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(CLN)の包括格付基準 - フィッチ・レーティングス
Structured Finance ストラクチャード・クレジット/グローバル 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の 包括格付基準 セクター別格付基準 目次 格付基準の対象範囲 ................1 主な格付決定要因..................1 主な変更点 .......................2 定量モデルとデータ ................2 リスク組織 .......................2 リスク組織の数....................3 信用事由にリストラクチャリングが含 まれる場合 .......................4 フィッチの 2 リスク用 CLN 格付マトリ クス .............................4 フィッチの 2 リスク用(リストラクチ ャリングを含む)CLN 格付マトリクス 5 フィッチの 3 リスク用 CLN 格付マトリ クス .............................5 その他の考察 .....................6 パフォーマンス分析 ................7 格付基準の対象範囲と制約 ..........8 別添 1:感応度分析 ...............10 別添 2:CLN の仕組み ..............11 格付基準の対象範囲 関連格付基準 信用事由にリストラクチャリングが含まれる場合:クレジット・デフォルト・スワップの条件 上、リストラクチャリングが信用事由として指定されている場合、CLN の追加的なデフォル ト・リスクとなる。 Global Structured Finance Rating Criteria (2012 年 6 月) 本レポートでは、全案件関係者 3 者までのパフォーマンスに依拠する債券に関するフィッチの 格付基準を説明している。当該債券は、一般に、クレジット・リンク又はファースト・トゥ・ デフォルト・スワップと称されるものである。また、これらは、信用補完がない点に特徴があ り、このため、関係当事者のいずれかの不履行によってデフォルトとなることが含意されてい る。単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の仕組みに関する新規格付及びそのモ ニタリングは以下の三つの主要な格付要素の分析に基づいている。 主な格付決定要因 リスク組織の信用力:単一及び複数銘柄の CLN に影響を及ぼすリスク組織の信用力は、フィ ッチの格付の最重要決定要因である。格付が最も低いリスク組織(本レポートではウィーケス ト・リンクと呼ぶ。)は、最も信用リスクが高いため、フィッチが付与する格付に影響を与え る主要因となる。主要なリスク組織の信用力は、通常、フィッチによって付与されている発行 体デフォルト格付(IDR)によって決定される。 リスク組織の数:リスク組織の数が増えると、CLN の追加的なデフォルト・リスクとなる。 Global Rating Criteria for Corporate CDOs (2012 年 8 月) Counterparty Criteria for Structured Finance Transaction(2012 年 5 月) Counterparty Criteria for Structured Finance Transactions; Derivative Addendum (2012 年 5 月) Criteria for Rating Caps in Global Structured Finance Transactions(2012 年 8 月) 世界の金融機関の格付基準(2012 年 8 月) アナリスト デレック・ミラー +1 312 368-2076 [email protected] ガレン・モロニー +44 20 3530 1561 [email protected] アーロン・ヒューズ +1 312 368-2074 [email protected] 黒田 篤 +81 3 3288 2692 [email protected] ケイト・リン +852 2263 9912 [email protected] 山下 彰 +81 3 3288 2783 [email protected] 斉藤 直毅 +81 3 3288 2631 [email protected] www.fitchratings.com / www.fitchratings.co.jp 2013 年 2 月 21 日 Structured Finance 主な変更点 本レポートは、2012 年 2 月 22 日付の同名レポートに取って代わるものである。前回レポート からの格付基準上の大きな変更はない。 定量モデルとデータ 本レポートに含まれる CLN マトリクスは、フィッチのポートフォリオ・クレジット・モデル (PCM)から導出される様々な組み合わせを考慮して構築されている。しかし、PCM におけ る想定の一部は、2、3 銘柄を超える複数資産によって構成されるポートフォリオへの適用を 意図していた。そのためフィッチでは、2、3 銘柄からなる資産プールの場合に、より直感的 に受け入れやすい結果が得られるよう PCM 上の想定の一部に変更を加えた、マトリクス手法 を策定することにより、分析を簡素化した。 