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Adaptec Storage Manager

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Adaptec Storage Manager
インストールおよび
ユーザーズガイド
ADAPTEC SATA AND SCSI
RAID CONTROLLERS
Adaptec SATA and SCSI
RAID Controllers
インストールおよび
ユーザーズガイド
R
著作権
© 2004 Adaptec, Inc. All rights reserved. この文書は、たとえその一部であっても事
前に Adaptec,Inc., 691 South Milpitas Blvd., Milpitas CA 95035 から書面による許可
を得た場合を除き、電子的、機械的、複写機、記録あるいはその他いかなる手段、
いかなる形式によっても転送、複製、検索システムに登録してはなりません。
商標
Adaptec 、Adaptec のロゴおよび Adaptec Storage Manager は Adaptec, Inc. の登
録商標で数ヶ国で登録されています。
Windows 2000 および Windows XP は Microsoft 社の登録商標であり、アメリカそ
の他の諸国でライセンスの下に使用されています。
その他の商標は各権利所有者の所有によるものです。
変更
本文書の資料は単なる情報として提供されるものであり、予告なく変更される可
能性があります。本書の制作に際し正確さを期するために万全の注意を払っては
おりますが、本書中の誤記や情報の抜け、あるいは情報の使用に起因する結果に
関して Adaptec 社はいかなる責任も負いません。
Adaptec 社は、ユーザに対する事前の約束及び告知無しに製品のデザインを変更す
る権利を留保します。
禁止事項
本書のどの部分も、著作権者からの事前の書面による許可なくして、電子的、機
械的を問わず、複写や記録などいかなる方法やいかなる形による転送や複製、検
索システムへの登録を行う事は法律で禁止されています。
ii
アダプテックテクニカルサポート
アダプテックの製品は、簡単にインストールして使えるように特別に開発されま
した。画面に表示される指示やヘルプ、マニュアルの制作にあたっては、わかり
易く、使い易いものとなるよう十分配慮しております。これ以上の情報が必要な
場合は、アダプテック社のテクニカルサポートへご連絡ください。
■
電話テクニカルサポート:03-5308-6120
(受付時間 平日午前 9 時 -12 時、午後 1 時 -6 時 土、日、祭、祝日を除く)
アダプテックテクニカルサポートへご連絡されるときは、必ず以下の情報をご用
意ください。
■
アダプテックハードウェア製品のモデル及び TSID 番号
本製品に下図のような、製品番号、シリアル番号、TSID(テクニカルサポート
ID 番号)が印刷されているシールが同梱されています。一枚を保証書もしく
は、クイックインストールガイドの貼り付け欄に貼付し、テクニカルサポート
へのお問合せの際に必ずご連絡ください。
■
アダプテックソフトウェア製品の名前とバージョン番号
■
お使いになっている OS の種類とバージョン番号
■
アダプテック製品を購入された販売店名
アダプテックジャパン インターネットホームページ
■
http://www.adaptec.co.jp
ユーザ登録
■
http://www.adaptec.co.jp/regist
iii
3 年保証書
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
本製品をお買い上げいただいたお客様に、Adaptec, Inc. ( 以下 Adaptec) は材質上、製造上
の瑕疵について、購入日から 3 年間にわたり保証致します。保証期間中に不具合が生じた
場合、Adaptec は、Adaptec の判断により本製品を修理または交換するか、お支払いいた
だいた代金をお返し致しますので、その製品を Adaptec または Adaptec 認定サービス工場
へご送付ください。ただし送付費用はお客様のご負担とさせていただきます。
修理もしくは部品や製品の交換は、お手持ちの不良具合品との交換を基本とします。製品
交換の際は、修理もしくは新品との交換となります。交換対象となった部品または製品は、
Adaptec の所有となります。事故、誤った使用、乱暴な取り扱い、Adaptec または
Adaptec 認定業者以外の修理や純正品以外の部品の使用による損傷は、保証の対象にはな
りませんのでご注意ください。
保証サービスは、お客様が保証期間中にご購入になった販店にお届けいただいた場合に限
り提供致します。その際、購入価格と購入日付を証明するものをご提示ください。輸送、
梱包、保険などの費用は、お客様の負担となります。保証内容は本保証書に記載される修
理、交換、返金に限定されます。
本保証書で保証されるサービスについての詳細は、郵便または電話で Adaptec にお問い合
わせください。お問い合わせ先は下記のとおりです。
東京都中野区本町 1-32-2 ハーモニータワー 3F
Tel: 03-5308-6120
本保証書による保証は、事故、誤った使用、乱暴な取り扱い、Adaptec または Adaptec 認
定業者以外による修理や純正品以外の部品の使用により製品が損傷した場合は無効となり
ます。
本製品に関する保証は、本保証が唯一のものとなります。商品性、特定目的に対する適合
性、他の権利の非侵害、および隠れた瑕疵についての黙示の保証は (A) 購入日から 3 年間
存続し、(B) この期間の終了後自動的に消滅し、(C) 法律で規制されない限り、保証対象に
は含まれません。本保証期間内に本製品に関する不具合が発生した場合、お客様への保証
は、上記の修理、交換、返金に限定されます。データの損失を含むがそれに限定されず、
明示的または黙示的保証の違反により生じた付随的または間接損害については、Adaptec
は責任を負いません。物的損害に関しては法の認める範囲において、また身体に対する傷
害等の人的損害に関しては、不合理なものでない限り、責任を免除されるものとします。
ある特定の管轄地においては、消費者物品については、上記の限定責任および付随的ある
いは結果的損害の排除を許容しない場合があり、また、黙示的保証の存続期間についての
限定を許容しない場合があります。そのような場合には、上記の限定あるいは保証の排除
はお客様に適用にならない場合があります。
本保証書は、本製品をご購入いただいたお客様に特定の法的権利を認めるものです。
iv
法規適合ステートメント
FCC(米国連邦通信委員会)無線周波数妨害法準拠
(米国連邦通信委員会)無線周波数妨害法準拠
警告:本装置に対し、準拠の責任がある当事者が、特別に認可ないし加工または変更が加えら
れた場合、本装置を使用するユーザの権限は無効になる可能性があります。
本装置は、検査の結果、FCC 規則パート 15 に従うクラス B デジタル装置の制限に準拠してい
ます。これらの制限は、住宅地域において操作する際、妨害からの保護を目的としたもので
す。本装置は、無線周波数を発生、使用また放射する場合があります。取扱説明書に従って設
置または使用されない場合、無線通信に有害な妨害を引き起こす可能性があります。また、設
置状況に関わらず障害を引き起こす可能性もあります。本装置が、テレビやラジオ等の受信障
害の原因となっているかどうかは、装置の電源の ON/OFF を切り替えることでご確認頂けま
す。本装置が受信障害の原因であると考えられる場合は以下の手順のいずれか、または幾つか
組み合わせてお試しください。
■
テレビまたはラジオのアンテナの向きを変えるか、または場所を変える。
■
テレビまたはラジオと本装置の間の距離を離す。
■
テレビまたはラジオとは別の回路にあるコンセントに装置を接続する。
■
販売店またはテレビ、ラジオの修理業者にご相談ください。
■
法規上の制限に準拠した使用を行うには品質の良い I/O ケーブルか電源ケーブ
ルをご使用ください。
本装置は、FCC 規則パート 15 に準拠しており、その使用は、次の 2 つの条件に従います:(1)
本装置は、妨害を引き起こさないと想定される。(2)本装置は、不適切な操作に起因する障害
を含むいかなる障害も承認しなければならない。
Adaptec, Inc.
ASR-2020ZCR/ASR-2025ZCR/ASR-2120S/
ASR-2130SLP/ASR-2200S/ASR-2230SLP/
AAR-2020SA/AAR-2025SA/AAR-2410SA/
AAR-2810SA/AAR-21610SA
Tested to Comply
With FCC Standards
FOR HOME OR OFFICE USE
EU 法準拠
本製品はテストの結果以下のヨーロッパの基準に準拠しています。
EMC Directive 89/336/EEC, (92/31/EEC および 93/68/EEC に改正)
■ EN55022 (1998) Emissions
■ EN55024 (1998) Immunity:
–
–
–
–
–
–
EN61000-4-2 (1998) Electrostatic discharge:±4 kV contact, ±8 kV air
EN61000-4-3 (1998) Radiated immunity
EN61000-4-4 (1995) Electrical fast transients/burst:±1 kV AC, ±0.5 kV I/O
EN61000-4-5 (1995) Surges ±1 kV differential mode, ±2 kV common mode
EN61000-4-6 (1996) Conducted immunity:3 V
EN61000-4-11 (1994) Supply dips and variation:30% and 100%
さらに、U.L. を要求される機器については、EN60950 with amendments A1, A2, A3,
A4, A11. によれば、以下に適合しています。
EMC Directive 73/23/EEC (93/68/EEC に改正)
オーストラリア、ニュージーランド法準拠
本装置は Spectram Management Agency が策定したオーストラリア / ニュージーラ
ンド標準 AS/NZS 3548 に従ったテストの結果クラス B デジタル装置の制限に準拠し
ています。
v
カナダ法準拠
本製品はクラス B デジタル装置です。本製品は、カナダ電波妨害装置規則の要件を
すべて満たしています。
日本法準拠 ( 自主規制 )
情報処理装置等電波障害自主規制協議会(VCCI)の基準に準拠しています。
この装置は、情報処理装置等電波障害自主規制協議会(VCCI)
の基準に基づくクラス B 情報技術装置です。この装置は、家庭
環境で使用することを目的としますが、この装置がラジオやテ
レビジョン受信機に近接して使用すると、受信障害を引き起こ
すことがあります。取扱い説明書に従って、正しい取扱いをし
て下さい。
vi
目次
1 はじめに
キットの内容 ............................................................................... 1-2
インストール手順の概要 ............................................................ 1-3
システム要件および互換性 ........................................................ 1-4
ドライブ要件 ........................................................................... 1-4
ハードウェア要件.................................................................... 1-4
オペレーティング システムの互換性 .................................... 1-5
コントローラの特徴 .................................................................... 1-6
特徴の概要 ............................................................................... 1-6
SATA RAID コントローラの特徴(要約)............................ 1-7
SCSI RAID コントローラの特徴(要約).............................. 1-8
高度な RAID 機能 ................................................................. 1-10
ドキュメントについて .............................................................. 1-14
Adaptec インストール CD の使用 ............................................ 1-15
オペレーティング システムを使用せずに CD から起動 .... 1-15
CD Autorun の使用(Windows)........................................... 1-15
CD の参照 .............................................................................. 1-16
Adobe Acrobat Reader のインストール ................................... 1-17
ソフトウェア ツールの概要 ..................................................... 1-18
安全上のご注意 ......................................................................... 1-19
静電気 .................................................................................... 1-19
2 コントローラおよびドライブのインストール
SATA ドライブおよびケーブル ................................................. 2-1
SCSI ドライブおよびケーブル ................................................... 2-2
コントローラとドライブのインストール .................................. 2-2
ブートコントローラの決定 ........................................................ 2-4
RAID 5 ブートアレイの作成 ...................................................... 2-5
ARC(Adaptec RAID Configuration)ユーティリティの使用
2-6
Adaptec インストール CD の使用 .......................................... 2-8
3 ドライバのインストール
ドライバ インストール手順の概要 ............................................ 3-1
ドライバ ディスクの作成 ........................................................... 3-2
Windows ドライバのインストール ............................................ 3-3
Windows のインストール時にドライバをインストールするに
は ........................................................................................ 3-3
既存の Windows システにドライバをインストールするには3-4
vii
目次
Linux モジュールのインストール .............................................. 3-5
Red Hat のインストール時にモジュールをインストールするに
は ........................................................................................ 3-5
既存の Linux システムへモジュールをインストールするには
3-6
Unix ドライバのインストール ................................................... 3-6
OpenServer............................................................................... 3-6
UnixWare および OpenUNIX ................................................. 3-8
NetWare ドライバのインストール ........................................... 3-10
NetWare のインストール時にドライバをインストールするには
3-10
既存の NetWare システムへドライバをインストールするには
3-11
サーバの再起動中に NetWare のドライバをロードするには .
3-13
4 Adaptec Storage Manager のインストールと起動
Adaptec Storage Manager の Windows へのインストール ....... 4-2
Adaptec Storage Manager の Linux へのインストール ............. 4-3
Adaptec Storage Manager の OpenServer へのインストール .... 4-4
Storage Manager の UnixWare/OpenUNIX へのインストール 4-6
Adaptec Storage Manager の NetWare へのインストール ........ 4-7
Adaptec Storage Manager の起動 ............................................... 4-8
Windows オペレーティングシステム .................................... 4-8
Linux オペレーティングシステム .......................................... 4-9
OpenServer UnixWare と OpenUNIX オペレーティングシステ
ム ...................................................................................... 4-10
NetWare オペレーティングシステム ................................... 4-10
リモート システムへのログイン .............................................. 4-10
5 Adaptec Storage Manager について
はじめに ...................................................................................... 5-1
機能 .......................................................................................... 5-2
概要 .............................................................................................. 5-3
物理デバイス ビュー ............................................................... 5-3
論理デバイス ビュー ............................................................... 5-4
ドライブの表示方法の変更 ........................................................ 5-4
要約表示と展開表示 .................................................................... 5-5
コンポーネントの表示 ................................................................ 5-6
A Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
概要 ............................................................................................. A-1
ACU の使用 ................................................................................ A-2
アレイの作成 .......................................................................... A-3
viii
目次
アレイの管理 .......................................................................... A-5
ドライブの初期化................................................................... A-8
ドライブの再スキャン ........................................................... A-9
SATASelect および SCSISelect の使用 ..................................... A-9
Controller Configuration オプション ................................... A-11
SATA Configuration オプション ......................................... A-13
SCSI Configuration オプション ........................................... A-14
Disk Utilities の使用 ................................................................. A-16
イベント ログの表示 ................................................................ A-17
B ACU(DOS ユーティリティ)
はじめに ......................................................................................B-1
ACU ユーティリティ ディスクの作成 ......................................B-2
インタラクティブな ACU の実行 ..............................................B-3
スクリプトを使用した ACU の実行 ..........................................B-4
Playback Mode.........................................................................B-5
Record Mode............................................................................B-5
手動でのスクリプト ファイルの作成 ....................................B-6
アレイ定義ブロック キーワード ............................................B-7
チャネル定義ブロック キーワード – SCSI のみ .................B-15
ACU エラー コード ...............................................................B-16
例 – スクリプトを使用した ACU の実行 ............................B-18
C AFU(Adaptec Flash Utility)
はじめに ......................................................................................C-2
システム要件 ...........................................................................C-3
互換性 ......................................................................................C-3
ファームウェア フロッピー ディスクの作成 ............................C-4
GUI からの AFU の実行 .............................................................C-5
コマンドラインによる AFU の実行 ..........................................C-6
コマンドの概要 .......................................................................C-6
AFU コマンド ラインの使用 ................................................C-10
D コマンド ライン インターフェース
はじめに ..................................................................................... D-2
用語 ............................................................................................. D-2
CLI へのアクセス ...................................................................... D-4
MS-DOS からの CLI へのアクセス ...................................... D-4
Windows からの CLI へのアクセス ...................................... D-4
Unix からの CLI へのアクセス ............................................. D-5
CLI の使用 .................................................................................. D-5
コントローラを開く / 閉じる ................................................ D-5
フェイルオーバー オプションおよびホットスペアの管理 . D-9
ix
目次
コントローラ情報の表示 ..................................................... D-10
ディスク情報の表示 ............................................................. D-12
アレイ情報の表示................................................................. D-14
CLI コマンド辞書 .................................................................... D-18
一般的な制御コマンド ......................................................... D-18
Container(Array)コマンド ............................................... D-20
Controller コマンド .............................................................. D-30
Disk コマンド ....................................................................... D-34
Logfile コマンド ................................................................... D-38
Task コマンド ....................................................................... D-38
エンクロージャ コマンド .................................................... D-39
自動コマンド スクリプトの使用 ............................................. D-44
E RAID の概要
シンプルボリューム ....................................................................E-2
スパンボリューム .......................................................................E-2
RAID 0 .........................................................................................E-2
RAID 1 .........................................................................................E-3
RAID 5 .........................................................................................E-3
RAID 10 .......................................................................................E-4
RAID 50 .......................................................................................E-5
F SCSI の概要
SCSI デバイスのサポート .......................................................... F-1
SCSI ID の設定 ............................................................................ F-2
コントローラ上での SCSI ターミネーションの変更 ................ F-2
CD ドライブのサポート ............................................................. F-3
SE デバイスと LVD デバイスの併用 ........................................ F-3
G コントローラの外観
H 仕様
用語集
x
1
はじめに
この章の概要
キットの内容
1-2
インストール手順の概要
1-3
システム要件および互換性
1-4
コントローラの特徴
1-6
ドキュメントについて
1-14
Adaptec インストール CD の使用
1-15
Adobe Acrobat Reader のインストール
1-17
ソフトウェア ツールの概要
1-18
安全上のご注意
1-19
1-1
はじめに
キットの内容
お使いのコントローラ キットには、以下のものが含まれていま
す。
■
Adaptec RAID コントローラ。コントローラの外観について
は、付録 G を参照してください。
■
インストール CD (マルチ言語対応)
Windows の場合は、お使いの OS の言語で、CD から起動する
場合は、言語を選択して使用できます。
■
コントローラのモデルに応じて以下のケーブルが付属していま
す。
Adaptec のモデル
付属しているケーブル
2020ZCR/2020SA
なし
2025ZCR/2025SA
なし
2120S/2200S/2130SLP/
2230SLP
内部 LVD SCSI ケーブル× 11
2410SA
SATA ケーブル× 4
2810SA
SATA ケーブル× 8
21610SA
SATA ケーブル× 16
1. マルチモード ターミネータを備えています。これらの SCSI RAID コ
ントローラはすべてマルチモード ターミネーションをサポートしてい
ます。
■
ロープロファイルブラケット(ロープロファイル対応コント
ローラのみ - コントローラのフォームファクタを調べるには、
1-6 ページの「コントローラの特徴」を参照してください。)
■
保証カード
■
クイック インストール ガイド(印刷物)
1-2
はじめに
インストール手順の概要
この項では、Adaptec RAID コントローラのインストールおよび
設定について簡単に説明します。
1 第 2 章の「コントローラおよびドライブのインストール」で説
明されている手順に従い、コントローラとハードディスク ド
ライブを取り付けて設定します。
2 次に行う手順は、お使いのシステムによって異なります。
オペレーティング システムがインストールされていないシス
テムの場合(新規のインストール)
a 2-5 ページの「RAID 5 ブートアレイの作成」で説明する手
順に従って、ブート アレイを構築します。
b オペレーティング システム インストール作業の始めに、コ
ントローラのドライバをインストールします。第 3 章 を参
照してください。
c Adaptec Storage Manager をインストールします。詳細は、
第 4 章 を参照して下さい。
d Adaptec Storage Manager を使用して、アレイの確認、管
理、および必要に応じて追加するアレイの構築を行います。
概要については、第 5 章 を参照してください。詳しくは、
Adaptec Storage Manager のオンラインヘルプを参照してく
ださい。
オペレーティング システムがすでにインストールされている
既存のシステムの場合
a コントローラ ドライバをインストールします。
b Adaptec Storage Manager をインストールします。詳細は、
第 4 章 を参照して下さい。
c Adaptec Storage Manager を使用して、アレイを構築しま
す。Adaptec Storage Manager を使用して、アレイの確認、
管理、および必要に応じて追加のアレイの構築を行います。
概要については、第 5 章 を参照してください。詳しくは、
Storage Manager のオンラインヘルプを参照してください。
3 コントローラに関する重要な情報を入手できるよう、
http://regist.adaptec.co.jp にアクセスして、オンラインでお使い
のコントローラのユーザ登録を行ってください。
1-3
はじめに
システム要件および互換性
この項では、以下のシステム用件について説明します。
■
ドライブ要件
■
ハードウェア要件
■
オペレーティング システムの互換性
ドライブ要件
構築する RAID アレイ レベルに合わせて十分なドライブを搭載し
ておく必要があります。詳細については、付録 E の「RAID の概
要」を参照してください。
メモ : すべてのアレイ メンバ(ドライブ)を同一にしておく
ことを推奨します。
ハードウェア要件
ハードウェア要件は、以下に要約されます。
■
Intel Pentium または、同等のプロセッサ
■
以下の互換要件を満たすマザーボード
■
PCI ローカル バス規格(リビジョン 2.2 以降)に準拠して
いること。
■
多機能デバイス(その 1 つが PCI ブリッジ)をサポートし
ていること。
■
メモリ マップされた大きなアドレス領域を提供すること。
1-4
はじめに
マザーボードの互換性の詳細については、Adaptec インストー
ル CD の「Readme」ファイルを参照してください。
■
少なくとも 128MB 以上の RAM
■
32 ビットまたは 64 ビットの PCI スロット
■
32 ビットまたは 64 ビットの PCI または PCI-X スロット
(Adaptec 2020ZR、Adaptec 2130SLP、Adaptec 2230SLP のみ)
■
20 MB のドライブの空き容量
■
16 ビット SVGA カラー モニタ、800 × 600 以上の解像度をサ
ポート
■
CD-ROM ドライブ(インストールする RAID の一部として使
用する訳ではありません。)
オペレーティング システムの互換性
サポートされているオペレーティング システムは、以下のとおり
です。
■
Windows 2000—Server、Advanced Server、Professional
■
Windows 2003 Server—Standard、Advanced
■
Windows XP—Home Edition、Pro
■
Red Hat Linux—Professional、Enterprise、Advanced Server
■
SuSE Linux—Personal、Professional、Enterprise
メモ : Linux のサポートに関する最新情報や、ドライバの
