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資料3-2 石油流通の現状と今後の在り方について(参考資料)(PDF
資料3−2 石油流通の現状と 今後の在り方について (参考資料) 1.環境問題への対応 1 給油所地下埋設タンクからの漏洩事故発生件数と浄化事例 給油所地下埋設タンクからの漏洩事故発生件数と浄化事例 1.給油所における漏洩事故発生件数 件数 100 80 60 74 70 65 84 71 40 20 16 年 (注)本件数には地上での漏 洩件数も含んでいる。 平 成 15 年 平 成 14 年 平 成 13 年 平 成 平 成 12 年 0 (出所)消防庁「平成16年中の危険物に係る事故の概要」 2.給油所における土壌汚染の浄化事例 土壌汚染対策法等により土壌浄化等の措置を講じる場合の一般的な試算例は以下のとおり。 項目 必要な期間 汚染範囲決定のための ボーリング調査 約1ヵ月 汚染処理 土壌の入れ替え等 合計 約12ヵ月 約13ヵ月 概算金額 約150万円 (15箇所程度をボーリングすると仮定した場合) 約7,000万円 (20m四方、深さ5mを汚染処理すると仮定した場合) 約7,150万円 (出所)消防庁「地下に埋設される危険物施設の安全・環境対策に係る調査検討報告書」 2 地下タンク入替え作業例 地下タンク入替え作業例 ◇タンクの埋設場所によっては、キャノピー(天蓋)まで撤去する必要がある。 3 土壌汚染に係る支援措置について 土壌汚染に係る支援措置について ◇SS周辺地域の土壌環境保全等への対応を図る観点から、石油販売業者が行う土壌汚染の未然防止・拡大防止対策等の環 境保全対策に対し、支援を実施。 1.土壌汚染検知検査事業 (18年度予算額10.8億円/17年度執行額8.5億円、執行件数6,540件) 漏洩の危険性が高い老朽地下埋設タンク・地下埋設配管を所有するSSにおいて、土壌汚染未然防止・早期対策実施を促す 観点から、土壌汚染の有無を検知する検査事業を実施する費用の一部を支援。 ①補助対象要件 揮発油販売業者が現に営む老朽地下埋設タンク・ 地下埋設配管を有するガソリンスタンドの土壌汚染の 有無を検知する検査に対する補助。 ②補助率 1/2 ③補助対象経費上限額 100万円/SS/年 2.土壌汚染環境保全対策事業 (18年度予算額42.2億円/17年度交付決定額30.6億円、交付決定件数630件) 漏洩の危険性が高い老朽地下埋設タンク・地下埋設配管を所有するSSにおいて、土壌汚染未然防止の観点から、老朽地下 埋設タンク・地下埋設配管の撤去・入替えを実施する場合にその費用の一部を支援。 ①補助対象要件 a)老朽化すると漏洩の危険性が高いため、地下埋設タンク・地下埋設配管を漏洩検知機能付き二重殻地下タンク等へ の入替えを行う場合に補助。 b)老朽化すると漏洩の危険性が高いため、地下埋設タンク・地下埋設配管を撤去する場合に補助。(撤去工事について は、地下埋設タンク・地下埋設配管を埋設し続けることの影響を考慮し、埋設年数の制限なし。) c)撤去・入替え工事の際、土壌汚染対策法の環境基準値を超える土壌汚染が検出された場合に限り、土壌汚染の浄化 に対して補助。 ②補助率 ③補助対象経費上限額 埋設後15年未満(撤去) 埋設後15年以上30年未満 (撤去・入替え) 埋設後30年以上 (撤去・入替え) 中小企業 非中小企業 ①タンク撤去 1,000万円 1/2 1/4 ②タンク入替え 2,000万円 1/2 1/4 ③浄化工事(①、②の外枠) 5,000万円 2/3 1/3 4 土壌汚染対策法の概要 土壌汚染対策法の概要 ◇土壌汚染対策法が施行されるなど、土壌汚染防止に対する社会の要請が高まっている。 ◇土壌汚染対策法においては、SSは、有害物質使用特定施設には該当しないため、廃止時に土壌汚染対策法上の調査義務は生じ ないが、東京都の他、一定敷地面積以上の事業所等(SSも対象となり得る)に対して、事業廃止時の調査等を条例で義務づけている 自治体も存在。 1.土壌汚染の状況の調査義務 【調査義務対象】 ①使用が廃止された有害物質使用特定施設*に係る工場・事業上の敷地であった土地 ②都道府県知事が土壌汚染により人の健康被害が生ずるおそれがあると認める土地 調査の結果、有害物質が環境基準値以上の場合 2.指定区域の指定等 都道府県知事が「指定地域」として指定・公示。また、台帳を閲覧に供する。 3.土壌汚染による健康被害の防止措置 <①汚染の除去等の措置命令> <②土地の形質の変更の制限> 指定区域内の土壌汚染により人の健康被害が生ずるおそれ がある場合 ↓ 都道府県知事は、土地所有者等に対し、汚染の除去等の措 置を命令 ↓ 命令を受けた土地所有者等は、汚染原因者に費用負担を請 求可能 指定区域内で土地の形質変更をしようとする者は、都道府 県知事に届出 ↓ 都道府県知事は、施行方法が一定の基準に適合しないと 認めるときは、その施行方法に関する計画の変更を命令 5 消防法上のガソリンスタンド地下タンク・配管の基準の変遷 消防法上のガソリンスタンド地下タンク・配管の基準の変遷 ◇ガソリンスタンドの地下タンク・地下配管は、消防法及び同法に基づく危険物関係法令(危険物の規制に関する政令等)に基 づき規制。 ◇地下タンク・地下配管共に、技術レベルの高いものが順次追加されている。 ◇平成17年度以降、地下タンクの新設・入替えに際して、鋼製一重殻(S1)タンクの直埋設設置が禁止され、設置方法はタンク 室設置型一重殻タンク又はタンク室設置型二重殻タンク(一定の要件を満たす場合には直埋設も可)とすることが義務付けら れた。 関係法令 S34年 危険物の規制 に関する政令 成立 H15年 土壌汚染対策法 成立 地下タンク(直接埋設方式) S62年 鋼製二重殻 (SS)でも可 鋼製一重殻 (S1) H5年 鋼製強化プラス チック製二重殻 (SF)でも可 H17年4月1日以降、新設・入 替えに際して鋼製一重殻タン クは設置禁止。一定の要件を 満たす二重殻タンク 又は タ ンク室設置型一重殻タンクに。 H7年 強化プラスチック 製二重殻 (FF)でも可 地下配管 鋼製その他の 金属製 S60年 樹脂被覆鋼管 でも可 H10年 樹脂製、 強化プラスチック (FRP)でも可 6 二重殻タンク、配管の概要 二重殻タンク、配管の概要 ◇ガソリンスタンドの地下タンクの設置方法は、タンク室設置型と、直埋設設置(堅固な基礎上に固定されている等 の一定の要件を満たすものに限る。)の2種類がある。 ◇鋼製一重殻タンク(S1)についてはタンク室設置型のみ認められているが、鋼製二重殻(SS)タンク、 鋼製 強化プラスチック製二重殻(SF)タンク、強化プラスチック製二重殻(FF)タンクについては一定の要件を満 たす場合に直埋設設置が認められている。 地下タンク・配管の例 【タンク室省略直接埋設地下貯蔵タンク】 【SF二重殻タンク】 通気管 防火壁 計量器 遠方注入管 漏洩検査管 漏洩検知装置 警報表示装置へ 計量管 吸引管 信号線ケーブル 検知層(空隙) 内殻(鋼板) 外殻(FRP) 漏洩検知装置フロートスイッチ 7 米国における地下貯蔵タンクに係わる規制と対応 米国における地下貯蔵タンクに係わる規制と対応 ◇米国では、ガソリン地下貯蔵タンクからの漏出事故による地下水汚染を防止するため、地下貯蔵タンク規制を実施。 ◇地下貯蔵タンクの漏出事故の浄化資金として、ガソリン消費税(連邦税)から拠出した基金を活用。 