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POINT - パルシステムの産直

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POINT - パルシステムの産直
か
花兄園︵宮城県・岩手県︶
けい えん
﹃産直た
福島・宮城・岩手の3県に農場をもっていた
まご﹄の産地・花兄園は、東日本大震災で約 万羽の
農
8
3
鶏を失いました。東京電力福島第一原発から ・ ㎞
しか離れていない大熊農場など福島県内にあった
も、非遺伝子組換え飼料で育てています。ただ、資金不
場は閉鎖され、宮城県内にあった鶏舎も全壊または半
壊となりました。深刻な被害を受けた花兄園に対して
足のためヒナを育てる設備を再建できず、ヒナは購入
せざるを 得ません。大 須 賀さんは﹁早く元のように自
分たちで一から飼育ができるようにしたい﹂
と話します。
パルシステムは、復興支援企画
﹁
〝食べる〟
で支えあう ﹂
の支援金を届けました。
年ほどかかるかもしれま
パルシステム向けの出 荷 数は、ほぼ元に戻りました
が、震災前に 万羽いた鶏は、 万羽にまで減少。
﹁完
全復興といえるまで、あと
せん。それまでもつか不 安はありますが、支えてくれ
る組合員のみなさんに自信をもってお届けできるよう、
こだわりは捨てません﹂︵大須賀さん︶
15
花兄園の社長・大須賀木
(こだち)さん(左)
と息子
の裕
(ゆたか)
さん
①
②
③
④
花兄園
宮城県と岩手県の農場で復興をめざしている
『産直たま
ご』の産地。飼料は全工程でポストハーベストフリー(収
穫後農薬不使用)、非遺伝子組換えの分別管理を確立
しています。
①光と風が入る花兄園の開放鶏舎
②パルシステムの支援金で新設した岩
手県内のパック詰めライン
③原発事故で閉鎖となった福島県大熊
町の農場
(2011 年 10 月末撮影)
④震災で損壊した宮城県内の農場
震災復興支援カンパ
地域づくり基金
2013 年度は、前年度に寄せられた震災復興支援カンパ 1,799
万 5,011 円を活用し、放射能高線量の地域に居住する福島の子
どもたちの保養( 15 回のプログラムに計 539 人が参加)や、宮城
県三陸町の復興住宅建設などの復興支援に取り組みました。
13 年度に寄せられたカンパは 1,921 万 9,202 円。引き続き、福島
の子どもたちの保養活動や南三陸の地域振興に活用されます。
震災復興基金を継承し、2013 年 7 月に設立しました。13 年度は、
①東日本大震災からの復興支援事業、②持続可能な地域社会づ
くりと日本の農林水産業発展に関する支援事業、③再生可能エネ
ルギーの推進調査・研究活動─を対象に募集し、総額 1,708
万 1,850 円の助成が決定しました。
2013 年 8 月に開かれた
新潟保養自然学校のようす
02
﹁その支援
花兄園の常務取締役・大須賀裕さんは、
金で、いち早く組合員向けのパック詰めラインも新設で
きました﹂と話します。福島にあったパルシステム向け
生産ラインは失われましたが、岩手に新設することに
つながったのです。
ヒナのと
花兄園は、飼料価格の高騰にもかかわらず、
きから非遺伝子組換え飼料で育ててきた産地。震災後
5
50
!
1 20
﹁完全復興の日まで
こだわりは捨てない﹂
模索が続く産直産地の復興支援
同年 9 月に開かれた
山形週末保養のようす
助成内容
件数
①震災により被害を受けた取引先における
1件
必要な物品購入費用の支援
東日本大震災 ②農林水産業における原発事故を原因と
46 件
からの
した放射能低減の取り組みに関する支援
復興支援事業 ③放射能検査における値が国の基準以下
でパルシステム独自放射能ガイドラインを
超過した場合における損害費用の補償
持続可能な地域社会づくりと
17 件
日本の農林水産業発展に関する支援事業
再生可能エネルギーの推進調査・研究活動
8件
小計
72 件
助成合計額
450,000 円
7,131,850 円
※なし
6,500,000 円
3,000,000 円
17,081,850 円
※旧震災復興基金運営委員会承認で 2013 年度執行助成総額
9,096,607 円との合算額 26,178,457 円
御坂うまいもの会︵山梨県︶
│
P
丹精込めて育てた桃をおいしく食べてもらえるよう、
これまで以 上に品 質 向 上の工 夫をしよう
。
﹁御 坂
るには限界があります。品質向上のカギは、生産者と
月から
4
う まいも の 会﹂
︵山 梨 県︶は、そ ん な 思いを 込 めて、
果肉が柔らかい早生の桃のいちばんの課題は、収穫
や輸送の間に傷まないための対策。果肉がかための晩
パルシステムの双方が改善策を進めること。パルシステ
28
2013年から新たな取り組みを始めました。
成品種の桃は、未熟な時期に収穫しないよう、生産者
参照︶
とジーピーエス
︵
ム生産者・消費者協議会︵P
7参 照︶の間で話し合いを 重ね、2013年
品質改善の取り組み強化が始まりました。
の見極めがより重要となります。
そのため御坂うまいもの会では、パックの大きさや、
衝撃を和らげるための包材を変更して、桃の傷み防止
デリケートな桃を生産する御坂うまいもの会の取り
組みは、その一例。意欲的な活動は、ほかの産地からも
関心を集めています。同会代表の雨宮政彦さんは、﹁組
①御坂うまいもの会(山梨県)では、生産者
が集まって行う
「目ぞろい会」
を強化した
②出荷前に生産者が交代で行う同会の検
品作業
③④ジーピーエスによるセット前の検品作業
合員のみなさんに支持してもらえるよう、品質向上の
④
取り組みはこれからも継続します﹂
と、力強く話します。
③
に大きな成果をあげました。また、生産者が集まって
②
40
出荷する桃の熟度や大きさにばらつきが出ないよう基
①
準を確認する
﹁目ぞろい会﹂
も強化しました。
パルシステムで取り扱う野菜や果物などの青果は一日
約 万∼ 万点。膨大な数の青果を細かくチェックす
35
品質向上に向けた
努力を進めています。
青果の品質向上をめざした取り組み
御坂うまいもの会(山梨県)の生産者の
みなさん。左から鈴木和也さん、常田政
年さん、斉藤祥太さん、雨宮政彦さん
御坂うまいもの会
産地のある笛吹市は甲府盆地の東に位置し、日本有数
の果樹地帯。パルシステムには桃、ぶどう、すももを供
給し、産直の歴史は 30 年以上。農薬削減や有機質肥
料を使った土づくりに意欲的に取り組む。
2014 年 2 月の大雪による被害と産直産地への支援
2014 年 2 月8日、同 14日と2週にわたって続いた記録的な大雪は、
パルシステムの産直産地にも大きな被害をもたらしました。湿った大雪
の重さにより、ハウスや鶏舎が倒壊し、産地の施設における被害額は
15 億円を超える見通しとなっています。
これを受けて、パルシステムでは、とくに被害が甚大で復旧が急がれ
る産地を訪問し、見舞金を手渡しました。5 月2日までに総額約 5,000
万円のカンパが寄せられました。
見舞金を渡した産地
やはた会
(山梨県)
白州森と水の里センター
(山梨県)
沃土会
(埼玉県)
野菜くらぶ
(群馬県)
伊豆鶏業(静岡県)
被害状況
ぶどうのハウス、ぶどう棚が倒壊。
生き残った木々にも大きなダメージ。
鶏舎は育成舎を除き、ほぼすべて崩壊。
出荷予定だった青果もほぼ全滅。
きゅうり、トマトなど果菜のハウス約 40 棟が倒壊するなど、
施設の 9 割に被害。
ほうれん草、にら、きゅうりを栽培するハウス136 棟が
倒壊または半壊。
ケージ飼育鶏舎6棟が倒壊。
平飼い鶏舎も積雪でえさや水を与えられず。
緊急支援カンパの総額
約 5,000 万円
倒壊した鶏舎で
「救出」
を待つ
伊豆鶏業の鶏
雪の重みに耐えきれず
屋根がたわんだ沃土会のハウス
03
パルシステムの産直
食と農をつなぎ、
ともに豊かな地域社会づくりをめ
パルシステムの「産直」は、単に安全・安心な食べ物
を調達する手段ではありません。
大切にしているのは、
「つくる人」
と
「食べる人」がともに健康で安心なくらし
を実現するため、理解し合い、利益もリスクも分かち
あえる関係を築くこと。農業の持つ多面的な価値を
見直しながら、環境保全・資源循環を基本におき、
食と農をつないで豊かな地域社会をつくることを目的
としています。
ココが違う!パルシステムの産直
産直協定を結んでいます!
パルシステムでは、産直四
原則に則った「産直協定
書」を締結した産地のみを
「産直産地」とし、市場を
介さず農畜産物の直接取
引を行っています。
利益もリスクも分かちあう!
「安心でおいしい食べ物を
食べたい」
「栽培には困難
もある」など、組合員と生
産者が互いに理解し合い、
利益もリスクも分かちあえ
る関係を築いていきます。
直接交流で意見を交換!
「産地へ行こう。」や「公開
確認会」などで生産者と組
合員が直接交流できる場
がたくさんあります。互い
に意見や要望、感想など
を伝え合うことができます。
ともに豊かな地域社会の実現へ!
食と農をつなぎ、互いの理
解を深め合うことで、都市
と農村がともに心豊かで
持続的な地域社会をつく
ることをめざしています。
パルシステムの産直四原則
1. 生産者、産地が明らかであること
2. 生産方法や出荷基準が明らかで
生産の履歴がわかること
3. 環境保全型・資源循環型農業をめざしていること
4. 生産者や組合員相互の交流ができること
生産者にとって
“産直”
とは?
売り買いで終わらない
支え合いの関係は宝物です
「つくる人」
と
「食べる人」
がいっしょに仕組み作りに参加できる
のが、パルシステムの産直のいちばんの価値。農薬や化学肥
料に頼らない栽培方法は、病虫害など、さまざまなリスクを抱
えることにはなりますが、私たち生産者の取り組みに共感し、
問題があればいっしょに解決しようと考えてくれる組合員がい
る。だから、責任を持ってがんばろうと思えるんです。ただの
売り買いで終わらない関係は、何物にも代えがたい宝物です。
無茶々園(愛媛県)
生産者 大津清次さん
組合員にとって
“産直”
とは?
「いただきます」
という言葉の意味を
実感できるようになりました
産地の取り組みを自分の目で確かめられる「公開確認会」な
ど、生産者と直接交流する機会を持てるのがうれしいですね。
組合員に安全なものを届けようと農薬削減に取り組んでくれ
ていること、そのために大変な苦労をしてくれていることを知
り、食べ物に対する見方がガラッと変わりました。感謝して大
切に食べようという気持ちも強くなり、改めて、
「いただきます」
という言葉の意味、重さを実感しています。
パルシステム福島
組合員理事 高野祐子さん
04
パルシステムでは 2008 年から始めた「 100 万人の
食づくり」運動に続いて、2014 年度からは「ほんも
の実感!」
くらしづくりアクションに取り組んでいます。
「作る」と「食べる」の距離が遠のき、TPPに代表さ
れる世界的な経済優先の流れが強まる今だからこ
そ、食と農をつなぐ
「ほんもの」を選んで社会を変え
る力が必要です。だからこそパルシステムは「ほん
もの実感」
に取り組みます。
ざしています。
数々の賞を受賞
データで実証!パルシステムの産直 ココがスゴい!
高い産直比率
パルシステムの農産物は、高い産直比率を誇って
いるのが特徴。とくに、青果は 96%、米は 100%
の産直比率です。
食料自給率の向上をめざ
し、パルシステムでは産
直原料を使った加工品の
開発を進めています。そ
の 数 はじ つ に336に も
上っています。
383 の産直産地
▶詳しくは…各産直
商品のページへ
産直産地の数
青果
米
畜産
牛乳
卵
水産
森林
合計
300
33
17
4
18
9
2
383
畜産
水産
パン
惣菜・乳製品
冷凍食品
加工品
調味料
菓子
飲料
酒類
合計
79
35
11
30
106
39
9
9
16
2
336
パルシステム関連受賞歴
パルシステム100 万
第1回「食品産業もったいな
人の食づくり運動
い大賞」
「もったいない」
審査委員会委員長賞
プロジェクト
「第 19 回環境保全型農業
までっこチキン
推進コンクール」優秀賞
生産者連絡協議会
「第 19 回環境保全型農業
米沢郷牧場
推進コンクール」奨励賞
「第 18 回環境保全型農業
ポークランドグループ
推進コンクール」大賞
「第 18 回環境保全型農業
庄内協同ファーム
推進コンクール」最優秀賞
「第 18 回環境保全型農業
大牧農場
推進コンクール」最優秀賞
常盤村養鶏農業
「第 18 回環境保全型農業
協同組合
推進コンクール」最優秀賞
「第 18 回環境保全型農業
パルシステム茨城
推進コンクール」優秀賞
2013
産直提携を結んだ産地は、
383にも上ります。全国有数
の環境保全型農業の先進
産地が名を連ねています。
産直原料
加工品
2014
▶詳しくは…各産直商品のページへ
336 の
パルシステムでは、多くの産地が環境保全型農業や
食料自給率の向上に取り組んでいます。
「環境保全
型農業推進コンクール」や「フードアクションニッポン
アワード」
などで毎年数々の賞を受賞しています。
産直原料で作った
加工食品の商品数
14,481 人が交流
毎年多くの組合員が産地に訪れ、産地との交流を
深めています。2013 年度は、
「産地へ行こう。
」、
「公開確認会」のほか、会員生協が行った交流企
画を含めると14,481 人が交流しました。
▶詳しくは…P26 へ
全国の
青果・米の有機JAS認証取得面積
有機 JAS 認証取得の概況
有機 JAS 認証取得面積
16.7
産地数 生産者数 認証面積 (ha)
%
全国の
有機 JAS 認証産地
パルシステムの
有機 JAS 認証産地
パルシステムでは、有機JAS認証を取得する青果・
米の産地が 69、生産者数は 703 人に上ります。
認証を取得した面積にすると、1,650.5ha。これ
は全国の約 16.7%に当たります。
2,130
3,838 戸
9,889
69
703 人
1,650.5
パルシステム
16.7%
(1,650.5ha)
全国で 9,889ha
出典:農林水産省統計
(平成 24 年度)
より作成
パルシステムの放射能対策
■パルシステムの独自ガイドラインと国の基準値
パルシステムでは、これまで 2 段階にわたって独自のガイドラインを見直してきま
した。2014 年 6 月からは、さらに見直し、低減の取り組みを進めていきます。
(2014 年 4 月現在)
単位:ベクレル /kg(セシウム134,137)
パルシステム
独自ガイドライン
(自主基準 )
2014 年
2012 年
6 月∼
2 月∼
水、 飲料、 牛乳、 乳製品、
米、乳幼児用食品
(yumyum 掲載品 )
青果類 (きのこ類除く)、
肉類、 卵、 魚介類、
その他食品
海藻類、 きのこ類
(しいたけ除く)
しいたけ
10 10
25
100
国の規格基準
2012 年 4 月∼
水、飲料茶
乳児用食品、 牛乳
10
50
50
一般食品
100
100
■ 2013 年度の
放射能検査実施数
商品
青果(きのこ類を除く)
857
きのこ類
128
米、米飯類
87
牛乳・乳製品
118
卵
87
肉類
88
魚介類
512
海藻類
60
乳幼児用食品
542
飲料、飲料水
130
その他の加工食品
2,588
合計
5,197
土壌ほか
土壌
菌床原料ほか
飼料
合計
(40 産地)
133
18
47
198
■これまでの取り組み例
ふくしま梨ネット
(福島県)
・専用の鎌を使って幹の荒皮を削る
・高圧洗浄機を使って樹皮の洗浄
日本の稲作を守る会(栃木県)
・ひまわりや菜種を植えて土壌の汚染の低減
常総センター(茨城県)
・ゼオライトの使用
JAつくば市谷田部産直部会(茨城県)
・しいたけ栽培用の原木の調達先を変更
・しいたけ栽培用の原木の表皮を高圧洗浄
ジョイファーム小田原 ( 神奈川県)
・柑橘の枝の剪定を徹底
05
【データで知る産直商品】産直青果 ▶資料集:P31
土づくり、農薬削減、鮮度向上
2013 年度出荷量:44,733トン
安全性を前提に、おいしさも追求
「農薬を減らし、安全・安心な農作物を
おいしく食べてもらいたい」。
そうした生産者のこだわり、産地の取り組みは、
組合員の理解と共感があってこそ。
パルシステムでは、生産者と組合員がともに話し合いながら
「農薬削減プログラム」
に取り組み、独自の基準である
「エコ・チャレンジ」
「コア・フード」
を設定。
持続可能な環境保全型農業を広げてきました。
さらに、収穫からお届けまでの時間を短縮する
「産直いきいき品質」
で鮮度も追求しています。
96%
青果の産直比率……
ちば風土の会(千葉県)
の生産者。
左から河内浩太さん、寺内恵吾さん、寺内金一さん
POINT
農薬の削減
1
できるだけ農薬に頼らず、持続
可能な環境保全型の農業に。
2
化学肥料を削減
堆肥や有機質肥料を使った土
づくりで、
おいしく大地にやさし
い野菜づくり。
3
鮮度も向上
「産直いきいき品質」
で
鮮度も向上。
「農薬削減プログラム」
は農業を変える原動力に!
パルシステムでは 1997 年から、生産者と組合員が一体となり、
「農薬
■栽培基準別の出荷量(2013 年度)
削減プログラム」を実施。これは、毒性の強い農薬を避けながら農薬
コア・フード
3.7%
の総量を削減することを目的とした独自の取り組みです。高温多湿の
日本の気候風土のなかで、持続可能な環境保全型農業のあり方を、
(1,648トン)
慣行栽培
68.3%
生産者と組合員で問い続けてきました。2013 年度は全青果のなかで
エコ・チャレンジ
(30,543トン)
「コア・フード」
は 3.7%、
「エコ・チャレンジ」
は 28%の出荷量となりまし
28%
た。行政からも高い評価を得ているパルシステムの産地は「環境保全
(12,542トン)
型農業推進コンクール」
などでの受賞も多く
(P5 参照)、全国の環境保
全型農業をリードしていく役割を担っています。
■化学合成農薬の使用回数※の違い
千葉県産の秋冬人参の場合
千葉県の
慣行栽培基準
∼
回
14 18
(種子消毒 1∼2 回を含む)
パルシステムの
『人参』
原則
4 回以内
パルシステムの
『エコ・人参』
原則
0 ∼2 回以内
パルシステムの
『コア・フード人参』
0回
手作業での草とり
(村悟空/千葉県)
06
有機質肥料を使った土づくり
(ジョイファーム小田原/神奈川県)
0
佐原農産物
供給センター
10
ちば風土の会
20
(回)
佐原農産物供給センター、
ちば風土の会
(千葉県)
と、
千葉県産の慣行栽培人参
(秋・冬)
とを比較(2013 年調べ)
※有効成分の延べ回数をカウント
パルシステムでは、生産者と消費者がともに力
を合わせて「農薬削減プログラム」を実施してき
ました。この取り組みのなかで、化学合成農薬
や化学肥料をできるだけ削減した基準として設
定しているのが、
「エコ・チャレンジ」。食べる人に
も安全で、環境にもできるだけ負荷をかけない
農業を進めています。また、有機栽培またはそれ
■産直青果の表示
「コア・フード」
有機 JAS 認証を取得
した「有 機 農 産 物」
、
またはそれに準ずると判断され
た農産物。化学合成農薬、化
学肥料を使わない(※)、パルシ
ステムのトップブランドです。
※有機 JAS 認証での
使用可能資材を除く。
に準ずる基準として、化学合成農薬・化学肥料
を使用しない
「コア・フード」
を設定。高温多湿で
病害虫の被害が発生しやすい日本において、非
常に高いレベルの栽培に多くの生産者が挑戦し
ています。
「エコ・チャレンジ」
パルシステム独自の「農薬
削減プログラム」を実践し、
「優先排除農薬」
「問題農
薬」は不使用。青果の場合、除草剤、
土壌くん蒸剤(※)も使いません。
※トマト・ねぎ・ごぼうは、土壌く
ん蒸剤使用可。
■ 2014 年 10 月より、新エコ・
チャレンジ基準に改訂となりま
す。
「産直データブック2015」
より新基準で掲載します(品
目によって栽培期間が違う
ため、切り替え時期は異
なります)
。
︻データで知る産直商品︼産直青果
パルシステム独自の基準
…………………………
「コア・フード」
と
「エコ・チャレンジ」
「表示なし
(慣行栽培)」
パルシステムの産直産地で各都道府県が定めた当該地域の慣行栽培基準に従って生産さ
れ、生産者が明確で農薬使用状況や土づくり資材が確認された農産物。また環境保全型
農業を推進し、農薬削減プログラムの達成に向けて努力している産地の農産物を含む。
鮮度がいのちの野菜だからこそ、
「産直いきいき品質」………
丹精込めて作った野菜や果物の鮮度や品質を
落とさずお届けしようと、2010 年より
「産直いき
いき品質」の取り組みを開始。露地野菜の凍結
により企画がむずかしい厳寒期( 12 月中旬から
2月)以外の時季に、一部の青果を最短でお届
け前日の朝に収穫しています。品目はレタスや
キャベツ、さくらんぼなど。
お届け前日に朝どり!
