ国内生産台数(季節調整値、万台)
26.4
28.1
25.4
25.4
27.4
26.9
28.1
26.4
28.9
27.0
25.7
106.3
99.7
106.7
106.5
111.7
108.4
105.6
111.5
113.3
110.4
5.1
0.9
-1.4
1.8
12.7
1.7
新車登録台数(含む軽)
新設住宅着工戸数(季節調整済年率換算、千戸)
9.6
3.6
5.6
0.6
13.9
8.9
2.7
11.3
(非製造業)
26.7
11.2
-3.1
22.9
−
−
−
−
−
-6.3
0.7
7.3
-10.4
3.2
-15.0
-10.3
-23.2
25.6
13.9
-12.7
109.0
115.3
112.0
110.3
112.5
108.1
115.2
111.2
113.1
113.1
114.8
企業立地件数
公共投資 公共工事請負額
実質輸出(季節調整値、2010年=100)
輸出入
金融
14
2.2
-0.5
-6.9
-8.4
-10.8
-7.4
-6.9
-14.6
-8.9
-8.5
-14.3
118.4
116.9
115.2
112.1
117.3
118.8
113.1
114.3
109.0
115.0
通関輸入(金額ベース、円建て)
-7.0
-11.8
-17.2
-19.2
-22.5
-9.5
-20.7
-25.6
-18.4
-23.2
-21.6
消費者物価指数(除く生鮮)
-0.2
-0.2
-0.3
-0.6
-0.6
-0.7
-0.6
-0.7
-0.7
-0.5
-0.4
(食料及びエネルギーを除く総合)
0.6
0.7
0.5
0.5
0.1
0.6
0.5
0.3
0.1
0.0
0.1
国内銀行預金残高
3.4
2.9
2.7
3.0
3.3
2.7
2.3
3.5
3.2
3.0
国内銀行貸出残高
倒産
20
11
119.3
通関輸出(金額ベース、円建て)
実質輸入(季節調整値、2010年=100)
物価
1.2
法人企業統計設備投資(製造業)
(前年比、%)
設備
投資
-1.3
-7.6
コンビニエンスストア販売額
家電大型専門店販売額
住宅投資
-0.5
102.0
就業者数(原数値、万人)
個人
消費
<12月予想>
13
賃金
16
1-3
景気動向指数 愛知(CI、一致指数)
(中小企業製造業)
雇用
15
10-12
東海景気動向指数(CI、一致指数)
短観業況判断DI(大企業製造業)
生産
15
7-9
倒産件数
2.0
2.1
1.6
1.3
1.4
1.4
1.0
1.3
1.3
1.4
-1.6
-21.8
-5.5
-11.1
-4.4
-15.9
-1.3
-17.5
15.8
-9.5
4.7
(注) 括弧書きのない場合は、単位は前年比、%
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
3 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
1.景気全般
∼横ばい圏で推移している
○8月のMURC東海景気動向指数(CI一致指数)は、採用系列7系列のうち、鉱工業生産、有効求人倍率、人
件費比率、大型小売店販売額の4系列がマイナス寄与となり、前月差−0.2ポイントと2ヶ月連続で低下した。8
月の愛知県のCI一致指数は2ヶ月連続で低下し、岐阜県は4ヶ月連続の低下、三重県は4ヶ月ぶりに低下した。
(2010年=100)
景気動向指数
150
145
140
135
130
125
120
115
110
105
100
東海CI
95
12
愛知CI
13
岐阜CI
三重CI
14
全国CI
15
16
(年、月次)
(出所)内閣府「景気動向指数」、各県「景気動向指数」
○10月の東海4県の景気ウォッチャー調査は、足元の景況感を示す現状判断DI(季節調整値)が49.5と4ヶ月連
続で上昇(前月差+4.8)し、昨年12月調査以来の水準にまで戻っている。全国(49.3)とほぼ同水準となって
いる。先行き判断DI(季節調整値)は、同+3.5ポイントの52.1と2ヶ月ぶりに上昇した。先行きについても
全国(51.4)とほぼ同水準となっている。
(DI)
60
景気ウォッチャー調査
55
50
45
40
35
現状判断DI(東海4県、季節調整値)
先行判断DI(東海4県、季節調整値)
現状判断DI(全国、季節調整値)
30
25
12
13
14
15
(注1)シャドー部分は内閣府による景気後退期
(注2)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡
(出所)内閣府「景気ウォッチャー調査」
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
16
(年、月次)
4 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○日銀短観9月調査では、東海3県の大企業製造業の業況判断DI(「良い」−「悪い」)は+12と、前回6月調査から9
ポイント上昇、中小企業製造業は−6と1ポイント上昇、非製造業[全規模]は、前回調査と同水準の+6となっ
た。業況判断DIの12月予測は、大企業製造業(+4)と中小企業製造業(−10)、非製造業[全規模](−1)
はいずれも9月に比べて悪化が見込まれている。
日銀短観(業況判断DI)
(%ポイント)
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
