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国際会議の誘致

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国際会議の誘致
観光立国推進戦略会議
観光実務に関するワーキンググループ
∼インバウンドに係る中長期戦略策定∼
第3回 「国際会議の誘致」
2008年11月26日
Japan Tourism Agency
目次
◎第3回「国際会議の誘致」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
MICE概念について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
MICEとは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
国際会議の開催件数の推移 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
コンベンション関連企業概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
エキシビジョン、イベント、インセンティブ関連企業概要 ・・・・・ 5
MICE開催・誘致の意義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
MICEの経済効果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
MICE誘致・開催の開催プロセス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8、9
国際会議誘致から開催までの流れ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
MICEの取組み 各国との比較 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
世界のMICE施設 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12
MICE政策の方向性(論点) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13∼15
MICE概念について
◆各国においては、MICE(Meeting、Incentive、Convention、Event/ Exhibition)に積極的に取
り組んでいる。観光庁では、従来、主に国際コンベンションの誘致・開催に取り組んできた。
Meeting
※市場規模は不明
Convention
※国際団体、学会、協会が主
催する総会、学術会議 等
※市場規模推計:500億円
(事業費)
Corporate
Meeting
※企業が主催する
セミナー、会議等
※市場規模は不明
※フェスティバル、文化イベント、
スポーツイベント、地域イベント、
販促イベント
※市場規模推計:1兆4700億円(事業費)
Event
※市場規模出典
平成18年国内イベント市場規模推計結果報告書
(社団法人日本イベント産業振興協会)
※企業が主催する報償旅行
※市場規模は不明
※産業団体等が主催す
る見本市、展示会等
※市場規模推計:2700億円
(事業費)
Exhibition
Incentive(Travel)
-1-
MICEとは
Meeting
企業等のミーティング等。
例:海外投資家向け金融セミナー、グループ企業の役員会議 等
特徴:実態が把握しづらい。
:数十から数百名規模で多数開催されていると推定。
Incentive(Travel)
企業が従業員の表彰や研修などの目的で実施する旅行のこと。
企業報奨・研修旅行とも呼ばれる。
例:営業成績の優秀者に対し、本社役員によるレセプション、表
彰式等を行う。
特徴:実態が把握しづらい。
:1,000名単位で実施されるものも少なくない。
:旅行者一人当たりの消費額が高いと言われる。
:ツアー日数は1週間程度のものが多い。
Convention
