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総務省情報流通行政局地域通信振興課長 今川 拓郎
「観光・防災Wi‐Fiステーション整備事業」 について 総務省情報流通行政局 地域通信振興課 今川 拓郎 Wi-Fiの耐災害性 1 災害発生時、音声通話は輻輳により 通信規制を行わざるを得ない状況 平成23年12月27日公表「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方」についての最終取りまとめより (総務省「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会」の最終取りまとめ) 図:災害発生時の連絡手段(東日本大震災発災時) SNSやスカイプなど、イン ターネットを活用した連絡 手段の有用性が高い これまでの災害時の経験を踏まえると、固定電話や携帯電話が輻輳等のために利用できない 場合でも、公衆無線LAN等を通じてインターネットにアクセスすることにより、災害情報等を効果的 に受発信することが可能となっている。 平成25年度補正予算「防災情報ステーション等整備事業」 2 避難所や避難場所等に、耐災害性の高い公衆無線LAN機能を有する防災情報 ステーションを整備する地方公共団体等に対し、その事業費の一部を補助。 ○H25補正予算額:「地域ICT強靱化事業」(予算額21.3億円)の内数 ○補助対象先:緊急避難場所、避難所、役場本庁舎等 ○補助対象:地方公共団体(補助率1/2)及び第三セクター(補助率1/3) イメージ図 地方公共団体 発 災 避難指示・勧告 近隣自治体情報 河川情報 放射線情報 道路交通情報 協定企業情報 等 ・・・ 県域放送 CATV 災害情報配信機能 災害関連 情報 既存メディア ラジオ・ コミュニティFM 携帯電話 ・メール 既存メディアに加え、 無線LANを使った 情報発信で 耐災害性を向上 民 パソコン (インターネット) 防災情報ステーション (公衆無線LANの アクセスポイント) 無線 LAN スマートホン の整備を支援 公衆無線LANの アクセスポイント 住 防災情報 ステーション タブレット端末 等 「防災情報ステーション等整備事業」交付決定団体一覧 3 都道府県(3団体) 合計:27団体 京都府 徳島県 香川県 市区町村等(24団体) 北海道 礼文町 青森県 蓬田村 岩手県 一戸町 福島県 只見町 栃木県 栃木市 埼玉県 三芳町 東京都 渋谷区 神奈川県 川崎市 神奈川 県藤沢市 富山県 砺波市 長野県 辰野町 長野県 小谷村 静岡県 川根本町 愛知県 大治町 奈良県 奈良市 鳥取県 境港市 島根県 松江市 島根県 海士町 岡山県 新庄村 広島県 北広島町 福岡県 宗像市 熊本県 熊本市 豊橋CATVネットワーク(株) 山陰ケーブルビジョン(株) 大規模震災を想定した公衆無線LANの無料開放実証実験 4 無線LANに関係する企業・団体等で組織される無線LANビジネス推進連絡会の主催により、以下の実験を実施 【実施日】平成25年9月1日(日) シープラザ釜石(岩手県釜石市)での実験 インターネット NTTドコモ AP 新青森 KDDI AP ソフトバンク AP 災害用統一SSID「JAPAN」 (実験時のみ送信) 釜石 実験参加者を対象とし たアンケート実施 ●各社のAPから災害用統一SSIDを送信 -実験参加者が実際にネット接続できたか等を調査 ローソン店舗(仙台市及び釜石市)での実験 災害用 ポータルサーバ ・釜石市内(1店舗) ・仙台市内(38店舗) 仙台 インター ネット 自治体 ホームページ等 災害用統一SSID「JAPAN」 (実験時のみ送信) 至東京 ●ローソン店舗にて災害用統一SSIDを送信 -来店者が災害用ポータルサイトに接続 -コンテンツ等に対する要望を調査 店舗でポータルにアクセスしてもらい、 アンケート実施 日本滞在中にあると便利な情報 5 訪日外国人にとって日本滞在中にあると便利な情報は、「無料Wi-Fi」(47%)が一位。「観光・レ ジャー」目的では「無料Wi-Fi」(53%)、「業務」目的では「交通手段」(45%)がそれぞれ一位。 訪日外国人の利便性を高めるためには、スマートフォンやタブレット端末等への観光情報提供 を円滑に行うことが重要。 (出典) 観光庁「訪日外国人消費動向調査(平成26年1-3月期)」【トピックス分析】 (平成26年6月30日) 訪日外国人によるWi-Fi利用状況 6 ○無料Wi-Fiに不満足の訪日外国人は2011年10月には36.7%に達したが、2013年12月には3.7%に減少。 ○十分ではないとの回答も32.7%あり、引き続きWi-Fi環境の整備に努めることが必要。 (2011年10月観光庁調査) (2013年12月総務省調査) 23.9% 無料公衆無線LAN環境 36.7% コミュニケーション 目的地までの公共交通の経路情報… 公共交通の利用方法(乗り方)、… 両替・クレジットカード利用 飲食店情報の入手 公共交通の乗り場情報の入手 旅行中最も困ったこ と(単一回答) 地図・パンフレット(多言語)が… 旅行中困ったこと (複数回答) 割引チケット・フリー切符情報の… 飲食店の予約 0.0% 10.0% 20.0% 30.0% 40.0% ○キャリアフリー※のアクセスポイントが訪日外国人の多い交通動線等で拡大。地方都市も含めた全国普及が必要。 (※:エリアオーナーによるWi-Fiで、日常利用する携帯電話事業者によらず無料で接続可能) あるWi-Fi通信事業者によるWi-Fiのアクセスポイント数の推移 12万 15万 1万 2011年度 2012年度 2013年度 国内のWi-Fiのアクセスポイント数(総務省の聞き取りによる大まかな推定) エリアオーナーに よるWi-Fi 約10万 携帯電話事業者等によるWi-Fi 約90万 国内のアクセスポイント数約100万 ICTによる地方創生(福岡市)【無料公衆無線LANの展開】 7 Fukuoka City Wi-Fiによる観光振興・新事業創出 福岡市は誰でも使える無料Wi-FiをH24年4月に開始し、地下鉄・JRの駅、空港、バスターミナル等の 交通拠点や観光拠点など、73拠点、328アクセスポイントで展開。 概 多言語対応(5言語)による観光情報発信、簡素な認証(メール認証やパスワード不要)、官民による 要 協働、海外とのローミング等の先進的なサービスを全国に先駆けて提供。 災害時には認証手続なしで無料開放。 市民や観光客による積極的な利用 ・平均アクセス回数は約7千回/日、導入当初比約7倍の利用を達成 成 ・外国語の平均閲覧回数は約1千回/日、導入当初比約17倍(韓国語が最多) 果 ・利用者の満足度は82% ・ 観光振興、新事業創出等への寄与 効 ・入込観光客数は1,740万人(H24)と、過去最高を達成 ・国際コンベンション開催件数は東京に次ぐ2位 果 ・国家戦略特区にも指定され、新規ビジネス創出に向けた外国人向け観光サービス実証を実施 「SAQ2 Japan Project」(訪日外国人のICT利用環境整備に向けたアクションプラン) ① 8 2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を見据え、 訪日外国人が我が国の世界最高水 準のICTを「サクサク」利用できるよう、選べて(Selectable)、使いやすく(Accessible)、高品質な (Quality)、ICT利用環境を実現することを目指したアクションプランとして、「SAQ² JAPAN Project」を2014年6月12日に公表。 サクサク 2020年以降の新たな展開・発展も念頭におきつつ、関係省庁、機関、団体、事業者等と幅広く連 携し、無料Wi-Fiの整備促進などの4点について、必要な取組を重点的に加速・推進。 1.無料Wi-Fiの整備促進と利用円滑化 <課題> 訪日外国人の動線を意識した更なる無料Wi‐Fi環境の整備促進 無料Wi‐Fi利用に際しての手続きの煩雑さ 海外から持ち込まれる、我が国の技術基準を満たすことを予め確認していないWi‐Fi端末の利用整理 <取組事項> 訪日外国人向けの無料Wi‐Fiの整備促進と利用の円滑化に向け、総務省、観光庁、電気通信事業者、 エリアオーナー等による協議会を創設し、次の取組を実施。 