...

格上げ・モニター解除 - 日本格付研究所

by user

on
Category: Documents
8

views

Report

Comments

Transcript

格上げ・モニター解除 - 日本格付研究所
15-D-0509
2015 年 9 月 25 日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
日本バイリーン株式会社
(証券コード:3514)
【クレジット・モニター解除】【変更】
長期発行体格付
#A−/ポジティブ
格付の見通し
安定的
→
A
■格付事由
(1) 国内不織布トップメーカー。不織布の技術をベースに自動車資材(フロアマット、天井表皮材等)をはじ
めとする幅広い分野に展開しており、ニッチながら各分野で高いシェアを有する。15 年 8 月、当社筆頭
株主であるフロイデンベルグ
エスイー(フロイデンベルグ)および第二位株主である東レが当社株式の
公開買付けを発表、これを受け JCR では、当社の格付をクレジット・モニターに指定していた。本日、
公開買付けが終了した旨が公表され、当社はフロイデンベルグの連結子会社となることが確定的となった。
今後、当社株式の上場は廃止され、最終的な株主構成は、フロイデンベルグ 75%、東レ 25%となる見込
みである。なお、東レは、従来からの原料・商品の仕入れ先であり、当社は 14 年 8 月より同社の持分法
適用関連会社となっている。
(2) フロイデンベルググループはドイツを本社とする世界最大手の不織布メーカーで、ヨーロッパを中心に同
製品を含め幅広い事業を展開している。14/12 期の税引前利益は 6.2 億ユーロ(13/12 期は 4.9 億ユーロ)
、
14/12 期末の自己資本比率は 48.2%(13/12 期末は 47.3%)と損益・財務ともおおむね良好な水準となっ
ている。従前より当社と同社は、東アジアを中心に協業を推進してきた。このため、JCR ではこれまでの
当社格付においても、こうした関係を考慮してきた。今般、フロイデンベルグが当社との一層の関係強化
を図るべく公開買付けに至ったのは、当社の北米を中心とする自動車資材の事業基盤の取り込みや、アジ
アにおける成長戦略の強化が狙いとみられる。今後、両社では、これまで以上に幅広い製品や地域におい
て、開発・生産・販売などで連携を図っていくと JCR ではみている。また、人事など経営管理面におい
ても関係が強まることが見込まれる。こうしたことから、クレジット・モニター解除にあたって、当社の
格付にフロイデンベルグの信用力を強く反映させ、格付を 1 ノッチ引き上げ「A」とした。見通しは安定
的である。
(3) 16/3 期の当社経常利益は 64 億円(前期比 69.5%増)の予想。北米におけるフロアマット販売が好調を維
持していることに加え、東アジアの持分法適用関連会社の倉庫売却に伴う利益計上がプラス要因となる。
堅調な北米自動車販売や、東アジアの新興国需要取り込みを背景に、当面の収益は底堅く推移すると JCR
ではみている。財務状況は良好な水準が維持されており、15/3 期末の自己資本比率は 69.8%(14/3 期末
64.4%)
、DER0.13 倍(同 0.19 倍)となっている。今後はフロイデンベルグの経営戦略に沿って事業を推
進していくものとみられ、中期的には連携強化などに伴うシナジーの具現化が注目点である。
(担当)藤田 剛志・坂井
■格付対象
発行体:日本バイリーン株式会社
【クレジット・モニター解除】
【変更】
対象
長期発行体格付
格付
見通し
A
安定的
1/2
http://www.jcr.co.jp
英和
格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2015 年 9 月 25 日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:島田
主任格付アナリスト:藤田 剛志
卓郎
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に「信用格付の種類
と記号の定義」
(2014 年 1 月 6 日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(http://www.jcr.co.jp)の「格付方針等」に、
「コーポレート等の信用格付方法」
(2014 年 11 月 7 日)、
「親子関係にある子会社の格付け」
(2007 年 12 月 14 日)
として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等)
日本バイリーン株式会社
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・ 格付関係者が提供した監査済財務諸表
・ 格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. JCR に対して直近 1 年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、JCR が、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCR は、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCR は、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCR は、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCR の格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCR の格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCR の格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCR が保有しています。JCR の格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCR に無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO 登録状況
JCR は、米国証券取引委員会の定める NRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の 5 つの信用格付クラスのうち、以下の 4 クラ
スに登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。
■本件に関するお問い合わせ先
情報サービス部
TEL:03-3544-7013 FAX:03-3544-7026
2/2
http://www.jcr.co.jp
Fly UP