ソースのダウンロードには、http://www.adaptec.com また
は、http://www.adaptec.co.jp をご利用ください。
■
■
SCO—
■
UnixWare 7.1.x/OpenUNIX 8(Base、Business Editions)
■
OpenServer 5.06、5.07
Novell—NetWare 6.x
1-5
はじめに
コントローラの特徴
この項では、以下の内容について説明します。
■
特徴の概要
■
SATA RAID コントローラの特徴(要約)
■
SCSI RAID コントローラの特徴(要約)
■
高度な RAID 機能
特徴の概要
Adaptec RAID コントローラは、以下の特徴があります。
■
PCI ローカル バス規格(リビジョン 2.2)をサポート。一部の
モデルは、PCI-X Addendum(リビジョン 1.0a)もサポートし
ています。1-7 および 1-8 ページを参照してください。
■
32 ビット /33 MHz PCI スロット対応の 64 ビット、66 MHz イ
ンターフェース。
■
最低でも 64 MB のオンボード RAM。一部のコントローラで
は、さらに多くの RAM が必要です。
■
ARC(Advanced RAID Configuration)ユーティリティによ
る、オペレーティング システムに依存しない RAID の作成と
管理。
■
コントローラのファームウェア、BIOS および ARC のアップグ
レードを容易にするフラッシュ ROM。フラッシュ ROM の
アップグレードの詳細については、付録 C を参照してくださ
い。
■
Adaptec Storage Manager によるすべての Adaptec ホスト
ベース RAID 製品の一元管理。Adaptec Storage Manager を使
用すると、ローカルでのコンソール アクセスだけでなく、パ
1-6
はじめに
スワード保護された Web アクセスによって RAID サブシステ
ムをリモートで構成、管理することができます。
■
英数字ページャ向けのメッセージングを含む、イベント ロギ
ングおよびブロードキャスト。
■
Adaptec 2020SA/2020ZCR を除くすべてのモデル—オプション
でバッテリ バックアップ モジュールを使用できます。詳細に
ついては、1-12 ページ を参照してください。
SATA RAID コントローラの特徴(要約)
以下の表が、Adaptec SATA RAID コントローラの特徴の要約で
す。
Adaptec
2020SA
Adaptec
2025SA
Adaptec
2410SA
Adaptec
2810SA/
Adaptec
21610SA
カードサイズ
ロープロ
ファイル
ZCR SODIMM
ロープロ
ファイル
フルハイ
ト
PCI 互換
PCI のみ
PCI のみ
PCI のみ
PCI のみ
PCI バス幅(最大)
64 ビット
64 ビット
64 ビット
64 ビット
66 MHz
66 MHz
66 MHz
66 MHz
キャッシュ(標準)
64 MB
64 MB
64 MB
64 MB
ポート数
なし
なし
4
8 / 16
ポートあたりのドラ
イブ数
N/A
N/A
1
1
総ドライブ数
16
16
4
8 / 16
コネクタ数(内部)
なし
なし
4
8 / 16
付属ケーブル数
なし
なし
4
8 / 16
RAID レベル
0, 1, 5, 10,
50
0, 1, 5, 10,
50
0, 1, 5, 10
0, 1, 5, 10,
50
シンプル ボリュー
ム
Yes
Yes
Yes
Yes
スパン ボリューム
Yes
Yes
Yes
Yes
ホットスペア
Yes
Yes
Yes
Yes
自動フェイルオー
バー
Yes
Yes
Yes
Yes
PCI バススピード
(最大)
1-7
はじめに
Adaptec
2020SA
Adaptec
2025SA
Adaptec
2410SA
Adaptec
2810SA/
Adaptec
21610SA
警告ブザー
Yes
No
Yes
Yes
バッテリ モジュー
ル オプション1
なし
なし
なし
ABM-300
1. バッテリは別売
SCSI RAID コントローラの特徴(要約)
以下の表が、Adaptec SCSI RAID コントローラの特徴の要約です。
SCSI の詳細については、付録 F の「SCSI の概要」を参照してくだ
さい。
Adaptec
2020ZCR
Adaptec
2025ZCR
Adaptec
2120S
Adaptec
2200S
Adaptec
2130SLP/
2230SLP
カードサイズ
ロープロ
ファイル
ZCR SODIMM
ロープロ
ファイル
ロープロ
ファイル
ロープロ
ファイル
PCI 互換
PCI/
PCI-X
PCI/
PCI-X
PCI のみ
PCI のみ
PCI/
PCI-X
64 ビッ
ト
64 ビッ
ト
64 ビッ
ト
64 ビッ
ト
64 ビッ
ト
PCI バスス
ピード(最
大)
133
MHz
133
MHz
66 MHz
66 MHz
133 MHz
キャッシュ
(標準)
64 MB
64MB
64 MB
64 MB
128 MB/
256 MB
チャネル
なし
なし
1
2
1/2
チャネルあ
たりのデバ
イス数1
15
15
15
15
15
総デバイス
数
30
30
15
30
15/30
コネクタ数
(内部)2
なし
なし
1
2
1/2
コネクタ数
(外部)3
なし
なし
1
2
1/2
付属ケーブ
ル数
なし
なし
1(内部)
1(内部)
1(内部)
PCI バス幅
(最大)
1-8
はじめに
Adaptec
2020ZCR
Adaptec
2025ZCR
Adaptec
2120S
Adaptec
2200S
Adaptec
2130SLP/
2230SLP
RAID レベ
ル
0, 1, 5, 10,
50
0, 1, 5, 10,
50
0, 1, 5, 10,
50
0, 1, 5, 10,
50
0, 1, 5, 10,
50
シンプル ボ
リューム
Yes
Yes
Yes
Yes
Yes
スパン ボ
リューム
Yes
Yes
Yes
Yes
Yes
ホットスペ
ア
Yes
Yes
Yes
Yes
Yes
自動フェイ
ルオーバー
Yes
Yes
Yes
Yes
Yes
警告ブザー
Yes
No
Yes
Yes
Yes
バッテリ モ
ジュール オ
プション4
なし
なし
ABM-300
ABM-300
ABM-400
1. Ultra320、Ultra2 ハードドライブ、およびその他のデバイス(CD やテープ ドライブな
ど)を含む
2. 高密度
3. VHDCI(Very High Density Connector Interface)
4. バッテリは別売
1-9
はじめに
高度な RAID 機能
Adaptec RAID コントローラは、以下の高度な機能をサポートし
ています。
■
ディスク利用の最適化 — ドライブ サイズが異なる場合でも、
お使いのドライブの全容量を使用することができます。
■
SATA/SCSI ディスクのホットプラグ — システムをシャットダ
ウンせずに、ディスクを追加したり取り外したりすることがで
きます。
■
Online Capacity Expansion(オンライン容量拡張)
■
アレイレベルのマイグレーション
■
ドライブ エンクロージャ –SCSI のみ
■
ホットスペア
■
音声アラーム
■
自動フェイルオーバー
■
Adaptec バッテリ バックアップ モジュール
1-10
はじめに
Online Capacity Expansion(オンライン容量拡張)
(オンライン容量拡張)
Adaptec RAID コントローラは、既存のアレイのオンライン容量
拡張(OCE; Online Capacity Expansion)をサポートしています。
この機能はすべてのオペレーティング システムに対応していま
す。OCE を使用すると、メンバを新たに追加してアレイの容量を
増やすことができます。この際、データが消失することはありま
せん。詳しくは、Adaptec Storage Manager のオンラインヘルプ
を参照してください。
Windows の OCE を使用すると、システムを再起動することなく
容量を増やすことができます。詳細は、Windows の説明書を参照
してください。
アレイレベルのマイグレーション
新しいアレイ タイプがサポートされている場合、Adaptec RAID
コントローラはアレイ タイプまたはアレイ レベルのマイグレー
ションをサポートしています。可能なマイグレーションは、以下
のとおりです。
現在のアレイ タイプ
新しいアレイ タイプ
RAID 0
RAID 5、10
RAID 1
RAID 0、5、10
RAID 5
RAID 0、10
RAID 10
RAID 0、5
別のタイプのアレイへマイグレートする方法については、
Adaptec Storage Manager のオンラインヘルプを参照してくださ
い。
ドライブ エンクロージャ –SCSI のみ
Adaptec SCSI RAID コントローラは、SAF-TE 仕様にもとづく
SAF-TE エンクロージャ管理ハードウェアなどのドライブ エンク
ロージャをサポートしています。
1-11
はじめに
ホットスペア
Adaptec RAID コントローラはホットスペアをサポートしていま
す。&emds; ホットスペアは、冗長アレイで故障したドライブの
交換用に確保されているドライブです。ドライブが故障したら、
ホットスペアがそれに置き換わり、アレイは自動的に再構築され
ます。
Adaptec RAID コントローラは、以下の 2 つのタイプのホットス
ペアをサポートしています。
■
グローバル—すべてのアレイを保護できるだけの容量を持って
いれば、すべてのアレイを保護します。
■
専用 — 保護するように指定されているアレイのみを保護しま
す。
音声アラーム
Adaptec RAID コントローラは、データの安全性に影響するよう
な状況について警告する音声アラーム機能を備えています。この
項では、以下の内容について説明します。
■
アラームを鳴らす
■
アラームの停止
アラームの制御方法についての詳細は、A-12 ページ および
Adaptec Storage Manager のオンライン ヘルプを参照してくださ
い。
アラームを鳴らす
アラームは以下のような状況で鳴ります。
■
コントローラの稼働時には、ドライブが故障した場合にアラー
ムが鳴ります。たとえば、ドライブが外れるとアラームが鳴り
ます。
■
システムの再起動時には、アレイがデグレードされた場合にア
ラームが鳴ります。たとえば、3 つのドライブによる RAID 5
でいずれかのドライブが検出されない場合、アラームが鳴りま
す。
1-12
はじめに
■
アレイが構成できない場合にアラームが鳴ります。たとえば、
RAID 0 でいずれかのドライブが検出されない場合、または
RAID 5 でいずれか 2 つのドライブが検出されない場合にア
ラームが鳴ります。
アラームの停止
アラームは以下のいずれかの処理が行われるまで鳴り続けます。
■
故障したメンバを含むアレイを削除する。
■
アレイが冗長な場合に再構築が開始される。
■
SATASelect または SCSISelect を使用してアラームを止める。詳
しくは、A-12 ページ のアラーム制御オプションまたは
Adaptec Storage Manager のオンライン ヘルプを参照してくだ
さい。
自動フェイルオーバー
この機能により、故障したドライブが新しいドライブに置き換
わった時に、Adaptec RAID コントローラが自動的にアレイを再
構築できるようになります。この機能は、SES または SAF-TE 対
応のドライブ エンクロージャの冗長アレイにのみ、適用できま
す。詳細については、A-11 ページ を参照してください。
Adaptec バッテリ バックアップ モジュール
Adaptec RAID コントローラのいくつかでは、オプションの
Adaptec バッテリ バックアップ モジュールを使用できます。
メモ :
■
コントローラがバッテリ モジュールに対応しているかど
うかを確認するには、1-5 ページの「コントローラの特
徴」を参照してください。
■
コントローラのバッテリ モジュール コネクタの位置を確
認するには、付録 G を参照してください。
1-13
はじめに
ドキュメントについて
Adaptec RAID コントローラには、以下のドキュメントが用意さ
れています。
■
クイック インストール ガイド — ブートアレイのインストール
と作成に必要なインストール手順の概要を記載したガイド(印
刷物)です。
■
Readme テキスト ファイル — デバイスの互換性、オペレー
ティング システムのサポート、およびドライバに関する追加
の技術情報が記載されています。(CD 内のパスについては、
以下の表を参照してください。)
■
インストールおよびユーザーズ ガイド(本書)— インストー
ル CD に収められている PDF ファイルで、Adaptec RAID コン
トローラと付属デバイスのインストールと設定について詳しく
説明しています。
■
Command Line Interface Reference Guide(英語版)— イン
ストール CD 内の PDF ファイルで、CLI で使用できるコマン
ドについて詳しく説明しています。(CD 内のパスについては、
以下の表を参照してください。)
■
オンラインヘルプ —Adaptec Storage Manager は、RAID の構
築、管理の仕方を詳細に説明する、オンラインヘルプが付属し
ています。
以下の表が、PDF ファイルおよび Readme ファイルのパスです。
ドキュメント
CD 内のパス
Readme
/
インストールおよびユーザーズ ガ
イド
/books/RAID Install Gd .JA pdf
Install and User’s Guide ( 英語版 )
/books/RAID Install Gd . pdf
Command Line Interface Reference
Guide(英語版)
/books/RAID SW Ref ....pdf
PDF ドキュメントを表示するには、お使いのコンピュータに
Acrobat Reader または Viewer をインストールする必要がありま
す。詳細については、1-17 ページの「Adobe Acrobat Reader のイン
ストール」を参照してください。
1-14
はじめに
インストール CD の使用方法の詳細については、1-15 ページの
「Adaptec インストール CD の使用」を参照してください。
Adaptec インストール CD の使用
Adaptec RAID インストール CD には、ソフトウェア、デバイス
ドライバ、ドキュメントが衆力されています。この CD の使用方
法は、以下のとおりです。
■
オペレーティング システムを使用せずに CD から起動
■
CD Autorun の使用(Windows)
■
CD の参照
オペレーティング システムを使用せずに CD から起動
Adaptec インストール CD はブータブル CD です。コンピュータ
がブータブル CD を認識する場合、Adaptec インストール CD を
使用して、オペレーティング システムのインストールされていな
いコンピュータを起動し、アレイを構成することができます。
メモ : コンピュータがブータブル CD をサポートしているか
どうかを確認するには、システム セットアップを開いて設定
を確認します。
CD Autorun の使用(Windows)
の使用(
)
Autorun 実行ファイル autorun.exe を使用するには、Windows を
起動して Adaptec インストール CD を挿入します。コンピュータ
が CD を自動的に読み取るように設定されている場合、CD の自
動読み取りが行われます。
メモ : CD が自動的に読み取られない場合は、ルート ディレ
クトリから autorun.exe をクリックして CD を読み取らせるこ
とができます。
この CD のオプションは以下のとおりです。
■
Adaptec Storage Manager のインストール — 管理ソフトウェア
のインストールを行います。詳細については、第 4 章 を参照
してください。
1-15
はじめに
■
Adobe Acrobat Reader のインストール —PDF 形式のアダプ
テック製品のドキュメントを表示するために Adobe Acrobat
Reader for Windows をインストールします。CD-ROM には、
その他の OS に対応した Acrobat Reader も収録されています。
詳細は、1-17 ページの「Adobe Acrobat Reader のインストール」
を参照してください。
■
リリースノートの表示 —Adaptec RAID 製品とソフトウェアの
最新情報が記載された readme ファイルを表示します。
■
ドキュメントの表示— 1-14 ページ に記載されている PDF ファ
イルを参照できます。
■
ドライバディスクの作成—サポートされているオペレーティン
グ システム用のドライバ ディスクを作成できるようにします。
CD の参照
ルート レベルにあるファイルとフォルダを以下に示します。イン
ストール処理中、Adaptec インストール CD 上のファイルに直接
アクセスするよう求められた場合の参考にしてください。
■
実行形式の autorun ファイル —Windows で、CD をドライブ
に挿入しても自動的に実行されない場合は、autorun.exe をク
リックします。
■
Readme テキスト ファイル — デバイスの互換性、オペレー
ティング システムのサポート、およびドライバに関する追加
の技術情報が記載されています。
■
DOCS フォルダ —PDF 形式のドキュメントが格納されていま
す。
■
PACKAGES フォルダ(およびサブフォルダ)— 管理ソフト
ウェアとデバイス ドライバが格納されています。
■
SOURCES フォルダ(およびサブフォルダ)—GNU General
Public License(GPL)協定の下で開発されたドライバのソー
ス ファイルやその他のコンポーネントが格納されています。
1-16
はじめに
Adobe Acrobat Reader のインストール
Adobe Acrobat Reader および Viewer は、Adaptec インストール
CD に収録されています。これらのアプリケーションを使用する
と、Adaptec インストール CD の PDF ファイルを参照できます。
Acrobat Reader は、アドビシステムズ社のホーム ページから無料
でダウンロードすることもできます。詳細については、http://
www.adobe.co.jp をご覧下さい。
以降で説明するように、Acrobat Reader や Acrobat Viewer の使用
方法はオペレーティング システムによって異なります。
■
Windows の場合 —Acrobat Reader をインストールするには、
適切なオプションを選択します。Autorun が無効になっている
場合は、ルートにある Autorun をクリックしてください。
■
Linux の場合 —Acrobat Reader は、Adaptec インストール CD
のマウント場所、/packages/Linux/RedHat/apps/adobe にありま
す。この場所を選択するときには、フル パスを指定するよう
にしてください。フル パスを指定しないと、この場所を選択
できないことがあります。
■
UNIX の場合 —Acrobat Reader は使用できないため、Acrobat
Viewer を使用します。また、2000 年 4 月 11 日にリリースされ
た Java Runtime Environment 1.1.7B 以降が必要です。Viewer
は、Adaptec インストール CD の /Acrobat Reader の <mountpoint> にあります。
メモ : Java Virtual Machine(JVM)をダウンロードする
場合は、java.sun.com にアクセスしてください。
■
NetWare の場合 — このオペレーティング システムとすべての
DOS 環境では、Acrobat Reader や Acrobat Viewer を使用でき
ません。Acrobat Reader か Acrobat Viewer をサポートしてい
るコンピュータを使用する必要があります。
1-17
はじめに
ソフトウェア ツールの概要
Adaptec RAID コントローラには、ストレージ デバイスの設定と
管理を行うための次のツールが付属しています。
■
Adaptec Storage Manager— グラフィカル ユーザ インター
フェースを備えたストレージ管理アプリケーション。アレイの
作成、設定、および管理に使用します。詳細ついては、4 およ
び 5 の各章を参照してください。
■
Adaptec RAID Configuration(ARC)Utility—BIOS ベースの
ユーティリティで、以下のコンポーネントが含まれます。
■
Array Configuration Utility(ACU)— ストレージ管理
ユーティリティ。アレイの作成、設定、および管理に使用
します。DOS ベースの実行可能ファイルとしても提供され
ています。(下記参照)詳細については、付録 A を参照し
てください。
■
SATASelect および SCSISelect— デバイス管理ユーティリ
ティ。コントローラとドライブのハードウェア構成を調べ
ます。詳細については、A-9 ページ を参照してください。
■
Disk Utilities— ドライブ管理ユーティリティ。ドライブの
フォーマットおよび検証に使用します。詳細については、
A-16 ページ を参照してください。
■
Array Configuration Utility(ACU)for DOS—DOS ユーティ
リティ。アレイの作成、設定、および管理に使用します。
ARC ユーティリティの一部としても提供されています。(上記
参照)詳細については、付録 B を参照してください。
■
Adaptec Flash Utility(AFU)—DOS ユーティリティ。コント
ローラのファームウェア、BIOS、および ARC のバージョンの
アップデート、保存、および確認を行います。詳細について
は、付録 C を参照してください。
■
コマンドラインインターフェース(CLI)— スクリプトを使っ
て、テストや運用環境でのアレイの作成を自動化することがで
きます。詳細については、付録 D を参照してください。
1-18
はじめに
安全上のご注意
ご自身の安全と、お使いの機器の安全のために、以下の事項をお
守りください。
■
作業場所とコンピュータを整然とした環境に保ち、不要なもの
を周囲に置かないようにします。
■
コンピュータ本体のカバーを開ける前に、電源コードをコンセ
ントから抜きます。
静電気
静電気 (ESD) は人間の日常的な活動に付き物です。ESD は、電荷
を蓄積し保持する物質によって作られ、その電荷は接触すること
で人間または他の物質に移動します。
!
ご注意 : 電子部品の取り扱いを誤ると、ESD による損傷を受
け、部品の完全または断続的な故障につながることがありま
す。コンポーネントを取り外したり交換したりするときは、
必ず ESD 予防手順に従ってください。
ESD による損傷を防止するには以下の点に注意してください。
■
手首または足首に帯電防止ストラップを必ず装着し、肌に密着
させます。ストラップの装置側の端を、塗装されていない金属
シャーシの表面に接続します。帯電防止ストラップがない場合
には、コントローラや、コンピュータの部品を扱う前に、金属
ケースに触れて体内の静電気を放出させます。
■
服の上からコントローラを触るのはやめてください。帯電防止
ストラップは、コンポーネントを体内にある静電気から保護す
るだけです。衣類についた静電気もまた、損傷を起こす原因と
なる可能性があります。
■
コントローラは、ブラケットか端のみを持つようにしてくださ
い。プリント回路基板やコネクタには手を触れないようにしま
す。
■
コントローラを取り外した際は、キットに同梱した袋のように
帯電防止加工になっているものをご使用ください。
■
コントローラを、Adaptec に返送する際には、すぐに帯電防止
用バッグ入れてください。
1-19
2
コントローラおよびドライ
ブのインストール
この章の概要
SATA ドライブおよびケーブル
2-1
SCSI ドライブおよびケーブル
2-2
コントローラとドライブのインストール
2-2
ブートコントローラの決定
2-4
RAID 5 ブートアレイの作成
2-5
SATA ドライブおよびケーブル
Adaptec SATA RAID コントローラおよびドライブをインストール
するには、以下のドライブとケーブルを同じ数だけ用意する必要
があります。
■
シリアル ATA ハードディスク
■
シリアル ATA ケーブル(キットに同梱)
2-1
コントローラおよびドライブのインストール
シリアル ATA デバイスの設定は、以下の理由で非常に簡単です。
■
SATA コントローラやハードディスク ドライブで設定するジャ
ンパやスイッチは基本的にありません。
■
ケーブルの両端は同じ形状で、どちらの端をコントローラに接
続し、どちらをドライブに接続するか心配する必要がありませ
ん。
■
コネクタはすべて上下の形が違うので、一方向にしか合いませ
ん。
■
Adaptec 2020SA/2025SA のみ —SATA ケーブルをマザーボー
ドのコネクタに接続するとき、ZCR(Zero Channel RAID)対
応コネクタに接続していることを確認してください。詳細は、
マザーボードに付属のドキュメントを参照してください。
SCSI ドライブおよびケーブル
アダプテックは、最新の Ultra320 ハード ドライブのみをアレイに
使用し、Ultra320 ドライブを使用してチャネルを共有するすべて
のドライブにマルチモード ターミネータを付き Ultra320 規格対応
の高品質ケーブルのみを使用することを推奨しています。
メモ :
■
SCSI ドライブのインストールに関するその他の注意点に
ついては、付録 F の「SCSI の概要」を参照してください。
■
高品質なケーブル以外は使用しないでください。品質の
低いケーブルを使用すると、システムの信頼性が低下す
る可能性があります。Ultra320 での使用に適していない
ケーブルは使用しないでください。
■
SE ドライブを接続する場合には、デバイス アダプタを使
用します。
■
ケーブルの片側がいずれのドライブにも接続されてない
場合、ケーブルをコントローラに接続しないでください。
動作が不安定になる場合があります。
コントローラとドライブのインストール
Adaptec RAID コントローラとドライバを取り付けます。
2-2
コントローラおよびドライブのインストール
1 ロープロファイル コントローラおよびロープロファイルのコ
ンピュータ ケースを使用している場合は、元のフルハイト ブ
ラケットを Adaptec RAID コントローラ キットに同梱されて
いるロープロファイル ブラケットと交換します。コントロー
ラの形状を確認するには、1-6 ページの「コントローラの特徴」
を参照してください。
2 コンピュータの電源を切ります。
3 システムのシャーシに手を触れてアースします。
4 電源コードをコンセントから抜きます。
5 コンピュータのカバーを取り外します。
6 PCI 規格 2.2 以降に準拠した以下のスロットをご利用ください。
■
AAdaptec 2020SA(PCI)/2020ZCR(PCI-X)/2025SA(PCI)/
2025ZCR(PCI-S)—3.3 V、ZCR 対応スロットのみを使用し
ます。
■
PCI-X ZCR コントローラは、後方互換性があるため、
PCI スロットで使用することができます。
■
ほとんどの ZCR コントローラは独特の形状で、特定の
マザーボードに搭載されている SO-DIMM ソケットに取
り付けます。ZCR 対応についての詳細な情報について
は、お使いのマザーボードのドキュメントを参照してく
ださい。
■
Adaptec 2130SLP/2230SLP—3.3 V スロットのみを使用これら
のコントローラは、PCI、PCI-X のいずれにも取り付けるこ
とができます。
■
その他すべてのアダプタ — PCI ローカルバス規格 2.2 以降
に準拠するどのスロットでも使用できます。
メモ : 64 ビット スロットを使用すると、より良い性能が
得られます。
7 PCI スロットのカバーを取り外します。
8 PCI スロットにコントローラを取り付け、コントローラのブラ
ケットをコンピュータ本体に固定します。
2-3
コントローラおよびドライブのインストール
Adaptec 2020SA/2020ZCR/2025SA/2025ZCR の場合 — マザー
ボードの ZCR 対応 PC スロットに、コントローラを挿入し、
カチッとはまるまでゆっくりと押します。システムメーカが同
梱しているほかの方法でも固定することができます。ZCR 用
スロットについては、マザーボードに付属のドキュメントをお
読みください。
9 コンピュータのディスク アクセス LED のケーブルを、コント
ローラの適切なコネクタに接続します。使用するコントローラ
モデルのコネクタの位置については、付録 G を参照してくだ
さい。
LED ケーブルのプラス側のリード線(通常は赤い導線または
赤のストライプの導線)をピン 1 に接続し、マイナス側のリー
ド線(通常は黒い導線)をピン 2 に接続します。
10 適切なケーブルを使用して、内部ドライブのインストールと接
続を行います。
メモ : RAID 5 を構築する場合(2-5 ページの「RAID 5
ブートアレイの作成」を参照)、少なくとも 3 つのドライ
ブを取り付ける必要があります。
11 コンピュータのカバーを取り付けます。
12 SCSI コントローラの場合のみ — 外部ケーブルおよびドライブ
を Adaptec SCSI RAID コントローラに接続します。
ブートコントローラの決定
メモ : システムにブートコントローラが 2 つ以上搭載されて
いる場合に、この項を参照してください。該当しない場合に
は、この項は省略してください。
Adaptec RAID コントローラは、ブートドライブおよびブートア
レイをサポートしています。コントローラの工場出荷時の設定と
システムのセットアップでは通常、マザーボードに接続されてい
るハード ドライブか、コントローラに接続されているドライブま
たはアレイでインストール及び起動を行うことができます。
マザーボードに接続されているハード ドライブにオペレーティン
グ システムがすでにインストールされていて、RAID コントロー
2-4
コントローラおよびドライブのインストール
ラから別のオペレーティング システムを起動する場合には、以下
の操作を行います。
1 システムのセットアップを開きます。
2 ハード ドライブのブート シーケンスに移動します。
3 ブート コントローラをリストの一番上に移動します。
RAID 5 ブートアレイの作成
メモ : Adaptec RAID コントローラに接続されたドライブま
たはアレイにオペレーティング システムをインストールする
場合に、この項を参照してください。該当しない場合には、
この項は省略し、第 3 章 に進んでオペレーティング システ
ムにドライバをインストールしてください。
ここでは、少なくとも 3 つのドライブを備えた RAID 5 ブートア
レイの作成手順について説明します。
以下に説明するいずれかの方法で作業を行ってください。
■
ARC(Adaptec RAID Configuration)ユーティリティの使用 — テ
キストベースで作業を行う場合は、この方法を使用します。
■
Adaptec インストール CD の使用 — グラフィカル インター
フェースベースで作業を行う場合は、この方法を使用します。
なぜ、RAID
5 を使用するのですか。
なぜ、
このアレイ レベルは、お使いのコントローラでサポートされてお
り、3 台以上のドライブを使用してパフォーマンスと冗長性を兼
ね備えた構成を実現できます。RAID 5 はパリティを使用するた
め、すべての RAID レベルの中でもっとも安全で高い回復力を備
えています。
2-5
コントローラおよびドライブのインストール
他のアレイ レベルを使用することは可能ですか。
問題ありません。アレイを構築し、オペレーティング システムを
インストールした後でも、必要に応じてアレイ レベルの変更(111 ページの「アレイレベルのマイグレーション」を参照)やアレ
イ容量の拡張(1-11 ページの「Online Capacity Expansion(オンラ
イン容量拡張)」を参照)を行うことができます。
ARC(
(Adaptec RAID Configuration)ユーティリティの使
)ユーティリティの使
用
ARC を使用して RAID 5 ブートアレイを構築するには、以下の手
順に従います。
1 2-2 ページの「コントローラとドライブのインストール」で説
明する手順に従って、コントローラとドライブをインストール
します。
メモ : RAID 5 の場合、少なくとも 3 つのドライブが必要
です。
2 コンピュータの電源をオンにし、Ctrl-A を押して ARC ユー
ティリティを開きます。
最初の画面にインストールされている Adaptec RAID コント
ローラがすべて表示されます。
3 複数の Adaptec RAID コントローラがインストールされている
場合、ブート コントローラをハイライト表示して Enter を押し
ます。
4 Enter を押して、ACU ユーティリティを選択します。
ACU 画面が表示されます。
5 キーボードの矢印キーを使用して Initialize Drives をハイライ
ト表示し、Enter を押します。
6 Insert を押して初期化するドライブをハイライト表示してか
ら、Enter を押して初期化処理を開始します。
7 矢印キーを使用して、アレイで使用するドライブを 3 つ以上ハ
イライト表示します。ハイライト表示した各ドライブに対して
Insert を押します。
ユーティリティに選択したドライブが表示されます。
2-6
コントローラおよびドライブのインストール
8 Enter を押します。
赤い警告ボックスが表示されますが、これは正常です。
9 Y キーを押してから Enter を押します。
選択したドライブが初期化され、次に ACU 画面が表示されま
す。
10 キーボードの矢印キーを使用して Create Array をハイライト
表示し、Enter を押します。
11 矢印キーを使用して(手順 7 と同様)
、アレイで使用するドラ
イブを 3 つ以上ハイライト表示します。ハイライト表示した各
ドライブに対して Insert を押します。
12 Enter を押します。
13 次の画面で、以下の操作を行います。
表示されるプロパティ
行
入力または選択
Array Type
RAID 5 を選択し、Enter を押します。
Array Label
名前を入力し、Enter を押します。
Array Size
Enter を押し、さらにもう 1 度 Enter を
押して、サイズの単位の初期値(GB)
を使用します。
Stripe Size
Enter を押します。
Read Caching
Enter を押します。
Write Caching
Enter を押します。
Create RAID via
Enter を押します。
[Done]
Enter を押します。
Creating Array ウィンドウが表示されます。
14 Enter を押してアレイの構築を続行します。
メモ : このアレイを使用して直ちに起動できますが、構築
プロセスが完了するまでパフォーマンスは低下します。
15 Exit Utility ウィンドウが表示されるまで、ESC を押します。
2-7
コントローラおよびドライブのインストール
16 Yes をハイライト表示し、Enter を押します。
システムが再起動します。
17 第 3 章 で説明する手順に従って、ドライバをインストールし
ます。
Adaptec インストール CD の使用
メモ : SCSI のみ —RAID コントローラに接続された CD ドラ
イブを使用して RAID を作成することはできません。
Adaptec インストール CD を使用して RAID 5 ブートアレイを構
築するには、以下の手順に従います。
1 2-2 ページの「コントローラとドライブのインストール」で説
明する手順に従って、コントローラとドライブをインストール
します。
2 システムを、起動または再起動します。
3 Adaptec インストール CD を挿入します。
メモ : インストール CD が自動的に起動しない場合、シス
テムのセットアップを起動して、CD からの起動を有効に
設定する必要があると考えられます。詳細は、お使いの
コンピュータの説明書を参照してください。
4 Language 画面で適切な言語を選択し、Enter を押します。ラ
イセンス 画面の情報を読み、もう 1 度 Enter を押します。
Adaptec インストール CD のメインメニューが表示されます。
5 ハードウェアを構築・管理するためのユーティリティを開始
オプションをクリックします。
Adaptec Storage Manager が起動され、Adaptec Storage
Manager の画面が表示されます。
2-8
コントローラおよびドライブのインストール
6 作成 をクリックします。
7 設定ウィザードで カスタム を選択します。
8 RAID 5 ボタンをクリックして、次へ をクリックします。
9 アレイに使用するドライブを 3 つ以上クリックします。
選択したドライブにはチェックマークが付きます。
10 次へ をクリックします。
11 作成する RAID 5 に割り当てる名前を入力して、適用 をクリッ
クします。
システムがアレイを作成します。表示が更新され、画面の右側
に直前に作成された RAID 5 が表示されます。このアレイは今
すぐ使用できますが、アレイを起動可能にする場合は、システ
ムを再起動する前にアレイの構築を完了させる必要がありま
す。
12 次に進む準備ができたら、すべてのウィンドウを閉じます。
メインメニューはアクティブになっています。
13 再起動 をクリックしてシステムを再起動します。
14 Adaptec インストール CD を取り出します。
15 アレイを起動可能にする場合は、ここで設定を行います。詳細
については、A-6 ページ を参照してください。
2-9
3
ドライバのインストール
この章の概要
ドライバ インストール手順の概要
3-1
ドライバ ディスクの作成
3-2
Windows ドライバのインストール
3-3
Linux モジュールのインストール
3-5
Unix ドライバのインストール
3-6
NetWare ドライバのインストール
3-10
ドライバ インストール手順の概要
アダプテックでは、以下のようなドライバ インストールの手順を
お勧めしています。
1 ドライバ ディスクを作成します。詳細については、3-2 ページ
の「ドライバ ディスクの作成」を参照してください。
2 お使いのコンピュータに適したインストール手順を確認しま
す。
使用するオペレーティング システムを確認します。また、ド
ライバのインストールと同時にオペレーティング システムの