-60
-70
-80
予測
大企業製造業(東海3県)
中小企業製造業(東海3県)
非製造業・全規模(東海3県)
大企業製造業(全国)
00
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
(注1)シャドー部分は内閣府による景気後退期
(注2)調査対象企業見直し時における前回調査の計数は見直し後で接続。
(注3)東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)日本銀行、日本銀行名古屋支店「企業短期経済観測調査」
14
16
15
(年、四半期)
○2016年4∼6月期の東海4県の大企業の経常利益は前年同期比で−24.2%と3四半期連続で減少した。製造業は同
−32.3%と3四半期連続で減少し、非製造業は同−6.0%と9四半期ぶりに減少した。日銀短観9月調査では、16
年度は、全産業で同−27.7%、製造業が同−31.8%、非製造業が同−16.4%と、いずれも前回6月調査から下
方修正され、大幅減を見込んでいる。
企業収益(経常利益)
(兆円)
(兆円)
1.2
18
1.0
15
0.8
12
0.6
9
0.4
6
0.2
3
0.0
0
-0.2
-0.4
-0.6
-0.8
-3
製造業(東海4県)
非製造業(東海4県)
製造業(全国・右目盛)
非製造業(全国・右目盛)
00
01
02
03
04
05
06
-6
-9
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
-12
(年、四半期)
(注)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。
(出所)財務省「法人企業統計調査」、東海財務局「四半期別法人企業統計調査」
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
5 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
2.生産
∼横ばい圏で推移している
○9月の東海3県の鉱工業生産は前月比−0.5%と4ヶ月ぶりに減少した。輸送機械、電気機械などは増加したが、
電子部品・デバイス、化学などが減少した。東海の生産は、自動車関連における生産停止などにより大きく水
準を下げていたが、その後の挽回生産などもあって水準を戻した後、横ばい圏で推移している。先行きについ
ても横ばい圏での推移が見込まれる。
(2010年=100、季節調整値)
鉱工業生産指数
140
130
120
110
100
90
80
70
12
13
生産(東海3県)
出荷(中部5県)
在庫(中部5県)
生産(全国)
14
15
16
(年、月次)
(注1)東海3県=愛知、岐阜、三重。中部5県=愛知、岐阜、三重、富山、石川。
(注2)生産(全国)の「○」は製造工業生産予測結果に基づく予測。
○業種別では、輸送機械(同+5.6%)は2ヶ月ぶりに増加し、電気機械(同+4.4%)は2ヶ月連続で増加、鉄鋼
業(同+5.8%)は3ヶ月ぶりに増加したが、電子部品・デバイス(同−13.3%)は4ヶ月ぶりに減少し、化学(同
−5.6%)は6ヶ月ぶりに減少した。
主要業種の鉱工業生産指数(東海3県)
(2010年=100、季調値)
240
はん用、生産用、業務用機械(990.1)
電子部品・デバイス(951.0)
化学(692.3)
電気機械(561.6)
プラスチック(585.4)
鉄鋼(394.7)
輸送機械(3648.8)
220
200
180
160
140
120
100
80
60
12
13
14
15
(注1)凡例括弧内の数字は付加価値ウェイト(鉱工業=10000.0)
(注2)東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)中部経済産業局「管内鉱工業指数」
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
16
(年、月次)
6 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○9月の中部5県の出荷は、前月比+2.1%と2ヶ月ぶりに増加した。電子部品・デバイス(前月比−3.9%)など
が減少したが、輸送機械(同+4.9%)、はん用・生産用・業務用機械(同+4.9%)などが増加した。在庫は、
同−2.6%と4ヶ月連続で減少した。電気機械(同+4.7%)、化学(同+1.9%)などが増加したが、電子部品・
デバイス(同−26.2%)、はん用・生産用・業務用機械(同−1.8%)などが減少した。
在庫循環図
(前年比、%)
30
在庫循環概念図
(前年比、%)
12
25
意図せざる
在庫増加局面
14年4Q
20
15
在庫調整
局面
中部5県
15年3Q
12年4Q
10
在 5
庫
0
8
15年1Q
12年2Q
14年3Q
14年1Q
13年1Q
在
0庫
12年1Q
16年1Q
-4
-5
-10
13年4Q
-10
-8
15年4Q
16年3Q
-15
-15
4
-5
0
5
出荷
10
15
20
25
在庫積増し
局面
45度線
意図せざる
在庫減少局面
30
(前年比、%)
-12
-12
-8
-4
出荷
0
4
8
12
(前年比、%)
(注1)数値は四半期・原数値の前年比、在庫は期末値
(注2)中部5県=愛知、岐阜、三重、富山、石川。