地下貯蔵タンク法規制の経緯 1980年代初め ガソリンスタンド地下タンクからの漏洩が原因である地下水汚 染が多発 草案策定にあたり、ガソリンスタンド業界 団体(SIGMA(米国独立系ガソリン 販売業者協会)、SSDA(米国サービ ス・ステーション運営業者連盟))の協力 1984年10月 地下貯蔵タンク規制法成立 −EPA(Environmental Protection Agency)による規制。 −石油等を貯蔵する地下タンクの漏出事故を防止、探知、是正するよう求める。 1988年12月 地下貯蔵タンク規制法施行 −10年後の1998年12月までに、ガソリンスタンドの地下タンク(一重殻タン ク)について、すべて二重殻タンク等にアップグレードすることを義務付け。 ○資金余力のない小規模SS等は閉 鎖・廃業。 ○地下タンク入替えコストは平均8 ∼10万㌦。 ○土壌汚染が起こったときの賠償責 任はSSオーナーや運営者が負担。 地下貯蔵タンク漏出事故信託基金(LUST) ○1986年10月 スーパーファンド法(包括的環境対処・補償・責任法)修正により設立。 ○2001年9月現在で26億㌦。 ○実際に漏出事故が発生した場合で、責任当事者に浄化作業等の義務を遂行する資力がない場合に、緊急避難的措置とし て、連邦、州当局による浄化作業が必要となったときに使用。 ※一義的には、責任当事者であるタンクの所有者又は管理者自身が自らの資金で浄化作業を実施することが求められる。 ○拠出 ガソリンに係る連邦税(18.4¢/Usgal)のうち、0.1¢/USgal (※)LUST:Leaking Underground Storage Tank Trust Fund 8 3.緊急時への対応 9 新潟県中越地震の対応状況−初期の情報収集 新潟県中越地震の対応状況−初期の情報収集 10月23日(土) 17時56分 地震発生 地震発生後の被害確認状況 10月24日 午前中 資源エネルギー庁から、全石連、石連各社に対し、SS の被災状況等に係る情報収集・提供を要請。 ○全石連と新潟県石油組合それぞれに災害対策本部 を設置。 全石連と新潟県石で連携し、情報収集。 人海作戦により、電話で聞き取り調査を実施。 営業可能 営業不能 連絡不能 合計 10月25日 13:00 (地震発生から33時間経過) 67.7% 3.5% 28.4% 100% うち、長岡市、小千谷市 52.2% 6.2% 41.6% 100% 10月25日 21:00 (地震発生から41時間経過) 74.4% 3.0% 22.6% 100% うち、長岡市、小千谷市 61.2% 7.2% 31.5% 100% 10月26日 20:00 (地震発生から64時間経過) 88.2% 5.9% 5.9% 100% うち、長岡市、小千谷市 80.4% 12.1% 7.5% 100% ○元売各社において、系列SSについて情報収集。 エネ庁において、全石連と元売の情報を突合し、SSの 被災情報を確認。 あわせて、自治体からも情報収集。 震度が大きく、被災の程度が大きいと考えられる41市町村の約350 SSを対象として、全石連と新潟県石油組合が連携して調査。 10 新潟県中越地震の対応状況−情報収集後の対応 新潟県中越地震の対応状況−情報収集後の対応 ①全石連、元売から提供されたSSの被災情報等を石油業界、自治体と共有化。 <SS等の被災情報等> ○SSの稼働状況 ○被災状況 ○販売状況 ○電力供給の有無 ○在庫状況 ○再開見込み ②SSの被災情報や自治体の要請を基に資源エネルギー庁から被災地の営業可能なSSに 対する石油製品の輸送ルートの確保、営業活動の支援等を各方面に要請。 ○石油販売業界 ・新潟県内における土壌汚染検知検査事業及び土壌汚染未然防止対策事業の交付決定の迅速化について、 文書で全石連、全国石 油協会に対し要請。 ○元売 ・小千谷市に関しては、市内で営業していることが確認されているSSの系列元売に対して、製品の供給が途切れないよう、順次要請。 ・川口町に関しては、当初、町内で唯一稼働中のSSに対して外部から一切の製品供給がなされていない状況であったため、当該SS の系列元売会社に製品供給を要請。 ○新潟県警等 ・タンクローリーの一括緊急車両扱いを要請。 ・県警から通行可能ルートの情報を得て、各精製・元売に伝達。 ・一般道においてタンクローリーが渋滞で被災地に到達し難いケースがあったため、パトカーによる先導等によりタンクローリーを優先通 行させることについて要請。 ・現地災害対策本部、県警等に連絡を行い、石油製品輸送ルートの確保を依頼。 ○電力会社 ・停電の影響で強いられている人力供給を解消するため、東北電力に対して現地SSへの電源車の派遣を依頼。 11 地震発生直後の行動・連絡手段 地震発生直後の行動・連絡手段 連絡手段の状況 (人) 70 地震発生直後の有効な連絡手段 利用可能 条件付可能 不可能 62 60 その他, 11% ・公衆電話 ・車、バイク、自転車、 歩きなど直接対話 ・発生時すべて不通、 有効な手段なし 49 50 44 42 41 41 40 インターネットメール, 1% FAX, 1% 携帯電話, 34% 38 29 30 26 24 20 電話, 24% 16 14 12 10 6 3 0 電話 携帯電話 FAX 携帯メール インターネットメール 連絡手段の状況/復旧期間 (人) 携帯メール, 29% 25 電話 携帯電話 FAX 携帯メール インターネットメール 22 21 20 15 出典:新潟県石アンケート調査 15 15 (中越地区SSスタッフ162人から回答) 11 10 10 9 8 8 7 7 7 6 6 6 6 5 4 4 3 2 4 3 4 3 2 2 3 2 2 1 3 2 1 0 0 0 半日 1日 2日 3日 4日 5日 6日以上 12 全石連の取組み(防災協定、帰宅困難者支援等) 全石連の取組み(防災協定、帰宅困難者支援等) 2006年3月現在、石油組合と災害時協力協定を締結している自治体数は154 (全国33都道府県で実施) ※協力協定の例 ○緊急物資輸送等に使用される車両に優先的に燃料を供給する。避難所における炊き出し、暖 房等に使用する燃料を優先的に供給する。 ○災害時にバイクボランティアの活動がスムーズに行われるよう、燃料を優先的に給油。 ○徒歩帰宅者に対して飲料水、トイレを提供する。災害情報を提供する。 ○平素から必要に応じて行政と情報を交換する。 ○組合からの救助活動に活用できる資機材等の貸出。 13 緊急時用設備・機器 緊急時用設備・機器 小出力発電設備 太陽光発電設備 購入費用 60万円 設置費用 2000万∼7000万円 新潟県中越地震に おいて、SSスタッフ が計量器の手回しに より給油することを強 いられ、供給に支障 が生じた経験を踏ま え、安価に購入でき る設備を補助対象に 追加。 購入費用 20万円 緊急用可搬式ポンプ 14 災害対応型給油所の設置状況 災害対応型給油所の設置状況 (平成18年3月末現在) 災害対応型給油所 59ヶ所 災害対応型給油所 59ヶ所 (太陽光パネル、発電機等の設置) 北 海道 小型発電機設置給油所 6ヶ所 小型発電機設置給油所 6機 緊急用可搬式ポンプ設置給油所 106ヶ所 緊急用可搬式ポンプ設置給油所 106機 青森 秋田 岩手 沖縄 山形 新潟 石川 福井 富山 岐阜 鳥取 兵庫 岡山 広島 佐賀 福岡 香川 愛媛 徳島 高知 滋賀 愛知 大阪 山口 長崎 京都 奈良 栃木 茨城 埼玉 山梨 島根 福島 群馬 長野 宮城 東京 神奈川 千葉 静岡 三重 和 歌山 大分 熊本 宮崎 鹿 児島 (出典:全石連作成資料) 15 災害対応型給油所普及事業件数の推移 災害対応型給油所普及事業件数の推移 【災害対応型給油所数(太陽光パネル、発電機等設置)】 設置数 40 35 30 25 20 15 10 5 0 累計 70 60 50 40 累計( 右目盛り) 30 年間設置数( 左目盛り) 20 10 0 H8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 ( 年度) 【緊急用可搬式ポンプ】 平成17年度(見込み:交付決定ベース) 46件(106台) 【小型発電設備】 平成17年度(見込み:交付決定ベース) 6件(6台) 16 4.