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平成27年度 「堺市 転 のまちづくり推進条例」効果検証
平成27年度 Ⅰ.効果検証について 「堺市⾃転⾞のまちづくり推進条例」効果検証 Ⅱ.検証概要 平成25年6月 Ⅰ 堺市自転車利用環境計画 策定 市民意識調査 平成26年度 第4回市政モニターアンケート調査 調査テーマ:自転車の交通安全について 調査期間:平成27年1月16日(金)~1月30日(金) 調査人数:484人 |目標| 「自転車のまち 堺」の飛躍 ~自転車を利用しやすいまち~ |基本理念| 平成27年度 第2回市政モニターアンケート調査 調査テーマ:堺市自転車のまちづくりについて 調査期間:平成27年9月11日(金)~9月25日(金) 調査人数:490人 市民が自転車を大切に扱い、市民・事業者及び行政が 協働して、交通ルールの遵守・マナーの向上を図ると ともに、安全で安心して、そして楽しく利用すること ができる自転車のまちづくりを進めます。 平成26年10月 |調査項目| 条例の認知度・ヘルメット着用状況・自転車保険加入 状況・自転車の点検・整備状況 など 堺市自転車のまちづくり推進条例 施行 |目的| 自転車の安全利用に関し、市、事業者及び市民等の責務を明らかにし、 これらの者が自転車を有効に活用できるまちづくりに協働して取り組むための 基本的な事項を定め、もって本市における自転車のまちづくりの推進に資すること |特色| |対象| 市民等 ●全自転車利用者のヘルメットの着用 ●自転車損害賠償保険等への加入 ●事業所に自転車利用推進委員を設置 ●市民等・事業者・市の協働 ●自転車の整備及び点検 ●ひったくり防止カバーの活用、施錠の徹底 堺市自転車の まちづくり推進条例 など 条例施行1年 自転車のまちづくりの推進状況の把握・定量評価 堺市 事業者 堺市 今後の施策展開の検討材料 自転車のまちづくり推進条例【抜粋】 ○ヘルメット着用の努力義務・・・第6条(自転車利用者の遵守事項) 2項(2) ・乗車用ヘルメットを着用すること。 ○自転車損害賠償保険等への加入の促進・・・第8条(保険等への加入)2項 ・自転車利用者等は、自転車損害賠償保険等に加入するよう努めなければならない。 ○事業所に自転車利用推進委員を設置・・・第18条(自転車利用推進委員の設置) ・事業者は、従業員等の自転車の安全利用及び利用推進を図るため、市長が定める基準に 基づき従業員等のうちから自転車利用推進委員を設置するよう努めなければならない。 ○自転車の整備及び点検・・・第7条(自転車の点検整備) 2項 ・自転車利用者及び事業者は、その利用する自転車を日常的に点検するともに、自転車 小売業者等による定期的な点検を受けるよう努め、必要に応じた整備をしなければならない。 ○ひったくり防止カバーの活用、施錠の徹底・・・第9条(自転車の安全利用の対策) ・自転車利用者等は、錠前の取付け、施錠の徹底、ひったくり防止カバーの活用等により、 自転車に関わる犯罪の被害の防止に努めなければならない。 Ⅱ 自転車利用実地調査 ①スクランブル交差点調査 ⇒ 条例施行前:平成26年9月26日(金)・9月29日(月) 条例施行後:平成27年10月5日(月)・10月6日(火) 調査場所:堺東駅南口交差点 調査時間:午前7時~9時 午後2時~4時 |調査項目| ヘルメット着用率・ひったくり防止カバー装着率 押し歩き実施率 ②駐輪場利用者の施錠等防犯対策の実施調査 ⇒平成27年10月5日(月)・10月6日(火) 朝夕 調査場所:堺市役所前駐輪場 瓦町公園地下自転車駐車場 |調査項目| 施錠状況(鍵種類およびツーロックの有無)・ひったくり 防止カバー装着率 Ⅲ 自転車小売業者意識調査 自転車小売業者(ヘルメット購入補助事業協力店)意識調査 調査期間:平成27年10月1日(木)~10月31日(土) 調査対象:自転車小売業者75店舗 (有効回収数63店舗) |調査項目| 来店客の意識変化・安全利用啓発について・条例施行 後の企業努力項目・市施策への協力事項 等 自転車小売業者 ヘルメット展示状況 平成27年度 「堺市⾃転⾞のまちづくり推進条例」効果検証 NEW Ⅲ.