(出所)経済産業省「鉱工業指数」中部経済産業局「管内鉱工業指数」
○中部経済新聞社報道のトヨタ自動車国内生産計画によると、向こう3ヶ月(16年11∼17年1月)の国内日当たり
生産台数は1万2千台前半から1万3千台前半のレンジで推移する見込みである。販売不振の北米や中近東向けの
輸出が低迷し弱含みで推移する見込みであるが、年明けには新型車の増産効果が国内生産の底上げに寄与する
とみられる。
トヨタ国内生産台数
(万台)
45
40
計画
35
1月
30
25
20
15
10
5
0
12
13
14
15
16
(注)トヨタ国内生産台数は、当社にて季節調整を実施。
(出所)トヨタ自動車「生産・国内販売・輸出実績」、中部経済新聞「トヨタ生産計画」
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
17
(年、月次)
7 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○9月の中部の主要工作機械メーカー8社の総受注額は、前年比−13.5%と13ヶ月連続で減少した。国内受注(同
−15.4%)が12ヵ月連続で減少し、海外受注(同−12.3%)は4ヶ月連続で減少した。地域別では、米国向けが6
ヶ月ぶりに増加したが、中国向けが12ヶ月連続で減少し、アジア(含む中国)向けは15ヶ月連続で減少、欧州
向けは6ヶ月連続で減少した。
金属工作機械受注(東海)
1,800
国内受注高(左目盛)
ゼロ
海外(前年比;右目盛)
1,600
(%)
100
海外受注高(左目盛)
国内(前年比;右目盛)
80
1,400
60
1,200
40
1,000
20
800
(億円)
0
600
-20
400
-40
200
-60
0
12
13
14
15
(注)東海は、中部経済産業局管内の主要8社
(出所)中部経済産業局「金属工作機械受注状況」
-80
16
(年、月次)
3.雇用
∼横ばい圏で推移している
○2016年7∼9月期の東海4県の完全失業率は2.4%(前期と同水準)と全国(3.2%)と比べても低い水準で推移
している。同時期の就業者数は前期差9万人の減少、完全失業者は前期と同水準となった。有効求人倍率は高
水準で横ばい圏で推移しているが、東海3県の常用雇用指数は、全国に比べて弱い動きとなっている。
失業率と就業者数
(万人、季調値)
(%、季調値)
900
6.0
850
5.0
800
4.0
750
3.0
700
2.0
650
600
就業者数(東海4県・左目盛)
完全失業率(東海4県・右目盛)
完全失業率(全国・右目盛)
00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
(注)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。
(出所)総務省「労働力調査」
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(お問い合わせ)調査部
1.0
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
0.0
(年、四半期)
8 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○8月の東海3県の常用雇用指数は、愛知県が前年比+0.7%と3ヶ月連続で、岐阜県は同+1.7%と20ヶ月連続で
それぞれ上昇した。一方、三重県は同−0.4%と4ヶ月連続で低下した。東海3県の常用雇用指数は、3県いず
れも全国(同+2.2%)と比べて弱い動きとなっている。
常用雇用指数
(2010年=100)
110
108
愛知
三重
岐阜
全国
106
104
102
100
98
96
12
13
14
15
16
(出所)厚生労働省「毎月勤労統計調査」、各都道府県「毎月勤労統計調査地方調査」
(年、月次)
○9月の東海3県の有効求人倍率(季節調整値)は、愛知県が1.63倍と前月(1.60倍)を2ヶ月ぶりに上回った。
岐阜県は1.72倍と4ヶ月ぶりに前月(1.65倍)を上回った。三重県は1.47倍と2ヶ月ぶりに前月(1.45倍)を上
回った。新規求人倍率(同)は、愛知県(2.62倍)、岐阜県(2.45倍)、三重県(2.09倍)の各県でいずれも
2ヶ月ぶりに上昇した。
有効求人倍率
(倍、季節調整値)
1.9
愛知
岐阜
三重
全国
1.6
1.3
1.0
0.7
0.4
新規求人倍率
(倍、季節調整値)
3.0
愛知
岐阜
三重
全国
2.6
2.2
1.8
1.4
1.0
0.6
12
13
14
15
(出所)厚生労働省「一般職業紹介状況」
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
16
(年、月次)
9 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
4.賃金
∼横ばい圏で推移している
○東海3県の8月の名目賃金指数(現金給与総額)をみると、岐阜県は前年比−6.6%、三重県は同−1.2%ととも
に8ヶ月連続で低下したが、愛知県は同+1.3%と3ヶ月連続で上昇した。東海3県の賃金は月毎の変動が大きい
が、均してみると横ばい圏で推移している。今後については、自動車の挽回生産による押し上げ効果も一巡し、
全体としては横ばい圏での推移が見込まれる。
名目賃金指数(現金給与総額)
(前年比%)
12
10
8
6
4
2
0
-2
