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(仮称)伊達風力発電事業拡張計画【審査書案】(PDF形式:239KB)

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(仮称)伊達風力発電事業拡張計画【審査書案】(PDF形式:239KB)
【資料2-1-5】
準備書の審査書(案)
No.
1
発電所名(仮称)
(仮称)伊達風力発電事業拡張計画
事業者名
株式会社ユーラスエナジーホールディングス
事業実施区域
北海道伊達市南黄金・北黄金
事
業
特
性
大
気
工事の内容
工事期間:試運転期間を含め18ヶ月
・土木工事:150台/日
・変電所・送電線工事:75台/日
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
、
地環
域境
特監
性視
・計
環画
境予
保測
全・
措評
置価
・
結
事業の内容
風力発電所設置事業
・風力発電所出力:最大50,000kW (2,000kW~3,000kW×最大25台)
・風力発電機の台数:最大25基
・ブレード直径:80~100m
・ブレード中心高さ:65~90m
果
1.現況
<騒音>
伊達市及び室蘭市においては、都市計画法の用途地域に応じた地域の類型のあては
めを行っているが、対象事業実施区域周辺における指定はない。
伊達市及び室蘭市においては、都市計画法の用途地域に応じた規制地域及び基準値
の指定を行っているが、対象事業実施区域及びその周辺における指定はない。
<低周波>
対象事業実施区域周辺の居住地域等においては、昼間は56~60dB、夜間は51~
59dB(いずれもG 特性※)であった。これらの低周波音レベルは、一般環境中の低周波
音レベルにおける「住宅・アパート内」に相当する低いレベルであった。
り2 日間の等価騒音レベルは、昼間は42~47dB、夜間は37~44dB であり、一般環境
中の騒音レベルにおける「静かな住宅地の昼」から「静かな住宅地の夜」に相当してい
た。
これらの結果より、対象事業実施区域周辺ではA類型の環境基準(「専ら住居の用に
供される地域」,昼間:55dB,夜間:45dB)をあてはめ、予測・評価時にはこれとの整合
性を図ることが妥当であると考えられる。
2.保全
新設する風力発電機の設置位置を居住地域から700m以上離隔する。
3.監視
記載なし
(
騒
音
同上
低
周
波
1
波
音
含
む
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
)
4.予測・評価
①工事中
②供用中
<騒音>
(a) 環境影響の回避、低減に係る評価
風力発電機の稼働に伴って発生する騒音は、対象事業実施区域周辺の居住地域にお
いて32~40dB 程度であり、風力発電機の設置位置を居住地域から700m以上離隔し
たことにより、騒音に係る環境影響は事業者の実行可能な範囲内で十分に回避、低減
されているものと評価される。
(b) 国又は地方公共団体による基準又は目標との整合性の検討
風力発電機の稼働に伴う将来の騒音の増加は、最大でも5dB 程度に抑制されるものと
予測されており、いずれの地点においてもA類型の環境基準を満たすものと評価され
る。
<低周波>
(a) 環境影響の回避、低減に係る評価
風力発電機の稼働に伴って発生するG特性の低周波音は、対象事業実施区域周辺の
居住地域等において58~62dB 程度であり、風力発電機の設置位置を居住地域から
700m以上離隔したことにより、低周波音に係る環境影響は事業者の実行可能な範囲
内で十分に回避、低減されているものと評価される。
(b) 国又は地方公共団体による基準又は目標との整合性の検討
各地点における1/3 オクターブバンド別の低周波音(補正無し)の予測結果によれば、
超低周波音(1~20Hz)は感覚閾値を20dB 以上下回っており、これらが周辺の居住地
域で認知される可能性は極めて低く、直接的な健康被害が生じる可能性はほとんどな
いものと評価される。
一方で、低周波音の可聴域(20~100Hz)については、一部の周波数帯域において感
覚閾値を超えており、音として聴取される可能性がある。
振
動
4.予測・評価
水
質
