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破顔一笑No. 34
教育目標：夢や希望を自分の言葉で語り，その実現に向け，ひたむきに努力する生徒を育成する。 緑が丘中学校だより №34 平成27年５月27日 破顔一笑 文責：尾 下 直 士 ホームページアドレス：http://www.nagasaki-city.ed.jp/midorigaoka-j/ 先日，諫早の産直市場に，トマトを買いに行った とき，空の高いところで，ヒバリが鳴いていました。 妻に，「ヒバリが鳴いている。小学校で，『ヒバリの 歌』を習ったよね。」と話したら，「何，それ。」と ひとこと，− 196 ℃の液体窒素のように冷たい言葉 が返ってきたので，小中学校時代，ずっと，音楽「２」 だった私が，勇気を出して，「♪ 雲雀（ひばり）の子 雀（すずめ）の子 飛びながら 何を見た ホーヨホヨヨ ホーヨホヨヨ ♫」と歌いました。 すると，妻は，「聞いたこともない。」と，けんもほろろ。私の歌が，この世 のものとは思えないほど，音が外れていて，わからなかったのかな，年とっ て，ぼけてしまい，「妄想」したかなと思いつつ，帰ってから，インターネ ットで調べました。そしたら，ありました。ポーランド民謡で，小林幹治さ ん作詞，「春が呼んでるよ」という曲です。みなさんは，ご存じですよね。 ヒバリは，空高いところで，ホバリング（ヘリコプターやハチドリなどが する，空中の一点で，静止している状態。）しながら，ピーチクパーチクと 忙（せわ）しなく，甲高い声で鳴き続けます。それは，「ヒバリの親が，敵 の注意を自分の方に向けさせ，巣にいる子どもたちを守るため」と，そのと き，音楽の先生に教わった気がします。ヒバリでさえ，命がけの愛情で，子 どもを守るんですね。 【リベンジ】 「私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律」と聞いて， ピンと来る方は，その筋（すじ）の方（こんな，紛（まぎ）らわしい書き方 をせず， 「警察関係や法律関係の仕事の方」と簡単に書けばいいのに…。）か， 社会情勢の変化に非常に関心がある方だと思います。「リベンジポルノ防止 法」です。ここを書いているきょう（５月 26 日（火）），長崎新聞に，「リベ ンジポルノ」の言葉がありました。元交際相手の写真をばらまいた行為に対 し，有罪判決が出たというものでした。 「リベンジ」＝「仕返（しかえ）し」 となると，スポーツなどで使われるときと違い，寂しい，悲しい響きがあり ます。「可愛さ（かわいさ）余（あま）って，憎さ百倍」なのでしょうか。 中学高校時代に，10 回以上も失恋した（これも簡単に書くと， 「振られた」。） 私は， 「リベンジ」をしなければならなかったのでしょうか。私にとっては， 青春の甘酸っぱい思い出（古っ!? ）なのですが…。 -1- では，「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関 する法律」は，どうですか。一般に，「児童ポルノ処罰法」「児童ポルノ禁止 法」と呼ばれる法律です。中学生の場合，普通は，この法律が適用され， 「被 害者」になることの方が多いのですが，今回は，「加害者」として罰せられ る，または，「この法律で罰せられる者」になることについて書きます。 ① ＡがＢに， 「裸の写真を撮って，送って。」とメールします。この段階で， Ａは，強要したとして，罰せられる可能性があります。 ② Ｂが写真を撮って，Ａに送ります。Ｂは「提供」，Ａは「所持」したと して，罰せられる可能性があります。 ③ Ａは，ＣやＤに画像を送ります。Ａは「提供した」として，罰せられる 可能性があります。ＣやＤは，希望して，送ってもらった場合は，当然， 「所持」したとして，罰せられる可能性があります。もし，ＣやＤは，希 望していなかったのに，Ａが勝手に送ってきて，その画像を消去しないま ま，所持していた場合，やはり，「所持」したとして，罰せられる可能性 があります。 これに似たような事案が，本校で起こりました。警察に相談し，画像の消 去を進めています。書いているように，「単純に所持」しているだけで，罰 せられる可能性があります。もし，このような事案が起こった場合は，画像 などを保存し，警察に相談してください。 私には，信じられないのですが，「リベンジポルノ」「児童ポルノ」のよう な事案は，県警の「少年サポートセンター」によると，特別なことではなく， どこででも，誰にでもあるというのです。 また，本人の画像，もしくは，他の画像などを組み合わせ，加工し，「本 人として」流失させた場合，「肖像権の侵害」「名誉毀損」などの別の罪に問 われる可能性が出てきます。 上に書いた「リベンジポルノ」 「児童ポルノ」の問題だけではありません。 何度も書いていますが，「画像」が流失した場合，完全に消去するのは，非 常に難しく，高校に進学する際，就職する際，結婚する際に，そのような画 像が出てきた場合は，取り返しがつかないことになります。私が，高校入試 や就職試験の担当者なら，間違いなく，受験者（受検者）の名前で検索しま す。結婚相手の名前で，検索します。画像だけではありません，誹謗中傷， 陰口，書き込みなどもです。 何度も注意喚起をしています。このような事案は，スマホや携帯，タブレ ット，PSP などの通信端末を使って行われます。保護者が知らないところで 起きます。何かが起こってからでは，手遅れなのです。