-4
-6
-8
-10
-12
12
愛知
13
岐阜
14
三重
15
全国
16
(注)東海3県=愛知、岐阜、三重
(出所)厚生労働省、各県「毎月勤労統計」
(年、月次)
○東海3県の8月の一人当たり現金給与総額(加重平均)は、前年比−0.2%と2ヶ月連続で減少した。内訳をみる
と、所定内給与は同+0.9%と2ヶ月連続で増加したが、所定外給与は同−3.4%と3ヶ月連続で減少し、特別給
与も減少した。
現金給与総額と所定内・所定外給与
(前年比、%)
6
現金給与総額(左目盛)
(前年比、%)
所定内給与(左目盛)
所定外給与(右目盛)
4
30
20
2
10
0
0
-2
-10
-4
-20
-6
12
13
14
15
(注)東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)各都道府県「毎月勤労統計調査地方調査」
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
16
-30
(年、月次)
10 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○家計調査によると、9月の東海4県の勤労者世帯(含む農家)の賞与を含む勤め先収入は前年比−1.2%と3ヶ月
連続で減少した。また、定期収入(世帯主収入のうち賞与・臨時収入を除いた収入)は前年比−0.6%と12ヶ
月連続で減少した。
勤労者世帯(含む農家)の名目収入
(前年比、%)
20
15
10
5
0
-5
-10
-15
-20
勤め先収入(東海4県)
12
13
勤め先収入(全国)
14
15
16
15
16
(前年比、%)
15
10
5
0
-5
-10
-15
定期収入(東海4県)
12
13
定期収入(全国)
14
(年、月次)
(注1)定期収入は世帯主収入のうち賞与・臨時収入を除いた収入。
(注2)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。
(出所)総務省「家計調査報告」
5.個人消費
∼横ばい圏で推移しているが、一部に弱い動き
○9月の東海4県の勤労者世帯(含む農家)の消費支出は、名目で前年比+0.8%、実質で同+1.3%と、いずれも
2ヶ月ぶりに増加した。個人消費は、他の消費関連の指標も合わせてみると総じて横ばい圏で推移しているが、
一部に弱い動きがみられる。今後の個人消費は、実質賃金の増加はあまり期待できず、節約志向も続いており、
横ばい圏での推移が見込まれる。
勤労者世帯(含む 農家)の消費支出
(前年比、%)
30
名目消費支出(東海4県)
名目消費支出(全国)
20
10
0
-10
-20
12
13
14
15
16
(前年比、%)
30
実質消費支出(東海4県)
実質消費支出(全国)
20
10
0
-10
-20
12
13
14
15
(注1)東海の実質消費支出は当社にて算出。
(注2)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。
(出所)総務省「家計調査報告」
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(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
16
(年、月次)
11 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○9月の東海3県の大型小売店(百貨店+スーパー、既存店)の販売額は前年比−4.9%と7ヶ月連続で減少した。
一方、9月の中部5県のコンビニ販売額(全店)は同+4.6%と増加が続いた。10月の名古屋市内の百貨店販売
額は、前年より気温が高めに推移したこともあり、秋物衣料が不振わず同−1.3%と10ヶ月連続で減少したが、
マイナス幅は縮小した。
小売店販売額
(前年比、%)
40
35
30
25
20
15
10
5
0
-5
-10
-15
-20
-25
-30
百貨店(名古屋市内・既存店)
百貨店+スーパー(東海3県・既存店)
コンビニ(中部5県・全店)
12
13
15
14
(注1)百貨店+スーパー(東海3県)は名古屋市内の百貨店販売額を除く。
(注2)中部5県=愛知、岐阜、三重、富山、石川。東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)中部経済産業局「管内大型小売店販売概況」、日本百貨店協会
16
(年、月次)
○10月の東海3県の新車登録台数(乗用車、含む軽)は、軽自動車販売が前年比で見て引き続き落ち込みが続い
ている中で、小型乗用車も6ヶ月連続で減少したが、普通乗用車が11ヶ月連続で増加し、全体で前年比+1.2%
と4ヶ月連続で増加した。また、9月の東海3県の家電大型専門店販売額は、同+3.1%と2ヶ月ぶりに増加した。
新車登録台数と家電販売額
(前年比、%)
120
新車登録台数・含む軽(東海3県)
100
家電販売額(中部8県)
家電大型専門店販売額(東海3県)
80
60
40
20
0
-20
-40
-60
12
13
14
15
16
(年、月次)
(注1)中部8県=愛知、岐阜、三重、富山、石川、福井、静岡、長野の8県全店ベース。
(注2)東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)日本銀行名古屋支店「東海3県の金融経済動向」、経済産業省「商業動態統計」