【平成26年8月に設立、以後順次実施】 • 訪日外国人の動線上に沿って利用が見込まれる地点での無料Wi‐Fiの整備促進 • 利用開始手続きの簡素化・一元化に向けた方策を検討 • 利用可能な施設等を容易に把握できるようにするとともに、訪日前に登録手続が済ませられるよう、 海外向け周知・広報を推進 観光情報等のオープンデータ化やクラウド化等の促進、それらの情報を得るため無料Wi‐Fi等の 環境整備及びアプリケーション開発【平成26年度中に実施】 地方自治体等への整備支援や普及状況等を支援するウェブサイトの設置【平成26年7月に設置】 災害用統一SSIDを利用した災害時における有料Wi‐Fiの無料開放の促進(後記) 海外から持ち込まれる、我が国の技術基準を満たすことを予め確認していないWi‐Fi端末の利用整理【平成26年度中に検討・結論】 9 「SAQ2 Japan Project」(訪日外国人のICT利用環境整備に向けたアクションプラン) ② 2.国内発行SIMへの差替え等によるスマートフォン・携帯電話利用の円滑化 海外携帯端末 <課題> 空港の売店や自動販売機といった場所での国内SIM販売が諸外国と比較して限定的 MVNO等の販売するSIMを利用する際の初期設定手順の煩雑さ <取組事項> MVNO等の販売するSIMの利用開始手続の改善等訪日外国人が迅速かつ容易に国内発行SIMを利用できる環境整備 【平成26年中に検討・結論】 パスポートによる本人確認等、訪日外国人がSIMを円滑に利用できるようにするための方策の周知【平成26年度中に実施】 海外から持ち込まれる、我が国の技術基準を満たすことを予め確認していない移動通信端末の利用整理 【平成26年度中に検討・結論】 3.国際ローミング料金の低廉化 日本国内発行SIM 例:「Prepaid LTE SIM by So‐net」の自動販売機 (関西国際空港) ≪精算の流れ≫ <課題> OECD、ITUといった多国間の枠組みでは、国際ローミング料金低廉化の必要性は認識している ところだが、具体的な取組は進んでおらず、料金が高止り 通話については、Skype、LINE等が代替手段として存在し、その普及も進んでいるため、まずは 国際データローミング料金低廉化の取組の実施が必要 <取組事項> 国際データローミング低廉化に向けた二国間協議の推進【速やかに着手】 国際ローミングに関する二国間協議の結果を実効あるものとするための制度的担保措置の検討 【二国間協議の進展に応じ整備】 支払い 支払い 利用者料金 (小売) 料金設定・請求 精算料金 (卸売) 料金設定・請求 米国の 通信事業者 日本の 通信事業者 国際 ローミング協定 4.「言葉の壁」をなくす「グローバルコミュニケーション計画」の推進 <課題> 日本で生活する上で必要となる情報の多くは外国語で提供されていない こうした困難を解消するために、多言語音声翻訳システムを最大限に活用し、言葉の壁を取り払うことが重要 <取組事項>※「グローバルコミュニケ-ション計画」として公表(平成26年4月11日) 多言語音声翻訳システムの翻訳精度向上・対応言語数拡大に向けた研究開発の実施 【一部実施中、今後更に研究開発を強化】 産官学連携による様々な利用シーンに応じた翻訳アプリケーションの開発・社会実証の実施 翻訳アプリ「VoiceTra4U」 【平成26年中に推進体制整備、東京オリンピック・パラリンピック開催までに社会実装】 【参考】 無料公衆無線LAN環境の整備に関する政府の方針 「日本再興戦略」改訂2014 「経済財政運営と改革の基本方針2014」 (平成26年6月24日閣議決定) (平成26年6月24日閣議決定) 4.世界最高水準のIT社会の実現 ④新たなイノベーションの基盤となる無料公衆無線LAN環境の整備等 (前略) 訪日外国人旅行者等に豊かなおもてなしサービスを提供するとともに、 新たなイノベーション創出を図るため、観光地や防災拠点等における無料公衆 無線LAN環境の整備を促進する。このため、関係事業者・団体等の参画による 推進体制を本年夏までに構築し、エリアオーナーに対する整備の働きかけ、認 証手続の簡素化・一元化に向けた検討、海外向け情報発信、整備を実施する地 方公共団体等への支援等を進める。 (後略) 3.魅力ある地域づくり、農林水産業・中小企業等の再生 (2)2020 年オリンピック・パラリンピック東京大会等の開催に向けた取組 東京大会等は、参加国との人的・経済的・文化的な相互交流を図るととも に、スポーツ立国、グローバル化の推進、地域の活性化、観光振興、環境技 術と科学技術イノベーションの発信等(※)に資することを重視して取り組む。 ※ 無料公衆無線LANを始めとする訪日外国人の利用に対応した ICT利用環境を整備する。 「世界最先端IT国家創造宣言改定」 「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2014」 ( 成 年 月 (平成26年6月24日閣議決定) 閣議決定) (平成26年6月17日観光立国推進閣僚会議にて決定) Ⅳ.利活用の裾野拡大を推進するための基盤の強化 2.世界最高水準のITインフラ環境の確保 (前略)、2020年東京オリンピック・パラリンピック を見据え、訪日する外国人にも使いやすい無料公 衆無線LAN環境の整備をはじめとする低廉かつ 快適な通信利用環境の実現を図る。 (後略) 10 5.外国人旅行者の受入環境整備 ・総務省と観光庁が協力して、無料公衆無線LAN環境の整備促進のための体制づくりを行う。【新規】 ・上記の体制を活用して、①外国人旅行者の訪問地を念頭においた無料公衆無線LAN環境整備の更なる 促進、②エリアオーナーに対する無料公衆無線LAN環境の整備に係る働きかけと先進事例の周知、③ 海外への周知・情報発信、④一度の登録で複数のシステムにサインインできるアプリの活用促進を含 め、外国人旅行者により使いやすくするための認証手続の簡素化、⑤外国人旅行者に分かりやすい共 通シンボルマーク(『Japan. Free Wi-Fi』(仮)マーク)の導入による「見える化」の推進等の取組を推進す る。【新規】 「まち・ひと・しごと創生総合戦略」 (平成26年12月27日閣僚会議にて決定) (1)-(オ)-① ICTの利活用による地域の活性化 (前略)、ICTを活用した新たな街づくりや地域からの情報発信強化、柔軟な就労環境を実現する新たなテレワークの実現に向けた取組や、公衆無線LANや 高速モバイル、ブロードバンドなどの地域の通信・放送環境の整備を推進する。 【参考】 公衆無線LAN整備に関する要望 11 「観光振興に関する要望」(平成26年9月 一般社団法人 九州経済連合会) 4.外国人旅行者の受入環境整備に対する公的支援の検討 インバウンド需要拡大のため、外国人旅行者の移動しやすい環境づくりが喫緊の課題となっている。 各種案内標識の多言語化、多言語対応コールセンター設置を推進するとともに、無料公衆無線LAN環境整備については、 導入費用に対する公的支援の導入とその分担割合についての整備促進の枠組みを、エリアオーナーおよび地方自治体と一緒 になって検討すること。 「高いレベルの観光立国実現に向けた提言」(平成26年6月11日 一般社団法人 日本経済団体連合会) (10) 公共施設等での無料Wi-Fiサービス提供エリアの一層の拡充 ITの普及に伴い、旅行中にスマートフォンやタブレット端末、PC等を利用して観光情報を入手しようとする外国人旅行者が今 後益々増加することが予想される。こうした外国人旅行者の満足度を高めるためにも、ITを活用して外国人旅行者とのコミュニケ ーションを強化し、日本の観光の付加価値を高めるためにも、無料Wi-Fiサービスの提供エリアの拡充は重要である。 政府は、公共施設等での無料Wi-Fiサービスの提供の一層の拡充に向け、施設の所有者・管理者への働きかけを強化する必 要がある。その際には、地域を挙げた無料Wi-Fiサービスエリアの拡充の事例を他地域と共有するとともに、たとえば無料Wi-Fi サービスを活用したマーケティングや観光案内、無料Wi-Fi付自動販売機の活用など、施設の所有者・管理者が無料Wi-Fiサー ビスの提供にメリットが感じられる事例や選択肢の紹介も検討すべきである。 また、一度の利用登録で日本各地の空港や駅等のWi-Fiサービスに利用できるアプリの活用促進、外国人旅行者にわかりや すい無料Wi-Fiサービスの提供を示す共通シンボルマークの導入と普及促進を進める。 「『観光立国実現に向けたアクション・プログラム』の見 直しに関する意見」(平成26年5月13日 日本商工会議所) 2.インバウンドの促進に向けた海外への情報発信と受入体制の整備 (4)観光案内機能の充実・強化 訪日外国人旅行者の主流は、FITといった個人旅行やまちあるきなどの「着地型観光」となっている。