インストールを行うのか、あるいは既にオペレーティング シ
ステムがインストールされているシステムにドライバをインス
トールするのかを確認する必要があります。
3-1
ドライバのインストール
3 サポートされている RAID タイプを確認します。ドライバのイ
ンストール中に、RAID タイプを選択する必要があります。詳
細については、付録 E を参照してください。
メモ : 最初に選択した RAID レベルは、後から変更できま
す。(「アレイレベルのマイグレーション」を参照)詳細に
ついては、1-11 ページ および Adaptec Storage Manager
のオンラインヘルプを参照してください。
4 インストール手順全体を理解します。
5 インストールを開始します。
ドライバ ディスクの作成
メモ : すでにインストール済みの Linux システムにコント
ローラを追加する場合、ドライバ ディスクを作成する必要は
ありません。この項は省略してください。
ドライバをインストールする前に、ドライバ ディスクを作成しま
す。
1 システム BIOS を設定して、コンピュータが CD-ROM ドライ
ブからブートするようにします。
2 Adaptec インストール CD を挿入し、コンピュータの電源を入
れます。
3 画面に表示される指示に従って、Adaptec Start Menu を開きま
す。
4 OS のインストール / アップデートのためのドライバ ディスク
を作成をクリックし、オペレーティングシステムを選択しま
す。
3-2
ドライバのインストール
5 Linux を選択した場合、次のいずれかのアーキテクチャを選択
する必要があります。
■
i386—Intel 386 または 486 コンピュータの場合
■
i586—Pentium I または II コンピュータの場合
■
i686—Pentium III、IV、または AMD K-6 コンピュータの場合
■
Athlon—AMD Athlon コンピュータの場合
6 フロッピーディスク ドライブのドライブ文字を選択し、それ
から適切なフォーマットを選択します。ディスクが一度も
フォーマットされていない場合、または不良なセクタがある場
合にのみ、完全なフォーマットが必要です。
7 フロッピー ディスクを挿入し、OK をクリックします。ドライ
バ ディスクが作成されます。
8 ドライバ ディスクを取り出し、ラベルを貼ります。
ドライバ ディスクが作成されたので、適切なドライバのインス
トール手順を確認し、インストールを開始してください。
Windows ドライバのインストール
この項では、以下の手順について説明します。
■
Windows のインストール時にドライバをインストールするには
■
既存の Windows システにドライバをインストールするには
Windows のインストール時にドライバをインストール
するには
Windows オペレーティングシステムのインストール時に同時にド
ライバをインストールするには、以下の手順に従います。
1 2-2 ページ で説明されている手順に従い、コントローラとハー
ドディスク ドライブを取り付けて設定します。
2 2-5 ページ で説明されている手順に従い、ブート アレイを作
成します。
3 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
4 Windows セットアップ CD を挿入し、コンピュータを再起動
して Windows のインストールを開始します。
3-3
ドライバのインストール
5 サードパーティ製のドライバのインストールを求められたら、
F6 キーを押します。
メモ : F6 キーの機能がアクティブな間は、5 秒間だけ画面
下部にプロンプトが表示されます。F6 キーを押せなかっ
た場合は、コンピュータを再起動してください。
6 ドライバ フロッピーディスクを挿入し、ドライバのインス
トールを求めるメッセージが表示されるまで待ちます。ドライ
バがフロッピー ディスクにあることを指定するために S キー
を押して、Enter を押します。コンピュータがディスクを読み
取ります。
7 Adaptec ドライバが検出されたら、Enter を押します。画面の
指示に従ってインストールを完了します。
既存の Windows システにドライバをインストールする
には
既存のオペレーティング システムにドライバをインストールする
には、以下の手順に従います。
1 第 2 章 で説明されている手順に従い、コントローラとハード
ディスク ドライブを取り付けて設定します。
2 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
3 Windows を起動します。Windows の新しいハードウェアの検
出ウィザードが表示され、ドライバが検出されます。
4 ドライバ フロッピー ディスクを挿入して、コピー元としてフ
ロッピー ドライブを選択し、次へ をクリックします。
5 続いて表示される 2 つの画面で 次へ をクリックし、画面の指
示に従ってドライバのインストールを完了します。
6 ドライバ ディスクを取り出し、コンピュータを再起動します。
3-4
ドライバのインストール
Linux モジュールのインストール
この項では、以下の手順について説明します。
■
Red Hat のインストール時にモジュールをインストールするに
は
■
既存の Linux システムへモジュールをインストールするには
メモ :
■
SuSE Linux の場合のみ — コントローラが、ブートコント
ローラとしてサポートされていません。つまり、使用でき
るのは 3-6 ページの「既存の Linux システムへモジュール
をインストールするには」だけです。
■
Adaptec の Linux のサポートに関する最新情報について
は、http://www.adaptec.com または http://www.adaptec.co.jp
を参照してください。
Red Hat のインストール時にモジュールをインストール
するには
新規インストール時にオペレーティング システムとあわせてモ
ジュールをインストールするには、以下の手順に従います。
1 2-2 ページ で説明されている手順に従い、コントローラとハー
ドディスク ドライブを取り付けて設定します。
2 2-5 ページ で説明されている手順に従い、ブート アレイを作
成します。
3 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
4 Red Hat インストール CD を挿入し、コンピュータを再起動し
てオペレーティング システムのインストールを開始します。
5 コンピュータを再起動します。
6 Red Hat の Welcome 画面が表示されたら、Boot: プロンプトで
expert と入力します。
7 要求に従って、ドライバ ディスクを挿入し、OK を選択しま
す。
8 画面の指示に従って、希望の環境をセットアップします。
3-5
ドライバのインストール
9 その他のサードパーティ製機器を取り付ける場合、ここでイン
ストールします。取り付けない場合は、Done を選択します。
10 Red Hat の指示に従って Linux インストールを続けます。
既存の Linux システムへモジュールをインストールする
には
既存の Red Hat または SuSE Linux システムにモジュールをイン
ストールするには、以下の手順に従います。
1 Adaptec インストール CD を挿入し、マウントします。
2 以下のように入力して、モジュールの RPM をインストールし
ます。
rpm -Uvh mount-point/linux/arc/driver/aac1.1.42322.rpm
3 fdisk と mkfs を実行して、全ての新しいドライブのマウントポ
イントを作ります。
Unix ドライバのインストール
この項では、以下のシステムについて説明します。
■
OpenServer
■
UnixWare および OpenUNIX
OpenServer
この項では、OpenServer システムにドライバをインストールする
手順について説明します。
OpenServer のインストール時にドライバをインストールするには
新規インストール時にオペレーティング システムとあわせてドラ
イバをインストールするには、以下の手順に従います。
1 2-2 ページ で説明されている手順に従い、コントローラとハー
ドディスク ドライブを取り付けて設定します。
2 2-5 ページ で説明されている手順に従い、ブート アレイを作
成します。
3 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
3-6
ドライバのインストール
4 OpenServer インストール CD を挿入し、コンピュータを再起
動します。
CD からのロードが開始され、Boot: プロンプトが表示されま
す。
5 Boot: プロンプトが表示されたら、ドライバ ディスクを挿入し、
defbootstr link=aacraid と入力します。
6 OpenServer の指示に従ってインストールを完了します。
7 インストールが終了したら、ドライバ ディスクを取り出して、
コンピュータを再起動します。
8 Adaptec インストール CD を挿入し、マウントします。
9 以下のコマンドを入力して、RAID 管理ソフトウェアとユー
ティリティを有効にします。
cd mount-point/openserv/arc/driver/aacraid/reloc/tmp/aacraid/scripts
cp ./aacaifd /usr/sbin
cp ./S98aacaifd /etc/rc2.d
chmod 755 /usr/sbin/aacaifd /etc/rc.d/S98aacaifd
既存の OpenServer システムへドライバをインストールするには
既存のオペレーティング システムにドライバをインストールする
には、以下の手順に従います。
1 第 2 章 で説明されている手順に従い、Adaptec RAID コント
ローラおよびハードディスク ドライブのインストールと設定
を行います。
2 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
3 サーバを起動します。
4 ドライバ フロッピー ディスクを挿入します。
5 ターミナル ウィンドウを開き、installpkg コマンドを入力し
て、installpkg ユーティリティを実行します。
OpenServer はディスクを読み込み、インストールを行います。
6 カーネルを再構築します。
3-7
ドライバのインストール
7 新しいカーネルをデフォルト カーネルにするプロンプトが表
示されたら、y キーを押して新しいカーネルをインストールし
ます。
8 コンピュータを再起動します。
9 RAID コントローラ上に作成されたデバイスをオペレーティン
グ システムに追加します。詳細については、OpenServer の説
明書を参照してください。
10 Adaptec インストール CD を挿入し、マウントします。
11 以下のコマンドを入力して、RAID 管理ソフトウェアとユー
ティリティを有効にします。
cd mount-point/openserv/arc/driver/aacraid/reloc/tmp/aacraid/scripts
cp ./aacaifd /usr/sbin
cp ./S98aacaifd /etc/rc2.d
chmod 755 /usr/sbin/aacaifd /etc/rc.d/S98aacaifd
UnixWare および OpenUNIX
この項では、以下の手順について説明します。
■
UnixWare または OpenUNIX のインストール時にドライバをイ
ンストールするには
■
既存の UnixWare または OpenUNIX システムへドライバをイン
ストールするには
メモ : UnixWare と OpenUNIX 用に作成したドライバ ディス
クは異なりますが、これらのオペレーティング システムに対
するインストール手順は同じです。
UnixWare または OpenUNIX のインストール時にドライバをインス
トールするには
新規インストール時にオペレーティング システムとあわせてドラ
イバをインストールするには、以下の手順に従います。
1 2-2 ページ で説明されている手順に従い、コントローラとハー
ドディスク ドライブを取り付けて設定します。
2 2-5 ページ で説明されている手順に従い、ブート アレイを作
成します。
3-8
ドライバのインストール
3 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
4 Unix インストール CD を挿入し、オペレーティング システム
のインストールを開始します。
5 Choose One というプロンプトが表示されたら、ドライバ ディ
スクを挿入し、Install HBA diskette を選択して、F10 を押し
ます。
コンピュータはドライバ ディスクからドライバをロードし、
その後、HBA 画面が表示されます。
6 Proceed with Installation を選択し、F10 キーを押します。
7 手順に従いインストールを完了させます。
8 インストールが終了したら、ドライバ ディスクを取り出して、
コンピュータを再起動します。
既存の UnixWare または OpenUNIX システムへドライバをインス
トールするには
既存のオペレーティング システムにドライバをインストールする
には、以下の手順に従います。
1 コンピュータをシャットダウンします。第 2 章 で説明されて
いる手順に従い、コントローラとハードディスク ドライブを
取り付けて設定します。
2 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
3 コンピュータの電源をオンにし、ドライバ ディスクを挿入し
ます。
4 pkgadd ユーティリティを実行するため、pkgadd -d
diskette1 と入力し、Enter を押します。UNIX がディスクと
パッケージ情報を読み取ります。
5 Enter を押します。
6 コンピュータを再起動します。システムにより、カーネルが自
動的に再構築されます。
7 RAID コントローラ上に作成されたデバイスをオペレーティン
グ システムに追加します。詳細については、OpenServer の説
明書を参照してください。
3-9
ドライバのインストール
NetWare ドライバのインストール
この項では、以下の手順について説明します。
■
NetWare のインストール時にドライバをインストールするには
■
既存の NetWare システムへドライバをインストールするには
■
サーバの再起動中に NetWare のドライバをロードするには
NetWare のインストール時にドライバをインストールす
るには
新規インストール時にオペレーティング システムとあわせてドラ
イバをインストールするには、以下の手順に従います。
1 2-2 ページ で説明されている手順に従い、コントローラとハー
ドディスク ドライブを取り付けて設定します。
2 2-5 ページ で説明されている手順に従い、ブート アレイを作
成します。
3 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
4 コンピュータを再起動し、ARC ユーティリティにアクセスす
るためのプロンプトが現れたら、Ctrl+A を押します。ARC を
使用して RAID を作成します。詳細については、2-6 ページの
「ARC(Adaptec RAID Configuration)ユーティリティの使用」
を参照してください。
5 セカンダリ コントローラがあれば、インストールして設定します。
6 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
7 NetWare の説明書に従って、オペレーティング システムをイ
ンストールします。この章の最初に作成したドライブ ディスク
で、aacraid.ham ファイルと aacraid.ddi ファイルを使用できるこ
とを確認します。
8 Device Types 画面が表示されたら、Storage adapters リストに
チェック マークを付けて、Modify を選択して別のドライバを
追加します。
9 Storage adapters を選択し、Enter を押します。
認識されているコントローラがすべて表示されます。
3-10
ドライバのインストール
10 AACRAID が検出された場合、これを削除します。
11 Insert を押して、別のドライバを追加します。使用できるドラ
イバが表示されます。
12 ドライバ フロッピー ディスクを挿入します。
13 Enter を押して、フロッピー ドライブをスキャンします。
ドライバを選択すると、パラメータ画面が表示されます。
14 ロードされたドライバを確認します。下側のウィンドウ メ
ニューから Continue を選択し、Enter を押します。
メモ : ドライバのインストールに失敗した場合、サーバ
コンソールが表示され、失敗した原因を確認できます。
これで、ドライバのインストールが完了しました。ディスク パー
ティションの変更、ホットフィックスの適用、またはボリューム
メンテナンスを行う場合は、NetWare の説明書を参照してくださ
い。また、NetWare でのアレイ管理オプションの概要については、
3-13 ページの「サーバの再起動中に NetWare のドライバをロード
するには」を参照してください。
既存の NetWare システムへドライバをインストールす
るには
既存のオペレーティング システムにドライバをインストールする
には、以下の手順に従います。
1 既存の NetWare サーバに、Novell 社から指定されたミニマム
パッチをインストールします。
2 ドライバのバックアップ コピーを作成します。
3 3-2 ページ で説明されている手順に従い、ドライバ ディスク
を作成します。完了したら、ドライバ ディスクを抜きます。
4 サーバをシャットダウンします。
5 第 2 章に説明されている手順に従い、Adaptec RAID コント
ローラをセカンダリ コントローラとしてインストールと設定
を行います。
6 サーバを起動します。
3-11
ドライバのインストール
7 NetWare サーバ コンソールのプロンプトに対して load
nwconfig.nlm と入力して、Enter を押します。
8 Driver Options を選択し、Enter を押します。
9 Configure disk and storage device drivers を選択し、Enter を
押します。
10 Select an additional driver を選択し、Enter を押します。
11 ドライバ フロッピー ディスクを挿入し、Insert を押します。
使用できるドライバがすべて表示されます。
12 もう 1 度 Insert を押して、その他のドライバを表示します。
13 Enter を押して、ドライバをスキャンします。
14 Adaptec AdvancedRAID Controller を選択し、Enter を押し
ます。
aacraid パラメータ画面が表示されます。
15 Select/Modify driver Parameters を選択し、Enter を押します。
16 Save parameters and load driver を選択します。
17 追加するドライバを選択するかどうか確認するプロンプトが表
示されたら、No を選択します。
18 Esc を押して Nwconfig ユーティリティを終了します。
19 ARC ユーティリティ(A-2 ページの「ACU の使用」を参照)
を使用するか、または Adaptec Storage Manager (オンライン
ヘルプを参照)をリモートで使用してアレイを作成します。ま
た、CLI(Command Line Interface)を使用してアレイを作成
することもできます。『Adaptec Command Line Interface
Reference Guide』を参照してください。
これで、ドライバのインストールが完了しました。ディスク パー
ティションの変更、ホットフィックスの適用、またはボリューム
メンテナンスを行う場合は、NetWare の説明書を参照してくださ
い。「サーバの再起動中に NetWare のドライバをロードするには」
も参照してください。
3-12
ドライバのインストール
サーバの再起動中に NetWare のドライバをロードする
には
サーバの再起動時に自動的に aacraid.ham ドライバをロードする
には、startup.ncf ファイル(通常はサーバの起動ディレクトリにあ
ります)に、ドライバの位置と適切なコマンド ライン オプション
がすべて指定された load コマンド ラインが含まれている必要が
あります。
ドライバをロードする構文を以下に示します。
load [pathname]aacraid.ham slot=number
[options]
たとえば、c:¥nwserve ディレクトリから verbose= オプションを
ON にしてドライバをロードするコマンドは以下のようになりま
す。
load c:¥nwserver¥aacraid.ham slot=2 verbose=y
メモ :
■
コマンドライン オプションの大文字 / 小文字の区別はあ
りません。
■
コマンドライン オプションをカンマで区切ることもでき
ます。
startup.ncf ファイルを修正するには、以下の手順に従います。
1 サーバ コンソールのプロンプトで、 load nwconfig と入力
して Enter を押します。
2 NCF File Options メニューを選択し、Enter を押します。
3 Modify Startup.ncf オプションを選択し、Enter を押します。
4 必要な変更を加えます。完了したら Esc を押します。
メモ : startup.ncf ファイルは、DOS のテキスト エディタ
を使用して変更することもできます。
(DOS パーティショ
ン上にある場合)
startup.ncf ファイルについての詳細は、NetWare のドキュメントを
参照してください。
3-13
4
Adaptec Storage Manager
のインストールと起動
この章の概要
Adaptec Storage Manager の Windows へのインストール
4-2
Adaptec Storage Manager の Linux へのインストール
4-3
Adaptec Storage Manager の OpenServer へのインストール 4-4
Storage Manager の UnixWare/OpenUNIX へのインストール 4-6
Adaptec Storage Manager の NetWare へのインストール
4-7
Adaptec Storage Manager の起動
4-8
リモート システムへのログイン
4-10
Adaptec RAID コントローラとドライバのインストールが完了し
たら、次に、Adaptec Storage Manager をインストールします。
Adaptec Storage Manager は使いやすいグラフィカル ユーザ イン
ターフェースを備えており、アレイの作成と管理を容易に行うこ
とができます。この際、コンピュータを再起動したり、BIOS ユー
ティリティを使用する必要はありません。
メモ : Adaptec Storage Manager をインストールするには、
管理者権限または root 権限が必要です。権限の確認方法につ
いては、お使いのオペレーティング システムの説明書を参照
してください。
4-1
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
Adaptec Storage Manager の Windows へのイ
ンストール
メモ : Windows の場合、Adaptec Storage Manager は最大 16
の Adaptec RAID コントローラをサポートします。
Adaptec Storage Manager をインストールするには、以下の手順
に従います。
1 Adaptec インストール CD を挿入し、Autorun 実行ファイルが、
インストールを始めるのを待ちます。自動的に起動しない場合
は、CD を参照し、Autorun をダブルクリックします。
2 インストール ウィザードが開始したら、画面上の指示に従っ
てインストールを完了します。
メモ : SNMP(Simple Network Management Protocol)
をインストールするプロンプトが表示されたら、Adaptec
Storage Manager で SNMP の Gets や Traps を使用する必
要がない限り、初期値(インストールしない)を選択し
ます。
4-2
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
Adaptec Storage Manager の Linux へのイン
ストール
メモ :
■
Linux の場合、Adaptec Storage Manager は最大 12 の
Adaptec RAID コントローラをサポートします。
■
Adaptec Storage Manager には、Java Runtime
Environment(JRE)が含まれます。
■
前バージョンの Adaptec Storage Manager がインストー
ルされていたら、アップデートする前に、削除してくだ
さい。古いバージョンの使用時に作成したカスタマイズ
ファイルは、保存してアップグレード環境で使用します。
Adaptec Storage Manager を削除するには、rpm --erase
StorMan コマンドを入力します。
■
Adaptec の Linux のサポートに関する最新情報について
は、http://www.adaptec.com または、http://www.adaptec.co.jp
を参照してください。
Adaptec Storage Manager をインストールするには、以下の手順
に従います。
1 Adaptec インストール CD を挿入します。
2 Adaptec インストール CD をマウントします。
Red Hat の場
合
mount /dev/cdrom /mnt/cdrom
SuSE の場合
mount /dev/cdrom /media/cdrom
3 cdrom ディレクトリに変更します。
Red Hat の場
合
cd /mnt/cdrom/linux/manager
SuSE の場合
cd /media/cdrom/linux/manager
4 RPM パッケージを抽出して、インストールします。
rpm --install ./StorMan*.rpm
4-3
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
5 Adaptec インストール CD をアンマウントします。
Red Hat の場
合
umount /mnt/cdrom
SuSE の場合
umount /media/cdrom
Adaptec Storage Manager の OpenServer への
インストール
メモ :
■
OpenServer の場合、Adaptec Storage Manager は最大 12
の Adaptec RAID コントローラをサポートします。
■
Java Development Kit(JDK)for SCO または Java
Runtime Environment(JRE)for SCO のバージョン 1.3.1
が必要です。これらをダウンロードする場合は、
www.thescogroup.com にアクセスしてください。
■
OpenServer 5.06 の場合のみ —urwfonts および OSR 準拠
バージョン 8.0.1 以上のパッケージ セット(どちらもメン
テナンス CD で使用可能)が必要です。また、
www.thescogroup.com にあるソケット ドライバのパッチ
OSS643A を使用する必要があります。Release
Supplement 5.06a は有用ですが必須ではありません。
■
前バージョンの Adaptec Storage Manager がインストー
ルされていたら、アップデートする前に、削除してくだ
さい。古いバージョンの使用時に作成したカスタマイズ
ファイルは、保存してアップグレード環境で使用します。
Adaptec Storage Manager を削除するには、pkgrm
RaidMan と入力します。
Adaptec Storage Manager をインストールするには、以下の手順
に従います。
1 Adaptec インストール CD を挿入します。
2 Adaptec インストール CD をマウントします。
mount -r -f HS,lower /dev/cd0 /mnt
3 pkgadd を使用してインストールします。
4-4
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
pkgadd –a /mnt/openserv/manager/RaidMan.adm –d
/mnt/openserv/manager/RaidMan.ds
4 画面上の指示に従ってインストールを完了します。インストー
ルが完了したら、ルート ディレクトリに移動します。
cd /
5 CD-ROM ドライブをアンマウントします。
umount /mnt
6 次のコマンドを入力して、RAID Agent を起動します。このコ
マンドは大文字 / 小文字を区別します。
sh /opt/RaidMan/RaidAgnt.sh
RAID Agent が起動されると、著作権に関するメッセージが
ターミナル ウィンドウに表示されます。
RAID Agent を起動時に常に実行する場合は、/etc/inittab および
/etc/conf/init.d/kernel ファイルに次の行を追加します。
nfra:12346:once:sh /opt/RaidMan/RaidAgnt.sh
4-5
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
Storage Manager の UnixWare/OpenUNIX への
インストール
メモ :
■
UnixWare および OpenUNIX の場合、Adaptec Storage
Manager は最大 12 の Adaptec RAID コントローラをサ
ポートします。
■
Adaptec Storage Manager をインストールするには、root
権限が必要です。
■
Java Development Kit(JDK)for SCO または Java
Runtime Environment(JRE)for SCO のバージョン 1.3.1
が必要です。これらをダウンロードする場合は、
www.thescogroup.com にアクセスしてください。
■
前バージョンの Adaptec Storage Manager がインストー
ルされていたら、アップデートする前に、削除してくだ
さい。古いバージョンの使用時に作成したカスタマイズ
ファイルは、保存してアップグレード環境で使用します。
Adaptec Storage Manager を削除するには、
pkgrm RaidMan コマンドを入力します。
Adaptec Storage Manager をインストールするには、以下の手順
に従います。
1 Adaptec インストール CD を挿入します。
2 Adaptec インストール CD をマウントします。
mount -r -F cdfs /dev/cdrom/cdromdevicefile /
mnt
cdromdevicefile はデバイス ファイルです。たとえば、
CD-ROM ブロック デバイスの場合は c0b0t010 になります。
ファイル名を確認するには、/dev/cdrom ディレクトリを参照
します。
3 pkgadd を使用して、Adaptec Storage Manager をインストー
ルします。
pkgadd -d /mnt/unixware/manager/RaidMan.ds
4 画面上の指示に従ってインストールを完了します。
5 CD-ROM ドライブをアンマウントします。
4-6
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
umount /mnt
6 UnixWare の場合のみ — 次のコマンドを入力して、RAID
Agent を起動します。このコマンドは大文字 / 小文字を区別し
ます。
sh /opt/RaidMan/RaidAgnt.sh
RAID Agent が起動されると、著作権に関するメッセージが
ターミナル ウィンドウに表示されます。
RAID Agent を起動時に常に実行する場合は、/etc/inittab および
/etc/conf/init.d/kernel ファイルに次の行を追加します。
nfra:12346:once:sh /opt/RaidMan/RaidAgnt.sh
Adaptec Storage Manager の NetWare へのイ
ンストール
メモ :
■
NetWare の場合、Adaptec Storage Manager は最大 16 の
Adaptec RAID コントローラをサポートします。
■
対応している Java Virtual Machine(JVM)を実行するた
めには、オペレーティング システムの最新のサポート
パックが必要です。
■
JVM バージョン 1.3 以降を使用する必要があります。使
用している JVM のバージョンを確認するには、JVM を
ロードして、JAVA -VERSION と入力します。
■
最新の情報については、www.novell.com を参照してくださ
い。
Adaptec Storage Manager をインストールするには、以下の手順
に従います。
1 Adaptec インストール CD を挿入します。
2 コマンド プロンプトで load cdrom と入力し、Enter を押しま
す。
3 コマンド プロンプトで以下のように入力します。
xx_yy_zz:\netware\manager\install
4-7
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
ここでは、xx は、製品 CD、yy はバージョン、zz はリリース
番号をあらわしています。たとえば、
adptcd_v2_01
インストール プログラムが起動します。
4 画面上の指示に従ってインストールを完了します。
Adaptec Storage Manager の起動
メモ : Adaotec Storage Manager を実行するには、root 権限
が必要です。
Adaptec Storage Manager を起動するには、お使いのオペレー
ティング システムに応じて以下の手順に従います。
Windows オペレーティングシステム
1 スタンドアロン アプリケーションとして Adaptec Storage
Manager を実行するには、スタート > プログラム > Adaptec
Storage Manager をクリックします。ブラウザで Adaptec
Storage Manager を実行するには、ブラウザを開いて IP アドレ
ス、コロン(:)、34572(ポート番号)を入力します。
2 最初のアプリケーションのフラッシュ スクリーンがまもなく
表示され、Adaptec Storage Manager ウィンドウ上に、ログイ
ン ダイアログボックスが開きます。システムに有効なユーザ
名とパスワードを入力して、接続 をクリックします。
4-8
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
メモ : お使いの OS の認証により、Adaptec Storage manager
の認証は異なります。
■
管理者 : 管理者のログインでは、RAIID 構成の確認や変更
ができます。また、論理ドライブの作成や削除、マイグ
レーションの実行、スペアドライブの作成、削除ができ
ます。Adaptec Storage Manager の管理者権限でアクセス
するには、管理者またはシステムの管理ユーザとしての
有効なユーザ名とパスワードを入力します。管理ユーザ
は、ローカルの管理者グループのメンバーで、ドメイン
管理者(ドメインの構成では)も含まれます。
■
ユーザ:ユーザのログインでは、RAID 構成の確認、論理
ドライブの確認、ホットスペアの追加、削除が可能です。
論理ドライブの作成や削除、マイグレーションの実行は
できません。ユーザとしてログインするには、通常の
ネットワークのユーザ名とパスワードを使用します。
■
ゲスト:ゲストでののログインでは、RAIID 構成の確認
のみ可能です。どのような情報の変更もできません。ゲ
ストとしてログインするには、Adaptec Styorage
Manager の「ログイン」ウィンドウが開いたときに、
キャンセル をクリックします。
Linux オペレーティングシステム
1 以下のようにタイプして、Adaptec Storage Manager のインス
トール ディレクトリを変更します。
cd /usr/StorMan.
2 以下のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
sh StorMan.sh
3 最初のアプリケーションのフラッシュ スクリーンがまもなく
表示され、Adaptec Storage Manager ウィンドウ上に、ログイ
ン ダイアログボックスが開きます。システムに有効なユーザ
名とパスワードを入力して、接続 をクリックします。
4-9
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
メモ : お使いの OS の認証により、Adaptec Storage manager
の認証は異なります。
■
管理者 : 管理者のログインでは、RAIID 構成の確認や変更
ができます。また、論理ドライブの作成や削除、マイグ
レーションの実行、スペアドライブの作成、削除ができ
ます。Adaptec Storage Manager に管理者権限でアクセス
するには、root のユーザ名と root のパスワードを入力し
ます。
■
ユーザ:ユーザのログインでは、RAID 構成の確認、論理
ドライブの確認、ホットスペアの追加、削除が可能です。
論理ドライブの作成や削除、マイグレーションの実行は
できません。ユーザとしてログインするには、通常の
ネットワークのユーザ名とパスワードを使用します。
■
ゲスト:ゲストでののログインでは、RAIID 構成の確認
のみ可能です。どのような情報の変更もできません。ゲ
ストとしてログインするには、Adaptec Styorage
Manager の「ログイン」ウィンドウが開いたときに、
キャンセル をクリックします。
OpenServer UnixWare と OpenUNIX オペレーティングシス
テム
1 以下のようにタイプして、Adaptec Storage Manager のインス
トール ディレクトリを変更します。
cd /opt/RaidMan.