生に関わる問題です。 子どもたちを犯罪者にしますか。絶対に必要なものですか。それでも，持た せますか。 何度でも考えてみてください。どうしても，持たせるのであれば，家庭で 話し合って，正しくルールをつくり，守らせてください。これは，持たせた 保護者の責任です。 【ありがとうございました】 お礼と報告が遅くなりましたが，５月 17 日の日曜日，これ以上ない晴天 の下（もと），体育大会を開催しました。ご多用な中，早朝より参観してい -2- ただき，ありがとうございました。 「一心不乱 ∼団結して勝利∼」の大会 テーマを意識していたのか，子どもたちは， すばらしい演技や走りなどを見せてくれま した。その一方，たくさんの課題が出てき ました。今後，改善していきます。 結果です。 【総合優勝】 ・ １年１組 ・ ２年１組 ・ ３年２組 【行進優勝】 ・ １年３組 ・ ２年１組 ・ ３年１組 【応援旗優勝】 ・ １年２組 ・ ２年２組 ・ ３年１組 「勝ちに不思議な勝ちあり，負けに不思 議な負けなし。」と言います。「結果は結果」 として素直に受け入れ，考え，今後の仲間 づくりや学級づくりにいかしてもらいたい です。 【まだ，わかっていない】 前号で，容儀について書きましたが，変化がありません。 ・ ズボンを腰の位置までしっかり上げて，ベルトをきちんと締める。 ・ スカート丈を，跪（ひざまず）いたとき，床につく長さにする。 ・ シャツをきちんと入れる。 ・ 靴下は，踝（くるぶし）が隠れるもの。 ・ 学習道具をきちんと鞄に入れ，持って来る，持って帰る。 ・ 寝ることなく，真剣に授業に参加する。 ・ 掃除を一生懸命にする。本校は「無言清掃」です。 ・ 遅刻をせず，余裕を持って登校する。 ・ 仲間を大切にする。 などなどです。みどり坂を登って行く後ろ姿，ズボンの裾が地面についてい る，膝小僧のうしろが見えている，鞄が空っぽ，シャツが出ている。わかっ ているのでしょうか。人生と引き換えにするだけの価値があるのでしょうか。 自分の一生が違うものになってしまうのですが…。もう一度，家庭で話題に してください。 【いじめがなくなりません】 昨年度，何度も書きましたが，緑中には，「いじめ」があります。「嫌がら -3- せ」が，「悪意のあるいじり」が，「心ない言葉かけ（「言葉かけ」というよ り，「言葉浴（あ）びせ」）」があります。なくなりません。 そのため，つらい思いをしている子がいます。行きたくても，学校に行け ない子がいます。学校に行きたくない子がいます。そのことを，誰にも話せ ず，ずっとひとりで抱えている子がいます。そして，そのことに気づき，悩 み，心配している保護者がいます。 私は被爆二世です。その影響と，いつも母は心配していましたが，風邪を 引くと，必ず，手の指全部の先端と口の中に水疱ができ，それが破れ，痛い 思いをしていました。あるとき，からだ中に，大きな紫色の斑点（薬疹）が 出ました。確かに，それは事実ですが，そのことを言われても，私にはどう しようもないことでした。小さな子どもが，そんな私を見たら，「お兄ちゃ ん，どうしたの？紫色のぶつぶつ気持ち悪い。」と言ってくると思います。 大人は，そんなことはしません。相手の心が傷つくことがわかっているので， 考え，配慮します。 もし，このことで，私がいじめにあったら，まず，私の心の灯が消えます。 そして，私を生んでくれた母の心の灯が消えます。父や家族，同じような悩 みのある人たちの心の灯が消えます。いじめは，たったひと言で，それだけ 多くの人々の心を殺します。ときには，自死というかたちで，命まで奪いま す。 容姿や髪質などの身体的なこと，家庭（家族）や経済的なこと，宗教的な ことなど，本人にはどうしようもないことはもとより，たとえ，本人の生活 習慣や癖などに起因することであっても，ひとを攻撃するような言動はすべ きではないと考えます。そういうことがあれば，自分（自分たち）だけで対 応するのではなく，大人に相談をさせてください。 学校は，アンテナを高く上げ，ピンと張って，子どもたちからの情報を集 めます。見逃さないようにします。でも，死角はいくらでもあります。何で もいいです。気になることがあったら教えてください。いじめの「萌芽（ほ うが）」を見逃さないこと，初期段階に適切な対応をすることが，私たち大 人の役目です。子どもたちの命を守るために，力を貸してください。 来週，６月６日（土）は， 「オーメン」の「ダミアン」の誕生日です。と， このネタは，去年使いましたので，「古いっ！ 」「またか!! 」と言われそうな のでやめます。ということで，気を取り直し，二十四節気のひとつ，「芒種 （ぼうしゅ）」です（ちなみに，来年は，６月５日だそうです。）。本当に， 本当に，大ざっぱに言うと，イネの種子をまくころということです。しかし， 籾（種）まきはもう終わっており，長崎のことしの梅雨入りの予想は，５日 ですから，そろそろ，田植えの季節です。 朝，校門に立っていると，正面から日が当たります。子どもたちが，「き ょうは，いつも以上に（頭が）輝いていますね。」と，にこっと笑って通過 していきます。それにしても暑い。去年よりも暑い。地球温暖化の影響でし ょうか。帽子をかぶらないと，強力な紫外線にやられてしまいそうです。 と，きのう，ここまで書いていたら，きょうも暑い朝でしたが，爽やかな 風が吹きました。女子ふたりが，ビニル袋いっぱいのごみを手に登校しまし た。拾いながら，登校してくれたのです。緑中生，万歳!!!! 来週月曜日（６月１日）は，夏服への完全移行です。 -4-