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岐阜大学大学院教授 高次救命治療センター長 小倉 真治 氏 (PDF:10MB)

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岐阜大学大学院教授 高次救命治療センター長 小倉 真治 氏 (PDF:10MB)
救急医療の全体最適化を目指して
岐阜大学大学院医学系研究科
救急・災害医学分野
小倉真治
沖中委員会提言(昭和40
沖中委員会提言(昭和
40年代)
年代)
沖中重雄元東京大学第三内科教授
救急医療は医療の原点である。
救急医療は医療体系全体に関わる。
地域医療と救急医療は不即不離なものである。
限られた医療資源の最大限有効な利用。
救急医療は採算が取れない。
救急医療は医学教育の基本である。
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
オレゴン・ルール
アメリカ・オレゴン州の衛生局の玄関には,医療の3原則を示した「オレゴン・ルール」が掲示
されている。
①すぐ診てもらえる(free & easy accessibility)
①すぐ診てもらえる(free
accessibility)
②医療の質が高い(high
②医療の質が高い(
high quality),
quality),
③安い医療費(low
③安い医療費(
low--cost
cost))
国民は3
国民は
3つの
つのうち
うち2
2つは
つは自由に選択できるが,
自由に選択できるが,3
3つ
すべてを求めるのは不可能である
日本では医療関係者の努力によって,この3つの要件をすべて満た
してきた。→しかし救急医療はその本質からフリーアクセスではあり
えないから国家の政策として担保する必要がある
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
救急医療における診療プロセス
【診療プロセス】
診療プロセス】
【患者情報】
【患者搬入】
【初期治療】
【移動・入院】
【救急医療の特徴】
救急医療の特徴】
1. 少ない患者情報
2. 作業が煩雑(病態が急激に変化、種々の作業が同時に進行)
3. 時間的制約(緊急性)
手順を明確にして業務を効率化することが求められる
Copyright: GEMSIS Co Ltd. 2008 All Rights Reserved.
理想の救急医療体制とは
救急患者がその病態に見合った適
切な病院に運ばれ、最適な治療を
受けられる体制
つまり、病院に運び込めばそれでいい
わけではない→たらいまわしの解消は極
めて一断面の改善でしかない
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
これを達成するために
1.
2.
3.
ソフトウエア;質の高い治療のできる
ソフトウエア;質の
医療従事
、救急隊から救急医療機関に至る医
者の質
療従事者の整備
理想の
ハードウエア;搬送する手段、医療機
救急医療
関の整備
搬送手
情報連携
1.2
1.2.
.バックアップする情報伝達手段
段、医療
手段の質
機関の質
の整備
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
標準早世死亡年
健康寿命を全うできなかった損失生存年数を指標
として算出{損失生存年数 = Σ(疾病障害による死
亡率)× (死亡時点での平均余命)}
青年期における「自殺」や「不慮の事故」による死亡
などを表現することに適した指標
従来の死亡率では、悪性新生物、心疾患、脳血管
疾患の順だが、標準早死損失年では悪性新生物、
不慮の事故、自殺、心疾患、脳血管疾患の順
どれだけ社会資本を無駄にしているかを見るのに
適した指標
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
患者統計すらない
救急車で搬送された患者の院内におけるその後の予後
を全例調査されたのは2002
を全例調査されたのは
2002年の船橋市以来見られない
年の船橋市以来見られない
長崎県の試み
岐阜県の試み:救急隊の検証票をデータベースにして患
者予後まで記入。病院内での情報が徹底できていない
メディカルコントロールは救急隊員の質をコントロールし
ているが、病院の治療の質は誰もコントロールしていな
い。
研修医の教育で必須になっている救急の経験をどのよう
に積むのかさえ質の保証はされていないのである。
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
救急医療とはなんだ?
二つの考えがあります。
病院が開いていない時間に
病院にかかること、(軽症な
場合もある)
時間外診療
時間帯に関係なく急激に発
症した外傷や疾患で病院に
かかること(必ず重症である)
救急医療
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
この二つが混同されているから
混乱が起こる
時間外診療には救急専門医がその場にいなく
てもいい。むしろ各診療科の医師がいるほうが
いい。
いっぽう、救急医療の現場には救急専門医の
有無が大きな差を生み出す。
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
救急医療とは
外科医,内科医などの一般診療科は、各種疾病
や臓器専門であり、100%
や臓器専門であり、
100%の確信が得られるまで
の確信が得られるまで
検査を繰り返す。
救急医療は時間との戦い
体に加わった著しい侵襲を一定時間内に治療開
始しなければ戦いに敗れる、したがって限界と
なる時間内に知り得た知見(たとえそれが不十
分であっても)で決断し、治療を開始しなけれ
ばならない
だから、救急医療にはプロが必要なんだ!!!
