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日本語版データベースのご利用方法

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日本語版データベースのご利用方法
日本語版データベースのご利用方法
発行日:2011 年 4 月 25 日
作 成:TCO2 株式会社
目次:
1. イントロダクション
2. Simapro7.1 データベースのフォーマット変換
3. Simapro7.3 データベースの開き方
4. SimaPro7.3 データベースと 7.1 データベースの同時利用
5. 日本の影響評価手法について
6. NIRE オプションデータベースについて
1. イントロダクション
この資料では現在 SimaPro7.1 をご使用の方が SimaPro7.3 をお使いになるにあたってのデ
ータベースのご利用方法を中心に考慮事項を解説しています。
1.1. SimaPro7.3 による 7.1 の上書きインストール
既に SimaPro7.1 がインストールされているコンピュータへ SimaPro7.3 をインストールす
ると、SimaPro7.1 ソフトウェア(データベースを含まないプログラム本体)は自動的に上
書きされ、以降 SimaPro7.3 ソフトウェアのみがご利用いただける状態となります。なお、
インストールを実施することにより SimaPro7.1 で編集していたデータベースの情報が上書
きされることはありません。
1.2. SimaPro7.3 の英語版と日本語版の関係
SimoPro7.3 日本語版はソフトウェアとしては SimaPro7.3 英語版と同等の機能を有します。
一方 SimaPro7.3 日本語版に同梱されるデータベースは、SimaPro 7.2.3 英語版のデータベ
ースの一部(※)を日本語へ翻訳した上で、日本の影響評価手法を加えたものです。よって、
最新の SimaPro7.3 英語版とは搭載データが異なる部分や、英語のまま表示される部分があ
りますが、あらかじめご了承ください。
例えば、今回(2011 年 4 月現在)SimaPro7.3 英語版のリリースに伴い新たに追加された 2
つの USEtox 手法や、いくつかの手法の正規化の係数等の変更等については、SimaPro7.3
日本語版のデータベースには含まれていないといったことあげられます。
(※)
翻訳されている内容:

製品名

プロセス名称

物質名

影響評価手法コメント

影響領域、ダメージ領域名

数量の一部(Amount, Indicator, Mass を除く)

システム記述
1

プロジェクトのディスクリプション
翻訳されていない内容:

プロセス毎のドキュメンテーション

ウィザードのダイアログ

プロジェクト名称
1.3. 新しいデータベースフォーマット
SimaPro7.3 は SimaPro7.1 とは異なる新しいデータベースのフォーマットを採用(※)し
ており、SimaPro7.1 のフォーマットとは互換性がありません。よって、SimaPro7.1 データ
ベースを SimaPro7.3 のソフトウェアからご利用いただくには、既存の SimaPro7.1 のデー
タベースを SimaPro7.3 形式へ「フォーマット変換」していただく必要があります。
次のページにおいて、SimaPro7.3 インストール前から、SimaPro7.3 データベースがインス
トールされ、SimaPro7.1 形式のデータベースが変換されて、SimaPro7.3 から利用できるよ
うになるまでのアップデートイメージを図示したので、ご参照ください。
(※)
データベースのフォーマット変更は、ソフトウェアの様々な新機能の追加への対応、パフォーマンス
の向上やセキュリティの強化にといった理由により行われています。
[SimaPro7.1 から 7.3 へのアップデートイメージ]
2
1.4. SimaPro7.1 で作成したプロセスの取扱い
フォーマット変換された SimoPro7.1 データベースは、SimaPro7.3 ソフトウェアからもご利
用可能となりますので、SimaPro7.1 でお客様が作成されたプロセスも引き続きご利用可能
となります。
ただし、新たにインストールされた SimaPro7.3 データベースに格納されているライブラリ
への論理移行(英語版ではデータベースのアップデートと呼ばれています)は自動的には行
われません。必要に応じて、お客様ご自身が SimaPro7.3 データベース上でプロセスを再作
成する移行作業を手動で行っていただく必要があります。なお、SimaPro7.3 データベース
へプロセスの移行をおこなった場合には、接続先の上流のプロセスの数値や影響評価手法の
係数の違い、物質名のマップ状況の更新といった理由から、計算結果が変わる可能性があり
ますのでご注意をお願いいたします。
移行作業に関するご質問につきましては、SimaPro 国内販売元
をお願いいたします。([email protected])
TCO2 株式会社までご連絡
2. Simapro7.1 データベースのフォーマット変換
SimaPro7.1 から SimaPro7.3 へアップデートを行いますと、データベースも SimaPro7.3 に
搭載される最新のものがインストールされますが、今までお使いの SimaPro7.1 のデータベ
ースは上書きされずにそのまま残ります。
2.1. SimaPro7.3 と SimaPro7.1 データベースの場所(ロケーション)
デフォルト設定では、SimaPro7.3 と SimaPro7.1 は別のディレクトリにインストールされ
ます。(ただし、ユーザー自身で場所を変更している場合は、この限りではありません。
)
SimaPro7.1 以前のデータベースのデフォルトの場所(ロケーション):
・Windows Vista, Windows 7, Windows 2008 Server の場合
C:¥Users¥Public¥Documents¥SimaPro¥Database
・Windows XP, Windows 2003 Server の場合
C:¥Documents and Settings¥All Users¥Shared Documents¥SimaPro¥Database
SimaPro7.3 のデータベースのデフォルトの場所(ロケーション):
・Windows Vista, Windows 7, Windows 2008 Server の場合
C:¥Users¥Public¥Documents¥SimaPro¥DatabaseJP
・Windows XP, Windows 2003 Server の場合
C:¥Documents and Settings¥All Users¥Shared Documents¥SimaPro¥DatabaseJP
2.2. SimaPro7.1 データベースのフォーマット変換の実行
SimaPro7.1 データベースを SimaPro7.3 でご利用になるためには、データベースのフォー
マット変換が必要となります。ここでは、その変換方法を説明します。
①
SimaPro7.3 を立ち上げ、SimaPro7.1 のデータベース名を指定後、[開く]をクリックし
ます。
(SimaPro7.3 をインストール後、SimaPro を起動すると、デフォルトでは、以下
のように、SimaPro7.1 のデータベースの場所が表示されます。)
3
(ご注意:上記画面例では、「nire7jp」が表示されていますが、お客様のご契約内容により
表示されない(インストールされていない)場合もあります。また、「StarterJP」について
は、
「ProfessionalJP」と表示される場合もあります。お客様の環境での表示と当資料の表示