2 以下のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
sh RaidMan.sh
NetWare オペレーティングシステム
NetWare オペレーティングシステムで、Adaptec Storage Manager
を起動するには LOAD RAIDMAN コマンドを入力します。
リモート システムへのログイン
リモート システムにログインするには、以下の手順に従います。
1 リモート > リモート システムの追加 をクリックします。
4-10
Adaptec Storage Manager のインストールと起動
Adaptec Storage Manager で、以下のログイン画面が表示され
ます。
2 IP アドレスを入力します。
システム スタートアップ ポート番号 は初期値で 34571 になってい
ます。
3 ユーザ名 に admin と入力します。
4 パスワード に adaptec と入力します。
メモ : ユーザ名とパスワードは大文字 / 小文字を区別し
ます。
ログインすると、新しいアカウントを追加して、アカウント パス
ワードを変更できます。詳細は、オンライン ヘルプを参照してく
ださい。
4-11
5
Adaptec Storage Manager
について
この章の概要
はじめに
5-1
概要
5-3
ドライブの表示方法の変更
5-4
要約表示と展開表示
5-5
コンポーネントの表示
5-6
はじめに
この章では、Adaptec Storage Manager の概要について説明しま
す。Adaptec Storage Manager は使いやすいグラフィカル ユーザ
インターフェースを備えており、アレイの作成と管理を容易に行
うことができます。Adaptec Storage Manager を使用したアレイ
のセットアップと管理については、オンライン ヘルプを参照して
ください。
5-1
Adaptec Storage Manager について
機能
Adaptec Storage Manager を使用して、以下の作業を行うことが
できます。
■
アレイの作成と削除
■
アレイのベリファイ
■
アレイのマイグレート
■
ホットスペアの追加と削除
■
RAID レベルの変更
■
RAID 構成の表示
■
管理対象システムとアレイ、論理ドライブ、ホットスペアドラ
イブ、物理ドライブなどのサブシステムについての情報を表示
■
ローカルシステムに発生したイベントをすべて通知するシステ
ム
■
論理デバイスの容量の追加
■
ベリファイやマイグレートなどのスケジュールされたタスクの
管理
■
リモートシステムの追加と削除
■
サーバや外部ストレージにローカルまたはリモートにインス
トールされたコントローラの設定、管理、モニター
■
最適なパフォーマンスを得られるようにコントローラを調整
メモ : いくつかの機能は、お使いのシステムではご利用でき
ないものもあります。サポートされている機能に関しては、
購入先、ドキュメント、オンラインヘルプをご確認くださ
い。
5-2
Adaptec Storage Manager について
概要
Adaptec Storage Manager を使用すると、管理対象システムとコン
トローラを拡張型ツリーで表示できます。ツリーからコントロー
ラを選択し、関連するオブジェクトと連携することで、ほとんど
の設定や管理作業を実行できます。以下の図は、Adaptec Storage
Manager に物理デバイスおよび論理デバイスに関する情報が表示
される画面です。
物理デバイスおよび論理デバイスに表示されているボタンを使用
して、以下の操作を行うことができます。
■
ドライブの表示方法の変更
■
表示の縮小と展開
■
論理デバイス コンポーネントの特定
■
ホットスペアの作成と削除
物理デバイス ビュー
ここには、ドライブ、エンクロージャ、およびコントローラに接
続されたその他の物理デバイスに関する情報が表示されます。デ
バイスは番号順に表示されます。各チャネルまたはポートに関す
る表示には、最大速度、コントローラ上のチャネル数、およびコ
ントローラに接続されたデバイスの数が含まれます。
コントローラ名の隣にあるインジケータには、SAF-TE(エンク
ロージャ管理)デバイスなどのファンおよび温度モジュールの状
態が表示されます。インジケータの色の意味は、以下のとおりで
す。
■
青 — 正常
■
黄色 — 警告
■
赤 — エラー
■
グレー — デバイスには適用されません。
5-3
Adaptec Storage Manager について
たとえば、1 つのファンが故障するとインジケータはイエローに
変わり、さらにもう 1 つのファンが故障して冷却機能が不十分に
なるとインジケータはレッドに変わります。
論理デバイス ビュー
ここには、物理デバイスを使用して作成された論理デバイスに関
する情報が表示されます。表示される内容は、論理デバイス番号、
各デバイスの RAID レベル、および論理デバイスがホットスペア
で保護されているかどうかなどです。
論理デバイス ビューで論理デバイスの作成および削除を行うに
は、作成 オプションを選択して作成ウィザードを使用します。
ドライブの表示方法の変更
物理デバイス ビューでの情報の表示方法を選択するには、論理デ
バイス ビューで以下のいずれかのボタンをクリックします。
テキスト形式で物理デバイス情報を表示します。これが表示
方法の初期値です。
フルサイズ容量形式で物理デバイス情報を表示します。容量
とは無関係に、各ドライブごとに幅一杯の長さのバーが表示
されます。各ドライブ上の小さなセグメントが RAID シグネ
チャ用に予約されています。この領域は各バーの片側にグ
レーのキャップで示されます。
メモ : ライト ブルーの共有ドライブはどのディスク グループ
にも属しません。
相対サイズ形式で物理デバイス情報を表示します。容量が最
大のドライブに幅一杯の長さのバーが表示され、その他のド
ライブは容量に比例してバーの長さが短くなります。
5-4
Adaptec Storage Manager について
要約表示と展開表示
システム構成は要約表示または展開表示で表示できます。
Adaptec Storage Manager は、論理デバイス ビューと物理デバイ
ス ビューは、どちらも最初は折りたたんだテキスト形式で設定情
報を表示します。
論理デバイス ビューの場合
クリックすると、ディスク グループおよび論理デバイスに関
する情報が展開 / 要約されます。展開表示では、各論理デバ
イスに関する以下の情報が表示されます。
■ ディスク グループ名および容量(該当する場合)
■ 論理デバイス サイズ
■ 論理デバイスの状態
■ 構築状況
物理デバイス ビューの場合
クリックすると、物理ドライブに関する情報が展開 / 要約さ
れます。展開表示では、各ドライブに関する以下の情報が表
示されます。
■ ドライブの容量
■ ドライブ ID
■ ドライブの状態
5-5
Adaptec Storage Manager について
コンポーネントの表示
デバイス ビューで物理デバイスまたは論理デバイスをクリックす
ると、もう片方のビューの関連コンポーネントがハイライト表示
されます。
■
論理デバイス ビューで論理デバイスをクリックすると、その
論理デバイスを構成している物理ドライブが物理デバイス
ビューでハイライト表示されます。逆の場合も同様です。
■
ホット スペアをクリックすると、そのホット スペアで保護さ
れている論理デバイスがハイライト表示されます。
■
グラフィカル表示で、論理デバイスが使用できるストレージの
一部分のみを使用している場合は、そのセグメントのみがハイ
ライト表示(ダーク ブルー)されます。
5-6
A
Adaptec RAID
Configuration Utility
(ARC)
この付録の概要
概要
A-2
ACU の使用
A-3
SATASelect および SCSISelect の使用
A-10
Disk Utilities の使用
A-16
イベント ログの表示
A-16
A-1
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
概要
ARC(Adaptec RAID Configuration)ユーティリティはコント
ローラの BIOS の一部です。このユーティリティには、以下のも
のが含まれています。
■
ACU(Array Configuration Utility)— アレイの作成、設定、
管理、およびブート アレイの作成に使用します。また、ドラ
イブの初期化と再スキャンにも使用します。(付録 B の「ACU
(DOS ユーティリティ)」で説明されているように、スタンドア
ロンの DOS ユーティリティとしても提供されています。)
■
SATASelect および SCSISelect— デバイスやコントローラの設
定の変更に使用します。
■
Disk Utility— メディアのフォーマットおよび検証に使用しま
す。
ARC を実行するには、システムの起動プロセス中に以下のメッ
セージが表示された時に、Ctrl+A を押します。
Press <Ctrl><A> for Adaptec RAID Configuration Utility
Adaptec RAID Controller のメニューには、以下のメニュー オプ
ションが表示されます。
■
Array Configuration Utility
■
SATASelect and SCSISelect Utilities
■
Disk Utilities
ARC でメニュー オプションを選択するには、矢印キーで選択す
るメニュー オプションを選び、Enter を押します。選んだオプ
ションと異なるメニューが表示される場合がありますが、Esc を
押すと、いつでも直前のメニューに戻ります。
この後の項では、これらのメニューの各オプションについて説明
します。
A-2
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
ACU の使用
ACU(Array Configuration Utility)を使用すると、以下の操作を
実行できます。
■
アレイの作成
■
アレイの管理
■
ドライブの初期化
■
ドライブの再スキャン
アレイの作成
アレイを作成するには、以下の手順に従います。
1 RAID エンクロージャを備えたシステムの場合 — エンクロー
ジャの電源を入れます。
メモ : システムより後に電源を入れたディスクまたはエン
クロージャは、ACU では正確に検出されない場合があり
ます。従って、コンピュータの電源を入れる前に、エン
クロージャの電源を入れてください。
2 コンピュータをシャットダウンし、再起動します。
メモ : システムにコントローラをインストールして最初に
起動すると、使用しているシステムの構成と一致しない
構成が BIOS に表示される場合があります。これは正常な
ので、アレイの作成を続けてください。
3 ARC ユーティリティにアクセスするプロンプト表示が現れた
ら、Ctrl+A を押します。
4 ARC メニューから Array Configuration Utility を選択します。
5 ACU メニューから Create Array を選択します。
6 矢印キーを使用して、チャネルを選択します。
A-3
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
7 新しいアレイに使用するディスクを選択し、Insert を押しま
す。ディスクの選択を解除するには、ディスクをハイライト表
示してから Delete を押します。
ACU によって、各ディスクの最大使用可能スペースが表示さ
れます。新しいアレイでは、複数のディスクの使用可能スペー
スを使用できます。
メモ : MS-DOS パーティションを含むディスク、使用可
能スペースがないディスク、および初期化されていない
ディスクはグレー表示され、新しいアレイでは使用でき
ません。ドライブを初期化する方法については、A-9
ページ を参照してください。
8 ディスクの選択が完了したら Enter を押します。
Array Properties メニューが表示されます。
アレイのプロパティの指定
メモ : ACU をアレイのプロパティの設定に使用できるのは、
アレイの構築前だけです。アレイが構築された後は、
Adaptec Storage Manager を使用する必要があります。
新しいアレイのプロパティを設定するには、以下の手順に従いま
す。
1 Array Properties メニューで、アレイのタイプを選択して
Enter を押します。
画面には、選択したドライブ数に応じて使用可能なアレイのタ
イプだけが表示されます。コントローラでサポートされている
アレイのタイプ(RAID レベル)は、1-6 ページの「コント
ローラの特徴」に記載されています。
使用可能なドライブの最大数と最低限必要なドライブ数は、
RAID のレベルによって異なります。詳細については、付録 E
の「RAID の概要」を参照してください。
2 アレイのラベルを入力して(オプション)Enter を押します。
A-4
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
3 対象のアレイのサイズを入力します。
選択したパーティションに基づいて、自動的に使用可能なアレ
イの最大サイズが表示されます。別のアレイ サイズを設定す
る場合は、希望のアレイ サイズを入力し、ドロップダウン リ
ストから MB(メガバイト)、GB(ギガバイト)、または TB
(テラバイト)を選択します。選択したパーティションに含ま
れる使用可能スペースが指定したサイズより大きい場合は、残
りのスペースを別のアレイ用に使用することができます。
4 必要なストライプ サイズを選択します。
選択可能なストライプ サイズは 16、32、64、128、256( 初期
値)、512 および 1024 KB です。初期値のストライプ サイズを
使用すれば、ほとんどすべてのネットワーク環境で最高のパ
フォーマンスが得られます。
5 アレイのリード キャッシュおよびライト キャッシュを有効に
するかどうかを指定します。
!
ご注意 : キャシュが Enabled の場合、電源障害の際にデー
タが損失したり、破損したりする可能性があります。
データが非常に重要な場合、またはお使いのアプリケーション
が完全にランダム読み取りを行っている場合(通常は考えられ
ませんが)を除いて、パフォーマンスを最適化するために、
キャッシングは通常、有効にしておく必要があります。
6 完了したら Done を選択します。
アレイの構築が開始されます。
アレイの管理
Manage Arrays オプションを使用すると、以下の操作を実行でき
ます。
■
アレイのプロパティの表示
■
アレイを起動可能にする
■
アレイの削除
■
フェイルオーバー ドライブの割り当ての管理
A-5
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
アレイのプロパティの表示
既存のアレイのプロパティを表示するには、以下の手順に従いま
す。
1 ACU のメイン メニューから Manage Arrays を選択します。
2 List of Arrays ダイアログ ボックスで、表示するアレイを選択
して、Enter を押します。
アレイの物理ディスクに関するプロパティを表示するには、以
下の手順に従います。
■
RAID 0、1、5(シングルレベル アレイ)—Array
Properties ダイアログ ボックスを表示します。
■
RAID 10、50(デュアルレベル アレイ)— 表示するアレイ
メンバをハイライト表示して、Enter を押すと、もう 1 つの
レベルが表示されます。再度 Enter を押すと、そのアレイ
に関連付けられている物理ディスクが表示されます。
メモ : 故障したドライブは、別の文字色で表示されます。
3 Esc を押すと、直前のメニューに戻ります。
A-6
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
アレイを起動可能にする
メモ :
■
コントローラがブート デバイスでない場合は、そのラン
タイム BIOS を無効にすることができます。(詳細は A-11
ページ の表を参照してください。)BIOS を無効にすれ
ば、BIOS がシステム メモリ マップの拡張 ROM 領域を占
有することを防止できます。複数の拡張 ROM があるシ
ステムでは、BIOS を無効にする方が役に立つ場合があり
ます。
■
コントローラは常に、番号が最も小さいアレイをブート
アレイとして使用します。アレイ 00 を削除した場合は、
その次に番号の小さいアレイがブートアレイになります。
■
00 番以外のアレイが構築 / 検証または再構築中の場合は、
そのアレイを起動可能にすることはできません。
■
起動順序を変更するために、システム BIOS の変更が必要
になる場合があります。詳細については、システムの説
明書を参照してください。
アレイを起動可能にすれば、スタンドアロン(シングル)ディス
クからではなく、アレイからシステムを起動することができます。
アレイをブータブルにするには、以下の手順に従います。
1 ACU のメイン メニューから Manage Arrays を選択します。
2 起動可能にするアレイを選択し、Ctrl+B を押します。選択し
たアレイの番号が 00 に変わり、そのアレイがコントローラの
ブート アレイになります。
3 コンピュータを再起動します。
アレイの削除
!
ご注意 : アレイを削除すると、そのアレイにあるデータはす
べて失われます。作業の前に、データをバックアップしてく
ださい。
既存のアレイを削除するには、以下の手順に従います。
1 ACU のメイン メニューから Manage Arrays を選択します。
2 削除するアレイを選択して Delete を押します。
A-7
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
3 Array Properties ダイアログ ボックスで、再度 Delete を押し
てから Enter を押すと、以下のメッセージが表示されます。
Warning!!Deleting will erase all data from the array.
Do you still want to continue?(Yes/No):
4 アレイを削除する場合は Yes を、直前のメニューに戻るには
No を選択します。Array Properties ダイアログ ボックスで、
再度 Delete を選択してから Enter を押します。
5 Esc を押すと、直前のメニューに戻ります。
フェイルオーバー ドライブの割り当ての管理
ホットスペアをアレイに割り当てるには、以下の手順に従います。
1 メイン メニューから Manage Arrays を選択します。
2 List of Arrays ダイアログ ボックスで、ホットスペアを割り当
てるアレイを選択し、Ctrl+S を押します。Hotspare
Management for Array ダイアログ ボックスが表示され、ホッ
トスペアとして割り当てることのできるドライブが表示されま
す。
3 ドライブを 1 つ選択して Insert を押すと、そのドライブがホッ
トスペアとして割り当てられます。指定したドライブは、
Assigned Hotspare drives リストに表示されます。
4 Enter を押して、ホットスペアの割り当てを保存します。
5 ホットスペアの割り当てが終了したら、メイン メニューに戻
るプロンプトが表示されたときに Y キー(Yes の Y)を押しま
す。
割り当てたホットスペアをアレイから削除するには、以下の手順
に従います。
1 メイン メニューから Manage Arrays を選択します。
2 List of Arrays ダイアログ ボックスから、割り当て済みのホッ
トスペア ドライブのうち削除するものを含むアレイを選択し、
Ctrl+S を押します。Hotspare Management for Array ダイアロ
グ ボックスが表示され、ホットスペアとして割り当てること
のできるドライブおよび既にホットスペアとして割り当て済み
のドライブが表示されます。
A-8
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
3 Assigned Hotspares drives リストから削除するドライブを選択
し、Delete を押します。指定したドライブは、Select Hotspare
drives リストに表示されます。
4 Enter を押して、削除されたホットスペアの割り当てを保存し
ます。
5 ホットスペアの割り当てが終了したら、メイン メニューに戻
るプロンプトが表示されたときに Y キー(Yes の Y)を押しま
す。
ドライブの初期化
新しいアレイを作成するためのディスク選択リストに正しくイン
ストールされたディスクが表示されない場合、またはグレーアウ
トされて表示される場合、そのディスクを初期化する必要があり
ます。
!
ご注意 :
■
初期化を行うと、ディスク上のデータはすべて削除され
ます。作業の前に、データをバックアップしてください。
■
ドライブがアレイ内で既に使用されている場合、初期化
を行うとアレイが使用できなくなる可能性があります。
■
ブートアレイの一部であるディスクは初期化しないでく
ださい。List of Arrays ダイアログ ボックスでは、ブート
アレイは最小番号のアレイ(通常はアレイ 00)です。ど
のディスクがどのアレイに関連しているかを判断する際
の情報については、A-6 ページの「アレイのプロパティ
の表示」を参照してください。
ドライブを初期化するには、以下の手順に従います。
1 コンピュータを再起動し、ARC ユーティリティにアクセスす
るためのプロンプトが現れたら、Ctrl+A を押します。
2 ARC メニューから Array Configuration Utility を選択します。
3 Initialize Drives を選択します。
4 矢印キーを使用して、チャネルを選択します。
5 矢印キーを使用して初期化するディスクをハイライト表示し、
Insert を押します。
A-9
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
6 手順 5 を繰り返して、初期化するドライブをすべて選択しま
す。
7 Enter を押します。
8 警告メッセージを読み、初期化するドライブが正しく選択され
ていることを確認します。Y を押して続行します。
ドライブの再スキャン
コントローラに接続されているドライブを再スキャンするには、
以下の手順に従います。
1 コンピュータを再起動し、ARC ユーティリティにアクセスす
るためのプロンプトが現れたら、Ctrl+A を押します。
2 ARC メニューから Array Configuration Utility を選択します。
3 Rescan Drives を選択します。
SATASelect および SCSISelect の使用
SATASelect および SCSISelect ユーティリティを使用すると、コン
トローラおよびデバイスの設定を変更できます。この際、コン
ピュータのケースを開けてコントローラを扱う必要はありません。
これらのユーティリティにアクセスするには、以下の手順に従い
ます。
1 コンピュータを再起動し、ARC ユーティリティにアクセスす
るためのプロンプトが現れたら、Ctrl+A を押します。
2 複数のコントローラが取り付けられている場合には、設定対象
のコントローラを選択して Enter を押します。
3 ARC メニューから SATASelect Utility または SCSISelect
Utility を選択します。
次の表は、使用できるオプションの一覧です。
項目
対象
Controller Configuration オプション
すべてのコントローラ
SATA Configuration オプション
SATA コントローラのみ
SCSI Configuration オプション
SCSI コントローラのみ
これらのオプションについては、別途説明します。
A-10
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
メニュー オプションを選択するには、矢印キーを使用してそ
のオプションに移動し、Enter を押します。オプションを選択
したときに、さらにメニューが表示されることもあります。
Esc を押せば、いつでも直前のメニューに戻ることができま
す。
初期値に戻すには、Configure/View Host Adapter Settings に
戻り、F6 を押します。
4 ユーティリティを終了するには、終了を求めるメッセージが表
示されるまで Esc を押します。(ホスト アダプタの設定を変更
した場合は、終了する前に変更の保存を求めるメッセージが表
示されます。)Yes を選択すると、ユーティリティが終了し、
コンピュータが再起動します。変更は再起動後に有効になりま
す。
Controller Configuration オプション
以下の表は、Controller Configuration オプションの説明です。
オプション
初期値
対象モ
デル
説明
Drives Write
Cache
ドライ
ブの初
期値
全て
Enabled の場合、ライトキャッ
シュは有効になり、最大限のド
ライブ パフォーマンスが得られ
ます。Disabled の場合、ドライブ
でライトキャッシュは使用され
ません。初期設定では、ドライ
ブの設定が使用されます。
注意 —Enabled の場合、電源障害
の際にデータが損失したり、破
損したりする可能性がわずかに
あります。(コントローラ キャッ
シュ使用時よりも可能性は低
い。)
Runtime
BIOS
Enable
d
全て
Enabled の場合、コントローラの
BIOS によって、コントローラを
ブート デバイスとして動作させ
ることができます。BIOS を無効
にすると、その他の適切なコン
トローラがブート デバイスとし
て動作します。
A-11
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
オプション
初期値
対象モ
デル
説明
Automatic
Failover
Enable
d
全て
Enabled の場合、故障したドライ
ブが別のドライブに差し替えら
れると、コントローラによって
自動的にアレイが再構築されま
す。無効にされている場合、ア
レイは手動で構築する必要があ
ります。
Array
Background
Consistency
Check
Disable
d
全て
Enabled の場合、コントローラ
は、データの整合性を保持する
ため、冗長アレイの検証を継続
的に実行します。RAID 1 または
10 の場合、一貫性チェックに
よって、対応するブロック間の
データが確実に一致するように
なります。RAID 5 または
RAID 0 の場合は、一貫性チェッ
クによって、ストライプ内の
データと算出されたストライプ
のパリティが確実に一致するよ
うになります。一貫性チェック
処理は、パフォーマンスを低下
させます。RAID 5 または
RAID 50 の場合、大幅にパ
フォーマンスが低下します。
BBS Support
Enable
d
脚注を
参照 1
BBS をサポートするシステムで
Enabled の場合、ホスト システム
の BIOS でブート デバイスの選
択時に、コントローラにより、
接続されたブータブル デバイス
が表示されます。
Array-based
BBS Support
Disable
d
全て
BBS をサポートするシステムで
Enabled の場合、ホスト システム
の BIOS で、ブート デバイスの
選択時に、コントローラにより、
接続されブータブル デバイスが
表示されます。これは、論理ア
レイに相当します。
Physical
Drives
Display
during POST
Disable
d
全て
Enabled の場合、接続された物理
デバイスが、システムの POST
中に表示されます。デバイスの
表示により、POST 全体にかかる
時間が数秒長くなります。
CD-ROM
Boot Support
Enable
d
SCSI
のみ
Enabled の場合、システムはブー
ト CD から起動できます。
A-12
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
オプション
初期値
対象モ
デル
説明
Removable
Media
Devices
Support
Enable
d
SCSI
のみ
Enabled の場合、CD ドライブや
Zip ドライブなどのリムーバブル
メディア デバイスのみがサポー
トされます。
Alarm
Control
Enable
d
脚注を
参照2
Enabled の場合、アラームが鳴り
ます。
1. SCSI コントローラのみを含む BBS システム
2. Adaptec 2120S/2130SLP/2200S/2230SLP
SATA Configuration オプション
以下の表は、SATA Configuration オプションの説明です。
オプション
初期値
対象モデ
ル
説明
Write
Cache
Yes
すべての
SATA コ
ントロー
ラ
Enabled の場合、ライトキャッ
シュは有効になり、最大限のパ
フォーマンスが得られます。
注意 —Enabled の場合、電源障害
の際にデータが損失したり、破損
したりする可能性があります。
SCSI Configuration オプション
SCSI Device Configuration オプションにアクセスするには、SCSI
Configuration を選択します。
SCSI Channel Interface Definitions
以下の表に、SCSI Channel Interface Definitions について説明しま
す。
オプション
初期値
説明
Controller
SCSI Channel
ID
7
コントローラの SCSI ID を設定します。コ
ントローラの設定は初期値のままにして
おくことをお勧めします。これにより、
SCSI チャネルに最も高いプライオリティ
が付与されます。
A-13
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
オプション
初期値
説明
SCSI Parity
Checking
Enable
d
コントローラで SCSI チャネル上のデータ
転送の精度を検査するかどうかを指定し
ます。コントローラがサポートする SCSI
デバイスが SCSI パリティをサポートして
いない場合は、コントローラとすべての
SCSI デバイスの SCSI パリティ チェック
を無効にする必要があります。サポート
している場合は、このオプションを初期
値のままにします。ほとんどの SCSI デバ
イスは、SCSI パリティをサポートしてい
ます。SCSI パリティをサポートしている
かどうかが不明な場合は、各デバイスの
説明書を参照してください。
Controller
SCSI Channel
Termination
Auto
Mode
コントローラのターミネーションを設定
します。初期値の設定を使うことをお勧
めします。
SCSI Device Configuration Options
SCSI デバイスの設定では、SCSI チャネル上にある各デバイスの
特定のパラメータを設定できます。特定のデバイスのパラメータ
を設定するには、そのデバイスに割り当てられている SCSI ID が
必要となります。SCSI ID については、A-16 ページの「Disk
Utilities の使用」を参照してください。
SCSI Device Configuration オプションにアクセスするには、SCSI
Configuration を選択してから、Additional Options を選択しま
A-14
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
す。以下の表は、SCSI Device Configuration オプションについて
の説明です。
メモ : 最大限のパフォーマンスを実現するために、初期値の
設定を使うことをお勧めします。
SCSI Device Configuration Options
オプション
初期値
説明
Maximum
Transfer Rate
N/A
SCSI チャネルがサポートする最大データ転
送速度を設定します。「Initiate Wide
Negotiation」を Yes に設定し、16 ビット デ
バイスが接続されていると、有効な最大
データ転送レートが 2 倍になります。((8
ビット デバイスの場合、「Initiate Wide
Negotiation」の効果はありません。)
Enable
Disconnectio
n
Yes
SCSI チャネルと SCSI デバイスとの接続を、
SCSI チャネルによって切断できるようにす
るかどうかを決定します。(ディスコネク
ト / リコネクト、またはリセレクションと
呼ばれることもあります。)
Initiate Wide
Negotiation
Yes
SCSI チャネルに、8 ビット データ転送では
なく 16 ビット データ転送を試行させるか
どうかを決定します。16-ビット データ転
送を使用すると、有効なデータ転送レート
が 2 倍になります。
QAS
No1
オーバーヘッドを無くし、SCSI バス上での
データ伝送速度を向上させるために QAS
(Quick Arbitration and Selection)を使用す
るかどうかを指定します。
Packetized
Yes
SCSI のパケット化(カプセル化)を使用し
てオーバーヘッドの軽減とデータ転送の高
速化を行うかどうかを決定します。SCSI プ
ロトコルのパケット化により、コマンドや
ステータス情報を最大レートで転送するこ
とができます。
1. Ultra320 エクスパンダ IC を含むエンクロージャを使用している場合は、QAS を
有効にしないことをお勧めします。
A-15
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
Disk Utilities の使用
Disk Utilities を使用すると、ハード ディスク ドライブのローレベ
ル フォーマットやメディアの検証を行うことができます。ディス
ク ユーティリティにアクセスするには、以下の手順に従います。
1 コンピュータを再起動し、ARC ユーティリティにアクセスす
るためのプロンプトが現れたら、Ctrl+A を押します。
2 複数のコントローラが取り付けられている場合には、設定対象
のコントローラを選択して Enter を押します。
3 ARC メニューから Disk Utilities を選択します。
4 対象のディスクを選択し、Enter を押します。
以下のオプションは使用できません。
■
Format Disk—この機能は以下に示すコントローラのタイプ
によって異なります。
■
SATA Controllers— ファイル システムを削除し、ドライ
ブ全体にゼロを書き込むことで、ハードディスク ドライ
ブのフォーマットをシミュレートします。
■
SCSI Controllers— ローレベル フォーマットを実行しま
す。
ほとんどのドライブは工場出荷時にあらかじめフォーマッ
トされているため、再度フォーマットする必要はありませ
ん。
!