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(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
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12 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○消費者マインドを表す消費者態度指数(東海、一般世帯、原数値)は、10月は前月差−1.2ポイントと3ヶ月ぶり
に低下した。東海の消費者マインドは10月はマイナスとなったものの、足下では物価の下落による実質所得の
増加がマインドを下支えしている。今後については、内外景気の先行き不透明感が続く中で株価も落ち着いて
きており、横ばい圏での推移が見込まれる。
消費者態度指数(一般世帯、原数値)
50
45
40
消費者態度指数(東海4県;旧調査・左軸)
35
消費者態度指数(東海4県・左軸)
消費者態度指数(全国;旧調査・左軸)
消費者態度指数(全国・左軸)
30
12
13
14
15
16
(年、月次)
(注1) 東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。
(注2) 消費者態度指数は一般世帯、東海4県は原数値、全国は季節調整値。
2013年4月調査より調査方法等を変更したため、それ以前の訪問留置調査の数値と不連続が生じている。
郵送調査の2012年7月∼2013年3月は試験調査による参考値。
(出所)内閣府「消費動向調査」
○内閣府が8月に公表した地域別消費総合指数によると、東海3県のサービス消費を含む個人消費は、14年4月の
消費税率引き上げ後、水準を下げて横ばい圏で推移している。
(2005年=100)
消費総合指数(季節調整値)
120
115
110
105
100
95
関西
東海3県
全国
90
12
13
14
(注)東海3県は、岐阜、愛知、三重の加重平均値
15
16
(年、月次)
(出所)内閣府「地域別支出総合指数」、「消費総合指数」
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(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
6.住宅投資
∼横ばい圏で推移している
○9月の東海4県の住宅着工戸数(季調済)は、前月比で−2.5%と3ヶ月ぶりに減少したが、基調としては横ばい
圏で推移している。前年比では+1.7%(9,510戸)と3ヶ月連続で増加した。利用関係別の寄与度は、持家が4
ヶ月連続、貸家が3ヶ月連続でプラス寄与となったが、分譲は2ヶ月ぶりにマイナス寄与となった。先行きにつ
いても、横ばい圏での推移が見込まれる。
住宅着工
(前年比、%)
40
(万戸)
新設住宅着工戸数(季調済年率・右目盛)
14
30
12
20
10
10
8
0
6
-10
4
持家(東海4県)
貸家(東海4県)
分譲(東海4県)
合計(全国)
合計(東海4県)
-20
-30
12
13
2
15
14
0
16
(注)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。季節調整は当社による。
(出所)国土交通省「建設着工統計」
(年、月次)
○内閣府が8月に公表した地域別民間住宅総合指数によると、東海3県(岐阜、愛知、三重)の工事進捗ベースで
の住宅投資の動向は、15年8月をピークに弱い動きとなっていたが、16年に入って持ち直している。
(2005年=100)
民間住宅総合指数(季節調整値)
100
関西
95
東海3県
南関東
90
85
80
75
70
65
60
55
50
12
13
14
(注)東海3県は、岐阜、愛知、三重の加重平均値
15
16
(年、月次)
(出所)内閣府「地域別支出総合指数」
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
7.設備投資
∼増加している
○2016年4∼6月期の東海4県の大企業の設備投資(ソフトウェアを含む)は、前年比+16.2%と7四半期連続で増加
した。製造業が同+11.3%と7四半期連続で増加し、非製造業は同+22.9%と2四半期ぶりに増加した。
40
設備投資(ソフトウェアを含む)
(前年比、%)
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
製造業(東海4県)
非製造業(東海4県)
製造業(全国)
非製造業(全国)
12
13
14
15
16
(注)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。
(年、四半期)
(出所)財務省「法人企業統計調査」、東海財務局「四半期別法人企業統計調査」
○日銀短観9月調査によると、東海3県の16年度の設備投資は、全産業で同+10.8%、製造業同+12.3%、非製造
業同+9.0%と引き続き全国を上回るペースでの増加を見込んでいるが、いずれも前回6月調査時の16年度計
画に比べて小幅ながら下方修正となっている。
設備投資額(含む土地投資額)
製造業(全国)
製造業(東海)
(前年度比、%)
30
12年度
13年度
25
14年度
15年度
20
16年度
15
10
5
0
-5
非製造業(東海)
(前年度比、%)
非製造業(全国)
30
20
10
0
-10
-20
