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平成28年分以後の株式等の譲渡所得等について

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平成28年分以後の株式等の譲渡所得等について
【参考 3 】
平成28年分以後の株式等の譲渡所得等について
(ページ)
Ⅰ NISA及びジュニアNISAの概要 …………………………………… 61
Ⅱ 金融所得一体課税
(株式等及び公社債等に係る所得に対する課税の見直し)… 63
Ⅰ NISA及びジュニアNISAの概要 1 制度の概要
⑴ 非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(NISA)の概要
NISAは、20歳以上(口座開設の年の1月1日現在)の居住者又は国内に恒久的施設を有する
非居住者(以下「居住者等」といいます。
)を対象として、平成26年から平成35年までの間に、年
(注1)
間120万円(平成27年分以前は100万円)を上限として非課税口座で取得した上場株式等の配当等
やその上場株式等を譲渡したことにより生じた譲渡益が、非課税管理勘定が設けられた日の属する
年の1月1日から最長5年間非課税(非課税期間)となる制度
(注2)
です。
この非課税措置を受けるためには、金融商品取引業者等に非課税口座を開設し、非課税管理勘定
を設定する必要があります。
⑵ 未成年者口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置(ジュニアNIS
A)の概要
ジュニアNISAは、20歳未満(口座開設の年の1月1日現在)の居住者等を対象として、平成
28年から平成35年までの間に、年間80万円を上限として未成年者口座で取得した上場株式等の配当
(注1)
等
やその上場株式等を譲渡したことにより生じた譲渡益が、非課税管理勘定が設けられた日の
属する年の1月1日から最長5年間非課税(非課税期間)となる制度
(注2)
です。
この非課税措置を受けるためには、金融商品取引業者等に未成年者口座を開設し、非課税管理勘
定を設定する必要があります。
(注1) 非課税口座又は未成年者口座を開設する金融商品取引業者等を経由して交付されるものに限られ、
上場株式等の発行者から直接交付されるものは課税扱いとなります。
(注2) 非課税口座又は未成年者口座内の上場株式等を譲渡したことにより生じた損失は原則としてない
や一般口座で保有する上場株式等の配当等やその上場株式等を譲渡したことにより生じた譲渡益と
の損益通算や繰越控除をすることはできません。
参考3
ものとみなされます。したがって、その上場株式等を譲渡したことにより生じた損失と、特定口座
○ ジュニアNISAの概要図
かつ
〔 例:平成33年3月31日に18歳であり、
平成35年1月1日に20歳である方の場合 〕
非課税期間 最長 5 年間
平成 28 年 29 年 30 年 31 年 32 年 33 年 34 年 35 年 36 年 37 年 38 年 39 年
(13 歳)(14 歳)(15 歳)(16 歳)(17 歳)(18歳)(19 歳)(20 歳)
(21 歳)
(22 歳)(23 歳)(24歳)
非課税管理勘定
1 年目
未 成 年 者 口 座
平成28年分(13歳) 80 万円
平成29年分(14歳)
2 年目
3 年目
4 年目
5 年間で累積最大 5 勘定の設定可
(非課税投資総額最大 400 万円)
80 万円
平成30年分(15歳)
80 万円を超えない範囲で、新たな
勘定への移管による継続適用可
80 万円
平成31年分(16歳)
80 万円
非課税口座(NISA 口座)
へ移管可能
80 万円
平成32年分(17歳)
80 万円
平成33年分(18歳)
平成34年分(19歳)
払出制限解除
5 年目
譲渡代金
配 当 等
再投資
が可能
非課税口座
︵NISA口座︶
平成35年分(20歳)
80 万円
120 万円
課税未成年者口座(上場株式等・預貯金等)
払出制限解除
61
○ 主な適用要件等
非 課 税 対 象
Ⅱ 金融所得一体課税(株式等及び公社債等に係る所得に対する課税の見直し)
N I S A
ジ ュ ニ ア N I S A
非課税口座内の少額上場株式等の配当等、譲渡益
未成年者口座内の少額上場株式等の配当等、譲渡益
開
設
者
口座開設の年の1月1日において20歳以上の居住者等
( 対 象 者 )
口 座 開 設
