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平成22年度米沢市市民公益活動支援補助金事業報告シート 団体名 伴

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平成22年度米沢市市民公益活動支援補助金事業報告シート 団体名 伴
平成22年度米沢市市民公益活動支援補助金事業報告シート
団体名
伴淳の会
事業名
伴淳映画祭プレイベント(ポスター展)及び調査研究報告書の発刊等
目
(1)「伴淳」こと米沢市出身の喜劇俳優故伴淳三郎氏の功績を讃えるとともに、伴
的
淳の出演映画を上映し、市民に鑑賞の機会を提供し映画文化を醸成する。
(2)市民の映画文化の担い手の育成につながる活動と位置づけ、市民の個人と団体
の「映画活動」のネットワークづくりをめざす。
(申請書記載全文)
米沢市出身故伴淳三郎氏は、ブルーリボン賞を受賞するなど日本映画史に残る喜劇俳優として優
れて評価が高い。400 本を超える作品に出演、しかも、ほとんどが「米沢なまり」でせりふをとお
している。
彼が発した「アジャパー」は流行語となり、「伴淳」は、戦後復興期の時代とそれに続くテレビ
の幕開けの時代の一世を風靡した。日本映画界に燦然と輝いた米沢出身の「伴淳」出演の映画を上
映し、市民が鑑賞する機会を提供することで、郷里米沢市民の「先人を敬う市民気質」のさらなる
向上とひいては、市民の郷土愛の醸成に寄与することと。
また、市民が一流の日本映画に触れることで、映画文化への関心を高め、「映画文化の担い手」
としての米沢市民の育成の機会とする。
「伴淳」出演映画の上映機会が失われつつある今日、伴淳の資料収集と研究活動を全国に発信す
ることで、伴淳の評価を高めると同時に、米沢市民の映画・映像活動の活性化を促す。
米沢出身者で、映画、演劇、脚本などの分野で活躍する方は少なく、現役で活躍されている方を
含め、市民で顕彰していく必要があると考える。しかし、今日米沢市の芸術関係の諸団体の中に映
画文化の分野で活動している市民団体は、ほとんど無い。
県内では、ここ近年、庄内などを中心に「映画」ロケ地をきっかけに、映画を通して、自分たち
の住む郷土とそこではぐくまれてきた文化・風土を市民に考え、文化活動に自ら参加する市民が増
えている。米沢市にも、こうした市民の映画文化の担い手の育成につながる活動をする団体を増や
し、市民の「映画活動」のネットワークづくりをする。
目
標
(1)伴淳の功績を広く、わかりやすく市民に知っていただけるよう、映画の上映に
あわせて出演映画のポスター展を開催する。
(2)出演映画等の資料収集・調査と研究を行い、市内外の関係者に広く情報発信し、
伴淳と伴淳出演映画の評価を高める。
(申請書記載全文)
2008 年、伴淳生誕 100 周年映画祭が、市内外から約 700 名の参加で実施できた。市行政の支援も
あり、市民各種団体で実行委員会を結成、行政と市民の「協働事業」として取り組まれた意義は大
きかった。市が総合計画でめざす「協働」を今年度も、当事業で拡げたい。
2009 年は、映画祭開催の二日間、会場市民文化会館周辺の中央商店街は、映画休憩時の食事を取
る人たちや県外から参加した映画ファン、研究者でにぎわった。伴淳の郷里米沢での「伴淳映画祭」
の意義を全国に発信できた。
2008 年の映画祭を実施して、会では、伴淳出演映画を上映し続け日本映画を市民に鑑賞する機会
を提供する効果と意義の大きさを確認、09 年以降継続して「映画祭」実施していくこととした。
昨今、映画「おくりびと」など県内をロケ地にした日本映画が高い評価を受けている。米沢を含
め、県内ロケをすでに数十年前に、精力的に誘致し、米沢と山形の観光に貢献した伴淳の功績は、
当時から山形県観光功労賞を受賞するなど評価されていたが、改めてこの点からも伴淳は評価され
るべきものと考えている。当「映画祭」で上映した「顔役」は山形市をロケ地とした作品で、その
後山形市で上映されたが、山形市民のまちづくりへの意識にも影響を与え始めている。今後は映画
ロケとまちづくり、まちの賑わいづくり、観光振興など、米沢市の行政テーマにも貢献できる素材
としての「伴淳映画」の活用を研究し、市民の伴淳映画への関心をまちづくりの意識にまで高めて
いきたい。
2009 年の当補助金申請の「認定通知」で「付された条件」について、検討し今年度(2010 年)
の活動では、「映画祭」の実施を活動の中心にしながら、指摘された「単発的に映画祭を開催する
のみではなく、周知活動を積極的に行うとともに、プレイベント的に講座を開催するなど、広がり
をもたせるための取りくみを実施」することとし、①当会の目的、活動の周知活動に力を入れると
同時に、会員の拡大をはかるため、会員募集のチラシを作成、配布しています。②「伴淳」出演映
画のポスターの収集は、資料収集・研究活動として会の活動で力を入れてきました。これまでの「映
画祭」の会場で展示し、映画関係者からも、貴重な資料として高い評価を得てきました。
2010 年度は、市民が「伴淳」と日本映画文化を目で見て「楽しめる」「わかりやすい」といった
利点を活かし、ポスター展の開催を市内の銀行に協賛いただきロビーなどを会場に、映画祭のプレ
イベントとして市民への普及を目的に実施していきます。
