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in vivo 実験系への適用が可能な

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in vivo 実験系への適用が可能な
in vivo 実験系への適用が可能な,組織への遺伝子やオリゴヌクレオチドの導入用試薬です。核酸と試薬を複合さ
せ,実験動物に注射(静脈,腹腔,脳内,気道など)することにより導入を行います。
in vivo での核酸導入にはウイルスベクターが効果的とされていますが,免疫応答を引き起こしてしまうことや特別な
施設が必要といった問題点があります。in vivo jetPEI は免疫応答を引き起こすことなく一般的な施設で in vivo 導入
を行えます。
※本製品は研究用です。臨床用途には使用できません。
特 長
■
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陽イオン性脂質を用いた試薬よりも高い導入効率を示します。
アンチセンス,リボザイム,アプタマーなどのオリゴヌクレオチドの
導入にも使用できます。
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未標識の in vivo jetPEI は,siRNA の導入実績例があります。
ウイルスベクターでは導入可能な鎖長が 3 ∼ 30 kb に制限されてし
まいますが,in vivo jetPEI は 400 kb 以上の DNA も導入可能です。
■
が最小限に抑えられています。
■
マウス,ラット,モルモット,サル,ウサギ,ツメガエル等,様々な
動物種に使用できます。
■
40 μg GL2 - Luc
エンドトキシンフリーであることを確認しています。また,細胞毒性
40 μg GL2 - Luc + 10 μg GL2 - siRNA
in vivo jetPEI による siRNA の導入例
ルシフェラーゼ発現ベクター( GL2 - Luc ),ルシフェラーゼに対する siRNA
( GL2 - siRNA )を図に示した組み合わせで in vivo jetPEI と混合し,ヌードマ
ウスに尾静脈投与した。24 時間後にルシフェラーゼの発現をバイオルミネッセン
スイメージングシステムで解析した。
腫瘍内投与,吸入投与,局所経皮投与など様々な方法により導入でき
ます。
■
in vivo jetPEI with Glucose Solution
in vivo jetPEI を糖で標識して特定の細胞への導入効率を高めた製品
や,in vivo jetPEI をビオチンや蛍光色素で標識した製品もあります。
品 名
メーカー 商品コード
memo
jetPEI の“プロトンスポンジ効果”
多くのトランスフェクション試薬は,エンドサイトーシスを
利用して DNA を細胞内に取り込ませます。細胞内に取り込ま
れた DNA は,エンドソーム内での分解を避けるため,迅速に
細胞質に放出される必要があります。jetPEI は“プロトンス
ポンジ”効果により DNA の分解を抑制し,DNA の放出を促
進しています。
エンドソーム
jet PEI - DNA
複合体
jetPEI - DNA 複合体がエンドソームに取り込まれます。
更に,複合体の取り込みにより上昇したエンドソーム内の
pH を低下させるために エンドソーム膜上のプロトンポン
プにより H+ が取り込まれ,同時に電荷を保つために Cl−
が流入します。しかし,取り込まれた H+ は jetPEI のアミ
ン基によって捕捉されるため,エンドソーム内の pH の低
下が抑制されます(プロトンスポンジ効果)。このため過剰
な H+ の取り込みおよび Cl− の流入が引き起こります。
2 細胞質とエンドソームの Cl − 濃度差が上昇し,浸透圧が
上昇するため,大量の H2O がエンドソーム内に流入しま
す。この結果,エンドソームが破裂し細胞質へ DNA が放
出されます。
包装 / 価格(¥)
in vivo jetPEI, with Glucose Solution
PPU
201-10G
0.1 ml / 052,000
PPU
201-20G
0.2 ml / 090,000
PPU
201-50G
0.5 ml / 186,000