平成26年1月1日から平成35年12月31日までの10年間
可 能 期 間
金 融 商 品 取 引 一定の手続の下で、1非課税管理勘定(各年分)ごとに
業 者 等 の 変 更 変更可
1非課税管理勘定における投資額(①新規投資額及び②継続
口座開設の年の1月1日において20歳未満又はその年に
出生した居住者等
平成28年4月1日から平成35年12月31日までの8年間
(口座開設の申込みは平成28年1月から可)
変更不可(1人につき1口座のみ)
1非課税管理勘定における投資額(①新規投資額及び②継続
適用する上場株式等の移管された日における終値に相当する金額 適用する上場株式等の移管された日における終値に相当する金額
非 課 税 投 資 額 の合計額)は120万円を上限
の合計額)は80万円を上限
非 課 税 期 間
非課税投資総額
払
出
制
限
(未使用枠は翌年以後繰越不可)
最長5年間、途中売却可
(ただし、売却部分の枠は再利用不可)
最大600万円
(120万円(平成27年分以前は100万円)×5年間)
−
(未使用枠は翌年以後繰越不可)
最長5年間、途中売却可
(ただし、売却部分の枠は再利用不可)
最大400万円
(80万円 ×5年間)
その年の3月31日において18歳である年(基準年)の
前年12月31日までは、原則として未成年者口座及び課
(注)
税未成年者口座 からの払出しは不可
(注) 未成年者口座で管理されている上場株式等につき支払を受ける配当等及びその上場株式等を譲渡した場合におけるその譲渡の対価に係
る金銭その他の資産については、「課税未成年者口座」において管理しなければなりません。
課
【 平成 28 年 1 月 1 日以後 】
税
方
課
式
社
株
投
社
非
債
非
託
課
課
税
税
資
信
資
式 申 告 分 離 課 税
信 託( 株 式 等 に 係 る 譲 渡 所 得 等 )
課
税
公社債等運用投資信 申 告 分 離 課 税
託 以 外 の 投 資 信 託(株式等に係る譲渡所得等)
社債的受益権 非
課
税
特 定 口 座 損益通算・
での取扱い 繰越控除(注)
⃝
⃝
特 定 公 社 債 以 外 申 告 分 離 課 税
の
公
社
債 (一般株式等に係る譲渡所得等)
×
×
公 募 公 社 債 申 告 分 離 課 税
投 資 信 託 (上場株式等に係る譲渡所得等)
⃝
⃝
私 募 公 社 債 申 告 分 離 課 税
投 資 信 託 (一般株式等に係る譲渡所得等)
×
×
公
投
募
資
株
信
式 申 告 分 離 課 税
託 (上場株式等に係る譲渡所得等)
⃝
⃝
私
投
募
資
株
信
式 申 告 分 離 課 税
託 (一般株式等に係る譲渡所得等)
×
×
公
投
資
信
募 申 告 分 離 課 税
託 (上場株式等に係る譲渡所得等)
⃝
⃝
私
投
資
信
募 申 告 分 離 課 税
託 (一般株式等に係る譲渡所得等)
×
×
公 募 社 債 的 申 告 分 離 課 税
受
益
権 (上場株式等に係る譲渡所得等)
⃝
⃝
私 募 社 債 的 申 告 分 離 課 税
受
益
権 (一般株式等に係る譲渡所得等)
×
×
定
証券投資信託
特定目的信託
以外の投資信託
公社債等運用
非
投 資 信 託
式
公
社
参考3
公
投
債
方
申 告 分 離 課 税
債 (上場株式等に係る譲渡所得等)
特
公
税
( 譲 渡 所 得 区 分 )
証 券 投 資 信 託
62
詳しくは、国税庁ホームページ(NISAに関する情報【www.nta.go.jp/gensen/nisa/index.htm】
)を
ご覧いただくか、最寄りの税務署にお尋ねください。
【 平成 27 年 12 月 31 日以前 】
証券投資信託
特定目的信託
以外の投資信託
3 未成年者口座の開設等手続
金融商品取引業者等へ、本人確認書類を提示等した上で、
「未成年者非課税適用確認書の交付申請書」
を提出し、後日、「未成年者非課税適用確認書」の交付を受けます。
金融商品取引業者等へ、本人確認書類を提示等した上で、交付を受けた「未成年者非課税適用確認書」
及び「未成年者口座開設届出書」を提出し、未成年者口座を開設します(金融商品取引業者等によっては、
「未成年者非課税適用確認書の交付申請書」及び「未成年者口座開設届出書」を兼用の様式により同時
に提出できる場合があります。)。
なお、未成年者口座は金融商品取引業者等の変更はできません。
○ 公社債等の譲渡に係る課税方式の改正の概要
証 券 投 資 信 託
参考3
2 非課税口座の開設等手続
⑴ 非課税適用確認書の交付申請手続等