国際団体、学会、協会が主催する総会、学術会議 等。
例:九州・沖縄サミット、世界水フォーラム、国際サンゴ礁シンポ
ジウム、国際解剖学学会、アジア心身医学会
等
特徴:国際コンベンションの外国人参加者数は全訪日外客数の1.3%。
:平均開催日数は2.7日。
:1件当たりの平均参加者数430人、うち平均外国人参加者数は
約60人。
:1000人以上の外国人参加者があるものも存在。
Event / Exhibition
文化・スポーツイベント、展示会・見本市。
例:東京国際映画祭、世界陸上競技選手権大会、
アジアバスケットボールリーグ、東京モーターショー、
国際宝飾展 等
特徴:国際的なイベントや展示会等の件数や外国人参加者数等
のデータはない。
:1000人以上の外国人来場者がある展示会も存在。
※ 出典:2007コンベンション統計(日本政府観光局 JNTO)
-2-
国際会議の開催件数の推移
※ 日本は、448件(第5位)。UIAが従来の基準を緩和したことにより昨年の166件(第18位)から大幅増。観光立国推進
基本計画に定められた目標値における基準に照らすと216件と推察される。
※ 他のアジア諸国も件数が増加。特にシンガポールは昨年の298件(第10位)から466件(第5位)と今年も躍進。
4位 シンガポール
466件
500
450
400
350
300
250
200
150
100
50
0
5位 日本
448件
10位 シンガポール
298件
15位 韓国
268件
14位 中国
204件
18位 日本
166件
2002
2003
2004
2005
16位 韓国
185件
2006
17位 中国
255件
日本
216件(従来基準)
2007
-3-
コンベンション関連企業概要
◆コンベンション開催に関係する企業として、会議の運営に携わるPCOの他にも、コンベンション開催に
不可欠な交通・宿泊・その他コンベンション関連サービスを提供する企業まで多岐にわたる。
コンベンション
関連業界
PCO(会議運営業者)
日本PCO協会(JAPCO)
※ PCO7社、関連する52の企業・団体が所属
○ 日本コンベンションサービス㈱
年商98億 40年の実績、医学系会議に強み
○ ㈱コンベンションリンケージ
年商42億
など
日本コンベンション事業協会(CPA)
※ PCO19社、関連する58の企業・団体が所属
○ ㈱ICSコンベンションデザイン
年商68億 大手他社に比べ展示会に強み
○ ㈱コングレ
年商99億 国際会議の取り扱いが最も多い
○ ㈱ジェイコム
年商89億
など
○ ㈱サイマル・インターナショナル
通訳・翻訳などの語学関連に強み
旅行業・運輸業
○ 日本航空インターナショナル
○ JTBグローバルマーケティング&トラベル
宿泊業
○ ㈱京王プラザホテル
○ ㈱ホテルオークラ東京
など
など
その他コンベンション関連サービス業
(AV関連機材、IT関連機材、人材派遣、印刷、ケータリングなど)
○
○
○
○
メディア・テクニカル(AV機材レンタル)
㈱ムラヤマ(展示ブース制作)
㈱映像センター(映像演出など)
㈱プリプレス・センター(印刷・デザインなど)
など
など
-4-
エキシビジョン、イベント、インセンティブ関連企業概要
◆ エキシビジョン、イベントごとに主催団体も様々であり、開催の形態、内容は幅広い。
◆ インセンティブは主催者の意向(プログラムの内容)により発注先が異なる。
エキシビジョン、イベント
インセンティブ
企画・運営
エキシビジョン企画・運営専門業者
○ IDGジャパン
○ リード エグジビジョン ジャパン㈱
○ CMPジャパン㈱
○ メサゴ・メッセフランクフルト㈱
インセンティブ企画・運営専門業者
旅行会社(大手旅行会社が中心)
○ JTB
○ 日本旅行
など
イベント企画・運営専門業者
○ 電通
○ 博報堂
○ ㈱アサツー ディ・ケイ
など
新聞・雑誌などのメディア
○ 日経BP
○ フジサンケイグループ
など
関連業界
○ エキシビジョン、イベント関連サービス業
(ディスプレイ、AV機材レンタル、人材派遣、印刷、ケータリングなど)
○ 旅行業・運輸業
○ 宿泊業
など
など
イベント制作会社
