Comments
Description
Transcript
第4次緊プロ事業等における開発状況(PDF:7879KB)
資料1 第4次緊プロ事業等における開発状況 1 第4次緊プロ事業の開発状況 2 今後の革新的な開発機種 平成23年3月4日 農林水産省 生産局 農業生産支援課 1 第4次緊プロ事業の開発状況 農作業の更なる省力化に資する機械 分野 園芸作物 機 種 名 環境負荷の低減及び農業生産資材の効率利用に資する機械 分野 機 種 名 いちご収穫ロボット 園芸作物 果樹用農薬飛散制御型防除機 加工・業務用キャベツ収穫機 土地利用型 作物 高精度高速施肥機 たまねぎ調製装置 高精度畑用中耕除草機 高機動型果樹用高所作業台車 玄米乾燥調製システム 畜産 可変径式TMR成形密封装置 土地利用型 作物 高精度てん菜播種機 中山間地域対応型汎用コンバイン 1 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 いちご収穫ロボット • • • • • 研究期間:2006~2010年度 参画企業:エスアイ精工㈱、㈱前川製作所 協力機関:愛媛県農林水産研究所 担 当 :農研機構・生研センター・園芸工学研究部 開発目標:ロボット技術による収穫適期の果実の選択収穫 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 2 開発機の概要(新旧比較) 旧 新 収穫適期の果実のみを夜間 に自動で収穫するロボット 土耕栽培 腰をかがめた姿勢 高設栽培(台車を利用) 早朝に長時間作業 つり下げ式高設栽培ベッドに対応 接近収穫方法の異なる2機種 移動プラットフォームと組み合わせ て通路走行でき、畝移りも自動化 果実の着色度を自動判別 収穫成功割合は6割強、採果時間 は1果あたり9秒 3 今後の展開 高収量・高品質・超省力 ロボットパック詰め 高密植循環栽培 ロボット収穫 4 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 たまねぎ調製装置の開発 研究期間:継 2008~2010~2011年度 参画企業:(株)クボタ、松山(株) 協力分担:佐賀農業セ 担 当 :農研機構・生研センター・園芸工学研究部 開発目標:たまねぎの球以外の部位の自動切除に要する基本技術 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 5 開発機の概要(新旧比較) 旧 新 低温倉庫での コンテナ乾燥 が増加傾向 コンテナで投入 自動で根葉切り 吊り小屋で乾燥 調製は手作業 はさみで1個ずつ根と葉を切断 定置式で、屋内で使用。 コンテナで装置にまとめて投入。 たまねぎの向きをそろえて搬送。 根と葉を自動で切断。根は玉際で切除 し、葉は2cm程度残して切断。 目標処理速度は毎時3,600個程度。 6 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 高機動型果樹用高所作業台車 • • • • 研究期間:2008~2010年度 参画企業:(株)サンワ ・協力機関:福島果樹研究所、青森りんご研究所 担 当 :農研機構・生研センター・園芸工学研究部 開発目標:果樹園の選定、摘果、収穫作業等における高能率な移動に要する 基本技術 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 7 開発機の概要(新旧比較) 脚立:不安定、持ち運 びに労力 新 小型・高機動 で十分な作業 台高さの作業 台車 2m 旧 デッキ式(クローラ型): 機動性务る、 ほ場間移動に1t以上トラッ クが必要 ブーム式: 作業台が狭い、 頻繁なブーム操作必要 電動作業台車: 高さ最大1.5mで低い 作業台水平制御機能を装備など、 安全面も充実 小回りが利き、小型で軽トラックに 積載可能 連続作業可能時間は10時間以上 運搬車として利用可能、作業台最 低位置でコンテナ9個、200kgまで積 載可能 8 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 可変径式TMR成形密封装置 • • • • • 研究期間:2008~2010~2011年度 参画企業:(株)IHIスター 協力機関:北海道総研機構・根釧農試、広島総技研・畜技セ、鳥取大 担 当 :農研機構・生研センター・畜産工学研究部 開発目標:TMRの梱包量に応じたロールベール状の成形及び密封 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 9 開発機の概要(発酵TMR調製) フレコンバッグの利用 細断型ロールベーラ × 梱包密度が低く、品質に課題 × 人手作業で、コスト低減に難 ○ 要望に応じて大きさは変更可 ○ 高密度梱包、品質良好 + ○ 梱包作業の自動化 ×大きさは変更不可 開発機は、 両方のメリットを併せ持つ 300kg/m3以上の高密度なロールベールを成形~密封まで自動で 成形質量範囲、400~700kg(含水率50%程度)まで 時間当たりの処理量、12t以上 11 10 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 高精度てん菜播種機 • 研究期間:2008~2010年度 • 参画企業:サークル機工(株) ・協力機関:(地独)道立総研機構 十勝農試 • 担 当 :農研機構・生研センター・園芸工学研究部 • 開発目標:てん菜の高精度かつ高能率な播種 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 111 開発機の概要(新旧比較) 従来の播種機 旧 新 耐風害播種床形成機構 トリプル鎮圧輪 慣行播種床 ディスク式作溝部 作業速度:1.0m/s 作業能率:66a/h 播種精度:高速で低下 出芽率:干ばつで低下 風害対策:無 耐風害播種床 船底型作溝部 作業速度:1.5m/s 作業能率:87.5a/h 播種精度:高速でも安定 出芽率:確実な鎮圧で安定 風害対策:有 121 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 中山間地域対応型汎用コンバイン • • • • 研究期間:2008~2010年度 参画企業:三菱農機(株) 担 当 :農研機構・生研センター・生産システム研究部 開発目標:小区画ほ場における稲、麦、大豆、そば、なたね等の多様な作物 の収穫に要する基本技術 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 131 開発機の概要(新旧比較) [旧] 生研センター [新] 4条刈り自脱+ 大豆コンバイン 生産コストに負担 稲・麦・大豆を1台で収穫可能 稲+麦 大豆 小型化 麦 生産コストの低減 稲 小区画ほ場に適応 汎用 中山間汎用 大豆 全長 4.8m 汎用コンバイン 小区画ほ場に不適 全長 6.3m 稲+麦+大豆 刃幅 2.0m 刃幅 1.7m 軽量化 機動性の向上 重量 3.1 t 重量 4.8 t 4t車 10t車 141 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹用農薬飛散制御型防除機 • • • • • 研究期間:2006~2010~2011年度(延長) 参画企業:(株)丸山製作所、ヤマホ工業(株) 協力機関:岩手農研センター、福島果樹研究所、茨城園芸研究所等6機関 担 当 :農研機構・生研センター・園芸工学研究部 開発目標:噴霧方向、噴霧量等の適正制御による農薬の高精度かつ高能率 な散布 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 151 開発機の概要(新旧比較) 旧 新 立木用ドリフト低減型防除機 回動式導風板 ドリフト低減ノズル スピードスプレヤー(SS)・立木栽培: 上方・側方に大風量で散布するため ドリフトが懸念される 回動式導風板で不要な方向の風を抑 え、ノズルの工夫によって附着性能を維 持しつつ大幅にドリフト低減を実現 リンゴで年間を通じて利用した結果、慣 行SSと同程度の防除効果を確認 速度連動装置により無駄な散布を削減 161 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 高精度高速施肥機 研究期間:2008~2010年度(3年間) 参画企業:(株) IHIスター、(株)ササキコーポレーション 担 当:農研機構・生研センター・生産システム研究部 開発目標:作業速度及び肥料の物性に応じた散布量の適正制御によ る高精度かつ高能率な施肥 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 171 開発機の概要(新旧比較) コント ローラ 肥料 ホッパ スパウト 施肥量 調整 シャッタ モータ 早見表や 経験で シャッタ開 度を決定 ①肥料の流動性の違いによって 散布量が変化する ②作業速度の変化への対応が 困難 ③行程間隔(10m~)、行程数を 保つことが難しい 施肥機本体 施肥 GPS コントローラ アンテナ 高精度な FR値 測定装置 シャッタ 開度制御 施肥コント ローラ 経路誘導 装置 ①肥料の流動性を表すFR値に応じて 制御 → どんな肥料でも高精度施肥 ②GPSの速度情報に応じて制御 → どんなトラクタにも搭載可能 ③GPSの位置情報を利用して、簡易な 仕組みで次行程に誘導 181 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 高精度中耕除草機 研究期間: 参画企業: 協力機関: 担 当: 開発目標: 2006~2008年度(H18~20) 井関農機㈱、小橋㈱ 秋田農技セ、新潟農総研、埼玉農総研、中央農研 農研機構・生研センター・基礎技術研究部 湿潤土壌条件下における高精度かつ高速での中耕 除草及び培土 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 19 開発機の概要(新旧比較) 旧 新 ディスク式中耕培土 1列目 進 行 方 断面 A 向 軽く培土 断面 B 株元ま で培土 A→ 正転ロータリ (培土器付き) 2列目 B→ 平面図 :はつ土板式培土器を 正転ロータリの後方 に取付けて行う作業 逆転ロータリ :作物側に土を飛ばす 効果をねらって逆転 ロータリで行う作業 ①作業速度が遅い(0.5~0.8m/s) ②湿潤土壌で培土性が务る (土の圧縮・練り付けにより、特に 梅雨期の適期作業が難しい) ③株元の培土不足(除草効果が低い) トラクタ用 乗用管理機用 ●高速作業(1.0~1.4m/s)が可能、作業能率は、 70a/h~1ha/h(従来機の1.5~2倍)程度 ●土の反転培土により、雑草防除効果が高い ●湿潤土壌でも土を練りにくく、大豆の増収が期待 ●高能率化により機械利用費が低減 (負担面積拡大で受託収入増・燃料費軽減) ●雑草減尐により、手取り除草の人件費・除草剤 20 費が低減、収穫時の大豆汚粒が低減 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 加工・業務用キャベツ収穫機 研究期間: 参画企業: 協力機関: 担 当: 開発目標: 2008~2010年度(H20~22) マメトラ農機株式会社 北海道農業研究センター、十勝農業試験場 農研機構・生研センター・園芸工学研究部 加工・業務用キャベツの高能率な収穫に要する基本 技術 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 211 開発機の概要(新旧比較) 旧 新 一般的な作業 コンテナ収容 ・手刈り+運搬の省力化 2条同時収穫 2条同時収穫 コンテナ収容と調製別工程化 作業速度 0.3m/s 能率目標値 40a/日 221 National Agriculture and Food Research Organization 農業・食品産業技術総合研究機構 玄米乾燥調製システムの開発 研究期間:2008~2010年度(3年間) 参画企業: (株)サタケ、(株)山本製作所 担 当:農研機構・生研センター・生産システム研究部 開発目標:高水分籾の籾摺り及び玄米の乾燥に要する基本技術 農研機構は食料・農業・農村に関する研究開発などを総合的に行う我が国最大の機関です 231 開発機の概要(新旧比較) [ 慣行 ] [新] ① 遠赤外線乾燥等の循環式乾燥機で仕上げ乾燥 した後 に、籾摺りを行って出荷する。 ② 水稲の生産工程の中で、化石燃料の使用量が 最も多 い。(籾は籾殻の乾燥抵抗があるた め玄米よりも多い乾燥エネルギを要する。) 〈個人乾燥・RCの体系〉 ① 開発機【新乾燥機】で熱風乾燥にて20%程度 まで乾燥し、損傷(胚芽脱落・肌ずれ)を与え ずに籾摺りを行った後に、乾燥機に玄米を戻し て低温にて仕上げ水分まで乾燥する。 ② 米の乾燥に要する燃油を2割程度削減する。 〈個人乾燥・RCの体系〉 ① ① ② ② 高水分籾すり機 (籾水分20%で脱ぷ) ③ 循環式乾燥機 籾摺機 (籾水分15%で脱ぷ) 袋詰め・出荷 新乾燥機 (静置・反転式乾燥機 注) 注)収穫された生籾を乾燥機の燃焼炉 から主ダクトを通った熱風で20% 程度に乾燥する。その後、籾摺り を経て再度乾燥機に投入され、玄 米の状態で静置・反転しながら穀 層内を15%程度まで低温乾燥する。 袋詰め・出荷 24 開発機の外観と構成 IHP方式 籾 摺 灯油未使用 PRR方式 Impeller husk-Heat Pump drying system Preprocessing Roll husk-Rack drying system インペラ式 籾摺 前処理機能付き ロール式籾摺 (予備乾燥も 検討) 籾の予備乾燥 (インペラ式も検討) 前処理+ロール式籾摺 高水分対応インペラ式籾摺 ヒートポンプ による乾燥方式 籾殻混合による 吸着乾燥方式 乾 燥 251 開発機の機能と性能 IHP方式 Impeller husk-Heat Pump drying system 処理量・乾減率他:○ 能 対遠赤乾燥機 75%減:◎ 性 エネルギ PRR方式 Preprocessing Roll husk-Rack drying system 処理量・乾減率他:◎ 対遠赤乾燥機 37%減:○ (予備乾燥及び籾殻乾燥を含む) 脂肪酸増加:△ 食味官能試験:○ 品 質 貯蔵性:△ 外観品質:△ (予備乾燥有り) 実用開発は断念 脂肪酸増加:△ 食味官能試験:○ 貯蔵性:△ 外観品質:○ (インペラ+予乾有り) 別用途を探り自社で研究継続 ◎:効果が非常にある、○:効果がある、△:変わらない、×:効果なし 261 2 今後の革新的な開発機種 1 ロボットトラクター 2 直進作業支援システム 3 未来の情報農業(FARMS) 4 未来の軽労化装置 271 ● ロボットトラクター 高精度GPSの位置情報と地磁気方位センサの方位情報に基づいて、設計した経路に 従い自律的に作業するトラクタシステム 操舵制御部 RTK-GPS 地磁気方位 センサ 圃場の位置情報を設定(地図情報 or 座標計測)した後、 約5分間の初期設定を行うだけで、 無人作業を開始する。 281 ● 直進作業支援システム 単眼カメラを用いたビジョンシステムにより、点滅する光源(ターゲット)や前行程・マーカ跡を 自動追従する トラクタシステム ビジョンシステム 操舵制御部 スイッチ ボックス 画像 処理装置 タ-ゲット コントローラ 291 ●未来の情報農業(FARMS) 農業機械などの動きや取得した情報を、オペレータが意識することなく自動的にデータベー ス化し、農業者の営農を支援するツール CORE PF測定機器 RS232C XML ROVER Internet GAP ●●● 農 業生大 機産規 械履模 の 歴精 保情密 守報管 管( 理 理 ) 作業機+IOPORT SERVER 30 ● 未来の軽労化装置 農作業における人力作業の肉体的負担を軽減する、 作業者装着型の吊り下げ免荷式アシスト装置 ? 超音波モータなど、最先端技術を駆 使したアシストスーツ キャベツの収穫 作業を想定した イメージを元に、 3D設計。 開発中の吊り下げ免 荷式アシスト装置。特 殊な部品は使用して いない。 31