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Sylpheed オープンテキスト - Sylpheed ユーザサポートサイト

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Sylpheed オープンテキスト - Sylpheed ユーザサポートサイト
Sylpheed オープンテキスト
山本 貫信
Copyright 2004 Yasuaki YAMAMOTO
株式会社グッデイ http://www.good-day.co.jp/
1
Copyright 2004 Yasuaki YAMAMOTO
Permission is granted to copy, distribute and/or modify this document under the
terms of the GNU Free Documentation License, Version 1.1 or any later version
published by the Free Software Foundation; No Invariant Sections, Front-Cover
Texts and Back-Cover Texts.
A copy of the license is included in the section entitled "GNU Free Documentation
License".
◆About Japanese translation(日本語訳について)
以下は、本ドキュメントの利用許諾告知についての非公式な日本語訳です。
This is an unofficial translation of the License notice of this document into
Japanese.
「この文書を、フリーソフトウェア財団発行の GNU フリー文書利用許諾契約書(バージョン
1.1 かそれ以降から一つを選択)が定める条件の下で複製、頒布、あるいは改変することを許可
します。変更不可部分および表表紙テキスト、裏表紙は指定しません。
この利用許諾告知の複製物は「GNU フリー文書利用許諾契約書」という章に含まれていま
す。」
◆About GFDL(GFDL について)
本ドキュメントの巻末に、GNU フリー文書利用許諾契約書を掲載しています。
Last section of this document include of GNU Free Documentation License.
◆Sylpheed のソースコードおよびバイナリーファイルは、GPL(GNU General Public License)に基づき、
次のサイトで配布されています。
http://sylpheed.good-day.net/
2
◆ 本書に掲載されている会社名および製品名は、一般的に各社の登録商標および商標です。本
文中では TM および(C)、(R)は省略しています。
3
■ はじめに ■
本書は、電子メールの基本的な仕組み、メールソフトの使用方法、メールを書く上でのマナー
や注意点など、オープンで優れた電子メールソフト Sylpheed を通じて、効率よく学んでいく
ことを目的とした講習用テキストとなっています。
本書は、Sylpheed の使用方法はおろか、電子メールとは何なのかさえ分からない方々を対象
としておりますが、コンピュータの基本操作についてはある程度の知識を有していることが前
提となっています。
コンピュータの基本操作が行える方であれば、 Sylpheed の操作方法はさほど難しくありませ
んが、電子メールの基本的な仕組みを理解することにより、より一層メールを行うことが楽し
くなるでしょう。また、メールは他人とのコミュニケーションツールですので、マナーや注意
点を理解することも大事です。
それでは、電子メールについて学んでいくことにしましょう !
◆ 謝辞
本ドキュメントは独立行政法人 情報処理推進機構( IPA)の 2003 年度事業「電子政府にお
けるオープンソフトウェア活用に向けての実証実験フィジビリティー調査」の一環として作成
したものです。そのため本テキストは、 GFDL という自由なライセンスの元で利用できます。
このようなドキュメントを作成する機会を与えてくださった関係者の皆様に御礼申し上げます 。
GFDL 版は産業技術総合研究所から配布される予定です。
4
Contents
第 1 章 電子メールとは.................................................... 7
1.1 インターネットとは....................................................... 8
インターネットは世界中に繋がる「道」................................................. 8
1.2 電子メールとは........................................................... 9
電子メールは「郵便」................................................................. 9
電子メールのメリット................................................................ 10
本章の学習ポイントのおさらい................................................. 11
第 2 章 電子メールの特徴................................................. 12
2.1 電話や FAX と比べて便利な点.............................................. 13
メール作成者のメリット.............................................................. 13
メール受信者のメリット.............................................................. 14
文字以外のデータも送信可能.......................................................... 14
2.2 画像なども送れる........................................................ 15
2.3 瞬時に相手に届く........................................................ 16
本章の学習ポイント........................................................... 17
第 3 章 電子メールを使ってみよう......................................... 18
3.1 電子メールを使えるようにする 3 つの準備.................................. 19
インターネットが利用できる.......................................................... 19
電子メールクライアントを用意する.................................................... 19
有効なメールサーバを用意する........................................................ 19
3.2 電子メールを送信してみよう.............................................. 20
送信用メールサーバの設定............................................................ 20
メールを作成する.................................................................... 21
自分宛にメールを送信してみる........................................................ 23
5
3.3 電子メールを受信してみよう.............................................. 24
受信用メールサーバの設定............................................................
メールを受信してみる................................................................
受信失敗の原因究明..................................................................
◆ 送信したときのメールアドレスは正しいですか?...................................
◆ メールサーバの設定は正しいですか?.............................................
◆ インターネットには繋がってますか?.............................................
24
25
25
25
26
26
3.4 受信した電子メールに返信してみよう...................................... 27
返信メールを作成する................................................................ 27
3.4 ファイルを添付して送信してみよう........................................ 29
ファイルをメールに添付する.......................................................... 29
本章の学習ポイント........................................................... 30
第 4 章 電子メールのマナー............................................... 31
4.1 改行は適切に行う........................................................ 32
1 行の文字数の目安.................................................................. 32
自動改行の設定をする................................................................ 33
4.2 宛先を間違えないように.................................................. 34
4.3 使用する文字に注意する.................................................. 35
4.4 添付ファイルについて.................................................... 36
4.5 パソコンの時計は正確に.................................................. 37
4.6 会社などでの私用メールにご注意.......................................... 38
本章の学習ポイント........................................................... 38
第 5 章 こんな電子メールに気をつけよう................................... 39
5.1 ウイルスメール.......................................................... 40
ウイルスはどこから来るのか?........................................................ 40
HTML メールに要注意!............................................................... 41
5.2 SPAM(迷惑メール)...................................................... 42
5.3 チェーンメール.......................................................... 43
本章の学習ポイント........................................................... 43
6
Sylpheed Communication
第 1 章 電子メールとは
そもそも、電子メールとは何なのでしょう? そして、インターネットとは?
本章では、身近な例と照らし合わせて、インターネットと電子メールの仕組
みを理解してみましょう。
第 1 章 電子メールとは
1.1 インターネットとは
「インターネット」という言葉が普通に使われていますが、そもそもイン
ターネットとは、何なのでしょうか?
詳しい説明や歴史的な背景については他の専門書に譲りたいと思いますが、
電子メールを理解する上で必要な程度は簡単に説明しておきたいと思います。
インターネットは世界中に繋がる「道」
インターネットというと、1 つのネットワークのようにも思えますが、その
名 の 由 来 と な っ た よ う に 、 相 互 (Inter ) に 接 続 さ れ た ネ ッ ト ワ ー ク 網
(Net)であり、数多のネットワークの集合体をインターネットと言います。
あなたがご利用しているインターネットプロバイダのネットワーク、会社
のネットワーク、学校のネットワーク、それらがある決まりのもとに相互に
接続し合って、そして地球規模のネットワークが形成されて、今日のインター
ネットに至っています。
ネットワークは、電子データのための道路のようなもので、道が繋がって
いる限り、データを伝達させることが可能となります。その上で、Web ペー
ジを閲覧するためのデータ、電子メールのデータなどが、ある規則に従って
やり取りされているのです。
少々異なりますが、身近な例で考えてみましょう。
ネットワークを道路と置き換えてみて下さい。道路には、舗装路、高速道
路、遊歩道、あぜ道などさまざまですね。ネットワークも、電話回線、光ファ
イバ、衛星通信など、いろいろな方法で接続されています。
そうした道(ネットワーク)があるからこそ、さまざまなものや情報などが、
自由に行き交うことができるようになるのです。
8
1.2 電子メールとは
1.2 電子メールとは
インターネットが道だとすると、電子メールは何になるのでしょうか?
これはそのままですね。そうです、郵便です。
電子メールは「郵便」
郵便を出すためには、封筒に手紙を入れてポストに投函します。すると、
郵便局員がそれを回収し、宛先を見て、相手の郵便受けまで送り届けてくれ
ます。相手は、郵便受けを確認し、無事郵便を受け取ることになります。
同様に、電子メールも送信用メールサーバにメールを配信し、宛先を見て、
相手のメールボックスまで配達します。相手がメールボックスを確認して、
無事電子メールを受け取ることになります。
電子メールは「メール」なので、手紙なのでは? と疑問に思った方もい
るかもしれません。しかし、「手紙」ではなく「郵便」と書いたのは、意味
があります。
それは、手紙と説明すると、基本的に文章だけとイメージしがちになるこ
とを避けるために、あえて郵便としました。郵便とすると、葉書、封書、小
包とさまざまなバリエーションがありますね。電子メールも、文章だけのメッ
セージから、音声、画像、文書などさまざまなものを送ることができるので
す。
9
第 1 章 電子メールとは
電子メールのメリット
郵便と異なる良い点は、以下のようにあげることができます。
・瞬時に届く
・同時に複数人に送れる
・どこにいても受け取れる
利用方法はあなた次第です。楽しいメール生活を送りましょう。
10
本章の学習ポイントのおさらい
本章の学習ポイントのおさらい
・インターネットはネットワークの集合体
・ネットワークは、データのための道路
・電子メールは、ネットワーク上の郵便
11
Sylpheed Communication
第 2 章 電子メールの特徴
電子メールは、電話やファックスなどの通信手段と比べ、何が優れているの
でしょうか? 電子メールの良い点、悪い点を考え、上手に活用するための
ポイントを、本章で学びましょう!