お届け前々日に夕どり、予冷して出荷!
鮮度アップにより食味向上を実現!
※収穫からお届けまでの期間を2010 年 5 月より一日以上短縮することで、
食味や鮮度感の違いが感じられる商品
「産直いきいき品質」
は、上の 3 つのいずれかをクリアした青果に表示しています。
光センサーで糖度保証と品質向上
生産者が味にこだわって育てた果物を、よりおい
しく届けるため、ジーピーエス
(下記参照)
では果
糖度保証
品質向上
柑橘類、梨、桃、りんご、柿、メロン
みかん、りんご
物の糖度や品質を計測できる光センサー選果機
を2010 年に導入しました。光センサー選果機は、
果物に光を当てて、その透過率から糖度や酸度、
内部の品質を計測する機械。一定の糖度をクリ
アしたものを「糖度保証」としてお届けしたり、品
質向上のためにも役立てています。
りんごのように、褐変
(かっぺん)
と呼ばれる
内部の変色を発見することもできます
果実に光を当て、外見だけで
はわからない糖度を1 個 1 個
チェックすることができます
青果と米の産直を支えるジーピーエス
(株)ジーピーエスはパルシステム連合会の農産事業部門が独立し
て1992 年に誕生した青果と米の専門子会社です。産直の根幹に
かかわる事業を専門の子会社が担うことで、産直産地ときめ細かな
連携をとることができます。作付け計画、栽培管理、品質管理、流
通などを一手に担い、農薬削減プログラムや放射能対策など、生産
者とともに、さまざまな活動をすすめています。高い専門性を持って、
各産地と関係を築き上げていくことで環境保全型・資源循環型農業
の拡大、発展に大きな役割を担っています。
カット作業のようす
検品・計量作業のようす
07
【データで知る産直商品】産直青果
日本全国約 300の産地から青果をお届け
青果の主な
産地一覧
現在、産直協定を交わしている青果の産地は国内外あわせて約 300。
これらの産地から出荷された商品のみを
「産直品」
と位置づけています。
すべての産地と作付け計画、栽培管理を行い、
誰がどのように作ったものか、きちんとたどれる仕組みになっています。
※ 2014 年 5 月現在
※太字:パルシステム生消協
(▶ P28)
会員
九州・沖縄
中国
県名
福岡
県名
岡山
鳥取
佐賀
長崎
熊本
大分
宮崎
鹿児島
沖縄
08
産地名
コア・フード
主な取扱品目
JA ふくおか八女
いちご・長なす・桃・ぶどう・トマト・柑橘
福南マルタ
レモン・柑橘
JA 筑前あさくら
柿・梨
○
マルハ園芸出荷組合
玉ねぎ・レタス・れんこん
JAからつ
自然薯
JA 伊万里
梨
JAさが
アスパラガス
産直南島原
玉ねぎ
○
長有研
玉ねぎ・じゃがいも・レタス・柑橘・びわ
ブロッコリー・レタス・玉ねぎ
○
ながさき南部生産組合
日野江マルタ
柑橘・いちご・レモン
西九州マルタ
柑橘・レモン・玉ねぎ
国見マルタ
いちご・メロン
島原自然塾
人参
JAながさき西海
スナップえんどう
JA 長崎せいひ
アスパラ
松尾青果
じゃがいも
北有馬モグラ会
柑橘
水俣不知火ネットワーク
柑橘
○
おても会
柑橘
九州青果物流通センター
トマト・フルーツトマト・メロン
田浦マルタ
柑橘・レモン
河内マルタ
柑橘
草枕グループ
柑橘
JA 菊池
栗・柿・新ごぼう
JA 熊本うき
栗・柿
熊本大同青果
トマト・ミニトマト・長なす・人参・いちご・柑橘
芦北モグラ会
柑橘
みすみモグラ会
柑橘・レモン
河浦マルタ
柑橘・レモン
福浜マルタ
柑橘・レモン
フレッシュダイレクト
大葉・ミニトマト・ごぼう・いちご
中田果樹園
柑橘
JAかみましき
柿・栗
喜多郷
メロン
ほとけの里
ごぼう、自然薯
緒方カボス出荷組合
かぼす
JA おおいたくにさき
スナップえんどう・菜の花
杵築マルタ
柑橘
児湯広域森林組合
ゆず
JA 西都
ピーマン
マルキョウアネット
カラーピーマン
鹿児島くみあい食品
野菜・果物・豆類
JAいぶすき
かぼちゃ・オクラ・豆類
JA 鹿児島いずみ
びわ・ブロッコリー・豆類・じゃがいも・柑橘
JA 鹿児島きもつき
豆類・人参・じゃがいも・玉ねぎ・びわ・金柑
きもつき特区農場
きゅうり
JA 南さつま
金柑
JAあまみ
かぼちゃ・プラム・いんげん・タンカン
JAそお鹿児島
里芋
JA 種子屋久
じゃがいも・タンカン・パッションフルーツ・安納芋
JAあいら
新ごぼう
JAグリーン鹿児島
桜島小みかん
JA 肝付吾平町
長なす
JAさつま日置
柑橘・アスパラ
JAかごしま中央アグリタウン小山田
小松菜・みず菜
三矢物産
豆類
阿久根市たけのこ生産組合
竹の子
かごしま有機生産組合
○ じゃがいも・人参・玉ねぎ
サンフレッシュ食品
柑橘
JA 北さつま
らっきょう・新ごぼう
水俣マルタ
柑橘
鷹巣モグラ会
柑橘
真南風
野菜全般・パイン・マンゴー
さしばファーム
かぼちゃ・にがうり・玉ねぎ・オクラ
うるまクラブ
オクラ
はいさい農産生産組合
にがうり
JA おきなわ
かぼちゃ・オクラ・パイン・タンカン・マンゴー
まていだ
マンゴー
下北果樹生産組合
マンゴー
石垣パイナップル工房
パイン・かぼちゃ
伊豆味果樹生産組合
タンカン
いずみファーム
パイン
勝山シークヮーサー
柑橘
宮古島南瓜出荷組合
かぼちゃ
オイワイファーム
かぼちゃ・マンゴー
南大東南瓜出荷組合
かぼちゃ
しまぬくんち
バナナ
島根
広島
山口
産地名
三蔵農林
JA 鳥取中央
JA 鳥取いなば
やさか共同農場
JA 広島ゆたか
JA 三原
岩国れんこん生産者の会
コア・フード
産地名
JA 香川県
無茶々園
西宇和果実出荷組合
三皿園
四国エコネット
越智今治農業協同組合
JAえひめ中央
JAにしうわ
東予園芸
夢産地とさやま開発公社
高生連
JA 土佐あき
JA 土佐くろしお
土佐の高知のくだもの畑
よさこいファーム
コア・フード
○
主な取扱品目
マッシュルーム
長芋
らっきょう
ほうれん草・小松菜・鷹の爪
レモン
柑橘・レモン
れんこん
四国
県名
香川
愛媛
高知
○
○
主な取扱品目
レタス・菜の花・びわ・にんにく・ブロッコリー
柑橘・キウイ・ゆず・レモン
柑橘・キウイ
柑橘
柑橘・キウイ・ゆず
柑橘
柑橘・キウイ
柑橘
キウイ
みょうが・ゆず
しょうが・柑橘
なす・ピーマン
みょうが・ピーマン
柑橘
しょうが
近畿
県名
滋賀
京都
大阪
兵庫
奈良
和歌山
三重
産地名
コア・フード
主な取扱品目
みず菜・大根菜
滋賀有機ネットワーク
みず菜・枝豆・九条ねぎ・万願寺とうがらし
京都農民連
なかむら農園
ぶどう
○ トマト
宝樹園
兵庫農民連産直センター
枝豆
大紀コープファーム
柿・梅・玉ねぎ・柑橘・びわ・桃
○
西日本有機農業生産協同組合
野菜全般・柑橘
さんまる柑橘同志会
柑橘
紀ノ川農業協同組合
柑橘・いちじく・すもも・柿
JA 紀南
○
梅・柑橘
しもつコープファーム
すだち
御浜天地農場
○
梅・柑橘・レモン
紀南農民組合
柑橘
JA 三重南紀
カラマンダリン
北海道・東北
県名
北海道
主な取扱品目
玉ねぎ・人参・かぼちゃ
じゃがいも・大豆・小豆
玉ねぎ・じゃがいも・かぼちゃ
玉ねぎ
玉ねぎ・じゃがいも・人参・アスパラ・すいか
長芋
じゃがいも
アスパラ・メロン・ミニトマト
ブロッコリー・ほうれん草・ペコロス
さくらんぼ
みつば・大根・ブロッコリー
玉ねぎ
じゃがいも
玉ねぎ・じゃがいも
玉ねぎ
ミニトマト
さくらんぼ・プルーン
ミニトマト
ブロッコリー
アスパラ・とうもろこし
アスパラ
ブロッコリー
じゃがいも
玉ねぎ・じゃがいも
大根
かぼちゃ
生きくらげ
かぼちゃ
人参
ほうれん草
スナップえんどう
玉ねぎ
ホワイトアスパラ
玉ねぎ
りんご・トマト・にんにく
りんご
産地名
コア・フード
常総センター
JAつくば市谷田部産直部会
茨城産直センター
有機農法ギルド
○
ふきのとう産直センター
レインボーフューチャー
○
エコーたまつくり
JA やさと
○
あゆみの会
JA 常総ひかり産直研究会
JA 北つくば
JAひたち野
JA 茨城旭村
JAひたちなか
JAほこた
とちのみ会
栃木元気会
JAうつのみや
おとめ会
野菜くらぶ
○
くらぶち草の会
○
利根川生産者グループ
JA 邑楽館林
JA 利根沼田
JA 甘楽富岡
JAにったみどり
主な取扱品目
れんこん・根菜類・ぶどう
野菜全般・メロン
野菜全般・すいか・メロン
野菜全般・キウイ
野菜全般
春菊・ベビーリーフ
野菜全般・いちご
豆類・ごぼう・人参・梨
人参・ねぎ・アスパラ・チンゲン菜
野菜全般・メロン・すいか
すいか
れんこん・きゅうり
メロン
ほしいも
メロン
いちご
ミニトマト・トマト・玉ねぎ・にら
アスパラ・いちご・梨
いちご
野菜全般
野菜全般
ねぎ・ごぼう・ほうれん草
きゅうり
山うど・ふきのとう・アスパラ
下仁田ねぎ
すいか
産地名
コア・フード
久望農園
南伊豆太陽苑生産者グループ
渡辺きのこセンター
JA 遠州中央
JAとぴあ浜松
北杜ベジファーム
○
御坂うまいもの会
やはた会
○
東光寺生協葡萄協力会
フォレストファーム
○
勝沼平有機果実組合
白州森と水の里センター
○
グットファーム
○
梶原農場
JA ふえふき
JAフルーツ山梨
JAこま野
アップルファームさみず
青木農園
サンファーム
JA 佐久浅間
トップリバー
増野
信州きのこ工房
JAながの
JA 須高
主な取扱品目
柑橘・キウイ
柑橘・菜の花・エリンギ・野菜全般
エリンギ
チンゲン菜・ターサイ・キャベツ
セロリ
かぼちゃ・七草セット・玉ねぎ
桃・ぶどう・すもも
桃・ぶどう・すもも・キウイ
ぶどう
クレソン
ぶどう・すもも
野菜全般
野菜全般
サニーレタス・チンゲン菜
桃・ぶどう
ぶどう・すもも
すもも
りんご
りんご・ぶどう
りんご・ぶどう・桃
プルーン
レタス・キャベツ・白菜
梨・洋梨
さんごヤマブシタケ
ミニトマト
ぶどう
県名
青森
岩手
秋田
山形
宮城
福島
産地名
コア・フード
主な取扱品目
田子にんにく出荷組合
にんにく・大根
○
ナチュラルファーム
人参
JA 津軽みらい
大根
JA 新いわて
ほうれん草・りんご・ブルーベリー
軽米町いきいき担い手クラブ
じゃがいも・とうもろこし・枝豆・いんげん
雄勝りんご生産同志会
りんご・さくらんぼ JAこまち
きゅうり・枝豆・すいか
○
花咲農園
かぼちゃ・にんにく
JA かづの
きゅうり・桃・トマト
JA 秋田ふるさと
トマト・きゅうり・すいか
ポークランドグループ
きゅうり
JA 秋田みなみ
メロン
天童果実同志会
りんご・洋梨・さくらんぼ
丸公生産組合
たらの芽
米沢郷牧場
りんご・ぶどう・洋梨・さくらんぼ・じゃがいも
○
庄内協同ファーム
枝豆
JA 山形おきたま
ぶどう
枝豆・赤かぶ・柿・メロン・梨・ブルーベリー
JA 庄内たがわ
JA 庄内みどり
メロン・梨
錦の会
さくらんぼ・洋梨・りんご
JAさがえ西村山
枝豆・アスパラ
JA 鶴岡
枝豆・メロン
山形有機マルタ
さくらんぼ・洋梨
JAさくらんぼ東根
さくらんぼ・洋梨・桃
フェニクス
ベビーリーフ・ミックスカールスプラウト
○
JA みどりの
玉ねぎ
あいづグリーンネットワーク
野菜全般・柿・ぶどう・すもも
うもれ木の会
梨
JAしらかわ
ブロッコリー・梨・トマト
○
JAみちのく安達二本松有機農業研究会
きゅうり・スナップえんどう
JA 伊達みらい
スナップえんどう・絹さや・桃
ふくしま梨ネット
梨
小川きのこ園
エリンギ
旬彩ファーム
玉ねぎ
みちのく野菜倶楽部
トマト・きゅうり・ブロッコリー
︻データで知る産直商品︼産直青果
青森
産地名
コア・フード
JA おとふけ
大牧農場
士別農園・多寄有機農業研究会
JAこしみず・健土塾
富良野青果センター
十勝中央青果団地
JAながぬま
JA ふらの
JA 木野
JA 新おたる
矢澤農園グループ
岩見沢坂野グループ
JAめむろ
JAきたみらい
○
置戸モグラ会
○
銀山産直会
フルーツ仁木北海道
佐伯農園
○
JAとうや湖
JA 道北なよろ
池田園芸農場
得地農場
アグリシステム
矢野農園
○
JA 中標津
グリーンファームえんべつ
○
北海道きのこ生産総合研究所
JA 北はるか
大雪を囲む会
○
北海道有機農業協同組合
○
JA 北ひびき
田中ファーム
○
奥田農場
オホーツク玉葱出荷グループ
○
八峰園
ゴールド農園
関東
県名
茨城
栃木
群馬
県名
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
産地名
群馬南部モグラ会
嬬恋土屋農園
沃土会
埼玉県産直協同
南埼玉産直ネットワーク
狭山ベリーランド
JA 越谷市
JAちばみどり海上
佐原農産物供給センター
村悟空
サンドファーム旭
三里塚農法の会
寺島農場
八街産直会
和郷園
ちば風土の会
JAいちかわ
丸朝園芸農業協同組合
第一清瀬出荷組合
ジョイファーム小田原
JA 三浦市
JAよこすか葉山
岩崎農園
三浦半島 EM 研究会
三浦七草会
ファームいせはら
コア・フード
主な取扱品目
小松菜
○
キャベツ
野菜全般
ブロッコリー・キャベツ・白菜・玉ねぎ
野菜全般
ブルーベリー・キウイ
くわい
野菜全般
野菜全般・いちご・梨
野菜全般
野菜全般
野菜全般
○
若芽ひじき
○
野菜全般・すいか
野菜全般
野菜全般
○
トマト・きゅうり
セレベス
ごぼう・人参
柑橘・玉ねぎ・菜の花・キウイ・梅
○
キャベツ・冬瓜
キャベツ
キャベツ
キャベツ
七草セット
自然薯
産地名
飯山中央出荷組合
佐久ゆうきの会
丸金グループ
菅平農場
JAグリーン長野
JA 上伊那
JA 中野市
八ヶ岳モグラ会
長野川上モグラ会
JA 信州諏訪
三幸
JAささかみ
JAえちご上越
有倉きのこ園
新潟梨の会
野沢果樹園グループ
フジミヤ
飯塚農場
雪国まいたけ
JA 金沢市
JA 小松市
サラダコスモ
JAあいち知多
JA 豊橋
レトロトマト出荷組合
コア・フード
中部
県名
静岡
山梨
長野
県名
長野
新潟
石川
岐阜
愛知
○
○
主な取扱品目
アスパラ・えのき茸
野菜全般
とらまき茸・えのき茸
レタス・ブロッコリー・キャベツ・白菜
あんず・桃・プルーン・りんご
梨・かりん
ぶどう・桃・すもも・洋梨・りんご
レタス
ほうれん草
セロリ
ぶなしめじ
柿・玉ねぎ
自然薯・銀杏
山えのき
梨
洋梨
アスパラ・枝豆
すいか
まいたけ
さつまいも
竹の子
ブロッコリーの新芽
いちじく・ふき
スナップえんどう・キャベツ・柿
トマト
09
【データで知る産直商品】産直米 ▶資料集:P31
いのちあふれる田んぼを育む
2013 年度出荷量:25,957トン
環境保全型の米作り
米は、私たち日本人のからだと心の拠り所。
国内で充分まかなえる貴重な食べ物であると同時に、
地域社会や文化、自然環境をも守り育んでいます。
だからこそ、国産の米の価値を大切にしながら、
作り手と手を携え、農薬や化学肥料に頼らず、
いのち育む米作りを未来につなげたい。
パルシステムとの産直をきっかけに、
地域ぐるみで環境保全型農業に取り組むことによって、
いのちあふれる田んぼが全国に広がっています。
米の産直比率……
100%
産地交流の組合員親子が作ったかかしと、
ちば緑耕舎(千葉県)
の生産者・杉田勉さん
(左)、増田栄さん
(右)
POINT
農薬・化学肥料の
削減
1
可能な限り農薬・化学肥料に
頼らず、安心でおいしい米作り。
2
資源循環型の農業
堆肥、有機質肥料を使うなど、
地域の資源循環を大切にした
農業。
3
生物多様性の保全
環境保全型の農業により、多
様な生きものを育む田んぼに。
全産地をあげて環境保全型農業を推進
近代の稲作では、生産効率を上げるために、機械化とともに殺虫剤や
除草剤、化学肥料などの資材を利用し、多くの手間を省いてきました。
一方でパルシステムの米産地では、できる限り化学合成農薬や化学肥
料に頼らず、手間ひまをかけ、環境に負荷をかけない米作りを実践。こ
うした環境保全型農業に取り組むパルシステムの米産地の数は、16 道
県、33を数えるまでになりました。独自の基準である
「コア・フード」
は出
■栽培基準別の出荷量
コア・フード
単位:精米トン
(596トン)
2.3%
■化学合成農薬・化学肥料の削減量
化学合成農薬
使用回数※
(回)
20
化学肥料
使用量
(kg)
17 6.4
回
8
㎏
15
6
慣行栽培
42.1%
(10,926トン)
10
エコ・チャレンジ
55.6%
(14,435トン)
5
0
3 0.8
回
㎏
4
0 0
回
㎏
2
0
茨城県の 「エコ・茨城こしひかり」
「コア・フード米」
慣行栽培基準 (JAつくば市谷田部) (JAつくば市谷田部)
JA つくば市谷田部
(茨城県)
と茨城県産の
慣行栽培の米とを比較
(2013 年調べ)
※有効成分の延べ回数をカウント
10
「コア・フード」
JAS 法に定められた「有機農産物」
の生産基準、またはそれに準じた
基準で栽培。化学合成農薬、化学
肥料を使わない(※)。
※有機 JAS 認証での使用可能資材を除く。
「エコ・チャレンジ」
荷量の 2.3%、
「エコ・チャレンジ」
は 55.6%にも上っています。
(2013 年度)
■産直米の表示
化学合成農薬・化学肥料を、各地
域で定められた慣行栽培基準の
以下に削減。パルシステムが定める
「優先排除農薬」
「問題農薬」を使
わない。
表示なし
(慣行栽培)
パルシステムの産直産地で各都道府県が定
めた当該地域の慣行栽培基準に従って生産
され、生産者が明確で農薬使用状況や土づ
くり資材が確認された農産物。また環境保全
型農業を推進し、農薬削減プログラムの達成
に向けて努力している産地の農産物を含む。
■予約登録米の登録者推移
「予約登録米」登録者約 18 万人に
1993 年に日本を襲った大冷害、翌年の米不足を契機として、1995
みを支えてほしい」と願う生産者と「安全でおいしい米を食べたい」と
15
10
願う組合員の思いをつなぎ続け、今年で 20 年目を迎えます。米の消
費量が年々下がり続けるなか、登録者は約 18 万人、出荷量の 49.1%
を占めるまでになりました。ごはんのある食卓とともに「いのちあふれ
9.0
11.1
12.8
15.1
16.2
17.3 18.3 17.9
︻データで知る産直商品︼産直米
年に始まったのが「予約登録米」制度。
「環境保全型農業への取り組
(万人)
20
5
0
2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
(年度)
る田んぼ」
を全国に広げています。
2013 年度
水田の生物多様性を保ち、生かす
田んぼの生きものは、長い歴史のなかで、人が自然に手を加えてつ
くった水田をすみかとしてきました。しかし農薬や化学肥料を多用す
ることで、水田の生物多様性は失われつつあります。パルシステムの
米産地では、冬にも水を張る「ふゆみずたんぼ」で微生物を増やして
草の発生を抑えるなど、生物多様性を保ち、生かす農法に取り組ん
でいます。こうした活動を組合員に広めるべく、生きもの調査、観察
会なども開催しています。
毎日の
「ごはんもう1杯」が、
産地と未来につながる!
