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東京の活断層・立川断層 ーその活動と地震ー
地域の不安を取り除くためには • • • • • • • 津波災害の恐ろしさは負傷者が相対的に少ないことに示される 海溝型と内陸活断層 4/11 3/11 4/7 3/11 気象庁資料 • • • 2m 超巨大地震と津波の原因 4月11日M7.0 3月11日M7.5 3月11日 M9.0 4月7日M7.1 活断層は危険だと言われるが、 その何が危険なのか • • ↓ 。 • 1995兵庫県南部地震で 淡路島に出現した野島地震断層→ 水鳥(みどり)断層崖 年濃尾地震の際出現 • 1995兵庫県南部地震で 淡路島に出現した野島地震断層→ 水鳥(みどり)断層崖 年濃尾地震の際出現 跡津川断層 1858年安政飛騨地震の震源 逆断層 正断層 花崗岩 上部更新統 砂礫層 断層面 破砕帯 地震断層と地震発生層の関係 大きな地震(断層変位)では震源断層が被覆層を突き抜けて地表に現れる 20 km 被覆層 5km 地 震 発 深 生 さ 層 20km 80 km 変位の累積性 中部地方の衛星写真 活断層は日本の平野・盆地を作っている • • • 断面図 地表 凹地形成 平野・盆地 活断層 凹地埋積 平野形成 活断層の特徴を知る • • 丹那断層 丹那 丹那断層 浮橋 阿寺断層 坂下 活断層の将来の活動を評価 • 地震後経過率 平均再来間隔に対して、最新活動 時期以降、現在までにどれだけ時間が経過している かを示す。 一つ前の地震 経過時間 現在 将来の地震 再来間隔 • 発生確率の評価 ばらつき • • • 狭山丘陵 撮影者はここを断層とみているらしい 残堀川:断層崖の下を流れる川。 断層を横切ることは無い ウィキペディアに載っている「立川断層」の写真 残念ながら大間違い 上図 2011年現在の立川断層 断層はこの写真の中央部を、 左右に横切っている,そのため 平坦な段丘面上に 緩い坂が形成されている。 高度差=断層変位量は5.8m 右図 昭和50年(1975)撮影 壁の高さから,ずれの量が分 かる。 1/2.5万都市圏活断層図「青梅」 地下断面 撓曲帯(撓曲崖) 断層 断層 撓曲変形 断層が厚い未固結堆 積物(礫や砂など)に覆 われていると、断層が活 動した時、ずれは地表に 達せず、地表部には幅 の広い緩い坂(撓み:た わみ)が生じる。 上図は下図の厚さ25m の未固結層に覆われた 断層に2.5mのずれが生 じた時、地表には幅30m の撓曲変形が現れるこ とを示す。 シミュレーションモデル は安藤広一(2011)に よる。 活断層調査・判定の原理 同じ地層 変位量 地形学を活用した活断層の認定 • • 地表 風成火山灰 離水層準: 最後の洪水 礫の上限: 本流の痕 フラッド ローム 火山灰試料の 採取 • • • 写真は深谷断層の調査 武蔵野台地ではない 段丘と火山灰 (UGとAT)を使った 活断層の証明 山崎晴雄(1978) Tc2、Tc3面ともそれぞれ断層の両側で離水層 準は同じ。 つまり、同じ洪水を被った後、段差ができた。 1km以上の 基盤のずれ 現在は逆向 きに動く 山崎晴雄(1978) 東京都(1998) • • • • 東京都(1998) 1.3万年前の試料 2~3万年前の試料 立川断層の評価結果 東京都の調査結果とそれを再評価 した地震調査委員会の結果は大きく 食い違う。 評価結果 地震委 平均変位速度 東京都 0.28m/千年 最終活動時期 2〜1.3万年 2千年 再来間隔 1〜1.5万年 5~6千年 断層長 33 km 21km 推定M 7.4 7.0 Tc2面の年代 2〜3万年 2.1万年 Tc3面の年代 1.5〜2万年 1.6万年 Tc2、Tc3面形成後各1回変位 今後30年発生確率 0.5~2% 左横ずれ断層 逆断層 • • • 基盤 三浦層群 (地震調査委員会,2011.09.30) GPSデータおよび地震データに基づく地震時およびその後 の地殻変動量 (Ozawa, et al,2011 Nature) 地震時の変動 地震後の余効変動 M9地震によるΔCFF変化 国土地理院資料 押しを強める 押しを緩める 北西-南東、ある いは南北方向の 横ずれ断層で押さ える力が弱まり、 断層が動きやすく なった。 遠田(2005) 横ずれ断層が 動きやすくなった訳 地震調査委員会(2011) • • • • • • • 基盤 三浦層群 瑞穂町北西 部のトレンチ 調査 ・Tc3礫層には断層変 位が認められる ・礫層の変位を2.6mと 推定 ・UGには変位無しとし ている。 ・最終活動時期を Tc3堆積後UG降下前 と見る ・ 1.6~1.4万年前 宮下ほか(2007) 地学雑誌 1km以上の 基盤のずれ 現在は逆向 きに動く • • • • • 関東地震の震度分布 貝塚・松田・江川(1982) もし、立川断層が動いたら(最悪ケース) 多摩丘陵の 地形特徴 丘陵は尾根と谷で構成され、 谷沿いの低地は生活には 便利だが、地盤はあまり 良くない。 谷沿いには古くから集落 が立地し、街道も通る。 写真 相模原線若葉台駅付近 の三沢川沿いの低地と鶴川街 道 貝塚・松田・江川,1982 アルキスト・プリオロ法は断層のずれ による被害を防ぐことのみが目的 断層と家屋全潰率 藤巻啓子(2001) 1928年北丹後地震 藤巻啓子(2001) • • • • •