2.1 電話や FAX と比べて便利な点
2.1 電話や FAX と比べて便利な点
第三者とコミュニケーションをとるには、手紙や電話、ファックスなど、
いろいろとあります。ではなぜ、新たな手段を用いるのでしょうか?
もちろん、今までのコミュニケーション方法とは異なる、有利/便利な点
が多くあるからです。なぜ、電子メールなのか? 電子メールの特徴を踏ま
えつつ、今までのコミュニケーション方法と異なる点を考えていきましょう。
メール作成者のメリット
まず、メール作成者側の立場として、いつでも、どこでも、相手に送る文
章を作成できるということがあります。ただし、その場にコンピュータ(最
近は、携帯電話というのもありますが…)があり、すぐ使えるという条件付
きなので、さすがに紙のようにサッと出して、気軽に書き出すという点にお
いては負けますが、かなり気軽に文章を作成することが可能だと思います。
また、作成した文書は、一連の動作の一環として、すぐに、そして相手の
状態を気にせず、気軽に送信できることも良い点の 1 つといえます。
手紙であれば、わざわざポストまで出向かなければ送ることはできません。
電話だと、時間帯など、ある程度相手の状態を気にしなければなりません。
この点、電子メールであれば、ネットワークに繋がっていれば、その場で
送信できますし,仮にネットワークに繋がっていなくても、送信処理をして
いれば、ネットワークに繋がった時点でコンピュータが勝手に送信してくれ
るようにすることも可能です。また、相手側の状態も気にすることはありま
せん。なぜなら、相手側は基本的に都合の良い時にそのメッセージを受信す
るからです。
13
第 2 章 電子メールの特徴
そういった意味では、急ぎの用件の時にはあまり向かないコミュニケーショ
ン手段とはいえます。確実に相手を捕まえ、その場でコミュニケーションす
るには、直接会うか、電話の方が勝ります。
電子メールは、ネットワークの状況にもよりますが、ほぼ一瞬で相手側に
メッセージを送りつけることは可能です。しかし、それは相手が電子メール
を常に確認していることが条件になるので、確実性という意味では多少劣り
ますが、気軽さと便利さという点においては,どのコミュニケーション手段
よりも勝ると思います。
メール受信者のメリット
次に、メールの受信者側の立場で考えると、すでに述べましたが、いつで
も、どこでも、都合の良い時に受け取ることができるということが挙げられ
ます。
手紙やファックスであれば、受け取る場所は限定されます。配達先の住所
や送信先のファックスでしか受け取れません。また、手紙の場合、届くまで
の時間的な要素も考慮しなくてはなりません。電話では、場合によっては、
受け取れないこともあります。また、迷惑に感じることもあるでしょう。
電子メールは、都合の良い時に、都合の良い場所で受け取ることが可能な
ので、気軽に行えるというのが最大の特徴だと云えますね。
文字以外のデータも送信可能
最後に、電子メールの内容を考えてみましょう。さすがに物理的な「物」
は送受信できませんが、電子的な物であればなんでも送受信可能です。
単純な文字の文章から、装飾した文章、画像や動画、音声など、あらゆる
データがやりとり可能です。ただし、双方ともにデータのフォーマットを理
解できることが条件になりますが、これは当事者間の問題ですので、簡単に
解決できることですね。
以上のことから、手紙や電話、ファックスと比べ、時間や場所を気にせず、
いつでも気軽にコミュニケーションできるというのが電子メールの最大の利
点といえます。
情緒や字間に込められた「思い」という点では、手紙が勝るでしょう。素
早いレスポンスという意味では、電話の方がより確実でしょう。レイアウト
そのままの文章をすぐさま送るという点では、ファックスの方が便利だと思
います。
しかし、気軽に行うコミュニケーションツールとしての電子メールは、多
いに活用すべきものといえます。
14
2.2 画像なども送れる
2.2 画像なども送れる
手紙であれ、ファックスであれ、画像を送るということは可能です。しか
し、手紙であれば、絵を描く、もしくは、写真を現像するなど、ちょっと手
間がかかります。また、ファックスであれば、ちょっと画像が荒くなってし
まいますね。カラーというのも普及していません。
電子メールであれば、デジカメで撮った画像を気軽に添付して、そのまま
送ることが簡単にできます。
これは、最近の携帯電話では一般的な使用方法ですね。デジカメも付いて
ますし、メール機能もあります。ちょっと気に入った風景があれば、「ひょ
いと撮って、その場でメール送信」というのもお手のものです。
画像が送れるということは、電子的なものであれば何でも送れる、という
ことになります。
たとえば、音楽、契約書などの書類、報告書、動画、コンピュータ上で扱
えるものであれば、何でもです。手紙をスキャンして送ることもできますし、
ファックスもそのまま送受信できます。わざわざ、フロッピーディスクに記
録して、宅急便で送るなんていうことは必要ありません。電子メールに添付
して送信するので、非常に簡単です。
15
第 2 章 電子メールの特徴
2.3 瞬時に相手に届く
電子メールが産まれた背景上、本来は送達の即時性というのは保証されて
いません。しかし、現在ではネットワーク網が発達したおかげで、ほぼ瞬時
に相手先のメールボックスに届きます。
もし、相手が頻繁にメールボックスをチェックしているのであれば、場合
によっては電話やファックスよりも早く相手にメッセージが届けられること
もあります。
その反面、相手がメールボックスを確認するのを怠ったり、途中のネット
ワークに問題があった場合には、非常に時間がかかることもあるというのは
念頭に置いて下さい。
16
本章の学習ポイント
本章の学習ポイント
・電子メールの特徴を理解し、コミュニケーション手段の 1 つとして活用し
よう!
・送れるのは文章だけではないことを理解しよう!
・電子メールは即時に送れるが、保証はされていない
17
Sylpheed Communication
第 3 章 電子メールを使ってみよう
本章では、実際に電子メールを利用する方法を学んでいきます。
電子メールを利用するには、大きく分けて次の 3 つの条件が揃っていなけれ
ばなりません。
・インターネットが利用できる
・電子メールクライアントを用意する
・有効なメールサーバを用意する
3.1 電子メールを使えるようにする 3 つの準備
3.1 電子メールを使えるようにする 3 つの準備
電子メールを利用できるようにするには、次の 3 つの準備をします。
インターネットが利用できる
当たり前のことですが、使用するコンピュータは、インターネットに繋がっ
ている、もしくは、繋げることが可能なものでなければなりません。電話線
や LAN ケーブル、無線 LAN などでネットワークには繋がっている、もしく
は、繋げられますか? インターネットに接続するための設定は行われてい
ますか? Web ブラウザなどで、インターネット上のサイトが閲覧できれば、
そのコンピュータはこの条件を満たしています。インターネットが利用でき
ないようであれば、利用可能なコンピュータを用意するか、利用できるよう
に設定しましょう。
電子メールクライアントを用意する
電子メールを行うには、電子メールを行うためのソフトウェアを用意しな
ければなりません。本テキストでは、オープンソースソフトウェアで高機能
な Sylpheed という秀逸なソフトウェアについて学んでいきたいと思います。
インストール方法については、別途ドキュメントを参考にしていただきたい
と思いますが、簡単な使用方法については本テキストで学んでいただきます。
有効なメールサーバを用意する
通常、メールサーバはインターネットプロバイダなり、会社であれば社内
の関連部門が用意していることと思います。電子メールは、送信用のメール
サーバ(SMTP サーバ)、受信用のメールサーバ(POP もしくは IMAP サー
バ)の 2 種類が必要となり、場合によっては 1 台のサーバでこの 2 種類を備
えることもありますが、これは同じハードウェア上に実装されているという
だけで、結局は 2 種類のメールサーバが必要になります。
この 2 種類のサーバ名(場合によっては、IP アドレス)、および、認証を
用いる場合、その情報はサーバの提供者に確認して下さい。これらは、電子
メールクライアントにきちんと設定されていなければなりません。
19
第 3 章 電子メールを使ってみよう
3.2 電子メールを送信してみよう
まずは、電子メールを送信してみましょう。
送信用メールサーバの設定
電子メールを送信するためには、送信用メールサーバ(SMTP サーバ)の
設定が、正しくなされていなければなりません。Sylpheed では、アカウント
ごとにメールサーバの設定が行えるので、送信用メールサーバの設定は、
「アカウントの設定」の中で設定します。
▼アカウントの設定画面
[図 3-1-1
「サーバ情報」という枠の中に、「SMTP サーバ(送信)」という欄がある
ので、そこに正しく送信用メールサーバのホスト名、もしくは、IP アドレス
が記述されていることを確認して下さい。この欄に何も記述していない、も
しくは、誤った情報が記述されているようならば、正しい送信用メールサー
20
3.2 電子メールを送信してみよう
バのホスト名、もしくは、IP アドレスを記述しましょう。
送信時に認証が必要な場合には、同じく「アカウントの設定」の「送信」
タブを選択すると、認証という枠内に「SMTP 認証(SMTP AUTH)」という
チェックボックスがあるので、これをチェックすることにより送信時の認証
が有効になります。
▼ユーザ認証の設定画面
[図 3-1-2
ここで「ユーザ ID」と「パスワード」を正しく設定して下さい。
メールを作成する
送信用メールサーバの設定が、正しく行われれば、あとはメールを書いて
送信するだけです。メールの作成は、「作成」アイコンをクリックして下さ
い。そうすると、「メッセージの作成」ウィンドウが現れますので、正しく
「宛先」を入力して、あとは必要事項を記入するだけです。
21
第 3 章 電子メールを使ってみよう
▼「作成」アイコンはここにあります
[図 3-1-3
▼「メッセージの作成」ウィンドウ]
[図 3-1-4
22
3.2 電子メールを送信してみよう
自分宛にメールを送信してみる
では、まず手始めに自分宛にメールしてみて下さい。「宛先」に自分のメー
ルアドレスを入力して、「件名」や「本文」(目盛りの下の大きな入力欄が
本文の記入欄です)に適当な文章を書き込んで、送信してみて下さい。送信
は、左上にある「送信」アイコンになります。エラーが表示されなければ、
作成したメールは送信用メールサーバを経由して、「宛先」に記されたメー
ルアドレス宛に送信されたことになります。
▼「送信」アイコンはここにあります
[図 3-1-5
23
第 3 章 電子メールを使ってみよう
3.3 電子メールを受信してみよう
今度は、電子メールを受信してみましょう。
受信用メールサーバの設定
電子メールを受信するためには、受信用メールサーバ(POP もしくは
IMAP サーバ)が正しく設定されていなければなりません。Sylpheed では、
送信用メールサーバの設定と同じく、アカウントごとにメールサーバの設定
が行えるので、受信用メールサーバの設定は「アカウントの設定」の中で設
定します。
▼アカウントの設定画面
[図 3-2-1
「サーバ情報」という枠の中に、「受信用サーバ」という欄があるので、
そこに正しく受信用メールサーバのホスト名、もしくは、IP アドレスが記述
されていることを確認して下さい。この欄に何も記述していない、もしくは
24
3.3 電子メールを受信してみよう
誤った情報が記述されているようならば、正しい受信用メールサーバのホス
ト名、もしくは、IP アドレスを記述しましょう。
受信用メールサーバは、必ず認証情報が必要になります。最下段にある
「ユーザ ID」と「パスワード」の欄に、正しく記入しましょう。
正しく設定されていれば、先ほど送信した自分宛のメールが受け取れるは
ずです。早速、メールを受信してみましょう。
メールを受信してみる
メールの受信は、Sylpheed の「受信」アイコンをクリックすることで受信
できます。「受信」アイコンをクリックして、問題なくメールが受け取れる
ことを確認しましょう。
▼「受信」アイコンはここにあります
[図 3-2-2
先ほど送信した自分宛のメールを受信できたでしょうか?