in vivo jetPEI, Galactose Conjugate, with Glucose Solution
〈 in vivo jetPEI - Gal 〉
PPU
202-10G 肝細胞用
0.1 ml / 196,000
in vivo jetPEI, Mannose Conjugate, with Glucose Solution
〈 in vivo jetPEI - Man 〉
PPU
203-10G 樹状細胞,マクロファージ用
0.1 ml / 196,000
in vivo jetPEI, Biotin Conjugate, with Glucose Solution
〈 in vivo jetPEI - Biotin 〉
PPU
207-10G
0.1 ml / ご照会下さい
in vivo jetPEI, FITC Conjugate, with Glucose Solution
〈 in vivo jetPEI - FluoF 〉
PPU
205-10G
0.1 ml / ご照会下さい
in vivo jetPEI, Tetramethylrhodamine Conjugate, with Glucose Solution
〈 in vivo jetPEI - FluoR 〉
PPU
206-10G
0.1 ml / ご照会下さい
in vivo jetPEI without Glucose Solution
1
※in vivo jetPEI と導入する核酸を希釈するための滅菌済みグルコース溶液
は,別途ご用意下さい。
品 名
メーカー 商品コード
in vivo jetPEI
PPU
201-10
PPU
201-20
PPU
201-50
in vivo jetPEI, 2 ×
PPU
201-30
包装 / 価格(¥)
0.1 ml / 048,000
0.2 ml / 087,000
0.5 ml / 180,000
0.2 ml / 150,000
※掲載品以外にも,大容量製品や各種標識製品を取り扱っています。
詳細は,当社テクニカルサポート(試薬担当:裏面参照)まで
お問い合わせ下さい。
日本総代理店
マウスへの遺伝子導入ガイドライン
●
RNA,タンパク質やエンドトキシンの混入の少ない高純度のプラスミドを用意する( OD260 / 280 >1.8 )
。
●
in vivo jetPEI / DNA 複合体の調製時に,滅菌された等張の 10 % ( w / v ) glucose 溶液を用いる(終濃度 5 % glucose )。
*
*小さく安定な in vivo jetPEI / DNA 複合体の形成には低塩濃度または塩が存在しない条件が必要なため。
●
in vivo jetPEI の使用量は,in vivo jetPEI の窒素残基数と DNA のリン酸残基数の比を反映した N / P 比(複合体のイオン比の指標)より求める。
●
マウスは,げっ歯類用の餌と水を与え,温度:24 ± 1 ℃,湿度:55 ± 10 %,昼夜 12 時間ずつで,病原体の存在しない環境下で飼育する。少なくとも実験 7 日
●
麻酔を用いる必要がある場合は metoxyflurane の吸入を行うか,pentobarbital または ketamine / xylasine の腹腔内への注射を行う。
●
すべての実験動物は所属機関の倫理規定と動物保護基準のガイドラインに従って取り扱う。
前より飼育をして,環境に順応させる。
尾静脈への注射
脳内への注射(定位注入)
DNA:50 μg
in vivo jetPEI:5 ∼ 10 μl
● N / P 比:5 ∼ 10
● 導入量:200 ∼ 400 μl,5% glucose
● 手法:マウスを固定し,70 %エタノールで尾部を
消毒して静脈を見えやすくする。複合体溶液を 26
ゲージ,1 / 2 インチの注射針と 1 ml シリンジを
用いて,10 秒以上かけて尾静脈へ注射する。
DNA:1 μg( 8 ∼ 12 週齢のマウスの場合)
in vivo jetPEI:0.12 μl
● N / P 比:6
● 導入量:5 μl,5 % glucose
● 手法:pentobarbital( 65 mg / kg )で麻酔
をかけたマウスの一方の側脳室(ブレグマの後
方 0.2 mm,側方 1.1 mm,軟膜の表面から
2.2 mmの深さ)に,1 回注射する( 5 μl )
。
眼窩への注射
DNA:40 μg
