モザイク林誘導伐の推進

モザイク林誘導伐の推進
∼育成林整備事業（拡充）∼
１
趣旨
国土の保全、水源のかん養等の森林の多面的機能の維持増進のため、また、京都
議定書の第一約束期間にある中で、適切な森林の整備を図っていくことが重要であ
る。
このような中、伐期を迎えた人工林が増加しつつあり、そのような森林において、
経済効率を追求した大面積伐採が実施されることによって、森林の公益的機能の低
下や造林未済地の発生が懸念され、ＦＭ林としてカウントできる森林の減少や生物
の多様性の減少といった結果につながるおそれがある。
このため、これまで、個々の林分ごとに、長伐期化や複層林化等の非皆伐施業を
実施し、持続的な森林経営の推進に努めてきたところであるが、一定程度の規模で
まとまった森林においては、共同で計画的な路網整備・森林施業を実施して、多様
な林齢や林相の森林をモザイク状に配置することがより効果的である。
このようなことから、一定程度まとまった森林においてモザイク状の誘導伐を実
施することとし、国土の保全等の公益的機能やＦＭ林の確保、生物多様性確保に資
することとする。
２
拡充内容等
一団の森林を対象として、長期・計画的な森林整備の実施、路網の整備等を内容
とする協定を市町村と関係者の間で締結したうえで、誘導伐（モザイク林誘導型）
を実施する。
区分
作業種
事業要件
拡充
長期育成循環整備
(ア)誘導伐(個別林分型)
(イ)誘導伐(モザイク林誘導型)
(ウ)樹下植栽
(エ)長期育成循環改良
(オ)保育(植栽型)
(カ)保育(天然更新型)
(キ)長期育成循環作業道
【誘導伐（個別林分型）】
・伐採率は概ね50％以下（水土保全林につ
いては40％以下）。
・伐採幅は樹高の2倍以下。
・上層木の林齢が16齢級以上の場合、平均
胸高直径が40cm以下。
現行
長期育成循環整備
(ア)誘導伐
(イ)樹下植栽
(ウ)長期育成循環改良
(エ)保育(植栽型)
(オ)保育(天然更新型)
(カ)長期育成循環作業道
【誘導伐】
・伐採率は概ね50％以下（水土保全林につ
いては40％以下）。
・伐採幅は樹高の2倍以下。
・上層木の林齢が16齢級以上の場合、平均
胸高直径が40cm以下。
【誘導伐（モザイク林誘導型）】
・団 地 内 に お け る 伐 採 面 積 の 合 計 は 概 ね
団地面積の33％以下かつ森林所有者ごとに
概ね50%以下
・１伐区の面積は概ね１ha以下。
・伐採区画の上層木の林齢が16齢級以上の
場合、平均胸高直径が40cm以下。
３
事業実施主体
都道府県、市町村、森林組合、森林施業計画の認定を受けた者等
４
補助率
３／１０
５
科目
（項）森林整備事業費
（目）森林環境保全整備事業費補助
（目細）育成林整備事業費補助
６
平成２２年度概算決定額
１８，１２８百万円の内数
【林野庁森林整備部整備課】