(行程内のプログラム(パーティー、表彰式など)を制作)
○ ㈱ジャパングレーライン
など
広告代理店
(包括受注を行い、旅行会社、イベント制作会社へ再委託)
○ 電通
○ 博報堂
○ ㈱アサツー ディ・ケイ
など
関連業会
○ 旅行業・運輸業
○ 宿泊業
など
-5-
MICE開催・誘致の意義
◆MICEは、訪日外国人旅客の拡大、経済効果、我が国ソフトパワーによる国際貢献、地域の
国際化・活性化 の観点から大きな意義を持つものである。競合国でも国がMICE全般の振興
に力を注いでいる中、我が国でも国際会議を含むMICE全般の開催を促進していく必要がある。
●国際会議開催・誘致の意義(H19.5
「国際会議の開催・誘致推進による
国際交流拡大プログラム」より要旨
抜粋)
・ 各分野において世界をリードし、
世界に貢献する国際国家・日本を発
信することにより、我が国のプレゼン
スを向上。
・ 地域の国際交流が活発するほか、
国際的な知名度も向上し、地域の活
性化が図られる。
●MICE開催・誘致の意義(H18.7「国際
会議、国際文化・スポーツイベント等を
通じた観光交流拡大のための検討会」
より要旨抜粋)
・ ビジネス需要の拡大を図ることので
きる手段。訪日リピーターの育成にも
貢献。
・ 大きな経済効果。
・ ソフト・パワーとその発信力の強化を
目指す我が国にとってふさわしい国際
貢献。
・ 国際的認知度の向上を通じて地域に
自信と誇りをもたらす。
-6-
MICEの経済効果
◆MICEの開催は巨大な経済効果を生み出し、地域の活性化に大きく貢献。
また、海外からの参加者も多く、 国際観光の振興にもつながる。
事例 1 : 国際会議
事例2 : 展示会
○会議名:第16回国際顕微鏡学会議(IMC16)
○開催地:札幌市
○会期 :平成18年9月3日∼8日
○参加者:55カ国2,073人(うち外国人996人)
○会議以外のプログラム:
・ウエルカムパーティー
・記念式典、特別レセプション(天皇皇后両陛下ご臨席)
・札幌市内ウォーキング
・日本文化体験プログラム
・エクスカーション、観光ツアー
・フェアウェルパーティー
・展示会
○経済効果:
直接効果4.0億円+間接効果1.9億円= 5.9億円
(出典:札幌コンベンションビューロー)
○展示会名:第17回国際宝飾展
○開催地:東京
○会期 :平成18年1月24日∼28日
○出展者人数:11,808人(外国人2,079人)
○来場者人数:36,178人(外国人2,584人)
○経済効果:
出展者消費額36億円+来場者消費額15億円
= 51億円
※ 直接的な消費だけの経済効果であり、商談
の取引額、経済波及効果まで含めると1度
の展示会開催において、この金額以上の経
済効果が生じている。
(出典:リード エグジビジョン ジャパン㈱)
※ 今年7月に開催された北海道洞爺湖サミットでの経済効果は約350億円と推計される。
(出典:北海道経済連合会)
-7-
MICE誘致・開催の開催プロセス①
主催者
Meeting
Convention
Incentive
(Travel)
開催地決定プロセスと決定要因
誘致・開催への国等の取組
【プロセス】
○目的、特性に応じて主催者が決定。
【決定要因】
○企業等所在地、開催規模に応じた施設能
力、快適なホテル、アクセス、観光魅力 な
ど
○ビジネス等ベースであるため既存
の定期的に開催される企業等会議
を我が国に誘致する余地は少ない。
(取組例)
・ツアーやレセプション等に使用する
ため文化財施設等の開放 など
【海外】
○国際機関・国
際団体本部
(例:国際心臓
学会)
【国内】
○国内団体
(例:日本心臓
病学会)
○国際団体支
部(例:IEEE(電
気電子学会)日
本支部)
等
【プロセス】
○都市からの立候補を受付け、あるいは主
催者自ら複数の都市を選定し、主催者の
ボードメンバーによる投票や話し合いで決定。
○主催者の委託を受けた PCOやミーティン
グプランナーからの企画提案で決定。
○主催者トップの意向で決定。
【決定要因】
○開催規模に応じた施設能力、高水準の会
議運営能力、快適なホテル、世界各地から
のアクセス、財政支援、観光魅力、開催の容
易さ(物価、治安等)、ホスピタリティ など