766トン
米消費拡大
※ 2013 年度
予約登録米実績より
油脂や肉が食卓に増え、米の消費
量は減少しました。現在では 1965 年の約半分
に。日本の食料自給率を高め、農業、食文化、
風土を守り育てるためにも
「ごはんもう1 杯」
を呼
びかけていきます。
JAささかみ(新潟県)の
産地交流で行われた生
きもの調査のようす
全国 33 産地の生産者が米作り
■産直米の産地と栽培内容
産地
北海道 ①士別農園
青森
岩手
宮城
秋田
山形
品種
おぼろづき
ゆきひかり
② JA 北いぶき
ほしのゆめ
きらら397
おぼろづき
ななつぼし
③ JA ふらの
ほしのゆめ
きらら397
おぼろづき
ななつぼし
はくちょうもち
④ JAぴっぷ町
ほしのゆめ
⑤ JA 津軽みらい つがるロマン
⑥ JA 新いわて
いわてっこ
⑦ JAいわて花巻 ひとめぼれ
⑧ JA みどりの
ひとめぼれ
ササニシキ
まなむすめ
⑨花咲農園
あきたこまち
たつこもち
⑩大潟村産直会オーリア21 あきたこまち
⑪ JA 秋田ふるさと あきたこまち
⑫ JAこまち
あきたこまち
⑬ JA 庄内たがわ はえぬき
つや姫
ササニシキ
※太字:パルシステム生消協(▶ P28)会員
コア・フード エコ・チャレンジ
○
○
○
○
○
○
○
慣行栽培
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
産地
山形
○
長野
新潟
福島
栃木
茨城
千葉
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
お米の授業
パルシステムでは、産直産地で育てられ
た苗を使って「バケツ稲」を育てたり、お
米ができるまでの過程、お米を食べるこ
との大切さを学ぶ「お米の出前授業」を
実施。2013 年度はパルシステム東京を
中心に、保育園から高校まで合わせて、 パルシステム東京による
95カ所、295 回実施しました。
鹿骨小学校での授業
富山
三重
愛媛
高知
品種
コア・フード エコ・チャレンジ
⑭庄内協同ファーム つや姫
○
でわのもち
○
○
⑮ JA 山形おきたま はえぬき
つや姫
○
ササニシキ
○
⑯ JA 会津いいで こしひかり
○
○
⑰日本の稲作を守る会 こしひかり
⑱ JAつくば市谷田部 こしひかり
○
○
ミルキークイーン
こしひかり
⑲ JA やさと
○
こしひかり
⑳ちば緑耕舎
○
○
JAきみつ
ふさおとめ
○
ふさこがね
こしひかり
JA 佐久浅間
JAささかみ
○
○
こしひかり
こしいぶき
○
JA 北蒲みなみ こしひかり
○
JAにいがた南蒲 こしひかり
○
JA 魚沼みなみ こしひかり
○
こしひかり
謙信の郷
○
○
JAえちご上越 こしひかり
○
○
JA 佐渡
○
こしひかり(トキを育むお米)
JAアルプス
こしひかり
てんたかく
JA 伊勢
こしひかり
JAひがしうわ キヌヒカリ
○
○
JA 高知はた
こしひかり
①
②④
③
慣行栽培
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
⑤
⑨⑩ ⑥
⑪ ⑦
⑭⑫
⑬ ⑧
⑮
⑯
⑰
⑲
⑱
⑳
11
【データで知る産直商品】産直肉 ▶資料集:P31、32
資源を循環させ、自給できる畜産へ
めざすは「日本型畜産」
牛肉の 2013 年度出荷量:2,754 頭
豚肉の 2013 年度出荷量:86,420 頭
鶏肉の2013 年度出荷量:3,143 千羽
※集計方法は P31 参照
食の安全性が問われるなか、パルシステムの産直肉は、
生産履歴・流通経路を明らかにし、
産地からお届けまでを一貫管理。
産地ではできるだけ薬剤に頼らない、
家畜の生理に合わせた健康な飼育を実践。
「安全でおいしい肉を」
という声にこたえてきました。
さらに資源の循環や飼料の自給化を進め、
将来にわたって持続可能な
「日本型畜産」
の創造をめざしています。
肉の産直比率……
91%
牛:
1
ふん尿は堆肥化し田畑へ還
元。飼料米など国産自給飼料
を推進。
100%
鶏:
※精肉を対象として算出。
「産直肉 100%」の表示がある商品はすべて産直品です。
ただし、パルシステムでは、国産肉を扱っているため、上記の産直比率となります。
首都圏とんトン協議会
(千葉県)
の生産者・北見則弘さん
POINT
資源循環と自給飼料
94%
豚:
2
薬剤に頼らない飼育
動物の生きる環境に配慮し、
薬剤にできるだけ頼らず健康
に飼育。
3
いのちと環境を守る
つくる人と食べる人がともに幸
せになれる畜産のあり方をめ
ざします。
「畜産生産指標」
「日本型畜産」
で持続可能な畜産へ
パルシステムの畜産産地では、抗生物質(薬剤)の削減や家畜の生理
に合った健康な飼育に取り組んできました。2006 年には「畜産生産指
標」を作成。健康で安全な畜産を生産者自身が自己点検し、改善して
いく仕組みをつくり上げました。また 2010 年からは「日本型畜産」を定
め、動物の生きる環境に配慮しながら、輸入飼料にできるだけ頼らず
日本型畜産
①地域の資源循環に配慮し、国産自給飼料の
活用を進めます。
②動物の生きる環境に配慮し、薬剤に頼らず健
康に育てます。
③食と農をつなぎ、
「いのち」
と
「環境」
を守ります。
持続可能な資源循環型の畜産を推進しています。
畜産生産指標 ※一部抜粋
A =必須項目 B =努力項目 C =チャレンジ項目
「日本型畜産」
モデル図
ポークランドグループ(秋田県)
の例
ふん尿の堆肥化
適切に堆肥化すれば、
有用な資源に
生産方法・出荷基準が明確で生産情報、生産
履歴が開示できる/ A
環境保全型・資源循環型農業への取り組みを
目指している/ A
アニマルウェルフェア(快適性に配慮した家畜
の飼養管理)
の取り組みを目指している/ C
問題が発生した場合は、生協および関係者(パ
ル・ミート、公社、帳合先、公的機関など)と対
話できる/ B
健康な飼育
ストレスの少ない環境で、
薬剤に頼らず飼育
12
飼料米の栽培
堆肥を田畑に還元
飼料の輸入依存から脱
却すべく、飼料米を栽培
できた堆肥は地域の
田畑に還元されます
家畜飼養管理基準を遵守している/ A
投薬による出荷停止期間(休薬期間)
は周知徹
底され厳守されている/ A
産直牛
産直牛肉産地では、飼育期間中の一定期間または全期間で、飼料に抗生物
質を使いません。またふん尿を敷き料とともに堆肥化して農地に還元したり、
飼料に食品副産物や飼料米を使うなど、資源循環型の畜産をめざしています。
①予約登録で一頭丸ごと買い支える
②北海道の広い牧草地で放牧
③輸入飼料に頼らず国産飼料 100%
④飼料に抗生物質を使わない
⑤赤身主体で味わい深い肉質
牧草
アンガス種
またはアンガス系統種
エサの特徴
「サシ=霜降り」を求め、輸入穀物
おから
で効率的に太らせる日本の畜産。こ
の現状に疑問を抱いた生産者たち
が、輸入穀物飼料に頼らない、牛
牧草
の生理に合った飼育と、肉そのもの
の味わいを大切にしたのが『コア・
フード牛』です。本来のエサである
じゃがいも
の皮
牧草を中心に、自家栽培のデント
コーンや、じゃがいもの皮・おからな
どの食品副産物を飼料に活用し、国産飼料 100%を実現。こ
うした飼育に適したアンガス種またはアンガス系統種を選び、
放牧期間を設けてのびのび育てています。赤身主体のうまみあ
る深い味わいが特徴です。
とうもろこし
コア・フード牛(北海道)
(ノーザンび∼ふ産直協議会)
①宮北牧場 ④阪本牧場
②内藤牧場 ⑤榛澤牧場
⑧
③
④
①
②
⑦
⑥
⑤
③鉢呂牧場
⑨
北海道産直牛(北海道)
すすき産直牛
薄一郎牛
(福岡県)
⑥ホクチクファーム
(ノーザンび∼ふ産直協議会)
⑦士幌町肉牛産直会
(ノーザンび∼ふ産直協議会)
⑧榎本農場
⑨すすき牧場
※太字はパルシステム生消協(▶ P28)会員
■抗生物質
(飼料添加物)
の使用期間の比較
■…抗生物質を使用している期間
■…抗生物質を使用しない期間
一般(ホルスタイン去勢牛) 全期間使用
約18カ月齢で出荷
コア・フード牛
全期間不使用
北海道産直牛
8∼10カ月齢まで使用
すすき産直牛
約8カ月齢まで使用
薄一郎牛
20∼30カ月齢
で出荷
約18カ月齢
で出荷
25∼28カ月齢
で出荷
25∼28カ月齢
で出荷
全期間不使用
0
5
10
15
20
25
30(月齢)
北海道産直牛
すすき産直牛
①乳牛であるホルスタイン種の雄牛を
を
肉牛として有効活用
ホルスタイン種
②抗生物質を飼料に使わない
「休薬期間」
を極力長く設けている
エサの特徴
③赤身主体の肉質で、
比較的あっさりした味わい
牧草
①地域の食品副産物、飼料米を
活用し飼料自給率を高めている
交雑種
②約 8カ月齢以降(すすき牧場導入後)
は
飼料に抗生物質を使わない
エサの特徴
③ほど良い霜降りの肉質で
豊かな風味が特徴です
おから
乳牛としておなじみのホルスタイン種
ですが、雄牛は乳を出しません。安定
した酪農基盤を支えるためにも、雄牛
を肉牛として肥育したのが『北海道産
直牛』です。牛の健康を第一に考え、
広々とした牛舎でストレスをかけずに飼
育。8 ∼ 10カ月齢以降は抗生物質を
飼料に添加せず、休薬期間をできるだ
け長く設けています。榎本農場では牧
草の 9 割を自家栽培、ホクチクファーム
では地元産のデントコーンを導入する
など、輸入飼料にできるだけ頼らない
飼育をめざしています。しっかりした食
感とうまみのある赤身主体の肉質です。
肉質に優れた黒毛和種と乳用種を掛
け合わせた交雑種です。国内の仔牛
を導入し、福岡県のすすき牧場で飼育
します。飼料におからや焼酎かす、
ビー
ルかす、パルシステムの『圧搾一番し
ぼり菜種油』の菜種かすなどの食品副
産物を使った発酵飼料を活用。さらに
飼料米も導入し、飼料原料の 5 割以
上を国産、かつ自家配合にこだわった
飼料でまかなっています。ほど良い霜
降りの肉質が特徴です。
小麦
トコーン
デントコー
※加工品の一部では
『こんせん 72 牛乳』
(産直産地)
の雌牛を使う場合があります。
︻データで知る産直商品︼産直肉
〈牛が食べる主なエサ〉
コア・フード牛
菜種油かす
飼料米
すすき
薄一郎牛
肉専用種です。健康に育てることを重視し、約 10カ月齢まで
はオーストラリアの指定農場の広大な牧草地で飼育。サラッと
した甘みのある脂と深いうまみが特徴。
13
【データで知る産直商品】産直肉 ▶資料集:P31、32
産直鶏
一般的なブロイラーは、法定休薬期間(出荷前 7日間)を除き、飼料に抗生物
質などを添加する場合がほとんど。パルシステムでは、全期間で飼料に抗生
物質や合成抗菌剤を添加しない飼育を、すべての産地で実現しています。
コア・フード地鶏しゃも
〈鶏が食べる主なエサ〉
北浦しゃも農場(茨城県)
①日本在来種の軍鶏の血統を50%以上引き継ぐ
②特定 JAS 規格で地鶏肉の認定を受けている
③飼育日数は 80日以上
④全期間、飼料に抗生物質は不使用
⑤飼料はすべて非遺伝子組換え
雄:しゃも系統 831
⑥光と風が入る開放鶏舎で飼育
雌:レッドブロー
「地鶏肉」
は、JAS(日本農林規格)
によ
り、在来種由来の血統を50%以上引
き継ぐなど4 項目の基準を満たすこと
が定められています。
『コア・フード地鶏
しゃも』は、日本 在 来 種である軍 鶏
(しゃも)の血統を50%以上引き継ぐ
地鶏。一般のブロイラーが生後 40 ∼ 50日程度で出荷される
のに対し、80日以上かけて成長をじっと待ちます。飼料はすべ
て非遺伝子組換え。全期間で抗生物質や合成抗菌剤も使いま
せん。開放鶏舎でのびのび運動しているため、しっかりとした
弾力とうまみがあります。
までっこ鶏
までっこチキン生産者
連絡協議会(岩手県)
とうもろこし
①日本ホワイトファーム(北海道)
②までっこチキン生産者連絡協議会(岩手県)
②
③米沢郷牧場(山形県・宮城県)
④北浦しゃも農場(茨城県)
⑤鹿児島くみあいチキンフーズ(鹿児島県)
③③
※太字はパルシステム生消協(▶ P28)会員
④
チャンキーまたはコッブ
「までに」
とは「ていねいに」
「丹念に」を意味する岩手県北部の
方言。手間ひまかけ、大切に育てようという思いを込め、名付
けられました。開放鶏舎で飼育し、出荷後の清掃・洗浄作業を
徹底的に行うことで、全期間で飼料に抗生物質・合成抗菌剤
を使用しない飼育を実現。飼育後期の飼料には動物性たんぱ
く質を加えず、くさみのないあっさりした味に仕上げています。
▶『までっこのこめ鶏』
:P25
■抗生物質
(飼料添加物)
の使用期間の比較
■…抗生物質を使用している期間
米沢郷鶏
■…抗生物質を使用しない期間
一般
約43日間使用
コア・フード地鶏しゃも
全期間不使用
までっこ鶏
全期間不使用
米沢郷鶏
全期間不使用
約51日で出荷
鹿児島若鶏
全期間不使用
約50日で出荷
北海道若鶏
全期間不使用
約50日で出荷
(ブロイラー)
0
25
約50日で出荷
80日以上で出荷
約54日で出荷
50
75
100(日齢)
鹿児島若鶏
チャンキーまたはコッブ
鹿児島くみあい
チキンフーズ
(鹿児島県)チャンキーまたはコッブ
①全期間、飼料に抗生物質は不使用
②飼料はすべて非遺伝子組換え
③光と風が入る開放鶏舎で飼育
①全期間、飼料に抗生物質は不使用
②飼料のとうもろこしは非遺伝子組換え
③光と風が入る開放鶏舎で飼育
1980 年、当時としては画期的な「無薬」の実験飼育にパルシス
テムと連携して挑戦。全期間で飼料に抗生物質・合成抗菌剤を
使用しない飼育を確立しました。飼料はすべて非遺伝子組換え
※技術をいち早く
に限定し、規格外米、飼料米を配合。
「BMW」
導入し、鶏ふんは堆肥化して田畑に還元するなど、
「自然循環
型農業」
をめざしています。
開放鶏舎で飼育し、全期間を通じて飼料に抗生物質・合成抗
菌剤を使用していません。飼料の主原料であるとうもろこしは、
非遺伝子組換えに。飼育後期には、鶏が元気で健康に育つよ
う、緑茶抽出物やにんにく粉末を使用。健康的な飼育に取り組
んでいます。
※ BMW(Bacteria Mineral Water)
:土壌微生物と岩石のミネラルを利用して汚水を浄化する技術
14
①
マイロ
⑤
①全期間、飼料に抗生物質は不使用
②飼育後期に動物性たんぱく質を加えない
③光と風が入る開放鶏舎で飼育
米沢郷牧場
(山形県・宮城県)
大豆かす
産直豚
豚はわずかな環境の変化でも病気を起こしやすいデリケートな動物。パルシス
テムの産直産地では、衛生管理・温度管理を徹底し、ストレスの少ない環境を
整えることで、できるだけ抗生物質に頼らない健康な飼育をめざしています。
〈豚が食べる主なエサ〉
特定の 5 つの病原体を
持たない「SPF 豚」※ 1 を
導入すると同時に、微生
物の力を生かす「 BMW
技術」
で豚を健康に育て
る飼育を実践。また豚ぷ
ん、もみ殻、おがくずを
発酵させた完熟堆肥を
豚舎に敷き詰めた「バイオベッド」豚舎を導入。豚をのびのび健
康的に育てることで、抗生物質など薬剤の使用量を最小限に
減らしています。ふん尿は堆肥化して地域の田畑に還元し、資
源循環型の畜産を実践しています。
①ポークランドグループ(秋田県)
▶『日本のこめ豚』
:P25
⑦首都圏とんトン協議会(千葉県・神奈川県)
とうもろこし
大豆かす
マイロ
③①
②
②薬師酪農生産組合(岩手県)
③
③ナカショク(新潟県・山形県・秋田県)
④山形コープ豚産直協議会(山形県)
⑤林牧場(群馬県)
③
④
︻データで知る産直商品︼産直肉
ポークランドグループ(秋田県)
⑤
⑥川嶋畜産(千葉県)
⑦ ⑦
※太字はパルシステム生消協(▶ P28)会員
⑥
■肉豚 1 頭あたりの薬剤費・獣医師料比較
1,621 円
約
1!