本格付手法では、フィッチのウェブサイト(www.fitchratings.com)にて入手可能な格付を利 用する。フィッチは、既存の CLN 案件及びその格付のために、サーベイランス・システム上 でこれら格付の変更を定期的にモニタリングしている。 リスク組織 フィッチは、単一及び複数銘柄の CLN に影響を及ぼすリスク組織を 3 グループ(参照組織、 適格担保資産及びスワップ・カウンターパーティ)に分類している。いずれか一つの組織がデ フォルトすると、一般的に案件は早期終了となり、格付対象債券はデフォルトとなる。 フィッチによる CLN の分析には、フィッチの CLN 格付マトリクスを用いる。CLN マトリクスで は、CLN の格付に対する最終的な影響度を測るために、リスク要因となる案件当事者の格付を 用いる。基準上、リスク組織にはフィッチの格付が付与されていることを想定している。 フィッチの分析では、通常、いずれのリスク組織についても発行体デフォルト格付(IDR)が使 用される。フィッチが付与する格付は、関係当事者の一つがデフォルトする可能性のみを対象と しており、デフォルトによる最終的な損失を対象外としているためである。しかし、格付委員会 において、IDR の代わりに実際の債券の格付(無担保優先債務に対する格付、劣後債務に対する 格付等)の使用を検討する場合がある。例えば、劣後債務の債務プロファイルに利払い繰り延べ に関する条項(又は、債券の優先順位以外で格付の調整を要するその他条項)が含まれる場合、 劣後債は IDR には反映されないリスクを含むことから、劣後債務に付与されている格付が用いら れることがある。IDR 又は実際の債券格付のいずれを適用するかについては、格付委員会で決定 される。 参照組織のリスク 参照組織のリスクは、組織固有のリスクだけでなく国内外における経済事象の影響も受ける。 経済事象は、参照組織の信用力、ひいては案件のパフォーマンスに対して、悪影響を与える可 能性がある。CLN における参照組織は、通常、案件中で最も格付が低いリスク組織であるた め、CLN の主要なリスク決定要因となる場合が多い。一般的に、参照組織における信用事由 の発生は、案件の早期終了の要因となるであろう。 CLN で用いられるスワップ・ドキュメンテーションには、通常、国際スワップ・デリバティブ ズ協会(ISDA)によって作成された一般的なマスター契約が適用される。マスター契約は、一 連の定義、一般的な支払条項、ネッティング、デフォルト事由及び早期終了事由を含む案件の 広範な要素について規定している。マスター契約にはコンファメーション及びスケジュールが 付随しており、マスター契約の内容を補完又は一部適用除外とすることで、個別案件における 特定の条項を追加又は削除することができる。 信用事由は、通常、その条件を満たすことを示した公に入手可能な情報源による証拠資料をス ワップ・カウンターパーティが通知することで、その発生が判定される。信用事由が発生して 決済の条件が満たされると、通常、適格担保資産が時価で清算され、換価金は CDS の決済のた めにスワップ・カウンターパーティに引渡される。反対に、スワップ・カウンターパーティは、 当初想定元本から適格担保資産の清算によって生じた全ての損失を除いた金額相当の参照組織 の債務を、発行体に現物で引渡す(現物決済)。現金決済が選択された場合、スワップ・カウ ンターパーティは、引渡可能債務の回収額を決定したうえで、当該金額から適格担保資産の清 算によって生じた全ての損失を除いた金額を現金で決済する。いずれの決済方法でも、CLN の 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 2 Structured Finance 投資家が損失を被ることになる。 CLN 案件に使用されるスワップ・ドキュメンテーションは、通常、プロテクションの買い手 (スワップ・カウンターパーティ)が信用事由発生の際に決済に利用できる債務の範囲を制限 する受渡可能債務の特性を明記している。典型的な制限としては、受渡可能債務が、償還期日 を有する債券又はローン、非劣後、非偶発的、譲渡可能、標準通貨建てであること等である。 適格担保資産のリスク 適格担保(適格投資又は担保資産)は、債券発行時の発行代わり金を原資とした証券で、償還 期日には債券保有者に対する元本の返済に充当される。適格担保資産の価値が無条件に保証さ れていない限り、適格担保資産のデフォルト時に、次の二つの理由により投資家が損失を被る 可能性がある。1)全投資金額が負う適格担保資産リスクを起因とした、債券保有者への支払 可能資金の減尐による直接的な影響、2)適格担保資産がデフォルトすると CDS が終了する可 能性があり、カウンターパーティがイン・ザ・マネーの場合に、カウンターパーティに対して発 行体の残余資金から時価評価(MTM)相当額の支払いが優先的に行われる可能性。 単一及び複数銘柄 CLN で用いられる適格担保資産は、通常、無担保優先社債又は劣後社債で ある。適格担保は、債券保有者に対する利払いの原資となり、また、CLN を償還するために 額面金額で換価されることもある。適格担保資産は、通常、案件のクローズ時に CLN と同額 及び同一の償還期日で発行される。これにより償還期日における MTM リスクを最小化できる。 劣後債券が適格担保資産として使用された場合、無担保優先債務に比べて回収率が低いことが 想定されるため、換価時における投資家の損失リスクは高まる可能性がある。