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第110号
2016.2
余寒の候,皆様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます.
さて今回の JSME-dia では,東京工業高等専門学校キャンパス及び機械工学科の11研究
室のうち,5つの研究室の研究内容を紹介させていただきます.
【東京工業高等専門学校キャンパス】
本キャンパスは,東京都八王子市の椚田町にあり,最寄り駅の京王線狭間駅から徒歩5分
で学内に入ることができます.本校の敷地内には学生が自由に利用できるものづくり教育セ
ンター(実習工場)が併設されており(図 1),ここで試験片や実験装置の製作を行うことも
多くあります.
図 1 ものづくり教育センター(実習工場)外観及び設備の一例
また,本校の第6棟には産業技術センターがあり, ここではインクジェット式や光造形式
の3D プリンタなどの設備を用いた実験装置の製作を行うことができます(図 2).
光学式3D プリンタ
インクジェット式3D プリンタ
図 2 産業技術センター設備の一例
J
JSME-dia
a vol.110
【ロボット工
工学研究室】
近年,急速
速に少子高齢
齢化が進んで
でいる日本に
においては,労働力不足
足の問題が潜
潜在していま
す
すが,この対
対策の一手法
法としてロボ
ボットが人間
間の代わりに
に働くことで
で,その不足
足を補うこと
が
が期待されて
ています.本
本研究室では
は,人と共存
存可能なロボ
ボットの実現
現に向け,自律移動ロボ
ボ
ット高尾シリーズの開発
発に取り組ん
んでおり,そ
その一環とし
して昨年度開
開発された「
「高尾 4 号」
できるコンセ
セプトが付加
加された自律
律移動ロボッ
ットとなって
ています.高
高
(図3)は,人が搭乗で
尾
尾シリーズは
は,人々が暮
暮らしている
る現実の世界
界で正常に動
動作すること
とを目的とし
しており,こ
れ
れを実現する
るため「つく
くばチャレン
ンジ」に参加
加し,実環境
境での走行実
実験を行っています.
また,独居
居高齢者の世
世帯数が増加
加しており,周囲から日
日常的に健康
康状態を把握
握しておくこ
とが難しくな
なる恐れがあ
あるといった
た問題を解決
決するため,新たな見守
守りシステム
ムの開発とし
し
て
て,家庭用掃
掃除ロボット
トを応用した
た汎用性に富
富む見守りシ
システムの研
研究も行っています.
a.高尾
尾 4 号の外観
図3
b.高尾 4 号の周
周囲環境認識の
の様子
車
車イス型自律移
移動ロボット高
高尾 4 号
加工学研究室
室】
【精密微細加
本研究室で
では,μm オーダーや
オ
n
nm オーダー
ーの微細形状
状の作製を基
基盤として研
研究を行って
て
い
います.μm
m オーダーの
の形状作製が
が可能なフォ
ォトリソグラ
ラフィ技術を
を用いて作製
製した形状で
で
細
細胞培養を行
行うことでの
の細胞の伸長
長方向の制御
御や,様々な表面処理(メ
メッキ処理,研削,研磨))
を電極表面に
に施して細菌
菌(紅色光合
合成細菌)を規
規則的に配列
列して発電実
実験を行うこ
ことで発電効
効
率
率を高効率化
化させる研究
究を行ってい
います.他に
にも,フォト
トリソグラフ
フィによるプ
プレパターン
ン
を使用するこ
ことでのエピ
ピタキシャル
ル成長による
る形状創成の
のコントロー
ールも行って
ています.上
上
記
記のような,微細形状に
による表面特
特性や形状そ
そのものを利
利用すること
とで,従来の
の技術の高効
効
率
率化や発展を
を目指してい
います.
図4
微細形状の観
観察の様子
JS
SME-dia vol.110
v
【材料加工学
学研究室】
材料加工学
学研究室では様々な材料
料の持つ多様な性質を活
用
用し,「今ま
までにない材
材料利用」を
をコンセプトに研究を行っ
て
ています.最
最近では炭素
素繊維強化プ
プラスチック
ク(CFRP)に重
点
点を置き,特
特殊な性質を
を持つ最先端
端材料として
て,より効果的
な
な利用方法に
について研究
究しています
す. その一貫
貫として現在
在,
競
競技用自転車
車のチェーン
ンスプロケッ
ット(図 5)を CFRP で製
作
作する試みを
を行っており,強度の低
低下を抑えつ
つつ従来製品
品
((超々ジュラ
ラルミン製)に
に比べて大幅
幅な軽量化を
を行うだけで
で
図5
C
CFRP 製チェー
ーンスプロケット
な
なく,伝達効
効率を向上さ
させることに
にも成功して
ています.