受信したメールは、通常は「受信箱」というフォルダに格納されているの
で、そちらを確認してみて下さい。先ほどのメールが見つかれば、うまく設
定されています。
受信失敗の原因究明
もし、受信箱に何も入っていないようであれば、それはどこかに誤りがあ
ります。誤りには、次のような原因が考えられます。
◆ 送信したときのメールアドレスは正しいですか?
Sylpheed では、特に設定を変更しなければ、送信したメールは「送信控」
というフォルダに格納されます。それを開いて、正しいメールアドレスが記
入してあるか、再度確認してみて下さい。
25
第 3 章 電子メールを使ってみよう
◆ メールサーバの設定は正しいですか?
設定に誤りがあれば、送信時もしくは受信時にエラーが表示されると思い
ます。送信時もしくは受信時に、何かエラーが表示されなかったか、今一度
思い出してみて下さい。
▼エラーの場合のダイアログ
[図 3-2-3
◆ インターネットには繋がってますか?
何らかの原因により、メールサーバがインターネットに繋がっていないと
いうことも考えられます。この場合にはメールサーバの管理者に問い合わせ
るしかないのですが、通常は時間が経てば接続が復旧するので、少し時間を
おいてから受信してみて下さい。長い間改善しないようであれば、問い合わ
せてみましょう。
26
3.4 受信した電子メールに返信してみよう
3.4 受信した電子メールに返信してみよう
無事受信できることが確認できたら、今度は受信したメールに返信してみ
ましょう。
返信メールを作成する
返信するには、返信したいメールを選択して、「返信」アイコンをクリッ
クするだけです。
▼「返信」アイコンはここにあります
[図 3-3-1
なお、「返信」は、送信者だけに返信されます。宛先や Cc に複数のアドレ
スが列記されており、それらのアドレス全員に返信したい場合には、「全員
に返信」をクリックして下さい。特定の人にだけ返信したい場合でも、「全
員に返信」をクリックし、送りたくない人だけを削除するというのもよいで
しょう。もちろん、送信前であればいつでもアドレスの追加や変更、削除は
行えるので、「返信」をクリックして必要なアドレスだけを追加してもかま
いません。
27
第 3 章 電子メールを使ってみよう
▼「全員に返信」アイコンはここにあります
[図 3-3-1
返信メールが表示されると、件名の先頭に「Re:」が付加され、本文には返
信すべきメールが書かれた日付と作成者の情報、そして書かれていた文の行
頭に「> 」という引用符が付加されています。
件名の変更は、メールが元の件名の返信であることが一目で分かり、本文
はいつ、誰から来たものかが分かるようになっています。
もちろん、これらは自由に変更できますが、慣れるまではそのままの状態
で使ってみて下さい。
それでは、友人、もしくは周囲の人と、メールの交換をして、使い方に慣
れてみて下さい。
28
3.4 ファイルを添付して送信してみよう
3.4 ファイルを添付して送信してみよう
メールの最もポピュラーな使い方として、ビジネス文書を送付する、家族
の写真を送付するなど、単なる文章の交換だけではなく、データの交換が頻
繁に行われることと思います。
これらのデータを、メール本文の中に直接書くことはできないので、「添
付」という形で送付することになります。
ファイルをメールに添付する
何らかのデータ(ファイル)を添付したい場合には、「添付」アイコンを
クリックして下さい。そうすると、「ファイルの選択」ウインドウが開きま
す。そこで、任意のフィルを選択して、メールにファイルを添付して下さい。
なお、添付ファイルは、複数添付させることができます。とはいえ、相手
の事情も考慮して、あまり容量の大きなファイルを添付したり、大量の添付
は避けましょう。
▼「添付」アイコンはここにあります
[図 3-4-1
29
第 3 章 電子メールを使ってみよう
▼「ファイルの選択」ウインドウ
[図 3-4-1
では、実際に何かファイルを添付して、メールを送受信してみましょう!
本章の学習ポイント
・電子メールを行うための環境は整っていますか?
・メールサーバの設定は正しいですか?
・電子メールの送信、および、受信はきちんと行えますか?
・新規にメールを作成する場合と、返信の違いは理解できましたか?
・文章だけではなく、いろいろな形式のファイルを行えることを理解できま
したか?
30
Sylpheed Communication
第 4 章 電子メールのマナー
電子メールは、第三者とのコミュニケーションツールです。
現実世界と同じく、自分がもらって嬉しいものは嬉しいし、もらって嫌なも
のは嫌なものです。
また、人それぞれ考え方や見方が異なるので、自分よがりにならず、相手の
気持ちになってメールするようにしましょう。
本章では、一般的に気を付けるべきこと、電子メールを送る上でのマナー
(いわゆるネットワーク上のエチケットで、「ネチケット」と呼ばれていま
す)を学んでいきたいと思います。必ず守らなければならないというもので
はありませんが、頭の片隅に置いて、気持ちよいコミュニケーションを行う
よう、心がけたいですね。
第 4 章 電子メールのマナー
4.1 改行は適切に行う
あなたは、どのような画面でメールを見ていますか?
大画面のモニタで、メールを見るためのソフトウェアも最大化しており、1
行あたりの文字数も、数百文字もある……? それは羨ましい! これなら
どのようなメールも問題なく見られそうですね。
しかし、世の中そんな人ばかりではありません。メールの本文が表示でき
る文字数が、数十文字という人もいます。これは、何が問題なのでしょう。
1 行の文字数の目安
あなたのメールを受信した人の画面が、1 行あたりの表示可能な文字数が少
ない場合、あなたが入力した文章の、意図した場所とは異なるところで改行
されてしまい、文章が読みづらくなることが考えられます。もしくは、改行
されずに画面からはみ出して、水平スクロールバーを操作しないと、読めな
いということも考えられます。
そのように読みにくいメールを、あなたは読みたいと思いますか?
