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NAOSITE: Nagasaki University's Academic Output SITE
Title
西部印度洋に於けるマグロ類の胃内容物に就て
Author(s)
古賀, 重行
Citation
長崎大学水産学部研究報告, v.6, pp.85-91; 1958
Issue Date
1958-02-28
URL
http://hdl.handle.net/10069/31930
Right
This document is downloaded at: 2017-03-31T21:52:44Z
http://naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp
西 部 印 度 洋 に 於 け る マ グ ロ類 の 胃内 容 物 に就 て
古
On
the
Stomach
賀
Contents
重
of Tuna
Sigeyuki
Examining
three
the stomach
monthes
obtained
from
contents
December
Especially,
(Crustacea)
of fishes
West
Indian
Ocean
KOGA
of Tuna
obtained
1955 to February
obtained
Plagyodontidaed,
and Decapoda
in any other
in the
Polyipnus,
in the West
1956, the
Indian
Ocean
during
following
results
were
(Cephalopoda)
Quantites
stomach
were
Sphyraenidae,
seems
enumerated
Juvenile
to be important
about
Skipjack,
30. (c.f.
Decapoda
as the food of Tuna
sea-areas.
2) These results
were almost the
South Pacific Ocean and the adjacent
3)
in the
;
1) The species
Table 3-4)
of other
行
of foods
of Tuna
same which were researched
seas of Bonin Islands.
in the West
Indian
Ocean
were
previously
more
in the
rich than
that
sea-areas.
4) Compositions
of food in each species of Tuna (yellowfin
albacore),
ities were not so different
to each others.
tuna, bigeyed
tuna
and
5) Quantites
of stomach
contents
of yellowfin
tuna, big-eyed
tuna and albacore
increased
in accordance
with season progress,
but, on the contrary,
in the case of
big-eyed
tuna
this tendency
decreased.
6) In the South Pacific Ocean, the stomachs
West Indian Ocean this phenomenon
was few.
7) The species of food and their
to increase
in accordance
with the
acea
and Cephalopoda
such
8) All through the species
as far as I examined.
of tuna
were
almost
empty,
but in the
quantity
of stomach
contents
had the tendency
change of hooked rate but concerning
to Crust-
a tendency
of tuna,
was not seen.
the selections
for food
were
not so remarkable
86
し南緯9度面容50度へ移動操業しつ1・・1月に突入した.此の月は南緯8度∼10度:東径52度∼53度附近で殆ど
移動無く,2月になって1∼2度北東へ進んで終漁期を迎へた.其の間生駒丸船上でキ・ハダ,メバチ,ピン
チョウの胃を其儘採集しフォルマリンで固定し帰港後学部に持ち帰りて調べた.
採集率はキハダではその漁獲尾数の3.5%でメバチではその漁獲粗景の14%でピンチョウではその漁獲尾
数の13.5%で全漁獲尾数の約5%をrandom samplingした.
Table 1. Number of tunas caught and measured.
fish
month
mea−
caught mea−
sured
674
32
97
4427
149
233
Feb.
1330
35
142
Total
6431
216
472
caught
13
327
49
389
mea−
sured
∩∠O﹂n∠QJ
り01只J
sured
7−5に﹂7
Jan.
caught
Total
Albacore
Qリ∩∠︵0
Dec.
yellowfin tuna 1 Big−eyed tuna
caught
mea−
sured
784
41
4987
223
1521
72
7292
336
胃 の 内 容 物
胃の内容物を見ると魚類,甲殻類,頭足類の3種に分ける事が出来る.大体マグPt,カヂキ類は相当に消
化力の強いものであるから鮮度良好にしてその原型を保つた餌料の少いのは当然であってその検索に当り種
類査定は全く困難であっ7.胃の内容物として比較的多く出現する魚類,甲殻類,頭足類の大きさを第2表
に示した.
Table 2. Body length of the prey animals in stomach.
prey
Plagyodon’tidae
Sphyraenidae
Triacanthidae
Labridae
length
(c m)
15一一45
1 5一一一45
4−10
0.5一一一 3
prey
length
prey
(cm)
length
(cm)
Coryphaenidae
10一一40
Decapoda (Crustacea)
O.5一 3
Polyipnus
’4一一一・ 6
Anomula hipolytidae
Isopoda
2 一一5
Monacanthidae
4 一一10
Unknown fishes
Decapoda
(Cephalopoda)
1一一 5
1一一 5
1 一2.5
Remarks : The body length of squid showing the mantle length.