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
底
質
同上
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
1.現況
地
形
・
地
同上
同上
対象事業実施区域周辺には、地形の特徴を表している典型地形(「日本の典型地形」
国土地理院,平成11 年)や「日本の地形レッドデータブック第1集」(日本の地形レッド
データブック作成委員会,平成12 年)及び「同 第2 集」(同,平成14年)において選定さ
れた保存すべき重要な地形は存在しない。
対象事業実施区域及びその周辺の地質は、室蘭港に面した海岸線に分布する新第三
紀の火山砕屑岩類を主体とする地層と、これを被覆して広く分布する第四紀の各種の
火山岩類及び堆積層によって構成されており、第四紀の室蘭岳集塊岩である輝石安
山岩が大部分を占めている。
2
地
質
2.保全
記載なし
3.監視
同上
4.予測・評価
同上
1.現況
地形図の確認、並びに現地踏査により、対象事業実施区域は室蘭岳から広がる斜面
上に位置しており、室蘭岳に近い北東側に設置される風力発電機と、逆に南西側に設
置される風力発電機では大きく設置標高が異なっている。北東側に設置される1~9号
機とそれ以外の風力発電機に分類し、各グループ内で最も低い位置に設置される風力
発電機の設置地点標高を投影面とすることとした。
シ
2.保全
風力発電機の設置位置を居住地域から700m以上離隔する。
3.監視
記載なし
( ャ ー
風
車
の
影
ド
ッ ー )
フ
リ
カ
4.予測・評価
(
<鳥類>
選定基準に該当する種を注目すべき種として選定し、とりまとめた。
現地調査ではオジロワシやオオタカ、オオジシギ等を含めた23 種が該当した。また、文
献その他の資料調査で確認された注目種は62 種が該当した。
猛
禽
類
、 ー
<哺乳類>
選定基準に該当する種を注目すべき種として選定し、とりまとめた。現地調査では、注
目すべき種は確認されなかった。また、文献その他の資料調査で確認された種ではジ
ネズミ、シマリス、トド等の7 種が該当した。
バ
1.現況
<両生類>
選定基準に該当する種を注目すべき種として選定し、とりまとめた。現地で確認された
種では、文献その他の資料調査でも確認されたエゾサンショウウオの1 種が該当した。
<爬虫類>
選定基準に該当する種を注目すべき種として選定し、とりまとめた。現地調査では、注
目すべき種は確認されなかった。また、文献その他の資料調査で確認された種ではア
カウミガメとオサガメの計2 種が該当した。
<渡り鳥>
現地調査において、猛禽類では、ミサゴ、ハチクマ、トビ、オジロワシ、オオワシ、オオタ
カ、ツミ、ハイタカ、ノスリ、チュウヒ、ハヤブサ、及びチゴハヤブサの12 種について、小
鳥類ではヒヨドリ、シジュウカラ、カワラヒワ等の56 種について、対象事業実施区域及
びその周辺(定点01 及び01’)で渡りと思われる飛翔が確認された。
)
動ド
物ス
ト
ラ
イ
ク
含
む
対象事業実施区域周辺の居住地域の一部においては、日の出後あるいは日の入前の
短時間に風力発電機の影がかかる可能性が示唆された。影のかかる時間は居住地域
のごく一部の範囲で30 分程度と予測されており、風力発電機の設置位置を居住地域
から離隔したことにより、影響は回避・低減されているものと評価されるが、予測には不
確実性を伴うため、事後調査を実施しながら必要な対策を行うことでさらなる環境影響
の低減に努めるものとする。
2.保全
(a) 送電線を地下に埋設し、鳥類がとまり木として電線を利用しないようにする。
(b) 航空障害灯に白色閃光灯を使用することで、夜間や悪天候時における鳥類の誘引
を防ぐ。
(c) 事業の実施に伴う樹木の伐採を最小限に抑える。また、土木工事の際には表土を
一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用することで、現状の植生の早期
回復に努める。
(d) 土砂流出防止柵、仮設沈砂池等を設置することにより流出を防止し、必要以上の土
地の改変を抑え、動物の生息環境への影響を最小限にとどめる。
3.監視
記載なし
3
4.予測・評価
1.現況