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
救急医の変遷
昭和30年代卒の初代の救急医は、各科専門医が救急医
昭和30
年代卒の初代の救急医は、各科専門医が救急医
学に転進。
昭和50
昭和
50年代以降の救急医は、はじめから救急医学を志
年代以降の救急医は、はじめから救急医学を志
している。 救急専門医の出現
はじめから救急医学をライフワークと考え、その診療
に必要不可欠な診断学,治療手技を学ぶ。その中で特
に必要不可欠な診断学,治療手技を学ぶ。
その中で特
に深く診療研究にあたるものを、サブスペシャリティ
(得意な領域)と呼ぶ。
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
岐阜県の状況
かつて救急医療は本邦のワースト5で
かつて救急医療は本邦のワースト5
あると言われていた。
岐阜県における医療事情
【医療圏と医師の分布】
医療圏と医師の分布】
人口10万人あたりの医師数
人口 万人あたりの医師数
全国平均 201.1人
人
岐阜県
175.1人
人
飛騨医療圏
163.5人
人
中濃医療圏
124.2人
人
西濃医療圏
143.8人
人
東濃医療圏
岐阜医療圏
227.2人
人
153.0人
人
• 医師の絶対数の不足(全国44位)と医師の偏在
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
岐阜県における救急搬送事情
【医療機関収容までの平均所要時間】
医療機関収容までの平均所要時間】
高山市消防
60分以上要した割合 11%
救命救急センター
34.8分
分
全国平均 29.8分
分
岐阜県
29.2分
分
管轄面積の広い消防
(総務省消防庁 消防広域化推進本部データから)
54.9分
分
39.0 分
31.7分
分
34.0分
分
43.3分
分
37.7分
分
• 山間地域では搬送に長時間要している
都道府県
消防本部名
1
岩手県
盛岡地区広域行政事務組合
2
北海道
紋別地区消防組合
3
北海道
根室北部消防事務組合
4
北海道
北留萌消防組合
5
北海道
上川北部消防事務組合
6
岩手県
宮古地区広域行政組合
7
北海道
檜山広域消防組合
8
岐阜県
高山消防本部
9
北海道
釧路北部消防事務組合
10
北海道
池北三町行政事務組合
恵那消防
60分以上要した割合 10%
Copyright Department of Emergency and Disaster Medicine, Graduate School of Medicine, Gifu University. 2010All Rights Reserved.
岐阜大学の理念
岐阜県内どこにいても、日本で考
えうる最高水準の救急集中治療を
受けることができるようにする。
本邦における救急医療体制の
ロールモデルを岐阜県で作る
地理的な悪条件を克服しなければならない。
現場から決定的な医療機関までの治療の確保
病院前から決定的医療機関までの救急医療体制の質
最終医療機関の岐阜大学の救命救急センターを質量とも
に本邦最高水準である必然性
それを支える情報とアクセス手段の確保
搬送手段を確保
救急医療を支援する情報システムを開発
(真に現場の医師が欲しいモノを!)
