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(サミットウインドパワー)【審査書案】(PDF形式:162KB)
【資料3-4-6】 準備書の審査書(案) No. 4 発電所名(仮称) (仮称)鹿嶋第二風力発電所新設事業 事業者名 サミットウインドパワー株式会社 事業実施区域 茨城県鹿嶋市新浜地区 事業の内容 <風力発電所設置事業> ・風力発電所出力:18,000kW (3,000kW×6基) ・風力発電機の台数:6基 ・ブレード直径:100m ・ブレード中心高さ:79m <送電線設備> ・容量:22kV ・総延長:約9km ・送電方式:地下埋設またはコンクリート柱による架空方式 <その他主要な建物等> ・所内変電所 1棟 ・運転制御管理事務所 鹿島風力発電所の運転制御管理事務所を利用 工事の内容 <工事期間> ・建設工事 :着工~約27ヶ月目(予定) ・試験運転期間:着工後約24ヶ月目~約30ヶ月目(予定) ・営業運転開始:着工後約30ヶ月目(予定) <造成・基礎工事> 着工~12ヶ月程度 ・仮設道路:ダンプトラック10台/日 ・敷地造成:掘削3台/基 、 ブルドーザ1台/基 ・基礎工事:生コン車90台/基日 、 クレーン1台/日 、 トラック2台/日(6基) ・据付工事:トレーラー3台/日 <据付工事> 据付開始~6ヶ月程度 ・クレーン搬入搬出:トラック50台×2 ・輸送(夜間):トレーラ10台/基 ・据付 : クレーン2台(6基) <電気・計装工事> 工事開始~6ヶ月程度(変電所工事)、工事開始~4ヶ月程度(送 電線・構内配電線工事) ・土木工事:トラック3台 ・ケーブル配線:トラック3台 、 掘削2台/日 、 ダンプトラック3台/日 ・変電所工事:トレーラ1台 、 トラック5台 、 クレーン2台 事 業 特 性 大 気 、 地環 域境 特監 性視 ・計 環画 境予 保測 全・ 措評 置価 ・ 騒 音 1.現況 記載なし(非選定) 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 <騒音> 騒音レベルは、昼間は47~52dB、夜間は48dB であり、一般環境中の騒音レベルにお ける「平均的な事務所内」から「静かな住宅地の昼」に相当。主な音源は周辺の自動車 の走行音であったが、既設の風力発電機の稼働音も聞かれていた。調査を実施した2 地点は、環境基準に関して、いずれもA 類型(専ら住居の用に供される地域,昼間: 55dB、夜間:45dB)の地域類型に指定されているが、測定時には強風等の影響により いずれも夜間の環境基準を超過していた。 <低周波音> 測定された低周波音レベルは、平坦特性で74~90dB、G特性で70~75dB であり、一 般環境中の低周波音レベルにおける「工業系の市街地」に相当。なお、午前9 時の測 定時には既設の風力発電機のナセル部での風速は11m/s 程度、午前1 時では7~ 8m/s 程度吹いていた。 2.保全 <騒音、低周波音> 新設する風力発電機の設置位置を居住地域から800m以上隔離する。 3.監視 記載なし 1 果 音 ( 結 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 <騒音> ○予測 新設の風力発電機から発生する騒音レベルは、周辺の居住地域において29~40dB 程度であり、稼働後の将来の騒音レベルは、わずかに1dB 増加する程度であると予測 される。 ○評価 風力発電機の設置位置を居住地域から800m以上離隔したことにより、本事業に伴う 騒音に係る環境影響は事業者の実行可能な範囲内で十分に回避、低減されているも のと評価される。風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域に最 も近い居住地域等において29~40dB 程度と予測され、これによる将来の騒音の増加 はNo.2 地点においても1dB にとどめられるものと予測された。強風時においては、騒 音に係る環境基準(A 類型)を現況で超過しているが、稼働後の騒音レベルはこれより 大きくは増加しないものと評価される。 <低周波音> ○予測 現況の測定地点における低周波音レベルの予測結果は59~65dB であり、これによ る将来のG 特性の低周波音レベルは、わずかに1dB増加する程度であると予測され る。 ○評価 風力発電機の設置位置を居住地域から800m以上離隔したことにより、低周波音に係 る環境影響は事業者の実行可能な範囲内で十分に回避、低減されているものと評価さ れる。風力発電機の稼働に伴って発生する低周波音は、対象事業実施区域に最も近 い居住地域等において59~65dB 程度と予測され、これによる将来の低周波音の増加 はわずかに1dB にとどめられるものと予測された。したがって、G特性の低周波音レベ ルの感覚閾値である100dB を十分に下回っている。各地点における1/3 オクターブバ ンド別の予測結果においても、超低周波音(1~20Hz)に関しては感覚閾値を大きく下 回ることから、これらが周辺の居住地域で認知されることはなく、直接的な健康被害が 生じる可能性は極めて低いものと評価される。 1.現況 記載なし(非選定) 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 記載なし(非選定) 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 記載なし(非選定) 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 <地形> 対象事業実施区域は鹿島台地の南側の低地に位置。この低地は、近世以後の新田 開発にはじまり、戦後の鹿島臨海工業地帯の大規模開発などにより、著しく地形が改 変されている。国末から神栖市の木崎南西方に向かっては砂丘が広がっていたが、工 場用地としての開発や区画整理によりほとんどその形をとどめていない。 対象事業実施区域の一部が日本三大砂丘のひとつ「鹿島波崎砂州」に該当してい る。 <地質> 対象事業実施区域が位置する低地帯には全域に上部泥層が分布する。一部砂層と なるが、他はすべてシルト~砂まじりシルトを主体として構成されている。 ) 低 周 波 音 含 む 振 動 水 質 底 質 地 形 ・ 地 質 2 質 ( ャ ー 風 車 の 影 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 地形図の確認、並びに現地踏査により、対象事業実施区域周辺はほぼ平坦であること が確認された。 2.保全 新設する風力発電機の設置位置を居住地域から800m以上隔離する。 3.監視 記載なし 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 <予測> 冬至においては、日の出(7:13 頃)より午前8 時頃までの短時間に、平井南地区に影 がかかる可能性がある。夏至については、日の出直後に西南西方向に影が長くかかる ことが予測されるが、同方向には大規模な製鉄所が見られるのみであり、家屋は存在 しない。春分・秋分については、日の出直後に西方向に影が長くかかることが予測され るが、同方向には家屋は存在しない。1 日に30 分以上の影がかかる範囲には家屋は 存在しないものと予測される。 <評価> 対象事業実施区域周辺の平井南地区においては、冬至付近の日の出から8 時まで の間に、最も北側に設置される風力発電機の影が一時的にかかることが予測された。 影のかかる時間は居住地域においてはいずれも30 分未満であり、風力発電機の設置 位置を居住地域から離隔したことにより、影響は回避・低減されているものと評価され る。 1.現況 ○鳥類相 現地調査の結果、12目27科55種の鳥類が確認された。うち、鳥類相調査では11目26 科52種の鳥類が確認された。対象事業実施区域内及びその周辺では、ヒヨドリ、ツグ ミ、アオジ、スズメ、カワラヒワ等、樹林や草地を利用する種が多く確認された。海上で は、カイツブリ、ハジロカイツブリ、カワウ、ウミネコ等の水鳥が確認された。また、砂浜 では、シロチドリやコシアカツバメ、さらに渚ではコアジサシが頻繁に採餌行動を行って いた。