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(第1回)会議概要 - 東京都病院経営本部

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(第1回)会議概要 - 東京都病院経営本部
都立病院改革会議(第1回)会議概要
Ⅰ
会議概要
1
2
3
開催日時
開催場所
出 席 者
平成 12 年 9 月 11 日(月曜日)午後 3 時から午後 4 時 46 分まで
第一本庁舎北側 42 階
特別会議室A
委
員
足立委員、池上委員、池澤委員、石田委員、内田委員、大塚委員、
小野田委員、唐澤委員、木村委員、笹本委員、高久委員、
鴇田委員、永井委員、西村委員、長谷川委員、星委員、南委員、
宮崎委員
計 18 名(五十音順)
(欠席委員:橋本委員、馬場委員)
都側出席者
石原知事、兵藤特別秘書、今村衛生局長、櫻井総務部長、
川澄企画課長、矢野副参事、押元病院事業部長、大塚参事、
醍醐経営企画課長、和賀井副参事、鈴木財務課長、
前川高齢施策推進室長、金内高齢政策部長、
我妻計画調整担当課長、土渕副参事、反町施設事業部長、
長沼管理課長
計 18 名(所属別、管理職のみ)
4 会議次第
(1) 開会
(2) 委員紹介
(3) 都側出席者紹介
(4) 都立病院改革会議設置要綱について
(5) 知事あいさつ
(6) 議事
① 座長選任・副座長指名
② 諮問
③ 検討の進め方等について
④ 基礎資料説明
⑤ 意見交換
⑥ 次回以降(年内)の会議予定について
⑦ その他
Ⅱ
議事概要
1
開会
午後3時、病院事業部長の司会で開会
2
委員紹介
(省略)
3
都側出席者紹介
(省略)
4
都立病院改革会議設置要綱について
都立病院改革会議設置要綱に基づき要点を説明
5
知事あいさつ
○石原知事
私は、先般の都知事選挙のときに、都立病院に限りませんが、東京の病
院の在り方、特に大病院の在り方、日本の医療全体にいろいろな問題があるので、東
京都を一つのモデルとして、早期に改良したいと思っていることを言ってきました。
私は、東京の都立病院を含めて、日本の医療を東京から変えるということはそう難
しくないと思っています。今年6月に記者会見で、医療改革を提起する前に、ここに
おります今村局長とも話をしまして、やろうということで、お忙しい皆さんにお知恵
を借りることにし、この会議をつくることにしました。
私も一人の都民として、場合によっては患者として、日本の医療について申し上げ
たいことがたくさんあります。私は東京の医師会を非常に頼りにしていますが、医療
費の水増し請求のことをあるコラムに書いたら、いろいろ波紋があったようです。こ
のような問題も、メディアも介在して、もっと大々的に表に出して論議したらいいと
思っています。被害者は国民ですから。
私の先輩であり、個人的に非常に敬愛していた魅力ある総理大臣の大平さんが、選
挙の最中に倒れて、虎ノ門病院に入られて亡くなった。一国の宰相が、大病院に収容
されながら死んでしまうという国はない。病院には言い分があるでしょうが、私も内
部に親しい人がいていろいろ調べましたが、一種のエマージェンシーで急きょ入院さ
れたわけですが、総じて、この件が象徴しているように、日本全国、この首都東京に
もいろいろな病院がたくさんありますが、エマージェンシールームをどれほど完備し
ているか。いずれにしろ、緊急の医療体制は非常に不備だと思います。早い話が、ど
うせ倒れるなら月曜ぐらいに倒れないと、土曜日では、大病院に収容されてもろくな
手当をしてもらえない。例えば、脳出血で倒れた方が、十全な手当を受けられない。
私の発言については、専門家の皆さんはいろいろ御意見もあると思いますが、いず
れにしろ、お医者さんというのは、警察官と消防と同じものだと思います。犯罪が起
こる、火事が起こる。警察に電話し、消防に電話したら、夜間だから、今日は休日だ
から行けませんということはあり得ないわけです。
私は、病院もまたしかりだと思いますが、どうもそういう安心感が一向に持てない。
できれば、警察や消防と同じように、 365 日、24 時間、門戸を開いて、いざという
ときには対応できる態勢が、これだけの先進国日本の首都東京にないということはあ