選定基準に該当する194 種を注目すべき種として選定し、とりまとめた。現地調査で確
認された種では、文献その他の資料調査でも確認された7種のほか、新たに確認され
たトケンランを含め計8 種が確認された。なお、現地調査で確認されたミクリ属の一種
について、分布的にミクリまたはヒメミクリ
のいずれかであると考えられるため、注目すべき種に含めた。
2.保全
(a)土木工事の際には表土を一時的に仮置きし、工事後の施設の覆土として再利用す
ることで、現状の植生の早期回復に努める。
(b)風力発電機の設置及び搬入路の敷設に伴う樹木の伐採や改変は最小限にとどめ
る。
(c) 土砂流出防止柵等を設置することにより、周辺の水辺環境などへの土砂流出を防
止し、必要以上の土地の改変を抑え、植物の生育環境への影響を最小限にとどめる。
(d)工事に際しては、作業範囲外への作業員の立ち入りを最小限にとどめ、踏圧等によ
る植物の生育環境への影響を回避する。
(e)工事中については、作業員にゴミ処理の徹底を周知することで、ゴミ集積場へのカラ
ス類などの動物の誘因を防ぎ、生態系の攪乱の防止に努める。また、供用後において
は現地駐在員による巡回を徹底する。
3.監視
記載なし
植
物
4.予測・評価
生
態
系
対象事業実施区域及びその周辺においては、オオジシギ、ヒバリ、ノビタキ、ホオアカな
どの草地性の鳥類や、アオバト、コゲラ、コサメビタキなどの森林性の鳥類が生息して
いるほか、タヌキやキタキツネなどの哺乳類、エゾサンショウウオやアマガエルなどの
両生類、エゾハルゼミやセンチコガネ、ギンイチモンジセセリなどの昆虫類が生息する。
また、希少猛禽類としてのオオタカ、ハイタカ、ケアシノスリ、ハヤブサなどが一時的に
採餌場所として利用することがあるものの、周辺にはそれらの繁殖地はなく、利用頻度
は低いことが確認された。
また、春秋の渡り時期には、猛禽類は上空を通過利用する飛翔がほとんどで、ねぐらと
しての利用は見られず、ヒヨドリ等の一部は渡りの途上で分散しながら通過することが
あるものの樹林帯を伝っての飛翔であり、確認数の差から測量山やポロシルトを通る
主要な渡りルートには該当していないものと予測された。その他、オジロワシやオオワ
シが利用できる餌場環境になく、狩り行動も確認されなかったことから、越冬地として利
用されている可能性も低いことが確認された。これらのことから、本事業の実施による
動物への影響は全般的に軽微であると予測された。
適切な環境保全措置の実施及びバードストライクの有無を確認するための事後調査を
実施することにより、本事業に伴う動物に係る環境影響は事業者の実行可能な範囲内
で低減されているものと評価される。
注目すべき種を含めた植物相の生育環境及び植生に対して予測を行った。その結果、
風力発電機の設置や搬入路の敷設に伴う改変面積が小さいこと、改変区域に該当す
る植生は周辺にも広く分布していること等から、本事業の実施による植物相及び植生
への影響は小さいものと予測された。
注目すべき種についても、現地調査で確認された8 種いずれの生育地も改変区域から
離れていること、対象事業実施区域周辺にも同様の環境が広がっていることから、本
事業に伴う環境影響の程度は小さいものと予測された。
さらに適切な環境保全措置を実施することにより、本事業に伴う植物に係る環境影響
は事業者の実行可能な範囲内で回避・低減されているものと評価される。
1.現況
畑地・耕作放棄地雑草群落やササ草原・伐跡群落等に生育する植物を生産者として、
第一次消費者としてはバッタ類やチョウ類等の草食性の昆虫類やユキウサギ、エゾシ
カ等の草食性の哺乳類が、第二次消費者としてはトンボ類やオサムシ類等の肉食性昆
虫類等が存在する。また、第二次消費者として昆虫類を捕食するコウモリ類も存在す
る。第三次消費者としてはカラ類やキツツキ類等の鳥類、ネズミ類やエゾリス等の小型
哺乳類、カエル類やカナヘビ等の両生類・爬虫類が、第四次消費者としてはシマヘビ等
のヘビ類が存在する。さらに、これらを餌とする最上位の消費者としてノスリ、オオタカ
等の猛禽類や、テン、キタキツネ等の中型哺乳類が存在する。
2.保全
(a) 送電線の地下埋設
(b) ライトアップの抑制
(c) 樹木伐採の制限及び緑化
(d) 土砂流出防止策
(e) 立ち入り制限
(f) ゴミ処理の徹底
3.監視