たとえ、読んでもらえたとしても、印象の悪いメールはあまり好意的に読
めなくなります。直接話す場合と違って、表情や言葉の抑揚がないので、文
章だけだとただでさえ冷たく感じてしまうものなので、できるだけ好意的に
読んでもらうよう心がけるべきです。
そのためにも、一行あたりの表示文字数が少ない環境を想定して、適切な
場所で改行するようにしましょう。
改行位置は、一般的に半角英数文字で 68~76 文字くらいといわれていま
す。日本語のような全角文字であれば、その半分の 34~38 文字くらいにな
ります。これは、テキストベースの画面だと、1 行が 80 文字というのが一般
的であった時の名残で、返信した場合の引用符が 2 文字ほど付加されること
が考慮されています。最近では、テキストベースの画面というのはなくなり
つつありますが、今でも使用している人はいますし、小さな画面を利用して
いる人もいることを考えると、目安になる数字だと思います。
32
4.1 改行は適切に行う
自動改行の設定をする
Sylpheed の場合、本文記入欄の上には目盛りがあるので、いちいち文字数
を数えることなく、改行の目安が用意に把握できます。また、自動的に改行
させるように設定することも可能です。
自動改行の設定は、「全般の設定」の「作成」にあります。標準では、半
角で 72 文字で改行するように設定されているので、これを好きな数字に変更
します。また、メッセージ作成中に自動的に改行させたい場合には、「入力
時に自動改行する」をチェックします。メッセージ作成中には改行せず、実
際に送信するときに改行させたい場合には、「送信時に自動改行する」を
チェックします。
▼自動改行は「全般の設定」で行える
[図 4-1-1
33
第 4 章 電子メールのマナー
4.2 宛先を間違えないように
宛先を間違えないというのは、ネチケットというよりは、至極当然のこと
ですね。
存在しないメールアドレスであれば、エラーとなって送信者の元へ戻って
来るので、それはそれでよいのですが、たまたま存在するメールアドレスへ
間違って送信した場合には、いろいろとトラブルの元になります。
恥ずかしい思いをしたり、喧嘩や賠償責任などのあらぬ火種の元になった
り、自分だけでなく周りを巻き込む危険性もあります。
メールを送信する前には、一度宛先を確認してから送信することお奨めし
ます。
34
4.3 使用する文字に注意する
4.3 使用する文字に注意する
日本語というと、1 種類しかないと思いがちですが、実はコンピュータの世
界には複数の日本語が存在します。正確には、日本語を表示するための文字
コードが、複数存在するのです。
通常は、何も気にせずに正しく交換されるのですが、中には正しく交換さ
れない文字が存在します。それは、機種依存文字や半角カタカナです。
機種依存文字とは、その名のごとく、特定の機種に依存した文字のことで
す。たとえば、身近な例でいうと、携帯電話の絵文字は、機種依存文字にな
ります。よく間違って使われる機種依存文字には、数字をまるで囲んだ丸数
字、ローマ数字、(株)などの括弧付き文字、それから記号などが挙げられます。
自分の環境で表示できるからといって、相手の環境でも表示できるとは限
りません。これらの文字を使用するときには、注意しましょう。
▼機種依存文字の例
izon
35
第 4 章 電子メールのマナー
4.4 添付ファイルについて
最近では、メールによるウイルス感染が非常に深刻化しています。そのた
め、添付ファイルを禁止していたり、添付ファイルの扱いに慎重になってい
るケースが増えています。そのため、むやみやたらに添付ファイルを送り付
けることにも注意が必要です。
また、ブロードバンド化が進んだためか、ファイルの大きさをあまり気に
せずに添付するケースが増えています。相手が必ずしもブロードバンドに接
続されているとも限りません。また、メールボックスの容量に制限があるか
もしれません。そのため、あまりサイズの大きなファイルは添付しない方が
よいでしょう。やむを得ない場合には、必ず確認を取ってから送信するよう
にしましょう。
ファイル形式にも注意が必要です。自分の環境で開けるからといって、相
手の環境でも開けるとは限りません。
以上のことから、どのような場合でも、添付ファイルは相手に確認してか
ら送信するのがよいでしょう。
36
4.5 パソコンの時計は正確に
4.5 パソコンの時計は正確に
コンピュータの内蔵時計というのは、あまり精度が高くありません。また、
何らかの理由により、大きく狂うこともしばしばあります。
自分一人で使っているならば、誰にも迷惑をかけないと思いがちですが、
そのコンピュータでメールの送受信を行うのであれば、その考えは改めなけ
ればなりません。なぜなら、電子メールには必ず日時の情報が付加されるか
らです。
たとえば、メールの内容に「明日お会いしましょう」と書かれているのに、
メールの日時が 3 日前であれば、どう思いますか? 1 年前の日付のメールや、
未来からのメールが送られてきても、受け取った方は非常に困惑します。
インターネットに接続されているならば、コンピュータの時間を常に正確
に保つようにしてくれるというソフトウェアは、数多くあります。それらの
ソフトウェアを活用して、正しい時間を刻むようにしましょう。
37
第 4 章 電子メールのマナー
4.6 会社などでの私用メールにご注意
会社でメールの送受信を行う場合、いうまでもなく私用メールは避けるべ
きです。
節度を持って行っていれば、多少のことは目をつむってもらえるかもしれ
ませんが、私用電話などと違って、私用メールはなかなか目に留まりません。
それ故、段々と度が過ぎていく傾向にあるようです。
コンピュータやネットワークという、会社のリソースを浪費しているわけ
ですし、業務時間であれば、業務に集中すべきなのは当然ですね。また、私
用メールに混じって、ウイルスが混入ということになれば、会社に対して多
大な損害を与えかねません。
実際に私用メールを巡って、訴訟にまで発展したケースがあります。そこ
では、私用メールによる生産性の低下、機密情報の漏洩、ウイルス感染など
が指摘され、違法行為になると解釈されるケースもあります。もちろん、業
務の妨げにならない範囲の使用であれば許容されるでしょうが、注意が必要
です。
やはり、私用メールは、プライベートな時間および場所で行いましょう。
本章の学習ポイント
・相手の環境は、自分と同じとは限らない
・ネチケットを考慮して、楽しいメール生活を
・相手の気持ちを考えて、気持ちのよいコミュニケーション
・余計なトラブルは避けよう!
38
Sylpheed Communication
第 5 章 こんな電子メールに気をつけよう
電子メールは、非常に便利なツールです。世界中の人々に、いつでもどこで
もメッセージ(メール)を送受信ができます。しかし、これは、あなただけ
が可能なわけではなく、万人にとっても同じことがいえます。そして、世の
中には、よい人もいれば、身勝手な人も大勢存在します。
その一部の身勝手な人々によって、電子メールの世界にも負の部分が存在す
るのです。
本章では、これら負の部分を紹介することで、被害者にならないため、そし
て知らない間に加害者になっていたというようなことを防ぐための予備知識
を学んでいきたいと思います。
本章は、これまでの章のように楽しい電子メールの世界ではなく、いわば暗
部の紹介になります。負の部分を覗くことによって、折角の楽しい電子メー
ルの世界を敬遠したり、身勝手な側の人になったりしないよう、お願いしま
す。
第 5 章 こんな電子メールに気をつけよう
5.1 ウイルスメール
コンピュータウイルスの被害は、年々増加しているようです。しかし、そ
の多くはユーザ側の無知や怠慢で感染しているといっても過言ではないと思
います。
ウイルスはどこから来るのか?
ウイルスの感染経路は多種多様ですが、近年ではメールによる感染が非常
に増大しているようです。
メールソフト側でも、最近はいろいろな対策がされていたり、ウイルス
チェックプログラムの導入で防御する方法なども採られていますが、ほとん
どイタチごっごのように、ウイルスの進歩もめまぐるしく発展しています。
では、電子メールを経由して、どのようにウイルスは感染するのでしょう
か?
基本的には、ウイルスデータを添付して、そのファイルを開く(実行させ
る)ことによって、ウイルスに感染させるというのが一般的です。
つまり、出所不明なメールは開かない、添付ファイル付きのメールは受け
取らないなど、非常に簡単な対処法でウイルス感染は防げるのです。
40
5.1 ウイルスメール
しかし、近年のメールソフトは秀逸なのか、それとも余計な機能が満載な
のか分かりませんが、ユーザの利便性を向上するという名目の元、自動的に
次の未読メールを開きに行ったり、添付ファイルを勝手に解釈して、自動的
に開いてくれたりします。そのためにウイルスメールが蔓延、拡大されたと
いっても過言ではないでしょう。
HTML メールに要注意!