り得ないと思います。
まず、東京都が管轄している都立病院で、東京ERをその先駆けとして実現するた
めに、政策を展開していきたいと思っております。そのための改革の基本となる御議
論を皆さんにお願いしたいと思っています。
都民のニーズは、本格的な少子・高齢社会の到来などで、本質的に社会状況が変わ
ってきてますます多様化していますし、都立病院の在り方についても、時代の変化に
応じて、都民の医療ニーズの変化とともに変わっていかなければいけないと思ってお
ります。
一方、広尾病院の事件を含めて、東京に限りませんが、大病院というのは、私はし
ょせんたるんでいると思います。何をもって医者という高貴な職業を選ばれたのかよ
く分からないような医者が随分います。こういうことに対しては、都民の不満、不安
は増長するばかりだし、その結果、あり得ないような事件が東京に限らず起こる。
こういったものを含めて、意識が変わってこないと、医者を最後の頼りにする患者
さんたちの希求というものに、医者を含めて病院は対応できないと思いますし、そう
いった意識の改革から、都民、国民が安心して駆け込むことができる病院を日本中に
普遍したいと思うし、できれば、都立病院から始めて、新しいそういうパターンのモ
デルビルディングをしていきたいと思っています。
こうした状況を受けて、老人医療センターを含めた 16 の都立病院全体について、
大きな再編整備に取り組み、都民の期待にこたえていきたいと思っております。そう
いう意味で、これは、都民の将来、健康だけではなくて、生命にかかわる非常に重要
な意味を持った会議だと思います。検討期間も来年夏までと限っておりますが、精力
的な検討をお願いしたいと思います。
だめなら、アメリカに病院経営の会社がありますから、都立病院の一つを経営委託
してもいいと思っています。それで実績が上がれば……。今程度の人員で、しかも、
同じ診療科を設け、同じベッド数の病院でうまくいっている例は、日本にもあるし、
外国にもある。私は、新しいサンプルをつくるためにも、何らかのところに経営委託
してもいいと思うし、そうすることが刺激になるのかならないのか、そういうことも
含めて、委員の方々のきたんのない御意見を頂きまして、国民が何となく感じている
不安、不満を除去するような体制を、医療においては東京からぜひつくっていきたい
と思っているわけでございます。
どうぞ、歯に衣着せぬ御意見を賜りまして、それを束ねて、東京から、本来あるべ
き正当な医療体制というものを、医者の意識も含めて造成していきたいと思いますの
で、よろしくお願いいたします。
6
議事
(1) 座長選任・副座長指名
設置要綱第5に基づき委員の互選により座長を選任する。
唐澤委員が高久委員を座長に推薦する。
(異議なし)
設置要綱第5に基づき座長が副座長を指名する。
高久座長が大塚委員を指名
(2) 諮問
高久座長に石原知事より諮問書を手交
諮問書手交後、石原知事が委員全員に対し、「皆さん、都民の命預けますからね。
頼みますよ、ほんとに。」と発言
諮問書を病院事業部長が朗読
(高久座長挨拶)
○高久座長 都立病院改革会議が持っている役割は非常に重要なものであると考え
ている。この会議にはいろいろな分野の方がいるので、知事のあいさつにもあった
ように日本全体の医療の在り方をいろいろな立場から、自由な意見を伺い活発な議
論をお願いする。
(大塚副座長挨拶)
○大塚副座長 大変難しい宿題を頂いたような感じがする。高久座長のもと、委員
の御協力を得て責務を全うしたい。
(石原知事、兵藤特別秘書、所用により退室)
(会議進行を病院事業部長から高久座長に引き継ぐ。)
(3) 検討の進め方等について
○大塚参事 都立病院改革会議の今後1年間の検討の進め方を目安として整理した。
都立病院改革会議を開催するに至った背景は、
1 本格的な少子・高齢社会が今後急速に進展していくと予想されること。
2 医療技術の進歩、健康意識の変化等に伴い、都民の医療ニーズが高度化・多
様化していること。
3 第4次医療法改正案のように、医療提供体制の変化が見込まれること。
4 都財政の深刻な財政危機から、早急な財政構造改革が迫られていること。
などがある。
