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フィリピン・ケソン州における小規模農家 のための有機農業・種子普及

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フィリピン・ケソン州における小規模農家 のための有機農業・種子普及
所在地
フィリピン・ケソン州における小規模農家
フィリピン
のための有機農業・種子普及
一般
助成
◆団体名 OISCA
Technical Trainees Alumni
Association (OTTAA) Philippines, Inc.
◆所在地 8 Ferns Ville Street, White Plains,
Quezon City, 1110, Philippines
TEL:63-2-441-5427/FAX:63-2-441-5427
URL:http://www.oisca.org
◆団体の設立経緯・目的
オイスカインターナショナルが行う研修事業の修了者
が、フィリピンにおける研修事業や環境保全等のプロジェ
クトを実施するため1984年非公式に設立。さまざまな活
動間の調整や情報共有、ならびにオイスカインターナショ
ナル事業を現地移管する受け皿となることを目的とする。
◆主な活動対象地域 フィリピン共和国
◆活動形態 実践
◆活動分野 環境保全型農業等
◆本プロジェクト助成継続年数 1年目
講師が「有機種子生産」の研修参加者達に対し良質の種子生産が可能となる
授粉技術とコンセプトを提示
環 境 保 全 型 農 業 等
活動の概要
■助成活動の趣旨・目的
ケソン州及びフィリピン全体に、有機農業を普及する。
フィリピン(以下、比国)では 2008 年に有機農業法が制
定されて以来、多くの州が有機農業を推進しているが、
未だに化学肥料の使用もあり農家の多くが“移行期”に
あるといえる。また、有機栽培に移行した農家でも、質
の良い有機栽培の種子が手に入らないという問題に直面
している。今後、より多くの農家が有機農業に切り替え
るにつれて、種子へのニーズはさらに高まることが予想
される。そこでこのプロジェクトでは、対象地域の小規
模農家へ有機農業の技術を普及すると同時に、比国の定
める有機種子の規定に基づき質の良い有機栽培種子の栽
培・保存と普及を行う。種子の入手がしやすくなること
で、有機農業を実践する農家が増えることが期待できる。
プロジェクト実施地は、生物多様性の豊かさから国立
公園・保護区域に指定されているバナハウ山の麓に位置
しているため、同地域に有機農業が普及することはバナ
ハウ山周辺の自然環境の保護にもつながる。
■助成活動の成果と効果
オイスカルクバン研修センターには、乾燥室、圃場、
有機栽培種子用のビニールハウス 2 棟など、高品質の有
機栽培種子の普及に向けた施設が整いつつある。
地域農民への有機栽培種子生産と保存に関する研修も
実施され、地域ではこの活動に関する組合も組織され情
報共有が自発的になされるようになってきている。
ルクバン研修センターのスタッフによる地域への有機
農法の普及は、研修センターの研修生へも伝わり、裨益
範囲の拡大に一層寄与している。
一方でオイスカルクバン研修センターは有機作物の栽
培機関としての認証を受けようとしている。そうした活
動の中に地域イベントへの出展やワークショップ、セミ
ナーの企画などの有機栽培作物の普及活動が含まれてお
り、地域の農民や学生への周知活動も行われてきている。
(助成金額:3,268 千円)
■助成活動の実施結果
オイスカルクバン研修センターは、有機栽培種子の生
産、保存等の有機農法の普及を行っており、地域の農家
が自然環境を破壊する化学肥料に頼った農法で耕作する
ことから抜け出せるよう指導している。
研修センターでの有機栽培による種子の生産を継続
し、他の比国内の研修センタースタッフも含めた農業指
導員による有機農法の地域住民への指導、彼らが後に生
産する有機栽培による種子を利用した栽培を実行するよ
う根気強く働きかけていくことにより所期の目的は徐々
に達成されつつある。ルクバン研修センター自体もケソ
ン州の認証機関からの有機栽培農場としての認証の取得
を目指す取り組みをスタートさせた。
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