最近では、HTML メールによる被害が多いように思われます。
HTML メールは、今までの文字だけのメールに比べ、格段に表現力が上が
るため、メールの世界をより一層広げてくれます。しかし、文字だけでなく、
実行ファイルを忍ばせておくことも可能なので、そこにウイルスを仕込んだ
り、もしくは、ウイルスに感染するようなサイトに誘導したりということが
簡単に行えます。HTML メールは、そのまま HTML メールとして開くので
はなく、文字だけを抽出して見るように設定したり、HTML 中で勝手に何か
を実行できないように設定してから開くようにしましょう。設定できないの
であれば、開かない方がよいでしょう。
これらのことから、見知らぬ人からのメールは受け取らない、受け取って
しまったら読まずに捨てる、見知っている人からのメールであっても、添付
ファイルの扱いには注意する(たとえば、ウイルスチェックしてから開くな
ど)、HTML メールも対策を施してから開くというのが重要です。
なお、Sylpheed では、これら余計なウイルス感染を避けるため、HTML
メールにいては、そのまま自動表示するようなことはしていません。HTML
のテキスト部分だけを抽出して、文字の文章として表示させます。もちろん、
HTML メールとして表示させることもできるので、表現力豊かなメールとし
ても表示させられます。
41
第 5 章 こんな電子メールに気をつけよう
5.2 SPAM(迷惑メール)
一般に、SPAM(スパム)と呼ばれる迷惑メールですが、残念ながら基本
的な対処方法はありません。
アンチスパムと呼ばれるフィルタリングソフトなどで振り分けてごみ箱行
きにするのが、精一杯の対策といえます。しかし、スパムを受け取って、やっ
てはいけないこと、やらない方がよいことがあります。
それは、受け取ったメールに返信すること、メールに書かれている「今後
メールを受け取らないために……」と書かれている方法を実行することです。
メールを受け取って、頭にきて文句の 1 つでもいってやろうという気持ち
も分かります。迷惑なので、今後送らないで下さいといいたくなる気持ちも
十分に理解できます。今後同様のメールを受け取らないための方法が、親切
にも書かれているのなら、その通りに実行したいということも非常によく分
かります。
しかし、ちょっと待って下さい。それらの行為は、自分のメールアドレス
が有効であることを、スパム業者に知らせることになるのです。つまり、さ
らなるスパムメールの標的にされてしまうことに繋がるのです。
スパムメールは、読まずに捨てる。これが一番最良な方策といえます。
最近では、インターネットプロバイダが、事前に受け取らないような方策
を講じつつあります。完全とはいえないまでも、だんだんと減っていくこと
を期待して、自分のメールアドレスが有効である意思表示だけはしないよう、
気を付けましょう。
42
5.3 チェーンメール
5.3 チェーンメール
チェーンメールとは、人の心理を誘導した、非常にいやらしいメールとい
えます。
たとえば、「このメールを受け取ったら、3 日以内に 10 人にメールしない
と大変なことに見舞われる」といった不幸の手紙の電子メール版であったり、
善意をよそおって特殊な血液型を探しているので、多くの人に伝えて欲しい
といった内容で、意味なくメールを拡散させていくようなものを、チェーン
メールと呼んでいます。
受け取っておしまいであれば、単なる迷惑メールと同じですが、さらに配
布を要求することで、簡単に拡大しますし、あなたも加害者の一人となって
しまいます。
不幸の手紙のようなものであれば判断は簡単でしょうが、善意をよそおっ
たものは判断が難しいと思いますが、不特定多数に配布を要求するようなも
のは、大抵はチェーンメールと思って間違いありません。もし本当に転送が
必要だと思えば、ことの真偽を確認してから転送すべきで、安易に転送しな
いよう心がけましょう。
本章の学習ポイント
・メールは楽しいことばかりではない
・メールを楽しむためには、正しい知識を!
・正しい対処で、被害から身を守る
・被害者にも、加害者にもならないように気を付けよう!
43
GNU フリー文書利用許諾契約書
バージョン 1.1、2000 年 3 月日本語訳、2002 年 5 月 29 日
Copyright (C) 2000 Free Software Foundation, Inc.
59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA 02111-1307 USA
この利用許諾契約書を、一字一句そのままに複製し頒布することは許可する。
しかし変更は認めない。
This is an unofficial translation of the GNU Free Documentation License into Japanese. It was not
published by the Free Software Foundation, and does not legally state the distribution terms for
documents that uses the GNU FDL--only the original English text of the GNU FDL does that. However,
we hope that this translation will help Japanese speakers understand the GNU FDL better.
(訳: 以下は GNU Free Documentation License の非公式な日本語訳です。これはフリーソフトウェア財団(the
Free Software Foundation)によって発表されたものではなく、 GNU FDL を適用した文書の頒布条件を法的に有
効な形で述べたものではありません。頒布条件としては GNU FDL の英語版テキストで指定されているもののみ
が有効です。しかしながら、私たちはこの翻訳が、日本語を使用する人々にとって GNU FDL をより良く理解す
る助けとなることを望んでいます。)
翻訳は 八田真行<[email protected]>が行った。原文は http://www.gnu.org/licenses/fdl.html である。誤訳の
指摘や改善案を歓迎する。
0. はじめに
この利用許諾契約書の目的は、この契約書が適用されるマニュアルや教科書、その他書面になっている文書を
(無料ではなく)自由という意味で「フリー」とすること、すなわち、変更の有無あるいは目的の営利非営利を
問わず、文書を複製し再頒布する自由をすべての人々に効果的に保証することです。加えてこの契約書により、
著者や出版者が自分たちの著作物に対して相応の敬意と賞賛を得る手段も保護され
ます。また、他人が行った変更に対して責任を負わずに済むようになります。
この利用許諾契約書は「コピーレフト」的なライセンスの一つであり、この契約書が適用された文書から派生
した著作物は、それ自身もまた原本と同じ意味でフリーでなければなりません。この契約書は、フリーソフト
ウェアのために設計されたコピーレフトなライセンスである GNU 一般公衆使用許諾契約書を補足するものです。
(訳注: コピーレフト(copyleft)の概念については http://www.gnu.org/copyleft/copyleft.ja.html を参照せ
よ)
この利用許諾契約書は、フリーソフトウェア用のマニュアルに適用することを目的として書かれました。フリー
ソフトウェアはフリーな文書を必要としており、フリーなプログラムはそのソフトウェアが保証するのと同じ
自由を提供するマニュアルと共に頒布されるべきだからです。しかし、この契約書の適用範囲はソフトウェア
のマニュアルに留まりません。対象となる著作物において扱われる主題が何であれ、あるいはそれが印刷され
た書籍として出版されるか否かに関わらず、この契約書は文字で書かれたいかなる著作物にも適用することが
可能です。私たちとしては、主にこの契約書を解説や参照を目的とする著作物に適用することをお勧めします。
1. この利用許諾契約書の適用範囲と用語の定義
著作物がこの契約書の定める条件の下で頒布される旨の告知を、著作権者がその中に書いたすべてのマニュア
ルあるいはその他の著作物は、本利用許諾契約書の適用対象となる。以下において、「『文書』」とはそのよ
うなマニュアルないし著作物すべてを指す。公衆の一員ならば誰でも契約の当事者となることができ、この契
約書中では「あなた」と表現される。
『文書』の「改変版」とは、一字一句忠実に複製したか、あるいは変更や他言語への翻訳を行ったかどうかに
関わらず、その『文書』の全体あるいは一部分を含む著作物すべてを意味する。
「前付け(Secondary Section)」とは、『文書』中でその旨指定された補遺ないし本文に先だって置かれる一部
分であり、『文書』の出版者あるいは著者と、『文書』全体の
主題(あるいはそれに関連する事柄)との関係のみを論じ、全体としての主題の範疇に直接属する内容を全く含
まないものである(たとえば、もし『文書』の一部が数学の教科書だったとしたら、前付けでは数学について何
も解説してはならない)。前付けで扱われる関係は、その主題あるいは関連する事柄との歴史的なつながりのこ
とかも知れないし、それらに関する法的、商業的、哲学的、倫理的、あるいは政治的立場についてかも知れな
い。
「変更不可部分(Invariant Sections)」とは前付けの一種で、それらが変更不可部分であることが、『文書』
をこの契約書の下で発表する旨述べた告知中においてその部分の題名と共に明示されているものである。
「カバーテキスト(Cover Texts)」とは、『文書』がこの契約書の指定する条件の下で発表される旨述べた告知
において、「表カバーテキスト」あるいは「裏カバーテキスト」として列挙された短い文章のことを指す。
『文書』の「透過的」複製物とは、機械による読み取りが可能な『文書』の複製物のことを指す。透過的な複
製物の文書形式は、その仕様が一般の人々に入手可能で、その内容を一般的なテキストエディタ、または(画素
で構成される画像ならば)一般的なペイントプログラム、あるいは(図面ならば)いくつかの広く入手可能な製図
エディタで直接かつ簡単に閲覧および編集ができ、なおかつテキストフォーマッタへの入力に適する(あるいは
そのような諸形式への自動的な変換に適する)ものでなければならない。透過的なファイル形式への複製であっ
ても、そのマークアップが読者によるそれ以降の変更をわざと邪魔し阻害するように仕組まれたものは透過的
であるとは見做されない。透過的ではない複製は「非透過的」複製と呼ばれる。
透過的複製に適した形式の例としては、マークアップを含まないプレーン ASCII 形式、Texinfo 入力形式、
LaTeX 入力形式、一般に入手可能な DTD を用いた SGML あるいは XML、そして人間による変更を想定して設計さ
れた、標準に準拠したシンプルな HTML などが挙げられる。非透過な形式としては PostScript、 PDF、独占的
なワードプロセッサでのみ閲覧編集できる独占的なファイル形式、普通には入手できない DTD または処理系を
使った SGML や XML、ある種のワードプロセッサが生成する、出力のみを目的とした機械生成の HTML などが含ま
れる。
「題扉(Title Page)」とは、印刷された書籍に於いては、実際の表紙自身のみならず、この契約書が表紙に掲
載することを義務づける文章や図などを、読みやすい形で載せるのに必要なだけの、表紙に引き続く数ページ
をも意味する。表紙に類するものが無い形式で発表される著作物においては、「題扉」とは本文の始まりに先
だってその著作物の題名が最も目立つ形で現れる場所の近くに置かれる文章のことを指す。
2. 逐語的に忠実な複製
この利用許諾契約書、この著作権表示、この契約書が『文書』に適用される旨述べた許諾告知の三つがすべて
の複製物に複製され、かつあなたがこの契約書で指定されている以外のいかなる条件も追加しない限り、あな
たはこの『文書』を、商用であるか否かを問わずいかなる形でも複製頒布することができる。あなたは、あな
たが作成あるいは頒布する複製物に対して、閲覧や再複製を技術的な手法によって妨害、規制してはならない。
しかしながら、複製と引き換えに代価を得てもかまわない。あなたが相当量の複製物を頒布する際には、本契
約書第 3 項で指定される条件にも従わなければならない。
またあなたは、上記と同じ条件の下で、複製物を貸与したり複製物を公に開示することができる。
3. 大量の複製
もしあなたが、『文書』の印刷された複製物を 100 部を超えて出版し、また『文書』の利用許諾告知がカバー
テキストの掲載を要求している場合には、指定されたすべてのカバーテキストを、表カバーテキストは表表紙
に、裏カバーテキストは裏表紙に、はっきりと読みやすい形で載せた表紙の中に複製物本体を綴じ込まなけれ
ばならない。また、両方の表紙において、それらの複製物の出版者としてのあなたをはっきりとかつ読みやす
い形で確認できなければならない。表表紙では『文書』の完全な題名を、題名を構成するすべての語が等しく
目立つようにして、視認可能な形で示さなければならない。それらの情報に加えて、表紙に他の文章や図など