5
339 円
一般的な農場
ポークランドグループ
ポークランドグループ:平成 20 年度の平均実績(獣医師料及び医薬品費)
一般的な養豚農場:農林水産省ホームページ掲示の農林水産統計「平成
20 年度肥育豚生産費」
の肥育豚 1 頭あたりの生産費より引用(項目:獣医
師料及び医薬品費、豚飼養頭数規模 2,000 頭)
■抗生物質
(飼料添加物)
の使用期間の比較
■…抗菌性物質を飼料添加している期間
■…抗菌性物質の飼料添加をできる限りしない期間(産地や時期によって異なる)※
■…抗菌性物質を飼料添加していない期間
一般
体重約70kgまで
産直豚
不使用 180日齢で出荷
体重約70kgまで(できる限り不使用) 不使用 180日齢で出荷
0
50
100
150
200(日齢)
※豚の成育状況などを見ながら、
できる限り抗菌性物質を飼料添加しないように、
各産地で努力を続けています。
山形コープ豚産直協議会(山形県)
首都圏とんトン協議会(千葉県・神奈川県)
ほとんどの生産者が農業と養豚
の両方を行い、豚舎から出る堆
肥を地域の農地に還元するなど、
資源循環型の農業を実践。小
規模な産地ですが、それだけに
豚の健康管理には手間をかけ、
ストレスをかけない育て方をめざしています。パルシステムで最
も古い歴史のある豚肉産地で、
「私が選ぶ」シリーズのハム・
ソーセージの原料肉を供給しています。
千葉県の 3 生産者、神奈川県の
1 生産者からなる協議会。
「薬に
頼らない丈夫な豚を育てるのが
基本」
をモットーに、ゆとりある豚
舎での飼育を実践。豚にとって
ストレスとなる移動の回数を減ら
したり、温度調節と換気に気を
配り、病気に強い豚を育てています。ふん尿は完熟発酵させ、
堆肥化して地域農業に還元しています。
全国トップレベルの品質管理・加工技術を持つパル・ミート
(株)パル・ミートは、1979 年にパルシステムの畜産部門が独立し
てできた畜産専門子会社。精肉加工を行う習志野事業所と、
ハム・
ソーセージの製造を行う山形事業所を持ち、
「安心でおいしい肉
やハム・ソーセージを食べたい」
という組合員の思いにこたえてきま
した。全国トップレベルの設備とHACCP ※ 2 に準じた厳格な衛生
管理基準のもと、原料肉の入荷から成形、パック詰めまで、一貫
して同じ工場内で作業。徹底した温度・衛生管理を可能にし、肉
の品質保持と熟成に適した温度で作業、流通させています。
※ 1 SPF 豚:P33 用語集を参照 ※ 2 HACCP
(ハセップ [ハサップ ])
:P33 用語集を参照
15
【データで知る産直商品】産直牛乳 ▶資料集:P30
生乳本来の風味を損なわずに
2013 年度出荷量:1,826 万本
「ほんもののおいしさ」
を追求して
毎日飲む牛乳だからこそ、
パルシステムは発足当時から、
味にも品質にもこだわりを貫いてきました。
経済性や日もちを優先した加工牛乳が
横行していた時代に異を唱え、
「ほんものの牛乳が飲みたい」
という組合員の願いから
『こんせん牛乳』
が開発されたのは 30 年以上前。
以来、酪農家が愛情を注いで育てた健康な牛の生乳を、
本来の風味に近いさらっとした味でお届けしています。
牛乳の産直比率……
100%
『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』
の生産者・中嶌節子さん
POINT
低い殺菌温度
1
一般の殺菌方法と比べ、生乳
の風味を損ないにくい低い温
度で殺菌。
2
産地パック
搾った生乳を産地に隣接する
工場で殺菌・パックし風味を
損なわずにお届け。
3
生乳本来の風味
搾りたての生乳に近い、さらっ
とした飲み心地とほんのりとし
た甘み。
『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』
細菌数の少ない生乳だから実現した低温殺菌
『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』
の生乳に近い風味は65℃ 30 分の低温
長時間殺菌法によって実現できました。低温で殺菌するためには、細菌数が
少ない良質な生乳が不可欠。国が定める生乳の細菌数の基準値が 400 万/
ml 以下であるのに対し、本品向けの原乳は1万/ ml 以下に維持されています。
牛舎はいずれも工場から半径4km 圏内に位置するので、搾乳から短時間で
パックできる点も、鮮度が勝負の低温殺菌を支えています。牛に与えているの
はすべて非遺伝子組換えの飼料。生産者自らデントコーンや牧草などを栽培
し、飼料の自給率向上や資源循環型農業に取り組んでいます。2011 年 11 月
には公開確認会が開かれ、衛生管理や放射性物質検査で一貫して検出され
産地の奥中山は岩手県北部。
「奥中山高原農協
乳業(株)」が製造元。当初 15 戸だった生産者は
7戸に減少していますが、非遺伝子組換え飼料
を使うなど、飼料にもこだわりをもつ産地です。
ていないことなどを確認しました。
『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』の特徴
■ 65℃ 30 分の低温長時
間殺菌法(LTLT 法)
■デントコーンや牧草など
粗飼料の 70%を自給
ほんのりと甘く、
さらっとした飲み口が特徴です!
■飼料はすべて非遺伝子
組換え
生産者のみなさん。左から、西舘太一郎さん、
釜石正一さん、吉谷地清市さん、川又信夫さん、
澤瀬久美子さん、久保淳さん
16
■殺菌方法の違い
ムの牛乳は低めの温度( 65 ∼ 75℃)で殺菌する「パスチャライズド製
法」を採用しています。これは、生乳本来の風味をできるだけ損なわ
ずに仕上げるため。菌数の少ない良質な生乳でなければ低い温度で
の殺菌は実現しません。消費期限は短くなりますが、生乳本来の風
味が生きています。
65℃
30 分
・いわて奥中山
高原の
低温殺菌牛乳
・HTST 法
(High Temperature
Short Time)
・高温短時間殺菌法
72℃∼
75℃
15 秒
・こんせん 72 牛乳
・酪農家の牛乳
・酪農家の
低脂肪牛乳
・UHT 法
多くの (Ultra High
市販品 Temperature)
・超高温殺菌法
120℃以上
2∼3 秒
■産地へ贈ったタオル数の推移
「タオルを贈る運動」
良質な生乳を生産するためには、乳をしぼる前に乳房をきれいにふく
など、毎日たくさんのタオルが必要です。1985 年に始まったこの
「タオ
(万枚)
14
12
10
ルを贈る運動」
は、2013 年度で 28 回目
8
となり、85,212 枚のタオルと5,799 通の
6
4
メッセージが寄せられました。各産地で
2
贈呈式を行い、組合員から生産者へタ
2013 年度
85,212 枚
28 年で 210 万枚以上!
0
1992 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2013(年度)
オルとメッセージをお渡ししました。ご協
力ありがとうございました。
︻データで知る産直商品︼産直牛乳
死滅させるため消費期限を長くすることができます。一方、パルシステ
・LTLT 法
(Low Temperature
Long Time)
・低温長時間殺菌法
パスチャライズド製法
一般に多く見られる超高温殺菌( 120℃∼ 140℃)は、すべての菌を
パルシステムの牛乳
生乳本来の風味を生かす
パスチャライズド製法
※2013 年 2 月に予定されていた 2012 年度の
「タオルを贈る運動」
は
2013 年 5 月に変更になりました。2012 年度としての実績はありま
せんが、
今後も活動は続けていきます。
贈呈式のようす
産地一覧
(岩手県)
『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』
産地は、岩手県北部の奥中山高原。工場から10km 圏内の
酪農家がしぼった新鮮な生乳が
原料。エサはすべて非遺伝子組
換え。牧草、デントコーンなど粗
飼料の 70%を自給しています。
『いわて奥中山高原の低温殺菌牛乳』
の
生産者・中嶌明男さん
(埼玉県)
『酪農家の低脂肪牛乳』
埼玉県内の指定酪農家の生乳を使用。良
質な生乳からクリーム分のみを遠心分離
器で取り除いて作ります。希少なHTST 製
法の低脂肪牛乳
で、低脂肪でも生
乳本来の風味が楽
しめます。
(埼玉県・茨城県)
『酪農家の牛乳』
■牛乳産地メーカー対応表
商品名
産地名
メーカー名
【北海道】
釧路太田農協、 よつ葉
釧路丹頂農協、 乳業
(HTST 殺菌)
阿寒農協
酪農家の牛乳
【埼玉県】
埼玉酪農協
(HTST 殺菌) 【茨城県】
うまがっぺ牛乳
協議会
西武
酪農乳業
雪印
メグミルク
商品名
産地は、北海道の根室・釧路一帯に
広がる自然豊かな根釧(こんせん)地
区。
「72」
は 72℃ 15 秒殺菌の温度を
意味します。涼しい気候で、牛たち
は良質な牧草
をたくさん 食
べて育ちます。
『こんせん 72 牛乳』
の
生産者・野村幸恵さん
埼玉酪農協
(埼玉県)
の
生産者・関根直志さん
こんせん72
牛乳
(北海道)
『こんせん72 牛乳』
産地名
酪農家の
【埼玉県】
低脂肪牛乳 埼玉酪農協
(HTST 殺菌)
いわて
奥中山高原の 【岩手県】
低温殺菌牛乳 JA 新いわて
メーカー名
西武
酪農乳業
産地は、埼玉県、茨城県。都市化が加速
する首都圏近郊にありながら、飼料自給
への挑戦や、堆肥の農地還元など、地域
に根ざした酪農を
営んでいます。製
造日翌日配達は近
郊産地ならでは。
うまがっぺ牛乳協議会(茨城県)
の
生産者・朝倉実行さん
奥中山高原
農協乳業
(LTLT 殺菌)
17
【データで知る産直商品】産直たまご ▶資料集:P30
自然が育てたいのちだからこそ
2013 年度出荷量:1,372 万パック
親鶏の健康を第一に
安心でおいしい卵は、親鶏の健康から̶̶。
それは、卵は自然が育てたいのちであるからこそです。
パルシステムでは、できるだけ自然に近い環境で育てようと、
「開放鶏舎」
で飼育。
エサのとうもろこしは
「非遺伝子組換え」
「収穫後農薬不使用」
に限定するなど、
飼料の安全性にもこだわっています。
価格の安さ、効率的な生産が優先されがちななか、
第一に考えているのは親鶏の健康です。
卵の産直比率……
100%
旭愛農(千葉県)
の生産者・加藤豊さん
POINT
開放鶏舎で飼育
1
光と風が入る鶏舎で、できる
だけ自然に近い環境づくり。
2
非遺伝子組換え
エサのとうもろこしは非遺伝子
組換え、収穫後農薬不使用。
3
冷蔵で鮮度保持
温度を一貫管理し、冷蔵で鮮
度・品質を保ったままお届け。
開放鶏舎、非遺伝子組換え飼料が基本
■主な作物別遺伝子組換え農作物の
栽培面積の推移
一般的な養鶏場では、ウインドウレス鶏舎で育てられているところもあり
栽培面積
(万 ha)
ますが、パルシステムの産直産地では、太陽の光と自然の風が存分に入
18,000
16,000
り込む開放鶏舎を採用。できるだけ自然に近い飼育環境をめざしていま
14,000
す。また、エサの50 ∼ 60%を占めるとうもろこしは、
「非遺伝子組換え
12,000
「収穫後農薬不使用(PHF)※ 2」
に限定。穀物の輸入
(Non-GMO)※ 1」
8,000
元の大半を占めるアメリカを中心に、遺伝子組換え作物が世界的に広
6,000
がるなか、より確かなエサで親鶏を健康に育てることを優先しています。
10,000
4,000
2,000
0
【一般】
ウインドウレス鶏舎
【パルシステム】 ※イラストはすべて
開放鶏舎
イメージです
■菜種 ■綿 ■とうもろこし ■大豆
2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
(年度)
出典:農林水産省ホームページ「遺伝子組換え農作物について」
(2013 年 11 月改訂)
より作成
http://www.s.affrc.go.jp/docs/anzenka/information/pdf/gmsakumotsu2013_11.pdf
■アメリカにおける遺伝子組換えとうもろこしの
栽培面積の割合
(2012 年)
窓はないため換気扇で外の空
気を送り込み、照明で昼夜の
時間を人工的に調節するウイ
ンドウレス鶏舎でケージ飼い
18
『産直たまご』
太陽の光と自然の風が入り
込む開放鶏舎でケージ飼い
『コア・フード
平飼いたまご』
太陽の光と自然の風が入り
込む開放鶏舎で平飼い
※ 1 Non-GMO
(Non-Genetically Modified Organism)
:非遺伝子組換え
※ 2 PHF
(Post Harvest Free)
:ポストハーベストフリー。収穫後に農薬を使わない。
ただし、国内輸入時に法的なくん蒸を受ける場合があります。
非遺伝子組換え
(Non-GMO)
とうもろこし
12%
遺伝子組換え
(GMO)
とうもろこし
88%
出典:農林水産省ホームページ「遺伝子組換え農作物について」
(2013 年 11 月改訂)
より作成
http://www.s.affrc.go.jp/docs/anzenka/information/pdf/gmsakumotsu2013_11.pdf
鶏の健康を考え、発酵飼料
などさまざまな原料を配合
平飼い、飼料はすべて非遺伝子組換え
︻データで知る産直商品︼産直たまご
コア・フード平飼いたまご
①開放鶏舎でのびのび平飼い
②飼料はすべて非遺伝子組換え
③飼料の 10%以上を自給飼料で
「平飼い」とは、親鶏が鶏舎内を自由に動き回れるようにして飼育する方法。親鶏たちは自由に歩き、飛び回っ
て育つので、余計なストレスを感じることなく育ちます。生きものとしての鶏の健康をいちばんに考えた飼育方法
です。飼料は、主原料のとうもろこしを含め、遺伝子組換えの原料は一切使用しません※。また、おからや大豆
かす、米ぬかといった、地域の食品副産物を使った発酵飼料や飼料米を活用。こうした自給飼料の配合割合
を10%以上とし、未利用資源の有効活用を進めながら、できるだけ輸入飼料に依存しない飼育を進めています。
有機農法ギルド
(栃木県)
の農場
※未利用資源は、遺伝子組換えを認めています。
開放鶏舎、とうもろこしは非遺伝子組換え
飼料米を20%以上配合
産直たまご(赤玉またはピンク玉・白玉)
産直こめたまご
自然の光と風が入る鶏舎で飼育。で
きるだけ自然に近い飼育環境をめざし
ています。飼料の大半を占めるとうも
ろこしは、
「非遺伝子組換え」
「収穫後
農薬不使用」に限定。
「赤玉またはピ
ンク玉」については、生産者の努力で
大豆かすも非遺伝子組換えのものを
使用しています。
鶏舎には光と風が入り込む
輸入穀物飼料の価格高騰をきっかけに、
できるところからエサを国内自給してい
こうと始まった取り組み。地域の耕作放
棄地などで作られた飼料米をエサに配
合して育てています。飼料の自給が進
むことで、食料自給率の向上にもつな
がります。2013 年 4 月からは、飼料米
の配合率が 20%以上になりました。
飼料米を配合した飼料
▶『産直こめたまご』
:P25
■パルシステムの『産直たまご』飼育基準比較表
飼い方
商品名
鶏舎
飼料
飼い方
遺伝子組換え
(GMO)
収穫後農薬(ポストハーベスト)
※
自給飼料
コア・フード平飼いたまご
開放鶏舎
平飼い
すべて不使用
とうもろこしは不使用
10%以上
産直こめたまご
開放鶏舎
ケージ
とうもろこし・大豆かすは不使用
とうもろこしは不使用
20%以上
(米)
産直たまご(赤玉またはピンク玉)
開放鶏舎
ケージ
とうもろこし・大豆かすは不使用
とうもろこしは不使用
―
産直たまご(白玉)
開放鶏舎
ケージ
とうもろこしは不使用
とうもろこしは不使用
―
※未利用資源は、遺伝子組換えを認めています。
■産直たまごの産地と取り扱い商品
商品名
産地名
県名
コア・フード 産直たまご 産直たまご
産直
(白玉)
平飼いたまご (赤玉またはピンク玉)
こめたまご
○
○
○
○
○
○
①常盤村養鶏農業協同組合
青森
②花兄園
岩手・宮城
③フレンズファーム
栃木
○
④やさと農業協同組合
茨城
○
⑤有機農法ギルド
茨城・千葉・群馬・栃木
○
⑥あじたま販売
茨城
⑦旭愛農生産組合
千葉
○
⑧旭鶏園
千葉
○
⑨菜の花エッグ
千葉
○
⑩タカハシ養鶏場
埼玉
○
⑪小川和男養鶏場
○
〈鶏が食べる主なエサ〉
①
○
とうもろこし
○
○
大豆かす
神奈川
○
○
⑬澁谷養鶏場
神奈川
○
⑭黒富士農場
山梨
○
⑮白州森と水の里センター
山梨
○
⑯白州たまご生産組合
山梨
○
⑰峡南鶏友会
山梨
○
⑱伊豆鶏業
静岡
○
②
○
○
⑤
○
○
②
○
⑫神奈川中央養鶏農業協同組合 神奈川
※太字はパルシステム生消協
(▶ P28)
会員
産直たまご
少量パック
(赤玉またはピンク玉)
⑩
○
⑮⑭
⑯
⑰
③
⑤
④⑤
⑥
⑤ ⑦⑧
⑫⑪
⑬ ⑨
⑱
19
【データで知る産直商品】水産
自然の恵みをいただくからこそ
持続可能な水産業の実現へ
漁業者の減少や魚食離れ、漁獲量の低下など、
多くの問題を抱えている日本の水産業。
水産資源の保全や回復も課題となっています。
パルシステムでは 2009 年 1 月に
「水産方針」
を策定。
水産業・漁業者と連携しながら、海の環境を保全し、
水産物の持続的な利用を実現する
事業や運動に取り組んでいます。
9
産直提携産地…
シーボーン昭徳(佐賀県)
のみなさん
POINT[水産方針]
1
海の環境を保全し、
水産資源を
持続的に利用
2
日本の
水産業再生に
取り組む
4 つの水産方針を基準として、産直協定を結んでいます。
3
水産物の
安全性を追求
4
日本の
魚食文化を
大切にする
産地一覧
富栄海運有限会社
シーボーン昭徳(佐賀県)※
魚を知り尽くした漁師のまき網船団
を自社で持ち、目利きが選んだ良質
なさばやさわら、あじな
どを取り扱う。小型の
魚はとりすぎないように
漁場を変えるなど、資
源保護にも取り組む。
『九州産天日干しさわら』
2013 年度は
630 本を植樹
恩納村漁業協同組合
恩納村沿岸のサンゴ礁の海で育てられる恩納
もずく。温暖化やオニヒトデによる食害で深刻な
被害を受けていたサンゴを守り育む活動を展開。
パルシステムとともに売上の一部をサンゴの植
え付けに役立てる
「サンゴの森づくり」
プロジェク
トを構築する。
「恩納村美ら海産直協議会」
を設立
『恩納もずく』
2013 年度は
1,000
長崎県漁業
協同組合連合会(長崎県)※
『コア・フード
(パルシステムのみの
野付のほたて』
累計 7,061 本)
(沖縄県)※
本の
サンゴを植え付け
野付漁業協同組合(北海道)※
特大のほたてや秋鮭がとれる野付の海。稚貝の放流に
加え、森から海を再生しようと、組合員とともに植樹活
動に取り組む。
「海を守るふーどの森づくり野付植樹協議会」
を設立
釧路市漁業協同組合(北海道)※
さんまや希少なししゃもを取り扱う。ししゃもは、産
卵のために北海道のなかでも釧路・十勝地区の
河川にのみ遡上する。このししゃもを使って産卵、
ふ化させ、稚魚を放流する事業に取り組む。
(パルシステムのみの
累計 5,300 本)
目利きが選んだ良質なあじやぶり
などを取り扱う。構成団体のひと
つ九 十 九 島 漁 協
は、魚の産卵場所
である沿岸の藻場
を磯焼けから守る
活動に取り組む。
『コア・フード釧路の天日干しししゃも
(オス)』
えりも漁業協同組合(北海道)
2014 年 2 月に産直提携した水産で 9 番目の産地。
昆布やさけの漁獲にも影響していた山の砂漠化
対策として60 年以上前から植樹に取り組む。
『北海道えりも産日高昆布』
『長崎産天然ぶり切身』
魚津漁業協同組合(富山県)
環境負荷の少ない定置網が中心で、ほたるい
かや白えび、いなだなどを取り扱う。漁師の体
験講習会を開くなど、後継者育成にも積極的。
『ほたるいか刺身用』
大隅地区養まん漁業協同組合(鹿児島県)※
養殖から加工、出荷までを一貫して管理。育てたうなぎの
一部を毎年放流するほか、2013 年には地元行政、パル
システムとともに資源回復への取り組みをスタートさせた。 『大隅産うなぎ蒲焼』
「大隅うなぎ資源回復協議会」
を設立
20
㈲カネモ(愛媛県)※
松山市沖の瀬戸内海で漁獲したしらすを、港に隣接した自社の
加工場で素早く釜あげ。網の目を大きくして漁獲を制限したり、
漂流ごみを回収しながらの操業、浜辺の清掃活動なども行う。
『旬・漁師がつくった釜あげしらす』
※印の付いている産地はパルシステム生消協(▶ P28)
会員です。
2013 年 2 月、環境省がニホンウナギをレッドリスト
(絶滅危惧 IB 類)
に加えました。
うなぎの稚魚も4 年連続で不漁だったことから、パルシステムでは2013 年度をう
なぎの
「資源回復元年」
と位置づけ、
「食べながら守る」
方針を決めました。食文化
(※)に入っ
鹿児島県内の河川で、
「石倉かご」
ているうなぎなどの調査をする関係者
や水産業を守る一方、これまで以上に資源回復の取り組みに力を入れていきます。
集まった支援金と使途
賦課金やポイントカンパを資源回復に活用
(生協の賦課金とポイントカンパ)
パルシステムは産直産地の「大隅地区養まん漁協」とともに2013 年4月、
「大隅うなぎ資源回
復協議会」
を設立。①大隅産うなぎ商品1点につき生協が負担する10 円の賦課金、②組合員
から寄せられた1口 100ポイント( 100 円)のポイントカンパ─によって集まった資金を同協議
会に送り、対策費に充てました。
生産者や行政、研究者と連携
パルシステムは、鹿児島県の養まん業者、河川の漁業者、県庁関係者が同年 3 月に設立した
「鹿児島県ウナギ資源増殖対策協議会」にも、唯一の消費者代表として参加。大学研究者や
(※)を設置する取り組みにも協
行政関係者とともに、河川にうなぎのすみかとなる「石倉かご」
力しています。
※当初は
「蛇篭
(じゃかご)」
と呼んでいましたが、2014 年から
「石倉かご」
という名称に変更されました。
「石倉漁」
という伝統漁法に由来する呼び名。
約 717 万円
(2014 年 3 月末段階)
支援金は「大隅うなぎ資源回復
協議会」に送り、うなぎの放流事
業などに使われました。このうち、
100万円を
「鹿児島県ウナギ資源
増殖対策協議会」に寄付し、
「石
倉かご」の調査や密
漁防止ポスター・チ
ラシ作成に生かされ
ました。
︻データで知る産直商品︼水産・森林
うなぎの資源回復に取り組み、
「食の文化」
も守っていく
うなぎの放流のようす
【データで知る産直商品】森林
「木」
の価値を見直し、森林資源を守る
初の挑戦「森の産直」
パルシステムでは、
「木」
の価値を見直すとともに、
持続可能な森づくりに貢献することをめざし、
生協初の
「森の産直」
に挑戦します。
2012 年に設置された森林プロジェクトでの協議を経て
2 団体と産直提携。商品開発にも取り組んでいます。
2
産直提携産地…
POINT[森林・林業方針]
1
森林環境の保全・
再生の取り組みを
進める
2
光が差し込む南都留森林組合
(山梨県)管内の杉林
日本の林業を
再生する取り組みを
支援
3
森林資源の
持続性に寄与する
木材利用を拡大
4
森林、林業に
かかわる
教育活動を行う
高津川流域森林保全協議会(島根県)
2009 年に公募した人材を生かし、地
元の住民や産業界とともに新たな取り
組みを開始。
杉の間伐材を使った
『どっ
ちかな積み木 2 段』、間伐材の炭の脱
臭剤『炭たまご∼マトリョーシカ∼』
とい
う2 点の産直商品が誕生しました。
『どっちかな積み木 2 段』
日本一の清流に指定されている高津川
流域の自治体や経済団体(森林組合、
漁協、JA)と協力しながら持続可能な森
づくりに取り組みます。組合員交流を通
して自然環境を守ることや森林保全の大
切さを知る機会をつくります。
高津川の清流
南都留森林組合(山梨県)
21
【データで知る産直商品】産直原料加工品
加工品にも産直で培った信頼関係を
「産直原料」
で食と農をつなげる
加工品は一般的に安価な輸入原料が使われる傾向にあります。
パルシステムでは、産直を通じて培った信頼関係をもとに、
加工食品にも産直原料を活用する取り組みを進めてきました。
作り手の顔がわかる安心感だけでなく、
豊かな地域農業を核とした、食の
「自給力」向上につなげています。
336
産直原料加工品の商品数…
大牧農場
(北海道)
の
大豆畑
■主な産直原料加工品
部門
加工品にも
「つくる」
と
「食べる」
の物語を
畜産
水産
『産直大豆のもめん豆腐』
手間ひまかけて育てた大豆。
行き先が見えるのはうれしい!