フィッチの CLN 格付は早期終了の発生による投資家の損失度合いを分析の対象外としている。フィッチ が付与する格付は、関係当事者の一つがデフォルトする可能性のみを対象としている。 スワップ・カウンターパーティが発行した債券が適格担保資産となることが多い。適格担保資 産がスワップ・カウンターパーティ以外の第三者によって発行される場合には、案件に対する 追加リスクが存在することとなり、当事者の一つがデフォルトする可能性は高まる。 適格担保資産のリスクが、フィッチの格付基準に沿って案件から切り離されていない場合、当 該適格担保資産の格付が、CLN の最終的な格付に加味されることになる。案件の契約上、適 格担保資産の格付が一定水準を下回った場合の保証又は差替えに関する取り決めがあり、フィ ッチのカウンターパーティ基準に沿った分析によりカウンターパーティへの過度の依存がない と判断される場合には、適格担保資産にかかるリスクが案件から切り離されていると判断され る場合がある。 スワップ・カウンターパーティ・リスク スワップ・カウンターパーティは案件期間中、債券保有者に対して間接的に利払いを行い、ま た、大抵は償還時における元本保証を提供する。通常、スワップ・カウンターパーティから発 行体に対する支払不履行があった場合、案件は早期終了となる。 スワップ・カウンターパーティのリスクが、フィッチのカウンターパーティ基準に沿って、案 件から切り離されていない場合、当該スワップ・カウンターパーティの格付が、CLN の最終 的な格付に加味されることになる。案件の契約上、スワップ・カウンターパーティの格付が一 定の水準を下回った場合の保証、交代又は担保拠出に関する取り決めがあり、フィッチのカウ ンターパーティ基準に沿った分析によりカウンターパーティへの過度の依存がないと判断され る場合には、スワップ・カウンターパーティにかかるリスクが案件から切り離されていると判 断され得る。 リスク組織の数 単一のリスク組織から構成される CLN の場合、その組織の格付がそのまま付与されることも あり得る。CLN 案件に二つ以上のリスク組織が存在する場合には、フィッチは、後述するマト リクス(フィッチ CLN 格付マトリクス又は CLN マトリクスと称する。)に基づく手法を用い る。 CLN マトリクスは、リスク組織が三つ以内の CLN を分析するために使用される。リスク組織が 4 つ以上の場合には、フィッチの他の格付基準が適用され得る。 案件のスワップ・カウンターパーティが適格担保資産の発行体と同一の場合、当該組織の相関を 100%とみなし、全体で一つのリスクとして扱うこととなろう。同様に、ある企業体が他のリス 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 3 Structured Finance ク組織と関連会社等の関係にある場合、フィッチは、当該組織を全体で一つのリスクとして取り 扱う場合がある。その例として同一新興市場国内のソブリンと銀行が挙げられる。これは新興市 場国において、高いシステミック・リスクにより銀行のデフォルトがソブリンのデフォルトを招 く、又は、その逆の可能性があるためである。二つの組織を一つのリスクとして扱うか否かは格 付委員会で決定され、フィッチの分析上、二つの組織のうちいずれか低い方の格付が使用される であろう。また、ある組織が他の組織によって明示的に保証されている場合には、保証を提供す る組織の格付が使用されるであろう。 信用事由にリストラクチャリングが含まれる場合 ソフト・クレジット・イベントという形で、案件が追加リスクを負っていないかを判断するた めに、フィッチは CLN 案件における信用事由の文言を確認する。フィッチは、ソフト・クレ ジット・イベントを実際のデフォルトとは異なるものと定義づけており、投資家が実際の参照 債務を CDS ではなく現物で満期まで保有した場合は、必ずしも損失が生じるとは限らない (リストラクチャリングによる信用事由は、償還期日前に案件の清算が強いられるため、 MTM リスクを負うこととなり、リストラクチャリングを参照企業が実施した時には顕著に現 れ得る。)。リストラクチャリング及びオブリゲーション・アクセラレーションは、企業 CDS におけるソフト・クレジット・イベントの例である。 企業は、デフォルト、すなわち(倒産や支払不履行といった)ハード・クレジット・イベント を回避するために債務条件の見直しができるため、リストラクチャリングを信用事由に含める とソフト・クレジット・イベントのリスクが生じることになる。CDS のドキュメンテーショ ン上、リストラクチャリングが信用事由に含まれる場合には、ソフト・クレジット・イベン ト・リスクを考慮するために、フィッチは CLN の分析上で負荷を加える。当該負荷により、2 リスクの CLN の場合、リストラクチャリングを含むか否かによって、格付には、通常、1 ノ ッチの差が生じる。 テクニカル・デフォルト、デフォルト事由又はその他フィッチがデフォルトとして想定してい ない事由が引き金となり、債務が期限の利益を喪失する可能性があることから、オブリゲーシ ョン・アクセラレーションもソフト・クレジット・イベントとみなされる。しかしながら、フ ィッチのデフォルト・スタディによれば、単一銘柄ではリスクの増加が限定的であることから、 分析上で負荷はかけない。 