決定的医療機関の設立
地方では大学病院ですらこれができない
地域の中心部に最終医療機関となりうる高度救命
地域の中心部に最終医療機関となりうる高度救命
救急センターを作り、そこに救急専門医を集中。ア
クセスはドクターヘリ、ドクターカーなど、セン
ターから出場した医師が現場もしくは転院元の病院
から治療を開始
救急指導医4名、専門医
救急指導医4
名、専門医14
14名を含む
名を含む
30名以上の専従医
30名以上の専従医
国立大学最多
国立大学最多の救急専門医
の救急専門医
(2009.1
2009.1現在)
現在)
中部地方最多
中部地方最多の救急専門医数
の救急専門医数
(2008
2008年以来)
年以来)
高度救命救急センター(4次救急)
全国で18カ所、中部地方では
全国で18
カ所、中部地方では22カ所のみ
(愛知医大高度救命救急センター、岐阜大学高度救命救急センター)
救命救急センターからの患者を受ける
熱傷、中毒、切断指の再接着、多発外傷の治療
トップホスピタルのレベルが
地域の医療レベルを決定する
三次救急
ICU・
・CCU
二次救急
病・診連携
病・病連携
三次救急
ICU・
・CCU
二次救急
一次救急
一次救急
救急車台数、救急患者の多さが救急医療施設の質を決定するのではない
最重症の患者に対してどれだけレベルの高い医療を行えるだけの質と量の医療スタッフ
がいるのかということが決定する
岐阜大学へ
岐阜大学へ搬送となった
搬送となった症例
となった症例の
症例の分布
ヘリ搬送症例
ヘリ搬送症例の
搬送症例の分布から
分布から
・ 外傷
外傷、
、心血管系、
心血管系、脳神経外科、
脳神経外科、小児で
小児で
→ 全症例の
)
全症例の76%(121/160)
・ 転院例
転院例のほとんどが
のほとんどが外来経由
のほとんどが外来経由(
外来経由(転送)
転送)
→ 69%(
(110/160)
)
・ 救命救急
救命救急センターからの
センターからの転院
センターからの転院が
転院が多い
→ 28.7%(
(46/160)
)
岐阜大学病院
• 要請もとの分布を示す
消防防災航空隊基地
•
•
•
中核病院の
中核病院の限界
役割分化
機能の
機能の明確化
小児疾患
その他
外傷
熱傷
感染症
腹部疾患
心肺停止
多臓器不全
呼吸不全
中枢神経疾
患
現場搬送
病院間搬送
後方搬送
心血管疾患
20件
171件
14件
平成16年6月1日~平成19年
9月30日
岐阜型救急ヘリ
岐阜型救急ヘリ実績
ヘリ実績
実績
中等症
重症軽快
重症障害
死亡
推計
0%
20%
40%
60%
80%
100%
岐阜県内の5カ所の救命救急センターから一年間に27症例の転送
救急医療情報連携システムGEMITS
救急医療体制のロールモデルを作る
地理的な悪条件をどのように克服するのか?
現場から決定的な医療機関までの治療
それを支える情報とアクセス手段
救急医療における診療プロセス
【診療プロセス】
診療プロセス】
【患者情報】
【患者搬入】
【初期治療】
【移動・入院】
【救急医療の特徴】
救急医療の特徴】
1. 少ない患者情報
2. 作業が煩雑(病態が急激に変化、種々の作業が同時に進行)
3. 時間的制約(緊急性)
手順を明確にして業務を効率化することが求められる
Copyright: GEMSIS Co Ltd. 2008 All Rights Reserved.
日本語の情報という言葉の定義(広辞苑)
1.あることがらについての知らせ
INFORMATION
2.判断を起こしたり行動を起こしたりするために必要な知識
INTELLIGENCE
救急患者の搬送状況
救急患者の時間に関わるデータより
【東京都】
東京都】
現場滞在時間
(分)
25
【岐阜市】
岐阜市】
20.1
13.7分
全体
11.4
現場滞在時間
(分)
25
全体
8.5
軽症
20
軽症
20
中等
症
15
中等
症
15
重症
10
重症
10
死亡
5
死亡
5
0
年度
H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20
0
年度
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
現場滞在時間の
現場滞在時間の延長
→ 現場での処置・医療行為の増大
→ 医療機関選定までの
医療機関選定までの時間
までの時間の
時間の延長
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
S OKI COFIDETIAL
30
救急現場の現状イメージ
緊急時でも刻々と変化する情報が見えないまま搬送先選定
平 時
出 発
現 場
搬 送
病 院
救急車(消防)
119番
119
搬送先を
早く決めたい!
今、専門医はどこで
何をやってる?
通報
患者情報の量・質
病院情報の鮮度
最適病院への搬送時間
事前準備を
早くしたい!
どんな患者?