D魚 類(PiSces)
マグロ胃内容物の魚類中,出現率(調査宰取申越等の見られる胃の数を%で示したもの)10%以上のもの
はミズウオ科(Plagyodontidae).カマス科(Sphyraenidae).ギマ科(Triacanthidae),アジ科
(Carangidae),ホウネンエソ属(Polyipnus),クロタチカマス科(Acinaceidae),カワハギ科(Mon−
acanthidae),シイラ科(Coryphaenidae),シマスズメダイ科(Pomacetridae),カツオ若年魚
(Juvenile SkipjaCk),の10種が見られた.次に出現率5∼10%のものはキンメダイ科(Berycidae);
ヒシダイ科(Antigonidae),ギンカガミ科(Menidae),カイワリ属(Caranx),ベラ科(Labridae),
グソクダイ(Ostichthys Japonicus),の6種が見られた.
其の他に不明魚が20%以上の高い出現率を示しt.不明魚の中には幼魚もあり,この幼魚は胃の消化度が
相当高い場合は種の識別1ま困難であり従って,familyの査定が出来なかった.不明の硬骨魚は殆ど消化さ
れて僅かに脊椎骨の存在に依て窺い知るを得た.従ってその尾数歯び出現率は正確を期し難かった.小笠原
近海のvグロ,カデキ・の胃内容物に就て藪田(1953)はその出現率の度合に従って30下位述べているが,そ
の申で高い出現率を示すミズウオ,クロタチカマスに就て見るとこの2種は西部印度洋海区に於ても同様に
高い出現率を示していtc.次に小笠原海区に於て高い出現率を弔すカツオ若年魚,ホウネン出ツ・二に殻ても1西’
部印度洋海区では同じ比重を示していた.この四種の魚類はどちらの海区に於ても鮪,梶木類の最も良い餌
料となっているが但し此の四踵類以外の’ 烽フに因ては両海区に鞭て相当の差異がある。即ち西部印度洋に於
ては第3表に示して居る如くどちらかと去へば熱帯産の魚類が多く,藪田(1953).の調査した小笠原海区の
ものは温帯産の魚類が多く見られた、つまりマグロの棲息海区中に比較的多くいるものとか,捕食し易いも
のを摂許しているものy様で之が為に上記の如き差が見られるものと思う.
87
Table 3. Stomach contents of tuna.
fish
1 yeiiowfin tuna
216
No. of measured
empty
Decapoda (Crustacea)
Stomatopoda
Anomula hipolytidae
Symplectoteuthus
33.3
33.2
19.0・
ρ0り乙只﹂
︵049
震U一
31
1
00二一り0
189
35.7
∩∠74
Octopoda
253
1876
57.1
4 oualaniensis
Decapoda (Cephalopoda)
Metasepia tullbergi
539
707
376
49
一■
No・
28一1345一B4=2447016一=72一50114
Isopoda
4
Ammodytidae
14
7
24
(o/o)
0り 4QJ
44− 2五−Qり4− でQ︶五マ
− ∩∠
11 り∠
Ostichthys japonicus
Acinaceidae
Antigonidae
268
35
No・
frebuency
﹄一﹂3 一J=
JJJ3﹂一
=乏一﹂あ﹂
Chaetodontidae
Lophiidae
Pomacentridae
Carangidae
126
153
8
TRJ
買JnU
85一2956=13一=2135一=52
7U26775
一五
1
2りσ
Oぐ
OO、−
Menidae
42
8
=﹄=遷=一指急二
Unknown fishes
14
14
りO ∩∠ り乙1 11︷一
Juvenile Skipjack
42
235 ・
只︶ 7−8
7 1﹂4− 7‘4−4、4−
Polyipnus
301
乏一﹄あ
Monacanthidae
Lampridae
Berycidae
Coryphaenidae
Caranx
210
21
Plagyodontidae
Sphyraenidae
Labridae
Triacanthidae
5
No. l fre?,u/,e)ncy
(o/o)
711766196797り6
0 071
0去6
り06
7 01
5
2 7
0 3
737
0 0
3
3
7
Q
︶∩3
∠40
五 T7
R1
JO7
33
10
1 1 25
31
5
1Q
り4
11
1
stomach contents
53
67
o
frequency
Albacore
Big−eyed tuna
104
112
124
704
36
17
小笠原近海産のマグロ類と西部印度洋産のVグロ類では全く系統を異にしていると思はれるのであるが此
等の両海区産のマグロ類では胃の内容物は何れもミズウオ,カマス科,ホウネンエソ,カツオ若年魚の四種
の魚類が最も高い出現率を示していると云う事は注目すべき事であり旦つ叉,・此等の四つの魚類は,Vグロ
類の餌料として重要な意義を持つものと思はれる.