3月
6月
9月
12月 (3月) (6月)
見込み 実績
3月
6月
9月
12月 (3月) (6月)
見込み 実績
(注1)東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)日本銀行、日本銀行名古屋支店「企業短期経済観測調査」
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○2016年8・9月の東海4県の企業立地件数は14件と、前期(6・7月;20件)から減少したが、前年同期(11件)
に比べて増加した。東海地区の企業立地は全国と同様に15年度前半は減少傾向で推移していたが、15年度後
半以降は持ち直してきている。
(件数)
企業立地件数
(件数)
30
180
25
150
20
120
15
90
10
60
5
30
東海4県(左軸)
0
12
全国(右軸)
14
13
15
16
(注1)発表は2ヶ月に1度。直近は2016年4・5月分。
(注2)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。
0
(年、月次)
○内閣府が8月に公表した地域別民間企業設備投資総合指数によると、東海3県(岐阜、愛知、三重)の民間企業
設備投資は、14年以降を均してみると高水準で横ばい圏で推移している。
(2005年=100)
設備投資総合指数(季節調整値)
120
関西
東海3県
南関東
110
100
90
80
70
60
12
13
14
(注)東海3県は、岐阜、愛知、三重の加重平均値
(出所)内閣府「地域別支出総合指数」
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(お問い合わせ)調査部
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E-mail:[email protected]
15
16
(年、月次)
16 / 23
グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
8.公共投資
∼弱含んでいる
○10月の東海3県の公共工事請負額は、前年比−12.7%の587億円と3ヶ月ぶりに前年を下回った。発注者別では、
国が同−23.3%と3ヶ月ぶりに減少し、地方も同−10.6%と3ヶ月ぶりに減少した。また、10月の季調済み前月
比は−18.6%と2ヶ月連続で減少、年度累計(4月∼10月)で見ても前年比−5.4%となっている。公共工事請
負額の先行きについては、横ばい圏での推移が見込まれる。
(%)
公共工事請負金額
100
5,000
80
東海3県請負金額(右目盛)
季調済前月比(東海3県)
前年比(東海3県)
前年比(全国)
60
4,000
40
20
3,000
0
(億円)
-20
2,000
-40
1,000
-60
-80
-100
12
13
14
15
0
16
(年、月次)
(注)東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)日本銀行名古屋支店「東海3県の金融経済動向」、保証事業会社協会、北海道建設業信用保証(株)
東日本建設業保証(株)、西日本建設業保証(株)「公共工事前払金保証統計」
○内閣府が8月に公表した地域別公共投資総合指数によると、東海3県(岐阜、愛知、三重)の工事進捗ベースで
の公共投資は、15年度に入って以降減少してきたが、16年度に入ってからは増加している。
(2005年=100)
公共投資総合指数(季節調整値)
120
関西
東海3県
南関東
110
100
90
80
70
60
12
13
14
(注)東海3県は、岐阜、愛知、三重の加重平均値
(出所)内閣府「地域別支出総合指数」
ご利用に際してのご留意事項を最後に記載していますので、ご参照ください。
(お問い合わせ)調査部
TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
15
16
(年、月次)
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
9.輸出入
∼輸出は持ち直しの動き、輸入は横ばい
○10月の実質輸出(季調済)は、前月比+1.5%と2ヶ月ぶりに増加した。一方、10月の名古屋税関管内の輸出額
(速報)は前年比−14.3%と11ヶ月連続で減少した。米国向けは同−13.3%と8ヶ月連続で、アジア向けは同
−15.7%と15ヶ月連続で減少し、EU向けは同−7.0%と2ヶ月連続で減少した。先行きは、新興国経済減速の
影響もあって、横ばい圏での推移が見込まれる。
輸出
(前年比、%)
90
(基準時=100)
130
実質輸出(東海4県、右目盛)
80
120
70
110
60
100
90
50
実質輸出(全国、右目盛)
40
80
30
70
20
60
10
50
0
40
30
-10
その他
EU
輸出総額(中部5県、左目盛)
-20
-30
12
14
13
米国
アジア
15
20
10
16
(注1)実質輸出=全国、東海4県ともに基準は2010年。
(注2)中部5県=愛知、岐阜、三重、静岡、長野。東海4県=愛知、岐阜、三重、長野。
(出所)財務省「貿易統計」日本銀行「実質輸出入」
日本銀行名古屋支店「東海3県の金融経済動向」
(年、月次)
○10月の名古屋税関管内の輸出額を品目別にみると、自動車部品(前年比+1.9%)は3ヶ月連続で増加したが、