○開催地が各回毎に世界各都市の
中から選定され、定期的に開催され
る既存の会議を我が国に誘致する。
(取組例)
・閣僚や自治体首長からの招請状の
発出
・開催地決定権者を視察のために我
が国へ招請
・開催地決定権者への我が国開催
の働きかけ
・ツアーやレセプション等に使用する
ため文化財施設等の開放 など
○企業
【プロセス】
○旅行会社やインセンティブ企画会社等か
らの企画提案を受け企業が決定。
【決定要因】
○開催規模に応じた施設能力、高水準の運
営能力、快適なホテル、アクセス、観光魅力、
開催の容易さ(物価、治安等)、ホスピタリ
ティ など
○開催地が世界各都市の中から選
定される既存のインセンティブを我
が国に誘致する。
(取組例)
・開催地決定権者を視察のために我
が国へ招請
・ツアーやレセプション等に使用する
ため文化財施設等の開放 など
○企業
等
インバウンド
施策の方向性
魅力度向上
方策
開催地
誘致方策
参加者増加
方策
魅力度向上
方策
インセンティブ
誘致方策
魅力度向上
方策
-8-
MICE誘致・開催の開催プロセス②
Exhibition
Event
主催者
開催地決定プロセスと決定要因
国等の誘致・開催の取組
○産業団体
(例:東京モーター
ショーは日本自動
車工業界)
○エグジビション
オーガナイザー
(例:国際フラワー
EXPOはリードエグ
ジビジョンジャパン
㈱) 等
【プロセス】
○購買力、販売力、商品開発力、商品力
などのマーケティングに基づき主催者が決
定。
【決定要因】
○開催地は同じ場所で継続されることが
多い。
○施設は多くのバイヤー、サプライヤーが
集結できることが重要。
○快適なホテル、アクセス など
○ビジネスベースでオーガナイズさ
れるものであり、基本的に同一の場
所で開催されるため既存の展示会
等を我が国に誘致する余地は少な
い。
(取組例)
・海外からのバイヤー、サプライ
ヤーの増加のため、施設整備のた
めの環境づくり、海外からのツアー
開発のための環境づくり、海外へ
の情報発信 など
○国、地方自治体
(例:文化庁メディア
芸術祭、東京マラソ
ン)
○国際機関・団体
(例:オリンピックはI
OC、国際博覧会は
BIE)
○メディア
(例:高校野球は朝
日)
○企業
(例:販促イベント)
○市民グループ等
(例:盆踊り大会、
趣味発表会) 等
【プロセス】
○目的、特性に応じて主催者が決定。
【決定要因】
○開催地は同じ場所で継続されることが
多い。
○施設は多くの来場者が集結できること
が重要。
○アクセス など
○オーガナイズされるものであるた
め既存のイベントを我が国に誘致
する余地は少ない。
(取組例)
・海外からの参加者、来場者の増
加のため、施設整備のための環境
づくり、海外からのツアー開発のた
めの環境づくり、海外への情報発
信 など
インバウンド
施策の方向性
バイヤー、
サプライヤー、
来場者
増加方策
参加者、
来場者
増加方策
-9-
国際会議誘致から開催までの流れ
◆国際会議の誘致から開催までは、数年かかるのが通例であり、その間、国内学会・協会、
国・日本政府観光局(JNTO)・自治体/都市コンベンションビューロー(CB)、及びPCO等
関連業界が各々の役割を果たす。
○過去開催情報
○海外事務所を
通じた情報収集
CB
PCO
○海外CB・PCO
ネットワーク
○ロビイング
○プロモーション
○ビッドペーパー作成
○プレゼンテーション
など
JNTO
主催者
○理事長の招請レタ
ー発出
○宣伝ツールの提供
○開催都市決定
自治体・CB
○知事・市長の招
請レター発出
○国内学会・協会の補助 ○宣伝ツールの提供
PCO
国
会議・
宿泊施設
○在外公館によるロビイング
○宣伝ツール
の提供
○所管大臣の招請レター発出
○キーパーソン視察招請
○特別レート
の提示
○誘致レセプションの共催など
国内学会
・協会等
○演題募集
○寄附金募集
○会場設営
○社交行事
○参加登録
○広報など
PCO
開催
JNTO
国内学会
・協会等
開催準備
○主催者から開催 ○組織内での承認
意向や決定プロ ○誘致組織づくり
セス等を収集
○財務計画
○開催都市選定など
開催都市決定