2)甲殻類(Crustacea)
之引力内容物の甲殻類申最も高い出現率を示すものはエビ類(Decapoda)であり次でシャコ類(Stomato一
:poda)であった.但し殆どが長さ2cm以下のものが多かった.これから考へてみると藪田(1953)が小笠
原海区のマグロの胃中に含まれる甲殻類は1arval stageの段階であると述べて居るが,西部印度洋海区に
於ても同じ様に思はれる.等脚目(IsoPoda)は30∼50%の高い出現率を示していた.
藪田(1953)は小笠原海区のマグロの胃中に含まれる甲殻類に就て『甲殻類の出現状態を見るとマグロ.
カヂキ類に摂理されたと思はれるものもあるが大部分は他の魚類に摂取きれ,そそが胃申に出現する様に考
へられる.即ち,マグロ類やカヂキ類の胃中に見られる魚類の胃に充満或はそれ等の胃より出かかっている
場合が多く見られたのでマグロ,カヂキ類にとっては甲殻類は間接的な食餌と考へられる。』としている.成程
ミズウオ科,カマス科等の胃に甲殻類は幾らか見られるがマグロの胃中に於て魚類が完全に或はそれに近い
状態で消化されている場合にもかかはらず尚多数の甲殻類の存在がマグPtの胃申の魚類とは無関係に見られ
る例が多かった.又マグロの餌の魚の胃から甲殻類が出かかっている様な事はこの海区では発見されなかつ
7こ.1この事から当海区に於てはエビ類,シャコ高等の甲殻類はマグロ類にとって直接的な食餌として差しつ
:かえないと思はれる.次に出現率⑱高いISopodaに就てであるが・マグロの胃に内容物が無く空胃の場合
や叉は大部分胃が消化されていて魚類の脊椎骨とかイカのjawの如きものしか見られない場合の胃の状態
88
を観察して見ると,ISopodaのみ極めて鮮度良好の状態の儘多数胃壁の間隙に見られ而も生きているものが
多く観察された.これはIsopodaが消化し難い生物である事を物語っている.このIsopodaを除いて甲殻
類全体としてその出現率を見ると50%以上の高い出現率を示していた.以上の見地から甲殻類はvグロ類の
餌料として魚類,頭足類に次で重要なウエイトを占めるものと考へられる.
3)頭足類(Cephalopoda)
頭足類の大部分はイカ類で此のイカ類は甲殻類より更に高い80%以上の出現率を示していた.次でタコ類
(Octopoda)が10%に近い出現率で現れた.この頭足類は極めて消化され易いもので例へばイカ類を見て
もそのjawのみ残ってその形腰を留めているに過ぎなかった.この様な状態であるから頭足類の種の査定
は非常に困難を極めた.小笠原海区のマグロ胃中に見られるイカ類より小型のものが多かった.藪田(1953)
は小笠原海区の子中に見られるイカ類を種の査定の出来たものからカギイカ,ツメイカ,スヂイカ,トビイ
カを挙げ就中トビイカが相当に見らたと云っているが,トビイカは西部印度洋海区産マグロ類の胃中にも租
当数見られた.小笠原海区に見られるイカ類は日本近海のものが多いが西部印度洋海区に見られるものは日
本近海産では見られないもの,多分熱帯産のものではなかろうかと思はれる.以上鮪の胃中に見られる頭足
類は高い出現率と出現序数から推して甲殻類以上にマグロの餌料として非常に重要な位置を占めているもの
と考へられる.
次に藪田は小笠原海区のvグロ胃申にクラゲ類(Seyphostoma)を挙げているが印度洋海区のvグPの下
中にはクラゲ類は全然見られなかった.この原因は当西部印度洋海区にクラゲ類が全く存在していなかった
のか,叉は他に餌料が豊富にあってマグロがクラゲを摂取しなかったのか資料が充分でないので明かでない・
魚種別胃内容物
ビンナガはキハダ,メバヂに比べて魚体も小さく従って胃の大きさも格段の違いがあるので胃の内容物の
量に於て少いのは当然である.但し第4表に見られる如くEmptyのものが可成り多く53箇体中8ケもあっ
ナこ.