■
ご注意 : フォーマットすると、データはすべて消去さ
れます。作業の前に、データをバックアップしてくだ
さい。
Verify Disk Media— ドライブのメディアをスキャンしてエ
ラーをチェックします。見つかったエラーは修正されます。
イベント ログの表示
BIOS ベースのイベント ログにはすべてのファームウェア イベン
ト(設定の変更、アレイの作成、起動アクティビティなど)が記
録されます。
A-16
Adaptec RAID Configuration Utility(ARC)
イベント ログのサイズは、固定されています。いっぱいになる
と、新しいイベントが格納されるにしたがい、古いイベントは削
除されます。また、システムが再起動するたびに、ログはクリア
されます。
イベント ログにアクセスするには、以下の手順に従います。
1 コンピュータを再起動し、ARC ユーティリティにアクセスす
るためのプロンプトが現れたら、Ctrl+A を押します。
2 複数のコントローラが取り付けられている場合には、設定対象
のコントローラを選択して Enter を押します。
3 ARC メニューで Ctrl+P 押します。
Controller Service Menu が表示されます。
4 Controller Log Information を選択し、Enter を押します。現
在のログが表示されます。
A-17
B
ACU(DOS ユーティリ
ティ)
この付録の概要
はじめに
B-1
ACU ユーティリティ ディスクの作成
B-2
インタラクティブな ACU の実行
B-3
スクリプトを使用した ACU の実行
B-4
はじめに
ACU(Array Configuration Utility)を使用すると、アレイの作
成、設定、および管理を行うことができます。
B-1
ACU(DOS ユーティリティ)
ACU ユーティリティ ディスクの作成
このユーティリティの DOS バージョンはフロッピーディスクから実
行します。このフロッピーディスクは、以下の手順で作成します。
1 Adaptec インストール CD で使用しているコントローラ モデル
に関連するフォルダを参照して、ACU の実行ファイル
(acu.exe)を探します。
Adaptec Model
Path
2020ZCR
packages/firmware/adp2020ZCR
2020SA
packages/firmware/adp2020SA
2025ZCR
packages/firmware/adp2025ZCR
2025SA
packages/firmware/adp2025SA
2130SLP
packages/firmware/adp2130SLP
2120S
packages/firmware/adp2120S
21610SA
packages/firmware/adp21610SA
2200S
packages/firmware/adp2200S
2230SLP
packages/firmware/adp2230SLP
2410SA
packages/firmware/adp2410SA
2810SA
packages/firmware/adp2810SA
2 ブート フロッピーディスクを挿入し、そのフロッピーディス
クに acu.exe をコピーします。
B-2
ACU(DOS ユーティリティ)
インタラクティブな ACU の実行
ACU をインタラクティブに実行するには、以下の手順に従います。
1 「ACU ユーティリティ ディスクの作成」で作成した ACU ユー
ティリティ ディスクを挿入します。
2 コンピュータを、起動または再起動します。
コンピュータが起動すると、DOS のコマンド ラインが表示さ
れます。
3 コマンド ラインに ACU と入力して、Enter を押します。
矢印キーを使用して必要な ACU オプションを選択し、Tab を使用
して以下のタスクからメニューを選び、Enter を押します。
■
アレイの作成
■
アレイの管理
■
ドライブの初期化
■
ドライブの再スキャン
メモ : Esc を押すと、いつでも直前のメニューに戻ります。
インタラクティブな ACU の使用方法の詳細については、A-2 ペー
ジの「ACU の使用」を参照してください。
B-3
ACU(DOS ユーティリティ)
スクリプトを使用した ACU の実行
ACU のスクリプト機能を使用するには、ACU コマンドを使用して
スクリプト ファイル(B-6 ページの「手動でのスクリプト ファイ
ルの作成」を参照)を選択し、以下の表に記載された必須スイッ
チのうちいずれか 1 つを指定します。以下の表のオプション ス
イッチ(1 つまたは両方)を追加することもできます。
メモ : コマンドライン構文は大文字 / 小文字を区別しませ
ん。
スイッチ
タイプ
説明
/P <file>
必須
Playback Mode— このモードでは、ACU は
指定したスクリプト ファイルの内容を読み取
り、スクリプトに定義されたキーワードに基
づいてアレイ構成を設定します。詳細について
は、B-5 ページの「Playback Mode」を参照して
ください。
メモ : /P スイッチまたは /R スイッチ のい
ずれか(両方ではない)がない場合、ACU は
エラーで終了するので注意してください。
/R <file>
必須
Record Mode—ACU は、コントローラの既
存のアレイ構成を、指定したスクリプト ファ
イルに書き込み、その結果のスクリプトを
使って再生モード(/p スイッチ)で ACU を
実行することにより、同じ構成を作成できま
す。詳細については、B-5 ページの「Record
Mode」を参照してください。
メモ : /P スイッチまたは /R スイッチ のい
ずれか(両方ではない)がない場合、ACU は
エラーで終了するので注意してください。
/L <file>
オプ
ション
Optional Log Filename Switch— このス
イッチを指定した場合、ACU ではそのアク
ティビティおよび発生したエラーをログ ファ
イルに記録します。このスイッチを含まなかっ
た場合、ACU では画面にそのステータスおよ
びエラーを表示します。
file は、標準 MS-DOS ファイルで、ドライ
ブ、ディレクトリ、ファイル名および拡張子
を含めることができます。必要なのは、ファイ
ル名および拡張子(.LOG)だけです。ドライ
ブまたはディレクトリを指定しない場合、
ACU の実行ファイルは所定の場所に格納され
ます。
B-4
ACU(DOS ユーティリティ)
スイッチ
タイプ
説明
/C <number>
オプ
ション
Optional Controller Number Switch— 複
数のコントローラがあるシステムでは、変更
するコントローラをこのスイッチで指定しま
す。<number> はコントローラの番号です。コ
ントローラ番号の初期値は 0 です。
メモ : それぞれのコントローラに割り当てら
れる番号は、コントローラの物理 PCI スロッ
トおよびその PCI スロットがスキャンされる
順番に応じて決まります。
Playback Mode
このモードでは、ACU は指定したスクリプト ファイルの内容を
読み取り、スクリプトで指定されたキーワードに基づいてアレイ
を作成します。
構文は、ACU /P <file> です。file はスクリプト ファイル名を指
定するパラメータです。file パラメータには、ドライブ、ディレ
クトリ、ファイル名、および拡張子を記述できます。ドライブま
たはディレクトリを指定しない場合、ACU の実行ファイルは所定
の場所に格納されます。
メモ : スクリプト ファイルの構文を使用すると、特定のアレ
イにホットスペアを 1 つだけ割り当てることができます。し
たがって、RAID 10 を使用する場合、ACU は作成されたス
クリプト ファイルで個々のミラー セットに割り当てられた
ホットスペアを対応づけることができません。代わりに、
ACU は RAID 10 に割り当てられたすべてのホットスペアに
対して HotspareDrives リストを 1 つ作成します。詳しく
は、B-11 ページの「Method キーワード」を参照してくださ
い。
Record Mode
スクリプト ファイルは、次の 2 つの方法で作成できます。
■
Record Mode の使用
■
手動でのスクリプトの作成(B-6 ページ 参照)
どちらの方法でスクリプトを作成する場合でも、スクリプトを使
用するには Playback Mode(/P)を使用する必要があります。
B-5
ACU(DOS ユーティリティ)
Record Mode では、ACU は、コントローラの既存のアレイ構成
を、指定したスクリプト ファイルに書き込み、その結果のスクリ
プトを使って Playback Mode(/p スイッチ)で ACU を実行する
ことにより、同じ構成を作成できます。
構文は、ACU /R <file> です。file はスクリプト ファイル名を指
定するパラメータです。file パラメータには、ドライブ、ディレ
クトリ、ファイル名、および拡張子を記述できますが、ファイル
名と拡張子だけが必須です。ドライブまたはディレクトリを指定
しない場合、ACU の実行ファイルは所定の場所に格納されます。
メモ :
■
Record Mode を使用して記録できるのは一度に 1 つのコ
ントローラだけです。したがって、複数のコントローラを
記録する場合、別のスクリプト ファイルを使用して個別
に記録する必要があります。
■
ACU では、使用できるアレイタイプのサブセットだけを
サポートするため、すべてのアレイ構成を記録できませ
ん。ACU で作成不可能なアレイがあった場合、警告が表
示され(または、/L スイッチを使用した場合、そのログ
ファイルに警告が記録され)、そのスクリプト ファイルに
あるアレイのキーワードは記録されません。
■
アレイを記録する場合、スクリプト ファイルを編集して
アレイ定義ブロックに Wait=No を記述しない限り、
ACU は初期値の Wait 設定(Wait=Yes に相当)を使用
します。詳細については、B-14 ページの「Wait キーワー
ド」を参照してください。
手動でのスクリプト ファイルの作成
スクリプト ファイルには、次の構造またはブロックが含まれま
す。
■
アレイ定義ブロック キーワード
■
チャネル定義ブロック キーワード – SCSI のみ(オプション)
構文規則は、次のとおりです。
■
各キーワードは個別の行に記述します。
■
構文は大文字 / 小文字を区別しません。
B-6
ACU(DOS ユーティリティ)
コメント
スクリプト ファイルにコメントを記述する場合は、行頭に # 記号
を記述します。コメントは行のどこに記述してもかまいません。コ
メントを含むスクリプトのサンプルについては、B-18 ページの
「例 – スクリプトを使用した ACU の実行」を参照してください。
アレイ定義ブロック キーワード
アレイ定義ブロックはキーワード Array で始まり、キーワード
End で終わります。その他には、Drives および Type が必須のア
レイ定義キーワードです。以下の表が、アレイ定義キーワードの
アルファベット順のリストです。
キーワード
必須か
どうか
初期値
Array
はい
なし
アレイ定義ブロックの開
始を示します。B-8 ページ
を参照してください。
Drives
はい
なし
アレイの作成で使用する
デバイスを指定します。.
B-8 ページ を参照してく
ださい。
End
はい
なし
アレイ定義ブロックの終
了を示します。詳細につ
いては、B-9 ページ を参
照してください。
HotspareDrives
いいえ
なし
アレイに割り当てるホッ
トスペアを指定します。
B-9 ページ を参照してく
ださい。
InitializeAll
いいえ
No
コントローラに接続され
たすべてのドライブを初
期化するかどうかを指定
します。B-10 ページ を参
照してください。
はい
Build
冗長アレイの作成時に使
用する方法(Build/
Verify、Clear、または
Quick Init)を指示しま
す。(B-11 ページ を参
照)
Method
説明
B-7
ACU(DOS ユーティリティ)
キーワード
必須か
どうか
初期値
説明
ReadCache
いいえ
Yes
リード キャッシュがこの
アレイに有効であるかど
うかを示します。(B-12
ページ を参照)
Size
いいえ
Maximum
アレイのサイズを指定し
ます。(B-13 ページ を参
照)
StripeSize
いいえ
64
連続した I/O のサイズを
バイト単位で指定します。
(B-13 ページ を参照)
Type
はい
なし
作成するアレイのタイプ
を示します。(B-11 ペー
ジ を参照)
Wait
いいえ
Yes
AFU で続行する前に、新
しいアレイのベリファイ
/ 検証またはクリアが完
了するまで待機するかど
うかを示します。(B-14
ページ を参照)
WriteCache
いいえ
Yes
ライト キャッシュがこの
アレイに有効であるかど
うかを示します。(B-15
ページ を参照)
これらのキーワードについては、以降の項で詳細に説明します。
Array キーワード
Array は必須キーワードで、アレイ定義ブロックの開始を示しま
す。構文は、Array=<label> です。label は任意の英数字の文字
列です。
例
Array
Array=MyData
Drives キーワード
Drives は必須キーワードで、アレイ作成に使用するデバイスを
指定します。初期値はありません。
B-8
ACU(DOS ユーティリティ)
ドライブは、チャネル番号、ID(ターゲット)、および LUN で定
義します。これらは、0:0:0 または 0:1:0 のようにコロンで区
切ります。複数のドライブ ID は、コンマで区切ります。
新しいアレイを作成する前に、ACU は Drives キーワードで指定
されたドライブを初期化します。ドライブが、スクリプトの複数
のアレイ定義ブロックで指定されている場合、ドライブは 1 回だ
け初期化されます。
!
ご注意 : スクリプト ファイルで指定したドライブが初期化さ
れると、そのドライブ上のデータは消去されます。
例
Drives=0:0:0
Drives=0:0:0,0:1:0,0:2:0
End キーワード
End は必須キーワードで、ブロックの終了を示します。
例
End
HotspareDrives キーワード
HotspareDrives はオプションのキーワードで、アレイに割り
当てるホットスペアを指定します。ホットスペアを表示する構文
は、B-8 ページの「Drives キーワード」と同じです。
HotspareDrives を指定しない場合には、ホットスペアはアレ
イに割り当てられません。
B-9
ACU(DOS ユーティリティ)
メモ :
■
HotspareDrives で作成されるのは、専用のホットスペ
アだけです。複数のアレイを保護するために同じドライブ
を割り当てた場合、ドライブが割り当てられる最後のア
レイだけが保護されます。
■
HotspareDrives では、指定されたホットスペア上にア
レイのフェールオーバー用に使用できる領域が十分にあ
るかどうかは確認されません。
■
複数のアレイにホットスペアを割り当てる場合、
HotspareDrives はすべてのホットスペアをマルチレベ
ル アレイ内のすべてのアレイに割り当てます。
例
HotspareDrives=0:0:0,0:1:0
InitializeAll キーワード
ACU でコントローラ接続されたすべてのドライブを初期化し、新
しいアレイを作成する前に既存のアレイを削除する場合、それら
が Drives キーワードで指定されていなくても、
InitializeAll=yes を指定します。指定しない場合、ACU は
Drives キーワードで指定されたドライブだけを初期化します。
!
ご注意 : ドライブを自動的に初期化すると、そのメンバのド
ライブを含む既存のアレイが削除されます。
B-10
ACU(DOS ユーティリティ)
メモ :
■
InitializeAll はグローバル キーワードです。この
キーワードは一度だけ指定します。
■
InitializeAll はスクリプト内でどこに記述されてい
るかに関係なく、必ずアレイの作成の前に実行されます。
■
InitializeAll=Yes および InitializeAll=No が同
じスクリプト内で指定された場合、
InitializeAll=Yes が優先されます。
■
アレイが構築 / ベリファイ中に削除された場合、この処理
は自動的に終了します。
使用可能な値は、以下のとおりです。
■
Yes— すべてのドライブを初期化します。
■
No (初期値)—Drives キーワードで指定されたドライブの
みを初期化します。
例
Type=Volume
Type=RAID1
Method キーワード
Method はオプションのキーワードで、冗長アレイ(RAID 1、5、
および 10)の作成時に使用するメソッドを示します。使用可能な
値は、以下のとおりです。
■
Build(初期値)— アレイで構築 / ベリファイプロセスを実行
します。Clear よりも時間はかかりますが、ただちにアレイの
使用を開始できます。
■
Clear— アレイ をクリアします。構築 / ベリファイプロセスよ
りも短い時間で済みますが、アレイの使用を開始するまでに処
理が完了するのを待つ必要があります。
■
Quick Init— アレイはすぐに使用できるようになりますが、構
築 / ベリファイは実行されません。データがドライブに書き込
まれると、パリティおよびミラー情報が作成されます。(フル
ストライプ書き込みモード)このため、アレイの全体でのパ
B-11
ACU(DOS ユーティリティ)
フォーマンスは低下します。構築 / ベリファイプロセスを実行
することで、パフォーマンスを最大化できます。
例
Method=Build
ReadCache キーワード
ReadCache は、アレイでリード キャッシュを使用するかどうか
を指定します。
使用可能な値は、以下のとおりです。
■
Yes(初期値)— リード キャッシュを有効にします。
■
No— リード キャッシュを無効にします。
例
ReadCache=Yes
B-12
ACU(DOS ユーティリティ)
Size キーワード
Size キーワードは、アレイのサイズを指定します。Maximum
(初期値)を指定して、選択したアレイのタイプとドライブに基づ
いて、使用可能な最大スペースを利用するアレイを作成します。
Maximum を指定しない場合には、サイズに整数または小数、続
けて単位キーワード MB(メガバイト)、GB(ギガバイト)、また
は TB(テラバイト)を指定します。
メモ : 単位キーワードは、サイズの数値に必要です。単位
キーワードを指定しないと、ACU エラーで終了します。
例
Size=2.5GB
Size=300MB
Size=Maximum
StripeSize キーワード
メモ : RAID 50 アレイは 64 KB のストライプ サイズのみをサ
ポートするため、このキーワードは RAID 50 アレイをサ
ポートしません。
StripeSize キーワードはストライプ アレイ(RAID 0、RAID 5、
RAID 10)の各メンバーに書き込まれるストライプ サイズを MB
単位で指定します。
StripeSize に使用可能な値は、16、32、64、128、256(初期
値)、512 および 1024 KB です。
例
StripeSize=256
B-13
ACU(DOS ユーティリティ)
Type キーワード
Type は必須キーワードで、アレイ のタイプを指定します。初期値
はありません。Type キーワードの値は、以下のとおりです。
■
Volume
■
RAID5
■
RAID0
■
RAID10
■
RAID1
■
RAID50
メモ : お使いのコントローラがサポートしているアレイ タイ
プについては、1-6 ページの「コントローラの特徴」を参照
してください。
Wait キーワード
Wait はオプション キーワードで、バックグラウンドの構築 / ベ
リファイまたはクリアが完了したときに、ACU を継続するように
指定できます。この場合、wait=no を指定します。初期値の場
合、ACU は待機します。
メモ : 構築 / ベリファイまたはクリアを完了する前にホスト
の電源がオフにされ、再度起動された場合、構築 / ベリファ
イまたはクリアは自動的に継続されます。
例
Wait=Yes
Wait=No
B-14
ACU(DOS ユーティリティ)
WriteCache キーワード
WriteCache キーワードは、ライト キャッシュがシステムでサ
ポートされている場合、このアレイにライト キャッシュを使用す
るかどうかを指定します。使用可能な値は、以下のとおりです。
■
Yes(初期値)— ライト キャッシュを有効にします。
■
No— ライト キャッシュを無効にします。
メモ : アレイの WriteCache キーワードを Yes に設定する
と、電源障害の発生時にデータが消失する恐れがあります。
例
WriteCache=Yes
チャネル定義ブロック キーワード – SCSI のみ
チャネル定義ブロックはオプションです。アレイ定義ブロックは
キーワード Array で始まり、キーワード End で終わります。以下
の表が、チャネル定義ブロックのキーワードのリストです。
キーワード
説明
Channel
チャネルの識別に使用します。
End
チャネル定義ブロックの終了を示します。
ControllerID
コントローラの SCSI ID を変更します。
Channel キーワード
Channel はオプション キーワードで、チャネル定義ブロックを
開始し、チャネル キーワードを適用するチャネル番号を指定しま
す。チャネル番号は、ゼロから最大チャネル数から 1 を引いた値
までです。
1 つのスクリプト ファイル内に複数のチャネル定義ブロックを記
述できます。それぞれ、最初に Channel キーワードと値を記述
します。
例
Channel=0
B-15
ACU(DOS ユーティリティ)
ControllerID キーワード
ConrollerID はオプション キーワードで、コントローラの SCSI
ID を変更します。通常、SCSI コントローラは各チャネルで
SCSI ID 7 に割り当てられます。0 ~ 7 の任意の ID 値を指定できま
す。
ご注意 : Adaptec テクニカル サポートの指示がない限り、コ
ントローラの SCSI ID は変更しないでください。
!
例
ControllerID=7
End キーワード
End は必須キーワードで、ブロックの終了を示します。
例
End
ACU エラー コード
ACU がエラーを検出すると、エラーが通知され、ACU はただち
に終了します。ログ ファイルを指定しておくと、ACU はエラー
コードをログ ファイルに書き込みます。ログ ファイルが指定され
ていない場合、画面にエラー コードが表示されます。
以下の表が、ACU から返されるエラー メッセージのリストです。
ACU エラー コード
コード
0
説明
ACU ran without changes—ACU はエラーなし(成功)で
終了し、報告が不要です。
1
No controller found—ACU はシステムでコントローラを検
2
Syntax or logical error in the script file—ACU は、指定し
出しませんでした。
たスクリプト ファイルで無効なコマンドまたはキーワードを検
出しました。
3
Unable to open file—ACU は指定したスクリプト ファイル
またはログ ファイルを開くことができませんでした。
B-16
ACU(DOS ユーティリティ)
ACU エラー コード(続き)
コード
4
説明
Error in the command line parameters— 無効なコマンドラ
イン スイッチを ACU に渡しました。(有効なコマンド スイッ
チの一覧については、B-4 ページの「スクリプトを使用した
ACU の実行」を参照してください。)
5
Unable to read system configuration—ACU は、指定した
コントローラから構成情報を入手できませんでした。
6
No drives detected—ACU は、選択したコントローラに接続
されたデバイスを検出しませんでした。
7
Specified drive not found in system— 選択されたコント
ローラには、指定されたデバイスが存在しません。
8
Specified array size too small— このアレイの許容最小サイ
ズよりも小さい値が指定されました。
9
Specified array size too small— このアレイの許容最大サイ
ズよりも大きい値が指定されました。
10
Number of drives do not match the array type— 指定され
たアレイのタイプに対して無効なデバイス数が選択されまし
た。
11
Unable to initialize drive—ACU は、1 つまたは複数のデバ
イスを初期化できませんでした。
12
Error occurred while creating array—ACU でアレイ作成の
エラーが発生しました。
13
Too many spare drives assigned— 指定されたアレイに許可
されているホットスペアの最大数よりも大きい値が指定されま
した。
14
Insufficient memory to run the application—ACU の実行
に十分なメモリがありません。
15
Incorrect controller number— 無効または範囲外のコント
ローラ番号が指定されました。
16
Controller not responding— コントローラが ACU への応答
を停止しています。
17
Build/Verify/Clear failed—1 つまたは複数のアレイで構築 /
ベリファイまたはクリアの処理が失敗しました。
100
You ran ACU and made changes—ACU はエラーなし(成
功)で終了し、コンピュータを再起動する必要があります。
B-17
ACU(DOS ユーティリティ)
例 – スクリプトを使用した ACU の実行
以下の MS-DOS コマンドを指定して ACU を起動し、スクリプト
ファイル A:¥RAID.ACU に定義されたアレイのキーワードに基づ
いたコントローラ 1 にアレイを作成します。また、チャネル 0 を
構成し、ログ ファイル C:¥RAID.LOG に動作ログを保存します。
A:¥> ACU /P A:¥RAID.ACU /L C:¥RAID.LOG /C1
以下のスクリプト ファイルのサンプルは、前の ACU コマンドで
述べたように RAID.ACU スクリプトのサンプルです このスクリプ
トに基づいて、以下のアレイ(500 MB、シングルディスク ボ
リュームおよび 2-GB、ホットスペア付きの 2 つのドライブ
RAID 1)を作成します。
# Script to create volume, mirror, and RAID 5 arrays
# Create a 500MB volume labeled ‘MySystem’
Array=MySystem
Type=Volume
Size=500MB
Drives=0:0:0
End
# Create a 2GB mirror labeled ‘MyMirror’
Array=MyMirror
ype=RAID1
Size=2GB
# Use drives 1 and 2Drives=0:1:0,0:2:0
# Disable write cache
WriteCache=No
# Assign 1 spare drive
HotspareDrives=0:3:0
End
B-18
ACU(DOS ユーティリティ)
次のサンプル スクリプト ファイルでは、最大容量の 3 ドライブ
RAID 5 が作成されます。
# Create a maximum size RAID 5 labeled ‘MyData’
Array=MyData
Type=RAID5
Size=Maximum
# Use the maximum stripe size
StripeSize=64
# Clear the array (don’t build/verify it)
Method=Clear
# Don’t wait for clear to complete
Wait=No
# Use drives 0, 1, 2
Drives=0:0:0, 0:1:0, 0:2:0
End
B-19
C
AFU(Adaptec Flash
Utility)
この付録の概要
はじめに
C-2
ファームウェア フロッピー ディスクの作成
C-4
GUI からの AFU の実行
C-5
コマンドラインによる AFU の実行
C-6
C-1
AFU(Adaptec Flash Utility)
はじめに
AFU(Adaptec Flash Utility)は DOS ユーティリティで、RAID
コントローラ ファームウェアの BIOS および NVRAM の更新、保
存、および検証に使用します。
!
ご注意 : AFU は容易に使用でき、誤ってコントローラのフ
ラッシュの内容を損傷させないような保護装置を備えていま
す。しかし、AFU は正しく慎重に使用しないと、コント
ローラが機能しなくなる場合があります。
メモ : 同じシステムで複数のコントローラをアップデートす
る場合、まずブート コントローラのフラッシュをアップデー
トし、コンピュータを再起動してから、残りのコントローラ
のフラッシュをアップデートします。
AFU は以下の目的で使用します。
■
アップデート —UFI(User Flash Image)ファイルからフラッ
シュ イメージ データを含むコントローラですべてのフラッ
シュ コンポーネントをアップデートします。
AFU は、UFI ファイルを読み込んでコントローラのフラッ
シュ コンポーネントにそれを書き込むことにより、コント
ローラのフラッシュをアップデートします。
メモ : UFI にはコントローラのタイプが記述されているの
で、AFU は正しいファイルを使用できます。
■
保存 — コントローラのフラッシュ コンポーネントの内容を読
み取り、そのデータを UFI ファイルに保存します。これによ
り、コントローラのフラッシュの前の内容が必要となった場
合、後でコントローラのフラッシュを復元できます。
C-2
AFU(Adaptec Flash Utility)
■
確認 — コントローラのフラッシュ コンポーネントの内容を読
み取り、その内容を、指定した UFI ファイルの内容と比較しま
す。
■
バージョン — コントローラのフラッシュ コンポーネントに関
するバージョン情報を表示します。
■
リスト — システムで検出された、サポートされているすべての
コントローラを一覧表示します。
システム要件
AFU の要件は、以下のとおりです。
■
MS–DOS 5.0 以降。AFU は、Windows ではどのバージョンの
DOS コマンドプロンプト ウィンドウからも実行することはで
きません。
■
最低でも 8 MB の拡張メモリが必要です。
メモ : Windows 2000 を使用してブート フロッピーを作成す
ることはできません。
互換性
AFU には、次の互換性上の問題があります。
■
HIMEM.SYS をサポートし、HIMEM.SYS で動作するその他の
DOS ドライバ(たとえば、SMARTDRV.SYS や SETVER.SYS)
と互換性があります。
■
EMM386.SYS および DOS4GW など、メモリにインストールさ
れた DOS エクステンダーでは動作しません。
C-3
AFU(Adaptec Flash Utility)
ファームウェア フロッピー ディスクの作
成
コントローラのファームウェアは、次の 2 つの方法で利用できま
す。
■
Adaptec インストール CD—CD には、AFU 実行可能ファイル
AFU.exe、関連ドキュメント、および各フラッシュ イメージが
含まれます。フラッシュ イメージは、複数の UFI ファイルで
構成される場合があります。
Adaptec インストール CD 上の必要ファイルは、以下の場所に
あります。
■
Adaptec のモ
デル
パス
2020ZCR
/packages/firmware/adp2020ZCR
2020SA
/packages/firmware/adp2020SA
2025ZCR
/packages/firmware/adp2025ZCR
2025SA
/packages/firmware/adp2025SA
2130SLP
/packages/firmware/adp2130SLP
2120S
/packages/firmware/adp2120S
21610SA
/packages/firmware/adp21610SA
2230SLP
/packages/firmware/adp2230SLP
2200S
/packages/firmware/adp2200S
2410SA
/packages/firmware/adp2410SA
2810SA
/packages/firmware/adp2810SA
Adaptec の Web サイト — 通常、新しいファームウェア ファイ
ルをダウンロードすると、最新版の AFU がダウンロードされ
ます。
フロッピーディスクでコントローラ ファームウェアを作成するに
は、以下の手順に従います。
メモ : Windows 2000 を使用してブート フロッピーを作成す
ることはできません。
C-4
AFU(Adaptec Flash Utility)
1 MS–DOS ブートフロッピーディスクを作成して、以下のファ
イルをそのディスクにコピーします。
■
AFU.exe
■
AAxxx01.ufi
この場合、xxx はコントローラのモデル番号です。
2 MS–DOS ブート フロッピーディスクを追加で作成し、別々の
ディスクに各 AAxxx0x.ufi ファイルをコピーします。(一部のコ
ントローラには UFI ファイルが 2 つ、または 4 つあります。)
3 C-5 ページの「GUI からの AFU の実行」の手順に従って AFU
を起動し、プロンプト表示に従います。
GUI からの AFU の実行
GUI(Graphical User Interface)を使用すると、AFU を容易に実
行できます。コマンド ラインから AFU を実行する場合は、C-6
ページ を参照してください。
AFU にアクセスするには、以下の手順に従います。
1 C-4 ページの「ファームウェア フロッピー ディスクの作成」で
説明する手順に従って、ファームウェアのフロッピー ディス
クを作成します。
2 使用しているオペレーティング システムをシャットダウンし、
MS-DOS ブート フロッピーディスクまたはブート ドライブの
DOS パーティションから DOS を再起動します。(アップデー
トするコントローラに接続されているドライブを使用可能)
メモ : コントローラフラッシュをアップデートしていると
き、I/O は使用できません。フラッシュの処理が完了し、
コンピュータを再起動してからでないと、コントローラ
は使用できません。
3 DOS コマンドプロンプト(一般的には、A:\>)で、引数なしで
AFU と入力します。
AFU のメインメニューが表示されます。
4 Select Controllers を選択し、AFU を使用する Adaptec RAID
コントローラを選択します。
C-5
AFU(Adaptec Flash Utility)
5 Select an Operation を選択します。
6 使用可能な AFU 機能を選択して、画面に表示される指示に従
います。
コマンドラインによる AFU の実行
DOS コマンドプロンプト(一般的には、A:\>)で、コマンドおよ
びスイッチを後に続けて、AFU と入力します。 AFU では、コマ
ンド(必要に応じて追加のフロッピーディスクを挿入するように
要求するプロンプトが表示されます)を処理してから、成功ス
テータスまたは特定のエラー メッセージ コードで終了します。
コマンドの概要
この項では、個々の AFU コマンド(アルファベット順)を説明し
ます。
HELP
HELP コマンドは、AFU 機能のサマリーとコマンド スイッチを表
示します。
例
ヘルプを表示するコマンド構文の例は、以下のとおりです。
A:\> AFU HELP
A:\> AFU /?
LIST
LIST コマンドは、コンピュータにインストールされる AFU サ
ポートのコントローラを表示します。このコマンドを使用して、
インスストールされているコントローラを確認、または各物理コ
ントローラに割り当てられる ID 番号を識別します。
よって、このコマンドが完了するまでコントローラをリセットす
る必要はありません。
例
以下に LIST コマンドの一般的な例を示します。
A:\> AFU LIST
Adaptec Flash Utility V4.0-0 B5749
(c)Adaptec Inc. 1999–2002. All Rights Reserved.