を加えることは許可される。表紙のみを変更した複製物は、それが『文書』の題名を保存し上記の条件を満た
す限り、ほかの点では逐語的に忠実な複製物として扱われる。
もしどちらかの表紙に要求されるカバーテキストの量が多すぎて読みやすく収めることが不可能ならば、あな
たはテキスト先頭の一文(あるいは適切に収まるだけ)を実際の表紙に載せ、続きは隣接したページに載せるべ
きである。
もしあなたが『文書』の「非透過的」複製物を 100 部を超えて出版あるいは頒布するならば、それぞれの非透
過な複製物と一緒に機械で読み取り可能な透過的複製物を添付するか、それぞれの非透過な複製物(あるいはそ
れに付属する文書)中で、公にアクセス可能なコンピュータネットワーク上の所在地を記述しなければならない。
その場所には、内容的に非透過な複製物と寸分違わない、完全な『文書』の透過的複製物が置かれ、またそれ
を、ネットワークを利用する一般公衆が匿名かつ無料で、一般に標準的と考えられるネットワークプロトコル
を使ってダウンロードすることができなければならない。もしあなたが後者の選択肢を選ぶならば、その版の
非透過な複製物を公衆に(直接、あるいはあなたの代理人ないし小売業者が)最後に頒布してから最低 1 年間は、
その透過的複製物が指定の場所でアクセス可能であり続けることを保証するよう、非透過な複製物の大量頒布
を始める際に十分に慎重な手順を踏まなければならない。
これは要望であり必要条件ではないが、『文書』の著者に、『文書』の更新された版をあなたに提供する機会
を与えるため、透過非透過を問わず大量の複製物を再頒布し始める前には彼らにきちんと連絡しておいてほし
い。
4. 改変
『文書』の改変版をこの利用許諾契約書と細部まで同一の契約の下で発表する限り、すなわち原本の役割を改
変版で置き換えた形での頒布と変更を、その複製物を所有するすべての人々に許可する限り、あなたは改変版
を上記第 2 項および第 3 項が指定する条件の下で複製および頒布することができる。さらに、あなたは改変版
において以下のことを行わなければならない。
* A. 題扉に(もしあれば表紙にも)、『文書』および『文書』のそれ以前の版と見分けがつく題名を載せる
* B.
*
*
*
*
C.
D.
E.
F.
* G.
* H.
* I.
こと(もし以前の版があれば、『文書』の「履歴」の章に列記されているはずである)。もし元の版の
出版者から許可を得たならば、以前の版と同じ題名を使っても良い。
題扉に、改変版における変更を行った 1 人以上の人物か団体名を列記すること。あわせて元の『文書』
の著者として、最低 5 人 ( もし 5 人以下ならばすべて)の主要著者を列記すること。
題扉に、改変版の出版者名を出版者として記載すること。
『文書』にあるすべての著作権表示を残すこと。
他の著作権表示の近くに、あなたの変更に対する適当な著作権表示を追加すること。
著作権表示のすぐ後に、改変版をこの契約書の条件の下で利用することを公衆に対して許可する利用
許諾告知を含めること。その形式は本契約書末尾にある付記で示されている。
元の『文書』の利用許諾告知に書かれた、変更不可部分の完全な一覧と、要求されるカバーテキスト
とを、改変版の利用許諾告知でも変更せずに残すこと。
この契約書の、変更されていない複製物を含めること。
「履歴(History)」と題された章とその題名を保存し、そこに改変版の、少なくとも題名、出版年、新
しく変更した部分の著者名、出版者名を、題扉に掲載するのと同じように記載した一項を加えること。
もし『文書』中に「履歴」と題された章が存在しない場合には、『文書』の題名、出版年、著者、出
版者を題扉に掲載するのと同じように記載した章を用意し、上記で述べたような、改変版を説明する
一項を加えること。
* J. 『文書』中に、『文書』の透過的複製物への公共的アクセスのために指定されたネットワーク的所在
地が記載されていたならば、それを保存すること。同様に、その『文書』の元になった、以前の版で
指定されていたネットワーク的所在地も載っていたならば、それも保存すること。これらの情報は
「履歴」の章に置いても良い。ただし、それが『文書』自身より少なくとも 4 年前に出版された著作
物の情報であったり、あるいは改変版が参考にしている版の元々の出版者から許可を得たならば、そ
の情報を削除してもかまわない。
* K. 「謝辞 (Acknowledgement)」あるいは「献辞(Dedication)」等と題されたいかなる章も、その章の題名を
保存し、その章の内容(各貢献者への謝意あるいは献呈の意)と語調を保存すること。
* L. 『文書』の変更不可部分を、その本文および題名を変更せずに保存すること。章番号やそれに相当す
るものは章の題名の一部とは見做さない。
* M. 「推薦の辞 (Endorsement)」というような章名が付けられた章はすべて削除すること。そのような章
を改変版に含めてはならない。
* N. すでに存在する章を「推薦の辞」というように改名したり、題名の点で変更不可部分のどれかと衝突
するように改名してはならない。
もし改変版に、前付けとしての条件を満たし、かつ『文書』から複製物された文章や図などをいっさい含んで
いない、前書き的な章あるいは付録が新しく含まれるならば、あなたは希望によりそれらの章の一部あるいは
すべてを変更不可と宣言することができる。変更不可を宣言するためには、それらの章の題名を改変版の利用
許諾告知中の変更不可部分一覧に追加すれば良い。これらの題名は他の章名とは全く別のものでなければなら
ない。
含まれる内容が、さまざまな集団によるあなたの改変版に対する推薦の辞のみである限り、あなたは、「推薦
の辞 (Endorsement)」というような題名の章を追加することができる。推薦の辞の例としては、ピアレビュー
の陳述、あるいは文書がある標準の権威ある定義としてその団体に承認されたという声明などがある。
あなたは、 5 語までの一文を表カバーテキストとして、 25 語までの文を裏表紙テキストとして、改変版のカ
バーテキスト一覧の末尾に加えることができる。一個人ないし一団体が直接(あるいは団体内で結ばれた協定に
よって)加えることができるのは、表カバーテキストおよび裏カバーテキストとしてそれぞれ一文ずつのみであ
る。もし以前すでにその文書において、表裏いずれかの表紙にあなたの(またはあなたが代表する同じ団体内で
為された協定に基づく)カバーテキストが含まれていたならば、あなたが新たに追加することはできない。しか
しあなたは、その古い文を加えた以前の出版者から明示的な許可を得たならば、古い文を置き換えることがで
きる。
『文書』の著者あるいは出版者は、この利用許諾契約書によって、彼らの名前を利用することを許可している
わけではない。彼らの名前を改変版の宣伝に使ったり、改変版への明示的あるいは黙示的な保証のために使う
ことを許可するものではない。
5. 文書の結合
あなたは、上記第 4 項において改変版に関して定義された条件の下で、この利用許諾契約書の下で発表された
複数の文書を一つにまとめることができる。その際、原本となる文書にある変更不可部分を全て、変更せずに
結合後の著作物中に含め、それらをあなたが統合した著作物の変更不可部分としてその利用許諾告知において
列記しなければならない。
結合後の著作物についてはこの契約書の複製物を一つ含んでいればよく、同一内容の変更不可部分が複数ある
場合には一つで代用してよい。もし同じ題名だが内容の異なる変更不可部分が複数あるならば、そのような部
分のそれぞれの題名の最後に、(もし分かっているならば)その部分の原著者あるいは出版者の名前で、あるい
は他と重ならないような番号をカッコでくくって記載することで、それぞれ見分けが付くようにしなければな
らない。結合後の著作物の利用許諾告知における変更不可部分の一覧においても、章の題名に同様の調整をす
ること。
結合後の著作物においては、あなたはそれぞれの原文書の「履歴」と題されたあらゆる部分をまとめて、「履
歴」という一章にしなければならない。同様に、「謝辞」あるいは「献辞」と題されたあらゆる章もまとめな
ければならない。あなたは「推薦の辞」と題されたあらゆる章を削除しなければならない。
6. 文書の収集
あなたは、この利用許諾契約書の下で発表された複数の文書で構成される収集著作物を作ることができる。そ
の場合、それぞれの文書が逐語的に忠実に複製されることを保障するために、他のすべての点でこの契約書の
定める条件に従う限り、さまざまな文書中のこの契約書の個々の複製物を、収集著作物中に複製物を一つ含め
ることで代用することができる。
あなたは、このような収集著作物から文書を一つ取り出し、それをこの契約書の下で頒布することができる。
ただしその際には、この契約書の複製物を抽出された文書に挿入し、またその他すべての点でこの文書の逐語
的に忠実な複製に関してこの契約書が定める条件に従わなければならない。
7. 独立した著作物の集積
『文書』あるいはその派生物を他の別の独立した文書あるいは著作物と一緒にして、一巻の記憶装置あるいは
頒布媒体に収めた編集著作物は、その編集著作物に対して編集著作権が主張されない限り、全体としては『文
書』の改変版とは見做されない。そのような編集著作物は「集積著作物」と呼ばれる。本契約書は、『文書』
と共にまとめられた他の独立した著作物には、それら自身が『文書』の派生物で無い限り、それらが編さんさ
れたということによって適用されるものではない。
このような『文書』の複製物において、本利用許諾契約書第 3 項によりカバーテキストの掲載が要求されてい
る場合、『文書』の量が集積著作物全体の 4 分の 1 以下であれば、『文書』のカバーテキストは集積著作物中
で『文書』の回りを囲む中表紙にのみ配置するだけでよい。その場合以外は、カバーテキストは集積著作物全
体を取り巻く表紙に掲載されなければならない。
8. 翻訳
翻訳は改変の一種とみなすので、あなたは『文書』の翻訳を本利用許諾契約書第 4 項の定める条件の下で頒布
することができる。変更不可部分を翻訳によって置き換えるには著作権者の特別許可を必要とするが、元の変
更不可部分に追加する形で変更不可部分の全てないし一部の翻訳を含めることはかまわない。本契約書の英語
原本も含める限り、あなたはこの契約書の翻訳を含めることができる。この契約書に関して翻訳と英語原本と
の間に食い違いが生じた場合、英語原本が優先される。
9. 契約の終了
この利用許諾契約書の下で明確に提示されている場合を除き、あなたは『文書』を複製、変更、サブライセン
ス、あるいは頒布してはならない。このライセンスで指定されている以外の、『文書』の複製、変更、再許可、
頒布に関するすべての企ては無効であり、この契約書によって保証されるあなたの権利を自動的に終結させる
ことになる。しかし、この契約書の下であなたから複製物ないし諸権利を得た個人や団体に関しては、そういっ
た人々が本契約書に完全に従ったままである限り、彼らに与えられた許諾は終結しない。
10. 将来における本利用許諾契約書の改訂
フリーソフトウェア財団は、時によって GNU フリー文書利用許諾契約書の新しい改訂版を出版することができ
る。そのような新版は現在の版と理念においては似たものになるであろうが、新たに生じた問題や懸念を解決
するため細部においては違ったものになるだろう。詳しくは http://www.gnu.org/copyleft/ を参照せよ。
GNU フリー文書利用許諾契約書のそれぞれの版には、新旧の区別が付くようなバージョン番号が振られている。
もし『文書』において、この契約書のある特定の版か「それ以降のどの版でも」適用して良いと指定されてい
る場合、あなたはフリーソフトウェア財団から発行された(草稿として発表されたものを除く)指定の版かそれ
以降の版のうちどれか一つを選び、その条項や条件に従うことができる。もし『文書』がこの契約書のバージョ
ン番号を指定していない場合には、あなたはフリーソフトウェア財団から今までに出版された(草稿として発表
されたものを除く)版のうちからどれか一つを選ぶことができる。
この契約書をあなたの文書に適用するには
この利用許諾契約書をあなたが書いた文書に適用するには、本契約書の複製物一つを文書中に含め、以下に示
す著作権表示と利用許諾告知を題扉のすぐ後に置いて下さい。
Copyright (c) YEAR YOUR NAME.
Permission is granted to copy, distribute and/or modify this document under the terms of the
GNU Free Documentation License, Version 1.1 or any later version published by the Free Software
Foundation; with the Invariant Sections being LIST THEIR TITLES, with the Front-Cover Texts being
LIST, and with the Back-Cover Texts being LIST. A copy of the license is included in the section
entitled "GNU Free Documentation License".
(訳:
Copyright (C) 西暦年 あなたの名前.