が異なる場合は、お客様の表示内容に読み替えていただきますようお願いいたします。)
②
[開く]をクリックすると、SimaPro7.1 データベースを SimaPro7.3 データベースフォー
マットへの変換をするか、次の確認画面が表示されますので、[はい]をクリックして実
行します。
SimaPro7.3 フォーマットに変換すると、以降、SimaPro7.1 のソフトウェアからこのデータ
ベースを使用することはできなくなりますが、自動的に変換前の SimaPro7.1 データベース
のバックアップが作成されます。(SimaPro7.3 から変換前の SimaPro7.1 データベースを開
こうとしたときには、必ず変換を実施するかどうかの確認画面が表示され、[はい]をクリッ
クすることにより変換を実行することができます。)
③
データベースの変換が完了すると、[データベースを開く]画面の表示は以下のようにな
ります。
4
ここでは、[StarterJP]が SimaPro7.3 フォーマットに変換されたもので、以降、SimaPro7.3
でご利用いただけます。新たに追加された[StarterJP_version71]は SimaPro7.1 のフォーマ
ットのままバックアップとして作成されたものです。このデータベースは SimaPro 7.1 で開
くことができます。
3. SimaPro7.3 データベースの開き方
SimaPro7.3 データベースは SimaPro7.1 データベースと異なる場所にインストール(2.1.を参
照)されていますので、 [データベースを開く]画面で 7.3 データベースの存在する場所を指
定する必要があります。
①
[場所]のプルダウンを開くと、自動的に登録された SimaPro7.3 データベースの場所が
表示されますので、「DatabaseJP」で終わるエントリを選択します。
②
データベース名で「ProfessionalJP3」選択して、[開く]ボタンをクリックすると SimaPro
7.3 データベースを開くことができます。
5
4. SimaPro7.3 データベースと 7.1 データベースの同時利用
SimaPro7.3 データベースと SimaPro7.1 データベースの間で、データベースに格納される
プロセスを比較したり、ソフトウェアに格納されるデータを比較したりする場合は、下記の
方法によりおこなうことができます。
SimaPro ではご利用になるデータベースを[データベースを開く]画面にて一つだけ選択する
ことができ、複数のデータベースをひとつの SimaPro 画面から利用することはできません。
SimaPro7.1 データベースと新たにインストールされた SimaPro7.3 のデータベースを同時
に利用したい場合は、2 つの SimaPro を立ち上げ、それぞれで異なるデータベースを開きま
す。
①
SimaPro を立ち上げ、SimaPro7.3 のデータベースを開きます。
②
ここで、デスクトップのアイコンをクリックするなどして、さらにもうひとつ SimaPro
を立ち上げてください。次の画面が表示され、SimaPro7.3 データベースが既に使用中で、
開くことができない旨のメッセージが表示されます。
③
[場所]プルダウンから別のデータベースの場所(SimaPro7.1 データベース)を選択する
と、以下のようにそのデータベースのリストが表示されますので、使用したいデータベ
ースを選択し、[開く]をクリックすると SimaPro が起動します。
6
④
あ実際に 1 台のコンピュータで 2 つの SimaPro を立ち上げた画面の一例は以下の様にな
ります。
・右側のウィンドウ:SimaPro7.3 でバージョン 7.3 データベースを使用中
・左側のウィンドウ:SimaPro7.3 でバージョン 7.1 データベース(変換済)を使用中
SimaPro7.3 で
SimaPro7.3 で
7.1 データベース(変換済)
7.3 データベース
を開いている
を開いている
1 台のコンピュータ上に 2
SimaPro が 2 つ立ち上が
つの SimaPro が立ち上が
っています。
っています。
7
新旧のデータベースを並べることでそ
れぞれのプロセスの移行、比較が容易
となります。
5. 日本の影響評価手法について
日本語版データベースには日本の代表的な影響評価手法の Jepix と Lime1 が搭載されていま
す。ここでは、これらの影響評価手法の日本語版 7.1 からの修正点等について解説を行いま
す。
5.1. Jepix/Lime1 の係数について
影響評価手法の係数については SimaPro 日本語版 7.1 のものを踏襲していますが、SimaPro
日本語版 7.3 へ搭載されているライブラリとの関係から以下の点について修正を加えていま
す。
影響領域(地球温暖化)への追加:
二酸化炭素, 化石燃料由来
二酸化炭素, 土地転換
1
1
メタン, 化石燃料由来
メタン, 生物由来
21
21
この調整を行った理由:
ecoinvent v2 では「二酸化炭素」と「メタン」については排出源(化石燃料由来、生物由来、
土地転換)を特定した物質名で表現しており、