フィッチの 2 リスク用 CLN 格付マトリクス 二つのリスク組織からなるCLN案件を分析する場合、フィッチは次ページ冒頭の2リスク用 CLNマトリクスを使用する。 CLN マトリクスの使用にあたっては、まず格付が最も低いリスク組織の IDR と同じ格付を、 ウィーケスト・リンクの項目から選択する。次に、もう一方のリスク組織の IDR と同じ格付を、 追加リスクの項目から選択する。追加リスクの項目の中から確認した IDR の行を左から右に移 動して、ウィーケスト・リンクの中から確認した IDR の列と交わった格付を選択する。ウィー ケスト・リンクの IDR で選択された列と追加リスクの IDR で選択された行が交わる箇所が、 二つの組織の CLN マトリクス・インプライド格付となる。 以下のマトリクスは、ウィーケスト・リンクの IDR が「BB-」以上、追加リスクの IDR が 「BBB-」以上の場合を示している。ウィーケスト・リンク又は追加リスクの IDR が、当該水準 より低い場合には、カウンターパーティの強度、格付ウォッチやアウトルックの状況、満期まで の期間、関係するリスクの相関等を考慮のうえ、CLN 格付が付与される。 例えば、マトリクスでは、IDR が「BBB+」の組織(ウィーケスト・リンク)と IDR が「AA」のスワップ・カウンターパーティ又は適格担保資産(追加リスク)の場合、「BBB+sf」の CLN 格付マトリクス・インプライド格付が導出される。インプライド格付とウィーケスト・ リンク(「BBB+」)が同一であるが、これは「BBB+」格のウィーケスト・リンクと比較して、 「AA-」格以上のカウンターパーティによって追加されるリスク量が限定的であるというフィ ッチの見解から、両リスクを合わせた評価も「BBB+sf」となる。 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 4 Structured Finance 2 リスク用 CLN マトリクス 追加リスク AAA AA+ AA AA A+ A A BBB+ BBB BBB AAA AAAsf AA+ AA+sf AA+sf AA AAsf AAsf AAsf AA AAsf AAsf AAsf AAsf A+ A+sf A+sf A+sf A+sf Asf A Asf Asf Asf Asf Asf Asf ウィーケスト・リンク A BBB+ Asf BBB+sf Asf BBB+sf Asf BBB+sf Asf BBB+sf BBB+sf BBBsf BBB+sf BBBsf BBB+sf BBBsf BBBsf BBB BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BB+sf BB+sf BBB BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BB+sf BB+sf BB+sf BBsf BBsf BBsf BB+ BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BB BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf B+sf B+sf B+sf BB BBsf BBsf BBsf BBsf B+sf B+sf B+sf Bsf Bsf Bsf フィッチの 2 リスク用(リストラクチャリングを含む)CLN 格 付マトリクス 4 ページの「信用事由にリストラクチャリングが含まれる場合」の項で記述のとおり、CDS の ドキュメンテーション上でリストラクチャリングが信用事由として選択されている場合、フィ ッチでは分析において負荷を与えている。ウィーケスト・リンクについてリストラクチャリン グが選択されている場合、前述した手法を用いたフィッチの分析上、以下のマトリクスが使用 される。 2 リスク用(リストラクチャリングを含む)CLN マトリクス 追加リスク AAA AA+ AA AA A+ A A BBB+ BBB BBB AAA AA+sf AA+ AAsf AAsf AA AAsf AAsf AAsf AA A+sf A+sf A+sf A+sf A+ Asf Asf Asf Asf Asf A Asf Asf Asf Asf BBB+sf BBB+sf ウィーケスト・リンク A BBB+ BBB+sf BBBsf BBB+sf BBBsf BBB+sf BBBsf BBB+sf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBB BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBB BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BB+ BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BB BBsf BBsf BBsf BBsf B+sf B+sf B+sf B+sf B+sf B+sf BB B+sf B+sf B+sf B+sf Bsf Bsf Bsf Bsf Bsf Bsf 例えば、リストラクチャリングを含む 2 リスク用 CLN 格付マトリクスでは、IDR が「BBB+」 の組織(ウィーケスト・リンク)と IDR が「AA-」のスワップ・カウンターパーティ又は適格 担保資産(追加リスク)から「BBBsf」の CLN 格付マトリクス・インプライド格付が導出さ れる。 