事務局としては、医療を提供する側の視点と医療を受ける側の視点の二つの側面
からデータをお示ししながら議論を進めていただきたい。
医療を提供する側の視点としては、都立病院の役割の検証、厳しい財政状況の制
約下で提供できる医療の検証を行っていただく。検討を行うための関連データとし
て、東京における医療機能の実態、都立病院の経営状況をお示しした後、老人医療
センターを含めた 16 の各都立病院へ視察を設定し、各病院と直接意見交換する場を
設定する予定である。
医療を受ける側の視点としては、都民が充実を期待する医療分野、都立病院と民
間医療機関との役割分担などについて、都民ニーズの把握を行っていきたい。
データとしては、都政モニターアンケート、一般都民を対象としたホームページ
でのアンケート、患者・家族を対象に各都立病院でのアンケートにより、結果を提
示していきたいと考えている。
検討スケジュール案としては、10 月に第2回の会議を予定し、都立病院の現状と
課題についての議論、意見交換をお願いしたい。
10 月下旬から 12 月初めにかけて、都立病院の運営実態と課題を把握するために、
視察とともに各病院との意見交換を設定する。12 月には、アンケート調査結果をこ
の会議で提示する予定
平成 13 年1月には小委員会を設置し、都立病院が担うべき医療、再編整備の基本
的考え方、基本的な財政ルールについて、2月までに検討し本会議に報告していた
だきたいと考えている。
また、平成 13 年度に入ってからは、具体的な再編整備の在り方、報告書の起草に
ついて小委員会で4月から6月にかけて御議論いただき、7月に本会議に報告して
いただければ幸いと考えている。
事務局としては、来年7月ごろに最終的な報告をお願いできればと考えている。
(4) 基礎資料説明
「都立病院改革会議基礎資料」について、資料内容を簡単に説明
(5) 意見交換
(基礎資料関連質疑)
○石田委員 松沢病院と梅ヶ丘病院は精神病院であるため、平均在院日数が長いこ
となどにより、自己収支比率が低く診療報酬の問題もあるということだが、簡単に
説明願いたい。
○大塚参事 診療報酬制度は一般の病院と同一だが、精神病院については、診療報
酬がかかるコストに対して埋め合わせにくいシステムになっており、収支比率上は
低くならざるを得ない状況になっている。
○高久座長 総合病院の合計で病床利用率が 95.2%で平均在院日数が 21.8 日とい
うと、相当がんばっていると思うが、それでどうしてこんなに大きな赤字(自己収
支)が出るのか、今後の議論でもあるが説明願いたい。
○大塚参事 診療収入単価が民間病院対比で低いと言われているところがある。
○宮崎委員 老人医療センターは、板橋区の患者が多いということだが、養護老人
ホーム、特別養護老人ホームなどを併設しているが、そこからの患者でかなり占め
ているのではないか。
○反町部長 養護老人ホームからの患者は除いた数値になっている。
○池澤委員 別の資料で都立病院の医師と看護婦の一人当たり1日当たりの収益を
調べてみたところ低くなっている。なぜ低いのかという問題にもつながると思うの
で、そういったことも資料に入れたほうが良い。
○大塚参事 次回までに調整して説明したい。
○大塚副座長 都立病院は院外処方をやっているか。
○大塚参事 全病院で取り組んでいる。
○大塚副座長 院外処方をやっていると、外来単価はだいぶ減りますね。
○長谷川委員 東京都には 600 幾つかの病院があって、そのうち公立病院が 81、う
ち都立が 23(療育センター等含む。)というシェアとなっている。普通、病院に集
まっている患者さんをみる場合、入院回数ないしは新患外来患者数だと思うが、都
立病院の長期的トレンドはどうなっているか。増えているのか、減っているのか。
もっとはっきり言えば、都民に人気があってどんどん患者が来ているのか、人気が
なくて患者が減少し、都民から見捨てられつつあるのか。また、他の病院と比べ、
シェアが減っているのか、増えているのか。どれか一つくらい例を挙げて、説明で
きる資料はないか。
○大塚参事 都立病院が果たしている役割のシェアは、ある程度のものは基礎資料
にも掲載しているが、2回目の議論ともかかわるので、整理して出したいと思う。