自動車(同−14.6%)は9ヶ月連続の減少、工作機械(同−23.9%)は16ヶ月連続の減少、鉄鋼(同−20.1%)
は15ヶ月連続の減少、電気機器(同−18.0%)は7ヶ月連続の減少となった。
(前年比、%)
輸出(品目別)
60
鉄鋼
電気機器
自動車部品
輸出総額
50
40
工作機械
自動車
その他
30
20
10
0
-10
-20
12
13
14
15
(注)中部5県=愛知、岐阜、三重、静岡、長野。
(出所)財務省「貿易統計」
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TEL:03-6733-1070
E-mail:[email protected]
16
(年、月次)
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
○10月の実質輸入(季調済)は、前月比+5.5%と2ヶ月ぶりに増加した。一方、10月の名古屋税関管内の輸入額
(速報)は前年比−21.6%と22ヶ月連続で減少した。品目別には、原動機が増加したが、原油及び粗油、液化
天然ガスなどが減少した。地域別には、米国、アジア、EU、中東などが減少した。今後は、国内の需要動向を
反映して、実質輸入は横ばい圏での推移が見込まれる。
輸入
(前年比、%)
(基準時=100)
90
80
130
実質輸入(東海4県、右目盛)
70
120
60
110
50
100
実質輸入(全国、右目盛)
40
90
30
80
20
70
10
60
0
50
-10
その他
EU
輸入総額(中部5県、左目盛)
-20
-30
12
13
40
米国
アジア
30
15
14
20
16
(注1)実質輸入=全国、東海4県ともに基準は2010年。
(注2)中部5県=愛知、岐阜、三重、静岡、長野。東海4県=愛知、岐阜、三重、長野。
(出所)財務省「貿易統計」日本銀行「実質輸出入」
日本銀行名古屋支店「東海3県の金融経済動向」
10.物価
140
(年、月次)
∼低下している
○10月の東海4県の消費者物価は、生鮮食品を除く総合で前年比−0.4%と10ヶ月連続で低下した。食料品価格が
上昇したが、エネルギー価格の低下が続いている。食料・エネルギーを除く総合は同+0.1%と2ヶ月ぶりに上
昇した。今後は、エネルギー価格下落の効果が徐々に弱まるため、消費者物価の前年比マイナス幅は緩やかに
縮小する見込みである。
消費者物価指数
(前年比、%)
4.0
3.0
2.0
1.0
0.0
生鮮食品を除く総合(東海4県)
食料及びエネルギーを除く総合(東海4県)
生鮮食品を除く総合(全国)
食料及びエネルギーを除く総合(全国)
-1.0
-2.0
12
13
14
(注)東海4県=愛知、岐阜、三重、静岡。
(出所)総務省「消費者物価指数」
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15
16
(年、月次)
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
11.金融
∼預金、貸出ともに増加
○9月の東海3県の預金残高(国内銀行ベース)は、法人預金が増加していることを主因に、前年比+3.0%と増
加が続いている。貸出残高(国内銀行ベース)は、同+1.4%と43ヶ月連続で増加した。日銀名古屋支店では
資金需要が幾分持ち直しつつあることが増加の要因とみている。貸出残高は今後も緩やかな増加が続くと見込
まれる。
国内銀行の預金残高と貸出残高
(前年比、%)
7
6
5
4
3
2
1
0
預金( 東海3 県)
貸出( 東海3 県)
預金( 全国)
貸出( 全国)
-1
-2
-3
12
13
14
15
(注)東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)日本銀行「都道府県別預金・現金・貸出金(国内銀行)」
12.倒産
16
(年、月次)
∼倒産件数、負債総額ともに増加
○10月の東海3県の倒産件数は前年比+4.7%の67件(前年同月64件)と2ヶ月ぶりに増加した。愛知県は44件(同
51件)と2ヶ月連続で減少したものの、岐阜県は13件(同8件)と3ヶ月連続で増加し、三重県は10件(同5件)
と7ヶ月ぶりに増加した。また、10月の東海3県の負債総額は、同+109.3%の119億円と3ヶ月ぶりに前年を上
回った。
倒産状況
(前年比、%)
60
倒産件数(東海3県)
50
倒産件数(全国)
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
12
13
14
15
(注)東海3県=愛知、岐阜、三重。
(出所)東京商工リサーチ「全国企業倒産状況」
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16
(年、月次)
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
【全国及び関西地区との比較】
【今月の景気予報】
3ヶ月前∼
現況
∼3ヶ月後
3ヶ月前∼
全国
景気全般
個人消費
住宅投資
設備投資
公共投資
∼3ヶ月後
全国
東海
輸出
東海
関西
関西
全国
全国
東海
輸入
東海
関西
関西
全国
全国
東海
生産
東海
関西
関西
全国
全国
東海
雇用
東海
関西
関西
全国
全国
東海
賃金
関西
:晴れ
現況
東海
関西
:薄日
:曇り
:小雨
:雨
(注)1.3ヶ月前∼、∼3ヶ月後は「現況」の変化の方向感(改善、横ばい、悪化)を表し、「現況」は現在の水準を天気マークで表す。