病 院
患者情報の収集
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
Confidential
S OKI COFIDETIAL
31
31
「現状では」
・病院の今の状況が分らない
・判断に必要な患者の情報が少ない
・救急隊は受入病院を選定し搬送が完了
する迄の時間がかかる
・病院では患者が到着するまで事前準備
が整えにくい
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
S OKI COFIDETIAL
32
コンセプトモデルGEMSISの提唱、実験
以下の三つのレイヤーから構成され、各々に最先端の情報技術が
用いられた、高度情報共有支援システム
救急病院間 (上位層―救急連携)
病院間連携を司る分散協調システム構築
中位層と連携した救急情報のブロードキャスト
システム結合(中位層―情報連携)
インテリジェントな情報通信制御
知的UI+意思決定支援+協調コミュニケーション
救急災害現場(下位層―情報発信)
救急隊員による現場での情報収集
音声認識を利用した情報の最適、縮小化
Ad-hocネットワークによる情報共有
コンセプトモデルGEMSISからGEMITSへ
車載ITを活用した緊急医
療体制の構築
(経済産業省製造産業局自動車課)
キーワードは
•「
「Right patient to the right
hospital」
hospital」
•救急患者をその状態に見合った適
救急患者をその状態に見合った適
切な病院で治療を受けられるよう
にする
•救急医療の質の確保
救急医療の質の確保
「車載ITを活用した緊急医療体制の構築」の概要
事業名
:
事業テーマ :
予算規模 :
事業計画 :
推進体制 :
ねらい
:
「車載ITを活用した緊急医療体制の構築」 (経済産業省製造産業局自動車課)
救急医療体制を支援する総合情報流通技術の研究・開発と実証
2億円
H21 機能検証、(次年度以降:連携実験、拠点間システム実証、広域システム実証)
申請者「岐阜大学」、再委託先「(株)IIC・(株)デンソー ・沖電気工業(株)」、支援団体
「Right patient to the right hospital」
病院情報と現場情報をリアルタイムにマッチングさせ搬送先病院選定の質向上を図る
スタッフ状況一覧(スタッフ別)
○○病院
対応患者数: △△名
スタッフ
脳外科 A先生
脳外科 B先生
脳外科 C先生
脳外科 D先生
脳外科 E先生
2009年11月24日 13時35分現在
対救急レベル
レベル1 待機中
レベル2 対応中
レベル3 手術中
レベル1 待機中
レベル2 対応中
エリア
ICU
CT室
手術室
医局
MRI室
1F
1F
1F
3F
1F
統合エージェント
Gセンター
病院情報収集システム
車両通信システム
判断支援
病院情報
マッチング
患者情報
車両ITシステム
候補病院
ネットワーク
救急車
病院
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
Confidential
S OKI COFIDETIAL
37
37
GEMITSの運用フローイメージ
病院、Gセンター、救急車連携で「Right patient to the right hospital」
平 時
出 発
現 場
搬 送
病 院
救急車(消防)
よし、ここにし
よう!
119番
119
通報
候補
マッチング
病 院
準備
するぞ!
マッチングによる判断支援
Gセンター
いつでもどこでも情報流通
最適病院搬送時間の短縮
見見見見える化化化化」」」」
必 要なななな情報 のののの「「「「
患者情報の質の向上
病院情報のリアルタイム化
事前準備の迅速化
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
Confidential
S OKI COFIDETIAL
38
38
病院情報収集システム
三次・二次病院の「状況の見える化」を行い「緊急時に即応!」
◇情報を集めて勤務プロセスや設備の「見える化」
医療業務中
待機 対応 待機 退勤
どんな先生?
待機 対応 待機 退勤
レベル1111
出勤
医療業務中
レベル2222
出勤
レベル3333
属性毎に位置情報・勤務情報等で解析
◇医療スタッフの状況を応需のレベルで表示
どこで何をしてるの?
手が離せない
多少手が離せる
待機中
即対応可
病院情報表示
病院毎に
どのような医療スタッフ?
どんな応需レベル?
何人?
設備の状況は?
どのような患者?
何人?
共有
待機
使用中
使用
待機中
39
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
Confidential
S OKI COFIDETIAL
39
病院情報収集システムによる「レベル」とは
センサーで「位置情報」を収集・解析し「状況(レベル)」として把握
医療スタッフの位置情報と部屋・エリアの機能をマッチングして状況を想定
応需レベル
レベル3
意味
手が離せない
医療業務中
部屋・エリア
診療科・病室、ICU、HCU
手術室、血管造影
室
レベル1
レベル1
レベル2
レベル2
レベル2
医療業務中
多少手が離せ
る
救急処置室、CT室、
MRI室、レントゲン
室、救急外来室、
救急処置室
スタッフ
ステーション
控室
CT・MRI室
レベル1
即対応可
待機中
医局、控室、スタッ
フステーション、診
療科、病室、ICU、
HCU
医局
レベル3
レベル3
手術室
血管造影室
現場の声
個人情報の
扱いは?