石油販売業の経営基盤強化 17 石油販売業を巡る状況 石油販売業を巡る状況 レギュラーガソリン・グロスマージンの推移 ガソリン・グロスマージン 55 50 石油業法廃止 特石法廃止 60 40 平成6年1月 平成6年1月 ①消費税込み価格126円 ①消費税込み価格126円 ②消費税・揮発油税抜き価格 ②消費税・揮発油税抜き価格 68円 68円 ③原油コスト13円 ③原油コスト13円 35 30 マージン②−③ マージン②−③== 23 23円 円 25 マージン②−③ マージン②−③== 55 55円 円 20 15 H元年 (1989年) H3年 (1991年) H5年 (1993年) H7年 (1995年) H9年 (1997年) H11年 (1999年) H13年 (2001年) H15年 (2003年) H17年 (2005年) 注:マージンは、販売価格(消費税抜き)から原油コスト(原油CIF価格+関税・石油石炭税)、ガソリン税 を差し引いた値であり、精製費、備蓄費、販売管理費(輸送費を含む)を含む。 出典:石油情報センター調べ 揮発油販売業者数及び給油所数の推移 給油所数 登録事業者数 65,000 31,559 60,000 55,000 30,465 30,032 29,239 28,427 27,794 27,157 26,475 25,807 25,204 24,521 23,923 50,000 35,000 30,000 25,000 20,000 45,000 40,000 35,000 60,421 59,990 59,615 58,263 56,444 55,172 53,704 52,592 51,294 50,067 48,672 47,584 30,000 15,000 10,000 25,000 5,000 20,000 0 平 成 6年 登録事業者数 S62年 (1987年) 給油所数 (円/リットル) 45 平成18年2月 平成18年2月 ①消費税込み価格130円 ①消費税込み価格130円 ②消費税・揮発油税抜き価格 ②消費税・揮発油税抜き価格 70円 70円 ③原油コスト47円 ③原油コスト47円 末 度 末 末 末 末 末 末 末 末 末 末 末 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 度 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 成 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 平 18 経営基盤強化支援の概要 経営基盤強化支援の概要 ¾ ¾ ¾ 石油販売業者が自主的に取り組む経営基盤強化に対して、資金・人材面等から支援を実施。 今後、石油販売業者が行うLLP(有限責任事業組合)の活用による経営高度化や石油組合が行う無料 職業紹介事業など、様々な国の新制度や規制緩和措置を活用して、業界が創意工夫をこらして経営基 盤強化に取り組むことが望まれる。 国としては、業界の自主的努力を支援するため、制度の工夫・充実を図る。 