この文書を、フリーソフトウェア財団発行の GNU フリー文書利用許諾契約書(バージョン 1.1 かそれ以降
から一つを選択)が定める条件の下で複製、頒布、あるいは改変することを許可する。(章の題名を列記)は変更
不可部分であり、(表カバーテキストを列記)は表カバーテキスト、(裏カバーテキストを列記)は裏カバーテキ
ストである。この利用許諾契約書の複製物は「GNU フリー文書利用許諾契約書」という章に含まれている。
)
もし変更不可部分が無いならば、どの章が変更禁止なのかを述べる代わりに「変更不可部分は指定しない」と
書きましょう。もし表カバーテキストが無いならば、「(表カバーテキストを列記)は表カバーテキスト」とい
うところを「表表紙テキストは指定しない」に置き換えましょう。裏カバーテキストも同様です。
もしあなたの文書に他に類を見ない独自のプログラムコードのサンプルが含まれるならば、フリーソフトウェ
アにおいてそのコードを利用することを許可するために、そういったサンプルに関しては本利用許諾契約書と
同時に GNU 一般公衆許諾契約書のようなフリーソフトウェア向けライセンスのうちどれか一つを選択して適用
してもよい、というような条件の下で発表することを推奨します。
GNU Free Documentation License
Version 1.1, March 2000
Copyright (C) 2000 Free Software Foundation, Inc.
59 Temple Place, Suite 330, Boston, MA 02111-1307 USA
Everyone is permitted to copy and distribute verbatim copies
of this license document, but changing it is not allowed.
0. PREAMBLE
The purpose of this License is to make a manual, textbook, or other written document "free" in the
sense of freedom: to assure everyone the effective freedom to copy and redistribute it, with or
without modifying it, either commercially or noncommercially. Secondarily, this License preserves
for the author and publisher a way to get credit for their work, while not being considered
responsible for modifications made by others.
This License is a kind of "copyleft", which means that derivative works of the document must
themselves be free in the same sense. It complements the GNU General Public License, which is a
copyleft license designed for free software.
We have designed this License in order to use it for manuals for free software, because free
software needs free documentation: a free program should come with manuals providing the same
freedoms that the software does. But this License is not limited to software manuals; it can be
used for any textual work, regardless of subject matter or whether it is published as a printed
book. We recommend this License principally for works whose purpose is instruction or reference.
1. APPLICABILITY AND DEFINITIONS
This License applies to any manual or other work that contains a notice placed by the copyright
holder saying it can be distributed under the terms of this License. The "Document", below, refers
to any such manual or work. Any member of the public is a licensee, and is addressed as "you".
A "Modified Version" of the Document means any work containing the Document or a portion of it,
either copied verbatim, or with modifications and/or translated into another language.
A "Secondary Section" is a named appendix or a front-matter section of the Document that deals
exclusively with the relationship of the publishers or authors of the Document to the Document's
overall subject (or to related matters) and contains nothing that could fall directly within that
overall subject. (For example, if the Document is in part a textbook of mathematics, a Secondary
Section may not explain any mathematics.) The relationship could be a matter of historical
connection with the subject or with related matters, or of legal, commercial, philosophical,
ethical or political position regarding them.
The "Invariant Sections" are certain Secondary Sections whose titles are designated, as being those
of Invariant Sections, in the notice that says that the Document is released under this License.
The "Cover Texts" are certain short passages of text that are listed, as Front-Cover Texts or BackCover Texts, in the notice that says that the Document is released under this License.
A "Transparent" copy of the Document means a machine-readable copy, represented in a format whose
specification is available to the general public, whose contents can be viewed and edited directly
and straightforwardly with generic text editors or (for images composed of pixels) generic paint
programs or (for drawings) some widely available drawing editor, and that is suitable for input to
text formatters or for automatic translation to a variety of formats suitable for input to text
formatters. A copy made in an otherwise Transparent file format whose markup has been designed to
thwart or discourage subsequent modification by readers is not Transparent. A copy that is not
"Transparent" is called "Opaque".
Examples of suitable formats for Transparent copies include plain ASCII without markup, Texinfo
input format, LaTeX input format, SGML or XML using a publicly available DTD, and standardconforming simple HTML
designed for human modification. Opaque formats include PostScript, PDF, proprietary formats that
can be read and edited only by proprietary word processors, SGML or XML for which the DTD and/or
processing tools are not generally available, and the machine-generated HTML produced by some word
processors for output purposes only.
The "Title Page" means, for a printed book, the title page itself, plus such following pages as are
needed to hold, legibly, the material this License requires to appear in the title page. For works
in formats which do not have any title page as such, "Title Page" means the text near the most
prominent appearance of the work's title, preceding the beginning of the body of the text.
2. VERBATIM COPYING
You may copy and distribute the Document in any medium, either commercially or noncommercially,
provided that this License, the copyright notices, and the license notice saying this License
applies to the Document are reproduced in all copies, and that you add no other conditions
whatsoever to those of this License. You may not use technical measures to obstruct or control the
reading or further copying of the copies you make or distribute. However, you may accept
compensation in exchange for copies. If you distribute a large enough number of copies you must
also follow the conditions in section 3.
You may also lend copies, under the same conditions stated above, and you may publicly display
copies.