人手を煩わ
せず自動化
がいい・・・
40
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
Confidential
S OKI COFIDETIAL
40
今年度の開発と実験
病院や自治体毎のニーズや予算規模に応じて
導入可能なシステムを開発
多様な位置検知システムに対
応することで柔軟性を実現
LPS統合表示
今年度の実験内容は
3つの病院で位置検知方式の異なる実験を実施
各病院の状況をリアルタイムに把握しGセンターで一括表示
○○病院(三次) 患者:○人対応中
勤務情報等による状況推定
位置データと部屋とのマッピング
病院・医療スタッフ情報管理
アクセス
ポイント
救急処置室
位置検知システムとのインタフェース
ICカー
ド
無線
LAN
PHS
新規
技術
アク
ティブ
タグ
等
レベル2
A先生
レベル2
レベル3
処置室で対応中
手術室で対応中
B先生
レベル1
控室で待機中
C先生
レベル2
処置室で対応中
Aベッド
待機中
○室に所在
注:今年度、患者の人数は自動取得不可です
レベル1
手術室
レベル3
*青枠は今年度開発
c Copyright
○
2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
⇒感度
⇒正解度
S OKI COFIDETIAL
41
病院情報収集システムによる「見える化」
普段から携帯されたカードや端末をセンサーがとらえ位置情報取得
多様な位置検知システムに対応することで柔軟性を実現
システム開発イメージ
LPS統合表示
勤務情報等による状況推定
方式
位置情報精度
ICカード
無線LAN
病院・医療スタッフ情報管理
タグと複数のアクセスポイント
からの電波の強弱で位置を把
握
ICカード
無線LAN
スタッフ
脳外科 A先生
脳外科 B先生
脳外科 C先生
脳外科 D先生
脳外科 E先生
*青枠は今年度開発
部屋やエリアを移動しても、自分の意思
でレベルを継続することも可能
アクセスポイント
の数や場所によっ
て詳細化が可能
(次年度)
意思に関係なく、あらかじめ設定された
場所のレベルによって確定
スタッフ状況一覧(スタッフ別)
○○病院
対応患者数: △△名
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
広域
あらかじめ設定されたレベルの
リーダーにかざすことで状況を
把握
位置データと部屋とのマッピング
位置検知システムとのインタフェース
状況表示のスタッフの意思の反映
2009年11月24日 13時35分現在
対救急レベル
レベル1 待機中
レベル2 対応中
レベル3 手術中
レベル1 待機中
レベル2 対応中
Confidential
S OKI COFIDETIAL
エリア
ICU
CT室
手術室
医局
MRI室
1F
1F
1F
3F
1F
情報センタでの表示
(画面イメージ)
42
42
車両通信システム & 車両ITシステム
救急車のIT武装化であらゆる現場の情報を収集・流通し判断を支援
◇救急車を中継基地として、 最適通信手段を選択し、センターと常時接続
◇現場のあらゆる情報を集約しセンターと中継することで双方の情報を見える化
あらゆる情報
あらゆる情報
センター、
センター、病院システム
病院システム
常時接続
救急隊員
からの情報
からの情報
衛星通信
救急車位置情報
個別
通信機
・現場状況(
現場状況(車外)
車外)
・患者の
患者の現在の
現在の状況
(画像、
画像、音声)
音声)
患者の
患者の医療
カード情報
カード情報
集約
携帯電話網
車載
コンピュータ
最適通信路
選択ルータ
選択ルータ
個別
通信機
個別
通信機
救急車内情報
・氏名、
氏名、年齢、
年齢、性別
・既往症
・入院歴 等
(データ)
データ)
個別
通信機
WiMAX
最適通信路
選択ルータ
選択ルータ
DSRC
・現場状況(
現場状況(車内)
車内)
・患者の
患者の現在の
現在の状況
(画像、
画像、音声、
音声、データ等
データ等)
43
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
Confidential
S OKI COFIDETIAL
43
統合エージェントシステム
病院前の医療情報(病院/患者/車両情報)をルールに従って分析し
救急患者にとって最適な受入先の選定を支援
44
c Copyright 2006 Oki Electric Industry Co.,Ltd.