サービス充実 信用保証 油外商品の販売強化 等 多角化 異業種転換等に係る利子補給 中古車販売、 自動車整備への進出 等 経営高度化実証実験支援 異業種連携 コンビニとの連携による 灯油販売 等 セミナー開催 効率化 情報化投資等 等 人材マッチング 共同化 灯油の共同購入・配送 等 経営基盤強化に係る課題克 服のための支援措置を用意。 地域貢献事業による人材確保等 集約化 給油所の統廃合 等 マーケティングリサーチ支援 19 平成17年度石油販売業者経営高度化支援事業例(実験・実用化) 平成17年度石油販売業者経営高度化支援事業例(実験・実用化) 観光キャンペーンとタイアップした特色あるSS づくりによって新規顧客を獲得 異業種と連携したEDI活用による受発注管理シス テムの構築 補助金額:12,034千円(100%補助) 補助金額:29,774千円(100%補助) 事業概要: ○佐世保SS委員会の全64SSが参加 ○(財)佐世保観光コンベンション協会と連携して実施 ○地元長崎県及び福岡県を中心とした九州全域を対象エリ ア、30∼40歳代のニューファミリー層を対象年齢層とした 「ガソリンスタンドで得する!佐世保バーガーキャンペーン」 を展開 事業概要: ○北海道の石油販売業者とコンビニエンスストア(CVS)の異 業種連携 ○CVS店頭販売灯油に係る受発注管理に係るEDI化 事業目的: ① エンターティメント性を重視した付加価値展開で、顧客満 足度向上と売上拡大を図る ② 「佐世保バーガー」をフックにSSの賑わい感を創出し、観 光客など新規顧客の獲得を図る 事業目的: ① 店頭在庫に限界のあるCVS灯油について、SSからのタイ ムリーな配達を実現し、CVS客層を定着化 ② ミスの発生の抑制、Web画面での一括処理による事務の 効率化 発注 販売SS 特約店 EDI化 コンビニ (CVS) 佐世保SS委員会の評価によると全体的なプラス収益効果 は312,500千円であり、事業着手時の目標295,600千円を 大きく上回った 発 灯油販売 発 注 EDI化 納品 請 求 注 CVS本部 ①電話発注を廃止し、Web発注でミスのない発注 ②インターネットから直接納品書を出力、伝票コストの削減 ③取引先SSの納品プロセスを参照でき、販売機会の喪失リス クを回避 20 石油販売業者経営高度化支援事業例(セミナー等開催事業) 石油販売業者経営高度化支援事業例(セミナー等開催事業) ①経営高度化セミナー ○ 石油販売事業者のオーナーやマネージャー等現場の責任者を対象として、業界に蔓延する横並び体質からの脱却及び量か ら質への転換を改めて認識したSS経営の高度化を目指した新たな経営手法確立のためのセミナーを実施。 ②カーライフアドバイザー研修 ○ 車やその周辺の高度な知識と接客マナーを習得し、カーライフ全般について来店客に的確にアドバイスができるSSスタッフを 育成することを目的として、「教室での講義を中心とした集合研修」「屋外での実技を中心とした野外実習」「反復学習を中心とし たインターネット学習」の3形式を組み合わせた研修プログラムを実施。 ③SS個別油外収益向上セミナー ○ 各種油外収益の向上を目的として、洗車、マルチ拡販指導、SS目標管理等について、個々のSSのレベルに応じたセミナー をSS現場で実施。 ④異業種交流セミナー ○ 組合員の給油所経営の多角化・新規事業への進出のきっかけづくりを目的に、会場内でのブースでの業種紹介、講演会、企 業説明会、個別相談会を通して、異業種企業との交流を実施。 異業種進出・転換円滑化利子補給事業事例 異業種進出・転換円滑化利子補給事業事例 ○不動産賃貸業(アパート経営) ○板金塗装業(自動車の板金塗装) ○不動産賃貸業(コンビニ会社へ賃貸) ○飲食業(食堂経営) ○クリーニング業(コインランドリー) ○浴場(スーパー銭湯経営) ○サービス業(FCコーヒー店経営) ○自動車整備・車検業(自動車整備工場、車検業経 営) 21