「メタン」、
「二酸化炭素」といった排出源を含
まない単体の物質名による排出は指定されておらず、0(ゼロ)として表現されています。
二酸化炭素
⇒
⇒
⇒
二酸化炭素, 化石燃料由来
二酸化炭素, 生物由来
二酸化炭素, 土地転換
メタン
⇒
⇒
二酸化炭素, 化石燃料由来
二酸化炭素, 生物由来
特性化では、物質名が完全に一致するものが計算の対象となるため、影響評価手法側でこれ
らの物質名を追加しない状態では、ecoinvent のプロセスを計算した際に、地球温暖化の影
響を評価するのに重要な物質の二酸化炭素やメタンを全くカウントしないといった結果とな
ってしまいます。そのため、今回は上記の調整を影響評価手法側へ加えております。
5.2. LIME1(被害評価・統合化)の AHP、無次元の訂正について
SimaPro 日本語版 7.1 において、
「LIME(被害評価・統合化)」、
「LIME(被害評価・統合化)
木材の係数ゼロ」で以下の修正をマニュアル等で手動にてお願いしていた箇所がありました。
正規化/重み付け
Ver.3(AHP、無次元)
一次生産(重み付け数)
1.26E4(旧)⇒ 1.26E1(新)
8
こちらの修正については、SimaPro 日本語版 7.3 よりは、あらかじめ反映されていますので、
今後の変更は不要です。SimaPro 日本語版 7.1 データベースにて修正を行っていない場合は
手動にて変更の適用をお願いします。
5.3. Jepix の特性化係数について
Jepix の影響領域「BOD,COD,N,P」について SimaPro 日本語版 7.1 における桁間違いがあ
ったため以下の通り単位と合致するように係数を修正しました。SimaPro 日本語版 7.3 デー
タベースでは、あらかじめ修正されていますが、SimaPro 日本語版 7.1 データベースにおい
て Jepix を引き続きご利用になられる場合には、手動にて変更の適用をお願いいたします。
BOD5, 生物化学的酸素要求量 (旧)169103.8297
COD, 化学的酸素要求量
(旧)3271790.927
リン
(旧)8442801.9
リン, トータル
(旧)8442801.9
リン化合物, 不特定
(旧)8442801.9
窒素
(旧)7973166.19
窒素, トータル
(旧)7973166.19
窒素, 有機結合
(旧)7973166.19
窒素化合物
(旧)7973166.19
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
(新) 169.1038297
(新)3271.790927
(新)8442.8019
(新)8442.8019
(新)8442.8019
(新)7973.16619
(新)7973.16619
(新)7973.16619
(新)7973.16619
EIP /
EIP /
EIP /
EIP /
EIP /
EIP /
EIP /
EIP /
EIP /
kg
kg
kg
kg
kg
kg
kg
kg
kg
5.4. 日本語版の影響評価手法と物質の別名について
今回、SimaPro 日本語版 7.3 のデータベースは、英語版 7.2.3 のデータベースへ一部翻訳を
適用したものへ日本の影響評価手法(Jepix/Lime)を追加したものです。
一般に同じ化学物質には数多くの別名が存在しています。今回翻訳された英語版 7.2.3 の
SimaPro のデータベース側(インベントリ分析側)で、今までと比較して物質数が 2000 程
増えたこともあり、日本の影響評価手法側と呼び名が異なっているものも数多く出てきまし
た。このように呼び名が異なる同義語のうち、上記であげた二酸化炭素、メタンのような主
要な物質や CAS 番号が一致する物質等については、事前に SimaPro の Append 機能にて物
質名の別名を一つへ統一し、できうる限り計算へ反映されるようにデータベースへ調整を加
えておりますが、現時点において、同じ物質の別名が双方に残っている可能性について、完
全に否定することはできておりません。
もしも、今回 SimaPro 日本語版 7.3 のデータベースをご利用になる中で、このような同義語
等の存在についてお気づきの点がございましたら、是非弊社サポート窓口までご一報をいた
だけますようお願い申し上げます。
なお、SimaPro では計算結果を解析タブの一つとして「チェック」というタブが機能として
用意されています。このタブにはインベントリ分析で出力された物質のうち今回の計算で指
定した影響評価手法の特性化の対象とならなかった物質の一覧を確認することができるよう
になっておりますので、あわせてご利用ください。
9
6. NIRE オプションデータベースについて
NIRE オプションデータベースについては物質名の整合性の調整を行う Append File が開発
途上の状態ですので、SimaPro 日本語版 7.3 データベースでのご利用につきましては、今し
ばらくお待ちください。
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