Controllers Detected and Recognized:
Controller #0 (03:05:00) Adaptec 2410
C-6
AFU(Adaptec Flash Utility)
SAVE
SAVE コマンドは、コントローラのフラッシュの内容を UFI ファ
イルに保存します。UFI ファイルの名前は、コントローラのタイ
プに基づくため、変更できません。
SAVE コマンドを実行した後は、コンピュータを再起動しなくて
はなりません。
コマンドの構文
SAVE コマンドの構文は、以下のとおりです。
AFU SAVE [/C<Controller ID>] [/D <UFI File Path>]
コマンド スイッチ
以下のスイッチを使用できます。
■
/C <Controller ID> は、指定したコマンドを実行するコン
トローラのセットを表す 1 つ以上のコントローラの ID です。
初期値は 0 です。これは、コンピュータに複数のコントローラがあ
る場合、特に指定しない限り AFU はデフォルトでコントローラ 0
になることを意味します。
たとえば、以下のように 1 つのコントローラの ID を指定でき
ます。
/C 0
複数の ID を指定する場合、以下のようにコンマで区切ります。
/C 0,2
または ALL を入力してすべてのコントローラを指定します。
メモ : 複数のコントローラを使用している場合、/C ス
イッチを使用してコントローラを指定しないと、AFU は
エラー メッセージを表示して終了します。
■
/D <UFI File Path> UFI ファイルのパス(ドライブとディ
レクトリ)を指定します。/D スイッチを指定しない場合、
C-7
AFU(Adaptec Flash Utility)
AFU では、現在の初期値の場所 でその UFI ファイルを検索す
るか、作成します。
メモ : UFI ファイル名は指定できません。指定できるの
は、UFI ファイルのパスだけです。UFI ファイル名は、コ
ントローラのタイプに基づいて事前に定義されます。
例
以下の例では、コントローラ 0 のフラッシュの内容が、初期値で
指定されている現在のドライブおよびディレクトリの UFI ファイ
ルに保存されます。
A:\> AFU SAVE /C 0
以下の例では、コントローラ 1 のフラッシュの内容が
C:\UFI_FILES の UFI ファイルに保存されます。
A:\> AFU SAVE /C 1 /D C:\UFI_FILES
アップデート
UPDATE コマンドは、UFI ファイルのフラッシュ イメージ データ
からコントローラのフラッシュ コンポーネントをアップデートし
ます。UPDATE コマンドを使用して、コンピュータで 1 つのコント
ローラのフラッシュ コンポーネントをアップデートしたり、複数
のコントローラをアップデートしたりできます。
以下の UPDATE コマンドを入力してから、コンピュータを再起動
しなくてはなりません。
コマンドの構文
UPDATE コマンドの構文は、以下のとおりです。
AFU UPDATE [/C<Controller ID>] [/D <UFI File Path>]
コマンド スイッチ
/C および /D スイッチの詳細については、C-7 ページ の 「SAVE」
コマンドを参照してください。
C-8
AFU(Adaptec Flash Utility)
例
以下にアップデートを実行したときの典型的なシステムの応答例
を示します。
A:\> AFU UPDATE /C 0
Adaptec Flash Utility V4.0-0 B5749
ÅicÅjAdaptec Inc. 1999–2002. All Rights Reserved.
Updating Controller 0 ÅiAdaptec 2410Åj
Reading flash image fileÅiBuild 5749Åj
AFU is about to update firmware on controllers Adaptec 2410
***PLEASE DO NOT REBOOT THE SYSTEM DURING THE UPDATE***
This might take a few minutes.
Writing Adaptec 2410Åi4MBÅjFlash Image to controller 0...
OK.Verifying...OK
Please restart the computer to allow firmware changes to take effect.
VERIFY
VERIFY コマンドは、コントローラの各フラッシュ コンポーネン
トの内容と UFI ファイルで対応するイメージを比較して、それら
が一致するかどうかを確認します。特定の UFI ファイルと比較す
るときにこのコマンドを使用して、コントローラのフラッシュ コ
ンポーネントが最新であるかどうかを確認します。
VERIFY コマンドの使用後、コンピュータを再起動する必要があ
ります。
コマンドの構文
VERIFY コマンドの構文は、以下のとおりです。
AFU VERIFY [/C<Controller ID>] [/D <UFI File Path>]
コマンド スイッチ
/C および /D スイッチの詳細については、C-7 ページ の 「SAVE」
コマンドを参照してください。
C-9
AFU(Adaptec Flash Utility)
例
以下に verify コマンドを実行したときの典型的なシステムの応答
例を示します。
A:\A:\> AFU VERIFY /C 0
Adaptec Flash Utility V4.0-0 B5749
ÅicÅjAdaptec Inc. 1999–2002. All Rights Reserved.
Reading flash image fileÅiBuild 5748Åj
Controller #0: Adaptec 2410
ROM: Checksum: 797B [VALID]ÅiBuild 5748Åj
File: Checksum: 797B [VALID]ÅiBuild 5748Åj
Image Compares Correctly
VERSION
VERSION コマンドは、コントローラのフラッシュ コンポーネン
トに関するバージョン情報を表示します。
VERSION コマンドの使用後、コンピュータを再起動する必要があ
ります。
コマンドの構文
VERSION コマンドの構文は、以下のとおりです。
AFU VERSION [/C<Controller ID>]
コマンド スイッチ
/C スイッチの詳細については、C-7 ページ の 「SAVE」コマンド
を参照してください。
例
以下の例は、サポートされているすべてのコントローラに関する
バージョン情報を表示します。
A:\> AFU VERSION /C 0
Adaptec Flash Utility V4.0-0 B5749
ÅicÅjAdaptec Inc. 1999–2002. All Rights Reserved.
Version Information for Controller #0 ÅiAdaptec 2410Åj
ROM:Build 5748 [VALID] Fri Sep 27 13:28:40 EDT 2002
A:\> AFU VERSION /C ALL
AFU コマンド ラインの使用
この項では、フラッシュをアップデートする手順について説明し
ます。
AFU コマンド ラインを使用してフラッシュをアップデートするに
は、以下の手順に従います。
C-10
AFU(Adaptec Flash Utility)
1 C-4 ページの「ファームウェア フロッピー ディスクの作成」で
説明する手順に従って、ファームウェアのフロッピー ディス
クを作成します。
2 コンピュータをシャットダウンします。
3 AFU ユーティリティが入っているブート ディスクを挿入しま
す。
4 コンピュータの電源を入れます。
5 システム セットアップに入り、お使いのシステムが、ブート
ディスクから起動するよう設定されているか確認します。
6 複数のコントローラを使用している場合のみ &emds;DOS プロ
ンプトで afu— と入力し、Enter を押します。
このコマンドを入力すると、システム内の Adaptec RAID コン
トローラが表示されます。アップデートするコントローラのコ
ントローラ番号を確認します。コントローラ番号は 手順 7 で
使用します。
7 フラッシュをアップデートするには、以下のいずれかの方法を
実行します。
a 1 つのコントローラでのフラッシュのアップデート — 以下
のように入力して、1 つのコントローラでファームウェア
をフラッシュします。
afu update /C <controller_number>
この場合、<controller_number> はファームウェアをアップ
デートしているコントローラの番号です。たとえば、コン
トローラ 0 をアップデートするには、以下のように入力し
ます。
afu update /C 0
b 複数のコントローラでのフラッシュのアップデート — 以下
のように入力して、複数のコントローラでファームウェア
をフラッシュします。
afu update /C
<controller_number_a>,<controller_number_b>
この場合、<controller_number_a> と
<controller_number_b> は、ファームウェアをアップ
C-11
AFU(Adaptec Flash Utility)
デートしているいずれかの Adaptec RAID コントローラの
番号です。
たとえば、コントローラ 0、2、3 をアップデートするには、
次のように入力します。
afu update /C 0, 2, 3
c 全てのコントローラでのフラッシュの同時アップデート —
全てのコントローラでファームウェアをフラッシュするに
は、以下のように入力します。
afu update /C all
メモ : UFI は適切なコントローラを識別するため、間
違ったコントローラをフラッシュする心配はありませ
ん。
8 AFU のプロンプトに従って、最初のファームウェア ディスク
を挿入します。
ドライブでディスクが検出されると、AFU では最初のディス
クに含まれるファームウェア イメージの一部を読み取ります。
9 プロンプト表示が現れたら、最初のファームウェア ディスク
を取り外し、2 つ目のファームウェア ディスクを挿入します。
10 処理が完了するまで、必要に応じて、手順 9 を繰り返します。
C-12
D
コマンド ライン インター
フェース
この付録の概要
はじめに
D-2
用語
D-2
CLI へのアクセス
D-4
CLI の使用
D-5
一般的な制御コマンド
D-18
Container(Array)コマンド
D-20
Controller コマンド
D-30
Disk コマンド
D-34
Logfile コマンド
D-38
Task コマンド
D-38
エンクロージャ コマンド
D-39
自動コマンド スクリプトの使用
D-44
D-1
コマンド ライン インターフェース
はじめに
CLI(Command Line Interface)を使用すると、コントローラ コ
ンポーネントを設定、管理することができます。CLI には、
Adaptec Storage Manager によって提供されているほとんどの機
能と、Adaptec Storage Manager にはないその他の機能が含まれ
ています。
CLI コマンドを使用すると、Windows のコマンド スクリプトや
Linux および Unix のシェル スクリプトを使って、テストや運用
環境でのアレイの作成を自動化することができます。
この付録では、CLI から可能なコマンドの一部について簡単に説
明します。すべての CLI コマンドに関する詳細は、『Comand Line
Interface リファレンス ガイド(英語版)』を参照してください。
用語
この項では、この付録で使用される用語について説明します。
Adaptec 2410SA/2810SA コントローラのみ
このデバイスの ID 形式は、C:ID:L です。
■
C はチャネルを表し、必ずゼロになります。
■
ID は SATA RAID コントローラ上のポート ID またはポート番
号を表します。使用される値はこれだけです。
■
L は LUN を表し、必ずゼロになります。
メモ : 使用されるのは、ポート ID の値だけです。
Adaptec 21610SA コントローラのみ
このデバイスの ID 形式は、C:ID:L です。
■
C はチャネルを表します。
■
ID はポート ID を表します。(対応については下記を参照)
■
L は LUN を表し、必ずゼロになります。
D-2
コマンド ライン インターフェース
このシリアル ATA アダプタでは、以下のようにポート ID が対応
付けられています。
■
コントローラのポート 0 ~ 7 は、チャネル 0 上の ID 0 ~ 7 に対
応付けられます。
■
コントローラのポート 8 ~ 15 は、
チャネル 1 上の ID 0 ~ 7 に対
応付けられます。
たとえば、ポート 5 は 0:5:0 で、ポート 12 は 1:4:0 です。
すべてのコントローラ
CLI を説明する場合、以下の用語が使用されます。
■
アレイ、コンテナ —1 台または複数台の物理ディスク上の使用
可能スペースから作成され、1 つまたは複数のパーティション
で構成される 1 つの論理ディスク。
■
ストライプ、チャンク — アレイに属するすべてのディスクに分
散される、連続したデータのセット。ストライプ アレイでは、
各ドライブ上の同じサイズのセクションに、データが均等にス
トライピングされます。
■
空きスペース、使用可能スペース — 初期化済みディスク上の、
未使用のスペース。
■
パーティション — アレイの一部または全体を構成する、物理ド
ライブの連続した領域。
■
ホット ペア、フェイルオーバー ディスク — アレイのメンバで
あるハード ドライブで、日々のデータ保存には使用されず、
障害が発生した場合にアレイ内の他のドライブの代替ドライブ
として使用するために保有されているドライブ。
その他の RAID 用語は、「用語集」で定義されています。
D-3
コマンド ライン インターフェース
CLI へのアクセス
CLI にアクセスする方法は、オペレーティングシステムによって
異なります。以下を参照してください。
MS-DOS からの CLI へのアクセス
コマンド プロンプトから CLI にアクセスするには、afacli 実行ファ
イルのあるディレクトリに移動し、afacli と入力します。
Windows からの CLI へのアクセス
Windows の CLI にアクセスするには、以下の手順に従います。
メモ : 以下の手順は、インストール時にソフトウェアの初期
値の場所をそのまま使用した場合を前提としています。
1 スタート ボタン をクリックします。
2 プログラム をクリックします。
3 Adaptec Storage Manager を参照します。
Adaptec のプログラム グループが表示されます。
4 CLI をクリックします。
メモ : Windows では、CLI がバックグラウンド コマンドを
実行している場合、ステータス情報が DOS コマンド プロン
プト ウィンドウのタイトル バーに表示されます。ステータス
情報には、進捗状況を表すパーセンテージが含まれます。
D-4
コマンド ライン インターフェース
Unix からの CLI へのアクセス
CLI にアクセスするには、ウィンドウを表示し、任意のディレク
トリで aaccli と入力します。システムが CLI> プロンプトを表示
したら、CLI コマンドを使用することができます。ステータス情報
は、CLI ウィンドウの下部に表示されます。
どのディレクトリでもコマンドが機能するようにするには、ブー
ト ファイル (.login または .cshrc) 内のパスに、ソフトウェアのイン
ストール先ディレクトリを組み込む必要があります。.login ファイ
ルおよび .cshrc ファイルのディレクトリ パスの設定方法について
は、お使いの OS の説明書を参照してください。
NetWare サーバ コンソールからのアクセス
NetWare サーバ コンソールから CLI にアクセスするには、プロン
プトに対して aaccli と入力します。CLI> のメッセージが表示
された時点で、CLI コマンドの使用が可能になります。
CLI の使用
この項では、一般的なタスクを実行するための CLI コマンドの使
用例をいくつか紹介します。
コントローラを開く / 閉じる
コントローラが CLI コマンドを受け取れるようにするには、まず
コントローラを開く必要があります。一度に開くことのできるコ
ントローラは 1 つだけです。
コントローラ AAC0 を開き、これでより多くの CLI コマンドを受
け取れるようにするには、次のように入力します。
CLI> open AAC0
以下の例のように、開かれたコントローラを反映して、プロンプ
トが変更されます。 コントローラを使用し終えたら、次のように
入力してこれを閉じます。
AAC0> close
D-5
コマンド ライン インターフェース
ディスクの情報の表示
アレイを作成する前に、disk show space コマンドを使用してディ
スクに関する情報を確認します。
メモ : アレイを作成する前に、メンバ ドライブを初期化する
必要があります。
以下の例では、各ディスクの Usage 列は Free になっています。
これは、各ディスク上のスペースが使用可能スペースであること
を示します。
AAC0> disk show space
Executing: disk show space
Scsi C:ID:L Usage
Size
----------- ---------- ------------0:01:0 Free
64.0KB:8.47GB
0:02:0 Free
64.0KB:8.47GB
0:03:0 Free
64.0KB:8.47GB
0:04:0 Free
64.0KB:8.47GB
アレイの情報の表示
アレイを作成したら、container list コマンドを使用して、その
アレイに関する情報を表示します。次の例では、Num Label 列に
アレイ ID 0 およびアレイ ラベル Venus が表示されています。ま
た、Type 列にはボリューム セットであることが示されています。
Total Size 列では、アレイが 100 MB であることが分かります。
AAC0> container list
Executing: container list
Num
Total Oth Stripe
Scsi
Partition
DrLabel Type
Size
Ctr Size
Usage
C:ID:L Offset:Size
-- ----- ------ ------ --- ------ ------- ------ ----------0
Volume 100MB
None 0:01:0 64.0KB: 100MB
Venus
D-6
コマンド ライン インターフェース
ボリューム セットの作成
ボリューム セットを作成するには、container create volume コマ
ンドを使用します。以下の例では、ボリューム 0 が、デバイス
0:01:0 に 100 MB(メガバイト)の使用可能スペースから作成さ
れます。アレイのキャッシュが有効になり、Venus というラベル
が付けられます。
AAC0> container create volume /cache=TRUE /label=Venus ((0,01,0), 100M)
Executing: container create volume /cache=TRUE /
label=Venus ((CHANNEL=0,ID=1,LUN=0),104,857,600)
container 0 created
RAID 0 の作成
RAID 0 の作成時には、それぞれの環境に最も適したストライプ
サイズを特定する必要があります。Stripe_size 属性 は、1 つの
ストライプ内のバイト数、つまり I/O データ ストリームがアレイ
内の次のパーティションに切り替わるまでに、1 つのパーティ
ションに書き込まれるデータの量を示します。
ストライプ サイズには、16、32、64、128、256、512 および
1024 KB のいずれかを指定することができます。初期値は 256 KB
です。ストライプ サイズは、container reconfigure コマンド
を使用して大きくすることができます。
RAID 0 を作成するには、container create stripe コマンドを使
用します。以下の例では、アレイ 0 が、デバイス 0:01:0 に
100 MB(メガバイト)の使用可能スペースから作成されます。ア
レイのキャッシュが有効になり、Mars というラベルが付けられ
ます。
AAC0> container create stripe /cache=TRUE /label=Mars ((0,01,0), 100M)
Executing: container create stripe /cache=TRUE
/label="Mars" ((CHANNEL=0,ID=1,LUN=0),104,857,600 )
container 0 created
RAID 1 の作成
RAID 1 を作成するには、container create new_mirror コマンド
を使用します。以下の例では、RAID 1 がデバイス 0:02:0 と
0:03:0 上に、各デバイスの 100 MB(メガバイト)の使用可能ス
ペースを使用して作成されます。
AAC0> container create new_mirror ((0,2,0), 100M)
(0,3,0)
Executing:container create new_mirror
((CHANNEL=0,ID=2,LUN=0),104,857,600 )
(CHANNEL=0,ID=3,LUN=0)
D-7
コマンド ライン インターフェース
RAID 5 の作成
RAID 5 を作成する場合は、パリティと呼ばれる冗長方式を使用し
ます。パリティを設定する場合は、初期設定では、scrub スイッ
チ(/scrub=TRUE)を使用してパリティ ストライプを初期化し
ます。パリティの設定はバックグラウンドで実行され、ディスク
はすぐに使用可能な状態になります。
Linux/UNIX のみ : UNIX では /scrub スイッチは使用できませ
ん。Linux の場合は、RAID 5 は構築によって作成します。
ストライプ サイズには、16、32、64、128、256、512 および
1024 KB のいずれかを指定することができます。初期値は 256 KB
です。ストライプ サイズは、container reconfigure コマンド
を使用して大きくすることができます。
RAID 5 を作成するには、container create raid5 コマンドを使用
します。以下の例では、RAID 5 がデバイス 0:01:0、0:02:0、
および 0:03:0 上に、各デバイスの 100 MB(メガバイト)の使用
可能スペースを使用して作成されます。
AAC0> container create raid5 /stripe_size=64K ((0,1,0), 100M) (0,2,0) (0,3,0)
Executing:container create raid5 /stripe_size=65,536
((CHANNEL=0,ID=1,LUN=0),104,857,600) (CHANNEL=0,ID=2,LUN=0)
(CHANNEL=0,ID=3,LUN=0)
アレイの削除
アレイを削除するには、container delete コマンドを使用します。
以下の例では、アレイ 0 が削除されます。
AAC0> container delete 0
Executing:container delete 0
container delete コマンドを実行したら、container list
コマンドを使用してアレイが削除されたことを確認します。以下
の例では、コントローラ上にアレイは検出されません。
AAC0> container list
Executing: container list
No containers found.
D-8
コマンド ライン インターフェース
フェイルオーバー オプションおよびホットスペアの管
理
1 つのアレイに 1 台または複数台のホット スペア ディスクを割り
当てるには、container set failover コマンドを使用します。
すべてのアレイに 1 台または複数台のスペア ディスクを割り当て
るには、container set global_failover コマンドを使用し
ます。これらのコマンドを実行することにより、ドライブ障害が
発生する前に、スペアをアレイに追加して、アレイが障害を切り
抜けるために必要なリソースを確保することができます。
または、故障したドライブを取り除き、ホットスペアを代わりに
追加することができる、自動フェイルオーバー コマンドを使用す
ることもできます。container set failover コマンドまたは
container set global_failover コマンドを実行してホット
スペアを事前に割り当てておかなくても、コントローラによって、
故障したドライブの代わりに新しいホットスペアが自動的に割り
当てられます。
メモ : 自動フェイルオーバーは、SAF-TE または SES 対応の
エンクロージャに設置されたディスクでのみ機能します。
!
ご注意 : ホットスペアの割り当てを行うと、ディスク上の
データはすべて削除されます。
この項では、次のようなケースでのフェイルオーバーについて説
明します。
■
コントローラの自動フェイルオーバー ステータスの表示
■
自動フェイルオーバーの有効化
コントローラの自動フェイルオーバー ステータスの表示
コントローラの自動フェイルオーバーのステータスを表示するに
は、controller show automatic_failover コマンドを使用
します。以下の例では、自動フェイルオーバーが DISABLED に設
定されています。
AAC0> controller show automatic_failover
Executing: controller show automatic_failover
Automatic failover DISABLED
D-9
コマンド ライン インターフェース
自動フェイルオーバーの有効化
自動フェイルオーバーを有効にするには、次の例に示すように
controller set automatic_failover コマンドで /failover ス
イッチを使用します。
AAC0> controller set automatic_failover
/failover_enabled=TRUE
Executing: controller set automatic_failover
/failover_enabled=TRUE
controller set automatic_ailover コマンドを実行したら、
controller show automatic_failover コマンドを使用して、自動
フェイルオーバーが有効になったことを確認します。必要に応じ
て、ここで故障ディスクと代替ディスクを交換することができま
す。
コントローラ情報の表示
コントローラから提供される多数の属性を、以下の CLI コマンド
を使用して表示および管理できます。
■
Controller List
■
Controller Details
Controller List
controller list 属性は、以下のように定義されています。
■
Adapter Name— 名前
■
Adapter Type— 製品名
■
Controller Availability— アクセス モード
例
コントローラを開く前に、controller list コマンドを使用してす
べてのコントローラを表示することをお勧めします。以下の例で
は、Apapter Name 列を見ると、AAC0 がコンピュータに搭載さ
れているコントローラの名前であることが分かります。この例で
は、コントローラのパス (\\.\ または ¥¥.¥) も表示されています。
CLI> controller list
Executing: controller list
Adapter Name
Adapter Type
----------------------¥¥.¥AAC0
Adaptec xxxxx
Availability
-----------read/write
D-10
コマンド ライン インターフェース
Controller Details
controller details 属性は、以下のように定義されています。
■
Controller Name— 名前
■
Controller Type— 製品名
■
Controller Availability— アクセス モード
■
Controller Remote Computer— 開いているコントローラ
を搭載しているリモート コンピュータの名前
■
Controller Serial Number— シリアル番号の末尾 6 桁
(16 進数)
■
Controller CPU Type—CPU
■
Number of Channels— チャネル数
■
Number of Devices Per Channel— デバイスの最大数(ホ
スト コントローラを除く)
■
Controller CPU Speed— クロック速度(MHz)
■
Controller Memory—アプリケーションおよびデータで使用
できる総メモリ量
D-11
コマンド ライン インターフェース
例
AAC0> controller details
Executing: controller details
Controller Information
---------------------Remote Computer: .
Device Name: AAC0
Controller Type: Adaptec xxxxxx
Access Mode: READ-WRITE
Controller Serial Number: Last Six Digits = 8A277A
Number of Buses: 2
Devices per Bus: 15
Controller CPU: i960
Controller CPU Speed: 100 Mhz
Controller Memory: 64 Mbytes
Battery State: Not Present
Component Revisions
---------------------CLI: 3.0-0 (Build #5478)
API: 3.0-0 (Build #5478)
Miniport Driver: 3.0-0 (Build #5478)
Controller Software: 3.0-0 (Build #5478)
Controller BIOS: 3.0-0 (Build #5478)
Controller Firmware: (Build #5478)
Controller Hardware: 3.3
ディスク情報の表示
以下の CLI コマンドを使用すると、ディスク属性の監視または管
理、コントローラが使用するディスクの準備、欠陥の検出を行う
ことができます。
■
Disk List
■
Disk Show Defects
■
Disk Verify
Disk List
disk list 属性は、以下のように定義されています。
■
Device ID— チャネルに接続している各デバイスに割り当て
られた ID 番号
D-12
コマンド ライン インターフェース
■
Device Type— デバイスの種類(ディスク、プリンタ、ス
キャナなど)の通知
■
Removable Media— メディアが着脱可能かどうか(フロッ
ピーディスクや CD-ROM など)の通知
■
Vendor ID— デバイスの製造元の名前
■
Product ID— デバイスのモデル番号
■
Revision Number— デバイスのリビジョン番号
■
Number of Blocks— デバイス上で使用できるディスク ブ
ロックの合計数
■
Bytes per Block— 各ブロックのバイト数
■
Disk Usage— 使用状況(MS-DOS、Initialized、Not
Initialized、Offline、Unknown のいずれか)
■
Shared Channel— 該当なし
例
AAC0> disk list
Executing: disk list
C:ID:L Device Type Blocks
------ ----------- -------0:01:0 Disk
17783240
0:02:0 Disk
17783240
Bytes/Block Usage
----------- ----------512
Initialized
512
Initialized
Shared
-----NO
NO
D-13
コマンド ライン インターフェース
Disk Show Defects
disk show defects コマンドを使用すると、以下の内容が表示
されます。
■
Primary Defect(製造時に生じた欠陥)の合計数と発生箇所
■
Grown Defect(製造後に生じた欠陥)の合計数と発生箇所
例
以下の例では、Primary Defect が 5 つあり、Grown Defect はあり
ません。
AAC0> disk show defects /full=true (0,1,0)
Executing: disk show defects /full=TRUE
(CHANNEL=0,ID=1,LUN=0)
Number of PRIMARY defects on drive: 5
Defect 1 at cylinder 229, head 7, sector 203
Defect 2 at cylinder 575, head 0, sector 219
Defect 3 at cylinder 576, head 0, sector 55
Defect 4 at cylinder 578, head 0, sector 238
Defect 5 at cylinder 579, head 0, sector 74
Number of GROWN defects on drive: 0
Disk Verify
disk verify コマンドを使用すると、以下の内容が表示されま
す。
■
Primary Defect(製造時に生じた欠陥)の合計数と発生箇所
■
Grown Defect(製造後に生じた欠陥)の合計数と発生箇所
アレイ情報の表示
CLI を使用すると、以下のコマンドでアレイの属性の表示と管理
を行うことができます。
■
Container List
■
Container Show Cache
D-14
コマンド ライン インターフェース
Container List
container list 属性は、以下のように定義されています。
■
Drive Letter— アレイに関連付けられている文字 アレイの
作成時に自動的に割り当てられるわけではありません。
■
Root Special File(Unix/Linux のみ)— アレイに関連付
けられ、アレイの作成後に OS によって作成されたファイル
Num Label 列に表示されます。
■
Array Number— アレイの ID(0 ~ 63)
■
Array Label— アレイに割り当てられた名前。自動的には指
定されません。Num Label 列に表示されます。
■
Array Type— ボリューム、RAID 0、RAID 1 などのアレイ、
または再構成されたアレイを定義します。
■
Creation Date— アレイが作成された日付。(月、日、年)
■
Creation Time— アレイが作成された時刻。(時、分、秒)
■
Total Size— アレイのバイト数。アレイのサイズは、アレイ
が作成、再構成、または拡張された時点の使用可能スペースの
サイズです。
■
Stripe Size— ストライプのバイト数。(I/O データ スト
リームが次のパーティション / アレイに切り替わるまでに 1 つ
のパーティションに書き込まれるデータの量)
■
Read Only—アレイへが読み取り専用かどうか。読み取り専用
として設定できるのは、アプリケーションによって使用されな
いアレイです。
■
Read/write— アレイが読み書き可能かどうか。
■
Lock— 現時点で開かれているコントローラ上の揮発性メモリ
スペースに対してアレイがロックされているかどうか。
■
Resident File System—アレイ上にファイル システムが存
在する場合の、ファイル システムのタイプ。Usage 列に表示さ
れます。
■
Multipartition Container— マルチパーティション アレ
イ上にあるファイル システム。Usage 列に表示されます。
D-15
コマンド ライン インターフェース
■
UNIX opened— アレイ上にマウントされたファイル システム
があります。
■
Unknown File System— アレイ上の認識不能なファイル シ
ステム。
■
Unmapped Containers— アレイは使用不能であり、マウン
トできません。
■
Phantom Container—RAID コントローラ ソフトウェアがア
レイを構成することができないか、アレイがオフラインになっ
ています。
■
Valid Container—OS がアレイを認識しており、そのアレ
イに対してクエリ(mount、fdisk、read、write など)が実行
されています。
■
Mirror Set Create—RAID 1(ミラー)の作成。
■
Mirror Set Normal—RAID 1 は正常な状態にあります。
■
Reconfiguration Copy Container— アレイはコピー(隠
し)アレイとして使用されています。(Copy)
■
Reconfiguration Destination Container—アレイは宛
先(隠し)アレイとして使用されています。(Dest)
■
Reconfiguration RAID 5 Set— アレイは RAID 5 アレイ
として使用されています。(隠しアレイ)
■
Reconfiguration Source Container— アレイはソース
(隠し)アレイとして使用されています。
■
Reconfiguration Temporary Container— アレイは一時
(隠し)アレイとして使用されています。(Temp)
■
RAID 5 Set Unprotected—RAID 5 の作成。(Unprot)
D-16
コマンド ライン インターフェース
例
AAC0> container list
Executing: container list
Total Oth Stripe
Label Type Size Ctr Size
Usage
----- ----- ----- --- ------ ------0
Volume 30MB
None
Venus
Scsi Partition
C:ID:L Offset:Size
----- ----------0:01:0 64KB: 15MB
02
64KB: 15MB
Container Show Cache
container show cache 属性は、以下のように定義されています。
■
Global Container Read Cache Size— リード キャッ
シュ専用のブロック数。
■
Global Container Write Cache Size— ライト キャッ
シュ専用のブロック数。
■
Read Cache Setting— リード キャッシュが有効かどうかを
通知します。
例
AAC0> container show cache 0
Executing: container show cache 0
Global container Read Cache Size : 5345280
Global container Write Cache Size : 63332352
Read Cache Setting
: ENABLE
Write Cache Setting
: ENABLE
Write Cache Status
: Active, cache enabled
D-17
コマンド ライン インターフェース
CLI コマンド辞書
この項では、以下のコマンド グループのコマンド リファレンスを
提供します。
■
一般的な制御コマンド
■
Container(Array)コマンド
■
Controller コマンド
■
Disk コマンド
■
Logfile コマンド
■
Task コマンド
■
エンクロージャ コマンド
一般的な制御コマンド
close
現在開いているコントローラを閉じます。
exit
開いているコントローラを閉じて CLI を終了します。
help [/full] [{command}]
全般的なヘルプまたはトピックごとのヘルプを起動します。
パラメータ
{command}— コマンドにサブコマンドがある場合は、help を
実行すると、サブコマンドとその機能がリストされます。
container list などの単一コマンドの場合は、help を実行
すると使用可能なスイッチがすべて表示されます。
スイッチ
/full— 該当するすべてのコマンドと共に、コマンドの形式お
よびすべてのコマンド スイッチが表示されます。
D-18
コマンド ライン インターフェース
history_size {buffer_size}
Linux/Unix の場合のみ — 履歴バッファのサイズを設定します。
パラメータ
{buffer_size}— コマンド履歴バッファのサイズ。初期値は
200 です。
open [/readonly={boolean}] [/domain={string}] {name}
コントローラを開きます。コントローラ上でコントローラ コ
マンドを使用する場合に必須です。
パラメータ
{name}— コンピュータ名と開くコントローラ。
スイッチ
/readonly—TRUE の場合、コントローラは読み取り専用で
開かれます。( 初期値は FALSE ) コントローラを読み取り専用
で開いた場合は、コントローラの構成を変更しないコマンドだ
けを使用できます。
/domain(Windows の場合のみ)— ホスト システムが属する
ローカル ドメインまたは信頼できるドメインを指定します。初
期値はローカル ドメインです。
reset_window
Linux/Unix の場合のみ — ウィンドウをリセットします。
D-19
コマンド ライン インターフェース
Container(
(Array)コマンド
)コマンド
アレイの操作を行うには、あらかじめコントローラを開いておく
必要があります。さらに、アレイの操作の前にディスクを初期化
しておかなければなりません。
アレイの表示、作成、管理を行うには、Container コマンドを使
用します。
container add_level {container}
アレイだけで構成されるマルチレベル ボリューム アレイを作
成します。
パラメータ
{container}— マルチレベル ボリュームに変換するアレイの
ID。
container clear [/always={boolean}] [/wait={boolean}]
{container}
アレイをクリアします。
パラメータ
{container}— クリアするアレイの ID。
スイッチ
/always— アレイ上にデータがあってもをクリアするかどう
かを指定します。初期値は FALSE で、コマンドの実行時にアレ
イ上にデータがない場合にのみ、そのアレイをクリアします。
ユーザ ファイルはすべて閉じておく必要があります。/
always スイッチではこの制限を無効にすることはできませ
ん。
/wait— FALSE(初期値)の場合、処理はバックグラウンドで
実行され、すぐにコマンド プロンプトが表示されます。TRUE
の場合、処理は直ちに実行され、処理が完了した時点でのみコ
マンド プロンプトが表示されます。
container create mirror [/wait={boolean}]
[/io_delay={integer}] {container} {device_ID}
シングル エントリ ボリュームから RAID 1 を作成します。
D-20
コマンド ライン インターフェース
パラメータ
{container}—RAID 1(ミラー)の作成の対象とするアレイ
の ID。
{device_ID}—{container} パラメータで指定したボリュー
ムをミラーリングするために使用する使用可能スペースを含む
デバイスの ID。
スイッチ
/wait— FALSE(初期値)の場合、処理はバックグラウンドで
実行され、すぐにコマンド プロンプトが表示されます。TRUE
の場合、処理は直ちに実行され、処理が完了した時点でのみコ
マンド プロンプトが表示されます。
/io_delay—RAID 1 作成時の、各 I/O 間の待ち時間(ミリ
秒)
container create mmirror [/io_delay={integer}]
[/wait={boolean}] {container} {device_ID}
[{device_ID}...]