フィッチの 3 リスク用 CLN 格付マトリクス CLN 案件に第 3 のリスク組織が含まれる場合、以下の 3 リスク用 CLN マトリクスが使用され ることとなる。3 リスク用 CLN マトリクスの使用にあたっては、最もリスクが高い組織(最 も低い格付)から低い組織の順に格付を確認する。例えば、リスク 1 (ウィーケスト・リンク、 例: 参照組織): 「BBB+」、リスク 2 (追加リスク、例: スワップ・カウンターパーテ ィ): 「A+」、リスク 3 (第 3 のリスク、 例: 適格担保資産): 「AA」となる。 次に、前述した 2 リスク用 CLN マトリクスと同様の手順で、ウィーケスト・リンクの IDR、 追加リスクの IDR(最左列)及び第 3 のリスクの IDR(最右列)から、リスク組織が 3 つの場 合の結果が導出される。 3 リスク用 CLN マトリクスの抜粋 追加リスク AA AA A+ A A BBB+ BBB BBB AAA AA+ AA AAsf AA A+sf A+sf A+ Asf Asf Asf ウィーケスト・リンク A A BBB+ Asf BBB+sf BBBsf Asf BBB+sf BBBsf BBBsf BBB+sf BBBsf BBB+sf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf 第3の リスク a BBB BBBsf BBBsf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBB BB+sf BB+sf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BB+ BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BB BBsf BBsf B+sf B+sf B+sf B+sf B+sf B+sf BB B+sf B+sf Bsf Bsf Bsf Bsf Bsf Bsf AA AA AA AA AA AA AA AA a 3 リスク用 CLN マトリクスの完全版は 9 ページで参照可能。本例では格付が最も高い組織(第 3 のリスク)を「AA」格と想定している。 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 5 Structured Finance 例えば、3 リスク用 CLN マトリクスでは、IDR が「BBB+」の参照組織(ウィーケスト・リン ク)、IDR が「A+」のカウンターパーティ(追加リスク)及び IDR が「AA」の適格担保資産 (第 3 のリスク)の場合、「BBB-sf」の CLN 格付マトリクス・インプライド格付が導出され る。 三つのリスクからなる CLN を分析する場合は、リストラクチャリングが信用事由を構成する 場合であっても、フィッチでは追加的な負荷を適用しない。これは、第 3 のリスク組織に対し てフィッチが適用する負荷が、リストラクチャリングの可能性によるリスクの増加分を十分に 捕捉できるためである。 3 リスク用 CLN マトリクスの完全版は 9 ページに表示されている。CLN の様々な結果例は以 下に示されている。 3 リスク用 CLN マトリクスの結果例 リスク 1 (ウィーケスト・リンク) リスク 2 (追加リスク) リスク 3 (第 3 のリスク) 3 リスク CLN の結果 CLN 1 BBB+ AA AA BBBsf CLN 2 BBB A+ AA BB+sf CLN シナリオ例 CLN 3 A+ AA AA Asf CLN 4 AA AA AA A+sf CLN 5 BBB+ BBB+ AA BBBsf その他の考察 格付ウォッチ及びアウトルック CLN では、一つ以上のリスク組織が格付ウォッチ「ネガティブ」の対象となっている、又は、 格付アウトルック「弱含み」となっている場合がある。あるリスク組織が格付ウォッチ「ネガ ティブ」の対象となっている一方、他のリスク組織の格付が格付ウォッチ「ネガティブ」の対 象となっていない場合、格付を付与するために、適切な CLN マトリクスが用いられたうえ、 当該格付は格付ウォッチ「ネガティブ」の対象となる。一例としては、ウィーケスト・リンク が「BBB」/格付ウォッチ「ネガティブ」の企業で、追加リスク組織が「A」、第 3 のリスク 組織が「AA」である CLN が挙げられる。この場合、3 リスク用 CLN マトリクスが用いられ、 CLN には「BB+sf」が付与されるとともに格付ウォッチ「ネガティブ」の対象となる。 二つ以上のリスク組織が格付ウォッチ「ネガティブ」の対象となっている CLN への新規の格 付は付与されない。既存の CLN において、二つ以上のリスク組織が格付ウォッチ「ネガティ ブ」の対象となった場合、当該 CLN は格付ウォッチ「ネガティブ」の対象となり、プレスリ リース等で、リスク組織に対する様々な格下げシナリオ下での CLN 格付に対する潜在的な影 響を示すであろう。 ウィーケスト・リンクのアウトルックが、通常、CLN に対するアウトルックを決定する。 CLN の案件期間中のいかなる時点においても、アウトルックと格付ウォッチの様々な組み合 わせがあり得る。このため、CLN 格付のアウトルックやウォッチを決定する際、各リスク組 織のアウトルックや格付ウォッチが格付委員会において検討される。 案件の強制的早期終了 全ての CLN には、強制的な早期終了事由があり、発動すれば、CLN 案件は自動的に終了とな り、CLN の投資家の経済的損失につながる可能性が高い。