3. COPYING IN QUANTITY
If you publish printed copies of the Document numbering more than 100, and the Document's license
notice requires Cover Texts, you must enclose the copies in covers that carry, clearly and legibly,
all these Cover
Texts: Front-Cover Texts on the front cover, and Back-Cover Texts on the back cover. Both covers
must also clearly and legibly identify you as the publisher of these copies. The front cover must
present the full title with all words of the title equally prominent and visible. You may add other
material on the covers in addition. Copying with changes limited to the covers, as long as they
preserve the title of the Document and satisfy these conditions, can be treated as verbatim copying
in other respects.
If the required texts for either cover are too voluminous to fit legibly, you should put the first
ones listed (as many as fit reasonably) on the actual cover, and continue the rest onto adjacent
pages.
If you publish or distribute Opaque copies of the Document numbering more than 100, you must either
include a machine-readable Transparent copy along with each Opaque copy, or state in or with each
Opaque copy a publicly-accessible computer-network location containing a complete Transparent copy
of the Document, free of added material, which the general network-using public has access to
download anonymously at no charge using public-standard network protocols. If you use the latter
option, you must take reasonably prudent steps, when you begin distribution of Opaque copies in
quantity, to ensure that this Transparent copy will remain thus accessible at the stated location
until at least one year after the last time you distribute an Opaque copy (directly or through your
agents or retailers) of that edition to the public.
It is requested, but not required, that you contact the authors of the Document well before
redistributing any large number of copies, to give them a chance to provide you with an updated
version of the Document.
4. MODIFICATIONS
You may copy and distribute a Modified Version of the Document under the conditions of sections 2
and 3 above, provided that you release the Modified Version under precisely this License, with the
Modified Version filling the role of the Document, thus licensing distribution and modification of
the Modified Version to whoever possesses a copy of it. In addition, you must do these things in
the Modified Version:
* A. Use in the Title Page (and on the covers, if any) a title distinct from that of the
Document, and from those of previous versions (which should, if there were any, be listed
in the History section of the Document). You may use the same title as a previous version
if the original publisher of that version gives permission.
* B. List on the Title Page, as authors, one or more persons or entities responsible for
authorship of the modifications in the Modified Version, together with at least five of
the principal authors of the Document (all of its principal authors, if it has less than
five).
* C. State on the Title page the name of the publisher of the Modified Version, as the
publisher.
* D. Preserve all the copyright notices of the Document.
* E. Add an appropriate copyright notice for your modifications adjacent to the other copyright
notices.
* F. Include, immediately after the copyright notices, a license notice giving the public
permission to use the Modified Version under the terms of this License, in the form shown
in the Addendum below.
* G. Preserve in that license notice the full lists of Invariant Sections and required Cover
Texts given in the Document's license notice.
* H. Include an unaltered copy of this License.
* I. Preserve the section entitled "History", and its title, and add to it an item stating at
least the title, year, new authors, and
publisher of the Modified Version as given on the Title Page. If there is no section
entitled "History" in the Document, create one stating the title, year, authors, and
publisher of the Document as given on its Title Page, then add an item describing the
Modified Version as stated in the previous sentence.
* J. Preserve the network location, if any, given in the Document for public access to a
Transparent copy of the Document, and likewise the network locations given in the Document
for previous versions it was based on. These may be placed in the "History" section. You
may omit a network location for a work that was published at least four years before the
Document itself, or if the original publisher of the version it refers to gives
permission.
* K. In any section entitled "Acknowledgements" or "Dedications", preserve the section's title,
and preserve in the section all the substance and tone of each of the contributor
acknowledgements and/or dedications given therein.
* L. Preserve all the Invariant Sections of the Document, unaltered in their text and in their
titles. Section numbers or the equivalent are not considered part of the section titles.
* M. Delete any section entitled "Endorsements". Such a section may not be included in the
Modified Version.
* N. Do not retitle any existing section as "Endorsements" or to conflict in title with any
Invariant Section.
If the Modified Version includes new front-matter sections or appendices that qualify as Secondary
Sections and contain no material copied from the Document, you may at your option designate some or
all of these sections as invariant. To do this, add their titles to the list of Invariant Sections
in the Modified Version's license notice. These titles must be distinct from any other section
titles.
You may add a section entitled "Endorsements", provided it contains
nothing but endorsements of your Modified Version by various parties--for example, statements of
peer review or that the text has been approved by an organization as the authoritative definition
of a standard.
You may add a passage of up to five words as a Front-Cover Text, and a passage of up to 25 words as
a Back-Cover Text, to the end of the list of Cover Texts in the Modified Version. Only one passage
of Front-Cover Text and one of Back-Cover Text may be added by (or through arrangements made by)
any one entity. If the Document already includes a cover text for the same cover, previously added
by you or by arrangement made by the same entity you are acting on behalf of, you may not add
another; but you may replace the old one, on explicit permission from the previous publisher that
added the old one.
The author(s) and publisher(s) of the Document do not by this License give permission to use their
names for publicity for or to assert or imply endorsement of any Modified Version.
5. COMBINING DOCUMENTS
You may combine the Document with other documents released under this License, under the terms
defined in section 4 above for modified versions, provided that you include in the combination all
of the Invariant Sections of all of the original documents, unmodified, and list them all as
Invariant Sections of your combined work in its license notice.
The combined work need only contain one copy of this License, and multiple identical Invariant
Sections may be replaced with a single copy. If there are multiple Invariant Sections with the same
name but different contents, make the title of each such section unique by adding at the end of it,
in parentheses, the name of the original author or publisher of that section if known, or else a
unique number. Make the same adjustment
to the section titles in the list of Invariant Sections in the license notice of the combined work.
In the combination, you must combine any sections entitled "History" in the various original
documents, forming one section entitled "History"; likewise combine any sections entitled
"Acknowledgements", and any sections entitled "Dedications". You must delete all sections entitled
"Endorsements."
6. COLLECTIONS OF DOCUMENTS
You may make a collection consisting of the Document and other documents released under this
License, and replace the individual copies of this License in the various documents with a single
copy that is included in the collection, provided that you follow the rules of this License for
verbatim copying of each of the documents in all other respects.
You may extract a single document from such a collection, and distribute it individually under this
License, provided you insert a copy of this License into the extracted document, and follow this
License in all other respects regarding verbatim copying of that document.
7. AGGREGATION WITH INDEPENDENT WORKS
A compilation of the Document or its derivatives with other separate and independent documents or
works, in or on a volume of a storage or distribution medium, does not as a whole count as a
Modified Version of the Document, provided no compilation copyright is claimed for the compilation.
Such a compilation is called an "aggregate", and this License does not apply to the other selfcontained works thus compiled with the Document, on account of their being thus compiled, if they
are not themselves derivative works of the Document.
If the Cover Text requirement of section 3 is applicable to these copies of the Document, then if
the Document is less than one quarter of the entire aggregate, the Document's Cover Texts may be
placed on covers that surround only the Document within the aggregate. Otherwise they must appear
on covers around the whole aggregate.
8. TRANSLATION
Translation is considered a kind of modification, so you may distribute translations of the
Document under the terms of section 4. Replacing Invariant Sections with translations requires
special permission from their copyright holders, but you may include translations of some or all
Invariant Sections in addition to the original versions of these Invariant Sections. You may
include a translation of this License provided that you also include the original English version
of this License. In case of a disagreement between the translation and the original English version
of this License, the original English version will prevail.
9. TERMINATION
You may not copy, modify, sublicense, or distribute the Document except as expressly provided for
under this License. Any other attempt to copy, modify, sublicense or distribute the Document is
void, and will automatically terminate your rights under this License. However, parties who have
received copies, or rights, from you under this License will not have their licenses terminated so
long as such parties remain in full compliance.
10. FUTURE REVISIONS OF THIS LICENSE
The Free Software Foundation may publish new, revised versions of the GNU Free Documentation
License from time to time. Such new versions will be
similar in spirit to the present version, but may differ in detail to address new problems or
concerns. See http://www.gnu.org/copyleft/.
Each version of the License is given a distinguishing version number. If the Document specifies
that a particular numbered version of this License "or any later version" applies to it, you have
the option of following the terms and conditions either of that specified version or of any later
version that has been published (not as a draft) by the Free Software Foundation. If the Document
does not specify a version number of this License, you may choose any version ever published (not
as a draft) by the Free Software Foundation.
How to use this License for your documents
To use this License in a document you have written, include a copy of the License in the document
and put the following copyright and license notices just after the title page:
Copyright (c) YEAR YOUR NAME.
Permission is granted to copy, distribute and/or modify this document
under the terms of the GNU Free Documentation License, Version 1.1
or any later version published by the Free Software Foundation;
with the Invariant Sections being LIST THEIR TITLES, with the
Front-Cover Texts being LIST, and with the Back-Cover Texts being LIST.
A copy of the license is included in the section entitled "GNU
Free Documentation License".
If you have no Invariant Sections, write "with no Invariant Sections" instead of saying which ones
are invariant. If you have no Front-Cover Texts, write "no Front-Cover Texts" instead of "FrontCover Texts being LIST"; likewise for Back-Cover Texts.
If your document contains nontrivial examples of program code, we
recommend releasing these examples in parallel under your choice of free software license, such as
the GNU General Public License, to permit their use in free software.
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