○
Confidential
S OKI COFIDETIAL
44
MEDICA(救急医療情報カード)
○○病院
0000-0000-0000
ヤマダ タロウ
S 00 00 00 M
緊急時、重篤な患者から本人の情報や通院歴、
服用薬などを聞き出すのは困難
内容が不明確
45
ICカードシステム「MEDICA(メディカ)」
2.目的
患者主体の医療連携
救急
開業医
救急車と医療チームでの情報共有。
病診連携、病院同士の連携、医師同
士の連携の強化。
地域における救急対応能力の向上。
地域の医療資源の有効活用。
1
1
本人
1
大学
1
1
病院
47
119
患者搬送時間の有効活用。
(救急隊員からの連絡を受けての準備)
当院以外へ搬送された場合の情報提供。
(豊富な情報量)
定期的に入院治療が必要な患者の追跡が可
能。
(データの更新がない場合は本人に通知)
medica所持者からの
救急要請
1
1
救急車到着
PDAで医療情報読
み出し
物言わぬ患者の代弁者
病院へ電話連絡
地域医療・病診連携への貢献。
(効果的に活用された場合の社会的反響)
処置準備
迅速な処置
すでに岐阜県内5市8町1村の保持者3600人の約3%
が救急車に搭乗:有効な働き
48
2009年度の成果のまとめ
49
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患者情報
位置情報
:待機
:出動
:搬送
救急隊員情報
現場情報
事故発生
Medicaカード読込
カード読込
にて患者情報取得
2-23
車載モニター
Medicaカード
Medicaカード
情報
救急隊員カメラから
患者情報取得
救急車内カメラから
患者情報取得
統合センタで、最適な
病院(医師)の選定
病院情報
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○
S OKI COFIDETIAL
救急隊側ではこう変わる
病院の今の状況が分からない
最適な搬送先候補が瞬時に分る
病院側ではこう変わる
判断に必要な患者の情報が少ない
事前準備に必要な患者・現場情報が
早く分る
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○
S OKI COFIDETIAL
空中の情報システム
D-NETとの連携
D-NET構想図
機上システムの試作開発・搭載イメージ
パイロット用ディスプレイ
・EFB Class 3 (DMS-90を改造したもの)
または
・EFB Class 2
後席用ディスプレイ
・EFB Class 2(機体に固定)
または
・EFB Class 1(持ち込み品)
2009年から消防防災ヘリコプタに搭載し,
運用評価を開始予定
通信装置
・イリジウム衛星通信
・JAXA開発のデータリンク
・2.4GHz無線LAN(免許不要)
等から選定
GEMITS・D-NET連携イメージ(将来構想)
B病院
GEMITS
D-ET
機上GIS
機上
D-NET
イリジウム
衛星
・患者情報
・医療機関情報
・救急車情報
ドクターヘリ
機内装備機器
・イリジウム衛星電話
・D-NET表示装置(PC等)
・生体監視モニター
・医療機関情報
・救急車情報
・目的地情報
A病院
GEMITS
サーバ
変換
アプリ
D-NET
サーバ
・ヘリ情報
・患者情報(ヘリ搭乗中)
・患者情報
・医療機関情報
・救急車情報
・ヘリ情報
Gセンター
センター
岐阜大病院
・指示情報
ドクヘリ運航基地
GEMITS
端末
D-NET
端末
・患者情報
・医療機関情報
・救急車情報
・医療機関情報
・救急車情報
・目的地情報
地上回線
・ヘリ情報
・患者情報(ヘリ搭乗中)
救急医療体制全体の最適化
判断の高度化
ドクターカー
・病院選定ルールの策定
・プレホスピタル版JTASの導入
「Right patient to the right hospital」
【市民】
安心して生活が
できるようになる
手段の多様化
ドクターヘリ
・ドクターヘリ(JAXA)との連携
・ドクターカーとの連携
【病院】
【消防】
十分な治療を
提供できる
早く最適な病院へ
搬送できる
情報センタ
運営体制の強化
コミュニケーション強化
・救急における地域医療情報
の共有
・市民お知らせサービス
【行政】
サービスの向上
が図れる
・蓄積情報の体制評価への活用
・専門家・医療IT者等教育への
活用
日本の当たり前を世界に広める
本事業の展開方向
救急(医療においても最も条件の厳しい)からのスタート
GEMITS
事故・災害
在宅・独居
地域医療
介護
共通 のののの情報プラットフオームで
救急医療
救急医療から
高齢化社会モデルへ
他分野への
展開モデルへ
勤務管理
工程改善 等
新しい医療・高齢化社会
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