強制的な早期終了事由の中には、 標準的と考えられるものがあり、これらはフィッチの CLN 格付に織り込まれている。標準的 な終了事由には、リスク組織のいずれかのデフォルトによる終了が含まれる。他の強制的な終 了事由には、CLN の格付にとってわずかなリスクと考えられるものがあり、これらには、案 件が違法であると判断されたり、課税対象となったことによる終了が含まれる。 その他の強制早期終了事由は、フィッチの格付に織り込めない重大なリスクと考えられる。 CLN の契約に含まれる強制早期終了事由が、フィッチの格付分析に織り込めず、また、当該 リスクが軽減もされていない場合、フィッチは当該 CLN には格付を付与しない。この種の強 制早期終了事由の例には、案件の関係当事者がある国において一定の法的地位を喪失したこと によるもの、リスク組織によるコールオプションの行使によるもの、又は、ISDA のマスター 契約の終了事由として定められていないその他の事由によるものが含まれる。 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 6 Structured Finance 銀行が発行する CLN 銀行が直接発行する CLN のうち、第 2 又は第 3 の信用リスクに晒されているものについては、 本基準を用いて分析される。例えば、ある銀行が自らの発行プログラムから発行した CLN に、 別の企業がデフォルトした場合に当該 CLN もデフォルトするという条件が付されているとき である。銀行が直接発行した CLN で、当該銀行から明示的な保証がある場合や、いかなる形 式であれマーケットリスクが内在している場合、本レポートを適用して格付を付与することは できない。しかしながら、そのような場合であっても、「世界の金融機関の格付基準」に基づ いて格付可能となり得る。 為替リスク フィッチが格付する CLN 案件には、クロス・カレンシー・スワップ(CCS)を含むものがある。 当該 CLN は、通常、外貨建ての債券で、債券の発行代わり金は担保として米ドル建ての適格 担保資産の購入に使用される。CCS では、スワップ・カウンターパーティは、債券の想定元本 又はメキシコの Unidad de Inversion (UDI)やチリの Unidad de Fomento(UF)といったインフ レ調整した単位通貨による固定金額での元利払いに同意している。米ドル建ての適格担保資産 が、名目上、引渡された後に債券の通貨に交換されるのではなく、投資家に支払われる金額が スワップ・カウンターパーティから債券の通貨(インフレ調整後の単位通貨又は実際の債券の 通貨)で支払われるため、大抵の場合、投資家に生じ得るいかなる為替リスクも排除される。 投資家が案件の早期終了オプションを行使した場合や、関係当事者の 1 つがデフォルトするこ とで案件が早期に終了した場合、米ドル建ての適格担保資産を売却して債券の単位通貨に交換 する際に、投資家は為替リスクに晒される可能性がある。このようなリスクはフィッチの CLN 格付の対象外である。 債券がその格付より低いカントリー・シーリングの通貨で発行された場合、いかなる為替リス クも軽減されるように、為替レートの決定手順を十分に徹底する必要がある。仮に、債券がコ ロンビア・ペソ建て(コロンビアのカントリー・シーリングは「BBB」)で発行され、CLN の目標格付が「BBBsf」超の場合、最終的な為替レートの決定手順に、スワップ・カウンター パーティによる決定に先立ち実行可能な複数の代替手段、例えば政府機関及び EMTA(Trade Association for the Emerging Markets)等の情報源が規定されなければならない。フィッチで は、為替レートの決定手順に関する規定を個別に分析したうえで、当該通貨のカントリー・シ ーリングを CLN 格付の上限とする場合がある。 デフレーション・リスク フィッチが格付する CLN には、インフレ調整後の単位通貨(UF や UDI 等)で、カウンター パーティが元利払いを行う案件がある。スワップ・カウンターパーティは、時折、投資家に対 して償還時に返済される金額が、最低限、初期投資額と同額になるように、元本の最終的な交 換金額に下限を設けることに同意することがある。しかし、早期終了が生じた場合には、投資 家は債券の通貨のデフレーション・リスクに晒され、スワップ・カウンターパーティの支払調 整によるリスク回避が困難となろう。フィッチによる CLN の格付では、このようなリスクは 考慮されていない。 パフォーマンス分析 案件の格付は、フィッチのパフォーマンス分析グループによって、案件の存続期間中、維持さ れる。フィッチでは一般的に、定期的な送金報告書及び臨時通知等を受け取ることを想定して いる。 格付の変更は、主要なリスク要因となる案件当事者の信用力の変化(これは信用格付の変更に よって示される)によって引き起こされ、リスク組織の数や信用事由にリストラクチャリング が含まれていることによっては引き起こされない。これらは案件期間中不変であるからである。 自動信用警戒システムによって、アナリストは主要なリスク組織の信用格付や格付ウォッチ、 アウトルックの変化を把握して、格付委員会のスケジュールを調整することができる。これら のシステムの一部はフィッチの購読者向けウェブサイト(www.fitchratings.com)上の CDO の サーベイランス・セクションで公開されている。 