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太陽熱高反射塗料の原理
07.3 東京都講演会資料 日本ペイント株式会社 1 太陽熱高反射塗料の原理 太陽からのエネルギー分布 280 350 780 2100 (nm ) 可視光線領域 紫外線 領域 紫 藍 青 光 緑 黄 赤外線領域 橙 赤 光 反射 反射 吸収 吸収 赤外線 赤外線 吸収 吸収 熱 振動 振動 熱 熱 エネルギー エネルギー 2 280 350 2100 (nm) 780 赤外線領域 可視光線領域 紫外線 領域 太陽エネルギーの50% 紫 藍 青 緑 黄 橙 赤 100 反射率 (%) 80 色相が変わる為 可視光領域は 制御不可 60 日射反射率が高いほど 赤外線領域の吸収が 少なく、光エネルギーから 熱エネルギーへの 転換も少ない 40 太陽熱高反射 塗装システム 20 0 280 従来塗装 3 780 350 2100 (nm) 波長 (nm) 太陽熱高反射塗料の技術 手法 1(厚膜タイプ) ・遮蔽顔料 (中空セラミックビーズ等) により、効果的に反射 手法 2(薄膜タイプ) ・高反射顔料(焼成顔料等) により、効果的に反射 入射光 塗膜 基材 中空セラミックスビーズ 遮熱顔料 4 「太陽熱高反射」と「断熱」の違い 日射エネルギー:1,000W/㎡ 遮熱施工 ATTSU-9 屋根表面温 度 :34℃ 外気温:32℃ 一般屋根材 :1㎡ 屋根表面温 度 :59℃ 日射熱貫流量:54W/㎡ 室温:28℃ 日射熱貫流量:279W/㎡ 屋根表面温 度 :69℃ 断熱施工 断熱材 25mm 数百μの 塗膜では断熱は不可 日射熱貫流量:56W/㎡ 5 太陽熱高反射塗料の期待効果 ・ヒートアイランド対策(HI) ・地球温暖化対策(GW) 6 HI HI現象の発生メカミニズム 7 対策事例・・・東京都HIガイドライン 8 GW 太陽熱高反射塗料による室内温度低減 →空調負荷低減 →省エネルギー →地球温暖化対策 原油換算での 原油換算での 省エネルギー効果 省エネルギー効果 CO2換算での CO2換算での 環境効果 環境効果 太陽熱高反射塗装をする事により 原油消費量の削減 CO2排出量の削減 9 日本建築学会の取り組み 2005年度日本建築学会大会(近畿) 学術講演会のセッション一覧から 建設業界雑誌「建材フォーラム」 平成16年3月号記事から クールルーフWG 屋上緑化 保水性建材 高反射率塗装(遮熱塗装) についての総合的研究を行うワーキング グループ 10 他の効果 ①光熱費の軽減 ②環境改善 11 ①光熱費の軽減 (事例;倉庫(J社)) ・遮熱効果によりエアコン消費電力の削減が図れる →▲1646万円/10年間(弊社シュミレーションによる) 太陽熱高反射塗装後 塗装前 場所/測定位置 倉庫A 天井−南東側の最上部ラック 倉庫A 天井−南西側の最上部ラック 倉庫A 天井−北東側の最上部ラック 倉庫A 天井−北西側の最上部ラック 倉庫A 床−南西側の最下部ラック 倉庫A 床−北東側の最下部ラック 倉庫B 天井付近の最上部ラック 倉庫B 床付近の最下部ラック 平均 2003年夏季 2004年夏季 室温シュミレーション 温度モニター結果 温度モニター結果 ・塗料の日射反射率…90% 最高(℃) 30℃以上 の時間 最高(℃) 30℃以上 の時間 33.4℃ 48時間 28.6℃ 0時間 32.7℃ 44時間 28.2℃ 0時間 33.4℃ 52時間 29.4℃ 0時間 32.8℃ 43時間 29.4℃ 0時間 25.9℃ 0時間 27.3℃ 0時間 27.9℃ 0時間 28.0℃ 0時間 34.1℃ 166時間 30.2℃ 1時間 30.6℃ 11時間 29.5℃ 0時間 31.4℃ 28.8℃ ・低減効果 A倉庫・・・4.8度 B倉庫・・・5.7度 ・換気条件 