メバチはN,,ンチョウ(ビンナガ)に次で空胃のものが多く第4表に明かな如く67箇回申5ケ見られた.
キハダは空胃のものは全然見られなかった.
小笠原海区の胃内容物中,甲殻類及び頭足類の非常に小さいのを食餌として見た場合,此等を藪田(1953
は『plallktoll feaderの性格が強いものの様である』と述べているが西部印度洋海区でも胃の内容物中,
甲殻類及び頭足類の出現率とその量から見ても同じ事が云へる.
胃の内容物中キハダに存在していてメバチ,ピンチヨウに見られなかった魚種はカマス科,カワハギ科プ
シイラ科,カイワリ科,テフテフ科,コチ科,アンコウ科であった,次にキハダの平中に存在していなくて
メバチ及びピンチョウに見られアこ魚種はアジ科,グソクダイ科,ク小門チカVス科であった.備キパダはメ
・ミチ,ピンチョウよりギV科,ホウネンエソ科が多く出現して居た.ピンチョウに出現したヒシダイ科,イ
カナゴ科はキハダ,メバチには見られなかった。
甲殻類と頭足類の出現率はキハダとピンチヨウが似通っている.叉メ・ミチは夫等2種の出現率が20∼30%
程度少い.
此等マグロ類の胃の内容物を見ると,魚種は大体同じものが見られると云う事と甲殻類,頭足類の出現率
の似通っていると云う事等から特にキハダ,メバチ,ピンチョウの3種間に差異は無いように考へられる.
季節別胃内客物
胃の内容物を月別に表示して検討して見ると月に依て顕著な差異を示していて,1月は其の前後の12月と
2月の月よりも多数出現している事が分つた.さて,前に述べた出現率の高い魚類16種を見た場合次の事が
云へる.季節の移行と共に胃内容物の魚種の出現率が増大しているものはギV科,マンダイ科,不明魚,硬
骨魚の幼魚で逆に減少している魚種はミズウオ科,カマス科,ベラ科,カワハギ科,シマスズメダイ科,ク
粘力チカマス科,ヒシダイ科,カツオの若年魚であっ持.面白い事には小笠原海区では月が進むにつれてク
ロタチヵマス科,ミズウオ科は反対に増大していた’
次に月別にζの西部印度洋の鮪の胃の内容物を比較して見ると,12月にその出現率が見られなかったもの
89
はべラ科1アジ科であった.1月にその出現が見られなかったものはシマスズメダイ科であった.而して1
月にのみ出現した魚類はホウネンエソ科,シイラ科,ギンカガミ科.カイワリ科等であった.
甲殻類及び頭足類は1月に高い出現率脅示していて魚類と相似の傾向を示してはいるが,魚類の如き顕著
な変化は見られなかった.
此等マグロの胃内容物中,胃中に含まれて居る即ち,餌料の種類を考へずに,餌料の量のみから考察して
見ると第5表に示すが如く,キハダとピンチョウは漁期の進行につれて一三量の増加する時季的変化が見ら
れた.メバチはキハダ,ピンチョウとは反対に季節の移行と共に摂呼量は減少していて2月には空胃が20%
もあった.
水産庁の調査照照洋:丸が南太平洋海区に於て,南緯20∼40度,西径145度:∼180度で鮪の胃内容物を調査し
ているが,それに依ると,空胃,或はその状態に近いものが多く見られたと報告している.但し,西部印度
洋海区のVグロの胃の内容物は次の如く全く相異つた状態を示していた.即ち,
キハダ……空胃無く,中程度8割,充溝が2割.
メバチ……空回1割,中程度8割,充満が1割.
『ピンチョウ……空心0.5割,申程度9割,充満が0.5割.
これから見てキ・ハダはメ・ミチ,ピンチョウの2種より二一量が旺盛のように見受けられた.
今まで述べた事から推察して見ると,西部印度洋に於けるVグロ類に於ては食餌に対して選択性を持って
いるとは思はれない程雑食性を示していて餌料の分布も非常に多岐に分っている.小笠原海区産のマグロに
就て藪田G953年)は『小笠原海区のマグロ類は胃の内容から推察して食餌の選択性を示しているとは考へ
Table 4. Seasonal variation of stomach contents of tuna.
month
Dec.
Jan.
Feb.
No. of measured
41
223
72
empty
o
8
5
−
五TQり
28
456
595
226
60
S8
Q3
O2
V21==おみ==33一402
σ18
16;2
U0
Q4
No.