in vivo jetPEI:6.4 μl
● N / P 比:8
● 導入量:200 ∼ 400 μl,5 % glucose
● 手法:27 ゲージの皮下注射用針の先端を注
意深く眼の前にあてる。眼窩下壁に沿って針
の先端を眼窩後壁に刺入する。複合体溶液を
2 秒以内に注射する。注意深く操作を行えば
ほとんど出血しない。注射した溶液は細隙結
合部の毛細管から迅速に吸収される。
●
●
●
●
●
●
腸
膵臓
卵巣
尾静脈への導入
24 時間後に,ル
シフェラーゼ遺
伝子の発現によ
り各組織への分
配を測定した。
脳
脾臓
腎臓
心臓
肝臓
肺
Relative gene transfer efficiency
眼窩への導入
24 時間後に,
ルシフェラー
ゼ遺伝子の発
現により各組
織への分配を
測定した。
脳
マウスの脳室内に
pCMVLacZ を導入し,導入
1 週間後に脳室下帯( SVZ )
の前方でβ- ガラクトシダー
ゼの発現が確認された。
(B. Demeneix 氏提供)
唾液腺
脾臓
腎臓
心臓
肝臓
肺
Relative gene transfer efficiency
鼻腔内注入による気管・肺への導入
DNA:20 μg
in vivo jetPEI:2 ∼ 4 μl
● N / P 比:5 ∼ 10
● 導入量:50 ∼ 200 μl,5 % glucose
● 手法:マウスを仰向けに 45°で固定した
後,舌を動かせなくし,かつ飲み込みを防
ぐために下顎骨下部を圧迫する。複合体溶
液を鼻の平面にマイクロピペットで滴下
する。
●
●
腹腔内への注射
● N / P 比:8 ∼ 10
DNA:100 μg
in vivo jetPEI:16 ∼ 20 μl ● 導入量:400 μl ∼ 1ml,5 % glucose
● 手法:複合体溶液を 26 ゲージ,1 / 2 インチの注射針と 1 ml シ
リンジを用いて,10 秒以上かけて腹膜腔へ注射する。
●
腫瘍内への注射
●
横隔膜
子宮
唾液腺
腸
筋肉
胃
卵巣
膵臓
脳
脾臓
腎臓
肝臓
肺
腹膜腔への導入 24 時間後に,ル
シフェラーゼ遺伝子の発現により
各組織への分配を測定した。
DNA:10 ∼ 20 μg
in vivo jetPEI:2 ∼ 4 μl
● N / P 比:5 ∼ 10
● 導入量:50 ∼ 100μl,5 %
glucose
● 手法:皮下に移植した癌( > 5
mm3 )に複合体溶液を 10 ∼ 20
μl ずつ,逆流を避けるために異
なる方向から複数回注射する。
噴霧による気管および肺への導入
DNA:40 μg
in vivo jetPEI:4 ∼ 8 μl
● N / P 比:5 ∼ 10
● 噴霧量:4 ∼ 10 ml,5 % glucose
● 手法:マウスをエアロゾル全身暴露装置に
固定する。複合体溶液をエアジェット式噴
霧器で周波数約 2 MHz,流速 10 l / min
の条件でエアロゾル化する。4 ∼ 10 ml
の溶液を 15 ∼ 30 分間噴霧する。
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Relative gene transfer efficiency
※ 本紙に掲載されている製品はすべて研究用です。臨床用途には使用できません。
※ 記載されている会社名および商品名は PolyPlus - transfection 社の商標または登録商標です。
※ 表示価格に,消費税等は含まれていません。一部価格が予告なく変更される場合がありますので,あらかじめご了承下さい。
※ ご注文の際には,
[ 品名,メーカー,商品コード,包装,数量 ]をお知らせ下さい。
フナコシのライフサイエンス研究用試薬と機器
日本総代理店
販売店
〒113 - 0033 東京都文京区本郷 2 丁目 9 番 7 号
http://www.funakoshi.co.jp/ e-mail:[email protected]
試薬に関して : Tel. 03-5684-1620 Fax 03-5684-1775
試薬に関して : e - mail:[email protected]
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(2008.03)
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