○長谷川委員 トレンドが気になる。ある一部の私立病院の先生方の中には、都立
病院がなくても都民としては困らないという意見もある。そうではないんだ、これ
くらいのシェアがあるんだと、私たちは言いたいので。
○高久座長 基礎資料をみると、外来患者数とか、新入院患者は確実に増えていま
すね。病気ごととなるとまた違うと思うが。
○鴇田委員 他の自治体病院の経営状況と東京都を比較した資料がほしい。
(その他意見交換)
○木村委員 全体的なことで、今後の流れに大変重要かと思うので確認しておきた
いことがある。設置要綱には検討事項として、1担うべき医療機能、2再編整備の
方向、3財政ルール、4知事が必要と認める事項とある。資料4の諮問書の写しに
は、1から3は書いてあるが4については書いてない。先ほどの知事のあいさつで
は、「都立とは限らず」という言葉が最初にあり、救急医療がお粗末だとか、アメリ
カの経営会社などに一つ委託してもいいというような発言もあった。誤解を受けた
りするといけないので、委員皆さんの認識を一つにしておかなくてはいけないと思
う。座長の方で取りまとめ願いたい。
○高久座長 木村委員がおっしゃるとおりで、この都立病院改革会議の役割をはっ
きりしておきたい。私の個人的な考えでは、設置要綱検討事項の1、2、3が主要
な問題であり、特に1、2が一番重要なテーマではないかと考える。知事の発言に
あったような、日本全体となると、あまりにも我々の任務が大きすぎるし、そこま
ではなかなかできない。先ほどの知事の発言にあったようなことは、1、2の議論
の中で出てくる可能性もあるが、基本的には1、2を重点に考えていきたい。
○鴇田委員 1と2が中心で3は付随的なものになるのか。私が経済学部であるか
らというわけではないが、財政の問題が深刻であることも説明しているわけである
から、3もそれに準じる形でやるんだという整理が良いと思うが。
○高久座長 失礼しました。私の発言を少し訂正し、1、2、3を中心と改めさせ
ていただく。
○石田委員 情報公開が進み、医療ミスのことがかなり報道されるようになってき
たが、今現在、医療ミスを防ぐに当たってどのような手だてを考えているかという
ことを次回までにまとめていただきたい。
○押元病院事業部長 都立病院の医療事故などについては、その防止対策について
は、別な会議をつくっている。間もなく結論が出るものもあり、短期的、中期的に
対応しているところなので、結論が出た時点で資料としてまとめたうえ提出する。
(6) 次回以降(年内)の会議予定について
年内の会議予定と各病院の視察の実施について概略を説明
○高久座長 視察に関して、できれば現場で働いている直接患者を診ている医師や
看護、あるいはコメディカルの方に意見を聞く必要もあると思うがどうか。
○押元事業部長 視察のやり方で工夫したい。
(7) その他
○長谷川委員 先ほど聞き損ねたが、都立病院はこれまで一般医療機関では対応が
困難な行政的医療、高度・専門医療を適正に提供することを基本的役割としてきた
と知事の諮問書にもあるが、何が具体的に一般医療機関では対応が困難な行政的医
療であり、高度・専門医療なのかを行政として考え方をもっていると思うので、そ
の辺の意見を伺いたい。難しいところがあるが、概念的かつ実践的なところで伺い
たい。また、都の意向を受けて、各病院ごとに病院の理念があると思うが、それと
の関係も教えてもらいたい。今後どう考えていくかということに役立つと思う。
○高久座長 確かに視察の時に、病院の幹部の方にどういう方向に病院を持ってい
こうとしているのか我々としても伺いたいと思う。その点を明確にしていけば、都
立病院が担うべき医療機能がはっきりしてくると思う。
○押元病院事業部長 長谷川委員のお尋ねについては、次回、議論になるところで
あり、視察の際にも病院側からも理念については説明があると思うので、そういっ
たところで対応させていただきたい。
○高久座長 この改革会議は、非常に大変だなと思いますけれども、皆さんのお力
を得て、何とかポジティブな方向の結論を出したいと思いますので、今後ともよろ
しく御協力をお願いします。
午後4時 46 分閉会
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