一つ以上のリスク組織の格付が変更された場合、案件の期中に CLN のウィーケスト・リンク となる組織は変わり得る。例えば、「A+」のスワップ・カウンターパーティと「A」の参照組 織による 2 リスクの CLN の場合、参照組織がウィーケスト・リンクであり、CLN のマトリク ス・インプライド格付は「A-sf」となる。しかし、仮にスワップ・カウンターパーティが「A- 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 7 Structured Finance 」に格下げされた場合、スワップ・カウンターパーティがウィーケスト・リンクとなり、CLN のマトリクス・インプライド格付は「BBB+sf」に下がる。 案件のパフォーマンス・レビューの頻度は、案件の特性にもよるが、尐なくとも年 1 回は実施 される。フィッチが格付を付与する全案件について、適時に格付が更新されるように、既存の 格付については案件に関連する事象が発生する度に見直される。公開格付の格付委員会による レビュー結果については、全てプレスリリースで発表される。 格付基準の対象範囲と制約 フィッチは、本レポートで説明されている格付手法を、新規及び既存の CLN 及びその他適用 可能なファースト・トゥ・デフォルト案件に適用する。 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 8 Structured Finance 3 リスク用 CLN マトリクス 追加リスク AAA AA+ AA AA A+ A A BBB+ BBB BBB AA+ AA AA A+ A A BBB+ BBB BBB AA AA A+ A A BBB+ BBB BBB AA A+ A A BBB+ BBB BBB A+ A A BBB+ BBB BBB A A BBB+ BBB BBB A BBB+ BBB BBB BBB+ BBB BBB BBB BBB BBB a 第3の リスク a ウィーケスト・リンク AAA AA+sf AA+ AAsf AAsf AAsf AA AAsf AAsf AAsf AAsf AAsf AAsf AA A+sf A+sf A+sf A+sf A+sf A+sf A+sf A+sf A+sf A+sf A+ Asf Asf Asf Asf Asf Asf Asf Asf Asf Asf Asf Asf Asf Asf BBB+sf A Asf Asf Asf Asf BBB+sf BBB+sf Asf Asf Asf BBB+sf BBB+sf Asf Asf BBB+sf BBB+sf Asf BBB+sf BBB+sf BBBsf BBBsf BBBsf A BBB+sf BBB+sf BBB+sf BBB+sf BBBsf BBBsf BBBsf BBB+sf BBB+sf BBB+sf BBBsf BBBsf BBBsf BBB+sf BBB+sf BBBsf BBBsf BBBsf BBB+sf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBB+ BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBB BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBBsf BBBsf BBBsf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBBsf BBBsf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBBsf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BB+sf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf BBsf 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格付 BBB A+ 該当なし 含まない BBBsf BB+sf BBsf BBBsf BBBsf BB+sf BBBsf 該当なし 該当なし 該当なし A AA 該当なし 含む Asf BBB+sf BBBsf Asf BBB+sf BBB+sfa Asf 該当なし 該当なし 該当なし BBB+ AA AA 含む BBBsf BBBsf BBsf BBB+sf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf BBBsf a 当該ストレスでは、リストラクチャリングを含まない追加リスクがウィーケスト・リンクとなるため、リストラクチャリングを含まない CLN マトリクスが用いられる。 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 10 Structured Finance 別添 2:CLN の仕組み CLN 案件では、一般的に、倒産隔離された特別目的会社(プロテクションの売り手である SPV)により発行された債券を投資家が購入する。債券は、(投資家に代わって)SPV と CDS カウンター・パーティ(プロテクションの買い手)との間で結ばれる CDS 契約を通じて、 合成的に 1 件又は複数の参照資産の信用力にリンクする。債券の発行代わり金は適格担保資産 の購入に充てられ、CDS 契約に付随する担保となる。