記載なし
4
4.予測・評価
景
観
1.現況
室蘭IC は、対象事業実施区域の南に位置する、主要な交通路である。測量山は、対
象事業実施区域の南に位置し、山頂には展望台があり、室蘭港など360°の眺望があ
る。
白鳥大橋は、対象事業実施区域の南に位置する主要な交通路であり、広く周囲を見渡
すことができる。
だて歴史の杜は、対象事業実施区域の北西に位置する道の駅である。
稀府駅は、対象事業実施区域の西側を海岸沿いに縦貫するJR 室蘭本線の駅である。
国道37 号は、対象事業実施区域の西側を縦貫する主要な交通路である。はまなす館
は、対象事業実施区域の西に位置する黄金地区のコミュニティセンターである。
室蘭環状線は、対象事業実施区域の南東に位置する、室蘭市内を結ぶ主要道路であ
る。いずれも、利用者の視点に立って、当該地域の景観特性の変化を予測・評価する
ことに適した眺望点となっている。
北海道では、「北海道景観条例」(平成20 年4 月1 日施行)に基づく「北海道景観計画」
(平成20 年6 月20 日策定)において、道全域(景観行政団体である市町村を除く)を
「景観計画区域」に指定している。
2.保全
新設する風力発電機の設置位置を居住地域から700m以上離隔する。
3.監視
記載なし
4.予測・評価
触
れ
合
い
の
活
対象事業実施区域及びその周辺においては、山地樹林の生態系が成立していると考
えられる。
本事業においては、改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入路に限定されるこ
と、周辺には同様の環境が広がっていることから、事業の実施による生態系への影響
は全般的に小さいと予測される。
上位性の注目種であるオオタカは、採餌環境としては対象事業実施区域内を利用して
いる可能性があるものの、改変は風力発電機の設置箇所及び一部の搬入路に限定さ
れること、周辺には同様の環境が広がっていること等から、事業の実施による影響は
小さいものと予測された。また、影響が懸念される鳥類の風力発電機への衝突に関し
ては、衝突率を算出した結果、極めて低かった。
環境保全措置の実施及びバードストライクの有無を確認するための事後調査を実施す
ることにより、本事業に伴う生態系に係る環境影響は事業者の実行可能な範囲内で低
減されているものと評価される。
(a) 環境影響の回避、低減に係る評価
いずれの眺望点からも、ほぼ全基が視認されるものと予測された。
人口建造物が少ない山の斜面上に設置されるため、見る者によっては違和感を覚える
可能性が考えられるが、周辺からの主な眺望のほとんどは空または山並みが背景とな
り、風力発電機の色彩が空や雲の色になじみやすく、また細い柱状であることから、風
力発電機が周囲から浮き立つような印象は与えにくいものと考えられる。
また、風力発電機の設置位置を居住地域から700m以上離隔したことにより、本事業に
伴う景観に係る環境影響は事業者の実行可能な範囲内で低減されているものと評価さ
れる。
(b) 国又は地方公共団体による基準又は目標との整合性の検討
本事業においては風力発電機の外装を灰白色に塗装することとしており、背景となる
空や雲、山並みになじみやすい色彩であること、細い柱状であること、一定の範囲内に
まとまって視認されることなどから、基準に定める、「地域の特性や周辺景観との調和
に配慮した位置・配置、規模、形態意匠」、「全体としてまとまりのある形態意匠」、「周
辺景観と調和する色彩」に整合するものと評価される。
本事業における風力発電機は灰白色に塗装することとしており、空や雲、樹木や山並
みなど自然景観と調和しやすい色彩であること、細い柱状であること、一定の範囲内に
まとまって視認されることなどから、自然景観と一体となった新たな景観眺望を創出す
ることが予測され、人工物も生かした景観づくりに関して配慮がなされているものと評
価できる。
1.現況
対象事業実施区域内に位置する「新茜ゴルフ倶楽部」と新設予定の風力発電機の位
置関係から一部の風力発電機がコースに隣接することとなる。
2.保全
設置に伴う改変が及ばない。
3.監視
記載なし
5
活
動
の
場
廃
棄
物
等
4.予測・評価
新設する風力発電機は「新茜ゴルフ倶楽部」のコースに隣接するものの、搬入路なども
