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会議資料 - 長井市

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会議資料 - 長井市
平成28年度 第1回長井市文化財調査会
期 日:平成28年6月 29 日(水)午前 10 時~
場 所:長井市教育委員会庁舎2階会議室
1
開
会
2
あいさつ
3
説明と協議
(1)平成28年度文化財保護事業について
(2)「長井市の文化的景観」取組状況について
資料①
(3)指定天然記念物(樹木)の状況(伊佐沢の久保ザクラほか)資料②
(4)「市史編纂事業」取組状況について
4
資料③
諮問
「總宮神社の狛犬」の市宝指定について
5
その他
6
閉
会
資料④
平成28年度文化財の保護・推進の概要
(1) 文化財調査会の開催
① 年2回開催
(2) 指定文化財の保護等
① 国指定天然記念物「カモシカ」の保護
・カモシカの死体処理 2件(6月22日現在)
② 国指定天然記念物「伊佐沢の久保ザクラ」
・検討会の開催(4月26日) 有識者、樹木医、地元保存会等
・樹勢回復・保護事業(6月13日~6月16日) 別紙参照
・保護管理(草刈、灌水作業等)※地元保存会・薬剤散布(5~6月、1~2月)
③ 国指定天然記念物「草岡の大明神ザクラ」
・不要支柱の撤去(6月、樹木医による作業) 薬剤散布(1~2月ウソ)
④ 登録有形文化財
⑤ 県指定天然記念物「チョウセンアカシジミ」
・観察会の実施 幼虫観察、成虫観察、卵数調査
⑥ 県指定有形文化財「旧丸大扇屋」
・指定管理者による運営管理・風雪害破損修繕(外壁・修繕済)・展示設備修繕
⑦ 市天然記念物の保護活用等
・七兵衛ツツジの管理(樹木医による指導)
⑧ 文化的景観保護推進事業 別紙作成
(3) 埋蔵文化財の保護活用
① 市内遺跡発掘調査事業
・開発事業との調整、遺跡台帳整備
② 緊急発掘調査
・市道造成工事に係る長者屋敷遺跡の調査(6/20~7/22 予定)
③ 遺跡保護活用事業
・縄文まつりへの協力(10 月予定)・長者屋敷遺跡四本柱跡での日の出観察会の実
施
④ 古代の丘資料館の管理運営
・企画展:
「山のどうぐ・水場のどうぐ」展(秋予定)
(4) その他
① 市史編纂事業
・編纂・編集委員会の開催、歴史講座、シンポジウムの開催(別紙資料参照)
② 文化財保護協会への補助
・指定文化財の修繕、案内看板の修繕・点検など
・市史編纂事業への協力(市内の石造文化財の状況確認等)
伊佐沢の久保ザクラについて
資料②
【不要支柱と枯れた大枝の撤去】
支柱撤去の様子
枯れた大枝の撤去の様子
枯れた大枝の中心部は脆くな
っており、腐朽し、湿ってい
た。また、年輪も見られない
状態であった。
撤去後の大枝
【支柱撤去箇所(計5箇所)】
【不定根誘導作業】
ピートモスと粒炭に、水を加えて泥状にしていく。それをもとに泥団子を作る。
作った泥団子を不定根のある場所に詰める。この作業により不定根の乾燥を防ぎ、不定根誘導を促す。
今回確認された不定根
今回確認された不定根は、最大で直径10㎝程のものもあり、不定根の成長の様子が確認できた。
【北西側根株の乾燥防止対策】
この作業ではまず、久保ザクラ周辺の土をふるいにかけ、水と混ぜて泥にする(樹木がある場所と同じ場所の土を
使うことによって、腐乱病等に対して拮抗する菌を出し、病気を抑える効果も期待できるとのこと)。その泥を幹
に付けていき、その上を濡れた新聞紙や黒いビニール、緑化テープ、寒冷紗で覆った。
作業後の様子
草岡の大明神ザクラについて
昨年度11月に、大明神ザクラの支柱がぶら下が
った状態になっている事が確認された。そのため、
今年度6月17日(金)に、樹木医の先生方に支柱の
撤去をしていただくこととなった。
支柱の根元を掘り起こし、支柱が急に
倒れないよう支える用のロープと、支
柱を引いて倒す用のロープの2本使用
し、支柱の撤去を行った。
撤去後は横山氏の許可を得て、大明神
ザクラの脇に支柱を置いた。
七兵衛ツツジについて
4/26(火)16:00~
樹木医の山田寛爾先生に来ていただき、文化生涯学習課 文化係からは八鍬、商工観光課からは 鈴
木係長、公園管理者の今野氏が立ち会いのもと、今年度1回目となる七兵衛ツツジの現地調査を行
った。
商工観光課からは、昨年度の雪による雪害等は見られなかったが、何箇所か枯枝が確認されたた
め、観光シーズンが始まる前に剪定したいと話しがあった。山田先生に枯枝を確認してもらったと
ころ、完全に枯れていて回復の見込みは無いことから剪定しても差し支えないとのことであった。
また、剪定後の切り口にはキニヌールなどを塗っておくとよいとのこと。加えて、ツツジ周辺の土
が乾燥しているため、灌水作業を十分に行うとよいとの話もあった。
↑現地観察の様子。
↑ツツジ周辺の土壌は現時点でかなり乾燥していた。
↑枯枝が確認された箇所には蛍光色のテープを
巻いて目印とした。
↑つぼみの様子。