様々な市の施策 安全教育 従来の交通安全教室(幼児・児童対象)や出前講座(一般企 業や自治会等対象)等による安全教育に加え、ヘルメット購 入補助事業の一環として小学生と保護者および高齢者を対 象に自転車安全利用講習会を実施。 ■自転車安全利用講習会 NEW 小学生と保護者向け キャンペーン・啓発等 通行環境 自転車利用者への適切な 自転車安全利用を訴える 啓発活動を定期的に実施 堺市自転車ネットワーク整備アク ションプラン50kmに基づき、自転 車レーン等を整備 ■府下統一サイン ■マナーアップキャンペーン ・・・今年度初めて取組を開始した施策 ■深井73号線 整備状況 NEW 高齢者向け ■放置自転車の撤去業務 ■放置状況 ■自転車リーダー養成講座 ■交通安全教室 ■自転車レーン整備啓発 駐輪環境 放置自転車は通行上において支障 となり、また都市景観を損ねるため 放置自転車の削減に向けた取組を 実施 ■スケアード・ストレート ■出前講座 ■押し歩き啓発 コミュニティサイクル ???? ■ひったくり防止カバー装着 利用促進策の実施 NEW ■夜間利用募集 NEW ■ヘルメット無料貸出 イベント 市民協働 ■条例施行1周年記念イベント ■市民サイクリング NEW ■堺自転車のまちづくり・市民の会 ・自転車デー ・マナーアップキャンペーン NEW ■堺東商店街及び堺少女歌劇団 (堺東自転車マナーアップキャンペーンガールズ) NEW NEW 平成27年度 Ⅳ.検証結果 (市民の責務) 市民等の責務 自転車保険加入 自転車の安全利用 日常点検・整備 自転車の安全利用 成果 成果 ・ヘルメットの日常的な着用はわずかに上昇。 ・13歳未満の子どもをもつ保護者の約半数が、 子どもにヘルメットを着用させている。 ・ヘルメットに関しての問い合わせ及び販売数増(自転車小売業者意識調査より) ・購入補助への高い関心 ・警察及び駐車監視員が率先して市民の模範に 条例施行前 条例施行後 条例施行前 条例施行後 1.5% 4.0% 34.5% 50.0% ※13歳未満 H27.1 10% 20% 30% 40% H27.9 50% 48.0 着用するのが面倒だから 36.4 着用していない時に荷物になるから 27.9 重い、蒸れる等不快だから 25.2 ・ヘルメットの重要性の認知向上 加入 (市民意識調査より) 加入する必要性が乏しいなど意識が希薄 10% 20% 40% 50% 対策 48.4 費用がかかるから 安価で有用な保険の紹介と 自転車保険の意義周知 27.5 20.9 存在を知らないから 手続きが面倒であるから 30% 8.8 日常点検・整備 ■日常点検・整備実施率 6~7割の市民が日常点検および整備を実施 整備 日常点検 (H27.9市民意識調査より) 成果 自転車店で整備 21.2% 非実施 73.1% ・ターゲットを絞った明確なPR ほとんど整備 していない 58.4% 自分で整備 37.2% 実施 横断歩道の押し歩き ■実施率(実地調査) 押し歩きの意義の周知、定着化 38.9% 60.6 38.9% ※大阪府下自転車保険加入率 41.8% (H27.1) 大阪府クイック・リサーチ「おおさかQネット」 より 課題 未加入 (H27.9市民意識調査より) そもそもヘルメットの着用を考えた ことがなかったから 課題 加入 未加入 必要性を感じないから ・着用すること自体への理解がまだまだ低く、社会的な気運の醸成が必要 0% ■自転車保険加入状況 0% ・一般車利用の着用率が著しく低い。 ■ヘルメットを着用しない理由 約6割の市民が自転車損害賠償保険等に加入 ■自転車保険に加入しない理由 ■子ども※着用率(市民意識調査) ■一般着用率(実地調査) 対策 盗難防止対策(施錠等) 自転車保険加入 ヘルメット 課題 「堺市⾃転⾞のまちづくり推進条例」効果検証 条例施行前 条例施行後 2.8% 4.4% (H27.9市民意識調査より) 盗難防止対策(施錠等) 課題 防犯性能の高いシリンダー錠及び ひったくり防止カバーの更なる浸透 施錠・装着率 ひったくり防止カバー装着率 自転車の運転マナー 装着 課題 市民が実感できる劇的な改善はなし ■自転車の運転マナーに対する市民の実感 「条例施行前と変わらない」が55.9%と最多 23.0% 47.5% シリンダー錠 非装着 シリンダー錠 (自転車利用実地調査(駐輪場利用車)より) 平成27年度 Ⅴ.検証結果 (事業者の責務) 事業者の責務 Ⅵ.今後の施策展開のありかた 自転車利用推進委員の設置 自転車利用推進委員の設置 成果 従業員に安全利用啓発 成果 (そのうち,約半数は堺市役所の部署) 一部事業所は積極的な安全啓発活動 を実施 例)・自転車保険の加入 ・ヘルメットの購入 ・ヒヤリハットマップ の作成 課題 さかい自転車リーダー養成講座 ・ヘルメット着用率は微増ながら、 13歳未満の子どもについては約半数着用 ・半数以上の市民が整備・点検を実施 ・自転車損害賠償保険等への加入が大幅に向上(H27.1:38.9%⇒H27.9:60.6%) ●自転車小売業者の安全利用啓発の実施 ・過半数の店舗が必ず安全利用啓発を実施。ほぼすべての店舗がなんらかの啓発を実施 ●事業者、市民等との協働の開始・推進 ・計69事業所が「自転車利用推進委員」を設置し、事業所内で安全啓発活動を実施 ・賢明学院中学高等学校では、通学時にヘルメット着用を義務化 ・「堺 自転車のまちづくり・市民の会」と連携し、イベントやキャンペーンの実施 実態把握のためには事業者への 追跡調査が必要 課題 ●「自転車のまち堺」として、全国をリードする高水準の実績が必要 ・ヘルメットの着用状況、押し歩きの実施など低水準 先進的な取組 ●「自転車は軽車両、車の仲間」を浸透させ、 自転車利用者の遵守意識を向上 (特に子育て世代・高齢者への意識の向上) 賢明学院中学高等学校 堺市の条例施行を受け、 学生および教員の通学・通勤時に ヘルメット着用を義務化 自転車小売業者の責務 ・ルール、マナーを知っていても遵守しない。 ・自転車であれば、ルール・マナーを遵守しなくても大丈夫だという思い込みがある。 ・未成年の自転車利用者の保護者等による教育及び指導が必要 ・身体機能が低下する高齢者の事故が多く、交通ルール・マナーの遵守が必要 安全利用啓発 方針 安全利用啓発 成果 課題 ・ほぼすべての小売業者が啓発実施 ■条例施行後の 企業努力 非実施 非実施 小売業者のサポート及び啓発の質 の向上 ■安全利用啓発内容別実施率(%) 0% 20% 40% 60% 80% 100% ・ヘルメット取扱い種類の充実 ・自転車保険等の必要性に ついての説明 96.8% 成果 ●条例施行前と比較し、自転車の安全利用に関する数値が改善 従業員に安全利用啓発 計69事業所が推進委員を設置 ■安全利用啓発 実施率(%) 「堺市⾃転⾞のまちづくり推進条例」効果検証 実施 57.1% 実施 (自転車小売業者意識調査より) 防犯対策の推奨 80.3 定期点検の推奨 68.9 保険の紹介 65.6 ルール・マナーの啓発 55.7 ヘルメット着用の推奨 条例の告知 45.9 6.6 (自転車小売業者意識調査より) ●定量評価を継続し、実態を市民に情報提供。⇒意識の醸成の促進 ・各々の調査結果を市民等に示すことで、自身の安全意識を見直すきっかけとする。 ●子ども・高齢者など明確なターゲットを絞った啓発・情報提供・支援の実施 ・未成年の保護者は、ヘルメットの着用や保険の加入など 様々な責務があり、それらを遵守させる必要がある。 ・子ども、高齢者にはヘルメットの着用、女性にはひったくり 防止カバーの装着など、世代等に合わせて、特に遵守 すべきことを訴えていく。 ●市民・事業者・堺市のさらなる 三位一体の自転車まちづくりの推進 ・保育所・幼稚園・学校等と連携した教育の更なる 充実、拡大 ・自転車小売店の安全啓発の支援及び自転車 利用推進委員設置事業所の拡充 子ども乗せ自転車利用者に特化した講習