【材料力学研
研究室】
近年,自動
動車などで軽
軽量化とそれ
れによる燃費
費向上の観点
点から,
構
構造体への接
接着接合が注
注目されてい
います.接着
着接合は,接
接合部位
が
が省スペース
スで済む,様
様々な機能性
性が選べるな
などのメリッ
ットがあ
りますが,同
同時に信頼性
性の高い接着
着接合を行うのは難易度
度が高く,
現
現状では,ネ
ネジ等の各種
種締結法との
の併用が主要
要です.そこ
こで接着
接
接合を幅広い
い用途へと適
適用するため
めに,本研究
究室では単純
純な重ね
合
合わせ継手や
や,接着部形
形状を変更し た継手を対象
象として FE
EM によ
る構造解析,
,各種強度試
試験や疲労試
試験から強度
度評価を行っ
っていま
す
す.
図6 実験の様子
【設計工学研
研究室】
本研究室は
は,多岐にわ
わたる研究を
を行っており
ります.研究
究内容と
して,まずは
は,電源の ON/OFF な
などによる温
温度サイクル
ル負荷を
受
受けるはん だ接合部の低サイクル
ル疲労寿命評
評価に関する研究が
あ
自動車に搭載
載されるパワ
ワーモジュー
ールなどの開
開発では,
あります.自
そ
その使用環境
境の高温化が
が求められる
ることなどか
から,この研
研究は以
前
前にも増して
て重要なもの
のとなってお
おります.ま
また,プラス
スティッ
ク材料など の高分子材料の強度評
評価に関する研究も行っており
ま
ます.その他
他には,大型
型のショッピ
ピングモール
ルにおいて,高齢者
が
が気軽に長 時間の買い物ができる ような小型
型電動車の開
開発を行
っ
す.この活動
動では,ユー
ーザーの意見
見を聴きその
の意見を
っております
設
設計に生かす
すというプロ
ロセスを踏み
みます.車体
体の設計・組み
み立て
を一からすべ
べて学生主体
体で行い,ア
アイディアを
を形にする能力,創
図
図7
本研究室
室提案の小型電
電動車
造
造性やコミュ
ュニケーショ
ョン能力が身
身に着きます
す.
ありますが,以上が東京
京工業高等専
専門学校機械
械工学科の研
研究室紹介となります.
一部ではあ
今
今回,本学の
の紹介をさせ
せていただく 機会を与え
えてくださった日本機械学
学会に感謝い
いたします.
JSME-dia vol.110
日本機械学会関東支部
関東学生会第55回学生員卒業研究発表講演会
(併催
開催日
日本機械学会関東支部 第22期講演会)
プログラム
2016 年 3 月 10 日(木)
会
場
東京工業大学 大岡山キャンパス
(東京都目黒区大岡山 2-12-1)
1.
交
通
以下のサイト(下記)をご参照下さい.
http://www.titech.ac.jp/maps/index.html
2.
学生会総会
日時 3 月 10 日(木)12:00~12:20
会場 大岡山西 3 号館 3 階 W332
3.
特別講演
日時 3 月 10 日(木)16:50~17:50
会場 大岡山西 9 号館 ディジタル多目的ホール
参加登録料 登壇者/2,000 円(講演論文集 CD-ROM1枚
を含む)
,聴講者/無料
なお、登壇者に限り、併催の関東支部第 22 期講
演会の聴講は無料となります
講演論文集(CD) 会員 2,000 円/会員外 3,000 円
当日会場にて販売いたします.(併催の関東支
部第 22 期講演会講演論文集も含まれておりま
す.各講演別の抜刷はありません).
問合せ先 〒160-0016
東京都新宿区信濃町 35 番地 信濃町煉瓦館 5 階
日本機械学会関東支部 関東学生会
電話(03)5360-3510, FAX(03)5360-3508
研究発表
9:00~15:15
詳細プログラムは関東支部ホームページ
(http://www.jsme.or.jp/kt/)をご覧下さい.
「新時代をひらく鉄鋼技術」
曽谷保博(JFE スチール株式会社,専務執行役員,
スチール研究所長)
4. 機器・カタログ展示
3 月 10 日(木),11 日(金)
5.
懇 親 会
日時 3 月 10 日(木)18:00~20:00
会場 東工大蔵前会館 くらまえホール
参加費 一般 5,000 円,学生 1,000 円
(当日会場にて申し受けます)
BPA の表彰式も行われます.BPA 受賞者は無料招待
となります.友達など誘い合わせの上,奮っ
てご参加下さい.
日本機械学会関東支部 第22期講演会
会期:2016 年 3 月 10 日(木),11 日(金)
会場:東京工業大学 大岡山キャンパス
詳細プログラムは次のホームページをご覧下さい。
http://www.jsme.or.jp/conference/ktconf16/
発
ジェスメディア 第110号(2016年2月号)
行 :
日本機械学会 関東支部 関東学生会
〒160-0016 東京都新宿区信濃町35番地
信濃町煉瓦館5階 一般社団法人日本機械学会内
電話(03)5360-3510 FAX(03)5360-3508
編
集
:
関東学生会 東京ブロック
東京工業高等専門学校 : 岩崎圭太,上田稜
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