国内学会
・協会等
誘致活動
誘致意志表明・
立候補
開催可能性など情報収集
国内学会
・協会等
JNTO
○準備・運営ノウハウ
提供
○観光情報提供
○寄附金・交付金事業
など
自治体・CB
○歓迎レセプションや
○国内学会・協会
エクスカーション提案
の補助
○補助金・貸付金交付
○ボランティア手配
国
など
○補助金交付など
国内学会
・協会等
○開催
自治体・CB
○歓迎式典開催
○首長の挨拶
PCO
○運営
交通機関
旅行業者
通訳 ほか
-10-
MICEの取組み 各国との比較
韓国
シンガポール
・「国際会議産業育成法」、「展示産業発展法」を
制定して戦略的な取り組みを実施。
・MICEの誘致・開催を国庫支援。
・予算:年間22.5億円、コンベンション施設建設支援、
人材養成、誘致・開催支援、広報等を実施。
・目標:2010年に国際会議230件に増加。(2005年は
185件)
・MICE施設:Convention & Exhibition(ソウル)の他、
2001年に釜山、2003年に済州島、2005年
に高陽、2007年に仁川、2008年に大田に
コンベンションセンターが建設。
・観光・MICE産業の振興を推進するため、「ツーリズム
マスター・プラン2015」を策定。
・予算:年間約27億円、MICEインフラ開発、誘致開催
支援、人材育成等を実施。
・目標:2015年にMICE産業分野収入を105億Sドル
(8400億円)(2004年は30億Sドル)に増加。
・MICE施設:Suntex Singapore International
Convention & Exhibition Centreの他、
2000年に Singapore Expo、2009年にカジ
ノ施設をもつコンベンションセンターを建設
中。
日本
・「国際会議等の誘致の促進及び開催の円滑化等によ
る国際観光の振興に関する法律」を制定、コンベンシ
ョン中心に取り組みを実施。
・予算:年間3.7億円、コンベンション誘致開催支援、認
知度向上プロモーション等を実施。
・目標:2011年に国際会議252件に増加。(2005年は
168件)
・MICE施設:東京ビッグサイト、東京国際フォーラム、
国立京都国際会館など。
-11-
世界のMICE施設
◆世界の国際会議施設は5,000名収容の会議ホールがスタンダードと言われる。
◆世界には10万㎡以上の見本市/展示会会場が43施設あるが、我が国は8万㎡が最大。
会議施設
海外主要施設名
施設能力
国内主要施設名
施設能力
Hong Kong Convention &Exhibition Center(香港)
会議ホール:8,000人
パシフィコ横浜
会議ホール:5,000人
Singapore Expo (シンガポール)
会議ホール:7,000人
東京国際フォーラム
会議ホール:5,000人
Busan Exhibition & Convention Center(釜山)
会議ホール:5,800人
名古屋国際会議場
会議ホール:3,000人
Everbright Convention &Exhibition Centre (上海)
会議ホール:4,000人
大阪国際会議場
会議ホール:2,754人
Sydney Convention & Exhibition Centre(シドニー)
会議ホール:3,500人
国立京都国際会館
会議ホール:1,840人
展示施設
海外主要施設名
施設能力
国内主要施設名
施設能力
Deutsche Messe AG,Hannover(独ハノーバー)
展示面積:554,000㎡
東京ビッグサイト
展示面積:80,660㎡
Fiera Milano (伊 ミラノ)
展示面積:348,000㎡
幕張メッセ
展示面積:72,000㎡
Le Paris Expo (仏 パリ)
展示面積: 300,000㎡
インテックス大阪
展示面積:70,000㎡
McCormick Place(米 シカゴ)
展示面積: 250,800㎡
名古屋市国際展示場
展示面積:34,000㎡
-12-
MICE政策の方向性(論点)
◆ 論点1. 国のMICE政策のあり方
(1)国のMICE政策の対象