2.シャドー部分は、前月から矢印および天気マークを変更した項目を表す。
3.全国は11月2日時点の予報。全国の天気マークは、晴れ、曇り、雨の3種類のみ。
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
【各項目のヘッドライン】
10月のコメント
項目
1.景気全般
2.生産
3.雇用
4.賃金
5.個人消費
全国
横ばい圏で推移しているが、
一部に持ち直しの兆しが見られる
横ばい圏で推移しているが、
一部に持ち直しの兆しが見られる
東海
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
関西
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
全国
持ち直しの動きがみられる
持ち直しの動きがみられる
東海
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
関西
横ばい圏で推移している
持ち直しの動きが見られる
全国
緩やかに持ち直している
緩やかに持ち直している
東海
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
関西
緩やかに持ち直している
緩やかに持ち直している
全国
持ち直しが一服
持ち直しの動きがみられる
東海
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
関西
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移しているが、
一部に弱い動き
横ばい圏で推移しているが、
一部に弱い動き
横ばい圏で推移しているが、
一部に弱い動き
横ばい圏で推移しているが、
一部に弱い動き
全国
持ち直しが一服
横ばい圏で推移している
東海
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
関西
持ち直しが一服
持ち直しが一服
全国
横ばい圏で推移している
横ばい圏で推移している
東海
増加している
増加している
関西
持ち直しの動きが一服している
持ち直しの動きが一服している
全国
増加に転じる
増加に転じる
東海
下げ止まりつつある
弱含んでいる
関西
増加している
増加基調で推移している
全国
輸出は持ち直しの動きが見られる、
輸入は横ばい圏で推移している
東海
輸出、輸入ともに横ばい
輸出は持ち直しの動きが見られる、
輸入は横ばい圏で推移している
輸出は持ち直し、
輸入は横ばい
関西
輸出は持ち直し、輸入は横ばい
輸出、輸入ともに横ばい
全国
企業物価、消費者物価とも下落
企業物価、消費者物価とも下落
東海
低下している
低下している
関西
緩やかに低下
緩やかに低下
全国
銀行貸出、マネーストックともに
緩やかに増加
銀行貸出、マネーストックともに
緩やかに増加
東海
預金、貸出ともに増加
預金、貸出ともに増加
関西
預金、貸出ともに増加
預金、貸出ともに増加
東海
倒産件数、負債総額ともに減少
倒産件数、負債総額ともに増加
関西
倒産件数は増加、負債総額は減少
倒産件数は減少、負債総額は増加
全国
東海
関西
6.住宅投資
7.設備投資
8.公共投資
9.輸出入
10.物価
11.金融
12.倒産
11月のコメント
(注)シャドー部分は前月と比較して見方を変更した項目(11.金融、12.倒産を除く)
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グラフで見る東海経済(2016 年 11 月)
「グラフで見る東海経済」の見方
【今月の景気判断】
○レポート発表時における景気判断。【今月の景気予報】における各項目の現況をもとに総合的に判断。
【今月の景気予報】
○3ヶ月前∼・・・3ヶ月前∼現況の「方向感」を、①改善、②横ばい、③悪化の3段階に分類。
○現況 ・・・・・各項目の現在の「水準」を①晴れ、②薄日、③曇り、④小雨、⑤雨の5段階に分類。
○∼3ヶ月後・・・現況∼3ヶ月後の「方向感」を、①改善、②横ばい、③悪化の3段階に分類。
(注)
現況をあらわす天気マークはあくまで「水準」を判断したもので、3ヶ月前∼の矢印が①改善、③悪化の場合
でも、必ずしも天気マークが変更されるわけではない。
【当面の注目材料】
○各項目の現況、見通しをふまえて、今後景気を判断する上で注目すべきポイント。
【各項目のヘッドライン】
○全12項目について、毎月簡単なヘッドラインを記載、当月と前月のものを対比して示している。
○右端は各項目のグラフが掲載されているページ数。
【前月からの変更点】
○景気予報において判断の変更があった場合に変更理由を記載。
【主要経済指標の推移】
○当レポートで用いられている経済指標の半年間の動きを掲載。
【各項目】
○発表されている経済指標を元に現況の判断、今後の見通しをグラフを用いて解説。
【全国及び関西地区との比較】
○【今月の景気予報】と【各項目のヘッドライン】について、全国(グラフで見る景気予報)と関西地区(グラ
フで見る関西経済)の判断と、一覧表で比較。
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身でご判断くださいますようお願い申し上げます。
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