大豆作りは天候との勝負。雨や台風などで倒れてし
まうと、品質が悪くなってしまいます。また、連続して
作付けすると土のバランスが崩れるため、ほかの作物
と交互に作らなければいけません。それほど手をかけ、
よりよい大豆を作ろうとがんばっても、
産直原料
これまでは誰に届いたのかがわから
大豆(ユキホマレ)…… ず残念でした。組合員に確実に届くこ
JA おとふけ(北海道) とが見えるのはうれしいです。
ほか
JA おとふけ
(北海道)橋本悦明さん
パン
産直大豆の厚あげ
産直大豆のもめん豆腐
惣菜
食品
「つくる」
と
「食べる」
をつなぎ
持続可能な社会をめざす取り組み
パルシステムでは、産直を通して日本の農林水産業の再生や
持続可能な社会を実現するため、産直産地と連携しながらプ
ロジェクトを実行しています。
しいたけ用の原木で、里山を復活
「森林・里山再生」
『生しいたけ(原木栽培)
』の栽培に、岩手県軽米町の
里山の原木を使用。しいたけを食べることで、荒れた
里山の再生につながります。
『生しいたけ
(原木栽培)』
規格外や畑で廃棄される野菜を商品化!
「もったいない」
農産物は工業製品と違い、形は一定でなく、大きさも
まちまち。ときには豊作でとれすぎたり、台風などでキ
ズができることも。
「生産者がこだわって作った産直品
を廃棄するなんてもったいない!」という思いから、加
工品や
「もったいない青果」
として商品化しています。
『茎が長めの
ブロッコリー』
国産を選ぶことが、環境負荷軽減に
「フードマイレージ」
フードマイレージとは食べ物が運ばれてきた距離に食
品の重量をかけた数値のこと。この数値は、輸送で排
出されるCO2 が算出されます。国産を選ぶことで、環
境への負荷軽減につながります。
22
『産直大豆
ドライパック
(缶)』
商品名
冷凍
食品
産直原料
北海道産直牛びーふサイコロステーキ 牛肉
(北海道)
薄一郎牛と林牧場豚の生ハンバーグ 牛肉(すすき牧場)、豚肉
(林牧場)
産直豚ロース西京漬
豚肉(産直肉)
米沢郷鶏モモ照り焼き用(味付)
鶏肉(米沢郷牧場)
鹿児島若鶏フライパン焼用(ガーリック醤油味) 鶏肉(鹿児島くみあいチキンフーズ)
生からつくったさんま三枚おろし
さんま
(釧路市漁業協同組合)
魚河岸食堂の天然ぶり照り焼き
ぶり
(シーボーン昭徳)
旬・漁師がつくった釜あげしらす
しらす
(カネモ)
北海道野付のいくらしょうゆ漬け
いくら
(野付漁業協同組合)
恩納もずく
もずく
(恩納村漁業協同組合)
産直米粉もちもちロール
米粉(JAえちご上越)
小豆(大牧農場・北海道河東郡音更町)
産直小豆あんぱん
こだわり酵母国産小麦食パン
小麦(JA みどりの)
酪農家の牛乳(茨城県)、小麦(JAおとふけ)
産直みるくパン
バナナマフィン
ホムトンバナナ
(タイ)
産直大豆の絹豆腐
産直大豆の油あげ
大豆 / 北海道 (JA おとふけ・JAこし
みず・JA 北いぶき・JAながぬま)・秋
田 (JAこまち・JA 秋田ふるさと・花咲
農園 )・岩手 ( 西部開発農産 )・ 山形
( JA 庄内たがわ)
・新潟 (JAささか
み )・ 福岡 (JA ふくおか八女 )・佐賀
(JAさが )
カスタードプリン
うめてば豆腐(ブロー豆腐)
なめらか玉子どうふ
直火炒めチャーハン
(産直米)
産直小麦の冷凍うどん
産直米のクリーミードリア
おいもがほくっと牛肉コロッケ
鶏卵(JA やさと)
大豆/新潟(JAささかみ)
・北海道(JAながぬま他)
鶏卵(神奈川中央養鶏)
北海道きらら397(JA当麻 ※7月より産地変更予定)
小麦(JA おとふけ)
北海道きらら397(JA北いぶき)、豚肉(産直産地)
じゃがいも
(大牧農場)、牛肉(産直産地)
煮込んでおいしいロールキャベツ
キャベツ
(フレッシュダイレクト・野菜く
らぶ)
、豚肉(産直産地)
産直りんごのアップルパイ
産直米の杵つき切りもち
(個包装)
産直たまごのふわふわスープ
加工 産直小豆ゆであずき
食品 産直大豆ドライパック
(缶)
産直ごはん
(パック)
秋田あきたこまち
産直たまごとほうれん草のスープ
マヨネーズはこれ!
(卵黄タイプ)
産直大豆のみそ
調味料
産直丸大豆天然醸造しょうゆ
産直鶏ガラスープ
コア・フード無茶々園みかんジュース
りんご
(雄勝・八峰園・ゴールド農園)
もち米(JAいわて花巻)
鶏卵(菜の花エッグ)
小豆(大牧農場)
大豆(大牧農場)
うるち米(JAこまち・JA秋田ふるさと)
鶏卵(菜の花エッグ)、ほうれん草(イシハラフーズ)
鶏卵(トキワ養鶏)
大豆(JA おとふけ)
大豆
(JA ふくおか八女)
丸鶏(菜の花エッグ)
みかん
(無茶々園)
人参(佐原農産物供給センター・エコーた
産直にんじんジュース缶
まつくり・八街産直会・茨城産直センター・
JA 谷田部)、レモン果汁(無茶々園)
有機栽培の抹茶入り玄米茶
玄米(謙信の郷・庄内協同ファーム・JA庄内たがわ)
飲料
人参(JAおとふけ)※ 2013 年 6 月よ
「キャロっとさん」
り使用人参の 20%配合、以後順次、
にんじんくだものジュース
(AB)
使用割合を増やす予定
産直大豆調製豆乳(AB)
大豆(JA ふくおか八女)
産直大豆無調整豆乳(AB)
大豆(JA おとふけ)
産直たまごの長崎カステラ
卵
(神奈川中央養鶏)
菓子
産直小麦のカステラ
乳(北海道根釧地区)、小麦粉(JAおとふけ)
コア・フード特別純米酒「ささかみ風土」 酒米(五百万石)
(JAささかみ)
酒類
産直梅の梅酒
梅(大紀コープファーム)
【データで知る産直商品】国際産直
海を越えて深まる産直の絆
作り手との間に、互いに
「顔が見える関係」
を築きながら、
その地ならではの豊かなくらし、文化、環境を
ともに育む活動に取り組んできたパルシステムの産直。
その想いは、海を越えた
「国際産直」
でも、変わることはありません。
経済のグローバル化が進み、
世界各地で貧困や環境に関わる問題が起きるなか、
パルシステムは産直四原則(詳しくは P4)
に基づき、
産地やそこでくらす人々と、ともに支えあう関係を築いていきます。
11
産直提携産地…
バンラート農協
(タイ)
の生産者
スチン・グリンジャルーンさん
︻データで知る産直商品︼産直原料加工品・国際産直
支え合い、ともにくらしを育む
産地一覧
タイ
フィリピン
バンラート農協
オルター・トレード社(ATC)
首都バンコクから約 130km 南に位
置する地域で循環型農業を実践。
1999 年より、化学合成農薬を使わ
ずに育てた『エコ・バナナ(ホムト
ン)
』の供給を開始し、2003 年にパ
ルシステムとともに「産直協議会」
を
設立。2004 年10月には、現地公開
確認会を開催し、毎年、生産者と
職員・組合員の交流活動も実施。
ネグロス島で 1980 年代半ばに発
生した飢餓をきっかけに、生産者の
自立を支援するため現地に設立さ
れた会社。現在、生産者はネグロ
ス島、ミンダナオ島など5 つの島に
広 がっている。輸 入 元 は ㈱オル
ター・トレード・ジャパン(ATJ)。90
年より
『エコ・バナナ(バランゴン)
』
の供給を開始。
2005 年と09 年
に公開確認会を
実施。
トゥンカワット農園
経営農民会
首都バンコクから南へ約 570kmほ
どにあるチュンポン県ラメー郡を拠
点に1993 年に発足。度重なる干
ばつの被害を克服するため、日本
から農業者を招いて生産技術学習
会を開催するほか、潅漑設備の導
入などにも取り組む。
インドネシア
オルター・トレード・
インドネシア社(ATINA)
輸入元㈱オルター・トレード・ジャパ
ン( ATJ)の現地法人。ジャワ島東
部、スラウェシ島南部でブラックタイ
ガーの粗放養殖を営む生産者との
関係作りを進め、原料の買い付け
から凍結加工までを一貫体制で行
い、輸出している。2008 年に公開
確認会を実施。
パンパシフィックフーズ社
(PPFC)
バナナの輸入会社パシフィック・ト
レード・ジャパン( PTJ)の子会社。
現地でバナナの栽培や生産者の管
理を行う。農薬に頼らず栽培する
『エコ・バナナ』の生産に意欲的に
取り組む生産者の組織化を進めて
いる。
『エコ・バナナ(ホムトン)』
カラボ社
産地は、メキシコのミチョワカン州
のウルアパン市周辺。標高が1,300
∼ 2,000m以上と高く、昼夜の寒暖
差が大きいためアボカド栽培に適し
た地域。カラボ社
が生産者と契約を
結び、栽培の確認
を行っている。
『エコ・アボカド』
『エコシュリンプ』
コロンビア
『エコ・バナナ(バランゴン)』
サマリア社
一年中温暖な気候とカリブ海から
吹く風、照りつける太陽、山から流
れる清らかな雪解け水など、バナナ
栽培に適した環境に恵まれた地域。
豊かな環境を守るため、バナナ園
の周囲に森をつくり、野生動物の通
り道をつくるなど、自
然 環 境との調 和も
重視している。
チュンポン県無農薬
ホムトンバナナ生産組合
日本向けにホムトンバナナを出荷す
ることを主目的としている組合。チュ
ンポン県の季節は主に乾季・雨季
に分かれ、乾季の干ばつが厳しい
地域。3 ∼ 4 年に一度は大きな被
害を受けるなか、栽培努力を続け
ている。
メキシコ
『エコ・産直バナナ』
オーストラリア
カンガルー・アイランド・
ピュア・グレイン社(KIPG)
『圧搾一番しぼり菜種油』の原料と
なっている、貴重な非遺伝子組換
え菜種は、カンガルー島で栽培され
ている。KIPGは現地の生産者団体。
カンガ ル ー 島 のある南
オーストラリア州政府は、
当面、遺伝子組換え菜種
の栽培禁止を貫く方針。
『圧搾一番しぼり菜種油』
ニュージーランド
チリ
ゼスプリ
コンフルト
キウイ生 産 者 の ほ ぼ すべ て、約
2,600 人が出資して設立した企業。
現在、
「グリーンキウイ」と「ゴールド
キウイ」の 2 種を供給し、いずれも
現地において有機認証を取得して
いる。環境に配慮した生産に積極
的に取り組む。
産地は南米のチリ共和国中南部に
あるチジャン市周辺。日本の栽培
指導を受けた生産者が有機栽培で
キウイフルーツを生産している。夏
の降雨が少ないことから害虫の発
生が少なく、有機
栽培が行いやすい
環境。
『ニュージーランド産
有機栽培グリーンキウイ』
『エコ・チリ産
キウイフルーツ』
23
【未来へつなぐ取り組み】食料自給率の向上
飼料米の活用で拓く畜産の未来
食料自給率の向上へ!
飼料の大半を輸入に頼ってきた日本の畜産。
しかし、世界では人口増加を背景に
穀物の需給はひっ迫し、相場は上がり続けています。
2011 年の震災では飼料の輸入が一時止まるなど、
「輸入依存」
の脆さはすでに露呈しています。
こうした現状を打開し、
食料自給率の向上に向けて
産地とともに進めてきたのが、
「飼料米」
の活用です。
肉の自給率は、たったの8%?
表示は「国産」でも、その飼料のほとんどを輸入に頼っているの
JA 新いわて
(岩手県)
の飼料米生産者・内澤清治さん
が、日本の畜産の現状。日本の食料自給率を押し下げる要因に
もなっています。肉類全体の自給率(重量ベース)は 55%ですが、
飼料も考慮に入れると、国産飼料を使った国産肉の自給率(カロ
リーベース)は、わずか 8%しかありません( 2012 年度概算)。
2007 年以降は輸入穀物飼料の価格が高騰、2011 年には震災
による飼料不足が起き、大きな打撃を受けた畜産農家も。そんな
なか、飼料米を利用していた産地では家畜に米を与えて乗り切
りました。
■パルシステムにおける飼料米の使用量の推移
飼料米使用量
(トン)
6,832トン
7,000
■
『産直こめたまご』
(※)
の飼料米
6,500
6,130.4トン
■
『までっこのこめ鶏』
の飼料米
6,000
■
『日本のこめ豚』
の飼料米
5,500
5,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
2007
2008
2009
4,921.4トン
2010
2011
2012
2013 (年度)
※
『産直こめたまご』
は産地の申告による。一部
『コア・フード平飼いたまご』
を含む。
飼料米の活用 5,000トン近く
!