シングル エントリ ボリュームの単一のマルチレベル アレイか
ら、RAID 1 のマルチレベル アレイを作成します。
パラメータ
{container}— コマンドで RAID 1 アレイに変換するボ
リュームを含むアレイの ID。
{device_ID}—RAID 1 アレイのマルチレベル アレイの作成
に使用する使用可能スペースを含むデバイスの ID。
スイッチ
/io_delay—RAID 1 作成時の、各 I/O 間の待ち時間(ミリ
秒)。
/wait— FALSE(初期値)の場合、処理はバックグラウンドで
実行され、すぐにコマンド プロンプトが表示されます。TRUE
の場合、処理は直ちに実行され、処理が完了した時点でのみコ
マンド プロンプトが表示されます。
container create mstripe [/stripe_size={integer}]
[/label={string}] {container} [{container}...]
マルチレベル RAID 0(ストライプ)を作成します。
D-21
コマンド ライン インターフェース
パラメータ
{container}— マルチレベル RAID 0 の作成元とするアレイ
の ID。
スイッチ
/stripe_size—RAID 0 アレイのストライプ サイズ。
/label—RAID 0 アレイのラベル。
container create mvolume {container}
[{container}...]
マルチレベル ボリュームを作成します。
パラメータ
{container}— マルチレベル ボリュームの作成元とするアレ
イの ID。
container create new_mirror [/cache={boolean}]
[/clear={boolean}] [/label={string}]
[</quick_init={boolean}>] [/scrub={boolean}]
[/wait={boolean}] {free_space} [{device_ID}...]
2 つの使用可能スペースから RAID 1(ミラー)を作成します。
メモ : 詳細については、以下の container create
raid5 を参照してください。
container create raid5 [/cache={boolean}]
[/stripe_size={integer}] [/clear={boolean}]
[/label={string}] [</quick_init={boolean}>]
[/scrub={boolean}] [/wait={boolean}] {free_space}
[{device_ID}...]
RAID 5 を作成します。
パラメータ
{free_space}— アレイの作成に使用するドライブとその使
用可能スペース。
{device_ID}— アレイの作成に使用する使用可能スペースを
含む 1 台または複数台のデバイス。
D-22
コマンド ライン インターフェース
スイッチ
/cache— アレイ キャッシュを有効にするかどうかを指定しま
す。
/stripe_size—RAID 5 アレイのストライプ サイズ。
/clear— 初期化時にアレイ全体をクリアにすることを示しま
す。
/label— 新しく作成する アレイ に割り当てるラベル
/quick_init— クイック初期化プロセス。アレイを直ちに利
用できるようにします。
/scrub— 構築によってパリティを設定するかどうかを指定し
ます。
/wait— FALSE(初期値)の場合、処理はバックグラウンドで
実行され、すぐにコマンド プロンプトが表示されます。TRUE
の場合、処理は直ちに実行され、処理が完了した時点でのみコ
マンド プロンプトが表示されます。
container create stripe [/cache={boolean}]
[/stripe_size={integer}] [/label={string}]
{free_space} [{device_ID}...]
RAID 0 を作成します。
パラメータ
{free_space}—RAID 0 の作成に使用するドライブとその使
用可能スペース。
{device_ID}—1 台または複数台のデバイス。
スイッチ
/cache— アレイ上のキャッシュを有効にするかどうかを指定
します。
/stripe_size—RAID 0 のストライプ サイズ。初期値は
64 KB。
/label— 新しい RAID 0 に割り当てるラベル。
D-23
コマンド ライン インターフェース
container create volume [/cache={boolean}]
[/label={string}] {device_ID}, {free_space},
{device_ID}, [{free_space}...]
ボリュームを作成します。
パラメータ
{device_ID}— ボリュームの作成に使用するドライブとその
使用可能スペース。
{free_space}— ボリュームの作成に使用する使用可能ス
ペース。
{device_ID}, {free_space}— 別のデバイスとその使用可
能スペース。
スイッチ
/cache— アレイ上のキャッシュを有効にするかどうかを指定
します。
/label— 新しいボリュームに割り当てるラベル
container delete [/always={boolean}]
[/unconditional={boolean}] {container}
アレイを削除します。
パラメータ
{container}— 削除するアレイの ID。
スイッチ
/always— アレイのファイル システムにデータがあってもア
レイを削除するように指定します。( 開いているファイルは削
除できません。)
/unconditional—アレイ上に ファイル システム があっても
アレイを削除するように指定します。( 開いているファイルも
削除されます。)
container list [/all={boolean}] [/full={boolean}]
[{container}]
コントローラ上のアレイに関する情報をリストします。
パラメータ
{container}— 情報を表示するアレイの ID。
D-24
コマンド ライン インターフェース
スイッチ
/all— システム内のすべてのコンテナをリストするかどうか
を指定します。
/full— 詳細情報を表示するかどうかを指定します。
container move {container1} {container2}
最初に指定したアレイ番号を、2 番目に指定したアレイ番号に
移します。つまり、アレイの番号を変更します。
パラメータ
{container1}— 番号を変更するアレイの ID。
{container2}— container1 で指定されているアレイに割
り当てる ID。
container promote {container}
RAID 0 またはシングル エントリ ボリュームからマルチレベル
ボリュームを作成します。
パラメータ
{container}— マルチレベル アレイへにプロモートするアレ
イの ID。
container readonly {container}
アレイの保護を設定して読み取り専用にします。
パラメータ
{container}— 読み取り専用に設定するアレイの ID。
container readwrite {container}
アレイの保護を設定して読み書き可能にします。
パラメータ
{container}— 読み書き可能に設定するアレイの ID。
D-25
コマンド ライン インターフェース
container reconfigure [/stripe_size={integer}]
[/mirror={boolean}] [/partition_move={boolean}]
[/partition_size={integer}] [/raid5={boolean}]
[/raid10={boolean}] [/restart={boolean}]
[/stripe={boolean}] [/volume={boolean}]
[/wait={boolean}] {container} [{device_ID}...]
アレイの構成を変更します。
パラメータ
{container}— 再構成するアレイの ID 番号。
{device_ID}—1 台または複数台のデバイス。
スイッチ
/stripe_size— アレイのストライプ サイズ
/mirror— アレイを再構成して RAID 1 を作成します。
/partition_move— スペースを追加する代わりにアレイの
パーティションを移動するように指定します。
/partition_size— パーティションのサイズ
/raid5— アレイを再構成して RAID 5 を作成します。
/raid10— アレイを再構成して RAID 10(ミラーのストライ
プ)を作成します。
/restart— アレイの再構成を再開します。
/stripe— アレイを再構成して RAID 1 を作成します。
/volume— アレイを再構成してボリュームを作成します。
/wait— FALSE(初期値)の場合、処理はバックグラウンドで
実行され、すぐにコマンド プロンプトが表示されます。TRUE
の場合、処理は直ちに実行され、処理が完了した時点でのみコ
マンド プロンプトが表示されます。
D-26
コマンド ライン インターフェース
container remove failover {container} {device_ID}
[{device_ID}...]
1 台または複数台のフェイルオーバー ディスクを削除します。
パラメータ
{container}— 削除する割り当て済みフェイルオーバー ディ
スクを含むアレイの ID。
{device_ID}— 削除するフェイルオーバー ディスクのデバイ
ス ID。
container remove global_failover {device_ID}
[{device_ID}...]
グローバル フェイルオーバーの割り当てを削除します。
パラメータ
{device_ID}— 削除するフェイルオーバー ディスクのデバイ
ス ID。
container restore RAID5 {container}
メンバに不良パーティションを含む RAID 5 の復元を試行しま
す。
パラメータ
{container}— 復元する RAID 5 の ID。
container scrub [/io_delay={integer}]
[/no_repair={boolean}] [/wait={boolean}]
{container}
冗長アレイの一貫性を検査し、修復します。
パラメータ
{container}— 構築する冗長アレイの ID。
スイッチ
/io_delay— アレイの構築時の、各 I/O 間のコントローラの
待ち時間(ミリ秒)。
/no_repair— 構築処理の実行時にエラーの修復を行わないよ
うに指定します。
D-27
コマンド ライン インターフェース
/wait— FALSE(初期値)の場合、処理はバックグラウンドで
実行され、すぐにコマンド プロンプトが表示されます。TRUE
の場合、処理は直ちに実行され、処理が完了した時点でのみコ
マンド プロンプトが表示されます。
container set cache [/read_cache_enable={boolean}]
[/unprotected={boolean}] [/write_cache_enable={boolean}]
{container}
特定のアレイについてキャッシュ パラメータを設定します。ア
レイ上にネイティブ OS のファイル システムが存在する場合に
のみ有効です。
パラメータ
{container}— キャッシュ パラメータを設定するアレイの
ID。
スイッチ
/read_cache_enable— 先読みキャッシュを有効にするかど
うかを指定します。
/unprotected—コンテナの NVRAM ライトバック キャッシュの
設定を無効にするのか、保護時に有効にするのか、常に有効にする
のかを指定します。このスイッチは /write_cache_enable ス
イッチと併用します。
/write_cache_enable— コンテナの NVRAM ライトバック
キャッシュの設定を無効にするのか、保護時に有効にするの
か、常に有効にするのかを指定します。このスイッチは /
unprotected スイッチと併用します。
container set failover {container} {device_ID}
[{device_ID}...]
単一のアレイに自動フェイルオーバー ディスクを割り当てま
す。
パラメータ
{container}— 自動フェイルオーバー ディスクを割り当てる
アレイの ID。
{device_ID}— フェイルオーバー ディスクとして割り当てる
デバイスの ID。
D-28
コマンド ライン インターフェース
container set global_failover {device_ID}
[{device_ID}...]
すべてのアレイに自動フェイルオーバー ディスクを割り当て
ます。
パラメータ
{device_ID}— フェイルオーバー ディスクとして割り当てる
デバイスの ID。
container set io_delay {container} {integer}
I/O 待ち時間を設定します。(ミリ秒単位)
パラメータ
{container}—I/O 待ち時間を設定するアレイの ID。
{integer}— 各 I/O 処理間のコントローラがの待ち時間(ミ
リ秒)
。
container set label {container} {label}
アレイに新しいラベルを割り当てます。
パラメータ
{container}— ラベルを割り当てるアレイの ID。
{label}— 割り当てるラベルを指定します。
container show cache {container}
アレイに関するキャッシング パラメータを表示します。
パラメータ
{container}— 関連キャッシュ パラメータを表示するアレイ
の ID。
container show failover [{container}]
アレイに割り当てられているフェイルオーバー ディスクを表
示します。
パラメータ
{container}— 表示するフェイルオーバー ディスクの割り当
て先であるアレイの ID。
D-29
コマンド ライン インターフェース
container unmirror {container}
RAID 1(ミラー)をボリュームに変更して冗長スペースを解
放します。
パラメータ
{container}— ボリュームに変更する RAID 1 の ID。
Controller コマンド
Controller コマンドを使用して、各種のコントローラ属性のス
テータスの表示、または I/O の停止や再開、自動フェイルオー
バーの有効化または無効化といったタスクを実行します。
controller details
開いているコントローラとソフトウェアに関する詳細情報を表
示します。
controller firmware compare [/C{controller}]
[{controller}...] [/D{UFI_file_path}]
UFI(ユーザ フラッシュ イメージ)ファイルのペアに含まれ
る、コントローラ上の各フラッシュ コンポーネントの内容と
対応するイメージを比較して、それらが一致するかどうかを示
します。
スイッチ
/C{controller}— ファームウェアを比較する一連のコント
ローラ
/D{UFI_file_path}—UFI ファイルの場所を示すパス
D-30
コマンド ライン インターフェース
controller firmware save [/C{controller}]
[{controller}...] [/D{UFI_file_path}]
UFI ( ユーザ フラッシュ イメージ ) ファイルに含まれる、コン
トローラのフラッシュの内容を保存します。
スイッチ
/C{controller}— ファームウェアを比較する一連のコント
ローラ
/D{UFI_file_path}—UFI ファイルの場所を示すパス
メモ : このコマンドは Linux ではサポートされていませ
ん。
controller firmware update [/C{controller}]
[{controller}...][/D{UFI_file_path}]
UFI(ユーザ フラッシュ イメージ)ファイルのペアに含まれる
フラッシュ イメージ データを元に、コントローラのフラッ
シュ コンポーネントを更新します。
スイッチ
/C{controller}— ファームウェアを比較する一連のコント
ローラ
/D{UFI_file_path}—UFI ファイルのペアの場所を示すパス
controller list [/domain={string}] [{string}]
すべてのコントローラをリストするか、現在開いているコント
ローラに関する情報を表示します。
パラメータ
{name}— すべてのコントローラまたは開いているコントロー
ラに関する特定情報を表示するコンピュータの名前。
スイッチ
/domain(Windows の場合のみ)— 検索対象のホストが属す
るドメインを指定します。
D-31
コマンド ライン インターフェース
controller pause_io [{integer}]
Windows の場合のみ — 開いているコントローラ上のすべての
I/O アクティビティを停止して、ハードウェアのオンライン操
作を可能にします。
パラメータ
{integer}—I/O が再開するまでのコントローラの待ち時間
(秒数)。
controller rescan
チャネルを再スキャンして、基盤となる構造をすべて更新しま
す。
controller reset_channel {integer}
開いているコントローラ上の特定のチャネルをリセットしま
す。
パラメータ
{integer}— このチャネルのリセットを行うチャネル
controller resume_io
再スキャン操作を実行した後、pause_io を使用して、停止し
ている I/O を再開します。
controller set automatic_failover [/failover_enabled={boolean}]
コントローラの自動フェイルオーバー機能をオンまたはオフに
設定します。
スイッチ
/failover_enabled— コントローラの自動フェイルオー
バー機能をオンまたはオフに設定します。有効にするには 1、
無効にするには 0 を指定します。初期値は 0 です。
controller set container_verify [/verify_enabled={boolean}]
コンテナの検証タスクをオンまたはオフに設定します。
D-32
コマンド ライン インターフェース
スイッチ
/verify_enabled— コンテナの検証機能をオンまたはオフに
設定します。初期値は TRUE で、コマンドを実行するとコンテ
ナの検証機能はオンになります。
controller show automatic_failover
コントローラの自動フェイルオーバー機能のステータス(有効
または無効)を表示します。
controller show channels
コントローラ上のすべてのチャネルと、各チャネルの特性を表
示します。
controller show container_verify
コンテナの検証のステータスを表示します。
D-33
コマンド ライン インターフェース
Disk コマンド
RAID コントローラに接続されているディスクを管理するには、
disk コマンドを使用します。CLI を使用すると、ディスクの特性
とパラメータの監視、使用するディスクの準備、および欠陥の検
出を行うことができます。
disk blink {device_ID} {integer}
ディスク アクセス ランプを点滅させます。
パラメータ
{device_ID}— 点滅させるデバイスの ID。
{integer}— ディスクを点滅させる秒数。値が 0 の場合は、点
滅は停止します。
disk initialize [/always={boolean}]
[/unconditional={boolean}] {device_ID}
現在開いているコントローラ上のディスクを初期化します。
パラメータ
{device_ID}— 初期化するデバイスの ID。
スイッチ
/always— ディスク上にデータがある場合でもディスクを初
期化するかどうかを指定します ( 開いているファイルは削除で
きません。) 初期値は FALSE です。
/unconditional— ディスク上のアレイ上に開いているファ
イルがある場合でも、ディスクを初期化するかどうかを指定し
ます。初期値は FALSE です。
disk list [/all={boolean}] [/full={boolean}] [{device_ID}]
コントローラ上の使用可能ディスクをリストします。
パラメータ
{device_ID}— 情報を表示するするデバイスの ID。
スイッチ
/all— コントローラ上のすべてのデバイスのリスト。
/full— デバイスに関する詳細情報。初期値は FALSE です。
D-34
コマンド ライン インターフェース
disk remove dead_partitions {device_ID}
ディスクからすべての不良パーティショントを削除します。
パラメータ
{device_ID}— 不良セグメントを削除するデバイスの ID。
disk set default {device_ID}
CLI コマンドの中で使用する ID の初期値を設定します。
パラメータ
{device_ID}— デバイスの ID。
disk set smart [/all={boolean}] [/clear={boolean}]
[/enable_exceptions={boolean}][/logerr={boolean}]
[/perf={boolean}] [/report_count={boolean}]
[{device_ID}]
ディスクの SMART(Self-Monitoring, Analysis and Reporting
Technology)の設定を変更します。
パラメータ
{device_ID}—SMART の設定を変更するデバイスの ID。
スイッチ
/all— すべてのディスクについて SMART の設定を有効にす
るかどうかを指定します。
/clear— ディスクの SMART エラー カウントをクリアしま
す。
/enable_exceptions—SMART の例外レポート機能を有効
にするかどうかを指定します。
/logerr— FALSE(初期値)の場合、SMART 例外レポートの
ログは無効になります。TRUE の場合、SMART 例外レポート
のログは有効になります。
/perf— FALSE(初期値)の場合、MRIE モードに基づいた例
外レポートは無効になります。TRUE の場合、MRIE モードに
基づいた例外レポートは有効になります。
/report_count— 例外のレポートの実行可能回数 値が 0 の場
合は、制限がないことを表します。
D-35
コマンド ライン インターフェース
disk show default
デバイス ID の現在の初期値を表示します。
disk show defects [/full={boolean}] {device_ID}
特定のドライブに関する欠陥の数と欠陥リストを表示します。
パラメータ
{device_ID}— デバイスの ID。
スイッチ
/full— 欠陥数と欠陥を表示するかどうかを指定します。
disk show partition
現在開いているコントローラに接続されているディスク上のす
べてのパーティションを表示します。
disk show smart [/all={boolean}] [/full={boolean}]
[/view_changeable={boolean}] {device_ID}
1 台またはすべてのディスクの SMART(Self-Monitoring,
Analysis and Reporting Technology)の設定を表示します。
パラメータ
{device_ID}—SMART 情報を表示するデバイスの ID。
スイッチ
/all— すべてのディスクについて SMART の設定を表示する
かどうかを指定します。
/full—1 台またはすべてのディスクについて、詳細な
SMART 設定情報を表示するかどうかを指定します。
/view_changeable—SMART ディスクに対して設定できる
設定情報を表示するかどうかを指定します。
disk show space [/all={boolean}] [{device_ID}]
スペースの使用に関する情報を表示します。
パラメータ
{device_ID}— スペースの使用情報を表示するデバイスの
ID。
D-36
コマンド ライン インターフェース
スイッチ
/all— スペースの使用情報をすべて表示するかどうかを指定
します。
disk verify [/repair={boolean}] [/wait={boolean}]
{device_ID}
デバイス上のすべてのブロックを検証し、不良ブロックがあれ
ば修復します。(オプション)
パラメータ
{device_ID}— 点滅させるデバイスの ID。
スイッチ
/repair— FALSE(初期値)の場合、故障の報告のみが行わ
れます。TRUE の場合、可能であれば、不良ブロックを修復し
ます。
/wait— FALSE(初期値)の場合、処理はバックグラウンドで
実行され、すぐにコマンド プロンプトが表示されます。TRUE
の場合、処理は直ちに実行され、処理が完了した時点でのみコ
マンド プロンプトが表示されます。
disk zero [/repair={boolean}] [/wait={boolean}]
{device_ID}
ディスク全体を(ゼロを書き込むことで)クリアします。すべ
てのデータが消去され、復元することはできません。
パラメータ
{device_ID}— クリアするデバイスの ID。
スイッチ
/repair— FALSE(初期値)の場合、故障の報告のみが行わ
れます。TRUE の場合、可能であれば、不良ブロックを修復し
ます。
/wait— FALSE(初期値)の場合、処理はバックグラウンドで
実行され、すぐにコマンド プロンプトが表示されます。TRUE
の場合、処理は直ちに実行され、処理が完了した時点でのみコ
マンド プロンプトが表示されます。
D-37
コマンド ライン インターフェース
Logfile コマンド
logfile end
すべての出力のロギングを終了してログ ファイルを閉じます。
logfile start [/append={boolean}] {file}
すべての CLI コマンド ライン アクティビティのロギングを開
始します。(ファイルにロギングします。)
パラメータ
{file}— ログ ファイル名
スイッチ
/append— 出力ファイルが存在する場合に、すべての CLI コ
マンド ライン アクティビティをそのファイルに追加するかど
うかを指定します。
Task コマンド
CLI コマンドを使用して、タスクの表示と管理を行います。タス
クとは、他のすべての操作との同期を取らずに、コントローラの
みに対して実行される操作のことです。タスクの例としては、
ディスクのクリアや RAID 1 の作成などが挙げられます。タスクを
コントローラ上で実行すると、CLI を使用してタスクを表示、停
止、中断、再開することができます。
task list [/all={boolean}] [{integer}]
コントローラに対して実行されているタスクをリストします。
パラメータ
{integer}— タスクの ID。
スイッチ
/all— 現在実行中のすべてのタスクをリストするかどうかを
指定します。
task resume [/all={boolean}] {integer}
中断した 1 つまたはすべてのタスクを再開します。
パラメータ
{integer}— 再開するタスクのタスク ID。
D-38
コマンド ライン インターフェース
スイッチ
/all— 中断したすべてのタスクを再開するかどうかを指定し
ます。
task stop [/all={boolean}] [{integer}]
コントローラに対する 1 つまたはすべてのタスクを停止しま
す。
パラメータ
{integer}— 停止するタスクのタスク ID。
スイッチ
/all— 中断したすべてのタスクを停止するかどうかを指定し
ます。
task suspend [/all={boolean}] [{integer}]
コントローラに対して実行されている 1 つまたはすべてのタス
クを中断します。
パラメータ
{integer}— 中断するタスクのタスク ID。
スイッチ
/all— 実行中のすべてのタスクを中断するかどうかを指定し
ます。
エンクロージャ コマンド
メモ : enclosure コマンドは、SAF-TE のバージョン 1.0 を
サポートしているエンクロージャでのみ使用できます。
enclosure activate slot {enclosure} {slot}
SAF-TE エンクロージャ内の、あるスロット内のデバイスをア
クティブにします。
パラメータ
{enclosure}— アクティブにするデバイスが設置されたエン
クロージャ管理デバイスの ID。
{slot}— スロットのユニット番号。
D-39
コマンド ライン インターフェース
enclosure identify slot [/stop={boolean}]
{enclosure} {slot}
エンクロージャ内のデバイスを識別します。
パラメータ
{enclosure}— スロットを識別するエンクロージャ管理デバ
イスの ID。
{slot}— スロットのユニット番号。
スイッチ
/stop— スロットの識別を停止するかどうかを指定します。
enclosure list [/all={boolean}] [/full={boolean}]
[{enclosure}]
1 台またはすべてのエンクロージャ デバイスに関するコンポー
ネントをリストします。
パラメータ
{enclosure}— 表示するコンポーネントと関連するエンク
ロージャ管理デバイスの ID。
スイッチ
/all— システム内のすべてのエンクロージャをリストします。
/full— コンポーネントの詳細情報を表示します。
enclosure prepare slot {enclosure} {slot}
スロット内のデバイスの取り付けまたは取り外しの準備を行い
ます。
パラメータ
{enclosure}— スロットを準備するエンクロージャ管理デバ
イスの ID。
{slot}— スロットのユニット番号。
D-40
コマンド ライン インターフェース
enclosure set alarm [/on={boolean}] {enclosure}
音声アラームをオンまたはオフに設定します。
パラメータ
{enclosure}— 音声アラームを設定するエンクロージャ管理
デバイスの ID。
スイッチ
/on— 音声アラームをオンとオフのどちらに設定するのかを指
定します。
enclosure set fan [/off={boolean}] {enclosure}
{fan} [{speed}]
特定のファンの速度を設定します。
パラメータ
{enclosure}— 速度を設定するファンが設置されたエンク
ロージャ管理デバイスの ID。
{fan}— ファンのユニット番号。
{speed}— ファンの速度として設定する値。
スイッチ
/off— ファンをオフにするかどうかを指定します。
enclosure set interval {second}
監視レポートの作成の間隔(秒単位)を設定します。
パラメータ
{second}— 監視レポートの作成間隔(秒数)。
enclosure set power [/off{=boolean}] {enclosure}
{powersupply}
特定の電源をオンまたはオフに設定します。
パラメータ
{enclosure}— エンクロージャ管理デバイスの ID。
{powersupply}— 電源装置のユニット番号。
D-41
コマンド ライン インターフェース
スイッチ
/off— ユニット番号の電源装置を、オンとオフのどちらに設
定するのかを指定します。
enclosure set scsiid {enclosure} {slot}
{device_ID}
デバイス スロットの ID を設定します。
パラメータ
{enclosure}— エンクロージャ管理デバイスの ID。
{slot}— チャネル番号の割り当て先とするデバイス スロット
のユニット番号。
{device_ID}— デバイスの ID。
enclosure set temperature {enclosure} {degree}
温度のしきい値を設定します。
パラメータ
{enclosure}— 温度のしきい値を設定するエンクロージャ管
理デバイスの ID。
{degree}— 温度(華氏 0 ~ 255 度)
。
enclosure show fan [{enclosure}] [{fan}]
特定のファンのステータスを表示します。
パラメータ
{enclosure}— ファンのステータスを表示するエンクロー
ジャ管理デバイスの ID。
{fan}— ファンのユニット番号。
enclosure show power [{enclosure}]
[{powersupply}]
1 つまたは複数の電源のステータスを表示します。
パラメータ
{enclosure}— 電源装置のステータスを表示するエンクロー
ジャ管理デバイスの ID。
D-42
コマンド ライン インターフェース
{powersupply}— 電源装置のユニット番号。
enclosure show slot [{enclosure}] [{slot}]
