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高校の化学

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高校の化学
化 学
ここが重要!− ポイントアドバイス −
■ 出題方針
化学の問題は、大学入学後の理工系の化学の授業を理解し、新しい化学の分野を理解するために必要な基礎学
力を高等学校で身に付けて来たかどうかを評価することを第一の目的として出題しています。大学でより高度な
自然科学、とくに化学を学ぶためには、高校の化学の教科書にある化学の基本である物質の成り立ち、および物
質の性質や反応に対する基礎知識が不可欠です。高校で蓄積した基礎的な知識の理解度と、それを応用する能力
を試せるような問題を出題するよう心掛けています。
■ 出題範囲
給費生試験、一般入学試験A方式(前期・後期)、一般入学試験B方式のいずれも、高校の教科書の「化学基
礎」、および「化学」を出題範囲とします。特定の部分に偏ることなくできるだけ広い分野から出題しています。
■ 出題形式
給費生試験、一般入学試験A方式(前期・後期)、工学部物質生命化学科のB方式の問題は、 3 問から構成さ
れています。試験時間は 70 分です。第 1 問:元素や無機化合物を中心として、それらの性質や化学反応に関わ
る基礎的な問題を中心に出題しています。第 2 問:物質の構造と状態、化学反応の速さと平衡などに関わる内容
で計算問題が多く含まれています。数式などの意味を正しく理解した上で問題を解く練習が必要です。第 3 問:
有機化合物の構造、性質、および反応に関する問題を中心に出題しています。
理学部化学科の一般入学試験B方式の問題は、 4 問から構成されています。試験時間は 90 分です。第 1 問、
第 2 問、第 3 問は、一般入学試験A方式と同様の内容です。第 4 問は総合問題で、実際の化学実験にもとづいた
問題を出題します。実験をやったつもりになれば容易に解答できるような、実験をする時の基本的な考え方を問
うものです。
■ 出題水準
高校で使用している教科書を中心とした基本的な理解を問う内容です。高校化学の教科書を全般にわたって良
く読んで、理解を深めていれば合格点に達するようなレベルになっています。ただし、教科書に書いてある事項
を暗記するだけでなく、その内容を良く理解していることが重要です。
■ 受験対策
化学の問題は広い範囲から出題されますので、問題数も多いですが、あくまでも基礎的な学力を問うものであ
り、難問や奇問は出題していません。2017(平成 29)年度の出題範囲は、「化学基礎」と「化学」になります。
勉強にあたっては教科書を中心に以下の点を十分学んで下さい。
⑴ まず、基本的な法則を正しく理解すること。例えば、原子の電子配置、気体の法則、酸と塩基、酸化と還
元、化学平衡、反応速度など、毎年必ず出ている基礎的な事項をよくまとめておいて下さい。
⑵ 教科書に出ている代表的な化合物の結合、構造、そして性質などを単に丸暗記するのではなく、「何故そ
のような構造ができあがるのか」など、化学の根本原理に立ち返って理解することが重要です。周期表の族
や周期のグループについて、化学構造と性質が似ていることなどを理解することも重要です。
⑶ 化学反応式は化学反応の本質を理解するのに必要です。基本的な物質の変化、化学反応についても、丸暗
記ではなく「何故そのような反応がおこるのか」、化学の法則を通して化学反応を理解することが重要です。
また、反応式に基づいて、“物質量”を基本にした量計算も化学の基本ですので、十分できるようにして下
さい。
⑷ 化学は実験を通して発展してきた学問であり、化学を学ぶ上でも実験は重要です。高校での化学実験を積
極的に行うことにより、教科書の学習で覚えた知識の理解に大変役立ちます。
■ その他
化学は、食料、衣料品、洗剤、化粧品など生活に密接したものの他に、医薬品、コンタクトレンズ、人工腎臓
などの医療分野、液晶モニター、カラーコピー機、携帯電話などの最先端製品を作り出すのに必要不可欠な学問
です。つまり、生体系も含めたすべての物質の理解のために基本になる学問です。また、深刻化する資源とエネ
ルギーの問題や地球環境の問題を解決するために、化学が果たす役割は益々重要になっています。大学で化学を
応用する知識を学ぶためにも、高校の化学をしっかり学習してきて下さい。
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