■日本における畜産飼料の自給率
輸入飼料
国産飼料
(18,005,000トン)
(6,209,000トン)
岩手県)とJAかづの(秋田県)の休耕田を活用し、豚用の飼料
26%
74%
パルシステムでは、2007 年からJA 北いわて(現 JA 新いわて:
数字はエネルギー含
量を示すTDN(可消
化養分総量)
トン、
%
出 典:平 成 24 年 度
農林水産省「飼料需
給表」
より作成
米を作るプロジェクトをスタート。2008 年に『日本のこめ豚』が誕
生しました。当初 56トンの飼料米を使うことで始まったこの取り
組みは、鶏肉、鶏卵へと広がりを見せ、2013 年度は合計 5,000
■とうもろこしの国際価格推移(2014 年 5 月16日現在)
(ドル/トン)
300
200
トン近くの飼料米を使用。地域の資源循環を通して飼料まで国
100
内でまかなえるようにする、
「日本型畜産」
をめざしています。
0
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013
2014(年度)
出典:農林水産省
「穀物等の国際価格の動向」
より作成
■日本における畜産品の食料自給率
肉類
(鯨肉を除く)
国産
55%
牛肉
国産飼料
を使用
輸入
45%
8%
輸入飼料
を使用
47%
輸入
58%
国産
42%
国産飼料
を使用
11%
輸入飼料
を使用
31%
豚肉
輸入
47%
国産
53%
国産飼料
を使用
6%
輸入飼料
を使用
47%
鶏肉
輸入
34%
国産
66%
国産飼料
を使用
8%
輸入飼料
を使用
58%
輸入
5%
鶏卵
国産
95%
国産飼料
を使用
11%
輸入飼料
を使用
84%
出典:平成 24 年度概算 農林水産省
「食料自給率の推移」
より作成
※品目別自給率の算出は次式による。
自給率=国内生産量/国内消費仕向量 ×100
(重量ベース)
24
ポークランドグループ(秋田県)
■『日本のこめ豚』
出荷頭数と
飼料米の使用量
30,000 頭
『日本のこめ豚』3 万頭へ
750トン
(頭)
30,000
仕上げ期飼料に飼料米を10%配合
(トン)
1,200
25,000
1,000
20,000
800
15,000
600
かづの(秋田県)を中心とした県内産を使用し
10,000
400
ています(震災で一時的に全国から飼料米を
5,000
2007 年に飼料米を配合する取り組みを開始し、
2008 年に商品化しました。現在、飼料米は JA
手配)
。2013 年度には当初の 11 倍となる3 万
頭を生産しています。
飼料米を
エサに配合
休耕田や
耕作放棄地で
飼料米作り
200
0
0
2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013(年度)
■出荷頭数 飼料米使用量
2011 年度は東日本大震災による飼料不足に緊急的に対応するため、こめ豚用の飼料米をポークラ
ンド全体の豚に給餌しました。このため、2011 年度のこめ豚の出荷頭数は計画より減少しています
が、飼料米の使用量は増加しています。
までっこチキン生産者連絡協議会(岩手県)
仕上げ期飼料に飼料米を10%配合
2009 年に飼料米を配合する取り組みを開始し、
仕上げ期
飼料の10%に
飼料米を配合
■『までっこのこめ鶏』出荷羽数と飼料米
(軽米町産)
の使用量
170,000 羽 (トン)
(羽)
50トン
200,000
100
150,000
75
( JA 新いわて)産の飼料米を配合。2013 年度
100,000
50
も約 17 万羽を生産。軽米町では、町内の 8 割
50,000
25
に上る300 戸以上が飼料米の栽培に取り組む
0
同年に商品化しました。地元、岩手県軽 米 町
2009
2010
2011
2012
0
2013 (年度)
ようになり、150haが水田としてよみがえりまし
■
『までっこのこめ鶏』
出荷羽数 飼料米使用量
た。
※2009 年は全国産地から手配した飼料米で飼育。
2010 年より軽米町産の飼料米で飼育。
『産直こめたまご』
・
『コア・フード平飼いたまご』 (※)
■
『産直こめたまご』
飼育羽数と
飼料米の使用量
『産直こめたまご』は飼料米を20%以上配合
『産直こめたまご』は、2009 年に飼料米を配合
する取り組みを開始し、同年に商品化しました。
飼料米を
エサに配合
取り組むのは、常盤村養鶏農業協同組合(青
森県)
・花兄園(岩手県・宮城県)
・やさと農業
175,342 羽 (トン)
4,121トン
8,000
(羽)
200,000
150,000
6,000
100,000
4,000
50,000
2,000
︻未来へつなぐ取り組み︼食料自給率の向上
『までっこのこめ鶏』17 万羽生産
協同組合(茨城県)
・神奈川中央養鶏農業協
同組合(神奈川県)
。仕上げ期に配合する飼料
米は、2013 年 4 月から20%以上に増やしまし
た。また『コア・フード平飼いたまご』は、2011
年度に自給飼料を10%以上配合する取り組み
0
2009
2010
2011
2012
0
2013 (年度)
■
『産直こめたまご』
飼育羽数 飼料米使用量
※産地の申告による。
※常盤養鶏が配合率を30%→20%に下げたため、
飼料米使用量が減っています。
を開始。産地ごとに飼料米や地域の未利用資
源などを与えています。
2013 年度は
豊かな田んぼを広げる
「耕畜連携」
飼料穀物の 90%以上を輸入に頼っている日本の畜産。世界的食料不足や原油価格の高騰などに
より飼料価格も高騰し、畜産農家は大きな打撃を受けています。飼料米の活用は持続可能な畜産
の鍵。さらに畜産のふん尿を堆肥化し、再び農地へ還元することも可能に。こうした「耕畜連携」は、
ひと昔前まではひとつの農家のなかで行われていた資源の循環を、現代に実現可能な地域のシス
テムでつくり上げ、
「自給力」
を高めていく取り組みでもあるのです。
4,921トンの
飼料米を使用
『日本のこめ豚ローススライス』
25
【未来へつなぐ取り組み】産地交流
「つくる」
と
「食べる」
の距離を縮める
パルシステムの産地交流
パルシステムの産直には、
多くの物語が詰まっています。
それは商品のやり取りに留まらず、
生産者と組合員一人ひとりの交流を通して、
長い年月のうちにつむいできた貴重な財産。
草の根的なたくさんの交流活動が、現在の
「生産者との顔の見える関係」
を築いています。
パルシステムでは
「日本の食と農を守る」
という共通理念のもと、
産地での交流会や公開確認会を通して、
相互の理解と信頼を深めています。
30 年以上前から続く、パルシステムの産地交流
2013 年度は年間 14,481人が参加
「産地へ行こう。」
で JAささかみ
(新潟県)
を訪れ、
田植えを体験する子どもたち
パルシステムの産直は、人と人の交流を礎に発展してき
もの組合員と職員が交流会や公開確認会、監査人講習
ました。産地を訪れることで組合員は、農産物を育てる大
会に参加しました。生協のなかでも、これほどの規模で
変さや、農薬を抑える苦労を実感するとともに、産地への
交流事業を継続しているところは、ほとんどありません。
理解が深まります。一方、生産者は組合員の生の声を聞
き、生産現場に求められている課題を共有するきっかけ
に。日々の農作業の大きな励みにもなっています。現在、
パルシステム連合会による「産地へ行こう。」や、会員生
協による独自の交流会を企画。2013 年度は 14,481 人
(2012 年度:12,989 人)
※会員生協申告分
■会員生協別参加人数:12,549 人
会員生協名
パルシステム東京
パルシステム神奈川ゆめコープ
パルシステム千葉
パルシステム埼玉
パルシステム茨城
パルシステム山梨
パルシステム群馬
パルシステム福島
パルシステム静岡
合計
企画数
80
247
25
37
57
19
16
10
4
495
参加人数
1,994
3,968
1,290
997
3,254
271
293
300
182
12,549
■「産地へ行こう。
」
・収穫祭企画:1,539 人
2013年度
参加人数
4/6
「海とくらす町・千倉へ行こう。」 千葉県漁業協同組合連合会・東安房漁業協同組合
33
5/18∼19 ささかみ ∼田植え∼
JAささかみ 食料と農業に関する推進協議会
36
6/8∼9
海を守るふーどの森づくり野付植樹協議会
39
木を植えに野付へ行こう。
6/22∼23 ささかみ ∼田んぼの生きもの交流∼ JAささかみ 食料と農業に関する推進協議会
48
7/6
メロン・すいか祭
茨城産直センター
221
7/27∼29 こんせんのふるさとで酪農体験 根釧地区、ホクレン・よつ葉乳業
27
8/23∼25 ささかみ ∼サマーキャンプ∼ JAささかみ 食料と農業に関する推進協議会
74
8/23∼25 夏の十勝で収穫体験 & 農場キャンプ パルシステム十勝圏交流協議会
38
9/14∼15 雑穀の里・軽米を訪ねよう! までっこチキン生産者連絡協議会・軽米町
14
9/21∼22 ささかみ ∼稲刈り∼
JAささかみ 食料と農業に関する推進協議会
48
JA 会津いいで
10/5∼6 会津こしひかり収穫隊
34
つくば市谷田部収穫祭
305
10/13
JA つくば市谷田部
10/13∼14 釧路のさんまとコア・フード牛肉に感動 ノーザンび∼ふ産直協議会、釧路市漁協
25
10/26∼27 紀伊半島でみかんと柿の収穫体験 紀伊半島食と緑の交流協議会、さんまる柑橘同志会
15
11/2∼3 山形のおいしい理由を知ろう 山形コープ豚産直協議会、パル・ミート、天童果実同志会
27
11/3
第 13 回佐原センター祭
360
佐原農産物供給センター
(有)
くらぶコア
79
フェスタオルガニカ2013
11/9
1/25∼26 冬の会津で雪下野菜の収穫隊 あいづグリーンネットワーク
(野菜)
37
2/8∼9
24
雪の湯沢で犬っこまつり&郷土食を体験 秋田南部圏食と農の推進協議会(湯沢市)
3/8∼9
20
長崎魚市見学・島原で有機農業体験 長有研、長崎県漁連
3/28∼30 沖縄恩納村「サンゴの森づくり」ツアー 恩納村美ら海産直協議会
35
合計
1,539
開催日
JA つくば市谷田部
(茨城県)
で
開かれた
「収穫祭」
「こんせんくんのふるさと」
北海道根釧地区での酪農体験
パルシステムでは、交流を実施する田畑についても土壌の検査を実施し、
安全性を確認しています。
■交流企画参加人数の推移
(人)
20,000
15,000
15,163
17,223 16,802 16,494
13,438
15,395
13,266
14,796 14,481
10,000
5,000
0
26
2005
2006
2007
2008
2009
2010
2011
2012
2013(年度)
企画名
産地名
「自分の口に入るものは自分の目で確かめよう」
累計 119 回に上る公開確認会を実施
「公開確認会」は、農産物の栽培方法や安全性への取り
組みを直接確認する、パルシステム独自の取り組み。会
員生協の組合員の代表者や他の産地の生産者、地域
の農業の専門家などが産地に赴き、栽培記録や生産基
準などから生産者の取り組みを客観的に評価します。公
開確認会がスタートしたのは 1999 年。農水省の認可団
体による
「第三者認証」が脚光を浴びるなか、パルシステ
■ 2013 年度公開確認会 7 産地 会員生協参加者:189 人
産地
5 月 JA みどりの
8 月 米沢郷牧場
10 月 までっこチキン生産者連絡協議会
11 月 白州森と水の里センター
2 月 埼玉酪農協
2 月 大紀コープファーム
2 月 村悟空
合計
品目
米
鶏肉
鶏肉
野菜
牛乳
果樹
野菜
開催地
宮城県
山形県
岩手県
山梨県
埼玉県
奈良県
千葉県
担当会員生協 総参加者 会員生協※
神奈川 107 人 25 人
茨城
101 人 28 人
56 人
連合会
8人
56 人 33 人
山梨
埼玉
72 人 43 人
東京
92 人 23 人
千葉
88 人 29 人
572 人 189 人
(2012 年度:282 人)
※ただし、組合員と生協役職員
ムがこだわったのが、組合員自身が確認する
「二者認証」
の日ごろの努力を組合員自身が確認することで、信頼関
係の構築、産地のレベルアップにつながっています。これ
栽培の記録や書類の整備、栽培のこだわりなど、生産者
までの開催数は累計 119 回に上っています。
プ地
ロ交
ジェ
流クト
︻未来へ
︻
つ未
な来
ぐへ
プ
つ
ロな
ジぐ
ェ取
クト
り︼
組産
み直
︼産
のシステムでした。その始まりは「自分の口に入るものは
まず自分の目で確かめたい」という組合員の要望から。
組合員自身が「確認する目」
をレベルアップ
累計 3,651人が監査人講習会を修了
「公開確認会」への参加を希望する組合員は、事前にパ
ルシステムが主催する「監査人講習会」を修了。すでに
累計で 3,651 人が修了し、
「確認する目」のレベルアップ
を図っています。直接産地から生産者を招いて話を聞く
など、産地の努力や農業の実態への理解を深める場に
もなっています。
さらに年に1 度、
全国の生産者や組合員が一堂に会する
「公開確認会報告会」
も行っています。
■監査人講習会修了者
2013 年度
2012 年度
2011 年度
2010 年度
2009 年度
2008 年度
2007 年度
2006 年度
2005 年度
2001 ∼ 2004 年度
合計
初級監査人
127 人
125 人
133 人
194 人
246 人
209 人
185 人
236 人
192 人
890 人
2,537 人
中級監査人
77 人
103 人
73 人
157 人
89 人
91 人
75 人
101 人
118 人
230 人
1,114 人
11
2013
5/28-29
JAみどりの公開確認会レポート
監査人講習会から公開確認会までの流れ(一例)
【初級監査人講習会】
放射能対策、環境保全型農業の実践
パルシステム神奈川ゆめコープとパルシステ
ム連合会は 2013 年 5 月28日・29日、JA みど
りの(宮城県)で産直米『エコ・宮城ひとめぼ
れ』
を対象とした公開確認会を開催しました。
1日目は、放射能対策として塩化カリウム肥料
の施肥を行っていること、生きもの調査をはじ
めとした環境保全型農業を実践していること
などの報告を受けました。2日目は、
米を管理・
出荷する倉庫を視察したのち、生産者の田ん
ぼで栽培管理について確認するとともに、栽
培の工夫をうかがいました。
会場のようす
監査人からの所見報告
書類の種類や見方、パルシステ
ムの栽培基準の違い、農薬削
減プログラム、産直方針などの
基礎を学ぶ。
【中級監査人講習会】
田んぼの視察
産地で実際に使われている帳票
類を用いての学習。事前監査を
兼ねる場合、監査人は必ず参加。
組合員との交流は誇りをもつ機会に
プレゼンテーションでは、有機物を使用した
土づくりや環境保全型農業についての紹介が
ありました。また、質疑応答では、パルシステ
ムとの産直で米作りに取り組むことのメリット
について質問され、
「こうした交流により信頼
を認識でき、作り手としての誇りをもてる」など
の回答がありました。
監査所見では、
「放射能対策が徹底されてい
ること」
「生産者が一丸となり、地域とも連携し
て農業に取り組む姿勢」
などに対し、評価の声
があがりました。
【公開確認会】
《視察》ほ場や出荷場などを視
察して、記録の確認や聞き取り。
《報告》公開確認会の趣旨・監
査方法の説明、生産者によるプ
レゼンテーション、質疑応答。
《まとめ》監査人から監査結果
の報告、評価や提案が所見とし
て出され、産地にフィードバック。
27
【未来へつなぐ取り組み】生消協/若手後継者育成/地産地消
生産者と消費者がともに協議し、
より安全でおいしい食べ物を
「パルシステム生産者・消費者協議会」
パルシステム生産者・消費者協議会(通称:生消協)は、パルシステム
に農畜産物を供給する生産者と消費者および生協がともに協議し活動
する場です。1990 年に設立され、現在 140 産地(ほかに賛助会員 7
産地)
と12の生協関係団体で構成。生産者と消費者双方の努力によっ
て産直に関わる課題や問題の解決をめざす活動を通じて、同じ「生活
者」
として連帯の強化をめざしています。
3 つの地域(東北・関東・関西)
に分かれたブロック活動と、5 つの部会
(米・野菜・果樹・畜産・鶏卵)
を柱に交流会や学習会を行っています。
2013 年度には、農薬削減プログラムの見直しや、品質向上について、
また「再生エネルギー」問題にも取り組みました。パルシステム生消協
は、消費者とともに環境に配慮した農業を推進し、より安全・安心でお
いしい食べ物を作るために活動していきます。
■ 2013 年度活動
無茶々園
(愛媛県)
で開催された女性生産者交流会
生産者と消費者の連携で進める
食と農の取り組み─ 2013 年度の活動から─
農薬削減プログラム
2013 年度は 15 年ぶりに農薬削減プログラムを
見直し、新エコ・チャレンジ基準を制定しました。
この農薬削減プログラム、新エコ・チャレンジ基
準制定などにも、生産者代表として生消協の野
菜、果樹、米の各部会長が参加しました。農薬
の総量削減を前提に生産者の立場から意見を
出し、消費者とともに農薬削減プログラム、新エ
コ・チャレンジ基準
について協議しま
した。
生産者運営委員会
のようす
「県別交流会」
に
1,100 名が参加
全国 3ブロックに分かれ、生産者同士が議論。
情報交換や産地の視察も行いました。東北・北
海道ブロックは秋田県で開催され 126 人が参加。
関東・中部ブロックは長野県にて94 人が集まりま
した。そして関西・以西ブロックでも63 人が集い
議案に沿って話し合い
ました。
なかむら農園のぶどう畑
を視察する参加者。
(関
西・以西ブロック会議)
生産産地がよりおいしく確かな農畜産物を作り、
消費者からの信頼が高まるよう、品質向上の取り
組みに力を注ぎました。
1 月の農法研究会では、生産者、消費者、ジー
ピーエスそれぞれが参加し、品質向上についてさ
まざまな角度から協議するパネルディスカッション
を開催しました。
農法研究会のパネ
ルディスカッション
のようす
2014 年 3 月7日
(金)
、9 都県の会
場で「県別交流会」を開催しました。
各会場には、全国の産直産地か
ら生産者が参加し、地元組合員と
交流。生産者と組合員あわせて
1,100 人が、生産と消費、また生
女性生産者交流会
活の視点から語り合いました。
当日は、産直食材などによる昼食 2013 年 11 月9日
(土)
、10日
(日)の2日間、愛媛県西予
を用意し、食卓を囲みながら、そ 市にある産直産地の無茶々園で女性生産者交流会を開
れぞれの意見や感想を語り合い、 催しました。全国の産直産地から100 名の女性生産者
相互理解を深めました。
が集まり、女性同士ならではの喜びや苦労を共有しました。
28
関東・中部ブロック会議
東北・北海道ブロック会議
関西・以西ブロック会議
産直ごはんの日
青果フォーラム
青年農業者交流会
女性生産者交流会
農法研究会
第 25 回通常総会
県別交流会
品質向上への取り組み
県別交流会での
意見交換のようす
TOPIX
全国 3ブロックで議論
「ブロック会議」
5/23 ∼ 24
7/11 ∼ 12
9/7 ∼ 8
10/23
10/24
11/7 ∼ 8
11/9 ∼ 10
1/16
3/6
3/7
「生産者・消費者協議会」
とは
生消協は車輪の両軸にたとえられます。生産者という車
輪と消費者という車輪。両者が共に互いを支えあわなけ
れば前に進むことはできません。生消協は、生産者と消
費者が対等な立場で意見を交換しながら、よりよい日本
の食、農業を目指す活動をするための協議会です。
生産者は組合員を思いながら食べ物をつくり、組合員は
生産者を思いながらいただく。パルシス
テムは、責任をもって生産者から預かっ
た食べ物を組合員に届ける。そんな関
係であり続けたいと思います。
パルシステム生消協代表幹事
香取 政典さん
(佐原農産物供給センター)
「2 代目」
「3 代目」
の世代が活躍
若手後継者を育てて農業を活性化
農業就業人口の減少と高齢化が同時に進む日本の農業。新規就
農や後継者育成が大きな課題となっています。パルシステムでは、
持続可能な食と農を実現させるためにも、産直を通して産地の農
業基盤を安定させ、後継者育成に取り組んできました。30 年以
上におよぶ産直運動のなかで、産地では
「2 代目」