尚、今年度最初の企画として、7 月 26 日から一週間、米沢市のご協力をいただき、市役所一階ロ
ビーを会場に「伴淳」映画ポスター展を開催することが決定しています。
平成22年度米沢市市民公益活動支援補助金事業報告シート
実施内容
(実施内容)
(1)伴淳ポスター展の開催
① 市役所一階ロビー、2010 年 7 月 28 日~30 日
② 米沢信用金庫一階ホール、2010 年 9 月 1 日~30 日
①、②の展示物については、今回の公益支援活動補助金を活用させていただいて
収集したポスターを優先して活用した。
(2)伴淳出演映画調査研究報告書の発刊
100 部
2011 年 2 月
今回の公益支援活動補助金を活用し、収集資料(別紙、収集資料一覧)はポス
ター、プレスシートなど計 343 点に及ぶ。今回は、「収集品一覧表」にとどめた
が、報告書「伴淳三郎フィルモグラフィ」出演映画、TV 歴に従って分類する作
業が必要で、試みたが、今後の作業として残った。
報告書は、年度内には、国会図書館、近代映画フィルムセンター、各映画配給
元、行政機関など関係機関に発送し、次年度以降、ご意見と今後の調査研究活動
への協力を仰ぐことにしたい。
工夫した点
反省点等
(1)ポスター展会場を数カ所予定し、開催をお願いしたが、結果として二カ所にと
どまった。展示中の「資料の監視」など人的な問題と展示スペースが予想以上に
狭いなどの理由だった。そのため、展示点数を絞り、伴淳が大きく載ったポスタ
ーなどに厳選して展示した。
(2)ポスターそのものは、
「見てわかりやすい。たのしい」などの感想が寄せられ、
概ね好評だった。事前のマスコミ報道にも期待したが、あまりマスコミは取り上
げなかった。マスコミへの周知が足りなかった。
(3)調査研究報告書は、会員が 5 年間を費やしてまとめ上げたもので、発刊前から、
すでに関係者から注目を集めている。収集しておくべき資料を発見しても会独自
の購入費や調査旅費が十分でなく、会員の個人負担となっており、収集の機会を
逃したものも多い。今後は何らかの財政的な支援必要と考えている。今後の新た
な課題と反省点となった。
事業実施の
効果及び
今後の展望
(1)事業実施の効果
① 今回発刊の報告書は、中間報告である。引き続き、研究調査活動を続け、伴
淳本人の人物像と郷土米沢への貢献活動をまとめ上げていきたいと考えてい
る。この報告書をまとめる作業の中で、映画際で上映する映画の選定にあたり、
伴淳のどの時代のどの映画を上映すれば、伴淳の「顕彰」と「評価」を引き上
げるかを吟味するにあたり、その観点が非常にわかりやすくなってきた。
また、全国各地で「日本映画」を再評価しようとする動きがあり、上映会が
開催されている。今回発刊した報告書を提供し、情報発信したい。
また、最近の県内で映画制作などが活発になってきているが、「伴淳」の果た
した県内映画文化や観光への貢献を知っていただく契機になるものと考えて
いる。
② 映画祭には、毎回伴淳の出演映画を監督した瀬川正治氏に来ていただき、伴
淳とその時代の日本映画と俳優について語っていただいている。そのことが、
研究と資料を裏付ける証言ともなっている。また、新たな資料発掘と収集の契
機ともなってきている。
③ ポスター展をご覧になった市民からは、
「良き映画時代」を感じたとの感想を
平成22年度米沢市市民公益活動支援補助金事業報告シート
いただき、好評を博した。また、米沢が生んだ「伴淳」をオールド層には、
「な
つかしく」感じていただき、ヤング層には「新たな発見」と受け止められた。
今後は、さらに、伴淳を日本を代表する映画人として、輩出させた「米沢の風
土」とは何かを考えていただく機会になるように創意工夫を重ねていきたい。
(2)今後の展望
一作年、昨年と映画祭は、赤字であった。観客数が少なかったと見るのか、規
模が大きく経費がかかるのかのどちらととるかであるが、映画を上映するだけに
とどめれば、収支とんとんという状況と言える。しかし、伴淳を「正しく評価」
し、顕彰するという目的の達成には、調査研究・資料収集の活動は必要条件であ
ると考える。
従って、映画祭の規模を縮小させることなく、映画祭を継続できる経費の確保
は今後の活動の最大の検討課題と捉えている。
財政確保という点を含めて、観客数を増やす努力と工夫が必要と考えている。
市民・県民が伴淳映画に足を向けやすくするためにも、
「わかりやすく」
「見に行
きたい」気持ちを引き出すポスター展の開催は、引き続き行うとともに、さらに
情報発信のツールとしてホームページの作成なども検討していきたいと考えて
いる。
2011 年は、伴淳の没後 30 周年である。公益活動支援補助金の支援のもと前進
できた「伴淳」の取り組みをさらに、市民・県民さらには全国に「米沢の映画界
の先人」と「米沢の風土」を情報発信し、節目の年の事業にふさわしい充実した
企画を検討している。
また、米沢市立博物館の 9 月から実施予定の企画とのタイアップ事業のお誘い
も博物館から提案されている。「伴淳」が遺していった「米沢の昭和」の時代と
市民の歴史を伴淳映画で振り返ってみたい。
総事業費
550,000円
補助金の額
200,000円
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