旅行者が慣れない土地 で快適な観光をし、長い滞在時間を過ごしていただくためにも、駅前広場や公共施設に無料休憩場の機能を付加したり、公共 施設や宿泊施設、商業施設などの観光施設における無線LAN環境の整備が不可欠である。 3.府省庁や自治体の垣根を越えた横断的な推進体制の構築と戦略的・計画的な取り組みの推進 (4)観光における危機管理体制の確立 ③災害時においても通信手段を確保できるよう、公園・公民館・学校・体育館等の公共施設における公衆無線LAN環境の整備 12 無料公衆無線LAN整備促進協議会の概要 協議会の概要 訪日外国人旅行者に豊かなおもてなしサービスを提供するため、世界に誇る通信品質を活かして訪日外国人 旅行者向けの通信環境を整えることが重要である。 このため、訪日外国人旅行者が快適に利用できる無料公衆無線LAN環境の整備を促進するため、総務省、観 光庁が連携して、自治体、関係事業者等から構成される協議会を平成26年8月29日に設立。 今後は無料公衆無線LANの整備促進や海外への情報発信の在り方、利用開始手続きの簡素化・一元化等に ついての検討を各プロジェクトチームにおいて行う。 協議会の構成 <エリアオーナー> ○ 空港 ○ 港湾 ○ 鉄道 ○ 自動車(バス、タクシー) ○ 道路 ○ 宿泊施設 ○ 商業施設等 (コンビニ、外食チェーン、ショッピン グセンター <自治体> ○ 都道府県、市区町村 <通信事業者> <その他> ○ 総務省、観光庁(共同事務局) 協議会の運営体制 幹事会 (方針の決定) 整備促進PT ・ 無料公衆無線LAN の整備促進の現状を 踏まえ、協議会として 整備促進に係る方向 性について検討を行 う。 周知広報PT ・ スポット情報の収集 等の在り方と併せて、 統一したシンボル マーク(「Japan. Free Wi‐Fi(仮)」)掲出に係 る検討を進め、海外 に対する周知等につ いて検討を行う。 事務局 (総務省、観光庁) 認証連携PT ・ 各サービスの認証 システムの現状を把 握し、利用開始手続 きの簡素化・一元化 について、実証実験 の実施を見据え、検 討を行う。 「観光・防災Wi-Fiステーション整備事業」の概要 13 観光拠点及び防災拠点における公衆無線LAN環境の整備を行う地方公共団体等に対し、そ の事業費の一部を補助。 ○H26補正予算(案):8.0億円 ○H27当初予算(案):2.5億円 ○補助対象先:① 観光拠点:観光案内所、文化財、自然公園、博物館等 ② 防災拠点:緊急避難場所、避難所、役場本庁舎等 ○補助率:地方公共団体:1/2、第三セクター:1/3 イメージ図 観光拠点では、 移動環境に適したWi‐Fiにより、 訪日外国人等、観光客の 利便性を向上 公衆無線LAN環境の整備 Wi-Fiアクセスポイント Wi-Fiステーション 観光拠点 観光案内所 防災拠点では、 耐災害性の高いWi‐Fiにより、 来訪者や住民の 災害時の安全を確保 防災拠点 役場本庁舎 博物館 避難場所 自然公園 文化財 スマートホン タブレット端末 ・必要な観光関連情報を収集 ・観光客が旅行体験等を発信 スマートホン タブレット端末 ・必要な災害関連情報を収集 ・被災状況等を各所に配信 観光客・住民等 避難所 無料公衆無線LAN環境の整備における官民連携の推進 防災拠点 <訪日外国人の動線を踏まえた整備箇所のイメージ> バス スポーツ・ レク施設 飲食店 ショッピング センター コンビニ 自然公園 博物館 文化財 観光案内所 避難場所 避難所 主 主 駅・鉄道 宿泊施設 政 間 空港 行 民 観光拠点 14 導 導 投資インセンティブが大 ・人口集中による通信量の輻輳を回避 ・施設の集客力を高め、収益増に貢献 施設所有者への働きかけを実施 投資インセンティブが小 ・公共的な観光資源への外国人受入を拡大 ・災害時における防災拠点の環境を整備 整備を行う自治体への支援を実施 官民連携(PPP)による整備を計画的に展開 (自治体による整備計画の策定を求め、官民の役割分担を明確化) 利用開始手続の簡素化・一元化に向けた取組 15 ● 「SAQ² JAPAN Project」(6月12日公表)に基づき、以下の取組を推進中。 