「3 代目」
の若手
後継ぎが地域のなかでも多く、若手生産者のネットワークづくりも
始まっています。パルシステムも各種交流会や学習会の開催を通
じ、若手生産者の取り組みを応援しています。
『近郊産地の若手後継者野菜セット』
の生産者たち
■全国の販売農家の年齢別農業就業人口
若手生産者組織を持つ近郊産地
(千人) ■2005 年 ■2010 年
1,200
1,106
1,000
『近郊産地の
若手後継者
野菜セット』
883
800
479
400
200
0
青年部「若葉会」
859
679
600
2009 年から供給を開始した、近郊産地の
若手生産者だけが作った野菜のセット。顔
写真入り産地カードが入るのも特徴で、生産
者からも組合員からも好評を博しています。
JAつくば市谷田部産直部会(茨城県)
194
240
90
15∼
29 歳
123
87
30∼
39 歳
327 386
358
147
40∼
49 歳
2004 年に発足。会員は 27 歳から47 歳ま
での 37 人。イベントの対応や「野菜セット」
の企画、年 4 ∼ 5 回の「若葉の集い」で、
勉強会をしたり懇親を深めています。
佐原農産物供給センター(千葉県・茨城県)
青年部「若造くらぶ」
50∼
59 歳
60∼
69 歳
70∼
79 歳
80 歳
以上
出典:農林水産省
「農業・林業の動向
−農林業センサスから見えてくる日本農林業の姿−」
より作成
2002 年に発足。30 ∼ 40 代が中心の 15
人のメンバーが、
「野菜セット」の企画検討、
交流会や他産地への視察、勉強会などを
通して学び合っています。
地域の取り組みを応援
地産地消・地域交流をさらに活性化
パルシステムでは、これまでも会員生協ごとに独自の商品開発、
地域交流を進めてきました。これからも、地元の産地などとの連
︻未来へつなぐ取り組み︼生消協/若手後継者育成/地産地消
生産者が活躍するようになってきています。なかでも近郊産地は
携を強めながら、地産地消・地域活性化の取り組みを推進して
いきます。
独自開発商品
予約登録制『地場野菜』
─パルシステム東京
小金井市の加藤農園では、
1994 年からパルシステム東京との交流が続いています
■ 2013 年度地産地消の産地数
会員生協
産地数
パルシステム東京
4
パルシステム神奈川ゆめコープ
1
パルシステム千葉
9
パルシステム埼玉
2
パルシステム山梨
19
パルシステム静岡
1
代表的な商品
予約登録地場野菜
藤沢のすくすくパン豚
パルシステム千葉のこめ豚
沃土会わくわくBOX
梶原農場セット野菜
有・機・食・人 青果セット
※地産地消:同一県内での生産と消費。産地は産直協定書を締結
※産地数:地産地消として申請した産地
東京都の多摩地区(※)で地場野菜を
栽培している生産者が育てた野菜を、
6 つのセンターの組合員へ、毎週 2 ∼
4 品、半年にわたってお届け。約 1,500
人の組合員に支えられています。地場
野菜づくりには、組合員やセンター職
員も参加し、交流を深めています。たと
えば、小金井市の加藤農園は、東京の
住宅地で、土づくりを大切にしながら
葉物野菜などを栽培しています。交流
の参加者からは、
「収穫作業も楽しかっ
たし、野菜も甘くておいしかった!」
「都
会のすぐそばで土に触れられるってい
いね」
と好評です。
※羽村市、小金井市、武蔵村山市、
国分寺市、町田市
加藤農園で収穫体験をする
パルシステム東京の組合員と子どもたち
組合員と子ども
たちが収穫した
じゃがいも
29
【資料集】パルシステムの産直事業・各部門の実績推移
パルシステムの産直事業
◎ 2013 年度は、日本経済が大きく変化した年でした。政府による経済政策で円高から
円安に導き、輸出による増益から株高・消費拡大となりました。しかし貿易収支は大幅
赤字転落となりました。課題とされてきた TPP( 環太平洋経済連携協定 )が大きく前の
めりになり、国内農業改革議論が活発となりました。そこに追い討ちをかけるような自然
災害が農畜産業へ打撃となっています。
◎一人当たり利用高は、米穀:307 円(99.6%)
、農産:634 円(100.1%)
、畜産 496 円
(103.6%)
、卵:99 円(101.6%)
、牛乳:110 円
(100.5%)
、米穀以外は前年を上まわ
りました。
◎米事業では、上半期供給高は、好調でしたが、新米に切りかわった下期より、点単価
が下がり一人当たり利用高は、前年並みとなりました。春の予約登録米キャンペーン目
標 105.5%で達成したものの、下期以降のカタログ供給は、前年割れで推移しましたが、
予約登録米の供給企画増と年末需要で前年をわずかに下回る範囲で留まりました。
◎農産事業では、春からの天候に恵まれ豊作基調となり市況が下落し受注低迷しました
が、7 月より徐々に上向きつつ、秋の台風、2 月降雪の影響が大きく影響し、年間一人
当たりで前年をわずかに超過しました。ここ数年天候に大きく左右される状況が続いて
います。
◎畜産事業では、年間を通して好調に推移しました。11 月「 100 万人の食づくり」運動の
「畜産」
は、会員生協の取り組みにより目標をクリア。年末からも好調、年度末の買い置
き需要も好調で前年を大きく上回りました。一方で、飼料価格の高騰や円安の影響で
畜産農家の経営も年々苦慮している状況が続いています。
◎鶏卵事業では、
上期供給低迷でしたが、
8 月末より市場卵価が高騰しました。それにより、
価格を固定している生協では、利用点数が上昇して基礎商品の底上げとなりましたが、
生協の利益率が悪化する形となりました。
◎牛乳事業では、上半期に酪農家の牛乳を値下げして前年を維持しました。乳価改訂に
より、10 月より値上げしましたが、大きな下落も無く、一人当たりはわずかに上昇しました。
※数値は 3 月末時点
■農畜産物 5 品目受注高の年次推移
(億円)
240
216
青果
210
180
169
畜産
150
120
105
米
90
30
0
38
牛乳
60
34
鶏卵
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
(年度)
■パルシステムの実利用人数の年次推移
(万人)
70
60
50
40
37.1
40.9
45.2
50.5
55.7
59.9 61.7
62.0 63.6
65.1 65.7
30
20
※
■食品供給高 に占める農畜産物 5 部門の割合
青果
2013年度
1,441億円
畜産
15.0
米
11.7
牛乳
鶏卵
7.3
10
(%)
その他
0
2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
(年度)
61.0
2.6 2.3
2012年度
1,420億円
15.1
11.4
7.4
61.3
2.6 2.3
※
『コトコト』
『きなり』、
、
『yumyum』
の食品供給高
産直牛乳
各部門の実績推移
■牛乳の受注量・構成比
こんせん72
牛乳
酪農家の
牛乳
組合員 1 世帯あたりの年間利用量
低脂肪
牛乳
56.8%
1,037万本
2013年度
1,826万本
57.7%
1,052万本
2012年度
1,824万本
1 本=1リットル換算
産直たまご
30
※四捨五入の関係で%の合計が 100%にならない場合があります。
いわて奥中山高原の 酪農家の
低温殺菌牛乳
牛乳500
26.9%
490万本
10.2% 186万本
27.8%
507万本
9.1% 167万本
1 本=1リットル換算
5 月に『酪農家の牛乳』の値下げを行いました。しかし、
飼料高騰、生産費上昇に伴い、10 月より『いわて奥中
山高原の低温殺菌牛乳』を除き、値上げを行いました。
2.3% 41万本 心配された受注高もパルくる便の取り組みの成果もあり
点数維持でき、点単価アップのぶん、一人当たり利用
3.1% 57万本
金額は上昇しました。11 月より
『いわて奥中山高原の低
温殺菌牛乳』
のパッケージリニューアルを実施しました。
3.7% 68万本
組合員 1 世帯あたりの年間利用量
(年間供給量・実利用人数)
産直こめたまご
産直たまご
(赤玉またはピンク玉)(赤玉またはピンク玉)
36.9%
506万パック
6.7% 92万パック 3.3% 46万パック
36.6%
2012年度
1,341万パック
491万パック
6.7% 90万パック 3.6% 49万パック
2013年度
1,372万パック
2013 年度➡ 27.8 本
2012 年度➡ 28.0 本
2.4% 45万本
■産直たまごの出荷量・構成比
コア・フード
平飼いたまご
(年間供給量・実利用人数)
産直たまご
(白玉)
53.0%
728万パック
53.0%
711万パック
※10 個パック換算
2013 年度➡ 20.9 パック
2012 年度➡ 20.6 パック
※10 個パック換算
上期は、赤玉が好調でしたが、8 月以降市況高騰の影響からか、一
人当たり利用金額は、順調に推移しています。こめたまごを飼料米配
合率 20%にアップしましたが、リニューアルによる効果はなく苦戦が
続いています。一方、仕入価格は、8 月以降上昇し、課題となりました。
産直青果
■青果の栽培別の出荷量・構成比
コア・フード
エコ・チャレンジ
28%
12,542トン
3.7% 1,648トン
2013年度
44,733トン
2012年度
47,785トン
組合員 1 世帯あたりの年間利用量
表示なし
(慣行栽培)
68.3% 30,543トン
39.4% 18,837トン
4.2% 2,007トン
産直米
コア・フード米
2013年度
25,957トン
注)
グラフは精米ベース
エコ・チャレンジ米
55.6% 14,435トン
表示なし
(慣行栽培)
42.1% 10,926トン
2.3% 596トン
2012年度
25,360トン
54.8% 13,890トン
2.3% 580トン
■予約登録米の出荷量・構成比比率
2013年度
25,957トン
2012年度
25,360トン
その他
49.1% 12,740トン
組合員 1 世帯あたりの年間利用量
(年間供給量・実利用人数)
2013 年度➡ 39.5kg
2012 年度➡ 39.0kg
「 100 万人の食づくりキャンペーン」で予約登録米目標を達成しまし
た。しかし、10 月からの供給は、点単価が下落し、予約登録米も10
月新米供給時、点数前年比 100.2%となりABCD サイクル化に伴う
企画増も単価の下落で一人当たり利用高目標には、届かない見込
みです。
また、銘柄別では、一部過不足が生じました。
とくにコア・フー
ド米の販売が課題です。誌面では、秋以降で新米の単価が下落し
供給高減。予約登録米との合計で維持しています。
42.9% 10,890トン
予約登録米
2013 年度➡野菜 50.5kg 果物 17.7kg
2012 年度➡野菜 53.5kg 果物 18.6kg
春から豊作基調で 7 月前半まで低迷しましたが、8 月より猛暑と北日
本の天候不順、台風の影響もあり好調な受注に転じました。しかし、
受注好調で規格変更、欠品等の発生が増えました。新たな課題とし
て品質向上の取り組みを春より始めており徐々に効果が現れていま
す。新規の取り組みとして、7 月よりパルくる便を5アイテム追加しま
した。年末のりんご、みかんのおすすめは、会員生協の協力を得て
供給を行えました。震災以降、課題となっている放射能検査では、
原木しいたけ、れんこん以外は、ND(検出限界値以下)
でした。
56.4% 26,940トン
■米の栽培別の出荷量・構成比
(年間供給量・実利用人数)
■コア・フード米販売量推移
(トン)
700
50.9% 13,216トン
618 615
600
47.2% 11,974トン
400
300
617 580 596
431 449
500
52.8% 13,386トン
686
290 287 260
200
100
0
組合員 1 世帯あたりの年間利用量
牛肉
豚肉
2013年度
1,716千万円
13.7%
45.1%
2012年度
1,645千万円
13.6%
45.4%
鶏肉
ハム・ソーセージ
21.4%
20.6%
19.8%
20.3%
※精肉およびハム・ソーセージ分類の供給高
(その他畜産加工品や冷凍食品を含まず)
■牛肉の産地別出荷量
コア・フード
ホクチク
士幌町
すすき牧場
榎本農場
牛肉
ファーム 肉牛産直会
20.7%
570頭
7.3% 201頭
20.7%
2012年度
2,546頭
527頭
6.8% 174頭
39.8%
1,095頭
2013年度
2,754頭
42.9%
1,091頭
14.3% 17.9%
395頭 493頭
15.5%
395頭
14.1% 359頭
(年間供給量・実利用人数)
2013 年度➡牛 1.3kg 豚 7.4kg 鶏 4.3kg
2012 年度➡牛 1.3kg 豚 7.2kg 鶏 3.9kg
通期で受注好調で、とくに予約コア・フード牛肉や 8 月1 回
「サイコロ
ステーキ」、11 月3 回「すき焼きセット」は、一部会員生協のおすすめ
もあり過去最大の供給ができました。計画以上の推移で以前に見ら
れなかった部位の不足が発生し、年末に供給の不足を心配する商
品もありましたが、何とか供給できました。
「100 万人の食づくり運動」
の 11 月キャンペーンでは、会員生協ごとに表紙を分け、グループ全
体の取り組みにより高い実績を得られました。これまで全体ではおす
すめが困難な商品についても展開でき、産地のこだわりを表現でき
ました。全体では好調だったものの鶏肉の余剰部位の販売が課題
になります。また、期中にて、円高や飼料価格高騰などの理由で『薄
一郎牛』
の畜種変更の提案をさせていただきました。2014年5月より、
『すすき産直牛』
にてリニューアルを行う予定です。
■鶏肉の産地別出荷量
米沢郷
牧場
※(株)
パル・ミート習志野事業所への入荷頭数
■豚肉の産地別出荷量
山形コープ豚 首都圏とんトン ポークランド その他の産直産地
2013年度
86,420頭
17.0% 21.1%
14,713頭 18,203頭
2012年度
81,660頭
17.8% 19.3%
14,566頭 15,789頭
34.7%
30,020頭
36.7%
30,000頭
27.2%
23,484頭
26.1%
21,305頭
※(株)
パル・ミート習志野事業所・山形事業所のセット入荷頭数
2013年度
3,143千羽
23.6%
741千羽
2012年度
3,009千羽
24.9%
749千羽
までっこ
北浦
チキン しゃも農場
鹿児島
チキン
ホワイト
ファーム
43.7%
22.9%
1,374千羽
721千羽
0.6% 20千羽 9.1% 287千羽
43.5%
22.7%
1,309千羽
682千羽
0.6% 18千羽 8.3% 251千羽
︻資料集︼パルシステムの産直事業・各部門の実績推移
産直肉
■畜産分類別供給高
2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013
(年度)
※モモ肉の供給重量をベースに羽数換算
31
【資料集】産直肉の産地一覧
産直肉の産地一覧
商品名
産地名
品種
休薬期間
坪当たり
ホルモン (飼料中に
出荷日数 飼育羽数
抗生物質を
剤など
入れない
産地の特徴
(※ 1)
期間)
コア・フード牛肉
産直牛肉
北海道産直牛
ホクチク
ノーザン
び∼ふ ファーム
産直 士幌町肉牛
協議会
産直会
アンガス種
20 ∼ 30
または
カ月齢
アンガス
程度
交配種
ホルス
タイン
去勢
18カ月
齢程度
全期間
産直鶏肉
すすき産直牛
すすき牧場
交雑種
25 ∼ 28
カ月齢
程度
薄一郎牛
すすき牧場
肉専用種
25 ∼ 28
カ月齢
程度
コア・フード地鶏しゃも
北浦しゃも農場
米沢郷鶏 /
産直鶏
米沢郷牧場
までっこ鶏 /
までっこのこめ鶏 /
産直鶏
までっこチキン
生産者連絡協議会
鹿児島若鶏 /
産直鶏
鹿児島くみあい
チキンフーズ
産直鶏
雄=しゃも
系統 831
雌=レッド
ブロー
全期間
80日
以上
33 羽
以下
約 51日
約 43 羽
約 54日
チャンキー
または
コッブ
・小規模経営で農家数は5戸です。
・飼料は牧草や食品副産物が中心
不使用
です。
・全飼育期間を通じて国内自給飼
料 100%です。
・肥育期間中(10カ月齢以降
出荷まで)に飼料に抗生物
約 10カ月
質を使用しない飼料体系を
齢以降約
実現しています。
成長促進 18カ月齢
・牛の健康のために良質な牧
ホルモン (出荷)
まで
草を与えるなど各産地で努
剤の使用
力しています。
は認めな
い。
約8カ月齢以 ・地域の食品副産物を活用し
降(すすき牧
ています。
場導入後) ・飼料米を活用し飼料自給率
出荷まで
を高めています。
榎本農場
・地域の食品副産物を活用し
ています。
・飼料米を活用し飼料自給率
を高めています。
・中規模経営
・地域循環型農業を実践しています。
・規格外米、飼料米を活用し、自給率
向上に取り組んでいます。
産直豚肉
︻資料集︼産直肉の産地一覧
日本ホワイト
ファーム
約 50日
約 60 羽
産直豚
山形コープ
豚産直協議会
(山形県)
約 190日
産直豚
首都圏
とんトン協議会
(千葉県・
神奈川県)
約 190日
・中小規模経営で農家数4戸です。
千葉県(3 名)、神奈川県(1 名)
出荷前 ・パルシステム神奈川ゆめコープの
『パルシス
約 80日間 『藤沢のすくすくパン豚』、
テム千葉のこめ豚』に取り組んでい
ます。
日本のこめ豚 /
産直豚
ポークランド
グループ
(秋田県)
165 ∼
170日
・大規模経営
出荷前 ・SPF 豚(※ 2)を導入していま
す。
約 140日
・BMW 技術(※ 3)に取り組
間
んでいます。
産直豚
林牧場
(群馬県)
約 180日
産直豚
ナカショク
(新潟県・山形県・
秋田県)
165 ∼
170日
産直豚
川嶋畜産
(千葉県)
約 170 ∼
200日
DK
約 180日
肥育期
間は不
使用
肉質の特徴
アンガス種は放牧適
性があり、牧草や食品
副産物など、粗飼料で
も育ちやすいという特
性をもっています。
赤身主体の肉質。
赤身質でありなが
ら、味わい深いと
いう特徴がありま
す。
乳牛であるホルスタ
イン種の雄牛を、肉
牛として有効活用し
ています。
赤身主体の肉質。
比較的あっさりし
た味わいが 特 徴
です。
肉質に優れた黒毛 ほどよい霜降りで
和種と乳用種を掛 風味豊かな味で
け合わせた交雑種 す。
です。
生産者の薄一郎さ
んが、おいしさを追
求して交 配した 肉
専用種です。
サラッとした良質
な脂で、霜降り牛
肉にありがちな、
脂のしつこさがあ
りません。
味・肉質とも定評のある強
健な日本在来種軍鶏を父
に、母にはロードアイラン
ドレッド系のレッドブローを
掛け合わせています。
適度に歯ごたえが
あり、鶏肉の濃厚
な味わいが 特 徴
です。
不使用
肉 用 鶏として品 種
改 良 が 進 められ、
成長が早く、肉づき
・農協系統の大規模経営でひなの生 とうもろこ がよいことが特徴で
産から一貫して手がけています。
しは非遺 す。
・飼料のとうもろこしは非遺伝子組換 伝子組
えです。
換え
化されてい
ない。
約 55 羽
薬師酪農
生産組合
(岩手県)
不分別
品種の特徴
成長促進
ホルモン
全期間 ・大規模経営でひなの生産か
剤の使用
(飼料の中
ら一貫して手がけています。
は認めな に抗生物質
・飼料米で稲作農家と提携し、 不分別
約 55 羽
い。
や合成抗菌
『までっこのこめ鶏』の生産
※現状では 剤を入れな
に取り組んでいます。
い)
鶏用に実用
約 50日
LWD
不分別
・小規模経営で農家数は3戸です。
・特定JAS地鶏認定を受けています。
・全期間の飼料が非遺伝子組換えで 不使用
す。
(小ひな生
産を除く)
産直豚
32
ノーザンび∼ふ
産直協議会
コア・フード部会
遺伝子
組換え飼料
使用の有無
・大規模経営でひなの生産から
一貫して手がけています。
・北海道産を中心とした国産小
麦を飼料に加え、飼料自給率
向上に取り組んでいます。
肉厚で比較的脂
肪分が少なく、安
定した肉質が特
徴です。
不分別
・小規模経営が中心で農家数
8 戸です。
出荷前
・地域循環型農業を実践して
約 90日間
います。
成長促進
・大規模経営
ホルモン
出荷前 ・国内では数少ない自家配合
剤の使用 約 80日間
飼料工場をもっています。
は認めな
い。
・大規模経営
出荷前 ・繁殖農場・離乳仔豚農場・肥育
農場の3つに分けるスリーサイ