名称が示すとおり、単一銘柄 CLN は 1 銘柄を、複数銘柄 CLN は 2 銘柄以上を、参照する。 CDS 契約上、参照資産に信用事由が発生した場合、案件は終了して SPV はスワップ・カウン ターパーティに対するプロテクションの支払義務を負う。スワップ・カウンターパーティは、 案件期間中、当該プロテクションを受ける代わりに、SPV に対して定期的にプレミアムを支 払う。信用事由が発生しなかった場合、CLN は期日に全額償還される。 クレジット・リンク債の簡略図 債券の キャッシュフロー 利息/元本 スワップ・カウンターパーティ (プロテクションの買い手) 仕組上の クレジット・リンク 偶発プロテクション の支払い 適格担保の キャッシュフロー 参照組織 単一及び複数銘柄のクレジット・リンク債(CLN)の包括格付基準 2013 年 2 月 発行体 (SPV) 発行代わり金 投資家 /クレジット・リンク債 保有者 (プロテクションの売り手) 発行代わり金 適格担保 11 Structured Finance (本レポートの英語版は、「Global Rating Criteria for Single- and Multi-Name Credit-Linked Notes」として公表されています。分析内容に関するご質問・ご不明の点は、上記の担当アナ リストにお問い合わせください。) フィッチの全信用格付は、所定の制約及び免責の対象となっています。弊社ウェブサイトから当該制約及 び免責事項をご覧ください(www.fitchratings.co.jp :「格付の定義」>「信用格付を理解する:利用と制 約」)。さらに、格付の定義及び利用規約は弊社のウェブサイト www.fitchratings.co.jp に掲載されていま す。公表された格付、格付基準、格付手法も同サイトに常時掲載されています。フィッチの行動規範、守 秘義務、利益相反、関連会社間のファイアウォール、コンプライアンス及びその他の方針・手続等も www.fitchratings.com / http://www.fitchratings.co.jp 上の「Code of Conduct」/「行動規範」のセクション にてご覧いただけます。 著作権Ⓒ2013 年フィッチ・レーティングス・インク、フィッチ•レーティングス・リミテッド及びその子会社(One State Street Plaza, NY, NY10004)。 Telephone: Tokyo 81-3-3288-2628, New York 1-800-753-4824/1-212-908-0500, Fax: Tokyo 81-3-3288-2627, New York 1-212-480-4435。 本資料の一部又は全部を、フィッチの同意を得ることなしに複製又は頒布することは許されません。すべての権利は留保されています。格 付を付与し維持するうえで、フィッチは、発行体、引受会社及びその他フィッチが信頼に足ると判断する情報源から入手する、事実に関す る情報に依拠しています。フィッチは、格付方法に則り依拠する事実に関する情報について、合理的な範囲での調査を行い、当該証券に関 して又は当該法域において利用可能な範囲内で独立した情報源による合理的な検証を行います。フィッチにおける事実に関する調査の方法 及びフィッチが利用する第三者による検証の範囲は、様々な要因により異なります。その要因とは、格付対象証券とその発行体の性質、当 該証券が募集・販売される、かつ/又は、発行体が所在する法域における要件及び慣行、関連がある公開情報の入手可能性及び性質、発行 体の経営陣及びその助言者へのアクセス、監査報告書・「合意された手続」に基づく報告書・鑑定評価書・アクチュアリアルレポート・エ ンジニアリングレポート・法律意見書・第三者によるその他の報告書等第三者による既存の検証の利用可能性、当該証券に関して、又は、 発行体が属する法域において十分な能力を有する独立した第三者による検証の利用可能性等です。フィッチの格付利用者は、事実に関する 調査の強化又は第三者検証のいずれによっても、フィッチが格付に関して依拠する情報のすべてが正確かつ完全であることを確保すること はできないことを、理解すべきです。発行体及びその助言者は、募集書類及びその他の報告書によりフィッチ及び市場に提供する情報の正 確さについて最終的な責任を有します。フィッチは格付の付与にあたり、財務諸表等に関しては独立監査人、法務・税務に関しては弁護士 といった専門家が任務を果たすことに依拠しなければなりません。さらに、格付は本質的に将来を見据えたものであり、事実として検証で きない将来の事象に関する仮定や予測を含みます。その結果、格付は、現時点の事実を検証するにもかかわらず、格付付与又は据置時に予 想されない将来の事象や状況に影響されることがあります。 本資料に記載された情報は、いかなる表明又は保証もなしに「あるがまま」に提供されるものです。フィッチの格付は証券の信用力に関す る当社の意見です。この意見は、フィッチが継続的に評価・更新している既定の格付基準及び手法に基づいています。従って、格付はフィ ッチの集合的な成果物であり、個人又は個人からなるグループが、単独で格付に対する責任を負うものではありません。特別に言及されな い限り、格付は信用リスク以外の要因によって生じる損失のリスクを含意するものではありません。また、当社はいかなる証券の販売又は 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