金融商品取引業者等へ、本人確認書類を提示等した上で、
「非課税適用確認書の交付申請書」及び「基
準日(平成25年1月1日)における住所地の市区町村長から交付を受けた住民票(除票)の写しなど(提
出日前6か月以内に作成されたもの)」を提出し、後日、
「非課税適用確認書」の交付を受けます。
金融商品取引業者等へ、本人確認書類を提示等した上で、交付を受けた「非課税適用確認書」及
び「非課税口座開設届出書」を提出し、非課税口座を開設します(金融商品取引業者等によっては
「非課税適用確認書の交付申請書」及び「非課税口座開設届出書」を兼用の様式により同時に提出で
きる場合があります。)。
⑵ 金融商品取引業者等の変更の手続
非課税口座を開設している金融商品取引業者等へ、
「金融商品取引業者等変更届出書」を提出し、
後日、「非課税管理勘定廃止通知書」の交付を受けます。
その後、非課税口座を開設しようとする金融商品取引業者等へ、交付を受けた「非課税管理勘定
(注)
廃止通知書」及び「非課税口座開設届出書」を提出し、非課税口座を開設します 。
⑶ 非課税口座の廃止及び再開設の手続
非課税口座を開設している金融商品取引業者等へ、
「非課税口座廃止届出書」を提出し、後日、
「非
課税口座廃止通知書」の交付を受けます。
その後、非課税口座を開設しようとする金融商品取引業者等へ、交付を受けた「非課税口座廃止
(注)
通知書」及び「非課税口座開設届出書」を提出し、非課税口座を再開設します 。
(注) 変更しようとする年分又は廃止した年分の非課税管理勘定に既に上場株式等を受け入れていた場
合、その年分については金融商品取引業者等の変更又は非課税口座を再開設することはできません。
○ 株式等及び公社債等に係る所得に対する課税の見直し
平成28年1月1日以後、株式等に係る譲渡所得等について、上場株式等に係る譲渡所得等とそれ以外
の株式等に係る譲渡所得等に区分し、
「上場株式等に係る譲渡所得等の課税の特例」と「一般株式等に係
る譲渡所得等の課税の特例」に改組されます。
上場株式等に係る譲渡損失の金額については、一般株式等に係る譲渡所得等の金額から控除すること
はできません。平成27年分以前の各年分において生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額で平成28年分
に繰り越されたものについては、平成28年分における上場株式等に係る譲渡所得等の金額及び上場株式
等に係る配当所得等の金額から繰越控除することはできますが、一般株式等に係る譲渡所得等の金額か
ら繰越控除することはできません。
(注1)
、公募公社債投資信託等(以下「特定公社債等」といいます。)の利子や売却な
また、特定公社債
(注2)
、住民税5%))の対象とされ、これらの所得間、
どによる所得が申告分離課税(20%(所得税15%
)及び譲渡所得等との損益通算並びに
上場株式等の配当所得(申告分離課税を選択したものに限ります。
(注3)
特定公社債等の譲渡損失の金額について確定申告書を連続して提出することにより3年間の繰越控除
ができることとされました。
なお、特定公社債等の償還又は一部解約等により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の
合計額については、これを特定公社債等の譲渡所得等に係る収入金額とみなすことにより、20%(所得
(注2)
、住民税5%)の税率による申告分離課税の対象とされました。
税15%
(注1) 「特定公社債」とは、国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債、平成27年12月31日以
前に発行された公社債(同族会社が発行した社債を除きます。
)などの一定の公社債をいいます。
(注2) 所得税のほかに、復興特別所得税が課されます。
(注3) 損益通算及び繰越控除の対象となるものは、金融商品取引業者等を通じて売却する場合など、一
定の売却になります。
(注)
特定公社債等の利子所得、配当所得及び譲渡所得等の所得間並び
に上場株式等の配当所得及び譲渡所得等との損益通算が可能
詳しくは、国税庁ホームページ(株式譲渡益課税制度【www.nta.go.jp/tetsuzuki/denshi-sonota/
kabushikijoto/main.htm】
)をご覧いただくか、最寄りの税務署にお尋ねください。
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