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働く人に役立つ法律
Ⅱ働く人に役立つ法律 ポイント 1 知っておきたい!働く人の基礎知識 1 働く人に役立つ法律 働く人に役立つ法律 ❶働き始める前に、働く人 (労働者)に役立つ法律の知識を得ておきましょう。 ❷「労働法」 という名称の法律はありません。 労働法は多くの労働関係法令の 総称です。 ❸ここで労働者とは、 他人(使用者)から指揮監督を受けて事業に使用され、 か つ賃金を支払われる者をいいます。 労働基準法 ●この法律は、労働者の保護を目的とした基本法で、 賃金、労働時間等の労働条件 に関する最低基準を定めています。 基準を下回る労働契約は、 その部分は無効と なり、同法の基準がそのまま契約の内容となります。 また、基準以下で労働者を 使用した使用者には、罰則が適用される場合があります。 労働契約法 ●この法律は、就業形態の多様化、 個別労働紛争の増加等に対応し、 個別の労働者 と使用者の労働関係が良好なものになるように労働関係の成立、 変更、終了等に 関する基本的なルールを整えることにより、 紛争が防止され、 労働者の保護が図 られ、個別の労働関係が安定することを目的としています。 (参照7ページ) パートタイム労働法 ●この法律は、 パートタイム労働者 (通常の労働者より1週間の労働時間が短い労 働者)について、適正な労働条件の確保や雇用管理の改善などを図ることによ り、パートタイム労働者の持っている能力を発揮し、 福祉を増進することを目的 としています。 (参照56ページ) 労働者派遣法 ●この法律は、労働者派遣事業の適正な運営の確保や派遣労働者の就業に関する 条件の整備を図ることにより、派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進を目 的としています。 (参照57ページ) 最低賃金法 ●この法律は、賃金の低い労働者について、職業の種類や地域に応じた賃金の最低 額を保障することにより、 労働条件の改善を図ることを目的としています。 (参 照16ページ) その他 ●会社倒産等により労働者の未払い賃金の支払等の適正化を図るため、保護措置 等を講じ、労働者の生活の安定に資することを目的とする賃金の支払いの確保 等に関する法律(参照17ページ) ●労働条件その他労働関係に関する事項ついて、個々の労働者と事業主との紛争 を「あっせん」する制度により適正な解決を図ることを目的とする個別労働関係 紛争解決促進法(参照65ページ) ●労働者と事業主との間の個別労働関係民事紛争に関して、迅速、適正かつ実効的 な解決を図る労働審判制度を規定する労働審判法(参照67ページ) ●労働者災害補償保険法 (労災保険法) 、雇用保険法などの労働保険に関する法律 や健康保険法、厚生年金保険法といった社会保険に関する法律 ●職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境を作ることを目的 とする労働安全衛生法 ●働く人たちが、 労働組合を作り、 使用者と交渉することを促す労働組合法、労働 関係調整法(参照62ページ) 男女雇用機会均等法 ●この法律は、雇用の分野において男女の均等な機会及び待遇の確保を図るとと もに、女性労働者の就業に関して妊娠中及び出産後の健康の確保を図る等の措 置を推進することを目的としています。 (参照49ページ) 育児・介護休業法 ●この法律は、育児及び家族の介護を行う労働者に対する支援措置を講ずること 等により、このような労働者が退職せずに済むようにし、 その雇用の継続を図る とともに、育児及び家族の介護のために退職した労働者の再就職の促進を図る ことを目的としています。 (参照46ページ) 4 5