含めて、コースには改変は及ばないようにすることから、人と自然との触れ合いの活動
の場に対する影響は、実施可能な範囲内で可能な限り回避・低減されているものと評
価される。
なお、風力発電機が新たに設置されることにより、これに対する見学客も利用者として
加わることも期待される。
1.現況
記載なし
2.保全
同上
3.監視
同上
4.予測・評価
同上
(
「森林法」に基づく保安林の指定状況については、対象事業実施区域の一部が保安林
に該当している。
対象事業実施区域内に、既存風車5基がある。
記載なし
同上
)
教 育 指 1.現況
・定
医等既
療環設
・ 境風
福
保 力 2.保全
そ
祉全設
の園施地置
他 設域状
の 区 況 3.監視
配域等
置指
状定
況 状 4.予測・評価
況
公
、
同上
<バードストライク>
鳥類のブレード、タワーへの接近・接触が生じる頻度は少ないものと評価したが、予測
には不確実性も伴っているため、バードストライクの有無を確認する。
事後調査
<シャドーフリッカー>
実際の影のかかり方は、家屋周辺の細かな地形条件や樹木の有無によっても大きく変
わることから、予測に不確実性が伴うため、影がかかることが予測されている家屋付近
において、実際の状況を目視により確認する。
その他特記事項
特になし
住民意見・事業者見解・自治体意見・環
境大臣意見
(別紙参照)
環境の保全の見地からの意見
(別紙のとおり)
審査結果
環境審査顧問会風力部会の御意見を聞いたうえで、環境の保全について適正な配慮
がなされることを確保するための意見を記載。
備考
本審査書は事業者から届出された環境影響評価準備書を基に作成したものである。
6
環境影響評価にかかる住民説明会における意見・質問の概要と当社の見解
1.事業全般
No.
意見・質問の概要
1 「風」(風エネルギー)という資源をどう考えているのか。
事業者の見解
風力エネルギーを産み出すものとして、風は地域の重要な資源と考えていま
す。風資源を利用した風力発電事業を大間町で計画しています。
2
風車は日本製か。何年間使用可か。その後の予定は?
平成24年8月現在、風車は発注しておらず、風車メーカーは未定です。風車は
約20年の事業期間使用する予定であり、設計上問題はありません。現時点で
は、事業期間終了後は撤去する計画ですが、その時点の状況により事業継続
の可能性があれば、改めて検討したいと考えております。
3
風車建設地は、国有地、町有地、私有地?
風車10基は全て町有地に設置をする予定です。
4
大間風力発電は大間原発と関係ないのでしょうか。また、交流発電になるのか 大間風力発電計画と大間原子力発電計画は、別々の事業です。また、風力発
直流発電になるのか。
電は交流発電です。
5
住民説明会はいつころ。(将来の地域設計をするには、時間をかけて話し合う 大間風力発電計画については、従前より、行政、議会等関係機関とご相談し
ながら計画を進めております。
ことは考えないか。)
平成24年8月30日、環境影響評価にかかる住民説明会を実施いたしました。
以降の住民説明会の開催については現時点で未定ですが、今後、工事や輸
送の計画等が明確になるなど、住民の皆様への周知や説明が必要となる場
合には、周知や説明の仕方を含め、行政等関係機関とも相談し、適切に対応
するように考えております。
6
ボーリングを実施する前に、住民説明会を実施するべきではないか。
当社として、ボーリング調査をすることにより、地質上どのような状態であるか
を調べ、その場所で風車を建てて良いのかを含めた検討をしています。当社
はこれら調査をした上で、工事費がどれくらいになるか、その結果事業性がど
うなるのかについても、検討の一部としています。
7
大間風力は、蓄電池付きか。どの程度、稼動できると考えているのか。
六ヶ所のウインドファームで蓄電池を付けたものがあります。それは、東北電
力(株)の募集で蓄電池付の風力発電所の募集があり応募しているものです。
蓄電池自体は、風車と同じ程度の費用がかかると言われており、相応の補助
金等がなければ蓄電池付の風力発電は事業性が成り立たないと考えておりま
す。
稼働の程度については、風力の場合、大体20%程度の利用率です。大間風
力においては、出来る限り利用率が高くなるよう努めたいと考えております。
2.動物・植物
No.