訪日外国人向けの無料Wi-Fiの整備促進と利用の円滑化に向け、総務省、観光庁、電気通信事業者、エリア オーナー等による協議会を創設し、次の取組を実施。【抜粋】 ・ 利用開始手続きの簡素化・一元化に向けた方策を検討 (具体的な取組例) エリアオーナーの連携促進 複数のエリアオーナーが連携し、スマホアプリ「Japan Connected-free Wi-Fi」の 提供を25年11月から開始。当該アプリを端末にインストールして、1回登録手続 を済ませれば、NTTBP社がインフラ提供を行っている複数のWi-Fiが個別の登録 手続き無しで利用可能。空港、駅、コンビニ、等のアクセスポイントが対応済み。 大規模災害時における携帯事業者3社等のアクセスポイントの連携を推進。 大規模災害時に携帯事業者等がアクセスポイントを無料開放するための 「00000JAPAN」という災害用統一SSIDを決定。このSSIDを設定すれば、 事業者の別に関わらずインターネットへの接続が可能となるよう、各社に おいて対応準備中。 実証実験の実施(来年度予算計上) 一回の利用登録手続きにより、インフラを提供している事業者に関わらず、無料公衆無線LANの利用が可能と なるよう、認証システム間の高度な連携を実現するための実証実験に係る予算を平成27年度予算案で計上中。 【平成27年度予算額(案):0.3億円】 【参考】 自治体等におけるWi-Fi整備における官民連携の事例 官民分担Wi-Fi整備の事例 福岡市(Fukuoka City Wi-Fi) 日 本 の 事 例 (民との連携方法) ○民間施設23拠点(122AP)に、商業施設や ホテル等の協力により、施設所有者がAPを設置して運用。 既存のAPがある施設には共用APに共通のSSIDを追加。 (官による取組) ○公共施設50拠点(206AP)に、市がAPを整備。既存のAPが ある施設には共用APに共通のSSIDを追加環境整備・運用 等は通信事業者に委託。 ○行政情報等のバナー表示を実施。スタンプラリーの実施 等,バナー枠の広告媒体としての活用による収益化を検討。 ○多言語対応、台湾とのローミング等のサービスを提供。 バルセロナ市 海 外 の 事 例 (民との連携方法) ○Wi-Fiをスマートシティの共通インフラとして活用し、スマートサービス を提供することにより、10年間(2000-10)で約30億ドル の価値、4,500の企業増、56,200の雇用増等を創造。 ○市の無料Wi-Fiに速度制限(256kbps)やストリーミングアプリ の利用制限を課し、高度な民間サービスとの共存を実現。 (官による取組) ○市内の公的施設(公園、美術館等)約700カ所に市が独 自にAPを整備。利用時間は午前8時~午前1時。 ○省エネ、ゴミ収集管理、駐車場管理等のスマートサービスに よる行政コスト削減を通じて、Wi-Fi環境を維持管理。 16 通信事業者の設備を活用した事例 神戸市(KOBE Free Wi-Fi) (民との連携方法) ○携帯事業者が主要駅・バスターミナル・飲食店・ コンビニ等に設置した設備を活用し、カード配布方式によ り、訪日外国人向けに開放。市内3,000AP以上、全国20万 AP以上で利用可能。 (官による取組) ○観光案内所等で、訪日外国人のパスポート等を確認して、 上記のAPが利用可能となるカード(ID/PASS記載)を配布。 ○携帯事業者のAPがない場所(11拠点)には、市が独自に 整備し、誰でも利用可能な環境を構築(順次整備中)。な お、APの設置・運用は通信事業者に委託。 ○利用者データを収集して、観光、都市計画等に活用予定。 韓国 (民との連携方法) ○携帯事業者の既存APのうち、文化・観光施設等から代表的 なものを選定し、自治体の投資が難しい地方を優先して 2017年までに約6,000カ所を開放予定。 ○既存APの手薄な公共施設等については、国・自治体・通信 事業者が費用分担(1:1:2)して新規構築を進め、2015年ま でに約6,000カ所を整備予定。 (官による取組) ○「公共Wi-Fi拡大計画」を策定し、上記施策を推進。 ○公共Wi-Fiを活用した政策広報サービスを提供。 ※2012年以前は、国の仲介による公共スペースでの通信事業者の無料Wi-Fi共同構築(2,000 カ所)、ソウル市等の自治体による無料Wi-Fiの独自整備等も存在。