特定エンクロージャ上の特定デバイス スロットのステータス
を表示します。
パラメータ
{enclosure}— デバイス スロットのステータスを表示するエ
ンクロージャ管理デバイスの ID。
{slot}— ステータスを表示するデバイス スロットのユニット
番号。
enclosure show status [{enclosure}]
特定エンクロージャの一般ステータスを表示します。
パラメータ
{enclosure}— ステータスを表示するエンクロージャ管理デ
バイスの ID。
enclosure show temperature [{enclosure}]
[{sensor}]
特定エンクロージャの温度ステータスを表示します。
パラメータ
{enclosure}— 温度ステータスを表示するエンクロージャ管
理デバイスの ID。
{sensor}— ステータスを表示する温度センサーのユニット番
号。
D-43
コマンド ライン インターフェース
自動コマンド スクリプトの使用
CLI コマンド スクリプトを実行するには、アットマーク(@)の
後に CLI コマンドが保存されているファイルの名前を入力しま
す。たとえば、次のように入力します。
AAC0>@commandscript.txt
CLI コマンド スクリプトのテキスト ファイルでは、Enter を押す
と各行の最後尾に改行が挿入されます。
例
open AAC0
controller details
close AAC0
exit
上記のサンプルの CLI コマンド スクリプトを実行すると、以下の
操作が実行されます。
1 CLI の open コマンドを実行することで、コントローラ AAC0
が開きます。
2 controller details が実行されます。
3 CLI の close コマンドが実行され、コントローラ AAC0 が閉
じます。
4 スクリプトを終了します。
D-44
E
RAID の概要
RAID(Redundant Array of Independent Disks)を使用すると、
ドライブの組み合わせで、RAID なしでの同じストレージ容量で
得られる以上の、高パフォーマンスおよび信頼性を実現すること
ができます。
この付録では、Adaptec RAID コントローラでサポートされてい
るさまざまな RAID レベルについて説明します。
以下の表に、RAID レベルごとにコントローラで必要なドライブ
数およびサポートされているドライブ数を示します。
アレイの
タイプ
サポートされている最大ドライブ数 / 必要な最小ドライブ数
(Adaptec コントローラ モデル別)
2410SA
2810SA
2120S/
2130SL
P
21610SA
2020SA/
2025SA
21610SA
2020ZCR/
2025ZCR
2200S/
2230SLP
RAID 0
4/2
8/2
15 / 2
16 / 2
16 / 2
30 / 2
RAID 1
2/2
2/2
2/2
2/2
2/2
2/2
RAID 5
4/3
8/3
15 / 3
16 / 3
16 / 3
16 / 3
RAID 10
4/4
8/4
14 / 4
16 / 4
16 / 4
30 / 4
RAID 50
N/A
8/6
15 / 6
16 / 6
16 / 6
30 / 6
メモ : 容量および性能が同じ RAID ドライブを使用してくだ
さい。そうしないと、RAID は、少なく遅いほうに容量やパ
フォーマンスを制限する傾向にあります。
E-1
RAID の概要
シンプルボリューム
シンプル ボリュームは、単一のドライブからなります。
スパンボリューム
スパン ボリュームは、2 つまたはそれ以上のドライブを結合、つ
まり連結して作成します。各ドライブの容量は同一である必要は
ありません。また、各ドライブはエンドツーエンドで接続します。
スパン ボリュームには冗長性はなく、単一のドライブに対するパ
フォーマンス上の利点もありません。
RAID 0
RAID 0 は、データを複数のドライブに分散保管(ストライピン
グ)する手法です。このストライピング スキームは、データを保
護する冗長性はありません。しかし、複数のドライブで負荷を均
等に分散するので、RAID 0 は RAID のタイプの中で、最も読み書
きのパフォーマンスが優れています。
RAID 0 のアレイの例は、以下のとおりです。
RAID 0
Drive
Drive
Data 0
Data 1
Data 2
Data 3
Data 4
Data 5
Data 6
Data 7
E-2
RAID の概要
RAID 1
RAID 1 アレイは全てのデータを 1 台のドライブから 2 台目のドラ
イブへ、コピー、ミラーリングして作成します。このミラーリン
グは、冗長性 を提供し、1 台のドライブが故障してもデータは失
われません。冗長性は、また使用可能な容量が全容量の半分にな
ることを意味します。
RAID 1 は、シンプル ボリューム に対する書き込みパフォーマン
スの利点はありません。しかし、複数のドライブで負荷を均等に分
散するので、RAID 1 は読み込みのパフォーマンスが向上します。
RAID 1 のアレイの例は、以下のとおりです。
RAID 1
Drive
Drive
Data 0
Data 0
Data 1
Data 1
Data 2
Data 2
Data 3
Data 3
RAID 5
この RAID タイプには、少なくとも 3 台のドライブが必要です。
RAID 0 と同様に、データはドライブにまたがってストライピング
されます。ただし、RAID 5 では、パリティがデータとは別に保存
され、ドライブ 1 台分を占有します。コントローラは、データが
アレイに書き込まれるたびにパリティを生成し、すべてのドライ
ブにストライピングで分散します。
E-3
RAID の概要
1 台のドライブが故障しても、故障したドライブの内容は、他の
ドライブに保存されているデータとパリティから再生できます。
RAID 5
Drive
Drive
Drive
Drive
Data 0
Data 1
Data 2
Parity 0
Data 3
Data 4
Parity 1
Data 5
Data 6
Parity 2
Data 7
Data 8
Parity 3
Data 9
Data 10
Data 11
パリティの使用によって、冗長性に伴うストレージ コストを最小
限に抑えることができます。パリティの保存には 1 台のドライブ
のみが使用されるため、ドライブ 3 台のアレイでは、全容量の 3
分の 1 だけが冗長性のために使用されません。より規模の大きい
アレイでは、冗長性に伴うストレージ コストは比例して減少しま
す。
RAID 5 では、データが書き込まれるたびにパリティ データが生
成されるため、書き込みパフォーマンスは限られています。ただ
し、すべてのドライブで均等に負荷を分散するため、読み込みパ
フォーマンスは高くなります。
RAID 10
このデュアルレベル RAID タイプは、同じサイズの 2 つ以上の
RAID 1 アレイを使用して 1 つの RAID 0 を作成することによって
作成されます。アレイ ストライピングにより、読み込みおよび書
き込みの両方のパフォーマンスが向上しています。ただし、この
E-4
RAID の概要
パフォーマンスの改善と引き換えに、アレイのミラーリングのた
め、さらに多くのストレージ スペースが必要になります。
RAID 10
Top-Level Arrays
RAID 1
RAID 1
Data 0
Data 1
Data 2
Data 3
Data 4
Data 5
Data 6
Data 7
Second-Level Arrays
Drive
Drive
Drive
Drive
Data 0
Data 0
Data 1
Data 1
Data 2
Data 2
Data 3
Data 3
Data 4
Data 4
Data 5
Data 5
Data 6
Data 6
Data 7
Data 7
RAID 50
このデュアルレベル RAID タイプは、同じサイズの 2 つ以上の
RAID 5 アレイを使用して 1 つの RAID 0 を作成することによって
作成されます。トップ レベルの RAID 0 は、セカンド レベルの
RAID 5 で負荷を共有します。これにより、読み込みおよび書き込
みの両方のパフォーマンスが向上しています。セカンド レベルの
E-5
RAID の概要
RAID 5 でパリティを使用することにより、効率的な冗長性が実現
されています。
RAID 50
RAID 5
Top-Level Arrays
RAID 5
Data 0 & Data 1
Data 2 & Data 3
Data 4 & Data 5
Data 6 & Data 7
Data 8 & Data 9
Data 10 & Data 11
Data 12 & Data 13
Data 14 & Data 15
Second-Level Arrays
RAID 0
RAID 0
Drive
Drive
Data 2
Data 3
Parity B0
Data 6
Parity B1
Data 7
Data 9
Parity B2
Data 10
Data 11
Parity A3
Data 14
Data 15
Parity B3
Drive
Drive
Drive
Data 0
Data 1
Parity A0
Data 4
Parity A1
Data 5
Parity A2
Data 8
Data 12
Data 13
Drive
メモ : Adaptec 2410SA は RAID 50 をサポートしていません。
E-6
F
SCSI の概要
この付録の概要
SCSI デバイスのサポート
F-1
SCSI ID の設定
F-2
コントローラ上での SCSI ターミネーションの変更
F-2
CD ドライブのサポート
F-3
SE デバイスと LVD デバイスの併用
F-3
SCSI デバイスのサポート
SCSI RAID コントローラは、Ultra320 SCSI ハード ドライブで動
作するように設計されています。コントローラは、Ultra2 以上の
SCSI ドライブやその他周辺機器でも使用可能ですが、パフォーマ
ンスは劣ります。アダプテックは、Ultra2 以下の SCSI ドライブの
使用はお勧めいたしません。
オペレーティング
システム
サポートされているデバイス
全て
Ultra2 およびより高速な SCSI ドライブ
全て(Linux を除く) テープ、CD-ROM、CD-RW、および光磁気ド
ライブ / ジュークボックス
F-1
SCSI の概要
!
ご注意 : HVD デバイスはサポートされていません。HVD デ
バイスはコントローラに損傷を与える恐れがあります。
詳細は、F-3 ページの「SE デバイスと LVD デバイスの併用」を参
照してください。
SCSI ID の設定
各コントローラ チャネルに対するデバイスの SCSI ID は 0 ~ 15 の
固有の番号にする必要があります。通常、コントローラ(SCSI デ
バイス)は工場出荷時には ID 7 に設定されます。通常、SE ドラ
イブは 0 ~ 6 の ID をサポートしています。
80 ピン SCA コネクタ付きの SCSI ドライブを使用する SCSI エン
クロージャでは、一般にドライブの ID はドライブの挿入時に自動
的に割り当てられます。使用しているエンクロージャでデバイス
ID の設定が必要な場合を除き、これらのエンクロージャにデバイ
ス ID を設定する必要はありません。詳細については、エンクロー
ジャのユーザーズ ガイドを参照してください。
ARC ユーティリティを使用して、RAID コントローラの ID を 0
~ 7 に変更できます。
メモ : コントローラ ID の変更が必須の場合以外は、コント
ローラ ID を変更しないでください。
コントローラ上での SCSI ターミネーショ
ンの変更
コントローラのターミネーションの初期値は Auto Mode で、一般
的にこの設定を変更する必要はありません。ターミネーションを
変更する場合には、SCSISelect Controller SCSI Channel
Termination オプションを使用して設定を Disabled に変更できま
す。詳細については、A-14 ページ を参照してください。
これらの SCSI コントローラはすべてマルチモード SCSI ターミ
ネーションをサポートしています。
F-2
SCSI の概要
CD ドライブのサポート
メモ : Adaptec SCSI RAID コントローラは、Linux システム
では CD ドライブをサポートしません。
CD ドライブをコントローラに接続する場合、CD ドライブが動作
するようにコントローラの BIOS を変更する必要があります。
1 システムの起動中にコントローラのメッセージが画面に表示さ
れたら、CTRL-A を押します。
2 SCSISelect Utility を選択してから、Controller Configuration
を選択します。
3 矢印キーを使用して、CD-ROM Boot Support および
Removable Media Devices Support を有効にします。
4 Reboot ウィンドウが表示されるまで、Esc を押します。
5 コンピュータを再起動します。
SE デバイスと LVD デバイスの併用
SE デバイスと LVD デバイスを組み合わせて使用する場合は、以
下の指示に従います。
■
適切なターミネーションを行うには、内蔵マルチモード ター
ミネータおよび適切なデバイス アダプタを備えたケーブル
(キット内のケーブルと同じ)を使用します。
■
すべての SE デバイス上のデバイス ターミネーションを無効に
します。
■
最適なパフォーマンスを得るために、LVD デバイスおよび SE
デバイスを別々のチャネルに接続します。
メモ : SE デバイスおよび Ultra320 デバイスを同じチャネ
ル上で使用する場合、Ultra320 デバイスのパフォーマン
スは SE のパフォーマンス レベルまで低下します。
F-3
G
コントローラの外観
この付録では、Adaptec RAID コントローラについて図解します。
PCI コネクタ
ロープロファイ
ル ブラケット
Adaptec 2020SA/2020ZCR コンポーネント レイアウト
G-1
コントローラの外観
SO-DIMM コネクタ
Adaptec 2025SA/2025ZCR コンポーネント レイアウト
高密度 SCSI 内部コネクタ
VHDCI SCSI 外部
コネクタ
バッテリ コネクタ
Adaptec
PCI コネクタ
ロープロファイル
ブラケット
Adaptec SCSI RAID 2120S コンポーネント レイアウト
G-2
コントローラの外観
高密度 SCSI 内部コネ
クタ
VHDCI SCSI 外部
コネクタ
バッテリ コネクタ
Adaptec
ロープロファイル
ブラケット
PCI コネクタ
Adaptec SCSI RAID 2130SLP コンポーネント レイアウト
高密度 SCSI 内部コネク
タ
VHDCI SCSI 外部
コネクタ
バッテリ コネクタ
Adaptec
PCI コネクタ
ロープロファイル ブラケット
Adaptec SCSI RAID 2200S コンポーネント レイアウト
G-3
コントローラの外観
高密度 SCSI 内部コネ
クタ
バッテリ コネク
Adaptec
Adaptec
VHDCI SCSI 外部
コネクタ
ロープロファイル
PCI コネクタ
Adaptec SCSI RAID 2230SLP コンポーネント レイアウト
SATA ポート
PCI コネクタ
フルハイト ブラケット
Adaptec SATA RAID 2410A コンポーネント レイアウト
G-4
コントローラの外観
0
1
2
3
Adaptec SATA RAID 2410SA のポート番号
バッテリ コネクタ
SATA ポート
PCI コネクタ
フルハイト ブラケット
Adaptec SATA RAID 2810SA コンポーネント レイアウト
1
3
0
4
2
6
5
7
Adaptec SATA RAID 2810SA のポート番号
G-5
コントローラの外観
バッテリ コネクタ
SATA ポート
SATA ポート
PCI コネクタ
フルハイト ブラケット
Adaptec SATA RAID 21610SA コンポーネント レイアウト
1
9
11
3
10 13
6
12 14
0
8
4
2
5
7
15
Adaptec SATA RAID 21610SA のポート番号
G-6
H
仕様
環境仕様
バッテリ バックアップ モジュー
ルのない時の、周辺温度
0 ° C ~ 50 ° C
相対湿度
10% ~ 90% 、結露なし
標高
3000 メーターまで
メモ : 強制換気を推奨しますが、必須ではありません。
電源要件
リップルおよびノイズ
最大 50 mV p-p
DC 電圧
5 V ± 0.5 V
電流仕様
Adaptec のモデル
最大電流(A)
最大電流( )
2020SA/2020ZCR/2025SA/
2025ZCR
1.5 A @ 3.3 VDC; 0.75 A @ 5 VDC
2120S
2.50 A
2130SLP/2230SLP
2.5 A @3.3VDC; 2 A @ 5 VDC
2200S
2.72 A
2410SA
1A
2810SA
2.1 A @ 5 VDC
H-1
用語集
A
Activity(アクティビティ)
(アクティビティ)
「Task(タスク)」を参照してください。
ACU
Array Configuration Utility。コントローラの BIOS または
MS-DOS からアレイの作成、設定、管理を行うために使用しま
す。
Array(アレイ)
(アレイ)
1 台または複数台の物理ディスク上の使用可能スペースから作成
され、1 つまたは複数のパーティションで構成される 1 つの論理
ディスク。通常、アレイはデータの冗長性や一層の I/O パフォー
マンスを得る目的で使用します。「Container(コンテナ)」、
「Volume(ボリューム)」、「Spanned Volume(スパン ボリュー
ム)」、および 「RAID Signature(RAID シグネチャ)」も参照して
ください。
コンテナ とも呼ばれます。
Array Initialization(アレイの初期化)
(アレイの初期化)
「Initialize(初期化)」を参照してください。
Available Space/partition(使用可能スペース
(使用可能スペース / パーティション)
初期化済みディスク上の未使用スペース。そのスペースを使用し
て論理ドライブ(アレイ)を作成することができます。アレイを
削除すると、そのアレイが使用していたスペースは使用可能ス
ペース プールに戻されます。
用語集 -1
用語集
B
Background Consistency Check(バックグラウンドでの一貫性
(バックグラウンドでの一貫性
チェック)
一貫性チェックは、バックグラウンド プロセスとして実行されま
す。「Consistency Check Command(一貫性チェック コマンド)」も
参照してください。
bad patition(不良パーティション)
(不良パーティション)
認識不能なパーティション。
Bootable Array(ブータブル
(ブータブル アレイ)
ブート デバイスとして設定されているアレイ。
Build(構築)
(構築)
冗長アレイのバックグラウンド初期化処理。処理の実行中も、ア
レイにアクセスすることができます。RAID 1 では、プライマリ ド
ライブからセカンダリ ドライブへ内容がコピーされます。「Clear
(クリア)」も参照してください。
Bus(バス)
(バス)
「Channel(チャネル)」を参照してください。
C
Cache(キャッシュ)
(キャッシュ)
各デバイスとの間でやりとりされるデータ用の中間記憶領域とし
ての役割を果たす、コントローラ上の高速アクセス メモリ。
Capacity(容量)
(容量)
使用可能スペースの合計。メガバイト単位またはギガバイト単位
で表されます。
Channel(チャネル)
(チャネル)
ストレージ デバイスと RAID コントローラ間のデータの伝送に使
用されるパス(または、バス)のこと。
Chunk(チャンク)
(チャンク)
「Stripe(ストライプ)」を参照してください。
用語集 -2
用語集
Clear(クリア)
(クリア)
耐障害機能を備えたアレイのフォアグラウンド初期化処理。アレ
イのすべてのブロックを クリア 処理によって、ゼロにします。ク
リアのタスクが完了するまでの間、アレイにアクセスすることは
できません。
concatenation(連結)
(連結)
複数の物理ドライブまたは論理ドライブを連続して接続すること。
Consistency Check Command(一貫性チェック
(一貫性チェック コマンド)
コントローラは、データの完全性確保のため、冗長アレイの検証
を継続して実行します。RAID 1 または 10 の場合、一貫性チェッ
クによって、対応するブロック間のデータが確実に一致するよう
になります。RAID 5 の場合は、一貫性チェックによって、ストラ
イプ内のデータと算出されたストライプのパリティが確実に一致
するようになります。
Container(コンテナ)
(コンテナ)
「Array(アレイ)」を参照してください。
D
Dead Partition(不良パーティション)
(不良パーティション)
「Failed(故障)」を参照してください。
Degraded(デグレード)
(デグレード)
冗長アレイ ( 例えば RAID 1) の 1 または複数のメンバーが故障し
たもの。データは完全でも、冗長性は失われた状態にあります。更
に故障すると、データの損失に繋がります。
Dirty data(ダーティ
(ダーティ データ)
「Cache(キャッシュ)」への書き込みは行われていても、まだ最終
的な書き込み先に「フラッシュ」されていないデータ。
disk(ディスク)
(ディスク)
ハード ドライブのプラッタなどの記録媒体が交換できないもの、
または CD ドライブ、フロッピーディスク ドライブ、Zip ドライ
ブの着脱可能なメディア。「Disk ID(ディスク ID)
」、「drive(ド
ライブ)」、および「Hard Disk、Hard Drive(ハードディスク、
ハードドライブ)」も参照してください。
用語集 -3
用語集
Disk ID(ディスク
(ディスク ID)
)
チャネル番号、ID、および LUN(チャネル :ID:LUN)で構成さ
れる一意のディスク ID。たとえば、1:04:0 のようになります。
「Channel(チャネル)」も参照してください。
drive(ドライブ)
(ドライブ)
データを保存するためのデバイス。着脱可能または着脱不可能で、
書き込み可能または読み込み専用のメディアが 1 つまたは複数含
まれます。「Hard Disk、Hard Drive(ハードディスク、ハードドラ
イブ)」も参照してください。
Drive LED(ドライブ
(ドライブ LED)
)
読み取り処理または書き込み処理の最中に点灯するインジケータ
LED。
E
Event(イベント)
(イベント)
変更が発生したことを示す、システムからの通知や警告。
Event Log(イベント
(イベント ログ)
コントローラのそれまでのアクティビティやエラーに関する情報
を保持する目的で使用するファイル。
Event Notification(イベント通知)
(イベント通知)
イベントを転送するプロセス
F
Failed(故障)
(故障)
「Redundant(冗長性)」を持たないアレイで、単一ドライブの故障
が起こった場合、または冗長アレイで複数ドライブの故障が起
こった場合の、これらのアレイの状態。故障したアレイは、アク
セス不能になり、データが損失します。
failed(不良パーティション)
(不良パーティション)
論理的に不良であるために必要がなくなった、あるいは物理的に
損傷したという理由で、アレイで使用できなくなった 「Partition
(パーティション)」。
用語集 -4
用語集
Failover Drive(フェイルオーバー
(フェイルオーバー ドライブ)
「Hotspare(ホットスペア)」を参照してください。
Fault-tolerant Arrays(耐障害機能を備えたアレイ)
(耐障害機能を備えたアレイ)
ディスク ドライブの故障に対する耐性を備えた、常に運用を継続
することができるアレイ。「Redundant(冗長性)」も参照してくだ
さい。
Foreign Disk(外部ディスク)
(外部ディスク)
別の Adaptec RAID コントローラ上で既に初期化されているディ
スク。ディスク上の RAID シグネチャを使用することにより、
RAID コントローラは、そのディスクが現在接続されているコン
トローラ上で初期化されたものかどうかを識別することができま
す。
Free Space/partition(空きスペース
(空きスペース / パーティション)
「Available Space/partition(使用可能スペース / パーティション)」
を参照してください。
H
Hard Disk、
、Hard Drive(ハードディスク、ハードドライブ)
(ハードディスク、ハードドライブ)
不揮発メモリ、非リムーバブルタイプ、磁気の記憶メディアの基
本ユニット「drive(ドライブ)」も参照してください。
Hot Swap(ホット
(ホット スワップ)
電源を落とさずに、かつシステムが稼働している状態で、システ
ムからコンポーネントを取り外して新しいコンポーネントを取り
付けること。
Hotspare(ホットスペア)
(ホットスペア)
アレイのメンバであるハードドライブで、日々のデータ保存には
使用されず、障害が発生した場合にアレイ内の他のドライブの代
替ドライブとして使用するために保有されているドライブ。
I
Impacted(インパクト)
(インパクト)
初期化中のアレイとは、作成済みであるものの、初期構築処理が
完了していないアレイを指します。すべてのメンバ ドライブが存
用語集 -5
用語集
在し動作可能な状態で、アレイに書き込まれたすべてのデータは
保護されています。アレイを最適化するには、ベリファイと修正
のタスクを実行します。
Initialize(初期化)
(初期化)
コントローラがディスクを使用できるようにするための、ディス
クの準備プロセス。ディスクが初期化されると、コントローラは
ディスクに RAID シグネチャを書き込みます。
Initialized array(初期化済みアレイ)
(初期化済みアレイ)
データの読み書きができる状態のアレイ。アレイは「Build(構
築)」または「Clear(クリア)」によって初期化できます。
L
Legacy disk(レガシー
(レガシー ディスク)
コントローラに接続された時に、有効な「Partition(パーティ
ション)」表を含んでいたディスク。コントローラはディスクを、
アレイとディスクの間に論理対物理の 1 対 1 のマッピングが存在
するレガシー ディスクとして管理します。
Logical device(論理デバイス)
(論理デバイス)
1 台または複数台の物理ドライブに属するスペースから構成され
ていながら、オペレーティング システムでは 1 台のドライブとし
て見なされるボリューム。
Low-level Format(ローレベル
(ローレベル フォーマット)
ディスクからファイル システムを完全に削除するために、ドライ
ブのファームウェアによって実行されるプロセス。
M
Migration(マイグレーション)
(マイグレーション)
「Reconfiguration(再構成)」を参照してください。
Mirrored array/mirroring(ミラーリング、ミラー
(ミラーリング、ミラー アレイ)
E-3 ページの「RAID 1」を参照してください。
Monitoring(モニタリング)
(モニタリング)
システム イベントを受信、表示、およびロギングするプロセス。
用語集 -6
用語集
Multipartition Array(マルチパーティション
(マルチパーティション アレイ)
複数のオペレーティング システムまたは MS-DOS パーティション
を含むアレイ。
O
Offline array(オフライン
(オフライン アレイ)
アクセスできない状態のアレイ。
Optimal(正常)
(正常)
アレイが完全に稼動する状態。冗長アレイの場合は、アレイ全体
が保護されている状態。
P
Partition(パーティション)
(パーティション)
アレイの一部または全体を構成する、物理ドライブの連続した領
域。アレイを作成すると、スペースは自動的にパーティションに
変換されます。
Phantom Object(ファントム
(ファントム オブジェクト)
コントローラ管理ソフトウェアで構成することのできないコン
ポーネントを表すオブジェクト。たとえば、欠落しているドライ
ブなど。
Q
Quick Init(クイック初期化)
(クイック初期化)
Quick Init オプションを使用して初期化されたアレイは、バック
グラウンドでコントローラのアクティビティが実行中でなければ、
ただちに使用可能になります。クイック初期化されたアレイに書
き込まれたデータはすべて保護されます。
R
RAID
Redundant Array of Independent Disks(または Redundant Array
of Inexpensive Disks)。
用語集 -7
用語集
RAID Signature(
(RAID シグネチャ)
RAID コントローラが使用するために予約されている各ディスク
の領域。
RAID Volume(
(RAID ボリューム)
2 台以上の同じタイプのアレイを連結します。
Rebuild(再構築)
(再構築)
RAID 1 における冗長データのバックグラウンド再生成。
Reconfiguration(再構成)
(再構成)
アレイの RAID タイプを別のタイプへ拡張またはマイグレーショ
ンするプロセス、RAID 0 の「Stripe Size(ストライプ サイズ)」を
変更するプロセス、またはデバイスの「Partition(パーティショ
ン)」を他のディスクに移動するプロセス。
Redundant(冗長性)
(冗長性)
1 台または複数台のハードウェアが故障した場合でも、運用を継
続できるアレイの機能。冗長アレイはに、RAID 1 などがありま
す。ドライブに障害が発生した場合は、障害ドライブを交換して
アレイを再構築することで、冗長アレイを復元して通常の動作に
戻すことができます。
Rescan(再スキャン)
(再スキャン)
画面を更新して、現在使用可能なすべてのリソースを表示するプ
ロセス。
S
segment(セグメント)
(セグメント)
論理デバイスを作成するためのディスク ドライブまたはディスク
ドライブの一部分。ディスクには RAID セグメントおよび使用可
能セグメントが含まれます。RAID セグメントは論理デバイスの一
部で、セグメントを使用できるのは、一度に 1 つの論理デバイス
のみです。使用可能セグメントは、新しい論理デバイスを定義す
るのに使用できます。ディスクが論理デバイスに属さない場合、
ディスク全体が使用可能セグメントです。
用語集 -8
用語集
Serial ATA(
(SATA)
)
ATA の後継で、データを パラレルではなく、シリアルインター
フェースを使って転送します。
Simple Volume(シンプル
(シンプル ボリューム)
ボリュームは、単一のディスクからなります。単一のドライブ上
の単一リージョン、または同じディスク上の連結された複数の
リージョンで構成できます。
Single-level Array(シングルレベル
(シングルレベル アレイ)
1 つまたは複数のパーティションから作成されたアレイ。「Volume
(ボリューム)」、「Spanned Volume(スパン ボリューム)」、「RAID
Signature(RAID シグネチャ)」、および E-3 ページの「RAID 1」
も参照してください。
Spanned Volume(スパン
(スパン ボリューム)
2 台以上のドライブ上のセグメントを連結したもの。
Spare(スペア)
(スペア)
「Hotspare(ホットスペア)」を参照してください。
Stripe(ストライプ)
(ストライプ)
アレイに属するすべてのディスクに分散される、連続したデータ
のセット。ストライプ アレイでは、各ドライブ上の同じサイズの
セクションに、データが均等にストライピング されます。
Stripe Size(ストライプ
(ストライプ サイズ)
各セクションに含まれるデータの量がストライプ サイズとなりま
す。
Stripe Size(ストライプ
(ストライプ サイズ)
「RAID Signature(RAID シグネチャ)」および E-3 ページの
「RAID 5」を参照してください。
T
Task(タスク)
(タスク)
RAID コントローラ上のみで、他のすべての操作とは非同期に実
行される処理。たとえば、ディスクの初期化やアレイの検証など。
タスクの中には時間がかかるものもあります。タスクの実行中に
用語集 -9
用語集
RAID コントローラが集中的なデータ I/O を実行する場合はさら
に時間がかかります。
V
Verify(ベリファイ)
(ベリファイ)
「Consistency Check Command(一貫性チェック コマンド)」を参照
してください。
Volume(ボリューム)
(ボリューム)
「Simple Volume(シンプル ボリューム)」および 「Spanned Volume
(スパン ボリューム)」を参照してください。
用語集 -10
R
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Milpitas, CA 95035 USA
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国で登録されています。
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