A倉庫・・・1.0回/h B倉庫・・・2.0回/h ・内部発熱 A倉庫・・・0kw B倉庫・・・5.937kw ・有効熱容量 A倉庫・・・737MJ/k B倉庫・・・589MJ/k 12 ②環境改善 場所:伊藤忠商事㈱ (事例;集合住宅) 塗料 塗分け内容 501 502 503 504 505 506 507 508 第二浦和荘屋上 測定対象区 509 510 511 512 日射反射率 350∼2100nm 800∼2100nm 太陽熱高反射塗料 43.7 % 60.3 % 一般塗料 28.9 % 27.6 % 13 14 室内中央部温度 グラフ *屋上階下部 中央部温度 40 **************************************************************** 最大温度差 1.1 ℃ 温度 〔℃〕 35 30 太陽熱高反射塗装室内中央部 一般塗装室内中央部 外気温 25 0:00:00 8/22 6:00:00 12:00:00 18:00:00 0:00:00 8/23 時間 〔8月22日∼8月23日〕 6:00:00 12:00:00 18:00:00 *住環境の改善だけでなく光熱費軽減も期待できる 15 屋上表面温度 グラフ *屋上階下部 **************************************************************** 表面温度 60 55 50 最大温度差 6.1 ℃ 温度 〔℃〕 45 40 35 30 25 太陽熱高反射塗装屋上表面 一般塗装屋上表面 外気温 20 15 0:00:00 8/22 6:00:00 12:00:00 18:00:00 0:00:00 6:00:00 8/23 時間 〔8月22日∼8月23日〕 12:00:00 18:00:00 16 屋上スラブ裏面温度 グラフ *屋上階下部 ************************************************************************ 40 最大温度差 3.1 ℃ 温度 〔℃〕 35 30 太陽熱高反射塗装屋根板裏面 一般塗装屋根板裏面 外気温 25 0:00:00 8/22 6:00:00 12:00:00 18:00:00 0:00:00 6:00:00 8/23 時間 〔8月22日∼8月23日〕 12:00:00 18:00:00 17 ③環境改善 (事例;スーパーハウス) 従来品 全面太陽熱高反射塗装 屋根のみ太陽熱高反射塗装 18 スーパーハウス スーパーハウス サーモグラフィー映像:建物 サーモグラフィー映像:建物 従来品 従来品 屋根のみ太陽熱高反射塗装 屋根のみ太陽熱高反射塗装 全面太陽熱高反射塗装 全面太陽熱高反射塗装 屋根面 南西面 室内環境が大幅改善 室内環境が改善 天井面 19 スーパーハウス スーパーハウス サーモグラフィー映像:人物 サーモグラフィー映像:人物 従来品 従来品 屋根面塗装 屋根面塗装 全面塗装 全面塗装 室内環境の改善+輻射熱の低減⇒人体への影響も軽減される 20 今後の課題 • 太陽熱高反射塗料の規格化 −粗悪品の排除 −公正な競争 *現在日本塗料工業会にて評価方法の規格化検討中 • 効果の長期持続化 −費用対効果 −LCC 21 屋根事例 22 ①国立代々木競技場 ①国立代々木競技場 第1体育館 第1体育館 (14,000㎡) (14,000㎡) 2000年6月撮影 23 ② ② トヨタ自動車上郷部品センター トヨタ自動車上郷部品センター ③ ③ 都内A氏邸 都内A氏邸 戸建て住宅 戸建て住宅 *クールルーフ推進事業対象 *クールルーフ推進事業対象 24 道路・床事例 25 ①環境舗装 東京プロジェクト *国交省・東京都 ②葛飾区 歩車道 W(水性) ベージュ色 ローラー施工 26 ③ 沖縄県総合運動公園 ④ 長島スパーランド 27 28