資料3
長井市史編纂事業について
平成28年6月29日
長井市史編纂室
□目的:平成 26 年度より 5 年計画で(仮称)
「新長井市史」発刊を目指す。長井市史の発刊から
30 年が経過した現在、その後の調査によって資料も増加し、発刊から今までの 30 年間
という長井の歴史も含め、まとめていく必要がある。
□内容:編纂・編集委員会の開催(H27 年度編纂 4 回・編集 2 回)。各部会(古代、近世等)の開催及び
委員による資料調査。
◇今年度の計画
昨年度は市が持つ恵まれた自然や文化、歴史等を市民へ紹介する機会をいろいろと設
けてきた。今後も市報等により明らかになった史料の紹介や 3 回の歴史講座の開催、資
料集の刊行などを通しながら関心を高める手立てを図っていく。また、市史に関しては
具体的な編集委員の執筆作業に向け、神像・仏像調査の継続、古文書の写真撮影、石造
文化財の調査等を進めていく。
事業内容
(仮称)
「新長井市史」の刊行
事業期間
平成26年4月1日~平成31年3月31日
平成26年度
□
編纂委員会
・編纂委員 5名
・通
史
原始・古代、中世、近世、近・現代
・各
論
自然・地理、建造物・環境、祭礼と民俗芸能、石造文化財、仏
像彫刻
・巻の構成
□
二巻または三巻構成を検討
編集委員会
・編集委員
17名
(編集委員会は編纂委員と編集委員で構成)
・目次作成
章・節の立上げ
・資料調査
各部会単位に資料調査を実施
平成27年度
□
市史編纂室の設置(市史編纂専門員の配置)
・編纂委員6名、編集委員15名(別添名簿参照 一部変更となる)
・編纂(年4回)
・編集委員会(年2回)の開催、及び連絡調整。
・市報による史料紹介(9月1日号より月1回)
・歴史講座の開催(11月14日 於:生涯学習プラザ)
・史料の収集と整理・解読
・神像・仏像調査の実施 など
□
編纂委員会
・巻構成の検討、各部会の統括と編纂事業の協議
・市民向け歴史講座の開催(年1回)
□
編集委員会
・資料調査の報告と項目立ての検討
・市史編纂資料集の編集・刊行(第 8 号)
平成28年度
□
編纂委員会(年 4 回)、編集委員会(年 2 回)の開催、歴史講座の開催(年3回、7
月・11 月・2 月)
、歴史シンポジウムの開催(年1回、9 月)
□
各編集委員及び執筆委員の調査及び執筆
□
市史編纂資料集の編集及び刊行(第 9 号)
□
神像・仏像調査(継続)
□
石造文化財の調査及び古文書等の写真撮影
□
市報による史料紹介(月 1 回継続) など
※ 各編集委員の調査研究などの成果をその都度、市民対象に情報提供する機会を設け、
市史編纂事業についてのご理解・ご協力を呼びかけていく。また、市民の情報提供
を前向きに捉え、関連付けや価値付けを図っていく。
平成29年度
□
編纂委員会、編集委員会の開催、歴史講座の開催(年3回)、歴史シンポジウムの
開催(年1回)
□
調査・執筆、市史編纂資料集の編集・刊行
平成30年度
□
編纂委員会、編集委員会の開催、歴史講座の開催(年3回)、歴史シンポジウムの
開催(年1回)
、市史編纂資料集の編集・刊行
□
校 正
□
発 刊
資料4
市宝候補「總宮神社の狛犬」について
種
別:有形文化財 彫刻
名
称:總宮神社の狛犬
員
数:1対
在 地:長井市横町 14-24
所
交通の順路:山形鉄道(株)フラワー長井線「あやめ公園駅」下車。北東へ 400m
所
蔵 者:總宮神社
内容:
延暦年間(782~805 年)に坂上田村麻呂の創建と伝えられる總宮神社の狛犬である。この
狛犬は、現在よくみられるような石造ではなく、木造(ヒノキ材か)の寄木造である。阿形・
吽形の大きさは、それぞれ体高 59.1 ㎝、58.2 ㎝、体長 54.6 ㎝、55.1 ㎝である。体を捻る
動態表現、渦巻く髪部の表現、胸を張る姿勢、写実的な筋肉といった造形が用いられている。
これらの表現技法は鎌倉時代に顕著になるとされている。一部に後世の補修がみられるが、
こうした特徴から阿形・吽形のどちらも鎌倉時代後期(13 世紀後半)の作と推測されている。
由来など:
獅子は実在の動物おそらくライオンをモデルにし、西アジアで成立した。また狛犬は一角
獣のような空想上の動物である。これらが中国から日本に入り、両者が 9 世紀頃に宮中の
清涼殿の屏風に一対として描かれたのが、狛犬の成立とされている。その変遷は①内殿安置
の小形のもの→②階上椽の軒下に置かれる中形のもの→③境内に置かれる石造のもの、と
なる。本狛犬は②にあたると考えられる。
現在、山形県指定文化財となっている狛犬は工芸部門で 2 件あり、ひとつが銅造金箔押
のもので江戸初期の作である(鶴岡市)。もうひとつが古瀬戸のもので室町時代後期の作であ
り(川西町)、県指定の木造狛犬はなく、時期も本像より古いものはない。また長井市内で確
認された鎌倉期の木造狛犬は本像がはじめてである。
↑吽形
↑阿形
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