・ 現在、国(観光庁)のMICE政策については、国際会議(Convention)誘致がその
中心であり(インセンティブ(Incentive)についてもVJCの観点から誘致促進が図られて
いる)、(2)のようなメニューにより重点的に誘致へ向けた施策が実施されている。
・ しかし、イベント・展示会・見本市(Event/Exhibition)や企業等の会議(Meeting)につ
いても、インバウンドの視点、経済効果、わが国のプレゼンス向上等の観点からは、大
きな意義を持つものであり、今後国の役割のあり方を議論していく必要があるのではな
いか。
(2)MICE政策の方向性
・ MICE促進に向けた施策に意義があるものとしても、MICEは、それぞれの類型に応じ
て有する特性がある(例、Exhibition・Eventは基本的に「開催地誘致」の対象とはならな
い。Meetingは一私企業内で行われるものである 等)ので、国際会議と同様な施策を
実施することはできない。MICEそれぞれの特性に応じた国の果たすべき役割の内容
・程度はどのようなものになるか。
・ 観光政策の立場からは、主としてインバウンドの視点から施策を考える必要がある
のではないか。
<現在の国際会議誘致へ向けた国の施策の例>
情報提供、招請状発出、誘致活動・開催費用への財政支援、見本市への出展、キー
パーソン招請 等
-13-
MICE政策の方向性(論点)
◆ 論点2. 国際競争力強化のための方策
(1)国際競争力の意味
・ MICEにおける我が国の国際競争力はどの程度なのか。どのような観点から競争力を測
るのか。
・ 「MICE」それぞれの分野で必要とされる競争力の要素とは何か。
<競争力の要素として想定し得るもの>
地理的位置、施設(会議・展示、宿泊)、会議運営能力、交通アクセス、政府・自治体の姿勢、開催費用
への財政支援、治安、物価、観光魅力、当該分野における国際的地位、意思決定プロセスに影響力を
持てる人材、ホスピタリティ 等
(2)MICE施設
・ 「MICE」のそれぞれのニーズに応じた施設とは何か。
<国際会議の規模/展示会施設の規模>
国際会議: 参加者3,000人以下のものが95%以上(うち半数以上は101∼500人の規模)。
(UIA/JNTO資料)
展示会: 世界には10万㎡以上の会場が40施設以上、我が国は8万㎡が最大。
(3)開催地の魅力
・ MICEに付随する各種プログラムにおいても、開催地の観光魅力が重視されてきている
中、MICEを惹き付ける都市・地域の魅力とは何か。
-14-
MICE政策の方向性(論点)
◆
今後、調査・検討を深めるべき事項
以上の論点の他、新たなMICE政策を検討していく上で以下のような事項について十分な調査・検討が必要
1.データ・統計整備
・ MICEに関して、実態を正確に把握するため、基礎データの把握・整備が必要。
・ 他方、Incentive、Meetingは、私企業が主催となるためデータの把握に限界がある。これらについての実
態把握はどのようなものであるべきか。
2.新たな目標設定のあり方
・ 従来はUIA統計基準に合致する国際コンベンションの件数(※H17∼23年までに開催件数を5割以
上増加)を目標にカウントしていたが、今後は、MICE全体についての目標設定は可能か。件数ではなく、
参加人数、参加者の構成等の視点もあるか。
3.経済波及効果及び経済的に把握できない効果の捕捉
・ 経済波及効果を見極めた行政資源の投入が必要。
・ 経済的には把握できない効果(文化、社会的効果)についても一定の意味付けが必要。
4.「MICE」関連業界の実体把握・我が国産業の中での位置付け
・「MICE」に関する業務を取り扱う企業群が、MICE誘致のために果たす役割は大きい。それらの実体を把握
し、これら企業群の我が国の産業の中でのポジションを構築することが必要。
5.人材育成の具体的方法
・ 我が国の競争力強化の観点からは、どのような人材が求められているのか(現在我が国で活躍している人
材、他国で活躍している人材はどのような人材か)。
・ どのような方法で人材強化を行うか。
-15-
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