− 159
S5
4QU
1,029
24.5
49
f7
11 ∩∠ 4一∩∠ −
48.1
慶U
混3潟
看==3三=一﹄竃至 0り3O6
66066 23 0O 3
£U
128
(o/o)
V616428507148511471466一1824
Octopoda
8.3
lfrequency
No・
’8
に﹂ ∩uR︶8
Symplectoteuthis
oualaniensis
Decapoda (Cepha1opoda)
Metasepia tullbergi
(o/o)
−﹁へ︶り乙
Stomatopoda
Anomula hipolytidae
443
253
266
49
frequency
R’4港急看﹄﹄景身。ーヨ奮
4一24﹂
2
2
8
2 8
025
8 7
2
2
RJ
U 52 742
32
10
− 7
1
11
2
15
7
り
0O
4自1
Decapoda (Crustacea)
0院﹂り00
Isopoda
1
Ammodytidae
∩U∩U∩U
Ostichthys japonicus
Acinaceidae
Antigonidae
Q
JQ84∩Q
﹂り4貧U8
一
U−
Chaetodontidae
Lophiidae
Pomacentridae
Carangidae
ロ﹂O RU
O∠∩∠ −
Unknown fishes
Menidae
一﹄至=三
Juvenile Skipjack
14
五U貸﹂7i
O8一107一15一=5200
一15一
り=
ム0
Caranx
Polyipnus
No・
−∩∠ − 一
・Coryphaenidae
008 貧U8 8
Monacanthidae
Lampridae
Berycidae
(o/o)
QU∩∠ −
Plagyodontidae
Sphuraenidae
Labridae
Triacanthidae
frequency
港一潟一4=
stomach contents
125
1,148
59.9
518
74
37
13.3
16
18
26’6
西 部 印 度 洋 海 区 で漁 獲 され た 胃 の 内容 物 を調 査 して マ グ ロの種 類 別,海 区 別 に比 較 検 討 し漁 況 との関 係 を
求 めた.
(1)鮪
に多 い.
の胃 内容 物 の 魚種 は大 体30種 位 で キハ ダ は メバ チ,ビ
ン チ ョ ウ よ り出現 率 も高 く出現 尾 数 も非 常
(2)ミ
ズ ウオ科,カ マ ス科,ホ
ウネ ン エ ソ科,カ
ツ オ の若 年 魚 は 西 部 印度 洋,小 笠 原近 海,南 太 平 洋 海
区共 高 い 出 現 率 を示 してい る.甲 殻類,頭 足 類 に 就 て も同様 で あ る.従 つ て,ミ ズ ウ オ科,ホ
カ マ ス科,カ ツ オの若 年 魚,甲 殻 類 のDecapoda,頭
足類 のDecapodaは
ウネ ン エ ソ科
マ グ ロの餌 料 と して重 要 な位 置
を 占 めて い る.
(3)西
部 印 度洋 海 区 に於 け るマ グ ロの摂 餌 量 は小 笠原 海 区,南 太平 洋 海 区 よ り非 常 に 多 い こ とを示 して
い る.
(4)マ
グ ロの 胃 内容 物 の魚 類,甲 殻 類,頭 足 類 の組 成 が 似 通 つ て い るこ とか ら,キ ハ ダ,メ バ チ,ビ ン
チ ョ ウの3種 間 に食 性 に対 す る差 異 は ない よ うに 思 はれ る.
(5)キ
ハ ダ,ビ ン チ ョ ウ は季節 の移 行 と共 に摂餌 量 が増 加 し,メ バ チ は反 対 に 減 少す る 時期 的変 化 が見
られ た.
(6)南
太平 洋 海 区 のマ グ ロは空 胃 の ものが 殆 どで あ るが 印 度 洋 海 区 は之 と逆 で 空 胃 の も の は非 常 に少
(7)釣
獲 率 が 高 くな る と共 に 胃 内容 物 の魚 類 の出現 率,出 現 尾 数 も増 大 し種 類 も多 くな つ て漁 況 と密接
い.
な 関 係 が あ る よ うに 思 は れ る.但 し甲 殻類,頭 足 類 で は魚 類 の 如 く顕 著 な変 化 が 見 られ ない.
(8)西
れ な い.
部 印 度 洋 に於 け るマ グ ロ類 は そ の 胃 の 内容 物 か ら して食 餌 に 対 す る選 択 性 が明 で あ る とは考 へ ら
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