意見・質問の概要
1 大間町議会にて風力発電10基建設の説明、平成21年の春頃、電発より設置
したい旨、通知があり、議論した時、サルに低周波音の影響で、サルが別の地
域に逃げて行くが、サルが行った方に害が増すとの不安論が出来ました。そ
の後、北海道の苫前風力発電状況視察をしましたが、本当規模が大きくその
電発について苫前町長より、全く影響がなく、町民もよろこんでいた。私共議員
にはあまり困るのではと思われることが感じなかった。自然エネルギーの利用
であり、大賛成であります。
当社の見解
自然エネルギーの利用として大間風力発電計画にご賛同いただきましたが、
当社としても引続き、環境保全、安全管理に万全を期して計画の実現に向け
て取組んでまいります。
なお、風車騒音がニホンザルの行動に与える影響は小さいと考えております
が、予測には不確実性が残るため、事後調査を実施し確認をするなど、適切
に対応したいと考えております。
3.景観
No.
意見・質問の概要
当社の見解
1 山間部、海岸部に風車がまわる景観は、著しく地域の自然景観に影響を及ぼ 大間風力計画の景観については、現地調査やフォトモンタージュを作成し評価
していると思います。下北半島の横浜付近の景観を見て、何と思われます を行なった結果、地域の景観特性に著しい変化を及ぼさないものと考えており
ます。
か?
周辺環境との調和を図るために、風車のタワーの色は背景となる空に溶け込
2 自然の景観の為に背景に溶け込む白色を採用するとのことですが、地元の人
む白色を採用し、景観への影響は小さいものと考えております。また、全国的
たちは山に山菜とりや山歩きでよく山に入って迷子になるので、目印になるよ
にも白色、灰白色という色が、周辺環境との調和の観点から一般的に良いと
うな色があってもよいのではないでしょうか?
いうことで採用されており、大間風力計画でも白色を採用させて頂いてます。
3
風間浦村/折戸の風車とか、佐井村/原田地区の風車と比べて大きさや出力
はどうか?
4.工事に際しての環境対策
No.
意見・質問の概要
1 風間浦地区の境界は、大間の牧場から何mかいくと傾斜地になる。蛇浦地区
で植林したが、広葉樹の皆伐をやった。皆伐やった時点で大雨が降って、大雨
がそのまま流れ込んで倒木が相当あった経緯がある。そういう場合、濁水の
流出防止のなかで対応する。傾斜地は地下水に関係する。今、大間の場合も
地下水はどう流れるか?垂水川のそばなら垂水川に流れるが、それ以外は殆
ど、地下水が蛇浦地区の民地に流れていく。昔は流れた水で、水田で耕作し
ていたが、今は水田は耕作してないが、民地の植林していた山林に流れてく
る。これから計画している風間浦としても、配慮した形の風間浦の計画にして
ほしい。風力発電を1基たてれば、最低、1反歩の木を伐採して、整地して、そ
の後に植林し、芝を植えることになると思うが、一番心配しているのは、垂水川
から遠いところの木が多いところは、殆ど蛇浦の山林の傾斜地の下の民地に
近づいていく。その辺の配慮は十分、工事上の環境対策として考えを取り入れ
て貰いたい。
大間風力計画の風車は、1基当たりの出力1,950kWで、タワーの高さ約77m、
羽根の直径約82.6m、羽根の最高点の高さ約118.3mです。
風間浦村/折戸の風車は出力400kW、佐井村/原田地区の風車は出力約1,700
kWであり、大間風車の1基当たりの大きさは、佐井村/原田地区の風車と比べ
ると、大よそではありますが同じ程度となります。
当社の見解
工事中及び工事完了後は、土嚢、しがら等により開発区域からの土砂、濁水
の流出防止を行い、土地の改変に際しては、関係法令に従い、切土、盛土、
法面保護を行い、ふとん篭、土嚢、しがら等により、土砂、濁水の流出防止を
行います。
森林の伐採については、今回の計画では、風車基礎造成にあたり、出来る限
り伐採面積が少なくなるように計画しており、影響は少ないものと考えておりま
す。
工事に際しての環境対策には万全を期すよう努め、万一、土砂の流出、濁水
等により周辺関係者へ被害を与えた場合は、原因調査のうえ適切な措置を行
ないます。
Fly UP