渡り区分別では、留鳥が35 種と最も多く、次いで冬鳥が13 種、夏鳥が6 種で あった。留鳥ではウミウ、ウミネコ、ヒバリ、ハクセキレイ、ホオジロ、スズメ、ハシボソガ ラス、ハシブトガラス等が確認された。夏鳥ではアマサギ、コチドリ、コアジサシ、ホトト ギス、ツバメ、コシアカツバメが確認された。冬鳥ではハジロカイツブリ、ユリカモメ、セ グロカモメ、オオセグロカモメ、タヒバリ、ツグミ等が確認された。 ○注目すべき鳥類 現地調査の確認種ではオオタカ、シロチドリ、コアジサシ、コシアカツバメ、イソヒヨドリ の5 種が該当した。 2.保全 送電線の地下埋設、ライトアップの抑制、樹木伐採の制限 3.監視 記載なし 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 <予測> 改変は風力発電機の設置箇所に限定されること、周辺にも同様の環境が広がってい ることから、生息環境の減少・喪失の程度は小さいものと予測する。 風力発電機から発生する騒音は連続的な一定音であることから、騒音への慣れによ り、騒音による生息環境に与える影響は小さいものと予測される。 風力発電由来の恒常的な騒音により逃避する可能性は極めて低いことから、餌資源 の減少はほとんどないものと予測される。 対象事業実施区域周辺にも同様の環境が広がっており、迂回する空間も広く確保さ れていることから、繁殖・採餌に係わる移動経路の遮断・阻害に対する影響は小さいも のと予測される。 対象事業実施区域周辺には、臨海部に既存の風車が10 基程度建設されていること に加え、迂回するための空間も十分に確保されていることから、ブレード、タワー等へ の接近・接触が生じる可能性は低いものと予測される。 カモメ類の予測年間衝突数(回避しない場合):0.249480個体/年 <評価> 環境保全措置の実施及びバードストライクの有無を確認するための事後調査を実施 することにより、本事業に伴う動物に係る環境影響は事業者の実行可能な範囲内で低 減されているものと評価される。 1.現況 記載なし(非選定) シ ド ッ ー ) フ リ カ ( 、 ー 猛 禽 類 ) 含バ 動 む 物 ド ス ト ラ イ ク 3 植 物 生 態 系 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 記載なし(非選定) 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 鹿嶋市は、関東平野の北東部に位置し、東は太平洋(鹿島灘)、西は北浦を望む、海と 湖とに挟まれた地域である。 対象事業実施区域が位置する鹿嶋市の南東部、平井海岸の新浜地区は、公有水面埋 立てにより新しく生まれた土地で、衛星センター、浄化センターのほか、鉄鋼関連会社 や事業所も数多く立地するなど、工業地帯の一画を成している。この地域は、遊歩道が 整備された「平井ハイアメニティービーチ」が平成19年度に完成したほか、現在も鹿島 港外港の建設や平井東部土地区画整理事業などが進められており、自然海岸として の景観を残す地域は減少している。なお、周囲には既に10基の風力発電機が稼働中 である。 2.保全 新設する風力発電機の設置位置を居住地域から800m以上離隔する。 3.監視 記載なし 景 観 4.予測・評価 <予測> ○高松緑地(対象事業実施区域からの距離:約700m) 4基の風力発電機が視認さ れる。うち3基は手前の木立の隙間から垣間見える程度である。1基は木立がまばらな 位置に視認されるが、隣接して既設の風力発電機2基が見られることから、違和感は覚 えにくいものと予測される。 ○魚釣園(対象事業実施区域からの距離:約180m) 6基すべての風力発電機が視 認される。うち4基については既設の風力発電機群と連続するように視認されることか ら、違和感は覚えにくいと予測されるが、2基については距離が近く見上げるような構図 となることから、見る者によっては圧迫感を覚える可能性が考えられる。 ○平井南地区(対象事業実施区域からの距離:約800m) 5基の風力発電機が視認さ れる。