約 40 ∼
ト方式です。
80日間
・SPF 豚(※ 2)を導入しています。
※ LWDは ラ ン ド
レ ー ス 種( L)
・大
ヨークシャー 種
( W)
・デュロック種
( D)を三元交配し
たものです。
繁殖性にすぐれるラ
ンドレース種( L)と
大ヨークシャー 種
( W)の交配種を母
豚として、更に肉質
等に優れるデュロッ
ク種( D)雄豚を交
不分別 配します。
三元交配を行うこと
で、肉 質や養 豚の
生産成績を上げる
ことを目的としてい
ます。
やわらかく適度に
脂 が のっている
ため、味わいがあ
り、テーブルミート
としてバランスの
とれた肉質です。
・中規模経営
出荷前 ・豚舎に自動カーテンを設置
約 60日間 し、適切な換気を心がけて
います。
180日間
(全期間)
・中規模経営
・全ステージで抗生物質など
の抗菌性飼料添加物は不
使用です。
※ 1 坪当たり飼育羽数:成鳥段階の羽数。
※ 2 SPF 豚:Specific Pathogen Free の略で、指定された豚の 5 つの病原体をもっていない豚のこと。
※ 3 BMW(Bacteria Mineral Water) 技術:土壌微生物と岩石のミネラルを利用して汚水を浄化する技術。
DK(デカルプ)は、米
国の会社が開発した
ハイブリッド種で、ハン
プ シャー 種 (H)、大
ヨークシャー種( W)、
デュロック種 (D)、ラン
ドレース種( L)を多種
交雑したものです。
産地一覧の情報は 2014 年 3 月末現在の状況です
(年度途中で変更の場合もあります)
用語集
産直産地
飼料米
パルシステムの「産直」の理念を共有するための協定「産直協定書」
を取
り交わした産地のみを「産直産地」と呼ぶ。産直産地の数は 383。すべ
ての産地において、誰がどのように生産しているのか、たどれる仕組み
になっている。
家畜の飼料として使用される米。収穫量が多いなど、飼料専用の品種
が開発されている。米だけを餌にする場合と、刈り取った稲をまるごと飼
料にする場合がある。
環境保全型農業
化学合成農薬や化学肥料を抑えるなど、環境を守る方法で行われる農
業。
資源循環型農業
デントコーン・ サイレージ
飼料用の大形のトウモロコシであるデントコーン。これを青刈りし、サイ
ロなどで発酵させた貯蔵飼料をデントコーン・サイレージという。発酵さ
せることで、長期保存が可能となり、また家畜の腸を活性化させる効果
が期待できる。
稲わらを家畜の飼料や敷料(床材)として利用したり、家畜のふんを堆
肥化して畑にかえすなど、地域で資源を循環させる農業。
収穫後農薬不使用(ポストハーベストフリー/ PHF)
農薬削減プログラム
BMW 技術/ BM 活性水
農薬の毒性を評価し、優先排除農薬・問題農薬を設定。農薬の総量削
減や転換を進めるための 6 つのプログラムを実施している。パルシステ
ム生産者・消費者協議会とともにつくられた、パルシステム独自のプログ
ラム。
BMWは、B =バクテリア、M =ミネラル、W =ウォーターの略。農畜産の
排せつ物や残さと、鉱物を入れた水そうを曝気させて浄化する技術。得
られる溶液は、
ミネラルや菌を豊富に含み
「BM 活性水」
と呼ばれる。この
活性水は畜舎に噴霧したり、家畜の飲み水に加えるなどして活用される。
エコ・チャレンジ
青果については、人体や環境に対して影響が大きい農薬(優先排除・問
題農薬)を使わず、除草剤や土を消毒する薬(土壌くん蒸剤)を使わな
い農産物(一部、土壌くん蒸剤使用可の品目あり)。米についても優先
排除 ・ 問題農薬を使わず、化学合成農薬や化学肥料は慣行栽培の
以下の栽培。
コア・フード
パルシステムのトップブランド。JAS 法に定められた、有機農産物の生産
基準に沿って栽培されている農産物、またはそれに準じたもの。トップブ
ランドがめざすのは「高い基準」はもちろん、食べものとしての「あるべき
姿」。その意味を
「コア」
の言葉に込めている。
有機 JAS 認証
JAS 法(農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律)に
よって定められた、有機農産物や有機加工食品などを認証する制度。
特定の化学合成農薬を使用しないなど、
「 JAS 規格」に適合した生産が
行われていることを、国に登録した認定機関が、オーガニック検査員の
検査報告をもとに認定する。認定された農家や農業生産法人など事業
者のみが、有機 JASマークを貼ることができ、このマークがない農産物
や加工食品に、
「有機」
、
「オーガニック」
、またはまぎらわしい表示をする
ことは禁止されている。
慣行栽培
各都道府県ごとに、農薬や化学肥料の使用量や回数を定めたもので、
一般的な栽培方法。
産直いきいき品質
収穫後の農産物に防カビ剤、防腐剤などの農薬を使っていないこと。
ハセップ(ハサップ)
(HACCP / Hazard Analysis and Critical Control Point)
国連食糧農業機関( FAO)と世界保健機構( WHO)の合同機関である
食品規格(Codex)委員会から発表され、各国に推奨されている国際的
な食品の衛生管理方式。食品の原料の受け入れから製造・出荷までの
すべての工程において、危害の発生を防止するための重要ポイントを継
続的に監視・記録する。
予約登録米
1993 年の冷害による米不足を契機に、1995 年に始まったパルシステ
ム独自の制度。産地と1年間の契約を結び、指定の銘柄を1 年間、定期
的に届ける仕組み。天災や不作の際にも優先してお届けする。1 年の購
入を事前に約束するからこそ、安定して届けることができる。生産者に
とっても、安心して栽培に取り組めるメリットがある。
生物多様性
さまざまな生命が豊かに存在しているようす。さまざまな生きものがくらす
ことで、生態系のバランスが保たれ、土や水といった環境も守られる。生
物多様性なくしては、農業も成り立たず私たちがくらすことはむずかしい。
食料自給率
国内で消費される食料のうち、国内で生産される食料の割合。重量から
算出、カロリーから算出などの種類がある。日本の食料自給率は 1965
年度には 73%だったが、2011 年度には 39%まで落ち込んでいる。米や
砂糖などを除くほとんどの食料の自給率が著しく低下し、その分を輸入
に頼っているのが現状。この数値は、世界の主要先進国の中でも最低
水準に値する。
収穫から配達までの時間の短縮によって、鮮度を追求した青果。
耕作放棄地
耕畜連携
農家の高齢化や後継者不足などにより、耕されなくなり、放置された畑
や田んぼ。
米や野菜などを生産する「耕種農家」と、
「畜産農家」が協力し、互いに
必要なものを得ること。耕種農家が飼料用の米を畜産農家に供給し、
畜産農家が堆肥を耕種農家に供給するといった連携。
食品副産物/未利用資源
食品加工工場などから出る、加工した際の切れはしや搾りかす、豆腐工
場から出るおからなど。未利用資源とは、食品副産物を含め、これまで
利用されてこなかった資源をいう。パルシステムでは、規格外の米を飼
料にしたり、規格外の大きさの野菜を加工品に利用する取り組みも進め
ている。
TPP(Trans Pacific Partnership /環太平洋経済連携協定)
2006 年 5 月にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの 4カ国
で発効した経済連携協定。加盟国の間で、関税や規制を撤廃して工業
製品や農産品、サービス、労働力の移動をほぼ完全に自由にしようとい
う国際協定。
SPF(Specific Pathogen Free)豚
指定された 5 つの病原体を持っていない豚。
33
協議会を通じて全国に広がる交流・地域
地域と農水産業の活性化をめざす協議会
パルシステムと産直産地、地域が連携し、資源循環型農業や
環境保全型農業の推進、交流会、商品開発などを行っています。
①海を守るふーどの森づくり野付植樹協議会
2001 年 6 月設立
参加団体:野付漁協、北海道漁連、パルシステム連合会で調印。
目的:パルシステムのコア・フードの産地である野付で、森を豊かにするための植樹
活動を行い、地球環境と生命の源である海を守り豊かにすることを目的とする。ホタ
テ・秋鮭など水産物の供給。
活動:毎年植樹ツアーを実施し、「コープの森」で組合員が植樹を始めて10 年目に
なる。2000 年からの総植樹数は 5,000 本以上。また、野付漁協女性部の皆さんを
講師とした
「浜の母さん料理教室」
を01 年から首都圏各地で開催。
②藤崎町(青森県)食料と農業に関する基本協定
2001 年 5 月設立
サンゴの植え付けのようす
(恩納村漁業協同組合)
参加団体:藤崎町、JA 津軽みらい、常盤村養鶏、パルシステム東京、パルシステム
連合会で調印。
⑦
⑧
目的:
「食料と農業に関する基本協定」
のもとに、生協組合員参加企画・商品事業お
よび地域活性化事業の取り組みをすすめる。
活動:有機大豆の生産を支える会員制の「大豆栽培」、現地および東京で開催する
生協組合員・生産者交流や、
つがるロマンなどの商品事業をすすめている。また、
「と
きわ食彩館(直売所)
」事業を推進。08 年度より、現地受け入れ団体「あんづましー
い」
を結成し、交流の活性化を図った。
⑨
⑫
③パルシステム・秋田南部圏 食と農推進協議会
2006 年 6 月設立
❶
参加団体:パルシステム千葉、パルシステム東京、JAこまち、JA 秋田ふるさと、雄勝
りんご生産同志会、湯沢市、横手市、東成瀬村、羽後町、パルシステム連合会
目的:これまでの産直交流事業の歴史の上に、更なる安全で安心な農産物の産直拡大
とグリーンツーリズムなど新たな人的交流事業をすすめ、併せて新しい食料・農業・農村
基本法の成立を受け、生産者・消費者が一体となって環境保全型・資源循環型社会の
構築をめざし、美しい自然環境の中で、心豊かな生活空間を創造することを目的とする。
活動:交流ツーリズム・商品企画・環境資源の 3 部会を設置。交流ツーリズム部会では、
田植え、稲刈り、りんご狩りなどの体験交流や、パルシステム職員の研修を実施。商品
企画部会では、あきたこまちを中心とした農産物の供給量拡大 PR や、パルシステム東
京、パルシステム千葉の独自品チラシにて秋田南部地域の特産品や農産加工品の販
売を実践。環境資源部会では、生きもの調査や生き物マップの作成を行っている。
④花巻食と農の推進協議会
2008 年 9 月設立
参加団体:花巻農業協同組合、花巻市、パルシステム神奈川ゆめコープ、パルシス
テム連合会で調印。
目的:安全で安心な農産物産直事業の拡大強化とグリーンツーリズムなどの新たな
人的交流事業を進め、生産者と消費者が一体となって、資源循環型・環境保全型
社会の構築をめざし、心豊かで快適な生活空間の創造。
活動:田植え・草取り・稲刈りツアーと地域交流を目的としたグリーンツーリズムツアー
を実施。交流で栽培した玄米の販売。
⑤宮城みどりの食と農の推進協議会
34
2009 年 8 月設立
❷
⑭
⑮
⑦食料農業推進協議会(JAささかみ)
2000 年 5 月設立
参加団体:阿賀野市、JAささかみ、パルシステム連合会で調印。
目的:食品の生産・加工・流通・消費・廃棄までの安全・安心のフードシステムの構築、
資源循環・環境保全型農業実践、都市住民と農村住民の人的交流活動の一層の
推進、グリーンツーリズムなど田園生活体制の創造を目的とする。
活動:2004 年 4 月NPO 法人食農ネットささかみ設立。年 5 回の
「産地へ行こう。」
ツ
アーおよび、パルシステム職員研修を実施。
⑧上越市(新潟県)食料と農業に関する基本協定
2001 年 2 月設立
参加団体:JA みどりの、大崎市、美里町、涌谷町、パルシステム神奈川ゆめコープ、
パルシステム連合会で調印。
参加団体:上越市、JAえちご上越、
(株)よしかわ杜氏の郷、パルシステム東京、パ
ルシステム連合会で調印。
目的:安全で安心な農産物産直事業の拡大強化とグリーンツーリズムなどの新たな
人的交流事業を進め、生産者と消費者が一体となって、資源循環型・環境保全型
社会の構築を目指し、心豊かで快適な生活空間の創造。
目的:安全で安心な農産物の産直拡大強化と、都市と農村との人的交流事業をすす
め、生産者、消費者が一体となっての資源循環型・環境保全型社会の構築をめざす。
また、豊かな自然環境の中、心も豊かで快適な生活空間を創造することを目的とする。
活動:地域交流と資源循環型・環境保全型農業と商品の理解と普及を目的とした田
んぼの交流
(年4回)
の実施。協議会を中心とした産地商品の開発。
活動:パルシステム東京も出資する酒造会社「よしかわ杜氏の郷」における「お酒造
り体験」、JAえちご上越での
「お米作り体験」
を行っている。
⑥庄内産直ネットワーク
⑨埼玉産直協議会『農・彩・土』
2003 年 3 月設立
2011 年 7 月設立
参加団体:庄内協同ファーム、JA 庄内たがわ 賛助会員:パルシステム埼玉・パルシ
ステム連合会
参加団体:沃土会、南埼玉産直ネットワーク、パルシステム埼玉、パルシステム連合
会、ジーピーエスで調印。
目的:山形県庄内地域において、産直交流活動を担い、持続可能な環境保全を志
向する地域農業を消費者とともに再構築することを目的とする。
目的:生産者と消費者の交流を通じて地産地消と県内農業の発展、環境保全を目
的とする。
活動:田植え・稲刈りツアーを継続実施。07 年度はふゆみずたんぼで生きもの調査
を実施。
活動:南埼玉産直ネットワークでの田んぼ交流、沃土会での畑の学校や、年間を通
じて行うわくわく農園を開催。
づくりの輪
田植え交流のようす
(JAささかみ)
①⑬
複数の産地・業種が協力して
地域の活性化をめざす協議会
農畜産、食品加工など、農商工の連携で
交流・商品開発を推進しています。
産地交流で秋田県湯沢市の
「犬っこまつり」
に参加する組合員とその家族
❶紀伊半島 食と緑の交流協議会
⑩ JAつくば市谷田部 食と緑の交流事業推進協議会
②
2002 年 4 月設立
③
④
参加団体:つくば市谷田部農業協同組合、パルシステム茨城、パルシステム連合会、
ジーピーエスで調印。
目的:食料の自給と安定、持続可能な農業をめざし、「地域資源循環型農業モデル
づくり」や都市と農村の新たな交流をすすめることを目的とする。
⑥ ⑤
活動:食と緑の交流企画として、田んぼの学校・きのこ栽培・生きもの調査を登録制
で実施している。
2002 年 7 月設立
参加団体:さんまる柑橘同志会(和歌山県)、みえぎょれん販売、JA 全農みえ、
(農)
御浜天地(以上、三重県)
、紀ノ川農業協同組合(和歌山県)
、大紀コープファーム
(奈良県)、京都農民連(京都府)
目的:同地域に都市住民を招いての交流や農作業体験(グリーンツーリズム)等を通
じて、生産者と消費者の本当の意味での信頼関係の下で、消費者の求める安心・
安全な食の提供を行える提携関係を築くことをめざす。
活動:三重県の御浜天地農場(紀南地方)
を中心として園芸福祉に取り組む。また、
農から漁までの異業種メンバーで構成されている強みをどう生かしていくか、商品
の開発も含めて検討中。
⑪旭市(千葉県)食料と農水産業に関する基本協定
2006 年 4 月設立
⑩
参加団体:旭市、JAちばみどり、パルシステム東京、パルシステム千葉で調印。
⑪
目的:安全で安心な農産物の産直拡大および、交流推進・地域社会活性化を目的と
する。
❷九州産直生産団体協議会
目的:九州地域内のパルシステムの産直産地間で、お互いの連携を深め、①生協
産直を強化・推進し互恵的に協力・努力する。②有機栽培や特別栽培などを推進す
る。③地域社会や農業の発展に寄与する。
活動:提携団体を基礎に協同出資による
「(株)
うなかみの大地」
(出資:パルシステ
ム東京、パルシステム千葉、旭市、生産者等 31 名)を設立。旭市が設置した「岩井
都市農村交流ステーション」に本社機能をおき、提携圃場( 0.5ha)を軸に、農産物
栽培・収穫・販売事業をすすめている。
「棚田お米づくり会員」
「市民風力発電」
など
新たな地域活性化に貢献している。
⑫小田原 食と緑の交流推進協議会
2012 年1月設立
参加団体:マルハ園芸、長有研、ながさき南部生産組合、水俣不知火ネットワーク、
おても会、草枕グループ、九州青果流通センター、マルタ、西日本有機農業生産協
同組合
活動:定期的に栽培技術研修会を開催。消費者交流の積極的提案、品質・生産性
向上にむけた取り組みなどを行っている。
2002 年 4 月設立
参加団体:小田原産直組合、パルシステム神奈川ゆめコープ、パルシステム連合会、
ジーピーエスで調印。
目的:生産者と消費者で「地産地消」
を推しすすめ、持続可能な社会づくりに向けた
地域活性化の拠点づくりをめざす。
活動:2004 年 7 月NPO 法人小田原食とみどり設立。収穫祭、梅干講習会、玉ねぎ
の植付
(オーナー制)
、たんぼの学校およびはたけの学校などを企画。
食料自給率向上、
産直加工品に取り組む協議会
食料自給率向上を目的に、地域の産物を生かした
産直原料の加工品開発を進めています。
北海道十勝食料自給推進協議会※
2010 年 12 月設立
参加団体:JA おとふけ、音更町、パルシステム連合会
⑬パルシステム 十勝圏交流協議会※
目的:多くを輸入原料に頼っている加工品について、国産にシフトすることで、日本
の自給率アップに貢献する。また、地域での資源循環、地域の活性化を目指す。
2001 年 11 月設立
参加団体:JA おとふけ、大牧農場、よつ葉乳業
(十勝工場)、
(株)
マルハ、音更町、
JA 木野、パルシステム連合会
目的:生産者と消費者との交流をテーマにし、食と農を結び、環境保全型農業・資
源循環型社会をめざし、都市と農村の交流(グリーンツーリズム)
を発展させることを
目的とする。
活動:産地へ行こう。
「十勝まるごとツアー」
、産直講座や料理教室を実施。
⑭大隅うなぎ資源回復協議会
2013 年 4 月設立
参加団体:大隅地区養まん漁業協同組合、パルシステム連合会で調印。
目的:大隅地区で養殖されるウナギが将来にわたって安定した漁獲量となり、重要
な水産物として利用し続けるために、自然環境と水産資源の保全、回復の取り組み
を実施する。
活動:うなぎの放流や資源回復の支援・推進に関する取り組みを積極的に行い、組
合員・漁業者の交流を重視し、相互の理解を深めながら取り組んでいる。
活動:十勝地域の原料を使った商品開発や既存商品の国産原料化。未利用資源・
畜産副産物の地域での循環の仕組みづくり。
北部九州食料自給推進協議会
2010 年 11 月設立
参加団体:JA ふくおか八女、すすき牧場、平田産業(有)、
(株)マルハニチロ畜産、
シーボーン昭徳、長崎県漁連、島原自然塾、みそ半、キューレイ、一品香、五洋食品、
ヤヨイ食品、一番食品、JA 筑前あさくら、大関食品
目的:多くを輸入原料に頼っている加工品について、国産にシフトすることで、日本
の自給率アップに貢献する。また、地域での資源循環、地域の活性化を目指す。
活動:九州地域の加工品開発や、既存商品の国産原料化。畜産・農産の産地間で
の堆肥利用などの資源循環の連携を模索。地域での商品販売も検討。
産直協議会
毎年組合員を総会などに招待し、
産地の状況や地域を知ってもらい、交流を行っています。
⑮恩納村美ら海産直協議会
2009 年 11 月設立
参加団体:恩納村漁業協同組合、
(株)井ゲタ竹内、恩納村、パルシステム連合会
で調印。
目的:恩納村でサンゴの森をつくるためのサンゴの養殖と植え付け活動を行う。また
都市と漁村の人的交流を推進する取り組みを通じて、地球環境と生命の源である
海を守り豊かにすることを目的とする。
活動:サンゴの養殖、植え付け、管理を行うほか、生産者と生協組合員の交流、資
源循環型水産物や産直加工品の利用推進。
協議会名:ノーザンび∼ふ産直協議会(北海道)、山形コープ豚産直協議会(山形)
、
までっこチキン生産者連絡協議会(岩手)、首都圏とんトン協議会(千葉・神奈川)
、
産直いばらき うまがっぺ牛乳協議会(茨城)
目的:組合員に供給する産直品の生産技術向上をめざす。
活動:各生産者協議会では、定期的に会議を開催し、飼料 ・ 生産数 ・ 出荷数の内
容を確認している。また、組合員から寄せられた声や要望の検討などを含め、生協
組合員に信頼される産直品供給に向けて、日常的に改善を続けている。
※⑬パルシステム十勝圏交流協議会と 北海道十勝食料自給推進協議会は合併予定
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