うち1基については距離が遠く手前の木立にブレードの先端以外のほとんどが遮 られる。4基は距離が近く、特に2基については見上げるような構図となることから、見る 者によっては圧迫感を覚える可能性があるが、より近い距離に既設の風力発電機が2 基視認されており、違和感は小さいものと予測。 <評価> 周囲には既に稼働している風力発電機が存在することから、新たに設置する風力発 電機が周囲から浮き立つような印象は与えにくいものと考えられる。近傍の視点場から はやや大きく視認される風力発電機もあり、見る者によっては圧迫感を覚える可能性も 考えられるが、風力発電機の設置位置を居住地域から800m以上離隔したことにより、 本事業に伴う景観に係る環境影響は事業者の実行可能な範囲内で低減されているも のと評価。 風力発電機の外装は灰白色に塗装することとしており、周囲から浮き立つような印象 は与えにくいものと考えられることから、「茨城県景観形成条例」に基づく「大規模行為 に係る景観色彩ガイドライン」により工業地区において望ましい色彩とされる、「類似・ 中差調和」及び「周辺地域への配慮」に整合するものと評価。 4 触 れ 合 い の 活 動 の 場 廃 棄 物 等 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 機内なし(非選定) 2.保全 記載なし(非選定) 3.監視 記載なし(非選定) 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし(非選定) 1.現況 対象事業実施区域のすべてが都市地域であり、その大部分が市街化区域となってい る。 対象事業実施区域周辺には遺跡や古墳などの埋蔵文化財38件が存在するが、指定文 化財は存在しない。 対象事業実施区域周辺においては「鹿島鳥獣保護区」が指定されている。 対象事業実施区域周辺には保安林が指定されている。 2.保全 記載なし 3.監視 記載なし 4.予測・評価 ①工事中 ②供用中 記載なし ( 1.現況 ○櫻花公園 太平洋戦争末期、ここに海軍航空隊神之池基地が開設され、特攻兵器「櫻花」の訓 練が行われた。その記念として当時の“掩体壕”(敵の襲撃から飛行機を守るための 壕)内に「櫻花」の復元機が置かれている。 ○鹿島港 鹿島港は、鹿島灘と北浦に挟まれた砂丘をY字型に掘り込んで建設された掘込式湾 港で、掘込湾港としては世界最大級である。鹿島港一帯は“鉄のまち・鹿島”を象徴す る溶鉱炉などを中心とした一大重化学工業地帯となっている。鹿島港魚釣園では海釣 りができるほか、土日祝日には遊覧船「ユーリカ号」が運航されている。 ○港公園(神栖市) 約7.5ha の園内には8,000 本もの樹木が植えられ、一年中緑に包まれている。港公園 のシンボルである高さ52mの展望塔にのぼると、左右には鹿島港が、その先には太平 洋を航行する船も見える。陸地に目を移すと、鹿島臨海工業地帯を一望できる。 ○神之池緑地公園(神栖市) 池面積44ha、周囲4.4km の神之池の周りには、緑地帯に沿って遊歩道が設けられて いる。近くには体育館や陸上競技場、テニスコートなどがあるほか、レンタサイクルで自 然を満喫しながら池をめぐることもできる。池畔には約2,000 本の桜があり、春には桜ま つりが行われる。 ) 教 育 指 ・ 定 医 等既 療 環設 ・ 境風 福 そ 祉保力 全設 の施地置 他設域状 の 区況 配 域等 置 指 状 定 況 状 況 公 園 、 事後調査 本事業の稼働後にバードストライクの有無を確認するための事後調査を実施する。 追跡的に渡り鳥の動向に関する調査を実施する。 その他特記事項 特になし 住民意見・事業者見解・自治体意見・環 境大臣意見 (別紙参照) 環境の保全の見地からの意見: なし (別紙のとおり) 5 審査結果 環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、環境の保全について適正な配慮 がなされることを確保するための意見を記載。 備考 本審査書は事業者から届出された環境影響評価準備書を基に作成したものである。 6